JP2024052739A - 比性能を改善した流体注入器システム - Google Patents

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Abstract

【課題】流体注入器システム、多フェーズ注入プロトコル中に第1の流体と第2の流体との比性能を改善する方法およびコンピュータプログラム製品を提供すること。【解決手段】流体注入器システムは、第1の流体を加圧して注入する第1の駆動部品と第2の流体を加圧して注入する第2の駆動部品に動作的に関連付けられた制御装置を備え、制御装置は、多フェーズ注入プロトコルの第1のフェーズ中に第1の流体を注入するよう第1の駆動部品を作動させ、注入プロトコルの第1のフェーズ中かつ注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前に第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧するよう第2の駆動部品を作動させ、第2のフェーズ中に第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比が達成されるように第2の流体を注入するために、第2の駆動部品を作動させるようプログラムまたは構成される、少なくとも1つのプロセッサを備える。【選択図】図6

Description

関連出願の相互参照
本願は、2018年8月28日に出願された米国特許仮出願第62/723,724号の利益を主張するものであり、この特許の開示内容は、参照することによってその全体が本願に組み込まれる。
本開示は、流体注入器システムに関し、特に、多フェーズ注入プロトコルを実行するように構成された流体注入器システムに関する。本開示はさらに、多フェーズ注入プロトコル中の第1の流体と第2の流体との比性能を改善した流体注入器システムに関する。本開示はさらに、流体注入器システムを使用した多フェーズ注入プロトコル中に、第1の流体と第2の流体との比性能を改善する方法に関する。本開示はまた、流体注入器システムを使用した多フェーズ注入プロトコル中に、第1の流体と第2の流体との比性能を改善するコンピュータプログラム製品に関する。
多くの医学的診断および治療手順において、医師または放射線技師などの医療従事者は、患者に1つ以上の流体を注入する。近年、血管造影法、コンピュータ断層撮影(CT)、(PET撮像などの)分子撮像法、および磁気共鳴撮像法(MRI)などの手順で使用するために、流体の加圧注入用のいくつかの注入器作動式シリンジ(injector-actuated syringe)および電動注入器が開発されてきた。このような手順では、撮像プロセス中に、特定の体内の臓器または身体の一部を強調するために、造影剤などの流体が使用される場合がある。一方、造影剤のボーラス注入が確実に完了するように、あるいは造影剤の濃度を調節するために、生理食塩水または類似のフラッシング剤が使用される場合がある。
2種類以上の流体を送達するように構成された複数リザーバディスポを有する流体注入器システムでは、多フェーズ注入プロトコルの際に第1の流体と第2の流体との比性能を改善することが望まれている。2つの流体の同時送達中に、第1の流体対第2の流体の所望の比率から意図せず逸脱すると、投与量が過度に濃縮されたり希釈されたりして、診断に適さない画像や質の低下した画像が生成される可能性がある。したがって、流体注入器システム、多フェーズ注入プロトコル中に第1の流体と第2の流体との比性能を改善する方法、ならびにこれらに使用するコンピュータプログラム製品には改善の余地がある。
これに応じて、多フェーズ注入プロトコルを実行するように構成された流体注入器システムが提供される。さらに、多フェーズ注入プロトコル中の第1の流体と第2の流体との比性能を改善した流体注入器システムが提供される。さらに、流体注入器システムを使用した多フェーズ注入プロトコル中に、第1の流体と第2の流体との比性能を改善する方法が提供される。さらに、流体注入器システムを使用した多フェーズ注入プロトコル中に、第1の流体と第2の流体との比性能を改善するコンピュータプログラム製品が提供される。
本開示のいくつかの例または態様において、流体注入器システムは、少なくとも第1のフェーズと第2のフェーズとを含む注入プロトコルを実行するように構成されてもよく、第2のフェーズは第1のフェーズの後に続く。流体注入器システムは、第1の駆動部品および第2の駆動部品に動作的に関連付けられた制御装置を備えてもよい。第1の駆動部品は、第1の流体リザーバから流体導管を通して、第1の流体を加圧して注入するように構成されてもよい。第2の駆動部品は、第2の流体リザーバから流体導管を通して、第2の流体を加圧して注入するように構成されてもよい。制御装置は、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管を通して第1の流体を注入するために、少なくとも第1の駆動部品を作動させるようにプログラムまたは構成された、少なくとも1つのプロセッサを備えてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管内の第1の流体の圧力に対して、第2の流体を加圧するために、第2の駆動部品を作動させるようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比が達成されるように、注入プロトコルの第2のフェーズ中に、流体導管を通して少なくとも第2の流体を注入するために、第2の駆動部品を作動させるようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、第1の流体は造影剤を含んでもよく、第2の流体は希釈剤を含んでもよい。第2のフェーズにおける、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比は、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前に第2の駆動部品が作動されない場合よりも速い速度で達成され得る。
本開示のいくつかの例または態様において、少なくとも1つのプロセッサは、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の駆動部品の作動を停止させる、または速度を低下させるようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、注入プロトコルの第2のフェーズ中に、流体導管を通して、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比を達成する流量で第1の流体を注入するために、第1の駆動部品の速度を調節するようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、流体注入器システムは、少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備えてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧する前に、第2の弁を閉じるようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第2の流体リザーバを第1の流体リザーバおよび流体導管から隔離する、第2の弁を開くようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することは、第2のフェーズのために、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態流量比を達成するように、第1の流体の圧力と第2の流体の圧力との圧力比を選択することを含んでもよい。第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することは、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体の圧力が第1の流体の圧力と実質的に等しくなるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含んでもよい。第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することは、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体の圧力が第1の流体の圧力の20%~150%になるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含んでもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、少なくとも1つのプロセッサは、プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体が逆流して第2の流体リザーバに入るのを防止するために、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節することは、第2の駆動部品を定速度で前進させること、第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および第2の駆動部品の速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、流体注入器システムは、第1の駆動部品および第2の駆動部品に動作的に関連付けられた制御装置を備えてもよく、第1の駆動部品は、第1の流体リザーバから流体導管を通して、第1の流体を加圧して注入するように構成され、第2の駆動部品は、第2の流体リザーバから流体導管を通して、第2の流体を加圧して注入するように構成される。制御装置は、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の所望の定常状態比で、流体導管を通して第1の流体および第2の流体のうちの少なくとも1つを注入するために、第1の駆動部品または第2の駆動部品のうちの少なくとも1つを作動させるようにプログラムまたは構成された、少なくとも1つのプロセッサを備えてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、注入プロトコルの第2のフェーズの初期に、第1の流体リザーバから移された第1の流体に対する、第2の流体リザーバから移された第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を上回るように、流体導管を通して第1の流体および第2の流体を注入するために、第1の駆動部品および第2の駆動部品を作動させるようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、第2のフェーズの初期に続いて、容積比が第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との第2の所望の定常状態比に達するまで、容積比を減少するために、第1の駆動部品および第2の駆動部品のうちの少なくとも1つを作動させるようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、第1の流体は造影剤を含んでもよく、第2の流体は希釈剤を含んでもよい。第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との第2の所望の定常状態比は、第1の流体および第2の流体を流体導管を通して注入するために第1の駆動部品および第2の駆動部品が作動した結果、第1の流体リザーバから移された第1の流体の容積比に対する、第2の流体リザーバから移された第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を超えない場合よりも、速い速度で達成され得る。
本開示のいくつかの例または態様において、少なくとも1つのプロセッサは、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の駆動部品の作動を停止させる、または速度を低下させるようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、流体注入器システムは、少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備えてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第2の流体リザーバを第1の流体リザーバおよび流体導管から隔離する、第2の弁を開くようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管内の第1の流体の圧力に対して、第2の流体を加圧するために、第2の駆動部品を作動させるようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、流体注入器システムは、少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備えてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧する前に、第2の弁を閉じるようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、少なくとも1つのプロセッサは、第1の流体が逆流して第2の流体リザーバに入るのを防止するために、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節することは、第2の駆動部品を定速度で前進させること、第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および第2の駆動部品の速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
本開示のいくつかの例または態様では、流体注入器システムを使用した注入プロトコルを実行するための、コンピュータプログラム製品が提供され得る。コンピュータプログラム製品は、1つ以上の命令を含む非一時的なコンピュータ可読媒体を有してもよく、1つ以上の命令は、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管を通して第1の流体を含む第1の流体を注入するために、流体注入器システムの少なくとも第1の駆動部品を作動させ、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧するために、流体注入器システムの第2の駆動部品を作動させ、注入プロトコルの第2のフェーズ中に、第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比が達成されるように、流体導管を通して少なくとも第2の流体を注入するために、第2の駆動部品を作動させ得る。
本開示のいくつかの例または態様において、第1の流体は造影剤を含んでもよく、第2の流体は希釈剤を含んでもよい。第2のフェーズにおける、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比は、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前に第2の駆動部品が作動されない場合よりも速い速度で達成され得る。
本開示のいくつかの例または態様において、1つ以上の命令は、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の駆動部品の作動を停止させ得る、または速度を低下させ得る。1つ以上の命令は、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第2のフェーズ中に、流体導管を通して、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比を達成する流量で第1の流体を注入するために、第1の駆動部品の速度を調節させ得る。
本開示のいくつかの例または態様において、流体注入器システムは、少なくとも、流体導管と第1の流体を収容する第1のリザーバとの流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備えてもよく、1つ以上の命令は、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧する前に、第2の弁を閉じさせ得る。1つ以上の命令は、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第2の流体リザーバを第1の流体リザーバおよび流体導管から隔離する第2の弁を開かせ得る。
本開示のいくつかの例または態様において、第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することは、第2のフェーズのために、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態流量比を達成するように、第1の流体の圧力と第2の流体の圧力との圧力比を選択することを含んでもよい。第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することは、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体の圧力が第1の流体の圧力と実質的に等しくなるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含んでもよい。第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することは、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体の圧力が第1の流体の圧力の20%~150%になるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含んでもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、1つ以上の命令は、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体が逆流して第2の流体リザーバに入るのを防止するために、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するようにさらにプログラムまたは構成されてもよい。注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節することは、第2の駆動部品を定速度で前進させること、第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および第2の駆動部品の速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
