JP2024061373A - 作業機械の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業具に積載された物の重量の計測精度を向上させる。【解決手段】作業機械の制御装置は、下部走行体と、下部走行体に旋回自在の搭載される上部旋回体と、上部旋回体に取り付けられるアタッチメントと、アタッチメントの先端に設けられる作業具と、を有する作業機械を制御するように構成される制御部を、有し、制御部は、作業具に物体を積載した後、操作部からの操作に従ってアタッチメントの上げ動作中に、アタッチメントの動作として検出された検出情報が、上げ動作の安定に関する所定の条件を満たした場合に、検出情報に基づいて物体の重量を検出するように構成される。【選択図】図5

Description

本発明は、作業機械の制御装置に関する。
従来から、ショベルがダンプトラックの荷台等に、土砂などの物を積み込むために様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1に記載された技術では、外乱によって算出される土砂重量の変動を抑制するために、アタッチメントを回転させるトルクを補償し、補償されたトルクに基づいて、アタッチメントが搬送する物体の重量を算出している。これにより、特許文献1に記載された技術では、物体の重量の算出精度を向上させることを可能としている。
国際公開第2022/124319号
しかしながら、特許文献1は、ブームを持ち上げる際に物体の重量を算出しているが、重量を算出する条件がブームの持ち上げのみであるため、外乱等によって重量の計測精度が低下する可能性がある。
本発明の一態様は、作業具に積載された物の重量の検出精度を向上させる技術を提供する。
本発明の一態様に係る作業機械の制御装置は、下部走行体と、下部走行体に旋回自在の搭載される上部旋回体と、上部旋回体に取り付けられるアタッチメントと、アタッチメントの先端に設けられる作業具と、を有する作業機械を制御するように構成される制御部を、有し、制御部は、作業具に物体を積載した後、操作部からの操作に従ってアタッチメントの上げ動作中に、アタッチメントの動作として検出された検出情報が、上げ動作の安定に関する所定の条件を満たした場合に、検出情報に基づいて物体の重量を検出するように構成される。
本発明の一態様によれば、アタッチメントの上げ動作中に、アタッチメントの動作として検出された検出情報が所定の条件を満たした場合に、物体の重量を検出するので、重量の計測精度の向上を実現できる。
図1は、実施形態に係るショベルの側面図である。 図2は、実施形態に係るショベルの駆動系の構成例を示すブロック図である。 図3は、実施形態に係るショベルの油圧システムの構成の一例を概略的に示す図である。 図4は、実施形態に係るショベルの油圧システムのうちの操作系に関する構成部分の一例を概略的に示す図である。 図5は、実施形態に係るショベルのうちの土砂荷重検出機能に関する構成部分の一例を概略的に示す図である。 図6は、実施形態に係るショベルにおける深掘り掘削・積込み動作を説明する図である。 図7は、実施形態で制御に用いられるパラメータを説明するためのショベルの外観を示した図である。 図8は、アームの開閉動作とブームのフートピン回りのトルクとの関係を示すショベルのアタッチメントの模式図である。 図9は、積載物重量算出部の処理を説明するブロック線図である。 図10は、積載物重量算出部の処理を説明する他のブロック線図である。 図11は、ブームの角加速度の変化と、検知信号に基づいた土砂重量の算出値の変化と、を示した図である。 図12は、ブームシリンダの推力の変化量(微分値)の変化と、検知信号に基づいた土砂重量の算出値の変化と、を示した図である。 図13は、実施形態に係る情報伝達部が表示装置に表示するメイン画面の画面例を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。また、以下で説明する実施形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述される全ての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の又は対応する符号を付し、説明を省略することがある。
[ショベルの概要]
最初に、図1を参照して、本実施形態に係るショベル(作業機械)100の概要について説明する。
図1は、本実施形態に係る掘削機としてのショベル100の側面図である。
なお、図1では、ショベル100は、施工対象の上り傾斜面ESに面する水平面に位置すると共に、後述する目標施工面の一例である上り法面BS(つまり、上り傾斜面ESに対する施工後の法面形状)が併せて記載されている。なお、施工対象の上り傾斜面ESには、目標施工面である上り法面BSの法線方向を示す円筒体(図示せず)が設けられている。
本実施形態に係るショベル100は、下部走行体1と、旋回機構2を介して旋回自在に下部走行体1に搭載される上部旋回体3と、アタッチメント(作業機)を構成するブーム4、アーム5、及び、バケット6と、キャビン10を備える。
下部走行体1は、左右一対のクローラが走行油圧モータ1L,1R(後述する図2参照)でそれぞれ油圧駆動されることにより、ショベル100を走行させる。つまり、一対の走行油圧モータ1L,1R(走行モータの一例)は、被駆動部としての下部走行体1(クローラ)を駆動する。
上部旋回体3は、旋回油圧モータ2A(後述する図2参照)で駆動されることにより、下部走行体1に対して旋回する。つまり、旋回油圧モータ2Aは、被駆動部としての上部旋回体3を駆動する旋回駆動部であり、上部旋回体3の向きを変化させることができる。
なお、上部旋回体3は、旋回油圧モータ2Aの代わりに、電動機(以下、「旋回用電動機」)により電気駆動されてもよい。つまり、旋回用電動機は、旋回油圧モータ2Aと同様、非駆動部としての上部旋回体3を駆動する旋回駆動部であり、上部旋回体3の向きを変化させることができる。
ブーム4は、上部旋回体3の前部中央に俯仰可能に枢着され、ブーム4の先端には、アーム5が上下回動可能に枢着され、アーム5の先端には、エンドアタッチメントとしてのバケット6が上下回動可能に枢着される。ブーム4、アーム5、及びバケット6は、それぞれ、油圧アクチュエータとしてのブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9によりそれぞれ油圧駆動される。
なお、バケット6は、エンドアタッチメントの一例であり、アーム5の先端には、作業内容等に応じて、バケット6の代わりに、他のエンドアタッチメント、例えば、法面用バケット、浚渫用バケット、ブレーカ、リフティングマグネット、グラップル、フォーク、チェーンソーを含むハーベスタ等が取り付けられてもよい。
キャビン10は、オペレータが搭乗する運転室であり、上部旋回体3の前部左側に搭載される。
[ショベルの構成]
次に、図1に加えて、図2を参照して、本実施形態に係るショベル100の具体的な構成について説明する。
図2は、本実施形態に係るショベル100の構成の一例を概略的に示す図である。
なお、図2において、機械的動力系、作動油ライン、パイロットライン、及び電気制御系は、それぞれ、二重線、実線、破線、及び点線で示されている。
本実施形態に係るショベル100の駆動系は、エンジン11と、レギュレータ13と、メインポンプ14と、コントロールバルブ17を含む。また、本実施形態に係るショベル100の油圧駆動系は、上述の如く、下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6のそれぞれを油圧駆動する走行油圧モータ1L,1R、旋回油圧モータ2A、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9等の油圧アクチュエータを含む。
エンジン11は、油圧駆動系におけるメイン動力源であり、例えば、上部旋回体3の後部に搭載される。具体的には、エンジン11は、後述するコントローラ30による直接或いは間接的な制御下で、予め設定される目標回転数で一定回転し、メインポンプ14及びパイロットポンプ15を駆動する。エンジン11は、例えば、軽油を燃料とするディーゼルエンジンである。
レギュレータ13は、メインポンプ14の吐出量を制御する。例えば、レギュレータ13は、コントローラ30からの制御指令に応じて、メインポンプ14の斜板の角度(傾転角)を調節する。レギュレータ13は、例えば、後述の如く、レギュレータ13L,13Rを含む。
メインポンプ14は、例えば、エンジン11と同様、上部旋回体3の後部に搭載され、高圧油圧ラインを通じてコントロールバルブ17に作動油を供給する。メインポンプ14は、上述の如く、エンジン11により駆動される。メインポンプ14は、例えば、可変容量式油圧ポンプであり、上述の如く、コントローラ30による制御下で、レギュレータ13により斜板の傾転角が調節されることでピストンのストローク長が調整され、吐出流量(吐出圧)が制御される。メインポンプ14は、例えば、後述の如く、メインポンプ14L,14Rを含む。
コントロールバルブ17は、例えば、上部旋回体3の中央部に搭載され、オペレータによる操作装置26に対する操作に応じて、油圧駆動系の制御を行う油圧制御装置である。コントロールバルブ17は、上述の如く、高圧油圧ラインを介してメインポンプ14と接続され、メインポンプ14から供給される作動油を、操作装置26の操作状態に応じて、油圧アクチュエータ(走行油圧モータ1L,1R、旋回油圧モータ2A、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9)に選択的に供給する。具体的には、コントロールバルブ17は、メインポンプ14から油圧アクチュエータのそれぞれに供給される作動油の流量と流れる方向を制御する制御弁171~176を含む。より具体的には、制御弁171は、走行油圧モータ1Lに対応し、制御弁172は、走行油圧モータ1Rに対応し、制御弁173は、旋回油圧モータ2Aに対応する。また、制御弁174は、バケットシリンダ9に対応し、制御弁175は、ブームシリンダ7に対応し、制御弁176は、アームシリンダ8に対応する。また、制御弁175は、例えば、後述の如く、制御弁175L,175Rを含み、制御弁176は、例えば、後述の如く、制御弁176L,176Rを含む。制御弁171~176の詳細は、後述する。
本実施形態に係るショベル100の操作系は、パイロットポンプ15と、操作装置26を含む。また、ショベル100の操作系は、後述するコントローラ30によるマシンコントロール機能に関する構成として、シャトル弁32を含む。
パイロットポンプ15は、例えば、上部旋回体3の後部に搭載され、パイロットラインを介して操作装置26にパイロット圧を供給する。パイロットポンプ15は、例えば、固定容量式油圧ポンプであり、上述の如く、エンジン11により駆動される。
操作装置(操作部の一例)26は、キャビン10の操縦席付近に設けられ、オペレータが各種動作要素(下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、バケット6等)の操作を行うための操作入力手段である。換言すれば、操作装置26は、オペレータがそれぞれの動作要素を駆動する油圧アクチュエータ(即ち、走行油圧モータ1L,1R、旋回油圧モータ2A、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9等)の操作を行うための操作入力手段である。操作装置26は、その二次側のパイロットラインを通じて直接的に、或いは、二次側のパイロットラインに設けられる後述のシャトル弁32を介して間接的に、コントロールバルブ17にそれぞれ接続される。これにより、コントロールバルブ17には、操作装置26における下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の操作状態に応じたパイロット圧が入力されうる。そのため、コントロールバルブ17は、操作装置26における操作状態に応じて、それぞれの油圧アクチュエータを駆動することができる。操作装置26は、例えば、アーム5(アームシリンダ8)を操作するレバー装置を含む。また、操作装置26は、例えば、ブーム4(ブームシリンダ7)、バケット6(バケットシリンダ9)、上部旋回体3(旋回油圧モータ2A)のそれぞれを操作するレバー装置26A~26Cを含む(図4参照)。また、操作装置26は、例えば、下部走行体1の左右一対のクローラ(走行油圧モータ1L,1R)のそれぞれを操作するレバー装置やペダル装置を含む。
シャトル弁32は、2つの入口ポートと1つの出口ポートを有し、2つの入口ポートに入力されたパイロット圧のうちの高い方のパイロット圧を有する作動油を出口ポートに出力させる。シャトル弁32は、2つの入口ポートのうちの一方が操作装置26に接続され、他方が比例弁31に接続される。シャトル弁32の出口ポートは、パイロットラインを通じて、コントロールバルブ17内の対応する制御弁のパイロットポートに接続されている(詳細は、図4参照)。そのため、シャトル弁32は、操作装置26が生成するパイロット圧と比例弁31が生成するパイロット圧のうちの高い方を、対応する制御弁のパイロットポートに作用させることができる。つまり、後述するコントローラ30は、操作装置26から出力される二次側のパイロット圧よりも高いパイロット圧を比例弁31から出力させることにより、オペレータによる操作装置26の操作に依らず、対応する制御弁を制御し、各種動作要素の動作を制御することができる。シャトル弁32は、例えば、後述の如く、シャトル弁32AL,32AR,32BL,32BR,32CL,32CRを含む。
なお、操作装置26(左操作レバー、右操作レバー、左走行レバー、及び右走行レバー)は、パイロット圧を出力する油圧パイロット式ではなく、電気信号を出力する電気式であってもよい。この場合、操作装置26からの電気信号は、コントローラ30に入力され、コントローラ30は、入力される電気信号に応じて、コントロールバルブ17内の各制御弁171~176を制御することにより、操作装置26に対する操作内容に応じた、各種油圧アクチュエータの動作を実現する。例えば、コントロールバルブ17内の制御弁171~176は、コントローラ30からの指令により駆動する電磁ソレノイド式スプール弁であってよい。また、例えば、パイロットポンプ15と各制御弁171~176のパイロットポートとの間には、コントローラ30からの電気信号に応じて動作する電磁弁が配置されてもよい。この場合、電気式の操作装置26を用いた手動操作が行われると、コントローラ30は、その操作量(例えば、レバー操作量)に対応する電気信号によって、当該電磁弁を制御しパイロット圧を増減させることで、操作装置26に対する操作内容に合わせて、各制御弁171~176を動作させることができる。
