JP2024061419A - タイヤ加硫金型の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ成形面に微細な凹凸模様を適切に設けることができるタイヤ加硫金型の製造方法を提供する。【解決手段】タイヤ加硫金型10としてのサイドモールド13の素材13Mに、タイヤのプロファイル形状に対応したタイヤ成形面13fを形成する工程と、そのタイヤ成形面13fを被加工面とした形彫放電加工によってタイヤ成形面13fに凹凸模様15を付与する工程と、を備える。これにより、タイヤ成形面13fに微細な凹凸模様15を適切に設けることができる。【選択図】図2

Description

本開示は、微細な凹凸模様が設けられたタイヤ成形面を備えるタイヤ加硫金型の製造方法に関する。
空気入りタイヤの外表面には、トレッドパターンを構成する比較的大きな凹凸形状とは別に、美観性や装飾性の向上などを目的とした微細な凹凸形状が形成されることがある。例えば、特許文献1に記載されたタイヤのサイドウォールの外表面には、カーカスの継ぎ目による局部的な膨らみを目立たなくさせるために、微細な凹凸形状からなる帯状の装飾模様が形成されている。かかる装飾模様は、タイヤ加硫金型であるサイドモールドのタイヤ成形面に設けられた凹凸模様によって加硫成形時に形成される。
サイドモールドは、エンドミルなどの切削工具を用いた機械加工によって作製される。一般には、荒加工や仕上げ加工を含む複数の加工が、それぞれNC(数値制御)加工によって段階的に実行される。かかる機械加工により、所望形状のタイヤ成形面が形成されるとともに、そのタイヤ成形面に微細な凹凸模様が設けられる。微細な凹凸模様を加工する際には、その凹凸模様における凹凸高さなどのサイズに応じて、先端の小さい切削工具が用いられる。
切削工具の先端が小さくなるほど、加工時に微妙な位置ずれを生じやすくなり、加工精度を確保することが難しくなる。そのため、機械加工では、微細な凹凸模様を設けるのに難儀することがあった。また、機械加工に代わる技術としてレーザ加工が知られているが、レンズで収束させたレーザ光を照射して加工することから、凹部が先鋭な凹凸模様には適しているものの、そうではない形状、例えば凹部が半円形をなす凹凸模様には不向きであった。
特許文献2には、放電加工によって平板状の金属板に凹凸加工を施し、それをワイヤーカットやレーザーカットなどで切り抜くことにより、タイヤ成形面に植設されるサイピングブレードを製造する方法が記載されている。しかし、これは、あくまでサイプの内壁面に対応した凹凸形状を有するサイピングブレードを製造するための方法であり、サイドウォールの装飾模様などに対応した微細な凹凸模様をタイヤ成形面に加工する技術に関して、その解決手段を示唆するものではない。
特開2014-136487号公報 特開2007-276662号公報
本開示は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、タイヤ成形面に微細な凹凸模様を適切に設けることができるタイヤ加硫金型の製造方法を提供することにある。
本開示のタイヤ加硫金型の製造方法は、タイヤ加硫金型の素材に、タイヤのプロファイル形状に対応したタイヤ成形面を形成する工程と、前記タイヤ成形面を被加工面とした形彫放電加工によって前記タイヤ成形面に凹凸模様を付与する工程と、を備える。
加硫機の構成の一例を示す模式図 サイドモールドの製造過程を示す模式図 工具電極の一例を示す斜視図 工具電極の凹凸形状に含まれる凸部の変形例を示す断面図 工具電極の凹凸形状の変形例を示す(A)正面図、(B)A-A矢視断面図、(C)B-B矢視断面図及び(D)C-C矢視断面図、 工具電極の凹凸形状の変形例を示す(A)正面図及び(B)D-D矢視断面図
本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[加硫機の構成]
まずは、加硫機の構成の一例について説明する。図1は、タイヤ子午線断面に沿った加硫機1の断面を模式的に示している。この加硫機1は、タイヤ加硫金型10(以下、単に「金型10」と呼ぶ場合がある)として、トレッドモールド11と、一対のサイドモールド12,13と、一対のビードリング14,15とを備える。図1では、これらの金型10を互いに密着させた型閉め状態にあり、空気入りタイヤTがタイヤ軸方向を上下に向けてセットされている。図1における左方向はタイヤ径方向外側であり、右方向はタイヤ径方向内側である。
