JP2024049784A - 熱電発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電効率がよい熱電発電装置を提供する。【解決手段】熱電発電装置1は、ペルチェ素子11を有し、ペルチェ素子11に生じる起電力を出力する熱電体10と、熱電体10が外側に接している蓄熱体20と、蓄熱体20が接している状態の熱電体10を収容し、流体が導入可能なケース30と、所定条件に基づいて、流体として低温流体を導入する第1状態と流体として高温流体を導入する第2状態とに切り替える制御部40と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ペルチェ素子を利用して発電する熱電発電装置に関する。
近年、二酸化炭素や窒素酸化物等の有害物質の排出量が少ないクリーンエネルギーが注目されており、クリーンエネルギーとして、熱エネルギーを使って発電する熱電発電が利用されている。このような熱電発電に関する技術として、例えば下記に出典を示す特許文献1に記載のものがある。
特許文献1には熱電発電装置について記載されている。この熱電発電装置は、大気との間で熱変換を行う導熱体と、蓄熱体と、導熱体と蓄熱体との間に配置され、積層された熱電変換ユニット及び熱流調節ユニットとを備え、導熱体と蓄熱体との間に生じる温度差を利用して熱電変換ユニットから電気エネルギーを取り出している。
特開2014-53635号公報
特許文献1に記載の熱電発電装置では、蓄熱体に蓄えた熱を利用して大気との温度差を熱電変換ユニットに与えている。すなわち、この熱電発電装置では、大気との温度差に基づいて発電を行っている。このため、熱電変換ユニットにおける温度変化が緩やかとなり、発電効率がよくない。
そこで、発電効率がよい熱電発電装置が求められる。
本発明に係る熱電発電装置の特徴構成は、ペルチェ素子を有し、前記ペルチェ素子に生じる起電力を出力する熱電体と、前記熱電体が外側に接している蓄熱体と、前記蓄熱体が接している状態の前記熱電体を収容し、流体が導入可能なケースと、所定条件に基づいて、前記流体として低温流体を導入する第1状態と前記流体として高温流体を導入する第2状態とに切り替える制御部と、を備えている点にある。
このような特徴構成とすれば、熱電体が収容されているケース内に、低温流体の導入と高温流体の導入とを切り替えて行うことができる。この切り替えにより流体が導入されるケースに収容された蓄熱体が放熱と蓄熱を繰り返し、流体により熱電体が低温と高温を繰り返す。これにより、蓄熱体と流体とによって、継続して熱電体に温度差を与え、ペルチェ素子に継続して起電力を生じさせることができる。したがって、発電効率がよい熱電発電装置を実現することが可能となる。
また、前記制御部は、前記所定条件として前記起電力の電圧値が予め設定された電圧閾値以下である場合に、前記第1状態及び前記第2状態の一方から他方に切り替えると好適である。
ペルチェ素子における温度差が小さくなった場合には、ペルチェ素子に生じる起電力の電圧値の絶対値が小さくなり、発電効率が低下する。そこで、起電力の電圧値が電圧閾値以下となった場合に、第1状態及び第2状態の一方から他方に切り替えることで、ペルチェ素子に与える温度差を大きくすることができる。したがって、ペルチェ素子に生じる起電力の電圧値が大きくなり、発電効率を高めることが可能となる。
また、前記制御部は、前記所定条件として前記蓄熱体の温度と前記ケースに導入された前記流体の温度との差異が予め設定された温度閾値以下である場合に、前記第1状態及び前記第2状態の一方から他方に切り替えると好適である。
ペルチェ素子における温度差が小さくなった場合には、ペルチェ素子に生じる起電力の電圧値の絶対値が小さくなり、発電効率が低下する。そこで、この蓄熱体の温度とケースに導入された流体の温度との差異が温度閾値以下となった場合に、第1状態及び第2状態の一方から他方に切り替えることで、ペルチェ素子に与える温度差を大きくすることができる。したがって、ペルチェ素子に生じる起電力の電圧値が大きくなり、発電効率を高めることが可能となる。
また、前記熱電体は、前記蓄熱体を全面に亘って囲んでいると好適である。
