JP2024061276A - 測定プログラム生成方法及び三次元座標測定機 - Google Patents

測定プログラム生成方法及び三次元座標測定機 Download PDF

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【課題】誰でも簡単に誤動作のおそれがない測定プログラムを自動で生成可能な測定プログラム生成方法及び三次元座標測定機を提供する。【解決手段】測定要素の全ての測定点Pにプローブ24aを接触させる測定要素指定操作M1と、測定要素指定操作の終了を示す測定要素確定操作M2と、を実行する手動操作ステップ(ステップS2)と、プローブ24aが接触した全ての測定点Pの座標値を取得する座標値取得ステップ(ステップS5)と、座標値取得ステップで測定点の座標値が取得されるごとに、第1中間点C1を設定する第1中間点設定ステップ(ステップS6)と、測定要素確定操作が実行された場合のプローブの位置を第2中間点C2として設定する第2中間点設定ステップ(ステップS8)と、手動操作ステップでのプローブの移動中に第3中間点C3を設定する第3中間点設定ステップ(ステップS3)と、を有する。【選択図】図15

Description

本発明は、三次元座標測定機の測定プログラムを生成する測定プログラム生成方法、及び三次元座標測定機に関する。
従来、プローブの位置及び姿勢を変位させる駆動部を有し、このプローブをワーク(被測定物)に形成されている複数の測定要素(例えば直線、円穴、平面、球等)にそれぞれ接触させることにより、測定要素の寸法及び形状等の様々な測定を実行する三次元座標測定機が知られている。
このような三次元座標測定機では、同一形状の複数のワークの各測定要素の測定を繰り返し実行する場合があり、この場合には品質管理プロセスにおける測定結果の再現性の確保、及び省人化の促進が要望されている。このため、三次元座標測定機では、複数の測定要素の測定順番及び測定要素ごとの測定点(プローブの接触点の座標)の位置等に基づいて、プローブの測定経路を示す測定プログラムを生成している。そして、三次元座標測定機は、測定プログラムに基づいてプローブの位置及び姿勢を変位させながら、ワークの各測定要素の測定を行う(例えば特許文献1参照)。
特開平6-213649号公報
従来、三次元座標測定機の測定プログラムは、ユーザがプローブの測定経路(測定要素の測定順番及び測定要素の測定点)を手動操作で定義することより半自動で生成される。或いは測定プログラムを、ワークの設計情報、例えばCAD(Computer Aided Design)データに基づいて自動的に生成する技術も知られている。
しかしながら、前者の方法ではヒューマンエラーによる誤動作(測定経路の設定ミス等)が発生し得るという問題があり、さらに煩雑な操作になるおそれがある。また、後者の方法は、三次元座標測定機を導入してまもないユーザ或いは三次元座標測定機の運用に時間を割けない多くの時間を割けないユーザ、すなわち三次元座標測定機への見識が浅いユーザにとっては導入障壁が高いという問題がある。
さらに、特許文献1にも測定プログラムを完全自動生成する方法については開示されていない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、誰でも簡単に誤動作のおそれがない測定プログラムを自動で生成可能な測定プログラム生成方法及び三次元座標測定機を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するための測定プログラム生成方法は、プローブを用いて被測定物の1又は複数の測定要素の測定を実行する三次元座標測定機において、プローブの測定経路を表す測定プログラムを生成する測定プログラム生成方法であって、測定要素の全ての測定点にプローブを接触させる測定要素指定操作と、測定要素指定操作の終了を示す測定要素確定操作と、を全ての測定要素に対して手動操作で実行する手動操作ステップと、プローブが接触した全ての測定点の座標値を取得する座標値取得ステップと、座標値取得ステップで測定点の座標値が取得されるごとに、測定点の座標値と測定点に対するプローブの接触方向とに基づいて、測定点から接触方向とは反対方向にオフセットした位置に第1中間点を設定する第1中間点設定ステップと、測定要素確定操作が実行された場合のプローブの位置を第2中間点として設定する第2中間点設定ステップと、手動操作ステップでのプローブの移動中にプローブの移動軌跡を取得し、移動軌跡を複数の直線のみで近似して、互いに異なる直線の交点に第3中間点を設定する第3中間点設定ステップと、座標値取得ステップで取得した測定点の座標値、第2中間点設定ステップで設定した第2中間点の座標値と、第3中間点設定ステップで設定した第3中間点の座標値と、に基づいて、測定プログラムを生成するプログラム生成ステップと、を有する。
この測定プログラム生成方法によれば、ユーザによるティーチング操作の実行中に第1中間点から第3中間点を自動的に設定することができるので、測定プログラムを自動で生成することができる。
本発明の他の態様に係る測定プログラム生成方法において、手動操作ステップは、被測定物からプローブの交換が可能な交換位置までプローブを手動操作で退避させる退避操作を含み、退避操作が実行された場合に交換位置を第4中間点として設定する第4中間点設定ステップと、を有し、プログラム生成ステップでは、退避操作が実行された場合には、測定点の座標値、第2中間点の座標値、第3中間点の座標値、及び第4中間点設定ステップで設定した第4中間点の座標値に基づいて、測定プログラムを生成する。これにより、ユーザによるティーチング操作の実行中に第1中間点から第4中間点を自動的に設定することができるので、測定プログラムを自動で生成することができる。
本発明の他の態様に係る測定プログラム生成方法において、第3中間点設定ステップでは、移動軌跡に対して直線フィッティングを行うことで、移動軌跡を複数の直線のみで近似する。これにより、移動軌跡を複数の直線のみで近似して、互いに異なる直線の交点に第3中間点を設定することができる。
本発明の他の態様に係る測定プログラム生成方法において、第3中間点設定ステップは、プローブが最初の交点に到達するまでの間のプローブの移動中に、プローブの初期位置からプローブの現在位置までの移動軌跡に対するフィッティング直線の演算と、フィッティング直線と移動軌跡との誤差であるフィッティング誤差の演算と、を繰り返し実行する繰り返し演算ステップと、繰り返し演算ステップでフィッティング誤差が演算されるごとに、フィッティング誤差が予め定められた閾値よりも大きくなるか否かに基づいてプローブが新たな交点を通過したか否かを判定する判定ステップと、を含み、閾値が変更可能である。これにより、プローブの移動軌跡の直線区間の判別強度(直線区間とみなす許容範囲)を調整可能である。
