JP2024062199A - 振動型アクチュエータ、光学機器および電子機器 - Google Patents

振動型アクチュエータ、光学機器および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 圧電素子と弾性体の電気的接触が十分に確保された振動型アクチュエータを提供する。【解決手段】 上述の課題を解決する振動型アクチュエータは、圧電素子を構成する板状の圧電材料が圧電材料の厚み方向に貫通するスルーホールおよびスルーホールに充填されたスルーホール電極を有し、スルーホール電極は、前記弾性体側に開口する前記スルーホールの第1の開口部から突出した突出部を有しており、第1の開口部側の前記圧電材料の表面には、前記スルーホール電極と導通する接地電極が設けられており、スルーホール電極と前記弾性体が導通していることを特徴とする。【選択図】 図2

Description

本発明は超音波モータを含む振動型アクチュエータに関する。
振動型アクチュエータは、圧電素子等の電気-機械エネルギー変換素子に交番電圧を印加することにより、圧電素子に接合した弾性体に振動が励起されるように構成された振動子を有する。振動型アクチュエータは、当該振動子に励起された振動の駆動力を利用して、該振動子に加圧接触させた接触体と該振動子とを相対移動させる超音波モータとして利用されている。
特許文献1は振動型アクチュエータに用いられる振動子の製造方法を開示している。その実施例の中で、弾性体(当該文献中の表記では振動板)と給電部材を圧電素子に接着した後に、弾性体を接地して圧電セラミックスに分極処理を施す工程を開示している。しかしながら、特許文献1記載の振動子の製造方法によって製造された振動子では、圧電素子と弾性体の電気的接触が不十分であるために分極不良が発生する場合があり、振動型アクチュエータの歩留のさらなる向上が求められていた。
特開2017-184233
本願発明は、圧電素子と弾性体の電気的接触が十分に確保された振動型アクチュエータを提供する。
上述の課題を解決する振動型アクチュエータは、
導電性の弾性体と圧電素子を備えた振動体と、
前記弾性体と接する接触体を備え、前記振動体の振動により前記振動体と前記接触体とが相対的に移動する振動型アクチュエータであって、
前記圧電素子を構成する板状の圧電材料は、
前記圧電材料の厚み方向に貫通するスルーホールおよびスルーホールに充填されたスルーホール電極を有し、
前記スルーホール電極は、前記弾性体側に開口する前記スルーホールの第1の開口部から突出した突出部を有しており、
前記第1の開口部側の前記圧電材料の表面には、前記スルーホール電極と導通する接地電極が設けられており、
前記スルーホール電極と前記弾性体が導通していることを特徴とする。
本発明によれば、圧電素子と弾性体の電気的接触が十分に確保された振動型アクチュエータを提供することができる。その結果、振動型アクチュエータの歩留をさらに向上されることができる。
円環状圧電材料もしくは矩形圧電材料を用いた本発明の振動型アクチュエータの概略構造を説明する図である。(a)と(d)は側面図、(b)と(e)は斜視図、(c)と(f)背面図。 圧電材料のスルーホール周辺の断面構造を説明する図である。(a)ラップ処理前、(b)弾性体接着後(接地電極厚み<突出量)、(c)弾性体接着後(接地電極厚み>突出量)、(d)比較例を示す図。 円環状圧電素子の概略構造を説明する図である。(a)給電部材接着面(b)弾性体接着面。 矩形状圧電素子の概略構造を説明する図である。(a)と(c)は給電部材接着面、(b)と(d)弾性体接着面を示す。 矩形圧電材料を備えた本発明の振動子が発する二つの振動モードを説明する図である。(a)はモードA、(b)はモードB。 本発明の光学機器の概略構造を説明する図である。
本発明の振動型アクチュエータは、導電性の弾性体と前記弾性体に設けられた圧電素子を備えた振動体と、前記弾性体と接する接触体を備え、前記振動体の振動により前記振動体と前記接触体とが相対的に移動する振動型アクチュエータである。圧電素子を構成する板状の圧電材料は、圧電材料の厚み方向に貫通するスルーホールおよびスルーホールに充填されたスルーホール電極を有している。前記スルーホール電極は、前記スルーホールの第1の開口部から突出した突出部を有しており、前記圧電材料の前記第1の開口部側表面には、前記スルーホールと導通する接地電極が設けられている。そして前記スルーホール電極と前記弾性体が導通していることを特徴とする。
(振動型アクチュエータ)
図1は本発明の振動型アクチュエータの概略構造を例示する。
図1に例示された振動型アクチュエータでは、それぞれ円環状圧電材料と矩形圧電材料が使用されている。本発明の振動型アクチュエータ100は、電極101、圧電材料102、及び弾性体103を順に配した振動子102と、前記弾性体103と接する接触体104を備える。前記弾性体103と前記圧電材料102は接着部105を介して接合されている。
弾性体103は突起部106を有し、突起部106と接触体104が加圧接触する構成である。接触体104は、振動子110と相対的に移動可能な部材であればよく、振動子110と直接的に接するものに限られず、他の部材を介し振動子110と間接的に接するものであってもよい。すなわち、「接触体」とは、振動体と接触し、振動体に発生した振動によって、振動体に対して相対移動する部材のことをいう。接触体と振動体の接触は、接触体と振動体の間に他の部材が介在しない直接接触に限られない。接触体と振動体の接触は、振動体に発生した振動によって、接触体が振動体に対して相対移動するならば、接触体と振動体の間に他の部材が介在する間接接触であってもよい。「他の部材」は、接触体及び振動体とは独立した部材(例えば焼結体よりなる高摩擦材)に限られない。「他の部材」は、接触体又は振動体に、メッキや窒化処理などによって形成された表面処理部分であってもよい。
(圧電素子)
圧電素子を構成する圧電材料102は、結晶配向の無い圧電セラミックス(焼結体)、結晶配向セラミックス、圧電単結晶を包含する。圧電材料の厚みは概ね0.3~0.5mmの範囲内の設計値となるよう加工される。
圧電材料102には、厚み方向に貫通するスルーホールおよびスルーホールに充填されたスルーホール電極が少なくとも一つ設けられている。対称な振動を発生するために、スルーホールを圧電材料内に対称に配置することもできるし、素子の製造コストを下げるために、一つの接地電極に対して一つのみのスルーホールを設ける構成を採用してもよい。
