JP2024056346A - 冷蔵庫 - Google Patents

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晃一 西村
Koichi Nishimura
元康 市場
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Abstract

【課題】本開示は、ブロアファンを用いて、吸い込み空気の流量の均一化と、吹き出し空気の風量を冷蔵庫の幅方向で偏りを抑制することができる冷蔵庫を提供する。【解決手段】冷蔵庫は、冷蔵室11を備え、冷蔵室11の背面側に、冷蔵用冷却器54が設置される冷蔵用冷却室30を形成し、冷蔵室11と冷蔵用冷却室30との間を仕切る第2仕切板50と、第2仕切板50の背面側に配置されたブロアファン70と、を備える。ブロアファン70の回転ファン71は、その回転軸が冷蔵室11の幅方向中央に対して横方向にずらした位置に配置されている。【選択図】図2

Description

本開示は、冷蔵庫に関する。
特許文献1には、冷蔵温度帯の第1貯蔵室と、冷凍温度帯の第2貯蔵室と、第1貯蔵室を冷却する第1蒸発器と、第2貯蔵室を冷却する第2蒸発器と、第1蒸発器で冷やされた空気を送風する第1送風機と、第2蒸発器で冷やされた空気を送風する第2送風機と、を備え、第1送風機は、第1蒸発器よりも高い位置に配置されたターボファンであって、第1蒸発器の奥行き寸法と、ターボファンを配置した部分の送風路の奥行きとを、同等とした冷蔵庫が開示されている。
特開2019-078493号公報
本開示は、ブロアファンを用いて、吸い込み空気の流量の均一化と、吹き出し空気の風量を冷蔵庫の幅方向で偏りを抑制することができる冷蔵庫を提供する。
本開示における冷蔵庫は、貯蔵室を備え、前記貯蔵室の背面側に、冷却器が設置される冷却室を形成し、前記貯蔵室と前記冷却室との間を仕切る仕切部と、前記仕切部の背面側に配置されたブロアファンと、を備え、前記ブロアファンの回転ファンは、その回転軸が前記貯蔵室の幅方向中央に対して横方向にずらした位置に配置されている。
本開示における冷蔵庫は、冷却器の左右の領域における空気の流量の均一化を図ることができ、冷却器による熱交換効率を向上させることができる。
実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図 実施の形態1における冷却室部分の正面図 実施の形態1におけるダクト部分の分解斜視図 実施の形態1におけるブロアファン部分の背面図 実施の形態1におけるブロアファン部分の背面から見た斜視図 実施の形態1におけるブロアファン部分の正面から見た分解斜視図 実施の形態1におけるブロアファン部分の背面から見た分解斜視図 実施の形態1におけるブロアファン部分の拡大図 実施の形態1におけるブロアファン部分のファンケーシングを取り外した状態の拡大図 実施の形態1のブロアファンによるファン吸込口からの空気の吸込状態をシミュレーションした結果を示す図 ブロアファンを冷蔵庫の左右略中央に設置した場合におけるファン吸込口からの空気の吸込状態をシミュレーションした結果を示す図 冷蔵用冷却器を左右方向で5つの領域に分け、各領域を通過する空気の流量の割合を示した図 図12の流量の割合をグラフ化した図 ブロアファンのファンケーシングの内部を流れる空気の風速を示すシミュレーション結果を示す図
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、第1送風機をターボファンで構成し、ターボファンにより空気の吹出しを行う技術があった。
しかしながら、従来の技術では、ターボファンを冷蔵庫の左右方向略中央部分に設置している。このようにターボファンを冷蔵庫の左右方向略中央部分に設置すると、ターボファンによる空気の吸い込みが渦状に吸い込まれるため、ターボファンへの空気の吸い込み風量が冷蔵庫の左右方向においてばらつきが生じてしまうおそれがある。すなわち、従来の技術では、空気の吸い込み風量にばらつきが生じるため冷却器を通過する空気の風量にもばらつきが生じ、均一な熱交換を行うことができない課題があった。
また、ターボファンによる吹き出し風量についてもファンの径方向外側程風量が大きくなり、ダクトを流れる空気のばらつきが発生してしまうという課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