本発明の他の態様に係る測定プログラム生成方法において、第3中間点設定ステップは、プローブの移動中に、直前の交点からプローブの現在位置までの移動軌跡に対するフィッティング直線の演算と、フィッティング直線と移動軌跡との誤差であるフィッティング誤差の演算と、を繰り返し実行する繰り返し演算ステップと、繰り返し演算ステップでフィッティング誤差が演算されるごとに、フィッティング誤差が予め定められた閾値よりも大きくなるか否かに基づいてプローブが新たな交点を通過したか否かを判定する判定ステップと、を含み、閾値が変更可能である。これにより、プローブの移動軌跡の直線区間の判別強度(直線区間とみなす許容範囲)を調整可能である。
本発明の目的を達成するための三次元座標測定機は、プローブを用いて被測定物の1又は複数の測定要素の測定を実行する三次元座標測定機において、測定要素の全ての測定点にプローブを接触させる測定要素指定操作と、測定要素指定操作の終了を示す測定要素確定操作と、を全ての測定要素に対して手動操作で実行可能な手動操作部と、プローブが接触した全ての測定点の座標値を取得する座標値取得部と、座標値取得部が測定点の座標値を取得するごとに、測定点の座標値と測定点に対するプローブの接触方向とに基づいて、測定点から接触方向とは反対方向にオフセットした位置に第1中間点を設定する第1中間点設定部と、測定要素確定操作が実行された場合のプローブの位置を第2中間点として設定する第2中間点設定部と、手動操作に応じたプローブの移動中にプローブの移動軌跡を取得し、移動軌跡を複数の直線のみで近似して、互いに異なる直線の交点に第3中間点を設定する第3中間点設定部と、座標値取得部が取得した測定点の座標値、第2中間点設定部が設定した第2中間点の座標値と、第3中間点設定部が設定した第3中間点の座標値と、に基づいて、プローブの測定経路を表す測定プログラムを生成するプログラム生成部と、を備える。
本発明の他の態様に係る三次元座標測定機において、手動操作部が、被測定物からプローブの交換が可能な交換位置までプローブを手動操作で退避させる退避操作を実行可能であり、手動操作部で退避操作が実行された場合に交換位置を第4中間点として設定する第4中間点設定部を備え、プログラム生成部が、手動操作部で退避操作が実行された場合には、測定点の座標値、第2中間点の座標値、第3中間点の座標値、及び第4中間点設定部が設定した第4中間点の座標値に基づいて、測定プログラムを生成する。
本発明は、誰でも簡単に誤動作のおそれがない測定プログラムを自動で生成可能である。
三次元座標測定機の外観斜視図である。 コンピュータの機能ブロック図である。 表示部に表示される測定プログラムの生成開始画面の一例を示した説明図である。 ワークの1つの測定要素に対するティーチング操作を説明するための説明図である。 測定要素指定操作の実行中の座標値取得部による測定点の座標値取得と、第1中間点設定部による第1中間点の設定と、を説明するための説明図である。 第2中間点設定部による第2中間点の設定を説明するための説明図である。 ティーチング操作実行中のプローブの移動軌跡の一例を示した説明図である。 第3中間点設定部によるフィッティング直線の演算とフィッティング誤差の演算とを説明するための説明図である。 第3中間点設定部によるフィッティング誤差の演算結果を示した表である。 第3中間点設定部によるフィッティング誤差の演算結果を示した表である。 符号XIAは第3中間点設定部によるフィッティング誤差の演算結果が閾値以下となる場合の例を示した図であり、符号XIBは第3中間点設定部によるフィッティング誤差の演算結果が閾値よりも大きくなる場合の例を示した図である。 表示部に表示される閾値の変更画面を説明するための説明図である。 第3中間点設定部による第3中間点の設定を説明するための説明図である。 第4中間点設定部による第4中間点の設定を説明するための説明図である。 測定プログラム生成部による測定プログラムの生成を説明するための説明図である。 三次元座標測定機による測定プログラムの生成処理の流れを示したフローチャートである。 第3中間点設定部による第3中間点の設定処理の流れを示したフローチャートである。
[三次元座標測定機の構成]
図1は、三次元座標測定機(CMM:Coordinate Measuring Machine)10の外観斜視図である。三次元座標測定機10は、プローブ24aの位置及び姿勢を変位させながら被測定物であるワークWの全て(測定対象)の測定要素(例えば、穴、凸部、又は溝など)の形状等を測定する。なお、ワークWの測定要素の数(1又は複数)は特に限定はされないが、ここでは測定要素が複数であるものとして説明を行う。また、図1中のXYZ軸は、三次元座標測定機10に固有の機械座標原点に基づいて定められる座標系である機械座標系である。
図1に示すように、三次元座標測定機10は、架台12と、架台12上に設けられたテーブル14(定盤)と、テーブル14の両端部に立設された右Yキャリッジ16R及び左Yキャリッジ16Lと、右Yキャリッジ16R及び左Yキャリッジ16Lの上部を連結するXガイド18と、を備える。右Yキャリッジ16Rと左Yキャリッジ16LとXガイド18とにより門型フレーム26が構成される。
テーブル14の両端部の上面と側面には、Y軸方向に沿って右Yキャリッジ16R及び左Yキャリッジ16Lが摺動する摺動面が形成されている。また、右Yキャリッジ16R及び左Yキャリッジ16Lには、テーブル14の摺動面に対向する位置にエアベアリング(図示は省略)が設けられている。これにより、右Yキャリッジ16R及び左Yキャリッジ16Lは、Xガイド18と共にY軸方向に移動自在である。
Xガイド18には、Xキャリッジ20が取り付けられている。このXガイド18には、Xキャリッジ20が摺動する摺動面がX軸方向に沿って形成されている。また、Xキャリッジ20には、Xガイド18の摺動面に対向する位置にエアベアリング(図示は省略)が設けられている。これにより、Xキャリッジ20はXガイド18(X軸方向)に沿って移動自在になる。