圧電素子の振動の妨害を抑え、同時に十分な導電性を得るために、スルーホールの直径は、直径50~200ミクロンの範囲が好ましい。
図2に本発明の振動型アクチュエータに好適な、圧電材料に設けられたスルーホールの断面の概略構造を例示する。圧電素子の表面の平たん化とスルーホール電極の突出部の厚み(突出量、あるいは高さ)の調整を目的に、スルーホール電極が設けられた圧電材料の表面にラップ処理が施される。ラップ処理後、スルーホールの弾性体側に開口する第1の開口部にはスルーホール電極の突出部が形成される。
前記突出部の突出量、即ち圧電材料の表面からスルーホール電極先端までの高さは、ラップ処理に用いられたメディア(例えば炭化ケイ素)の番手に応じて変化するため、メディアの番手によって調整することができる。例えば、メディアの番手が大きいほど突出量は小さくなる。図2(a)は圧電材料202に設けられたスルーホールに充填されたスルーホール電極203が、圧電素子の弾性体側に開口する第1の開口部から突出している様子を示しており、破線によって挟まれた厚みの分だけ突出するようにラップ処理される。図2(a)はラップ処理を施す前の様子を示しており、スルーホール電極の突出を説明するため高さ方向を誇張して描いている。二本の破線のうち上側の破線より上部のスルーホール電極203はラップ処理により取り除かれる。
破線によって挟まれたスルーホール電極203の突出部201の突出量は0.5ミクロン以上10ミクロン未満であることが好ましい。突出量として、10ミクロン以下突出していると接着層の厚みを10ミクロン以下にすることができ、振動型アクチュエータの振動効率を十分に良好に保つことができる。他方、突出量が10ミクロン以上であると、接着層の厚みが10ミクロンよりも大きいために振動型アクチュエータの振動効率が著しく低下するおそれがある。さらに、圧電材料の表面に対する弾性体の傾きが大きくなり、進行方向によって接触体の移動速度に差が生じるおそれがある。
突出量は5ミクロン以下であるとさらに好ましい。突出量が5ミクロン以下であると接着層厚みが5ミクロンよりも薄くなり、振動型アクチュエータの振動効率をより良好に保つことができるためである。
スルーホール電極には安価な銀のほかに銀パラジウム、白金などを用いることができる。圧電材料とスルーホール電極を共焼成する場合、スルーホール電極材料は圧電材料の焼成工程で溶融してはならない。そのためスルーホール電極材料は圧電材料の焼成温度に応じて選択され、焼成温度が1300℃を超える場合は白金を主成分とする電極材料が用いられる。主成分とは重量パーセント濃度で90%以上を指す。圧電材料の焼成後にスルーホール内にスルーホール電極を形成することもできる。
図2(b)は、圧電材料に設けられたスルーホールにスルーホール電極203を充填した後にラップ処理を施した後、接地電極204を形成し、接着層205を介して弾性体206と圧電素子が接合した後の様子を描いた断面拡大図である。
圧電材料の第1の開口部側の表面にはラップ処理の後に設けられた接地電極204とスルーホール電極203とが接触し、互いに導通する。図2(b)は接地電極204の厚みがスルーホール電極203の突出量よりも小さい場合を示しており、スルーホール電極203が弾性体206と接触して互いに導通する。圧電材料202に設けた接地電極204の表面に塗布した接着層205を介して弾性体206と圧電材料202を押圧することにより、接地電極204と弾性体206との間から、接着層を構成する材料が滲出して除かれる。そのため、スルーホール電極の突出部と弾性体とが直接接触し、互いに導通する。
接地電極の厚みが突出量よりも十分に大きい場合、スルーホール電極203は接地電極で覆われ、接地電極は突出部上で凸部を形成する。本実施形態では図2(c)に示すように接地電極の凸部が弾性体と接触し、接地電極は弾性体と導通するように構成してもよい。スルーホール電極の突出量は、接地電極の凸部高さで代えることもできる。なお、スルーホール電極が接地電極で覆われていることは、スルーホール電極の突出部の頭頂部と弾性体206の間にて接地電極の構成元素を検出することで確認できる。
前記弾性体103と前記圧電材料102は接着層205を介して接合されている。接着剤の種類は特に限定されないが、強度に優れ、硬化時間が短く、加えて高温、高湿度雰囲気中でも安定性であるエポキシ樹脂が好ましい。一般的なエポキシ樹脂は絶縁性である。
圧電素子が前記突出部を備えない場合、接地電極と弾性体を導通させる目的で、接地電極と弾性体との接着時の加圧力を上げると、接着層厚みが著しく薄層化して部分的に接着層が無くなる。その結果、弾性体と圧電素子との接着強度が低下して振動型アクチュエータの動作中に剥離が生じて動作不良を引き起こす。他方で、本実施形態と異なり、スルーホール電極の突出部を設けることなく弾性体と接地電極の間に接着層を設けると、弾性体と接地電極は電気的に導通しない(図2(d))。その結果分極不良により、振動型アクチュエータは動作不良を引きおこし、歩留まりも低下する恐れがある。
前述したスルーホール電極203の突出部の周辺では、突出量に応じて接地電極と弾性体との間に空隙が設けられる。前記空隙は絶縁性材料を含有する接着材料を保持する空間となり、接着層を形成することで、圧電素子と弾性体の接着強度が高められる。スルーホール電極が前記突出部を有することで、圧電素子と弾性体の接着強度を犠牲にすることなく接地電極と弾性体との導通が得られる。
図3を参照して円環状の圧電材料を用いた円環状の圧電素子の概要を、以下に具体的に説明する。円環状の圧電材料を用いる場合、圧電材料には周方向に分割された駆動相電極101eと非駆動相電極101fからなる(図3(a))。駆動相電極の円周方向の長さは、駆動周波数の波長λの1/2である。非駆動相電極の円周方向の長さは、駆動周波数の波長λの1/4となる。駆動相電極および非駆動相電極の数は、円環状圧電材料に励振する進行波の数に応じて変化する。各駆動相電極に対応する圧電材料は隣あう領域とは異なる極性の電圧で分極処理を施されている。
電極101e及び101fと対抗する面には円環状の接地電極101gが設けられている(図3(b))。駆動相電極101eと同じ面に設けられた非駆動相電極の少なくとも一つはスルーホール電極101tを介して接地電極101gと電気的に接続されている。
第1電極、第2電極、そしてスルーホール電極を介して接地電極と導通する非駆動相電極が圧電材料の同一面上に形成されると、給電部材の形状を平面的な簡便構造にすることができる。
