JP2024064052A - 複合型不織布ワイパー - Google Patents

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Abstract

【課題】合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、複合型不織布のワイパーにおいて、全体的な吸水性能や風合いを維持しつつも、表裏で吸水性能の差が小さく、かつ、汚れの拭き取り性にも優れる複合型不織布ワイパーを提供する。
【解決手段】合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、合成繊維面とパルプ繊維面を有する複合型不織布のワイパーであって、複合型不織布の両面には、エンボスの凸部及び凹部が複合型不織布の表裏で相対応する横菱形の単位エンボスがパターン状に加工され、単位エンボスの深さが0.2mm以上2.0mm以下であり、隣接する凸部同士の水平間距離が2.0mm以上7.5mm以下であり、複合型不織布の合成繊維面の吸水速度が1.0秒/0.1mL以下であり、合成繊維面とパルプ繊維面との吸水速度の比が1.30未満である、複合型不織布ワイパーを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンボス加工された複合型不織布を用いた複合型不織布ワイパーに関する。
水性や油性の液体を拭き取り、拭き取った部分を衛生的に保つための製品として、紙や不織布製のシートを折り畳んだり巻き取ったりして製品化したワイパーが知られている。
このようなワイパーの問題点として、紙製のワイパーは水や油の吸液性に優れるが、全般的に強度に劣る。また、不織布製のワイパーは、強度に優れるものの、水や油の吸液性には劣る。
これらの問題点を解決するために、水性、油性の液体の吸液性に富むパルプ繊維のウェブと、強度に優れる合成繊維を使ったスパンボンド不織布とを水流交絡し、強度と吸液性を両立させたシートを製造する技術が知られている。
なお、パルプ繊維ウェブは一般的な湿式抄紙法や湿式抄紙で抄造したシート、乾式エアレイドにて供給することができる。
そのような複合型不織布の先行技術文献として、例えば、特許文献1には、パルプ繊維層と合成繊維層とを積層して一体化した複合型不織布を製造する製造装置1で、原料パルプを乾燥状態で解繊して空気流に乗せて分散させて、積層位置24にパルプ繊維を供給するパルプエアレイド部2と、予め準備された合成繊維製ウェブを合成繊維層とし、積層位置24へ供給する合成繊維層供給部3と、積層位置24に対向して配備され、合成繊維層と、当該合成繊維層の上に載置されるパルプ繊維によって形成されるパルプ繊維層とに、負圧を印加して予備的積層体PWebを形成させる積層形成部4と、積層形成部4の下流で、予備的積層体に向けてウオータジェットを吹付けて水流交絡処理を施し、パルプ繊維層と合成繊維層との一体化を促進する水流交絡部5と、水流交絡部の下流で、脱水、乾燥の処理を施して積層体を得る脱水・乾燥部6とを有する、複合型不織布の製造装置1が開示されている。
特許第6758116号公報
合成繊維のスパンボンド不織布にパルプ繊維を水流交絡させた複合型不織布は、その製造方法の特性によりパルプ繊維が乗った面(以下、パルプ繊維面と称する)と、パルプ繊維が乗っていない面(以下、合成繊維面と称する)が存在する。
このような複合型不織布は、表裏で露出している繊維が異なるため、吸水性能に違いができてしまう。そのような問題点を解決するためにパルプ/スパンボンド割合を変更すると、吸水性能の低下や風合いの低下等に影響が出てしまう。
したがって、吸水性能や風合いを維持したまま、吸水性能の表裏差違が小さい複合型不織布がワイパーとして求められている。加えて、汚れを拭き取る性能も高いワイパーが望ましい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、複合型不織布のワイパーにおいて、全体的な吸水性能や風合いを維持しつつも、表裏で吸水性能の差が小さく、かつ、汚れの拭き取り性にも優れる複合型不織布ワイパーを提供することを目的とする。
