JP2024048346A - 包装体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】輸送時における蓋材のフランジ部からの剥離を防止し得、かつ製造装置のメンテナンス作業頻度の増加を防止し得る包装体を提供する。【解決手段】包装体1は、容器2と容器2のフランジ部21にヒートシールされた蓋材3とよりなる。フランジ部21の外周縁よりも内側の部分に、容器側ヒートシール層64を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層74を構成する熱融着性樹脂とが融着されてなる本シール部41が形成されている。本シール部41からフランジ部21の外周縁に至るようにフランジ部21の周方向の一部に開封開始シール部42が形成されている。開封開始シール部42を除いた部分における本シール部41とフランジ部21の外周縁との間の部分に、容器側ヒートシール層64を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層74を構成する熱融着性樹脂とが境界を有するように密着させられた環状の疑似シール部43が形成されている。【選択図】図6

Description

この発明は、食品、医薬品、電子部品、工業用品等を内容物として密封包装する包装体およびその製造方法に関する。
この明細書において、「アルミニウム」という用語には純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
また、この明細書および特許請求の範囲において、図2、図4~図8、図11~図13の上下を上下というものとする。内外は、内容物が収納される容器の収納部を基準とし、収納部の内側を内、これと反対側を外というものとする。
飲料等の液体食品、プリン、ゼリー、ヨーグルト、バター、ジャム等の半固形食品、カレー、ツナ、スープ等の油脂または液体含有食品、経口薬、経皮吸収薬等の医薬品、無菌パックを必要とする医薬品、グリス、接着剤、粘着剤等の粘性を有する工業用品、オイル等の液体工業用品の中の長期保存や品質劣化防止を必要とするものを内容物として密封包装する包装体としては、バリア層を含む基材層と基材層の片面に設けられた熱融着性樹脂からなる容器側ヒートシール層とを備えた容器用積層体から形成され、かつ開口周縁に外向きのフランジ部を有するカップ状の容器と、バリア層を含む基材層と基材層の片面に設けられた熱融着性樹脂からなる蓋材側ヒートシール層とを備えた蓋材用積層体から形成され、かつ容器の開口を覆うように外周縁部が容器のフランジ部にヒートシールされた蓋材とよりなり、容器のフランジ部の全体と蓋材とが、容器側ヒートシール層および蓋材側ヒートシール層を利用してヒートシールされるとともにヒートシール部の全体がヒートシール部の密封性を確保する本シール部となっているとともにヒートシール部の周方向の一部が開封開始シール部となっており、蓋材の外周縁における開封開始シール部と対応する箇所に、外方突出状の開封用摘まみが設けられている包装体が広く使用されている。
上述した包装体として、特許文献1に記載されているように、蓋材の外周縁における開封用摘まみを除いた部分と、フランジ部の先端面とが合致したものや、特許文献2~4に記載されているように、蓋材の外周縁における開封用摘まみを除いた部分がフランジ部の外周縁よりも若干外方に張り出しているものが知られている。
特許文献1記載の包装体は、コイル状に巻かれた蓋材用積層体を繰り出しつつ容器のフランジ部上に載せ、ついで蓋材用積層体と容器のフランジ部とをシール盤を用いてヒートシールした後、トリミング刃を用いて蓋材用積層体およびフランジ部を一緒に裁断する方法により製造することが一般的であり、特許文献2~4記載の包装体は、コイル状に巻かれた蓋材用積層体を繰り出しつつ容器のフランジ部上に載せ、ついで蓋材用積層体と容器のフランジ部とをシール盤を用いてヒートシールした後、トリミング刃を用いて蓋材用積層体のみを裁断する方法により製造することが一般的である。
特許第2610875号公報 特開2006-160353号公報 特許第4610357号公報 特開2014-198576号公報
特許文献1記載の包装体の場合、開封用摘まみを除いた部分においては蓋材の外周縁とフランジ部の先端面との外寸の差がなくなり、その結果開封開始シール部以外からの剥離が抑制されて、輸送中などにおいて振動や衝撃を受けた場合にも蓋材がフランジ部から剥離することによる内容物の漏れは発生しにくい。しかしながら、上述したように、製造の際に、蓋材用積層体および容器のフランジ部をトリミング刃により一緒に裁断するため、トリミング刃の摩耗が激しく、トリミング刃の交換頻度が高くなって裁断面の確認作業が増え、その結果メンテナンス作業の頻度が増加してメンテナンスコストが高くなるという問題がある。
特許文献2~4記載の包装体の場合、上述したように、製造の際に、蓋材用積層体のみをトリミング刃により裁断するため、トリミング刃の摩耗少なくなり、メンテナンス作業の頻度が低減される。しかしながら、特許文献2~4記載の包装体では、蓋材の外周縁における開封用摘まみを除いた部分もフランジ部の外周縁よりも若干外方に張り出しているので、蓋材のフランジ部の外周縁よりも外方に張り出した張り出し部がきっかけとなって、輸送時の振動や衝撃などにより蓋材がフランジ部から剥離しやすくなり、内容物が漏れるおそれがある。
この発明は、輸送時に衝撃や振動により蓋材がフランジ部から剥離することを防止し得るとともに、製造に用いる装置のメンテナンス作業頻度の増加を防止し得る包装体およびその製造方法を提供することを目的としている。
この発明は、上記の目的を達成するために、以下の態様からなる。
1)開口周縁に外向きのフランジ部を有するとともに内容物が入れられたカップ状の容器と、容器の開口を覆うように外周縁部が容器のフランジ部にヒートシールされた蓋材とよりなり、容器が、基材層と基材層の片面に設けられた熱融着性樹脂からなりかつフランジ部の上面を覆う容器側ヒートシール層とを備えており、蓋材が、基材層と基材層の片面に設けられた熱融着性樹脂からなりかつ蓋材の下面を覆う蓋材側ヒートシール層とを備えており、容器のフランジ部と蓋材とが、容器側ヒートシール層および蓋材側ヒートシール層を利用してヒートシールされているとともに、フランジ部と蓋材とのヒートシール部における周方向の一部に開封開始シール部が設けられており、蓋材の外周縁の全体が容器のフランジ部の外周縁よりも外方に張り出している包装体において、
容器のフランジ部の外周縁よりも内側の部分に、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが融着されてなり、かつヒートシール部の密封性を確保する環状の本シール部が全周にわたって形成され、開封開始シール部が本シール部からフランジ部の外周縁に至るように形成され、開封開始シール部を除いた部分における本シール部と容器のフランジ部の外周縁との間の部分に、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが境界を有するように密着させられた環状の疑似シール部が形成されている、包装体。
2)開封開始シール部を除いた部分において、蓋材の外周縁が、容器のフランジ部の外周縁から外方に1~3mm張り出している、上記1)記載の包装体。
3)開封開始シール部と対応する箇所において、蓋材の外周縁に外方突出状の開封用摘まみが設けられている、上記1)記載の包装体。