駆動相電極は奇数個の非駆動相電極によって隔てられる。圧電素子に弾性体を接着し、続いて前記駆動相電極101eと弾性体の間に高電圧を印加することで前記円環状圧電材料に分極処理を施す。その後、非駆動相電極によって隔てられる2つの駆動相電極グループをそれぞれ短絡するように第1電極101aと第2電極101bが設けられる。第1電極101aと第2電極101bは圧電材料の脱分極温度より低い温度で形成される。第1電極101aと第2電極101bは円環状圧電材料を用いた振動型アクチュエータの駆動に用いられる。
図4を参照して、矩形状の圧電材料を用いた矩形状の圧電素子の概要を、以下に具体的に説明する。図4(a)と(b)はスルーホール電極が1つ設けられている。スルーホール電極は図中で黒点で示されており図4(a)の黒点と図4(b)の黒点とは、同じスルーホールにおける一方と対向する他方の開口部に見込むスルーホール電極203の頭頂部を示している。
スルーホール電極の配置は、矩形の圧電素子に関し、図中の圧電材料102に対して紙面横方向に中心線を引いた場合、中心線に対して線対称ではないものの、複数のスルーホール電極を有する圧電素子と比較して製造コストが低い。
他方、図4(c)と(d)に描かれているように振動体の発生する振動波の振動品質をよりよくするために中心線に対して実質的に線対称となるようにスルーホール電極を配する構成をとることもできる。図4(c)と(d)はスルーホール電極が2つ設けられた矩形の圧電素子を示す。スルーホール電極を2つ設けることによって電極の配置が線対称となり、圧電素子の発する振動の対称性が高まる。
矩形圧電材料には第1電極101a、第2電極101b、および非駆動相電極101fが設けられる(図4(a)(c))。第1電極101aおよび第2電極101bは同極性の電圧で分極処理を施されており、矩形圧電材料を用いた振動型アクチュエータの駆動に使用される。
第1電極101aおよび第2電極101bと対抗する面には矩形の接地電極101gが設けられている。駆動相電極101aおよび101bと同じ面に設けられた非駆動相電極101fの少なくとも1つはスルーホール電極101tを介して接地電極101gと電気的に接続されている(図4(b)(d))。
圧電材料の表面に形成される表面電極、即ちスルーホール電極を除いた前記駆動相電極、非駆動相電極、接地電極、第1電極、第2電極は、厚み0.3~10μmの金属膜よりなる。その材料は特に限定されないが、一般には銀、銀パラジウム、もしくは金が用いられる。安価な銀を主成分とする電極が最も好ましい。表面電極厚みは5ミクロン未満であると圧電素子の振動効率の妨害が抑制され好ましい。
(弾性体)
本発明の弾性体は導電性を有し接地電極と導通している。そのため圧電材料に分極処理を施す際、弾性体は電極として利用することができる。図3の円環状圧電材料に分極処理を施す場合、駆動相電極101eおよび非駆動相電極101fの中で接地電極101gと導通していない電極に電圧を印加し、弾性体を接地する。図4の矩形圧電材料に分極処理を施す場合、第1電極101aおよび第2電極101bに電圧を印加し、弾性体を接地する。
弾性体としての性質、加工性を加味すると前記弾性体103は金属よりなることが好ましい。弾性体103に使用可能な金属としては、アルミ、真鍮、ステンレス鋼を例示できる。ステンレス鋼の中ではマルテンサイト系ステンレス鋼が好ましく、SUS420J2が最も好ましい(常温の抵抗率は55μΩcm)。弾性体には接触体と接する突起部106がある。突起部の耐摩耗性を向上させる目的で弾性体には焼き入れ処理を実施する場合、真空中で焼き入れ処理を実施することによって、電気抵抗が増加する酸化被膜の形成を防止することができる。真空焼き入れ処理されたSUS420J2は硬度が高く、弾性体との摩擦によって接触体を駆動する本発明の振動型アクチュエータに適している。
矩形圧電材料と接着される弾性体の厚みは0.2~0.35mmの範囲にあると剛性とバネ性を兼ね合わせ、また成形が容易であるために好ましい。
接触体104は剛性の観点においてステンレス鋼が好ましい。ステンレス鋼の中でも、マルテンサイト系ステンレス鋼が好ましく、SUS420J2が最も好ましい。接触体104は弾性体103と摩擦接触するため耐摩耗性に優れる必要があり、表面には窒化処理が施される。突起部106と接触体104との間には、加圧接触による摩擦力が働く。圧電材料102の発する振動によって突起部106の先端が楕円振動して、接触体104を駆動する駆動力(推力)を発生させることができる。接触体はスライダやロータと一般的に呼ばれるものである。
(円環状圧電材料を用いた振動型アクチュエータの駆動)
円環状圧電素子では、隣り合う駆動相電極に接する圧電材料は異なる極性で分極されているので、駆動相電極101eに同極性の電界を印加したとき、圧電材料の当該領域における伸縮極性は、λ/2のピッチで交互に反転する。第1電極101aに交番電圧を印加すると、波長λの第1定在波が振動子の全周に亘って発生する。第2電極101bに交番電圧を印加しても、同様に第2定在波が生ずるが、波の位置は第1定在波に対して円周方向にλ/4だけ回転移動したものとなる。他方、周波数が同じでかつ時間的位相差がπ/2である2種類の交番電圧を第1及び第2電極に印加する。第1及び第2定在波の合成の結果として、振動子には全周に亘って円周方向に進行する曲げ振動(振幅が振動子の面に垂直な振動)の進行波(円環に沿った波数n、波長λ)が発生する。
曲げ振動の進行波(以下単に「曲げ振動波」ということがある)が発生すると、振動子を構成する振動板の面上の各点は楕円運動をするため、この面に接する移動体は振動板から円周方向の摩擦力(駆動力)を受けて回転をする。その回転方向は、第1電極と第2電極に印加する交番電圧の位相差の正負を切換えることより、反転できる。また、回転速度は、第1電極と第2電極に印加する交番電圧の周波数や振幅で制御できる。
(矩形圧電材料を用いた振動型アクチュエータの駆動)
図5は、矩形圧電材料を備えた本発明の振動子が発する二つの振動モードを説明する。前記第1電極及び前記第2電極が設けられた領域をそれぞれ第1の領域と第2の領域とする。振動型アクチュエータの構造は図1の(d)、(e)、(f)にそれぞれ描かれているとおりである。
・モードA
前記第1の領域と前記第2の領域がともに伸長または収縮すると、第1の曲げ振動モード(モードA)が発生する。モードAは第1電極101aおよび第2電極101bに印加される交番電圧V、Vの位相差が0°であり、周波数がモードAの共振周波数付近である時に最も強く励振される。モードAは振動子110の長辺と略平行に2つの節(振幅が最小となるところ)が現れる一次の面外振動モードである。弾性体の突起部106は、モードAの腹(振幅が最大となるところ)となる位置近傍に配置されている。そのため突起部106の先端面は振動モードAによりZ方向に往復運動する。