本実施形態に係るショベル100の制御系は、コントローラ30と、吐出圧センサ28と、操作圧センサ29と、比例弁31と、表示装置40と、入力装置42と、音声出力装置43と、記憶装置47と、ブーム角度センサS1と、アーム角度センサS2と、バケット角度センサS3と、機体傾斜センサS4と、旋回状態センサS5と、撮像装置S6と、測位装置P1と、通信装置T1を含む。
コントローラ30(制御装置の一例)は、例えば、キャビン10内に設けられ、ショベル100の駆動制御を行う。コントローラ30は、その機能が任意のハードウェア、ソフトウェア、或いは、その組み合わせにより実現されてよい。例えば、コントローラ30は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、不揮発性の補助記憶装置と、各種入出力インターフェース等を含むマイクロコンピュータを中心に構成される。コントローラ30は、例えば、ROMや不揮発性の補助記憶装置に格納される各種プログラムをCPU上で実行することにより各種機能を実現する。
例えば、コントローラ30は、オペレータ等の所定操作により予め設定される作業モード等に基づき、目標回転数を設定し、エンジン11を一定回転させる駆動制御を行う。
また、例えば、コントローラ30は、必要に応じてレギュレータ13に対して制御指令を出力し、メインポンプ14の吐出量を変化させる。
また、例えば、コントローラ30は、例えば、オペレータによる操作装置26を通じたショベル100の手動操作をガイド(案内)するマシンガイダンス機能に関する制御を行う。また、コントローラ30は、例えば、オペレータによる操作装置26を通じたショベル100の手動操作を自動的に支援するマシンコントロール機能に関する制御を行う。つまり、コントローラ30は、マシンガイダンス機能及びマシンコントロール機能に関する機能部として、マシンガイダンス部50を含む。また、コントローラ30は、後述する土砂荷重処理部60を含む。
なお、コントローラ30の機能の一部は、他のコントローラ(制御装置)により実現されてもよい。即ち、コントローラ30の機能は、複数のコントローラにより分散される態様で実現されてもよい。例えば、マシンガイダンス機能及びマシンコントロール機能は、専用のコントローラ(制御装置)により実現されてもよい。
吐出圧センサ28は、メインポンプ14の吐出圧を検出する。吐出圧センサ28により検出された吐出圧に対応する検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。吐出圧センサ28は、例えば、後述の如く、吐出圧センサ28L,28Rを含む。
操作圧センサ29は、上述の如く、操作装置26の二次側のパイロット圧、即ち、操作装置26におけるそれぞれの動作要素(即ち、油圧アクチュエータ)に関する操作状態(例えば、操作方向や操作量等の操作内容)に対応するパイロット圧を検出する。操作圧センサ29による操作装置26における下部走行体1、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の操作状態に対応するパイロット圧の検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。操作圧センサ29は、例えば、後述の如く、操作圧センサ29A~29Cを含む。
なお、操作圧センサ29の代わりに、操作装置26におけるそれぞれの動作要素に関する操作状態を検出可能な他のセンサ、例えば、レバー装置26A~26C等の操作量(傾倒量)や傾倒方向を検出可能なエンコーダやポテンショメータ等が設けられてもよい。
比例弁31は、パイロットポンプ15とシャトル弁32とを接続するパイロットラインに設けられ、その流路面積(作動油が通流可能な断面積)を変更できるように構成される。比例弁31は、コントローラ30から入力される制御指令に応じて動作する。これにより、コントローラ30は、オペレータにより操作装置26(具体的には、レバー装置26A~26C)が操作されていない場合であっても、パイロットポンプ15から吐出される作動油を、比例弁31及びシャトル弁32を介し、コントロールバルブ17内の対応する制御弁のパイロットポートに供給できる。比例弁31は、例えば、後述の如く、比例弁31AL,31AR,31BL,31BR,31CL,31CRを含む。
表示装置40は、キャビン10内の着座したオペレータから視認し易い場所に設けられ、コントローラ30による制御下で、各種情報画像を表示する。表示装置40は、CAN(Controller Area Network)等の車載通信ネットワークを介してコントローラ30に接続されていてもよいし、一対一の専用線を介してコントローラ30に接続されていてもよい。
入力装置42は、キャビン10内の着座したオペレータから手が届く範囲に設けられ、オペレータによる各種操作入力を受け付け、操作入力に応じた信号をコントローラ30に出力する。入力装置42は、各種情報画像を表示する表示装置のディスプレイに実装されるタッチパネル、レバー装置26A~26Cのレバー部の先端に設けられるノブスイッチ、表示装置40の周囲に設置されるボタンスイッチ、レバー、トグル、回転ダイヤル等を含む。入力装置42に対する操作内容に対応する信号は、コントローラ30に取り込まれる。
音声出力装置43は、例えば、キャビン10内に設けられ、コントローラ30と接続され、コントローラ30による制御下で、音声を出力する。音声出力装置43は、例えば、スピーカやブザー等である。音声出力装置43は、コントローラ30からの音声出力指令に応じて各種情報を音声出力する。
記憶装置47は、例えば、キャビン10内に設けられ、コントローラ30による制御下で、各種情報を記憶する。記憶装置47は、例えば、半導体メモリ等の不揮発性記憶媒体である。記憶装置47は、ショベル100の動作中に各種機器が出力する情報を記憶してもよく、ショベル100の動作が開始される前に各種機器を介して取得する情報を記憶してもよい。記憶装置47は、例えば、通信装置T1等を介して取得される、或いは、入力装置42等を通じて設定される目標施工面に関するデータを記憶していてもよい。当該目標施工面は、ショベル100のオペレータにより設定(保存)されてもよいし、施工管理者等により設定されてもよい。
ブーム角度センサS1は、ブーム4に取り付けられ、ブーム4の上部旋回体3に対する俯仰角度(以下、「ブーム角度」)、例えば、側面視において、上部旋回体3の旋回平面に対してブーム4の両端の支点を結ぶ直線が成す角度を検出する。ブーム角度センサS1は、例えば、ロータリエンコーダ、加速度センサ、6軸センサ、IMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)等を含んでよい。また、ブーム角度センサS1は、可変抵抗器を利用したポテンショメータ、ブーム角度に対応する油圧シリンダ(ブームシリンダ7)のストローク量を検出するシリンダセンサ等を含んでもよい。以下、アーム角度センサS2、バケット角度センサS3についても同様である。ブーム角度センサS1によるブーム角度に対応する検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。
アーム角度センサS2は、アーム5に取り付けられ、アーム5のブーム4に対する回動角度(以下、「アーム角度」)、例えば、側面視において、ブーム4の両端の支点を結ぶ直線に対してアーム5の両端の支点を結ぶ直線が成す角度を検出する。アーム角度センサS2によるアーム角度に対応する検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。
バケット角度センサS3は、バケット6に取り付けられ、バケット6のアーム5に対する回動角度(以下、「バケット角度」)、例えば、側面視において、アーム5の両端の支点を結ぶ直線に対してバケット6の支点と先端(爪先)とを結ぶ直線が成す角度を検出する。バケット角度センサS3によるバケット角度に対応する検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。
機体傾斜センサS4は、水平面に対する機体(上部旋回体3或いは下部走行体1)の傾斜状態を検出する。機体傾斜センサS4は、例えば、上部旋回体3に取り付けられ、ショベル100(即ち、上部旋回体3)の前後方向及び左右方向の2軸回りの傾斜角度(以下、「前後傾斜角」及び「左右傾斜角」)を検出する。機体傾斜センサS4は、例えば、ロータリエンコーダ、加速度センサ、6軸センサ、IMU等を含んでよい。機体傾斜センサS4による傾斜角度(前後傾斜角及び左右傾斜角)に対応する検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。
旋回状態センサS5は、上部旋回体3の旋回状態に関する検出情報を出力する。旋回状態センサS5は、例えば、上部旋回体3の旋回角速度及び旋回角度を検出する。旋回状態センサS5は、例えば、ジャイロセンサ、レゾルバ、ロータリエンコーダ等を含んでよい。旋回状態センサS5による上部旋回体3の旋回角度や旋回角速度に対応する検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。ブーム角度センサS1、アーム角度センサS2、バケット角度センサS3、機体傾斜センサS4、旋回状態センサS5は姿勢センサに含まれる。姿勢センサによりバケット6の爪先位置だけでなく、ブーム角度、ブーム角速度、ブーム角加速度など検出される。
空間認識装置としての撮像装置S6は、ショベル100の周辺を撮像する。撮像装置S6は、ショベル100の前方を撮像する前カメラS6F、ショベル100の左方を撮像する左カメラS6L、ショベル100の右方を撮像する右カメラS6R、及び、ショベル100の後方を撮像する後カメラS6Bを含む。
前カメラS6Fは、例えば、キャビン10の天井、即ち、キャビン10の内部に取り付けられている。また、前カメラS6Fは、キャビン10の屋根、ブーム4の側面等、キャビン10の外部に取り付けられていてもよい。左カメラS6Lは、上部旋回体3の上面左端に取り付けられ、右カメラS6Rは、上部旋回体3の上面右端に取り付けられ、ろカメラS6Bは、上部旋回体3の上面後端に取り付けられている。
撮像装置S6(カメラS6F,S6B,S6L,S6R)は、それぞれ、例えば、非常に広い画角を有する単眼の広角カメラである。また、撮像装置S6は、ステレオカメラや距離画像カメラ等であってもよい。撮像装置S6による撮像画像は、表示装置40を介してコントローラ30に取り込まれる。
空間認識装置としての撮像装置S6は、物体検知装置として機能してもよい。この場合、撮像装置S6は、ショベル100の周囲に存在する物体を検知してよい。検知対象の物体には、例えば、人、動物、車両、建設機械、建造物、穴等が含まれうる。また、撮像装置S6は、撮像装置S6又はショベル100から認識された物体までの距離を算出してもよい。物体検知装置としての撮像装置S6には、例えば、ステレオカメラ、距離画像センサ等が含まれうる。そして、空間認識装置は、例えば、CCDやCMOS等の撮像素子を有する単眼カメラであり、撮像した画像を表示装置40に出力する。また、空間認識装置は、空間認識装置又はショベル100から認識された物体までの距離を算出するように構成されていてもよい。また、撮像装置S6に加えて、空間認識装置として、例えば、超音波センサ、ミリ波レーダ、LIDAR、赤外線センサ等の他の物体検知装置が設けられてもよい。空間認識装置80としてミリ波レーダ、超音波センサ、又はレーザレーダ等を利用する場合には、多数の信号(レーザ光等)を物体に発信し、その反射信号を受信することで、反射信号から物体の距離及び方向を検出してもよい。
なお、撮像装置S6は、直接、コントローラ30と通信可能に接続されてもよい。
ブームシリンダ7にはブームロッド圧センサS7R及びブームボトム圧センサS7Bが取り付けられている。アームシリンダ8にはアームロッド圧センサS8R及びアームボトム圧センサS8Bが取り付けられている。バケットシリンダ9にはバケットロッド圧センサS9R及びバケットボトム圧センサS9Bが取り付けられている。ブームロッド圧センサS7R、ブームボトム圧センサS7B、アームロッド圧センサS8R、アームボトム圧センサS8B、バケットロッド圧センサS9R及びバケットボトム圧センサS9Bは、集合的に「シリンダ圧センサ」とも称される。
ブームロッド圧センサS7Rはブームシリンダ7のロッド側油室の圧力(以下、「ブームロッド圧」とする。)を検出し、ブームボトム圧センサS7Bはブームシリンダ7のボトム側油室の圧力(以下、「ブームボトム圧」とする。)を検出する。アームロッド圧センサS8Rはアームシリンダ8のロッド側油室の圧力(以下、「アームロッド圧」とする。)を検出し、アームボトム圧センサS8Bはアームシリンダ8のボトム側油室の圧力(以下、「アームボトム圧」とする。)を検出する。バケットロッド圧センサS9Rはバケットシリンダ9のロッド側油室の圧力(以下、「バケットロッド圧」とする。)を検出し、バケットボトム圧センサS9Bはバケットシリンダ9のボトム側油室の圧力(以下、「バケットボトム圧」とする。)を検出する。
測位装置P1は、上部旋回体3の位置及び向きを測定する。測位装置P1は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)コンパスであり、上部旋回体3の位置及び向きを検出し、上部旋回体3の位置及び向きに対応する検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。また、測位装置P1の機能のうちの上部旋回体3の向きを検出する機能は、上部旋回体3に取り付けられた方位センサにより代替されてもよい。
通信装置T1は、基地局を末端とする移動体通信網、衛星通信網、インターネット網等を含む所定のネットワークを通じて外部機器と通信を行う。通信装置T1は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応する移動体通信モジュールや、衛星通信網に接続するための衛星通信モジュール等である。
