JP2024056503A - フェルール、光コネクタ、及び、光コネクタの製造方法 - Google Patents

フェルール、光コネクタ、及び、光コネクタの製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2024056503000001
【課題】複数の光ファイバの高精度な位置決めを容易に行うことができるフェルールを提供する。
【解決手段】フェルールは、複数の光ファイバを保持するフェルールであって、複数の光ファイバと光学的に結合するように構成された複数の光入出射部が設けられる第1面と、第1面と交差する第1方向において第1面と対向する第2面と、第1面と第2面との間に設けられ、複数の光ファイバを保持可能な保持部と、を備える。保持部は、第1方向に沿って延在すると共に第1方向と交差する第2方向に沿って配列され、フェルールに対して複数の光ファイバの位置を決めるように構成された複数の第1ファイバ溝と、複数の第1ファイバ溝と第2面との間に形成され、複数の第1ファイバ溝に複数の光ファイバを導入するように構成された複数のファイバ孔と、を有する。
【選択図】図6

Description

本開示は、フェルール、光コネクタ、及び、光コネクタの製造方法に関する。
特許文献1及び特許文献2には、光ファイバの位置決め用の複数のファイバ孔を先端寄りに設けたフェルールが開示されている。
国際公開第2019/097776号 特開2016-184106号公報
特許文献1では、フェルールに形成されたガイド穴に対して高精度に形成された各ファイバ孔に光ファイバを挿入することで、光ファイバの位置決めを行っている。この場合、位置決めを行う各ファイバ孔までの光ファイバの向きや位置を作業者が略同時に調整する必要がある。このため、位置決め用のファイバ孔に光ファイバを挿入することが困難となる。
本開示は、複数の光ファイバの高精度な位置決めを容易に行うことができる、フェルール、光コネクタ、及び、光コネクタの製造方法を提供することを目的とする。
本開示は、一側面として、複数の光ファイバを保持するフェルールに関する。このフェルールは、複数の光ファイバと光学的に結合するように構成された複数の光入出射部が設けられる第1面と、第1面と交差する第1方向において第1面と対向する第2面と、第1面と第2面との間に設けられ、複数の光ファイバを保持可能な保持部と、を備える。保持部は、第1方向に沿って延在すると共に第1方向と交差する第2方向に沿って配列され、フェルールに対して複数の光ファイバの位置を決めるように構成された複数の第1ファイバ溝と、複数の第1ファイバ溝と第2面との間に形成され、複数の第1ファイバ溝に複数の光ファイバを導入するように構成された複数のファイバ孔と、を有する。
本開示によれば、複数の光ファイバの高精度な位置決めを容易に行うことができるフェルールを提供することができる。
図1は、一実施形態に係る光コネクタを示す斜視図である。 図2は、図1に示す光コネクタのII-II線に沿った断面図である。 図3は、図1に示す光コネクタが備えるフェルールを示す斜視図である。 図4は、図3に示すフェルールを後方から視た斜視図である。 図5は、図3に示すフェルールのV-V線に沿った断面図である。 図6は、図3に示すフェルールのVI-VI線に沿った断面図である。 図7は、図3に示すフェルール内に設けられる第1ファイバ溝を示す断面図である。 図8は、第1変形例に係るフェルールを示す斜視図である。 図9は、第2変形例に係るフェルールを示す斜視図である。 図10は、第3変形例に係るフェルールを示す斜視図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
[1]本開示の一実施形態に係るフェルールは、複数の光ファイバを保持するフェルールである。このフェルールは、複数の光ファイバと光学的に結合するように構成された複数の光入出射部が設けられる第1面と、第1面と交差する第1方向において第1面と対向する第2面と、第1面と第2面との間に設けられ、複数の光ファイバを保持可能な保持部と、を備える。保持部は、第1方向に沿って延在すると共に第1方向と交差する第2方向に沿って配列され、フェルールに対して複数の光ファイバの位置を決めるように構成された複数の第1ファイバ溝と、複数の第1ファイバ溝と第2面との間に形成され、複数の第1ファイバ溝に複数の光ファイバを導入するように構成された複数のファイバ孔と、を有する。
このフェルールは、複数の光ファイバの位置決めをするための複数の第1ファイバ溝に加えて、複数の第1ファイバ溝に複数の光ファイバを導入するための複数のファイバ孔を有している。この場合、光ファイバをフェルールに挿入する際に、複数の第1ファイバ溝までの各光ファイバの向きや位置が複数のファイバ孔によって規定されるため、複数の光ファイバを複数の第1ファイバ溝へ容易に導入することができる。そして、第1ファイバ溝において導入された複数の光ファイバの位置決めを行うことができる。また、複数の光ファイバを複数のファイバ孔に挿入する前までに生じる摩擦、例えば複数の光ファイバを被覆材から取り出すことにより生じる摩擦、によって複数の光ファイバが帯電して複数の光ファイバ同士が反発してしまう場合がある。この場合であっても、このフェルールでは、複数のファイバ孔に挿入された複数の光ファイバ同士は、複数のファイバ孔間の隔壁によって仕切られているので、帯電した複数の光ファイバ同士が反発してしまうことを抑制することができる。したがって、このフェルールによれば、複数の光ファイバの高精度な位置決めを容易に行うことができる。
