JP2024061604A - 液化ガス用のポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータロータを液化ガスから隔離する構造を有し、かつ超高速で回転するモータロータの機械的強度を補強することができるポンプ装置を提供する。【解決手段】ポンプ装置は、羽根車2を有するポンプ1と、羽根車2が固定された回転軸5と、回転軸5および羽根車1を回転させるための電動機7を備える。電動機7のロータ組立体21は、回転軸5に固定されたモータロータ40と、モータロータ40の両側に配置されたサイドリング41と、サイドリング41の外周面に固定された密閉カバー42を備える。密閉カバー42はガラス繊維から構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、液体水素、液化天然ガスなどの極低温の液化ガスを移送するためのポンプ装置に関し、特に電動機をポンプの駆動源として有するポンプ装置に関する。
近年、二酸化炭素削減のため、液体水素(沸点-253℃)や液化天然ガス(沸点-160℃)等の極低温液を輸送するためのポンプ装置の需要が増える傾向にある。例えば、液体水素は、二酸化炭素を排出しない発電ガスタービン用の燃料として使用されることがあり、また航空機エンジン用の燃料としても使用されることがある。
液体水素や液化天然ガスなどの液化ガスは、極めて小さい比重を有しているため、液化ガス用のポンプ装置は、高速で回転することが要求される。特に、高い吐出圧力が要求される航空機エンジンや、ポンプ装置の小型化が要求される用途では、ポンプ装置の回転速度は数万min-1にも達することがある。
ポンプ装置は、一般に、羽根車を有するポンプと、羽根車を回転させるための電動機を備えている。羽根車の回転に伴い、液化ガスはポンプ内に吸い込まれ、羽根車の回転によって昇圧され、そしてポンプから吐き出される。昇圧された液化ガスの一部は、電動機が配置されるモータ室内に流れ、モータ室を満たす。したがって、電動機は液化ガスに浸漬される。
特開平9-19093号公報
しかしながら、電動機のモータロータに使用される材料は、液化ガスに対して脆性があり、液化ガスに接触したモータロータの強度が経時的に低下してしまうことがある。また、上述のように、モータロータは超高速で回転するため、モータロータには大きな遠心力が加わり、モータロータには大きな応力が発生する。結果として、モータロータの一部が変形したり、欠損することがある。
そこで、本発明は、モータロータを液化ガスから隔離する構造を有し、かつ超高速で回転するモータロータの機械的強度を補強することができるポンプ装置を提供する。
一態様では、液化ガス用のポンプ装置であって、羽根車を有するポンプと、前記羽根車が固定された回転軸と、前記回転軸および前記羽根車を回転させるための電動機を備え、前記電動機は、前記回転軸と一体に回転可能なロータ組立体と、前記ロータ組立体を囲むコイルおよびステータコアを有するモータステータを有し、前記ロータ組立体は、前記回転軸に固定されたモータロータと、前記モータロータの両側に配置されたサイドリングと、前記サイドリングの外周面に固定された密閉カバーを備え、前記密閉カバーはガラス繊維から構成されている、ポンプ装置が提供される。
一態様では、前記サイドリングは、ガラス繊維から構成されている。
一態様では、前記ポンプ装置は、前記回転軸の軸方向において前記サイドリングの外側に配置されたバランスリングと、前記バランスリングの外周面に固定された非磁性金属カバーをさらに備えており、前記非磁性金属カバーおよび前記バランスリングは、前記密閉カバー、前記サイドリング、および前記モータロータが配置される密閉空間を形成する。
一態様では、前記ポンプ装置は、前記コイルの端部の半径方向内側に配置されたコイル保護カバーをさらに備えており、前記コイル保護カバーは非金属材料から構成されている。
一態様では、液化ガス用のポンプ装置であって、羽根車を有するポンプと、前記羽根車が固定された回転軸と、前記回転軸および前記羽根車を回転させるための電動機を備え、前記電動機は、前記回転軸と一体に回転可能なロータ組立体と、前記ロータ組立体を囲むコイルおよびステータコアを有するモータステータを有し、前記ロータ組立体は、前記回転軸に固定されたモータロータと、前記モータロータの両側に配置されたバランスリングと、前記バランスリングの外周面に固定された密閉カバーと、前記密閉カバーの外周面上に配置された円筒補強カバーを備え、前記密閉カバーは非磁性金属から構成されており、前記円筒補強カバーはガラス繊維から構成されている、ポンプ装置が提供される。
一態様では、前記円筒補強カバーの両端は、前記回転軸の軸方向において前記バランスリングよりも内側に位置している。
一態様では、前記モータロータは、前記回転軸の周方向に配列された複数のロータバーと、前記複数のロータバーの両端に固定されたエンドリングを備えており、前記円筒補強カバーの両端は、前記回転軸の軸方向において前記エンドリングよりも内側に位置している。
一態様では、前記ポンプ装置は、前記モータロータの両側に配置されたサイドリングをさらに備えており、前記モータロータは、前記回転軸の周方向に配列された複数の永久磁石を有し、前記サイドリングは、非金属材料から構成されている。
一態様では、前記サイドリングは、ガラス繊維から構成されている。
一態様では、前記ポンプ装置は、前記コイルの端部の半径方向内側に配置されたコイル保護カバーをさらに備えており、前記コイル保護カバーは非金属材料から構成されている。
一態様では、液化ガス用のポンプ装置であって、羽根車を有するポンプと、前記羽根車が固定された回転軸と、前記回転軸および前記羽根車を回転させるための誘導電動機を備え、前記誘導電動機は、前記回転軸と一体に回転可能なロータ組立体と、前記ロータ組立体を囲むコイルおよびステータコアを有するモータステータを有し、前記ロータ組立体は、前記回転軸の周方向に配列された複数のロータバー、および前記複数のロータバーの両端に接続されたエンドリングを有するモータロータと、前記エンドリングに接触するバランスリングと、前記エンドリングの外周面を囲む第1補強カバーと、前記複数のロータバーを囲む第2補強カバーを備えている、ポンプ装置が提供される。