・モードB
前記第一の領域が伸張、収縮するときに前記第二の領域がそれぞれ収縮、伸張すると、第2の曲げ振動モード(モードB)が発生する。モードBは第1電極101aおよび第2電極101bに印加される交番電圧V、Vの位相差が180°であり、周波数がモードBの共振周波数付近である時に最も強く励振される。モードBは振動子110の短辺と略平行に3つの節が現れる二次の面外振動モードである。弾性体の突起部106は、モードBの節となる位置近傍に配置されている。そのため突起部106の先端面はモードBによってX方向に往復運動する。
矩形圧電素子を備えた振動型アクチュエータ100では、交番電圧V、Vの位相差が0~±180°であるときにモードAとモードBが同時に励振され、弾性体の突起部106に楕円振動が励振される。
振動子は矩形状の矩形部108の端部から突出する支持部107に設けられた嵌合孔で支持される。振動子を小型化する目的で前記支持部107を省略し、弾性体の前記矩形部108を保持することができる。
(圧電材料の組成)
圧電材料に含まれる鉛の含有量が1000ppm未満であると好ましい。
とくに圧電定数が高く、かつ製造が比較的容易であるいう観点から、前記圧電材料の主成分がチタン酸バリウム系材料であることが好ましい。ここでチタン酸バリウム系材料とは、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸バリウムカルシウム((Ba、Ca)TiO)、チタン酸ジルコン酸バリウム(Ba(Ti、Zr)O)、チタン酸ジルコン酸バリウムカルシウム((Ba、Ca)(Ti、Zr)O)、が挙げられる。また、ニオブ酸ナトリウム-チタン酸バリウム(NaNbO-BaTiO)、チタン酸ビスマスナトリウム-チタン酸バリウム((Bi0.5Na0.5)TiO-BaTiO)、チタン酸ビスマスカリウム-チタン酸バリウム((Bi0.50.5)TiO-BaTiO)などの組成が挙げられる。そして、これらの組成を主成分とした材料のことを指す。中でも、圧電材料の圧電定数と機械的品質係数を両立できるという観点において、以下の材料が好ましい。すなわちチタン酸ジルコン酸バリウムカルシウム((Ba、Ca)(Ti、Zr)O)、ニオブ酸ナトリウム-チタン酸バリウム((1-x)NaNbO-xBaTiO、x=0.1~015)を主成分とすることが好ましい。主成分以外の元素としては、マンガンやビスマスを含むことが好ましい。主成分とはその材料の重量分率が90%よりも大きい場合をいう。
また、前記圧電材料の鉛の含有量が1000ppm以下であると環境負荷が小さく更に好ましい。一般に、圧電デバイスには鉛を含有するジルコン酸チタン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O)が広く用いられている。そのため、例えば圧電素子が廃却され酸性雨を浴びたり、過酷な環境に放置されたりした際、従来の圧電材料中の鉛成分が土壌に溶け出し生態系に害を成す可能性が指摘されている。よって、本発明の圧電材料が鉛含有量1000ppm未満であるチタン酸バリウム系圧電材料であると好ましい。鉛の含有量は、例えばICP発光分光分析によって測定可能である。
前記圧電材料の主成分がチタン酸ジルコン酸バリウムカルシウム(以後BCTZ)であると好ましい。BCTZが主成分であると、CaやZrの量を調整することによってBCTZの圧電性を用途に応じて調整することができる。また高価なニオブの使用量を減らすことができる。
前記圧電材料は、Ba,Ca,Ti,およびZrを含むペロブスカイト型構造の酸化物、およびMnを含有する圧電材料であって、
前記Baおよび前記Caの和に対する前記Caのモル比であるxが0.02≦x≦0.30であり、前記Tiおよび前記Zrの和に対する前記Zrのモル比であるyが、0.020≦y≦0.095であり、かつy≦xであり、
前記BaとCaのモル量と前記TiとZrのモル量の比であるαが0.9955≦α≦1.01であり、前記酸化物100重量部に対する前記Mnの含有量は、金属換算で0.02重量部以上1.0重量部以下であると好ましい。
このような圧電材料は次の一般式(1)で表すことができる。
(Ba1-xCaα(Ti1-yZr)O (1)
ただし、
0.986≦α≦1.100、
0.02≦x≦0.30、
0.02≦y≦0.095
で表わされるペロブスカイト型金属酸化物を主成分とし、該圧電材料に含まれる主成分以外の金属成分の含有量が前記金属酸化物100重量部に対して金属換算で1重量部以下であることが好ましい。
特に、前記金属酸化物にMnが含有されており、該Mnの含有量が前記金属酸化物100重量部に対して金属換算で0.02重量部以上0.40重量部以下であることが好ましい。前記範囲のMnを含有すると、絶縁性や機械的品質係数Qmが向上する。ここで、機械的品質係数Qmとは、圧電材料を振動子として評価した際に振動による弾性損失を表す係数であり、機械的品質係数の大きさは、インピーダンス測定における共振曲線の鋭さとして観察される。つまり振動子の共振の鋭さを表す定数である。機械的品質係数Qmが大きいと、共振周波数付近で圧電材料の歪量がより大きくなり、効果的に圧電材料を振動させることができる。
前記一般式(1)で表わされる金属酸化物は、ペロブスカイト構造のAサイトに位置する金属元素がBaとCa、Bサイトに位置する金属元素がTiとZrであることを意味する。ただし、一部のBaとCaがBサイトに位置してもよい。同様に、一部のTiとZrがAサイトに位置してもよい。
一般式(1)における、Bサイトの元素とO元素のモル比は1対3であるが、モル比が若干ずれた場合でも、金属酸化物がペロブスカイト構造を主相としていれば、本発明の範囲に含まれる。
金属酸化物がペロブスカイト構造であることは、例えば、X線回折や電子線回折による構造解析から判断することができる。
一般式(1)におけるAサイトにおけるCaのモル比を示すxは、0.02≦x≦0.30の範囲である。ペロブスカイト型のチタン酸バリウムのBaの一部を前記範囲でCaに置換すると斜方晶と正方晶との相転移温度が低温側にシフトするので、振動型アクチュエータの駆動温度範囲において安定した圧電振動を得ることができる。しかし、xが0.30より大きいと、圧電材料の圧電定数が十分ではなくなり、振動型アクチュエータの性能が不足するおそれがある。他方、xが0.02より小さいと誘電損失(tanδ)が増加する恐れがある。誘電損失が増えると、圧電材料に電圧を印加して振動型アクチュエータを駆動する際の発熱が増え、モータ駆動効率が低下し、消費出力が大きくなる恐れがある。