[2]上記[1]のフェルールにおいて、複数のファイバ孔それぞれの直径または幅は、複数の第1ファイバ溝に配置される複数の光ファイバそれぞれの外径の1.02倍以上1.20倍以下であってもよい。この場合、複数のファイバ孔それぞれの直径または幅が複数の光ファイバの外径の1.02倍以上であるため、複数の光ファイバを複数のファイバ孔に容易に挿入することができる。また、複数のファイバ孔それぞれの直径または幅が複数の光ファイバの外径の1.20倍以下であるため、複数の光ファイバそれぞれの向きや位置がより規定され、複数の光ファイバを複数の第1ファイバ溝までより確実に導入することができる。
[3]上記[1]または[2]のフェルールにおいて、複数のファイバ孔それぞれの直径または幅は、128μm以上150μm以下であってもよい。この場合、複数のファイバ孔それぞれの直径または幅が128μm以上であるため、複数の光ファイバを複数のファイバ孔に容易に挿入することができる。また、複数のファイバ孔それぞれの直径または幅が150μm以下であるため、複数の光ファイバそれぞれの向きや位置がより規定され、複数の光ファイバを複数の第1ファイバ溝までより確実に導入することができる。
[4]上記[1]から[3]のいずれかのフェルールにおいて、複数の光入出射部は、複数の第1ファイバ溝に配置された複数の光ファイバと光学的に結合するように構成された複数のレンズを含み、フェルールのうち、複数のレンズ及び複数の第1ファイバ溝の間の光透過領域と複数のレンズとを少なくとも含む部分が、1000nm以上1675nm以下の波長を有する光を透過可能な材料から構成されていてもよい。この場合、複数の光ファイバから入出射される光信号を第1面に設けられた複数の光入出射部から入出射させることができる。
[5]上記[1]から[4]のいずれかのフェルールにおいて、複数のファイバ孔の長さは、複数の第1ファイバ溝の長さより長くてもよい。この場合、複数の光ファイバの位置や向きが複数のファイバ孔によってより規定されるため、複数の第1ファイバ溝において複数の光ファイバの位置がずれてしまうことを更に抑制することができる。
[6]上記[1]から[5]のいずれかのフェルールにおいて、複数のファイバ孔の長さは、複数の第1ファイバ溝の長さの1.5倍以上であってもよい。この場合、複数の第1ファイバ溝において複数の光ファイバの位置がずれてしまうことをより抑制することができる。
[7]上記[1]から[6]のいずれかのフェルールにおいて、保持部は、複数のファイバ孔と第2面との間に形成され、複数のファイバ孔に連続する複数の第2ファイバ溝を更に有していてもよい。この場合、複数の光ファイバを複数の第2ファイバ溝に沿わせることで、容易に複数の光ファイバを複数のファイバ孔に挿入することができる。
[8]上記[7]のフェルールにおいて、第2面には、第1面へ向かう方向に窪む凹部が形成されており、複数のファイバ孔は、凹部の底部において開口し、複数の第2ファイバ溝は、複数のファイバ孔と連通するように凹部の側部に形成されていてもよい。この場合、フェルールに導入する接着剤が凹部の内側に留まりやくなり、接着剤がフェルールから漏れてしまことを抑制することができる。
[9]上記[1]から[8]のいずれかフェルールにおいて、複数の第2ファイバ溝の断面形状は、複数のファイバ孔の断面形状の一部と一致していてもよい。この場合、複数の第2ファイバ溝のそれぞれと複数のファイバ孔のそれぞれとが滑らかに連続するので、より容易に複数の光ファイバを複数のファイバ孔に挿入することができる。
[10]上記[1]から[6]のいずれかのフェルールにおいて、複数のファイバ孔は、第2面において開口していてもよい。この場合、第1方向において保持部の長さを短くすることができ、フェルールを小型化することができる。
[11]本開示の一実施形態に係る光コネクタは、上記[1]から[10]のいずれかのフェルールと、保持部に保持されると共に、フェルールに接着剤で固着された複数の光ファイバと、を備える。この光コネクタでは、フェルールは、フェルールに対して複数の光ファイバの位置決めをするための複数の第1ファイバ溝に加えて、複数の第1ファイバ溝に複数の光ファイバを導入するための複数のファイバ孔を有している。この場合、光ファイバをフェルールに挿入する際に、複数の第1ファイバ溝までの各光ファイバの向きや位置が複数のファイバ孔によって規定されるため、複数の光ファイバを複数の第1ファイバ溝へ容易に導入することができる。そして、第1ファイバ溝において導入された複数の光ファイバの位置決めを行うことができる。また、複数の光ファイバを複数のファイバ孔に挿入する前までに生じる摩擦、例えば複数の光ファイバを被覆材から取り出すことにより生じる摩擦、によって複数の光ファイバが帯電して複数の光ファイバ同士が反発してしまう場合がある。この場合であっても、このフェルールでは、複数のファイバ孔に挿入された複数の光ファイバ同士は、複数のファイバ孔間の隔壁によって仕切られているので、帯電した複数の光ファイバ同士が反発してしまうことを抑制することができる。したがって、この光コネクタによれば、複数の光ファイバの高精度な位置決めを容易に行うことができる。
[12]上記[11]の光コネクタにおいて、第1面から第2面に向かって延在すると共に、少なくとも第1面に連結される第3面を更に備え、第3面には、複数の第1ファイバ溝に向かって開口する窓部が設けられ、光コネクタは、複数の第1ファイバ溝に配置された複数の光ファイバを窓部の内部において複数の第1ファイバ溝に向けて押さえ付ける蓋部を更に備えていてもよい。この場合、複数の光ファイバが蓋部によって複数の第1ファイバ溝に押さえつけられるので、複数の第1ファイバ溝における複数の光ファイバの位置決めをより確実に行うことができる。