一態様では、前記第1補強カバーはガラス繊維から構成されている。
一態様では、前記第2補強カバーはガラス繊維から構成されている。
一態様では、前記第1補強カバーの厚さは、前記第2補強カバーの厚さよりも大きい。
一態様では、前記第2補強カバーは非磁性金属から構成されており、前記第2補強カバーは前記バランスリングに固定されている。
密閉カバーおよびサイドリングは、モータロータが配置される密閉空間を形成する。したがって、電動機のモータ室内に存在する液化ガスまたはそのボイルオフガスからモータロータを保護することができる。また、ガラス繊維からなる密閉カバーは、モータロータの機械的強度を補強することができる。したがって、超高速で回転するモータロータに大きな遠心力が加わったときに、モータロータを構成する各部材の変形および破損を防止することができる。
密閉カバーおよびバランスリングは、モータロータが配置される密閉空間を形成する。したがって、電動機のモータ室内に存在する液化ガスまたはそのボイルオフガスからモータロータを保護することができる。また、ガラス繊維からなる円筒補強カバーは、モータロータの機械的強度を補強することができる。したがって、超高速で回転するモータロータに大きな遠心力が加わったときに、モータロータを構成する各部材の変形および破損を防止することができる。
第1補強カバー、第2補強カバー、およびバランスリングは、電動機のモータ室内に存在する液化ガスまたはそのボイルオフガスからモータロータを保護することができる。また、非磁性材料からなる第1補強カバーおよび第2補強カバーは、モータロータの機械的強度を補強することができる。したがって、超高速で回転するモータロータに大きな遠心力が加わったときに、モータロータを構成するエンドリングおよびロータバーの変形および破損を防止することができる。
液化ガスを移送するためのポンプ装置の一実施形態を示す断面図である。 図1に示すポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。 図2のロータ組立体の断面図である。 他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。 さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。 さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。 図6のロータ組立体の断面図である。 さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。 さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。 さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。 図4を参照して説明した非磁性金属カバーを、図10を参照して説明した実施形態に適用した一実施形態を示す図である。 さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。 図5を参照して説明したコイル保護カバーを、図12を参照して説明した実施形態に適用した一実施形態を示す図である。 さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。 図5を参照して説明したコイル保護カバーを、図14を参照して説明した実施形態に適用した一実施形態を示す図である。 ポンプ装置のさらに他の実施形態を示す図である。 ポンプ装置のさらに他の実施形態を示す図である。 ポンプ装置のさらに他の実施形態を示す図である。 ポンプ装置のさらに他の実施形態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、液化ガスを移送するためのポンプ装置の一実施形態を示す断面図である。液化ガスの具体例としては、液体水素、液化天然ガス、液体酸素、液体窒素、液体アンモニアなどが挙げられる。
図1に示すように、ポンプ装置は、羽根車2を有するポンプ1と、羽根車2が固定された回転軸5と、回転軸5および羽根車2を回転させるための電動機7を備えている。ポンプ1は、羽根車2が内部に収容される羽根車ケーシング15を備えている。羽根車ケーシング15は、液化ガスの吸込み口16および吐出し口(図示せず)を有している。羽根車2の液体入口2aは、吸込み口16を向いている。羽根車ケーシング15の材料の例としては、鉄、鋳鉄、ステンレス鋼、ニッケル合金などが挙げられる。ポンプ1の吸込み口16は、液化ガスが貯留される貯留タンク(図示せず)に直接または間接に連結されている。
ポンプ装置は、回転軸5を回転可能に支持する軸受31,32を備えている。電動機7は、回転軸5と一体に回転可能なロータ組立体21と、ロータ組立体21を囲むモータステータ22と、モータステータ22を保持するモータハウジング23を備えている。モータハウジング23は、その内部にモータ室24を形成し、ロータ組立体21およびモータステータ22は、モータ室24内に配置されている。モータステータ22は、ロータ組立体21を囲むように配置された複数のコイル26と、これらコイル26を保持するステータコア27を有する。モータステータ22は、モータハウジング23の内面に面接触している。モータハウジング23は、アルミニウムまたはアルミニウム合金から構成されている。