一般式(1)において、BサイトにおけるZrのモル比を示すyは、0.02≦y≦0.1の範囲である。yが0.1より大きいとTdが80℃未満と低くなり、振動型アクチュエータを使用できる温度範囲が80℃未満となり好ましくない。
本明細書においてTdは、分極処理を施して一週間が経過した後に、室温からTdまで圧電材料を加熱し、再度室温まで冷却した後の圧電定数が加熱前の圧電定数に比べて10%より多く低下する温度のうち最も低い温度を指す。
また、一般式(1)において、AサイトにおけるBaとCaのモル量とBサイトにおけるTiとZrのモル量との比を示すαは0.9955≦α≦1.010の範囲であることが好ましい。αが0.9955より小さいと圧電材料を構成する結晶粒に異常粒成長が生じ易くなり、圧電材料の機械的強度が低下する。一方で、αが1.010より大きくなると圧電材料が高密度化せず絶縁性が著しく脆くなる。
圧電材料の組成を測定する手段は特に限定されない。手段としては、X線蛍光分析、ICP発光分光分析、原子吸光分析などが挙げられる。いずれの測定手段を用いても、圧電材料に含まれる各元素の重量比および組成比を算出できる。
Mnの含有量を示す金属換算とは、圧電材料から蛍光X線分析(XRF)、ICP発光分光分析、原子吸光分析などにより測定されたBa、Ca、Ti、ZrおよびMnの各金属の含有量を算出する。その含有量から、一般式(1)で表わされる金属酸化物を構成する元素を酸化物換算し、その総重量を100としたときに対するMnの重量との比によって求められた値を表す。
Mnの含有量が0.02重量部未満であると、振動型アクチュエータの駆動に必要な分極処理の効果が充分でなくなる恐れがある。一方、Mnの含有量が0.40重量部より大きくなると、圧電材料の圧電特性が充分でなくなることや、圧電特性を持たない六方晶構造の結晶が発現する恐れがある。Mnは金属Mnに限らず、Mn成分として圧電材料に含まれていれば良く、その含有の形態は問わない。例えば、Bサイトに固溶していても良いし、粒界に含まれていてもかまわない。より好ましい含有の形態は、絶縁性や焼結容易性という観点からBサイトに固溶することである。
前記圧電材料が、Biを金属換算で0.042重量部以上0.850重量部以下含有することが好ましい。
圧電材料は一般式(1)に示す金属酸化物100重量部に対して、Biを金属換算で0.85重量部以下含有してもよい。前記金属酸化物に対するBiの含有量は、例えばICP発光分光分析によって測定可能である。Biはセラミックス状の圧電材料の粒界にあっても良いし、(Ba,Ca)(Ti,Zr)Oのペロブスカイト型構造中に固溶していても良い。Biが粒界に存在すると、粒子間の摩擦が低減され機械的品質係数が増加する。他方、Biがペロブスカイト構造を形成する固溶体に取り込まれると、相転移温度が低温化することから圧電定数の温度依存性が小さくなり、機械的品質係数がさらに向上する。Biが固溶体に取り込まれた時の位置がAサイトであると、前記Mnとの電荷バランスが良くなるため好ましい。
圧電材料は、前記一般式(1)に含まれる元素およびMn、Bi以外の成分(以下、副成分)を特性が変動しない範囲で含んでいてもよい。副成分は、一般式(1)で表現される金属酸化物100重量部に対してその合計が1.2重量部より少ないことが好ましい。副成分が1.2重量部を超えると、圧電材料の圧電特性や絶縁特性が低下する恐れがある。(Ba,Ca)(Ti,Zr)Oのキュリー温度は85℃以上126℃以下の範囲である。
本発明の振動型アクチュエータは、前記圧電材料と前記電極とを備えた圧電素子と接合された給電部材を有する。
給電部材は寸法精度が高く、かつ、位置決めが容易である点で、フレキシブルプリント基板(以後FPC)を用いることが好ましい。その材質としてはポリイミドが好ましい。FPCと圧電素子との接合方法は特に限定されないが、接着タクト及び電気的な接続の信頼性が高い異方性導電ペースト(ACP)もしくは異方性導電フィルム(ACF)を用いることが好ましい。FPCで給電することによって圧電素子の振動を阻害することなく給電することができる。FPCは少なくとも第1電極と第2電極に接続され、非駆動相電極と接続されていてもかまわない。
(圧電素子の製造方法)
圧電素子の製造方法を説明する。まず圧電材料の原料粉末をシート成型方法で成形して厚み30~200ミクロンのグリーンシートを作製する。次に焼成時の収縮やダイシングでの切断シロなどを考慮してスルーホールを形成する位置を決め、例えば直径150ミクロンのパンチでグリーンシートを打ち抜きスルーホールを形成する。
スルーホールにスルーホール電極のペーストを印刷する。前述のようにスルーホール電極材料には焼成工程で溶融しない耐熱性をもった材料を選定する。例えば前述の(Ba,Ca)(Ti,Zr)Oは、最低でも1300℃の焼成温度を必要とするため、スルーホール電極には白金を主成分とする材料を用いる。前述のNaNbO-BaTiOでは、焼成温度は1200~1260℃であるため、スルーホール電極にはAg-Pd(例えば0.5Ag-0.5Pd)を用いる。
スルーホールに電極を印刷、乾燥した後、焼成時の収縮やラップ工程での削りシロを考慮してグリーンシートを必要枚数積層して圧着する。グリーンシートの積層時には、積層方向にスルーホール電極が断線しないように、スルーホールの位置合わせを行う。
積層圧着した成型体を焼成し、圧電材料の厚みを整えるためにラップ処理を行う。この時のラップ条件に応じてスルーホール電極の突出量が変化する。突出量は研磨材の番手(粒度)、ワーク荷重、定盤の回転数などのラップ条件によって変化するが、番手に最も依存する。番手が低いほど突出量は大きい。
圧電材料にラップ処理を施したのちに、表面電極を印刷、焼き付けを行う。表面電極が設けられた圧電材料をダイシングして素子個片へと切り分ける。例えば本発明の矩形圧電素子の寸法は9mm×6mmで厚みは0.3~0.45mmである。
(振動子の製造方法)
本発明の振動型アクチュエータを構成する振動子の製造方法は以下の工程により製造される。まず、圧電素子と弾性体とを接着剤を用いて温度T1で接合する工程と、前記圧電素子と給電部材を温度T2で接合する工程が行われる。そして、前記電極と前記弾性体との間に電圧を印加して、温度T3で分極処理を施す工程とを順に実施することで製造される。前記T1、T2およびT3は、T1>T3かつT2>T3の関係を満たす。
