JP2022103106A - クレンジング組成物 - Google Patents

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隼人 川上
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Miyoshi Oil and Fat Co Ltd
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Abstract

【課題】バイコンティニュアス構造を有し、使用感(しっとり感)、洗浄性、高温での安定性に優れたクレンジング組成物を提供すること。【解決手段】バイコンティニュアス構造を有するクレンジング組成物であって、以下の成分:(A)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル;(B)(カプリル酸/カプリン酸)ポリオキシエチレングリセリズ;(C)液状油;(D)3価以上のアルコール;(E)2価アルコール;および(F)水を含み、前記成分(D)の含有量が20質量%以上である。【選択図】なし

Description

本発明は、クレンジング組成物に関する。
クレンジング化粧料は、ファンデーションやリップカラーなどのメイク化粧料を落とす油性のものと、皮脂等の汚れを取り除く水性のものが存在する。油性のクレンジング化粧料では、肌上に残ったファンデーション、口紅、マスカラ、アイシャドー等の油性の汚れとよく馴染み、これを効果的に落とすことができる反面、使用後に拭き取ってもべたつき、ぬるつきが残ったり、また、場合によっては、更に石鹸等による洗浄が必要であって、手間がかかる欠点があった。一方、水性のクレンジング化粧料では、さっぱりとした使用感は良いが、汚れを落とす効果に乏しいという欠点があった。
このような問題に対して、近年では、バイコンティニュアス構造を有するクレンジング化粧料が提案されている(例えば、特許文献1~4)。バイコンティニュアス構造を有するクレンジング化粧料では、油性成分からなる油相と、水性成分からなる水相とが、共に連続した相を形成している。これにより、メイク化粧料等による油性の汚れとよく馴染み、かつ、水やお湯にも馴染みがよいので、皮膚に塗布してメイク化粧料等の汚れと馴染ませた後にこれを水またはお湯で洗い流すことで、効果的にその汚れを落とすことができるとされている。
特開2019-147765号公報 特開2017-178930号公報 特開2017-066085号公報 特開2018-172362号公報
しかしながら、特許文献1~4のようなクレンジング組成物の場合、外観透明で且つバイコンティニュアス構造を形成するための成分配合に制限があり、使用感(しっとり感)や洗浄性を確保しつつ、高温での安定性を実現するのが容易でないという問題があった。具体的には、例えば、特許文献1では、3価以上のアルコールを配合することにより、使用後に洗い流した後の肌にしっとり感が付与され、使用感が向上するとされているが、3価以上のアルコールを20質量%以上配合するとバイコンティニュアス構造が形成できないなど、使用感とバイコンティニュアス構造の形成、高温での安定性に改善の余地があった。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、外観透明かつバイコンティニュアス構造を有し、使用感(しっとり感)、洗浄性、高温での安定性に優れたクレンジング組成物を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するため、以下のことを特徴としている。
バイコンティニュアス構造を有するクレンジング組成物であって、
以下の成分:
(A)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル;
(B)(カプリル酸/カプリン酸)ポリオキシエチレングリセリズ;
(C)液状油;
(D)3価以上のアルコール;
(E)2価アルコール;および
(F)水
を含み、前記成分(D)の含有量が20質量%以上である。
本発明のクレンジング組成物は、外観が分離・白濁せず透明であり、バイコンティニュアス構造を有し、使用感(しっとり感)、洗浄性、高温での安定性に優れている。
以下、本発明のクレンジング組成物の一実施形態について説明する。
本発明のクレンジング組成物は、バイコンティニュアス構造を有し、
以下の成分:
(A)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル;
(B)(カプリル酸/カプリン酸)ポリオキシエチレングリセリズ;
(C)液状油;
(D)3価以上のアルコール;
(E)2価アルコール;および
(F)水
を含む。