本開示は、ブロアファンを用いて、吸い込み空気の流量の均一化と、吹き出し空気の風量を冷蔵庫の幅方向で偏りを抑制することができる冷蔵庫を提供する。
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明を省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
以下、図1~図11を用いて、実施の形態1を説明する。
[1-1.構成]
[1-1-1.冷蔵庫の構成]
図1は、実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図である。図2は、実施の形態1における冷却室部分の正面図である。図3は、実施の形態1におけるダクト部分の分解斜視図である。
本明細書の説明において、冷蔵庫1について、前後、左右という場合には、図1、図2を基準にして用いる。すなわち、図1の左右が、冷蔵庫1の前後に対応するものとして説明する。また、図2の左右が、冷蔵庫1の左右に対応するものとして説明する。なお、冷蔵庫1の前面を示す場合に、正面という場合もある。また、冷蔵庫1の後面を示す場合に、背面という場合もある。
図1に示すように、冷蔵庫1は、前面が開放された箱型の筐体10を備えている。筐体10の上面後方には、圧縮機5が搭載されている。
筐体10の上方には、貯蔵室としての約2℃~4℃の冷蔵室11が形成され、筐体10の下方には、約-18℃の冷凍室12が形成されている。冷蔵室11と冷凍室12との間には、切替室13が形成されている。切替室13は、図示しない切替スイッチを操作することで、約-5℃~約1℃の低温室または、冷凍室12として利用することが可能となっている。
冷蔵庫1において、冷蔵室11の前面の開口部には、回転式の扉14が開閉自在に設けられている。
冷蔵室11の内部下方には、上段に位置する貯蔵室としての野菜室15と、下段に位置する貯蔵室としての微凍結室16とが設置されている。
野菜室15には、野菜室用引出ケース17が設けられ、微凍結室16には、微凍結室用引出ケース18が設けられている。
冷凍室12の前面の開口部には、冷凍室用引出し式扉19が開閉自在に設けられ、内部に食品を収容する複数段の冷凍室用引出しケース20が設けられている。
また、切替室13の前面の開口部には、切替室用引出し式扉21が開閉自在に設けられ、切替室用引出し式扉21の開閉と連動する切替室用引出しケース22が設けられている。
図1に示すように、冷蔵庫1の冷蔵室11の背面側には、冷蔵用冷却室30が設けられている。
冷蔵室11と冷蔵用冷却室30とは、第1仕切板31を介して仕切られており、第1仕切板31の背面側には、第1仕切板31と略同様の外形を有する第1成形断熱材32が設けられている。
第1成形断熱材32の第1仕切板31に対向する面には、冷蔵用ダクト33が形成されている。
冷蔵用ダクト33は、左右方向略中央において上下方向に延在する主風路34と、主風路34の両側から左右方向斜め上方に延在するそれぞれ2つの副風路35とを備えている。
主風路34の下端は、後述するブロアファン70のファン吹出口74に連通する冷蔵用流入口36が形成されており、冷蔵用流入口36は冷蔵庫1の左右方向略中央部分に位置している。主風路34の上端には、冷蔵室11の上方に連通する冷蔵用吹出口37が形成されている。
副風路35は、左右に行くにつれて先細り状に形成されており、各副風路35の先端部には、冷蔵室11の側部に連通する側部吹出口38が形成されている。
主風路34の中途部には、上下方向に所定間隔をもって配置され冷蔵室11に連通する前吹出口39が形成されている。
前吹出口39の上方近傍には、整流ブロック40が設けられている。下方に位置する整流ブロック40の下面は、平面状に形成されている。上方に位置する整流ブロック40の下面は、左右上方に向けて傾斜する傾斜面とされている。
冷蔵用ダクト33の下方であって、冷蔵用流入口36と下方に位置する前吹出口39との間には、上下方向に延在するガイドリブ41が設けられている。ガイドリブ41の下端部は、冷蔵用流入口36の左右方向略中央に対して、後述するブロアファン70の回転ファンが設置された側と反対側に位置をずらして配置されている。これにより、ガイドリブ41は、上下方向に対してわずかに傾斜して配置されている。