トレッドモールド11は、タイヤTのトレッドを成形する金型10である。トレッドモールド11は、タイヤ周方向に分割された複数のセクターで構成されており、型閉め状態ではそれらが寄り集まって環状に連なっている。サイドモールド12,13は、タイヤTのサイドウォールを成形する金型10である。ビードリング14,15は、タイヤTのビード部を成形する金型10である。本実施形態では、トレッドモールド11が複数のセクターで構成されたセグメンテッドモールドの例を示すが、これに限られず、例えばトレッドモールドの中央部で上下に二分割された2ピースモールドであってもよい。
金型10は、金属材によって形成されている。トレッドモールド11の素材としては、アルミニウム材が例示される。このアルミニウム材は、純アルミ系の材料のみならずアルミニウム合金を含む概念であり、例えばAl-Cu系、Al-Mg系、Al-Mg-Si系、Al-Zn-Mg系、Al-Mn系、Al-Si系が挙げられる。サイドモールド12,13及びビードリング14,15の素材としては、一般構造用圧延鋼材(例えばSS400)などの鋼材が例示される。
トレッドモールド11及びサイドモールド12,13には、それぞれタイヤTの外表面に接するタイヤ成形面11f,12f,13fが形成されている。タイヤ成形面11fは、タイヤTのトレッドのプロファイル形状に対応した湾曲形状を有する。図示を省略しているが、タイヤ成形面11fには、トレッドパターンを形成するための比較的大きな凹凸形状が設けられている。タイヤ成形面12f,13fは、タイヤTのサイドウォールのプロファイル形状に対応した湾曲形状を有する。タイヤ成形面12f,13fには、装飾模様を形成するための微細な凹凸模様15が設けられている。
凹凸模様15は、タイヤ周方向に沿って帯状に設けられている。凹凸模様15は、タイヤ周方向に沿って円弧状(非環状)に延びているが、円環状に延びていてもよい。タイヤ子午線断面における凹凸模様15の幅W15は、例えば5~65mm(タイヤ断面高さの5~60%の範囲内に相当)である。タイヤTのサイドウォールの外表面には、凹凸模様15によって帯状の装飾模様が形成される。装飾模様は、トレッドパターンを形成する凹凸形状と比べてサイズ(例えば、凹凸高さ)の小さい、微細な凹凸形状からなる。装飾模様は、カーカスの継ぎ目による局部的な膨らみを目立たなくさせるなど、主としてタイヤTの美観性や装飾性を高める機能を有する。
加硫機1は、金型10を保持するコンテナ20と、ゴム製の袋体であるブラダ30と、中心部に設けられた中心機構40とを備える。コンテナ20は、セクターを保持する複数のセグメント21と、そのセグメント21のタイヤ径方向外側に配置されたアウターリング22とを備える。セグメント21の外周面と、それに係合するアウターリング22の内周面とは、互いに同じ傾斜を有するテーパ面によって形成されている。これらのテーパ面は、それぞれ下方に向かってタイヤ径方向外側に傾斜している。トレッドモールド11は、アウターリング22の昇降に伴ってタイヤ径方向に移動自在に構成されている。
コンテナ20は、更に、サイドモールド12を支持する上側プラテン23と、サイドモールド13を支持する下側プラテン24と、アウターリング22を支持するアーム25とを備える。上側プラテン23は昇降可能に構成されており、その下面にはセグメント21がタイヤ径方向に沿って摺動可能に支持されている。アーム25は、上側プラテン23の上面に立設されたガイド26に昇降可能に取り付けられている。ガイド26に対してアーム25が相対的に昇降することで、セグメント21に対してアウターリング22が相対的に昇降し、セグメント21に保持された各セクターがタイヤ径方向に移動する。
タイヤの加硫成形は、図1に示した型閉め状態において行われる。コンテナ20は、電気ヒータや蒸気ジャケットなどの熱源を有しており、それによって高温に保持された金型10がタイヤTを外側から加熱する。加硫成形が終了したら、上述したコンテナ20の機構によってトレッドモールド11を拡径させる(各セクターをタイヤ径方向外側に移動させる)と共に、トレッドモールド11とサイドモールド12を上昇させて、型開き状態に移行する。型開き状態では、加硫成形後のタイヤを取り出したり、未加硫のタイヤをセットしたりすることが可能となる。
ブラダ30は、金型10にセットされたタイヤTの内側に配置されている。ブラダ30は、圧力や温度が調整された加硫媒体が供給されることにより膨張変形し、その内部に充填された加硫媒体が排出されることにより収縮変形する。加硫成形時には、膨張変形したブラダ30によってタイヤTが金型10に押し付けられる。ブラダ30は、中心機構40によって支持されている。中心機構40は、上下方向に延びるセンターポスト41と、ブラダ30の上端部を支持する上部クランプ42と、ブラダ30の下端部を支持する下部クランプ43とを備える。