本開示のいくつかの例または態様では、コンピュータプログラム製品は、流体注入器システムを使用した注入プロトコルを実行するように構成されてもよい。注入プロトコルは、少なくとも、第1のフェーズと、第1のフェーズの後に続く第2のフェーズとを含んでもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上の命令を含む非一時的なコンピュータ可読媒体を備えてもよく、1つ以上の命令は、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管を通して、第1の流体および第2の流体のうちの少なくとも1つを第1の所望の定常状態比で注入するために、第1の流体リザーバから流体導管を通して、第1の流体を加圧して注入するように構成された第1の駆動部品、および第2の流体リザーバから流体導管を通して、第2の流体を加圧して注入するように構成された第2の駆動部品のうちの少なくとも1つを作動させ、注入プロトコルの第2のフェーズの初期に、第1の流体リザーバから移された第1の流体に対する、第2の流体リザーバから移された第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を上回るように、第1の流体および第2の流体を流体導管を通して注入するために、第1の駆動部品および第2の駆動部品を作動させ、第2のフェーズの初期に続いて、容積比が第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との第2の所望の定常状態比に達するまで、容積比を減少させるために、第1の駆動部品および第2の駆動部品の少なくとも1つを作動させ得る。
本開示のいくつかの例または態様において、第1の流体は造影剤を含んでもよく、第2の流体は希釈剤を含んでもよい。第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との第2の所望の定常状態比は、第1の流体および第2の流体を流体導管を通して注入するために第1の駆動部品および第2の駆動部品が作動した結果、第1の流体リザーバから移された第1の流体の容積比に対する、第2の流体リザーバから移された第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を超えない場合よりも、速い速度で達成され得る。
本開示のいくつかの例または態様において、1つ以上の命令は、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の駆動部品の作動を停止させ得る、または速度を低下させ得る。
本開示のいくつかの例または態様において、流体注入器システムは、少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備えてもよく、1つ以上の命令は、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第1のフェーズから、注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第1の流体リザーバおよび流体導管から第2の駆動部品を隔離する第2の弁を開かせ得る。1つ以上の命令は、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧するために、第2の駆動部品を作動させ得る。
本開示のいくつかの例または態様において、流体注入器システムは、少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備えてもよく、1つ以上の命令は、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧する前に、第2の弁を閉じさせ得る。
本開示のいくつかの例または態様において、1つ以上の命令は、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体が逆流して第2の流体リザーバに入るのを防止するために、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節させ得る。注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節することは、第2の駆動部品を定速度で前進させること、第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および第2の駆動部品の速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、流体注入器システムを使用して、少なくとも第1のフェーズおよび第2のフェーズを含む注入プロトコルを実行する方法は、第1の駆動部品および第2の駆動部品に動作的に関連付けられた制御装置を提供するステップであって、第1の駆動部品は、第1の流体リザーバから流体導管を通して、第1の流体を加圧して注入するように構成され、第2の駆動部品は、第2の流体リザーバから流体導管を通して、第2の流体を加圧して注入するように構成される、ステップと、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管を通して第1の流体を注入するために、少なくとも第1の駆動部品を作動させるステップと、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧するために、第2の駆動部品を作動させるステップと、注入プロトコルの第2のフェーズ中に、第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比が達成されるように、流体導管を通して少なくとも第2の流体を注入するために、第2の駆動部品を作動させるステップとを含み得る。
本開示のいくつかの例または態様において、第1の流体は造影剤を含んでもよく、第2の流体は希釈剤を含んでもよい。第2のフェーズにおける、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比は、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前に第2の駆動部品が作動されない場合よりも速い速度で達成され得る。
本開示のいくつかの例または態様において、方法は、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の駆動部品の作動を停止させるステップ、または速度を低下させるステップをさらに含んでもよい。方法は、注入プロトコルの第2のフェーズ中に、流体導管を通して、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比を達成する流量で第1の流体を注入するために、第1の駆動部品の速度を調節するステップをさらに含み得る。
本開示のいくつかの例または態様において、流体注入器システムは、少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、方法は、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧する前に、第2の弁を閉じるステップをさらに含んでもよい。方法は、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第2の流体リザーバを第1の流体リザーバおよび流体導管から隔離する第2の弁を開くステップをさらに含んでもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することは、第2のフェーズのために、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態流量比を達成するように、第1の流体の圧力と第2の流体の圧力との圧力比を選択することを含んでもよい。第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することは、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体の圧力が第1の流体の圧力と実質的に等しくなるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含んでもよい。第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することは、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体の圧力が第1の流体の圧力の20%~150%になるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含んでもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、方法は、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体が逆流して第2の流体リザーバに入るのを防止するために、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するステップをさらに含んでもよい。注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節することは、第2の駆動部品を定速度で前進させること、第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および第2の駆動部品の速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、流体注入器システムを使用して、少なくとも第1のフェーズおよび第2のフェーズを含む注入プロトコルを実行する方法は、第1の駆動部品および第2の駆動部品に動作的に関連付けられた制御装置を提供するステップであって、第1の駆動部品は、第1の流体リザーバから、流体導管を通して、第1の流体を加圧して注入するように構成され、第2の駆動部品は、第2の流体リザーバから、流体導管を通して、第2の流体を加圧して注入するように構成される、ステップと、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体および第2の流体のうちの少なくとも1つを、第1の所望の定常状態比で、流体導管を通して注入するために、第1の駆動部品および第2の駆動部品のうちの少なくとも1つを作動させるステップと、注入プロトコルの第2のフェーズの初期に、第1の流体リザーバから移された第1の流体に対する、第2の流体リザーバから移された第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を上回るように、第1の流体および第2の流体を流体導管を通して注入するために、第1の駆動部品および第2の駆動部品を作動させるステップと、第2のフェーズの初期の後に続く第2のフェーズにおいて、容積比が第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との第2の所望の定常状態比に達するまで、容積比を減少させるために、第1の駆動部品および第2の駆動部品の少なくとも1つを作動させるステップとを含んでもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、第1の流体は造影剤を含んでもよく、第2の流体は希釈剤を含んでもよい。第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との第2の所望の定常状態比は、第1の流体および第2の流体を流体導管を通して注入するために第1の駆動部品および第2の駆動部品が作動した結果、第1の流体リザーバから移された第1の流体の容積比に対する、第2の流体リザーバから移された第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を超えない場合よりも、速い速度で達成され得る。
本開示のいくつかの例または態様において、方法は、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の駆動部品の作動を停止させるステップ、または速度を低下させるステップをさらに含んでもよい。流体注入器システムは、少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備えてもよく、方法は、注入プロトコルの第1のフェーズから、注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第1の流体リザーバおよび流体導管から第2の駆動部品を隔離する第2の弁を開くステップをさらに含んでもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、方法は、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管内の第1の流体の圧力に対して、第2の流体を加圧するために、第2の駆動部品を作動させるステップをさらに含んでもよい。流体注入器システムは、少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備えてもよく、方法は、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧する前に、第2の弁を閉じるステップをさらに含んでもよい。
本開示のいくつかの例または態様において、方法は、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体が逆流して第2の流体リザーバに入るのを防止するために、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するステップをさらに含んでもよい。注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節することは、第2の駆動部品を定速度で前進させること、第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および第2の駆動部品の速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
本開示の様々な他の態様を、以下の番号を付した項の1つ以上に記載する。
項1:少なくとも第1のフェーズおよび第2のフェーズを含む注入プロトコルを実行するように構成される流体注入器システムであって、第2のフェーズは第1のフェーズの後に続き、流体注入器システムは、第1の駆動部品および第2の駆動部品に動作的に関連付けられた制御装置であって、第1の駆動部品は、第1の流体リザーバから流体導管を通して、第1の流体を加圧して注入するように構成され、第2の駆動部品は、第2の流体リザーバから流体導管を通して、第2の流体を加圧して注入するように構成される、制御装置を備え、制御装置は、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管を通して第1の流体を注入するために、少なくとも第1の駆動部品を作動させ、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧するために、第2の駆動部品を作動させ、注入プロトコルの第2のフェーズ中に、第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比が達成されるように、流体導管を通して少なくとも第2の流体を注入するために、第2の駆動部品を作動させる、ようにプログラムまたは構成される、少なくとも1つのプロセッサを備える、流体注入器システム。
項2:第1の流体が造影剤を含み、第2の流体が希釈剤を含む、項1に記載の流体注入器システム。
項3:第2のフェーズにおける、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比が、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前に第2の駆動部品が作動されない場合よりも速い速度で達成される、項1または2に記載の流体注入器システム。