このような構成とすれば、熱電体の内側の面(流体と接しない側の面)の温度と、熱電体の外側の面(流体と接しない側の面)の温度との差を確実に生み出すことができる。したがって、熱電体の内側の面と外側の面との温度差を維持し易くできるため、継続して起電力を生じさせ、発電効率を高めることが可能となる。
また、前記流体は、前記熱電体の外面全体に亘って接していると好適である。
このような構成とすれば、流体から多くの熱エネルギーを熱電体に与え、熱電体における蓄熱体と接しない側の面の温度変化を、熱電体における蓄熱体と接する側の面の温度変化よりも鈍くできる。これにより、熱電体における蓄熱体と接しない側の面と、熱電体における蓄熱体と接する側の面との温度差を確実に生み出し、継続して起電力を生じさせることができ、発電効率を高めることが可能となる。
熱電発電装置の構成を示す模式図である。 蓄熱体と熱電体との配置関係を示す図である。 ペルチェ素子に生じる起電力を説明する図である。 ペルチェ素子に生じる起電力を説明する図である。 第1状態を示す図である。 第2状態を示す図である。 熱電発電装置おける処理を示すフローチャートである。 蓄熱体の温度変化を示す図である。
本発明に係る熱電発電装置は、継続して発電を行うことができるように構成される。以下、本実施形態の熱電発電装置1について説明する。
図1は、熱電発電装置1の構成を示す模式図である。図1に示されるように、熱電発電装置1は、熱電体10、蓄熱体20、ケース30、制御部40、第1流路51、第2流路52、第3流路53、第4流路54、第5流路55、第6流路56、第1弁装置81、第2弁装置82、及びポンプ83を備えて構成される。第1弁装置81及び第2弁装置82は三方弁で構成されている。制御部40は、発電に係る処理を行うために、CPUを中核部材としてハードウェア又はソフトウェア或いはその両方で構築されている。
熱電体10は、ペルチェ素子11(図3及び図4参照)を有し、ペルチェ素子11に生じる起電力を出力する。ペルチェ素子11とは、互いに異なる2種類の金属間に電位差を与えると当該金属間に温度差を生じさせるペルチェ効果を有する素子である。熱電発電装置1は、このようなペルチェ効果とは逆の効果であるゼーベック効果を利用して発電する。すなわち、熱電発電装置1は、互いに異なる2種類の金属間に外部から温度差を与えた際に当該金属間に生じる電位差に基づいて発電する。熱電体10は、このようなペルチェ素子11を有し、外部から与えた温度差に基づいてペルチェ素子11に生じる起電力を出力する。
蓄熱体20は、熱電体10が外側に接する状態とされる。蓄熱体20は、例えば固体金属やレンガなどの蓄熱材(顕熱蓄熱材)を用いて構成してもよいし、例えば水やパラフィン系油などの蓄熱材(潜熱蓄熱材)を用いて構成してもよい。蓄熱体20の外側とは、蓄熱体20が水や油のような流体である場合には流体が封入された容器の外面が相当し、固体金属やレンガのような固体である場合には当該固体の外面が相当する。
図2には、本実施形態における蓄熱体20と熱電体10との配置関係が示される。図2の上側は正面から見た図であり、図2の下側は側面から見た断面図である。本実施形態では、図2に示されるように、蓄熱体20は、熱電体10により全面に亘って囲まれる。図2の例では、蓄熱体20が四角柱で構成されており、その蓄熱体20の外表面である六面に、熱電体10が接する状態で蓄熱体20が囲まれる。
ケース30は、蓄熱体20が接している状態の熱電体10を収容する。すなわち、ケース30は、図2で示される蓄熱体20を囲んだ状態の熱電体10を収容する。このとき、ケース30は、熱電体10に対して、熱電体10と対向する壁面31との間、及び、熱電体10と対向する底面32との間に隙間を有して構成される。
ケース30は、この隙間に流体が導入可能に構成される。本実施形態では、流体として高温流体及び低温流体が利用される。高温流体とは、例えば70~80度以上の温度(100度に近い温度)の流体であって、低温流体とは、20~30度以下の温度の流体である。以下では、高温流体を熱水とし、低温流体を冷水として説明する。
