JP2024052398A - 冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物、冷凍生地 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリューム、歩留まり、食感を向上させ、さらに冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮しても良好なボリューム、外観、食感を付与することができる、冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物、及び冷凍生地を提供することである。【解決手段】上記課題を解決するために、(A)食用油脂に(B)アスコルビン酸又はその塩類から選ばれる1種以上の物質、及び(C)至適温度が40~60℃かつ至適pHが6~8である、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素から選ばれる1種以上の酵素を含有する、冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物であって、前記製パン用油脂組成物100g中に、(B)を0.10~0.40g、及び(C)を650~5200U含有する冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物、及び冷凍生地に関する。
手軽に食事やおやつとして喫食できるパンは根強い人気があり、デニッシュやクロワッサンなどのペストリー、コッペパンなどの菓子パン、食パンなどの食事パン、これらよりも硬めの食感を有するハード系のパンなど、様々な種類のパンが販売されている。
焼きたてのパンを簡便に消費者へ提供する技術として、製造したパン生地を冷凍し、これを冷凍状態で保管、流通し、店頭や工場などで焼成し、消費者へ提供する冷凍生地製法が広く普及している。パンの製造工程は生地の仕込み、分割、成型、発酵、焼成の工程に大きく分けられるが、冷凍生地には分割前の生地玉の状態で冷凍したものや成型後に冷凍したものがある。特に成型後の冷凍生地は、熟練技術者を必要とせず、解凍、発酵を行うだけでパンの売れ行きや販売予測に応じて数を調整して焼成、販売ができるため、簡便性、省力化、生産性などの観点からニーズが高まっている。
しかし、冷凍生地では冷凍保管中に生地に含まれる水分が氷結晶となることで生地へのダメージが生じるため、冷凍期間に比例して焼成後のパンのボリュームが低下し、また食感も硬くなるという課題がある。そのため、長期にわたって冷凍保管されても、ボリュームや食感に優れた冷凍生地が望まれている。
また、簡便性の高い冷凍生地であっても、焼成後に良好なボリュームや外観を得るためには数時間を要する解凍、発酵工程が必要であるため、近年の人手不足や人件費の高騰などを背景に、解凍、発酵工程にかかる時間を短縮したいというニーズが高まっている。しかし、解凍、発酵工程にかかる時間を短縮するとパンのボリュームや食感が低下し、また、焼き色のムラや火ぶくれなどの外観不良が発生しやすくなる。
特許文献1~3には、冷凍生地の焼成後のパンのボリュームを向上させるために、生地中のグルテンを架橋させる作用を有するアスコルビン酸を、冷凍生地中に添加する方法が記載されている。しかし、アスコルビン酸は冷凍保管によるパンの生地ダメージを軽減し、焼成後のパンのボリュームを向上させる効果をもつが、3ヵ月を超えるような長期保管後のボリュームの低下を抑制するには十分ではない。また、アスコルビン酸を冷凍生地へ添加することで生地の収縮性が高まり、製造時に生地の物性が硬くなる弊害がある。パンの種類によって程度の差はあるが、生地の物性が硬くなることで、生地配合の調整や製造機器の設定調整をする必要が生じ、また、成型しにくくなるため作業性が低下する。さらに、生地の物性が硬くなることで、ミキシング時の生地の損傷、分割後の生地重量のバラツキが生じやすくなるため、焼成後では生地表面や底部の割れ、大きさのバラつきなどの品質不良が生じ、歩留まりが低下しやすくなる。特に、ペストリーでは生地を薄く圧延してから切断、成型をするため、生地が硬いと生地の圧延から切断までの間に生地が縮むことで重量のバラつきが大きくなり、歩留まりへの影響が大きい。また、アスコルビン酸を添加した焼成後のパンは食感が硬くなり、ソフトさや歯切れの良さが低下する。さらに、アスコルビン酸を冷凍生地へ添加しても解凍、発酵工程にかかる時間を短縮する効果は得られない。
特許文献1では特定の融点を有する油脂へアスコルビン酸を含有させることで生地の物性が硬くなることや食感の低下を抑制しているが、アスコルビン酸を加えない場合と比べその効果は十分ではない。また、冷凍生地の解凍、発酵工程にかかる時間を短縮する効果は得られない。
特許文献2には、水溶性大豆多糖類とアスコルビン酸を冷凍生地に配合することで、冷凍障害の抑制や食感が改善することが記載されている。しかし、水溶性大豆多糖類とアスコルビン酸の配合は、短期間冷凍保管したパンのボリュームを向上させる効果があるものの、長期間冷凍保管した場合では、焼成後のパンのボリュームを向上させる作用が低下して十分なボリュームを得られなくなる。また、アスコルビン酸の影響により、パン生地の物性が硬くなるので、冷凍生地の製造における作業性や焼成品の歩留まりが下がることになる。さらに、冷凍生地の解凍、発酵工程にかかる時間を短縮する効果も得られない。
特許文献3には、アスコルビン酸とアスコルビン酸オキシダーゼを冷凍生地に配合することで、冷凍障害の抑制や焼成後のパンのボリュームが向上することが記載されている。しかし、アスコルビン酸とアスコルビン酸オキシダーゼの配合は、パン生地の物性が硬くなるため、冷凍生地の製造における作業性や焼成品の歩留まりが下がることになる。さらに、冷凍生地の解凍、発酵工程にかかる時間を短縮する効果も得られない。
特開2019-4780号公報 国際公開第2014/017139号 特開平9-56323号公報
冷凍生地におけるパンの焼成後のボリュームや食感を改善するための既存の方法は、冷凍生地の製造時における良好な作業性、焼成後のパンにおける十分なボリューム、歩留まり、良好な食感、及び解凍、発酵工程を短縮した際の良好なボリューム、外観、食感を全て満たすものではない。そのため、これら課題を改善した冷凍生地を得ることができる製パン用油脂組成物が望まれている。
すなわち、本発明の課題は、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリューム、歩留まり、食感を向上させ、さらに冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮しても良好なボリューム、外観、食感を付与することができる、冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物、及び冷凍生地を提供することである。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、食用油脂にアスコルビン酸又はその塩類から選ばれる1種以上の物質、及び至適温度が40~60℃かつ至適pHが6~8であるマルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素から選ばれる1種以上の酵素を含有する製パン用油脂組成物を冷凍生地に配合することによって、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリューム、歩留まり及び食感を向上させ、さらに冷凍生地の解凍、発酵工程における時間を短縮できるという知見に至り、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の[1]、[2]、[3]である。