4)開封開始シール部において、蓋材の上面に現れる、容器のフランジ部と蓋材とのヒートシール痕の外端が、フランジ部の外周縁と一致した位置またはフランジ部の外周縁よりも外側の位置にあり、開封開始シール部を除いた部分において、前記ヒートシール痕の外端が、フランジ部の外周縁よりも内側の位置にある、上記1)記載の包装体。
5)容器のフランジ部の先端面と蓋材の下面との間に全周にわたる樹脂溜まりが形成されており、開封開始シール部に形成された樹脂溜まりが、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂との混合物由来の樹脂溜まりであり、開封開始シール部を除いた部分に形成された樹脂溜まりが、蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂由来の樹脂溜まりであり、開封開始シール部に形成された樹脂溜まりが、開封開始シール部を除いた部分に形成された樹脂溜まりよりも大きくなっている、上記1)記載の包装体。
6)容器のフランジ部の上面における本シール部よりも内側の部分に、全周にわたるノッチが形成されている、上記1)記載の包装体。
7)上記1)~6)のうちのいずれかに記載の包装体を製造する方法であって、
基材層と基材層の片面に設けられた熱融着性樹脂からなる容器側ヒートシール層とを備えた容器用積層体からなり、かつ開口周縁に設けられた外向きのフランジ部の上面が容器側ヒートシール層で覆われるとともに内容物が入れられた容器と、基材層と基材層の片面に設けられた熱融着性樹脂からなる蓋材側ヒートシール層とを備えており、かつ下面が蓋材側ヒートシール層で覆われるとともに容器のフランジ部の外形よりも大きな外形を有する蓋材用積層体とを用意すること、
蓋材用積層体を、外周縁が容器のフランジ部の外周縁よりも外側に張り出すようにフランジ部上に載せた後に、環状の第1シール盤を使用し、蓋材用積層体と容器のフランジ部とを全周にわたって押圧しつつ加熱して1回目のヒートシールを行うことによって、容器のフランジ部の外周縁よりも内側の部分に、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが融着されてなり、かつヒートシール部の密封性を確保する環状の本シール部を形成するとともに、本シール部と容器のフランジ部の外周縁との間の部分に、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが境界を有するように密着させられた環状の疑似シール部を形成すること、
1回目のヒートシールの後に、環状の第2シール盤を使用し、蓋材用積層体と容器のフランジ部との本シール部の幅方向の範囲内を全周にわたって押圧しつつ加熱するとともに、フランジ部の全周のうちの一部における本シール部からフランジ部の外周縁に至る部分を押圧しつつ加熱して2回目のヒートシールを行い、本シール部よりも外周側の部分の一部に、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが融着されてなる開封開始シール部を、本シール部からフランジ部の外周縁に至るように形成すること、
ならびに2回目のヒートシールの後に、トリミング刃を用いて蓋材用積層体のみをトリミングすることによって、外周縁が容器のフランジ部の外周縁よりも外方に張り出した蓋材を形成すること、
を含む包装体の製造方法。
8)第1シール盤が、内寸が容器のフランジ部の内寸よりも大きな内寸を有するとともにフランジ部の外寸よりも大きな外寸を有する第1環状シール面を備えており、第1環状シール面の断面形状が、容器のフランジ部の内周縁よりも若干外周側の部分が最も蓋材用積層体側に突出するとともに外周側に向かって蓋材用積層体から徐々に離間する円弧状であり、第1環状シール面が、内周側に設けられ、かつ本シール部を形成する第1部分と、第1部分の外周側に連なって設けられかつ蓋材側ヒートシール層の熱融着性樹脂を外周側に移動させるとともに疑似シール部を形成する第2部分とを有しており、
第2シール盤が、第1環状シール面の内寸と同一内寸を有する第2環状シール面を備えており、第2環状シール面が、第1環状シール面の外寸よりも小さな外寸を有し、かつ本シール部の内外の範囲内において蓋材用積層体における開封開始シール部となる部分を除いた部分を押圧する第1シール部と、第1シール部の長手方向の両端間に位置しかつ外端が容器のフランジ部の外端よりも外側に位置して蓋材用積層体における開封開始シール部となる部分を押圧する第2シール部とよりなり、第1シール部の断面形状が、内端が第2シール盤の内周面に連なるとともに内外の中心部が最も蓋材用積層体側に突出した半円形であり、第2シール部の断面形状が、内端が第1シール部の断面の曲率と同一曲率である丸みを介して第2シール盤の内周面に連なった直線状である、上記7)記載の包装体の製造方法。
9)第1シール盤が、内寸が容器のフランジ部の内寸よりも大きな内寸を有するとともにフランジ部の外寸よりも小さな外寸を有する第1環状シール面を備えており、第1環状シール面が平坦面であるとともに、第1環状シール面の外形が容器のフランジ部の外周縁よりも若干内周側に位置しており
第2シール盤が、第1環状シール面の内寸と同一内寸を有する第2環状シール面を備えており、第2環状シール面が、第1環状シール面の外寸よりも小さな外寸を有し、かつ本シール部の内外の範囲内において蓋材用積層体における開封開始シール部となる部分を除いた部分を押圧する第1シール部と、第1シール部の長手方向の両端間に位置しかつ外端が容器のフランジ部の外端よりも外側に位置して蓋材用積層体における開封開始シール部となる部分を押圧する第2シール部とよりなり、第1シール部の断面形状が、内端が第2シール盤の内周面に連なるとともに内外の中心部が最も蓋材用積層体側に突出した半円形であり、第2シール部の断面形状が、内端が第1シール部の断面の曲率と同一曲率である丸みを介して第2シール盤の内周面に連なった直線状である、上記7)記載の包装体の製造方法。
上記1)~6)の包装体によれば、容器のフランジ部の外周縁よりも内側の部分に、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが融着されてなりかつヒートシール部の密封性を確保する環状の本シール部が全周にわたって形成され、開封開始シール部が本シール部からフランジ部の外周縁に至るように形成され、開封開始シール部を除いた部分における本シール部と容器のフランジ部の外周縁との間の部分に、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが境界を有するように密着させられた環状の疑似シール部が形成されているので、輸送時などに衝撃や振動を受けることにより、開封開始シール部を除いた部分において蓋材のフランジ部から外方には張り出した外方張り出し部に開封方向の力が加わった場合には、疑似シール部において蓋材がフランジ部から剥離して上記力が弱められる。したがって、蓋材の外方張り出し部に加わる開封方向の力が本シール部に作用することが抑制され、本シール部においての蓋材のフランジ部からの剥離が防止される。さらに、本シール部における蓋材のフランジ部からの剥離が防止されるので、蓋材の外周縁はフランジ部の外周縁よりも外方に張り出していてもよく、包装体の製造時には、蓋材用積層体のみをトリミング刃により裁断することが可能になってトリミング刃の交換頻度が低くなり、メンテナンス作業やメンテナンスコストを低減することができる。