マシンガイダンス部50は、例えば、マシンガイダンス機能に関するショベル100の制御を実行する。マシンガイダンス部50は、例えば、目標施工面とアタッチメントの先端部、具体的には、エンドアタッチメントの作業部位との距離等の作業情報を、表示装置40や音声出力装置43等を通じて、オペレータに伝える。目標施工面に関するデータは、例えば、上述の如く、記憶装置47に予め記憶されている。目標施工面に関するデータは、例えば、基準座標系で表現されている。基準座標系は、例えば、世界測地系である。世界測地系は、地球の重心に原点をおき、X軸をグリニッジ子午線と赤道との交点の方向に、Y軸を東経90度の方向に、そして、Z軸を北極の方向にとる三次元直交XYZ座標系である。オペレータは、施工現場の任意の点を基準点と定め、入力装置42を通じて、基準点との相対的な位置関係により目標施工面を設定してよい。バケット6の作業部位は、例えば、バケット6の爪先、バケット6の背面等である。また、エンドアタッチメントとして、バケット6の代わりに、例えば、ブレーカが採用される場合、ブレーカの先端部が作業部位に相当する。マシンガイダンス部50は、表示装置40、音声出力装置43等を通じて、作業情報をオペレータに通知し、オペレータによる操作装置26を通じたショベル100の操作をガイドする。
また、マシンガイダンス部50は、例えば、マシンコントロール機能に関するショベル100の制御を実行する。マシンガイダンス部50は、例えば、オペレータが手動で掘削操作を行っているときに、目標施工面とバケット6の先端位置とが一致するように、ブーム4、アーム5、及び、バケット6の少なくとも一つを自動的に動作させてもよい。
マシンガイダンス部50は、ブーム角度センサS1、アーム角度センサS2、バケット角度センサS3、機体傾斜センサS4、旋回状態センサS5、撮像装置S6、測位装置P1、通信装置T1及び入力装置42等から情報を取得する。そして、マシンガイダンス部50は、例えば、取得した情報に基づき、バケット6と目標施工面との間の距離を算出し、音声出力装置43からの音声及び表示装置40に表示される画像により、バケット6と目標施工面との間の距離の程度をオペレータに通知したり、アタッチメントの先端部(具体的には、バケット6の爪先や背面等の作業部位)が目標施工面に一致するように、アタッチメントの動作を自動的に制御したりする。マシンガイダンス部50は、当該マシンガイダンス機能及びマシンコントロール機能に関する詳細な機能構成として、位置算出部51と、距離算出部52と、情報伝達部53と、制御部54と、旋回角度算出部55と、を含む。
位置算出部51は、所定の測位対象の位置を算出する。例えば、位置算出部51は、アタッチメントの先端部、具体的には、バケット6の爪先や背面等の作業部位の基準座標系における座標点を算出する。具体的には、位置算出部51は、ブーム4、アーム5、及びバケット6のそれぞれの俯仰角度(ブーム角度、アーム角度、及びバケット角度)からバケット6の作業部位の座標点を算出する。
距離算出部52は、2つの測位対象間の距離を算出する。例えば、距離算出部52は、アタッチメントの先端部、具体的には、バケット6爪先や背面等の作業部位と目標施工面との間の距離を算出する。また、距離算出部52は、バケット6の作業部位としての背面と目標施工面との間の角度(相対角度)を算出してもよい。
情報伝達部53は、表示装置40や音声出力装置43等の所定の通知手段を通じて、各種情報をショベル100のオペレータに伝達(通知)する。情報伝達部53は、距離算出部52により算出された各種距離等の大きさ(程度)をショベル100のオペレータに通知する。例えば、表示装置40による視覚情報及び音声出力装置43による聴覚情報の少なくとも一方を用いて、バケット6の先端部と目標施工面との間の距離(の大きさ)をオペレータに伝える。また、情報伝達部53は、表示装置40による視覚情報及び音声出力装置43による聴覚情報の少なくとも一方を用いて、バケット6の作業部位としての背面と目標施工面との間の相対角度(の大きさ)をオペレータに伝えてもよい。
具体的には、情報伝達部53は、音声出力装置43による断続音を用いて、バケット6の作業部位と目標施工面との間の距離(例えば、鉛直距離)の大きさをオペレータに伝える。この場合、情報伝達部53は、鉛直距離が小さくなるほど、断続音の間隔を短くし、鉛直距離が大きくなるほど、断続音の感覚を長くしてよい。また、情報伝達部53は、連続音を用いてもよく、音の高低、強弱等を変化させながら、鉛直距離の大きさの違いを表すようにしてもよい。また、情報伝達部53は、バケット6の先端部が目標施工面よりも低い位置になった、つまり、目標施工面を超えてしまった場合、音声出力装置43を通じて警報を発してもよい。当該警報は、例えば、断続音より顕著に大きい連続音である。
また、情報伝達部53は、アタッチメントの先端部、具体的には、バケット6の作業部位と目標施工面との間の距離の大きさやバケット6の背面と目標施工面との間の相対角度の大きさ等を作業情報として表示装置40に表示させてもよい。表示装置40は、コントローラ30による制御下で、例えば、撮像装置S6から受信した画像データと共に、情報伝達部53から受信した作業情報を表示する。情報伝達部53は、例えば、アナログメータの画像やバーグラフインジケータの画像等を用いて、鉛直距離の大きさをオペレータに伝えるようにしてもよい。
制御部54は、オペレータによる操作装置26を通じたショベル100の手動操作に従って、複数の油圧アクチュエータ(具体的には、旋回油圧モータ2A、ブームシリンダ7、及びバケットシリンダ9)に対応する制御弁(具体的には、制御弁173、制御弁175L,175R、及び制御弁174)に作用するパイロット圧を個別に調整する。これにより、制御部54は、オペレータの操作に応じた油圧アクチュエータの動作を実現できる。
旋回角度算出部55は、上部旋回体3の旋回角度を算出する。これにより、コントローラ30は、上部旋回体3の現在の向きを特定することができる。旋回角度算出部55は、例えば、測位装置P1に含まれるGNSSコンパスの出力信号に基づき、基準方向に対する上部旋回体3の前後軸の角度を旋回角度として算出する。また、旋回角度算出部55は、旋回状態センサS5の検出信号に基づき、旋回角度を算出してもよい。また、施工現場に基準点が設定されている場合、旋回角度算出部55は、旋回軸から基準点を見た方向を基準方向としてもよい。
旋回角度は、基準方向に対するアタッチメント稼動面が延びる方向を示す。アタッチメント稼動面は、例えば、アタッチメントを縦断する仮想平面であり、旋回平面に垂直となるように配置される。旋回平面は、例えば、旋回軸に垂直な旋回フレームの底面を含む仮想平面である。コントローラ30(マシンガイダンス部50)は、例えば、アタッチメント稼動面が目標施工面の法線を含んでいると判断した場合に、上部旋回体3が目標施工面に正対していると判断する。
旋回角度算出部55により算出された旋回角度は、情報伝達部53によって視覚情報として表示装置40に表示されてもよい。また、旋回角度は、土砂荷重処理部60が土砂重量の計測する条件(例えば上部旋回体3が旋回したか否かの判定)として用いられてもよい。
また、旋回油圧モータ2Aは、第1ポート2A1及び第2ポート2A2を有している。油圧センサ21は、旋回油圧モータ2Aの第1ポート2A1の作動油の圧力を検出する。油圧センサ22は、旋回油圧モータ2Aの第2ポート2A2の作動油の圧力を検出する。油圧センサ21,22により検出された吐出圧に対応する検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。
また、第1ポート2A1は、リリーフ弁23を介して作動油タンクと接続される。リリーフ弁23は、第1ポート2A1側の圧力が所定のリリーフ圧に達した場合に開き、第1ポート2A1側の作動油を作動油タンクに排出する。同様に、第2ポート2A2は、リリーフ弁24を介して作動油タンクと接続される。リリーフ弁24は、第2ポート2A2側の圧力が所定のリリーフ圧に達した場合に開き、第2ポート2A2側の作動油を作動油タンクに排出する。
[ショベルの油圧システム]
次に、図3を参照して、本実施形態に係るショベル100の油圧システムについて説明する。
図3は、本実施形態に係るショベル100の油圧システムの構成の一例を概略的に示す図である。
なお、図3において、機械的動力系、作動油ライン、パイロットライン、及び電気制御系は、図2等の場合と同様、それぞれ、二重線、実線、破線、及び点線で示されている。
当該油圧回路により実現される油圧システムは、エンジン11により駆動されるメインポンプ14L,14Rのそれぞれから、センタバイパス油路C1L,C1R、パラレル油路C2L,C2Rを経て作動油タンクまで作動油を循環させる。
センタバイパス油路C1Lは、メインポンプ14Lを起点として、コントロールバルブ17内に配置される制御弁171,173,175L,176Lを順に通過し、作動油タンクに至る。
センタバイパス油路C1Rは、メインポンプ14Rを起点として、コントロールバルブ17内に配置される制御弁172,174,175R,176Rを順に通過し、作動油タンクに至る。
制御弁171は、メインポンプ14Lから吐出される作動油を走行油圧モータ1Lへ供給し、且つ、走行油圧モータ1Lが吐出する作動油を作動油タンクに排出させるスプール弁である。
制御弁172は、メインポンプ14Rから吐出される作動油を走行油圧モータ1Rへ供給し、且つ、走行油圧モータ1Rが吐出する作動油を作動油タンクへ排出させるスプール弁である。
制御弁173は、メインポンプ14Lから吐出される作動油を旋回油圧モータ2Aへ供給し、且つ、旋回油圧モータ2Aが吐出する作動油を作動油タンクへ排出させるスプール弁である。
制御弁174は、メインポンプ14Rから吐出される作動油をバケットシリンダ9へ供給し、且つ、バケットシリンダ9内の作動油を作動油タンクへ排出させるスプール弁である。
制御弁175L,175Rは、それぞれ、メインポンプ14L,14Rが吐出する作動油をブームシリンダ7へ供給し、且つ、ブームシリンダ7内の作動油を作動油タンクへ排出させるスプール弁である。
制御弁176L,176Rは、メインポンプ14L,14Rが吐出する作動油をアームシリンダ8へ供給し、且つ、アームシリンダ8内の作動油を作動油タンクへ排出させる。
制御弁171,172,173,174,175L,175R,176L,176Rは、それぞれ、パイロットポートに作用するパイロット圧に応じて、油圧アクチュエータに給排される作動油の流量を調整したり、流れる方向を切り換えたりする。
パラレル油路C2Lは、センタバイパス油路C1Lと並列的に、制御弁171,173,175L,176Lにメインポンプ14Lの作動油を供給する。具体的には、パラレル油路C2Lは、制御弁171の上流側でセンタバイパス油路C1Lから分岐し、制御弁171,173,175L,176Rのそれぞれに並列してメインポンプ14Lの作動油を供給可能に構成される。これにより、パラレル油路C2Lは、制御弁171,173,175Lの何れかによってセンタバイパス油路C1Lを通る作動油の流れが制限或いは遮断された場合に、より下流の制御弁に作動油を供給できる。
パラレル油路C2Rは、センタバイパス油路C1Rと並列的に、制御弁172,174,175R,176Rにメインポンプ14Rの作動油を供給する。具体的には、パラレル油路C2Rは、制御弁172の上流側でセンタバイパス油路C1Rから分岐し、制御弁172,174,175R,176Rのそれぞれに並列してメインポンプ14Rの作動油を供給可能に構成される。パラレル油路C2Rは、制御弁172,174,175Rの何れかによってセンタバイパス油路C1Rを通る作動油の流れが制限或いは遮断された場合に、より下流の制御弁に作動油を供給できる。
レギュレータ13L,13Rは、それぞれ、コントローラ30による制御下で、メインポンプ14L,14Rの斜板の傾転角を調節することによって、メインポンプ14L,14Rの吐出量を調節する。
吐出圧センサ28Lは、メインポンプ14Lの吐出圧を検出し、検出された吐出圧に対応する検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。吐出圧センサ28Rについても同様である。これにより、コントローラ30は、メインポンプ14L,14Rの吐出圧に応じて、レギュレータ13L,13Rを制御することができる。
センタバイパス油路C1L,C1Rには、最も下流にある制御弁176L,176Rのそれぞれと作動油タンクとの間には、ネガティブコントロール絞り(以下、「ネガコン絞り」)18L,18Rが設けられる。これにより、メインポンプ14L,14Rにより吐出された作動油の流れは、ネガコン絞り18L,18Rで制限される。そして、ネガコン絞り18L,18Rは、レギュレータ13L,13Rを制御するための制御圧(以下、「ネガコン圧」)を発生させる。
ネガコン圧センサ19L,19Rは、ネガコン圧を検出し、検出されたネガコン圧に対応する検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。
コントローラ30は、吐出圧センサ28L,28Rにより検出されるメインポンプ14L,14Rの吐出圧に応じて、レギュレータ13L,13Rを制御し、メインポンプ14L,14Rの吐出量を調節してよい。例えば、コントローラ30は、メインポンプ14Lの吐出圧の増大に応じて、レギュレータ13Lを制御し、メインポンプ14Lの斜板傾転角を調節することにより、吐出量を減少させてよい。レギュレータ13Rについても同様である。これにより、コントローラ30は、吐出圧と吐出量との積で表されるメインポンプ14L,14Rの吸収馬力がエンジン11の出力馬力を超えないように、メインポンプ14L,14Rの全馬力制御を行うことができる。
また、コントローラ30は、ネガコン圧センサ19L,19Rにより検出されるネガコン圧に応じて、レギュレータ13L,13Rを制御することにより、メインポンプ14L,14Rの吐出量を調節してよい。例えば、コントローラ30は、ネガコン圧が大きいほどメインポンプ14L,14Rの吐出量を減少させ、ネガコン圧が小さいほどメインポンプ14L,14Rの吐出量を増大させる。
具体的には、ショベル100における油圧アクチュエータが何れも操作されていない待機状態(図3に示す状態)の場合、メインポンプ14L,14Rから吐出される作動油は、センタバイパス油路C1L,C1Rを通ってネガコン絞り18L,18Rに至る。そして、メインポンプ14L,14Rから吐出される作動油の流れは、ネガコン絞り18L,18Rの上流で発生するネガコン圧を増大させる。その結果、コントローラ30は、メインポンプ14L,14Rの吐出量を許容最小吐出量まで減少させ、吐出した作動油がセンタバイパス油路C1L,C1Rを通過する際の圧力損失(ポンピングロス)を抑制する。
