JP2024066815A - 管理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コストの増大を回避しつつ、各ユーザにおける節電可能量を精度良く推定し、節電要請の要請先ユーザおよび要請量を適切に導出する。【解決手段】管理装置10は、節電要請時間外で、推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力の傾向に類似したユーザを抽出し、抽出された類似したユーザに関する時間帯ごとの消費電力と使用家電情報と家電仕様情報に基づき、推定対象ユーザの節電可能量を推定する推定部13Aと、節電要請が行われた場合に、少なくとも節電要請に係る総要請量と推定対象ユーザごとの節電可能量とに基づき、節電要請の要請先および要請先ごとの個別要請量を導出する導出部13Bと、要請時間帯終了後に、少なくとも要請時間帯での各要請先ユーザの消費電力情報と各要請先ユーザの類似ユーザの消費電力情報とに基づき、各要請先ユーザの節電量を評価しフィードバックする評価部13Cと、を備える。【選択図】図1
Description
本開示は、節電要請の要請先ユーザおよび要請先ユーザごとの個別要請量を導出し、要請時間帯の終了後に節電量実績を評価して評価結果をフィードバックする管理装置に関する。
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)への関心が世界的に向上し、中でも日本ではエネルギー自給率が低いため、消費エネルギーの削減を進める動きが活発になってきている。中でもコロナ禍の影響によるリモートワークの増加、外出の自粛などにより、家庭内の消費電力が増加している昨今において、家庭内の消費電力を節約する家庭内節電が注目されており、特に系統電力が逼迫した際に、外部からの要請によって要請時間帯において消費電力の削減を行う施策が検討されている。上記のような家庭内節電を推進する既存のソリューションとして、消費電力量に応じた電気料金を算出するために使用されるスマートメータにより取得された消費電力量データに基づいて、消費電力の削減を自動で要請するソリューションが存在する。また、下記の特許文献1には、外部からの需要調整要請が通知された際に、施設に設置された機器群の中から、目標調整量に基づいて需要調整の制御対象とされる対象機器を決定し、対象機器における消費電力量を調整する技術が開示されている。
しかし、特許文献1に記載の技術は、計測装置によって消費電力量データの取得が可能であることを前提としていると考えられる。即ち、電力の消費者(需要家)が有する家庭電化製品(以下「家電」と略称する)それぞれの消費電力の時系列的な傾向を事前に計測装置によって計測することが求められるため、計測装置の導入が必須となり、導入コストが増大する恐れがある。
一方で、従来は、例えば自宅に発電装置が設置されたユーザ等について、その発電量を考慮した上で、各ユーザにおける節電可能量を精度良く推定し、節電要請の要請先ユーザおよび要請先ユーザごとの個別要請量を適切に導出することが待望されていた。このように節電可能量を精度良く導出するには、高性能な計測装置を用いることも考えられるが、前述したように計測装置の導入にはコストの増大が懸念される。
本開示は、上記の事情を考慮し、コストの増大を回避しつつ、各ユーザにおける節電可能量を精度良く推定し、節電要請の要請先ユーザおよび要請先ユーザごとの個別要請量を適切に導出することを目的とする。
本開示に係る管理装置は、様々なユーザの時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電に関するユーザ情報と、各家電の消費電力および節電可否を含む家電仕様情報とを、記憶したデータベース部と、節電要請の要請時間外の時間帯で、所定期間における推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力の傾向に類似したユーザを前記ユーザ情報に基づき抽出し、抽出された前記類似したユーザに関する前記時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電の情報、並びに前記家電仕様情報に基づいて、前記推定対象ユーザの節電可能量を様々な推定対象ユーザについて推定する推定部と、節電要請が行われた場合に、少なくとも、前記節電要請に係る総要請量と、推定で得られた推定対象ユーザごとの節電可能量とに基づいて、節電要請の要請先ユーザおよび要請先ユーザごとの個別要請量を導出する導出部と、前記節電要請の要請時間帯の終了後に、少なくとも、前記要請時間帯における各要請先ユーザの消費電力情報と、各要請先ユーザに類似したユーザに関する消費電力情報とに基づいて、各要請先ユーザの節電量を評価し、評価結果を各要請先ユーザのユーザデバイスへ出力する評価部と、を備える。