羽根車ケーシング15は、その裏側に形成された液化ガス流路35を有している。羽根車2の回転によって昇圧された液化ガスの一部は、液化ガス流路35を通ってモータ室24に導かれる。モータ室24内の液化ガスは、ロータ組立体21、モータステータ22、および軸受31,32を冷却し、その後、回転軸5内に形成された戻り流路37を通って、ポンプ1の低圧側に戻される。このように、液化ガスの一部は、ポンプ1と電動機7との間を循環する。液化ガスは電気的絶縁性を有しているので、液化ガスがコイル26に浸漬されても、漏電することはない。
ポンプ装置の動作は次の通りである。電動機7が回転軸5および羽根車2を回転させると、液化ガスは吸込み口16を通って羽根車ケーシング15内に流入し、さらに液体入口2aを通って羽根車2内に流入する。液化ガスは、羽根車2の回転に伴って昇圧され、吐出し口(図示せず)から吐き出される。羽根車ケーシング15内の昇圧された液化ガスの一部は、液化ガス流路35を通過してモータ室24内に移動する。モータ室24内の液化ガスは、ロータ組立体21、モータステータ22、および軸受31,32を冷却し、その後、戻り流路37を通って、ポンプ1の低圧側に戻される。
図2は、図1に示すポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。図2に示すように、ロータ組立体21は、回転軸5に固定されたモータロータ40と、モータロータ40の両側に配置されたサイドリング41と、サイドリング41の外周面に固定された密閉カバー42を備えている。サイドリング41は、回転軸5の外周面に固定されている。
本実施形態の電動機7は、誘導電動機である。したがって、モータロータ40は、回転軸5の周方向に配列された複数のロータバー44と、複数のロータバー44の両端に接続されたエンドリング45を備えている。
図3は、図2に示すロータ組立体21の断面図である。図3に示すように、複数のロータバー44は、回転軸5の周方向に配列されている。モータロータ40は、積層された複数の電磁鋼板からなるロータコア46を備えており、複数のロータバー44はロータコア46内に配置されている。密閉カバー42は、ロータコア46の外周面に接触している。
ロータバー44およびエンドリング45の材料は特に限定されないが、ロータバー44およびエンドリング45の材料の例としては、アルミニウム(特に純アルミニウム)、銅が挙げられる。一実施形態では、ロータバー44およびエンドリング45は、ダイキャストによって製造された一体的構造体である。
密閉カバー42は円筒形状を有しており、ガラス繊維から構成されている。密閉カバー42の軸方向の長さは、モータロータ40の軸方向よりも長い。サイドリング41は、回転軸5の軸方向においてエンドリング45の外側に配置されている。サイドリング41は、エンドリング45に接触している。本実施形態では、サイドリング41もガラス繊維から構成されている。密閉カバー42は、例えば接着剤によりサイドリング41に固定されている。密閉カバー42とサイドリング41は、同じ材料から形成され、同じ線膨張係数を有する。したがって、密閉カバー42とサイドリング41が温度変化に起因して変形したときに、密閉カバー42とサイドリング41との接合部に隙間が生じない。
密閉カバー42およびサイドリング41は、モータロータ40が配置される密閉空間を形成する。したがって、電動機7のモータ室24内に存在する液化ガスからモータロータ40を保護することができる。また、ガラス繊維からなる密閉カバー42は、モータロータ40の機械的強度を補強することができる。したがって、超高速で回転するモータロータ40に大きな遠心力が加わったときに、モータロータ40を構成する各部材の変形および破損を防止することができる。特に、図3に示すように、各ロータバー44の半径方向外側に位置する、ロータコア46のロータコアブリッジ46aは薄く、コアブリッジ46aは外側に変形しやすい。密閉カバー42は、ロータバー44およびコアブリッジ46aの半径方向外側への変形を防止することができる。さらに、ガラス繊維からなる密閉カバー42には渦電流は発生しないので、密閉カバー42は電動機7の性能を損なわない。
図3に示す実施形態では、ロータコア46は、各ロータバー44の半径方向外側にロータコアブリッジ46aを有するクローズド型であるが、一実施形態では、ロータコア46は、ロータコアブリッジ46aがないオープン型であってもよい。
ガラス繊維の引張強さは、一般的なキャンドモータのロータキャン材として用いるステンレス鋼の引張強さよりも大きい。したがって、ガラス繊維からなる密閉カバー42を薄くできる。結果として、電動機7の磁気ギャップを小さくすることができ、高いモータ性能を発揮できる。
ガラス繊維からなる密閉カバー42は、フィラメントワインディングという工法を用いて作成される。具体的には、ガラス繊維に引張力を与えながら、かつガラス繊維にエポキシ樹脂等の接着性を持った樹脂を塗りながら、ガラス繊維をモータロータ40の外周面に巻きつける。このようなガラス繊維は、ガラス繊維強化プラスチックとも呼ばれる。この工法によれば、ガラス繊維からなる密閉カバー42の気密性を高めることができる。
一実施形態では、図2に示すように、ポンプ装置は、回転軸5の軸方向においてサイドリング41の外側に配置されたバランスリング51をさらに備えてもよい。バランスリング51は、回転軸5の外周面に固定されている。バランスリング51は、密閉カバー42およびサイドリング41に接触している。バランスリング51は、密閉カバー42と同じか、またはそれよりも大きい外径を有している。バランスリング51は、フィラメントワインディング工法を用いて密閉カバー42を作成するときに、ボビンとして機能する。さらに、バランスリング51は、モータロータ40の回転バランスを修正する目的にも使用される。バランスリング51は、オーステナイト系ステンレス鋼などの非磁性金属から構成されている。