しかも、開封開始シール部が本シール部からフランジ部の外周縁に至るように形成されているので、開封開始シール部において、蓋材におけるフランジ部から外方に張り出した部分を摘まんで上方に引き上げた場合に、蓋材をフランジ部から容易に剥離させることが可能になり、開封容易性が向上する。
上記2)の包装体によれば、開封開始シール部を除いた部分において、蓋材の外周縁が、容器のフランジ部の外周縁から外方に1~3mm張り出しているので、包装体の製造時に、確実に蓋材のみをトリミング刃により裁断することができる。また、上記張り出し幅が3mm以下であるから、輸送時の振動や衝撃などによる開封のきっかけになりにくくなる。
上記3)の包装体によれば、開封用摘まみを上方に引き上げることにより、開封開始シール部から容易に開封することができる。
上記4)の包装体によれば、ヒートシール痕を蓋材の上方から視認することによって、本シール部および開封開始シール部が形成されていることを簡単に確認することができる。
上記5)の包装体によれば、開封開始シール部に形成された樹脂溜まりの働きによって、開封開始シール部からの開封性が向上する。
上記6)の包装体によれば、容易に開封できる。
上記7)の包装体の製造方法によれば、上述した効果を奏する上記1)~6)の包装体を容易に製造することができる。
上記8)の包装体の製造方法によれば、第1シール盤によって、夾雑物が外側に逃がされるので、本シール部に夾雑物が残りにくくなり、十分なシール強度が得られる。さらに、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが境界を有するように密着させられた環状の疑似シール部を形成することができる。
上記9)の包装体の製造方法によれば、第1シール盤が、内寸が容器のフランジ部の内寸よりも大きな内寸を有するとともにフランジ部の外寸よりも小さな外寸を有する第1環状シール面を備えており、第1環状シール面が平坦面であるとともに、第1環状シール面の外形が容器のフランジ部の外周縁よりも若干内周側に位置しているので、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが境界を有するように密着させられた環状の疑似シール部を形成することができる。
この発明による包装体を示す斜視図である。 図1の包装体の垂直断面図である。 図1の包装体の平面図である。 容器および蓋材の構成を省略した図3のA-A線拡大拡大図である。 容器および蓋材の構成を省略した図3のB-B線拡大拡大図である。 図1の包装体の開封開始シール部を除いた部分における容器のフランジ部と蓋材とのヒートシール部の構成を示す図4に相当する部分の断面図である。 図1の包装体の開封開始シール部における容器のフランジ部と蓋材とのヒートシール部の構成を示す図5に相当する部分の断面図である。 図1の包装体を製造する装置を概略的に示す図である。 図1の包装体を製造するのに用いられる第1シール盤の底面図である。 図1の包装体を製造するのに用いられる第2シール盤の底面図である。 図1の包装体の製造方法における1回目のヒートシールの際の状態を示す部分拡大垂直断面図である。 図1の包装体の製造方法における2回目のヒートシールの際の開封開始シール部以外の部分の状態を示す部分拡大垂直断面図である。 図1の包装体の製造方法における2回目のヒートシールの際の開封開始シール部の状態を示す部分拡大垂直断面図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1~図3はこの発明による包装体の全体構成を示し、図4~図7は要部の構成を示す。また、図8~図10は包装体の製造に用いられる装置を示し、図11~図13は包装体の製造方法を示す。
図1~図3において、包装体(1)は、開口周縁に外向きのフランジ部(21)を有するとともに内容物が入れられたカップ状の容器(2)と、容器(2)の開口を覆うように外周縁部が容器(2)のフランジ部(21)に全周にわたってヒートシールされた蓋材(3)とよりなる。
容器(2)のフランジ部(21)と蓋材(3)との円環状のヒートシール部(4)には、容器(2)のフランジ部(21)の外周縁よりも内側の部分に全周にわたって形成されかつヒートシール部(4)の密封性を確保する環状の本シール部(41)と、ヒートシール部(4)の周方向の一部において本シール部(41)からフランジ部(21)の外周縁に至るように形成されかつ周方向に一定の長さを有する開封開始シール部(42)と、開封開始シール部(42)を除いた部分における本シール部(41)と容器(2)のフランジ部(21)の外周縁との間の部分に形成された疑似シール部(43)とよりなる。
蓋材(3)の外周縁の全体が容器(2)のフランジ部(21)の外周縁よりも外方に張り出している。蓋材(3)の外周縁における開封開始シール部(42)と対応する箇所に、外方突出状の開封用摘まみ(31)が設けられている。開封用摘まみ(31)は必ずしも必要としない。
図3~図5に示すように、蓋材(3)の上面における容器(2)のフランジ部(21)と蓋材(3)とのヒートシール部(4)の全体にヒートシール痕(5)が現れている。ヒートシール痕(5)のうちの開封開始シール部(42)において蓋材(3)の上面に現れているヒートシール痕(51)の外端が、フランジ部(21)の外周縁よりも外側の位置にあるとともに開封用摘まみ(31)まで延びており、開封開始シール部(42)を除いた部分において蓋材(3)の上面に現れているヒートシール痕(52)の外端は、フランジ部(21)の外周縁よりも内側の位置にあることが好ましい。さらに、開封用摘まみ(31)を除いた部分、すなわち開封開始シール部(42)を除いた部分において、蓋材(3)の外周縁が、容器(2)のフランジ部(21)の外周縁から外方に1~3mm張り出していることが好ましい。なお、図4および図5においては、容器(2)および蓋材(3)の構造の詳細の図示は省略している。
容器(2)はカップ状であり、平面視円形の底壁部(22)と、底壁部(22)の外周縁から上方に向かって次第に外側に広がるようにのびた略テーパ円筒状の周壁部(23)とを備えており、周壁部(23)の上端縁(開口周縁)に、外方に向かって水平状にのびた円環状のフランジ部(21)が設けられている。底壁部(22)は、その径方向中間位置に環状段差(221)を有しており、同環状段差(221)よりも内側部分が同外側部分よりもやや高くなされている。周壁部(23)は、その高さ中間位置に環状段差(231)を有しており、同環状段差(231)よりも上側部分が同下側部分よりもやや径が大きくなされている。これらの環状段差(221)(231)により、容器(2)の機械的強度やスタッキング性が高められている。但し、環状段差(221)(231)は任意である。
図6および図7に示すように、容器(2)は、合成樹脂よりなる保護層(62)およびバリア層(63)からなる基材層(61)と、基材層(61)のバリア層(63)を覆う熱融着性樹脂からなる容器側ヒートシール層(64)とよりなる容器用積層体(6)に、容器側ヒートシール層(64)がフランジ部(21)上面側、ならびに底壁部(22)および周壁部(23)内面側にくるように深絞り成形加工や張り出し成形加工を施すことによって形成されている。なお、図6および図7においては、ヒートシール痕(5)の図示は省略している。