ここで、「バイコンティニュアス構造」とは、油層と水層の両方が連続相であるマイクロエマルジョンであり、光学的に等方性の透明または半透明である。
また、凍結割断レプリカ法による電子顕微鏡の観察により、水相および油相が連続相を形成しているイメージを得ることができる。具体的には、全体にわたり丸みを帯びた部分と、やや平面的な部分が網目状に絡み合う構造体、あるいは無秩序に連なった層状構造体が見られる。この観察により、水相、あるいは油相のみが連続相を形成しているマイクロエマルションでないことを確認することができる。
さらに、バイコンティニュアス構造を有することの最も簡便な確認方法としては、水相と油相が連続相をなしていることを利用し、水溶性色素を水に溶解した液、及び油溶性色素を油に溶解した液を静置した組成物の上に落とし、組成物の着色状態から確認できる。水相が連続相を成している場合は水溶性色素溶液の浸潤が見られる。油相が連続相を成している場合は油溶性色素溶液の浸潤が見られる。バイコンティニュアス構造を有する組成物では、水溶性色素溶液の浸潤も油溶性色素溶液の浸潤もどちらも見られる。
バイコンティニュアス構造を有することで、本発明のクレンジング組成物は、油性の汚れ(口紅、マスカラ等)の洗浄力に優れ、水層が連続相であることから、水や湯で洗い流した後も使用後のぬるつきやべたつきが抑えられ使用感に優れている。
成分(A)のイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリルは、モノエステル型であり、具体的には、例えば、イソステアリン酸PEG-5グリセリル、イソステアリン酸PEG-8グリセリル、イソステアリン酸PEG-10グリセリル、イソステアリン酸PEG-15グリセリル、イソステアリン酸PEG-20グリセリル、イソステアリン酸PEG-25グリセリル、イソステアリン酸PEG-30グリセリル、イソステアリン酸PEG-40グリセリル、イソステアリン酸PEG-50グリセリル、イソステアリン酸PEG-60グリセリル、イソステアリン酸PEG-80グリセリルなどのうちの1種または2種以上を例示することができる。
成分(A)のエチレンオキシドの付加モル数は、特に限定されず、例えば、1~80モルの範囲を例示することができるが、洗浄性、バイコンティニュアス構造の形成、組成物の透明性などの観点から、エチレンオキシドの付加モル数は、5~30モルであることが好ましい。
また、成分(A)は、
(a1)エチレンオキシドの付加モル数が1~10モルのイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、および、
(a2)エチレンオキシドの付加モル数が11~80モルのイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリルを併用することが好ましい。成分(A)として、上記の(a1)および(a2)を併用することで、組成物の高温および低温での安定性を高めることができる。この場合、(a1)5~10モルと(a2)15~30モルと使用することが好ましい。その質量比((a1)/(a2))は、1~13とすることがより好ましく、8~12がさらに好ましい。
さらに、(a1)と(a2)とを併用する場合の組合せは、特に限定されないが、例えば、(a1)としてイソステアリン酸PEG-8グリセリルと(a2)としてイソステアリン酸PEG-20グリセリルを併用することがより好ましい。
組成物に対する成分(A)の配合量は、例えば、1~30質量%の範囲を例示することができ、クレンジング組成物の外観、洗浄性、バイコンティニュアス構造形成の観点から、2~26質量%であることが好ましく、高温および低温での安定性を高める観点から、18~26質量%であることがより好ましい。
成分(B)の(カプリル酸/カプリン酸)ポリオキシエチレングリセリズは、モノエステル型であり、具体的には、例えば、(カプリル酸/カプリン酸)PEG-4グリセリズ、(カプリル酸/カプリン酸)PEG-6グリセリズ、(カプリル酸/カプリン酸)PEG-7グリセリズ、(カプリル酸/カプリン酸)PEG-8グリセリズ、(カプリル酸/カプリン酸)PEG-15グリセリズ、(カプリル酸/カプリン酸)PEG-20グリセリズ等などのうちの1種または2種以上を例示することができる。
成分(B)のエチレンオキシドの付加モル数は、特に限定されず、例えば、4~20モルの範囲を例示することができるが、バイコンティニュアス構造の形成の観点から、エチレンオキシドの付加モル数が6~8モルである(カプリル酸/カプリン酸)PEG-6グリセリズ、(カプリル酸/カプリン酸)PEG-7グリセリズ、(カプリル酸/カプリン酸)PEG-8グリセリズであることが好ましい。
組成物に対する成分(B)の配合量は、特に限定されないが、例えば、2~20質量%の範囲を例示することができ、クレンジング組成物の外観、洗浄性、バイコンティニュアス構造形成の観点から、4~18質量%であることが好ましい。