スルーホール電極が突出した圧電素子を用いることで、圧電素子と弾性体の間に連続的に接着剤を介在させて接着強度を高めつつ、弾性体を介して圧電材料に分極処理のための電圧を印加することができる。この方法により、脱分極温度が接着温度よりも低い圧電材料であっても、歩留まりよく振動型アクチュエータを製造することができる。
(電子機器)
本発明の電子機器は、上記の振動型アクチュエータと、前記振動型アクチュエータの接触体と接続された部材、及び部材位置検出手段(例えばエンコーダ)を備えることを特徴とする。本電子機器は前記部材の位置を検出し、目標とする位置に部材が至るまで振動型アクチュエータを動作させることで、部材の位置を精密に制御することができる。
(光学機器)
本発明の光学機器は、駆動部に上記の振動型アクチュエータを備え、光学素子および撮像素子のうち少なくとも一方をさらに備える光学機器である。
図5は、本発明の光学機器(鏡筒装置のフォーカスレンズ部)の一実施形態を示した概略図である。図5において、矩形圧電材料を備えた振動子110は接触体(スライダ)104と、図1(d)同様に加圧接触している。給電部材507は、第一および第二の領域を有する面側に接続されている。不図示の電圧入力手段により、給電部材507を介して所望の電圧が振動子110に加えられると、不図時の弾性体の突起部に楕円運動が発生する。保持部材501は、振動子110と接合されており、不要な振動を発生させないように構成されている。移動筐体502は、ビス503で保持部材501に固定され、振動子110と一体をなしている。これらの部材により本発明の電子機器が形成される。ガイド部材504に移動筐体502を取り付けることで、本発明の電子機器はガイド部材504に沿って両方向(正進方向と逆進方向)に直進移動することが可能になる。
次に、鏡筒装置のフォーカスレンズの役割を担うレンズ506(光学部材)について説明する。レンズ506は、レンズ保持部材505に固定され、振動型アクチュエータの移動方向と平行に光軸(不図示)を有する。レンズ保持部材505は、振動型アクチュエータと同様に、後述する2本のガイド部材504上を直進移動することで、焦点位置合わせ(フォーカス動作)を行う。2本のガイド部材504は移動筐体502とレンズ保持部材505とを嵌合して、移動筐体502とレンズ保持部材505を直進移動することを可能にする部材である。このような構成で、移動筐体502とレンズ保持部材505はガイド部材504上を直進移動することが可能になる。
また、連結部材510は、振動型アクチュエータが発する駆動力をレンズ保持部材505へ伝達する部材であり、レンズ保持部材505に嵌合して取り付けられる。これにより、レンズ保持部材505は、移動筐体502と共に滑らかに2本のガイド部材504に沿って両方向に移動可能になる。
また、センサ508は、レンズ保持部材505の側面部に貼り付けられたスケール509の位置情報を読み取ることで、ガイド部材504上でのレンズ保持部材505の位置を検出するために設ける。以上のように、上述した各部材を組み込んで、鏡筒装置のフォーカスレンズ部を構成する。
上記においては、光学機器として、一眼レフカメラ用の鏡筒装置について説明したが、レンズとカメラ本体が一体となったコンパクトカメラ、電子スチルカメラ等、カメラの種類を問わず、振動型アクチュエータを備えた多様な光学機器に適用することができる。
また、振動型アクチュエータの他の構成として、共通する1つの接触体に対して、複数の振動子が共に接触しており、複数の振動子の振動により、複数の振動子に対して接触体が相対移動するように配してもよい。
また、本発明の振動型アクチュエータの適用例として、医用あるいは工学分野への応用が考えられる。具体的には細長部材と、細長部材を挿通し前記細長部材の一部に固定されたワイヤと、ワイヤを駆動する上記の振動型アクチュエータを有し、ワイヤの駆動により、細長部材が湾曲するワイヤ駆動アクチュエータを構成することもできる。
次に実施例を挙げて、本発明の振動型アクチュエータを説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
まず前述の圧電素子の製造方法に則ってスルーホール電極が突出部を有する圧電素子を作製した。圧電材料のラップ処理に用いたメディアの番手とスルーホール電極の突出量の関係を表1に示す。
Figure 2024062199000002
(実施例1)
スルーホール電極を有する(Ba,Ca)(Ti,Zr)Oの円環状成形体を1340℃で焼成した。得られた焼結体を4000番の炭化ケイ素粉末を用いて圧電材料の厚みを0.5mmに整えた。このときスルーホール電極の突出量は1~3ミクロンであった。また内外径を研削して外径62×内径54mmの円環状に加工した。
形状を整えた圧電材料102の片面に、図3(a)記載の駆動相電極101eおよび非駆動相電極101fを形成した。非駆動相電極が連続して三つ形成される図3(a)の例では、真ん中の非駆動相電極とスルーホールが接合するように駆動相電極101eおよび非駆動相電極101fは印刷される。これにより図3(b)の設置電極101gはスルーホール電極101tを介して非駆動相電極101fの一つと導通する。スクリーン印刷法により形成された表面電極は乾燥ののち600~850℃で焼き付け処理が施される。焼き付け後の銀の表面電極の厚みは6ミクロンであった。
次に、SUS420J2よりなる弾性体103に接着剤を塗布し、電極を形成した圧電材料102と圧着した。円環状圧電材料と円環状弾性体は、位置決め治具を用いてそれぞれの円の中心が一致するように配置した。次に導電性接着部を硬化させるための熱処理を実施した。弾性体を圧着した圧電材料を温度T1=160℃まで加熱して180秒保持した後に室温まで冷却し、弾性体と圧電素子を接着した。円環状圧電素子の非駆動相の少なくとも一つと弾性体は導通していた。
次に、ACPが塗布されたFPCを圧電材料に設けられた電極に熱圧着した。熱圧着の条件は、温度T2=140℃、保持時間は20秒である。その後弾性体であるSUS420J2を接地し、隣り合う駆動相電極101eに極性の異なる電圧を交互に印加して、分極処理を施した。分極処理では、電源と接続された複数の外部電極を駆動相電極101eおよび、設置電極101tと導通しておらず被駆動相電極101fのうちセンサとして用いる電極に接触させる。その後T3=100℃まで加熱した後に2kV/mmに相当する電界を30分印加し、その後に電界を印加したまま40℃まで40分かけて冷却したのち電圧印加を終了した。その後に第1電極101aおよび第2電極101bを印刷、乾燥して振動子を得た。乾燥工程では圧電材料の脱分極を防ぐため、圧電材料の温度は80℃未満に保持される。得られた振動子をSUS420J2製の接触体(ロータ)に加圧接触させて振動型アクチュエータを作製した。