項4:少なくとも1つのプロセッサが、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の駆動部品の作動を停止する、または速度を低下させる、ようにさらにプログラムまたは構成される、項1から3のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項5:少なくとも1つのプロセッサが、注入プロトコルの第2のフェーズ中に、流体導管を通して、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比を達成する流量で第1の流体を注入するために、第1の駆動部品の速度を調節するようにさらにプログラムまたは構成される、項1から4のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項6:少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、少なくとも1つのプロセッサが、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧する前に、第2の弁を閉じるようにさらにプログラムまたは構成される、項1から5のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項7:少なくとも1つのプロセッサが、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第2の流体リザーバを第1の流体リザーバおよび流体導管から隔離する第2の弁を開くようにさらにプログラムまたは構成される、項1から6のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項8:第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することが、第2のフェーズの、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態流量比を達成するように、第1の流体の圧力と第2の流体の圧力との圧力比を選択することを含む、項1から7のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項9:第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することが、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体の圧力が第1の流体の圧力と実質的に等しくなるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含む、項1から8のいずれか一項に記載の流体注入器システム。第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することが、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体の圧力が第1の流体の圧力の20%~150%になるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含む、項1から8のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項10:少なくとも1つのプロセッサが、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体が逆流して第2の流体リザーバに入るのを防止するために、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するようにさらにプログラムまたは構成される、項1から9のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項11:注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節することが、第2の駆動部品を定速度で前進させること、第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および第2の駆動部品の速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含む、項1から10のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項12:少なくとも第1のフェーズおよび第2のフェーズを含む注入プロトコルを実行するように構成される流体注入器システムであって、第2のフェーズは第1のフェーズの後に続き、流体注入器システムは、第1の駆動部品および第2の駆動部品に動作的に関連付けられた制御装置であって、第1の駆動部品は、第1の流体リザーバから、流体導管を通して、第1の流体を加圧して注入するように構成され、第2の駆動部品は、第2の流体リザーバから、流体導管を通して、第2の流体を加圧して注入するように構成される、制御装置を備え、制御装置が、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体および第2の流体のうちの少なくとも1つを、第1の所望の定常状態比で、流体導管を通して注入するために、第1の駆動部品および第2の駆動部品のうちの少なくとも1つを作動させ、注入プロトコルの第2のフェーズの初期に、第1の流体リザーバから移された第1の流体に対する、第2の流体リザーバから移された第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を上回るように、第1の流体および第2の流体を流体導管を通して注入するために、第1の駆動部品および第2の駆動部品を作動させ、第2のフェーズの初期に続いて、容積比が第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との第2の所望の定常状態比に達するまで、容積比を減少させるために、第1の駆動部品および第2の駆動部品の少なくとも1つを作動させる、ようにプログラムまたは構成される、少なくとも1つのプロセッサを備える、流体注入器システム。
項13:第1の流体が造影剤を含み、第2の流体が希釈剤を含む、項12に記載の流体注入器システム。
項14:第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との第2の所望の定常状態比が、第1の流体および第2の流体を流体導管を通して注入するために、第1の駆動部品および第2の駆動部品が作動した結果、第1の流体リザーバから移された第1の流体に対する、第2の流体リザーバから移された第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を超えない場合よりも速い速度で達成される、項12または13に記載の流体注入器システム。
項15:少なくとも1つのプロセッサが、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の駆動部品の作動を停止する、または速度を低下させる、ようにさらにプログラムまたは構成される、項12から14のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項16:少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、少なくとも1つのプロセッサが、注入プロトコルの第1のフェーズから、注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第1の流体リザーバおよび流体導管から第2の駆動部品を隔離する第2の弁を開くようにさらにプログラムまたは構成される、項12から15のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項17:少なくとも1つのプロセッサが、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管内の第1の流体の圧力に対して、第2の流体を加圧するために、第2の駆動部品を作動させるようにさらにプログラムまたは構成される、項12から16のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項18:少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、少なくとも1つのプロセッサが、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧する前に、第2の弁を閉じるようにさらにプログラムまたは構成される、項12から17のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項19:少なくとも1つのプロセッサが、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体が逆流して第2の流体リザーバに入るのを防止するために、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するようにさらにプログラムまたは構成される、項12から18のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項20:注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節することが、第2の駆動部品を定速度で前進させること、第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および第2の駆動部品の速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含む、項12から19のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
項21:流体注入器システムを使用して注入プロトコルを実行するコンピュータプログラム製品であって、注入プロトコルは少なくとも、第1のフェーズと、第1のフェーズの後に続く第2のフェーズとを含み、コンピュータプログラム製品は、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管を通して第1の流体を含む第1の流体を注入するために、流体注入器システムの少なくとも第1の駆動部品を作動させ、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧するために、流体注入器システムの第2の駆動部品を作動させ、注入プロトコルの第2のフェーズ中に、第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比が達成されるように、流体導管を通して少なくとも第2の流体を注入するために、第2の駆動部品を作動させる、1つ以上の命令を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品。
項22:第1の流体が造影剤を含み、第2の流体が希釈剤を含む、項21に記載のコンピュータプログラム製品。
項23:第2のフェーズにおける、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比が、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前に第2の駆動部品が作動されない場合よりも速い速度で達成される、項21または22に記載のコンピュータプログラム製品。
項24:1つ以上の命令が、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の駆動部品の作動を停止させる、または速度を低下させる、項21から23のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
項25:1つ以上の命令が、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第2のフェーズ中に、流体導管を通して、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比を達成する流量で第1の流体を注入するために、第1の駆動部品の速度を調節させる、項21から24のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
項26:流体注入器システムが、少なくとも、流体導管と第1の流体を収容する第1のリザーバとの流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、1つ以上の命令が、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧する前に、第2の弁を閉じさせる、項21から25のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
項27:1つ以上の命令が、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第2の流体リザーバを第1の流体リザーバおよび流体導管から隔離する第2の弁を開かせる、項26に記載のコンピュータプログラム製品。
項28:第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することが、第2のフェーズの、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態流量比を達成するように、第1の流体の圧力と第2の流体の圧力との圧力比を選択することを含む、項21から27のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
項29:第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することが、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体の圧力が第1の流体の圧力と実質的に等しくなるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含む、項21から28のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することが、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体の圧力が第1の流体の圧力の20%~150%になるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含む、項21から28のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
項30:少なくとも1つのプロセッサが、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体が逆流して第2の流体リザーバに入るのを防止するために、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するようにさらにプログラムまたは構成される、項21から29のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
項31:注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節することが、第2の駆動部品を定速度で前進させること、第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および第2の駆動部品の速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含む、項30に記載のコンピュータプログラム製品。
項32:流体注入器システムを使用して、注入プロトコルを実行するように構成されるコンピュータプログラム製品であって、注入プロトコルは少なくとも、第1のフェーズと、第1のフェーズの後に続く第2のフェーズとを含み、コンピュータプログラム製品は、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体および第2の流体のうちの少なくとも1つを、流体導管を通して第1の所望の定常状態比で注入するために、第1の流体リザーバから流体導管を通して、第1の流体を加圧して注入するように構成された第1の駆動部品、および第2の流体リザーバから流体導管を通して、第2の流体を加圧して注入するように構成された第2の駆動部品のうちの少なくとも1つを作動させ、注入プロトコルの第2のフェーズの初期に、第1の流体リザーバから移された第1の流体に対する、第2の流体リザーバから移された第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を上回るように、第1の流体および第2の流体を流体導管を通して注入するために、第1の駆動部品および第2の駆動部品を作動させ、第2のフェーズの初期に続いて、容積比が第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との第2の所望の定常状態比に達するまで、容積比を減少させるために、第1の駆動部品および第2の駆動部品の少なくとも1つを作動させる、1つ以上の命令を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品。
項33:第1の流体が造影剤を含み、第2の流体が希釈剤を含む、項32に記載のコンピュータプログラム製品。
項34:第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との第2の所望の定常状態比が、第1の流体および第2の流体を流体導管を通して注入するために、第1の駆動部品および第2の駆動部品が作動した結果、第1の流体リザーバから移された第1の流体に対する、第2の流体リザーバから移された第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を超えない場合よりも速い速度で達成される、項32または33に記載のコンピュータプログラム製品。
項35:1つ以上の命令が、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の駆動部品の作動を停止させる、または速度を低下させる、項32から34のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
項36:流体注入器システムが、少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、1つ以上の命令が、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第1のフェーズから、注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第1の流体リザーバおよび流体導管から第2の駆動部品を隔離する第2の弁を開かせる、項32から35のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
項37:1つ以上の命令が、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧するために、第2の駆動部品を作動させる、項32から36のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
項38:流体注入器システムが、少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、1つ以上の命令が、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧する前に、第2の弁を閉じさせる、項37に記載のコンピュータプログラム製品。
項39:1つ以上の命令が、流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサにさらに、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体が逆流して第2の流体リザーバに入るのを防止するために、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節させる、項32から38のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
