JP2024066028A - 油性化粧料及び化粧方法 - Google Patents

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Takato Ono
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Abstract

【課題】油性化粧料に水を配合させた場合において、水の分散性を向上した油性化粧料の提供、及び当該油性化粧料を用いた化粧方法の提供。【解決手段】植物油及び/又は揮発性の炭化水素、水、及び、ノニオン界面活性剤が配合された油性化粧料、並びに当該油性化粧料を用いた化粧方法。【選択図】図1

Description

本発明は、油性化粧料及び化粧方法に関するものである。
所望の機能を発揮させるために、種々の成分が配合された油性化粧料が提供されている。
油性化粧料の例として、下記特許文献1には、ジメチコノール、アミノ変性シリコーン、環状シリコーンおよび流動パラフィンを含有した非水系毛髪処理剤(油性化粧料)によって、ダメージの度合いが異なる毛髪に対しても、しっとり感、柔軟性および均一な感触を付与することができる技術が提案されている。別の例として、下記特許文献2には、所定量の金属酸化物と、分岐脂肪酸とを含有する流動性を有する油性化粧料によって、使用時の物理的刺激を減少させるなどの技術が提案されている。
特開2006-249002号公報 特開2004-210730号公報
油性化粧料は、特許文献1、2にも示されるように環状シリコーンなどのシリコーン油や分岐脂肪酸などの油性成分が配合されているが、油性成分以外に水の配合が要望されることがある。例えば、油性化粧料に水溶性成分を配合されたものとする場合、水を配合すれば、水溶性成分が水に溶解することにより、水溶性成分の配合が容易になる。
しかしながら、油性化粧料に水を配合させようとすると、配合される油性成分の種類によっては、油性化粧料の組成物中における水の分散性に劣ることがあった。また、油性化粧料を液状の剤型とした場合には、水の分散性が劣ることにより、製造の際に油性化粧料中に水の分離が起こり、品質管理上の問題が生じることがあった。
本発明は、上記した事情に鑑み、油性化粧料に水を配合させた場合においても、水の分散性を向上した油性化粧料の提供、及び当該油性化粧料を用いた化粧方法の提供を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を行ったところ、油性化粧料に配合される油性成分として、植物油及び/又は揮発性の炭化水素を用いつつ、水とノニオン界面活性剤とを配合させることで、水の分散性を向上した油性化粧料が提供できることを見出した。また、該油性化粧料を用いた化粧方法が提供できることを見出した。
本発明は、以下の発明を含む。
[1]の油性化粧料は、植物油及び/又は揮発性の炭化水素、水、並びに、ノニオン界面活性剤が配合された油性化粧料である。
[2]の油性化粧料は、[1]の油性化粧料であって、前記ノニオン界面活性剤として、少なくとも、酸化エチレンの平均付加モル数が10以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステル、酸化エチレンの平均付加モル数が6以上30以下のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸テトラエステル、グリセリンの平均重合度が6以上10以下のポリグリセリン脂肪酸ペンタエステル、及び酸化エチレンの平均付加モル数が1以上10以下であり、オキシプロピレンの平均付加モル数が1以上10以下のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルから選ばれる1種又は2種以上が配合されたものである。
[3]の油性化粧料は、[1]又は[2]の油性化粧料であって、前記水の配合量に対する前記ノニオン界面活性剤の配合量の質量比が18以上である。
[4]の油性化粧料は、[1]~[3]から選ばれるいずれか1つの油性化粧料であって、外観が透明である。
[5]の油性化粧料は、[1]~[4]から選ばれるいずれか1つの油性化粧料であって、前記植物油及び/又は揮発性の炭化水素として、1種又は2種以上の植物油が配合され、植物油の配合量が50質量%以上である。
[6]の油性化粧料は、[1]~[5]から選ばれるいずれか1つの油性化粧料であって、剤型が液状である。
[7]の油性化粧料は、[1]~[6]から選ばれるいずれか1つの油性化粧料であって、液状のシリコーンが配合され、その配合量が10質量%以下であるか、又は、液状のシリコーンが配合されないものである。
[8]の化粧方法は、[1]~[7]から選ばれるいずれか1つの油性化粧料を用いた化粧方法である。
本発明の油性化粧料によれば、水の分散性を向上した油性化粧料が提供できる。また、本発明の化粧方法によれば、本発明の油性化粧料を用いた化粧方法が提供できる。
実施例1~4、比較例1~2の油性化粧料を収容した透明ボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観写真。 実施例1、比較例3の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観写真。 実施例1、5~7の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観写真。 実施例8~11の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観写真。 実施例12~15の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観写真。 実施例16~18の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観写真。 実施例19~22の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観写真。 実施例23~26の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観写真。 実施例1、13、27、30、31の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観写真。
本発明の実施形態(以下、本実施形態という)に基づき、本発明を以下に説明する。
<油性化粧料>
本実施形態の油性化粧料は、植物油及び/又は揮発性の炭化水素、水、並びに、ノニオン界面活性剤が配合されたものである。本実施形態の油性化粧料によれば、水の分散性を向上できる。
本実施形態の油性化粧料における「油性」とは、非水系媒体が水に対して外相となることを意味する。なお、非水系媒体の例としては、植物油及び/又は揮発性の炭化水素、並びに、植物油及び/又は揮発性の炭化水素以外の油性成分が挙げられる。
また、本実施形態の「油性化粧料」とは、油性の化粧料を意味する。
本実施形態の油性化粧料において、「水の分散性の向上」とは、油性化粧料中の植物油及び/又は揮発性の炭化水素を含む非水系媒体に水が散在している状態に優れることをいう。水の分散性が向上すれば、油性化粧料において外観の透明性が高まる傾向となる。
なお、本実施形態の油性化粧料は、25℃での外観が、透明であってもよく、不透明であってもよい。
(植物油及び/又は揮発性の炭化水素)
本実施形態の油性化粧料は、植物油及び/又は揮発性の炭化水素が配合されたものである。本実施形態の油性化粧料に、植物油及び/又は揮発性の炭化水素が配合され、さらにノニオン界面活性剤と水とが配合されたものとすることで、水の分散性が向上する。ここで、「及び/又は」とは、両方又はいずれか一方を意味する。
本実施形態の油性化粧料は、1種又は2種以上の植物油及び/又は1種又は2種以上の揮発性の炭化水素が配合されたものであってもよい。そのため、本実施形態の油性化粧料は、植物油及び/又は揮発性の炭化水素として、植物油のみが1種又は2種以上配合されたものであってもよく、揮発性の炭化水素のみが1種又は2種以上配合されたものであってもよく、植物油及び揮発性の炭化水素の両方がそれぞれ1種ずつ又は2種以上ずつが配合されたものであってもよい。
本実施形態の油性化粧料は、塗布後に時間経過した場合でも、毛髪、皮膚に対して持続した油性感の付与が可能となる観点から、植物油及び/又は揮発性の炭化水素として、少なくとも、植物油が配合されたものが好ましい。
本実施形態の油性化粧料における植物油及び/又は揮発性の炭化水素の配合量(植物油及び/又は揮発性の炭化水素として、植物油のみが配合された場合はその配合量、揮発性の炭化水素のみが配合された場合はその配合量、植物油及び揮発性の炭化水素が配合された場合のそれらの合計配合量をそれぞれ意味する。以下同じ。)の下限値としては、例えば、50質量%以上であり、上限値としては、例えば、99質量%以下である。