成分(C)の液状油は、常温(5~35℃)で液状のものを指し、2種以上を混合して用いる場合は混合物の性状が液状であればよく、油性の汚れを溶解、洗浄する観点から25℃で液体であるものが好ましい。
液状油は、クレンジング組成物に配合できるものであれば、特に限定されないが、例えば、動植物油、エステル油、シリコーン油、炭化水素油、ロウ、高級アルコール、高級脂肪酸などのうちの1種または2種以上を例示することができる。
動植物油としては、特に限定されないが、例えば、ラード、魚油、スクワラン、マカデミアナッツ油、ユーカリ油、ヤシ油、アボカド油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ククイナッツ油、シア脂(シアバター)、カカオバター、アーモンド油、ヒマワリ油、ローズヒップ油、オリーブスクワラン、カメリアオイル、キウイフルーツシード油、ツバキ油、杏仁油、ゴマ油、大豆油、ホホバ油、ヒマシ油、ヘーゼルナッツ油、メドウフォーム油、ハッカ油、アルガンオイル、カロットオイル、ラベンダー油、シュガースクワラン、ダマスクバラ花ロウ、センチフォリアバラ花ロウ、ソケイ花ワックス、椿油、これらの水素添加物(例えば、水素添加ヒマシ油、水素添加ホホバ油、水素添加パーム油、水素添加アボカド油、水素添加大豆油等)のうちの1種または2種以上を例示することができる。
エステル油としては、炭素数1~22の脂肪酸と炭素数1~22のアルコールのエステルが挙げられ、特に限定されないが、例えば、オレイン酸エチル、オレイン酸2-エチルヘキシル、オレイン酸ブチル、オレイン酸デシル、オレイン酸セチル、オリーブ油脂肪酸エチル、オリーブ油脂肪酸2-エチルヘキシル、オリーブ油脂肪酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸2-エチルヘキシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソブチル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸デシル、イソステアリン酸プロピレングリコール、2-エチルヘキサン酸セチル、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、イソノナン酸イソノニル、アジピン酸ジイソプロピル、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリトリット、リンゴ酸ジイソステアリル、トリエチルヘキサン酸エリスリチル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、ヘキサ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ジペンタエリスリチル、安息香酸アルキル等のうちの1種または2種以上を例示することができる。
シリコーン油としては、特に限定されないが、例えば、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン等のジメチルシリコーン油;メチルフェニルポリシロキサン等のメチルフェニルシリコーン油;メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン油;アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等のアミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等の変性シリコーン;メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチコノール等のうちの1種または2種以上を例示することができる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、流動イソパラフィン、ミネラルオイル、イソドデカン、α-オレフィンオリゴマー、ワセリン、イソパラフィン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、水添ポリイソブテン、水添(テトラデセニル/メチルペンタデセン)等のうちの1種または2種以上を例示することができる。
ロウとしては、特に限定されないが、例えば、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、コメヌカロウ、セラックロウ、鯨ロウ、ラノリン、ヒマワリ種子ロウなどのうちの1種または2種以上を例示することができる。