そして、冷蔵用流入口36から流入した冷気は、主風路34を通って主風路34の上端から吹出口を介して冷蔵室11に吹き出される。また、主風路34の冷気の一部は、各副風路35を介して側部吹出口38から冷蔵室11に炊き出されるとともに、前吹出口39から冷蔵室11に吹き出される。
野菜室15および微凍結室16と、冷蔵用冷却室30との間には、第2仕切板50および第3仕切板51が設けられている。
第2仕切板50と第3仕切板51との間には、第2成型断熱材52が設けられている。第2仕切板50、第3仕切板51および第2成型断熱材52により本開示の仕切部が構成される。
第2仕切板50、第2成形断熱材52および第3仕切板51の下端部には、微凍結室16に連通する冷蔵用吸込口53が形成されている。
第2仕切板50の背面側下方には、冷蔵用冷却器54が設置されている。第2仕切板50の上方には、ブロアファン70が設置されている。
冷蔵庫1の冷凍室12および切替室13の背面側には、冷凍用冷却室60が設けられている。
冷凍室12と冷凍用冷却室60との間は、第4仕切板61で仕切られている。第4仕切板61には、冷凍室12に連通し冷凍室12の冷気を冷凍用冷却室60に取り込む冷凍用吸込口62が形成されている。
第4仕切板61には、冷凍室12に連通する冷凍用吹出口63、切替室13に連通する切替室用吹出口64がそれぞれ形成されている。
冷凍用冷却室60には、冷凍用冷却器65が収容されている。
冷凍用冷却器65は、例えば、フィンチューブ式の冷却器とされている。フィンチューブ式の冷却器とは、例えば、円管のパイプとフラットフィンとで構成された冷却器である。冷凍用冷却器65の上方には、冷凍用冷却器65により冷却された冷気を冷凍室12の内部に送る冷凍用ファン66が配置されている。
冷凍用ファン66は、例えば、軸流ファンが用いられる。軸流ファンは、冷凍用冷却器65により冷却された冷気を冷凍室12に効率よく吹き出すように、吹き出し側が上方を向くように傾斜して配置されている。
なお、冷凍用ファン66は、例えば、遠心ファンであってもよい。
冷凍用冷却器65の下方には、冷凍用冷却器65に付着した霜を除霜するための、例えば、ガラス管ヒータなどのヒータ67が配置されている。
冷凍用冷却器65の下方には、冷凍用露受け皿68が配置されている。
[1-1-2.ブロアファン部分の構成]
次に、ブロアファン部分の構成について説明する。
図4は、実施の形態1におけるブロアファン部分の背面図で、ファンケーシング72内が分かりやすいように、内部構成が透過して見えている図である。図5は、実施の形態1におけるブロアファン部分の背面から見た斜視図で、ファンケーシング72内が分かりやすいように、内部構成が透過して見えている図である。図6は、実施の形態1におけるブロアファン部分の正面から見た分解斜視図である。図7は、実施の形態1におけるブロアファン部分の背面から見た分解斜視図である。図8は、実施の形態1におけるブロアファン部分の拡大図である。図9は、実施の形態1におけるブロアファン部分のファンケーシングを取り外した状態の拡大図である。
図4から図7に示すように、ブロアファン70は、回転ファン71と、回転ファン71を覆うファンケーシング72とを備えている。ブロアファン70は、回転ファン71の回転軸方向から空気を吸い込み、回転ファン71の径方向に吹き出す構成である。
ファンケーシング72は、ブロアファン70の回転中心を基準として徐々に広がる渦巻き状に形成されている。本実施の形態においては、ファンケーシング72は、ブロアファン70の回転ファン71の上方部分が最も回転ファン71に近接し、徐々に広がって冷蔵庫1の左右方向略中央部分に延在する形状に形成されている。
ファンケーシング72の表面には、回転ファン71の回転により空気を吸い込むファン吸込口73が形成されている。ファンケーシング72の上部には、主風路34の冷蔵用流入口36に連通するファン吹出口74が形成されている。
ファンケーシング72のファン吹出口74は、冷蔵庫1の左右方向略中央部分に位置している。そのため、回転ファン71の回転中心は、冷蔵庫1の左右方向の中心に対して一方(正面側から見て左方向)にずらして配置されている。
ブロアファン70の回転ファン71は、第2仕切板50の背面側に取付けられている。第2仕切板50の回転ファン71の取付部分には、開口を有するファン取付部75が設けられている。