発明者は鋭意検討を行い、合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、合成繊維面とパルプ繊維面を有する複合型不織布のワイパーにおいて、複合型不織布の坪量を所定の数値範囲内に調整し、複合型不織布の両面に、凸部及び凹部が複合型不織布の表裏で相対応する横菱形の単位エンボスをパターン状に加工し、かつ、単位エンボスの深さ、隣接する凸部同士の水平間距離、並びに複合型不織布における合成繊維面の吸水速度及びパルプ繊維面と合成繊維面の吸水速度の比をそれぞれ所定の数値範囲内に調整することで、全体的な吸水性能や風合いを維持しつつも、表裏で吸水性能の差が小さく、かつ、汚れの拭き取り性にも優れる複合型不織布ワイパーとすることができ、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、合成繊維面とパルプ繊維面を有する複合型不織布のワイパーであって、前記複合型不織布の坪量が50g/m以上140g/m以下であり、前記複合型不織布の両面には、エンボスの凸部及び凹部が前記複合型不織布の表裏で相対応する横菱形の単位エンボスがパターン状に加工され、前記単位エンボスの深さが0.2mm以上2.0mm以下であり、前記単位エンボスにおいて、隣接する凸部同士のそれぞれの頂面の中心点における、複合型不織布の面内での水平間距離が2.0mm以上7.5mm以下であり、前記複合型不織布における、前記合成繊維面の吸水速度が1.0秒/0.1mL以下であり、前記パルプ繊維面と前記合成繊維面の吸水速度の比(合成繊維面の吸水速度/パルプ繊維面の吸水速度)が1.30未満であることを特徴とする、複合型不織布ワイパーである。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載の複合型不織布ワイパーであって、前記複合型不織布の単位重量当たりの吸水量(T.W.A.)が2.80g/g以上であることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)に記載の複合型不織布ワイパーであって、前記複合型不織布の厚さが1.50mm/プライ以下であることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(1)に記載の複合型不織布ワイパーであって、前記複合型不織布の厚さが0.40mm/プライ以上であることを特徴とするものである。
本発明によれば、合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、複合型不織布のワイパーにおいて、全体的な吸水性能や風合いを維持しつつも、表裏で吸水性能の差が小さく、かつ、汚れの拭き取り性にも優れる複合型不織布ワイパーを提供することができる。
本実施形態に係る複合型不織布ワイパーの単位エンボスの拡大図である。 図1を複合型不織布の裏面側から見た図である。 図2のL1部分をマイクロスコープで見た複合型不織布の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
また、ワイパー(複合型不織布)におけるMD方向とは、複合型不織布を製造した際の流れ方向(Machine Direction)であり、CD方向とは、MD方向に垂直な方向(Cross Direction)である。
<複合型不織布ワイパー>
本実施形態に係る複合型不織布ワイパーは、合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、合成繊維面とパルプ繊維面を有する複合型不織布のワイパーである。ワイパーのプライ数は特に限定されないが、1プライであることが好ましい。
ワイパーが複合型不織布であることにより、全体的な吸水性能や風合いを維持しつつも、後述するエンボス加工を施すことで、表裏で吸水性能の差が小さく、かつ、汚れの拭き取り性にも優れる複合型不織布ワイパーとすることができる。
なお、複合型不織布の製造におけるパルプ供給方式は、湿式、カード解繊方式等問わないが、パルプシートをハンマーミルで粉砕してフラッフパルプとして合成繊維上に積載する、エアレイド方式が好ましい。複合型不織布(ワイパー)の製造方法の詳細に関しては後述する。
(複合型不織布)
複合型不織布に用いる合成繊維としては、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリスチレンから選択される一種類以上の合成繊維を含むことが好ましい。その中でも、ポリプロピレンを含むことがより好ましい。
また、合成繊維はパルプ繊維ウェブを積層するために不織布として一度成形されていることが好ましい。このとき、不織布の成形方法は、スパンレース法又はスパンボンド法が好ましく、スパンボンド法がより好ましい。