図4は、他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図1乃至図3を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図4に示すように、本実施形態では、ロータ組立体21は、バランスリング51の外周面に固定された非磁性金属カバー52をさらに備えている。非磁性金属カバー52は、円筒形状を有しており、密閉カバー42の外側に配置されている。非磁性金属カバー52は、オーステナイト系ステンレス鋼などの非磁性金属から構成されている。非磁性金属カバー52は、溶接によりバランスリング51に固定されている。
本実施形態のロータ組立体21は、モータロータ40を密閉する二重密閉構造を有する。すなわち、密閉カバー42およびサイドリング41は、モータロータ40が配置される第1密閉空間を形成し、非磁性金属カバー52およびバランスリング51は、密閉カバー42、サイドリング41、およびモータロータ40が配置される第2密閉空間を形成する。本実施形態の二重密閉構造は、液化ガスがモータロータ40に接触することを確実に防止することができる。
ガラス繊維からなる密閉カバー42は、モータロータ40を密閉するのみならず、モータロータ40の機械的強度を補強することができる。したがって、非磁性金属カバー52はモータロータ40を密閉するのに十分な厚さを有していればよく、非磁性金属カバー52は密閉カバー42よりも薄くてよい。例えば、非磁性金属カバー52は、密閉カバー42の10分の1程度の厚さを有してもよい。
図5は、さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図1乃至図3を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図5に示すように、本実施形態のポンプ装置は、コイル26の端部の半径方向内側に配置されたコイル保護カバー55をさらに備えている。コイル保護カバー55は、円筒形状を有している。コイル保護カバー55は非金属材料から構成されている。コイル保護カバー55を構成する非金属材料の具体例としては、セラミック、アラミド繊維が挙げられる。
コイル26は、液化ガスに接触する。液化ガスは電気絶縁性を有しているので、漏電のおそれはないが、高速で回転するロータ組立体21によって生じる液化ガスの高速の流れはコイル26に接触する。特に、コイル26の導線同士を固定するワニスおよびコイル26のエナメル層は、液化ガスに晒されて脆くなる。液化ガスの高速の流れは、ワニスおよびコイル26のエナメル層を剥がし、コイル26間の絶縁を破壊するおそれがある。
本実施形態によれば、コイル保護カバー55は、コイル26の端部を液化ガスの高速の流れから保護し、ワニスおよびコイル26のエナメル層の剥離を防止することができる。図5を参照して説明したコイル保護カバー55は、図4を参照して説明した実施形態、および以下に説明する実施形態にも適用することが可能である。
図6は、さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図であり、図7は、図6に示すロータ組立体21の断面図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図1乃至図3を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態では、サイドリング41、密閉カバー42、および非磁性金属カバー52は設けられていない。バランスリング51は、回転軸の軸方向においてエンドリング45の外側に配置され、エンドリング45に接触している。
電動機7のロータ組立体21は、エンドリング45の外周面を囲む第1補強カバー57と、複数のロータバー44を囲む第2補強カバー58を備えている。図7に示すように、複数のロータバー44は、回転軸5の周方向に配列されている。第1補強カバー57は、エンドリング45の外周面に接触する円環形状を有している。第2補強カバー58は、円筒形状を有しており、ロータコア46の外周面に接触している。第2補強カバー58は、モータロータ40の半径方向において複数のロータバー44の外側に配置されており、複数のロータバー44およびロータコア46の全体を囲んでいる。
第1補強カバー57および第2補強カバー58は、非磁性材料から構成されている。本実施形態では、第1補強カバー57および第2補強カバー58は、ガラス繊維から構成されている。本実施形態の第1補強カバー57および第2補強カバー58は、一体的構造体を構成している。第1補強カバー57は、第2補強カバー58の両側に配置されている。ガラス繊維からなる第1補強カバー57および第2補強カバー58は、上述したフィラメントワインディング工法を用いて作成される。バランスリング51は、フィラメントワインディング工法を用いて第1補強カバー57および第2補強カバー58を作成するときに、ボビンとして機能する。
第1補強カバー57の厚さT1は、第2補強カバー58の厚さT2よりも大きい。図6に示す実施形態では、エンドリング45の外径は、ロータコア46の外径よりも小さい。すなわち、第1補強カバー57の外径は、第2補強カバー58の外径と同じであるが、第1補強カバー57の内径は、第2補強カバー58の内径よりも小さい。
バランスリング51は、回転軸5の軸方向において第1補強カバー57の外側に位置しており、かつ第1補強カバー57に接触している。したがって、バランスリング51と、一体的な構造体である第1補強カバー57および第2補強カバー58は、モータロータ40の全体を閉じ込める空間を形成し、液化ガスがモータロータ40に接触することを防止することができる。
第1補強カバー57は、ロータコア46の外側に配置されているエンドリング45を補強するために設けられている。すなわち、第1補強カバー57は、モータロータ40が高速で回転するときにエンドリング45に生じる遠心力に起因してエンドリング45が半径方向外側へ変形することを防止することができる。
