JP2024048085A - 測距装置、車載システム、および移動装置 - Google Patents

測距装置、車載システム、および移動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小型で高精度の測距装置を提供する。【解決手段】測距装置(1)は、光軸を含む中心領域での焦点距離よりも光軸から離れた周辺領域での焦点距離が短い光学系(101)と、光学系により形成される被写体の像を受光する複数の画素を有する撮像素子(102)と、光学系の2つの異なる瞳位置からの光束に基づいて撮像素子により取得された視差画像から被写体の距離情報を取得する取得部(103)とを有し、視差画像の視差方向は、設置面に対して直交する方向の成分を含む方向である。【選択図】図1

Description

本発明は、測距装置、車載システム、および移動装置に関する。
従来、複数のカメラで取得される画像の視差を利用して距離情報を取得するいわゆるステレオ測距カメラが知られている。特許文献1には、2つのカメラを縦方向に配置し、得られた縦方向の視差画像を用いて車間距離を計測する計測装置が開示されている。特許文献2には、視差方向を横方向、縦方向、斜め方向のそれぞれで取得可能な撮像装置が開示されている。
特許第3456843号公報 特許第6981410号公報
特許文献1に開示された計測装置では、視差量を取得するために2つのカメラを離間して配置する必要があり、計測装置が大型化してしまう。特許文献2に開示された撮像装置では、視差方向を選択可能であるが、中心窩レンズと呼ばれる中心画角付近の焦点距離を増大させながら周辺画角を拡大した光学系を用いる場合、周辺画角での焦点距離が短くなるため、測距精度が低下する。
そこで本発明は、小型で高精度の測距装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての測距装置は、光軸を含む中心領域での焦点距離よりも該光軸から離れた周辺領域での焦点距離が短い光学系と、前記光学系により形成される被写体の像を受光する複数の画素を有する撮像素子と、前記光学系の2つの異なる瞳位置からの光束に基づいて前記撮像素子により取得された視差画像から前記被写体の距離情報を取得する取得部とを有し、前記視差画像の視差方向は、設置面に対して直交する方向の成分を含む方向である。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、小型で高精度の測距装置を提供することができる。
各実施例における測距装置の説明図である。 実施例1、3における撮像素子の説明図である。 各実施例における光束が撮像素子の画素に導かれる様子を示す図である。 各実施例における測距精度と焦点距離との関係の説明図である 実施例1における光学系の断面図である。 実施例1における光学系の画角と焦点距離との関係を示す図である。 各実施例における光学系の画角と焦点距離比率との関係を示す図である。 各実施例における光学系の画角と焦点距離変化との関係を示す図である。 実施例2における測距装置が設置される移動体の説明図である。 実施例2における光学系の断面図である。 実施例2における撮像素子の説明図である。 各実施例における光学系の画角と像高との関係を示す図である。 実施例3における測距装置の設置方法の説明図である。 実施例3における光学系の断面図である。 各実施例における移動装置の模式図と光学系の光学特性を示す図である。 各実施例における車載システムの構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施例1)
まず、図1を参照して、本発明の実施例1における測距装置(撮像装置)1について説明する。図1は、測距装置1の説明図である。測距装置1は、光学系(結像光学系)101と撮像素子102と取得部103とを備えて構成される。測距装置1は、固定部材23を利用して地面(設置面)22に固定されており、地面22(zx平面)に対して水平方向(z方向)に向けて設置されている。測距装置1は、被写体21からの光束10を取得する。撮像素子102は、光学系101の2つの異なる瞳位置からの光束11、12をそれぞれ個別に取得することができる。撮像素子102による光束11、12の分割方向は、地面22に対して直交する方向(y方向)の成分を含む方向である。ここで、地面22に対して直交する方向の成分を含む方向は、地面22に対する角度をθ1(度)として、80≦θ1≦100である。好ましくは、85≦θ1≦95である。より好ましくは、θ1=90である。
撮像素子102において、光束11に基づく像と光束12に基づく像は、被写体の距離に応じて地面22に対して直交する方向(y方向)に視差を生じる。なお、視差とは、観測点の位置の違いにより被写体が見える方向(角度)が異なることを意味し、視差方向とは、視差が生じている方向を意味する。