[13]本開示の一実施形態に係る光コネクタの製造方法は、上記[1]から[10]のいずれかのフェルールを準備する工程と、複数のファイバ孔のそれぞれに複数の光ファイバのうち対応する光ファイバを挿入する工程と、複数のファイバ孔を通過した複数の光ファイバの各先端部を複数の第1ファイバ溝に配置する工程と、接着剤により複数の光ファイバをフェルールに固着させる工程と、を備える。この場合、複数の光ファイバのそれぞれを複数のファイバ孔のそれぞれに挿入することで、複数の光ファイバを複数の第1ファイバ溝へ容易に導入して配置することができる。また、複数の光ファイバを複数の第1ファイバ溝に配置することで、複数の光ファイバの位置決めをすることができる。さらに、接着剤を用いて複数の光ファイバをフェルールに固着させることにより、複数の光ファイバの位置がずれてしまうことを防ぐことができる。したがって、この光コネクタの製造方法によれば、複数の光ファイバが高精度に位置決めされている光コネクタを容易に製造することができる。
[14]上記[13]の光コネクタの製造方法では、固着させる工程において、複数の光ファイバが挿入されている複数のファイバ孔に接着剤の一部を導入して複数の光ファイバを固着させてもよい。この場合、複数の光ファイバ及びフェルールが接着剤と接する面積を大きくすることができる。よって、この光コネクタの製造方法によれば、複数の光ファイバをフェルールにより強固に固着させることができる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示に係るフェルール及び光コネクタの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る光コネクタ10を示す斜視図である。図2は、図1に示す光コネクタ10のII-II線に沿った断面図である。各図には、理解の容易のため、XYZ直交座標系が示されている。本実施形態において、光コネクタ10の長手方向をX方向(第1方向)とし、光コネクタ10の短手方向をY方向(第2方向)とし、光コネクタ10の高さ方向をZ方向(第3方向)とする。後述する図3から図10においても同様のXYZ直交座標系が示されている。
図1及び図2に示すように、光コネクタ10は、複数(本実施形態では12本)の光ファイバ20と、複数の光ファイバ20の先端部21が挿入されたフェルール30と、蓋部50と、を備える。図2に示すように、先端部21は、フェルール30の保持部40に保持されると共に、蓋部50により複数の第1ファイバ溝41に固定されている。さらに、先端部21は、窓部39から導入された接着剤Kにより、保持部40に固着されている。複数の光ファイバ20の外径は、例えば125μmである。
次に、図2から図6を参照しつつ、フェルール30の詳細について説明する。図3は、図1に示す光コネクタ10が備えるフェルール30を示す斜視図である。図4は、図3のフェルール30を後方から視た斜視図である。図5は、図3に示すフェルール30のV-V線に沿った断面図である。図6は、図3に示すフェルール30のVI-VI線に沿った断面図である。
フェルール30は、複数の光ファイバ20を保持する部材である。フェルール30は、1000nm以上1675nm以下の波長を有する光を透過可能な材料を含んで構成されている。フェルール30は、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリエーテルサルホン(PES)、または、シクロオレフィンポリマー(COP)等によって構成され得る。
フェルール30は、図3及び図4に示すように、共に略直方体形状である第1部31及び第2部32から構成されている。第1部31の第1面34と第2部32の面32aとがX方向において対向すると共に、第1部31が面32aからX方向に延在している。第1部31は、X方向から視た場合、面32aの内側に位置している。フェルール30は、第1部31または第2部32において、複数のレンズ33(複数の光入出射部)、第1面34、第2面35、凹部36、一対の側面37、第3面38、窓部39、保持部40、第1ピット44、及び、第2ピット45を有する。第1面34は、X方向と交差すると共に、第1面34と第2面35とは、X方向において対向している。
複数のレンズ33は、図3に示すように、第1面34に形成された複数の凸レンズであり、複数の光ファイバ20と光学的に結合するように構成された複数の光入出射部である。複数のレンズ33は、後述する複数の第1ファイバ溝41に配置された複数の光ファイバ20と光学的に結合する。複数のレンズ33は、フェルール30の他の部分と同じ材料によって構成され、フェルール30と一体に成形される。
図2に示すように、複数のレンズ33のそれぞれの光軸S1と複数の光ファイバ20のそれぞれの光軸S2とが一致している。後述するように第1面34及び第1内面39aがYZ平面に対して傾斜している場合、光軸S1と光軸S2とがZ方向にずれていてもよい。これにより、第1面34及び第1内面39aにおいて屈折した光が複数の光ファイバ20に入射しやすくなる。これにより、結合損失の増加を抑制することができる。
第1面34は、第1部31の面であって、光コネクタ10と他の光モジュール(不図示)とが接続された際に、他の光モジュールと対向する。第1面34は、図5に示すように、YZ平面に対して傾斜している。第1面34は、例えば8度傾斜している。これにより、光ファイバ20の先端面21aへの反射戻り光を抑制することができる。
第2面35は、図4に示すように、第2部32の面であって、YZ平面に延在する。第2面35には、X方向に沿って第1面34へ向かう方向に窪む凹部36が形成されている。凹部36の底部36a及び側部36bには、後述する保持部40の複数のファイバ孔42及び複数の第2ファイバ溝43がそれぞれ形成されている。
一対の側面37は、図3に示すように、第1部31の一対の側面であって、Y方向において互いに対向している。一対の側面37には、他の光モジュールへのフェルール30の挿入を案内するための一対のガイド溝37aがそれぞれ形成されている。一対のガイド溝37aは、X方向から視た場合、フェルール30の内部に窪むV字形状を呈している。すなわち、一対のガイド溝37aは、YZ平面においてV字形状を呈している。一対のガイド溝37aは、X方向において第1部31の全長にわたって延在している。
