JP2024053323A - 無人航空機の制御システム、及び無人航空機の制御プログラム - Google Patents

無人航空機の制御システム、及び無人航空機の制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】無人航空機と対象物との接触リスクを考慮しつつCPUへの負荷の低減が図られた無人航空機の制御システム、及び無人航空機の制御プログラムを提供する。【解決手段】無人航空機の制御システム100は、無人航空機1の第1位置情報と、第1移動速度情報と、第1移動方向情報と、無人航空機1とは異なる対象物2の第2位置情報と、第2移動速度情報と、第2移動方向情報と、を時系列的に順次取得する情報取得手段と、情報取得手段で取得された第1位置情報と第2位置情報とから得られる相対距離が、予め設定された下限相対距離以下であることを順次判定する相対距離判定手段と、相対距離判定手段による、相対距離が下限相対距離以下である判定結果に応じて、情報取得手段で取得された第1移動速度情報と第1移動方向情報と第2移動速度情報と第2移動方向情報とに基づいて、無人航空機1の移動を制御する移動制御手段と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

この発明は、無人航空機の制御システム、及び無人航空機の制御プログラムに関する。
現在、無人航空機(例えばドローン等)の飛行ルートに関する研究開発が注目されている。無人航空機の飛行ルート生成法の一つとして、無人航空機の各個体が独立して自主的に飛行ルートを算出するネガティブ飛行ルート生成法が定義されている。
ネガティブ飛行ルート生成法は、分散型飛行制御方法に基づいており、「未知」の無人航空機が引き起こす無人航空機間の接触問題の解決に焦点を当てている。この方法では、各無人航空機にとって、他の無人航空機は全て未知の無人航空機として存在しており、集中型飛行制御方法(集中制御局)のような事前に飛行ルート設計と計算プロセスの有無に関わらず、各無人航空機が飛行環境をセンシングしながら独立で自主的に飛行ルートを算出し、飛行ルートをアダプティブに調整しながら、目的地まで飛行ミッションを実行する。ネガティブ飛行ルート生成法が用いられるアルゴリズムとして、非特許文献1には「Force Field」が、非特許文献2には「Sense and Avoid」が、それぞれ開示されている。
また、特許文献1には、無人航空機が未知の航空機等の対象物を、視覚的に、または音響的に検出した場合に、これらを回避するように飛行経路を変更する技術が開示されている。
C. Y. Kim, Y. H. Kim, and W.-S. Ra, "Modified 1D virtual force field approach to moving obstacle avoidance for autonomous ground vehicles," J. Electr. Eng. Technol., vol. 14, no. 3, pp. 1367-1374, May 2019, doi: 10.1007/s42835-019-00127-8. Y. Zeng, Y. Hu, S. Liu, J. Ye, Y. Han, X. Li, and N. Sun, "RT3D: Real-time 3-D vehicle detection in LiDAR point cloud for autonomous driving," IEEE Robot. Autom. Lett., vol. 3, no. 4, pp. 3434-3440, Oct. 2018.
特開2010-95246号公報
非特許文献1に開示されたForce Field アルゴリズムによれば、無人航空機の制御システムが、各無人航空機を1つの正電荷と想定して、各無人航空機間に疑似的な斥力が働くように無人航空機の移動を制御することで、無人航空機間の接触を発生させない。また、各無人航空機の飛行目的地を1つの負電荷と想定して、その飛行目的地に対応する無人航空機のみに対して疑似的な引力が働くように無人航空機の移動を制御することで、無人航空機を目的地に到着させる。このアルゴリズムによって生成された飛行ルートの下で、各無人航空機は斥力と引力の同時作用の下で、他の無人航空機との接触をスムーズに避けながら目的地に接近することが可能となる。また、他の無人航空機の出現が予想外であっても、予想通りであっても、同じ法則に従う。
しかし、同じエリアに無人航空機が数多く存在する場合、上記の斥力と引力を正確に計算するために、無人航空機は周辺の別の無人航空機(センシング可能な範囲での全ての無人航空機)の飛行パラメータ入手、斥力と引力の計算、及び飛行データの更新により、無人航空機に搭載したCPUへの計算負荷が増え、無人航空機のバッテリー消費量が増加する懸念がある。
非特許文献2に開示されたSense and Avoid アルゴリズムによれば、各無人航空機が多種類のセンサを装備することで、他の無人航空機や障害物との接触を回避できる飛行ルートを、その時の状況に応じてアダプティブに生成することができる。ただし、大量のセンサを装備する場合、無人航空機の重量増加や大量のセンシングデータの計算処理に伴う電力消費量増加により、無人航空機のバッテリー消費量が増加する懸念がある。
特許文献1に開示された無人航空機の制御システムによれば、無人航空機間の接触回避を改善するためのナビゲーション(航行)について開示されているが、無人航空機のバッテリー消費量の低減については記載も示唆もされていない。
無人航空機は重量に制約があることから、バッテリー容量も自ずと限定されるため、無人航空機のバッテリー消費量の低減は、配送システムのような無人航空機の自動運転技術を活用したシステムを運用する上で、連続飛行時間や最高移動距離といった重要な課題の解決に資するものである。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、無人航空機と対象物との接触リスクを考慮しつつCPUへの負荷を低減することで、バッテリー消費量の低減が図られた無人航空機の制御システム、及び無人航空機の制御プログラムを提供することにある。
第1発明における無人航空機の制御システムによれば、無人航空機の移動を制御するための無人航空機の制御システムにおいて、前記無人航空機の位置を示す第1位置情報と、前記無人航空機の移動速度を示す第1移動速度情報と、前記無人航空機の移動方向を示す第1移動方向情報と、前記無人航空機とは異なる対象物の位置を示す第2位置情報と、前記対象物の移動速度を示す第2移動速度情報と、前記対象物の移動方向を示す第2移動方向情報と、を時系列的に順次取得する情報取得手段と、前記情報取得手段で取得された前記第1位置情報と前記第2位置情報とから得られる相対距離が、予め設定された下限相対距離以下であることを順次判定する相対距離判定手段と、前記相対距離判定手段による、前記相対距離が前記下限相対距離以下である判定結果に応じて、前記情報取得手段で取得された前記第1移動速度情報と、前記第1移動方向情報と、前記第2移動速度情報と、前記第2移動方向情報と、に基づいて、前記無人航空機の移動を制御する移動制御手段と、を備えることを特徴とする。
第2発明における無人航空機の制御システムによれば、第1発明において、前記下限相対距離は、予め設定された、少なくとも前記情報取得手段で取得された前記第1移動速度情報に基づく算出方法により算出される変数であることを特徴とする。
第3発明における無人航空機の制御システムによれば、第1発明又は第2発明において、前記対象物は、他の無人航空機であり、前記情報取得手段は、前記他の無人航空機から発信される、前記第2位置情報と、前記第2移動速度情報と、前記第2移動方向情報と、を時系列的に順次取得することを特徴とする。
第4発明における無人航空機の制御システムによれば、第3発明において、前記情報取得手段は、前記無人航空機の移動を、前記他の無人航空機の移動に優先させるかどうかを相対的に示す第1優先度情報と、前記他の無人航空機から発信され、前記他の無人航空機の移動を、前記他の無人航空機以外の無人航空機の移動に優先させるかどうかを相対的に示す第2優先度情報と、さらに時系列的に順次取得し、前記移動制御手段は、前記情報取得手段で取得された情報に基づいて算出される変更速度を用いて、前記無人航空機の移動を制御することを特徴とする。
第5発明における無人航空機の制御システムによれば、第1発明又は第2発明において、前記相対距離判定手段は、前記情報取得手段で取得された、前記第1位置情報と前記第2位置情報とから得られる相対距離が、前記下限相対距離よりも大きい予め設定された予防相対距離以下であることを順次判定し、前記移動制御手段は、前記相対距離判定手段による、前記相対距離が前記予防相対距離以下である判定結果に応じて、前記情報取得手段で取得された前記第1位置情報と前記第2位置情報と、に基づいて、前記無人航空機の移動を制御することを特徴とする。
第6発明における無人航空機の制御プログラムによれば、無人航空機の移動を制御するための無人航空機の制御プログラムにおいて、前記無人航空機の位置を示す第1位置情報と、前記無人航空機の移動速度を示す第1移動速度情報と、前記無人航空機の移動方向を示す第1移動方向情報と、前記無人航空機とは異なる対象物の位置を示す第2位置情報と、前記対象物の移動速度を示す第2移動速度情報と、前記対象物の移動方向を示す第2移動方向情報と、を時系列的に順次取得する情報取得ステップと、前記情報取得ステップで取得された前記第1位置情報と前記第2位置情報とから得られる相対距離が、予め設定された下限相対距離以下であることを順次判定する相対距離判定ステップと、前記相対距離判定ステップによる、前記相対距離が前記下限相対距離以下である判定結果に応じて、前記情報取得ステップで取得された前記第1移動速度情報と、前記第1移動方向情報と、前記第2移動速度情報と、前記第2移動方向情報と、に基づいて、前記無人航空機の移動を制御する移動制御ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
第1発明~第5発明によれば、無人航空機と対象物との相対距離が下限相対距離以下であることを順次判定する相対距離判定手段と、相対距離判定手段による、相対距離が下限相対距離以下である判定結果に応じて、無人航空機の移動を制御する移動制御手段と、を備える。このため、相対距離の判定を行わずに常に移動制御のための計算を行う必要のある従来技術に比べて、無人航空機において移動の制御に必要な計算を行わない時間を確保することができる。これにより、無人航空機と対象物との接触リスクを考慮しつつ、無人航空機のCPUへの負荷を低減することで、無人航空機のバッテリー消費量の低減を図ることができる。
特に、第2発明によれば、下限相対距離は、少なくとも情報取得手段で取得された第1移動速度情報に基づいて算出される。このため、無人航空機の移動速度に応じた下限相対距離を確保することができる。これにより、無人航空機の接触リスクの低減を図ることができる。
特に、第3発明によれば、対象物は、他の無人航空機であり、情報取得手段は、他の無人航空機から発信される、第2位置情報と、第2移動速度情報と、第2移動方向情報と、を時系列的に順次取得する。このため、対象物が無人航空機の制御システムに制御されない未知の無人航空機であっても、無人航空機の移動を制御することができる。これにより、無人航空機の接触リスクの低減を図ることができる。