ここで、図3及び図4には、ペルチェ素子11が起電力を生じるメカニズムについて示される。ここでは、図3の(A)及び図4の(A)に示されるように、例えばペルチェ素子11が、n型半導体12nとp型半導体12pとを有し、n型半導体12nの一方の面に金属材料からなる電極13aが設けられ、p型半導体12pの一方の面に金属材料からなる電極13bが設けられ、更に、n型半導体12nの他方の面とp型半導体12pの他方の面とに亘って金属材料からなる電極13cが設けられているとする。
このとき、図3の(A)に示されるように、ペルチェ素子11の電極13a及び電極13bが高温に晒され、ペルチェ素子11の電極13cが低温に晒されているとする。この場合には、図3の(B)のバンド図に示されるように、電極13aを構成する金属の伝導帯の電子が熱エネルギーを得て、n型半導体12nの伝導帯に移動する(#1)。n型半導体12nでは、電極13aと電極13cとの間で温度勾配が生じているので電子密度にも勾配が生じ、この電子密度の勾配に応じて電位差が生じる。すなわち、n型半導体12nでは、電極13a側から電極13c側へ電子が移動する(#2)。n型半導体12nにおける電極13c側へ移動した電子は、伝導帯から電極13cを構成する金属の伝導帯に移動し、熱を放出する(#3)。
一方、電極13bでは、電極13bを構成する金属の伝導帯に、p型半導体12pの価電子帯から電子が移動する(#4)。これにより、p型半導体12pの価電子帯では正孔が増大する。p型半導体12pでは、電極13bと電極13cとの間で温度勾配が生じているので正孔密度にも勾配が生じ、この正孔密度の勾配に応じて電位差が生じる。すなわち、p型半導体12pでは、電極13b側から電極13c側へ正孔が移動する(#5)。p型半導体12pにおける電極13c側へ移動した正孔は、電極13cを構成する金属の伝導帯から移動してきた電子と結合し、熱を放出して消滅する(#6)。このようにして、温度差に応じてペルチェ素子11内において電子が移動して、冷温側の電極13cと、高温側の電極13a及び電極13bとの間で電位差が生じ、発電する。
逆に、図4の(A)に示されるように、ペルチェ素子11の電極13a及び電極13bが低温に晒され、ペルチェ素子11の電極13cが高温に晒されているとする。この場合には、図4の(B)のバンド図に示されるように、電極13cを構成する金属の伝導帯の電子が熱エネルギーを得て、n型半導体12nの伝導帯に移動する(#11)。n型半導体12nでは、電極13aと電極13cとの間で温度勾配が生じているので電子密度にも勾配が生じ、この電子密度の勾配に応じて電位差が生じる。すなわち、n型半導体12nでは、電極13c側から電極13a側へ電子が移動する(#12)。n型半導体12nにおける電極13a側へ移動した電子は、伝導帯から電極13aを構成する金属の伝導帯に移動し、熱を放出する(#13)。
また、電極13bでは、電極13bを構成する金属の伝導帯から、p型半導体12pの価電子帯へ電子が移動する(#14)。これにより、p型半導体12pの価電子帯では正孔が電極13bを構成する金属の伝導帯から移動してきた電子と結合して減少する。p型半導体12pは、電極13aと電極13cとの間で温度勾配が生じているので正孔密度にも勾配が生じ、この正孔密度の勾配に応じて電位差が生じる。すなわち、p型半導体12pでは、電極13b側から電極13c側へ正孔が移動する(#15)。p型半導体12pにおける電極13c側へ移動した正孔は、電極13cを構成する金属の伝導帯へ移動して電子と結合し、熱を放出して消滅する(#16)。このようにして、高温側の電極13cと、冷温側の電極13a及び電極13bとの間で電位差が生じ、発電する。
なお、図3及び図4に示されるように、ペルチェ素子11の電極13a及び電極13bが高温に晒され、ペルチェ素子11の電極13cが低温に晒されている状態と、ペルチェ素子11の電極13a及び電極13bが低温に晒され、ペルチェ素子11の電極13cが高温に晒されている状態とでペルチェ素子11に生じる起電力の正負が異なる。以下の説明では、起電力の大きさ(起電力の電圧値の大きさ)について記載する場合には、その起電力の絶対値(起電力の電圧値の絶対値)の大きさを意味するものとする。
図1に戻り、ペルチェ素子11にこのような起電力を生じさせて発電するために、制御部40は、所定条件に基づいて、ケース30に流体を導入する状態を、第1状態と第2状態とに切り替える。第1状態とは、ケース30に流体として低温流体を導入する状態であり、第2状態とは、ケース30に流体として高温流体を導入する状態である。