[1]
(A)食用油脂に(B)アスコルビン酸又はその塩類から選ばれる1種以上の物質、及び(C)至適温度が40~60℃かつ至適pHが6~8である、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素から選ばれる1種以上の酵素を含有する、冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物であって、前記製パン用油脂組成物100g中に、(B)を0.10~0.40g、及び(C)を650~5200U含有する冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物。
[2]
(D)至適温度が40~60℃かつ至適pHが4~6であるオリゴ糖生成酵素を含有する、請求項1に記載の冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物であって、前記製パン用油脂組成物100g中に、(D)を60~480U含有する[1]に記載の冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物。
[3]
穀粉100質量部に対して、[1]又は[2]に記載の冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物を3~10質量部含有する冷凍生地。
本発明によれば、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリューム、歩留まり、食感を向上させ、さらに冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮しても良好なボリューム、外観、食感を付与することができる、冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物を提供することができる。
以下、本発明に係る冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物、冷凍生地の実施形態を詳細に説明する。
[冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物]
本発明の冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物は、(A)食用油脂に(B)アスコルビン酸又はその塩類から選ばれる1種以上の物質、及び(C)至適温度が40~60℃かつ至適pHが6~8であるマルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素から選ばれる1種以上の酵素を含有する、冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物であって、前記製パン用油脂組成物100g中に、(B)を0.10~0.40g、及び(C)を650~5200U含有する、冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物である。
冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物の形態は、本発明の効果が奏されるものであれば、特に制限されるものではない。冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物の形態としては、例えば、ショートニング、油中水型乳化物、水中油型乳化物などが挙げられる。
((A)食用油脂)
食用油脂は、食用に適する油脂であれば、特に制限されるものではない。食用油脂としては、例えば、牛脂、豚脂、魚油、パーム油、パーム核油、菜種油、大豆油、コーン油などの天然の動植物油脂及びこれらの硬化油、極度硬化油、エステル交換油などが挙げられる。また、これらの食用油脂は、単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
食用油脂にアスコルビン酸又はその塩類、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素を分散して油脂組成物とし、油脂組成物として生地に混合することにより、効率的かつ均一に冷凍生地に各成分を分散することができる。
また、食用油脂は、生地へ練り込むことで、グルテンの形成を促す作用を有する。このグルテン形成の促進作用は、食用油脂中に含有するアスコルビン酸又はその塩類と、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素の冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリューム、歩留まり、食感、及び冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮した際のボリューム、外観、食感を改善する作用を相乗的に向上させることができる。
一方、アスコルビン酸又はその塩類、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素を食用油脂に分散しないで用いた場合では、効率的かつ均一に冷凍生地へ分散することができないので、アスコルビン酸又はその塩類とマルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素の冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリューム、歩留まり、食感、及び冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮した際のボリューム、外観、食感を改善する作用を十分に向上させることは期待できない。特にアスコルビン酸又はその塩類は、即効性の酸化剤となるため、これらを食用油脂に分散しないで用いた場合では、生地中のグルテンを架橋させる作用が強く働きすぎてしまい、生地が硬くなることによる作業性、歩留まり、食感の低下が起こりやすくなる。
食用油脂は、冷凍生地への混合性、及びアスコルビン酸又はその塩類、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素との相乗効果の観点から、硬過ぎず、軟らか過ぎない物性が必要である。生地に添加される食用油脂は一般的に20℃前後に調温されてから使用されるため、食用油脂の物性としては、特に制限されるものではないが、例えば、(A)食用油脂の20℃におけるSFC(固体脂含量)が4%以上45%以下であるものが好ましい。下限値としては、より好ましくは6%以上、更に好ましくは8%以上、特に好ましくは10%以上である。一方、上限値としては、より好ましくは30%以下、更に好ましくは20%以下、特に好ましくは16%以下である。食用油脂の20℃におけるSFCがこれらの範囲よりも低い場合では、本発明の油脂組成物が軟らかくなり過ぎることでパン生地製造時に生地と混合機器との間で滑りが生じ、生地の混合や油脂組成物の生地への分散が十分にできないため、本発明の効果が発揮されにくくなる。一方、食用油脂の20℃におけるSFCがこれらの範囲よりも高い場合では、本発明の油脂組成物が硬くなり過ぎることでパン生地製造時に油脂組成物が生地へ十分に分散されず本発明の効果が発揮されにくくなる。そのため、食用油脂の20℃におけるSFC(固体脂含量)を4%以上45%以下とすることにより、本発明の効果をより一層発揮することができる。