第3面38は、図3に示すように、第1部31の面であって、第1面34から第2面35に向かって延在すると共に、第1面34に連結されている。第3面38には、複数の第1ファイバ溝41に向かって開口する窓部39が設けられている。窓部39は、第1内面39aと、X方向において第1内面39aと対向する第2内面39bと、を有する。第1内面39aは、図2に示すように、複数の光ファイバ20がフェルール30に保持された際に、X方向に沿って先端面21aと対向する面である。第1内面39aは、図2及び図3に示すように、YZ平面に対して傾斜している。第1内面39aは、例えば8度傾斜している。これにより、複数の光ファイバ20の先端面21aへの反射戻り光を抑制することができる。図6に示すように、Z方向から視た場合、窓部39の内側には複数の第1ファイバ溝41が位置している。
保持部40は、第1面34と第2面35との間に設けられ、複数の光ファイバ20を保持可能な部分である。保持部40は、図5に示すように、X方向に沿って延在している。保持部40は、複数の第1ファイバ溝41、複数のファイバ孔42、及び、複数の第2ファイバ溝43を有する。複数の光ファイバ20のそれぞれは、複数の第2ファイバ溝43のそれぞれに沿って複数のファイバ孔42のそれぞれまでガイドされ、複数のファイバ孔42のそれぞれに挿入される。その後、複数のファイバ孔42を通過した複数の光ファイバ20が複数の第1ファイバ溝41に配置される。
第1ファイバ溝41は、X方向に沿って延在すると共にY方向に沿って配列され、フェルール30に対して光ファイバ20の位置を決めるように構成された溝である。第1ファイバ溝41には、ファイバ孔42を通過した光ファイバ20の先端部21が保持される。第1ファイバ溝41は、図5に示すように、第1内面39aと、X方向に沿って第1内面39aに対向する窓部39の第2内面39bとの間に形成されている。第1ファイバ溝41は、図6に示すように、Y方向に沿って複数(本実施形態では12本)形成されている。第1ファイバ溝41のそれぞれは、X方向から視た場合、V字形状を呈している。第1ファイバ溝41は、図5に示すように、X方向に沿って第1内面39aから離れて形成されている。第1ファイバ溝41と第1内面39aとの間には、後述する第1ピット44が形成されている。
ファイバ孔42は、第1ファイバ溝41と第2面35との間に形成され、光ファイバ20を第1ファイバ溝41に導入するための孔である。すなわち、ファイバ孔42は、第1ファイバ溝41において光ファイバ20の位置を決める前に、光ファイバ20の粗い位置決めを行う。ファイバ孔42は、図5に示すように、第2内面39bと底部36aとの間に延在するように形成されている。ファイバ孔42は、底部36a及び第2内面39bにおいて開口している。ファイバ孔42は、図6に示すように、Y方向に沿って複数(本実施形態では12本)形成されている。ファイバ孔42のそれぞれは、X方向から視た場合、円形状を呈している。
図5に示すファイバ孔42それぞれの直径D1は、例えば光ファイバ20それぞれの外径の1.02倍以上1.20倍以下である。すなわち、光ファイバ20それぞれの外径が125μmである場合、直径D1が128μm以上150μm以下である。直径D1が光ファイバ20それぞれの外径の1.02倍以上(直径D1が128μm以上)であることにより、光ファイバ20を容易に複数のファイバ孔42に挿入することができる。また、直径D1が光ファイバ20それぞれの外径の1.20倍以下(直径D1が150μm以下)であることにより、光ファイバ20それぞれの向きや位置がより規定されるため、光ファイバ20を第1ファイバ溝41までより確実に導入することができる。
図5に示すファイバ孔42の長さL1は、第1ファイバ溝41の長さL2より長くなっている。これにより、光ファイバ20の位置や向きがファイバ孔42によってより規定されるため、第1ファイバ溝41において光ファイバ20の位置がずれてしまうことを抑制することができる。長さL1は、例えば長さL2の1.5倍以上である。これにより、第1ファイバ溝41において光ファイバ20の位置がずれてしまうことをより抑制することができる。ファイバ孔42は、図5に示すように、X方向に沿って第1ファイバ溝41から離れて形成されている。第1ファイバ溝41とファイバ孔42との間には、後述する第2ピット45の一部が形成されている。
第2ファイバ溝43は、ファイバ孔42と第2面35との間に形成され、ファイバ孔42に連続している。第2ファイバ溝43は、光ファイバ20をファイバ孔42に導入するための溝である。第2ファイバ溝43は、図5に示すように、底部36aと第2面35との間に形成されている。第2ファイバ溝43は、図4及び図5に示すように、側部36bに形成されており、底部36aにおいてファイバ孔42と連通している。第2ファイバ溝43は、図6に示すように、Y方向に沿って複数(本実施形態では12本)形成されている。
第2ファイバ溝43のそれぞれは、X方向から視た場合、半円形状を呈している。当該半円形状の直径は、直径D1と同じである。すなわち、X方向から視た場合、第2ファイバ溝43のそれぞれの断面形状が、ファイバ孔42のそれぞれの断面形状の一部と一致している。当該半円形状の直径が、直径D1より大きくてもよく、第2ファイバ溝43のそれぞれの断面形状が、ファイバ孔42のそれぞれの断面形状の一部と一致していなくてもよい。図5に示す第2ファイバ溝43の長さL3は、長さL2より短くてよい。
第1ピット44は、図2及び図5に示すように、X方向において第1ファイバ溝41と第1内面39aとの間に形成され、Z方向に窪んでいる。第1ピット44には、窓部39から接着剤Kが導入された際に、接着剤Kが形成される。すなわち、図2に示すように、先端面21aと第1内面39aとの間に接着剤Kが形成される。このため、接着剤Kが硬化する前に、接着剤Kから気泡が抜けやすくなる。その結果、気泡を原因とする、光ファイバ20の光軸ずれやフレネル損失といった光接続損失を抑制することができる。