本実施形態の油性化粧料における植物油及び/又は揮発性の炭化水素の配合量の範囲としては、例えば、50質量%以上99質量%以下である。
(植物油)
本実施形態の油性化粧料は、1種又は2種以上の植物油が配合されたものである。本実施形態の油性化粧料は、植物油が配合されたものとすることで、塗布後に時間経過した場合でも、毛髪、皮膚に対して持続した油性感の付与が可能となる。
なお、「植物油」とは、植物から得られたトリグリセライドを主成分とした油脂であって、25℃で液状のものを意味する。ここで、「液状」とは、25℃で静置した際に流動性を有することを意味する(「液状」の用語について、以下、同じ意味で用いる)。
前記植物油としては、例えば、アーモンド油、アブラナ種子油、アボカド油、アマニ油、アルガニアスピノサ核油、アンズ核油、エゴマ油、オリーブ油、カノラ油、キョウニン油、ククイナッツ油、クルミ種子油、コーン油、ゴマ油、コムギ胚芽油、コメヌカ油、コメ胚芽油、サザンカ油、サフラワー油、シア脂油、シソ種子油、ダイズ油、チャ実油、月見草油、ツバキ油、パーシック油、パーム油、ハイブリッドサフラワー油、ハトムギ油、バオバブ種子油、ババス油、ピーナッツ油、ピスタシオ種子油、ヒマシ油、ヒマワリ種子油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ブロッコリー種子油、ヘーゼルナッツ油、マカデミアナッツ油、マンゴー種子油、メドウフォーム油、綿実油、野菜油、ヤシ油、ユチャ油、ルリジサ種子油、ローズヒップ油、ワサビノキ種子油などが挙げられる(ここで例示された成分名は、いずれも化粧品表示名称である)。
本実施形態の油性化粧料に配合される植物油としては、例えば、トリグリセライドの脂肪酸組成として、炭素数6以上24以下の不飽和脂肪酸(例えば、リノール酸、オレイン酸、α-リノレン酸など)を50重量%以上含む植物油を用いてもよく、炭素数6以上24以下の不飽和脂肪酸(例えば、リノール酸、オレイン酸、α-リノレン酸など)を70重量%以上含む植物油を用いてもよい。また、前記植物油としては、例えば、トリグリセライドの脂肪酸組成として、炭素数6以上24以下の一価不飽和脂肪酸(例えば、オレイン酸など)を15重量%以上含む植物油を用いてもよく、炭素数6以上24以下の多価不飽和脂肪酸(例えば、リノール酸、α-リノレン酸など)を15重量%以上含む植物油を用いてもよく、炭素数6以上24以下の一価不飽和脂肪酸及び炭素数6以上24以下の多価不飽和脂肪酸をそれぞれ15重量%以上含む植物油を用いてもよい。
本実施形態の油性化粧料に配合される植物油としては、毛髪、皮膚に滑らかな手触りを付与できる観点から、サフラワー油、オリーブ油、ブドウ種子油、ゴマ油、バオバブ種子油、アンズ核油、コメヌカ油が配合されたものが好ましい。
本実施形態の油性化粧料は、例えば、植物油及び/又は揮発性の炭化水素として、1種又は2種以上の植物油が配合され、植物油の配合量が50質量%以上とすることができる。
本実施形態の油性化粧料における植物油及び/又は揮発性の炭化水素として、植物油が配合された場合、植物油の配合量の下限値としては、例えば、50質量%以上であるが、毛髪、皮膚にしっとりした油性感を付与できる観点から、55質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましい。
本実施形態の油性化粧料における植物油及び/又は揮発性の炭化水素として、植物油が配合された場合、植物油の配合量の上限値としては、例えば、99質量%以下である。
本実施形態の油性化粧料における植物油及び/又は揮発性の炭化水素として、植物油が配合された場合、植物油の配合量の範囲としては、例えば、50質量%以上99質量%以下であるが、下限値の好ましい値として上述した観点から、55質量%以上99質量%以下が好ましく、60質量%以上99質量%以下がより好ましい。
(揮発性の炭化水素)
本実施形態の油性化粧料は、1種又は2種以上の揮発性の炭化水素が配合されたものである。本実施形態の油性化粧料は、揮発性の炭化水素が配合されたものとすることで、毛髪、皮膚に油性感を付与できる。
なお、「揮発性の炭化水素」とは、沸点が260℃以下である液状の炭化水素を意味する。
前記揮発性の炭化水素としては、例えば、揮発性の分岐状炭化水素、揮発性の直鎖状炭化水素を用いることができる。
前記揮発性の分岐状炭化水素としては、例えば、イソドデカン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、水添ポリイソブテン(但し、37.8℃での動粘度が20mm/s以下のものに限る)、イソヘキサデカンなどが挙げられる。前記37.8℃での動粘度は、キャノン-フェンスケ粘度計又はウベローデ粘度計などの粘度計を用いて、JIS Z8803に記載される方法を用いて測定した値である。
前記揮発性の直鎖状炭化水素としては、例えば、ドデカン、ウンデカン、トリデカン、テトラデカン、(C9-12)アルカン、(C10-13)アルカンなどが挙げられる。
なお、揮発性の分岐状炭化水素、揮発性の直鎖状炭化水素における上記例示成分のうち、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィンは医薬部外品表示名称であり、それ以外は化粧品表示名称である。
本実施形態の油性化粧料は、揮発性の炭化水素として、例えば、揮発性の分岐状炭化水素であるイソドデカンを用いることができる。
本実施形態の油性化粧料における植物油及び/又は揮発性の炭化水素として、揮発性の炭化水素が配合された場合、揮発性の炭化水素の配合量の下限値としては、例えば、50質量%以上であるが、毛髪、皮膚にさらっとした軽い油性感を付与できる観点から、55質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましい。
また、本実施形態の油性化粧料における植物油及び/又は揮発性の炭化水素として、揮発性の炭化水素が配合された場合、植物油の配合量の上限値としては、例えば、99質量%以下である。
本実施形態の油性化粧料における植物油及び/又は揮発性の炭化水素として、揮発性の炭化水素が配合された場合、揮発性の炭化水素の配合量の範囲としては、例えば、50質量%以上99質量%以下であるが、下限値の好ましい値として上述した観点から、55質量%以上99質量%以下が好ましく、60質量%以上99質量%以下がより好ましい。
(ノニオン界面活性剤)
本実施形態の油性化粧料は、1種又は2種以上のノニオン界面活性剤が配合されたものである。ノニオン界面活性剤は、植物油及び/又は揮発性の炭化水素が配合された本実施形態の油性化粧料において、水を分散させるための成分である。
本実施形態の油性化粧料に配合されるノニオン界面活性剤としては、油性化粧料に配合可能な公知のノニオン界面活性剤を用いることができる。
前記ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸モノエステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸ジエステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルなど)、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸モノエステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸テトラエステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸ヘキサエステルなど)、ポリグリセリン脂肪酸エステル(例えば、ポリグリセリン脂肪酸モノエステル、ポリグリセリン脂肪酸ペンタエステルなど)、植物油から得られたモノグリセリド及びジグリセリドのポリエチレングリコール誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキレンエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレンエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキレンエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ソルビタン脂肪酸モノエステル、ソルビタン脂肪酸ジエステル、ソルビタン脂肪酸セスキエステル、ソルビタン脂肪酸トリエステルなど)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸モノエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸トリエステルなど)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。