一方、何れかの油圧アクチュエータが操作装置26を通じて操作された場合、メインポンプ14L,14Rから吐出される作動油は、操作対象の油圧アクチュエータに対応する制御弁を介して、操作対象の油圧アクチュエータに流れ込む。そして、メインポンプ14L,14Rから吐出される作動油の流れは、ネガコン絞り18L,18Rに至る量を減少或いは消失させ、ネガコン絞り18L,18Rの上流で発生するネガコン圧を低下させる。その結果、コントローラ30は、メインポンプ14L,14Rの吐出量を増大させ、操作対象の油圧アクチュエータに十分な作動油を循環させ、操作対象の油圧アクチュエータを確実に駆動させることができる。
[ショベルのマシンコントロール機能に関する構成の詳細]
次に、図4を参照して、ショベル100のマシンコントロール機能に関する構成の詳細について説明する。
図4は、本実施形態に係るショベル100の油圧システムのうちの操作系に関する構成部分の一例を概略的に示す図である。具体的には、図4(A)は、ブームシリンダ7を油圧制御する制御弁175L,175Rにパイロット圧を作用させるパイロット回路の一例を示す図である。また、図4(B)は、バケットシリンダ9を油圧制御する制御弁174にパイロット圧を作用させるパイロット回路の一例を示す図である。また、図4(C)は、旋回油圧モータ2Aを油圧制御する制御弁173にパイロット圧を作用させるパイロット回路の一例を示す図である。
また、例えば、図4(A)に示すように、レバー装置26Aは、オペレータ等がブーム4に対応するブームシリンダ7を操作するために用いられる。レバー装置26Aは、パイロットポンプ15から吐出される作動油を利用して、その操作内容に応じたパイロット圧を二次側に出力する。
シャトル弁32ALは、二つの入口ポートが、それぞれ、ブーム4の上げ方向の操作(以下、「ブーム上げ操作」)に対応するレバー装置26Aの二次側のパイロットラインと、比例弁31ALの二次側のパイロットラインとに接続され、出口ポートが、制御弁175Lの右側のパイロットポート及び制御弁175Rの左側のパイロットポートに接続される。
シャトル弁32ARは、二つの入口ポートが、それぞれ、ブーム4の下げ方向の操作(以下、「ブーム下げ操作」)に対応するレバー装置26Aの二次側のパイロットラインと、比例弁31ARの二次側のパイロットラインとに接続され、出口ポートが、制御弁175Rの右側のパイロットポートに接続される。
つまり、レバー装置26Aは、シャトル弁32AL,32ARを介して、操作内容(例えば、操作方向及び操作量)に応じたパイロット圧を制御弁175L,175Rのパイロットポートに作用させる。具体的には、レバー装置26Aは、ブーム上げ操作された場合に、操作量に応じたパイロット圧をシャトル弁32ALの一方の入口ポートに出力し、シャトル弁32ALを介して、制御弁175Lの右側のパイロットポートと制御弁175Rの左側のパイロットポートに作用させる。また、レバー装置26Aは、ブーム下げ操作された場合に、操作量に応じたパイロット圧をシャトル弁32ARの一方の入口ポートに出力し、シャトル弁32ARを介して、制御弁175Rの右側のパイロットポートに作用させる。
比例弁31ALは、コントローラ30から入力される制御電流に応じて動作する。具体的には、比例弁31ALは、パイロットポンプ15から吐出される作動油を利用して、コントローラ30から入力される制御電流に応じたパイロット圧をシャトル弁32ALの他方の入口ポートに出力する。これにより、比例弁31ALは、シャトル弁32ALを介して、制御弁175Lの右側のパイロットポート及び制御弁175Rの左側のパイロットポートに作用するパイロット圧を調整することができる。
比例弁31ARは、コントローラ30から入力される制御電流に応じて動作する。具体的には、比例弁31ARは、パイロットポンプ15から吐出される作動油を利用して、コントローラ30から入力される制御電流に応じたパイロット圧をシャトル弁32ARの他方の入口ポートに出力する。これにより、比例弁31ARは、シャトル弁32ARを介して、制御弁175Rの右側のパイロットポートに作用するパイロット圧を調整することができる。
つまり、比例弁31AL,31ARは、レバー装置26Aの操作状態に依らず、制御弁175L、175Rを任意の弁位置で停止できるように、二次側に出力するパイロット圧を調整することができる。
比例弁33ALは、比例弁31ALと同様に、マシンコントロール用制御弁として機能する。比例弁33ALは、操作装置26とシャトル弁32ALとを接続する管路に配置され、その管路の流路面積を変更できるように構成されている。本実施形態では、比例弁33ALは、コントローラ30が出力する制御指令に応じて動作する。そのため、コントローラ30は、オペレータによる操作装置26の操作とは無関係に、操作装置26が吐出する作動油の圧力を減圧した上で、シャトル弁32ALを介し、コントロールバルブ17内の対応する制御弁のパイロットポートに供給できる。
同様に、比例弁33ARは、マシンコントロール用制御弁として機能する。比例弁33ARは、操作装置26とシャトル弁32ARとを接続する管路に配置され、その管路の流路面積を変更できるように構成されている。本実施形態では、比例弁33ARは、コントローラ30が出力する制御指令に応じて動作する。そのため、コントローラ30は、オペレータによる操作装置26の操作とは無関係に、操作装置26が吐出する作動油の圧力を減圧した上で、シャトル弁32ARを介し、コントロールバルブ17内の対応する制御弁のパイロットポートに供給できる。
操作圧センサ29Aは、オペレータによるレバー装置26Aに対する操作内容を圧力(操作圧)の形で検出し、検出された圧力に対応する検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。これにより、コントローラ30は、レバー装置26Aに対する操作内容を把握できる。
コントローラ30は、オペレータによるレバー装置26Aに対するブーム上げ操作とは無関係に、パイロットポンプ15から吐出される作動油を、比例弁31AL及びシャトル弁32ALを介して、制御弁175Lの右側のパイロットポート及び制御弁175Rの左側のパイロットポートに供給させることができる。また、コントローラ30は、オペレータによるレバー装置26Aに対するブーム下げ操作とは無関係に、パイロットポンプ15から吐出される作動油を、比例弁31AR及びシャトル弁32ARを介して、制御弁175Rの右側のパイロットポートに供給できる。即ち、コントローラ30は、ブーム4の上げ下げの動作を自動制御することができる。また、コントローラ30は、特定の操作装置26に対する操作が行われている場合であっても、その特定の操作装置26に対応する油圧アクチュエータの動作を強制的に停止させることができる。
比例弁33ALは、コントローラ30が出力する制御指令(電流指令)に応じて動作する。そして、パイロットポンプ15からレバー装置26A、比例弁33AL、及びシャトル弁32ALを介して制御弁175Lの右側パイロットポート及び制御弁175Rの左側パイロットポートに導入される作動油によるパイロット圧を減圧する。比例弁33ARは、コントローラ30が出力する制御指令(電流指令)に応じて動作する。そして、パイロットポンプ15からレバー装置26A、比例弁33AR、及びシャトル弁32ARを介して制御弁175Rの右側パイロットポートに導入される作動油によるパイロット圧を減圧する。比例弁33AL、33ARは、制御弁175L、175Rを任意の弁位置で停止できるようにパイロット圧を調整可能である。
この構成により、コントローラ30は、オペレータによるブーム上げ操作が行われている場合であっても、必要に応じて、制御弁175の上げ側のパイロットポート(制御弁175Lの左側パイロットポート及び制御弁175Rの右側パイロットポート)に作用するパイロット圧を減圧し、ブーム4の閉じ動作を強制的に停止させることができる。オペレータによるブーム下げ操作が行われているときにブーム4の下げ動作を強制的に停止させる場合についても同様である。
或いは、コントローラ30は、オペレータよるブーム上げ操作が行われている場合であっても、必要に応じて、比例弁31ARを制御し、制御弁175の上げ側のパイロットポートの反対側にある、制御弁175の下げ側のパイロットポート(制御弁175Rの右側パイロットポート)に作用するパイロット圧を増大させ、制御弁175を強制的に中立位置に戻すことで、ブーム4の上げ動作を強制的に停止させてもよい。この場合、比例弁33ALは省略されてもよい。オペレータによるブーム下げ操作が行われている場合にブーム4の下げ動作を強制的に停止させる場合についても同様である。
図4(B)に示すように、レバー装置26Bは、オペレータ等がバケット6に対応するバケットシリンダ9を操作するために用いられる。レバー装置26Bは、パイロットポンプ15から吐出される作動油を利用して、その操作内容に応じたパイロット圧を二次側に出力する。
シャトル弁32BLは、二つの入口ポートが、それぞれ、バケット6の閉じ方向の操作(以下、「バケット閉じ操作」)に対応するレバー装置26Bの二次側のパイロットラインと、比例弁31BLの二次側のパイロットラインとに接続され、出口ポートが、制御弁174の左側のパイロットポートに接続される。
シャトル弁32BRは、二つの入口ポートが、それぞれ、バケット6の開き方向の操作(以下、「バケット開き操作」)に対応するレバー装置26Bの二次側のパイロットラインと、比例弁31BRの二次側のパイロットラインとに接続され、出口ポートが、制御弁174の右側のパイロットポートに接続される。
つまり、レバー装置26Bは、シャトル弁32BL,32BRを介して、操作内容に応じたパイロット圧を制御弁174のパイロットポートに作用させる。具体的には、レバー装置26Bは、バケット閉じ操作された場合に、操作量に応じたパイロット圧をシャトル弁32BLの一方の入口ポートに出力し、シャトル弁32BLを介して、制御弁174の左側のパイロットポートに作用させる。また、レバー装置26Bは、バケット開き操作された場合に、操作量に応じたパイロット圧をシャトル弁32BRの一方の入口ポートに出力し、シャトル弁32BRを介して、制御弁174の右側のパイロットポートに作用させる。
比例弁31BLは、コントローラ30から入力される制御電流に応じて動作する。具体的には、比例弁31BLは、パイロットポンプ15から吐出される作動油を利用して、コントローラ30から入力される制御電流に応じたパイロット圧をシャトル弁32BLの他方のパイロットポートに出力する。これにより、比例弁31BLは、シャトル弁32BLを介して、制御弁174の左側のパイロットポートに作用するパイロット圧を調整することができる。
比例弁31BRは、コントローラ30が出力する制御電流に応じて動作する。具体的には、比例弁31BRは、パイロットポンプ15から吐出される作動油を利用して、コントローラ30から入力される制御電流に応じたパイロット圧をシャトル弁32BRの他方のパイロットポートに出力する。これにより、比例弁31BRは、シャトル弁32BRを介して、制御弁174の右側のパイロットポートに作用するパイロット圧を調整することができる。
つまり、比例弁31BL,31BRは、レバー装置26Bの操作状態に依らず、制御弁174を任意の弁位置で停止できるように、二次側に出力するパイロット圧を調整することができる。
比例弁33BLは、比例弁31BLと同様に、マシンコントロール用制御弁として機能する。比例弁33BLは、操作装置26とシャトル弁32BLとを接続する管路に配置され、その管路の流路面積を変更できるように構成されている。本実施形態では、比例弁33BLは、コントローラ30が出力する制御指令に応じて動作する。そのため、コントローラ30は、オペレータによる操作装置26の操作とは無関係に、操作装置26が吐出する作動油の圧力を減圧した上で、シャトル弁32BLを介し、コントロールバルブ17内の対応する制御弁のパイロットポートに供給できる。
同様に、比例弁33BRは、マシンコントロール用制御弁として機能する。比例弁33BRは、操作装置26とシャトル弁32BRとを接続する管路に配置され、その管路の流路面積を変更できるように構成されている。本実施形態では、比例弁33BRは、コントローラ30が出力する制御指令に応じて動作する。そのため、コントローラ30は、オペレータによる操作装置26の操作とは無関係に、操作装置26が吐出する作動油の圧力を減圧した上で、シャトル弁32BRを介し、コントロールバルブ17内の対応する制御弁のパイロットポートに供給できる。
操作圧センサ29Bは、オペレータによるレバー装置26Bに対する操作内容を圧力(操作圧)の形で検出し、検出された圧力に対応する検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。これにより、コントローラ30は、レバー装置26Bの操作内容を把握できる。
コントローラ30は、オペレータによるレバー装置26Bに対するバケット閉じ操作とは無関係に、パイロットポンプ15から吐出される作動油を、比例弁31BL及びシャトル弁32BLを介して、制御弁174の左側のパイロットポートに供給させることができる。また、コントローラ30は、オペレータによるレバー装置26Bに対するバケット開き操作とは無関係に、パイロットポンプ15から吐出される作動油を、比例弁31BR及びシャトル弁32BRを介して、制御弁174の右側のパイロットポートに供給させることができる。即ち、コントローラ30は、バケット6の開閉動作を自動制御することができる。また、コントローラ30は、特定の操作装置26に対する操作が行われている場合であっても、その特定の操作装置26に対応する油圧アクチュエータの動作を強制的に停止させることができる。
なお、オペレータによるバケット閉じ操作又はバケット開き操作が行われている場合にバケット6の動作を強制的に停止させる比例弁33BL,33BRの操作は、オペレータによるブーム上げ操作又はブーム下げ操作が行われている場合にブーム4の動作を強制的に停止させる比例弁33AL,33ARの操作と同様であり、重複する説明を省略する。
また、例えば、図4(C)に示すように、レバー装置26Cは、オペレータ等が上部旋回体3(旋回機構2)に対応する旋回油圧モータ2Aを操作するために用いられる。レバー装置26Cは、パイロットポンプ15から吐出される作動油を利用して、その操作内容に応じたパイロット圧を二次側に出力する。