第2ピット45は、図6に示すように、第1ファイバ溝41の周りに形成された窪みであって、第1ピット44と連続している。第2ピット45は、図5に示すように、Z方向に窪んでいる。第2ピット45の一部は、第1ファイバ溝41とファイバ孔42との間に形成されている。このように、第2ピット45の一部が第1ファイバ溝41とファイバ孔42との間に形成されることで、フェルール30の製造時に、複数のファイバ孔42を形成するための複数のピンを保持するための部材を、当該製造時において第2ピット45に対応する位置に配置することができ、容易にファイバ孔42を形成することができる。
蓋部50は、図1及び図2に示すように、窓部39の内部に配置される略矩形状の部材である。蓋部50は、例えば光透過性を有するガラス板または樹脂によって構成されている。蓋部50は、第1ファイバ溝41に配置された光ファイバ20を窓部39の内部において第1ファイバ溝41に向けて押さえ付ける。これにより第1ファイバ溝41に対する光ファイバ20の位置が固定されている。図2に示す例では、蓋部50は窓部39の内側に収まるように配置されているが、蓋部50の一部が窓部39から外側へZ方向にはみ出していてもよい。
接着剤Kは、窓部39からフェルール30の内部に導入され、光ファイバ20を保持部40に固着する。接着剤Kは、例えば紫外線硬化型接着剤である。接着剤Kは、図2に示すように、第1ピット44及び第2ピット45に形成される。また、接着剤Kは、光ファイバ20が挿入されたファイバ孔42内に供給され、凹部36の内側まで広がることがある。直径D1が光ファイバ20それぞれの外径の1.20倍以下であることにより、ファイバ孔42に形成される接着剤Kが少なくてすむ。また、接着剤Kが凹部36の内側に留まることで、接着剤Kがフェルール30から漏れてしまうことを抑制できる。接着剤Kは、第1ファイバ溝41と光ファイバ20との間の隙間、及び、第1ファイバ溝41と蓋部50との間の隙間に形成されてもよい。また、接着剤Kは、凹部36の内側に形成されていなくてもよい。
次に、図7を参照しつつ第1ファイバ溝41とファイバ孔42との精度について説明する。図7は、複数の第1ファイバ溝41のうち1本の第1ファイバ溝41aを示す断面図である。中心P1を有する仮想円C1は、ファイバ孔42のうち1本のファイバ孔(不図示)のYZ平面における断面であって、第1ファイバ溝41aに内接している。すなわち、仮想円C1の直径は、直径D1である。中心P2を有する仮想円C2は、光ファイバ20のうち1本の光ファイバ(不図示)のYZ平面における断面であって、第1ファイバ溝41aに内接している。すなわち、仮想円C2の直径D2は、光ファイバ20それぞれの外径と同様に、例えば125μmである。中心P2は、X方向から視た場合、光軸S1,S2と一致している。フェルール30では、例えば中心P2が一対のガイド溝37aに対して所定の位置となるように、第1ファイバ溝41が高精度に形成されている。
図7に示すように、直径D2が直径D1より小さくなっている。すなわち、仮想円C2の面積が仮想円C1の面積より小さくなっている。このため、仮想円C1に相当する断面を有する光ファイバ20をファイバ孔42から第1ファイバ溝41へ容易に導入することができる。また、中心P2が一対のガイド溝37aに対して所定の位置となるように第1ファイバ溝41が高精度に形成されることで、光ファイバ20を高精度に位置決めすることができる。よって、光ファイバ20の高精度な位置決めを容易に行うことができる。仮想円C1は、第1ファイバ溝41に内接してなくてもよい。この場合、中心P1が中心P2と一致していてもよい。
次に、図1及び図2を参照しつつ、光コネクタ10の製造方法について説明する。まず、フェルール30を準備する。また、複数の光ファイバ20及び蓋部50を準備する。この際、複数の光ファイバ20を複数の光ファイバ20の被覆材(不図示)から取り出してもよい。
続いて、複数の第2ファイバ溝43のそれぞれに複数の光ファイバ20のうち対応する光ファイバを沿わせて、複数のファイバ孔42のそれぞれに対応する光ファイバを挿入する。この際、複数の光ファイバ20の移動は複数のファイバ孔42によって規定されているため、複数の光ファイバ20を容易に複数の第1ファイバ溝41まで導くことができる。また、複数の光ファイバ20同士は、複数のファイバ孔42間の隔壁によって仕切られている。これにより、複数の光ファイバ20が帯電している場合、例えば複数の光ファイバ20を被覆材から取り出した際に生じた摩擦により複数の光ファイバ20が帯電している場合、複数の光ファイバ20同士が反発してしまうことを抑制することができる。
続いて、複数の光ファイバ20の複数のファイバ孔42への挿入が終了すると、複数のファイバ孔42を通過した複数の光ファイバ20の各先端部21を複数の第1ファイバ溝41に配置して、複数の光ファイバ20のフェルール30に対する位置決めを行う。そして、蓋部50を複数の光ファイバ20上に配置し、複数の光ファイバ20を複数の第1ファイバ溝41に向けて押さえつける。これにより複数の第1ファイバ溝41に対する複数の光ファイバ20の位置が固定されている。
続いて、蓋部50の配置が終了すると、窓部39から接着剤Kを導入する。接着剤Kは、例えば紫外線硬化型接着剤である。接着剤Kを、図2に示すように、第1ピット44及び第2ピット45に導入させると共に、複数の光ファイバ20が挿入されている複数のファイバ孔42にも導入させる。この際、複数のファイバ孔42に導入された接着剤Kは、凹部36の内側にも導入される。接着剤Kは、複数の第1ファイバ溝41と複数の光ファイバ20との間の隙間、及び、複数の第1ファイバ溝41と蓋部50との間の隙間に入り込んでもよい。また、接着剤Kは、凹部36まで導入されなくてもよい。そして、フェルール30の外側から紫外線を照射して、接着剤Kを硬化させる。以上の製造方法により、光コネクタ10が製造される。