ファン取付部75の周囲には、ファンケーシング72の外形と略同様の形状を有するケーシング取付凹部76が形成されている。
ファンケーシング72の下方は、斜め上方に向けて傾斜した傾斜面77とされている。傾斜面77の中途部には、傾斜面77の一部をファンケーシング72の内側に凹ませてなる変曲部78が形成されている。
ファンケーシング72の外周には、外側に延在するフランジ部79が形成されている。
第2仕切板50のケーシング取付凹部76の外側の所定位置には、ファンケーシング72のフランジ部79に係合し、ファンケーシング72を第2仕切板50に固定する複数の係合爪80が設けられている。
これにより、係合爪80にフランジ部79を係合させることで、第2仕切板50に対してファンケーシング72を容易に固定することができる。
第2仕切板50の上面には、吹出用開口90が形成されている。吹出用開口90に、ファンケーシング72のファン吹出口74が位置するように設置される。
第2仕切板50の吹出用開口90の一側には、微凍結室用流入口91が形成されている。第2成形断熱材52には、微凍結室用流入口91と、微凍結室16に開口する微凍結室用吹出口92とを連通する微凍結室用ダクト93が形成されている。
また、第2仕切板50の吹出用開口90の他側には、野菜室用流入口94が形成されている。第2成形断熱材52には、野菜室用流入口94と、野菜室15に開口する野菜室用吹出口95とを連通する野菜室用ダクト96が形成されている。
吹出用開口90と、微凍結室用流入口91および野菜室用流入口94との間には、下方の風上側に向かって突出する略三角形状の整流部材97が設けられている。
吹出用開口90には、ダンパ81が設けられている。ダンパ81は、左右方向略中央部に位置し、冷蔵用ダクト33の冷蔵用流入口36に対する冷気の流量を調整する冷蔵用ダンパ82と、微凍結室用ダクト93に対する冷気の流量を調整する微凍結室用ダンパ83と、野菜室用ダクト96に対する冷気の流量を調整する野菜室用ダンパ84と、から構成されている。
第2成形断熱材52には、ケーシング取付凹部76とファンケーシング72の下方とを連通する第1排水溝85が形成されている。第2成形断熱材52には、ファン取付部75とファンケーシング72の下方とを連通する第2排水溝86が形成されている。
これにより、ケーシング取付凹部76に溜まった結露水は、第1排水溝85を介してファンケーシング72の外部に排出され、ファン取付部75に溜まった結露水は、第2排水溝86を介してファンケーシング72の外部に排出される。
さらに、第2成形断熱材52には、ファン取付部75から斜めか下方に延在し、回転ファン71の配線をファンケーシング72の外部に取出すための配線用溝87が形成されている。配線用溝87の中途部には、配線を係止する係止片88が設けられている。
配線用溝87の上端は、第2排水溝86の上端より上方に位置しており、これにより、配線用溝87に溜まった結露水は、第2排水溝86を介してファンケーシング72に外部に排出される。
配線用溝87の下方から取出された配線100は、ファンケーシング72の外周に沿ってファンケーシング72の上方に案内される。
第2仕切板50の上方には、コネクタ収納部101が設けられており、配線100の端部に設けられたコネクタ(図示せず)は、コネクタ収納部101に収納されるように構成されている。
[1-2.動作等]
次に、実施の形態1における冷蔵庫1の動作について説明する。
本実施の形態においては、圧縮機5を駆動して冷媒回路に冷媒を送り、冷蔵用冷却器54または冷凍用冷却器65に選択的に冷媒を循環させることで、冷蔵用冷却器54または冷凍用冷却器65を冷却する。
そして、ブロアファン70を駆動することで、冷蔵室吸込口53から冷蔵室11の庫内空気を冷蔵用冷却室30に吸い込む。冷蔵用冷却室30に吸い込まれた空気は、冷蔵用冷却器54を下方から上方に向けて流れ、冷媒が流れる冷蔵用冷却器54と熱交換して冷却され、ファン吸込口73からファンケーシング72に吸い込まれる。
ファンケーシング72に吸い込まれた空気は、回転ファン71により周方向に吹き出され、ファンケーシング72の下面側に沿って案内され、ファン吹出口74から主風路34に向けて吹き出される。