項40:注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節することが、第2の駆動部品を定速度で前進させること、第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および第2の駆動部品の速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含む、項32から39のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
項41:流体注入器システムを使用して、少なくとも第1のフェーズおよび第2のフェーズを含む注入プロトコルを実行する方法であって、第2のフェーズは第1のフェーズの後に続き、方法は、第1の駆動部品および第2の駆動部品に動作的に関連付けられた制御装置を提供するステップであって、第1の駆動部品は、第1の流体リザーバから流体導管を通して、第1の流体を加圧して注入するように構成され、第2の駆動部品は、第2の流体リザーバから流体導管を通して、第2の流体を加圧して注入するように構成される、ステップと、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管を通して第1の流体を注入するために、少なくとも第1の駆動部品を作動させるステップと、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧するために、第2の駆動部品を作動させるステップと、注入プロトコルの第2のフェーズ中に、第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比が達成されるように、流体導管を通して少なくとも第2の流体を注入するために、第2の駆動部品を作動させるステップと、を含む、方法。
項42:第1の流体が造影剤を含み、第2の流体が希釈剤を含む、項41に記載の方法。
項43:第2のフェーズにおける、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比が、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前に第2の駆動部品が作動されない場合よりも速い速度で達成される、項41または42に記載の方法。
項44:注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の駆動部品の作動を停止する、または速度を低下させるステップをさらに含む、項41から43のいずれか一項に記載の方法。
項45:注入プロトコルの第2のフェーズ中に、第1の流体を、流体導管を通して、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比を達成する流量で注入するために、第1の駆動部品の速度を調節するステップをさらに含む、項41から44のいずれか一項に記載の方法。
項46:流体注入器システムが、少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とを備え、方法が、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧する前に、第2の弁を閉じるステップをさらに含む、項41から45のいずれか一項に記載の方法。
項47:注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第2の流体リザーバを第1の流体リザーバおよび流体導管から隔離する第2の弁を開くステップをさらに含む、項46に記載の方法。
項48:第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することが、第2のフェーズの、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態流量比を達成するように、第1の流体の圧力と第2の流体の圧力との圧力比を選択することを含む、項41から47のいずれか一項に記載の方法。
項49:第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することが、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体の圧力が第1の流体の圧力と実質的に等しくなるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含む、項41から48のいずれか一項に記載の方法。第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧することが、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体の圧力が第1の流体の圧力の20%~150%になるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含む、項41から48のいずれか一項に記載の方法。
項50:注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体が第2の流体リザーバへ逆流するのを防止するために、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するステップをさらに含む、項41から49のいずれか一項に記載の方法。
項51:注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するステップが、第2の駆動部品を定速度で前進させること、第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および第2の駆動部品の速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含む、項50に記載の方法。
項52:流体注入器システムを使用して、少なくとも第1のフェーズおよび第2のフェーズを含む注入プロトコルを実行する方法であって、第2のフェーズは第1のフェーズの後に続き、方法は、第1の駆動部品および第2の駆動部品に動作的に関連付けられた制御装置を提供するステップであって、第1の駆動部品は、第1の流体リザーバから、流体導管を通して、第1の流体を加圧して注入するように構成され、第2の駆動部品は、第2の流体リザーバから、流体導管を通して、第2の流体を加圧して注入するように構成される、ステップと、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体および第2の流体のうちの少なくとも1つを、第1の所望の定常状態比で、流体導管を通して注入するために、第1の駆動部品および第2の駆動部品のうちの少なくとも1つを作動させるステップと、注入プロトコルの第2のフェーズの初期に、第1の流体リザーバから移された第1の流体に対する、第2の流体リザーバから移された第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を上回るように、第1の流体および第2の流体を流体導管を通して注入するために、第1の駆動部品および第2の駆動部品を作動させるステップと、第2のフェーズの初期の後に続く第2のフェーズにおいて、容積比が第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との第2の所望の定常状態比に達するまで、容積比を減少させるために、第1の駆動部品および第2の駆動部品の少なくとも1つを作動させるステップと、を含む、方法。
項53:第1の流体が造影剤を含み、第2の流体が希釈剤を含む、項52に記載の方法。
項54:第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との第2の所望の定常状態比が、第1の流体および第2の流体を流体導管を通して注入するために、第1の駆動部品および第2の駆動部品が作動した結果、第1の流体リザーバから移された第1の流体に対する、第2の流体リザーバから移された第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を超えない場合よりも速い速度で達成される、項52または53に記載の方法。
項55:注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の駆動部品の作動を停止する、または速度を低下させるステップをさらに含む、項52から54のいずれか一項に記載の方法。
項56:流体注入器システムが、少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、方法が、注入プロトコルの第1のフェーズから、注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第1の流体リザーバおよび流体導管から第2の駆動部品を隔離する第2の弁を開くステップをさらに含む、項52から55のいずれか一項に記載の方法。
項57:注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管内の第1の流体の圧力に対して、第2の流体を加圧するために、第2の駆動部品を作動させるステップをさらに含む、項52から56のいずれか一項に記載の方法。
項58:流体注入器システムが、少なくとも、第1のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、第2のリザーバと流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、方法が、流体導管内の第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧する前に、第2の弁を閉じるステップをさらに含む、項57に記載の方法。
項59:注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1の流体が第2の流体リザーバへ逆流するのを防止するために、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するステップをさらに含む、項52から58のいずれか一項に記載の方法。
項60:注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するステップが、第2の駆動部品を定速度で前進させること、第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および第2の駆動部品の速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含む、項59に記載の方法。
本明細書で詳しく述べる様々な例のさらなる詳細および利点については、添付の図面と併せて以下の様々な例の詳細な説明を読むことで明らかになるであろう。
本開示の一例による、流体注入器システムの斜視図である。 図1の流体注入器システムで使用する、複数回使用ディスポセットの斜視図である。 本開示の別の例による、流体注入器システムの斜視図である。 本開示の例による、流体注入器システムの電子制御システムの概略図である。 第1のフェーズが造影剤100%、第2のフェーズが造影剤95%に対して生理食塩水が5%の注入器プロトコルについて、従来技術の流体注入器システムの実際の流体送達と、本開示による流体注入器システムの実際の流体送達とを比較するグラフである。 第1のフェーズが造影剤100%、第2のフェーズが造影剤75%に対して生理食塩水が25%の注入器プロトコルについて、従来技術の流体注入器システムの実際の流体送達と、本開示による流体注入器システムの実際の流体送達とを比較するグラフである。 第1のフェーズが造影剤100%、第2のフェーズが造影剤50%に対して生理食塩水が50%の注入器プロトコルについて、従来技術の流体注入器システムの実際の流体送達と、本開示による流体注入器システムの実際の流体送達とを比較するグラフである。 第1のフェーズが造影剤100%、第2のフェーズが造影剤25%に対して生理食塩水が75%の注入器プロトコルについて、従来技術の流体注入器システムの実際の流体送達と、本開示による流体注入器システムの実際の流体送達とを比較するグラフである。 本開示の一例による、第1の駆動部品の駆動速度プロファイルと、第2の駆動部品の駆動速度プロファイルとの関係を時間の関数として示すグラフである。 本開示の別の例による、第1の駆動部品の駆動プロファイルと、第2の駆動部品の駆動プロファイルとの関係を時間の関数として示すグラフである。 本開示のさらに別の例による、第1の駆動部品の駆動プロファイルと、第2の駆動部品の駆動プロファイルとの関係を時間の関数として示すグラフである。 本開示の一例による流体注入器システムを使用した多フェーズ注入プロトコル中に、第1の流体と第2の流体との比性能を改善する方法の、ステップのシーケンス図である。 本開示の別の例による流体注入器システムを使用した多フェーズ注入プロトコル中に、第1の流体と第2の流体との比性能を改善する方法の、ステップのシーケンス図である。
以降の説明のために、「上方」、「下方」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「上部」、「下部」、「横方向」、「縦方向」という用語およびこれらの派生語は、図面内で配向されている通りに、本開示に関連付けられるものとする。複数患者用ディスポセットのシリンジに関して使用される場合、「近位」という用語は、シリンジから流体を送達するピストンに最も近いシリンジの部分を指す。
「左」、「右」、「内部」、「外部」、「上部」、「下部」などの空間または方向を示す用語については、本発明は様々な代替的な方向を想定可能であるため、限定するものと考えられるべきではない。
本明細書および特許請求の範囲で使用されるすべての数値は、あらゆる事例において「約」という語で修飾されるものと理解されるべきである。「約(approximately)」、「およそ(about)」、および「実質的に(substantially)」という語は、記載された値のプラスマイナス10パーセントの範囲を意味する。
本明細書で使用される「少なくとも1つの」という語は、「1つ以上の」と同義である。例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」という語句は、A、B、およびCのうちのいずれか1つ、またはA、B、およびCのうちのいずれか2つ以上の組み合わせを意味する。例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」は、1つ以上のAのみ、または1つ以上のBのみ、または1つ以上のCのみ、または1つ以上のAおよび1つ以上のB、または1つ以上のAおよび1つ以上のC、または1つ以上のBおよび1つ以上のC、またはA、B、およびCのすべてのうちの1つ以上を含む。同様に、本明細書で使用される「少なくとも2つの」という語は、「2つ以上の」と同義である。例えば、「D、E、およびFのうちの少なくとも2つ」という語句は、D、E、およびFのうちのいずれか2つ以上の組み合わせを意味する。例えば、「D、E、およびFのうちの少なくとも2つ」は、1つ以上のDおよび1つ以上のE、または1つ以上のDおよび1つ以上のF、または1つ以上のEおよび1つ以上のF、またはD、E、およびFのすべてのうちの1つ以上を含む。
添付の図面に示され、以下の説明で述べられている特定の装置およびプロセスは、単に本開示の例示的な例であることも理解されたい。したがって、本明細書で開示される例に関する特定の寸法その他の物理的特徴は、限定するものと解釈されるべきではない。
シリンジ、転動形ダイアフラム、または複数のシリンジディスポセットなどの流体リザーバに関して使用される場合、「遠位」という用語は、患者に最も近い流体リザーバの部分を指す。シリンジ、転動形ダイアフラム、または複数のシリンジディスポセットなどの流体リザーバに関して使用される場合、「近位」という用語は、注入器システムに最も近い流体リザーバの部分を指す。
流体送達部品を指すために使用されるときの「開く」という語は、流体リザーバが、大気圧につながる出口と流体接続されている、あるいはチューブ部品またはカテーテルのノズルもしくは開放端などを介して患者の血管系に接続されることを意味する。開放系では、例えば、小径の流路に流体を強制的に通すことによって、流体の流れが制約または制限される場合があり、そのような流路では、チューブの直径、流路の狭窄、印加圧力、粘度などの、系および流体の物理的特性によって流れが決定される場合がある。「閉じる」または「閉鎖可能」という用語は、流体送達部品を指すために使用されるときは、流体リザーバが、部品が大気圧下で出口と流体接続されていない、もしくは患者の血管系に接続されていない、または流体リザーバ内の流体が流体的に隔離されている、のうちの少なくとも1つの状態になっていることを意味し、例えば、流体経路を閉鎖するストップコック、高クラック圧弁、ピンチ弁などの弁によって流体の流れが停止されている。
本明細書で使用される「静電容量」および「インピーダンス」という用語は、流体リザーバ、シリンジ、流体ライン、および/または流体送達システムの他の部品などで流体が加圧された結果としての体積膨張を指すために、交換可能に使用される。静電容量およびインピーダンスは高注入圧力によるものであってもよく、これは一部の血管造影手順において1,200 psiほどであってもよく、結果として流体の体積が、注入手順のために選択された所望の量を超える場合がある。
いくつかの図の全体を通じて、同じ参照符号が同じ部品を指す図面を参照すると、本開示の1つの態様または例は一般に、複数流体医療用注入器/注入器システム100(以下、「流体注入器システム100」とする)に関し、いくつかの実施形態では、一回使用ディスポセット(SUDS)190コネクタを使用して患者に流体を送達するように構成された複数回使用ディスポセット(MUDS)130を含んでもよく、他の実施形態では、1回の注入手順、または特定回数の注入手順の後に廃棄されてもよい、2つ以上の使い捨ての流体リザーバまたはシリンジを含んでもよい。流体注入器システム100は、本明細書で個別に説明するような複数の部品を備えてもよい。一般に、図1~図2に示す流体注入器システム100は、本明細書で説明するように、電動注入器その他の管理装置、ならびに圧力下にある1つ以上の複数回投与容器から、1つ以上の流体を患者の体内へ送達するために、注入器に関連付けられることを意図した、流体送達セットを有する。流体注入器システム100、ならびにこれに関連付けられる流体送達セットの様々な装置、部品、および特徴については、同様に本明細書に詳細に記載されている。方法およびプロセスの様々な例が、図1~図2の複数回使用ディスポセット(「MUDS」)および一回使用ディスポセット(「SUDS」)の構成を有する注入器システムを参照して示されているが、本開示はこのような注入器システムに限定されず、他のシリンジに基づいた注入器システム、例えば、これに限定されないが、米国特許第7,553,294号明細書、第7,563,249号明細書、第8,945,051号明細書、第9,173,995号明細書、第10,124,110号明細書、および米国特許出願第15/305,285号明細書、第15/541,573号明細書、第15/568,505号明細書などの注入器システムで使用されてもよく、これらの各開示は、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。