なお、上述したポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルにおける「脂肪酸」としては、例えば、炭素数12以上24以下の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和の脂肪酸を用いることができる。また、上述したポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、植物油から得られたモノグリセリド及びジグリセリドのポリエチレングリコール誘導体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレンエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油における酸化エチレンの平均付加モル数は、例えば、1以上60以下である。また、上述したポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキレンエーテルにおける酸化プロピレンの平均付加モル数は、例えば、1以上60以下である。また、上述したポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキレンエーテルにおける酸化エチレン及び酸化プロピレンの平均付加モル数は、例えば、それぞれ1以上60以下である。
なお、ノニオン界面活性剤としては、油性化粧料への配合時の取り扱いが容易となる観点から、液状のノニオン界面活性剤を用いることが好ましい。
本実施形態の油性化粧料に配合されるノニオン界面活性剤としては、水の分散性をより向上させる観点から、酸化エチレンの平均付加モル数が10以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステル、酸化エチレンの平均付加モル数が6以上30以下のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸テトラエステル、グリセリンの平均重合度が6以上10以下のポリグリセリン脂肪酸ペンタエステル、及び酸化エチレンの平均付加モル数が1以上10以下であり、オキシプロピレンの平均付加モル数が1以上10以下のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
(酸化エチレンの平均付加モル数が10以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステル)
本実施形態の油性化粧料は、水の分散性をより向上させる観点から、ノニオン界面活性剤として、酸化エチレンの平均付加モル数が10以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルが配合されたものが好ましい。前記酸化エチレンの平均付加モル数が10以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルは、脂肪酸と酸化エチレンを付加重合したグリセリンのトリエステルであり、酸化エチレンの平均付加モル数が10以上30以下である。
前記酸化エチレンの平均付加モル数が10以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルにおける脂肪酸としては、例えば、炭素数12以上24以下の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和の脂肪酸であり、水の分散性をより向上させる観点から、分岐状の飽和脂肪酸又は直鎖状の不飽和脂肪酸が好ましい。
また、酸化エチレンの平均付加モル数が10以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルにおける酸化エチレンの平均付加モル数としては、水の分散性をより向上させる観点から、20以上30以下であると好ましい。
前記酸化エチレンの平均付加モル数が10以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルは、例えば、下記一般式(1)に示す成分である。
上記一般式(1)のうち、R、R、Rは、炭素数12以上24以下の直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和の炭化水素基である。R、R、Rは同じであってもよく、異なっていてもよい。a、b、cは、酸化エチレンの平均付加モル数を示し、a、b、cの合計が10以上30以下である。a、b、cは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
前記酸化エチレンの平均付加モル数が10以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルとしては、例えば、トリイソステアリン酸PEG-10グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-15グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-30グリセリル、トリオレイン酸PEG-10グリセリル、トリオレイン酸PEG-20グリセリル、トリオレイン酸PEG-25グリセリル、トリオレイン酸PEG-30グリセリルなどが挙げられる(ここで例示された成分名は、いずれも化粧品表示名称である)。
本実施形態の油性化粧料に配合される酸化エチレンの平均付加モル数が10以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルとしては、水の分散性をより向上させる観点から、炭素数12以上24以下の分岐状の飽和脂肪酸又は炭素数12以上24以下の直鎖状の不飽和脂肪酸を有しており、酸化エチレンの平均付加モル数が20以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルがより好ましい。前記炭素数12以上24以下の分岐状の飽和脂肪酸又は炭素数12以上24以下の直鎖状の不飽和脂肪酸を有しており、酸化エチレンの平均付加モル数が20以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルとしては、例えば、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、トリオレイン酸PEG-20グリセリル、トリオレイン酸PEG-30グリセリルが挙げられる。
(酸化エチレンの平均付加モル数が6以上30以下のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸テトラエステル)
本実施形態の油性化粧料は、水の分散性をより向上させる観点から、酸化エチレンの平均付加モル数が6以上30以下のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸テトラエステルが配合されたものが好ましい。前記酸化エチレンの平均付加モル数が6以上30以下のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸テトラエステルは、脂肪酸とソルビトールのポリエチレングリコールエーテルとのテトラエステルであり、酸化エチレンの平均付加モル数が6以上30以下である。
前記酸化エチレンの平均付加モル数が6以上30以下のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸テトラエステルにおける脂肪酸としては、例えば、炭素数12以上24以下の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和の脂肪酸であり、水の分散性をより向上させる観点から、分岐状の飽和脂肪酸又は直鎖状の不飽和脂肪酸がより好ましい。
前記酸化エチレンの平均付加モル数が6以上30以下のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸テトラエステルは、例えば、下記一般式(2)に示す成分である。
上記一般式(2)のうち、R、R、R、R、R、Rは、炭素数12以上24以下の直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和のアシル基又は水素を示す。R、R、R、R、R、Rは、いずれか4つが炭素数12以上24以下の直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和のアシル基から選ばれ、残り2つが水素から選ばれるものである。d、e、f、g、h、iは、酸化エチレンの平均付加モル数を示し、d、e、f、g、h、iの合計が6以上30以下である。