特に、第4発明によれば、情報取得手段は、第1優先度情報と、他の無人航空機から発信される第2優先度情報と、をさらに時系列的に順次取得し、移動制御手段は、情報取得手段で取得された情報に基づいて算出される変更速度を用いて、無人航空機の移動を制御する。このため、緊急性の高い無人航空機や、到着が予定より遅れる見込みの無人航空機を、他の無人航空機に優先させやすい。これにより、無人航空機が所定時間内に目的地に到着できないリスクの低減を図ることができる。
特に、第5発明によれば、相対距離判定手段は、無人航空機と対象物との相対距離が、下限相対距離よりも大きい予防相対距離以下であることを順次判定し、移動制御手段は、相対距離判定手段による、相対距離が予防相対距離以下である判定結果に応じて、無人航空機の移動を制御する。すなわち、相対距離が下限相対距離以下となる前に、無人航空機の移動が制御される。このため、下限相対距離以下である判定結果に応じた移動の制御よりも、無人航空機の移動方向の変化を抑えやすい。これにより、無人航空機が所定時間内に目的地に到着できないリスクの低減を図ることができる。また、第5発明によれば、無人航空機が対象物との接触を回避するために余分に移動する距離を低減しやすい。これにより、無人航空機のバッテリー消費量のさらなる低減を図ることができる。
第6発明によれば、無人航空機と対象物との相対距離が下限相対距離以下であることを順次判定する相対距離判定ステップと、相対距離判定ステップによる、相対距離が下限相対距離以下である判定結果に応じて、無人航空機の移動を制御する移動制御ステップと、をコンピュータに実行させる。このため、相対距離の判定を行わずに常に移動制御のための計算を行う必要のある従来技術に比べて、無人航空機において移動の制御に必要な計算を行わない時間を確保することができる。これにより、無人航空機と対象物との接触リスクを考慮しつつ、無人航空機のCPUへの負荷を低減することで、無人航空機のバッテリー消費量の低減が図られた制御システムを提供することができる。
図1は、第1実施形態における無人航空機の制御システムの一例を示す模式図である。 図2は、第1実施形態における無人航空機の制御システムの変形例を示す模式図である。 図3は、第1実施形態における無人航空機の構成の一例を示す模式図である。 図4は、第1実施形態における無人航空機の詳細な構成の一例を示す模式図である。 図5は、第1実施形態における無人航空機の制御システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図6は、第1実施形態における無人航空機及び対象物の一例を示す模式図である。 図7(a)は、第1実施形態における無人航空機の情報の一例を示す模式図であり、図7(b)は、第1実施形態における対象物の情報の一例を示す模式図である。 図8(a)~図8(d)は、第1実施形態における無人航空機の制御方法の一例を示す模式図である。 図9は、第1実施形態における無人航空機の制御システムの動作の変形例を示すフローチャートである。 図10(a)~図10(b)は、第1実施形態における無人航空機の制御方法の変形例を示す模式図である。 図11は、第1実施形態における他の対象物の情報の一例を示す模式図である。 図12は、第2実施形態における無人航空機及び他の無人航空機の一例を示す模式図である。 図13は、第2実施形態における他の無人航空機の情報の一例を示す模式図である。 図14(a)~図14(d)は、第2実施形態における無人航空機の制御方法の一例を示す模式図である。 図15は、第3実施形態における無人航空機及び対象物の一例を示す模式図である。 図16(a)~図16(d)は、第3実施形態における無人航空機の制御方法の一例を示す模式図である。 図17(a)~図17(b)は、第3実施形態における無人航空機の制御方法の変形例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態としての無人航空機の制御システムの一例について、図面を参照しながら詳細に説明をする。なお、各図において、高さ方向Zとし、高さ方向Zと交差、例えば直交する1つの方向を前後方向Xとし、高さ方向Z及び前後方向Xのそれぞれと交差、例えば直交する方向を左右方向Yとする。各図における構成は、説明のため模式的に記載されており、例えば各構成の大きさや、構成毎における大きさの対比等については、図とは異なってもよい。
(第1実施形態:無人航空機の制御システム100)
図1~図4を参照して、本実施形態における無人航空機の制御システム100の一例を説明する。図1は、本実施形態における無人航空機の制御システム100の一例を示す模式図である。図2は、本実施形態における無人航空機の制御システム100の変形例を示す模式図である。図3は、本実施形態における無人航空機1の構成の一例を示す模式図である。図4は、本実施形態における無人航空機1の詳細な構成の一例を示す模式図である。
無人航空機の制御システム100は、例えば図1に示すように、無人航空機1と、対象物2と、を備える。無線航空機の制御システム100は、例えば図2に示すように、無人航空機1や対象物2の情報を記憶するサーバ3と、無線通信網4と、を備えてもよい。無線航空機の制御システム100は、例えば対象物2の位置と、移動速度と、移動方向と、を示す情報が、無線航空機1に予め設定されてもよい。また、対象物2の移動速度が0より大きい値を示す場合、対象物2の位置と、移動速度と、移動方向と、を示す情報を、その情報を取得した時刻と紐づけられて、無線航空機1に予め設定されることが好ましい。この場合、無線航空機の制御システム100は、無線航空機1が無線通信網4を介して対象物2やサーバ3と接続されなくとも、また、接続できない環境においても、対象物2との接触リスクを考慮して無線航空機1の移動を制御することができる。
<無人航空機1>
無人航空機1は、いわゆる小型でかつ無人飛行が可能なドローン(マルチコプター)や無人ヘリコプターである。なお、無人航空機1は、航空法が定める重量200g以上の無人航空機を含むほか、同法が定める重量200g未満のいわゆる小型無人機を含んでもよい。
無人航空機1は、例えば図1に示すように、ローター11と、ローター用モーター12と、アーム13と、制御ユニット14と、バッテリー15と、を含む。アーム13は、ローター用モーター12が取り付けられた一方の先端が、ローター用モーター12を介して、ローター11に接続される。アーム13は、例えばローター用モーター12が取り付けられていない他方の先端が、制御ユニット14と接続される。制御ユニット14は、バッテリー15が接続される。制御ユニット14の下部には、例えば無人航空機1が運搬する貨物を収容する積載部が取り付けられる。
ローター11は、ローター用モーター12の回転に基づき回転するとともに、無人航空機1に対して浮力を与えることができるものである。本実施形態においては、図1に示すように、4基のローター11を有するクアッドコプターを例にとり説明をするが、これに限定されるものではなく、要求される飛行性能や、故障に対する信頼性、許容されるコスト等に応じて、ローター11を1基で構成したヘリコプター、ローター11を3基で構成したトリコプター、ローター11を6基で構成したヘキサコプター、ローター11を8基で構成したオクトコプターとして具現化されるものであってもよい。
ローター用モーター12は、ローター11それぞれに対して設けられており、制御ユニット14に接続されるバッテリー15から、アーム13を介して供給されてくる電力に基づいて回転動作可能とされている。ローター用モーター12は、上記の機能を有する限りにおいて限定されず、いかなる市販のものを適用することができる。ローター用モーター12を回転させることによりローター11を回転させることができ、無人航空機1を即座に垂直方向に向けて上昇させ又は下降させることができ、あるいはその場で静止させることも可能となる。また、無人航空機1を前後左右に移動させる場合は、進行方向のローター用モーター12の回転数を下げ、進行方向とは反対側のローター用モーター12の回転数を上げる。これにより、無人航空機1は進行方向に対して前かがみの姿勢となり、進行方向に移動することが可能となる。また、ローター用モーター12の回転方向による出力の調整を行うことで、無人航空機1自体を回転させることも可能となる。これらローター用モーター12の回転数の制御は、制御ユニット14を介して行われる。
アーム13は、例えば制御ユニット14から互いに異なる方向に向けて延長されている。特に4基のローター11を有するクアッドコプターで構成する場合、これらをそれぞれ支持するアーム13は、平面視で互いに約90°間隔となるように延長されている。このアーム13は、例えば金属製又は樹脂製、カーボン製、又はその他の材料からなる管体で構成されていてもよい。かかる場合には、このアーム13の管体内に、制御ユニット14に接続されるバッテリー15からの電力供給のためのケーブルを挿通させることができる。
制御ユニット14は、各種制御に必要な集積回路やデバイスを収容するための筐体で構成されている。筐体は、例えば金属製又は樹脂製等であって、例えば箱型形状で構成されている。筐体には、例えばアーム13や、無人航空機1が着陸する際に接地するための脚部等を含む部材を取り付ける上で、必要な図示しないネジ孔等が予め設けられている。制御ユニット14に収容される各種部材、または制御ユニット14に接続される各種部材は、制御ユニット14の筐体に設けられたネジ孔に、ネジを介して固定される。
制御ユニット14に接続されるバッテリー15は、制御ユニット14や、ローター11に接続されたローター用モーター12を駆動させるために必要な電力を供給するための電池である。このバッテリー15は、着脱自在に構成され、充電が可能な仕様とされていてもよい。
<対象物2>
対象物2は、例えば無人航空機1の進路上または進路近傍に存在する有体物である。対象物2の例としては、例えば建物、鉄塔、立木等の定着物、鳥類等の生物、車両、船舶、飛行機等の移動体が挙げられる。本実施形態では、対象物2が移動せず静止した状態を例にとり説明する。
対象物2は、情報通信が可能である場合、例えば無線通信網4を介して無人航空機1と接続され、無人航空機1と任意のデータを互いに送受信してもよい。この場合、対象物2は、無人航空機1の要求に応じて、対象物2の位置、移動速度、及び移動方向を示す情報を無人航空機1に対して送信してもよい。また、対象物2が静止している場合においては、移動速度、移動方向共に静止した状態を示す情報を対象物2から受信して取得してもよく、移動速度及び移動方向を対象物2から受信せずに無人航空機1内の処理において静止した状態を示す情報を生成して取得してもよい。
<サーバ3>
サーバ3は、例えば無人航空機1の移動の制御に必要な情報が記憶される。サーバ3は、例えば無線通信網4を介して無人航空機1と接続され、無人航空機1と任意のデータを互いに送受信してもよい。サーバ3は、例えば対象物2の位置、移動速度、及び移動方向を示す情報が予め記憶され、無人航空機1の要求に応じて、記憶された対象物2の情報を無人航空機1に対して送信してもよい。
<無線通信網4>
無線通信網4は、例えば無人航空機1と、情報通信が可能な対象物2と、サーバ3と、が通信回路を介して接続されるインターネット網等である。無線通信網4は、LTE(Long term evolution)を含む無線通信網等の公知の通信技術で実現してもよい。
次に制御ユニット14の構成について説明する。
制御ユニット14は、例えば図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)141と、ROM(Read Only Memory)142と、RAM(Random Access Memory)143と、を有する。制御ユニット14は、無人航空機1の制御プログラム以外のデータを記憶するための保存部144を有してもよい。制御ユニット14は、無線通信網4と接続するためのI/F145を有してもよい。各構成141~145は、内部バス146により接続される。制御ユニット14には、例えばマイクロコントローラーが搭載され、マイクロコントローラーに集積されたCPU141、ROM142、RAM143が用いられる。