図1を参照すると、一例による流体注入器システム100は、様々な機械駆動部品と、機械駆動部品を駆動するのに必要な電気部品および動力部品と、本明細書で説明する流体注入器システム100に関連付けられる往復移動可能なピストン103(図示せず)の動作を制御するのに使用される、電子メモリおよび電子制御装置などの制御部品とを囲む、注入器ハウジング102を備える。このようなピストン103は、モータで駆動されるボールねじ軸、ボイスコイルアクチュエータ、ラックピニオン歯車駆動装置、リニアモータなどの電気機械駆動部品によって往復動作可能になり得る。
流体注入器システム100は、少なくとも1つのバルク流体供給源120に接続するための、少なくとも1つのバルク流体コネクタ118を備えてもよい。いくつかの例において、複数のバルク流体コネクタ118が提供されてもよい。例えば、図1に示す流体注入器の実施形態で示されているように、3つのバルク流体コネクタ118が、並列して、または他の配置で提供されてもよい。いくつかの例において、少なくとも1つのバルク流体コネクタ118は、バイアル、瓶、またはバッグなどの少なくとも1つのバルク流体供給源120に取り外し可能に接続されるように構成された、スパイクを備えてもよい。本明細書で説明するように、少なくとも1つのバルク流体コネクタ118は、複数回使用ディスポセット(「MUDS」)上に形成されてもよい。少なくとも1つのバルク流体供給源120は、流体注入器システム100によって患者に送達するための、生理食塩水、乳酸リンゲル液、撮像造影剤溶液、その他の薬液などの薬液を受けるように構成されてもよい。
図2を参照すると、MUDS130は、1つ以上のバルク流体供給源120から1つ以上の流体を患者に送達するための流体注入器システム100に、取り外し可能に接続されるように構成される。MUDSの実施形態の例および特徴については、2016年1月7日に出願された国際公開第2016/112163号パンフレットでさらに述べられており、その開示内容は、参照することによってその全体が本願に組み込まれる。MUDS130は、1つ以上のシリンジ132などの、1つ以上の流体リザーバを備えてもよい。本明細書で使用される「流体リザーバ」という用語は、例えば、シリンジ、転動形ダイアフラム、ポンプ、圧縮可能バッグなどを含む、流体注入手順中に流体を入れたり送達したりできる任意の容器を意味する。流体リザーバは、流体リザーバの内部と流体連通する1つ以上のチューブ長さなど、流体経路の少なくとも一部の内部容積を含んでもよく、これは、システムが閉鎖された、または流体経路の残りの部分から流体的に隔離された後も、流体リザーバと流体連通したままの流体経路部分を含む。いくつかの例において、流体リザーバの数は、バルク流体供給源120(図1に示す)の数に対応していてもよい。例えば、図2を参照すると、MUDS130は、各シリンジ132が、対応する3つのバルク流体供給源120の1つ以上と流体連通可能なように並列して配置された、3つのシリンジ132を有する。いくつかの例において、1つ以上のバルク流体供給源120が、MUDS130の1つ以上のシリンジ132に接続されてもよい。各シリンジ132は、対応するバルク流体コネクタ118と、関連付けられたMUDS流路134とによって、バルク流体供給源120の1つと流体連通可能であってもよい。MUDS流路134は、バルク流体コネクタ118および流体ライン150に接続するスパイク部品を有してもよい。いくつかの例において、バルク流体コネクタ118は、MUDS130上に直接設けられてもよい。
引き続き図1および図2を参照すると、MUDS130は、複数投与のバルク流体供給源120(図1を参照)から、どの薬液または薬液の組み合わせが引き出されて流体リザーバに入れられるか、かつ/あるいは各流体リザーバから患者に送達されるかを制御するための、ストップコック弁などの1つ以上の弁136を備えてもよい。いくつかの例において、1つ以上の弁136は、複数のシリンジ132またはマニホールド148の遠位端に設けられてもよい。マニホールド148は、弁136を介して、シリンジ132の内部容積と選択可能に流体連通していてもよい。シリンジ132の内部容積は、対応するバルク流体供給源120に各シリンジ132を接続する、MUDS流路134の第1の端部と、弁136を介して選択可能に流体連通していてもよい。反対側にあるMUDS流路134の第2の端部は、バルク流体供給源120と流体接続するように構成された、各バルク流体コネクタ118に接続されてもよい。1つ以上の弁136の位置によって、流体は1つ以上のシリンジ132の内部容積に引き込まれてもよく、あるいは1つ以上のシリンジ132の内部容積から送達されてもよい。シリンジ132の充填中などの第1の位置では、1つ以上の弁136は、バルク流体供給源120からの流体の流れが、MUDS流路などの流体入口ライン150を通って、所望のシリンジ132に入るように配向される。充填手順中は、1つ以上の弁136は、1つ以上の流体出口ライン152またはマニホールド148を通る流体の流れが、遮断または閉鎖されるように配置される。流体送達手順中などの第2の位置では、1つ以上のシリンジ132からくる流体は、1つ以上の流体出口ライン152、またはシリンジ弁出口ポートを通ってマニホールド148に送達される。送達手順中は、1つ以上の弁136は、1つ以上の流体入口ライン150を通る流体の流れが、遮断または閉鎖されるように配置される。第3の位置では、1つ以上の弁136は、1つ以上の流体入口ライン150、および1つ以上の流体出口ライン152またはマニホールド148を通る流体の流れが、遮断または閉鎖されるように配向される。したがって、第3の位置では、1つ以上の弁136のそれぞれが対応するシリンジ132を隔離して、対応するシリンジ132の内部容積に流体の流れが出入りするのを防止する。このようにして、1つ以上のシリンジ132のそれぞれと、対応する弁136とが閉鎖系を画定する。
1つ以上の弁136、流体入口ライン150、および/または流体出口ライン152は、マニホールド148を介して一体化される、または流体連通してもよい。1つ以上の弁136は、手動または自動操作によって、第1の位置または第2の位置に選択的に配置されてもよい。例えば、操作者は1つ以上の弁136を、充填、流体送達のための所望の位置、または閉鎖位置に配置してもよい。他の例では、流体注入器システム100の少なくとも一部は、操作者による、または電子制御ユニットが実行するプロトコルによる入力に基づいて、1つ以上の弁136を、充填、流体送達のための所望の位置、または閉鎖位置に自動的に配置するように動作可能である。
引き続き図1および図2を参照すると、説明されている実施形態によれば、流体注入器システム100は、SUDS190の少なくとも一部と解放可能な流体接続を形成するように構成された接続ポート192を有してもよい。いくつかの例において、接続ポート192は、MUDS130に形成されてもよい。本明細書で説明するように、SUDS190は、MUDS130および/またはハウジング102の少なくとも一部に形成された、接続ポート192に接続されてもよい。望ましくは、SUDS190を接続ポート192に選択的に接続できるように、かつSUDS190が接続ポート192から選択的に切断されるように、SUDS190と接続ポート192との接続は解放可能な接続である。いくつかの例において、SUDS190は接続ポート192から切断されて、各流体送達手順の後に廃棄されてもよく、後続の流体送達手順のために、新しいSUDS190が接続ポート192に接続されてもよい。SUDS190は、SUDS190の本体から選択的に切断されて患者のカテーテルに接続され得る、遠位端を有するSUDS流体ライン208によって、患者に1つ以上の薬液を送達するために使用されてもよい。SUDS190の実施形態の他の例および特徴については、2016年7月7日に出願された米国特許出願公開第2016/0331951号明細書で述べられており、その開示内容は、参照することによってその全体が本願に組み込まれる。
再度図1を参照すると、流体注入器システム100は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)表示ウィンドウなどの、1つ以上のユーザインターフェース124を備えてもよい。ユーザインターフェース124は、流体注入器システム100に関する、注入状況または進捗、現在の流量、流体圧力、および流体注入器システム100に接続された少なくとも1つのバルク流体供給源120に残っている容積などの、流体注入手順の適切な情報を表示してもよく、かつ操作者が流体注入器システム100を動作させるためのコマンドおよび/またはデータを入力できるタッチ画面GUIであってもよい。また、流体注入器システム100および/またはユーザインターフェース124は、流体注入器システム100の補助操作者による触覚操作用の、少なくとも1つの制御ボタン126を備えてもよい。少なくとも1つの制御ボタン126は、タッチ画面などの、ユーザインターフェース124のグラフィックな部分であってもよい。
図1~図2に流体注入器システム100、ならびに関連する部品および構造の一例が示されているが、本開示は、流体注入器システム100のいかなる特定の種類または変形にも限定されないことを理解されたい。ここで図3を参照すると、本開示による、流体注入器システム100の別の限定的でない例は、シリンジ12などの少なくとも1つの流体リザーバと、少なくとも1つのプランジャ14に接続可能な少なくとも1つのピストン103(図4を参照)と、流体制御モジュール(図示せず)とを備える。少なくとも1つのシリンジ12は通常、シリンジポート13など、システムの少なくとも1つの部品を有するインターフェースに適合される。流体注入器システム100は、通常は、注入手順中に、少なくとも1つの流体Fを患者に送達するように構成される。流体注入器システム100は、少なくとも1つのシリンジ12を解放可能に受けるように構成され、シリンジ12は、造影剤、食塩水、乳酸リンゲル液、その他任意の所望の薬液などの少なくとも1つの流体Fで充填される。システムは、複数シリンジ注入器であってもよく、いくつかのシリンジが並列して、または別の空間的関係で配向されてもよく、注入器に関連付けられた各ピストンによって個別に作動される。少なくとも1つのシリンジ12は、上向き、下向きなどの任意の方式で配向されてもよく、または任意の角度で配置されてもよい。別の実施形態において、流体注入器システム100は、1つ以上の転動形ダイアフラム(図示せず)に接していてもよい。転動形ダイアフラムシリンジに基づく注入器の限定的でない例については、米国特許出願第15/305,285号明細書および第15/568,505号明細書、ならびに国際出願US2017/056747号明細書で説明されており、その開示内容は本明細書に組み込まれる。
引き続き図3を参照すると、注入器システム100は、少なくとも1つのシリンジ12のプランジャ14を、少なくとも1つのピストン103(図4を参照)などの駆動部材で駆動させることによって、少なくとも1つの薬液Fを患者の血管系に注入するために医療手順中に使用されてもよい。少なくとも1つのピストンは、プランジャ14など、少なくとも1つのシリンジの少なくとも一部において、往復動作可能であってもよい。少なくとも1つのピストンは、係合すると、少なくとも1つのシリンジ12の近位端11に向かってプランジャ14を格納するだけでなく、プランジャ14を少なくとも1つのシリンジの遠位端19に向かって動かしてもよい。
チューブセット17(例えば、第1の流体導管17aおよび第2の流体導管17b、ならびに共通の流体導管20)は、各シリンジ12から、血管アクセス部位で患者の体内に挿入されたカテーテル(図示せず)に流体Fを送達するために、各シリンジをカテーテルと流体連通させるように、各シリンジ12の出口ポートと流体連通していてもよい。第1の流体導管17aおよび第2の流体導管17bは、当業者に知られている任意の適切な機構(例えば、YコネクタまたはTコネクタ)によって、共通の流体導管20に接続されてもよい。図3に示す流体注入器システム100は、シリンジ12を互いに、かつチューブセット17の少なくとも一部から、隔離できる弁がないため開放系である。しかしながら、図3の流体注入器システム100を閉鎖系に転換するために、図1および図2の流体注入器システム100を参照して説明されている弁136と同様または同一の弁が、シリンジ12の遠位に追加されてもよいことを理解されたい。
ここで図4を参照すると、本開示による流体注入器システム100は、例えば、充填操作、プライミング操作、および送達操作を含む1つ以上の注入器プロトコルを実行するように構成された電子制御装置400に関連付けられ、かつこれによって制御されてもよい。いくつかの例において、電子制御装置400は、所望のガス/空気の除去手順、充填手順、および/または送達手順に影響する様々な弁、ストップコック、ピストン部材、その他の部品の動作を制御する場合がある。電子制御装置400は、少なくとも1つのプロセッサ404と、メモリ408と、入力部品410と、出力部品412とを備えてもよい。電子制御装置は、電子制御装置400の部品間の通信を可能にするバスをさらに備えてもよい。少なくとも1つのプロセッサ404は、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実施されてもよい。例えば、プロセッサ404は、プロセッサ(例えば、中央処理ユニット(CPU))、グラフィックス処理ユニット(GPU)、加速処理ユニット(APU)など)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、および/または機能を実行するようにプログラムできる任意の処理部品(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC))を含んでもよい。メモリ408は、ハードディスク(磁気ディスク、光学ディスク、光磁気ディスク、ソリッドステートディスクなど)、および/または別のタイプのコンピュータ可読媒体を含んでもよい。入力部品410は、ユーザ入力(ユーザインターフェース124など)を介して、電子制御装置400が情報を受信できるようにする部品を含んでもよい。出力部品412は、電子制御装置400からの出力情報を提供する部品(例えば、ユーザインターフェース124)を含んでもよい。
電子制御装置400は、メモリ408などのコンピュータ可読媒体によって記憶されたソフトウェア命令を実行する、少なくとも1つのプロセッサ404に基づいて、1つ以上のプロセスおよび/または方法を実行するようにプログラムまたは構成されてもよい。メモリ408に記憶されたソフトウェア命令は、実行されると、少なくとも1つのプロセッサ404に、本明細書で述べる1つ以上のプロセスおよび/または方法を実行させ得る。
引き続き図4を参照すると、電子制御装置400、より詳細には少なくとも1つのプロセッサ404は、流体注入器システム100の動作を制御するために、流体注入器システム100の1つ以上の部品と動作的に通信してもよい。電子制御装置400は、流体リザーバ500a、500b、500nからの流体の充填、および流体の送達を制御するために、それぞれが流体注入器システム100の1つ以上の流体リザーバ500a、500b、500nに関連付けられる、1つ以上の駆動部品510a、510b、510nと動作的に通信してもよい。より詳細には、1つ以上の駆動部品510a、510b、510nのそれぞれは、流体リザーバ500a、500b、500nのうちの1つと関連付けられてもよく、その結果、流体リザーバ500a、500b、500nのそれぞれに収容されている流体は、関連付けられた駆動部品510a、510b、510nが作動することによって選択的に送達され得る。流体リザーバ500a、500b、500nは、図1~図2の流体注入器システム100のシリンジ132、および/もしくは図3の流体注入器システム100のシリンジ12、または転動形ダイアフラムシリンジなどの他のシリンジ型の構造であってもよく、あるいはこれらに対応してもよい。1つ以上の駆動部品510a、510b、510nは、図1~図3の流体注入器システム100のピストン103であってもよく、あるいはこれに対応してもよい。1つ以上の流体リザーバ500a、500b、500nは、患者に接続されたカテーテルその他の部品に流体を送達するための流体導管530と流体連通していてもよい。流体導管530は、図1~図2の流体注入器システム100のSUDS190、および/または図3の流体注入器システム100のチューブセット17であってもよく、あるいはこれらに対応してもよい。
閉鎖系の流体注入器システム100(例えば、図1および図2の流体注入器システム100)の態様および例において、電子制御装置400はさらに、流体リザーバ500a、500b、500nの1つ以上から流体導管530までの流れに対して、流れを流入させる、流出させる、および/または流れを隔離するように、弁520a、520b、520nを回転させる、あるいは作動させるために、1つ以上の弁520a、520b、520nと動作的に通信してもよい。弁520a、520b、520nは、図2に関連して本明細書で説明した弁136であってもよく、またはこれに対応してもよい。
いくつかの態様および例において、少なくとも1つのプロセッサ404は、第1のフェーズおよび少なくとも第2のフェーズを含む注入プロトコルを実行するようにプログラムまたは構成されてもよい。注入プロトコルの第1のフェーズおよび第2のフェーズのそれぞれは、第1の流体対第2の流体の所望の定常状態比を含む、またはこれを定義する。様々な実施形態によれば、各フェーズの定常状態比は、第1の流体対第2の流体が100:0から、第1の流体対第2の流体が0:100までの範囲であってもよく、任意の中間比を含む。本明細書で説明するように、所望の定常状態比は、第1の流体の容量成分対第2の流体の容量成分に基づき、流体の質量、濃度、粘土、流量その他の特徴もまた、所望の定常状態比の基になる場合がある。様々な実施形態において、第1の流体は、撮像造影溶液であってもよく、第2の流体は、生理食塩水または乳酸リンゲル液などのフラッシング流体であってもよい。