図1では、低温流体(冷水、流体の一例)を供給する供給源として、冷水源61が示される。また、高温流体(熱水、流体の一例)を供給する供給源として、熱水源62が示される。熱電発電装置1を、車両に搭載する場合、冷水源61は、例えば、車両に搭載された熱交換システムで利用されるチラーを用いることが可能であって、この場合、冷水としてチラーから排出される冷却液を利用することが可能である。また、熱水源62は、例えば、エンジンやバッテリを用いることが可能であって、この場合、熱水としてエンジンやバッテリから排出される冷却液を利用することが可能である。その他、低温流体や高温流体の一例として、空気等の気体やヒートポンプサイクルに用いられる冷媒を用いることが可能である。
本実施形態では、冷水源61と第1弁装置81とに亘って第1流路51が設けられ、第1弁装置81とケース30とに亘って第2流路52が設けられる。また、ケース30と第2弁装置82とに亘って第3流路53が設けられ、第2弁装置82と冷水源61とに亘って第4流路54が設けられる。更に、第1弁装置81と熱水源62とに亘って第5流路55が設けられ、熱水源62と第2弁装置82とに亘って第6流路56が設けられる。これらの流路における流体の流通は、ポンプ83により行われる。本実施形態では、ポンプ83は、第2流路52に、第1弁装置81からケース30に向かって流体を流通させるように設けられる。
第1弁装置81及び第2弁装置82は、三方弁が用いられ、制御部40からの指示に応じて流通状態が変更される。また、ポンプ83も、制御部40からの指示に応じて運転が制御される。
図5には、熱電発電装置1が第1状態である場合に例が示される。第1状態では、制御部40により冷水が循環される。制御部40は、第1状態にする場合に、第1弁装置81に対して、第1弁装置81を第1連通状態とさせる第1指示を伝達する(#11)。これにより、第1弁装置81の連通孔に接続された第1流路51と第2流路52とが互いに連通し、第1流路51及び第2流路52の夫々と第5流路55とが互いに連通しないように、第1弁装置81が有する弁体81Aが回動する。
また、制御部40は、第2弁装置82に対して、第2弁装置82を第3連通状態とさせる第3指示を伝達する(#12)。これにより、第2弁装置82の連通孔に接続された第3流路53と第4流路54とが互いに連通し、第6流路56と第3流路53及び第4流路54の夫々とが互いに連通しないように、第2弁装置82が有する弁体82Aが回動する。
更に、制御部40は、ポンプ83に対して、ポンプ83を運転させる運転指示を伝達する(#13)。これにより、第1流路51、第1弁装置81、第2流路52を介して冷水源61からケース30へ冷水が流通して熱電体10を冷却し、第3流路53、第2弁装置82、第4流路54を介してケース30から冷水源61へ、熱電体10を冷却した後の冷水が流通する。したがって、ケース30に収容された熱電体10の外面を冷却することが可能となる。
図6には、熱電発電装置1が第2状態である場合に例が示される。第2状態では、制御部40により熱水が循環される。制御部40は、第2状態にする場合に、第1弁装置81に対して、第1弁装置81を第2連通状態とさせる第2指示を伝達する(#21)。これにより、第1弁装置81の連通孔に接続された第2流路52と第5流路55とが互いに連通し、第2流路52及び第5流路55の夫々と第1流路51とが互いに連通しないように、第1弁装置81が有する弁体81Aが回動する。
また、制御部40は、第2弁装置82に対して、第2弁装置82を第4連通状態とさせる第4指示を伝達する(#22)。これにより、第2弁装置82の連通孔に接続された第3流路53と第6流路56とが互いに連通し、第4流路54と第3流路53及び第6流路56の夫々とが互いに連通しないように、第2弁装置82が有する弁体82Aが回動する。
更に、制御部40は、ポンプ83に対して、ポンプ83を運転させる運転指示を伝達する(#23)。これにより、第5流路55、第1弁装置81、第2流路52を介して熱水源62からケース30へ熱水が流通して、熱電体10を加熱し、第3流路53、第2弁装置82、第6流路56を介してケース30から熱水源62へ、熱電体10を加熱した後の熱水が流通する。したがって、ケース30に収容された熱電体10の外面を加熱することが可能となる。