[変形例]
ここで、フェルール30の変形例(フェルール30A,30B,30C)について説明する。図8は、第1変形例に係るフェルール30Aを示す斜視図である。図9は、第2変形例に係るフェルール30Bを示す斜視図である。図10は、第3変形例に係るフェルール30Cを示す斜視図である。以下では、一実施形態に係る光コネクタ10のフェルール30と相違する点を主に説明し、その他の説明は省略することがある。
まず、図8を参照しつつ第1変形例に係るフェルール30Aを説明する。フェルール30Aの第1部31の内部には、第1面34からX方向に延在する一対のガイド穴31aが形成されている。一対のガイド穴31aは、X方向に沿って第1部31の全長にわたって形成されている。一対のガイド穴31aに他の光モジュールの一対のガイドピンが挿入されることで、フェルール30Aを備える光コネクタ10が他の光モジュールと連結される。一対のガイド穴31aは、X方向から視た場合、Y方向において複数のレンズ33の外側に位置している。一対のガイド穴31aのそれぞれは、X方向から視た場合、円形状を呈している。フェルール30Aでは、一対のガイド穴31aに対して中心P2が所定の位置となるように、複数の第1ファイバ溝41が高精度に形成されている。
次に、図9を参照しつつ第2変形例に係るフェルール30Bを説明する。フェルール30Bには保持部40Bが形成されている。保持部40Bは、第1面34と第2面35との間に設けられている。保持部40Bは、複数の第1ファイバ溝41、及び、複数のファイバ孔42を有する。複数のファイバ孔42は、第2面35において開口している。複数の光ファイバ20は、複数のファイバ孔42に挿入され、複数の第1ファイバ溝41までガイドされる。その後、複数のファイバ孔42から露出した複数の光ファイバ20が複数の第1ファイバ溝41に配置され、複数の光ファイバ20が位置決めされる。フェルール30Bでは、X方向において保持部40Bの長さを抑制することができ、フェルール30Bを小型化することができる。
次に、図10を参照しつつ第3変形例に係るフェルール30Cを説明する。フェルール30Cでは、第2部32は面32bを更に備える。面32bは、第2面35から第1面34に向かって延在すると共に、第2面35に連結されている。第2面35には、X方向において第1面34へ向かう方向に窪む凹部36Cが形成されている。凹部36Cは、面32bにわたって形成されている。すなわち、底部36aが面32bと連続している。これにより、複数の光ファイバ20を複数の第2ファイバ溝43に沿わせる際に、複数の光ファイバ20及び複数の第2ファイバ溝43の位置を確認しやすい。
以上、本実施形態に係るフェルール30,30A,30B,30Cは、光ファイバ20の位置決めをするための第1ファイバ溝41に加えて、第1ファイバ溝41に光ファイバ20を導入するための複数のファイバ孔42を有している。これにより、光ファイバ20をフェルール30,30A,30B,30Cに挿入する際に、第1ファイバ溝41までの光ファイバ20の向きや位置がファイバ孔42によって規定されるため、光ファイバ20を第1ファイバ溝41へ容易に導入することができる。そして、第1ファイバ溝41において導入された光ファイバ20の位置決めを行うことができる。また、光ファイバ20をファイバ孔42に挿入する前までに生じる摩擦、例えば光ファイバ20を被覆材から取り出すことにより生じる摩擦、によって光ファイバ20が帯電して光ファイバ20同士が反発してしまう場合がある。この場合であっても、このフェルール30,30A,30B,30Cでは、ファイバ孔42に挿入された光ファイバ20同士は、ファイバ孔42間の隔壁によって仕切られているので、帯電した光ファイバ20同士が反発してしまうことを抑制することができる。したがって、フェルール30,30A,30B,30Cによれば、光ファイバ20の高精度な位置決めを容易に行うことができる。
フェルール30,30A,30B,30Cでは、ファイバ孔42それぞれの直径は、第1ファイバ溝41に配置される光ファイバ20それぞれの外径の1.02倍以上1.20倍以下である。ファイバ孔42それぞれの直径が光ファイバ20の外径の1.02倍以上であるため、光ファイバ20をファイバ孔42に容易に挿入することができる。また、ファイバ孔42それぞれの直径が光ファイバ20の外径の1.20倍以下であるため、光ファイバ20それぞれの向きや位置がより規定され、光ファイバ20を第1ファイバ溝41までより確実に導入することができる。
フェルール30,30A,30B,30Cでは、ファイバ孔42それぞれの直径は、128μm以上150μm以下である。ファイバ孔42それぞれの直径が128μm以上であるため、光ファイバ20をファイバ孔42に容易に挿入することができる。また、ファイバ孔42それぞれの直径が150μm以下であるため、光ファイバ20それぞれの向きや位置がより規定され、光ファイバ20を第1ファイバ溝41までより確実に導入することができる。
フェルール30,30A,30B,30Cでは、光入出射部は、第1ファイバ溝41に配置された光ファイバ20と光学的に結合するように構成された複数のレンズ33を含み、フェルール30,30A,30B,30Cのうち、複数のレンズ33及び第1ファイバ溝41の間の光透過領域と複数のレンズ33とを少なくとも含む部分が、1000nm以上1675nm以下の波長を有する光を透過可能な材料から構成されている。これにより、複数の光ファイバ20から入出射される光信号を第1面34に設けられた光入出射部から入出射させることができる。
フェルール30,30A,30B,30Cでは、ファイバ孔42の長さL1は、第1ファイバ溝41の長さL2より長い。これにより、光ファイバ20の位置や向きがファイバ孔42によってより規定され、第1ファイバ溝41において光ファイバ20の位置がずれてしまうことを更に抑制することができる。