基材層(61)の保護層(62)としては、容器用積層体(6)の成形性(特に絞り成形性)を考慮すると、追随性が良好であるポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミドなどからなる肉厚5~100μmの単層フィルムまたは単層フィルムを複数積層した肉厚5~100μmの複層フィルムにより形成されるのが好ましい。これらのフィルムは、無延伸フィルムや、二軸延伸フィルムとして用いられる。ポリオレフィンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ホモポリプロピレン(hPP)、プロピレン-エチレンランダムコポリマー(rPP)、プロピレン-エチレンブロックコポリマー(bPP)などを例示できる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を例示できる。また、ポリアミドとしては、ナイロン6(PA6)を例示できる。特に、単層、複層は問わないが、無延伸ポリプロピレンフィルムが好ましい。
基材層(61)のバリア層(63)は、包装体(1)の内容物をガス、水蒸気、光等から保護するための層であり、肉厚50~200μmアルミニウム箔で形成することが好ましい。アルミニウム箔としては、JIS H4160:1994で規定されるA1N30などの1000系、A8021、A8079などの8000系からなものが用いられる。
容器側ヒートシール層(64)は,容器(2)の最内面を形成する層であり、また、容器(2)のフランジ部(21)上面すなわち蓋材(3)とのシール面を構成する層でもある。
容器側ヒートシール層(64)は、容器用積層体(6)の成形性(特に絞り成形性)を考慮すると、追随性が良好であるポリオレフィンからなる厚さ5~100μmの単層フィルムまたは単層フィルムを複数積層した肉厚5~100μmの複層フィルムにより形成されるのが好ましい。ポリオレフィンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ホモポリプロピレン(hPP)、プロピレン-エチレンランダムコポリマー(rPP)、プロピレン-エチレンブロックコポリマー(bPP)などを例示できる。たとえば、ポリプロピレン(PP)系樹脂の場合は、JIS K7210-1:2014(ISO1133-1:2011)で規定されるMFR:3~15g/10分(230℃)であるものを用いることが好ましく、ポリエチレン(PE)系樹脂の場合はJIS K7210-1:2014(ISO1133-1:2011)で規定されるMFR:3~15g/10分(190℃)であるものを用いることが好ましい。複層フィルムとしては、たとえば共押出フィルムが用いられる。
容器側ヒートシール層(64)が複層フィルムからなる場合、容器用積層体(6)から容器(2)を成形するのと同時に、容器(2)のフランジ部(21)の上面には、その径方向所定箇所に、複層フィルムからなる容器側ヒートシール層(64)の剥離開封位置となる隣接するフィルムの境界までまたはそれよりも深い位置まで達する円環状ノッチ(211)が形成される。ノッチ(211)は必ずしも必要としない。なお、容器側ヒートシール層(64)が単層フィルムからなる場合には、ノッチ(211)は必ずしも必要としない。
容器(2)の形状は、図示の態様には限定されず、適宜変更可能である。例えば、底壁部は平面視楕円形や隅丸方形等であってもよく、同様に周壁部を横断面楕円形や隅丸方形等とすることができ、フランジ部(21)も楕円環状、隅丸方形環状等とすることができる。
蓋材(3)は蓋材用積層体(7)が所定の形状および大きさに裁断されることにより形成されたものであり、平面視円形で外周縁の一部に径方向外方に突出した開封用摘まみ(31)が一体に設けられている。蓋材(3)の形状は、容器(2)のフランジ部(21)の形状に合わせて適宜変更される。
蓋材用積層体(7)は、合成樹脂からなる保護層(72)およびバリア層(73)からなる基材層(71)と、基材層(71)のバリア層(73)を覆う熱融着性樹脂からなる蓋材側ヒートシール層(74)とよりなり、保護層(72)が最外面側となっている。なお、基材層(71)における保護層(72)とバリア層(73)との間に印刷層が介在させられていてもよい。
基材層(71)の保護層(72)としては、厚さ5~30μmのフィルムや、塗布量0.5~1.0g/mの樹脂コーティングからなるものが用いられる。
フィルムとしては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミドなどからなる無延伸フィルムや二軸延伸フィルムが好適に用いられる。ポリオレフィンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ホモポリプロピレン(hPP)、プロピレン-エチレンランダムコポリマー(rPP)、プロピレン-エチレンブロックコポリマー(bPP)などを例示できる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を例示できる。ポリアミドとしては、PA6を例示できる。
コーティングとしては、硝化綿などのアセテート樹脂(繊維素系樹脂)、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シュラック樹脂などからなるものを例示できる。
基材層(71)のバリア層(73)は、包装体(1)の内容物をガス、水蒸気、光等から保護するための層であり、肉厚12~80μmのアルミニウム箔や肉厚0.03~0.1μmのアルミニウム蒸着膜が好適に用いられる。
アルミニウム箔およびアルミニウム蒸着膜としては、JIS H4160:1994で規定されるA1N30などの1000系、A8021、A8079などの8000系からなものが用いられる。アルミニウム蒸着膜を用いる場合は、保護層(72)を構成するフィルムとしてアルミニウム蒸着フィルムを使用してもよい。
蓋材側ヒートシール層(74)は、ポリオレフィンからなる厚さ5~100μmの単層フィルムまたは単層フィルムを複数積層した肉厚5~100μmの複層フィルムにより形成されるのが好ましい。ポリオレフィンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ホモポリプロピレン(hPP)、プロピレン-エチレンランダムコポリマー(rPP)、プロピレン-エチレンブロックコポリマー(bPP)などを例示できる。たとえば、ポリプロピレン(PP)系樹脂の場合は、JIS K7210-1:2014(ISO1133-1:2011)で規定されるMFR:3~15g/10分(230℃)であるものを用いることが好ましく、ポリエチレン(PE)系樹脂の場合はJIS K7210-1:2014(ISO1133-1:2011)で規定されるMFR:3~15g/10分(190℃)であるものを用いることが好ましい。複層フィルムとしては、たとえば共押出フィルムが用いられる。
蓋材用積層体(7)は、通常、蓋材側ヒートシール層(74)が内側を向くようにコイル状に巻き取られており、包装体(1)の製造時にコイルから繰り出しながら用いられる。容器(2)にヒートシールされる前の蓋材用積層体(7)の幅は、製造された包装体(1)の蓋材(3)の外形の最大寸法部分よりも大きくなっている。また、これに代えて、所定の形状および製造された包装体(1)の蓋材(3)の外形の最大寸法部分よりも大きな寸法に裁断された蓋材用積層体(7)が用いられてもよい。