[タイヤ加硫金型の製造方法]
次に、タイヤ加硫金型10としてのサイドモールド13の製造方法について説明する。図2は、サイドモールド13を製造する過程を模式的に示している。本実施形態におけるサイドモールド13の製造方法は、図2(A)~(C)に示した第1の工程と、図2(D)及び(E)に示した第2の工程と、を備える。第1の工程は、サイドモールド13の素材13Mに、タイヤTのプロファイル形状に対応したタイヤ成形面13fを形成する工程である。第2の工程は、タイヤ成形面13fを被加工面とした形彫放電加工によってタイヤ成形面13fに凹凸模様15を付与する工程である。
第1の工程では、図2(A)~(C)のように、サイドモールド13の素材13Mを加工してタイヤ成形面13fを形成する。この工程は、エンドミルなどの切削工具を用いた機械加工によって行われ、荒加工や仕上げ加工を含む複数の加工が、それぞれNC(数値制御)加工によって段階的に実行される。ここで、仕上げ加工は、第2の工程で必要とされるタイヤ成形面13fを仕上げるための加工を指し、凹凸模様15の加工は含まない。図2(C)のタイヤ成形面13fは、タイヤTのサイドウォールのプロファイル形状に対応した湾曲形状を有しつつ、後述する形彫放電加工による加工代を含んでいる。
第2の工程では、図2(D)及び(E)のように、第1の工程で形成したタイヤ成形面13fに形彫放電加工を施して凹凸模様15を形成する。形彫放電加工では、加工槽51に溜めた絶縁性の加工液52にサイドモールド13を浸し、所要の電圧を印加したまま工具電極53をタイヤ成形面13fに接近させて、導電体であるサイドモールド13との間に放電を発生させる。かかる放電をパルス状に繰り返し発生させ、その放電による火花の熱(約6000℃)で被加工面を部分的に溶解させる。これにより、工具電極53の凹凸形状54(図3参照)がタイヤ成形面13fへ転写されたように加工される。
形彫放電加工における加工条件は、特に制約されるものではないが、パルス放電における放電持続時間(パルスオン時間、τon(タウオン))は、例えば10~1000μsecの範囲で設定される。また、断続的に発生する放電のインターバルとなる放電休止時間(パフルオフ時間、τoff(タウオフ))は、例えば10~1000μsecの範囲で設定される。工具電極53と工作物(即ち、サイドモールド13)との間に印加する電圧は、例えば50~300V程度の範囲で設定される。ピーク電流値は、例えば10~500A程度の範囲で設定される。
図3に示すように、工具電極53は、微細な凹凸形状54が形成された加工部55を有する。主軸56(図2(D)参照)は、その加工部55をタイヤ成形面13fに向けて工具電極53を保持する。タイヤ成形面13fには、凹凸形状54に対応した凹凸形状からなる凹凸模様15が付与される。凹凸模様15の表面粗さを小さくする観点から、加工部55の面積は10mm×10mm以下が好ましく、5mm×5mm以下がより好ましい。凹凸形状54は、溶解に伴う寸法ギャップを考慮して、凹凸模様15を1~10%ほど縮小した形状としてもよい。但し、加工後のタイヤ成形面13fが寸法ギャップを許容する場合は、この限りでない。
本実施形態において、工具電極53の凹凸形状54は、線状に延びた凸部54aが一定間隔で並設された縞模様に形成されている。また、凸部54aは半円形に形成されており、これによって半円形の凹部15bが形成される(図2(E)参照)。微細な凹凸模様15を設ける観点から、凹凸高さH(本実施形態では凹部15bの深さに相当)は0.1~0.6mmであることが好ましい。また、凹凸模様15の微細形状とコントラスト効果を両立するうえで、凹部15bの幅Wは0.1~1.2mmであることが好ましく、凹部15bの間隔Pは0.5mm≦W+P/H≦8.0mmの関係を満足することが好ましい。
加工部55と対向した領域の形彫放電加工が完了したら、タイヤ成形面13fに対して工具電極53を相対移動させて加工部55が未加工の領域と対向する状態とし、同様に形彫放電加工を実施する。このように工具電極53を走査しながら形彫放電加工を繰り返し実施して、サイドウォールの装飾模様に対応した帯状の凹凸模様15を形成する。凹凸模様15は、図3の如き単純なセレーション模様に限られず、もっと複雑な模様であっても構わない。必要に応じて、異なる凹凸形状を有する複数の工具電極を組み合わせて使用することも可能である。