Xキャリッジ20には、Zキャリッジ(Zスピンドルともいう)22が取り付けられている。また、Xキャリッジ20には、Zキャリッジ22をZ軸方向に案内するZ軸方向案内用のエアベアリング(図示せず)が設けられている。これにより、Zキャリッジ22は、Xキャリッジ20によってZ軸方向に移動可能に保持される。
プローブヘッド24は、例えば無段階位置決め機構を備えた5軸同時制御プローブヘッドであり、接触式タッチトリガのプローブ24aを保持している。プローブ24aは公知のスタイラス及び接触子を含む。なお、プローブ24aの種類は特に限定されるものではない。
プローブヘッド24には、プローブ24aを互いに直交する2つの回転軸A及び回転軸Bの軸周り方向に回転させるモータなどのプローブ駆動部35(図2参照)が設けられている。これにより、プローブ24aの回転軸Aの軸周りの回転角θ1と、プローブ24aの回転軸Bの軸周り方向の回転角θ2とをそれぞれ無段階に調整することができ、その結果、プローブ24aの姿勢を任意に変位(回転)させることができる。
また、三次元座標測定機10には、門型フレーム26をY軸方向に移動させるY軸駆動部と、Xキャリッジ20をX軸方向に移動させるX軸駆動部と、Zキャリッジ22をZ軸方向に移動させるZ軸駆動部と、を含むモータなどのXYZ駆動部36(図2参照)が設けられている。これにより、プローブヘッド24及びプローブ24aを、互いに直交する3軸方向(XYZ軸方向)に移動させることができる。これらプローブ駆動部35及びXYZ駆動部36によりプローブ24aの位置及び姿勢が変位自在となり、プローブ24aを任意に変位(移動及び回転)させることができる。
テーブル14の右Yキャリッジ16R側の端部には、Y軸方向リニアスケール(図示せず)が設けられている。また、Xガイド18にはX軸方向リニアスケール(図示せず)が設けられ、Zキャリッジ22にはZ軸方向リニアスケール(図示せず)が設けられている。
一方、右Yキャリッジ16Rには、Y軸方向リニアスケールを読み取るY軸方向位置検出ヘッド(図示せず)が設けられている。また、Xキャリッジ20には、X軸方向リニアスケール及びZ軸方向リニアスケールをそれぞれ読み取るX軸方向位置検出ヘッド(図示せず)とZ軸方向位置検出ヘッド(図示せず)とが設けられている。さらに、プローブヘッド24には、プローブ24aの回転角θ1,θ2をそれぞれ検出するロータリエンコーダ等の回転角検出部(図示せず)が設けられている。XYZ軸方向位置検出ヘッドの検出結果と、回転角検出部の検出結果とに基づき、プローブ24aの先端(接触子)がワークWの各測定要素(直線、円穴、平面、球等)の測定点(測定要素の形状を測定するために必要な点)に接触した際の測定点のXYZ軸方向の座標値を検出することができる。
三次元座標測定機10は、後述の図2に示すプローブ駆動部35及びXYZ駆動部36を制御して、プローブヘッド24の動き、すなわち、プローブ24aの位置及び姿勢の変位を制御する駆動コントローラ28を備えている。ここで三次元座標測定機10は、ワークWの各測定要素の測定を自動で実行する自動測定モードと、測定を手動で実行する手動測定モードとを有している。従って、駆動コントローラ28は、自動測定モード時には後述のコンピュータ32の制御の下、プローブ駆動部35及びXYZ駆動部36を制御して、プローブ24aの位置及び姿勢を変位させる。
また、駆動コントローラ28には、プローブ24aの位置及び姿勢の変位を手動操作するためのジョイスティック等のプローブ操作部28a(本発明の手動操作部に相当)が設けられている。従って、駆動コントローラ28は、手動測定モード時にはプローブ操作部28aに対する操作入力に応じて、プローブ駆動部35及びXYZ駆動部36を制御することにより、プローブ24aの位置及び姿勢を変位させる。
駆動コントローラ28には、接触タッチトリガのプローブ24aの接触検知センサ(図示せず)と、既述のXYZ軸方向検出ヘッド(図示せず)及び回転角検出部(図示せず)とが接続されている。そして、駆動コントローラ28は、接触検知センサによりプローブ24aがワークWの各測定要素の測定点に接触したことを検知した瞬間に、XYZ軸方向検出ヘッド及び回転角検出部の各々の検出結果を取得して、測定点のXYZ軸方向の座標値(三次元座標値)を検出する。この測定点のXYZ軸方向の座標値は、駆動コントローラ28からコンピュータ32へ出力される。
コンピュータ32は、LAN(Local Area Network)等の各種の通信インタフェース30により駆動コントローラ28に対してデータ通信可能に接続されている。このコンピュータ32は、前述の駆動コントローラ28と共に三次元座標測定機10の制御装置として機能し、ワークWの全ての測定要素の形状測定、及び測定プログラム37(図2参照)の生成などを制御する。
コンピュータ32には、ソフトウエアプログラム32aがインストールされている。コンピュータ32は、ソフトウエアプログラム32aを実行することにより、プローブ24aの測定経路[例えば各測定要素の測定順番、測定要素ごとの全ての測定点を示す座標値、及びプローブ24aの移動経路点である中間点の座標値など]を表す測定プログラム37(図2参照)を作成する。そして、コンピュータ32は、三次元座標測定機10の自動測定モード時においては、測定プログラム37に基づき、駆動コントローラ28を介して後述の図2に示すプローブ駆動部35及びXYZ駆動部36を駆動することで、プローブ24aによるワークWの測定要素ごとの全ての測定点の座標値の取得、及び各測定要素の形状演算等を実行する。
一方、コンピュータ32は、三次元座標測定機10の手動測定モード時においては、後述の測定プログラム37(図2参照)に基づき、測定要素ごとにその全ての測定点の位置を表示部38に表示させる。これにより、ユーザは、表示部38の表示に従ってプローブ操作部28aを操作して、駆動コントローラ28を介して後述の図2に示すプローブ駆動部35及びXYZ駆動部36を駆動することで、プローブ24aによりワークWの測定要素ごとにその全ての測定点の座標値を取得する。その結果、コンピュータ32は、各測定要素の形状演算を実行可能である。
表示部38は、コンピュータ32に接続されている。コンピュータ32は、三次元座標測定機10における諸情報、例えば手動測定モード時(自動測定モード時にも可)には測定要素ごとの測定点の座標値、及び操作指示等を表示部38に表示させる。また、コンピュータ32は、後述の測定プログラム37の生成時には各種メニュー画面(例えば図3及び図12参照)を表示部38に表示させる。
[コンピュータの機能]