なお、図5及び図6では示さなかったが、第1状態及び第2状態のうちの一方から他方に切り替える場合には、第1弁装置81及び第2弁装置82の夫々の連通状態を変更する前に、ポンプ83を停止するとよい。
本実施形態では、ケース30において、流体が熱電体10の外面全体に亘って接するように構成される。すなわち、ケース30に流体が導入されると、蓄熱体20を囲んだ状態の熱電体10が流体に完全に浸かる状態とされる。これにより、ケース30に冷水が供給された場合には、熱電体10の外面を冷水で覆うことができるので、冷却効率を高めることができる。また、ケース30に熱水が供給された場合には、熱電体10の外面を熱水で覆うことができるので、加熱効率を高めることができる。
ここで、制御部40は、上述した第1状態と第2状態との切り替えは、起電力の電圧値が予め設定された電圧閾値以下である場合に、第1状態及び第2状態の一方から他方に切り替えるとよい。起電力とは、熱電体10を構成するペルチェ素子11に生じる起電力であって、このような起電力を検出するセンサ(例えば電圧計)を備えておくとよい。これにより、例えばケース30に冷水が供給されている場合において、起電力の電圧値が低下すると、熱電体10の内表面も温度が低下し、外表面の温度と内表面の温度との差異が小さくなったことがわかる。したがって、ケース30に熱水を供給するようにすることで、熱電体10の外表面と内表面との温度差を大きくし、ペルチェ素子11に生じる起電力の電圧値を大きくすることが可能となる。
同様に、例えばケース30に熱水が供給されている場合において、起電力の電圧値が低下すると、熱電体10の内表面も温度が上昇し、外表面の温度と内表面の温度との差異が小さくなったことがわかる。したがって、ケース30に冷水を供給するようにすることで、熱電体10の外表面と内表面との温度差を大きくし、ペルチェ素子11に生じる起電力の電圧値を大きくすることが可能となる。
図7は、熱電発電装置1における処理を示すフローチャートである。また、図8は、流体に応じた蓄熱体20の温度変化を示す図である。
まず、制御部40が、第1弁装置81を第1流通状態にし、第2弁装置82を第3流通状態にすると共に、ポンプ83を運転させる。これにより、ケース30内に冷水が供給される(図7の#100)。このときのケース30の状態が、図8(A)に示される。このとき、ケース30に供給される冷水の温度をT1〔℃〕とし、蓄熱体20の温度がt1〔℃〕とする。ただし、T1<t1である。この状態は、熱電体10から出力されるペルチェ素子11の起電力の電圧値(電圧値の絶対値)が電圧閾値VTH以下となるまで継続される(図7のステップ#110:No)。
上記ステップ#110に応じて、図8の(A)の状態が継続されると、冷水の温度(T1)が、熱電体10を介した熱伝導で蓄熱体20に伝わり、図8の(B)に示されるように、蓄熱体20の温度が低下する。このときの蓄熱体20の温度をt2とする。この状態で、熱電体10から出力されるペルチェ素子11の起電力の電圧値(電圧値の絶対値)が電圧閾値VTH以下となると(図7のステップ#110:Yes)、制御部40はポンプ83を停止すると共に、第1弁装置81を第2流通状態にし、第2弁装置82を第4流通状態にする(図7の#120)。
続いて、制御部40は、ケース30に熱水が流通するようにポンプ83を運転状態にする(図7の#130)。これにより、ケース30内に熱水が供給される。このときのケース30の状態が、図8(C)に示される。このとき、ケース30に供給される冷水の温度をT2〔℃〕とし、蓄熱体20の温度はt2〔℃〕である。ただし、T2>t2である。この状態は、熱電体10から出力されるペルチェ素子11の起電力の電圧値(電圧値の絶対値)が電圧閾値VTH以下となるまで継続される(図7のステップ#140:No)。