CPU141は、制御ユニット14が搭載される無人航空機1全体を制御する。ROM142は、制御ユニット14全体のハードウェア資源を制御するためのプログラムや、無人航空機1の移動を制御するための無人航空機1や対象物2の情報等が格納されている。RAM143は、データの蓄積や展開等に使用する作業領域として使用され、制御ユニット14全体のハードウェア資源を制御するときの各種命令を一時的に記憶する。保存部144は、ROM142に記憶される情報のバックアップや、それらの情報が統合されたデータベース等の各種情報が記憶される。保存部144として、例えばHDD(Hard Disk Drive)のほか、SSD(Solid State Drive)等のデータ保存装置が用いられる。制御ユニット14は、例えば図示しないGPU(Graphics Processing Unit)を有してもよい。
CPU141は、全ての構成要素を制御するためのいわゆる中央演算ユニットである。このCPU141は、ROM142に記憶されているプログラムを読み出して各種動作を行うための命令を各構成要素に対して通知する。例えばROM142に記憶されているプログラムが無人航空機1の飛行経路の決定方法や飛行方法に関するものであれば、これに基づいて飛行するための各種命令を生成して各構成要素に送信する。また、ROM142に記憶されているプログラムが、無人航空機1に設定された距離よりも対象物に近づいたことを判定し、その判定結果に応じて対象物を回避する制御方法に関するものであれば、これに基づいて無人航空機1が対象物を回避するための各種命令を生成して、各構成要素に送信する。
またCPU141は、無線通信網4を介して送られてきた操縦情報やその他の情報に基づいて各種命令を生成して各構成要素に送信する。またCPU141は、無人航空機1を制御するためのセンサ群から送られてきたデータや、後述のGNSS受信部から送られてきた無人航空機1の位置情報に基づいて、各構成要素を制御する。
次に制御ユニット14の詳細な構成について説明をする。制御ユニット14は、例えば図4に示すように、フライトコントローラ50と、無線通信部54と、ESC(Electronic Speed Controller)55と、を備える。フライトコントローラ50とESC55とは、何れもバッテリー15に接続されており、電力が供給される。
<フライトコントローラ50>
フライトコントローラ50は、無人航空機1の機体の姿勢や、自律飛行等の移動を制御するための装置である。フライトコントローラ50は、ESC55を介してローター用モーター12を制御し、無人航空機1の機体の移動を制御する。フライトコントローラ50は、例えば無線通信網4を介して無線通信部54が受信した情報に基づいて、無人航空機1の移動を制御してもよい。
フライトコントローラ50は、情報取得部51と、相対距離判定部52と、移動制御部53と、を含む。なお、フライトコントローラ50に含まれる各部は、CPU141が、RAM143を作業領域として、ROM142等に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
<情報取得部51>
情報取得部51は、無人航空機1の移動を制御するための情報を、時系列的に順次取得する。情報取得部51は、例えば飛行制御センサ群511と、GNSS受信部512と、を含む。
<飛行制御センサ群511>
飛行制御センサ群511は、例えば加速度センサ、角速度センサ、気圧センサ(高度センサ)、地磁気センサ(方位センサ)に加え、飛行高度を検出するための高度計、風速や風向を検出するための風向風速計、機体の傾斜角度や傾斜方向を検出するための加速度センサ、ジャイロセンサ等を始めとした各種センサで構成され得る。
飛行制御センサ群511は、例えば無人航空機1の移動速度を示す情報を、前後方向Xの成分と、左右方向Yの成分と、高さ方向Zの成分と、を含む三次元的な情報としてそれぞれ取得する。飛行制御センサ群511は、例えば無人航空機1の移動方向を示す情報を取得する。
<GNSS受信部512>
GNSS受信部512は、人工衛星から送られてくる衛星測位信号に基づき、無人航空機1の移動時において、無人航空機1の位置を示す位置情報をリアルタイムに取得する。
<相対距離判定部52>
相対距離判定部52は、情報取得部51が時系列的に順次取得した情報を、順次判定する。相対距離判定部52は、例えば情報取得部51が取得した無人航空機1の位置情報と他の無人航空機の位置情報と、から得られる相対距離と、予め設定されたパラメータ(例えば後述の下限相対距離、予防相対距離等)とを比較し、その判定結果を出力する。
<移動制御部53>
移動制御部53は、相対距離判定部52の判定結果に応じて、無人航空機1の移動を制御する。移動制御部53は、例えばPWM((Pulse Width Modulation))コントローラである。移動制御部53は、CPU141による制御の下、ESC55を介してローター用モーター12の回転数、及び回転速度等を制御する。
<無線通信部54>
無線通信部54は、無線通信網4を介して、対象物2及びサーバ3との間で無線通信を行う上で必要な周波数変換やその他各種変換処理を行い、電気信号を電波に変換し、あるいは電波を電気信号に変換するアンテナも含まれる。この無線通信部54は、例えば無線航空機1の操縦端末から送信されてきた電波に重畳されてきた操縦情報を電気信号に変換した上で、フライトコントローラ50へ出力する。その結果、操縦端末からの操縦情報に基づいたフライトコントローラ50の制御が実現されることとなる。
また、この無線通信部54は、フライトコントローラ50から送られてきたデータを電波に変換して操縦端末に送信してもよく、これらのデータを、インターネット網等を始めとした公衆通信網へ送信するようにしてもよい。この無線通信部54は、公衆通信網からの各種情報を、無線通信を通じて取得し、これをフライトコントローラ50へ送信するようにしてもよい。ただし、本実施形態においては、外部から受信した操縦情報に基づく無人航空機1の移動の制御を要しない。そのため、無線航空機1は、操縦端末と無線接続されなくてもよい。
<ESC55>
ESC55は、移動制御部53による制御の下、ローター用モーター12の回転数、回転速度等を制御する。ESC55は、ローター用モーター12を制御することで、無人航空機1の移動速度及び移動方向を制御することができる。
(第1実施形態:無人航空機の制御システム100の動作の一例)
次に、図5~図8を参照して、本実施形態における無人航空機の制御システム100の動作の一例を説明する。図5は、本実施形態における無人航空機の制御システム100の動作の一例を示すフローチャートである。図6は、本実施形態における無人航空機1及び対象物2の一例を示す模式図である。図7(a)は、本実施形態における無人航空機1の情報の一例を示す模式図であり、図7(b)は、本実施形態における対象物2の情報の一例を示す模式図である。図8(a)~図8(d)は、本実施形態における無人航空機1の制御方法の一例を示す模式図である。
無人航空機の制御システム100は、例えば無人航空機1内にインストールされた無人航空機の制御プログラムを介して実行する。
無人航空機の制御システム100の動作は、例えば図5に示すように、情報取得ステップS11と、相対距離判定ステップS12と、移動制御ステップS13と、を含む。
無人航空機の制御システム100は、例えば図6に示すように、無人航空機1の位置16を示す情報と、対象物2の位置26を示す情報と、を時系列的に順次取得し、相対距離Lを算出する。無人航空機の制御システム100の動作に際し、例えば無人航空機1及び対象物2には、下限相対距離Rが予め設定される。無人航空機1には、予め下限相対距離R1が設定される。対象物2は、予め下限相対距離R2が設定されてもよく、設定されなくてもよく、任意である。
<相対距離L>
相対距離Lは、例えば無人航空機1の位置16と、対象物2の位置26と、から得られる距離である。無人航空機の制御システム100は、時系列的に順次取得した位置16,26を示す各情報に基づいて、順次相対距離Lを算出する。
<下限相対距離R>
下限相対距離Rは、無人航空機1の下限相対距離R1と、対象物2の下限相対距離R2とを含む。下限相対距離R1は、無人航空機1が対象物2と接触することを回避するために、無人航空機1の移動を制御するか否かを判定するための指標である。無人航空機の制御システム100は、相対距離Lが下限相対距離R1以下であることを判定した場合、無人航空機1が対象物2と接触することを回避するために、無人航空機1の移動を制御する。
下限相対距離R1は、例えば予め無人航空機1に設定される定数でもよく、予め設定された、情報取得部51が取得する無人航空機1の移動速度に基づく算出方法により算出される変数でもよい。下限相対距離R1は、例えば情報取得部51が取得する後述の第1移動速度情報D12に基づいて算出されてもよい。下限相対距離R1は、例えば第1移動速度情報D12に示される、無人航空機1の移動速度に基づいて算出されてもよい。この場合、下限相対距離R1は、例えば無人航空機1の移動速度を独立変数とする関数に基づく従属変数として算出されてもよく、以下の式(1)で算出される下限相対距離R1が用いられてもよい。
Figure 2024053323000002
ここで、v1は、第1移動速度情報D12に含まれる無人航空機1の移動速度を示し、T(>0)は、無人航空機1が移動速度v1で移動する時間を示し、C(≧0)は、移動速度v1に依らず最低限確保される相対距離を示す。なお、T、Cはいずれも任意の定数であり、無人航空機1に予め設定されてもよい。T及びCを調整することで、例えば下限相対距離R1が調整され、無人航空機1と対象物2との接触リスクの低減を図ることができる。
下限相対距離R1は、例えば情報取得部51が取得する、第1移動速度情報D12に示される無人航空機1の移動速度と、後述の第2移動速度情報D22に示される対象物2の移動速度と、に基づいて算出されてもよい。この場合、下限相対距離R1は、例えば無人航空機1の移動速度と、対象物2の移動速度と、を独立変数とする関数に基づく従属変数として算出されてもよく、以下の式(2)で算出される下限相対距離R1が用いられてもよい。
Figure 2024053323000003
ここで、v1は、第1移動速度情報D12に含まれる無人航空機1の移動速度を示し、v2は、第2移動速度情報D22に含まれる対象物2の移動速度を示し、T(>0)は、無人航空機1と対象物2とが各移動速度v1、v2で移動する時間を示し、C(≧0)は、各移動速度v1、v2に依らず最低限確保される相対距離を示す。なお、T、Cはいずれも任意の定数であり、無人航空機1に予め設定されてもよい。
なお、本実施形態においては簡単のため、下限相対距離R1を、例えば無人航空機1の位置16を中心とした半径R1の正円17と示して説明する。この場合、正円17内に対象物2の位置26がある場合、相対距離Lが下限相対距離R以下であると判定してもよい。なお、下限相対距離R1は、例えば位置16を中心とした半径R1の球体で示されてもよい。この場合、当該球体内に対象物2の位置26がある場合、相対距離Lが下限相対距離R以下であると判定してもよい。