高級アルコールとしては、水に溶けにくい炭素数が12~24の脂肪族アルコールが挙げられ、特に限定されないが、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、2-オクチルドデカノール、オレイルアルコール、デシルテトラデカノール、ベヘニルアルコールなどのうちの1種または2種以上を例示することができる。
高級脂肪酸としては、水に溶けにくい炭素数が12~24の脂肪酸が挙げられ、特に限定されないが、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸などのうちの1種または2種以上を例示することができる。
成分(C)の液状油は、高温および低温での安定性の点からエステル油、炭化水素油を使用することが好ましく、エステル油の中でもパルミチン酸2-エチルヘキシル、2-エチルヘキサン酸セチルが、炭化水素油の中でも流動パラフィン、イソドデカンがより好ましい。特に、エステル油と炭化水素油とを併用することが好ましく、パルミチン酸2-エチルヘキシル又は2-エチルヘキサン酸セチルと流動パラフィンまたはイソドデカンとを併用することがより好ましく、2-エチルヘキサン酸セチルと流動パラフィンとを併用することがさらに好ましい。これにより、洗浄性、高温および低温での安定性を向上させることができる。
組成物に対する成分(C)の配合量は特に限定されず、成分(A)、(B)や成分(F)の水の配合量にもよるが、例えば、5~25質量%の範囲を例示することができ、洗浄性の観点から10~20質量%であることが好ましく、15~20質量%であることがより好ましい。成分(C)の液状油として、エステル油と炭化水素油とを併用する場合、その質量比(エステル油/炭化水素油)は、0.1~7であることが好ましい。
成分(D)の3価以上のアルコールは、特に限定されないが、例えば、グリセリン、ジグリセリン等のグリセリン類; ソルビトール、マルチトール、マルトース、フラクトース、キシリトール、マルトトリオース、スレイトール、エリスリトール、グルコース等の糖類; メチルグルコシド、エチルグルコシド等のグルコース誘導体などのうちの1種または2種以上を例示することができる。これらの中でも、適度なしっとり感を付与でき、常温で液体であり、操作性が良好であることから、グリセリンが好ましい。
組成物に対する成分(D)の配合量は、20質量%以上であり、これにより、クレンジング組成物は、使用感、例えば、使用後の肌のしっとり感に優れている。組成物に対する成分(D)の配合量は、バイコンティニュアス構造の形成、組成物の外観、安定性の観点から20~40質量%であることが好ましく、20~30質量%であることがより好ましい。
成分(E)の2価アルコールは、特に限定されないが、例えば、ジプロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,2-ペンチレングリコール、1,2-へキシレングリコール等が挙げられる。これらの中でも1,3-ブチレングリコールであることが好ましい。
また、組成物に対する成分(E)の配合量は、特に限定されないが、例えば、1~30質量%の範囲を例示することができ、1~10質量%の範囲であることが好ましい。
成分(F)の水は、化粧料に使用できるものであればよく、特に限定されないが、例えば、精製水、イオン交換水、蒸留水、天然水、海洋深層水、水素水、RO水、滅菌処理水、常水などを例示することができる。
さらに、本発明のクレンジング組成物では、成分(A)、(B)以外の非イオン性界面活性剤(成分(G))を配合することができる。成分(G)を配合することで、洗浄性、高温および低温での安定性を向上させることができる。
具体的には、成分(G)は、特に限定されないが、例えば、トリ脂肪酸ポリオキシエチレングリセリルやヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレングリセリルなどを好ましく例示することができる。
トリ脂肪酸ポリオキシエチレングリセリルとしては、特にトリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリルが好ましく、具体的には、トリイソステアリン酸PEG-5グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-10グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-15グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-30グリセリル等を例示することができる。
ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレングリセリルは、モノエステル型であり、具体的には、ヤシ油脂肪酸PEG-3グリセリル、ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル、ヤシ油脂肪酸PEG-30グリセリル等を例示することができる。