次に、図2を参照して、本実施例における撮像素子102について説明する。図2は、撮像素子102の説明図であり、撮像素子102の平面配置を示している。撮像素子102は、光学系101により形成される被写体の像を受光するように構成され、光束11に対応する光を検出する画素201と、光束11とは異なる光束12に対応する光を検出する画素202を備えている。画素200は、画素201と画素202との組で構成されている。図2に示されるように、撮像素子102は、xy平面において二次元状に配列された複数の画素200を有し、被写体の距離に応じて視差方向(y方向)に視差を有する2つの二次元画像を取得することができる。なお、後述の実施例3でも、同様の撮像素子102が用いられ得る。
次に、図3を参照して、光束11、12と撮像素子102の画素201、202との関係について説明する。図3は、光束11、12が画素201、202に導かれる様子を示す図である。図3では、xy平面において二次元状に配列されている複数の画素200のうちの1つを代表として示している。画素202、203は、マイクロレンズ203によって光学系101の2つの瞳位置と共役関係となり、光束11、12が対応する画素201、202にそれぞれ導かれる。取得部103は、画素201、202で得られた画像の視差量に基づいて、被写体21までの距離情報を取得(算出)する。図1乃至図3に示される構成により、地面22に対する瞳分割方向が規定され、測距が行われる。
次に、図4を参照して、測距精度と光学系101の焦点距離との関係について説明する。図4は、測距精度と焦点距離との関係の説明図である。物体(被写体)24から光学系101までの距離をZ、光学系101の焦点距離(無限遠の物体の結像点)をf、撮像素子102における視差量をr、光学系101における瞳位置のずれ量をBとする。このとき、Z≒B×f/rの関係が成立する。測距精度は、距離の変化量ΔZ、そのときの視差量をΔrで表すと、ΔZ≒Δr×Z^2/(B×f)と表すことができる。このため、測距精度を高めるには、光学系101の焦点距離fを大きくすればよい。
次に、図5を参照して、本実施例における光学系110について説明する。光学系110は、測距装置1の光学系101として用いられる。光学系110は、物体側から像側へ順に配置された、第1群G1と、絞り(開口絞り)STOと、第2群G2とからなる。すなわち光学系110は、絞りSTOと、絞りSTOの物体側に配置された第1群G1と、絞りSTOの像側に配置された第2群G2とからなる。第1群G1は、物体側から像側へ順に配置された、レンズL1、L2、L3からなる。レンズL1は、物体側に向かって凸面を有し、かつ変曲点を有する凹メニスカスレンズである。第2群G2は、物体側から像側へ順に配置された、レンズL4、L5、L6、L7からなる。CGは光学ブロック、IMGは像面である。光学系110において、中心焦点距離は11.4mm、全画角は120°、Fno(F値)は1.8である。
光学系110は、光軸OAを含む中心領域(画角中心付近)での焦点距離を増大させながら、光軸OAから離れた周辺領域を拡大させる(中心領域での焦点距離よりも周辺領域での焦点距離が短い)中心窩レンズである。このため、中心領域の測距精度を高めることができる。
次に、図6を参照して、光学系110の画角と焦点距離との関係について説明する。図6は、光学系110の画角と焦点距離との関係を示す図であり、焦点距離の変化をx方向、y方向に離散的に示している。地面22と水平方向であるx方向に注目すると、例えば画角(x)が60度で画角(y)が0度の場合、x方向が焦点距離1.4mmに対してy方向の焦点距離は5.6mmとなる。この画角の場合、y方向の焦点距離が4倍となる。反対に、画角(x)が0度で画角(y)が60度の場合、x方向が焦点距離5.6mmに対してy方向の焦点距離は1.4となる。この画角に対しては、x方向の焦点距離の方が長い。つまり、重視する画角を考慮して、視差を利用する焦点距離の方向を決める必要がある。
例えば、地面22に設置される測距装置1では、被写体の大部分が地面や空となる垂直方向よりも、人など注目するべき被写体が多い水平方向の測距精度を向上させることが好ましい。このため測距装置1は、水平方向であるx方向の測距精度を向上するため、測距装置1で利用する視差方向を垂直方向であるy方向に設定されることが好ましい。
ここで、視差を取得する方位(視差方向)であるy方向における光学系110の焦点距離をf_dist、視差方向と直交する方向であるx方向における光学系110の焦点距離をf_perとするとき、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
f_dist/f_per >2.0 ・・・(1)
条件式(1)は、画角中心付近の焦点距離を増大させながら周辺画角を拡大し、水平方向の測距精度を向上させるための条件式である。f_dist/f_perの値が大きくなれば、測距に利用する焦点距離が大きくなるため、水平方向の測距精度を向上する観点から好ましい。条件式(1)の下限を下回ると、画角中心付近の焦点距離が短い、もしくは周辺の画角が狭くなるため、好ましくない。本実施例の光学系110は、最大の水平画角で条件式(1)の左辺が4であるため、条件式(1)を満足しており、かつその値が大きい。