無人航空機の制御システム100の動作に際し、対象物2には、予め下限相対距離R2が設定されてもよい。この場合、下限相対距離Rは、下限相対距離R1と下限相対距離R2との和で示される。下限相対距離R2は、例えば下限相対距離R1と同様の数値が設定される。無人航空機の制御システム100は、相対距離Lが下限相対距離R1と下限相対距離R2との和以下である場合、相対距離Lが下限相対距離R以下であると判定してもよい。なお、対象物2に下限相対距離R2が設定されていない場合、下限相対距離R2は、例えば0とみなされる。すなわち、下限相対距離Rは、下限相対距離R1で示されてもよい。
なお、各下限相対距離R1、R2を、それぞれ正円17,27と示して説明する場合、各正円17,27の円周が接するとき、または交差するとき、相対距離Lが下限相対距離R以下であると判定してもよい。また、各下限相対距離R1、R2を、それぞれ球体と示して説明する場合、各球体の球面が接するとき、または交差するとき、相対距離Lが下限相対距離R以下であると判定してもよい。なお、各下限相対距離R1、R2を示す各正円及び各球体は、例えばジオフェンスにより設定される。
<情報取得ステップS11>
情報取得ステップS11において、情報取得部51は、例えば図7(a)~図7(b)に示すように、無人航空機1の情報D1と、対象物2の情報D2と、を取得する。情報取得部51は、例えば無人航空機1の情報D1と、対象物2の情報D2と、を同時に取得する。ここで、同時とは、無人航空機1と対象物2との接触リスクを考慮する上で支障のない範囲で、現実的に生じ得るタイミングのずれを含んでもよい。現実的に生じ得るタイミングのずれとは、例えば各情報D1、D2に対応する各センサでの情報の生成に必要な所要時間や、各センサから情報取得部51へ情報が送受信される際の所要時間等に起因する。無人航空機1と対象物2との接触リスクを考慮する上で必要な相対距離を算出するために、情報取得部51が各情報D1、D2を取得するタイミングのずれは、例えば誤差が約1秒以内であることが好ましく、この誤差が少ないほど、正確な相対距離が得られる。
情報取得ステップS11において、情報取得部51は、例えば無人航空機1の位置を示す第1位置情報D11と、無人航空機1の移動速度を示す第1移動速度情報D12と、無人航空機1の移動方向を示す第1移動方向情報D13と、無人航空機1とは異なる対象物2の位置を示す第2位置情報D21と、対象物2の移動速度を示す第2移動速度情報D22と、対象物2の移動方向を示す第2移動方向情報D23と、を時系列的に順次取得する。
<<第1位置情報D11>>
第1位置情報D11は、無人航空機1の位置16を示す。第1位置情報D11は、例えば無人航空機1の位置16を、二次元の座標で示し、例えば緯度と経度の組み合わせで示す。第1位置情報D11は、例えば無人航空機1の位置16を、三次元の座標で示し、例えば緯度と経度と高度との組み合わせで示す。
<<第1移動速度情報D12>>
第1移動速度情報D12は、無人航空機1の移動速度を示す。第1移動速度情報D12は、情報取得部51が取得した、無人航空機1の速度を示す情報を用いてもよく、情報取得部51が取得した、無人航空機1の加速度に基づいて算出された、無人航空機1の速度を示す情報を用いてもよい。第1移動速度情報D12は、例えば無人航空機1のローター用モーター12の回転数等から推計される、移動方向を含まない速さのみを示す情報を取得してもよく、3軸加速度センサ等で取得される、移動方向を含む情報を取得してもよい。
<<第1移動方向情報D13>>
第1移動方向情報D13は、無人航空機1の移動方向を示す。第1移動方向情報D13は、無人航空機1の移動方向を、前後方向X成分及び左右方向Y成分を含む2次元ベクトルで示す。第1移動方向情報D13は、無人航空機1の移動方向を、前後方向X成分、左右方向Y成分、及び高さ方向Z成分を含む3次元ベクトルで示す。第1移動方向情報D13は、例えば第1移動速度情報D12とは独立して取得される。第1移動方向情報D13は、移動方向を含む第1移動速度情報D12が取得される場合、第1移動速度情報D12が取得された時点で、取得されたものとみなしてもよい。
<<第2位置情報D21>>
第2位置情報D21は、対象物2の位置17を示す。第2位置情報D21は、例えば対象物2の位置17を、二次元の座標で示し、例えば緯度と経度の組み合わせで示す。第1位置情報D11は、例えば対象物2の位置17を、三次元の座標で示し、例えば緯度と経度と高度との組み合わせで示す。
<<第2移動速度情報D22>>
第2移動速度情報D22は、対象物2の移動速度を示す。第2移動速度情報D22は、情報取得部51が取得した、対象物2の速度を示す情報を用いてもよく、情報取得部51が取得した対象物2の加速度に基づいて算出された、対象粒2の速度を示す情報を用いてもよい。第2移動速度情報D22は、例えばモーターの回転数等から推計される、移動方向を含まない速さのみを示す情報を取得してもよく、3軸加速度センサ等で取得される、移動方向を含む情報を取得してもよい。
<<第2移動方向情報D23>>
第2移動方向情報D23は、対象物2の移動方向を示す。第2移動方向情報D23は、対象物2の移動方向を、前後方向X成分及び左右方向Y成分を含む2次元ベクトルで示す。第2移動方向情報D23は、対象物2の移動方向を、前後方向X成分、左右方向Y成分、及び高さ方向Z成分を含む3次元ベクトルで示す。第2移動方向情報D23は、第2移動速度情報D22とは独立して取得されてもよい、第2移動方向情報D23は、移動方向を含む第2移動速度情報D22が取得される場合、第2移動速度情報D22が取得された時点で、取得されたものとみなしてもよい。
<相対距離判定ステップS12>
相対距離判定ステップS12において、相対距離判定部52は、情報取得部51で取得された第1位置情報D11と第2位置情報D21とから得られる相対距離Lが、予め設定された下限相対距離R以下であることを順次判定する。また、相対距離判定部52は、情報取得ステップS11において情報取得部51により取得された第1移動速度情報D12に基づいて算出された、下限相対距離Rを用いて順次判定してもよい。
例えば図8(a)~図8(d)のように、移動方向p0を含む移動速度v0で移動する無人航空機1と、静止した状態の対象物2と、を含む無人航空機の制御システム100の場合を説明する。図8(a)の例では、移動方向p0は、前後方向Xに沿った方向を示している。なお、位置16a~16dは無人航空機1の位置の時系列的な変化を示し、相対距離La~Ldは相対距離Lの時系列的な変化を示す。
相対距離判定ステップS12において、相対距離判定部52は、例えば図8(a)に示すように、相対距離Laが、無人航空機1の下限相対距離R1と対象物2の下限相対距離R2との和よりも大きい場合、相対距離L(相対距離La)が下限相対距離Rよりも大きいと判定する。すなわち、相対距離Laが、無人航空機1と対象物2とが接触するリスクが十分考慮された相対距離であることを示している。この場合、無人航空機1は、移動方向p0を含む移動速度v0で移動し続ける。
相対距離判定ステップS12において、相対距離判定部52は、例えば図8(b)に示すように、無人航空機1が位置16aから位置16bに移動したことにより、相対距離Lbが、無人航空機1の下限相対距離R1と対象物2の下限相対距離R2との和以下となった場合、相対距離L(相対距離Lb)が下限相対距離R以下であると判定する。すなわち、相対距離Lbが、無人航空機1と対象物2とが接触するリスクが十分考慮されていない相対距離であることを示している。この場合、無人航空機の制御システム100の動作は、後述の移動制御ステップS13に移行する。
<移動制御ステップS13>
移動制御ステップS13において、移動制御部53は、相対距離判定ステップS12において相対距離判定部52による、相対距離Lが下限相対距離R以下である判定結果に応じて、情報取得ステップS11において情報取得部51で取得された第1移動速度情報D12と、第1移動方向情報D13と、第2移動速度情報D22と、第2移動方向情報D23と、に基づいて、無人航空機1の移動を制御する。この場合、相対距離Lの判定を行わずに常に移動制御のための計算を行う必要のある従来技術に比べて、無人航空機1において移動の制御に必要な計算を行わない時間を確保することができる。これにより、無人航空機1と対象物2との接触リスクを考慮しつつ、無人航空機1のCPUへの負荷を低減することで、無人航空機1のバッテリー消費量の低減を図ることができる。また、移動制御部53は、相対距離判定ステップS12において相対距離判定部52による相対距離Lが、情報取得ステップS11において情報取得部51により取得された第1移動速度情報D12に基づいて算出された、下限相対距離R以下である判定結果に応じて、上記と同様に無人航空機1の移動を制御してもよい。この場合、無人航空機1の移動速度に応じた下限相対距離Rを確保でき、無人航空機1が対象物に接触する前に、より確実に減速及び停止等を実行することができる。これにより、無人航空機1の接触リスクの低減を図ることができる。
移動制御ステップS13において、移動制御部53は、例えば図8(b)に示すように、相対距離判定ステップS12における、相対距離判定部52による、相対距離Lbが下限相対距離R以下である判定結果に応じて、無人航空機1の、移動方向p0を含む移動速度v0を、移動方向p0とは異なる移動方向p’aを含む変更速度v’aとなるように、無人航空機1の移動を制御する。
無人航空機の制御システム100は、例えば以下の式(3)に示す変更速度v’を用いて、無人航空機1の移動を制御する。変更速度v’aとして、式(3)で算出される変更速度v’が用いられる。
Figure 2024053323000004
ここで、v1は、第1移動速度情報D12に含まれる無人航空機1の移動速度を示し、p1は、第1移動方向情報D13に含まれる無人航空機1の移動方向を示し、v2は、第2移動速度情報D22に含まれる対象物2の移動速度を示し、p2は、第2移動方向情報D23に含まれる対象物2の移動方向を示す。
移動制御ステップS13において、移動制御部53は、例えば図8(c)に示すように、相対距離Lbが、下限相対距離Rよりも大きい相対距離、すなわち、下限相対距離R1と下限相対距離R2との和よりも大きい相対距離Lc以上となるまで、変更速度v’aを用いて無人航空機1の移動を制御する。この制御により、無人航空機1は、位置16bから位置16cへ移動する。ここで、図8(c)に示す相対距離Lcとは、無人航空機1と対象物2とが接触するリスクが十分考慮された相対距離である。相対距離Lcは、例えば下限相対距離R1と下限相対距離R2との和に対して、差が過小の場合に対象物2と再度接触するリスクが高まり、差が過大の場合に無人航空機1が所定時間内に目的地へ到着できないリスクが高まることを考慮すると、好ましくは、例えば相対距離Lbの2~3倍程度の距離を目安としてもよい。
相対距離Lcは、予め設定される下限相対距離R1に、任意の数を乗じた値として、予め無人航空機1に設定されてもよい。相対距離Lcは、予め設定される下限相対距離R1と、情報取得部51で取得される下限相対距離R2とに基づいて算出されるように、予め無人航空機1に設定されてもよい。相対距離Lcは、算出される変更速度va'と、予め設定された変更速度va'の適用時間とに基づいて算出されるように、予め無人航空機1に設定されてもよい。また、無人航空機1には相対距離Lcが設定されず、予め設定された変更速度va'の適用時間だけ無人航空機1の移動を制御することで、結果的に相対距離Lcだけ移動させてもよい。
移動制御ステップS13において、移動制御部53は、例えば図8(d)に示すように、相対距離Lbが相対距離Lcとなる位置16cに到達した後、無人航空機1を、移動方向p0'を含む移動速度v0'で制御する。この制御により、無人航空機1は、位置16cから位置16dを通過し、目的地へ向かう。ここで、移動方向p0'は、無人航空機1が位置16cから目的地へ向かうための移動方向であり、無人航空機1が位置16aから目的地へ向かうための移動方向p0、すなわち移動制御部53により移動を制御される前の無人航空機1の移動速度v0に含まれる移動方向p0とは異なってもよい。
