JP2024055339A - 駆動ステージ - Google Patents
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Abstract
【課題】振動子への負荷バランスが良く、故障が発生し難い駆動ステージを提供する。【解決手段】駆動ステージ10は、駆動面16を有するベース部11と、押圧されて駆動面16に駆動力を伝達する2つの振動子20a,20bを有し、ベース部11に対して相対移動するテーブル部12と、テーブル部12の移動方向を案内する第1案内部13と第2案内部14と、を備え、第1案内部13と第2案内部14との間に2つの振動子20a,20bが配置され、2つの振動子20a,20bが押圧される方向が、第1案内部13と第2案内部14とが並ぶ方向で互いに逆である。【選択図】図2
Description
本発明は、駆動ステージに関する。
例えば、特許文献1に固定部に設けられた圧電素子により振動する第1の振動子及び第2の振動子を摩擦部材が設けられた可動部に押圧し、案内部材に沿った方向に可動部を動かす振動型モーターが開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の振動型モーターは、案内部材を挟み第1の振動子と第2の振動子とが配置され、摩擦部材を押圧する方向が同じ方向であるため、第1の振動子と第2の振動子との負荷バランスが悪くなった場合、故障する虞があった。
駆動ステージは、駆動面を有するベース部と、押圧されて前記駆動面に駆動力を伝達する2つの振動子を有し、前記ベース部に対して相対移動するテーブル部と、前記テーブル部の移動方向を案内する第1案内部と第2案内部と、を備え、前記第1案内部と前記第2案内部との間に前記2つの振動子が配置され、前記2つの振動子が押圧される方向が、前記第1案内部と前記第2案内部とが並ぶ方向で互いに逆である。
1.第1実施形態
先ず、第1実施形態に係る駆動ステージ10について、図1~図3を参照して説明する。
尚、説明の便宜上、以降の図4及び図5を除く各図には、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、及びZ軸を図示している。また、X軸に沿った方向を「X方向」、Y軸に沿った方向を「Y方向」、Z軸に沿った方向を「Z方向」と言う。また、各軸の矢印側を「プラス側」、矢印と反対側を「マイナス側」とも言う。また、Z方向プラス側を「上」、Z方向マイナス側を「下」とも言う。
先ず、第1実施形態に係る駆動ステージ10について、図1~図3を参照して説明する。
尚、説明の便宜上、以降の図4及び図5を除く各図には、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、及びZ軸を図示している。また、X軸に沿った方向を「X方向」、Y軸に沿った方向を「Y方向」、Z軸に沿った方向を「Z方向」と言う。また、各軸の矢印側を「プラス側」、矢印と反対側を「マイナス側」とも言う。また、Z方向プラス側を「上」、Z方向マイナス側を「下」とも言う。
本実施形態の駆動ステージ10は、図1~図3に示すように、駆動面16を有するベース部11と、押圧されて駆動面16に駆動力を伝達する2つの振動子20a,20bを有し、ベース部11に対して相対移動するテーブル部12と、を備えている。
ベース部11は、テーブル部12側である上面に、テーブル部12をテーブル部12の移動方向である矢印L方向に案内する第1案内部13及び第2案内部14と、テーブル部12に設けられた第1圧電モーター18及び第2圧電モーター19の突起部30が接触する駆動面16を有する受圧部17と、を備えている。
第1案内部13及び第2案内部14は、矢印L方向であるX方向に延在し、Y方向に並んで配置されている。第1案内部13及び第2案内部14の側面には、テーブル部12を正確に移動方向に移動させるためのガイドレール15が設けられている。
受圧部17は、2つあり、それぞれX方向に延在しY方向に並び、第1案内部13と第2案内部14との間に配置されている。受圧部17は、硬質部17aと固定部17bで構成され、案内部13,14と反対側に、圧電モーター18,19の突起部30と接触する駆動面16を有する硬質部17aが配置されている。尚、硬質部17aには、突起部30と接触して変形や削れないように固定部17bよりも固い材料が用いられる。
テーブル部12は、ベース部11側に開口する凹部11cが設けられており、第1案内部13と第2案内部14との間で、凹部11c内のX方向中央部に第1圧電モーター18及び第2圧電モーター19が固定されている。尚、より具体的には、第1圧電モーター18及び第2圧電モーター19は、凹部11cの内底面に設けられた保持部28にネジ等で固定されている。
