JP2024067814A - デュアルホーンおよびアンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、高い性能と安定した品質とを有する角度ダイバーシティ用デュアルホーンおよびそれを用いたアンテナ装置を提供する。【解決手段】角度ダイバーシティ用デュアルホーンは、長手方向に対する直交面における断面形状が略矩形の金属製の中空管と、前記中空管の前記断面を、2つの矩形に分割するように前記中空管内に組み込まれた金属製の仕切り板と、を備える。また、アンテナ装置は、一次放射器に、そのデュアルホーンを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、デュアルホーンおよびアンテナ装置に関する。
見通し外通信(over‐the‐horizon communication;OH通信)のフェージング対策として、角度ダイバーシティ方式が用いられる。見通し外通信は、送受信アンテナが互いに見通せない地点間の通信のことであり、超短波からマイクロ波の電波を用い、対流圏(地表から高度約10キロメートルまでの大気領域)内の大気の乱れによる電波の散乱現象を利用して、数百キロメートルの距離の通信を実現する。フェージング現象とは、気温や空気中の水蒸気(湿度)などの気象条件により、電波の伝わり方に異常を生じることで、受信される電波が弱くなったり大きく屈折したりすることによって受信状態が不安定となる現象である。
ダイバーシティ方式は、電波の空間における伝搬路や周波数が異なると、短周期フェージングの時間的な変化が異なることを利用する方式で、異なる伝搬路または周波数で送られた信号を同時に受信して合成し、通信品質を向上させる。このうち、角度ダイバーシティ方式のアンテナ装置は、図10(a)に示すように、送信用アンテナが1面で、送信ホーンは1つ(シングルホーン)、受信用アンテナが1面で、受信ホーンは2つ(デュアルホーン)との構成を有する。図10(b)に示すように、角度ダイバーシティ方式の受信用アンテナでは、複数の指向性を持つホーン(ホーン1、ホーン2)を異なる角度で設置し、それぞれで異なる方向から到達する電波を受信し、受信信号を合成する。
このようなデュアルホーンを実現するものとして、例えば、2つの素管(予め管として形成されたもの)を並べたものがある(例えば、非特許文献1参照)。非特許文献1に開示の技術では、2つのホーンの角度を調整し、最適な受信ビーム離角(挟角)となるように接合し、固定する。固定するため、例えば、素管同士の接合面を全面ロウ付けしている。
森田 稠 他、「角度ダイバーシティを用いた散乱波見通し外通信システム」、日本電気技報 第119号、p58-64
以下の分析は、本発明によって与えられたものである。
角度ダイバーシティ方式のデュアルホーンでは、一方のホーンの利得劣化を抑えてビーム交点でのレベル劣化を抑えるため、2つのホーンの離角(各ホーンによるアンテナビーム方向の角度差)をできるだけ小さくすることが重要である。例えば、ホーン同士を可能な限り接近させ、離角を0.5~1.0°程度とすることで、利得劣化が最小限となることが知られている。
しかしながら、非特許文献1に開示の技術では、二つの素管を用いてデュアルホーンを構成するため、二つのホーンの間隔を、素管の肉厚の2倍(互いが接触する距離)より小さくすることができない。また、その間隔はロウ付けの精度に左右される。したがって、2つのホーンを必ずしも最適な角度で配置できず、それを用いたアンテナ装置において、利得劣化、レベル劣化を抑えきれない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、低コストで、高い性能と安定した品質とを有する角度ダイバーシティ用デュアルホーンおよびそれを用いたアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明の第一の視点によれば、
長手方向に対する直交面における断面形状が略矩形の金属製の中空管と、
前記中空管の前記断面を、2つの矩形に分割するように前記中空管内に組み込まれた金属製の仕切り板と、を備える、角度ダイバーシティ用のデュアルホーンが提供される。
本発明の第二の視点によれば、一次放射器が上記デュアルホーンを備えるアンテナ装置が提供される。