<無人航空機の制御システム100の動作の変形例>
次に、図9~図11を参照して、本実施形態における無人航空機の制御システム100の動作の変形例を説明する。図9は、本実施形態における無人航空機の制御システム100の動作の変形例を示すフローチャートである。図10(a)~図10(b)は、本実施形態における無人航空機1の制御方法の変形例を示す模式図である。図11は、本実施形態における他の対象物2’の情報の一例を示す模式図である。
無人航空機の制御システム100の動作は、例えば図9に示すように、移動制御ステップS13の開始後から完了前の間において、情報取得ステップS11’を実施する。そして、情報取得ステップS11’において、対象物2とは異なる、他の対象物2’の情報を順次取得する。また、情報取得ステップS11’において取得された他の対象物2’の情報から得られる、無人航空機1と他の対象物2’との相対距離L’が下限相対距離R以下であることを順次判定する相対距離判定ステップS12’を実施する。相対距離判定ステップS12’における、相対距離L’が下限相対距離R以下である判定結果に応じて、実行中の移動制御ステップS13を中断し、移動制御ステップS13’を実行する。なお、各ステップS11’、S12’、S13’について、各ステップS11、S12、S13の内容と同様の構成については、説明を省略する。
<情報取得ステップS11’>
情報取得ステップS11’において、情報取得部51は、例えば図10(a)に示すように、変更速度v’aが用いられて無人航空機1の移動を制御された状態で、他の対象物2’の情報を取得する。情報取得ステップS11’において、情報取得部51は、無人航空機1の情報D1と、他の対象物2’の情報D2’と、を時系列的に順次取得する。情報取得部51は、例えば無人航空機1の情報D1と、対象物2’の情報D2’と、を同時に取得する。
情報取得ステップS11’において、情報取得部51は、例えば図11に示すように、第1位置情報D11と、第1移動速度情報D12と、第1移動方向情報D13と、に加えて、他の対象物2’の位置を示す第2位置情報D21’と、対象物2’の移動速度を示す第2移動速度情報D22’と、対象物2の移動方向を示す第2移動方向情報D23’と、を時系列的に順次取得する。なお、各情報D2’、D21’、D22’、D23’は、各情報D2、D21、D22、D23と同様の情報である。
<相対距離判定ステップS12’>
相対距離判定ステップS12’において、相対距離判定部52は、相対距離判定ステップS11’において情報取得部51で取得された第1位置情報D11と第2位置情報D21’とから得られる相対距離L’が、予め設定された下限相対距離R以下であることを順次判定する。
相対距離判定ステップS12’において、相対距離判定部52は、例えば図10(a)に示すように、無人航空機1が位置16bから位置16cへ向かう途中の位置16c’に移動した時点で、無人航空機1と他の対象物2’との相対距離Lc'が、無人航空機1の下限相対距離R1と他の対象物2’の下限相対距離R2'との和以下となった場合、相対距離L(相対距離Lc')が下限相対距離R以下であると判定する。すなわち、相対距離Lc'が、無人航空機1と他の対象物2’とが接触するリスクが十分考慮されていない相対距離であることを示している。この場合、無人航空機の制御システム100の動作は、移動制御ステップS13における処理を中断し、後述の移動制御ステップS13’に移行する。
<移動制御ステップS13’>
移動制御ステップS13’において、移動制御部53は、相対距離判定ステップS12’において相対距離判定部52による、相対距離L’が下限相対距離R以下である判定結果に応じて、情報取得ステップS11’において情報取得部51で取得された第1移動速度情報D12と、第1移動方向情報D13と、第2移動速度情報D22’と、第2移動方向情報D23’と、に基づいて、無人航空機1の移動をさらに制御する。
移動制御ステップS13’において、移動制御部53は、例えば図10(b)に示すように、相対距離判定ステップS12’における、相対距離判定部52による、相対距離Lc'が下限相対距離R以下である判定結果に応じて、無人航空機1の、移動方向p’aを含む移動速度v’aを、移動方向p’aとは異なる移動方向p’bを含む変更速度v’bとなるように、無人航空機1の移動を制御する。変更速度v’bとして、上述の式(3)で算出される変更速度v’が用いられる。
なお、移動制御ステップS13’の実施後において、無人航空機1に対して、再度対象物2との接触リスクを考慮した移動の制御が行われ、その結果、無人航空機1が対象物2及び他の対象物2’の間から抜け出せずに目的地へたどり着くことができなくなる、いわゆる「local minima(局所的な最小)」問題に陥る場合が想定される。
この場合、移動制御ステップS13(S13’)において、移動制御部53は、情報取得ステップS11(S11’)において情報取得部51で取得された第1移動方向情報D13に含まれる移動方向paの代替として、無人航空機1の移動方向を示す情報であって、第1移動方向情報D13に示される移動方向p’a(p’b)とは異なる任意の移動方向を示す情報として生成された第3移動方向情報に基づいて、無人航空機1の移動を制御してもよい。この場合、無人航空機1が、同一の対象物2、2’と複数回接近する際、無人航空機1の移動が同一条件で制御されにくくなり、「local minima」問題に陥るリスクを低減できる。これにより、無人航空機1が目的地に到着できないリスクの低減を図ることができる。例えば、無人航空機1と対象物2とが略同一の高度を飛行する場合において、第3移動方向情報は、特に移動方向p’a(p’b)とは異なる高さ方向Z成分を含む移動方向を示す場合、すなわち無人航空機1を対象部2の高度と異なる高度に移動させる場合、無人航空機1が目的地に到着できないリスクのさらなる低減を図ることができる。
上述した各ステップを実施し、本実施形態における無人航空機の制御システム100の動作は終了する。なお、無人航空機の制御システム100では、例えば上述した各ステップを繰り返し実施してもよい。
本実施形態によれば、無人航空機の制御システム100は、無人航空機1と対象物2との相対距離Lが下限相対距離R以下であることを順次判定する相対距離判定部52と、相対距離判定部52による、相対距離Lが下限相対距離R以下である判定結果に応じて、無人航空機1の移動を制御する移動制御部53と、を備える。このため、相対距離Lの判定を行わずに常に移動制御のための計算を行う必要のある従来技術に比べて、無人航空機1において移動の制御に必要な計算を行わない時間を確保することができる。これにより、無人航空機1と対象物2との接触リスクを考慮しつつ、無人航空機1のCPUへの負荷を低減することで、無人航空機1のバッテリー消費量の低減を図ることができる。
本実施形態によれば、下限相対距離Rは、少なくとも情報取得部51で取得された第1移動速度情報D12に基づいて算出される。このため、無人航空機1の移動速度に応じた下限相対距離Rを確保することができる。これにより、無人航空機1の接触リスクの低減を図ることができる。
本実施形態によれば、無人航空機1の制御プログラムは、無人航空機1と対象物2との相対距離Lが下限相対距離R以下であることを順次判定する相対距離判定ステップS12と、相対距離判定ステップS12による、相対距離Lが下限相対距離R以下である判定結果に応じて、無人航空機1の移動を制御する移動制御ステップS13と、をコンピュータに実行させる。このため、相対距離Lの判定を行わずに常に移動制御のための計算を行う必要のある従来技術に比べて、無人航空機1において移動の制御に必要な計算を行わない時間を確保することができる。これにより、無人航空機1と対象物2との接触リスクを考慮しつつ、無人航空機1のCPUへの負荷を低減することで、無人航空機1のバッテリー消費量の低減が図られた制御システムを提供することができる。
(第2実施形態:無人航空機の制御システム100)
本実施形態は、対象物2が他の無人航空機20であり、情報取得部51が、他の無人航空機20から情報を取得する点で、第1実施形態とは異なる。なお、上述の内容と同様の構成については、説明を省略する。
<対象物2>
対象物2は、他の無人航空機20である。以降、本実施形態の説明において、他の無人航空機20に関する情報は、上述の対象物2に関する情報のうち「対象物2」を「他の無人航空機20」と読み替えた内容とし、同様の内容については説明を割愛する。
<他の無人航空機20>
他の無人航空機20は、無人航空機1とは異なる無人航空機である。他の無人航空機20は、例えば無人航空機1と同様の機能を備える無人航空機である。他の無人航空機20は、他の無人航空機20の情報を発信する。無線航空機1は、他の無人航空機20から発信される、他の無人航空機20の情報を、無線通信網4及び無線通信部54を介して受信することができる。
(第2実施形態:無人航空機の制御システム100の動作の一例)
図12~図14を参照して、本実施形態における無人航空機の制御システム100の一例を説明する。図12は、本実施形態における無人航空機1及び他の無人航空機20の一例を示す模式図である。図13は、本実施形態における他の無人航空機20の情報の一例を示す模式図である。図14(a)~図14(d)は、本実施形態における無人航空機1の制御方法の一例を示す模式図である。
無人航空機の制御システム100は、例えば図12に示すように、無人航空機1の位置16を示す情報と、他の無人航空機20の位置26を示す情報と、から得られる相対距離Lを、時系列的に順次取得する。
<情報取得ステップS11>
情報取得ステップS11において、情報取得部51は、例えば図13に示すように、無人航空機1の情報D1と、他の無人航空機20から発信される、他の無人航空機20の情報D2と、を取得する。情報取得部51は、例えば無人航空機1の情報D1と、他の無人航空機20から発信される、他の無人航空機の情報D2と、を同時に取得する。
情報取得ステップS11において、情報取得部51は、例えば他の無人航空機20から発信される、第2位置情報D21と、第2移動速度情報D22と、第2移動方向情報D23と、を含む他の無人航空機20の情報D2を、時系列的に順次取得する。この場合、対象物2である他の無人航空機20が、無人航空機1を制御する制御システムの制御下にない未知の無人航空機であっても、他の無人航空機20との接触リスクを考慮して、無人航空機1の移動を制御することができる。これにより、無人航空機1の接触リスクの低減を図ることができる。
情報取得ステップS11において、情報取得部51は、第1優先度情報D14を含む無人航空機1の情報D1と、第2優先度情報D24を含む他の無人航空機20の情報D2と、を時系列的に順次取得してもよい。
<第1優先度情報D14>
第1優先度情報D14は、無人航空機1の移動を、他の無人航空機20の移動に優先させるかどうかを、無人航空機1の優先度として、相対的に示す。第1優先度情報D14は、例えば無人航空機1に設定される。第1優先度情報D14は、例えば無人航空機1の優先度が数値で示される。第1優先度情報D14は、例えば時系列的に順次取得される無人航空機1の情報D1に毎回含まれ、第1優先度情報D14に含まれる数値等に変化がない場合においても、時系列的に順次取得され続ける。