次に、図7を参照して、本実施例の光学系110の数値実施例1、および、後述する実施例2、3の光学系120、130の数値実施例2、3での条件式(1)の左辺(焦点距離比率)について説明する。図7は、各実施例における光学系110、120、130の画角と焦点距離比率との関係を示す図であり、実施例1をex1、実施例2をex2、実施例3をex3との凡例で示している。図7において、横軸は水平画角(度)、縦軸は焦点距離比率f_dist/f_per(条件式(1)の左辺)をそれぞれ示す。各実施例では、画角の中心から軸外にかけて、視差を取得する方位の焦点距離が、それと直交する方位の焦点距離よりも増大し、最大の水平画角において条件式(1)の関係を満足している。
各実施例において、より好ましくは、条件式(1)の数値範囲は、以下の条件式(1a)のように設定される。
f_dist/f_per >2.2 ・・・(1a)
各実施例において、更に好ましくは、条件式(1)の数値範囲は、以下の条件式(1b)のように設定される。
f_dist/f_per >2.4 ・・・(1b)
また各実施例において、視差方向における光学系の焦点距離f_distのうち、視差方向と直交する方向における最大画角(最大水平画角)での光学系の焦点距離をf_dist_maxとし、中心画角での光学系の焦点距離をf_AXとする。このとき、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
0.40<f_dist_max/f_AX<0.90 ・・・(2)
条件式(2)は、画面全体(画角全体)で測距性能を高めるための条件式である。条件式(2)の上限を上回ると、画角中心の測距性能が低下するため、好ましくない。一方、条件式(2)の下限を下回ると、周辺領域での測距性能が低下するため、好ましくない。光学系110は、条件式(2)の値が0.50であるため、条件式(2)を満足している。
ここで、図8を参照して、数値実施例1~3のそれぞれにおける中心画角の焦点距離f_AXで規格化した際の焦点距離変化について説明する。図8は、各実施例における光学系の画角と焦点距離変化との関係を示す図である。図8において、視差方向における実施例1~3の光学系の焦点距離をそれぞれf_dist1、f_dist2、f_dist3、視差方向と直交する方向における光学系の焦点距離をそれぞれf_per1、f_per2、f_per3として示している。図8において、横軸は水平画角(度)、縦軸は規格化した焦点距離をそれぞれ示す。最大画角における縦軸の数値が、条件式(2)に対応している。図8に示されるように、f_per1~f_per3は最大画角において0.4未満となっているが、視差方向における焦点距離f_dist1~f_dist3は、0.4以上となっている。このため、周辺画角において測距に用いる焦点距離の低下を抑え、測距精度を向上させることができる。
各実施例において、より好ましくは、条件式(2)の数値範囲は、以下の条件式(2a)のように設定される。
0.44<f_dist_max/f_AX<0.87 ・・・(2a)
各実施例において、更に好ましくは、条件式(2)の数値範囲は、以下の条件式(2b)のように設定される。
0.48<f_dist_max/f_AX<0.84 ・・・(2b)
本実施例によれば、水平方向に広い画角を有しつつ、測距精度の低下を抑えた測距装置を提供することができる。
(実施例2)
次に、図9を参照して、本発明の実施例2における測距装置1を設置した移動体(移動装置)25について説明する。図9は、測距装置1が設置される移動体25の説明図である。本実施例における測距装置1は、移動体25の進行方向zに向かって設置されている。移動体25は、地面22に対して接地して移動可能に構成されている。本実施例において、移動体25に対して測距装置1の視差方向を地面22に対して直交するy方向に固定して利用する。以上のように、移動体25の移動方向と測距装置1の視差方向とを所定の関係にする(視差方向を移動体25の移動方向に対して直交する方向とする)。これにより本実施例によれば、水平方向xに対して広い画角を有しつつ、測距精度の低下を抑えた測距装置を提供することができる。
次に、図10を参照して、本実施例における光学系120について説明する。光学系120は、測距装置1の光学系101として用いられる。光学系120は、実施例1の光学系110と同様に、第1群G1と、絞り(開口絞り)STOと、第2群G2とからなる。第1群G1は、物体側から像側へ順に配置された、レンズL1、L2、L3、L4からなる。レンズL1は、物体側に向かって凸面を有し、かつ変曲点を有する凹メニスカスレンズである。第2群G2は、物体側から像側へ順に配置された、レンズL5、L6、L7、L8、L9からなる。CGは光学ブロック、IMGは像面である。光学系120において、中心焦点距離は9.0mm、全画角は120°、Fno(F値)は1.8である。