これらの中でも、成分(G)は、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル等であることがより好ましい。
なお、クレンジング組成物に成分(G)を配合しない場合は、洗浄性の点から、成分(A)と成分(B)の合計に対する成分(C)の質量比(成分(C)/(成分(A)+成分(B))は、0.1~0.8が好ましく、0.3~0.8がより好ましい。
一方、成分(G)を配合する場合は、洗浄性の点から、成分(A)、成分(B)および成分(G)の合計に対する成分(C)の質量比(成分(C)/(成分(A)+成分(B)+成分(G))は、0.1~0.8が好ましく、0.3~0.8がより好ましい。
その他、本発明のクレンジング組成物には、成分(A)~(G)以外にも、クレンジング化粧料に通常用いられる成分を適宜配合することができる。具体的には、例えば、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、粘度鉱物、水溶性多糖類等の増粘剤、無機顔料、殺菌剤、保湿剤、湿潤剤、着色剤、防腐剤、感触向上剤、香料、抗炎症剤、美白剤、制汗剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、各種の抽出液などを配合することができる。
また、本発明のクレンジング組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、成分(A)~(C)および成分(G)の混合物と成分(D)~(F)の混合物とを混合、撹拌することにより製造することができる。
本発明のクレンジング組成物は、バイコンティニュアス構造を有し、
以下の成分:
(A)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル;
(B)(カプリル酸/カプリン酸)ポリオキシエチレングリセリズ;
(C)液状油;
(D)3価以上のアルコール;
(E)2価アルコール;および
(F)水
を含み、前記成分(D)の含有量が20質量%以上である。このため、本発明のクレンジング組成物は、外観が透明で、使用感(しっとり感)、洗浄性、高温での安定性に優れている。
また、例えば、成分(G)を配合すること、成分(A)として(a1)と(a2)とを併用すること、成分(C)としてエステル油と炭化水素油とを併用することにより、洗浄性、高温および低温での安定性を向上させることができる。
低温での安定性において、例えば、本発明のクレンジング組成物を-5℃で保管すると、各成分の比率によっては凍結することがあるが、室温に戻した後、撹拌することで透明な外観に戻り、低温で保管した場合も室温に戻した際に透明な外観を維持することができる。
本発明のクレンジング組成物は、以上の実施形態に限定されることはない。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、表1~4に示す配合量は質量%(有効分)を表す。
<クレンジング組成物の調製>
次の手順で、実施例及び比較例のクレンジング組成物を調製した。
成分(A)~成分(C)、成分(G)を室温で均一に混合した。そこへ、成分(D)~(F)を室温で均一に混合したものを加え、10分間撹拌し、均一に混合した。
<成分>
表1~4に示す各成分は以下のものを使用した。
・成分(A)
(a1)イソステアリン酸PEG-8グリセリル:MファインオイルISG-8M(ミヨシ油脂製)
(a2)イソステアリン酸PEG-20グリセリル:MファインオイルISG-20M(ミヨシ油脂製)
・成分(B)
(カプリル酸/カプリン酸) PEG-8グリセリズ:MファインオイルMCG-8M(ミヨシ油脂製)
(カプリル酸/カプリン酸)PEG-6グリセリズ:一般的な方法により合成したものを用いた。
・成分(C)
パルミチン酸2-エチルへキシル:PALMESTER1543(パームオレオ製)
2-エチルヘキサン酸セチル:MファインオイルEHC(ミヨシ油脂製)
流動パラフィン:モレスコホワイトP-70(MORESCO製)
イソドデカン:マルカゾールR(丸善石油化学製)
・成分(D)
グリセリン:化粧品用濃グリセリン(ミヨシ油脂製)
・成分(E)
1,3-ブチレングリコール(1,3-BG):ダイセル製
・成分(G)
トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル:MファインオイルISG-20T(ミヨシ油脂製)
ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル:MファインオイルCOG-7M(ミヨシ油脂製)
<評価方法>
(1)外観