第2補強カバー58は、ロータコア46およびロータバー44を補強するために設けられている。すなわち、第2補強カバー58は、モータロータ40が高速で回転するときにロータコア46およびロータバー44に生じる遠心力に起因してロータコア46およびロータバー44が半径方向外側へ変形することを防止することができる。特に、図7に示すように、各ロータバー44の半径方向外側に位置する、ロータコア46のロータコアブリッジ46aは薄く、コアブリッジ46aは外側に変形しやすい。第2補強カバー58は、ロータバー44およびコアブリッジ46aの半径方向外側への変形を防止することができる。
図7に示す実施形態では、ロータコア46は、各ロータバー44の半径方向外側にロータコアブリッジ46aを有するクローズド型であるが、一実施形態では、ロータコア46は、ロータコアブリッジ46aがないオープン型であってもよい。
ロータバー44はロータコア46内に配置されているのに対して、エンドリング45はロータコア46の外に配置されている。このため、エンドリング45は、遠心力に起因して外側に変形しやすい。本実施形態によれば、第1補強カバー57の厚さT1は、第2補強カバー58の厚さT2よりも大きいので、第1補強カバー57は、エンドリング45の変形を防止することができる。加えて、エンドリング45に接触するバランスリング51は、エンドリング45の軸方向外側への変形を防止することができる。したがって、本実施形態の構造は、エンドリング45の径方向および軸方向の変形を防止することができる。
第1補強カバー57および第2補強カバー58は、ロータバー44およびエンドリング45を含むモータロータ40の変形を防止することができるので、高速で回転しているときのモータロータ40の振動を防止し、軸受31,32(図1参照)の寿命低下を防止することができる。
バランスリング51は、エンドリング45に接触しているので、エンドリング45の熱を放出する機能も有する。すなわち、ロータバー44およびエンドリング45で発生した熱は、非磁性金属からなるバランスリング51に伝達され、バランスリング51から放出される。バランスリング51は、液化ガスに接触しているので、熱はモータ室24内の液化ガスに伝達される。本実施形態によれば、ロータバー44およびエンドリング45を含むモータロータ40の過熱を防止することができる。
図8は、さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図6および図7を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。電動機7のロータ組立体21は、バランスリング51の外周面に固定された非磁性金属カバー52をさらに備えている。非磁性金属カバー52は、円筒形状を有しており、第1補強カバー57および第2補強カバー58の外周面に接触している。
非磁性金属カバー52は、モータロータ40の半径方向において第1補強カバー57および第2補強カバー58の外側に配置されており、第1補強カバー57および第2補強カバー58の全体を囲んでいる。非磁性金属カバー52は、オーステナイト系ステンレス鋼などの非磁性金属から構成されている。非磁性金属カバー52は、溶接によりバランスリング51に固定されている。
非磁性金属カバー52およびバランスリング51は、第1補強カバー57、第2補強カバー58、およびモータロータ40が配置される密閉空間を形成する。本実施形態の構造は、液化ガスがモータロータ40に接触することを確実に防止することができる。したがって、図8を参照して説明した実施形態は、腐食性が高い液化ガス(液体アンモニア等)が使用される場合に適している。
図9は、さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図6および図7を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態では、第2補強カバー58は非磁性金属から構成されており、第2補強カバー58はバランスリング51に接続されている。
第2補強カバー58は、ロータバー44およびエンドリング45を含むモータロータ40、および第1補強カバー57を囲んでいる。第2補強カバー58の軸方向の長さは、モータロータ40の軸方向の長さよりも大きく、第2補強カバー58の中央部は、ロータコア46の外周面に接触している。第1補強カバー57の外周面は、第2補強カバー58の内周面に接触している。図6および図7を参照して説明した実施形態と同様に、第2補強カバー58は、モータロータ40が高速で回転するときにロータコア46およびロータバー44に生じる遠心力に起因してロータコア46およびロータバー44が半径方向外側へ変形することを防止することができる。
第2補強カバー58を構成する非磁性金属の例としては、ステンレス鋼(より具体的には、オーステナイト系ステンレス鋼)が挙げられる。図9に示す実施形態では、第2補強カバー58の両端は、バランスリング51の外周面に固定されている。第2補強カバー58は、バランスリング51に溶接により固定されている。したがって、第2補強カバー58およびバランスリング51は、その内部に密閉空間を形成する。ロータバー44およびエンドリング45を含むモータロータ40、および第1補強カバー57は、第2補強カバー58およびバランスリング51によって形成された密閉空間内に配置されている。
第1補強カバー57は、図6に示す実施形態と同様に、ガラス繊維から構成されている。図6を参照して説明した実施形態と同様に、モータロータ40が高速で回転するときにエンドリング45に生じる遠心力に起因してエンドリング45の半径方向外側への変形を防止することができる。