上記の管理装置では、推定部が、節電要請の要請時間外の時間帯で、所定期間における推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力の傾向に類似したユーザを、データベース部に記憶されたユーザ情報(様々なユーザの時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電に関する情報)に基づき抽出し、抽出された類似したユーザに関する上記時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電の情報、並びに、データベース部に記憶された家電仕様情報に基づいて、推定対象ユーザの節電可能量を推定する。このような節電可能量の推定は、様々な推定対象ユーザについて実行される。その後、節電要請が行われたときに、導出部が、少なくとも、節電要請に係る総要請量と、推定で得られた推定対象ユーザごとの節電可能量とに基づいて、様々な推定対象ユーザの中から節電要請の要請先ユーザを導出し、要請先ユーザごとの個別要請量を導出する。そして、導出内容に基づいて、要請先ユーザによる要請先ユーザごとの個別要請量に応じた節電が実行される。さらに、節電要請の要請時間帯の終了後には、評価部が、少なくとも、要請時間帯における各要請先ユーザの消費電力情報(消費電力の実績値)と、各要請先ユーザに類似したユーザに関する消費電力情報(基準となる消費電力情報)とに基づいて、各要請先ユーザの節電量を評価し、評価結果を各要請先ユーザのユーザデバイスへ出力する。以上により、計測装置の導入を必須とせずコストの増大を回避しつつ、各ユーザにおける節電可能量を精度良く推定し、節電要請の要請先ユーザおよび要請量を適切に導出することができる。
本開示によれば、コストの増大を回避しつつ、各ユーザにおける節電可能量を精度良く推定し、節電要請の要請先ユーザおよび要請量を適切に導出することができる。
以下、図面を参照しながら、本開示に係る実施形態を説明する。
図1に示すように、実施形態における管理装置10は、外部サーバ20およびユーザデバイス30との間で後述する様々な情報の送受信を行う通信部11と、様々なユーザの時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電に関するユーザ情報、並びに、各家電の消費電力および節電可否を含む家電仕様情報を記憶したデータベース部12と、本開示に係る機能を実現するための後述する機能部を含んだ分析部13と、を備える。
上記の外部サーバ20は、例えば、天候情報(外気温、湿度、天気、降水量等の天候に関する情報)、電力情報(消費電力など)、節電要請に係る情報(要請の時間帯、要請の総節電量など)などのリアルタイムで更新される情報を取得し、管理装置10へ情報提供するサーバである。ユーザデバイス30は、様々なユーザにより保有され、情報表示およびユーザ入力が可能なユーザインタフェースを備えた情報処理装置であり、例えば、携帯端末(スマートフォン、タブレット端末など)、パーソナルコンピュータ等に該当する。
また、図1に示すように、分析部13は、本開示に係る機能を実現するための機能部として、推定部13A、導出部13B、および評価部13Cを含む。以下、これらの各機能部について説明する。
推定部13Aは、節電要請の要請時間外の時間帯で、所定期間(直近一週間など)における推定対象ユーザ(後述の要請先ユーザの候補となる様々なユーザ)の時間帯ごとの消費電力の傾向に類似したユーザを、データベース部12に記憶されたユーザ情報(様々なユーザの時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電に関する情報)に基づき抽出し、抽出された類似したユーザに関する時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電の情報、並びにデータベース部12に記憶された家電仕様情報に基づいて、推定対象ユーザの節電可能量を様々な推定対象ユーザについて推定する機能部である。
導出部13Bは、節電要請が行われた場合に、少なくとも、節電要請に係る総要請量と、推定で得られた推定対象ユーザごとの節電可能量とに基づいて、節電要請の要請先ユーザおよび要請先ユーザごとの個別要請量を導出する機能部であり、以下の実施形態では、より適切な導出を行うために、過去の要請に対する応答状況に応じて定められる各ユーザの信頼度をさらに基礎として、要請先ユーザおよび個別要請量を導出する例を説明する。
評価部13Cは、節電要請の要請時間帯の終了後に、少なくとも、要請時間帯における各要請先ユーザの消費電力情報と、各要請先ユーザに類似したユーザに関する消費電力情報と、に基づいて、各要請先ユーザの節電量を評価し、評価結果を各要請先ユーザのユーザデバイスへ出力する機能部である。