前記酸化エチレンの平均付加モル数が6以上30以下のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸テトラエステルとしては、例えば、テトラオレイン酸ソルベス-6、テトラオレイン酸ソルベス-30、テトライソステアリン酸ソルベス-20、テトライソステアリン酸ソルベス-30などが挙げられる(ここで例示された成分名は、いずれも化粧品表示名称である)。
(グリセリンの平均重合度が6以上10以下のポリグリセリン脂肪酸ペンタエステル)
本実施形態の油性化粧料は、水の分散性をより向上させる観点から、ノニオン界面活性剤として、グリセリンの平均重合度が6以上10以下のポリグリセリン脂肪酸ペンタエステルが配合されたものが好ましい。前記グリセリンの平均重合度が6以上10以下のポリグリセリン脂肪酸ペンタエステルは、グリセリンの平均重合度が6以上10以下であるポリグリセリンと脂肪酸とのペンタエステルである。
前記グリセリンの平均重合度が6以上10以下のポリグリセリン脂肪酸ペンタエステルにおける脂肪酸としては、例えば、炭素数12以上24以下の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和の脂肪酸であり、水の分散性をより向上させる観点から、分岐状の飽和脂肪酸又は直鎖状の不飽和脂肪酸が好ましい。
前記グリセリンの平均重合度が6以上10以下のポリグリセリン脂肪酸ペンタエステルは、例えば、下記一般式(3)に示す成分である。
上記一般式(3)のうち、R10、R11、R12、R13、R14は、炭素数12以上24以下の直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和のアシル基又は水素を示す。なお、R12は、後述するkの値により、4~8個の範囲で複数存在することになるが、複数存在するR12は、すべて同一であってもよく、一部が同じであっても良く、すべて異なるものであっても良い。なお、R10、R11、R12、R13、R14は、いずれか5つが炭素数12以上24以下の直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和のアシル基から選ばれ、残りが水素から選ばれるものである(なお、上述した理由からR12は、4~8個の範囲で存在することになる)。kは、グリセリンの平均重合度を示し、4以上8以下である。
前記グリセリンの平均重合度が6以上10以下のポリグリセリン脂肪酸ペンタエステルとしては、例えば、ペンタイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタオレイン酸ポリグリセリル-6、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-6、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10などが挙げられる(ここで例示された成分名は、いずれも化粧品表示名称である)。
(酸化エチレンの平均付加モル数が1以上10以下であり、オキシプロピレンの平均付加モル数が1以上10以下のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)
本実施形態の油性化粧料は、水の分散性をより向上させる観点から、ノニオン界面活性剤として、酸化エチレンの平均付加モル数が1以上10以下であり、オキシプロピレンの平均付加モル数が1以上10以下のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが配合されたものが好ましい。前記酸化エチレンの平均付加モル数が1以上10以下であり、オキシプロピレンの平均付加モル数が1以上10以下のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルは、アルコールに酸化エチレン及び酸化プロピレンを付加重合したものであり、酸化エチレンの平均付加モル数が1以上10以下であり、酸化プロピレンの平均付加モル数が1以上10以下である。前記アルコールは、炭素数12以上24以下の直鎖状又は分岐状の飽和アルコールを用いることができ、水の分散性をより向上させる観点から、炭素数12以上24以下の直鎖状の飽和アルコールが好ましい。炭素数12以上24以下の直鎖状の飽和アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、ベヘニルアルコールなどが挙げられる。
前記酸化エチレンの平均付加モル数が1以上10以下であり、オキシプロピレンの平均付加モル数が1以上10以下のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルは、例えば、下記一般式(4)に示す成分である。
上記一般式(4)のうち、R15は、炭素数12以上24以下の直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。mは、1以上10以下の酸化プロピレンの平均付加モル数を示す。nは、1以上10以下の酸化エチレンの平均付加モル数を示す。
本実施形態の油性化粧料に配合される酸化エチレンの平均付加モル数が1以上10以下であり、オキシプロピレンの平均付加モル数が1以上10以下のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルとしては、例えば、PPG-2ラウレス-5、PPG-2ラウレス-8、PPG-3ラウレス-8、PPG-3ラウレス-9、PPG-3ラウレス-10、PPG-5ラウレス-5、PPG-5ラウレス-6、PPG-6ラウレス-3、PPG-2(C12,13)パレス-8、PPG-3(C12-14)s-パレス-7、PPG-4(C12-14)s-パレス-5、PPG-5(C12-14)s-パレス-7、PPG-5(C12-14)s-パレス-9、PPG-1セテス-1、PPG-1セテス-5、PPG-1セテス-10、PPG-2セテス-1、PPG-2セテス-5、PPG-2セテス-10、PPG-4セテス-1、PPG-4セテス-5、PPG-4セテス-10、PPG-8セテス-1、PPG-8セテス-2、PPG-8セテス-5、PPG-8セテス-10、PPG-2-セテアレス-9、PPG-9ステアレス-3、PEG-3PPG-7エチルヘキシルエーテル、PEG-6PPG-7エチルヘキシルエーテルなどが挙げられる(ここで例示された成分名は、いずれも化粧品表示名称である)。
本実施形態の油性化粧料におけるノニオン界面活性剤の配合量の下限値としては、例えば、0.002質量%以上であるが、水の分散性をより向上させる観点から、0.005質量%以上が好ましい。
また、本実施形態の油性化粧料におけるノニオン界面活性剤の配合量の上限値としては、例えば、35質量%以下であるが、油性化粧料を手に伸ばした際のべたついた感触をより低減できる観点から、30質量%以下が好ましい。
本実施形態の油性化粧料におけるノニオン界面活性剤の配合量の範囲としては、例えば、0.002質量%以上35質量%以下であるが、下限値及び上限値の好ましい値として上述した観点から、0.005質量%以上30質量%以下が好ましい。
(水)
本実施形態の油性化粧料は、水が配合されたものである。
本実施形態の油性化粧料における水の配合量の下限値としては、例えば、0.0001質量%以上であるが、水以外の水溶性成分をより多く配合できることが可能になる観点から、0.0005質量%以上が好ましく、0.001質量%以上がより好ましい。
また、本実施形態の油性化粧料における水の配合量の上限値としては、例えば、1質量%以下であるが、水の分散性が低下するおそれを防止する観点から、0.6質量%以下が好ましく、0.3質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下がさらに好ましい。
本実施形態の油性化粧料における水の配合量の範囲としては、例えば、0.0001質量%以上1質量%以下であるが、下限値及び上限値の好ましい値として上述した観点から、0.0005質量%以上0.6質量%以下が好ましく、0.001質量%以上0.3質量%以下がより好ましく、0.001質量%以上0.1質量%以下がさらに好ましい。
(水の配合量に対するノニオン界面活性剤の配合量の質量比)
本実施形態の油性化粧料は、水の配合量(以下、「W」と表すことがある)に対するノニオン界面活性剤の配合量(以下、「N」と表すことがある)の質量比(以下、当該質量比を「[N/W]比」と表すことがある)が、特に限定されず、例えば、5以上である。本実施形態の油性化粧料は、水の分散性をより向上させる観点から、[N/W]比の下限値が、10以上であると好ましく、15以上であるとより好ましく、18以上であるとさらに好ましい。