本実施形態では、凸部54aが半円形に隆起した形状を有する例を示したが、これに限られず、図4に例示したような様々な形状を採用することが可能である。したがって、凸部54aの転写によって形成される凹部15b(図2(E)参照)においても、様々な形状が適用されうる。工具電極53の凹凸形状54が凹部を含んでいる場合は、その凹部に対応した形状の凸部がタイヤ成形面13fに形成されるが、そのような凹部や凸部においても種々の形状を採用可能である。
図5,6は、それぞれ工具電極53の凹凸形状54の変形例を示している。図5は、凹凸形状54が波形状に形成されているとともに、その凹凸高さHが凸部54aの延在方向に沿って変化する例である。かかる工具電極53によれば、機械加工では難しい多様な湾曲面を含んだ凹凸模様をタイヤ成形面13fに精度良く形成できる。図6は、凹凸形状54が凹部54bを含んだ例である。凹部54bは、カップ状に窪んだディンプルにより形成されている。かかる構成によれば、機械加工では難しいドーム状に隆起した凸部をタイヤ成形面13fに精度良く形成できる。
本実施形態では、凹凸模様15を付与する工程(第2の工程)において、三次元造形装置により作製した工具電極53を用いて形彫放電加工を施す。このため、凹凸模様15を付与する工程の前に、三次元造形装置によって工具電極53を作製する工程を備える。作業者は、工具電極53の三次元モデルに関するデータを作成し、そのデータを三次元造形機に入力して工具電極53を三次元造形する。三次元造形としては、レーザ方式または電子ビーム方式によるパウダー焼結が例示される。三次元造形を利用することで、機械加工では難しい微細な凹凸形状54を有する工具電極53を高精度に作製できる。
工具電極53の素材としては、銅や銅合金(例えば、銅-タングステン合金)、銀、銀合金(例えば、銀-タングステン合金)などが例示される。このうち、形彫放電加工を実施するうえで有利な銅、または、レーザ方式によるパウダー焼結を実施するうえで有利な銅合金であることが好ましい。但し、形彫放電加工に使用できるものであれば上記に限られず、工具電極53の素材は特に制約されない。
本実施形態では、タイヤ成形面13fを形成する工程(第1の工程)を機械加工で実施する例を示したが、これに代えて形彫放電加工で実施してもよい。その場合、タイヤ成形面13fを形成する工程に含まれる荒加工、仕上げ加工、または、それらの両方において形彫放電加工を施すことが考えられる。荒加工と仕上げ加工の両方に適用する場合は、後述のように少なくとも2種の工具電極を作製して、形彫放電加工による分割加工を行うことが好ましい。荒加工は、タイヤ成形面13fを仕上げるまでに加工の余地を残す加工であり(図2(B)参照)、仕上げ加工は、タイヤ成形面13fを仕上げる加工である(図2(C)参照)。
荒加工で形彫放電加工を施す場合は、荒加工用の工具電極が用いられる。作業者は、荒加工後のプロファイル形状の三次元モデルに関するデータを作成し、それに基づいて荒加工用の工具電極を三次元造形すればよい。仕上げ加工で形彫放電加工を施す場合は、仕上げ加工用の工具電極が用いられる。作業者は、仕上げ加工後のプロファイル形状の三次元モデルに関するデータを作成し、それに基づいて仕上げ加工用の工具電極を三次元造形すればよい。仕上げ加工用の工具電極における加工部の面積は、前述した加工部55の面積よりも大きいことが好ましいが、加工後の表面粗さが粗くならないよう、50×50mm以下であることが好ましい。
本実施形態では、下側に配置されるサイドモールド13を製造する例について示したが、上側に配置されるサイドモールド12についても同様にして製造することができる。これにより、タイヤ加硫金型10としてのサイドモールド12のタイヤ成形面12fに、機械加工やレーザ加工では難しい微細な凹凸模様15を適切に設けることができる。
タイヤTのトレッドの外表面に微細な凹凸模様が設けられる場合は、既述の要領によりトレッドモールド11(を構成するセクター)を製造してもよい。これにより、タイヤ加硫金型10としてのトレッドモールド11のタイヤ成形面11fに微細な凹凸模様を適切に設けることができる。トレッドの外表面に設けられる微細な凹凸模様としては、騒音性の低減を目的として溝壁面に設けられる凹溝(サイレントウォール)、ロゴなどによる装飾を目的として溝底面に設けられる凹凸形状、慣らし走行前の初期状態での性能確保を目的として陸部表面に設けられる浅溝(ファーストエッジ)などが挙げられる。