また、パルプ繊維ウェブに用いるパルプ繊維は、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)等、一般的なパルプ繊維(木材パルプ)を用いることができる。その中でも、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)及び広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)を含むことが好ましい。また、パルプ繊維におけるNBKPとLBKPの含有割合は50:50以上100:0以下が好ましく、70:30以上100:0以下がより好ましく、90:10以上100:0以下が更に好ましく、100:0が最も好ましい。
NBKPとしては、例えばラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルース及びダグラスファーからなる繊維が好ましい。なお、NBKPの代わりにNUKP、LBKPの代わりにLUKPを用いることもできる。
複合型不織布の坪量は、50g/m以上であり、70g/m以上が好ましい。また、坪量は、140g/m以下であり、90g/m以下がより好ましい。坪量が上記の数値範囲内であることにより、風合いを維持しつつも、汚れの拭き取り性にも優れる複合型不織布ワイパーとすることができる。
なお、複合型不織布の坪量は、JIS P 8124に準拠して測定される。
また、複合型不織布の坪量に対するパルプ繊維の坪量の割合は、75%以上85%以下であることが好ましい。上記の範囲であることにより、全体的な吸水性能を維持しつつも、表裏で吸水性能の差が小さい複合型不織布ワイパーとすることができる。
複合型不織布の厚さは0.40mm/プライ以上であることが好ましく、0.50mm/プライ以上であることがより好ましい。また、複合型不織布の厚さは、1.50mm/プライ以下であることが好ましく、1.25mm/プライ以下であることがより好ましい。厚さが上記の数値範囲内であることにより、全体的な吸水性能や風合いを維持しつつも、汚れの拭き取り性にも優れる複合型不織布ワイパーとすることができる。
なお、上記の厚さは1プライの厚さであり、ピーコック紙厚計にて、37.85gf/mにて測定する。
また、複合型不織布の単位重量当たりの吸水量(T.W.A.)は2.80g/g以上であることが好ましく、3.50g/g以上であることがより好ましい。単位重量当たりの吸水量(T.W.A.)が上記の数値範囲内であることにより、吸水性能に優れる複合型不織布ワイパーとすることができる。
複合型不織布の吸水量(T.W.A.:Total Water Absorbance)は、ワイパー(複合型不織布)を76mm×76mmの正方形に切断して試料を作製し、試料の乾燥重量を測定する。次に、この試料を蒸留水中に2分間浸漬した後、水蒸気飽和状態の容器中で、試料の1つの角部を上側の頂部とし、この頂部と隣接する2つの角部とを支持して展伸した状態で吊るし、30分放置して水切り後の重量を測定する。最後に、得られた測定値から、試料1gあたりの保水量=吸水量(g/g)を求める。
さらに、複合型不織布における、合成繊維面の吸水速度が1.0秒/0.1mL以下であり、0.7秒/0.1mL以下であることが好ましい。合成繊維面の吸水速度が上記の数値範囲内であることにより、全体的な吸水性能を維持しつつも、表裏で吸水性能の差が小さい複合型不織布ワイパーとすることができる。
なお、パルプ繊維面の吸水速度は、特に限定されないが、0.7秒/0.1mL以下であることが好ましい。
そして、パルプ繊維面と合成繊維面の吸水速度の比(合成繊維面の吸水速度/パルプ繊維面の吸水速度)は1.30未満であり、0.85以上1.10未満であることが好ましい。吸水速度の比が上記の数値範囲内であることにより、全体的な吸水性能を維持しつつも、表裏で吸水性能の差が小さい複合型不織布ワイパーとすることができる。
吸水速度は点滴吸水度とも呼ばれ、JIS L 1907に規定される滴下法に準拠し、0.1mLの水滴が試験片の表面に達した時から、試験片の鏡面反射が消えるまでの時間(秒)を測定する。
(単位エンボス)
本実施形態に係る複合型不織布ワイパーにおいて、複合型不織布の両面には、横菱形の単位エンボス1がパターン状に加工されている。また、単位エンボス1における一方の面の(エンボス)凸部11と他方の面の(エンボス)凹部12が、複合型不織布の表裏で相対応している。