本実施形態によれば、非磁性金属からなる第2補強カバー58およびバランスリング51は、液化ガスがモータロータ40に接触することを確実に防止することができる。したがって、図9を参照して説明した実施形態は、腐食性が高い液化ガス(液体アンモニア等)が使用される場合に適している。
図10は、さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図1乃至図3を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態の電動機7は、永久磁石70を有するモータロータ40を備えた永久磁石型同期電動機である。すなわち、図10に示すように、ロータ組立体21は、回転軸5の周方向に配列された複数の永久磁石70と、これら永久磁石70を保持するロータヨーク71を有している。図10では1つの永久磁石70のみが描かれている。ロータヨーク71は、積層された電磁鋼板、または強磁性金属から構成されている。
サイドリング41は、モータロータ40の両側、すなわち永久磁石70の両側に配置されている。サイドリング41は、ガラス繊維から構成されている。ガラス繊維は、ロータヨーク71を構成する材料に近い線膨張係数を有しているので、熱変形時に応力が生じにくい。永久磁石70を含むモータロータ40は、密閉カバー42およびサイドリング41によって形成される密閉空間内に配置される。したがって、液体水素などの液化ガスはモータロータ40に接触することはない。特に、同期モータに使用される希土類磁石は、水素を吸蔵しやすく、水素に対して脆性を有する。本実施形態によれば、密閉カバー42およびサイドリング41は、モータロータ40に使用される永久磁石70を液体水素などの液化ガスから保護することができる。
永久磁石70の両側面には磁路が形成され、これら磁路はサイドリング41中を通過する。ステータコア27の周方向における断続性に伴い、ロータ組立体21の回転中は回転磁界のリプルが生じる。結果として、永久磁石70の両側での磁界の強さが周期的に変化する。本実施形態のサイドリング41は、非金属であり、非磁性材であるガラス繊維から構成されているので、磁界の強さの周期的な変化は、サイドリング41内に渦電流を生じさせない。
図11は、図4を参照して説明した非磁性金属カバー52を、図10を参照して説明した実施形態に適用した一実施形態を示す図である。図示しないが、図5を参照して説明したコイル保護カバー55を、図10を参照して説明した実施形態に適用してもよい。さらに、図4を参照して説明した非磁性金属カバー52および図5を参照して説明したコイル保護カバー55の両方を、図10を参照して説明した実施形態に適用してもよい。
図12は、さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図1乃至図3を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。
ロータ組立体21は、モータロータ40の両側に配置されたバランスリング51と、バランスリング51の外周面に固定された密閉カバー72と、密閉カバー72の外周面上に配置された円筒補強カバー73を備えている。密閉カバー72は、円筒形状を有している。密閉カバー72は非磁性金属から構成されており、円筒補強カバー73はガラス繊維から構成されている。密閉カバー72およびバランスリング51は、オーステナイト系ステンレス鋼などの非磁性金属から構成されている。密閉カバー72は、溶接によりバランスリング51に固定されている。
密閉カバー72およびバランスリング51は、ロータバー44、エンドリング45、およびロータコア46を含むモータロータ40が配置される密閉空間を形成する。したがって、電動機7のモータ室24内に存在する液化ガスからモータロータ40を保護することができる。円筒補強カバー73は、モータロータ40の半径方向外側に配置されている。ガラス繊維からなる円筒補強カバー73は、モータロータ40の機械的強度を補強することができる。したがって、超高速で回転するモータロータ40に大きな遠心力が加わったときに、モータロータ40を構成する各部材の変形および破損を防止することができる。
本実施形態では、サイドリング41は設けられていなく、エンドリング45はバランスリング51に接触している。図12に示す実施形態では、円筒補強カバー73の両端は、回転軸5の軸方向においてバランスリング51よりも内側に位置している。言い換えれば、バランスリング51の半径方向外側には円筒補強カバー73は設けられていない。このような構成によれば、モータロータ40で生じた熱は、金属からなるエンドリング45、バランスリング51、および密閉カバー72を伝って放出される。
放熱効果をより向上させるために、図12に示す実施形態では、円筒補強カバー73の両端は、回転軸5の軸方向においてエンドリング45よりも内側に位置している。言い換えれば、バランスリング51およびエンドリング45の半径方向外側には円筒補強カバー73は設けられていない。このような構成によれば、非磁性金属からなる密閉カバー72の露出面積が増え、密閉カバー72からの放熱が促進される。
図13は、図5を参照して説明したコイル保護カバー55を、図12を参照して説明した実施形態に適用した一実施形態を示す図である。
図14は、さらに他の実施形態に係るポンプ装置の一部を示す拡大断面図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図1および図13を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態の電動機7は、永久磁石70を有するモータロータ40を備えた永久磁石型同期電動機である。すなわち、図14に示すように、ロータ組立体21は、回転軸5の周方向に配列された複数の永久磁石70と、これら永久磁石70を保持するロータヨーク71を有している。図14では1つの永久磁石70のみが描かれている。ロータヨーク71は、積層された電磁鋼板、または強磁性金属から構成されている。