第1圧電モーター18は、第1案内部13側の受圧部17の駆動面16に第1圧電モーター18の突起部30を押圧した状態で固定されており、第1圧電モーター18の振動子20aは、Y方向マイナス側に押圧されている。また、第2圧電モーター19は、第2案内部14側の受圧部17の駆動面16に第2圧電モーター19の突起部30を押圧した状態で固定されており、第2圧電モーター19の振動子20bは、Y方向プラス側に押圧されている。つまり、2つの振動子20a,20bが押圧される方向は、第1案内部13と第2案内部14とが並ぶ方向で互いに逆である。そのため、2つの振動子20a,20bに加わる負荷のバランスが悪くなっても、負荷を相殺することができ、故障の発生を低減することができる。尚、本実施形態では、2つの振動子20a,20bが押圧される方向は、互いに向かい合う方向である。
また、2つの案内部13,14の間に2つの圧電モーター18,19を配置することで、2つの案内部13,14の間隔を大きくすることができ、相対移動するベース部11とテーブル部12とのガタが小さくなり、2つの振動子20a,20bへの負荷集中も低減できるので、更に故障の発生を低減することができる。
テーブル部12に設けられた凹部11cのY方向両端には、案内部13,14に設けられたガイドレール15と対向する位置に、テーブル部12を正確に移動方向に移動させるためのガイドレール15aが設けられている。ベース部11のガイドレール15とテーブル部12のガイドレール15aとの間には、テーブル部12を移動方向に滑らかに移動させるためのベアリング29が配置されている。
尚、本実施形態の駆動ステージ10は、1対の圧電モーター18,19による構成であるが、これに限定されることはなく、X方向に並ぶ複数対の圧電モーター18,19による構成であっても構わない。
第1圧電モーター18と第2圧電モーター19の構造及び第1圧電モーター18が備える振動子20aと第2圧電モーター19が備える振動子20bとは、全く同じなので、第1圧電モーター18と振動子20aについて、図4及び図5を参照して説明する。
第1圧電モーター18は、図4に示すように、振動子20a、付勢部45、固定部50などから構成される。
振動子20aは、振動源となる圧電体を有する振動体22や、振動体22を保持する保持部21などから構成される。振動体22は、長方形状をなしている。尚、振動子20aの詳細は後述する。
振動子20aは、振動源となる圧電体を有する振動体22や、振動体22を保持する保持部21などから構成される。振動体22は、長方形状をなしている。尚、振動子20aの詳細は後述する。
付勢部45は、振動子20aの上下に配置された、一対の平行バネ44a,44bから構成される。
平行バネ44aの一端は、固定部50として一体となっており、平行バネ44aの他端は、振動子20aの保持部21と接続している。
平行バネ44aには、振動体22の短辺方向に延在する板バネ41,42が設けられており、ベース部11の受圧部17に対して突起部30を押し付ける方向に振動子20aを付勢する。板バネ41は、振動体22の後端側に設けられた複数本の板バネであり、板バネ42は、振動体22の先端側に設けられた複数本の板バネである。振動子20aの背面に設けられる平行バネ44bも同じ構成である。
平行バネ44aの一端は、固定部50として一体となっており、平行バネ44aの他端は、振動子20aの保持部21と接続している。
平行バネ44aには、振動体22の短辺方向に延在する板バネ41,42が設けられており、ベース部11の受圧部17に対して突起部30を押し付ける方向に振動子20aを付勢する。板バネ41は、振動体22の後端側に設けられた複数本の板バネであり、板バネ42は、振動体22の先端側に設けられた複数本の板バネである。振動子20aの背面に設けられる平行バネ44bも同じ構成である。
平行バネ44a,44bは、振動子20aを上下から挟み込むように設けられており、振動子20aを振動体22の長辺方向に付勢する構成となっている。換言すれば、付勢部45は、振動体22を含む保持部21を、突起部30の方向に付勢した状態で固定部50に連結する。
固定部50は、基材48、及び平行バネ44a,44bなどから構成される。固定部50は、ベースとなる基材48の上下に、平行バネ44aと、平行バネ44bとを重ね合わせて一体化されている。そして、2ヶ所のネジ穴38で、テーブル部12の保持部28にネジ止め固定される。また、振動子20aにおける固定部50とは反対側の端部は、保持部21の上下に、平行バネ44aと、平行バネ44bとが重ね合わせて一体化されている。
振動子20aは、図5に示すように、保持部21と、振動体22と、突起部30と、を有している。保持部21は、矩形をなしており、好適例として、シリコン基板を用いている。なお、好適例では、付勢部45、固定部50もシリコン基板を用いるが、これに限定するものではなく、同等の物性を有する材質であれば良く、例えば、金属を用いても良い。