図1は、本実施形態に係る複合型不織布ワイパーの単位エンボス1の拡大図であり、図2は図1を複合型不織布の裏面側から見た図である。以下、図1及び図2を参照しつつ、本実施形態に係る複合型不織布ワイパーに施された単位エンボス1について詳細に説明する。
単位エンボス1の形状は、図1及び図2に示すような横菱形の四角形状であるが、横菱形の形状としては、CD方向(図1のY軸方向)の対角線の長さが、MD方向(図1のX軸方向)の対角線の長さと等しいか又は大きいことが好ましい。すなわち、(MD方向の対角線の長さ)≦(CD方向の対角線の長さ)であることが好ましい。
単位エンボス1を横菱形の形状とすることにより、複合型不織布ワイパーの汚れの拭き取り性が良好となる。これは、菱形を形成する隣接する辺(起伏部)の組み合わせが影響していると考えられる。また、菱形の向きに関しては、拭き取り時にワイパーの横(CD)方向の伸びを抑える横菱形であることにより、汚れの拭き取り性に優れる複合型不織布ワイパーとすることができる。
また、単位エンボス1の深さは0.2mm以上であり、0.4mm以上であることが好ましい。また、単位エンボス1の深さは、2.0mm以下であり、1.2mm以下であることが好ましい。深さが上記の数値範囲内であることにより、風合いを維持しつつも、表裏で吸水性能の差が小さく、かつ、汚れの拭き取り性にも優れる複合型不織布ワイパーとすることができ、特に汚れの多い凹凸面の拭き取りに好適に使用することができる。
単位エンボス1の深さは3Dマイクロスコープを用いて計測する。計測の手順としては、まず図2の長さL1の部分を、3Dマイクロスコープを用いて計測すると、図3のような複合型不織布の断面図を示す曲線Sが表示される。このとき、長さL1の部分は、1つの凹部22における両端の谷2つと、それぞれ非エンボス領域3における凸部の山を含むため、図3の曲線Sも2つの谷とそれぞれに隣り合う2つの山が表示されている。
そして、図3には山と谷の高さの差としてH1~H5の5つが示されるが、このうち、凹部22の両端の谷2つと、それぞれに隣り合う非エンボス領域3における凸部の山との高さの差(図3ではH1とH5となる)の平均を算出して、単位エンボス1の深さとする。
なお、単位エンボス1の面積は0.4mm以上であることが好ましい。また、単位エンボス1の面積は40.0mm以下であることが好ましい。面積が上記の数値範囲内であることにより、吸水性能を維持しつつも、表裏で吸水性能の差が小さく、かつ、汚れの拭き取り性にも優れる複合型不織布ワイパーとすることができる。
単位エンボス1の面積は、まず、単位エンボス1のうち図2に示す凹部12において、CD方向の対角線の長さL2及びMD方向の対角線の長さL3を定規で測定する。このとき、凹部12のそれぞれ横方向及び縦方向の一端から他端までが含まれるように測定する。そして、「(長さL2×長さL3)÷2」を頂面の面積として算出する。
そして、単位エンボス1において、隣接する凸部11同士のそれぞれの頂面の中心点における、複合型不織布の面内での水平間距離が2.0mm以上であり、5.0mm以上であることが好ましい。また、複合型不織布の面内での水平間距離が7.5mm以下であり、6.8mm以下であることが好ましい。水平間距離が上記の数値範囲内であることにより、風合いを維持しつつ、汚れの拭き取り性にも優れる複合型不織布ワイパーとすることができる。
隣接する凸部11同士のそれぞれの頂面の中心点における、複合型不織布の面内での水平間距離は、単位エンボス1のうちの(MD方向に平行な方向に)隣接する凸部11の中心点間の距離として、図1におけるD1を測定する。なお、中心点が不明な場合は、D2のように(MD方向に平行な方向に)隣接する単位エンボス1の同一部分にあたる点の間の距離を、中心点の距離の代わりとして測定する。
<複合型不織布ワイパーの製造方法>
本実施形態に係る複合型不織布ワイパーの製造方法としては、特に制限はなく、公知の不織布ワイパーの製造方法により製造することができる。
そのような製造方法としては、例えば、(1)複合型不織布の製造、(2)エンボス加工、(3)裁断及び折り畳み、(4)包装、といった手順が挙げられるが、一部の手順が前後してもかまわない。
なお、(1)の複合型不織布の製造において、合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層して一体化する方式は、例えば水流交絡であってもよい。水流交絡による一体化の工程に関しては、例えば、特許第6758116号公報に詳細に記載されている。
以下の実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