また、本実施形態の油性化粧料は、[N/W]比の上限値が、特に限定されず、例えば、58以下であるが、手に伸ばした際のべたついた感触をより低減できる観点から、[N/W]比の上限値が、50以下であると好ましく、40以下であるとより好ましく、30以下であるとさらに好ましい。
本実施形態の油性化粧料は、[N/W]比の範囲が、例えば、5以上58以下であるが、[N/W]比の下限値及び上限値の好ましい値として上述した観点から、10以上50以下が好ましく、15以上40以下であるとより好ましく、18以上30以下であるとさらに好ましい。
(水の配合量に対する植物油及び/又は揮発性の炭化水素の配合量の質量比)
本実施形態の油性化粧料は、例えば、水の配合量に対する植物油及び/又は揮発性の炭化水素の配合量(以下、「V」と表すことがある)の質量比(以下、当該質量比を「[V/W]比」と表すことがある)が、例えば、99以上である。
本実施形態の油性化粧料は、毛髪、皮膚に対してより油性感を付与させる観点から、[V/W]比の下限値が、124以上であると好ましく、142以上であるとより好ましく、153以上であるとさらに好ましい。また、本実施形態の油性化粧料は、[V/W]比の上限値が、例えば、1000000以下である。
本実施形態の油性化粧料は、[V/W]比の範囲が、例えば、99以上1000000以下であるが、[V/W]比の下限値の好ましい値として上述した観点から、124以上1000000以下であると好ましく、142以上1000000以下であるとより好ましく、153以上1000000以下であるとさらに好ましい。
(任意成分)
本実施形態の油性化粧料は、植物油及び/又は揮発性の炭化水素、ノニオン界面活性剤、並びに水以外の成分(「任意成分」という)が、適宜配合されたものとしてよい。
本実施形態の油性化粧料に配合できる任意成分としては、例えば、液状のシリコーン、紫外線吸収剤、揮発性の炭化水素以外の液状の炭化水素、液状の脂肪酸、液状の高級アルコール、液状のロウ、液状のエステル油、1価の低級アルコール、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、1価の低級アルコール、固形油、合成高分子化合物、半合成高分子化合物、天然高分子化合物、蛋白、動植物抽出物、微生物由来物、無機化合物、香料、防腐剤、紫外線吸収剤、色素、酸、アルカリ、キレート剤などである。
(液状のシリコーン)
本実施形態の油性化粧料は、液状のシリコーンが配合されたものであってもよく、配合されないものであってもよい。前記液状のシリコーンとは、シロキサン結合(Si-O-Si結合)を有する液状の成分である(但し、後述する紫外線吸収剤に該当するものを除く)。前記液状のシリコーンとしては、例えば、ジメチコン、ジメチコノール、アモジメチコン、アミノエチルアミノプロピルジメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、ジフェニルジメチコンなどが挙げられる(ここで例示された成分名は、いずれも化粧品表示名称である)。
本実施形態の油性化粧料に液状のシリコーンが配合される場合、その配合量の上限値は、例えば、10質量%以下であるが、水の分散性が低下するおそれを防止する観点から、6質量%以下が好ましい。本実施形態の油性化粧料に液状のシリコーンが配合される場合、その配合量の下限値は、例えば、0.001質量%以上である。
本実施形態の油性化粧料は、例えば、液状のシリコーンが配合され、その配合量が10質量%以下であるか、又は、液状のシリコーンが配合されないものとすることができる。また、本実施形態の油性化粧料は、水の分散性が低下するおそれを防止する観点から、液状のシリコーンが配合され、その配合量が6質量%以下であるか、又は、液状のシリコーンが配合されないことが好ましい。
(紫外線吸収剤)
本実施形態の油性化粧料は、紫外線吸収剤が配合されたものであってよく、配合されないものであってもよい。前記紫外線吸収剤としては、例えば、化粧品基準(平成12年9月29日 厚生省告示第331号)の別表第4に記載の成分を用いることができる。紫外線吸収剤としては、例えば、ホモサレート、サリチル酸エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、シノキサート、オキシベンゾン-6、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンなどが挙げられる(ここで例示された成分名は、いずれも化粧品表示名称である)。
本実施形態の油性化粧料に紫外線吸収剤が配合される場合、その配合量としては、例えば、0.01質量%以上15質量%以下である。
(揮発性の炭化水素以外の液状の炭化水素)
本実施形態の油性化粧料は、揮発性の炭化水素以外の液状の炭化水素が配合されたものであってもよく、配合されないものであってもよい。前記揮発性の炭化水素以外の液状の炭化水素としては、例えば、水添ポリイソブテン(但し、揮発性の炭化水素に該当するものを除く)、ミネラルオイル、スクワランなどが挙げられる(ここで例示された成分名は、いずれも化粧品表示名称である)。
本実施形態の油性化粧料に揮発性の炭化水素以外の液状の炭化水素が配合される場合、その配合量の上限値は、例えば、30質量%以下であるが、水の分散性が低下するおそれを防止する観点から、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。本実施形態の油性化粧料に揮発性の炭化水素以外の液状の炭化水素が配合される場合、その配合量の下限値は、例えば、0.001質量%以上である。
本実施形態の油性化粧料は、例えば、液状の炭化水素が配合され、その配合量が30質量%以下であるか、又は、液状の炭化水素が配合されないものとすることができる。
(液状の脂肪酸)
本実施形態の油性化粧料は、液状の脂肪酸が配合されたものであってもよく、配合されないものであってもよい。前記液状の脂肪酸としては、例えば、炭素数が8以上24以下の脂肪酸を用いることができる。前記炭素数が8以上24以下の脂肪酸としては、例えば、オレイン酸、イソステアリン酸などが挙げられる(ここで例示された成分名は、いずれも化粧品表示名称である)。
本実施形態の油性化粧料に液状の脂肪酸が配合される場合、その配合量の上限値は、例えば、15質量%以下であるが、低温での保存安定性を向上させる観点から、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。本実施形態の油性化粧料に液状の脂肪酸が配合される場合、その配合量の下限値は、例えば、0.001質量%以上である。
本実施形態の油性化粧料は、例えば、液状の脂肪酸が配合され、その配合量が15質量%以下であるか、又は、液状の脂肪酸が配合されないものとすることができる。
(液状の高級アルコール)
本実施形態の油性化粧料は、液状の高級アルコールが配合されたものであってもよく、配合されないものであってもよい。前記液状の高級アルコールとしては、例えば、炭素数が8以上24以下の液状の高級アルコールを用いることができる。前記炭素数が8以上24以下の液状の高級アルコールとしては、オレイルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコールなどが挙げられる(ここで例示された成分名は、いずれも化粧品表示名称である)。
本実施形態の油性化粧料に液状の高級アルコールが配合される場合、その配合量の上限値は、例えば、15質量%以下であるが、植物油及び/又は揮発性炭化水素として植物油が配合された場合にしっとりとした油性感がより付与可能となる観点から、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。本実施形態の油性化粧料に液状の高級アルコールが配合される場合、その配合量の下限値は、例えば、0.001質量%以上である。
本実施形態の油性化粧料は、例えば、液状の高級アルコールが配合され、その配合量が15質量%以下であるか、又は、液状の高級アルコールが配合されないものとすることができる。
(液状のロウ)
本実施形態の油性化粧料は、液状のロウが配合されたものであってもよく、配合されないものであってもよい。前記液状のロウとしては、例えば、ホホバ油、オレンジラフィー油などが挙げられる(ここで例示された成分名は、いずれも化粧品表示名称である)。
本実施形態の油性化粧料に液状のロウが配合される場合、その配合量の上限値は、例えば、15質量%以下であるが、植物油及び/又は揮発性炭化水素として植物油が配合された場合にしっとりとした油性感がより付与可能となる観点から、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。本実施形態の油性化粧料に液状のロウが配合される場合、その配合量の下限値は、例えば、0.001質量%以上である。