主風路34に吹き出された空気は、主風路34、副風路35を介して冷蔵用吹出口37、側部吹出口38、前吹出口からそれぞれ冷蔵室11に吹き出され、冷蔵室11の冷却が行われる。
一方、ファンケーシング72の空気の一部は、微凍結室用開口から微凍結室用ダクト93を介して微凍結室用吹出口92から微凍結室16に吹き出される。
同様に、ファンケーシング72の空気の一部は、野菜室用開口から野菜室用ダクト96を介して野菜室用吹出口95から野菜室15に吹き出される。
これら主風路34、微凍結室用開口、野菜室用開口に送られる空気の流量は、冷蔵用ダンパ82、微凍結室用ダンパ83、野菜室用ダンパ84の開閉量により調整される。
また、冷凍用ファン66を駆動することで、冷凍室12吸込口から冷凍室12の庫内空気を冷凍用冷却室60に吸い込む。冷凍用冷却室60に吸い込まれた空気は、冷凍用冷却器65を下方から上方に向けて流れ、冷媒が流れる冷凍用冷却器65と熱交換して冷却される。
冷凍用冷却器65と熱交換して冷却された空気は、冷凍用吹出口63を介して冷凍室12に吹き出されるとともに、切替室用吹出口64を介して切替室13に吹き出され、冷凍室12および切替室13の冷却が行われる。
ここで、ブロアファン70のファンケーシング72の内部およびケーシング取付凹部76に結露が発生した場合、結露水は、ファンケーシング72の下方に滴下する。
本実施の形態においては、第1排水溝85を設けているので、第1排水溝85を介して結露水がファンケーシング72の外部に流れ冷蔵用冷却室30の底部に貯留される。
また、ファンケーシング72のファン取付部75に結露が発生した場合は、結露水は、ファン取付部75から第2排水溝86を介してファンケーシング72の外部に流れ冷蔵用冷却室30の底部に貯留される。
冷蔵用冷却室30に貯留された結露水は、冷蔵庫1の下方に延びる結露水配管を介して冷蔵庫1の下方に貯留される。
ファン取付部75は、ケーシング取付部に対して段状に形成されているため、ケーシング取付凹部76およびファン取付部75にそれぞれ結露が発生した場合、第1排水溝85および第2排水溝86によりそれぞれ円滑に結露水をファンケーシング72から排出することが可能となる。
また、本実施の形態においては、配線用溝87が設けられている。配線用溝87の上端は、第2排水溝86の上端より上方に位置しているため、ファン取付部75に溜まった結露水あるいは配線100に付着した結露水は、配線用溝87に流れることなく第2排水溝86に流れることになる。そのため、第2排水溝86により、ファン取付部75および配線100に溜まった結露水をファンケーシング72の外部に排出することができる。
ここで、本実施の形態においては、ブロアファン70の回転ファン71を冷蔵庫1の左右方向略中央から正面視で左側に配置している。
図10は、実施の形態1のブロアファンによるファン吸込口からの空気の吸込状態をシミュレーションした結果を示す図である。図11は、ブロアファンを冷蔵庫の左右略中央に設置した場合におけるファン吸込口からの空気の吸込状態をシミュレーションした結果を示す図である。なお、図中矢印の方向は空気の流れる方向を示し、矢印の長さは空気の風速の大きさを示している。回転ファン71は、図において、時計回り方向に回転駆動されるものである。
図11に示すように、ブロアファン70が中央に設置した場合は、ファン吸込口73に吸い込まれる際に、冷蔵用冷却器54の図において左側の風速に対して、右側の風速が低くなっている状態であることがわかる。
これに対して、図10に示すように、ブロアファン70の回転ファン71を冷蔵庫1の左右方向略中央から正面視で左側に配置した場合には、冷蔵用冷却器54の両側において、ほぼ同様の風速を確保することができることがわかる。
図12は、冷蔵用冷却器54を左右方向で5つの領域に分け、各領域を通過する空気の流量の割合を示した図である。図13は、図12の流量の割合をグラフ化した図である。
図12および図13に示すように、図11に示すブロアファン70を中央に設置した場合では、冷蔵用冷却器54の左側の領域を流れる空気の流量が大きく、右側の領域を流れる空気の流量との差が大きくなっている。
これに対して、図10に示すブロアファン70をずらして設置した場合は、冷蔵用冷却器54の左右の領域における空気の流量の差が小さくなることがわかる。