光学系120は、中心領域(画角中心付近)の焦点距離を増大させながら、周辺領域を拡大させる(中心領域に対して周辺領域の焦点距離が短い)中心窩レンズであるため、中心領域の測距精度を高めることができる。また光学系120において、条件式(1)の左辺は、最大の水平画角で3.2となる。条件式(1)を満足する光学系120を用いることにより、水平方向に広い画角を有しつつ、測距精度の低下を抑えた測距装置を提供することができる。
次に、図11を参照して、本実施例における撮像素子102aの構成について説明する。図11は、撮像素子102aの説明図である。本実施例の測距装置は、実施例1の撮像素子102に代えて、撮像素子102aを有する。撮像素子102aは、画素201と画素202とからなる画素200がxy平面上に複数配列されている点で、図2を参照して実施例1にて説明した撮像素子102と同様である。ただし撮像素子102aは、視差方向(y方向)の画素数が視差方向と直交する方向(x方向)の画素数よりも少ない点で、撮像素子102と異なる。撮像素子102aが光学系101と共に利用される場合、画素数の少ない方向は画角が小さい方向となり、撮像素子102aの最小画角の方向の成分を含む方向と視差方向とが一致している。なお、最小画角の方向の成分を含む方向は、視差方向に対する角度をθ2(度)として、-10≦θ2≦10である。好ましくは、-5≦θ2≦5である。より好ましくは、θ2=0である。このような組み合わせで利用することで、広い画角を有するx方向側に対する視差方向の焦点距離の低下を抑えることができる。その結果、より広い画角を有する方向に対しての測距精度の低下を抑えることが可能となる。
なお、中心窩レンズを用いると、画面中心が拡大される。このため、本実施例のようにy方向の画素数が少ない撮像素子102aを用いる場合、光学系の像高を適切に設定しないと垂直方向の画角が十分に確保できない可能性がある。
図12は、各実施例における光学系の画角と像高との関係を示す図である。図12において、実施例1をex1、実施例2をex2、実施例3をex3の凡例で示している。また図12において、横軸は画角(度)、縦軸は規格化した像高をそれぞれ示している。
各実施例において、最大画角の半分の画角での像高をh_HA、中心画角の焦点距離をf_AXとするとき、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
0.25<h_HA/f_AX<0.55 ・・・(3)
条件式(3)は、y方向の画素数が少ない場合、y方向の画角を適切に設定するための条件式である。条件式(3)の上限を上回ると、中心領域が拡大されすぎて、y方向の画角が狭くなりすぎるため好ましくない。一方、条件式(3)の下限を下回ると、中心領域が拡大されず、中心領域の測距精度が低下するため好ましくない。
各実施例において、より好ましくは、条件式(3)の数値範囲は、以下の条件式(3a)のように設定される。
0.27<h_HA/f_AX<0.52 ・・・(3a)
各実施例において、更に好ましくは、条件式(3)の数値範囲は、以下の条件式(3b)のように設定される。
0.29<h_HA/f_AX<0.49 ・・・(3b)
本実施例によれば、水平方向に広い画角を有しつつ、測距精度の低下を抑えた測距装置を提供することができる。
(第3の実施例)
次に、図13を参照して、本発明の実施例3における測距装置1の屋内での設置方法について説明する。図13は、本実施例における測距装置1の設置方法の説明図である。本実施例において、測距装置1は、固定部26を介して天井27に固定されている。このとき、図13に示されるように、より注目して取得したい地面22の方向の取得画像における測距精度を高めるため、測距装置1をzy平面に対して傾けている。取得画像における垂直方向は、地面22と天井27で制限されるため、広い画角とならない。水平方向xについては、より広い画角が必要な場合に備えて、測距精度が低下しないように視差方向をzy平面のy方向側に設定している。以上のように、測距装置1が傾いて設置されるような、定点を監視する場合でも、必要な方向に対して測距精度の低下を抑えての測距が可能となる。
次に、図14を参照して、本実施例における光学系130について説明する。光学系130は、測距装置1の光学系101として用いられる。光学系130は、実施例1の光学系110と同様に、第1群G1と、絞り(開口絞り)STOと、第2群G2とからなる。第1群G1は、物体側から像側へ順に配置された、レンズL1、L2、L3からなる。レンズL1は、物体側に向かって凸面を有し、かつ変曲点を有する凹メニスカスレンズである。第2群G2は、物体側から像側へ順に配置された、レンズL4、L5、L6からなる。CGは光学ブロック、IMGは像面である。光学系120において、中心焦点距離は5.5mm、全画角は120°、Fno(F値)は1.8である。