なお、固体脂含量の測定は、例えば、測定装置として「SFC-2000R」(アステック(株)製)を使用して「2.2.9 固体脂含量(NMR法):基準油脂分析試験法2013」に準じて測定することができる。
((B)アスコルビン酸又はその塩類)
本発明に含有するアスコルビン酸又はその塩類は、冷凍生地中のグルテン同士の結びつきを強化し、冷凍による生地へのダメージを低減させることにより、生地の発酵から焼成工程におけるガス保持力が高まり、解凍後に焼成したパンのボリューム向上効果が得られる。
アスコルビン酸又はその塩類の含有量は、特に制限されるものではない。アスコルビン酸又はその塩類の含有量としては、本発明の製パン用油脂組成物100g中に、0.10g以上、0.40g以下である。下限値としては、より好ましくは0.15g以上である。一方、上限値としては、より好ましくは0.30g以下である。なお、本発明の製パン用油脂組成物を穀粉100gに対して3~10g含有させた場合では、アスコルビン酸又はその塩類の含有量としては、0.003g以上、0.040g以下であり、上限値として好ましくは0.020g以下である。
アスコルビン酸又はその塩類の含有量を上記範囲とすることで、冷凍による生地へのダメージを低減し、生地の発酵から焼成工程におけるガス保持力が高まるため、冷凍生地における焼成後のパンに十分なボリュームを付与することができる。
なお、アスコルビン酸又はその塩類の含有量が、本発明の製パン用油脂組成物100g中で0.10g未満の場合では、冷凍による生地ダメージの抑制、及び発酵工程でのガス保持力が低下するため、焼成後のパンのボリュームを向上させる効果、及び冷凍生地の解凍、発酵工程における時間を短縮できる十分な効果が得られない。一方、アスコルビン酸又はその塩類の含有量が、本発明の製パン用油脂組成物100g中で0.40gより多い場合では、生地が硬くなり過ぎてしまい、冷凍生地製造時における作業性、及び焼成後のパンの歩留まりや食感を向上する十分な効果が得られない。
アスコルビン酸又はその塩類は、食用に用いられるものであれば、特に制限されるものではない。アスコルビン酸又はその塩類としては、例えば、L-アスコルビン酸(ビタミンC)、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウムなどが挙げられる。また、アスコルビン酸又はその塩類は、それらの正味含有量が本発明で規定する製パン用油脂組成物中の含有量の範囲内であれば、多糖類や食用油脂でコーティングされたもの、アセロラ粉末のようなアスコルビン酸を含む食品を使用してもよい。
アスコルビン酸又はその塩類の市販品としては、例えば、Northeast Pharmaceutical Group Co.,Ltd.製の商品名「L-アスコルビン酸(ビタミンC)」、商品名「L-アスコルビン酸ナトリウム(ビタミンCナトリウム)」、DSM株式会社製の商品名「アスコルビン酸(結晶)」、商品名「アスコルビン酸(微粉末)」、商品名「アスコルビン酸(超微粉末)」、商品名「アスコルビン酸(細粒)」、商品名「L-アスコルビン酸(結晶)」、商品名「L-アスコルビン酸(微粉末)、商品名「L-アスコルビン酸(超微粉末)、商品名「L-アスコルビン酸(細粒)」、商品名「アスコルビン酸散」、商品名「アスコルビン酸散 タイプEC」、商品名「アスコルビン酸カルシウム」、商品名「L-アスコルビン酸カルシウム」、商品名「アスコルビン酸ナトリウム(結晶)、「L-アスコルビン酸ナトリウム(結晶)」、BASFジャパン株式会社製の商品名「アスコルビン酸」、HEBEI WELCOME PHARMACEUTICAL CO.,LTD製の商品名「L-アスコルビン酸カルシウム」、アスコルビン酸含有食品としてはニチレイフーズ株式会社製の商品名「アセロラ果汁パウダー」、「アセロラパウダーVC17」、「アセロラパウダーVC20」、「アセロラパウダーVC30」などが挙げられる。
また、これらのアスコルビン酸又はその塩類は、単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
((C)マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素)
本発明に含有するマルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素は、生地中の澱粉をマルトテトラオースやマルトースに適度に分解することにより、生地を軟化させ、アスコルビン酸又はその塩類によって生地が硬くなることを抑制する。これにより、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素が、アスコルビン酸又はその塩類の添加によって生じる作業性、歩留まりの低下、及び焼成品の食感の悪さを改善することができる。
一方、マルトテトラオースの多くは、生地中に存在する小麦粉由来のβアミラーゼによってマルトースに分解され、生地の発酵から焼成工程で酵母の栄養源となることで発酵を促進する。冷凍生地へアスコルビン酸又はその塩類を添加せず、ガス保持力が低い状態では生地の発酵促進によるボリューム向上効果が得られないが、アスコルビン酸又はその塩類とマルトースを最終的に生成する酵素とを組み合わせることにより、ガス保持力を高めつつ発酵促進ができるため、パンのボリューム向上効果が得られる。
アスコルビン酸又はその塩類による冷凍生地の強化、及びマルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素の発酵促進効果により、冷凍生地の解凍工程をなくした際の発酵工程において、生地が結露することによる生地の軟化、べたつきが抑えられ、生地内層と外層の発酵状態のムラも抑制することができる。
冷凍生地は通常、20℃前後の室温で十分に解凍し、その後、発酵工程を経て焼成される。解凍、発酵工程にかかる時間を短縮するため、解凍工程をなくした場合、生地と発酵環境下との温度差が大きいため生地に結露が付着する。そして、結露が生地に浸透すると軟化やべたつきが発生し、生地が膨らみにくく、焼成時の火通りが不均一となるため、焼き色のムラや火ぶくれが起こると考えられる。アスコルビン酸又はその塩類により、グルテン同士の結びつきを強化した生地では、生地、及び生地表面のグルテン構造が密となっているため、結露による生地の軟化やべたつきを抑制し、また、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素の発酵促進効果により生地が膨らみ、火通りが向上することで焼き色のムラや火ぶくれを抑制していると推察される。そのため、冷凍生地の解凍、発酵工程にかかる合計時間を短縮しても、焼き色のムラや火ぶくれなどが発生しにくい良好な外観が得られ、また、良好なボリューム、食感を有するパンを得ることができる。