サイドリング41は、モータロータ40の両側、すなわち永久磁石70の両側に配置されている。サイドリング41は、ガラス繊維から構成されている。永久磁石70の両側面には磁路が形成され、これら磁路はサイドリング41中を通過する。ステータコア27の周方向における断続性に伴い、回転磁界のリプルが生じ、永久磁石70の両側での磁界の強さが周期的に変化する。本実施形態のサイドリング41は、非金属であり、非磁性材であるガラス繊維から構成されているので、磁界の強さの周期的な変化は、サイドリング41内に渦電流を生じさせない。
円筒補強カバー73の両端は、回転軸5の軸方向においてサイドリング41よりも内側に位置している。言い換えれば、バランスリング51およびサイドリング41の半径方向外側には円筒補強カバー73は設けられていない。このような構成によれば、非磁性金属からなる密閉カバー72の露出面積が増え、密閉カバー72からの放熱が促進される。
図15は、図5を参照して説明したコイル保護カバー55を、図14を参照して説明した実施形態に適用した一実施形態を示す図である。
図16は、ポンプ装置のさらに他の実施形態を示す図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図1および図2を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図16に示す実施形態のポンプ装置は、回転軸5内の戻り流路37に代えて、モータハウジング23および羽根車ケーシング15の外側に配置された戻りライン75を備えている。戻りライン75の一端はモータハウジング23に連結され、戻りライン75の他端は羽根車ケーシング15の吸込み側に連結されている。この羽根車ケーシング15の吸込み側は、羽根車2と吸込み口16との間に位置している。
羽根車2の回転によって昇圧された液化ガスの一部は、液化ガス流路35を通ってモータ室24に導かれる。モータ室24内の液化ガスは、ロータ組立体21、モータステータ22、および軸受31,32を冷却し、その後、戻りライン75を通って、ポンプ1の低圧側に戻される。
図17は、ポンプ装置のさらに他の実施形態を示す図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図1乃至図3を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図17に示す実施形態のポンプ装置は、羽根車2と電動機7との間に配置された軸封装置80を備えている。軸封装置80の例としては、ラビリンスシール、メカニカルシールが挙げられる。図17に示す実施形態では、軸封装置80は、羽根車2の裏側、すなわち羽根車2と軸受31との間に配置されている。一実施形態では、軸封装置80は、軸受31の裏側、すなわち軸受31と電動機7との間に配置されてもよい。
本実施形態では、図1に示す液化ガス流路35は設けられていない。羽根車ケーシング15内の液化ガスは、わずかに軸封装置80を通過する。液化ガスが軸封装置80を通過するとき、および/または通過した後、液化ガスは気化してボイルオフガスを形成する。したがって、モータハウジング23内のモータ室24はボイルオフガスで満たされ、電動機7のロータ組立体21およびモータステータ22はボイルオフガスに晒される。モータ室24内のボイルオフガスは、ロータ組立体21、モータステータ22、および軸受31,32を冷却する。
図18は図17に示す実施形態の変形例である。図18に示すように、モータハウジング23は、液化ガスが貯留される貯留タンク(図示せず)にボイルオフガス戻りライン82を介して連結されてもよい。ボイルオフガス戻りライン82の一端はモータハウジング23に連結され、ボイルオフガス戻りライン82の他端は貯留タンクの気相部に連結されている。モータ室24内のボイルオフガスは、ロータ組立体21、モータステータ22、および軸受31,32を冷却した後、ボイルオフガス戻りライン82を通じて貯留タンク(図示せず)内に戻される。
図19は、ポンプ装置のさらに他の実施形態を示す図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図1乃至図3を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図19に示す実施形態のポンプ装置は、ポンプ1、回転軸5、および電動機7を囲む吸込み容器90と、ポンプ1の吐出し口(図示せず)に接続された液化ガス排出管91をさらに備えている。
吸込み容器90は、その内部に液化ガスが導入される流体容器である。より具体的には、吸込み容器90は、液化ガスが貯留される貯留タンク(図示せず)に連結された吸込みポート94を有している。液化ガスは貯留タンクから吸込み容器90に供給され、吸込みポート94を通って吸込み容器90内に導入される。ポンプ1および電動機7の全体は、吸込み容器90内の液化ガスに浸漬される。
液化ガス排出管91は、ポンプ1の吐出し口(図示せず)から吸込み容器90の外部まで延びている。吸込み容器90内の液化ガスの一部は、電動機7から発せられた熱や、吸込み容器90の外部からの入熱により、気化してボイルオフガスを形成する。吸込み容器90は、その内部で発生したボイルオフガスを排出するためのボイルオフガス排出ポート96を有している。ボイルオフガス排出ポート96は、ボイルオフガス戻りライン82に接続されている。ボイルオフガスは、吸込み容器90からボイルオフガス排出ポート96およびボイルオフガス戻りライン82を通じて貯留タンク(図示せず)内に戻される。
図4乃至図15を参照して説明した実施形態を含む上記実施形態は、図16乃至図19を参照して説明した実施形態にも適用可能である。さらに、上述したすべての実施形態は、実施可能な限りにおいて適宜組み合わせてもよい。例えば、図18に示す実施形態と、図19に示す実施形態を組み合わせてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 ポンプ