光学系130は、中心領域(画角中心付近)の焦点距離を増大させながら、周辺領域を拡大させる(中心領域に対して周辺領域の焦点距離が短い)中心窩レンズであるため、中心領域の測距精度を高めることができる。また光学系130において、条件式(1)の左辺は、最大の水平画角で2.7となる。条件式(1)を満足する光学系130を用いることにより、水平方向に広い画角を有しつつ、測距精度の低下を抑えた測距装置を提供することができる。
以下、上述した実施例1乃至3に対応する数値実施例1乃至3を示す。各数値実施例において、面番号は、物体面から数えたときの各光学面の順番である。r[mm]は第i番目の光学面の曲率半径を示し、d[mm]は第i番目の光学面と第(i+1)番目の光学面の間隔(光軸上での距離)を示している。Ndは第i面と第(i+1)面との間の媒質のd線(波長587.6nm)に対する屈折率、νdは該媒質のd線を基準としたアッベ数を示している。なお、アッべ数νdは、F線、d線、C線に対する屈折率を各々nF、nd、nCとするとき、以下の式で定義される値である。
νd=(nd-1)/(nF-nC)
また、各数値実施例において、非球面については面番号の後に*(アスタリスク)の符号を付している。また、各数値における「E±P」は「×10±P」を意味している。各非球面の形状は、以下の式で表される。
ここで、光軸方向における面頂点からの変位量をz、光軸方向に垂直な方向における光軸OAからの高さをh、曲率(曲率半径rの逆数)をc、円錐係数をkとする。また、4次、6次、8次、10次、12次、14次、16次・・・の非球面係数をそれぞれA、B、C、D、E、F、G・・・とする。

(数値実施例1)
面データ
面番号 r d Nd νd
1* 22.97 4.80 1.536 56.0
2* 206.08 1.18
3* 8.59 3.55 1.583 59.4
4* 3.07 6.44
5 19.99 5.76 1.589 61.2
6 -16.24 1.30
7 ∞ 2.50
8(絞り) ∞ 2.50
9 ∞ 0.21
10 12.14 3.00 1.694 53.2
11 -41.94 0.20
12 17.94 2.29 1.595 67.7
13 -9.27 0.81 2.001 29.1
14 23.10 0.82
15* 16.53 6.00 1.536 56.0
16* -26.36 1.60
17 ∞ 1.08 1.517 64.2
18 ∞ 0.96

非球面係数
面番号 K A B C
1 -4.960E+00 1.801E-04 -1.515E-06 -3.938E-08
2 0.000E+00 1.289E-03 -2.155E-05 9.639E-08
3 0.000E+00 -3.050E-04 -2.410E-05 6.440E-08
4 -8.501E-01 -3.599E-03 1.011E-05 1.139E-06
15 1.000E+00 -4.403E-04 1.099E-05 -1.188E-06
16 0.000E+00 -4.024E-03 2.001E-04 -6.527E-06

面番号 D E
1 4.738E-10 -1.428E-12
2 -6.271E-10 1.269E-11
3 5.467E-09 -5.508E-11
4 -3.006E-08 2.187E-10
15 4.888E-08 -7.735E-10
16 1.232E-07 -1.024E-09

(数値実施例2)
面データ
面番号 r d Nd νd
1* 7.60 2.10 1.583 59.5
2* 8.22 2.35
3* -24.34 1.73 1.583 59.5
4* 7.04 3.32
5 -10.71 2.23 1.618 63.3
6 -9.71 0.22
7 22.81 4.92 1.618 63.3
8 -18.98 6.38
9(絞り) ∞ 1.68
10 19.55 3.51 1.618 63.3
11 -10.35 1.30 1.855 24.8
12 -22.37 1.39
13 13.57 3.23 1.699 51.1
14 -45.83 1.00 1.855 24.8
15 17.07 1.08
16* 12.09 3.32 1.583 59.5
17* 20.82 1.45
18 ∞ 1.1 1.517 64.167
19 ∞ 0.7

非球面データ
面番号 K A B C
1 -6.000E+00 5.230E-04 -4.119E-05 4.630E-07
2 -1.000E+00 -1.264E-03 3.611E-05 -1.078E-06
3 0.000E+00 1.123E-03 -3.712E-05 -2.177E-07
4 0.000E+00 7.190E-04 -9.167E-05 1.009E-06
16 0.00E+00 -0.0004455 5.0206E-05 -2.985E-06