シャトル弁32CLは、二つの入口ポートが、それぞれ、上部旋回体3の左方向の旋回操作(以下、「左旋回操作」)に対応するレバー装置26Cの二次側のパイロットラインと、比例弁31CLの二次側のパイロットラインとに接続され、出口ポートが、制御弁173の左側のパイロットポートに接続される。
シャトル弁32CRは、二つの入口ポートが、それぞれ、上部旋回体3の右方向の旋回操作(以下、「右旋回操作」)に対応するレバー装置26Cの二次側のパイロットラインと、比例弁31CRの二次側のパイロットラインとに接続され、出口ポートが、制御弁173の右側のパイロットポートに接続される。
つまり、レバー装置26Cは、シャトル弁32CL,32CRを介して、左右方向への操作内容に応じたパイロット圧を制御弁173のパイロットポートに作用させる。具体的には、レバー装置26Cは、左旋回操作された場合に、操作量に応じたパイロット圧をシャトル弁32CLの一方の入口ポートに出力し、シャトル弁32CLを介して、制御弁173の左側のパイロットポートに作用させる。また、レバー装置26Cは、右旋回操作された場合に、操作量に応じたパイロット圧をシャトル弁32CRの一方の入口ポートに出力し、シャトル弁32CRを介して、制御弁173の右側のパイロットポートに作用させる。
比例弁31CLは、コントローラ30から入力される制御電流に応じて動作する。具体的には、比例弁31CLは、パイロットポンプ15から吐出される作動油を利用して、コントローラ30から入力される制御電流に応じたパイロット圧をシャトル弁32CLの他方のパイロットポートに出力する。これにより、比例弁31CLは、シャトル弁32CLを介して、制御弁173の左側のパイロットポートに作用するパイロット圧を調整することができる。
比例弁31CRは、コントローラ30が出力する制御電流に応じて動作する。具体的には、比例弁31CRは、パイロットポンプ15から吐出される作動油を利用して、コントローラ30から入力される制御電流に応じたパイロット圧をシャトル弁32CRの他方のパイロットポートに出力する。これにより、比例弁31CRは、シャトル弁32CRを介して、制御弁173の右側のパイロットポートに作用するパイロット圧を調整することができる。
つまり、比例弁31CL,31CRは、レバー装置26Cの操作状態に依らず、制御弁173を任意の弁位置で停止できるように、二次側に出力するパイロット圧を調整することができる。
比例弁33CLは、比例弁31CLと同様に、マシンコントロール用制御弁として機能する。比例弁33CLは、操作装置26とシャトル弁32CLとを接続する管路に配置され、その管路の流路面積を変更できるように構成されている。本実施形態では、比例弁33CLは、コントローラ30が出力する制御指令に応じて動作する。そのため、コントローラ30は、オペレータによる操作装置26の操作とは無関係に、操作装置26が吐出する作動油の圧力を減圧した上で、シャトル弁32CLを介し、コントロールバルブ17内の対応する制御弁のパイロットポートに供給できる。
同様に、比例弁33CRは、マシンコントロール用制御弁として機能する。比例弁33CRは、操作装置26とシャトル弁32CRとを接続する管路に配置され、その管路の流路面積を変更できるように構成されている。本実施形態では、比例弁33CRは、コントローラ30が出力する制御指令に応じて動作する。そのため、コントローラ30は、オペレータによる操作装置26の操作とは無関係に、操作装置26が吐出する作動油の圧力を減圧した上で、シャトル弁32CRを介し、コントロールバルブ17内の対応する制御弁のパイロットポートに供給できる。
操作圧センサ29Cは、オペレータによるレバー装置26Cに対する操作状態を圧力として検出し、検出された圧力に対応する検出信号は、コントローラ30に取り込まれる。これにより、コントローラ30は、レバー装置26Cに対する左右方向への操作内容を把握できる。
コントローラ30は、オペレータによるレバー装置26Cに対する左旋回操作とは無関係に、パイロットポンプ15から吐出される作動油を、比例弁31CL及びシャトル弁32CLを介して、制御弁173の左側のパイロットポートに供給させることができる。また、コントローラ30は、オペレータによるレバー装置26Cに対する右旋回操作とは無関係に、パイロットポンプ15から吐出される作動油を、比例弁31CR及びシャトル弁32CRを介して、制御弁173の右側のパイロットポートに供給させることができる。即ち、コントローラ30は、上部旋回体3の左右方向への旋回動作を自動制御することができる。また、コントローラ30は、特定の操作装置26に対する操作が行われている場合であっても、その特定の操作装置26に対応する油圧アクチュエータの動作を強制的に停止させることができる。
なお、オペレータによる旋回操作が行われている場合に上部旋回体3の動作を強制的に停止させる比例弁33CL,33CRの操作は、オペレータによるブーム上げ操作又はブーム下げ操作が行われている場合にブーム4の動作を強制的に停止させる比例弁33AL,33ARの操作と同様であり、重複する説明を省略する。
なお、ショベル100は、更に、アーム5を自動的に開閉させる構成、及び、下部走行体1を自動的に前進・後進させる構成を備えていてもよい。この場合、油圧システムのうち、アームシリンダ8の操作系に関する構成部分、走行油圧モータ1Lの操作系に関する構成部分、及び、走行油圧モータ1Rの操作に関する構成部分は、ブームシリンダ7の操作系に関する構成部分等(図4(A)~(C))と同様に構成されてよい。
また、ショベル100は、例えば、通信装置T1を用いて、間接的又は直接的に、(図示しない)外部装置と相互に通信を行ってもよい。
ショベル100は、キャビン10に搭乗するオペレータによって操作可能に構成されるのに代えて、或いは、加えて、ショベル100の外部から遠隔操作(リモート操作)が可能に構成されてもよい。ショベル100が遠隔操作される場合、キャビン10の内部は、無人状態であってもよい。以下、オペレータの操作には、キャビン10のオペレータの操作装置26に対する操作、及び外部のオペレータの遠隔操作の少なくとも一方が含まれる前提で説明を進める。
遠隔操作には、例えば、所定の外部装置で行われるショベル100のアクチュエータに関する操作入力によって、ショベル100が操作される態様が含まれる。この場合、ショベル100は、例えば、後述の通信装置T1を通じて、例えば、遠隔操作用の上部旋回体3の前方を撮像する前カメラS6Fが出力する画像情報(撮像画像)を外部装置に送信してよい。そして、外部装置は、自装置に設けられる表示装置(以下、「遠隔操作用表示装置」)に受信される画像情報(撮像画像)を表示させてよい。また、ショベル100のキャビン10の内部の表示装置40に表示される各種の情報画像(情報画面)は、同様に、外部装置の遠隔操作用表示装置にも表示されてよい。これにより、外部装置のオペレータは、例えば、遠隔操作用表示装置に表示されるショベル100の周辺の様子を表す撮像画像や情報画面等の表示内容を確認しながら、ショベル100を遠隔操作することができる。そして、ショベル100は、通信装置T1により外部装置から受信される、遠隔操作の内容を表す遠隔操作信号に応じて、アクチュエータを動作させ、下部走行体1(左右のクローラ)、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素を駆動してよい。
また、遠隔操作には、例えば、ショベル100の周辺の人(例えば、作業者)のショベル100に対する外部からの音声入力やジェスチャ入力等によって、ショベル100が操作される態様が含まれてよい。具体的には、ショベル100は、ショベル100(自機)に搭載される音声入力装置(例えば、マイクロフォン)やジェスチャ入力装置(例えば、撮像装置)等を通じて、周辺の作業者等により発話される音声や作業者等により行われるジェスチャ等を認識する。そして、ショベル100は、認識した音声やジェスチャ等の内容に応じて、アクチュエータを動作させ、下部走行体1(左右のクローラ)、上部旋回体3、ブーム4、アーム5、及びバケット6等の被駆動要素を駆動してもよい。
[ショベルの土砂荷重検出機能に関する構成の詳細]
次に、図5を参照して、本実施形態に係るショベル100の土砂荷重検出機能に関する構成の詳細について説明する。図5は、本実施形態に係るショベル100のうちの土砂荷重検出機能に関する構成部分の一例を概略的に示す図である。
コントローラ30は、上述した構成に加えて、バケット6で掘削した土砂の荷重を検出する機能に関する機能部として、土砂荷重処理部60を含む。
土砂荷重処理部60は、判定部61と、積載物重量算出部62と、最大積載量検出部63と、加算積載量算出部64と、残積載量算出部65と、を有する。
ここで、本実施形態に係るショベル100によるダンプトラックへの土砂(積載物)の積み込み作業の動作の一例について説明する。
まず、ショベル100は、掘削位置において、アタッチメントを制御してバケット6により土砂を掘削する(掘削動作)。次に、ショベル100は、上部旋回体3を旋回させ、バケット6を掘削位置から放土位置へと移動する(旋回動作)。放土位置の下方には、ダンプトラックの荷台が配置されている。次に、ショベル100は、放土位置において、アタッチメントを制御してバケット6内の土砂を放土することにより、バケット6内の土砂をダンプトラックの荷台へと積み込む(放土動作)。次に、ショベル100は、上部旋回体3を旋回させ、バケット6を放土位置から掘削位置へと移動する(旋回動作)。これらの動作を繰り返すことにより、ショベル100は、掘削した土砂をダンプトラックの荷台へと積み込む。
判定部61は、バケット6に積載された土砂(物体の一例)等の重量を検出する条件を満たしているか否かを判定する。
本実施形態では、バケット6に積載された土砂(物体の一例)等の重量を計測するための、バケット6の高さによる計測可能な区間(以下、計測区間と称する)が設定されている。なお、計測区間は、バケット6の土砂重量を算出するために設けられた、高さ方向の区間であって、実施態様に応じて定められる。
判定部61は、バケット6に土砂(物体の一例)等を積載した後、ブーム4の上げ動作において、バケット6の高さが、計測区間に含まれているか否かを判定する。ブーム4の上げ動作で、計測区間の下端に到達した場合、さらに、判定部61は、アタッチメントの動作として検出された検出信号(検出情報の一例)が、ブーム4の上げ動作の安定に関する所定の条件を満たしているか否かの判定を開始する。
つまり、判定部61が、バケット6の高さが計測区間に含まれると共に、検出信号が、ブーム4の上げ動作の安定に関する所定の条件を満たしたと判定した場合に、後述する積載物重量算出部62が、検出信号に基づいて、バケット6に積載された土砂の重量(以下、土砂重量とも称する)を算出する。なお、判定部61が判定に用いる検出信号は、1個に制限するものではなく、複数であってもよい。
本実施形態に係る判定部61が判定する所定の条件について説明する。判定部61は、シリンダ圧センサからの検出信号から導出される、ブーム4のフートピン周りの角加速度(単位時間当たりの速度の変化量)が第1の閾値(所定の閾値の一例)より低いか否かを判定する。さらに、本実施形態に係る判定部61は、シリンダ圧センサからの検出信号から導出される、(ブーム4の上げ動作を行わせる)ブームシリンダ7の推力の変化量(単位時間当たりの推力の変化量)が第2の閾値(所定の閾値の一例)より低いか否かを判定する。
本実施形態に係る判定部61は、当該判定を所定時間(例えば0.1秒)毎に行う。そして、ブーム4の角加速度が第1の閾値(所定の閾値の一例)より低いと判定され、且つブームシリンダ7の推力の変化量(微分値)が第2の閾値(所定の閾値の一例)より低いと判定された時間が、所定時間以上継続している場合に、判定部61は、土砂重量(物体の重量の一例)を計測する条件を満たしたと判定する。さらに、本実施形態に係る判定部61は、上記の条件に加えて、旋回角度算出部55による算出結果に基づいて、上部旋回体3の旋回動作による影響が少ないと判定した場合、土砂重量を計測する条件を満たしたと判定してもよい。判定部61が旋回動作による影響が少ないと判定した場合は、例えば、上部旋回体3の旋回動作が行われていないと判定した場合、上部旋回体3の旋回角速度が所定の角速度よりも小さいと判定した場合、又は、上部旋回体3の旋回角加速度が所定の角加速度よりも小さいと判定した場合等とする。当該判定によって、ブーム4の速度が安定している時に土砂重量を計測できる。なお、所定時間(例えば数秒)、所定の角速度、及び所定の角加速度は、実施態様に応じて定められるものとする。
本実施形態に係る土砂重量を計測する所定の条件は、一例として示したものであって、当該所定の条件に制限されるものではない。所定の条件を満たすか否かの判定するためのパラメータは、シリンダの推力の変化量(微分値)、及びブーム4の角加速度に制限するものではない。所定の条件は、アタッチメントの持ち上げが安定しているか否かを判定する条件であればよい。このため、所定の条件の判定に用いるパラメータは、例えば、バケット6のブーム持ち上げ状態を認識可能なパラメータであればよい。このため、所定の条件を満たすか否かの判定するためのパラメータとしては、ブーム4のフートピン周りで回転する速度、ブーム4のフートピン周りで回転(移動)するジャーク値(加速度の変化量)、ブーム4の上げ動作を行わせるブームシリンダ7内の内圧、ブーム4の上げ動作で生じているトルクのうちいずれか一つ以上を用いてもよい。また、本実施形態は、アタッチメントの上げ動作を、ブーム4の上げ動作に制限するものではなく、アーム5の移動(回転)動作を、バケット6を持ち上げるためのアタッチメントの上げ動作として、土砂重量を計測する条件に適用してもよい。実施態様に応じて、これらのパラメータを用いることで、土砂重量の計測精度を向上させることができる。さらには、アタッチメントの持ち上げが安定しているか否かを判定する条件として、旋回角度算出部55による算出結果に基づいて上部旋回体3の旋回動作が行われているか否か、上部旋回体3の旋回角速度が所定の角速度よりも小さいか否か、又は、上部旋回体3の旋回角加速度が所定の角加速度よりも小さいか否か等の旋回動作による影響の度合いを含んでもよい。
積載物重量算出部62は、判定部61によって土砂重量を計測する条件を満たしたと判定された場合に、シリンダ圧センサからの検出信号から導出されるブームシリンダ7の推力(ブームロッド圧センサS7R、ブームボトム圧センサS7Bの測定値)及び土砂重心に基づいて、バケット6内の土砂重量を算出する。具体的な算出手法については後述する。