図2は、コンピュータ32の機能ブロック図である。図2に示すように、コンピュータ32は、三次元座標測定機10の各部の動作を統括制御する制御部40を備える。
制御部40は、各種のプロセッサ(Processor)及びメモリ等から構成された演算回路を備える。各種のプロセッサには、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、及びプログラマブル論理デバイス[例えばSPLD(Simple Programmable Logic Devices)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、及びFPGA(Field Programmable Gate Arrays)]等が含まれる。なお、制御部40の各種機能は、1つのプロセッサにより実現されてもよいし、同種または異種の複数のプロセッサで実現されてもよい。
また、制御部40は、ソフトウエアプログラム32a及び後述の測定プログラム37を記憶する記憶部41を備えている。そして、制御部40は、記憶部41内のソフトウエアプログラム32aを実行することで、ワークWの各測定要素の測定時には駆動制御部42、座標値取得部44、及び形状演算部46として機能する。また、制御部40は、ワークWの各測定要素の測定前に実行される測定プログラム37の生成時には、ソフトウエアプログラム32aを実行することで、座標値取得部44の他に、第1中間点設定部48、第2中間点設定部50、第3中間点設定部52、第4中間点設定部54、及び測定プログラム生成部56として機能する。
駆動制御部42は、既述の自動測定モード時に作動する。この駆動制御部42は、記憶部41内の後述の測定プログラム37に基づいて、駆動コントローラ28を介してプローブ駆動部35及びXYZ駆動部36を駆動することで、ワークWの測定要素ごとに全ての測定点にプローブ24aを接触させる。
座標値取得部44は、ワークWの各測定要素の測定時(自動測定モード時及び手動測定モード時)には、プローブ24aがワークWの各測定要素の測定点に接触するごとに、駆動コントローラ28から測定点の座標値を取得して形状演算部46へ出力する。
形状演算部46は、ワークWの測定要素ごとに、座標値取得部44が取得した測定要素の全ての測定点の座標値に基づいて測定要素の形状を演算する。なお、測定要素の形状の具体的な演算方法は公知技術であるので、ここでは具体的な説明は省略する。
(測定プログラム生成)
図3は、表示部38に表示される測定プログラム37の生成開始画面39の一例を示した説明図である。図3及び既述の図2に示すように、ユーザが表示部38に表示される生成開始画面39上で測定プログラム37の生成開始操作を実行すると、制御部40が、座標値取得部44、第1中間点設定部48、第2中間点設定部50、第3中間点設定部52、第4中間点設定部54、及び測定プログラム生成部56として機能する。
ユーザは、測定プログラム37の生成開始操作を実行した後、プローブ操作部28aを操作して、ワークWの測定要素ごとにその全ての測定点の座標を取得するティーチング操作を手動操作で実行する。そして、このティーチング操作の実行中に座標値取得部44が各測定点の座標値を取得すると共に、第1中間点設定部48、第2中間点設定部50、第3中間点設定部52、及び第4中間点設定部54が、プローブ24aの移動経路点である中間点を最適位置に自動設定する。これにより、測定プログラム生成部56が測定プログラム37を生成する。
図4は、ワークWの1つの測定要素に対するティーチング操作を説明するための説明図である。なお、図4では、説明の煩雑化を防止するために、測定要素(ここでは平面要素)の複数の測定点Pのうちの1点のみを代表例として図示している。
図4に示すように、ティーチング操作は、少なくとも測定要素指定操作M1とターミネート操作M2(本発明の測定要素確定操作に相当)とを含む。
測定要素指定操作M1は、ユーザがプローブ操作部28aを操作して、プローブ24aを移動させながら測定要素の全ての測定点Pにプローブ24aを接触させる操作である。なお、図中の符号SPは、ティーチング操作開始前のプローブ24aの初期位置を示す。
ターミネート操作M2は、測定要素指定操作M1を終了して測定要素(その全ての測定点P)を確定する操作である。このターミネート操作M2は、例えば、測定要素指定操作M1の終了後にユーザがプローブ操作部28aを操作して各測定点Pからプローブ24aを退避させる移動操作と、ユーザがプローブ操作部28aに対してターミネート操作M2の実行を入力する実行操作と、を含む。なお、移動操作については省略可能である。
ワークWの測定要素が複数である場合には、全ての測定要素についてユーザが定めた測定要素の測定順番に従って、測定要素指定操作M1及びターミネート操作M2が繰り返し実行される。
なお、ワークWの測定要素の種類によってはプローブ24aの交換が必要になる場合がある。このため、プローブヘッド24のプローブ24aの交換が必要になる場合には、次の測定要素に対する測定要素指定操作M1の開始前に、ティーチング操作として退避操作M3が実行される。この退避操作M3は、ユーザがプローブ操作部28aを操作して、プローブ24aの交換が可能な交換位置EPまでワークWからプローブ24aを退避させる操作である。
ティーチング操作が終了すると、図示は省略するが、ユーザがプローブ操作部28aに対してティーチング操作の終了操作(完了操作)を入力する。
図5は、測定要素指定操作M1の実行中の座標値取得部44による測定点Pの座標値取得と、第1中間点設定部48による第1中間点C1の設定と、を説明するための説明図である。図5及び既述の図2に示すように、座標値取得部44は、測定要素指定操作M1によりプローブ24aがワークWの測定要素(ここでは平面要素)の測定点Pに接触するごとに、駆動コントローラ28からの測定点Pの座標値の取得と、第1中間点設定部48及び測定プログラム生成部56への測定点Pの座標値の出力と、を実行する。
第1中間点設定部48は、測定要素指定操作M1によりプローブ24aが測定点Pに接触するごとに第1中間点C1の設定を実行する。具体的には第1中間点設定部48は、プローブ24aが測定点Pに接触した場合において、座標値取得部44から測定点Pの座標値を取得する。また、第1中間点設定部48は、測定要素指定操作M1の実行中において、駆動コントローラ28からプローブ24aの移動ベクトルを示す移動ベクトル情報を連続的に取得する。これにより、第1中間点設定部48は、プローブ24aが測定点Pに接触した場合には、この測定点Pに対するプローブ24aの接触方向を判別可能である。