トレッドモールド11は鋳造によって作製することが一般的であり、タイヤ成形面11fを形成する工程(第1の工程)は鋳造によって実施することができる。但し、タイヤ成形面11fに凹凸模様を付与する工程(第2の工程)に関しては、鋳造では難儀する場合がある。凹凸模様が微細になるほど、湯流れの確保が難しくなり、湯回り不良を引き起こしやすいためである。それ故、鋳造で形成したタイヤ成形面11fを被加工面として形彫放電加工を施し、上記のような微細な凹凸模様を形成する手法が有用となる。
[1]
以上のように、本実施形態のタイヤ加硫金型の製造方法は、サイドモールド13(タイヤ加硫金型10の一例)の素材13Mに、タイヤTのプロファイル形状に対応したタイヤ成形面13fを形成する工程と、タイヤ成形面13fを被加工面とした形彫放電加工によってタイヤ成形面13fに凹凸模様15を付与する工程と、を備える。かかる方法によれば、サイドモールド13のタイヤ成形面13fに微細な凹凸模様15を適切に設けることができる。
[2]
上記[1]のタイヤ加硫金型の製造方法において、凹凸模様15を付与する工程では、三次元造形装置により作製した工具電極53を用いて形彫放電加工を施すことが好ましい。これにより、微細な凹凸形状54を有する工具電極53を高精度に作製できる。
[3]
微細な凹凸模様15を設ける観点から、上記[1]または[2]のタイヤ加硫金型の製造方法において、凹凸模様15における凹凸高さHは0.1~0.6mmであることが好ましい。
[4]
上記[1]~[3]いずれか1つのタイヤ加硫金型の製造方法では、タイヤ成形面13fを形成する工程に含まれる荒加工、仕上げ加工、または、それらの両方において形彫放電加工を施す、としてもよい。これにより、機械加工やレーザ加工では難しい形状が含まれている場合であっても、タイヤ成形面13fを適切に形成することができる。
[5]
上記[1]~[4]いずれか1つのタイヤ加硫金型の製造方法において、タイヤ加硫金型10が、タイヤTのサイドウォールを成形するサイドモールド13(またはサイドモールド12)であり、凹凸模様15を付与する工程では、タイヤ周方向に沿って延びる帯状の装飾模様に対応した凹凸模様15をタイヤ成形面13f(またはタイヤ成形面12f)に付与することが好ましい。これにより、サイドウォールの装飾模様を形成するための微細な凹凸模様15が精度良く設けられる。
本開示の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、この実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、更に、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
本開示のタイヤ加硫金型の製造方法は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。また、上述した実施形態で採用されている各構成を、任意に組み合わせて採用することが可能である。
10 タイヤ加硫金型
11 トレッドモールド(タイヤ加硫金型の一例)
11f タイヤ成形面
12 サイドモールド(タイヤ加硫金型の一例)
12f タイヤ成形面
13 サイドモールド(タイヤ加硫金型の一例)
13f タイヤ成形面
13M 素材
15 凹凸模様
53 工具電極
54 凹凸形状
55 加工部
T タイヤ

Claims (5)

  1. タイヤ加硫金型の素材に、タイヤのプロファイル形状に対応したタイヤ成形面を形成する工程と、
    前記タイヤ成形面を被加工面とした形彫放電加工によって前記タイヤ成形面に凹凸模様を付与する工程と、を備えるタイヤ加硫金型の製造方法。
  2. 前記凹凸模様を付与する工程では、三次元造形装置により作製した工具電極を用いて形彫放電加工を施す、請求項1に記載のタイヤ加硫金型の製造方法。
  3. 前記凹凸模様における凹凸高さが0.1~0.6mmである、請求項1に記載のタイヤ加硫金型の製造方法。
  4. 前記タイヤ成形面を形成する工程に含まれる荒加工、仕上げ加工、または、それらの両方において形彫放電加工を施す、請求項1に記載のタイヤ加硫金型の製造方法。
  5. 前記タイヤ加硫金型が、タイヤのサイドウォールを成形するサイドモールドであり、
    前記凹凸模様を付与する工程では、タイヤ周方向に沿って延びる帯状の装飾模様に対応した凹凸模様を前記タイヤ成形面に付与する、請求項1~4いずれか1項に記載のタイヤ加硫金型の製造方法。
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