本発明によれば、低コストで、高い性能と安定した品質とを有する角度ダイバーシティ用デュアルホーンおよびそれを用いたアンテナ装置を提供できる。
(a)~(c)は、本発明の一実施形態のデュアルホーンの使用態様の一例を説明するための説明図である。 (a)および(b)は、本発明の一実施形態のデュアルホーンの一例の、それぞれ概略斜視図である。 (a)~(c)は、本発明の一実施形態のデュアルホーンの構成の一例を説明するための説明図である。 本発明の一実施形態のデュアルホーンの展開図の一例である。 (a)、(b)および(c)は、本発明の一実施形態のデュアルホーンの、それぞれ、第一部材、第二部材および仕切り板の詳細を説明するための説明図である。 (a)および(b)は、本発明の一実施形態のデュアルホーンの組み立て態様およびロウ付け態様の一例を、それぞれ説明するための説明図である。 (a)は、本発明の一実施形態のデュアルホーンの気密試験時の態様の一例を、(b)は、従来構造のデュアルホーンの気密試験時の態様を、それぞれ説明するための説明図である。 (a)~(c)は、本発明の一実施形態の変形例のデュアルホーンの一例を説明するための説明図である。 従来構造のデュアルホーンのロウ付け態様を説明するための説明図である。 (a)および(b)は、角度ダイバーシティを説明するための説明図である。
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態と呼ぶ。)の概要について図面を参照して説明する。なお、付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。
本実施形態では、角度ダイバーシティ方式のアンテナ装置で用いるデュアルホーンを、板金を加工して得た部材を組み合わせて作製した中空管に金属製の仕切り板を挿入することで実現する。
本実施形態のデュアルホーンの説明に先立ち、本実施形態のデュアルホーンの使用態様を説明する。図1(a)~図1(c)は、本実施形態のデュアルホーン100の使用態様を説明するための図である。
図1(a)および図1(b)に示すように、本実施形態のデュアルホーン100は、反射器910を備えるアンテナ装置900の、一次放射器920に用いられる。アンテナ装置900は、上述したように、見通し外(OH)通信に用いられる、例えば、口径10m程度またはそれ以上のパラボラアンテナ等である。また、一次放射器920は、反射器910の焦点に設置される。
図1(b)は、一次放射器920の拡大図であり、図1(c)は、デュアルホーン100の拡大図である。これらの図に示すように、本実施形態のデュアルホーン100は、フランジ310、320、330等を介して一次放射器920に組み込まれ、反射器910で反射した電波を受信するとともに、反射器910に向けて電波を送信する。デュアルホーン100は、例えば、全長640mm程度またはそれ以上のサイズを有する。
デュアルホーン100は、例えば、図2(a)および図2(b)に示すように、図中上側の第一管110と、図中下側の第二管120との2つのホーン(電波経路)により構成される。第一管110と第二管120との長手方向の長さの関係には特に限定はない。例えば、図2(a)に示すように、両者は同じ長さであってもよい。また、図2(b)に示すように、両者は異なる長さであってもよい。
以下、本実施形態では、図2(b)に示すように、第二管120の長手方向の長さL2が、第一管110の長手方向の長さL1より短い場合(L2<L1)を例にあげて説明する。例えば、第一管110を、送信および受信に用い、第二管120を、受信にのみ用いる場合など、本構成は適している。
本実施形態のデュアルホーン100は、図3(a)および図3(b)に示すように、金属板で形成される中空管210と、金属板で形成される矩形の仕切り板220とを備える。上述したように、仕切り板220は、中空管210内に組み込まれる。
中空管210は、図3(a)に示すように、延在方向各部における断面が方形状(矩形状)をなす、四角柱である。より具体的には、互いに平行な頂壁210tおよび底壁210bと、互いに平行な右側壁210rおよび左側壁210lとを備える。
頂壁210tは、長手方向の長さがL1で、長手方向に直交する方向の長さがX1の長方形状を有する。また、底壁210bは、長手方向の長さがL2で、長手方向に直交する方向の長さは、X1の長方形状を有する。