次いで、第1中間点設定部48は、測定点Pの座標値と、測定点Pに対するプローブ24aの接触方向(移動ベクトル)とに基づいて、測定点Pから接触方向とは反対方向にオフセットした位置に第1中間点C1を設定する。例えば、測定点Pの座標値を(X,Y,Z)とし、移動ベクトルを(I,J,K)とし、オフセット量の設定値をLとした場合に、第1中間点設定部48は、第1中間点C1の座標値を「(X,Y,Z)-L(I,J,K)」により演算する。なお、オフセット量の設定値(L)はユーザが適宜変更可能である。また、移動ベクトルは単位ベクトルである。
図6は、第2中間点設定部50による第2中間点C2の設定を説明するための説明図である。図6及び既述の図2に示すように、第2中間点設定部50は、ワークWの測定要素(ここでは円穴要素)に対する測定要素指定操作M1の終了後にターミネート操作M2の実行操作が実行された場合に、プローブ24aの座標値を駆動コントローラ28等から取得して、この座標値を第2中間点C2として設定する。
図7は、ワークWの1つの測定要素に対する測定要素指定操作M1及びターミネート操作M2によって設定される第1中間点C1及び第2中間点C2を説明するための説明図である。なお、図7では、説明の煩雑化を防止するために、測定要素(ここでは平面要素)の複数の測定点Pのうちの1点のみを代表例として図示している。
図7の符号VIIA及び符号VIIBに示すように、第1中間点設定部48は、測定要素指定操作M1によりプローブ24aがワークWの測定要素の測定点Pに接触すると、座標値取得部44から取得した測定点Pの座標値と、駆動コントローラ28から取得した移動ベクトル情報とに基づいて、第1中間点C1の設定を実行する。
次いで、図7の符号VIICに示すようにプローブ24aの移動操作(ターミネート操作M2の実行位置への移動操作)が実行された後、図7の符号VIIDに示すようにターミネート操作M2の実行操作が実行されると、第2中間点設定部50は、この実行操作時のプローブ24aの座標を第2中間点C2として設定する。
図8は、ティーチング操作実行中のプローブ24aの移動軌跡の一例を示した説明図である。図8に示すように、第3中間点設定部52は、ティーチング操作に応じたプローブ24aの移動中に、例えば駆動コントローラ28から既述の移動ベクトル情報を連続して取得することで、プローブ24aの移動軌跡を連続して検出する。そして、第3中間点設定部52は、プローブ24aの移動軌跡上の所定位置に第3中間点C3(後述の図13参照)を設定する。
具体的には第3中間点設定部52は、プローブ24aの移動軌跡に対して直線フィッティングを行うことでこの移動軌跡を複数の直線であるフィッティング直線SLで近似して、互いに異なるフィッティング直線SLの交点Kを検出する。以下、交点Kの検出方法について具体的に説明する。
図9は、第3中間点設定部52によるフィッティング直線SLの演算とフィッティング誤差の演算とを説明するための説明図である。
図9に示すように、第3中間点設定部52は、ティーチング操作に応じたプローブ24aの移動中に、駆動コントローラ28から連続的に取得した移動ベクトル情報に基づいて、基準点RPからプローブ24aの現在位置までのプローブ24aの移動軌跡の各点に対するフィッティング直線SLの演算を繰り返し実行する。ここで基準点RPは、プローブ24aの移動軌跡の直線区間の区間開始点である。具体的には基準点RPは、プローブ24aが最初の交点Kに到達するまでの間は既述の初期位置SP(図4参照)であり、プローブ24aが最初の交点Kに到達した後は直前の交点K(図8参照)である。
また、第3中間点設定部52は、フィッティング直線SLの演算を実行するごとに、このフィッティング直線SLとプローブ24aの移動軌跡の各点とのフィッティング誤差を演算する。具体的には第3中間点設定部52は、最初に、フィッティング直線SLとプローブ24aの移動軌跡の各点との距離ei(iは基準点RPからの移動軌跡の各点の順番を示す自然数)を演算する。これにより、例えば、プローブ24aの移動軌跡の各点の距離e1~e7がそれぞれ演算される。なお、距離eiはベクトル量である。
図10は、第3中間点設定部52によるフィッティング誤差の演算結果を示した表である。図10に示すように、第3中間点設定部52は、プローブ24aの移動軌跡の各点の距離eiの演算結果と、各点の総数nとに基づいて、下記の[数1]式に示すように、各点の距離ei(偏差)の二乗平方根、すなわち標準偏差をフィッティング誤差として演算する。これにより、図10に示した例ではフィッティング誤差=1.13457が得られる。
Figure 2024061276000002
図11の符号XIAは第3中間点設定部52によるフィッティング誤差の演算結果が閾値以下となる場合の例を示した図であり、符号XIBは第3中間点設定部52によるフィッティング誤差の演算結果が閾値よりも大きくなる場合の例を示した図である。
図11に示すように、第3中間点設定部52はフィッティング誤差の演算を実行するごとに、フィッティング誤差が予め定めた閾値よりも大きくなるか否かを判定する。そして、第3中間点設定部52は、フィッティング誤差が閾値以下である場合には、図11の符号XIAに示すように、プローブ24aが新たな交点Kを通過していない、すなわちプローブ24aの移動軌跡の直線区間が継続していると判定する。
また逆に、第3中間点設定部52は、フィッティング誤差が閾値よりも大きくなった場合には、図11の符号XIBに示すように、プローブ24aが新たな交点Kを通過した、すなわちプローブ24aの移動軌跡の直線区間が変化したと判定する。これにより、第3中間点設定部52は、プローブ24aの移動軌跡上の交点K、すなわち直線区間の変化を検出することができる。
以下、第3中間点設定部52は、ティーチング操作の終了操作が実行されるまで、フィッティング直線SLの演算(直線フィッティング)と、フィッティング誤差の演算と、フィッティング誤差が閾値よりも大きくなるか否かの判定と、を繰り返し実行して、プローブ24aの移動軌跡上の全ての交点K(直線区間の変更)を検出する。
図12は、表示部38に表示される閾値の変更画面58を説明するための説明図である。図12に示すように、第3中間点設定部52の判定に使用される閾値は、ユーザが表示部38に表示される変更画面58上で変更操作が可能である。これにより、プローブ24aの移動軌跡の直線区間の判別強度(直線区間とみなす許容範囲)を調整可能である。なお、図12では閾値を3段階(弱、中、強)で変更可能であるが、2段階又は4段階以上で変更可能にしてもよい。