土砂重量は、例えば、ブーム4の根元回りのトルクの釣り合いで算出される。具体的には、バケット6内の土砂によってブームシリンダ7の推力が増加し、ブームシリンダ7の推力から算出されるブーム4の根元回りのトルクも増加する。トルクの増加分と、土砂重量及び土砂重心から計算されるトルクとが、一致する。このように、積載物重量算出部62は、検出信号から導出されるブームシリンダ7の推力(ブームロッド圧センサS7R、ブームボトム圧センサS7Bの測定値)及び土砂重心に基づいて、土砂重量を算出する。なお、土砂重心は、例えば、実験的に予め求めてコントローラ30に記憶させておく。
なお、本実施形態は、ブームシリンダ7の推力に基づいて土砂重量を算出する例を説明するが、土砂重量の算出方法はこれに限られるものではない。本実施形態に係る積載物重量算出部62は、アタッチメントの動作として検出された検出信号に基づいて土砂重量を算出すればよい。例えば、積載物重量算出部62は、アームシリンダ8の推力(アームロッド圧センサS8R、アームボトム圧センサS8Bの測定値)に基づいて土砂重量を算出してもよく、バケットシリンダ9(バケットロッド圧センサS9R、バケットボトム圧センサS9Bの測定値)の推力に基づいて土砂重量を算出してもよい。
最大積載量検出部63は、土砂を積載する対象のダンプトラックの最大積載量を検出する。例えば、最大積載量検出部63は、撮像装置S6で撮像された画像に基づいて、土砂を積載する対象のダンプトラックを特定する。次に、最大積載量検出部63は、特定されたダンプトラックの画像に基づいて、ダンプトラックの最大積載量を検出する。例えば、最大積載量検出部63は、特定されたダンプトラックの画像に基づいて、ダンプトラックの車種(サイズ等)を判定する。最大積載量検出部63は、車種と最大積載量とを対応付けしたテーブルを有しており、画像から判定した車種及びテーブルに基づいて、ダンプトラックの最大積載量を求める。なお、入力装置42によってダンプトラックの最大積載量、車種等が入力され、最大積載量検出部63は、入力装置42の入力情報に基づいて、ダンプトラックの最大積載量を求めてもよい。
加算積載量算出部64は、ダンプトラックに積載された土砂重量を算出する。即ち、バケット6内の土砂がダンプトラックの荷台に放土されるごとに、加算積載量算出部64は、積載物重量算出部62で算出されたバケット6内の土砂重量を加算して、ダンプトラックの荷台に積載された土砂重量の合計である加算積載量(合計重量)を算出する。なお、土砂を積載する対象のダンプトラックが新しいダンプトラックとなった場合には、加算積載量はリセットされる。
残積載量算出部65は、最大積載量検出部63で検出したダンプトラックの最大積載量と、加算積載量算出部64で算出した現在の加算積載量との差を残積載量として算出する。残積載量とは、ダンプトラックに積載可能な土砂の残りの重量である。
表示装置40には、積載物重量算出部62で算出されたバケット6内の土砂重量、最大積載量検出部63で検出されたダンプトラックの最大積載量、加算積載量算出部64で算出されたダンプトラックの加算積載量(荷台に積載された土砂重量の合計)、残積載量算出部65で算出されたダンプトラックの残積載量(積載可能な土砂の残りの重量)が表示されてもよい。
なお、加算積載量が最大積載量を超えた場合、表示装置40に警告が出るように構成されていてもよい。また、算出されたバケット6内の土砂重量が残積載量を超える場合、表示装置40に警告が出るように構成されていてもよい。なお、警告は、表示装置40に表示される場合に限られず、音声出力装置43による音声出力であってもよい。これにより、ダンプトラックの最大積載量を超えて土砂が積載されることを防止することができる。
[ショベルの掘削。積み込み動作]
次に、ショベル100の動作の一例について、図6を用いて説明する。図6は、ショベル100における深掘り掘削・積込み動作を説明する図である。
まず、図6(A)に示すように、オペレータは、ブーム下げ操作を行う。そして、オペレータは、バケット6の先端が掘削対象に関して所望の高さ位置に来るにように位置決めし、図6(B)に示すようにバケット6を開いた状態から徐々に閉じる。このとき掘削土は、バケット6内に入る。
次に、オペレータは、バケット6の上縁を略水平にした状態で、ブーム4を上げてバケット6を図6(C)に示す位置まで上げる。この際、オペレータは、ブーム4を上げるとともに、アーム5を閉じる操作を行ってもよい。
また、ブーム4の上げ動作で、ブーム4の高さが計測区間に到達した際に、ブーム4のフートピン周りの角加速度が第1の閾値より小さく、且つシリンダの推力の変化量(微分値)が第2の閾値より小さいと判定された時間が所定時間以上長い場合に、積載物重量算出部62は、バケット6内の土砂重量を算出する。また、土砂重量を算出するための条件を満たしていない場合、情報伝達部53は、オペレータに対して、条件を満たすような操作を行う旨の注意を促してもよい。
図6(C)に示される例では、ブーム4の上げ動作を行っている場合に、旋回角度算出部55による算出結果に基づいて、上部旋回体3の旋回動作による影響が少ないと判定した場合、土砂重量を計測する条件を満たしたと判定してもよい。旋回動作による影響が少ないと判定した場合としては、上述したように、上部旋回体3の旋回動作が行われていないと判定した場合、上部旋回体3の旋回角速度が所定の角速度よりも小さいと判定した場合、又は、上部旋回体3の旋回角加速度が所定の角加速度よりも小さいと判定した場合等とする。このように、本実施形態においては、積載物重量算出部62は、上部旋回体3の旋回動作による影響が少ないブーム4上げの動作中に、バケット 6(作業具の一例)の土砂重量(積載物の重量)を計算する。したがって、旋回軸周りで回転する機構(例えば、ブーム4、アーム5、又はバケット6)によって引き起こされる、当該機構(例えば、ブーム4、アーム5、又はバケット6)の慣性力、および摩擦力によって生じる重量の算出の補償を考慮しなくてよい。したがって、積載物の重量の検出精度の向上を実現できると共に、演算負荷の軽減を実現できる。
また、ブーム4の高さが計測区間に存在する間に、判定部61がバケット6に積載された土砂重量を検出する条件を満たさなかった場合、積載物重量算出部62は、ブーム4の高さが計測区間に存在する間に取得した検出信号に基づいて、バケット6内の土砂重量を算出する。そして、積載物重量算出部62は、算出された土砂重量(物体の重量の一例)を示した情報に対して、誤差が生じている可能性がある旨を示した情報を付与する。付与する情報は、誤差が生じている旨を表したフラグでもよいし、所定の警告情報でもよい。これにより、今回検出された重量に誤差が生じていることを考慮して、ダンプトラックDTへの積み込み作業を行うことができる。つまり、誤差が生じていることを考慮して積み込みができるので、意図しない積み込みの重量誤差が生じることによる作業効率の低下を抑制できる。
そして、オペレータは、図6(D)に示すように、バケット6の底部が地面から所望の高さとなるまでブーム4を上げる。所望の高さは例えばダンプトラックDT(後述する図6(E)参照)の高さ以上の高さである。オペレータは、これに続いて、あるいは同時に、上部旋回体3を矢印AR1で示すように旋回させ、排土する位置までバケット6を移動させる。このときのショベルの動作をブーム上げ旋回動作と称し、この動作区間をブーム上げ旋回動作区間と称する。
オペレータは、ブーム上げ旋回動作を完了させると、次に、図6(E)に示すようにアーム5及びバケット6を開いて、バケット6内の土を排出する。このときのショベル100の動作をダンプ動作と称し、この動作区間をダンプ動作区間と称する。ダンプ動作では、オペレータはバケット6のみを開いて排土してもよい。
オペレータは、ダンプ動作を完了させると、次に、図6(F)に示すように、上部旋回体3を矢印AR2で示すように旋回させ、バケット6を掘削位置の真上に移動させる。このとき、旋回と同時にブーム4を下げてバケット6を掘削対象から所望の高さのところまで下降させる。このときのショベルの動作をブーム下げ旋回動作と称し、この動作区間をブーム下げ旋回動作区間と称する。
オペレータは、「掘削動作」、「ブーム上げ旋回動作」、「ダンプ動作」、及び「ブーム下げ旋回動作」で構成されるサイクルを繰り返しながら、深掘り掘削・積込み動作を進めていく。
[土砂重量算出方法]
次に、図7から図9を用いて、本実施形態に係るショベル100の積載物重量算出部62におけるバケット6内の土砂(積載物)の重量を算出する方法について説明する。
図7は、実施形態で制御に用いられるパラメータを説明するためのショベル100の外観を示した図であり、(a)は側面図、(b)は正面図を示す。
図7(a)に示すように、バケット6に積載された土砂(積載物)の重心を土砂重心Glとする。なお、バケット6に対する土砂重心Glの位置は、例えば、実験的に予め求めてコントローラ30に記憶させておく。バケット6に積載された土砂の重量を土砂重量Wlとする。上部旋回体3の旋回平面に対してブーム4の両端の支点を結ぶ直線が成す角度をブーム角度θ1とする。なお、ブーム角度θ1は、ブーム角度センサS1によって検出される。ブーム4の両端の支点を結ぶ直線に対してアーム5の両端の支点を結ぶ直線が成す角度をアーム角度θ2とする。なお、アーム角度θ2は、アーム角度センサS2によって検出される。アーム5の両端の支点を結ぶ直線に対してバケット6の支点と土砂重心Glとを結ぶ直線が成す角度をバケット角度θ3とする。なお、バケット角度θ3は、バケット角度センサS3によって検出される。また、ショベル100の前後方向の傾斜角度をピッチ角θpとする。また、図7(b)に示すように、ショベル100の左右方向の傾斜角度をロール角θrとする。なお、ピッチ角θp及びロール角θrは、機体傾斜センサS4によって検出される。
積載物重量算出部62は、例えば、掘削動作区間終了後にブーム4を上げる際(例えば、図6の(C)参照)に、判定部61によって積載物の重量を計測する条件を満たしたと判定された場合に、検出信号から導出されるブーム4の推力による、フートピン回りのトルクに基づいて、土砂重量を推定する。
ショベル100は、ブーム4の上げ動作とともに、アーム5の開閉動作(図6の例ではアーム5を閉じる動作)を行うことがある。例えば、ブームの上げ動作を行った後、アーム5を開いた状態で旋回動作を行う場合、上部旋回体3からバケット6までの距離が長くなる(換言すれば、旋回半径が大きくなる)ため、旋回モーメントも大きくなる。このように、アーム5を開いた状態で旋回動作を行うと、大きな旋回駆動力が必要となり、旋回時間も長くなる。このため、掘削した土砂を地面へ排土する場合、通常、掘削後の旋回動作は旋回モーメントを小さくするように、アーム5を閉じる動作を行う。一方、掘削した土砂をダンプトラックへ排土する場合、ダンプトラックとの当接を避けるため、掘削後、アーム5を更に開きつつ旋回動作を行う。このように、掘削後のブーム上げ旋回動作中も、アーム5は作業内容に応じて開閉動作される。このため、アーム5の開閉動作に伴うモーメントがブーム4へも加わる。
アーム5の開閉動作によるブーム4のフートピン回りのトルクについて、図8を用いて説明する。図8は、アーム5の開閉動作とブーム4のフートピン回りのトルクとの関係を示すショベル100のアタッチメントの模式図である。
ここで、バケット6に積載される土砂重量をmとする。ブーム4とアーム5との連結ピン(アーム5の回転中心)から土砂重心Glまでの距離をrとする。アーム5の回転角速度をωaとする。アーム5の開閉による遠心力Faは以下の式(1)で表すことができる。
Figure 2024061373000002
ブーム4のフートピンから、ブーム4とアーム5との連結ピンまでの水平方向距離をrとし、垂直方向距離をrとする。また、遠心力Fの水平方向成分をFaxとし、遠心力Fの垂直方向成分をFazとする。アーム5の開閉によりブーム4のフートピン回りに生じるトルク(後述するアーム遠心力トルク及びアーム慣性力トルクのうち少なくとも一つ以上)トルクτは、以下の式(2)で表すことができる。
Figure 2024061373000003
このように、ブーム上げ動作中にアーム5の開閉動作が伴うと、アーム5の開閉によりブーム4のフートピン回りにトルクτが生じる。このため、ブーム上げ動作時のフートピン回りのトルクに基づいて土砂重量を推定する方法では、好適に土砂重量を補償することが求められている。
図9は、積載物重量算出部62の処理を説明するブロック線図である。積載物重量算出部62は、トルク算出部71と、慣性力算出部72と、遠心力算出部73と、アーム遠心力算出部74と、静止時トルク算出部76と、重量換算部77と、傾斜補正部78と、を有している。本実施形態においては、判定部61によって、バケット6に積載された土砂(積載物)等の重量を検出する条件を満たしたと判定された場合に、土砂重量を算出する。以下に示す処理では、ブームシリンダ7の推力(ブームロッド圧センサS7R、ブームボトム圧センサS7Bの測定値)を与えた場合に、ブーム4のフートピン等を基準として土砂重心に発生したトルクに基づいて、土砂重量Wlを算出する。なお、本実施形態は、推力及び土砂重心に基づいて土砂重量Wlを算出する一手法を示したものであって、他の手法を用いてもよい。
トルク算出部71は、ブーム4のフートピン回りのトルク(検出トルク)を算出する。ブームシリンダ7の作動油の圧力(ブームロッド圧センサS7R、ブームボトム圧センサS7B)に基づいて算出される。
慣性力算出部72は、慣性力によるブーム4のフートピン回りのトルク(慣性項トルク)を算出する。慣性項トルクは、ブーム4のフートピン周りの角加速度とブーム4の慣性モーメントに基づいて算出される。ブーム4のフートピン周りの角加速度や慣性モーメントは姿勢センサの出力に基づいて算出される。
本実施形態では、判定部61によってブーム4のフートピン周りの角加速度が小さいと判定された場合に、土砂重量の算出を行う。つまり、判定部61によって積載物の重量を計測する条件を満たしたと判定された場合に、慣性力算出部72が、慣性項トルクを算出すると、慣性項トルクが'0'近傍の値となる。また、掘削完了後、オペレータは、バケット6がダンプトラックDTに当接しないようにブーム4の上げ動作によりバケット6を所望の高さまで上昇させる。この際、オペレータにより旋回操作がなされていても、旋回の操作量はブーム上げの操作量と比較して小さくなる。このように、ブーム4を持ち上げている際には、上部旋回体3の旋回動作が抑制される、又は旋回動作が非常に小さく認識される。このため、旋回動作の慣性力によるトルクも生じない、又は、旋回動作の慣性力によるトルクの影響が非常に小さく認識される。このため、判定部61によって積載物の重量を計測する条件を満たしたと判定された場合には、慣性力算出部72による慣性項トルクの算出を省略してもよい。換言すれば、本実施形態に係る土砂重量の算出手法では、慣性力の影響を省略できる。