表1及び表2に示す各条件において、ポリプロピレン繊維を含むスパンボンド不織布上にパルプ繊維ウェブを積層し、水流交絡により一体化した複合型不織布に、凹凸のエンボス加工を施し、実施例1~6及び比較例1~9のそれぞれのワイパーを作製した。作製後に、以下の評価を行った。
なお、単位エンボスの形状は、比較例8が略円形(水玉模様)、比較例9が四角千鳥形(格子模様)とした。それ以外の各実施例及び各比較例は、全て横菱形形状とした。
(吸水性能)
製造したワイパー(複合型不織布)の合成繊維面の吸水速度を基準として、ワイパーの吸水性能を5段階で評価した。
1:合成繊維面の吸水速度が1.2秒/0.1mLより大きい。
2:合成繊維面の吸水速度が1.0秒/0.1mLより大きく1.2秒/0.1mL以下。
3:合成繊維面の吸水速度が0.8秒/0.1mLより大きく1.0秒/0.1mL以下。
4:合成繊維面の吸水速度が0.6秒/0.1mLより大きく0.8秒/0.1mL以下。
5:合成繊維面の吸水速度が0.6秒/0.1mL以下。
(吸水性能の表裏差)
製造したワイパー(複合型不織布)のパルプ繊維面と合成繊維面の吸水速度の比を5段階で評価した。
1:吸水速度の比が1.40以上
2:吸水速度の比が1.30以上1.40未満
3:吸水速度の比が1.20以上1.30未満
4:吸水速度の比が1.10以上1.20未満
5:吸水速度の比が1.10未満
(ワイパー柔らかさ)
モニター30名がワイパー(複合型不織布)を手に持ったときの、複合型不織布の柔らかさを5段階で評価した。
1:複合型不織布が硬く、風合いに劣る。
2:複合型不織布やや硬く、風合いに少し劣る。
3:複合型不織布が適度に柔らかく、風合いに特に問題はない。
4:複合型不織布が柔らかく、風合いに優れている。
5:複合型不織布が非常に柔らかく、風合いに特に優れている。
(汚れ拭き取り性)
モニター30名がワイパー(複合型不織布)で平らな面の汚れを拭き取ったときの、汚れ拭き取り性を5段階で評価した。
1:汚れが拭き取りにくく、拭き取り性に劣る。
2:汚れが少し拭き取りにくく、拭き取り性にやや劣る。
3:汚れをある程度拭き取りやすく、拭き取り性にある程度優れる。
4:汚れを拭き取りやすく、拭き取り性に優れる。
5:汚れを簡単に拭き取りやすく、拭き取り性に非常に優れる。
表1に、実施例1~6の条件及び評価結果を示し、表2に、比較例1~9の条件及び評価結果を示す。各評価が3以上である場合は、製品として可である。

Figure 2024064052000002

Figure 2024064052000003
以上より、本実施例によれば全体的な吸水性能や風合いを維持しつつも、表裏で吸水性能の差が小さく、かつ、汚れの拭き取り性にも優れる複合型不織布ワイパーが得られることが確認された。
1 単位エンボス
2 非エンボス領域
11 (エンボス)凸部
12 (エンボス)凹部

Claims (4)

  1. 合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、合成繊維面とパルプ繊維面を有する複合型不織布のワイパーであって、
    前記複合型不織布の坪量が50g/m以上140g/m以下であり、
    前記複合型不織布の両面には、エンボスの凸部及び凹部が前記複合型不織布の表裏で相対応する横菱形の単位エンボスがパターン状に加工され、
    前記単位エンボスの深さが0.2mm以上2.0mm以下であり、
    前記単位エンボスにおいて、隣接する凸部同士のそれぞれの頂面の中心点における、複合型不織布の面内での水平間距離が2.0mm以上7.5mm以下であり、
    前記複合型不織布における、前記合成繊維面の吸水速度が1.0秒/0.1mL以下であり、前記パルプ繊維面と前記合成繊維面の吸水速度の比(合成繊維面の吸水速度/パルプ繊維面の吸水速度)が1.30未満であることを特徴とする、複合型不織布ワイパー。
  2. 前記複合型不織布の単位重量当たりの吸水量(T.W.A.)が2.80g/g以上であることを特徴とする、請求項1に記載の複合型不織布ワイパー。
  3. 前記複合型不織布の厚さが1.50mm/プライ以下であることを特徴とする、請求項1に記載の複合型不織布ワイパー。
  4. 前記複合型不織布の厚さが0.40mm/プライ以上であることを特徴とする、請求項1に記載の複合型不織布ワイパー。
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