これにより、実施の形態1によるブロアファン70を横にずらして設置した場合、冷蔵用冷却器54を通過する空気の流量の偏りを抑制することができ、その結果、冷蔵用冷却器54に空気が均一に流れることにより熱交換効率を向上させることができる。
図14は、ブロアファンのファンケーシングの内部を流れる空気の風速を示すシミュレーション結果を示す図である。
図14に示すように、ブロアファン70を横にずらして配置した場合、回転ファン71の回転駆動により、主としてファンケーシング72の下端に沿って空気の流れが生じる。
そのため、図14において、ファンケーシング72の左側に空気の流れが集中するおそれがある。
しかしながら、本実施の形態においては、ファンケーシング72の傾斜面77に変曲点78を形成しているので、空気の流れが変曲点78により剥離され、ファンケーシング72の左側への空気の流れを弱めることが可能となる。
これにより、ファン吹出口74に向かう空気の流量を確保することができる。
また、本実施の形態においては、空気の流れが分岐する吹出用開口90と、微凍結室用流入口91および野菜室用流入口94との間に整流部材97を設けているので、吹出用開口90、微凍結室用流入口91および野菜室用流入口94に流れる空気を、分流する際に圧力損失を低減することができ、吹出用開口90、微凍結室用流入口91および野菜室用流入口94に適量の空気を送ることができる。
また、本実施の形態においては、主風路34にガイドリブ41を形成しているので、ファン吹出口74から冷蔵用流入口36に送られる空気は、ガイドリブ41により左右に分離されて主風路34を流れる。
このとき、冷蔵用流入口36に送られる空気は、回転ファン71から離れた側の風量が多くなるが、ガイドリブ41の下端部を冷蔵用流入口36の左右方向略中央に対してブロアファン70の回転ファン71が設置された側と反対側に位置をずらして配置しているので、ガイドリブ41により、回転ファン71から離れた領域より回転ファン71に近い領域に流れる空気量を多く確保することができ。そのため、ガイドリブ41により、主風路34に流れる空気の量を左右で均一にすることができる。
[1-3.効果等]
以上述べたように、本実施の形態においては、冷蔵室11(貯蔵室)を備え、冷蔵室11の背面側に、冷蔵用冷却器54(冷却器)が設置される冷蔵用冷却室30(冷却室)を形成し、冷蔵室11と冷蔵用冷却室30との間を仕切る第2仕切板50(仕切部)と、第2仕切板50の背面側に配置されたブロアファン70と、を備える。ブロアファン70の回転ファン71は、その回転軸が冷蔵室11の幅方向中央に対して横方向にずらした位置に配置されている。
これにより、冷蔵用冷却器54の左右の領域における空気の流量の均一化を図ることができ、冷蔵用冷却器54による熱交換効率を向上させることができる。
また、本実施の形態においては、冷蔵用冷却器54(冷却器)の下方に冷蔵室11(貯蔵室)内の空気を吸い込む吸込口を設け、ブロアファン70のファン吸込口73は、冷蔵用冷却器54の上方であって吸込口の幅方向中央に対して横方向にずらした位置に配置されている。
これにより、冷蔵用冷却器54の左右の領域における吸込み空気の流量を冷却器の幅方向で均一化することができ、冷蔵用冷却器54による熱交換効率を向上させることができる。そのため、吸い込み空気の風量を冷蔵庫1の幅方向で均一化することができる。
また、本実施の形態においては、第2仕切板50(仕切部)の背面側に、ブロアファン70から吹き出される空気を冷蔵室11(貯蔵室)に送る冷蔵用ダクト33を設け、ブロアファン70は、ファンケーシング72を備え、ファンケーシング72は、回転ファン71の回転により送出される空気を冷蔵用ダクト33に向けて案内する。
これにより、ブロアファン70の回転ファン71をその回転軸が冷蔵室11の幅方向中央に対して横方向にずらした位置に配置した場合に、ブロアファン70から吹き出される空気をファンケーシング72により冷蔵用ダクト33に向けて案内することができ、吹き出し空気の風量を冷蔵庫1の幅方向で空気の流れの偏りを抑制することができる。
また、本実施の形態においては、ファンケーシング72は、回転ファン71の回転中心を基準として徐々に広がる渦巻き状に形成され、ファンケーシング72の下方に設けられた傾斜面77の中途部には、傾斜面77の一部をファンケーシング72の内側に凹ませてなる変曲部78が形成されている。