17 0 -0.0034616 2.32E-04 -1.09E-05

面番号 D E F
1 5.778E-09 -1.442E-10 7.738E-13
2 1.202E-08 1.968E-10 -3.352E-12
3 3.167E-08 -6.330E-10 4.0282E-12
4 6.942E-08 -2.866E-09 3.2196E-11
16 8.9981E-08 -1.409E-09 8.7264E-12
17 3.02E-07 -4.44E-09 2.6047E-11

(数値実施例3)
面データ
面番号 r d Nd νd
1* 5.65 1.92 1.583 59.5
2* 2.57 2.84
3 -6.40 5.19 2.003 19.3
4 -13.71 0.10
5* 7.87 2.35 1.772 46.3
6* -43.99 1.90
7(絞り) ∞ 1.85
8 7.75 2.26 1.497 81.5
9 -5.46 0.50 1.968 22.8
10 -13.73 3.00
11* 10.62 3.00 1.583 59.4
12* 17.29 0.83
13 ∞ 1.10 1.517 64.167
14 ∞ 0.70

非球面データ
面番号 K A B C
1 -1.966E+00 -2.891E-03 -6.291E-05 1.039E-05
2 -1.161E+00 -4.778E-03 -3.573E-05 1.881E-05
3 0.000E+00 -7.815E-06 -1.381E-05 2.457E-06
4 0.000E+00 3.412E-04 -3.565E-06 2.424E-07
15 -1.047E+00 -1.102E-03 -2.041E-05 -3.135E-07
16 -6.118E+01 -1.323E-03 -6.599E-05 -2.173E-06

面番号 D E F G
1 -4.241E-07 8.233E-09 -6.391E-11 0.000E+00
2 -1.131E-07 -7.591E-08 2.954E-09 0.000E+00
3 -2.975E-07 1.554E-08 -3.57E-10 0.000E+00
4 -1.133E-07 6.911E-09 -1.952E-10 0.000E+00
15 -1.493E-07 -4.125E-09 1.0523E-09 -3.306E-11
16 -9.771E-08 2.957E-08 -1.165E-09 1.2062E-11

表1は、実施例1~3のそれぞれに関する各条件式に関する値を示す。
[車載システム]
図15(A)は、移動装置10及びそれが保持する測距装置(撮像装置、車載カメラ)1の概略図である。図15(A)では、移動装置10が自動車(車両)である場合を示している。移動装置10は、測距装置1により取得された画像を用いて移動装置10の使用者(運転者や同乗者など)40を支援するための、不図示の車載システム(運転支援装置)を備えている。本実施例においては、測距装置1が移動装置10の後方を撮像するように設置されている場合を示しているが、測距装置1が移動装置10の前方や側方などを撮像するように設置されていてもよい。また、二つ以上の測距装置1を移動装置10の2箇所以上に設置してもよい。
測距装置1は、各実施例における光学系101と撮像素子102(102a)とを有する。光学系101は、第1の画角(第1の視野)30と、該第1の画角30よりも大きい第2の画角(第2の視野)31とで結像倍率が異なる光学系(中心窩レンズ、異画角レンズ)である。撮像素子102の撮像面(受光面)は、第1の画角30に含まれる物体を撮像する第1の領域と、第2の画角31に含まれる物体を撮像する第2の領域とを含む。このとき、第1の領域における単位画角あたりの画素数が、第1の領域を除く第2の領域における単位画角あたりの画素数よりも多くなっている。言い換えると、測距装置1の第1の画角(第1の領域)における解像度が、第2の画角(第2の領域)における解像度よりも高くなっている。
以下、光学系101の光学特性について詳細に説明する。図15(B)における左図は、撮像素子102の撮像面上での各半画角θ[deg.]における像高y[mm]を等高線状に示したものである。図15(B)における右図は、左図の第1象限における各半画角θと像高yとの関係(光学系101の射影特性)をグラフで示したものである。
図15(B)に示すように、光学系101は所定の半画角θa未満の画角と半画角θa以上の画角とで射影特性y(θ)が互いに異なるように構成されている。よって、単位あたりの半画角θに対する像高yの増加量(解像度)も画角ごとに異なる。光学系101の局所的な解像度は、射影特性y(θ)の半画角θに対する微分値dy(θ)/dθで表される。図15(B)の左図においては、各半画角θに対する像高yの等高線の間隔が大きいほど解像度が高いということを示している。また、図15(B)の右図においては、射影特性y(θ)のグラフの傾きが大きいほど解像度が高いということを示している。