さらに、冷凍生地を事前に解凍しないと、中心部の発酵が十分に進まない状態で焼成されるため、発酵状態のムラやボリュームの低下が生じるという問題がある。本発明の製パン用油脂組成物を使用する冷凍生地では、アスコルビン酸又はその塩類とマルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素とを組み合わせることにより、ガス保持力を高めつつ発酵促進ができるため、解凍せずに発酵した場合の発酵状態のムラやボリュームの低下を抑制することができる。
マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素の含有量は、特に制限されるものではない。マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素の含有量としては、例えば、本発明の製パン用油脂組成物100g中に、650U以上、5200U以下である。下限値としては、より好ましくは1300U以上である。一方、上限値としては、より好ましくは3900U以下である。なお、本発明の製パン用油脂組成物を穀粉100gに対して3~10g含有させた場合では、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素の含有量としては、19.5U以上、520U以下であり、上限値として好ましくは300U以下である。
マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素の含有量を上記範囲とすることで、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリューム、歩留まり、食感を向上させ、さらに冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮しても良好なボリューム、外観、食感を付与することができる。
マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素の含有量が、本発明の製パン用油脂組成物100g中で650U未満の場合では、生地を軟化させる作用や発酵促進効果が弱くなり、また、解凍工程をなくした際に発酵工程での生地の発酵状態のムラを抑制する効果や発酵を促進する効果が弱くなるため、冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮しても良好なボリューム、外観、食感を付与することができるという効果が十分に得られない。一方、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素の含有量が、本発明の製パン用油脂組成物100g中で5200Uより多い場合では、酵素が強く作用し過ぎてしまい、生地の過度な軟化やべたつきが発生するため、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリュームを向上させる効果、及び冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮した際の良好なボリューム、外観、食感を付与することができる効果が十分に得られない。
なお、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素の酵素活性は、例えば、酵素を基質となる澱粉に作用させ、生成した還元糖の還元力を「ソモギー・ネルソン変法」に準じて定量することで測定できる。酵素活性の単位は1分間に1μmolのグルコースに相当する還元力を生成する酵素量を1Uと定義する。
マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素は、食用に用いられるものであれば、特に制限されるものではない。マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素としては、例えば、マルトテトラオース生成α-アミラーゼ、マルトース生成α-アミラーゼなどが挙げられる。
マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素は、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のボリューム、歩留まり、食感の向上効果、及び冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮した際の良好なボリューム、外観、食感を付与することができる効果を十分に得るために、至適温度が40~60℃であり、至適温度に対する30℃での相対活性が40%以上かつ至適pHが6~8ものが好ましい。至適温度が60℃より高い場合、冷凍生地の仕込み工程から成型工程、及び冷凍生地の発酵工程から焼成初期において酵素が十分に作用せず、上記効果を十分に得ることができない。一方、至適温度が40℃より低い場合、冷凍生地の仕込み工程から成型工程で酵素が強く作用し過ぎてしまい、生地の過度な軟化やべたつきが発生するため、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリュームを向上させる効果、及び冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮した際の良好なボリューム、外観、食感を付与することができる効果が十分に得られない。さらには、至適温度に対する30℃での相対活性が40%以上であることにより、発酵工程(30℃~38℃)において十分な発酵促進効果を得ることができる。
また、生地のpHは、発酵工程で酵母の代謝産物により、発酵初期から発酵後期にかけて中性付近(pH6~7)から酸性付近(pH4~5)へ遷移する。そのため、至適pHが8よりも高い場合では酵素が十分に作用せず、至適pHが6よりも低い場合では、発酵初期に酵素が十分に作用せず、発酵促進による十分なボリューム向上効果が得られない。
なお、本発明における至適温度とは、至適pHにて5℃ずつ温度を変えて酵素活性を測定した結果、最も活性が高い温度のことをいう。同様に、本発明における至適pHとは、至適温度にてpHを1ずつ変えて酵素活性を測定した結果、最も活性が高いpHのことをいう。
また、生地のpHは、例えば、製造した生地に直接pH計の測定部を接触させることにより、測定することができる。
上記至適温度、至適pHに該当するマルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素の市販品としては、例えば、ナガセケムテックス株式会社製の商品名「デナベイクEXTRA」(マルトテトラオース生成酵素)が挙げられる。
また、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素は、単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
((D)オリゴ糖生成酵素)