本実施形態の油性化粧料は、例えば、液状のロウが配合され、その配合量が15質量%以下であるか、又は、液状のロウが配合されないものとすることができる。
(液状のエステル油)
本実施形態の油性化粧料は、液状のエステル油(紫外線吸収剤に該当するものを除く)が配合されたものであってもよく、配合されないものであってもよい。前記液状のエステル油としては、例えば、パルミチン酸エチルヘキシル、エチルヘキサン酸セチル、イソステアリン酸イソステアリル、安息香酸アルキル(C12-15)、炭酸ジカプリリル、セバシン酸ジエチル、トリエチルヘキサノインなどが挙げられる(ここで例示された成分名は、いずれも化粧品表示名称である)。
本実施形態の油性化粧料に液状のエステル油が配合される場合、その配合量の上限値は、例えば、40質量%以下であるが、植物油及び/又は揮発性炭化水素として植物油が配合された場合にしっとりとした油性感がより付与可能となる観点から、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。本実施形態の油性化粧料に液状のエステル油が配合される場合、その配合量の下限値は、例えば、0.001質量%以上である。
本実施形態の油性化粧料は、例えば、液状のエステル油が配合され、その配合量が40質量%以下であるか、又は、液状のエステル油が配合されないものとすることができる。
(1価の低級アルコール)
本実施形態の油性化粧料は、1価の低級アルコールが配合されたものであってもよく、1価の低級アルコールが配合されないものであってもよい。前記「1価の低級アルコール」とは、炭素数2以上4以下である1価の低級アルコールを意味する。前記1価の低級アルコールとしては、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノールが挙げられる(ここで例示された成分名は、いずれも化粧品表示名称である)。
本実施形態の油性化粧料に1価の低級アルコールが配合される場合、その配合量の上限値は、例えば、3質量%以下である。本実施形態の油性化粧料に1価の低級アルコールが配合される場合、その配合量の下限値は、例えば、0.001質量%以上である。
本実施形態の油性化粧料は、例えば、1価の低級アルコールが配合され、その配合量が3質量%以下であるか、又は、1価の低級アルコールが配合されないものとすることができる。
(粘度)
本実施形態の油性化粧料の粘度は、特に限定されないが、例えば、B型粘度計で測定した際の25℃での粘度の値が、3000mPa・s以下である。ここで、本実施形態の油性化粧料の粘度は、B型粘度計において粘度に応じて選定したローターを使用して、ローターの回転速度を適宜設定し、25℃で計測した60秒後の値を採用する。例えば、3号ローターを用いて、回転速度を12rpmとした際の粘度の測定値を採用してもよい。
(剤型)
本実施形態の油性化粧料の剤型は、例えば、液状である。
本実施形態の油性化粧料の剤型を液状とした場合の本実施形態の油性化粧料の粘度は、特に限定されないが、例えば、B型粘度計で測定した際の25℃での粘度の値が、1000mPa・s以下である。
(外観)
本実施形態の油性化粧料の外観は、特に限定されないが、例えば、透明又は不透明である。なお、前記透明とは、例えば、無色透明のポリエチレンテレフタレート製のボトル容器に本実施形態の油性化粧料を25℃で収容した際において、収容された油性化粧料及びボトル容器越しに周囲の景色が視認可能な程度の状態をいう。また、前記不透明とは、例えば、無色透明のボトル容器に本実施形態の油性化粧料を25℃で収容した際において、収容された油性化粧料及びボトル容器越しに周囲の景色が視認できない状態をいう。
本実施形態の油性化粧料は、例えば、外観が透明である。
(用途)
本実施形態の油性化粧料は、例えば、毛髪、皮膚に用いられるものである。
本実施形態の油性化粧料は、例えば、毛髪用とすることができる。本実施形態の油性化粧料の毛髪用途としては、ヘアケア用途(例えば、ヘアトリートメント、スタイリング兼用ヘアトリートメント、多剤式ヘアトリートメントの一構成剤、パーマの前処理用ヘアトリートメント、パーマの後処理用ヘアトリートメント、ヘアカラーリングの前処理用ヘアトリートメント、ヘアカラーリングの後処理用ヘアトリートメント、ブリーチの前処理用ヘアトリートメント、ブリーチの後処理用ヘアトリートメントなど)、ヘアスタリング用途などが挙げられる。なお、前記ヘアトリートメントは、洗い流さないヘアトリートメントであってもよく、洗い流すヘアトリートメントであってもよい。
本実施形態の油性化粧料は、毛髪に優れた油性感や滑らかさを付与できる観点から、毛髪に塗布した後に洗い流さないヘアトリートメントとして用いると好ましい。毛髪に塗布した後に洗い流さないヘアトリートメントの製品形態としては、例えば、ヘアオイルが挙げられる。
本実施形態の油性化粧料は、例えば、皮膚用とすることができる。本実施形態の油性化粧料の皮膚用途としては、例えば、油性の皮膚用ローション、スキンオイル、化粧油などが挙げられる。
本実施形態の油性化粧料は、例えば、塗布後に洗い流さない油性化粧料とすることができる。
(使用方法)
本実施形態の油性化粧料は、公知の油性化粧料に用いられる使用方法を用いることができる。
本実施形態の油性化粧料における使用方法の一例を挙げる。
・水で濡れた毛髪に本実施形態の油性化粧料を塗布し、塗布後の油性化粧料を水で洗い流さずに、又は、水で洗い流してから、毛髪を乾燥させて使用する方法。
・乾燥した毛髪に本実施形態の油性化粧料を塗布し、塗布後の油性化粧料を水で洗い流さずに使用する方法。
・乾燥した毛髪に本実施形態の油性化粧料を塗布し、塗布後の油性化粧料を水で洗い流してから、毛髪を乾燥させて使用する方法。
・皮膚に本実施形態の油性化粧料を塗布し、塗布後の油性化粧料を水で洗い流さずに又は水で洗い流して使用する方法。
(製造方法)
本実施形態の油性化粧料は、公知の油性化粧料の製法から、剤型に応じた製法を採用して製造できる。製造方法の一例としては、ノニオン界面活性剤と水とを混合してから、植物油及び/又は揮発性の炭化水素を添加して混合する方法が挙げられる。
<化粧方法>
本実施形態の化粧方法は、本実施形態の油性化粧料を用いて毛髪、皮膚に処理する方法である。
本実施形態の化粧方法としては、本実施形態の油性化粧料を用いる以外には、公知の化粧方法を採用すればよい。そのため、本実施形態の油性化粧料の使用方法を用いてもよい。
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。
(実施例1~31、比較例1~3の油性化粧料の製造)
実施例1~31、比較例1~2の油性化粧料を、各実施例及び各比較例に用いたノニオン界面活性剤と、精製水と、サフラワー油、オリーブ油、ブドウ種子油、イソドデカン、ミネラルオイル、又はジメチコン(動粘度:1.5cs)とを用いて、表1~表10に示す成分の組成となるように製造した。また、比較例3の油性化粧料を、サフラワー油及び水を用いて、表2に示す成分の組成となるように製造した。なお、実施例1~31、比較例1~2の油性化粧料は、各実施例及び各比較例に用いた各種のノニオン界面活性剤と精製水とを混合したものに、サフラワー油、オリーブ油、ブドウ種子油、イソドデカン、ミネラルオイル、又はジメチコン(動粘度:1.5cs)を添加して混合することで製造した。比較例3の油性化粧料は、サフラワー油と水とを混合して製造した。
なお、表1~表10の成分欄の数値の単位は質量%であり、「-」は未配合であることを示す。
実施例1~31、比較例1~2の油性化粧料に用いたノニオン界面活性剤の種類を以下に示す。
トリオレイン酸PEG-10グリセリル、トリオレイン酸PEG-20グリセリル、トリオレイン酸PEG-30グリセリル、トリオレイン酸PEG-40グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、イソステアリン酸PEG-8グリセリル、イソステアリン酸PEG-30グリセリル、ジイソステアリン酸PEG-10グリセリル、テトラオレイン酸ソルベス-6、テトラオレイン酸ソルベス-30、テトラオレイン酸ソルベス-40、テトラオレイン酸ソルベス-60、ペンタオレイン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-2、PEG-16マカデミアグリセリズ、PPG-4セテス-1、オレス-2、オレイン酸ソルビタン、ポリソルベート80、PEG-10水添ヒマシ油、PEG-20水添ヒマシ油、PEG-30水添ヒマシ油、PEG-40水添ヒマシ油。
上記で製造した実施例1~31、比較例1~3の油性化粧料を用いて、下記に示す評価方法及び評価基準により、製造直後の外観と製造3日後の外観とを目視観察することで、水の分散性を評価した。