クレンジング組成物を調製後、透明ガラス容器に入れ25℃で一日静置した後、目視で以下の基準により評価した。組成物の外観が、分離しているものや白濁しているものは、バイコンティニュアス構造ではないため、以降の評価を行わなかった。
4:無色透明
3:若干蛍光・青み透明
2:蛍光透明
1:分離・白濁
(2)バイコンティニュアス構造確認試験
油溶性色素として、FAT RED 5B02(クラリアントジャパン製)を用いた。FAT RED 5B02の0.1%流動パラフィン溶液を油性染色液とした。水溶性色素として、食用青色1号(紅不二化学工業製)を用いた。食用青色1号の0.1%水溶液を水性染色液とした。クレンジング組成物約3gに各色素約0.03gを添加し、振とう撹拌させ、色素の浸潤を目視で以下の基準により評価した。
bc(バイコンティニュアス構造):振とう撹拌後、水溶性色素、油溶性色素いずれも浸潤が見られ、バイコンティニュアス構造と判断した。
-(o/w又はw/oエマルジョン):振とう撹拌後、水溶性色素又は油溶性色素いずれかの浸潤が見られ、他方の浸潤は見られず、o/w又はw/oエマルジョンと判断した。
(3)洗浄性
スライドガラスにポリエチレンサージカルテープ(キープポア、ニチバン製)を張り、口紅約0.01gを塗布し、一時間室温で乾燥させた。乾燥後、各クレンジング組成物に浸漬させ一時間静置した。静置後、クレンジング組成物から取り出し、口紅塗布部を20往復擦ったのち、流水でクレンジング組成物が落ちるまで洗い流し、洗い流し後のテープに残存している口紅量を目視で以下の基準により評価した。
4:非常に良好に落ちる
3:良好に落ちる
2:やや汚れが残る
1:全く落ちない
(4)使用感(しっとり感)
パネル10名により、実施例のクレンジング組成物1gを手の甲に取り、塗り広げた後、流水でクレンジング組成物が落ちるまで洗い流し、洗い流し後の皮膚のしっとり感を評価した。
同様の操作で比較例6の試験を行った時と比べて、強くしっとり感を感じたと回答した人数によって、以下の基準で評価した。
〇:パネル10名中、7名以上が強くしっとり感を感じた
△:パネル10名中、4~6名が強くしっとり感を感じた
×:パネル10名中、3名以下が強くしっとり感を感じた
なお、上記しっとり感を評価した評価パネルは、20組の異なるしっとり感の組成物を用意して、1対2点試験法(duo-trio test 2種類の試料に対して、3個の試料を提示するが、どちらか一方の試料を標準試料として提示し、標準試料と同じものを選択する手法)を行い、正解率70%以上の人を選抜した。評価を実施するにあたりパネル全体で討議し、各評価項目の特性に対してすり合わせを行って、各パネルが共通認識を持つようにした。また、官能評価におけるパネルの偏りを排除し、評価の精度を高めるために、サンプルの試験区番号や内容はパネルに知らせず、ランダムに提示した。
(5)50℃安定性
クレンジング組成物を透明バイアルに入れ、50℃恒温層に保管した。試料を1週間ごとに取り出し、外観を目視で以下の基準により評価した。
6:三か月以上、外観一層透明を維持した
5:二か月以上三か月未満、外観一層透明を維持した
4:一か月以上二か月未満、外観一層透明を維持した
3:二週間以上一か月未満、外観一層透明を維持した
2:一週間以上二週間未満、外観一層透明を維持した
1:一週間未満で分離ないし白濁した
(6)-5℃安定性
クレンジング組成物を透明バイアルに入れ、-5℃恒温層に保管した。試料を1週間ごとに取り出し、凍結したものについては室温に戻るまで静置、振とう撹拌し、外観を目視で以下の基準により評価した。
6:三か月以上、外観一層透明を維持した
5:二か月以上三か月未満、外観一層透明を維持した
4:一か月以上二か月未満、外観一層透明を維持した
3:二週間以上一か月未満、外観一層透明を維持した
2:一週間以上二週間未満、外観一層透明を維持した
1:一週間未満で分離ないし白濁した
<結果>
結果を表1~表5に示す。
Figure 2022103106000001
Figure 2022103106000002
Figure 2022103106000003
Figure 2022103106000004
Figure 2022103106000005
実施例1~50のクレンジング組成物は、いずれも外観(25℃)が透明であり、バイコンティニュアス構造(bc)を有し、洗浄性、しっとり感が良好であるとともに、高温(50℃)および低温(-5℃)で一週間以上安定であることが確認された。