右側壁210rおよび左側壁210lは、図3(a)に示すように、長手方向の長さがL1、長手方向に直交する方向の長さがY1の長方形状を有し、その長方形の一角に、当該長方形辺に沿って長方形状に切りかかれた切り欠きを有する。切り欠き部分の長手方向の長さは、L1-L2であり、それに直交する方向の長さは、Y2である。なお、Y1-Y2とY2は、略同じ長さとなる。
仕切り板220は、図3(b)に示すように、長手方向の長さがL1で、長手方向に直交する方向の長さはX1の長方形の板状部材である。
仕切り板220は、図3(c)に示すように、頂壁210tおよび底壁210bに平行に、底壁210bからY2だけ離れた位置に組み込まれる。すなわち、仕切り板220は、中空管210の断面の矩形を分割するように、中空管210内に組み込まれ、第一管110の底壁を成すとともに、第二管120の頂壁を成す。なお、仕切り板220の底壁210bの長さL2を超える部分は、第一管110の低壁のみを成す。
これにより、図2(b)および図3(c)に示すように、長さL1の第一管110と、長さL2の第二管120との、2つの電波経路が、図示の態様においては、上下に互いに密接して並置形成される。
なお、中空管210および仕切り板220を形成する金属板は、例えば、黄銅(さらに、銀メッキを施したものでもよい。)、無酸素銅(純銅)等である。これらは、低コストで、反射損失、通過損失が少なく、入手性がよいためである。
次に、各構成部材の詳細を説明する。
本実施形態の中空管210は、図4に示すように、コの字形状の第一部材211と、平板の第二部材212とを備える。
第一部材211は、例えば、板金を折り曲げて、長手方向に対して直交する面における断面形状が略コの字に形成される。第一部材211は、上記中空管210の、頂壁210tと、左側壁210lと、底壁210bとに対応する部材である。
第一部材211の、頂壁210tおよび底壁210bに対応する面の、長手方向に延在する縁部には、図5(a)に示すように、第二部材212と係合させるための、凸部(ツメ)231が所定数、形成される。また、左側壁210lに対応する面の、仕切り板220を取り付ける位置には、後述する仕切り板220の凸部(ツメ)を篏合させる篏合穴232が所定数、形成される。また、篏合穴232と篏合穴232との間には、後述するロウ付け時にロウまわり状況を確認するための確認穴233を所定数、設けることが望ましい。
第二部材212は、上記中空管210の、右側壁210rに対応する部材である。
第二部材212の、長手方向に沿った両縁部には、第一部材211の凸部231と係合させるための凹部241が、第一部材211の凸部231と対応する位置に所定数、設けられる。また、仕切り板220を取り付ける位置には、仕切り板220の凸部(ツメ)を篏合させる篏合穴242が所定数、形成される。篏合穴242と篏合穴242との間には、後述するロウ付け時にロウまわり状況を確認するための確認穴243を所定数、設けることが望ましい。
また、図5(a)-図5(c)に示すように、仕切り板220の、長手方向に沿った一方の縁部の、第一部材211の篏合穴232に対応する位置には、第一部材211の篏合穴232に篏合する凸部(ツメ)251が、また、他縁部の、第二部材212の篏合穴242に対応する位置には、第二部材212の篏合穴242に篏合する凸部(ツメ)251が、それぞれ形成される。
さらに、本実施形態の仕切り板220には、1以上の通気孔252が設けられる。通気孔252の直径は、電波経路である第一管110および第二管120を通過する電波の波長に対し、十分小さくする。例えば、1/40程度とする。具体的には、6mm以下とする。好ましくは、3mm程度である。なお、通気孔252の位置は問わない。ただし、本実施形態のデュアルホーン作製後に、目視可能な位置が望ましい。
なお、第一部材211の凸部(ツメ)231と第二部材212の凹部241とは、それぞれ、上記の部材とは逆の部材に設けられていてもよい。すなわち、第一部材211が凹部を備え、第二部材212が、対応する位置に凸部(ツメ)を備えてもよい。また、凸部231,251の数は、1以上であればよく、その数は適宜、必要に応じて選択すればよい。また、凸部231,251は、所定間隔に複数設けられていることが望ましいが、間隔は一定でなくてもよい。