そして、ヒートシール部(4)の本シール部(41)および開封開始シール部(42)は、フランジ部(21)に存在する容器側ヒートシール層(64)の最も上側の層を構成する熱融着性樹脂と、蓋材側ヒートシール層(74)の最も下側の層を構成する熱融着性樹脂とが融着されることによって形成され、疑似シール部(43)は、フランジ部(21)に存在する容器側ヒートシール層(64)の最も上側の層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層(74)の最も下側の層を構成する熱融着性樹脂とが境界を有するように密着させられることによって形成される。本シール部(41)においては、フランジ部(21)に存在する容器側ヒートシール層(64)と蓋材側ヒートシール層(74)の接合界面が加熱されて溶融し、さらに容器側ヒートシール層(64)の熱融着性樹脂における前記接合界面近傍の分子と、蓋材側ヒートシール層(74)の熱融着性樹脂における前記接合界面近傍の分子とが、加熱されることにより融解して無定形分子化(非結晶化)し、前記接合界面近傍に存在する無定形分子が互いに拡散し合い、その後の冷却によりからみ合うとともに、結晶化している。疑似シール部(43)は、蓋材側ヒートシール層(74)の最も下側の層を構成する熱融着性樹脂が溶融してフランジ部(21)外周側に流れ、容器側ヒートシール層(64)の最も上側側の層に対して凝固することにより形成される。
容器(2)のフランジ部(21)の先端面と蓋材(3)の下面との間に全周にわたる樹脂溜まり(8)(9)が形成されている。開封開始シール部(43)に形成された樹脂溜まり(8)が、フランジ部(21)に存在する容器側ヒートシール層(64)の最も上側の層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層(74)の最も下側の層を構成する熱融着性樹脂との混合物由来の樹脂溜まりであり、開封開始シール部(43)を除いた部分に形成された樹脂溜まり(9)が、蓋材側ヒートシール層(74)の最も下側の層を構成する熱融着性樹脂由来の樹脂溜まりであり、開封開始シール部(43)に形成された樹脂溜まり(8)が、開封開始シール部(43)を除いた部分に形成された樹脂溜まり(9)よりも大きくなっている。
上述した包装体(1)において、輸送時などに衝撃や振動を受けることによって、開封用摘まみ(31)が設けられている部分を除いて、蓋材(3)のフランジ部(21)から外方に張り出した部分に開封方向の力が加わった場合には、疑似シール部(43)において蓋材(3)がフランジ部(21)から剥離することによって上記力が弱められる。したがって、蓋材(3)の外方張り出し部分に加わる開封方向の力が本シール部(41)に作用することが抑制され、本シール部(41)においての蓋材(3)のフランジ部(21)からの剥離が防止される。
また、包装体(1)の開封時には、蓋材(3)の開封用摘まみ(31)を手指で摘まんで引き上げると、開封開始シール部(42)を形成している容器側ヒートシール層(64)が蓋材(3)とともに比較的強い力で上方に引っ張られる。容器側ヒートシール層(64)が複層フィルムからなる場合には、剥離開封位置となる隣接する単層フィルムの境界において外周側から層間剥離され、剥離がノッチの位置まで達すると容器側ヒートシール層(64)が剥離開封位置で上下に分断される。容器側ヒートシール層(64)が単層フィルムからなる場合には、容器側ヒートシール層(64)で凝集剥離が発生し、容器側ヒートシール層(64)が上下に分断される。さらに、開封用摘まみ(31)を引き上げていくと、分断された容器側ヒートシール層(64)の上側部分が蓋材(3)に付随した状態で、蓋材(3)がフランジ部(21)から分離され、包装体(1)が開封される。
図8~図10は包装体(1)の製造装置を示す。
包装体(1)の製造装置は、蓋材用積層体(7)のコイル(75)を装着する繰り出しロール(100)と、蓋材用積層体(7)から蓋材(3)を打ち抜いた後の残材を巻き取る巻取ロール(200)と、繰り出しロール(100)と巻取ロール(200)との間の蓋材用積層体(7)の移動経路の上方部分に、繰り出しロール(100)側から順に配置された第1シール盤(300)、第2シール盤(400)およびトリミング刃(500)と、繰り出しロール(100)と巻取ロール(200)との間の部分において蓋材用積層体(7)の移動経路の下方に配置され、かつ両ロール(100)(200)間で容器(2)を保持しつつ搬送するシール盤受け(600)とを備えている。
第1シール盤(300)は、たとえば外径が容器(2)のフランジ部(21)の外径よりも5mm程度大きく、内径が円環状ノッチ(211)の直径よりも1.5mm程度大きくなっている円環状の第1環状シール面(301)を備えている。第1環状シール面(301)は、所定の曲率半径を有するとともに曲率中心が第1環状シール面(301)の内径よりも若干径方向外方の円周上に位置している部分円筒面状となっている。したがって、図11を参照すると、第1環状シール面(301)の断面形状は、容器(2)のフランジ部(21)の内周縁よりも若干外周側の部分が最も下方に突出するとともに外周側に向かって蓋材用積層体(7)から徐々に上方に離間する円弧状となっている。第1環状シール面(301)は、内周側に設けられかつ本シール部(41)を形成する第1部分(302)と、第1部分(302)の外周側に連なって設けられかつ蓋材側ヒートシール層(74)の熱融着性樹脂を外周側に移動させるとともに、疑似シール部(43)を形成する第2部分(303)とを有している。
なお、図示は省略したが、第1シール盤として、容器のフランジ部の内径(内寸)よりも大きな内径を有するとともにフランジ部の外径(外寸)よりも小さな外径を有する第1環状シール面を備えており、第1環状シール面が平坦面であるとともに、第1環状シール面の外形が容器のフランジ部の外周縁よりも若干内周側に位置しているものを用いてもよい。
第2シール盤(400)は、第1環状シール面(301)の内径と同一内径を有する第2環状シール面(401)を備えている。第2環状シール面(401)は、第1環状シール面(301)の外径よりも小さな外寸を有し、かつ本シール部(41)の内外の範囲内において蓋材用積層体(7)における開封開始シール部(42)となる部分を除いた部分を押圧する底面から見て優円弧状の第1シール部(402)と、第1シール部(402)の長手方向の両端間に位置しかつ外端が容器(2)のフランジ部(21)の外端よりも外側に位置して蓋材用積層体(7)における開封開始シール部(42)となる部分を押圧する底面から見て劣円弧状の第2シール部(403)とよりなる。第1シール部(402)の周方向の長さは、包装体(1)のヒートシール部(4)における開封開始シール部(42)を除いた部分の周方向の長さに等しく、第2シール部(403)の周方向の長さは、包装体(1)のヒートシール部(4)における開封開始シール部(42)の周方向の長さに等しい。