本発明に含有するオリゴ糖生成酵素は、生地中の澱粉をマルトテトラオースやマルトースを含むオリゴ糖に適度に分解する。そのため、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素と同様に、アスコルビン酸又はその塩類の添加によって生じる作業性、歩留まりの低下、及び焼成品の食感の悪さを改善することができる。また、オリゴ糖生成酵素とマルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素、及びアスコルビン酸又はその塩類とを組み合わせることにより、発酵促進によるパンのボリューム向上効果、及び冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮した際の良好なボリューム、外観、食感を付与することができる効果を向上することができる。また、至適pHが4.0~6.0であるオリゴ糖生成酵素と至適pHが6.0~8.0であるマルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素と組み合わせることで、発酵工程でパン生地のpHが中性付近(pH6~7)から酸性付近(pH4~5)へ遷移しても断続的にマルトースを生成することができるため、焼成後のボリューム、及び冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮した際の良好なボリューム、外観、食感を付与することができる効果をより向上することができる。
オリゴ糖生成酵素の含有量は、特に制限されるものではない。オリゴ糖生成酵素の含有量としては、例えば、本発明の製パン用油脂組成物100g中に、60U以上480U以下である。下限値としては、より好ましくは140U以上である。一方、上限値としては、より好ましくは340U以下である。なお、本発明の製パン用油脂組成物を穀粉100gに対して3~10g含有させた場合では、オリゴ糖生成酵素の含有量としては、1.8U以上、48U以下である。
オリゴ糖生成酵素の含有量を上記範囲とすることで冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリューム、歩留まり、食感を向上させ、さらに冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮しても良好なボリューム、外観、食感を付与する効果を向上することができる。
なお、オリゴ糖生成酵素の酵素活性は、例えば、酵素を基質となる澱粉に作用させ、生成した還元糖の還元力を「Fehling-Lehmann-Schoorl法」に準じて定量することで測定できる。酵素活性の単位は1分間に1mgのグルコースに相当する還元力を生成する酵素量を1Uと定義する。
オリゴ糖生成酵素は、食用に用いられるものであれば、特に制限されるものではない。オリゴ糖生成酵素としては、例えば、オリゴ糖生成α-アミラーゼが挙げられる。
オリゴ糖生成酵素は、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のボリューム、歩留まり、食感の向上効果、及び冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮した際の良好なボリューム、外観、食感を付与することができる効果を十分に得るために、至適温度が40~60℃であり、至適温度に対する30℃での相対活性が60%以上かつ至適pHが4.0~6.0のものが好ましい。至適温度が60℃以下の場合、冷凍生地の仕込み工程から成型工程、及び冷凍生地の発酵工程から焼成初期において酵素が十分に作用するため、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリューム、歩留まり、食感を向上する効果、及び冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮した際の良好なボリューム、外観、食感を付与するという本発明の効果を一層促進することができる。一方、至適温度が40℃以上の場合、冷凍生地の仕込み工程から成型工程での酵素の作用が抑制されるため、生地の過度な軟化やべたつきの発生が抑制され、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリュームを向上する効果、及び冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮した際の良好なボリューム、外観を付与する効果を十分に向上することができる。さらには、至適温度に対する30℃での相対活性が60%以上であることにより、発酵工程(30℃~38℃)において十分な発酵促進効果を得ることができる。
また、至適pHが6以下の場合では、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素との効果の重複を避け、冷凍生地の過度な軟化やべたつきの発生を抑制するため、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリュームを向上させる効果、及び冷凍生地の解凍、発酵工程における時間を短縮できるという本発明の効果を十分に向上することができる。至適pHが4以上の場合では酵素が十分に作用し、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリューム、歩留まりを向上させる効果、及び冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮した際の良好なボリューム、外観、食感を付与するという本発明の効果を十分に向上することができる。
上記至適温度、至適pHに該当するオリゴ糖生成酵素の市販品としては、例えば、新日本化学工業株式会社製の商品名「スミチームL」、三菱ケミカル株式会社製の商品名「コクラーゼ」、天野エンザイム株式会社製の商品名「ビオザイムLC」などが挙げられる。
また、オリゴ糖生成酵素は、単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
(その他の成分)
本発明における冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物は、本発明の効果や風味などを損なわない限り、必要に応じて、一般的に食品用途で使用される、乳化剤、加工澱粉、その他の酵素、保存料、pH調整剤、色素、香料等を適宜使用してもよい。
乳化剤としては、例えばグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチン、ポリグリセリン縮合脂肪酸エステル等が用いられる。乳化剤は1種または2種以上を混合して用いることができるが、グリセリン脂肪酸エステルが好ましく、特に食感改良効果、デンプンの老化防止効果を有する飽和、不飽和の脂肪酸がついた脂肪酸モノグリセリド単独、又は飽和、不飽和脂肪酸モノグリセリドと他の乳化剤とを混合して用いると、食感改良効果や老化防止効果が向上するため、製造するパンの種類や求める食感に応じて使用することができる。
加工澱粉としては、アセチル化アジピン酸架橋澱粉やアセチル化リン酸化架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉、ヒドロ岸プロピル澱粉、ヒドロキシプロピルリン酸架橋澱粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉、リン酸酸化澱粉、リン酸架橋澱粉、澱粉グリコール酸ナトリウムなど、食品に利用可能な全ての加工澱粉を適宜1種または2種以上を混合して用いることができる。
その他の酵素としては、α-アミラーゼ((C)マルトテトラオース生成酵素、マルトース生成酵素、(D)オリゴ糖生成酵素を除く)、グルコシダーゼ、β-アミラーゼなどのアミラーゼ類や、ペントサナーゼ、セルラーゼ、カタラーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコシルトランスフェラーゼ、プロテアーゼ、ぺプチダーゼ、プルラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼなど食品に利用可能な全ての酵素を適宜1種または2種以上を混合して用いることができる。酵素は粉末や液体などいずれの形態でも使用できる。