製造手順について、具体的に説明する。
まず、金属製の板に対し、切断および折り曲げ加工を施し、上記第一部材211、第二部材212および仕切り板220を作製する。
次に、第一部材211と、第二部材212と、仕切り板220とを、それぞれの凸部(ツメ)と凹部を係合させ、凸部(ツメ)と篏合穴とを篏合させることにより、図6(a)に示すように、組み合わせる。
ここでは、例えば、まず、第一部材211の篏合穴232に仕切り板220の凸部251を篏合させる。その後、第二部材212の篏合穴242に仕切り板220の凸部251を篏合させるとともに、第二部材212の凹部241に第一部材の凸部231を係合させる。
その後、凸部と凹部との隙間、および、篏合穴の、篏合している凸部(ツメ)と凸部の間から、熱したロウ材を流し込む。すなわち、ロウ付けに用いるロウ材を、板材同士の接合部、または、はめ合わせ用ツメと板材との接合部に対して、デュアルホーン100の中空管210の外側から注入する。図6(b)に、ロウ付け箇所を、一例として太破線で示す。
そして、確認穴233、243からロウが十分いきわたったかを目視にて(必要に応じて、ファイバスコープやカメラ等を用いて)、確認する。
その後、気密性確認試験を行う。ここでは、デュアルホーン100の第一管110および第二管120双方に空気を充填し、水中に沈め、気泡発生の有無を確認する。
本実施形態の気密性確認試験では、例えば、図7(a)に示すように、デュアルホーン100の、3つの開口のうち、第二開口部152と、第三開口部153とに蓋(フタ)を固着する(取り付ける)。蓋は、例えば、間にパッキンを挟み、ねじ止めすることにより、固着する。そして、第一開口部151に、ホースが取り付けられた蓋を上記同様固着し、ホースを介してエアーコンプレッサ等で空気を送り込み、デュアルホーン100の電波経路(第一管110および第二管120)内に空気を充填する。その後、空気充填を続けながらデュアルホーン100全体を水中に沈め、気泡の発生の有無を確認する。
以上説明したように、従来、図9に示すように、素管2本を接合した構造であったデュアルホーンを、本実施形態では、断面が矩形の中空管210内に、断面を2つの矩形に分割するように仕切り板220を配設して、第一の電波経路となる第一管110と、第二の電波経路となる第二管120とを形成することにより、作製する。また、中空管210および仕切り板220ともに、金属板を板金加工により形成する。
このため、本実施形態のデュアルホーン100は、第一の電波経路と第二の電波経路との間が、金属板である仕切り板220の厚みのみとなる。したがって、従来の素管を2つ組み合わせる構造に比べ、2つの電波経路の間を近づけることができる。これにより、利得劣化を抑えることができ、デュアルホーン100の性能が向上する。
また、本実施形態のデュアルホーン100は、金属板を板金加工して形成するため、材料は、金属板である。金属板は、入手しやすいため、単管ないし素管を各別に作製したり購入したりする場合に比べ、調達状況による生産リードタイムの変動が少ない。すなわち、本実施形態によれば、生産リードタイムが安定する。
また、本実施形態では、板金加工した複数の金属板を接合してデュアルホーン100を構成する。接合前の各部材は、はめ合わせ用のツメ、篏合穴、凹部を備える。そして、接合時は、これらのツメと篏合穴、ツメと凹部とを嵌め合わせる。よって、組み立て精度が安定するため、完成品の寸法のばらつきが低減する。また、部品の取り付け誤りも低減するため、これによる再作製の手間も低減する。これらにより、本実施形態のデュアルホーン100は、品質、性能が安定する。
さらに、従来構造では、素管2つを接合するため、図9に太破線および網掛けで示すように、ロウ付けは、接合面全面に渡り行う必要がある。また、接合面の、外周以外の箇所(例えば、網掛け箇所)については、ロウ付けの状態を確認することができない。一方、本実施形態のデュアルホーン100では、上記図6(b)に示すように、ロウ付けは、接合部に対して、篏合穴232、242または凹部241からロウを流し込むことにより行う。このため、ロウ付け箇所は、デュアルホーン100の中空管210の外周部のみである。また、確認穴233、243も備える。よって、ロウ付け作業に当たり、アクセス困難な箇所がなく、接合部の目視確認も容易である。