図12を参照すると、第2環状シール面(401)の第1シール部(402)は、曲率中心が第1シール部(402)の外周縁と内周縁との間の中心に位置する円周上に位置する半円筒面状となっている。したがって、第1シール部(402)の断面形状は、内端が第2シール盤(400)の内周面に連なるとともに内外の中心部が最も蓋材用積層体(7)側に突出した半円形である。また、図13を参照すると、第2環状シール面(401)の第2シール部(403)は平坦面であり、当該平坦面の内周縁は、第1シール部(402)の曲率半径と同一曲率の丸みを介して第2シール盤(400)の内周面に連なっている。したがって、第2シール部(403)の断面形状が、内端が第1シール部(402)の断面の曲率と同一曲率である丸みを介して第2シール盤(400)の内周面に連なった直線状である。
包装体(1)は、以下に述べる方法で製造される。
予め、製造すべき蓋材(3)の外径よりも広い幅を有する蓋材用積層体(7)のコイル(75)を繰り出しロール(100)に装着するとともに、シール盤受け(600)に容器(2)を装着しておく。
この状態で、蓋材用積層体(7)を、コイル(75)から繰り出しながら幅方向両側縁部が容器(2)のフランジ部(21)の外周縁よりも外側に張り出すようにフランジ部(21)上に載せた後に、容器(2)のフランジ部(21)の外周縁よりも内周側でかつノッチ(211)よりも外周側の部分において、第1シール盤(300)の第1環状シール面(301)により、蓋材用積層体(7)と容器(2)のフランジ部(21)とを全周にわたって押圧しつつ加熱することによって1回目のヒートシールを行う。
1回目のヒートシールを行うことによって、第1環状シール面(302)の第1部分(302)により、容器(2)のフランジ部(21)の外周縁よりも内側の部分に、容器側ヒートシール層(64)を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層(74)を構成する熱融着性樹脂とが融着されてなりかつヒートシール部(4)の密封性を確保する環状の本シール部(41)を形成するとともに、第2部分(303)により本シール部(41)と容器(2)のフランジ部(21)の外周縁との間の部分に容器側ヒートシール層(64)を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層(74)を構成する熱融着性樹脂とが境界を有するように密着させられた環状の疑似シール部(43)を形成する。さらに、第1環状シール面(301)の第1シール部(301)により蓋材側ヒートシール層(74)を構成する熱融着性樹脂を径方向外方に移動させ、フランジ部(21)の外周縁よりも外側に樹脂溜まり(9)を形成する。
1回目のヒートシールの後に、シール盤受け(600)を右方に移動させ、容器(2)のフランジ部(21)の外周縁よりも内周側でかつノッチ(211)よりも外周側の部分において、第2シール盤(400)の第2環状シール面(401)により、蓋材用積層体(7)と容器(2)のフランジ部(21)とを全周にわたって押圧しつつ加熱することによって2回目のヒートシールを行う。
2回目のヒートシールを行うことによって、1回目のヒートシールの際に形成された本シール部(41)に、夾雑物などの影響により万一未シール部分が残存していた場合であっても、第2環状シール面(401)の第1シール部(402)により、本シール部(41)における開封開始シール部(42)となる部分を除いた部分に存在する前記未シール部分が確実にシールされる。その結果、輸送時に想定外の大きな振動や衝撃が加わった場合もヒートシール部(4)での剥離が抑制されることになる。これと同時に、第2環状シール面(401)の第2シール部(403)により、開封開始シール部(42)となる部分における本シール部(41)の内周縁から開封開始シール部(42)を形成すべき部分の外周縁までの範囲において、容器側ヒートシール層(64)を構成する熱融着性樹脂と、蓋材側ヒートシール層(74)を構成する熱融着性樹脂とが融着されることによって、開封開始シール部(42)を形成するとともに、開封開始シール部(42)において容器側ヒートシール層(64)を構成する熱融着性樹脂および蓋材側ヒートシール層(74)を構成する熱融着性樹脂を径方向外方に移動させ、フランジ部(21)の外周縁よりも外側に樹脂溜まり(8)を形成する。
2回目のヒートシールの後に、シール盤受け(600)を右方に移動させ、トリミング刃(500)を用いて蓋材用積層体(7)のみをトリミングすることによって、外周縁の全体が容器(2)のフランジ部(21)の外周縁よりも外方に張り出した蓋材(3)を形成する。
こうして、包装体(1)が製造される。
次に、この発明の実施例について、比較例とともに説明するが、この発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<容器用積層体の作製>
JIS H4160:1994で規定されるJISA8021-O材よりなり、バリア層(63)を形成する厚さ120μmのアルミニウム箔の両面に、リン酸、ポリアクリル酸、クロム(III)塩化合物、水、アルコールからなる化成処理液を用いて、クロム付着量が片面当たり5mg/mとなるように化成被膜を形成した。
ついで、化成被膜を形成したアルミニウム箔の一方の面に、ポリエステルポリウレタン系接着剤3μmを塗工して接着剤層を形成し、その上に厚さ30μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを貼り合わせて保護層(62)を形成した。
また、化成被膜を形成したアルミニウム箔の他方の面にポリエステルポリウレタン系接着剤3μmを塗工して接着剤層を形成し、その上に厚さ300μmの共押出しフィルム(HDPE層50μm/PEを微量混合したPE層250μm)をHDPE層が外側となるように貼り合わせて容器側ヒートシール層(64)を形成した。
その後、40℃で8日間ヒートエージング処理することにより、容器用積層体(6)を得た。
<容器の作製>
次に、上記容器用積層体(6)を所定サイズの円形に打ち抜いてなるブランクを、保護層(62)側が容器(2)外側(フランジ部(21)の上面側)となるようにプレス成形装置で深絞り加工することにより、カップ状の容器(2)を作成した。
容器(2)のサイズは、開口径:66mm、底壁部(22)の直径:57.38mm、高さ:26.0mm、周壁部(23)の上端とフランジ部(21)の内周縁との間に形成された丸みの曲率半径:2mm、フランジ部(21)の平坦部の幅:7mm、フランジ部(21)の外径:80mmとした。
また、容器(2)のフランジ部(21)の上面におけるフランジ部(21)の外周縁の中心を中心とする直径71mmの円周上に、基材層(61)まで至る円環状のノッチ(211)を形成しておいた。
<蓋材用積層体の作製>
JIS H4160:1994で規定されるJISA1N30-O材よりなり、バリア層(73)を形成する肉厚12μmのアルミニウム箔の片面に、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを二液硬化型のポリエステルポリウレタン樹脂系接着剤を用いてドライラミネートして保護層(72)を形成し、前記アルミニウム箔の他面に厚さ50μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを二液硬化型のポリエステルポリウレタン樹脂系接着剤を用いてドライラミネートして蓋材用ヒートシール層(74)を形成した。
その後、40℃で8日間ヒートエージング処理することにより、蓋材用積層体(7)を作製した。
得られた蓋材用積層体(7)を、100×100mmの大きさに裁断して蓋材用試片を得た。
<第1シール盤および第2シール盤の形状>