第1優先度情報D14に示される無人航空機1の優先度は、例えば正数で示される。無人航空機1は、無人航空機1の優先度を示す数値が大きいほど、設定された無人航空機1の移動を、他の無人航空機20の移動に優先させてもよい。第1優先度情報D14に示される無人航空機1の優先度は、例えば移動制御ステップS13において移動制御部53に制御された回数に応じて数値が増加され、予め設定された数値を、増加された数値に更新されてもよい。第1優先度情報D14に示される無人航空機1の優先度は、例えば移動制御ステップS13において移動制御部53に制御される毎に、数値がn倍(n>1)に増加され、増加される前の数値を、増加された後の数値に更新されてもよい。第1優先度情報D14は、例えば無人航空機1に貨物が積載される場合、その貨物の緊急性や重要性(例えば医療品、災害時必要物資等)に応じて、移動制御ステップS13において移動制御部53に制御された回数によらず、大きい数字が設定されてもよい。この場合、重要な目的を持った無人航空機1の移動を、他の無人航空機に優先させることができる。これにより、重要な目的を持った無人航空機が所定時間内に目的地に到着できないリスクの低減を図ることができる。
<第2優先度情報D24>
第2優先度情報D24は、他の無人航空機20の移動を、他の無人航空機20以外の無人航空機(無人航空機1を含む)の移動に優先させるかどうかを、他の無人航空機20の優先度として、相対的に示す。第2優先度情報D24は、例えば他の無人航空機20に設定される。第2優先度情報D24は、例えば対象物2の優先度が数値で示され、第1優先度情報D14と同様に数値が設定又は更新される。第2優先度情報D24は、例えば時系列的に順次取得される他の無人航空機20の情報D2に毎回含まれ、第2優先度情報D24に含まれる数値に変化がない場合においても、時系列的に順次取得され続ける。
<相対距離判定ステップS12>
例えば図14(a)~図14(d)に示すように、移動方向p0を含む移動速度v0で移動する、第1優先度m0が設定された無人航空機1と、移動方向p1を含む移動速度v1で移動する、第2優先度m1が設定された他の無人航空機20と、を含む無人航空機の制御システム100の場合を説明する。図14(a)の例では、移動方向p0及び移動方向p1は、前後方向Xに沿った方向を示している。なお、位置16a~16dは無人航空機1の位置の時系列的な変化を示し、位置26a~26dは他の無人航空機20の位置の時系列的な変化を示し、相対距離La~Ldは相対距離Lの時系列的な変化を示す。
相対距離判定ステップS12において、相対距離判定部52は、例えば図14(a)に示すように、相対距離Laが、無人航空機1の下限相対距離R1と他の無人航空機20の下限相対距離R2との和よりも大きい場合、相対距離L(相対距離La)が下限相対距離Rよりも大きいと判定する。すなわち、相対距離Laが、無人航空機1と他の無人航空機20とが接触するリスクが十分考慮された相対距離であることを示している。この場合、無人航空機1は、移動方向p0を含む移動速度v0で移動し続ける。
相対距離判定ステップS12において、相対距離判定部52は、例えば図14(b)に示すように、無人航空機1が位置16aから位置16bに移動し、他の無人航空機20が位置26aから位置26bに移動したことにより、相対距離Lbが、無人航空機1の下限相対距離R1と他の無人航空機20の下限相対距離R2との和以下となった場合、相対距離L(相対距離Lb)が下限相対距離R以下であると判定する。すなわち、相対距離Lbが、無人航空機1と他の無人航空機20とが接触するリスクが十分考慮されていない相対距離であることを示している。この場合、無人航空機の制御システム100の動作は、後述の移動制御ステップS13に移行する。
ここで、他の無人航空機20が無線航空機の制御システム100の制御下にない場合、無人航空機の制御システム100は、相対距離判定部52による、相対距離Lbが無人航空機1と他の無人航空機20とが接触するリスクが十分考慮されていないことを示す情報を、他の無人航空機20へ送信してもよい。他の無人航空機20の移動を制御する制御システムは、他の無人航空機20が無線航空機の制御システム100から受信した情報に基づき、他の無人航空機20の移動速度及び移動方向の少なくとも何れかを変更してもよい。
<移動制御ステップS13>
移動制御ステップS13において、移動制御部53は、相対距離判定部52による、相対距離Lが下限相対距離R以下である判定結果に応じて、情報取得部51で取得された第1移動速度情報D12と、第1移動方向情報D13と、第1優先度情報D14と、第2移動速度情報D22と、第2移動方向情報D23と、第2優先度情報D24と、に基づいて、無人航空機1の移動を制御する。この場合、緊急性の高い無人航空機1や、到着が予定より遅れる見込みの無人航空機1を、他の無人航空機20に優先させやすい。これにより、無人航空機1が所定時間内に目的地に到着できないリスクの低減を図ることができる。
移動制御ステップS13において、移動制御部53は、例えば図14(b)に示すように、相対距離判定ステップS12における、相対距離判定部52による、相対距離Lbが下限相対距離R以下である判定結果に応じて、無人航空機1の、移動方向p0を含む移動速度v0を、移動方向p0とは異なる移動方向p’aを含む変更速度v’aとなるように、無人航空機1の移動を制御する。
また、図14(b)において、無人航空機1の優先度m0が、優先度m0'に更新されている。ここで、優先度m0'と優先度m0は例えば数値であり、優先度m0'が優先度m0よりも大きい数値を示し、すなわち、優先度m0'が優先度m0よりも移動を優先される。なお、優先度m0'から優先度m0へ更新するタイミングは、移動制御部53による移動の制御の開始時(位置16b)でもよく、移動の制御の終了時(位置16c)でもよく、移動の制御中でもよい。他の無人航空機20の優先度m1が、優先度m1'に更新される例についても、無人航空機1の優先度m0'の場合と同様である。
無人航空機の制御システム100は、例えば以下の式(4)に示す変更速度v’を用いて、無人航空機1の移動を制御する。変更速度v’aとして、式(4)で算出される変更速度v’が用いられる。
Figure 2024053323000005
ここで、v1は、第1移動速度情報D12に含まれる無人航空機1の移動速度を示し、p1は、第1移動方向情報D13に含まれる無人航空機1の移動方向を示し、m1は、第1優先度情報D14に含まれる無人航空機1の優先度を示し、v2は、第2移動速度情報D22に含まれる他の無人航空機20の移動速度を示し、p2は、第2移動方向情報D23に含まれる他の無人航空機20の移動方向を示し、m2は、第2優先度情報D24に含まれる他の無人航空機20の優先度を示す。
このとき、無人航空機の制御システム100は、他の無人航空機20の移動を制御できる場合、移動方向p1を含む移動速度v1を、移動方向p1とは異なる移動方向p’1aを含む変更速度v’1aとなるように、他の無人航空機20の移動を制御してもよい。
無人航空機の制御システム100は、例えば以下の式(5)に示す変更速度v’を用いて、他の無人航空機20の移動を制御してもよい。変更速度v’1aとして、式(5)で算出される変更速度v’が用いられる。なお、式(5)に含まれる各記号は、上述の式(4)の記号と同様に対応する。
Figure 2024053323000006
移動制御ステップS13において、移動制御部53は、例えば図14(c)に示すように、相対距離Lbが、下限相対距離Rよりも大きい相対距離、すなわち、下限相対距離R1と下限相対距離R2との和よりも大きい相対距離Lcとなるまで、変更速度v’aを用いて無人航空機1の移動を制御する。この制御により、無人航空機1は、位置16bから位置16cへ移動する。このとき、無人航空機の制御システム100は、相対距離Lcとなるまで、変更速度v'1aを用いて他の無人航空機20の移動を制御してもよい。この制御により、他の無人航空機20は、位置26bから位置26cへ移動する。ここで、図14(c)に示す相対距離Lcとは、無人航空機1と他の無人航空機20とが接触するリスクが十分考慮された相対距離である。
移動制御ステップS13において、移動制御部53は、例えば図14(d)に示すように、相対距離Lbが相対距離Lcとなる位置16cに到達した後、無人航空機1を、移動方向p0'を含む移動速度v0'で制御する。この制御により、無人航空機1は、位置16cから位置16dを通過し、目的地へ向かう。このとき、無人航空機1の制御システム100は、他の無人航空機20を、移動方向p1'を含む移動速度v1'で制御してもよい。この制御により、他の無人航空機20は、位置26cから位置26dを通過し、目的地へ向かう。
本実施形態によれば、対象物2は、他の無人航空機20であり、情報取得部51は、他の無人航空機20から発信される、第2位置情報D21と、第2移動速度情報D22と、第2移動方向情報D23と、を時系列的に順次取得する。このため、対象物2が無人航空機の制御システム100に制御されない未知の無人航空機であっても、無人航空機1の移動を制御することができる。これにより、無人航空機1の接触リスクの低減を図ることができる。
本実施形態によれば、情報取得部51は、第1優先度情報D14と、他の無人航空機20から発信される第2優先度情報D24と、をさらに時系列的に順次取得し、移動制御部53は、情報取得部51で取得された情報に基づいて算出される変更速度を用いて、無人航空機1の移動を制御する。このため、緊急性の高い無人航空機1や、到着が予定より遅れる見込みの無人航空機1を、他の無人航空機20に優先させやすい。これにより、無人航空機1が所定時間内に目的地に到着できないリスクの低減を図ることができる。
(第3実施形態:無人航空機の制御システム100の動作の一例)
図15~図16を参照して、本実施形態における無人航空機の制御システム100の動作の一例を説明する。図15は、本実施形態における無人航空機1及び対象物2の一例を示す模式図である。図16(a)~図16(d)は、本施形態における無人航空機1の制御方法の一例を示す模式図である。本実施形態は、相対距離判定部52が、下限相対距離Rよりも大きい予防相対距離Sに基づいて相対距離Lを判定する点で、第1実施形態とは異なる。なお、上述の内容と同様の構成については、説明を省略する。
無人航空機の制御システム100は、例えば図15に示すように、無人航空機1の位置16を示す情報と、対象物2の位置26を示す情報と、を時系列的に順次取得し、相対距離Lを算出する。無人航空機の制御システム100の動作に際し、無人航空機1には、無人航空機1の下限相対距離R1よりも大きい予防相対距離S1が、予め設定される。対象物2は、対象物2の下限相対距離R2よりも大きい予防相対距離S2が、予め設定されてもよく、設定されなくてもよく、任意である。
<予防相対距離S>
予防相対距離Sは、無人航空機1の予防相対距離S1と、対象物の予防相対距離S2とを含む。予防相対距離S1は、無人航空機1が対象物2と接触することを回避するために、無人航空機1の移動を制御するか否かを判定するための指標である。予防相対距離S1は、下限相対距離R1よりも大きいため、下限相対距離R1に基づく判定よりも先に、予防相対距離S1に基づく判定がなされる。無人航空機の制御システム100は、相対距離Lが予防相対距離S1以下であることを判定した場合、無人航空機1が対象物2と接触することを回避するために、無人航空機1の移動を制御する。予防相対距離S1は、予め無人航空機1に設定される定数でもよく、情報取得部51が取得する情報に含まれる無人航空機1の移動速度に基づいて設定される変数でもよい。
なお、本実施形態においては簡単のため、予防相対距離S1を、例えば無人航空機1の位置16を中心とした半径S1の正円18と示して説明する。この場合、正円18内に対象物2の位置26を確認した場合、相対距離Lが予防相対距離S以下であると判定してもよい。なお、予防相対距離S1は、例えば位置16を中心とした半径S1の球体で示されてもよい。この場合、当該球体内に対象物2の位置26を確認した場合、相対距離Lが予防相対距離S以下であると判定してもよい。