本発明における冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物の製造方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法を用いることができる。冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物の製造方法としては、例えば、食用油脂を加熱、溶解し、降温後、アスコルビン酸又はその塩類、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素、オリゴ糖生成酵素を添加して混合した後、コンビネーター、パーフェクター、ボテーターなどの冷却混合機により急冷捏和することが挙げられる。
冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物の混合に用いる混合装置としては、特に制限されるものではなく、例えば、プロペラ攪拌機、ホモミキサー、ホモジナイザーなどが挙げられる。
[冷凍生地]
本発明の冷凍生地は、本発明における冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物を配合するものである。
本発明の冷凍生地は、穀粉と本発明の製パン用油脂組成物を混練した穀粉生地を冷凍したものである。生地の成型については、冷凍前に行ってもよいし、解凍後に行ってもよいが、店舗や焼成工場での解凍、発酵工程の短縮効果を最大限発揮するためには、冷凍前に成型することが好ましい。本発明の冷凍生地は、成型を解凍後に行ったものでも、焼成後のパンのボリューム、歩留まり、食感を向上させる効果、及び発酵工程を短縮しても、良好なボリューム、食感、外観が得られる。また、生地の発酵についても、冷凍前に行ってもよいし、解凍後に行ってもよいが、長期保管に対する冷凍耐性、保管、及び物流コストの観点からは、解凍後に行うことが好ましい。本発明の冷凍生地は、生地の発酵を冷凍前に行っても、発酵工程を短縮しても、良好なボリューム、食感、外観が得られる効果、及び焼成後のパンのボリューム、歩留まり、食感を向上させる効果が得られる。
冷凍生地は焼成することにより、例えば、デニッシュやクロワッサンなどのペストリー、コッペパンなどの菓子パン、食パンなどの食事パン、これらよりも硬めの食感を有するハード系のパンなど、様々な種類のパンを製造に用いることができる。なお、冷凍生地を焼成して得られるパンには、フィリングなどの詰め物をしたパンも含まれる。
穀粉は、食用に用いられるものであれば、特に制限されるものではない。穀粉としては、例えば、小麦粉、米粉、大麦粉、ライ麦粉、小麦粉ふすま、全粒粉などが挙げられる。
本発明の冷凍生地に用いる原料としては、主原料の穀粉、本発明における冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物以外に、必要に応じて、その他の原材料を含有してもよい。その他の原材料としては、例えば、イースト、イーストフード、乳化剤、油脂類(ショートニング、ラード、マーガリン、バター、液状油等)、水、卵、加工澱粉、乳製品、食塩、糖類、調味料(グルタミン酸ソーダ類や核酸類)、保存料、ビタミン、カルシウム等の強化剤、蛋白質、アミノ酸、化学膨張剤、フレーバー等が挙げられる。さらにレーズン等の乾燥果実、粉末状のカカオマス、ココアパウダー、チョコレート、コーヒー、紅茶、抹茶、野菜類等を使用できる。
なお、イーストは、発酵作用の観点から、冷凍耐性を有するものが好ましい。
[冷凍生地の製造方法]
冷凍生地の製造方法は、冷解凍する点以外は通常のパン生地の製造方法と同様であり、特に制限されるものではなく、ストレート法、中種法、ノータイム法等公知の方法を用いることができる。
穀粉と冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物の混練は、例えば、縦型ミキサー、横型ミキサーなどの混合機器で行うことができる。混練の方法は、装置によって異なるが、穀粉と冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物とが十分に混練されるよう、適度な撹拌条件、時間で設定することができる。例えば、縦型ミキサーを用いたストレート法では、穀粉、その他の原料を低速2分、中速2分で混練し、その後、冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物を加え、さらに低速2分、中速3分混練するなどの条件を挙げることができる。製造された穀粉生地は、例えば、デバイダー等で分割し、モルダー等を通して成型する。これを冷凍機などで冷凍することにより、冷凍生地を製造することができる。冷凍条件としては、例えば、-40℃~-20℃で急速冷凍する。なお、穀粉生地の品温が高くなった後に冷凍した生地は、発酵力の低下や火ぶくれが発生するリスクが高くなるため、冷凍する前の穀粉生地は品温、室温ともに20℃以下にすることが好ましい。20℃以下とすることにより、酵母の冷凍耐性が高くなるため、酵母の死滅が抑制されて発酵力が向上する。また、酵母が死滅すると、グルタチオン(還元剤)が漏出してグルテンのSS結合を弱くするという現象を抑制し、生地の軟化や火ぶくれの発生を抑制するという効果がある。
ペストリー用の冷凍生地では、例えば、混練した穀粉生地に、シート状に成型されたロールイン用油脂組成物を包み込み、その後、リバースシーターなどで圧延と折りたたみを繰り返すことによって、穀粉生地中にロールイン用油脂組成物を層状に折り込んで、穀粉生地とロールイン用油脂組成物の薄い層を何層にも作り上げる。層状となったペストリー用の穀粉生地は、例えば、圧延、切断、計量、成型、冷凍などの工程によりペストリー用の冷凍生地として製造することできる。
なお、冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物を含有する生地を冷凍する際には、冷凍による生地へのダメージを軽減するため、できるだけ急速に冷凍することが好ましい。
本発明の冷凍生地は、長期保管後も良好なボリューム、食感、外観を得ることができる。長期保管の条件としては、例えば、保管温度が-40℃~-10℃で、保管期間が30日間~1年間である。保管温度の上限値は、好ましくは-20℃以下である。また、保管期間の下限は、好ましくは60日間以上であり、保管期間の上限は、好ましくは6か月以下である。
こうして製造された冷凍生地は、例えば、解凍して発酵、焼成することにより、生地が膨化して種々のパンを得ることができる。
解凍工程は、例えば、温度10~30℃、湿度10~40%の環境下で行う。解凍時間は、例えば、0分~4時間であり、好ましくは2時間以下であり、より好ましくは1時間以下であり、更に好ましくは30分以下であり、特に好ましくは0分である。
発酵工程は、例えば、25~40℃、湿度60~85%の環境下で行う。発酵時間は、例えば、50~150分間である。