いくつかの態様または例において、第1の流体は第1の流体リザーバ500aに収容されてもよく、第2の流体は第2の流体リザーバ500bに収容されてもよい。様々な流体リザーバの順序は変更されてもよく、例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、いくつかの実施形態では、第1の流体リザーバがリザーバ500bで、第2の流体リザーバが500aであってもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、第3の流体リザーバ500nは、第3の流体、または第1の流体または第2の流体の追加容量、あるいは異なる濃度の第1の流体または第2の流体を収容してもよい。注入プロトコルの第1のフェーズおよび第2のフェーズの所望の定常状態比は、第1の流体リザーバ500aおよび第2の流体リザーバ500bに関連付けられた第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bを選択的かつ独立的に作動させ、また第3の流体リザーバ500nに関連付けられた第3の駆動部品510nを任意で作動させることによって達成され得る。例えば、所望の定常状態比が、第1の流体50%に対して第2の流体50%の場合、第1の流体リザーバ500aおよび第2の流体リザーバ500bに関連付けられた第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bは、少なくとも1つのプロセッサ404によって、第1の流体および第2の流体の均等な送達が容易になるように、同じ速度で作動されてもよい。同様に、所望の定常状態比が、第1の流体75%に対して第2の流体25%の場合、第1の流体対第2の流体の3:1の比率での送達が容易になるように、第1の流体リザーバ500aに関連付けられた第1の駆動部品510aは、第2の流体リザーバ500bに関連付けられた第2の駆動部品510bの3倍の速度で作動されてもよい。所望の定常状態比が、第1の流体100%に対して第2の流体0%の場合は、第1の流体リザーバ500aに関連付けられた第1の駆動部品510aが作動され、第2の流体リザーバ500bに関連付けられた第2の駆動部品510bは作動されない。本開示の態様または例では、第1の流体は造影剤または別の撮像診断用流体であってもよく、第2の流体は、例えば、生理食塩水、乳酸リンゲル液、生理食塩水で希釈した造影剤の混合物などの希釈剤であってもよい。「造影剤」および「希釈剤」という用語は、本明細書では、本開示の特定の態様または例を説明するときに、第1の流体および第2の流体をそれぞれ指すために使用され得る。しかしながら、本開示の実施形態は、造影剤および希釈剤の第1の流体および第2の流体としての使用に限定されないことを理解されたい。
しかしながら、所望の定常状態流体比を達成するために、コントローラが様々な駆動部品に特定の比率で駆動するように命令するときは、1つ以上の流体流れ因子(例えば、前のフェーズの流体比、第1の流体、および少なくとも第2の流体の濃度および/または粘度の相違、1つ以上の流体リザーバ500a、500b、500nおよび流体導管530のインピーダンスおよび/または静電容量、ならびに/あるいは流体リザーバ500a、500b、500nおよび流体導管530内の流体力学)のために、観測される初期流体比が所望の定常状態比とは異なる場合があり、患者に送達される第1の流体と第2の流体との実際の比率は、所望の定常状態比を反映していない場合がある。本開示の態様または例は、流体注入器システム、コンピュータプログラム製品、ならびに最初に観測される流体比がより迅速かつ厳密に所望の流体比と合致するように、これらの流体流れ因子を補正する方法に関する。
例のいくつかの態様において、第1の流体対第2の流体の比率は、第1の流体リザーバ500aおよび第2の流体リザーバ500bの下流にある、流体導管530に関連付けられた比センサ540によって測定されてもよい。比センサ540は、少なくとも1つのプロセッサ404に動作的に接続されてもよい。この方法において、第1の流体リザーバ500aおよび第2の流体リザーバ500bに関連付けられた第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bは、比センサ540によって検知された通りの、第1の流体と第2の流体との所望の比率を達成するために、少なくとも1つのプロセッサ404によって所望の速度で作動されてもよい。検知された濃度に基づいて、少なくとも1つのプロセッサ404は、比センサ540で検知された実際の流体比が所望の比率と実質的に同じになるように、第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bの速度を増加または減少させてもよい。例のいくつかの態様において、比センサ540は、流体導管530を通過する流体の濃度を検知するように構成された濃度センサであってもよい。例の他の態様において、比センサ540は、流体導管530を通過する流体の粘度を検知するように構成された粘度センサであってもよい。例のいくつかの態様において、比センサ540は、流体の光屈折特性に基づいて、流体導管530を通過する流体の比率を検知するように構成された光屈折センサであってもよい。別の態様または例において、比センサ540は、濃度センサ、粘度センサ、および光屈折センサのうちの1つ以上の任意の組み合わせを含む、複数の比センサ540であってもよい。
図5~図8は、上述した流体流れ因子を考慮した本開示の態様または例による流量比曲線を、従来技術の流体注入器システムの流量比曲線との比較において示す。ここで図5を参照すると、所望の定常状態比が、造影剤などの第1の流体100%対、生理食塩水希釈剤などの第2の流体0%の第1のフェーズと、所望の定常状態比が、第1の流体95%対、第2の流体5%の第2のフェーズとを含む、注入プロトコルの流量比曲線が示されている。第1のフェーズの注入は、約0秒から約29秒までに生じ、第2のフェーズは、約29秒から約52秒までの注入中に生じる。流量比曲線602は、いくつかの従来技術の流体注入器システムおよびプロトコルの動作中に患者に送達された、実際に観測された第1の流体対第2の流体の比を示す。流量比曲線604は、本開示の様々なプロトコルによって、流体注入器システム100の動作中に患者に送達された、造影剤対希釈剤の実際の比を示す。図5からわかるように、流量比曲線602は、本明細書に記載されている1つ以上の流体流れ因子が原因で、造影剤対希釈剤の比が95%対5%の、所望の定常状態比に達することはない。これとは対照的に、流量比曲線604は、本明細書に記載のプロセスおよび/または方法(図12および図13を参照)の1つ以上を実行することによって、約32秒で造影剤95%対希釈剤5%の所望の定常状態比に達している。
図5と同様に、図6~図8は、様々な注入プロトコルの流量比曲線を示し、約0秒~約29秒で生じる第1のフェーズと、約29秒~約52秒で生じる第2のフェーズとを有する。図6~図8において、流量比曲線606、610、614は、いくつかの従来技術の流体注入器システムおよびプロトコルの動作中に患者に送達された第1の流体(造影剤など)対第2の流体(希釈剤など)の実際の比を示し、流量比曲線608、612、616は、本開示による流体注入器システム100の動作中に患者に送達された第1の流体(造影剤など)対第2の流体(希釈剤など)の実際の比を示す。図6~図8のそれぞれの注入プロトコルの第1のフェーズは、造影剤100%対希釈剤0%の所望の定常状態比を有する。図6の注入プロトコルの第2のフェーズは、造影剤75%対希釈剤25%の所望の定常状態比を有し、図7の注入プロトコルの第2のフェーズは、造影剤50%対希釈剤50%の所望の定常状態比を有し、図8の注入プロトコルの第2のフェーズは、造影剤25%対希釈剤75%の所望の定常状態比を有する。図6~図8からわかるように、従来技術の流体注入器システムに対応する流量比曲線606、610、614は、本開示の流体注入器システム100に対応する流量比曲線608、612、616と比較して、第2のフェーズの所望の定常状態比に達するまでにより時間が長くかかる。図5~図8に示す例は、第1のフェーズが造影剤100%対希釈剤0%の注入プロトコルを示しているが、注入プロトコルの第1のフェーズで、第1の流体対第2の流体の他の比率が使用されてもよく、従来の注入プロトコルを使用すると、所望の定常状態流量比に達する第2のフェーズにおいて同様の遅延がやはり観測される一方で、本明細書で説明する1つ以上の流体流れ因子を考慮したプロトコルを使用すると、定常状態流量比に達する時間が大幅に削減される。本明細書で説明する、1つ以上の流体流れ因子を考慮した様々なプロトコルを使用すると、第3の流体フェーズが定常状態に達する時間の、同様の削減がさらに観測される。
流量比曲線608、612、616の第2のフェーズが所望の定常状態の圧力比に達するまでの時間が削減されることにより、実際に患者に送達された第1の流体対第2の流体の容積比が、実質的に、プログラムされた注入プロトコルと確実に一致する。ここで図12および図13を参照すると、第2のフェーズの所望の定常状態比を達成するのに必要な時間を削減するための注入プロトコルを実行する方法800および900が説明されている。いくつかの態様または例において、方法800および900はそれぞれ、本明細書で図1~図4を参照して説明しているように、流体注入器システム100の少なくとも1つのプロセッサ404によって実行されてもよい。いくつかの態様または例において、方法800および900はそれぞれ、図4のメモリ408などの非一時的なコンピュータ可読媒体に命令として記憶されてもよく、その結果、命令は、少なくとも1つのプロセッサ404によって実行されると、少なくとも1つのプロセッサ404に方法800および/または方法900を実行させる。
まず図12を参照すると、ステップ802において、方法800は、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、第1のフェーズで指示された流体を注入するために、少なくとも1つの第1の駆動部品510aを作動させるステップを含み得る。本開示をわかりやすくするため、かつ簡素にするために、以下の方法は、第1のフェーズが第1の流体100%、第2の流体0%の注入プロトコルについて説明し、第1の駆動部品510aが作動することによって、第1の流体リザーバ500aが加圧されて、第1の流体が流体導管530の中に注入され、最終的に患者に注入される。いくつかの態様または例において、注入プロトコルの第1のフェーズは、第1の流体および第2の流体の両方を含む二系統流れフェーズであり、第1の流体に加えて第2の流体を含み、この場合、第2の流体リザーバ500bからくる第2の流体を加圧して注入するために、第2の駆動部品510bが作動される。同様に、注入プロトコルの第1のフェーズで指示された追加の流体は、関連付けられた追加の駆動部品510nを作動させることによって、追加の流体リザーバ500nから加圧されて注入されてもよい。駆動部品510a、510b、510nのいずれかを作動させるステップは、関連付けられた流体リザーバ500a、500b、500nの内部容積を低減するように、駆動部品510a、510b、510nを遠位に前進させることを含んでもよい。駆動部品510a、510b、510nは、定速度で、直線的に増加または減少する速度で、指数関数的に増加または減少する速度で、または他の任意の速度プロファイルで、前進されてもよい。1つ以上の駆動部品510a、510b、510nを作動させるステップは、少なくとも1つのプロセッサ404によって制御されてもよい。
流体注入器システム100が閉鎖系である態様または例では、方法800は、流体導管530からの流れが第2の流体リザーバ500bに入るのを防止するために、ステップ802の前に、第2の弁520bを閉じるステップをさらに含んでもよい。
引き続き図12を参照すると、方法800は、ステップ804において、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の注入プロトコルの第1のフェーズ中に、ステップ802において流体導管530に注入される第1の流体の圧力に対して、第2の流体リザーバ500b内の第2の流体を加圧するために、第2の駆動部品510bを作動させるステップをさらに含んでもよい。流体注入器システム100が閉鎖系である態様または例では、方法800は、第2の流体リザーバ500bと流体導管530との間の流体連通が可能になるように、ステップ804の前に、第2の弁520bを開くステップをさらに含んでもよい。
ステップ802において第1のフェーズが複数の流体を流体導管530に注入することを含む態様または例では、ステップ804において、第2の流体が、流体導管530内のすべての流体の全圧に対して加圧される。第2の流体リザーバ500bの第2の流体を加圧するステップは、流体導管530内の流体の圧力に反して、第2の駆動部品510bを前進させることを含んでもよく、これによって流体導管530内の流体が第2の流体リザーバ500bの方へ逆流するのを防止する。注入プロトコルの第2のフェーズにおける、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比は、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前に、第2の流体リザーバ500bを加圧するために第2の駆動部品510bが作動されなかった場合よりも速い速度で達成される(例えば、図5~図8を参照)。第2の流体リザーバ500bを加圧するために第2の駆動部品510bを作動させるステップは、少なくとも1つのプロセッサ404によって制御されてもよい。
いくつかの態様または例において、第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧するステップは、注入プロトコルの第2のフェーズのために、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態流量比を達成するように、第1の流体の圧力と第2の流体の圧力との圧力比を選択することを含む。いくつかの態様または例において、第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧するステップは、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体リザーバ500b内の第2の流体の圧力が、流体導管530内の第1の流体の圧力と実質的に等しくなるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含む。他の態様または例において、第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧するステップは、注入プロトコルの第1のフェーズから注入プロトコルの第2のフェーズへの移行時に、第2の流体リザーバ500b内の第2の流体の圧力が、流体導管530内の第1の流体の圧力の20%~150%になるように、第2の流体の圧力を徐々に増加させることを含む。より正確な流体流れプロファイルを取得することに加えて、本開示は、シリンジ同士の圧力に差があるときに生じる可能性がある、より高圧なシリンジからより低圧なシリンジへの逆流をさらに防止し得る(これについては2019年8月27日に「Fluid Injector System,Method of Preventing Fluid Backflow,and Computer Program Product」という名称で出願された国際出願US2019/048249号明細書を参照されたく、その開示内容は参照することにより本明細書に組み込まれる)。
引き続き図12を参照すると、方法800は、ステップ806において、注入プロトコルの第2のフェーズ中に、第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比が達成されるように、第2の流体リザーバ500bから流体導管530を通して第2の流体を注入するために、第2の駆動部品510bを作動させるステップをさらに含んでもよい。いくつかの態様または例において、注入プロトコルの第2のフェーズは、第2の流体に加えて第1の流体を含み、この場合、第1の流体リザーバ500aからくる第1の流体を加圧して注入するために、第1の駆動部品510aが作動される、または第1のフェーズから引き続き作動したままにされる。いくつかの態様または例において、ステップ806は、注入プロトコルの第2のフェーズ中に、流体導管530を通して、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比を達成するための所望の流量で第1の流体を注入するために、第1の駆動部品510aの速度を調節するステップをさらに含む。つまり、第1の駆動部品510aの速度は、注入プロトコルの第1のフェーズの所望の定常状態比から、注入プロトコルの第2のフェーズの所望の定常状態比へ移行するように調節されてもよい。
同様のプロトコルおよび方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、定常状態を達成するために流体流れに含まれる場合がある、第3またはそれ以上の流体を含んでもよいことが当業者には理解されよう。注入プロトコルの第2のフェーズで指示された追加の流体は、関連付けられた追加の駆動部品510nを作動させることによって、追加の流体リザーバ500nから加圧されて注入されてもよい。駆動部品510a、510b、510nのいずれかを作動させるステップは、関連付けられた流体リザーバ500a、500b、500nの内部容積を低減するように、駆動部品510a、510b、510nを遠位に前進させることを含んでもよい。駆動部品510a、510b、510nは、定速度で、直線的に増加または減少する速度で、指数関数的に増加または減少する速度で、または脈動速度プロファイルなどを含む他の任意の速度プロファイルで前進されてもよい。駆動部品510a、510b、510nを作動させるステップは、少なくとも1つのプロセッサ404によって制御されてもよい。