無人航空機の制御システム100の動作に際し、対象物2には、予め予防相対距離S2が設定されてもよい。この場合、予防相対距離Sは、予防相対距離S1と予防相対距離S2との和で示される。予防相対距離S2は、例えば予防相対距離S1と同様の数値が設定される。無人航空機の制御システム100は、相対距離Lが予防相対距離S1と予防相対距離S2との和以下である場合、相対距離Lが予防相対距離S以下であると判定してもよい。なお、対象物2に予防相対距離S2が設定されていない場合、予防相対距離S2は、例えば0とみなされる。すなわち、予防相対距離Sは、予防相対距離S1で示されてもよい。また、象物2に予防相対距離S2が設定されず、下限相対距離R2のみ設定される場合、予防相対距離Sは、予防相対距離S1と下限相対距離R2との和で示されてもよい。
なお、予防相対距離S1、S2を、それぞれ正円18,28と示して説明する場合、各正円18,28の円周が接するとき、または交差するとき、相対距離Lが予防相対距離S以下であると判定してもよい。また、各予防相対距離S1、S2を、それぞれ球体と示して説明する場合、各球体の球面が接するとき、または交差するとき、相対距離Lが予防相対距離S以下であると判定してもよい。なお、各予防相対距離S1、S2を示す各正円及び各球体は、例えばジオフェンスにより設定される。
<相対距離判定ステップS12>
相対距離判定ステップS12において、相対距離判定部52は、情報取得部51で取得された第1位置情報D11と第2位置情報D21とから得られる相対距離Lが、下限相対距離Rよりも大きい予め設定された予防相対距離S以下であることを順次判定する。
例えば図16(a)~図16(d)のように、移動方向p0を含む移動速度v0で移動する無人航空機1と、静止した状態の対象物2と、を含む無人航空機の制御システム100の場合を説明する。なお、位置16a~16dは無人航空機1の位置の時系列的な変化を示し、相対距離La~Ldは相対距離Lの時系列的な変化を示す。
相対距離判定ステップS12において、相対距離判定部52は、例えば図16(a)に示すように、相対距離Laが、無人航空機1の予防相対距離S1と対象物2の予防相対距離S2との和よりも大きい場合、相対距離L(相対距離La)が予防相対距離Sよりも大きいと判定する。すなわち、相対距離Laが、無人航空機1と対象物2とが接触するリスクが十分考慮された相対距離であることを示している。この場合、無人航空機1は、移動方向p0を含む移動速度v0で移動し続ける。
相対距離判定ステップS12において、相対距離判定部52は、例えば図16(b)に示すように、無人航空機1が位置16aから位置16bに移動したことにより、相対距離Lbが、無人航空機1の予防相対距離S1と対象物2の予防相対距離S2との和以下となった場合、相対距離L(相対距離Lb)が予防相対距離S以下であると判定する。すなわち、相対距離Lbが、無人航空機1と対象物2とが接触するリスクが十分考慮されていない相対距離であることを示している。この場合、無人航空機の制御システム100の動作は、後述の移動制御ステップS13に移行する。
<移動制御ステップS13>
移動制御ステップS13において、移動制御部53は、相対距離判定ステップS12において相対距離判定部52による、相対距離Lが予防相対距離S以下である判定結果に応じて、情報取得ステップS11において情報取得部51で取得された第1位置情報D11と、第2位置情報D21と、に基づいて、無人航空機1の移動を制御する。すなわち、相対距離Lが下限相対距離R以下となる前に、無人航空機の移動が制御される。この場合、下限相対距離R以下である判定結果に応じた移動の制御よりも、無人航空機1の移動方向の変化を抑えやすい。詳しくは、例えば図16(b)は、図8(c)と比べて、移動方向p’aに含まれる前後方向X成分の変化が小さい。これにより、無人航空機1が所定時間内に目的地に到着できないリスクの低減を図ることができる。また、この場合、無人航空機1が対象物2との接触を回避するために余分に移動する距離を低減しやすい。これにより、無人航空機1のバッテリー消費量のさらなる低減を図ることができる。
移動制御ステップS13において、移動制御部53は、例えば図16(b)に示すように、相対距離判定ステップS12における、相対距離判定部52による、相対距離Lbが予防相対距離S以下である判定結果に応じて、無人航空機1の、移動方向p0を含む移動速度v0を、前後方向Xを基準として、移動方向p0を、予め設定された角度θだけずらした移動方向p’aを含む変更速度v’aとなるように、無人航空機1の移動を制御する。このとき、移動方向p’aは、例えば図16(c)に示すように、高さ方向Zに直交する平面方向においては、移動方向p0を無人航空機1の正面方向として、左方向に角度θだけずらす場合と、右方向に角度θだけずらす場合と、の2通りであるが、これらのうち、より大きな相対距離Lcを確保できる方向が選択される(図16(c)は左方向が選択された例)。この場合、無人航空機1の移動方向の変化をより抑えやすく、無人航空機1が対象物2との接触を回避するために余分に移動する距離を低減しやすい。ここで、角度θは、定数でもよく、情報取得部51が取得する情報に含まれる無人航空機1の移動速度に基づいて設定される変数でもよい。
また、高さ方向Zを含めて三次元的に移動方向p’aを設定する場合、例えば位置16bを始点とし、位置26とを終点とするベクトルを基準として、左右方向Y成分と、高さ方向Z成分と、の符号を逆転させたベクトルを移動方向p’aとすることで、無人航空機1の移動方向の変化をより抑えやすく、無人航空機1が対象物2との接触を回避するために余分に移動する距離を低減しやすい。
移動制御ステップS13において、移動制御部53は、例えば図16(c)に示すように、相対距離Lbが、予防相対距離Sよりも大きい相対距離、すなわち、予防相対距離S1と予防相対距離S2との和よりも大きい相対距離Lcとなるまで、変更速度v’aを用いて無人航空機1の移動を制御する。この制御により、無人航空機1は、位置16bから位置16cへ移動する。ここで、図16(c)に示す相対距離Lcとは、無人航空機1と対象物2とが接触するリスクが十分考慮された相対距離である。相対距離Lcは、例えば予防相対距離S1と予防相対距離S2との和以上であればよい。
移動制御ステップS13において、移動制御部53は、例えば図16(d)に示すように、相対距離Lbが相対距離Lcとなる位置16cに到達した後、無人航空機1を、移動方向p0'を含む移動速度v0'で制御する。この制御により、無人航空機1は、位置16cから位置16dを通過し、目的地へ向かう。
(第3実施形態:無人航空機の制御システム100の動作の変形例)
図17を参照して、本実施形態における無人航空機の制御システム100の動作の変形例を説明する。図17(a)~図17(b)は、本実施形態における無人航空機の制御方法の変形例を示す模式図である。
無人航空機の制御システム100の動作は、例えば図9で示した、第2実施形態における無人航空機の制御システム100の動作の変形例と同様に、移動制御ステップS13の開始後から完了前の間において、情報取得ステップS11’、相対距離判定ステップS12’、及び移動制御ステップS13’を実行する。
<情報取得ステップS11’>
情報取得ステップS11において、情報取得部51は、例えば図17(a)に示すように、変更速度v’aが用いられて無人航空機1の移動を制御された状態で、対象物2の情報を取得する。情報取得ステップS11’において、情報取得部51は、無人航空機1の情報D1と、対象物2の情報D2と、を時系列的に順次取得する。
<相対距離判定ステップS12’>
相対距離判定ステップS12’において、相対距離判定部52は、相対距離判定ステップS11’において情報取得部51で取得された第1位置情報D11と第2位置情報D21とから得られる相対距離Lが、予め設定された下限相対距離R以下であることを順次判定する。
相対距離判定ステップS12’において、相対距離判定部52は、例えば図17(a)に示すように、無人航空機1が位置16bから位置16cに移動した時点で、無人航空機1と対象物2との相対距離Lcが、無人航空機1の下限相対距離R1と対象物2の下限相対距離R2との和以下となった場合、相対距離L(相対距離Lc)が下限相対距離R以下であると判定する。すなわち、相対距離Lcが、無人航空機1と対象物2とが接触するリスクが十分考慮されていない相対距離であることを示している。この場合、無人航空機の制御システム100の動作は、移動制御ステップS13における処理を中断し、後述の移動制御ステップS13’に移行する。
<移動制御ステップS13’>
移動制御ステップS13’において、移動制御部53は、相対距離判定部52による、相対距離Lが下限相対距離R以下である判定結果に応じて、情報取得ステップS11’において情報取得部51で取得された第1移動速度情報D11と、第1移動方向情報D12と、移動速度情報D22と、移動方向情報D23と、に基づいて、無人航空機1の移動をさらに制御する。
移動制御ステップS13’において、移動制御部53は、例えば図17(b)に示すように、相対距離判定ステップS12’における、相対距離判定部52による、相対距離Lcが、下限相対距離R以下である判定結果に応じて、無人航空機1の、移動方向p’aを含む移動速度v’aを、移動方向p’aとは異なる移動方向p’bを含む変更速度v’bとなるように、無人航空機1の移動を制御する。
本実施形態によれば、相対距離判定部52は、無人航空機1と対象物2との相対距離Lが、下限相対距離Rよりも大きい予防相対距離S以下であることを順次判定し、移動制御部53は、相対距離判定部52による、相対距離Lが予防相対距離S以下である判定結果に応じて、無人航空機1の移動を制御する。すなわち、相対距離Lが下限相対距離R以下となる前に、無人航空機1の移動が制御される。このため、下限相対距離R以下である判定結果に応じた移動の制御よりも、無人航空機1の移動方向の変化を抑えやすい。これにより、無人航空機1が所定時間内に目的地に到着できないリスクの低減を図ることができる。また、無人航空機1が対象物2との接触を回避するために余分に移動する距離を低減しやすい。これにより、無人航空機1のバッテリー消費量のさらなる低減を図ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
また、上述した「部(section、module、unit)」は、「手段」などに読み替えることができる。例えば、情報取得部は、情報取得手段に読み替えることができる。
100 無人航空機の制御システム
1 無人航空機
11 ローター
12 ローター用モーター
13 アーム
14 制御ユニット
141 CPU
142 ROM
143 RAM
144 保存部
145 I/F
146 内部バス
15 バッテリー
16 (無人航空機の)位置
17 (無人航空機の)下限相対距離
18 (無人航空機の)予防相対距離
2、2’ 対象物
20 他の無人航空機
26 (対象物の)位置
27 (対象物の)下限相対距離
28 (対象物の)予防相対距離
3 サーバ
4 無線通信網
50 フライトコントローラ
51 情報取得部
52 相対距離判定部
53 移動制御部
54 無線通信部
55 ESC
L 相対距離
R 下限相対距離
S 予防相対距離
S11 情報取得ステップ
S12 相対距離判定ステップ
S13 移動制御ステップ
D1 無人航空機の情報
D11 第1位置情報
D12 第1移動速度情報
D13 第1移動方向情報