遠心力算出部73は、コリオリ及び遠心力によるブーム4のフートピン回りのトルク(遠心項トルク)を算出する。遠心項トルクは、ブーム4のフートピン周りの角速度とブーム4の重量に基づいて算出される。ブーム4のフートピン周りの角速度は姿勢センサの出力に基づいて算出される。ブーム4の重量は既知である。
アーム遠心力算出部74は、アーム5を開閉させた際の遠心力によるブーム4のフートピン回りのトルク(アーム遠心力のトルクτ)を算出する。なお、アーム遠心力のトルクτは、姿勢センサの出力及び前述の式(1)及び式(2)に基づいて算出される。
静止時トルク算出部76は、トルク算出部71の検出トルク、遠心力算出部73の遠心項トルク及びアーム遠心力算出部74のアーム遠心力トルクに基づいて、アタッチメント静止時におけるブーム4のフートピン回りのトルクである静止トルクτを算出する。ここで、ブーム4のフートピン回り(角度θ)のトルクの式を式(3)に示す。なお、式(3)の左辺のτは検出トルクを示し、右辺の第1項は慣性項トルク(なお、慣性モーメントJとする)を示し(判定部61によって積載物の重量を計測する条件を満たしたと判定された場合には当該項を省略してもよい)、右辺の第2項は遠心項トルク(なお、関数hはブーム4の遠心力トルクを算出するために用いられる関数とする)を示し、右辺の第3項はアーム遠心力のトルクτを示し、右辺の第4項は静止トルクτを示す。
Figure 2024061373000004
式(3)に示すように、検出トルクτから、慣性項トルク、遠心項トルク及びアーム遠心力のトルクτを減算することにより、静止トルクτを算出できる。これにより、本実施形態では、ブーム等のピン周りの回動動作により生じる影響を補償できる。例えば、図8に示すように、ブーム上げ動作中にアーム5の閉じ動作が伴うと、アーム5の開閉動作によりブーム4のフートピン回りにブーム上げの向きにアーム遠心力のトルクτが生じる。このため、トルク算出部71で算出されるトルクは、アーム5の閉じ動作が伴わない場合と比較して小さくなる。本実施形態の積載物重量算出部62では、アーム遠心力算出部74で算出したアーム遠心力のトルクτで補償することにより、精度よく静止トルクτを算出できる。
重量換算部77は、アーム遠心力のトルクτで補償された静止トルクτに基づいて、土砂重量Wlを算出する。土砂重量Wlは、例えば、静止トルクτからバケット6に土砂が積載されていないときのトルクを引いたトルクを、ブーム4のフートピンから土砂重心までの水平距離で割ることで算出することができる。
傾斜補正部78は、ショベル100の姿勢による補整を行う。
ここで、ショベル100がピッチ角θpの傾斜面にいる場合であって検出したブーム角度θ1のアタッチメントの姿勢は、ショベル100が平坦面にいる場合であってブーム角度(θ1+θp)におけるアタッチメントの姿勢は、等しくなる。即ち、検出したブーム角度θ1をピッチ角θpで補正することにより、土砂重量をショベル100の姿勢により補償する。
また、ショベル100がロール角θrの傾斜面にいる場合、ブームシリンダ7の推力Fは、ショベル100を正面視した際、鉛直方向成分と水平方向成分を有する。このため、ブームシリンダ7の推力Fをロール角θrで補正する、即ち、鉛直方向成分Fcosθrとすることにより、土砂重量をショベル100の姿勢により補償する。
また、積載物重量算出部62の他の一例について、図10を用いて説明する。図10は、積載物重量算出部62の処理を説明する他のブロック線図である。積載物重量算出部62は、トルク算出部71と、慣性力算出部72と、遠心力算出部73と、アーム慣性力算出部75と、静止時トルク算出部76と、重量換算部77と、傾斜補正部78と、を有している。
トルク算出部71は、ブーム4のフートピン回りのトルク(検出トルク)を算出する。遠心力算出部73は、コリオリ及び遠心力によるブーム4のフートピン回りのトルク(遠心項トルク)を算出する。なお、トルク算出部71、慣性力算出部72、及び遠心力算出部73は、図9に示す積載物重量算出部62のトルク算出部71、慣性力算出部72、遠心力算出部73と同様であり、重複する説明を省略する。
アーム慣性力算出部75は、アーム5を開閉の加減速(慣性力)によるブーム4のフートピン回りのトルク(アーム慣性力トルク)を算出する。なお、アーム慣性力トルクは、姿勢センサの出力に基づいて算出される。
静止時トルク算出部76は、トルク算出部71の検出トルク、慣性力算出部72の慣性項トルク、遠心力算出部73の遠心項トルク及びアーム慣性力算出部75のアーム慣性力トルクに基づいて、アタッチメント静止時におけるブーム4のフートピン回りのトルクである静止トルクτを算出する。ここで、ブーム4のフートピン回りのトルクの式を前述した式(3)に示す。なお、式(3)の左辺のτは検出トルクを示し、右辺の第1項は慣性項トルクを示し、右辺の第2項は遠心項トルクを示し、右辺の第3項はアーム慣性力のトルクτを示し、右辺の第4項は静止トルクτを示す。
式(3)に示すように、検出トルクτから、慣性項トルク、遠心項トルク及びアーム慣性力のトルクτを減算することにより、静止トルクτを算出できる。これにより、本実施形態では、ブーム等のピン周りの回動動作により生じる影響を補償することができる。例えば、図8に示すように、ブーム上げ動作中にアーム5の閉じ動作が伴うと、アーム5の開閉動作によりブーム4のフートピン回りにアーム慣性力のトルクτが生じる。このため、トルク算出部71で算出されるトルクは、アーム5の閉じ動作が伴わない場合と比較して変化する。特に、バケット6で搬送される土砂重量が重い場合に、ショベル100からみて遠い位置から手前の位置に移動させた際、慣性力の影響が大きくなる。本実施形態の積載物重量算出部62では、アーム慣性力算出部75で算出したアーム慣性力のトルクτで補償することにより、精度よく静止トルクτを算出できる。
重量換算部77は、アーム慣性力のトルクτで補償された静止トルクτに基づいて、土砂重量Wlを算出する。また、傾斜補正部78は、ショベル100の姿勢による補整を行う。なお、重量換算部77及び傾斜補正部78は、図9に示す重量換算部77及び傾斜補正部と同様であり、重複する説明を省略する。
[重量算出実行条件]
本実施形態においては判定部61が、バケット6に積載された土砂(積載物)等の重量を検出する条件を満たしていると判定した場合に、土砂重量の算出を行う。
バケット6に積載された土砂(積載物)等の重量を検出する条件としては、ブーム4の回転(移動)の加速度(単位時間当たりの速度の変化量)が第1の閾値(所定の閾値の一例)より低いこと、及びブームシリンダ7の推力の変化(単位時間当たりの推力の変化量)が第2の閾値(所定の閾値の一例)より低いことを条件としている。そこで、当該条件を設定した理由について説明する。
図11は、ブーム4の角加速度の変化と、検知信号に基づいた土砂重量の算出値の変化と、を示した図である。図11に示される図では、縦軸を角加速度及び重量とし、横軸を時間としている。そして、経過時間に伴う角加速度の変化1101と、経過時間に伴う土砂重量の算出値の変化1102と、を示している。
図11に示されるように、加速度の変化1101が安定している時刻t11から時刻t12の時間帯において、土砂重量の算出値の変化1102も安定している。つまり、図11から、ブーム4の角加速度が低い場合(例えば加速度が第1の閾値より低い場合)に、土砂重量を算出することで、算出される土砂重量の値を安定させることができる。
図12は、ブームシリンダ7の推力の変化量(微分値)の変化と、検知信号に基づいた土砂重量の算出値の変化と、を示した図である。図12に示される図では、縦軸を推力の変化量及び重量とし、横軸を時間としている。そして、経過時間に伴う推力の変化量(微分値)の変化1201と、経過時間に伴う土砂重量の算出値の変化1202と、を示している。
図12に示されるように、推力の変化量(微分値)の変化1201が安定している時刻t21から時刻t22の時間帯において、土砂重量の算出値の変化1202が安定している。つまり、図12から、ブームシリンダ7の推力の変化量(微分値)が低い場合(例えば変化量が第2の閾値より低い場合)に、土砂重量を算出することで、算出される土砂重量の値を安定させることができる。
このように、本実施形態においては、判定部61が、バケット6に積載された土砂(積載物)等の重量を検出する条件を満たしていると判定した場合に、積載物重量算出部62が、土砂重量の算出を行うことで、土砂重量の算出精度を向上させることができる。
[画面表示]
本実施形態においては、オペレータによるブーム4の上げ操作に従って、バケット6が計測区間に到達した際に、バケット6の重量の計測が開始される。このため、オペレータが計測区間を認識できるほうが好ましい。そこで、本実施形態に係る情報伝達部53は、上げ動作に伴って移動するバケット6の高さを認識可能な表示画面を表示する。
図13は、本実施形態に係る情報伝達部53が表示装置40に表示するメイン画面41Vの画面例を示した図である。図13に示されるメイン画面41Vには、日時表示領域411、回転数モード表示領域412、走行モード表示領域413、アタッチメント表示領域414、エンジン制御状態表示領域415、尿素水残量表示領域416、燃料残量表示領域417、作動油温表示領域418、エンジン稼働時間表示領域419が表示される。
具体的には、日時表示領域411は、現在の日時を表示する領域である。回転数モード表示領域412は、エンジン回転数調節ダイヤルによって設定された現在の回転数モードを表示する領域である。走行モード表示領域413は、現在の走行モードを表示する領域である。アタッチメント表示領域414は、現在装着されているエンドアタッチメントを表す画像を表示する領域である。図13は、バケット6を表す画像が表示された状態を示している。
エンジン制御状態表示領域415は、エンジン11の制御状態を表示する領域である。尿素水残量表示領域416は、尿素水タンクに貯蔵されている尿素水の残量状態を表示する領域である。燃料残量表示領域417は、燃料タンクに貯蔵されている燃料の残量状態を表示する領域である。作動油温表示領域418は、作動油タンク内の作動油の温度状態を表示する領域である。エンジン稼働時間表示領域419は、エンジン11の累積稼働時間を表示する領域である。
カメラ画像表示領域420は、ショベル100のアイコン421と共に、撮像装置S6が撮像した画像を表示する領域である。図13の例では、カメラ画像表示領域420は、後カメラS6Bが撮像した画像を表示している。後カメラS6Bが撮像した画像は、ショベル100の後方の空間を映し出す後方画像である。これによりオペレータは、ショベル100の後方を確認できる。また、アイコン421では、ショベル100を示す画像421aと共に、後カメラS6Bによって撮像している範囲を示す画像421bが表されている。
ブーム上げ表示領域430は、オペレータに対してバケット6の現在の状況を表した画面である。本実施形態においては、オペレータは、ブーム上げ表示領域430を参照して、バケット6の現在の状況を確認した上で、ブーム4を上げる操作を行うことができる。
ブーム上げ表示領域430には、バケット6の現在の位置を実線で示した第1画像431と、ダンプトラックDTを表した画像432と、が表される。
さらに、ブーム上げ表示領域430には、積込み動作におけるバケット6の目標到達地点として、バケット6を点線で示した第2画像433(透過率数十パーセントの画像等でもよい)が表示される。第2画像433で示されるバケット6の目標到達地点は、ダンプトラックDTの高さHdに応じて、設定される。
第1画像431と第2画像433とを結ぶ点線434は、第2画像433で示される最終到達地点までバケット6を移動させるために、オペレータの操作の目安として表された目標移動軌跡である。
オペレータは、表示装置40に表されているブーム上げ表示領域430を視認して、目標移動軌跡434に従ってバケット6が移動するよう操作を開始する。オペレータが目標移動軌跡434に従ってバケット6を移動させた場合、計測区間で積載物の重量が算出されている間、上部旋回体3の旋回動作による影響を抑制できる。したがって、バケット6の土砂重量の算出する際に、旋回動作による誤差が生じることを抑制できる。
さらに、ブーム上げ表示領域430には、バケット6の現在の高さに応じて表示が切り替わるインジケータGa(作業具に関する高さに関する情報の一例)が表示されている。インジケータGaに示される区間Ga1~Ga7が、ブーム4の上げ動作に応じて変化するバケット6の高さを示してる。図13に示される例では、現在のバケット6の高さに対応する区間Ga2が、他の区間Ga1、Ga3~Ga6と異なる第1色で表示される。このように第1色で表示される区間は、現在のバケット6の位置を示している。なお、区間Ga7は、ブーム4の上げ動作の到達点として(他の区間Ga1~Ga6と異なる)第2色で表される。なお、本実施形態は、バケット6(作業具の一例)に関する高さに関する情報の表示の一態様を示したものであって、他の態様であってもよい。インジケータGaが表示されることで、オペレータは、現在のバケット6の高さを認識できるので、ブーム4の上げ操作を行う際の負担を軽減できる。きせ
図13に示される例では、区間Ga5、Ga6がバケット6の土砂重量の計測区間(物体の重量の検出を行う高さの一例)となる。これにより、情報伝達部53は、バケット6が区間Ga5、Ga6に存在する場合に、積載物の重量を計測可能なブーム4の上げ操作を行うようオペレータに促すことができる。インジケータGaに、現在のバケット6の高さと、計測区間と、を表示することで、オペレータは、現在のバケット6の高さと、計測区間と、の間の位置関係を認識できる。これにより、ブーム4の上げ操作を行う際の負担を軽減できる。
図13に示される例では、区間Ga5、Ga6が第1色で表示されている間、換言すればバケット6が計測区間に存在する間に、判定部61が、バケット6に積載された土砂(積載物)等の重量を検出する条件を満たしているか否かを判定する。