上記の各機能部の機能詳細については、以下、図2および図3に沿った処理内容とともに説明する。
次に、図2および図3のフロー図に沿って、図4~図10を参照しながら、管理装置10において実行される処理を説明する。なお、図4に示すように、データベース部12は、矢印Pで指した複数ユーザタイプごとの様々なユーザの時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電に関するユーザ情報、並びに、矢印Qで指した各家電の消費電力および節電可否を含む家電仕様情報を記憶している。上記のうちユーザ情報は、例えば消費電力の時系列的な傾向が類似した複数のユーザタイプに分類されており、データベース部12は、ユーザタイプごとに、所属する様々なユーザの時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電に関するデータを記憶している。ユーザタイプごとの上記情報を「消費電力データ群」と称し、各データ群に含まれた個々のデータを「消費電力データ」と称する。また、データベース部12には、消費電力データ群ごとの、消費電力の時系列的な傾向を示す基準波形データが予め記憶されており、消費電力データ群ごとの基準波形データは、後述する推定対象ユーザの波形に最も類似する消費電力データ群を複数の消費電力データ群から抽出する処理において使用される。
図2のステップS1において、推定部13Aが、節電要請が行われていない時期に、節電可能量の推定処理(図3)を実行する。まず、推定部13Aは、事前のアンケートにより推定対象ユーザ(即ち、推定処理の対象とされるユーザ)から回答された情報又は事前に登録されたユーザ情報等を基に、推定対象ユーザに発電装置の設置が有るか否かを判断する(図3のステップS11)。
ここで、推定対象ユーザに発電装置の設置が無い場合、推定部13Aは、上記推定対象ユーザに関する所定期間(直近一週間など)の消費電力の時系列的な傾向が、最も類似する消費電力データ群を複数の消費電力データ群から抽出する(ステップS15)。例えば、図5(a)、(b)に示すように、ステップS1において推定部13Aは、所定期間における推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力を示す波形と、データベース部12に予め記憶された消費電力データ群ごとの基準波形データに基づく波形と、の波形距離が最短となる消費電力データ群を複数の消費電力データ群から抽出する。その抽出方法は、特定の方法に限定されないが、例えば、図5(b)に示すように予め記憶された消費電力データ群ごとの基準波形データに基づく波形のそれぞれと推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力を示す波形との「平均絶対誤差(MAE:Mean Absolute Error)」を算出し、得られた平均絶対誤差が最も小さい波形の消費電力データ群(図5(b)右端に示すハッチングを施した消費電力データ群)を抽出する。なお、ステップS15では、各消費電力データ群の波形と推定対象ユーザの波形との平均絶対誤差を実際に算出し、得られた平均絶対誤差が最も小さい波形の消費電力データ群を抽出してもよいし、図5(a)に示すように、波形距離が最短となる消費電力データ群を抽出するための機械学習モデルを事前に機械学習によって生成し、当該機械学習モデルに、各消費電力データ群の波形と推定対象ユーザの波形とを入力することで、その出力として平均絶対誤差が最も小さい波形の消費電力データ群を抽出してもよい。
次に、推定部13Aは、仮要請時刻を設定し、該当日の仮要請時刻までの消費電力情報を取得して、仮要請時刻までの消費電力の時系列的な傾向が最も類似する消費電力データを、ステップS15で抽出された消費電力データ群に含まれる複数の消費電力データから抽出する(ステップS16)。その抽出方法は、特定の方法に限定されないが、例えば、図6(b)に示すように抽出された消費電力データ群に含まれた複数の消費電力データ(ユーザの時間帯ごとの消費電力)の波形それぞれと推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力を示す波形との「平均絶対誤差」を算出し、得られた平均絶対誤差が最も小さい波形の消費電力データ(図6(b)右端に示すハッチングを施した消費電力データ)を複数の消費電力データから抽出する。なお、ステップS16では、抽出された消費電力データ群の各消費電力データの波形と推定対象ユーザの波形との平均絶対誤差を実際に算出し、得られた平均絶対誤差が最も小さい波形の消費電力データを抽出してもよいし、図6(a)に示すように、波形距離が最短となる消費電力データを抽出するための機械学習モデルを事前に機械学習によって生成し、当該機械学習モデルに、抽出された消費電力データ群の各消費電力データの波形と推定対象ユーザの波形とを入力することで、その出力として平均絶対誤差が最も小さい波形の消費電力データを抽出してもよい。