振動体22は、保持部21内において長方形状に区画された部位であり、裏面側には、駆動用の圧電素子31~35が配置されている。詳しくは、振動体22は、略矩形をなした保持部21に設けられた3つの切欠き部24,25,26により、略長方形に区画されている。そして、長方形の長辺の略中央に残された一対の支持腕23a,23bにより、保持部21と接続している。また、支持腕23a,23bを通り、短辺方向に延在する線分を中心線27とする。
振動体22の一方の長辺に沿って、長方形の圧電素子31,32が配置されている。圧電素子31と圧電素子32とは、中心線27に対して線対称の配置となっている。
同様に、振動体22の他方の長辺に沿って、長方形の圧電素子33,44が配置されている。圧電素子33と圧電素子34とは、中心線27に対して線対称の配置となっている。
そして、振動体22の中央には、圧電素子31と圧電素子32とを繋げた長さの長方形の圧電素子35が設けられている。
同様に、振動体22の他方の長辺に沿って、長方形の圧電素子33,44が配置されている。圧電素子33と圧電素子34とは、中心線27に対して線対称の配置となっている。
そして、振動体22の中央には、圧電素子31と圧電素子32とを繋げた長さの長方形の圧電素子35が設けられている。
図5では、図示を省略しているが、圧電素子31~35の裏面には、圧電素子に駆動信号を供給するための電極、及び、配線が設けられている。振動体22において対角に位置する、圧電素子31と圧電素子34には、電気的に同じ配線が接続される。同様に、圧電素子32と圧電素子33にも、電気的に同じ配線が接続される。圧電素子35には、上記配線とは異なる配線が接続される。なお、圧電素子31~35の下層側には、共通の共通配線が設けられている。共通配線は、好適例において、グランド電位に接続している。
圧電素子31,34に供給される交流の駆動信号を第1駆動信号とする。圧電素子32,33には、第1駆動信号と180度位相を異ならせた第2駆動信号が供給される。そして、圧電素子35には、第1駆動信号、第2駆動信号のいずれとも位相を異ならせた第3駆動信号が供給される。例えば、第3駆動信号として、第1駆動信号から90度位相を異ならせた信号が供給される。
圧電素子31~35に対して、それぞれ上記駆動信号を供給することにより、振動体22が長辺方向に伸縮振動しつつ、短辺方向に屈曲振動する。換言すれば、圧電素子31~35は、基板の面において面内振動する。そして、これらの振動が合成されると、例えば、突起部30の先端が時計回り又は反時計回りに楕円軌道を描く楕円運動をする。このような突起部30の楕円運動によってテーブル部12が矢印L方向に移動する。
上述したように本実施形態の駆動ステージ10は、2つの案内部13,14の間に2つの圧電モーター18,19を配置することで、2つの案内部13,14の間隔を大きくすることができ、相対移動するベース部11とテーブル部12とのガタが小さくなり、2つの振動子20a,20bへの負荷集中も低減できるので、故障の発生を低減することができる。
また、2つの振動子20a,20bが押圧される方向は、2つの案内部13,14が並ぶ方向で互いに逆である。そのため、2つの振動子20a,20bに加わる負荷のバランスが悪くなっても、負荷を相殺することができ、故障の発生を更に低減することができる。
また、2つの振動子20a,20bが押圧される方向は、2つの案内部13,14が並ぶ方向で互いに逆である。そのため、2つの振動子20a,20bに加わる負荷のバランスが悪くなっても、負荷を相殺することができ、故障の発生を更に低減することができる。
2.第2実施形態
次に、第2実施形態に係る駆動ステージ10aについて、図6及び図7を参照して説明する。
次に、第2実施形態に係る駆動ステージ10aについて、図6及び図7を参照して説明する。
本実施形態の駆動ステージ10aは、第1実施形態の駆動ステージ10に比べ、2つの受圧部17の配置位置と2つの圧電モーター18,19の押圧方向が異なること以外は、第1実施形態の駆動ステージ10と同様である。尚、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。また、図6及び図7では、前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
本実施形態の駆動ステージ10aは、図6及び図7に示すように、ベース部11aに設けられた2つの受圧部17がテーブル部12aに設けられた第1圧電モーター18と第2圧電モーター19との間に配置されている。また、第1案内部13側に配置された受圧部17の駆動面16が第1圧電モーター18側になるように配置され、第2案内部14側に配置された受圧部17の駆動面16が第2圧電モーター19側になるように配置されている。