これにより、ファンケーシング72により案内される空気の流れが、変曲点により剥離されることで、必要以上に、ファンケーシング72の端部への空気の流れを弱めることができる。そのため、吹き出し空気の風量の偏りを冷蔵庫1の幅方向で抑制することができる。
また、本実施の形態においては、ファンケーシング72は、冷蔵用ダクト33に流れる空気の風量を調整するダンパを備えている。
これにより、ダンパにより冷蔵用ダクト33に流れる空気の風量を調整することができる。
また、本実施の形態においては、第2仕切板50、第3仕切板51および第2成型断熱材52(仕切部)は、冷蔵用ダクト33に連通するファン吹出口74(吹出口)と、冷蔵室11(貯蔵室)に設けられた野菜室15、微冷凍室(他の貯蔵室)に連通する野菜室用吹出口95、微凍結室用吹出口92(吹出口)とを備え、ダンパは、冷蔵用ダンパ82と、微凍結室用ダンパ83と、野菜室用ダンパ84と、から構成されている。
これにより、冷蔵用ダンパ82と、微凍結室用ダンパ83と、野菜室用ダンパ84とにより、ファン吹出口74(吹出口)と、野菜室用吹出口95と、微凍結室用吹出口92とに流れる空気の風量を調整することができる。
また、本実施の形態においては、ファンケーシング72は、吹出用開口90と、微凍結室用流入口91および野菜室用流入口94との間に、整流部材97を備えている。
これにより、整流部材97により、吹出用開口90、微凍結室用流入口91および野菜室用流入口94にそれぞれ風量を適正に分流することができ、吹出用開口90、微凍結室用流入口91および野菜室用流入口94に適量の空気を送ることができる。
(他の実施の形態)
なお、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。
(付記)
以上の実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
(技術1)貯蔵室を備え、前記貯蔵室の背面側に、冷却器が設置される冷却室を形成し、前記貯蔵室と前記冷却室との間を仕切る仕切部と、前記仕切部の背面側に配置されたブロアファンと、を備え、前記ブロアファンの回転ファンは、その回転軸が前記貯蔵室の幅方向中央に対して横方向にずらした位置に配置されている冷蔵庫。
この構成により、冷却器の左右の領域における空気の流量の均一化を図ることができ、冷却器による熱交換効率を向上させることができる。
(技術2)前記冷却器の下方に前記貯蔵室内の空気を吸い込む吸込口を設け、前記ブロアファンのファン吸込口は、前記冷却器の上方であって前記吸込口の幅方向中央に対して横方向にずらした位置に配置されている技術1に記載の冷蔵庫。
この構成により、冷却器の左右の領域における空気の流量の均一化を図ることができ、冷却器による熱交換効率を向上させることができる。そのため、吸い込み空気の風量を冷蔵庫の幅方向で均一化することができる。
(技術3)前記仕切部の背面側に、前記ブロアファンから吹き出される空気を前記貯蔵室に送るダクトを設け、前記ブロアファンは、ファンケーシングを備え、前記ファンケーシングは、前記回転ファンの回転により送出される空気を前記ダクトに向けて案内する技術1に記載の冷蔵庫。
この構成により、ブロアファンの回転ファンをその回転軸が冷蔵室の幅方向中央に対して横方向にずらした位置に配置した場合に、ブロアファンから吹き出される空気をファンケーシングによりダクトに向けて案内することができ、吹き出し空気の風量を冷蔵庫の幅方向で偏りを均一化することができる。
(技術4)前記ファンケーシングは、前記回転ファンの回転中心を基準として徐々に広がる渦巻き状に形成され、前記ファンケーシングの下方に設けられた傾斜面の中途部には、傾斜面の一部をファンケーシングの内側に凹ませてなる変曲部が形成されている技術3に記載の冷蔵庫。
この構成により、ファンケーシングにより案内される空気の流れが、変曲点により剥離されることで、必要以上に、ファンケーシングの端部への空気の流れを弱めることができる。そのため、吹き出し空気の風量の偏りを冷蔵庫の幅方向で抑制することができる。
(技術5)前記ファンケーシングは、前記ダクトに流れる空気の風量を調整するダンパを備えている技術3に記載の冷蔵庫。
この構成により、ダンパによりダクトに流れる空気の風量を調整することができる。
(技術6)前記仕切部は、前記ダクトに連通する吹出口と、前記貯蔵室に設けられた他の貯蔵室に連通する吹出口とを備え、前記ダンパは、それぞれの前記吹出口にそれぞれ設けられている技術5に記載の冷蔵庫。