図13は、第3中間点設定部52による第3中間点C3の設定を説明するための説明図である。図13の符号XIIIA,XIIIBに示すように、第3中間点設定部52は、プローブ24aの移動軌跡上の交点K(直線区間の変更)を検出するごとに、この交点Kの座標に第3中間点C3を設定する。これにより、プローブ24aの移動軌跡を複数のフィッティング直線SLで近似した近似経路において、互いに異なるフィッティング直線SLの全ての交点Kに第3中間点C3が設定される。
図14は、第4中間点設定部54による第4中間点C4の設定を説明するための説明図である。図14及び既述の図2に示すように、第4中間点設定部54は、ティーチング操作として退避操作M3が実行されて、プローブ24aが交換位置EP(図4参照)まで移動された場合には、この交換位置EPにおけるプローブ24aの座標値を駆動コントローラ28等から取得する。そして、第4中間点設定部54は、取得した座標値に基づいて交換位置EPを第4中間点C4として設定する。
図15は、測定プログラム生成部56による測定プログラム37の生成を説明するための説明図である。なお、図15では、説明の煩雑化を防止するために、ワークWの複数の測定要素のうちの代表例(ここでは平面要素)を図示し、さらにこの測定要素(平面要素)の複数の測定点Pのうちの1点のみを代表例として図示している。
図15及び既述の図2に示すように、測定プログラム生成部56は、ユーザが図15の符号XVAに示すようなティーチング操作(測定要素指定操作M1、ターミネート操作M2、退避操作M3)を実行した後、このティーチング操作の終了操作を実行すると、測定プログラム37の生成を開始する。
具体的には測定プログラム生成部56は、図15の符号XVBに示すように、座標値取得部44から測定要素ごとの各測定点Pの座標値を取得する。また、測定プログラム生成部56は、第1中間点設定部48から測定点Pごとに設定された第1中間点C1の座標値を取得し、第2中間点設定部50から測定要素ごとに設定された第2中間点C2の座標値を取得し、第3中間点設定部52から交点Kごとに設定された第3中間点C3の座標値を取得する。さらに、測定プログラム生成部56は、退避操作M3が実行された場合には、第4中間点設定部54から第4中間点C4の座標値を取得する。
そして、測定プログラム生成部56は、測定要素ごとの各測定点Pの座標値と、測定点Pごとの第1中間点C1の座標値と、測定要素ごとの第2中間点C2の座標値と、交点Kごとの第3中間点C3の座標値と、第4中間点C4の座標値と、に基づいて測定プログラム37を生成する。例えば測定プログラム生成部56は、プローブ24aが各測定点P、第2中間点C2、第3中間点C3、及び第4中間点C4を取得又は設定された順番に従って移動するような測定経路を示す測定プログラム37を生成する。また、測定プログラム生成部56は、第1中間点C1については対応する測定点Pに向けて移動する直前のプローブ24aの移動経路点として設定する。これにより、測定点Pに対して斜め方向からプローブ24aが接触することが防止される。
[本実施形態の作用]
図16は、上記構成の三次元座標測定機10による測定プログラム37の生成処理(測定プログラム生成方法)の流れを示したフローチャートである。図16に示すように、ユーザは、表示部38に表示される生成開始画面39上で測定プログラム37の生成開始操作を実行する(ステップS1)。これにより、制御部40が座標値取得部44、第1中間点設定部48、第2中間点設定部50、第3中間点設定部52、第4中間点設定部54、及び測定プログラム生成部56として機能することで、ユーザのティーチング操作に応じて測定プログラム37が生成可能になる。
また、ユーザは、必要に応じて表示部38に表示される変更画面58上において、第3中間点設定部52の判定に使用される閾値の変更操作を実行する。
ユーザがプローブ操作部28aを操作してティーチング操作(測定要素指定操作M1)を開始すると(ステップS2、本発明の手動操作ステップに相当)、第3中間点設定部52が第3中間点C3の設定処理を開始する(ステップS3、ステップS4でNO)。
図17は、第3中間点設定部52による第3中間点C3の設定処理の流れを示したフローチャートである(本発明の第3中間点設定ステップに相当)。
図17に示すように、測定要素指定操作M1に応じてプローブ24aが最初の測定要素の最初の測定点Pに向けて移動される間(ステップS3A)、第3中間点設定部52は、駆動コントローラ28からプローブ24aの移動ベクトル情報を連続して取得する。そして、第3中間点設定部52は、プローブ24aの移動ベクトル情報に基づいて、基準点RPからプローブ24aの現在位置までのプローブ24aの移動軌跡を連続的に検出する(ステップS3B)。
次いで、第3中間点設定部52は、既述の図9及び図10等に示したように、プローブ24aの移動軌跡の各点に対するフィッティング直線SLの演算(直線フィッティング)と(ステップS3C)、フィッティング誤差の演算と(ステップS3D)、フィッティング誤差が閾値よりも大きくなるか否かの判定と(ステップS3E)、を実行する。なお、ステップS3Eは、本発明の判定ステップに相当する。
第3中間点設定部52は、フィッティング誤差が閾値以下である場合には、プローブ24aが新たな交点Kを通過していない、すなわちプローブ24aの移動軌跡の直線区間が継続していると判定する(ステップS3EでNO)。この場合には、既述のステップS3B及びステップS3C(本発明の繰り返し演算ステップ)の処理と、ステップS3Dの処理と、が繰り返し実行される。
一方、第3中間点設定部52は、フィッティング誤差が閾値よりも大きくなる場合には、プローブ24aが新たな交点Kを通過した、すなわちプローブ24aの移動軌跡の直線区間が変化したと判定する(ステップS3EでYES)。これにより、第3中間点設定部52は、プローブ24aの移動軌跡上の交点Kを検出することができる。そして、第3中間点設定部52は、検出した交点Kの座標に第3中間点C3を設定する(ステップS3F)。
以下、第3中間点設定部52は、プローブ24aの移動が継続している間、すなわちティーチング操作が継続している間、上述のステップS3BからステップS3Fまでの処理を繰り返し実行する(ステップS3G)。これにより、プローブ24aの移動軌跡上の全ての交点Kに第3中間点C3が設定される。