第1シール盤(300)として、外径85mm、内径74mmである第1環状シール面(301)を備えたものを用いた。第1環状シール面(301)は直径76mmの円周上にある曲率中心を中心とする曲率半径30mmの部分円筒面状である。
第2シール盤(400)として、外周縁が直径78mmの円周上に位置するともに内周縁が直径74mmの円周上に位置する第1シール部(402)と、外周縁が直径90mmの円周上に位置するとともに内周縁が直径74mmの円周上に位置する第2シール部(403)とからなる第2環状シール面(401)を備えたものを用いた。第1シール部(402)は、第1シール部(402)の外周縁と内周縁との間の中心に位置する円周上に位置する曲率中心を中心とする曲率半径2mmの半円筒面であり、第2シール部(403)は、内周縁が第1シール部(402)の曲率半径と同一曲率の丸みを介して第2シール盤(400)の内周面に連なった平坦面である。
<包装体の作製>
上記容器(2)のフランジ部(21)上面に、蓋材用試片を蓋材側ヒートシール層(74)側が接するように重ね、これらの重合面におけるノッチ(211)よりも外側1.5mmの位置からフランジ部(21)の外周縁よりも径方向外側までの部分に、200℃に加熱した第1シール盤(300)の第1環状シール面(301)を160kgfの加圧力で2秒間押し当てることにより、1回目のヒートシールを行った。
ついで、フランジ部(21)と蓋材用積層体(7)の重ね合わせ面に、200℃に加熱した第2シール盤(400)の第2環状シール面(401)の第1シール部(402)および第2シール部(403)を160kgfの加圧力で2秒間押し当てることにより、2回目のヒートシールを行った。2回目のヒートシールにおいては、第1シール部(402)により1回目のヒートシールにより形成された本シール部(41)を押圧しつつ加熱するとともに、第2シール部(403)により1回目のヒートシールにより形成された本シール部(41)からフランジ部(21)の外周縁よりも径方向外側の部分を押圧しつつ加熱した。
最後に、蓋材用試片を、最外端が容器(2)の開口部の中心点から47mm離れた位置にある開封用摘まみ(31)が残るように、フランジ部(21)から径方向外方に2mm離れた部分でトリミング刃(500)を用いて蓋材用積層体(7)のみをトリミングし、包装体(1)を得た。
[実施例2]
蓋材用試片を容器(2)のフランジ部(21)にヒートシールした後に、蓋材用試片を、最外端が容器(2)の開口部の中心点から50mm離れた位置にある開封用摘まみ(31)が残るように、フランジ部(21)の外周縁から径方向外方に2mm離れた部分でトリミング刃(500)を用いて蓋材用積層体(7)のみをトリミングしたことを除いては、実施例1と同様にして包装体(1)を得た。
[実施例3]
第1シール盤(300)として、外径79mm、内径74mmであり、かつ全体に平坦であるとともに全周にわたって同一幅を有する第1環状シール面を有するものを用いた。そして、1回目のヒートシールにおいて、第1環状シール面の外周縁がフランジ部(21)の外周縁よりも径方向内側に0.5mm離れた部分に位置するようにして、200℃に加熱した第1シール盤の第1環状シール面を160kgfの加圧力で2秒間押し当てた。それ以外は、実施例1と同様にして包装体(1)を得た。
[比較例1]
第2シール盤として、外径90mm、内径74mmであり、かつ全体に平坦であるとともに全周にわたって同一幅を有する第2環状シール面を備えたものを用いたことを除いては、実施例1と同様にして包装体を得た。
[比較例2]
第2シール盤として、外径78mm、内径74mmであり、かつ全体に平坦であるとともに全周にわたって同一幅を有する第2環状シール面を備えたものを用いたことを除いては、実施例1と同様にして包装体を得た。
<評価試験>
実施例1-3および比較例1-2で得られた10個の包装体に対して、外観観察、輸送テストおよび開封テストを実施した。
外観観察は、蓋材の周縁部におけるフランジ部の範囲内に位置する部分に上方への膨らみが存在するかどうかを観察することにより行った。膨らみがある場合、フランジ部と蓋材との間に夾雑物が混入していると判断する。
開封テストは、実施例の包装体については、開封用摘まみを摘まんで上方に引き上げることにより蓋材を剥離させ、剥離を最後までスムーズに行うことができるかどうかを調べた。比較例1-2の包装体については、蓋材の周縁部の適当箇所を摘まんで上方に引き上げることにより蓋材を剥離させ、剥離を最後までスムーズに行うことができるかどうかを調べた。
輸送テストは、10個の包装体を蓋材どうしが対面して接するように2個ずつ重ねた状態で、滋賀県彦根市から神奈川県伊勢原市まで往復で貨物輸送をし、漏れが発生したか否かを調べた。
これらの結果を表1にまとめて示す。
Figure 2024048346000002

表1の外観観察の欄において、○は10個の包装体の全てに膨らみが無く問題がないことを示し、△は10個の包装体中の1~3個の包装体において膨らみが観察されたことを示し、×は10個の包装体中の4個以上の包装体において膨らみが観察されたことを示す。表1の輸送テストの欄において、○は10個の包装体の全てで漏れが発生していなかったことを示し、△は10個の包装体中の1~3個の包装体において漏れが発生していたことを示し、×は10個の包装体中の4個以上の包装体において漏れが発生していたことを示す。表1の開封性テストの欄において、○は10個の包装体の全てで蓋材の開封時に抵抗なく滑らかに開封できたことを示し、×は10個の包装体の全てで蓋材の開封時に抵抗を受ける箇所があったことを示す。
表1に示す結果から、実施例1の10個の包装体は、外観観察、輸送テストおよび開封テストのいずれにおいても良好な結果が得られた。これに対し、比較例1の包装体では輸送テストにおいて良好な結果が得られず、比較例2の包装体では開封テストにおいて良好な結果が得られなかった。
この発明による包装体は、食品、医薬品、電子部品、工業用品等を内容物として密封包装するのに好適に用いられる。
(1):包装体
(2):容器
(21):フランジ部
(211):ノッチ
(3):蓋材
(31):開封用摘まみ
(4):ヒートシール部
(41):本シール部
(42):開封開始シール部
(43):疑似シール部
(5):ヒートシール痕
(51):開封開始シール部のヒートシール痕
(52):開封開始シール部を除いた部分のヒートシール痕
(6):容器用積層体
(61):基材層
(64):容器側ヒートシール層
(7):蓋材用積層体
(71):基材層
(74):蓋材側ヒートシール層
(300):第1シール盤
(301):第1環状シール面
(400):第2シール盤
(401):第2環状シール面
(402):第1シール部
(403):第2シール部

Claims (9)

  1. 開口周縁に外向きのフランジ部を有するとともに内容物が入れられたカップ状の容器と、容器の開口を覆うように外周縁部が容器のフランジ部にヒートシールされた蓋材とよりなり、容器が、基材層と基材層の片面に設けられた熱融着性樹脂からなりかつフランジ部の上面を覆う容器側ヒートシール層とを備えており、蓋材が、基材層と基材層の片面に設けられた熱融着性樹脂からなりかつ蓋材の下面を覆う蓋材側ヒートシール層とを備えており、容器のフランジ部と蓋材とが、容器側ヒートシール層および蓋材側ヒートシール層を利用してヒートシールされているとともに、フランジ部と蓋材とのヒートシール部における周方向の一部に開封開始シール部が設けられており、蓋材の外周縁の全体が容器のフランジ部の外周縁よりも外方に張り出している包装体において、