本発明の冷凍生地は、解凍工程により冷凍生地を十分に解凍しない状態で発酵工程を行っても、発酵工程での生地の軟化、べたつきが抑えられ、また発酵を促進することによるボリューム向上効果に優れている。そのため、解凍工程を短縮又は省略し、解凍工程にかかる時間よりも短い時間を発酵工程に付加することで、発酵、解凍工程に一般的な時間を施した焼成品と同等のボリューム、外観、食感を得ることができる。それゆえ、本発明の冷凍生地は発酵、解凍工程にかかる時間を短縮する効果が得られる。解凍工程と発酵工程の合計時間は、例えば、50~150分間であり、好ましくは80~130分である。
以上の特徴により、本発明の冷凍生地は、冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物を含有させることにより、冷凍生地の製造時における作業性、焼成後のパンのボリューム、歩留まり、食感を向上させ、さらに冷凍生地の解凍、発酵工程を短縮しても良好なボリューム、外観、食感を付与する効果を発揮することができる。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらの実施例のみに制限されるものではなく、本発明の技術的思想内において様々な変形が可能である。
(冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物の製造)
表1、表2、表3、表5、表7に示す配合割合のとおり、以下の方法により冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物を製造した。
すなわち、実施例1-1ではパーム油700g、菜種油200g、パームステアリン100gを70℃で加熱溶解後、混合、撹拌し油脂ベースAを製造した。次に70℃で加熱、溶解した油脂ベースA995gを50~55℃に降温し、粉末状のアスコルビン酸1g、マルトテトラオース生成酵素4gを添加して十分に撹拌を行った。ついでこれを、コンビネーターを用いて急冷し練り上げることで冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物を得た。実施例1-2~12、実施例2-1~2、実施例3-1~2、及び比較例1-1~5、比較例2-1~2、比較例3-1~2は表1、表2、表3、表5、表7に示す配合割合に従って、同様に製造した。
実施例1-6については、油脂ベースAに乳化剤のモノグリセリン脂肪酸エステルを添加した後に水を加え、乳化させること以外は同様に製造した。
各試験例で用いたアスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アセロラ粉末、マルトテトラオース生成酵素、マルトース生成酵素、オリゴ糖生成酵素、モノグリセリン脂肪酸エステルは、以下の商品を用いた。
〔アスコルビン酸〕
商品名「L-アスコルビン酸(ビタミンC)」(Northeast Pharmaceutical Group Co.,Ltd.製)
〔アスコルビン酸ナトリウム〕
商品名「L-アスコルビン酸ナトリウム(ビタミンCナトリウム)」(Northeast Pharmaceutical Group Co.,Ltd.製)
〔アセロラ粉末〕
商品名「アセロラパウダーVC20」(株式会社ニチレイフーズ製)、アスコルビン酸含有量20%
〔マルトテトラオース生成酵素〕
商品名「デナベイクEXTRA」(ナガセケムテックス株式会社製)、至適温度50℃、至適pH7、活性量6500U/g
〔マルトース生成酵素〕
商品名「ノバミル 10000BG」(ノボザイムジャパン株式会社製)、至適温度65℃、至適pH5、活性量10000U/g
〔オリゴ糖生成酵素〕
商品名「スミチームL」(新日本化学工業株式会社製)、至適温度50℃、至適pH5、活性量12000U/g
〔モノグリセリン脂肪酸エステル〕
商品名「エマルジーMS」(理研ビタミン株式会社製)
〔イースト〕
商品名「VFイースト」(オリエンタル酵母株式会社製)
〔フランスパン専用粉〕
商品名「Fナポレオン」(株式会社ニップン製)
(ペストリー用冷凍生地の製造)
表4に示す配合割合のとおり、以下の方法によりペストリー用冷凍生地を製造した。すなわち、ミキサーボールに、強力粉1000gに対して50gの割合で実施例及び比較例で得た冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物、その他全ての原料を入れ、低速3分、中高速4分ミキシングして捏ね上げ温度が20℃となった穀粉生地を製造した。
この穀粉生地を-3℃の恒温庫に1時間冷やした後、穀粉生地1858gに対してロールイン用油脂組成物(商品名「ロワイヤルシートLT」(日油株式会社製))480gを折り込み、4つ折り、3つ折り、2つ折りを各1回行い、-3℃の恒温庫で2時間寝かせてペストリー用穀粉生地とした。冷やしたペストリー用穀粉生地は、2.5mmまで圧延した後、9cm四方に分割、俵成型し、-30℃で急速冷凍してペストリー用冷凍生地とした。ペストリー用冷凍生地は、ビニール袋へ密封して120日間、-20℃で冷凍保管した。冷凍保管したペストリー用冷凍生地は、ビニール袋から取り出して鉄板上で22℃、湿度30%の環境下で2時間解凍し、33℃、湿度75%のホイロにて90分間発酵させた後に、上火210℃、下火190℃のオーブンで11分間焼成してペストリー焼成品(デニッシュ)とした。
(ソフトフランス用冷凍生地の製造)
表6に示す配合割合のとおり、以下の方法によりソフトフランス用冷凍生地を製造した。すなわち、ミキサーボールに、フランスパン専用粉1000gに対して油脂組成物以外の全ての原料を入れ、低速2分、中高速3分ミキシングした。ついで30gの割合で実施例及び比較例で得た冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物を入れ、さらに低速2分、中高速3分ミキシングし、捏ね上げ温度が20℃となった穀粉生地を製造した。
この穀粉生地を55gに分割後、丸めを行い、(株)オシキリ「ワインドファインモルダーWF」を用いて成型を行った。これを-30℃で急速冷凍してソフトフランス用冷凍生地とした。ソフトフランス用冷凍生地は、ビニール袋へ密封して120日間、-20℃で冷凍保管した。冷凍保管したソフトフランス用冷凍生地は、ビニール袋から取り出して鉄板上で22℃、湿度30%の環境下で2時間解凍し、35℃、湿度72%のホイロにて55分間発酵させた。これを5分間乾燥させてクープを入れ、上火230℃、下火230℃のオーブンで10分間焼成してソフトフランス焼成品とした。
(コッペパン用冷凍生地の製造)
表8に示す配合割合のとおり、以下の方法によりコッペパン用冷凍生地を製造した。すなわち、ミキサーボールに、強力粉1000gに対して油脂組成物以外の全ての原料を入れ、低速3分、中高速5分ミキシングした。ついで50gの割合で実施例及び比較例で得た冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物、及び汎用ショートニング(日油(株)「カナリヤエイト」)を入れ、さらに低速3分、中高速4分ミキシングし、捏ね上げ温度が20℃となった穀粉生地を製造した。
この穀粉生地を55gに分割後、丸めを行い、(株)オシキリ「ワインドファインモルダーWF」を用いて成型を行った。これを-30℃で急速冷凍してコッペパン用冷凍生地とした。コッペパン用冷凍生地は、ビニール袋へ密封して120日間、-20℃で冷凍保管した。冷凍保管したコッペパン用冷凍生地は、ビニール袋から取り出して鉄板上で22℃、湿度30%の環境下で2時間解凍し、35℃、湿度85%のホイロにて55分間発酵させた。これを上火200℃、下火200℃のオーブンで10分間焼成してコッペパン焼成品とした。