図16に戻って、測定要素指定操作M1に応じてプローブ24aが最初の測定要素の最初の測定点Pに接触すると(ステップS4でYES)、座標値取得部44が、駆動コントローラ28からの測定点Pの座標値を取得する(ステップS5、本発明の座標値取得ステップに相当)。そして、座標値取得部44は、測定点Pの座標値を第1中間点設定部48及び測定プログラム生成部56へ出力する。
次いで、第1中間点設定部48が、既述の図5等に示したように座標値取得部44から取得した測定点Pの座標値と、駆動コントローラ28から取得したプローブ24aの移動ベクトル情報とに基づいて、測定点Pからプローブ24aの接触方向とは反対方向にオフセットした位置に第1中間点C1を設定する(ステップS6)。なお、ステップS6は、本発明の第1中間点設定ステップに相当する。
以下、プローブ24aが最初の測定要素の全ての測定点Pに接触するまで、測定要素指定操作M1が継続して、上述のステップS3からステップS6までの処理が繰り返し実行される(ステップS7でNO)。
ユーザは、最初の測定要素の全ての測定点Pにプローブ24aを接触させると、プローブ操作部28aを操作してターミネート操作M2(移動操作、実行操作)を実行する(本発明の手動操作ステップに相当)。このターミネート操作M2の実行操作が実行されると、第2中間点設定部50が、既述の図15等に示したようにターミネート操作M2の実行操作時のプローブ24aの座標を第2中間点C2として設定する(ステップS8、本発明の第2中間点設定ステップに相当)。
ワークWの測定要素が1つである場合には、後述のステップS16に進む(ステップS9でNO)。
また、次の測定要素に対する測定要素指定操作M1を実行する場合において(ステップS9でYES)、予めプローブヘッド24のプローブ24aの交換が不要である場合には(ステップS10でNO)、上述のステップS2からステップS8までの処理が繰り返し実行される。
一方、次の測定要素に対する測定要素指定操作M1の前にプローブヘッド24のプローブ24aの交換が必要である場合には(ステップS10でYES)、ユーザがプローブ操作部28aを操作して退避操作M3を実行する(ステップS11)。既述の図15等に示したように退避操作M3に応じてプローブ24aが交換位置EPに向けて移動され(ステップS13)、この移動中にも既述のステップS3(図17参照)と同様の第3中間点設定処理が実行される(ステップS13、ステップS14でNO)。
そして、プローブ24aが交換位置EPに到達して退避操作M3が完了すると(ステップS14でYES)、第4中間点設定部54が、既述の図14等に示したように交換位置EPにおけるプローブ24aの座標値を駆動コントローラ28等から取得して、この座標値に基づいて交換位置EPを第4中間点C4として設定する(ステップS15)。なお、ステップS15は、本発明の第4中間点設定ステップに相当する。以下、上述のステップS2からステップS8までの処理が繰り返し実行される。
ワークWの全ての測定要素に対するティーチング操作(測定要素指定操作M1、ターミネート操作M2)が完了すると(ステップS9でNO)、ユーザは、プローブ操作部28aを操作してティーチング操作の終了操作を実行する(ステップS16)。
ティーチング操作の終了操作が実行されると、測定プログラム生成部56が、座標値取得部44が取得した測定要素ごとの各測定点Pの座標値と、各中間設定部48,50,52,54が設定した各中間点C1~C4の座標値に基づいて、既述の図15に示したように測定プログラム37を生成する(ステップS17)。なお、ステップS17は、本発明の測定プログラム生成ステップに相当する。
そして、測定プログラム生成部56は、生成した測定プログラム37を記憶部41に記憶させる。これにより、三次元座標測定機10により同一形状の複数のワークWの各測定要素の測定を繰り返し実行する場合には、駆動制御部42が測定プログラム37に従って、駆動コントローラ28(プローブ駆動部35及びXYZ駆動部36)を駆動することで、ワークWの測定要素ごとに全ての測定点Pにプローブ24aを接触させられる。その結果、品質管理プロセスにおける測定要素の測定結果の再現性が確保され、さらに省人化が促進される。
以上のように本実施形態では、ユーザによるティーチング操作の実行中に各中間点C1~C4を自動的に設定することができるので、測定プログラム37を自動で生成することができる。これにより、ユーザがプローブ24aの測定経路上の移動経路点等を手動で設定する必要がなくなるので、ヒューマンエラーによる誤動作の発生が防止される。また、従来のようにワークWのCADデータに基づいて測定プログラム37を生成する必要もなく、三次元座標測定機10への見識が浅いユーザでも簡単に測定プログラム37を生成可能である。その結果、誰でも簡単に誤動作のおそれがない測定プログラム37を自動で生成可能である。
[その他]
上記実施形態では、門移動型の三次元座標測定機10を例に挙げて説明を行ったが、各種タイプの三次元座標測定機10に本発明を適用可能であり、三次元座標測定機10で使用するプローブ24aの種類も特に限定はされない。また、上記実施形態では、三次元座標測定機10と駆動コントローラ28とコンピュータ32とがそれぞれ別体であるが、三次元座標測定機10と、駆動コントローラ28及びコンピュータ32の少なくとも一方とが一体化されていてもよい。
上述実施形態で説明したコンピュータ32として機能させるためのソフトウエアプログラム32aを光ディスク、磁気ディスク、又はその他のコンピュータ可読媒体(有体物たる非一時的な情報記憶媒体)に記録し、これらを通じてソフトウエアプログラム32aを提供することが可能である。このような情報記憶媒体にソフトウエアプログラム32aを記憶させて提供する態様に代えて、インターネットなどの通信ネットワークを利用して測定プログラム信号をダウンロードサービスとして提供することも可能である。
10…三次元座標測定機
12…架台
14…テーブル
16L…左Yキャリッジ
16R…右Yキャリッジ
18…Xガイド
20…Xキャリッジ
22…Zキャリッジ
24…プローブヘッド
24a…プローブ
26…門型フレーム
28…駆動コントローラ
28a…プローブ操作部
30…通信インタフェース
32…コンピュータ
32a…ソフトウエアプログラム
35…プローブ駆動部
36…XYZ駆動部
37…測定プログラム
38…表示部
39…生成開始画面
40…制御部
41…記憶部