次に、推定部13Aは、抽出された消費電力データから、仮要請時刻において使用されている家電を列挙し、推定対象ユーザのユーザデバイス30に節電可能量を表示する(ステップS17)。例えば、図7(a)に示すように、テレビ、照明など家電ごとの節電可能量をアンケート形式で表示する。これに対し、推定対象ユーザは、仮要請時刻以降に、表示内容を確認し、列挙された家電それぞれについて節電が可能であったかどうかの回答を行う。
次に、推定部13Aは、節電が可能であったか否かのユーザ回答を受領し、データベース部12に保存する(ステップS18)。
そして、推定部13Aは、図7(b)に示すように、所定の複数回「節電不可」と回答された家電が有れば、当該家電につき、節電非対象家電として設定する(ステップS19)。図7(b)では、ハッチングが消された四角形ブロックが、節電非対象家電として設定された家電を示す。
その後、ステップS20で、外部から節電要請が有ったと判定されるまで、上記ステップS15~S19の処理が繰り返される。
一方、ステップS11で、推定対象ユーザに発電装置の設置が有ると判定された場合、推定部13Aは、推定対象ユーザの回答から又はデータベース部12から、該当する発電装置の定格容量情報を取得し(ステップS12)、外部サーバ20から取得されデータベース部12に記憶された推定対象ユーザの在住エリアの天候に関する天気予報情報と、ステップS12で取得された定格容量情報から、時間帯ごとの発電量予測値を算出する(ステップS13)。これにより、例えば、図8のグラフに破線で示す時間帯ごとの発電量予測値が得られる。そして、推定部13Aは、補正前の時間帯ごとの消費電力値に発電量予測値を足すことで、ユーザ情報における消費電力情報を補正する(ステップS14)。図8の例では、時間帯ごとの消費電力値(点線グラフ)に発電量予測値(破線グラフ)を足すことで、ユーザ情報における消費電力情報が補正され、実線グラフで示す消費電力情報の補正値が得られる。次に、ユーザ情報における消費電力情報として「消費電力情報の補正値」を用いて、前述したステップS15~S19の処理が実行される。その後、ステップS20で、外部から節電要請が有ったと判定されるまで、ステップS12~S19の処理が繰り返される。なお、ステップS12~S14では、改めて、天候の予報情報等が取得されて、時間帯ごとの発電量予測値が算出され、消費電力情報が補正される。
以上のように、発電装置の設置が有る推定対象ユーザについてはステップS12~S19の処理が繰り返され、発電装置の設置が無い推定対象ユーザについてはステップS15~S19の処理が繰り返されることで、個々の推定対象ユーザにとって対応可能性の高い適切な節電可能量を算出することが可能となる。そして、ステップS20で、外部から節電要請が有ったと判定されたら、図3の処理を終了し、図2のステップS2へ進む。
図2のステップS2では、導出部13Bが、各ユーザの節電可能量から、要請先ユーザと要請先ユーザごとの個別要請量を導出する。例えば、図9に示すように、節電要請を達成するように、要請先ユーザ候補の節電可能量を積み上げていき、以下の式で表される最適化問題を解くことで、要請先ユーザと要請先ユーザごとの個別要請量を導出する。
この時、図9に示す「安全率」は、要請先ユーザが実際には対応できない可能性(リスク)を考慮して、余分に多くの要請先ユーザに対し節電要請を行うために予め設定されたパラメータであり、その値は任意に設定される。また、「ユーザの信頼度」は、過去の節電要請に対し応答したかどうかの応答実績に応じて変動するパラメータであり、過去に要請していない場合、ユーザの信頼度はデフォルトの「1」とされ、節電要請に対し応答した場合、ユーザの信頼度は上昇し、節電要請に対し応答しなかった場合、ユーザの信頼度は下降するように調整される。
この時、図9に示す「安全率」は、要請先ユーザが実際には対応できない可能性(リスク)を考慮して、余分に多くの要請先ユーザに対し節電要請を行うために予め設定されたパラメータであり、その値は任意に設定される。また、「ユーザの信頼度」は、過去の節電要請に対し応答したかどうかの応答実績に応じて変動するパラメータであり、過去に要請していない場合、ユーザの信頼度はデフォルトの「1」とされ、節電要請に対し応答した場合、ユーザの信頼度は上昇し、節電要請に対し応答しなかった場合、ユーザの信頼度は下降するように調整される。