図15(B)の左図においては、中心領域である第1の領域301aが半画角θa未満の画角に対応し、周辺領域である第2の領域301bが半画角θa以上の画角に対応している。そして、半画角θa未満の画角は図15(A)における第1の画角30に対応し、半画角θa未満の画角と半画角θa以上の画角とを合わせた画角は図15(A)における第2の画角31に対応している。上述したように、第1の領域301aは高解像度かつ低歪曲の領域であり、第2の領域301bは低解像度かつ高歪曲の領域である。
なお、最大半画角θmaxに対する半画角θaの比の値θa/θmaxは、0.15以上かつ0.35以下であることが好ましく、0.16以上かつ0.25以下であることがより好ましい。例えば、本実施例においては最大半画角θmax=90°であるため、半画角θaの値は13.5°以上かつ31.5°以下であることが好ましく、14.4°以上かつ22.5°以下であることがより好ましい。
また、光学系101は、第1の領域301aにおける射影特性y(θ)がf×θ(等距離射影方式)とは異なり、かつ第2の領域301bにおける射影特性とも異なるように構成されている。このとき、光学系101の射影特性y(θ)が以下の条件式(4)を満足することが望ましい。
1.0<f×sin(θmax)/y(θmax)≦1.9 ・・・(4)
条件式(4)を満たすことにより、第2の領域301bにおいて解像度を小さくすることで光学系101の広画角化を実現することができる。さらに、第1の領域301aにおいては、正射影方式(y(θ)=f×sinθ)を採用した一般的な魚眼レンズの中心領域よりも解像度を高くすることができる。条件式(4)の下限を下回ると、正射影方式の魚眼レンズと比較して、第1の領域301aにおける解像度が低くなったり、最大像高が大きくなって光学系の大型化を招いたりするため好ましくない。条件式(4)の上限を上回ると、第1の領域301aにおける解像度が高くなりすぎてしまい、正射影方式の魚眼レンズと同等の広画角を実現することが難しくなったり、良好な光学性能を維持できなくなるため好ましくない。
さらに、以下の条件式(4a)を満足することが好ましく、条件式(4b)を満足することがより好ましい。
1.0<f×sin(θmax)/y(θmax)≦1.7 ・・・(4a)
1.0<f×sin(θmax)/y(θmax)≦1.4 ・・・(4b)
上述したように、第1の領域301aにおいては光学系101の歪曲が小さく解像度が高いため、第2の領域301bと比較して高精細な画像を得ることができる。よって、第1の領域301a(第1の画角30)を使用者40の注目領域となるように設定することで良好な視認性を得ることができる。例えば、図15(A)に示したように測距装置1を移動装置10の後部に配置した場合は、第1の画角30に対応する画像を電子ルームミラーに表示することで、使用者40が後方車両などを注視する際に自然な遠近感を得ることができる。一方、第2の領域301b(第2の画角31)については、第1の画角30を含む広画角に対応している。よって、例えば移動装置10がバック走行しているときに第2の画角31に対応する画像を車内ディスプレイに表示することで、使用者40の運転支援を行うことができる。
図16は、本実施例に係る車載システム2の構成例を説明するための機能ブロック図である。車載システム2は、移動装置10の後方に設置された測距装置1により得られた画像を使用者40に対して表示するためのシステムである。車載システム2は、測距装置1、処理装置220、及び表示装置(表示部)230を有している。測距装置1は、上述したように光学系101及び撮像素子102を有する。撮像素子102は、CCDセンサやCMOSセンサ等の光電変換素子を有し、光学系101により形成された光学像を光電変換することで撮像データを生成し、処理装置220に対して出力する。
処理装置220は、画像処理部221、表示画角判定部224(判定部)、ユーザ設定変更部226(第1の変更部)、後方車両距離検知部223(第1の検知部)、バックギア検知部225(第2の検知部)、表示画角変更部222(第2の変更部)を有する。処理装置220は、例えばCPU(Central Processing Unit)マイコンなどのコンピュータであり、コンピュータプログラムに基づいて各構成要素の動作を制御する制御部として機能している。処理装置220における少なくとも一つの構成要素は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLA(Programmable Logic Array)等のハードウェアにより実現されてもよい。