(実施例2)
スルーホール電極が設けられた(Ba,Ca)(Ti,Zr)Oの板状成形体を1340℃で焼成した。スルーホール電極の組成は白金である。得られた焼結体を4000番の炭化ケイ素粉末を用いて圧電材料の厚みを0.4mmに整えた。このときスルーホール電極の突出量は1~3ミクロンであった。厚みを整えた板状の圧電材料102の片面に、図4(a)記載の第1の電極101a、第2の電極101b、非駆動相電極101fを印刷して乾燥した。次に圧電材料の反対面に設置電極101gを印刷、乾燥した。表面電極は600~850℃で焼き付けた。焼き付け後の銀の表面電極の厚みは3ミクロンであった。接地電極101gはスルーホール電極101tを介して非駆動相電極101tと導通していた。その後ダイシング装置を用いて表面電極まで形成された圧電材料を8.9mm×5.7mmの個片に切断し、図4(a)記載の矩形圧電素子を得た。
次に、SUS420J2よりなる図1(e)記載の弾性体103にエポキシ系の熱硬化接着剤を塗布し、電極を形成した圧電材料102と圧着した。次に接着剤を硬化させるための熱処理を実施した。弾性体を圧着した圧電材料を温度T1=160℃まで加熱して180秒保持した後に室温まで冷却し、弾性体と圧電素子を接着した。接着後に矩形圧電素子の非駆動相と弾性体は導通していた。
次に、ACPが塗布されたFPCを圧電材料に設けられた非駆動相電極に熱圧着して振動子を作製した。熱圧着の条件は、温度T2=140℃、保持時間は20秒である。その後弾性体であるSUS420J2を接地し、第1の電極101aと第2の電極101bに極性の同じ電圧を印加して、分極処理を施した。分極処理では、電源と接続された2つの外部電極を第1の電極101aと第2の電極101bに接触させる。その後T3=100℃まで加熱した後に2kV/mmに相当する電界を30分印加し、その後に電界を印加したまま40℃まで40分かけて冷却したのち電圧印加を終了した。得られた振動子をSUS420J2製の接触体(ロータ)に加圧接触させて振動型アクチュエータを作製した。
(実施例3)
焼結体のラップに2000番の炭化ケイ素粉末を用いた以外は実施例2と同じ手法で振動型アクチュエータを作製した。スルーホール電極の突出量は3~5ミクロンであった。
(実施例4)
焼結体のラップに1000番の炭化ケイ素粉末を用いた以外は実施例2と同じ手法で振動型アクチュエータを作製した。スルーホール電極の突出量は5~10ミクロンであった。
(実施例5)
スルーホール電極を設けた0.88NaNbO-0.12BaTiOの板状成形体を1260℃で焼成した。スルーホール電極の組成は銀とパラジウムが1:1のモル比で混合された5Ag-5Pdである。得られた焼結体を4000番の炭化ケイ素粉末を用いて圧電材料の厚みを0.35mmに整えた。このときスルーホール電極の突出量は1~3ミクロンであった。厚みを整えた板状の圧電材料102の片面に、図4(c)記載の第1の電極101a、第2の電極101b、図4(d)記載の非駆動相電極101fを印刷して乾燥した。次に圧電材料の反対面に設置電極101gを印刷、乾燥した。表面電極は600~850℃で焼き付けた。接地電極101gはスルーホール電極101tを介して非駆動相電極101t導通していた。その後ダイシング装置を用いて表面電極まで形成された圧電材料を8.5mm×5.7mmの個片に切断し、図4(c)記載の矩形圧電素子を得た。
次に、SUS420J2よりなる図1(e)記載の弾性体103にエポキシ系の熱硬化接着剤を塗布し、電極を形成した0.88NaNbO-0.12BaTiOの圧電材料102と圧着した。次に接着剤を硬化させるための熱処理を実施した。弾性体を圧着した圧電材料を温度T1=160℃まで加熱して180秒保持した後に室温まで冷却し、弾性体と圧電素子を接着した。接着後に矩形圧電素子の非駆動相101fと弾性体は導通していた。
次に、ACPが塗布されたFPCを圧電材料に設けられた非駆動相電極に熱圧着して振動子を作製した。熱圧着の条件は、温度T2=140℃、保持時間は20秒である。その後弾性体であるSUS420J2を接地し、第1の電極101aと第2の電極101bに極性の同じ電圧を印加して分極処理を施した。分極処理では、電源と接続された2つの外部電極を第1の電極101aと第2の電極101bに接触させる。その後T3=150℃まで加熱した後に2kV/mmに相当する電界を30分印加し、その後に電界を印加したまま40℃まで40分かけて冷却したのち電圧印加を終了した。得られた振動子をSUS420J2製の接触体(ロータ)に加圧接触させて振動型アクチュエータを作製した。
(振動型アクチュエータの評価製造方法、評価)
各実施例2~4の振動型アクチュエータを5台ずつ作成し、第1電極と第2電極に振幅120Vppの交番電圧を印加して駆動試験を行った。そのとき第1電極と第2電極の電圧の位相差は-90°と90°とした。
交番電圧の周波数を、振動モードAおよび振動モードBの共振周波数よりも高い周波数から共振周波数に向けて掃引すると、接触体は交番電圧の位相差に従った方向に駆動し、最高速度に到達した後に停止する。便宜的に位相差が-90°、90°の時の進行方向をそれぞれ逆進方向、正進方向と呼ぶ。振動子の最高速度と最高速度に至った周波数をセンサで測定した。最高速度よりも低いある定格速度での電力(定格電力)を駆動回路に流れる電流から計算した。
実施例2、3の振動型アクチュエータの定格電力は、実施例4の振動型アクチュエータの定格電力よりも約10%低く、おおむね同等であった。実施例2~4の振動型アクチュエータの駆動特性は、連続的な往復運動を行って耐久性能を評価したところ、試験後も大きな駆動特性劣化はなかった。
(比較例1)