2 羽根車
2a 液体入口
5 回転軸
7 電動機
15 羽根車ケーシング
16 吸込み口
21 ロータ組立体
22 モータステータ
23 モータハウジング
24 モータ室
26 コイル
27 ステータコア
31,32 軸受
35 液化ガス流路
37 戻り流路
40 モータロータ
41 サイドリング
42 密閉カバー
44 ロータバー
45 エンドリング
46 ロータコア
51 バランスリング
52 非磁性金属カバー
55 コイル保護カバー
57 第1補強カバー
58 第2補強カバー
70 永久磁石
71 ロータヨーク
72 密閉カバー
73 円筒補強カバー
75 戻りライン
80 軸封装置
82 ボイルオフガス戻りライン
90 吸込み容器
91 液化ガス排出管
94 吸込みポート
96 ボイルオフガス排出ポート

Claims (15)

  1. 液化ガス用のポンプ装置であって、
    羽根車を有するポンプと、
    前記羽根車が固定された回転軸と、
    前記回転軸および前記羽根車を回転させるための電動機を備え、
    前記電動機は、
    前記回転軸と一体に回転可能なロータ組立体と、
    前記ロータ組立体を囲むコイルおよびステータコアを有するモータステータを有し、
    前記ロータ組立体は、
    前記回転軸に固定されたモータロータと、
    前記モータロータの両側に配置されたサイドリングと、
    前記サイドリングの外周面に固定された密閉カバーを備え、
    前記密閉カバーはガラス繊維から構成されている、ポンプ装置。
  2. 前記サイドリングは、ガラス繊維から構成されている、請求項1に記載のポンプ装置。
  3. 前記ポンプ装置は、
    前記回転軸の軸方向において前記サイドリングの外側に配置されたバランスリングと、
    前記バランスリングの外周面に固定された非磁性金属カバーをさらに備えており、
    前記非磁性金属カバーおよび前記バランスリングは、前記密閉カバー、前記サイドリング、および前記モータロータが配置される密閉空間を形成する、請求項1に記載のポンプ装置。
  4. 前記ポンプ装置は、前記コイルの端部の半径方向内側に配置されたコイル保護カバーをさらに備えており、前記コイル保護カバーは非金属材料から構成されている、請求項1に記載のポンプ装置。
  5. 液化ガス用のポンプ装置であって、
    羽根車を有するポンプと、
    前記羽根車が固定された回転軸と、
    前記回転軸および前記羽根車を回転させるための電動機を備え、
    前記電動機は、
    前記回転軸と一体に回転可能なロータ組立体と、
    前記ロータ組立体を囲むコイルおよびステータコアを有するモータステータを有し、
    前記ロータ組立体は、
    前記回転軸に固定されたモータロータと、
    前記モータロータの両側に配置されたバランスリングと、
    前記バランスリングの外周面に固定された密閉カバーと、
    前記密閉カバーの外周面上に配置された円筒補強カバーを備え、
    前記密閉カバーは非磁性金属から構成されており、
    前記円筒補強カバーはガラス繊維から構成されている、ポンプ装置。
  6. 前記円筒補強カバーの両端は、前記回転軸の軸方向において前記バランスリングよりも内側に位置している、請求項5に記載のポンプ装置。
  7. 前記モータロータは、前記回転軸の周方向に配列された複数のロータバーと、前記複数のロータバーの両端に固定されたエンドリングを備えており、
    前記円筒補強カバーの両端は、前記回転軸の軸方向において前記エンドリングよりも内側に位置している、請求項6に記載のポンプ装置。
  8. 前記ポンプ装置は、前記モータロータの両側に配置されたサイドリングをさらに備えており、
    前記モータロータは、前記回転軸の周方向に配列された複数の永久磁石を有し、
    前記サイドリングは、非金属材料から構成されている、請求項5に記載のポンプ装置。
  9. 前記サイドリングは、ガラス繊維から構成されている、請求項8に記載のポンプ装置。
  10. 前記ポンプ装置は、前記コイルの端部の半径方向内側に配置されたコイル保護カバーをさらに備えており、前記コイル保護カバーは非金属材料から構成されている、請求項5に記載のポンプ装置。
  11. 液化ガス用のポンプ装置であって、
    羽根車を有するポンプと、
    前記羽根車が固定された回転軸と、
    前記回転軸および前記羽根車を回転させるための誘導電動機を備え、
    前記誘導電動機は、
    前記回転軸と一体に回転可能なロータ組立体と、
    前記ロータ組立体を囲むコイルおよびステータコアを有するモータステータを有し、
    前記ロータ組立体は、
    前記回転軸の周方向に配列された複数のロータバー、および前記複数のロータバーの両端に接続されたエンドリングを有するモータロータと、
    前記エンドリングに接触するバランスリングと、
    前記エンドリングの外周面を囲む第1補強カバーと、
    前記複数のロータバーを囲む第2補強カバーを備えている、ポンプ装置。
  12. 前記第1補強カバーはガラス繊維から構成されている、請求項11に記載のポンプ装置。
  13. 前記第2補強カバーはガラス繊維から構成されている、請求項11に記載のポンプ装置。
  14. 前記第1補強カバーの厚さは、前記第2補強カバーの厚さよりも大きい、請求項11に記載のポンプ装置。
  15. 前記第2補強カバーは非磁性金属から構成されており、前記第2補強カバーは前記バランスリングに固定されている、請求項11に記載のポンプ装置。
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