(評価方法)
製造した実施例1~31、比較例1~3の油性化粧料を、無色透明のポリエチレンテレフタレート製のボトル容器(容量約50mL)に40gずつそれぞれ密封して収容した。そして、製造直後(製造後30分経過後)の実施例1~31、比較例1~3の油性化粧料を、下記評価基準に従ってボトル容器越しに目視で観察し、製造直後の外観を評価した。続いて、実施例1~31、比較例1~3の油性化粧料を室温で3日間暗所にて静置した。3日間経過後に、製造3日後の実施例1~31、比較例1~3の油性化粧料を、製造直後の外観と同様にして下記評価基準に従って目視で観察し、製造3日後の外観を評価した。
なお、実施例1~27、30、31、比較例1~3の油性化粧料については、製造直後及び製造3日後の外観の評価の際に、各実施例、各比較例を収容したボトル容器の写真撮影をそれぞれ行った(実施例28、29の油性化粧料については、後述する評価結果において、製造直後の外観及び製造3日後の外観の評価が実施例1、30の油性化粧料と同様の結果であったため、写真撮影を省略した)。
(評価基準)
◎:ボトル容器に収容された内容物(油性化粧料)が透明であり、内容物中に水の分離が見られない(ボトル容器内の底又は壁面に、内容物から分離した水が観察されない)。
○:ボトル容器に収容された内容物(油性化粧料)が濁っているが、内容物中に水の分離が見られない(ボトル容器内の底又は壁面に、内容物から分離した水が観察されない)。
×:内容物中に水の分離が見られる(ボトル容器内の底又は壁面に、内容物から分離した水が観察される)。
(評価結果)
実施例1~31、比較例1~3の油性化粧料における水の分散性の評価結果を、各油性化粧料の組成とともに、表1~表10に示す。また、実施例1~27、実施例30、31、比較例1~3の製造直後及び製造3日後の外観の写真を図1~図9に示す。なお、図1~図9の比較例3以外のボトル容器写真にあるアルファベットや数字の記号は、評価の際の試験記号(当該試験記号は、各実施例や各比較例の番号とは異なる)を記載した透明テープをボトル容器の表面に張り付けたものであり、評価結果に何ら影響を与えるものではない。
(評価結果:実施例1~4、比較例1~2)
表1に実施例1~4、比較例1~2の油性化粧料の組成と評価結果を示す。
表1に示す結果から、実施例1~4の油性化粧料は、製造直後の外観の評価が◎であり、比較例1~2の油性化粧料に比べて、水の分散性が向上していることが分かる。そのため、油性化粧料に配合される油性成分として、植物油及び/又は揮発性の炭化水素を用いることで、水の分散性が向上できることが分かる。
図1に実施例1~4、比較例1~2の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観の写真を示す。実施例1~4の油性化粧料は、製造直後及び製造3日後の外観において、内容物が透明であり、内容物中に水の分離が見られなかった。また、比較例1の油性化粧料は、製造直後及び製造3日後の外観において内容物中に水の分離が見られた。なお、比較例2の油性化粧料は、製造直後の外観において内容物が濁っており、内容物中に水の分離が見られ、製造3日後の外観において内容物中に水の分離が見られた。
(評価結果:実施例1、比較例3)
表2に実施例1、比較例3の油性化粧料の組成と評価結果を示す。なお、表2の比較例3にはノニオン界面活性剤が配合されていないため、水の配合量に対するノニオン界面活性剤の配合量の質量比の欄は斜線で表記している。
表2に示す結果から、実施例1の油性化粧料は、製造直後の外観の評価が◎であり、比較例3の油性化粧料に比べて、水の分散性が向上していることが分かる。そのため、サフワラー油を配合した油性化粧料に水及びノニオン界面活性剤が配合されることで、水の分散性が向上できることが分かる。
図2に実施例1、比較例3の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観の写真を示す。実施例1の油性化粧料は、製造直後及び製造3日後の外観において、内容物が透明であり、内容物中に水の分離が見られなかった。また、比較例3の油性化粧料は、製造直後の外観において内容物が濁っており、内容物中に水の分離が見られ、製造3日後の外観において内容物中に水の分離が見られた。
(評価結果:実施例1、実施例5~7)
表3に実施例1、実施例5~7の油性化粧料の組成と評価結果を示す。
表3に示す結果から、実施例1、実施例5~7の油性化粧料は、製造直後の外観の評価が〇以上であり、表1及び表2の比較例1~3の油性化粧料に比べて、水の分散性が向上していることが分かる。また、実施例1の油性化粧料は、製造直後の外観及び製造3日後の外観の評価が◎であり、実施例5~7の油性化粧料に比べて、水の分散性がさらに向上していることが分かる。
図3に実施例1、実施例5~7の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観の写真を示す。実施例1の油性化粧料は、製造直後及び製造3日後の外観において、内容物が透明であり、内容物中に水の分離が見られなかった。また、実施例5~7の油性化粧料は、製造直後の外観において、内容物が濁っており、内容物中に水の分離が見られなかったが、製造3日後の外観において内容物中に水の分離が見られた。
(評価結果:実施例8~11)
表4に実施例8~11の油性化粧料の組成と評価結果を示す。
表4に示す結果から、実施例8~11の油性化粧料は、製造直後の外観の評価が○以上であり、表1及び表2の比較例1~3の油性化粧料に比べて、水の分散性が向上していることが分かる。また、実施例8の油性化粧料は、製造3日後の外観の評価が○であり、実施例11の油性化粧料に比べて、水の分散性がより向上していることが分かる。また、実施例9、10の油性化粧料は、製造直後の外観及び製造3日後の外観の評価が◎であり、実施例8の油性化粧料に比べて、水の分散性がさらに向上していることが分かる。
図4に実施例8~11の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観の写真を示す。実施例8の油性化粧料は、製造直後及び製造3日後の外観において、内容物が濁っており、内容物中に水の分離が見られなかった。また、実施例9、10の油性化粧料は、製造直後及び製造3日後の外観において、内容物が透明であり、内容物中に水の分離が見られなかった。なお、実施例11の油性化粧料は、製造直後の外観において、内容物が濁っており、内容物中に水の分離が見られなかったが、製造3日後の外観において内容物中に水の分離が見られた。
表3及び表4に示す結果から、ノニオン界面活性剤として、酸化エチレンの平均付加モル数が10以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルを用いると水の分散性をより向上でき(実施例1、8~10と実施例5~7、11との比較)、酸化エチレンの平均付加モル数が20以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルを用いると水の分散性をさらに向上できることが分かる(実施例1、9、10と実施例8、11との比較)。
(評価結果:実施例12~15)
表5に実施例12~15の油性化粧料の組成と評価結果を示す。
表5に示す結果から、実施例12~15の油性化粧料は、製造直後の外観の評価が○以上であり、表1及び表2の比較例1~3の油性化粧料に比べて、水の分散性が向上していることが分かる。また、実施例12、13の油性化粧料は、製造直後の外観及び製造3日後の外観の評価が◎であり、実施例14、15の油性化粧料に比べて、水の分散性がさらに向上していることが分かる。そのため、表5に示す結果から、ノニオン界面活性剤として、酸化エチレンの平均付加モル数が6以上30以下のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸テトラエステルを用いると、表3及び表4に示す酸化エチレンの平均付加モル数が20以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルを用いた実施例1、9、10と同程度に、水の分散性をさらに向上できることが分かる(実施例12、13と実施例14、15との比較)。
図5に実施例12~15の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観の写真を示す。実施例12、13の油性化粧料は、製造直後及び製造3日後の外観において、内容物が透明であり、内容物中に水の分離が見られなかった。また、実施例14、15の油性化粧料は、製造直後の外観において、内容物が濁っており、内容物中に水の分離が見られなかったが、製造3日後の外観において内容物中に水の分離が見られた。
(評価結果:実施例16~18)