この構成により、ダンパにより吹出口とに流れる空気の風量を調整することができる。
(技術7)前記ファンケーシングは、各前記吹出口の境界部分に、整流部材を備えている技術に記載の冷蔵庫。
この構成により、整流部材により、ダクトに連通する吹出口と、貯蔵室に設けられた他の貯蔵室に連通する吹出口とにそれぞれ風量を適正に分流することができ、各吹出口に適量の空気を送ることができる。
以上のように、本開示に係る冷蔵庫は、ブロアファンによる吸い込み空気の風量および吹き出し空気の風量を冷蔵庫の幅方向で均一化することができる冷蔵庫に好適に利用可能である。
1 冷蔵庫
5 圧縮機
10 筐体
11 冷蔵室
12 冷凍室
13 切替室
14 扉
15 野菜室
16 微凍結室
17 野菜室用引出ケース
18 微凍結室用引出ケース
19 冷凍室用引出し式扉
20 冷凍室用引出しケース
21 切替室用引出式扉
22 切替室用引出ケース
30 冷蔵用冷却室
31 第1仕切板
32 第1成形断熱材
33 冷蔵用ダクト
34 主風路
35 副風路
35 各副風路
36 冷蔵用流入口
37 冷蔵用吹出口
38 側部吹出口
39 前吹出口
40 整流ブロック
41 ガイドリブ
50 第2仕切板
51 第3仕切板
52 第2成形断熱材
53 冷蔵用吸込口
54 冷蔵用冷却器
60 冷凍用冷却室
61 第4仕切板
62 冷凍用吸込口
63 冷凍用吹出口
64 切替室用吹出口
65 冷凍用冷却器
66 冷凍用ファン
67 ヒータ
70 ブロアファン
71 回転ファン
72 ファンケーシング
73 ファン吸込口
74 ファン吹出口
75 ファン取付部
76 ケーシング取付凹部
77 傾斜面
78 変曲部
79 フランジ部
81 ダンパ
82 冷蔵用ダンパ
83 微凍結室用ダンパ
84 野菜室用ダンパ
85 第1排水溝
86 第2排水溝
87 配線用溝
88 係止片
90 吹出用開口
91 微凍結室用流入口
92 微凍結室用吹出口
93 微凍結室用ダクト
94 野菜室用流入口
95 野菜室用吹出口
96 野菜室用ダクト
97 整流部材
100 配線
101 コネクタ収納部

Claims (7)

  1. 貯蔵室を備え、
    前記貯蔵室の背面側に、冷却器が設置される冷却室を形成し、
    前記貯蔵室と前記冷却室との間を仕切る仕切部と、
    前記仕切部の背面側に配置されたブロアファンと、を備え、
    前記ブロアファンの回転ファンは、その回転軸が前記貯蔵室の幅方向中央に対して横方向にずらした位置に配置されている
    冷蔵庫。
  2. 前記冷却器の下方に前記貯蔵室内の空気を吸い込む吸込口を設け、
    前記ブロアファンのファン吸込口は、前記冷却器の上方であって前記吸込口の幅方向中央に対して横方向にずらした位置に配置されている
    請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記仕切部の背面側に、前記ブロアファンから吹き出される空気を前記貯蔵室に送るダクトを設け、
    前記ブロアファンは、ファンケーシングを備え、前記ファンケーシングは、前記回転ファンの回転により送出される空気を前記ダクトに向けて案内する
    請求項1に記載の冷蔵庫。
  4. 前記ファンケーシングは、前記回転ファンの回転中心を基準として徐々に広がる渦巻き状に形成され、
    前記ファンケーシングの下方に設けられた傾斜面の中途部には、傾斜面の一部をファンケーシングの内側に凹ませてなる変曲部が形成されている
    請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 前記ファンケーシングは、前記ダクトに流れる空気の風量を調整するダンパを備えている
    請求項3に記載の冷蔵庫。
  6. 前記仕切部は、前記ダクトに連通する吹出口と、前記貯蔵室に設けられた他の貯蔵室に連通する吹出口とを備え、
    前記ダンパは、それぞれの前記吹出口にそれぞれ設けられている
    請求項5に記載の冷蔵庫。
  7. 前記ファンケーシングは、各前記吹出口の境界部分に、整流部材を備えている
    請求項6に記載の冷蔵庫。
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