次のステップS3では、節電要請の要請時間帯の終了後に、評価部13Cが、要請時間帯における各要請先ユーザの消費電力(実績値)を用いて、例えば以下のようにして、各要請先ユーザの節電量(節電実績)を評価する。例えば、最初に、要請条件(外部から要請された総要請量)に対して、全ての要請先ユーザによる総節電電力量が、総節電電力量に関する所定の許容範囲(許容下限から許容上限までの範囲)に含まれていたかどうかを判断する。なお、上記の「許容範囲」は、外部から指定された場合は指定された情報を用い、外部から指定されない場合は管理装置10において任意に設定される。
ここで、総節電電力量が総節電電力量に関する許容範囲に含まれていない場合、評価部13Cは、以下のようにして各要請先ユーザの節電量(節電実績)を評価する。例えば、図10に示すように、評価部13Cは、ある要請先ユーザにつき実際に記録された消費電力量(図10の実線グラフ)が、図3のステップS16で節電実施前に最も類似すると判断された消費電力データ(図10の破線グラフで示すベースライン)に対し、どの程度削減されていたかを表す削減量(即ち、要請先ユーザの節電量(節電実績))によって評価し、その評価結果をデータベース部12に保存する。上記の評価では、例えば、節電要請時間帯における上記ベースラインと実際の消費電力量との差分(削減量)を表す平均絶対誤差が、予め定められたユーザ評価用の許容範囲に含まれていたかどうかを判断することで評価する。ここで、平均絶対誤差がユーザ評価用の許容範囲に含まれている場合は、後述のステップS4で「要請達成」の通知が当該要請先ユーザのユーザデバイス30へ出力され、一方、平均絶対誤差がユーザ評価用の許容範囲に含まれていない場合は、後述のステップS4で「要請未達成」の通知が当該要請先ユーザのユーザデバイス30へ出力される。
一方、総節電電力量が総節電電力量に関する許容範囲に含まれていた場合は、全体として節電要請の目標は達成しているため、評価部13Cは、上述した各要請先ユーザの節電量(節電実績)の評価は実施するものの、その評価結果はデータベース部12に保存するに留め、後述のステップS4で「要請達成」の通知を各要請先ユーザのユーザデバイス30へ出力する。このように、全体として節電要請の目標を達成した場合は、各要請先ユーザのモチベーション維持のため、個別の要請先ユーザの節電量に関する目標達成可否に関わらず、各要請先ユーザに対しポジティブな通知及びインセンティブ(今後へ向けての前向きな動機付け)を提供する。
最後に、ステップS4において、評価部13Cは、前述したような評価結果を各要請先ユーザのユーザデバイス30へ出力する。これにより、各要請先ユーザは、自己のユーザデバイス30にて評価結果を確認することができる。
以上説明した実施形態によれば、計測装置の導入を必須とせずコストの増大を回避しつつ、各ユーザにおける節電可能量を精度良く推定し、節電要請の要請先ユーザおよび要請先ユーザごとの個別要請量を適切に導出することができる。特に、節電要請が行われていない時間帯を有効に活用して、推定部13Aが図3の処理を繰り返すことで、ユーザ毎の節電可能量の推定精度を向上させることができ、これに伴い、節電要請の要請先ユーザおよび要請先ユーザごとの個別要請量を適切に導出して、各要請先ユーザの節電量を適切に評価することができる。
また、導出部13Bは、節電要請に係る総要請量と、推定で得られた推定対象ユーザごとの節電可能量に加え、過去の要請に対する応答状況に応じて定められる各推定対象ユーザの信頼度、をさらに基礎として、要請先ユーザおよび要請先ユーザごとの個別要請量を導出する。つまり、過去の要請に対する応答状況がより良好な推定対象ユーザに重きを置いたうえで、要請先ユーザおよび個別要請量を導出するため、節電等の施策に興味関心が高いと考えられる継続的な節電を実施しているユーザに対し、より積極的に節電要請を行うことができ、これに伴い、要請側の目標値達成確率を向上させることができる。
また、推定部13Aは、自宅に発電装置が設置されたユーザについて、発電装置の定格容量情報と推定対象ユーザの自宅エリアの天候情報とに基づいて時間帯ごとの発電量予測値を算出し、ユーザ情報における全ユーザの時間帯ごとの消費電力値に発電量予測値を足すことで、ユーザ情報における消費電力情報を補正し、得られた補正後の消費電力情報を用いて、推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力の傾向に類似したユーザを抽出する。そのため、自宅に発電装置が設置されたユーザにつき、発電量予測値を勘案した上で、より適切に類似ユーザの抽出を行うことができる。これにより、自宅に発電装置が設置されたユーザに対し、より積極的に節電要請を行うことができ、これに伴い、要請側の目標値達成確率を向上させることができる。