流体注入器システム100が閉鎖系である態様または例では、方法800は、流体導管530からの流れが第2の流体リザーバ500bに入るのを防止するために、ステップ804における第2の流体リザーバ500bを加圧するステップの前に、第2の弁520bを閉じるステップをさらに含んでもよい。また、ステップ804における第2の流体リザーバ500bを加圧するステップの前に第2の弁520bを閉じることによって、第2の流体リザーバ500bのコンプライアンス容積、ならびに第2の駆動部品510bに関連するシステムのゆるみによる、容積および加圧の影響も低減され得る。いくつかの態様または例において、ステップ802における注入プロトコルの第1のフェーズの注入の前に、第2の弁520bが閉じられてもよい。第2の弁520bが閉じると、第2の流体リザーバ500bは、流体導管530、および他の流体リザーバ500a、500nから隔離される。このようにして、第1の流体が逆流して第2の流体リザーバ500bに入ることが防止される。ステップ806における、注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第2の流体リザーバ500bの第2の流体を流体導管530に注入できるように、第2の弁520bが少なくとも部分的に開かれてもよい。第2の弁520bが開かれると、ステップ804において第2の流体リザーバ500bで生成された圧力が、(ステップ802において)以前に流体導管530に注入された流体の圧力に打ち勝つことができ、第2の流体が、加圧された第1の流体の圧力差、および第2の流体リザーバ500bを加圧することによるコンプライアンス効果を上回ることなく、流体導管530に進入して第1の流体と混合することが可能になり、これによって、注入プロトコルの第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比、および所望の流れプロファイルを達成するのに必要な時間を削減する。
ここで図13を参照すると、注入プロトコルの第2のフェーズの所望の定常状態比を達成するのに必要な時間を削減する別の方法が示されている。ステップ902において、方法900は、注入プロトコルの第1のフェーズ中に、注入プロトコルの第1のフェーズ用の所望の定常状態比で、1つ以上の流体リザーバ500a、500b、500nから流体導管530を通して少なくとも1つの流体を注入するために、駆動部品510a、510b、510nのうちの1つ以上を作動させるステップを含んでもよい。駆動部品510a、510b、510nのいずれかを作動させるステップは、関連付けられた流体リザーバ500a、500b、500nの内部容積を低減するように、駆動部品510a、510b、510nを遠位に前進させることを含んでもよい。駆動部品510a、510b、510nは、定速度で、直線的に増加または減少する速度で、指数関数的に増加または減少する速度で、または他の任意の速度プロファイルで、前進されてもよい。駆動部品510a、510b、510nを作動させるステップは、少なくとも1つのプロセッサ404によって制御されてもよい。
流体注入器システム100が閉鎖系である態様または例では、方法900は、流体導管530からの流れが第2の流体リザーバ500bに入るのを防止するために、ステップ902の前に、第2の弁520bを閉じるステップをさらに含んでもよい。
引き続き図13を参照すると、方法900は、ステップ904において、注入プロトコルの第2のフェーズの初期に、流体導管530を通して第1の流体および第2の流体を注入するために、第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bを作動させるステップをさらに含んでもよく、その結果、第2の流体リザーバ500bから移された第2の流体対、第1の流体リザーバ500aから移された第1の流体の容積の比は、第2のフェーズの第1の流体と第2の流体との、(例えば、変更された定常状態容積比としての)所望の定常状態比、ならびに所望の流れプロファイルを上回る。例えば、第2のフェーズの所望の定常状態比が、第1の流体90%に対して第2の流体10%の場合、第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bは、少なくとも1つのプロセッサ404によって、第1の流体80%に対して第2の流体20%の比率を生成するように作動されてもよい。第2の流体の比率を第1の流体に対して増加させることにより、流体導管530を通過する第1の流体の圧力に第2の流体が打ち勝つことを補助し、これによって、注入プロトコルの第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比、および所望の流れプロファイルを達成するのに必要な時間をさらに減少させる。したがって、第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比は、第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bが作動された結果、第1の流体リザーバ500aから移された第1の流体の容積に対する、第2の流体リザーバ500bから移された第2の流体の容積の比率が第2のフェーズの所望の定常状態比を上回らなかった場合よりも迅速に達成される。いくつかの実施形態において、二系統流れシステムのうち少ない方の流体の変更後の定常状態容積比は、少ない方の流体の所望の比成分の1.1倍から、最大で少ない方の流体の所望の比成分の5.0倍の範囲であってもよい。
流体注入器システム100が閉鎖系である態様または例では、方法900は、第2の流体リザーバ500bからの流れが流体導管530に入ることを可能にするために、ステップ904の前に、第2の弁520bを開くステップをさらに含んでもよい。
引き続き図13を参照すると、方法900は、ステップ906において、第2のフェーズの初期に続いて、第2のフェーズにおける第1の流体と第2の流体との容積比が、第2の所望の定常状態比および所望の流れプロファイルを達成するまで、ステップ904で注入された第1の流体に対する第2の流体の容積比を減少するために、第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bを作動させるステップをさらに含んでもよい。つまり、ステップ804の変更した容積比で、第1の流体および第2の流体を最初に注入した後に、第1の流体と第2の流体との比は、第2のフェーズの所望の定常状態比まで調節される。いくつかの実施形態において、所望の定常状態比までの調節は、患者に送達される流体の比が、第2のフェーズの所望の定常状態比に向かって円滑に調節されるように、経時的に徐々に実行されてもよい。他の実施形態によれば、所望の定常状態比までの調節は、一定期間後は迅速に調節されてもよい。特定のフェーズまたは特定の注入プロトコルの所望の定常状態比に対して、適切に変更された定常状態容積比は、例えば「参照テーブル」として、コントローラに関連付けられたメモリに記憶されてもよく、あるいは1つ以上のアルゴリズム的計算によって決定されてもよい。
いくつかの態様または例において、方法900は、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管530に注入される第1の流体の圧力に対して、第2の流体リザーバ500b内の第2の流体を加圧するために、第2の駆動部品510bを作動させるステップをさらに含んでもよい。第2の流体を加圧するステップは、本明細書で方法800のステップ804を参照して説明したのと同じ方法で実行されてもよい。流体注入器システム100が閉鎖系である態様または例では、方法900は、第2の流体リザーバ500bを加圧する前に、第2の弁520bを閉じるステップをさらに含んでもよい。第2の弁520bが閉じると、第2の流体リザーバ500bは、流体導管530、および他の流体リザーバ500a、500nから隔離される。このようにして、逆流して第2の流体リザーバ500bに入ることが禁止される。ステップ906における、注入プロトコルの第2のフェーズへの移行中に、第2の流体リザーバ500bの第2の流体を流体導管530に注入できるように、第2の弁520bが開かれてもよい。第2の弁520bが開かれると、第2の流体リザーバ500bで生成された圧力が、(ステップ902において)以前に流体導管530に注入された流体の圧力に打ち勝つことができ、第2の流体が流体導管530に進入することが可能になり、注入プロトコルの第2のフェーズの所望の定常状態比を達成するのに必要な時間が削減される。
いくつかの態様または例において、方法800、900は、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管530内の第1の流体の圧力を低下させるために、第1の駆動部品510aの作動を停止させる、または速度を低下させるステップをさらに含んでもよい。第1の駆動部品510aの速度低下が停止することにより、注入プロトコルの第2のフェーズの開始当初は、流体導管530内の流体圧は一時的に低下する。その結果、第2のフェーズの開始時に流体導管530に注入された第2の流体は、流体導管530内の第1の流体の低下した圧力に打ち勝ちさえすればよく、第1の駆動部品510aが減速されなかった場合よりも、注入プロトコルの第2のフェーズの所望の定常状態比を速く達成することが可能になる。第2の流体が流体導管530への流入を開始すれば、第1の駆動部品510aの速度は、第2のフェーズの所望の定常状態比を達成するために注入プロトコルによって指示された速度に戻されてもよい。
いくつかの態様または例において、方法800、900は、注入プロトコルの第2のフェーズに移行する前の注入プロトコルの第1のフェーズ中に、流体導管530から第2の流体リザーバ500bに向かって流体が逆流するのを防止するために、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するステップをさらに含んでもよい。いくつかの態様または例において、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するステップは、流体導管530内に衝撃波面を生成して、流体導管530内の流体が第2の流体リザーバ500bの方へ流れるのを防止するために、第2の駆動部品510bを脈動させるステップを含んでもよい。第2の駆動部品510bを脈動させる例示的なプロセスおよび方法は、国際出願US2019/048249号明細書に記載されている。
いくつかの態様または例において、注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するステップは、駆動部品510a,510b,510nの1つ以上を定速度で前進させること、駆動部品510a,510b,510nの1つ以上の速度を直線的に増加させること、ならびに/または駆動部品510a,510b,510nの1つ以上の速度を指数関数的に増加させることを含んでもよい。図9~図11は、注入プロトコルの第2のフェーズ中の、第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bの様々なモータ速度プロファイルを示す。まず図9を参照すると、第1の駆動部品510aのモータ速度プロファイル702が、第2の駆動部品510bのモータ速度プロファイル704と比較されている。図9からわかるように、モータ速度プロファイル702、704は両方とも、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比で、モータ速度に対応する定速度で、ゼロから定速度まで徐々に増加している。しかしながら、第2の流体のモータ速度プロファイル704は、モータ速度プロファイル702に対して、より速い速度でその定速度に向かって増加している。モータ速度プロファイル702、704に従って第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bをそれぞれ作動させた結果として、最初は第2の流体がより速い速度かつより大きい容積で送達され、これによって流体導管530内の第1の流体の圧力に打ち勝っている。このようにして、モータ速度プロファイル702、704が同じ速度でそのそれぞれの定速度に向かって増加する場合よりも、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比が速く達成される。
図9と同様に、図10および図11は、第1の駆動部品510aのモータ速度プロファイル706、710と、第2の駆動部品510bのモータ速度プロファイル708、712との比較を示す。図10および図11の両方において、第2の駆動部品510bのモータ速度プロファイル708、712は、当初は第1の駆動部品510aのモータ速度プロファイルよりも速い速度で増加する。また、モータ速度プロファイル708、712はそれぞれ初期スパイクを含み、その間にモータ速度は定速度を超えて最大速度まで増加し、その後速度は定速度まで減少する。モータ速度プロファイル708、712のスパイクは、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比をより速く達成するために、流体導管530内の第1の流体の圧力に打ち勝つ効果を高める。
閉じた流体注入器システム100(例えば、図1および図2の流体注入器システム100)のいくつかの態様または例において、少なくとも1つのプロセッサ404は、単一フェーズを含む注入プロトコルを実行するようにプログラムまたは構成されてもよく、単一フェーズは、第1の駆動部品510aを作動させることによって第1の流体リザーバ500aから流体導管530に送達される少なくとも第1の流体と、第2の駆動部品510bを作動させることによって第2の流体リザーバ500bから流体導管530に送達される少なくとも第2の流体とを含む、二系統流れフェーズである。このような単一フェーズの複数流体注入プロトコルは、少なくとも第2の流体に対する、第1の流体の所望の定常状態比を含む、またはこれを定義し得る。様々な実施形態によれば、単一フェーズにおける流体の定常状態比は、第1の流体対第2の流体が99:1から、第1の流体対第2の流体が1:99までの範囲で、任意の中間比を含んでもよい。
注入プロトコルの第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比は、第1の流体リザーバ500aおよび第2の流体リザーバ500bに関連付けられた第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510b、ならびに第1の弁520aおよび第2の弁520bを選択的かつ独立的に作動させることと、第3の流体リザーバ500nに関連付けられた第3の駆動部品510nおよび第3の弁520nを任意で作動させることとによって達成されてもよい。所望の流体比に影響を及ぼす1つ以上の流体流れ因子(例えば、2つ以上の流体の流体比、2つ以上の流体の濃度および/または粘度の差、システムのゆるみ、2つ以上の流体リザーバのインピーダンスおよび/または静電容量)の影響を補正するために、コントローラ404は、患者に実際に送達される第1の流体対第2の流体の容積比を、プログラムされた注入プロトコルと実質的に一致させるために、特定の速度で駆動したり特定の時間に開いたりするように、様々な駆動部品および弁に命令する。
流体注入器システム100が閉鎖系である態様または例では、第1の弁520aおよび第2の弁520bは、当初は閉じられていてもよい。コントローラ404は、第1の流体リザーバ500a内の第1の流体を第1の圧力まで加圧するように第1の駆動部品510aに命令し、かつ第2の流体リザーバ500b内の第2の流体を第2の圧力まで加圧するように第2の駆動部品510bに命令し得る。第1の流体リザーバ500aおよび第2の流体リザーバ500bの加圧中は、第1の弁520aおよび第2の弁520bが閉じた状態になるため、第1の流体および第2の流体は流体導管530から隔離される。流体流れ因子に応じて、第1の圧力は低くてもよく、実質的に等しくてもよく、あるいは第2の圧力よりも高くてもよい。いくつかの態様または例において、第1の流体の圧力に対して第2の流体を加圧するステップは、第1の流体と第2の流体との所望の定常状態流量比と合致する、所望の初期流量比を達成するように、第1の流体の圧力と第2の流体の圧力との圧力比を選択することを含む。
所望の第1および第2の圧力に達すると、第1の弁520aおよび第2の弁520bが開かれ、第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bは作動し続け、これによって、加圧された第1の流体および第2の流体が、第1のリザーバ500a、第2のリザーバ500bから、第1の弁520aおよび第2の弁520bを通って流体導管530に送達されることが可能になる。第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bは、定速度で、直線的に増加または減少する速度で、指数関数的に増加または減少する速度で、または他の任意の速度プロファイルで、前進されてもよい。第1の弁520aおよび第2の弁520bを開く前の、第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bの作動速度は、第1の弁520aおよび第2の弁520bを開いた後の作動速度に対して、増加する、減少する、または同じままであってもよい。第1の流体と第2の流体との所望の定常状態比は、第1の流体リザーバ500aおよび第2の流体リザーバ500bを加圧するために第1の駆動部品510aおよび第2の駆動部品510bが作動されなかった場合よりも速い速度で達成される。
同様のプロトコルおよび方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、定常状態を達成するために流体流れに含まれる場合がある、第3またはそれ以上の流体を含んでもよいことが当業者には理解されよう。注入プロトコルの第2のフェーズで指示された追加の流体は、関連付けられた追加の駆動部品510nおよび追加の弁520nを作動させることによって、追加の流体リザーバ500nから加圧されて注入されてもよい。本明細書で説明するように、駆動部品510a、510b、510nおよび弁520a、520b、520nの作動は、少なくとも1つのプロセッサ404によって制御されてもよい。
流体注入器システムの例、その動作の方法、およびコンピュータプログラム製品が前述の説明で提供されたが、本開示の範囲および精神から逸脱することなく、当業者がこれらの例に修正および改変を加えてもよい。したがって、前述の説明は制限ではなく例示が意図されている。上述した本開示は添付の特許請求の範囲によって定義され、特許請求の範囲の均等物の意味および範囲に属する、本開示に対するあらゆる変更は、特許請求の範囲内に含まれるものとする。
11 近位端
12 シリンジ
13 シリンジポート
14 プランジャ
17 チューブセット
17a 第1の流体導管
17b 第2の流体導管
19 遠位端
20 流体導管
100 流体注入器システム
102 注入器ハウジング
103 ピストン
118 バルク流体コネクタ
120 バルク流体供給源
124 ユーザインターフェース
126 制御ボタン
130 複数回使用ディスポセット(MUDS)
132 シリンジ
134 MUDS流路
136 弁
148 マニホールド
150 流体入口ライン