第1圧電モーター18は、第1案内部13側の受圧部17の駆動面16に第1圧電モーター18の突起部30を押圧した状態で固定されており、第1圧電モーター18の振動子20aは、Y方向プラス側に押圧されている。また、第2圧電モーター19は、第2案内部14側の受圧部17の駆動面16に第2圧電モーター19の突起部30を押圧した状態で固定されており、第2圧電モーター19の振動子20bは、Y方向マイナス側に押圧されている。つまり、2つの振動子20a,20bが押圧される方向は、第1案内部13と第2案内部14とが並ぶ方向で互いに逆であり、互いに背中合わせの方向である。
このような構成とすることで、前述した第1実施形態と同等の効果が得られる。
3.第3実施形態
次に、第3実施形態に係る駆動ステージ10bについて、図8及び図9を参照して説明する。
次に、第3実施形態に係る駆動ステージ10bについて、図8及び図9を参照して説明する。
本実施形態の駆動ステージ10bは、第1実施形態の駆動ステージ10に比べ、ベース部11b、テーブル部12b、第1案内部13b、第2案内部14b、及び受圧部17cの構造と、テーブル部12bの移動方向が異なること以外は、第1実施形態の駆動ステージ10と同様である。尚、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。また、図8及び図9では、前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
本実施形態の駆動ステージ10bは、図8及び図9に示すように、案内部60と受圧部17cが設けられたベース部11bと、第1圧電モーター18及び第2圧電モーター19が固定されたテーブル部12bと、を有し、テーブル部12bは、第1圧電モーター18及び第2圧電モーター19を駆動することで矢印R方向に回転移動する。
ベース部11bは、円盤状であり、テーブル部12b側である上面に、テーブル部12bをテーブル部12bの移動方向である矢印R方向に案内する第1案内部13bと第2案内部14bとが円環状に繋がった案内部60と、テーブル部12bに設けられた第1圧電モーター18及び第2圧電モーター19の突起部30が接触する受圧部17cと、が設けられている。
テーブル部12bは、円盤状であり、ベース部11b側に開口する円状の凹部11dが設けられており、第1案内部13bと第2案内部14bとの間で、凹部11d内のX方向中央部に第1圧電モーター18と第2圧電モーター19とがY方向に並んで固定されている。
第1圧電モーター18は、第1案内部13b側の受圧部17cの駆動面16bに第1圧電モーター18の突起部30を押圧した状態で固定されており、第1圧電モーター18の振動子20aは、Y方向マイナス側に押圧されている。また、第2圧電モーター19は、第2案内部14b側の受圧部17cの駆動面16bに第2圧電モーター19の突起部30を押圧した状態で固定されており、第2圧電モーター19の振動子20bは、Y方向プラス側に押圧されている。つまり、2つの振動子20a,20bが押圧される方向は、第1案内部13bと第2案内部14bとが並ぶ方向で互いに逆であり、互いに向かい合う方向である。
このような構成とすることで、前述した第1実施形態と同等の効果を得ることができる。
10,10a,10b…駆動ステージ、11…ベース部、11c…凹部、12…テーブル部、13…第1案内部、14…第2案内部、15,15a…ガイドレール、16…駆動面、17…受圧部、17a…硬質部、17b…固定部、18…第1圧電モーター、19…第2圧電モーター、20a,20b…振動子、21…保持部、22…振動体、23a,23b…支持腕、24,25,26…切欠き部、27…中心線、28…保持部、29…ベアリング、30…突起部、31,32,33,34,35…圧電素子、38…ネジ穴、41,42…板バネ、44a,44b…平行バネ、45…付勢部、48…基材、50…固定部、L,R…矢印。
Claims (4)
- 駆動面を有するベース部と、
押圧されて前記駆動面に駆動力を伝達する2つの振動子を有し、前記ベース部に対して相対移動するテーブル部と、
前記テーブル部の移動方向を案内する第1案内部と第2案内部と、を備え、
前記第1案内部と前記第2案内部との間に前記2つの振動子が配置され、
前記2つの振動子が押圧される方向が、前記第1案内部と前記第2案内部とが並ぶ方向で互いに逆である、
駆動ステージ。 - 前記2つの振動子が押圧される方向が、互いに向かい合う方向である、
請求項1に記載の駆動ステージ。 - 前記2つの振動子が押圧される方向が、互いに背中合わせの方向である、
請求項1に記載の駆動ステージ。 - 前記第1案内部と前記第2案内部とは、円環状に繋がっている、
請求項1に記載の駆動ステージ。
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