フェルール30,30A,30B,30Cでは、ファイバ孔42の長さL1は、第1ファイバ溝41の長さL2の1.5倍以上である。これにより、第1ファイバ溝41において光ファイバ20の位置がずれてしまうことをより抑制することができる。
フェルール30,30A,30Cでは、保持部40は、ファイバ孔42と第2面35との間に形成され、ファイバ孔42に連続する第2ファイバ溝43を更に有している。これにより、光ファイバ20を第2ファイバ溝43に沿わせることで、容易に光ファイバ20をファイバ孔42に挿入することができる。
フェルール30,30A,30Cでは、保持部40は、第2面35には、第1面34へ向かう方向に窪む凹部36,36Cが形成されており、ファイバ孔42は、凹部36,36Cの底部36aにおいて開口し、第2ファイバ溝43は、ファイバ孔42と連通するように凹部36,36Cの側部36bに形成されている。これにより、フェルール30,30A,30Cに導入する接着剤Kが凹部36,36Cの内側に留まりやくなり、接着剤Kがフェルール30,30A,30Cから漏れてしまことを抑制することができる。
フェルール30,30A,30Cでは、第2ファイバ溝43の断面形状は、ファイバ孔42の断面形状の一部と一致している。これにより、第2ファイバ溝43のそれぞれとファイバ孔42のそれぞれとが滑らかに連続するので、より容易に光ファイバ20をファイバ孔42に挿入することができる。
フェルール30Bでは、ファイバ孔42は、第2面35において開口している。これにより、X方向において保持部40Bの長さを短くすることができ、フェルール30Bを小型化することができる。
本実施形態に係る光コネクタ10は、フェルール30,30A,30B,30Cと、保持部40,40Bに保持されると共に、フェルール30,30A,30B,30Cに接着剤Kで固着された光ファイバ20と、を備える。光コネクタ10では、フェルール30,30A,30B,30Cは、光ファイバ20の位置決めをするための第1ファイバ溝41に加えて、第1ファイバ溝41に光ファイバ20を導入するためのファイバ孔42を有している。これにより、光ファイバ20をフェルール30,30A,30B,30Cに挿入する際に、第1ファイバ溝41までの光ファイバ20の向きや位置がファイバ孔42によって規定されるため、光ファイバ20を第1ファイバ溝41へ容易に導入することができる。そして、第1ファイバ溝41において導入された光ファイバ20の位置決めを行うことができる。また、光ファイバ20をファイバ孔42に挿入する前までに生じる摩擦、例えば光ファイバ20を被覆材から取り出すことにより生じる摩擦、によって光ファイバ20が帯電して光ファイバ20同士が反発してしまう場合がある。この場合であっても、このフェルール30,30A,30B,30Cでは、ファイバ孔42に挿入された光ファイバ20同士は、ファイバ孔42間の隔壁によって仕切られているので、帯電した光ファイバ20同士が反発してしまうことを抑制することができる。したがって、光コネクタ10によれば、光ファイバ20の高精度な位置決めを容易に行うことができる。
光コネクタ10では、フェルール30,30A,30B,30Cは、第1面34から第2面35に向かって延在すると共に、少なくとも第1面34に連結される第3面38を更に備えている。第3面38には、第1ファイバ溝41に向かって開口する窓部39が設けられている。光コネクタ10は、第1ファイバ溝41に配置された光ファイバ20を窓部39の内部において第1ファイバ溝41に向けて押さえ付ける蓋部50を更に備えている。これにより、光ファイバ20が蓋部50によって第1ファイバ溝41に押さえつけられるので、第1ファイバ溝41における光ファイバ20の位置決めをより確実に行うことができる。
本実施形態に係る光コネクタ10の製造方法は、フェルール30を準備する工程と、ファイバ孔42のそれぞれに光ファイバ20のうち対応する光ファイバを挿入する工程と、ファイバ孔42を通過した光ファイバ20の各先端部21を第1ファイバ溝41に配置する工程と、接着剤Kにより光ファイバ20をフェルール30に固着させる工程と、を備える。この製造方法では、光ファイバ20をファイバ孔42に挿入した後に、第1ファイバ溝41へ導入して、光ファイバ20を配置して固着させている。これにより、本実施形態に係る光コネクタ10の製造方法によれば、光ファイバ20が高精度に位置決めされている光コネクタ10を容易に製造することができる。
光コネクタ10の製造方法では、固着させる工程において、光ファイバ20が挿入されているファイバ孔42に接着剤Kを導入して光ファイバ20を固着させている。これにより、光ファイバ20及びフェルール30が接着剤Kと接する面積を大きくすることができる。よって、光コネクタ10の製造方法によれば、光ファイバ20をフェルール30により強固に固着させることができる。
本開示のフェルール30及び光コネクタ10は、上述した実施形態及び変形例に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、フェルール30が複数のレンズ33と一体に構成される場合を例示したが、フェルールは、レンズと別体に構成されてもよい。この場合、フェルールは、光透過性の樹脂以外の材料によって構成されてもよい。
また、上述した実施形態では、複数の第1ファイバ溝41のそれぞれは、V字形状を呈しているが、複数の第1ファイバ溝41のそれぞれは、他の形状を呈していてもよく、例えばU字形状、または、半円形状であってもよい。また、上述した実施形態では、複数のファイバ孔42のそれぞれは、円形状を呈しているが、複数のファイバ孔42それぞれの幅が複数の光ファイバ20それぞれの外径より大きければ、他の形状を呈していてもよく、例えば四角形、または、三角形等の多角形であってもよい。また、上述した実施形態では、複数の第2ファイバ溝43のそれぞれは、半円形状を呈しているが、他の形状であってもよく、例えばV字形状、または、U字形状であってもよい。この際、複数の第1ファイバ溝41それぞれの断面形状と複数の第2ファイバ溝43それぞれの断面形状とが一致していなくてもよい。