152 流体出口ライン
190 一回使用ディスポセット(SUDS)
192 接続ポート
208 SUDS流体ライン
400 電子制御装置
404 プロセッサ(コントローラ)
408 メモリ
410 入力部品
412 出力部品
500a 第1の流体リザーバ
500b 第2の流体リザーバ
500n 第3の流体リザーバ
510a 第1の駆動部品
510b 第2の駆動部品
510n 第3の駆動部品
520a 第1の弁
520b 第2の弁
520n 第3の弁
530 流体導管
540 比センサ
602 流量比曲線
604 流量比曲線
606 流量比曲線
608 流量比曲線
610 流量比曲線
612 流量比曲線
614 流量比曲線
616 流量比曲線
702 モータ速度プロファイル
704 モータ速度プロファイル
706 モータ速度プロファイル
708 モータ速度プロファイル
710 モータ速度プロファイル
712 モータ速度プロファイル
800 方法
900 方法

Claims (27)

  1. 少なくとも第1のフェーズおよび第2のフェーズを含む注入プロトコルを実行するように構成される流体注入器システムであって、前記第2のフェーズは前記第1のフェーズの後に続き、
    前記流体注入器システムは、
    第1の駆動部品および第2の駆動部品に動作的に関連付けられた制御装置であって、前記第1の駆動部品は、第1の流体リザーバから、流体導管を通して、第1の流体を加圧して注入するように構成され、前記第2の駆動部品は、第2の流体リザーバから、前記流体導管を通して、第2の流体を加圧して注入するように構成される、制御装置
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記注入プロトコルの前記第1のフェーズ中に、前記第1の流体および前記第2の流体のうちの少なくとも1つを、第1の所望の定常状態比で、前記流体導管を通して注入するために、前記第1の駆動部品および前記第2の駆動部品のうちの少なくとも1つを作動させ、
    前記注入プロトコルの前記第2のフェーズの初期に、前記第1の流体リザーバから移された前記第1の流体に対する、前記第2の流体リザーバから移された前記第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を上回るように、前記第1の流体および前記第2の流体を前記流体導管を通して注入するために、前記第1の駆動部品および前記第2の駆動部品を作動させ、
    前記第2のフェーズの前記初期に続いて、前記容積比が前記第2のフェーズにおける前記第1の流体と前記第2の流体との前記第2の所望の定常状態比に達するまで、前記容積比を減少させるために、前記第1の駆動部品および前記第2の駆動部品の少なくとも1つを作動させる、ようにプログラムまたは構成される、
    少なくとも1つのプロセッサを備える、
    流体注入器システム。
  2. 前記第1の流体が造影剤を含み、前記第2の流体が希釈剤を含む、請求項1に記載の流体注入器システム。
  3. 前記第2のフェーズにおける前記第1の流体と前記第2の流体との前記第2の所望の定常状態比が、前記第1の流体および前記第2の流体を前記流体導管を通して注入するために、前記第1の駆動部品および前記第2の駆動部品が作動した結果、前記第1の流体リザーバから移された前記第1の流体に対する、前記第2の流体リザーバから移された前記第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を超えない場合よりも速い速度で達成される、請求項1または2に記載の流体注入器システム。
  4. 前記少なくとも1つのプロセッサが、前記注入プロトコルの前記第2のフェーズに移行する前の、前記注入プロトコルの前記第1のフェーズ中に、前記第1の駆動部品の作動を停止させる、または速度を低下させる、ようにさらにプログラムまたは構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
  5. 少なくとも、前記第1の流体リザーバと前記流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、前記第2の流体リザーバと前記流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、
    前記少なくとも1つのプロセッサが、前記注入プロトコルの前記第1のフェーズから、前記注入プロトコルの前記第2のフェーズへの移行中に、前記第1の流体リザーバおよび前記流体導管から前記第2の駆動部品を隔離する前記第2の弁を開くようにさらにプログラムまたは構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
  6. 前記少なくとも1つのプロセッサが、前記注入プロトコルの前記第2のフェーズに移行する前の、前記注入プロトコルの前記第1のフェーズ中に、前記流体導管内の前記第1の流体の圧力に対して、前記第2の流体を加圧するために、前記第2の駆動部品を作動させるようにさらにプログラムまたは構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
  7. 少なくとも、前記第1の流体リザーバと前記流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、前記第2の流体リザーバと前記流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、
    前記少なくとも1つのプロセッサが、前記流体導管内の前記第1の流体の前記圧力に対して前記第2の流体を加圧する前に、前記第2の弁を閉じるようにさらにプログラムまたは構成される、請求項6に記載の流体注入器システム。
  8. 前記少なくとも1つのプロセッサが、前記注入プロトコルの前記第2のフェーズに移行する前の、前記注入プロトコルの前記第1のフェーズ中に、前記第1の流体が逆流して前記第2の流体リザーバに入るのを防止するために、前記注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するようにさらにプログラムまたは構成される、請求項1から7のいずれか一項に記載の流体注入器システム。
  9. 前記注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節することが、前記第2の駆動部品を定速度で前進させること、前記第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および前記第2の駆動部品の前記速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の流体注入器システム。
  10. 流体注入器システムを使用して、注入プロトコルを実行するように構成されるコンピュータプログラム製品であって、前記注入プロトコルは少なくとも、第1のフェーズと、前記第1のフェーズの後に続く第2のフェーズとを含み、
    前記コンピュータプログラム製品は、
    前記流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、
    前記注入プロトコルの前記第1のフェーズ中に、第1の流体および第2の流体のうちの少なくとも1つを、流体導管を通して第1の所望の定常状態比で注入するために、第1の流体リザーバから前記流体導管を通して、前記第1の流体を加圧して注入するように構成された第1の駆動部品、および第2の流体リザーバから前記流体導管を通して、前記第2の流体を加圧して注入するように構成された第2の駆動部品のうちの少なくとも1つを作動させ、
    前記注入プロトコルの前記第2のフェーズの初期に、前記第1の流体リザーバから移された前記第1の流体に対する、前記第2の流体リザーバから移された前記第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を上回るように、前記第1の流体および前記第2の流体を前記流体導管を通して注入するために、前記第1の駆動部品および前記第2の駆動部品を作動させ、
    前記第2のフェーズの前記初期に続いて、前記容積比が前記第2のフェーズにおける前記第1の流体と前記第2の流体との前記第2の所望の定常状態比に達するまで、前記容積比を減少させるために、前記第1の駆動部品および前記第2の駆動部品の少なくとも1つを作動させる、
    1つ以上の命令を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体
    を備える、コンピュータプログラム製品。
  11. 前記第1の流体が造影剤を含み、前記第2の流体が希釈剤を含む、請求項10に記載のコンピュータプログラム製品。
  12. 前記第2のフェーズにおける前記第1の流体および前記第2の流体の前記第2の所望の定常状態比が、前記第1の流体および前記第2の流体を前記流体導管を通して注入するために、前記第1の駆動部品および前記第2の駆動部品が作動した結果、前記第1の流体リザーバから移された前記第1の流体に対する、前記第2の流体リザーバから移された前記第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を超えない場合よりも速い速度で達成される、請求項10または11に記載のコンピュータプログラム製品。
  13. 前記1つ以上の命令が、前記流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサにさらに、前記注入プロトコルの前記第2のフェーズに移行する前の、前記注入プロトコルの前記第1のフェーズ中に、前記第1の駆動部品の作動を停止させる、または速度を低下させる、請求項10から12のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
  14. 前記流体注入器システムが、少なくとも、前記第1の流体リザーバと前記流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、前記第2の流体リザーバと前記流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、
    前記1つ以上の命令が、前記流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサにさらに、前記注入プロトコルの前記第1のフェーズから、前記注入プロトコルの前記第2のフェーズへの移行中に、前記第1の流体リザーバおよび前記流体導管から前記第2の駆動部品を隔離する前記第2の弁を開かせる、請求項10から13のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
  15. 前記1つ以上の命令が、前記流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサにさらに、前記注入プロトコルの前記第2のフェーズに移行する前の、前記注入プロトコルの前記第1のフェーズ中に、前記流体導管内の前記第1の流体の圧力に対して前記第2の流体を加圧するために、前記第2の駆動部品を作動させる、請求項10から14のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
  16. 前記流体注入器システムが、少なくとも、前記第1の流体リザーバと前記流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、前記第2の流体リザーバと前記流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、
    前記1つ以上の命令が、前記流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサにさらに、前記流体導管内の前記第1の流体の前記圧力に対して前記第2の流体を加圧する前に、前記第2の弁を閉じさせる、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
  17. 前記1つ以上の命令が、前記流体注入器システムの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサにさらに、前記注入プロトコルの前記第2のフェーズに移行する前の、前記注入プロトコルの前記第1のフェーズ中に、前記第1の流体が逆流して前記第2の流体リザーバに入るのを防止するために、前記注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節させる、請求項10から16のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
  18. 前記注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節することが、前記第2の駆動部品を定速度で前進させること、前記第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および前記第2の駆動部品の前記速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含む、請求項10から17のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム製品。
  19. 流体注入器システムを使用して、少なくとも第1のフェーズおよび第2のフェーズを含む注入プロトコルを実行する方法であって、前記第2のフェーズは前記第1のフェーズの後に続き、
    前記方法は、
    第1の駆動部品および第2の駆動部品に動作的に関連付けられた制御装置を提供するステップであって、前記第1の駆動部品は、第1の流体リザーバから、流体導管を通して、第1の流体を加圧して注入するように構成され、前記第2の駆動部品は、第2の流体リザーバから、前記流体導管を通して、第2の流体を加圧して注入するように構成される、ステップと、
    前記注入プロトコルの前記第1のフェーズ中に、前記第1の流体および前記第2の流体のうちの少なくとも1つを、第1の所望の定常状態比で、前記流体導管を通して注入するために、前記第1の駆動部品および前記第2の駆動部品のうちの少なくとも1つを作動させるステップと、
    前記注入プロトコルの前記第2のフェーズの初期に、前記第1の流体リザーバから移された前記第1の流体に対する、前記第2の流体リザーバから移された前記第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を上回るように、前記第1の流体および前記第2の流体を前記流体導管を通して注入するために、前記第1の駆動部品および前記第2の駆動部品を作動させるステップと、
    前記第2のフェーズの前記初期の後に続く前記第2のフェーズにおいて、前記容積比が前記第1の流体と前記第2の流体との前記第2の所望の定常状態比に達するまで、前記容積比を減少させるために、前記第1の駆動部品および前記第2の駆動部品の少なくとも1つを作動させるステップと、
    を含む、方法。
  20. 前記第1の流体が造影剤を含み、前記第2の流体が希釈剤を含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記第2のフェーズにおける前記第1の流体と前記第2の流体との前記第2の所望の定常状態比が、前記第1の流体および前記第2の流体を前記流体導管を通して注入するために、前記第1の駆動部品および前記第2の駆動部品が作動した結果、前記第1の流体リザーバから移された前記第1の流体に対する、前記第2の流体リザーバから移された前記第2の流体の容積比が、第2の所望の定常状態比を超えない場合よりも速い速度で達成される、請求項19または20に記載の方法。
  22. 前記注入プロトコルの前記第2のフェーズに移行する前の、前記注入プロトコルの前記第1のフェーズ中に、前記第1の駆動部品の作動を停止させる、または速度を低下させるステップをさらに含む、請求項19から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記流体注入器システムが、少なくとも、前記第1の流体リザーバと前記流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、前記第2の流体リザーバと前記流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、
    前記方法が、前記注入プロトコルの前記第1のフェーズから、前記注入プロトコルの前記第2のフェーズへの移行中に、前記第1の流体リザーバおよび前記流体導管から前記第2の駆動部品を隔離する前記第2の弁を開くステップをさらに含む、請求項19から22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記注入プロトコルの前記第2のフェーズに移行する前の、前記注入プロトコルの前記第1のフェーズ中に、前記流体導管内の前記第1の流体の圧力に対して、前記第2の流体を加圧するために、前記第2の駆動部品を作動させるステップをさらに含む、請求項19から23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記流体注入器システムが、少なくとも、前記第1の流体リザーバと前記流体導管との流体連通を制御する第1の弁と、前記第2の流体リザーバと前記流体導管との流体連通を制御する第2の弁とをさらに備え、
    前記方法が、前記流体導管内の前記第1の流体の前記圧力に対して前記第2の流体を加圧する前に、前記第2の弁を閉じるステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記注入プロトコルの前記第2のフェーズに移行する前の、前記注入プロトコルの前記第1のフェーズ中に、前記第1の流体が前記第2の流体リザーバへ逆流するのを防止するために、前記注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するステップをさらに含む、請求項19から25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記注入プロトコルの少なくとも1つのプロパティを調節するステップが、前記第2の駆動部品を定速度で前進させること、前記第2の駆動部品の速度を直線的に増加させること、および前記第2の駆動部品の前記速度を指数関数的に増加させること、のうちの少なくとも1つを含む、請求項26に記載の方法。
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