また、本実施形態のデュアルホーン100では、上述のようにロウ付け箇所が、中空管210の外周部のみである。よって、ロウ付けのために熱する面積が、従来構造に比べて少ない。このため、ロウ付けにかかる時間や熱変形が、その分少なくなり、コストを抑えることができるとともに、製品の品質も向上する。
さらに、図9に示す従来構造では、素管同士のロウ付けの際の精度により、電波経路のルート長が変化する。また、ロウ付けの厚みも安定しないので、2つの素管の間隔(距離)、すなわち、2つのホーンの離隔も安定しない。本実施形態のデュアルホーン100によれば、このような不確定要素がない。
さらに、本実施形態のデュアルホーン100では、2つの電波経路(第一管110および第二管120)を、金属板の仕切り板220を挿入することにより形成する。すなわち、2つの電波経路は、仕切り板220により形成される。そして、この仕切り板220は金属製の板であるため容易に加工でき、例えば、上述のように、通気孔252を設けることができる。これにより、第一管110と第二管120とを通気状態にできる。
従来構造では、2つの電波経路間の通気がないため、図7(b)に示すように、第一管と第二管とに、それぞれ、別途に空気を充填し水没試験を行う必要がある。しかしながら、本実施形態のデュアルホーン100では、2つの電波経路間が、通気状態であるため、上述の図7(a)に示すように、1回の空気充填と水没試験で気密確認ができる。よって、製造時の最終試験の手間を低減できる。
また、一般に、一次放射器920に用いられる導波管は、稼働時、外部から湿気が入り込まないように、例えば、デハイドレータ等の装置を接続し、一定の圧力で乾燥した空気を送りこむ。これは、外部からの湿気の侵入を防ぐことで、管内の腐食、湿気の付着による伝送特定の低下を防ぐためである。
従来構造では、2つの電波経路間の通気がないため、双方にそれぞれ、デハイドレータを接続する必要があり、構造が複雑になる。しかしながら、本実施形態のデュアルホーン100によれば、2つの電波経路間が通気状態であるため、一方の電波経路にのみデハイドレータを接続すればよい。
このように、本実施形態のデュアルホーン100によれば、低コストで、高い性能と安定した品質とを有する角度ダイバーシティ用デュアルホーンおよびそれを用いたアンテナ装置を実現できる。
<変形例>
なお、上記実施形態では、中空管210は、コの字形状に板金加工された第一部材211と平板の第二部材212とを組み合わせた構成を有する。しかし、中空管210を構成する部材は、これらの形状に限定されない。例えば、それぞれ鉤形状(L字状)に板金加工した2つの部材(第三部材および第四部材)を組み合わせてもよい。
この場合の、展開図と、組み立て後の図と、ロウ付け箇所を説明するための図を、それぞれ、図8(a)~図8(c)に示す。
図8(a)に示すように、第三部材213は、中空管210の、頂壁210tと、左側壁210lとを、略L字形断面構造に構成する。また、第四部材214は、中空管210の右側壁210rと、底壁210bとを、略L字形断面構造に構成する。
なお、それぞれ、上記実施形態同様、長手方向に沿った端部には、係合可能な態様で、凸部、凹部を備える。また、仕切り板220を取り付ける位置には、篏合穴と確認穴とを備える。
図8(b)に示すように、これらの凸部および凹部を係合し、仕切り板220のツメを篏合穴に篏合させ、デュアルホーン100を組み立てる。
そして、図8(c)に太破線で示す箇所にロウ付けを行い、デュアルホーン100を完成させる。
本変形例の構成では、例えば、第一管110と第二管120とが同じ長さの場合、同じ形状の部材を2つ作成すればよいため、より効率的に製造できる。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。
最後に、本発明の好ましい形態を要約する。
(付記1)
長手方向に対する直交面における断面形状が略矩形の金属製の中空管と、
前記中空管の前記断面を、2つの矩形に分割するように前記中空管内に組み込まれた金属製の仕切り板と、を備える、角度ダイバーシティ用のデュアルホーン。
(付記2)
付記1に記載のデュアルホーンであって、