また、上述した実施形態では、第1部31は、X方向から視た場合、面32aの内側に位置しているが、X方向から視た場合、第1部31の第1部31の各辺が第2部32の各辺と重なるように、第1部31と第2部32とが連続して形成されてもよい。
また、複数の光ファイバ20の先端面21aは、第1面34及び第1内面39aと同様にYZ平面に対して傾斜していてもよい。また、第1面34及び第1内面39aは、YZ平面と平行であってもよい。
10…光コネクタ
20…光ファイバ
21…先端部
21a…先端面
30,30A,30B,30C…フェルール
31…第1部
31a…ガイド穴
32…第2部
32a,32b…面
33…レンズ(光入出射部)
34…第1面
35…第2面
36,36C…凹部
36a…底部
36b…側部
37…側面
37a…ガイド溝
38…第3面
39…窓部
39a…第1内面
39b…第2内面
40,40B…保持部
41,41a…第1ファイバ溝
42…ファイバ孔
43…第2ファイバ溝
44…第1ピット
45…第2ピット
50…蓋部
C1,C2…仮想円
D1,D2…直径
K…接着剤
L1,L2,L3…長さ
P1,P2…中心
S1,S2…光軸

Claims (14)

  1. 複数の光ファイバを保持するフェルールであって、
    前記複数の光ファイバと光学的に結合するように構成された複数の光入出射部が設けられる第1面と、
    前記第1面と交差する第1方向において前記第1面と対向する第2面と、
    前記第1面と前記第2面との間に設けられ、前記複数の光ファイバを保持可能な保持部と、を備え、
    前記保持部は、
    前記第1方向に沿って延在すると共に前記第1方向と交差する第2方向に沿って配列され、前記フェルールに対して前記複数の光ファイバの位置を決めるように構成された複数の第1ファイバ溝と、
    前記複数の第1ファイバ溝と前記第2面との間に形成され、前記複数の第1ファイバ溝に前記複数の光ファイバを導入するように構成された複数のファイバ孔と、
    を有する、フェルール。
  2. 前記複数のファイバ孔それぞれの直径または幅は、前記複数の第1ファイバ溝に配置される前記複数の光ファイバそれぞれの外径の1.02倍以上1.20倍以下である、
    請求項1に記載のフェルール。
  3. 前記複数のファイバ孔それぞれの直径または幅は、128μm以上150μm以下である、
    請求項1に記載のフェルール。
  4. 前記複数の光入出射部は、前記複数の第1ファイバ溝に配置された前記複数の光ファイバと光学的に結合するように構成された複数のレンズを含み、
    前記フェルールのうち、前記複数のレンズ及び前記複数の第1ファイバ溝の間の光透過領域と前記複数のレンズとを少なくとも含む部分が、1000nm以上1675nm以下の波長を有する光を透過可能な材料から構成されている、
    請求項1に記載のフェルール。
  5. 前記複数のファイバ孔の長さは、前記複数の第1ファイバ溝の長さより長い、
    請求項1に記載のフェルール。
  6. 前記複数のファイバ孔の長さは、前記複数の第1ファイバ溝の長さの1.5倍以上である、
    請求項5に記載のフェルール。
  7. 前記保持部は、前記複数のファイバ孔と前記第2面との間に形成され、前記複数のファイバ孔に連続する複数の第2ファイバ溝を更に有する、
    請求項1に記載のフェルール。
  8. 前記第2面には、前記第1面へ向かう方向に窪む凹部が形成されており、
    前記複数のファイバ孔は、前記凹部の底部において開口し、
    前記複数の第2ファイバ溝は、前記複数のファイバ孔と連通するように前記凹部の側部に形成されている、
    請求項7に記載のフェルール。
  9. 前記複数の第2ファイバ溝の断面形状は、前記複数のファイバ孔の断面形状の一部と一致している、
    請求項7に記載のフェルール。
  10. 前記複数のファイバ孔は、前記第2面において開口する、
    請求項1に記載のフェルール。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のフェルールと、
    前記保持部に保持されると共に、前記フェルールに接着剤で固着された前記複数の光ファイバと、
    を備える、光コネクタ。
  12. 前記フェルールは、前記第1面から前記第2面に向かって延在すると共に、少なくとも前記第1面に連結される第3面を更に備え、
    前記第3面には、前記複数の第1ファイバ溝に向かって開口する窓部が設けられ、
    前記光コネクタは、前記複数の第1ファイバ溝に配置された前記複数の光ファイバを前記窓部の内部において前記複数の第1ファイバ溝に向けて押さえ付ける蓋部を更に備える、
    請求項11に記載の光コネクタ。
  13. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のフェルールを準備する工程と、
    前記複数のファイバ孔のそれぞれに前記複数の光ファイバのうち対応する光ファイバを挿入する工程と、
    前記複数のファイバ孔を通過した前記複数の光ファイバの各先端部を前記複数の第1ファイバ溝に配置する工程と、
    接着剤により前記複数の光ファイバを前記フェルールに固着させる工程と、
    を備える、光コネクタの製造方法。
  14. 前記固着させる工程において、前記複数の光ファイバが挿入されている前記複数のファイバ孔に前記接着剤の一部を導入して前記複数の光ファイバを固着させる、
    請求項13に記載の光コネクタの製造方法。
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