    容器のフランジ部の外周縁よりも内側の部分に、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが融着されてなり、かつヒートシール部の密封性を確保する環状の本シール部が全周にわたって形成され、開封開始シール部が本シール部からフランジ部の外周縁に至るように形成され、開封開始シール部を除いた部分における本シール部と容器のフランジ部の外周縁との間の部分に、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが境界を有するように密着させられた環状の疑似シール部が形成されている、包装体。
  2. 開封開始シール部を除いた部分において、蓋材の外周縁が、容器のフランジ部の外周縁から外方に1~3mm張り出している、請求項1記載の包装体。
  3. 開封開始シール部と対応する箇所において、蓋材の外周縁に外方突出状の開封用摘まみが設けられている、請求項1記載の包装体。
  4. 開封開始シール部において、蓋材の上面に現れる、容器のフランジ部と蓋材とのヒートシール痕の外端が、フランジ部の外周縁と一致した位置またはフランジ部の外周縁よりも外側の位置にあり、開封開始シール部を除いた部分において、前記ヒートシール痕の外端が、フランジ部の外周縁よりも内側の位置にある、請求項1記載の包装体。
  5. 容器のフランジ部の先端面と蓋材の下面との間に全周にわたる樹脂溜まりが形成されており、開封開始シール部に形成された樹脂溜まりが、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂との混合物由来の樹脂溜まりであり、開封開始シール部を除いた部分に形成された樹脂溜まりが、蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂由来の樹脂溜まりであり、開封開始シール部に形成された樹脂溜まりが、開封開始シール部を除いた部分に形成された樹脂溜まりよりも大きくなっている、請求項1記載の包装体。
  6. 容器のフランジ部の上面における本シール部よりも内側の部分に、全周にわたるノッチが形成されている、請求項1記載の包装体。
  7. 請求項1~6のうちのいずれかに記載の包装体を製造する方法であって、
    基材層と基材層の片面に設けられた熱融着性樹脂からなる容器側ヒートシール層とを備えた容器用積層体からなり、かつ開口周縁に設けられた外向きのフランジ部の上面が容器側ヒートシール層で覆われるとともに内容物が入れられた容器と、基材層と基材層の片面に設けられた熱融着性樹脂からなる蓋材側ヒートシール層とを備えており、かつ下面が蓋材側ヒートシール層で覆われるとともに容器のフランジ部の外形よりも大きな外形を有する蓋材用積層体とを用意すること、
    蓋材用積層体を、外周縁が容器のフランジ部の外周縁よりも外側に張り出すようにフランジ部上に載せた後に、環状の第1シール盤を使用し、蓋材用積層体と容器のフランジ部とを全周にわたって押圧しつつ加熱して1回目のヒートシールを行うことによって、容器のフランジ部の外周縁よりも内側の部分に、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが融着されてなり、かつヒートシール部の密封性を確保する環状の本シール部を形成するとともに、本シール部と容器のフランジ部の外周縁との間の部分に、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが境界を有するように密着させられた環状の疑似シール部を形成すること、
    1回目のヒートシールの後に、環状の第2シール盤を使用し、蓋材用積層体と容器のフランジ部との本シール部の幅方向の範囲内を全周にわたって押圧しつつ加熱するとともに、フランジ部の全周のうちの一部における本シール部からフランジ部の外周縁に至る部分を押圧しつつ加熱して2回目のヒートシールを行い、本シール部よりも外周側の部分の一部に、容器側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂と蓋材側ヒートシール層を構成する熱融着性樹脂とが融着されてなる開封開始シール部を、本シール部からフランジ部の外周縁に至るように形成すること、
    ならびに2回目のヒートシールの後に、トリミング刃を用いて蓋材用積層体のみをトリミングすることによって、外周縁が容器のフランジ部の外周縁よりも外方に張り出した蓋材を形成すること、
    を含む包装体の製造方法。
  8. 第1シール盤が、内寸が容器のフランジ部の内寸よりも大きな内寸を有するとともにフランジ部の外寸よりも大きな外寸を有する第1環状シール面を備えており、第1環状シール面の断面形状が、容器のフランジ部の内周縁よりも若干外周側の部分が最も蓋材用積層体側に突出するとともに外周側に向かって蓋材用積層体から徐々に離間する円弧状であり、第1環状シール面が、内周側に設けられ、かつ本シール部を形成する第1部分と、第1部分の外周側に連なって設けられかつ蓋材側ヒートシール層の熱融着性樹脂を外周側に移動させるとともに疑似シール部を形成する第2部分とを有しており、
    第2シール盤が、第1環状シール面の内寸と同一内寸を有する第2環状シール面を備えており、第2環状シール面が、第1環状シール面の外寸よりも小さな外寸を有し、かつ本シール部の内外の範囲内において蓋材用積層体における開封開始シール部となる部分を除いた部分を押圧する第1シール部と、第1シール部の長手方向の両端間に位置しかつ外端が容器のフランジ部の外端よりも外側に位置して蓋材用積層体における開封開始シール部となる部分を押圧する第2シール部とよりなり、第1シール部の断面形状が、内端が第2シール盤の内周面に連なるとともに内外の中心部が最も蓋材用積層体側に突出した半円形であり、第2シール部の断面形状が、内端が第1シール部の断面の曲率と同一曲率である丸みを介して第2シール盤の内周面に連なった直線状である、請求項7記載の包装体の製造方法。
  9. 第1シール盤が、内寸が容器のフランジ部の内寸よりも大きな内寸を有するとともにフランジ部の外寸よりも小さな外寸を有する第1環状シール面を備えており、第1環状シール面が平坦面であるとともに、第1環状シール面の外形が容器のフランジ部の外周縁よりも若干内周側に位置しており
    第2シール盤が、第1環状シール面の内寸と同一内寸を有する第2環状シール面を備えており、第2環状シール面が、第1環状シール面の外寸よりも小さな外寸を有し、かつ本シール部の内外の範囲内において蓋材用積層体における開封開始シール部となる部分を除いた部分を押圧する第1シール部と、第1シール部の長手方向の両端間に位置しかつ外端が容器のフランジ部の外端よりも外側に位置して蓋材用積層体における開封開始シール部となる部分を押圧する第2シール部とよりなり、第1シール部の断面形状が、内端が第2シール盤の内周面に連なるとともに内外の中心部が最も蓋材用積層体側に突出した半円形であり、第2シール部の断面形状が、内端が第1シール部の断面の曲率と同一曲率である丸みを介して第2シール盤の内周面に連なった直線状である、請求項7記載の包装体の製造方法。
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