判定部61が、条件を満たしていると判定した場合(換言すれば、ブーム4の角加速度が第1の閾値より小さく、且つブームシリンダ7の推力の変化量が第2の閾値より小さいと判定された時間が所定時間以上継続している場合)に、積載物重量算出部62が、バケット6の土砂重量を算出する。
また、バケット6が区間Ga5、Ga6に対応する高さに存在している間(バケット6が計測区間に存在する間)に、判定部61が、条件を満たしていると複数回判定した場合、積載物重量算出部62は、条件を満たしていると判定される毎に土砂重量を計測する。そして、1回目の土砂重量と2回目の土砂重量との間で所定の閾値以上差が生じていない場合には、積載物重量算出部62は、1回目の土砂重量を採用する。1回目の土砂重量と2回目の土砂重量との間で所定の閾値以上差が生じた場合には、積載物重量算出部62は、土砂の一部が落下したものとみなして、2回目の土砂重量を採用する。
一方、判定部61が、条件を満たしていないと判定した場合(換言すれば、ブーム4の角加速度が第1の閾値より小さい、且つブームシリンダ7の推力の変化量が第2の閾値より小さいと判定された時間が所定時間以上継続しない場合)に、情報伝達部53が、メイン画面41V上に「ゆっくり操作してください」と表されたウィンドウをポップアップ表示する。これにより、オペレータに対して条件を満たすような操作を促すことができる。
オペレータは、当該ポップアップ表示に従って、ブーム4の上昇速度を低下させる操作を行った場合、判定部61が、バケット6に積載された土砂(積載物)等の重量を検出する条件を満たしたと判定できる。したがって、土砂重量の算出が可能となる。つまり、情報伝達部53がポップアップ表示することで、重量を検出する条件を満たせるので、重量の計測精度の向上を実現できる。
そして、土砂重量の計測が終了した後、オペレータは、目標移動軌跡434に従ってバケット6を、第2画像433で示されるバケット6の目標到達地点まで移動させる制御を行う。
具体的には、ショベル100のオペレータは、操作装置26を用いて操作を行う。この例では、操作者は、ブーム上げ操作の後、右旋回操作を含む操作を行う。オペレータは、土砂重量の算出が終了した後、ブーム上げ操作と右旋回操作と組み合わせた複合操作を行ってもよい。複合操作に含まれるブーム上げ操作では、バケット6を区間Ga7に対応する高さまで上昇させる。当該複合操作には、アーム閉じ操作を含んでもよい。
オペレータは、バケット6が、第2画像433で示されるバケット6の目標到達地点に達するまで、右旋回操作を行う。右旋回操作を行う際に、バケット6の操作が含まれていてもよい。
その後、オペレータは、目標到達地点で排土動作を開始させる。つまり、バケット6内の土砂は、バケット6内からバケット6外のダンプトラックDTの荷台へ落下させられる。この例では、オペレータは、バケット開き操作を含む複合操作を行う。具体的には、オペレータは、バケット6内の土砂がダンプトラックDTの荷台に排土されるまでバケット開き操作を含む複合操作を行う。オペレータは上述した操作を繰り返し行うことで、ダンプトラックDTに積載される土砂の合計重量を算出できる。
以上、ショベル100の実施形態等について説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
図9に示す積載物重量算出部62はアーム5の開閉による遠心力によるトルクを補償し、図10に示す積載物重量算出部62はアーム5の開閉による慣性力によるトルクを補償するものとして説明したが、これに限られるものではない。積載物重量算出部62は、アーム5の開閉による遠心力によるトルク及びアーム5の開閉による慣性力によるトルクの少なくともいずれかに基づいて、補償する構成であってもよい。
即ち、アーム5の開閉による遠心力によるトルク及びアーム5の開閉による慣性力によるトルクの両方を補償する構成であってもよい。この場合、積載物重量算出部62は、トルク算出部71と、慣性力算出部72と、遠心力算出部73と、アーム遠心力算出部74と、アーム慣性力算出部75と、静止時トルク算出部76と、重量換算部77と、傾斜補正部78と、を有していてもよい。この場合、静止時トルク算出部76は、トルク算出部71の検出トルク、慣性力算出部72の慣性項トルク、遠心力算出部73の遠心項トルク、アーム遠心力算出部74のアーム遠心力トルク及びアーム慣性力算出部75のアーム慣性力トルクに基づいて、アタッチメント静止時におけるブーム4のフートピン回りのトルクである静止トルクτを算出する。また、前述する式(3)のトルクτは、アーム遠心力トルク及びアーム慣性力トルクを併せたトルクとしてもよい。これにより、土砂重量の検出精度を更に向上させることができる。
なお、本実施形態は、バケット6の高さが計測区間に含まれる場合に計測を行う例について説明するが、計測区間に含まれた場合に計測を行う手法に制限するものではなく、アタッチメントの上げ動作中の計測であればよい。
本実施形態に係るショベル(作業機械)100は、エンドアタッチメントとしてバケット6を備え、バケット6で搬送される土砂(搬送物)の重量を計測する。ここで、本実施形態に係るショベル(作業機械)100に適用される土砂重量の計測方法は、他の作業機械に適用してもよい。即ち、バケット、リフティングマグネット、グラップル、フォーク、または、チェーンソーを含むハーベスタ等の搬送物を搬送する際に用いるエンドアタッチメントを有する作業機械に、本実施形態に係るショベル100に適用される土砂重量の計測方法を適用してもよい。本実施形態は、作業機械をショベル100に制限するものではなく、例えば、建設機械、林業機械、又はアタッチメントを有する搬送機械等であってもよい。
(変形例1)
上述した実施形態においては、ショベル100のアタッチメントの先端にバケット6を設けた例について説明した。しかしながら、上述した実施形態は、アタッチメントの先端をバケット6に制限するものでない。そこで、変形例としては、作業機械のアタッチメントの先端にリフティングマグネットを備えてもよい。
本変形では、リフティングマグネットに吸着された鉄屑(積載物の一例)等の重量を計測するための、リフティングマグネットの高さによる計測可能な領域(以下、計測区間と称する)が設定されている。本変形例に係る計測区間は、屑鉄が積み上げられた山に対するリフティングマグネットからの磁力の影響が抑制される高さに設定される。例えば、計測区間は、屑鉄が積み上げられた山の頂点から、リフティングマグネットに吸着された鉄屑の最下端部までの距離が、1.5m以上離れるように設定される。これにより、磁力による重量の計測誤差が生じることを抑制できる。
本変形例に係る判定部61による積載物の重量を計測する条件は、上述した実施形態と同様として説明を省略する。
本変形例では、作業機械が上述した制御を行うことで、上述した実施形態と同様の効果を得ることができると共に、リフティングマグネットを用いた場合でも、鉄屑(積載物の一例)等重量の計測精度の向上を実現できる。
(変形例2)
上述した実施形態では、エンドアタッチメントとしてバケット6をショベル100が備えた例について説明し、上述した変形例1では、リフティングマグネットを備えた例について説明した。しかしながら、ショベル100のエンドアタッチメントは、バケット6及びリフティングマグネットに制限するものではなく、チルトバケットを設けてもよい。
バケット6は、前後方向に回転可能であるが、左右方向に回転する機構が設けられていない。これに対して、チルトバケットは、前後方向に回転可能な機構とともに、左右方向に回転可能な機構を備えている。
これにより、ショベル100は、チルトバケットを備えた場合に、左右方向に傾けた状態で、掘削動作等を行うことができる。
掘削動作が終了して、チルトバケットが上方に所定距離を移動した場合に、コントローラ30は、左右方向への傾き制御を解除し(無効とし)、チルトバケットの先端部(例えば、チルトバケットの爪先線)が水平となる制御を行う。当該制御によって、例えばチルトバケットが土砂をすくい上げた場合に、チルトバケットから土砂がこぼれ落ちることを抑制する。
計測区間は、例えば、チルトバケットの先端部(例えば、チルトバケットの爪先)が水平になった制御の後、つまり、上述した所定距離より上方に、設定されている。
本変形例に係る判定部61による積載物の重量を計測する条件は、上述した実施形態と同様としてもよい。さらには、判定部61による積載物の重量を計測するための所定の条件として、チルトバケットを含むアタッチメントの左右方向の角加速度が第3の閾値より低いか否かを含んでもよい。当該左右方向の角加速度を検出するセンサは、周知の検出装置を用いてよい。
本変形例では、作業機械が上述した制御を行うことで、上述した実施形態と同様の効果を得ることができると共に、チルトバケットを用いた場合でも、土砂重量の計測精度の向上を実現できる。
<作用>
以上、本実施形態に係るショベル100によれば、掘削された土砂重量を検出することができる。
また、例えば、判定部61が、検出信号(検出情報の一例)に基づいた所定の条件を満たしていると判定した場合に、積載物重量算出部62が、当該検出信号(検出情報の一例)に基づいて、バケット6の土砂重量を算出することで、バケット6の上げ動作で安定した状態で土砂重量を算出できるので、土砂重量の検出精度を向上させることができる。
また、ダンプトラックに積載された土砂重量を算出することができる。これにより、ダンプトラックの過積載を防止することができる。例えば、作業現場から公道へ出る前にトラックスケール等によりダンプトラックの積載量がチェックされる。積載量が最大積載量を超えている場合、ダンプトラックはショベル100の位置まで戻り、積載している土砂を減らす作業が必要である。このため、ダンプトラックの運用効率が低下する。また、ダンプトラックの積載不足は、土砂を運搬するダンプトラックの延べ台数を増加させ、ダンプトラックの運用効率が低下する。これに対し、本実施形態に係るショベル100によれば、過積載を防止しつつ、土砂をダンプトラックに積載することができるので、ダンプトラックの運用効率を向上させることができる。
上述した実施形態では、積載物の重量の計測が安定するので、計測誤差を抑制して、重量の計測精度の向上を実現できる。よって、ダンプトラックDTへの積み込まれた物の重量の測定精度を向上させることができる。したがって、作業効率の向上を実現できる。
上述した実施形態に係るコントローラ30は、上部旋回体3の旋回動作による影響が少ないブーム4上げの動作中に、バケット6(作業具の一例)の土砂重量(積載物の重量)を計算する。このため、上述した実施形態では、旋回軸周りで回転する機構(例えば、ブーム4、アーム5、又はバケット6)によって引き起こされる、当該機構(例えば、ブーム4、アーム5、又はバケット6)の慣性力、および摩擦力によって生じる重量の算出の補償を考慮しなくてよい。したがって、積載物の重量の検出精度の向上を実現できる。
以上、本発明に係る作業機械の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態などに限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本発明の技術的範囲に属する。
100 ショベル
1 下部走行体
2 旋回機構
2A 旋回油圧モータ
3 上部旋回体
4 ブーム(アタッチメント)
5 アーム(アタッチメント)
6 バケット(アタッチメント)
7 ブームシリンダ
8 アームシリンダ
9 バケットシリンダ
21,22 油圧センサ
30 コントローラ(制御装置)
40 表示装置
42 入力装置
43 音声出力装置
47 記憶装置
51 位置算出部
52 距離算出部
53 情報伝達部
54 制御部
55 旋回角度算出部
60 土砂荷重処理部
61 判定部
62 積載物重量算出部
63 最大積載量検出部
64 加算積載量算出部
65 残積載量算出部
71 トルク算出部
72 慣性力算出部
73 遠心力算出部
74 アーム遠心力算出部
75 アーム慣性力算出部
76 静止時トルク算出部
77 重量換算部
78 傾斜補正部
S1 ブーム角度センサ
S2 アーム角度センサ
S3 バケット角度センサ
S4 機体傾斜センサ
S5 旋回状態センサ
S6 撮像装置
S7R ブームロッド圧センサ
S7B ブームボトム圧センサ
S8R アームロッド圧センサ
S8B アームボトム圧センサ
S9R バケットロッド圧センサ
S9B バケットボトム圧センサ

Claims (6)

  1. 下部走行体と、前記下部走行体に旋回自在の搭載される上部旋回体と、前記上部旋回体に取り付けられるアタッチメントと、前記アタッチメントの先端に設けられる作業具と、を有する作業機械を制御するように構成される制御部を、有し、
    前記制御部は、前記作業具に物体を積載した後、操作部からの操作に従って前記アタッチメントの上げ動作中に、前記アタッチメントの動作として検出された検出情報が、上げ動作の安定に関する所定の条件を満たした場合に、前記検出情報に基づいて前記物体の重量を検出するように構成される、
    作業機械の制御装置。
  2. 前記検出情報は、前記アタッチメントの上げ動作を行わせるシリンダの推力、前記アタッチメントが移動する加速度、前記アタッチメントが移動する速度、前記アタッチメントが移動するジャーク値、前記アタッチメントの上げ動作を行わせるシリンダ内の圧力、及び前記アタッチメントの上げ動作で生じているトルクのうち、少なくとも一つ以上を含んでいる、
    請求項1に記載の作業機械の制御装置。
  3. 前記制御部は、前記検出情報が、前記所定の条件を満たしていない場合に、表示装置に前記所定の条件を満たすための操作を促す旨を表示するように構成されている、
    請求項1に記載の作業機械の制御装置。
  4. 前記制御部は、前記アタッチメントの上げ動作中における、前記作業具に関する高さに関する情報を表示するように構成されている、
    請求項1に記載の作業機械の制御装置。
  5. 前記制御部は、前記作業具に積載されている前記物体の重量の検出を行う高さに関する情報を、さらに表示するように構成されている、
    請求項4に記載の作業機械の制御装置。
  6. 前記制御部は、前記検出情報が前記所定の条件を満たしていない場合に、前記検出情報に基づいて前記物体の重量を検出する際に、検出された重量を示す情報に対して、誤差が生じている可能性がある旨を示した情報を付与するように構成されている、
    請求項1に記載の作業機械の制御装置。
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