上記ステップ#140に応じて、図8の(C)の状態が継続されると、熱水の温度(T2)が、熱電体10を介した熱伝導で蓄熱体20に伝わり、図8の(D)に示されるように、蓄熱体20の温度が上昇する。このときの蓄熱体20の温度をt1とする。この状態で、熱電体10から出力されるペルチェ素子11の起電力の電圧値(電圧値の絶対値)が電圧閾値VTH以下となると(図7のステップ#140:Yes)、制御部40はポンプ83を停止すると共に、第1弁装置81を第1流通状態にし、第2弁装置82を第3流通状態にする(図7の#150)。続いて、制御部40は、ケース30に冷水が流通するようにポンプ83を運転状態にする(図7の#160)。
このまま、熱電発電装置1による発電を継続する場合には(図7のステップ#170:No)、ステップ#110から処理を継続する。一方、熱電発電装置1による発電を終了する場合には(図7のステップ#170:Yes)、ポンプ83を停止して処理を終了する(図7のステップ#180)。なお、ステップ#170及びステップ#180における発電を終了するか否かの判定及びポンプ83の停止は、ステップ#110~ステップ#150において、割り込み処理にて行ってもよい。また、図7のフローチャートでは、ステップ#100において、ケース30に先に冷水を供給して行うように説明したが、ケース30に先に熱水を供給して行うようにしてもよい。
〔その他の実施形態〕
上記実施形態では、制御部40は、起電力の電圧値が予め設定された電圧閾値以下である場合に、第1状態及び第2状態の一方から他方に切り替えるとして説明した。しかしながら、制御部40は、蓄熱体20の温度とケース30に導入された流体の温度との差異が予め設定された温度閾値以下である場合に、第1状態及び第2状態の一方から他方に切り替えるように構成することも可能である。この場合、熱電発電装置1は、蓄熱体20の温度、及び、ケース30に導入された流体の温度を検出するセンサ(温度センサ)を設けるとよい。蓄熱体20の温度とケース30に導入された流体の温度との差異がし小さくなった場合には、発電効率が低下しているので、ケース30に供給する流体を変更して、蓄熱体20の温度とケース30に導入された流体の温度との差異を大きくすることが可能となる。したがって、発電効率を高めることが可能となる。
上記実施形態では、熱電体10は、蓄熱体20を全面に亘って囲んでいるとして説明した。しかしながら、熱電体10は、蓄熱体20の一部を囲んでいる(例えば、蓄熱体20の天面を除いて囲む)だけでもよい。
上記実施形態では、流体は、熱電体10の外面全体に亘って接しているとして説明した。しかしながら、流体は、熱電体10の一部にのみ接する(例えば、熱電体10の天面を除いて接する)ように構成してもよい。
なお、上記実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態のみに限定するものではない。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
本発明は、ペルチェ素子を利用して発電する熱電発電装置に用いることが可能である。
1:熱電発電装置
10:熱電体
11:ペルチェ素子
20:蓄熱体
30:ケース
40:制御部

Claims (5)

  1. ペルチェ素子を有し、前記ペルチェ素子に生じる起電力を出力する熱電体と、
    前記熱電体が外側に接している蓄熱体と、
    前記蓄熱体が接している状態の前記熱電体を収容し、流体が導入可能なケースと、
    所定条件に基づいて、前記流体として低温流体を導入する第1状態と前記流体として高温流体を導入する第2状態とに切り替える制御部と、
    を備える熱電発電装置。
  2. 前記制御部は、前記所定条件として前記起電力の電圧値が予め設定された電圧閾値以下である場合に、前記第1状態及び前記第2状態の一方から他方に切り替える請求項1に記載の熱電発電装置。
  3. 前記制御部は、前記所定条件として前記蓄熱体の温度と前記ケースに導入された前記流体の温度との差異が予め設定された温度閾値以下である場合に、前記第1状態及び前記第2状態の一方から他方に切り替える請求項1に記載の熱電発電装置。
  4. 前記熱電体は、前記蓄熱体を全面に亘って囲んでいる請求項1から3のいずれか一項に記載の熱電発電装置。
  5. 前記流体は、前記熱電体の外面全体に亘って接している請求項4に記載の熱電発電装置。
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