(Ba,Ca)(Ti,Zr)Oの厚み約130ミクロンのグリーンシートを作製した。パンチでグリーンシートにスルーホールを形成したあと、スルーホール電極の印刷を行わずにグリーンシートを積層、圧着して1340℃で焼成した。得られた焼結体を4000番の炭化ケイ素粉末を用いて圧電材料の厚みを0.4mmに整えた。厚みを整えた板状の圧電材料102の片面に、図4(a)記載の第1の電極101a、第2の電極101b、非駆動相電極101fを印刷して乾燥した。次に圧電材料の反対面に設置電極101gを印刷、乾燥した。これらの表面電極の印刷工程を通じてスルーホール内に電極が充填される。表面電極およびスルーホール電極を600~850℃で焼き付けた。スルーホール電極の突出量は0ミクロン以下であった。接地電極101gはスルーホール電極101tを介して非駆動相電極101tと導通していた。その後ダイシング装置を用いて表面電極まで形成された圧電材料を8.9mm×5.7mmの個片に切断し、図4(a)記載の矩形圧電素子を得た。
次に、SUS420J2よりなる図1(e)記載の弾性体103にエポキシ系の熱硬化接着剤を塗布し、電極を形成した圧電材料102と圧着した。次に接着剤を硬化させるための熱処理を実施した。弾性体を圧着した圧電材料を温度T1=160℃まで加熱して180秒保持した後に室温まで冷却し、弾性体と圧電素子を接着した。接着後に矩形圧電素子の非駆動相と弾性体が導通していない振動子が含まれていた。
(実施例6)
実施例2で作製した振動型アクチュエータと光学部材とを力学的に接続し、図6記載の光学機器を作製した。センサとスケールによって構成されるエンコーダに与えられる位置情報に基づき、圧電材料に印加する交番電圧を制御することで振動型アクチュエータ、および振動型アクチュエータと接続された光学部材を狙いの位置へ精密に駆動することができた。本光学機器では振動型アクチュエータには光学レンズが接続されており、オートフォーカス機能を有することを確認できた。
スルーホール電極が突出部を有する圧電素子を用いた本発明の振動型アクチュエータでは弾性体と接地電極が導通している。そのため弾性体を接地して圧電材料に分極処理を施す工程における分極不良が発生せず、歩留まりよく振動型アクチュエータを製造することができる。
本発明の振動型アクチュエータは撮像装置(光学機器)のレンズや撮像素子の駆動用途、複写機の感光ドラムの回転駆動用途、ステージの駆動用途等の様々な用途に用いることができる。本明細書では一台の振動型アクチュエータについて説明したが、複数の振動型アクチュエータを円環状に配置しリング状の接触体を回転駆動することもできる。
100 振動型アクチュエータ
101 電極
101a 第1電極
101b 第2電極
101e 駆動相電極
101f 非駆動相電極
101g 接地電極
101t スルーホール電極
102 圧電材料
103 弾性体
104 接触体
105 導電性接着部
106 突起部
107 支持部
108 矩形部
110 振動子
201 突出部
202 圧電材料
203 スルーホール電極
204 接地電極
205 接着層
206 弾性体

Claims (18)

  1. 導電性の弾性体と圧電素子を備えた振動体と、
    前記弾性体と接する接触体を備え、前記振動体の振動により前記振動体と前記接触体とが相対的に移動する振動型アクチュエータであって、
    前記圧電素子を構成する板状の圧電材料は、
    前記圧電材料の厚み方向に貫通するスルーホールおよびスルーホールに充填されたスルーホール電極を有し、
    前記スルーホール電極は、前記弾性体側に開口する前記スルーホールの第1の開口部から突出した突出部を有しており、
    前記第1の開口部側の前記圧電材料の表面には、前記スルーホール電極と導通する接地電極が設けられており、
    前記スルーホール電極と前記弾性体が導通していることを特徴とする振動型アクチュエータ。
  2. 前記スルーホール電極が、前記スルーホールの第一の開口部から10ミクロン以下突出していることを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータ。
  3. 前記弾性体と前記スルーホール電極の間に前記接地電極が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の振動型アクチュエータ。
  4. 前記スルーホールの第1の開口部と対向する第2の開口部側の前記圧電材料の表面に非駆動相電極が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の振動型アクチュエータ。
  5. 前記圧電材料が矩形状であることを特徴とする請求項4に記載の振動型アクチュエータ。
  6. 前記弾性体が矩形状であることを特徴とする請求項4に記載の振動型アクチュエータ。
  7. 前記弾性体が環状であることを特徴とする請求項4に記載の振動型アクチュエータ。
  8. 前記圧電素子には前記非駆動相電極と隣りあう第1及び第2の表面電極が設けられており、前記振動子は、前記圧電材料における前記第1電極及び前記第2電極がそれぞれ設けられた領域を第一の領域と第二の領域としたとき、前記第一の領域と前記第二の領域がともに伸長または収縮する第1の曲げ振動モードと、前記第一の領域が伸張、収縮するときに前記第二の領域がそれぞれ収縮、伸張する第2の曲げ振動モードを形成する請求項4に記載の振動型アクチュエータ。
  9. 前記弾性体は前記接地電極が設けられた面に接着材料で接合されており、前記非駆動相電極の少なくとも一つは前記スルーホール電極及び前記接地電極を介して前記弾性体と電気的に導通している請求項4に記載の振動型アクチュエータ。
  10. 前記弾性体がマルテンサイト系ステンレスである請求項4に記載の振動型アクチュエータ。
  11. 前記スルーホール電極が白金を主成分とし、前記第1の電極、第2の電極、接地電極、非駆動相電極は銀を主成分とする請求項9に記載の振動型アクチュエータ。
  12. 前記接着材料が絶縁性材料である請求項9に記載の振動型アクチュエータ。
  13. 前記圧電材料に含まれる鉛の含有量が1000ppm未満である請求項2に記載の振動型アクチュエータ。
  14. 前記圧電材料はチタン酸バリウム系の材料を含む請求項13に記載の振動型アクチュエータ。
  15. 前記圧電材料はチタン酸ジルコン酸バリウムカルシウムを含む請求項14に記載の振動型アクチュエータ。
  16. 前記圧電素子に設けられたスルーホール電極が1つである請求項4に記載の振動型アクチュエータ。
  17. 部材と、前記部材に設けられた請求項2に記載の振動型アクチュエータを備えた電子機器。
  18. 駆動部に請求項2に記載の振動型アクチュエータを備え、光学素子および撮像素子のうち少なくとも一方をさらに備える光学機器。
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