42…駆動制御部
44…座標値取得部
46…形状演算部
48…第1中間点設定部
50…第2中間点設定部
52…第3中間点設定部
54…第4中間点設定部
56…測定プログラム生成部
58…変更画面
A…回転軸
B…回転軸
C1…第1中間点
C2…第2中間点
C3…第3中間点
C4…第4中間点
EP…交換位置
K…交点
M1…測定要素指定操作
M2…ターミネート操作
M3…退避操作
P…測定点
RP…基準点
SL…フィッティング直線
SP…初期位置
W…ワーク

Claims (7)

  1. プローブを用いて被測定物の1又は複数の測定要素の測定を実行する三次元座標測定機において、前記プローブの測定経路を表す測定プログラムを生成する測定プログラム生成方法であって、
    前記測定要素の全ての測定点に前記プローブを接触させる測定要素指定操作と、前記測定要素指定操作の終了を示す測定要素確定操作と、を全ての前記測定要素に対して手動操作で実行する手動操作ステップと、
    前記プローブが接触した全ての前記測定点の座標値を取得する座標値取得ステップと、
    前記座標値取得ステップで前記測定点の座標値が取得されるごとに、前記測定点の座標値と前記測定点に対する前記プローブの接触方向とに基づいて、前記測定点から前記接触方向とは反対方向にオフセットした位置に第1中間点を設定する第1中間点設定ステップと、
    前記測定要素確定操作が実行された場合の前記プローブの位置を第2中間点として設定する第2中間点設定ステップと、
    前記手動操作ステップでの前記プローブの移動中に前記プローブの移動軌跡を取得し、前記移動軌跡を複数の直線のみで近似して、互いに異なる前記直線の交点に第3中間点を設定する第3中間点設定ステップと、
    前記座標値取得ステップで取得した前記測定点の座標値、前記第2中間点設定ステップで設定した前記第2中間点の座標値と、前記第3中間点設定ステップで設定した前記第3中間点の座標値と、に基づいて、前記測定プログラムを生成するプログラム生成ステップと、
    を有する測定プログラム生成方法。
  2. 前記手動操作ステップは、前記被測定物から前記プローブの交換が可能な交換位置まで前記プローブを手動操作で退避させる退避操作を含み、
    前記退避操作が実行された場合に前記交換位置を第4中間点として設定する第4中間点設定ステップと、
    を有し、
    前記プログラム生成ステップでは、前記退避操作が実行された場合には、前記測定点の座標値、前記第2中間点の座標値、前記第3中間点の座標値、及び前記第4中間点設定ステップで設定した前記第4中間点の座標値に基づいて、前記測定プログラムを生成する請求項1に記載の測定プログラム生成方法。
  3. 前記第3中間点設定ステップでは、前記移動軌跡に対して直線フィッティングを行うことで、前記移動軌跡を複数の直線のみで近似する請求項1又は2に記載の測定プログラム生成方法。
  4. 前記第3中間点設定ステップは、
    前記プローブが最初の前記交点に到達するまでの間の前記プローブの移動中に、前記プローブの初期位置から前記プローブの現在位置までの前記移動軌跡に対するフィッティング直線の演算と、前記フィッティング直線と前記移動軌跡との誤差であるフィッティング誤差の演算と、を繰り返し実行する繰り返し演算ステップと、
    前記繰り返し演算ステップで前記フィッティング誤差が演算されるごとに、前記フィッティング誤差が予め定められた閾値よりも大きくなるか否かに基づいて前記プローブが新たな前記交点を通過したか否かを判定する判定ステップと、
    を含み、
    前記閾値が変更可能である請求項3に記載の測定プログラム生成方法。
  5. 前記第3中間点設定ステップは、
    前記プローブの移動中に、直前の前記交点から前記プローブの現在位置までの前記移動軌跡に対するフィッティング直線の演算と、前記フィッティング直線と前記移動軌跡との誤差であるフィッティング誤差の演算と、を繰り返し実行する繰り返し演算ステップと、
    前記繰り返し演算ステップで前記フィッティング誤差が演算されるごとに、前記フィッティング誤差が予め定められた閾値よりも大きくなるか否かに基づいて前記プローブが新たな前記交点を通過したか否かを判定する判定ステップと、
    を含み、
    前記閾値が変更可能である請求項3に記載の測定プログラム生成方法。
  6. プローブを用いて被測定物の1又は複数の測定要素の測定を実行する三次元座標測定機において、
    前記測定要素の全ての測定点に前記プローブを接触させる測定要素指定操作と、前記測定要素指定操作の終了を示す測定要素確定操作と、を全ての前記測定要素に対して手動操作で実行可能な手動操作部と、
    前記プローブが接触した全ての前記測定点の座標値を取得する座標値取得部と、
    前記座標値取得部が前記測定点の座標値を取得するごとに、前記測定点の座標値と前記測定点に対する前記プローブの接触方向とに基づいて、前記測定点から前記接触方向とは反対方向にオフセットした位置に第1中間点を設定する第1中間点設定部と、
    前記測定要素確定操作が実行された場合の前記プローブの位置を第2中間点として設定する第2中間点設定部と、
    前記手動操作に応じた前記プローブの移動中に前記プローブの移動軌跡を取得し、前記移動軌跡を複数の直線のみで近似して、互いに異なる前記直線の交点に第3中間点を設定する第3中間点設定部と、
    前記座標値取得部が取得した前記測定点の座標値、前記第2中間点設定部が設定した前記第2中間点の座標値と、前記第3中間点設定部が設定した前記第3中間点の座標値と、に基づいて、前記プローブの測定経路を表す測定プログラムを生成するプログラム生成部と、
    を備える三次元座標測定機。
  7. 前記手動操作部が、前記被測定物から前記プローブの交換が可能な交換位置まで前記プローブを手動操作で退避させる退避操作を実行可能であり、
    前記手動操作部で前記退避操作が実行された場合に前記交換位置を第4中間点として設定する第4中間点設定部を備え、
    前記プログラム生成部が、前記手動操作部で前記退避操作が実行された場合には、前記測定点の座標値、前記第2中間点の座標値、前記第3中間点の座標値、及び前記第4中間点設定部が設定した前記第4中間点の座標値に基づいて、前記測定プログラムを生成する請求項6に記載の三次元座標測定機。
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