前記仕切り板は、通気孔を備えることが望ましい。
(付記3)
付記1または付記2に記載のデュアルホーンであって、
前記中空管は、
金属板を板金加工して形成した前記断面がコの字状の第一部材と、
前記金属板から形成された平板と、を備えることが望ましい。
(付記4)
付記1から付記3のいずれか1つに記載のデュアルホーンであって、
前記仕切り板は、前記長手方向に沿った縁部に凸部を備え、
前記中空管は、前記仕切り板を組み込む際に前記凸部に対応する位置に、篏合穴を備えることが望ましい。
(付記5)
付記3に記載のデュアルホーンであって、
前記第一部材は、前記長手方向に沿った縁部に凸部を備え、
前記平板は、前記長手方向に沿った縁部の、前記第一部材の前記凸部に対応する位置に凹部を備えることが望ましい。
(付記6)
付記4または付記5に記載のデュアルホーンであって、
前記凸部と前記篏合穴とは複数であり、
前記中空管は、前記篏合穴の間に、確認穴を備えることが望ましい。
(付記7)
付記1から付記6のいずれかに記載のデュアルホーンであって、
前記中空管は、
前記長手方向に第一の長さを有する第一領域と、
前記長手方向に前記第一の長さよりも短い第二の長さを有する第二領域と、を有し、
前記第一領域は、前記仕切り板とともに第一管部を構成し、
前記第二領域は、前記仕切り板とともに第二管部を構成することが望ましい。
(付記8)
一次放射器が、付記1から付記7のいずれか1つに記載のデュアルホーンを備える、アンテナ装置。
なお、上記の特許文献等の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
100:デュアルホーン、110:第一管、120:第二管、151:第一開口部、152:第二開口部、153:第三開口部、
210:中空管、210b:底壁、210l:左側壁、210r:右側壁、210t:頂壁、211:第一部材、212:第二部材、213:第三部材、214:第四部材、220:仕切り板、231:凸部(ツメ)、232:篏合穴、233:確認穴、241:凹部、242:篏合穴、243:確認穴、251:凸部(ツメ)、252:通気孔、
310:フランジ、320:フランジ、330:フランジ、
900:アンテナ装置、910:反射器、920:一次放射器

Claims (8)

  1. 長手方向に対する直交面における断面の形状が略矩形の金属製の中空管と、
    前記中空管の前記断面を、2つの矩形に分割するように前記中空管内に組み込まれた金属製の仕切り板と、を備える、角度ダイバーシティ用のデュアルホーン。
  2. 請求項1記載のデュアルホーンであって、
    前記仕切り板は、通気孔を備える、デュアルホーン。
  3. 請求項1記載のデュアルホーンであって、
    前記中空管は、
    金属板を板金加工により形成した前記断面がコの字状の第一部材と、
    前記金属板から形成された平板と、を備える、デュアルホーン。
  4. 請求項1記載のデュアルホーンであって、
    前記仕切り板は、前記長手方向に沿った縁部に凸部を備え、
    前記中空管は、前記仕切り板を組み込む際に前記凸部に対応する位置に、篏合穴を備える、デュアルホーン。
  5. 請求項3記載のデュアルホーンであって、
    前記第一部材は、前記長手方向に沿った縁部に凸部を備え、
    前記平板は、前記長手方向に沿った縁部の、前記第一部材の前記凸部に対応する位置に凹部を備える、デュアルホーン。
  6. 請求項4記載のデュアルホーンであって、
    前記凸部と前記篏合穴とは複数であり、
    前記中空管は、前記篏合穴の間に、確認穴を備える、デュアルホーン。
  7. 請求項1記載のデュアルホーンであって、
    前記中空管は、
    前記長手方向に第一の長さを有する第一領域と、
    前記長手方向に前記第一の長さよりも短い第二の長さを有する第二領域と、を有し、
    前記第一領域は、前記仕切り板とともに第一管部を構成し、
    前記第二領域は、前記仕切り板とともに第二管部を構成する、デュアルホーン。
  8. 一次放射器が、請求項1から7のいずれか1項記載のデュアルホーンを備える、アンテナ装置。
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