また、推定部13Aは、予め設定した仮要請時刻に使用中であった家電について節電可能であったか否かのアンケートへのユーザ回答を取得し、所定の複数回のユーザ回答にて節電不可とされた家電を節電非対象家電として設定する。これにより、ユーザにより節電不可とされた家電を節電対象とするといった不都合を防止でき、ユーザごとの節電可能量をより適切に推定することができる。
(変形例1)
上述した実施形態において、節電非対象家電と一旦設定された家電について、ユーザによる再設定の希望に応じて、節電非対象家電の設定を解除可能とする以下のような形態を採用してもよい。
上述した実施形態において、節電非対象家電と一旦設定された家電について、ユーザによる再設定の希望に応じて、節電非対象家電の設定を解除可能とする以下のような形態を採用してもよい。
例えば、図3のステップS18の処理を図11に示す処理に置換することで実現できる。即ち、図11に示すように、推定部13Aは、該当家電による節電が可能であったか否か、および、アンケート内容の適切さの評価に関するアンケート(図12(a)参照)をユーザデバイス30に表示させ、同アンケートへのユーザ回答を受領し、データベース部12に保存する(ステップS18A)。その結果、図12(b)の左側の棒グラフに示すアンケート実施日ごとの、アンケート内容の適切さに関する評価点情報が取得され、推定部13Aは、所定回数(直近の10回など)の評価平均値が予め定められた閾値(例えば10点満点の5点など)を下回ったか否かを判断する(ステップS18B)。
ここで、図12(b)の左側に破線枠で示すように、評価平均値が閾値を下回っていれば(ステップS18BでYES)、推定部13Aは、図12(b)の右側に示すように、節電非対象家電として設定している家電をユーザデバイス30に表示し、再設定希望を問い合わせる(ステップS18C)。そして、推定部13Aは、再設定希望があれば、節電非対象家電の設定を解除する(ステップS18D)。
以上のような変形例1では、アンケートの内容の適切さを評価した評価値についての所定回数の平均値が閾値を下回った場合、節電非対象家電と一旦設定された家電について、ユーザからの再設定希望があれば、節電非対象家電の設定を解除することができ、ユーザによるアンケート内容の適切さの評価値および再設定希望に応じた、より適切な節電非対象家電の設定制御を実現することができる。
なお、本開示の要旨は以下の[1]~[6]に存する。
[1] 様々なユーザの時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電に関するユーザ情報と、各家電の消費電力および節電可否を含む家電仕様情報とを、記憶したデータベース部と、
節電要請の要請時間外の時間帯で、所定期間における推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力の傾向に類似したユーザを前記ユーザ情報に基づき抽出し、抽出された前記類似したユーザに関する前記時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電の情報、並びに前記家電仕様情報に基づいて、前記推定対象ユーザの節電可能量を様々な推定対象ユーザについて推定する推定部と、
節電要請が行われた場合に、少なくとも、前記節電要請に係る総要請量と、推定で得られた推定対象ユーザごとの節電可能量とに基づいて、節電要請の要請先ユーザおよび要請先ユーザごとの個別要請量を導出する導出部と、
前記節電要請の要請時間帯の終了後に、少なくとも、前記要請時間帯における各要請先ユーザの消費電力情報と、各要請先ユーザに類似したユーザに関する消費電力情報とに基づいて、各要請先ユーザの節電量を評価し、評価結果を各要請先ユーザのユーザデバイスへ出力する評価部と、
を備える管理装置。
[2] 前記導出部は、過去の要請に対する応答状況に応じて定められる各推定対象ユーザの信頼度、をさらに基礎として、前記要請先ユーザおよび前記個別要請量を導出する、[1]に記載の管理装置。
[3] 前記推定部は、自宅に発電装置が設置された推定対象ユーザについては、前記発電装置の定格容量情報と前記推定対象ユーザの自宅エリアの天候情報とに基づいて時間帯ごとの発電量予測値を算出し、前記ユーザ情報における全ユーザの前記時間帯ごとの消費電力値に前記発電量予測値を足すことで、前記ユーザ情報における消費電力情報を補正し、補正後の消費電力情報を用いて、前記推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力の傾向に類似したユーザを抽出する、[1]又は[2]に記載の管理装置。
[4] 前記推定部は、予め設定した仮要請時刻に使用中であった家電について節電可能であったか否かのアンケートへのユーザ回答を取得し、所定の複数回のユーザ回答にて節電不可とされた家電を節電非対象家電として設定する、[1]~[3]の何れか一項に記載の管理装置。