表6に実施例16~18の油性化粧料の組成と評価結果を示す。
表6に示す結果から、実施例16~18の油性化粧料は、製造直後の外観の評価が○以上であり、表1及び表2の比較例1~3の油性化粧料に比べて、水の分散性が向上していることが分かる。また、実施例16の油性化粧料は、製造直後の外観及び製造3日後の外観の評価が◎であり、実施例17、18の油性化粧料に比べて、水の分散性がさらに向上していることが分かる。そのため、表6に示す結果から、ノニオン界面活性剤として、グリセリンの平均重合度が6以上10以下のポリグリセリン脂肪酸ペンタエステルを用いると、表3及び表4に示す酸化エチレンの平均付加モル数が20以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルを用いた実施例1、9、10と同程度に、水の分散性をさらに向上できることが分かる(実施例16と実施例17、18との比較)。
図6に実施例16~18の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観の写真を示す。実施例16の油性化粧料は、製造直後及び製造3日後の外観において、内容物が透明であり、内容物中に水の分離が見られなかった。また、実施例17、18の油性化粧料は、製造直後の外観において、内容物が濁っており、内容物中に水の分離が見られなかったが、製造3日後の外観において内容物中に水の分離が見られた。
(評価結果:実施例19~22)
表7に実施例19~22の油性化粧料の組成と評価結果を示す。
表7に示す結果から、実施例19~22の油性化粧料は、製造直後の外観の評価が○以上であり、表1及び表2の比較例1~3の油性化粧料に比べて、水の分散性が向上していることが分かる。また、実施例19の油性化粧料は、製造3日後の外観の評価が○であり、実施例20~22の油性化粧料に比べて、水の分散性がより向上していることが分かる。そのため、表7に示す結果から、ノニオン界面活性剤として、酸化エチレンの平均付加モル数が1以上10以下であり、オキシプロピレンの平均付加モル数が1以上10以下のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルを用いると、表4に示す酸化エチレンの平均付加モル数が10のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステルを用いた実施例8と同程度に、水の分散性をより向上できることが分かる(実施例19と実施例20~22との比較)。
図7に実施例19~22の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観の写真を示す。実施例19の油性化粧料は、製造直後及び製造3日後の外観において、内容物が濁っており、内容物中に水の分離が見られなかった。また、実施例20~22の油性化粧料は、製造直後の外観において、内容物が濁っており、内容物中に水の分離が見られなかったが、製造3日後の外観において内容物中に水の分離が見られた。
(評価結果:実施例23~26)
表8に実施例23~26の油性化粧料の組成と評価結果を示す。
表8に示す結果から、実施例23~26の油性化粧料は、製造直後の外観の評価が○以上であり、表1及び表2の比較例1~3の油性化粧料に比べて、水の分散性が向上していることが分かる。
図8に実施例23~26の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観の写真を示す。実施例23~26の油性化粧料は、製造直後の外観において、内容物が濁っており、内容物中に水の分離が見られなかったが、製造3日後の外観において内容物中に水の分離が見られた。
(評価結果:実施例1、実施例27~30)
表9に実施例1、実施例27~30の油性化粧料の組成と評価結果を示す。
表9に示す結果から、実施例1、実施例27~30の油性化粧料は、製造直後の外観の評価が○以上であり、表1及び表2の比較例1~3の油性化粧料に比べて、水の分散性が向上していることが分かる。また、実施例1、実施例28~30の油性化粧料は、製造直後の外観及び製造3日後の外観の評価が◎であり、実施例27の油性化粧料に比べて、水の分散性がさらに向上していることが分かる。
図9に実施例1、27、30の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観の写真を示す。実施例1、30の油性化粧料は、製造直後及び製造3日後の外観において、内容物が透明であり、内容物中に水の分離が見られなかった。また、実施例27の油性化粧料は、製造直後の外観において、内容物が濁っており、内容物中に水の分離が見られなかったが、製造3日後の外観において内容物中に水の分離が見られた。
なお、実施例28、29については、上述したとおり、製造直後の外観及び製造3日後の外観の評価が実施例1、30と同様の結果であったため、写真撮影を省略している。
(評価結果:実施例31、実施例13)
表10に実施例31、実施例13の油性化粧料の組成と評価結果を示す。
表10に示す結果から、実施例13、31の油性化粧料は、製造直後の外観の評価が○以上であり、表1及び表2の比較例1~3の油性化粧料に比べて、水の分散性が向上していることが分かる。また、実施例13の油性化粧料は、製造直後の外観及び製造3日後の外観の評価が◎であり、実施例31の油性化粧料に比べて、水の分散性がさらに向上していることが分かる。
図9に実施例13、31の油性化粧料を収容したボトル容器の製造直後及び製造3日後の外観の写真を示す。実施例13の油性化粧料は、製造直後及び製造3日後の外観において、内容物が透明であり、内容物中に水の分離が見られなかった。また、実施例31の油性化粧料は、製造直後の外観において、内容物が濁っており、内容物中に水の分離が見られなかったが、製造3日後の外観において内容物中に水の分離が見られた。
表9及び表10に示す結果から、水の配合量に対するノニオン界面活性剤の配合量の質量比を18以上とすれば、水の分散性をさらに向上できることが分かる(表9の実施例1、28~30、表10の実施例13)。
(実施例32)
実施例32の油性化粧料の組成を以下に示す。常法により製造された実施例32の油性化粧料は、外観が液状であり、製造直後及び製造3日後の外観において、ボトル容器に収容された内容物(油性化粧料)が透明であり、内容物中に水の分離が見られなかった。
(実施例32)
サフラワー油 94.84質量%
水 0.06質量%
トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル 1.1質量%
ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 1質量%
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 1質量%
パルミチン酸エチルヘキシル 1質量%
炭酸ジカプリリル 1質量%

Claims (8)

  1. 植物油及び/又は揮発性の炭化水素、水、並びに、ノニオン界面活性剤が配合された油性化粧料。
  2. 前記ノニオン界面活性剤として、少なくとも、酸化エチレンの平均付加モル数が10以上30以下のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸トリエステル、酸化エチレンの平均付加モル数が6以上30以下のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸テトラエステル、グリセリンの平均重合度が6以上10以下のポリグリセリン脂肪酸ペンタエステル、及び酸化エチレンの平均付加モル数が1以上10以下であり、オキシプロピレンの平均付加モル数が1以上10以下のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルから選ばれる1種又は2種以上が配合されたものである、請求項1に記載の油性化粧料。
  3. 前記水の配合量に対する前記ノニオン界面活性剤の配合量の質量比が18以上である、請求項1又は請求項2に記載の油性化粧料。
  4. 外観が透明である、請求項1又は請求項2に記載の油性化粧料。
  5. 前記植物油及び/又は揮発性の炭化水素として、1種又は2種以上の植物油が配合され、植物油の配合量が50質量%以上である、請求項1又は請求項2に記載の油性化粧料。
  6. 剤型が液状である、請求項1又は請求項2に記載の油性化粧料。
  7. 液状のシリコーンが配合され、その配合量が10質量%以下であるか、又は、液状のシリコーンが配合されないものである、請求項1又は請求項2に記載の油性化粧料。
  8. 請求項1又は請求項2に記載の油性化粧料を用いた化粧方法。
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