(作業性の評価)
作業性の評価は、生地が硬くなることによるしまりや軟らかくなることよるべたつきがなく、良好な物性を有する比較例1-1、比較例2-1、比較例3-1を基準として各例を比較して行った。良好な物性を有する上記比較例を「3」とした場合に、生地がややしまる場合を「4」、生地がしまる場合を「5」とし、反対に生地がややべたつく場合を「2」、生地がべたつく場合を「1」として評価を行った。評点の「2」~「4」を合格とした。
(焼成品のボリュームの評価)
焼成品のボリュームの評価は、20℃で1時間冷却した焼成品10個の比容積をレーザー体積計(Selnac-Win VM2100A、株式会社アステックス)で測定し、比較例1-2、比較例2-2、比較例3-2の比容積の平均値をそれぞれ100とした際の各例の相対値で比較して行った。
焼成品のボリュームの評価は、上記比較例を基準に以下のとおり評価した。
◎:比容積の相対値が120以上
○:比容積の相対値が110以上120未満
△:比容積100以上110未満
×:比容積100未満
なお、焼成品のボリュームの評価については、◎、○を合格とし、△、×は不合格とした。
(焼成品の歩留まりの評価)
焼成品の歩留まりの評価は、焼成品10個の表面や底部の割れの発生割合、及び比容積の平均値に対する比容積の最小値、又は最大値の差を評価して行った。
焼成品の歩留まりは、以下のとおり評価した。
◎:表面や底部の割れの発生割合が10%未満、かつ比容積の平均値に対する比容積の最小値、又は最大値の差が3%未満
○:表面や底部の割れの発生割合が10%未満、かつ比容積の平均値に対する比容積の最小値、又は最大値の差が3%以上10%未満
△:表面や底部の割れの発生割合が10%以上20%未満、かつ比容積の平均値に対する比容積の最小値、又は最大値の差が10%未満
×:◎、○、△以外のもの
なお、焼成品の歩留りの評価については、◎、○を合格とし、△、×は不合格とした。
(ペストリーの食感の評価)
ペストリーの食感の評価は、20℃で1時間冷却したペストリー焼成品を切断した際の最大応力値(N)を食品物性試験機(RHEONERII、株式会社山電製)で測定することにより行った。最大応力値(N)の測定は、カッター歯の付いた治具で、焼成品の短面中央部を5mm/secで切断した時の最大応力値(N)を測定した。測定結果は、10個の焼成品について測定し、その平均値とした。
焼成品の食感の評価は、比較例1-2の最大応力値(N)を100としたものに対する相対値を以下のとおり評価した。
◎:相対値が85未満
○:相対値が85以上95未満
△:相対値が95以上105未満
×:相対値が105以上
なお、焼成品の食感の評価については、◎、○を合格とし、△、×は不合格とした。
(ソフトフランス、コッペパンの食感の評価)
ソフトフランス、コッペパンの食感の評価は、焼成後1日目の焼成品を圧縮した際の最大応力値(N)を食品物性試験機(RHEONERII、株式会社山電製)で測定することにより行った。最大応力値(N)の測定は、直径3cmの円盤型プランジャーの付いた治具で、焼成品の中央部を3cmの幅で輪切りしたものを上部より5mm/secで3cm圧縮した時の最大応力値(N)を測定した。測定結果は、10個の焼成品について測定し、その平均値とした。
焼成品の食感の評価は、比較例2-2、比較例3-2の最大応力値(N)を100としたものに対する相対値を以下のとおり評価した。
◎:相対値が85未満
○:相対値が85以上95未満
△:相対値が95以上105未満
×:相対値が105以上
なお、焼成品の食感の評価については、◎、○を合格とし、△、×は不合格とした。
(時間短縮の評価)
時間短縮の評価は、表9の通り、上記実施例、比較例での解凍、発酵の時間を標準条件として焼成した焼成品と、工程時間を短縮した条件で焼成した焼成品を用意し、ボリューム、外観、及び食感を評価して行った。
(焼成品のボリュームの評価)
焼成品のボリュームの評価は標準条件で焼成した各例の比容積をそれぞれ100として、工程時間を短縮した条件で焼成した焼成品の比容積の相対値を比較して行った。なお、測定方法や測定個数は上記各例と同様に行った。
ボリュームの評価は、標準条件と時間短縮条件の相対値の差を基準に以下のとおり評価した。
◎:比容積の相対値の差が5%未満
○:比容積の相対値の差が5%以上10%未満
△:比容積の相対値の差が10%以上15%未満
×:比容積の相対値の差が15%以上
なお、焼成品のボリュームの評価については、◎、○を合格とし、△、×は不合格とした。
(焼成品の外観の評価)
焼成品の外観の評価は標準条件で焼成した焼成品各例の外観を基準に、工程時間を短縮した条件で焼成した焼成品の外観を比較して行った。なお、測定個数は各10個ずつ行い評価した。
焼成品の外観の評価は、標準条件に対する時間短縮条件における焼成品の焼き色のムラ、又は火ぶくれの発生率を基準に以下のとおり評価した。
◎:焼き色のムラ、又は火ぶくれの発生率が10%未満
○:焼き色のムラ、又は火ぶくれの発生率が10%以上20%未満
△:焼き色のムラ、又は火ぶくれの発生率が20%以上30%未満
×:焼き色のムラ、又は火ぶくれの発生率が30%以上
なお、焼成品の外観の評価については、◎、○を合格とし、△、×は不合格とした。
(焼成品の食感の評価)
焼成品の食感の評価は標準条件で焼成した焼成品の各例の食感を基準に、工程時間を短縮した条件で焼成した焼成品の食感を比較して行った。なお、測定個数は各10個ずつ行い、食感の測定方法は上記各例と同様に評価した。
焼成品の食感の評価は、標準条件での食感を100とした際の時間短縮条件の相対値の差を基準に以下のとおり評価した。
◎:食感の相対値の差が5%未満
○:食感の相対値の差が5%以上10%未満
△:食感の相対値の差が10%以上15%未満
×:食感の相対値の差が15%以上
なお、焼成品の食感の評価については、◎、○を合格とし、△、×は不合格とした。

Claims (3)

  1. (A)食用油脂に(B)アスコルビン酸又はその塩類から選ばれる1種以上の物質、及び(C)至適温度が40~60℃かつ至適pHが6~8である、マルトテトラオース生成酵素又はマルトース生成酵素から選ばれる1種以上の酵素を含有する、冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物であって、前記製パン用油脂組成物100g中に、(B)を0.10~0.40g、及び(C)を650~5200U含有する冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物。
  2. (D)至適温度が40~60℃かつ至適pHが4~6であるオリゴ糖生成酵素を含有する、請求項1に記載の冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物であって、前記製パン用油脂組成物100g中に、(D)を60~480U含有する請求項1に記載の冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物。
  3. 穀粉100質量部に対して、請求項1又は請求項2に記載の冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物を3~10質量部含有する冷凍生地。


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