[5] 前記推定部は、さらに、前記アンケートの内容の適切さを評価した評価値に関するユーザ回答を取得し、所定回数の評価値の平均値が予め定められた閾値を下回った場合、節電非対象家電の再設定の希望に応じて、節電非対象家電の設定を解除する、[4]に記載の管理装置。
[6] 前記推定部は、前記所定期間における推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力を示す波形と、前記データベース部に記憶された前記ユーザ情報における前記様々なユーザの時間帯ごとの消費電力を示す波形と、の波形距離に基づいて、前記類似したユーザを抽出する、[1]~[5]の何れか一項に記載の管理装置。
[1] 様々なユーザの時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電に関するユーザ情報と、各家電の消費電力および節電可否を含む家電仕様情報とを、記憶したデータベース部と、
節電要請の要請時間外の時間帯で、所定期間における推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力の傾向に類似したユーザを前記ユーザ情報に基づき抽出し、抽出された前記類似したユーザに関する前記時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電の情報、並びに前記家電仕様情報に基づいて、前記推定対象ユーザの節電可能量を様々な推定対象ユーザについて推定する推定部と、
節電要請が行われた場合に、少なくとも、前記節電要請に係る総要請量と、推定で得られた推定対象ユーザごとの節電可能量とに基づいて、節電要請の要請先ユーザおよび要請先ユーザごとの個別要請量を導出する導出部と、
前記節電要請の要請時間帯の終了後に、少なくとも、前記要請時間帯における各要請先ユーザの消費電力情報と、各要請先ユーザに類似したユーザに関する消費電力情報とに基づいて、各要請先ユーザの節電量を評価し、評価結果を各要請先ユーザのユーザデバイスへ出力する評価部と、
を備える管理装置。
[2] 前記導出部は、過去の要請に対する応答状況に応じて定められる各推定対象ユーザの信頼度、をさらに基礎として、前記要請先ユーザおよび前記個別要請量を導出する、[1]に記載の管理装置。
[3] 前記推定部は、自宅に発電装置が設置された推定対象ユーザについては、前記発電装置の定格容量情報と前記推定対象ユーザの自宅エリアの天候情報とに基づいて時間帯ごとの発電量予測値を算出し、前記ユーザ情報における全ユーザの前記時間帯ごとの消費電力値に前記発電量予測値を足すことで、前記ユーザ情報における消費電力情報を補正し、補正後の消費電力情報を用いて、前記推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力の傾向に類似したユーザを抽出する、[1]又は[2]に記載の管理装置。
[4] 前記推定部は、予め設定した仮要請時刻に使用中であった家電について節電可能であったか否かのアンケートへのユーザ回答を取得し、所定の複数回のユーザ回答にて節電不可とされた家電を節電非対象家電として設定する、[1]~[3]の何れか一項に記載の管理装置。
[5] 前記推定部は、さらに、前記アンケートの内容の適切さを評価した評価値に関するユーザ回答を取得し、所定回数の評価値の平均値が予め定められた閾値を下回った場合、節電非対象家電の再設定の希望に応じて、節電非対象家電の設定を解除する、[4]に記載の管理装置。
[6] 前記推定部は、前記所定期間における推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力を示す波形と、前記データベース部に記憶された前記ユーザ情報における前記様々なユーザの時間帯ごとの消費電力を示す波形と、の波形距離に基づいて、前記類似したユーザを抽出する、[1]~[5]の何れか一項に記載の管理装置。
(用語の説明、ハードウェア構成(図13)の説明など)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本実施形態における管理装置10は、本開示の処理を実行するコンピュータとして機能してもよい。図13は、管理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の管理装置10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。管理装置10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