D13 第1優先度情報
D2 対象物の情報
D21 第2位置情報
D22 第2移動速度情報
D23 第2移動方向情報
D24 第2優先度情報
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、無人航空機と他の無人航空機との接触リスクを考慮しつつCPUへの負荷を低減することで、バッテリー消費量の低減が図られた無人航空機の制御システム、及び無人航空機の制御プログラムを提供することにある。
第1発明に係る無人航空機の制御システムによれば、無人航空機の移動を制御するための無人航空機の制御システムにおいて、前記無人航空機の位置を示す第1位置情報と、前記無人航空機の移動速度を示す第1移動速度情報と、前記無人航空機の移動方向を示す第1移動方向情報と、前記無人航空機とは異なる他の無人航空機から発信される、前記他の無人航空機の位置を示す第2位置情報と、前記他の無人航空機から発信される、前記他の無人航空機の移動速度を示す第2移動速度情報と、前記他の無人航空機から発信される、前記他の無人航空機の移動方向を示す第2移動方向情報と、前記無人航空機の移動を、前記他の無人航空機の移動に優先させるかどうかを相対的に示す第1優先度情報と、前記他の無人航空機から発信され、前記他の無人航空機の移動を、前記他の無人航空機以外の無人航空機の移動に優先させるかどうかを相対的に示す第2優先度情報と、を時系列的に順次取得する情報取得手段と、前記情報取得手段で取得された前記第1位置情報と前記第2位置情報とから得られる相対距離が、予め設定された下限相対距離以下であることを順次判定する相対距離判定手段と、前記相対距離判定手段による、前記相対距離が前記下限相対距離以下である判定結果に応じて、前記情報取得手段で取得された前記第1移動速度情報と、前記第1移動方向情報と、前記第2移動速度情報と、前記第2移動方向情報と、前記第1優先度情報と、前記第2優先度情報と、に基づいて算出される変更速度を用いて、前記無人航空機の移動を制御する移動制御手段と、を備えることを特徴とする。
発明における無人航空機の制御システムによれば、第1発明又は第2発明において、前記相対距離判定手段は、前記情報取得手段で取得された、前記第1位置情報と前記第2位置情報とから得られる相対距離が、前記下限相対距離よりも大きい予め設定された予防相対距離以下であることを順次判定し、前記移動制御手段は、前記相対距離判定手段による、前記相対距離が前記予防相対距離以下である判定結果に応じて、前記情報取得手段で取得された前記第1位置情報と前記第2位置情報と、に基づいて、前記無人航空機の移動を制御することを特徴とする。
発明における無人航空機の制御プログラムによれば、無人航空機の移動を制御するための無人航空機の制御プログラムにおいて、前記無人航空機の位置を示す第1位置情報と、前記無人航空機の移動速度を示す第1移動速度情報と、前記無人航空機の移動方向を示す第1移動方向情報と、前記無人航空機とは異なる他の無人航空機から発信される、前記他の無人航空機の位置を示す第2位置情報と、前記他の無人航空機から発信される、前記他の無人航空機の移動速度を示す第2移動速度情報と、前記他の無人航空機から発信される、前記他の無人航空機の移動方向を示す第2移動方向情報と、前記無人航空機の移動を、前記他の無人航空機の移動に優先させるかどうかを相対的に示す第1優先度情報と、前記他の無人航空機から発信され、前記他の無人航空機の移動を、前記他の無人航空機以外の無人航空機の移動に優先させるかどうかを相対的に示す第2優先度情報と、を時系列的に順次取得する情報取得ステップと、前記情報取得ステップで取得された前記第1位置情報と前記第2位置情報とから得られる相対距離が、予め設定された下限相対距離以下であることを順次判定する相対距離判定ステップと、前記相対距離判定ステップによる、前記相対距離が前記下限相対距離以下である判定結果に応じて、前記情報取得ステップで取得された前記第1移動速度情報と、前記第1移動方向情報と、前記第2移動速度情報と、前記第2移動方向情報と、前記第1優先度情報と、前記第2優先度情報と、に基づいて算出される変更速度を用いて、前記無人航空機の移動を制御する移動制御ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
第1発明~第発明によれば、無人航空機と他の無人航空機との相対距離が下限相対距離以下であることを順次判定する相対距離判定手段と、相対距離判定手段による、相対距離が下限相対距離以下である判定結果に応じて、無人航空機の移動を制御する移動制御手段と、を備える。このため、相対距離の判定を行わずに常に移動制御のための計算を行う必要のある従来技術に比べて、無人航空機において移動の制御に必要な計算を行わない時間を確保することができる。これにより、無人航空機と他の無人航空機との接触リスクを考慮しつつ、無人航空機のCPUへの負荷を低減することで、無人航空機のバッテリー消費量の低減を図ることができる。
また、第1発明~第3発明によれば、情報取得手段は、他の無人航空機から発信される、第2位置情報と、第2移動速度情報と、第2移動方向情報と、を時系列的に順次取得する。このため、他の無人航空機が無人航空機の制御システムに制御されない未知の無人航空機であっても、無人航空機の移動を制御することができる。これにより、無人航空機の接触リスクの低減を図ることができる。
また、第1発明~第3発明によれば、情報取得手段は、第1優先度情報と、他の無人航空機から発信される第2優先度情報と、を時系列的に順次取得し、移動制御手段は、情報取得手段で取得された情報に基づいて算出される変更速度を用いて、無人航空機の移動を制御する。このため、緊急性の高い無人航空機や、到着が予定より遅れる見込みの無人航空機を、他の無人航空機に優先させやすい。これにより、無人航空機が所定時間内に目的地に到着できないリスクの低減を図ることができる。
特に、第発明によれば、相対距離判定手段は、無人航空機と他の無人航空機の相対距離が、下限相対距離よりも大きい予防相対距離以下であることを順次判定し、移動制御手段は、相対距離判定手段による、相対距離が予防相対距離以下である判定結果に応じて、無人航空機の移動を制御する。すなわち、相対距離が下限相対距離以下となる前に、無人航空機の移動が制御される。このため、下限相対距離以下である判定結果に応じた移動の制御よりも、無人航空機の移動方向の変化を抑えやすい。これにより、無人航空機が所定時間内に目的地に到着できないリスクの低減を図ることができる。また、第発明によれば、無人航空機が他の無人航空機との接触を回避するために余分に移動する距離を低減しやすい。これにより、無人航空機のバッテリー消費量のさらなる低減を図ることができる。
発明によれば、無人航空機と他の無人航空機との相対距離が下限相対距離以下であることを順次判定する相対距離判定ステップと、相対距離判定ステップによる、相対距離が下限相対距離以下である判定結果に応じて、無人航空機の移動を制御する移動制御ステップと、をコンピュータに実行させる。このため、相対距離の判定を行わずに常に移動制御のための計算を行う必要のある従来技術に比べて、無人航空機において移動の制御に必要な計算を行わない時間を確保することができる。これにより、無人航空機と他の無人航空機との接触リスクを考慮しつつ、無人航空機のCPUへの負荷を低減することで、無人航空機のバッテリー消費量の低減が図られた制御システムを提供することができる。

Claims (6)

  1. 無人航空機の移動を制御するための無人航空機の制御システムにおいて、
    前記無人航空機の位置を示す第1位置情報と、前記無人航空機の移動速度を示す第1移動速度情報と、前記無人航空機の移動方向を示す第1移動方向情報と、前記無人航空機とは異なる対象物の位置を示す第2位置情報と、前記対象物の移動速度を示す第2移動速度情報と、前記対象物の移動方向を示す第2移動方向情報と、を時系列的に順次取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段で取得された前記第1位置情報と前記第2位置情報とから得られる相対距離が、予め設定された下限相対距離以下であることを順次判定する相対距離判定手段と、
    前記相対距離判定手段による、前記相対距離が前記下限相対距離以下である判定結果に応じて、前記情報取得手段で取得された前記第1移動速度情報と、前記第1移動方向情報と、前記第2移動速度情報と、前記第2移動方向情報と、に基づいて、前記無人航空機の移動を制御する移動制御手段と、を備えること
    を特徴とする無人航空機の制御システム。
  2. 前記下限相対距離は、予め設定された、少なくとも前記情報取得手段で取得された前記第1移動速度情報に基づく算出方法により算出される変数であること
    を特徴とする請求項1に記載の無人航空機の制御システム。
  3. 前記対象物は、他の無人航空機であり、
    前記情報取得手段は、前記他の無人航空機から発信される、前記第2位置情報と、前記第2移動速度情報と、前記第2移動方向情報と、を時系列的に順次取得すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の無人航空機の制御システム。
  4. 前記情報取得手段は、
    前記無人航空機の移動を、前記他の無人航空機の移動に優先させるかどうかを相対的に示す第1優先度情報と、
    前記他の無人航空機から発信され、前記他の無人航空機の移動を、前記他の無人航空機以外の無人航空機の移動に優先させるかどうかを相対的に示す第2優先度情報と、
    をさらに時系列的に順次取得し、
    前記移動制御手段は、前記情報取得手段で取得された情報に基づいて算出される変更速度を用いて、前記無人航空機の移動を制御すること
    を特徴とする請求項3に記載の無人航空機の制御システム。
  5. 前記相対距離判定手段は、前記情報取得手段で取得された、前記第1位置情報と前記第2位置情報とから得られる相対距離が、前記下限相対距離よりも大きい予め設定された予防相対距離以下であることを順次判定し、
    前記移動制御手段は、前記相対距離判定手段による、前記相対距離が前記予防相対距離以下である判定結果に応じて、前記情報取得手段で取得された前記第1位置情報と前記第2位置情報と、に基づいて、前記無人航空機の移動を制御すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の無人航空機の制御システム。
  6. 無人航空機の移動を制御するための無人航空機の制御プログラムにおいて、
    前記無人航空機の位置を示す第1位置情報と、前記無人航空機の移動速度を示す第1移動速度情報と、前記無人航空機の移動方向を示す第1移動方向情報と、前記無人航空機とは異なる対象物の位置を示す第2位置情報と、前記対象物の移動速度を示す第2移動速度情報と、前記対象物の移動方向を示す第2移動方向情報と、を時系列的に順次取得する情報取得ステップと、
    前記情報取得ステップで取得された前記第1位置情報と前記第2位置情報とから得られる相対距離が、予め設定された下限相対距離以下であることを順次判定する相対距離判定ステップと、
    前記相対距離判定ステップによる、前記相対距離が前記下限相対距離以下である判定結果に応じて、前記情報取得ステップで取得された前記第1移動速度情報と、前記第1移動方向情報と、前記第2移動速度情報と、前記第2移動方向情報と、に基づいて、前記無人航空機の移動を制御する移動制御ステップと、をコンピュータに実行させること
    を特徴とする無人航空機の制御プログラム。
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