比較例1、2、4、5のように、成分(A)、(B)、(D)、(E)のいずれかを含まない組成物は、外観(25℃)が分離又は白濁しバイコンティニュアス構造を形成しないことが確認された。比較例3のように成分(A)を含まず成分(G)を配合した組成物では、バイコンティニュアス構造を形成するが、50℃の条件下で外観が分離・白濁が生じることが確認された。比較例6、7のように成分(A)~(F)を含み、成分(D)が20質量%未満の組成物は、外観(25℃)が分離又は白濁しバイコンティニュアス構造を形成しないか、バイコンティニュアス構造を形成してもしっとり感が不足するものであった。また、比較例8では、成分(B)を含まず、成分(D)が20質量%未満の組成物は、バイコンティニュアス構造を形成するが、洗浄性、しっとり感および高温安定性が十分でないことが確認された。
実施例1~12において、成分(A)および成分(B)の合計に対する成分(C)の質量比(成分(C)/(成分(A)+成分(B))が0.3以上である実施例1~11は、実施例12と比較して洗浄性がより優れていることが確認された。
実施例1~12、45において、成分(A)が18~26質量%である実施例1、2、4~12は、実施例3、45と比較して、高温および低温での安定性が優れていることが確認された。
実施例1、2、4~12、46、47において、成分(B)が4~18質量%である実施例1、2、4~12は、実施例46、47と比較して、低温安定性が優れていることが確認された。
表3に示すように、成分(G)として、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリルを配合した実施例13~22、および、ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレングリセリルを配合した実施例23~29は、実施例1~12との比較において、洗浄性、高温での安定性が優れ、また、低温で2週間以上外観一層透明が維持され、低温安定性も良好であることが確認された。
実施例13~29において、成分(A)および成分(B)の合計に対する成分(C)の質量比(成分(C)/(成分(A)+成分(B))が0.3以上である実施例13~26、28、29は、実施例27と比較して洗浄性がより優れていることが確認された。
表4に示すように、実施例30~42、49、50では、成分(A)として(a1)と(a2)とを併用することで、高温(50℃)の安定性に優れ、更に低温(-5℃)の安定性にも優れることが確認された。このため、保管や輸送時に高温、低温環境下であってもクレンジング組成物の外観透明性を維持でき、好適である。
また、実施例31~34、36、38、40、42、49、50のように、成分(C)がエステル油と炭化水素油の混合物であると、高温及び低温での安定性がさらに向上することが確認された。
表5は、成分(A)(B)(G)(C)の組合せ配合を系統的に示したものであり、成分(G)を配合すること、また、成分(A)として(a1)と(a2)とを併用することにより、洗浄性、高温および低温での安定性が向上することが示されている。また、成分(C)としてエステル油と炭化水素油とを併用することにより、高温および低温での安定性が向上することが示されている。

Claims (5)

  1. バイコンティニュアス構造を有するクレンジング組成物であって、
    以下の成分:
    (A)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル;
    (B)(カプリル酸/カプリン酸)ポリオキシエチレングリセリズ;
    (C)液状油;
    (D)3価以上のアルコール;
    (E)2価アルコール;および
    (F)水
    を含み、前記成分(D)の含有量が20質量%以上である、クレンジング組成物。
  2. 前記成分(A)が、
    (a1)エチレンオキシドの付加モル数が1~10モルのイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、および、
    (a2)エチレンオキシドの付加モル数が11~80モルのイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル
    のうちの少なくともいずれかである、請求項1に記載のクレンジング組成物。
  3. 前記成分(C)が、エステル油および炭化水素油のうちの少なくともいずれかである、請求項1または2に記載のクレンジング組成物。
  4. 前記成分(A)および前記成分(B)の合計に対する前記成分(C)の質量比(成分(C)/(成分(A)+成分(B))が、0.1~0.8である、請求項1から3のいずれかに記載のクレンジング組成物。
  5. さらに、成分(G)として、トリ脂肪酸ポリオキシエチレングリセリルまたはヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレングリセリルを含む、請求項1から3のいずれかに記載のクレンジング組成物。
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