管理装置10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、管理装置10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、6th generation mobile communication system(6G)、xth generation mobile communication system(xG)(xG(xは、例えば整数、小数))、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、New radio access(NX)、Future generation radio access(FX)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張、修正、作成、規定された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、通信チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々な通信チャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々な通信チャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
10…管理装置、11…通信部、12…データベース部、13…分析部、13A…推定部、13B…導出部、13C…評価部、20…外部サーバ、30…ユーザデバイス、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…通信装置、1005…入力装置、1006…出力装置、1007…バス。
Claims (6)
- 様々なユーザの時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電に関するユーザ情報と、各家電の消費電力および節電可否を含む家電仕様情報とを、記憶したデータベース部と、
節電要請の要請時間外の時間帯で、所定期間における推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力の傾向に類似したユーザを前記ユーザ情報に基づき抽出し、抽出された前記類似したユーザに関する前記時間帯ごとの消費電力および同時間帯の使用家電の情報、並びに前記家電仕様情報に基づいて、前記推定対象ユーザの節電可能量を様々な推定対象ユーザについて推定する推定部と、
節電要請が行われた場合に、少なくとも、前記節電要請に係る総要請量と、推定で得られた推定対象ユーザごとの節電可能量とに基づいて、節電要請の要請先ユーザおよび要請先ユーザごとの個別要請量を導出する導出部と、
前記節電要請の要請時間帯の終了後に、少なくとも、前記要請時間帯における各要請先ユーザの消費電力情報と、各要請先ユーザに類似したユーザに関する消費電力情報とに基づいて、各要請先ユーザの節電量を評価し、評価結果を各要請先ユーザのユーザデバイスへ出力する評価部と、
を備える管理装置。 - 前記導出部は、過去の要請に対する応答状況に応じて定められる各推定対象ユーザの信頼度、をさらに基礎として、前記要請先ユーザおよび前記個別要請量を導出する、
請求項1に記載の管理装置。 - 前記推定部は、自宅に発電装置が設置された推定対象ユーザについては、前記発電装置の定格容量情報と前記推定対象ユーザの自宅エリアの天候情報とに基づいて時間帯ごとの発電量予測値を算出し、前記ユーザ情報における全ユーザの前記時間帯ごとの消費電力値に前記発電量予測値を足すことで、前記ユーザ情報における消費電力情報を補正し、補正後の消費電力情報を用いて、前記推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力の傾向に類似したユーザを抽出する、
請求項1に記載の管理装置。 - 前記推定部は、予め設定した仮要請時刻に使用中であった家電について節電可能であったか否かのアンケートへのユーザ回答を取得し、所定の複数回のユーザ回答にて節電不可とされた家電を節電非対象家電として設定する、
請求項1に記載の管理装置。 - 前記推定部は、さらに、前記アンケートの内容の適切さを評価した評価値に関するユーザ回答を取得し、所定回数の評価値の平均値が予め定められた閾値を下回った場合、節電非対象家電の再設定の希望に応じて、節電非対象家電の設定を解除する、
請求項4に記載の管理装置。 - 前記推定部は、前記所定期間における推定対象ユーザの時間帯ごとの消費電力を示す波形と、前記データベース部に記憶された前記ユーザ情報における前記様々なユーザの時間帯ごとの消費電力を示す波形と、の波形距離に基づいて、前記類似したユーザを抽出する、
請求項1に記載の管理装置。
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