画像処理部221は、撮像素子102から取得した撮像データに対してWDR(Wide Dynamic Range)補正、ガンマ補正、LUT(Look Up Table)処理、歪曲補正等の画像処理を行うことで画像データを生成する。なお、歪曲補正は少なくとも第2の領域301bに対応する撮像データに対して行われる。これにより、表示装置230に画像を表示した際に使用者40が視認しやすくなり、また後方車両距離検知部223における後方車両の検知率が向上する。なお、第1の領域301aに対応する撮像データに対しては歪曲補正を行わなくてもよい。画像処理部221は、上述のような画像処理を実行することで生成した画像データを、表示画角変更部222及び後方車両距離検知部223に対して出力する。
後方車両距離検知部223は、上述した各実施例に係る取得部に相当し、画像処理部221から出力された画像データを用いて、第2の画角31のうち第1の画角30を含まない範囲に対応する画像データに含まれる後方車両までの距離に関する情報を取得する。なお、後方車両距離検知部223は、視差を利用して算出した距離に加えて、画像データのうち第2の領域301bに対応する画像データに基づいて後方車両を検出し、検出した後方車両の位置や大きさの変化などから自車両までの距離を算出してもよい。後方車両距離検知部223は、算出した距離の情報を表示画角判定部224に対して出力する。
さらに、後方車両距離検知部223は、多数の車両の画像に基づく機械学習(深層学習)の結果として出力された、車種ごとの形状や色彩などの特徴情報に関するデータに基づいて後方車両の車種の判定を行ってもよい。このとき、後方車両距離検知部223は、後方車両の車種に関する情報を表示画角判定部224に対して出力してもよい。バックギア検知部225は、移動装置10(自車両)のトランスミッションがバックギアに入っているかどうかを検知し、その検知結果を表示画角判定部224に対して出力する。
表示画角判定部224は、後方車両距離検知部223又はバックギア検知部225の少なくとも一方からの出力に基づいて、表示装置230に表示する画像の画角(表示画角)を第1の画角30又は第2の画角31の何れにするのかを判定する。そして、表示画角判定部224は、判定結果に応じて表示画角変更部222に対する出力を行う。例えば、表示画角判定部224は、距離情報における距離の値がある閾値(例えば3m)以下になった場合は表示画角を第2の画角31にすると判定し、閾値よりも大きくなった場合は表示画角を第1の画角30にすると判定することができる。あるいは、表示画角判定部224は、バックギア検知部225より移動装置10のトランスミッションがバックギアに入っているという通知があった場合は、表示画角を第2の画角31にすると判定することができる。また、表示画角判定部224は、バックギアに入っていない場合は表示画角を第1の画角30にすると判定することができる。
さらに、表示画角判定部224は、移動装置10のトランスミッションがバックギアに入っている状態では、後方車両距離検知部223の結果にかかわらず表示画角を第2の画角31にすると判定することができる。また、表示画角判定部224は、移動装置10のトランスミッションがバックギアに入っていない場合は、後方車両距離検知部223の検知結果に応じて表示画角を決定すると判定することができる。なお、表示画角判定部224は、後方車両距離検知部223より車種情報を受け取ることで、移動装置10の車種に応じて画角変更の判定基準を変えてもよい。例えば、移動装置10がトラックなどの大型車両である場合は、制動距離が普通車と比較して長くなるため、前述の閾値を普通車よりも長く(例えば10m)とすることが望ましい。
ユーザ設定変更部226は、表示画角判定部224にて表示画角を第2の画角31に変更するかどうかの判定基準を、使用者40に変更させるためのものである。使用者40により設定(変更)された判断基準は、ユーザ設定変更部226から表示画角判定部224に入力される。
表示画角変更部222は、表示画角判定部224での判定結果に応じて表示装置230に表示させる表示画像の生成を行う。例えば、第1の画角30にすると判定された場合、表示画角変更部222は、第1の画角30に対応する画像データの中から矩形の挟角画像(第1の画像)の切り出しを行い、それを表示装置230に対して出力する。また、第2の画角31に対応する画像データにおいて所定の条件を満たす後方車両が存在する場合、表示画角変更部222は、該後方車両を含む画像(第2の画像)を表示装置230に対して出力する。なお、第2の画像は第1の領域301aに対応する画像を含んでもよい。表示画角変更部222は、表示装置230が第1の画像を表示する第1の表示状態と、第2の画像を表示する第2の表示状態とを切り替える表示制御を行う表示制御部として機能する。
表示画角変更部222による画像の切り出しは、画像処理部221から出力された画像データをRAMなどの記憶部(メモリ)に格納しておき、そこから切り出したい画像の読み出しを行うことで実行される。なお、画像データにおける第1の画像に対応する領域は、第1の領域301aに対応する第1の画角30における矩形領域である。また、画像データにおける第2の画像に対応する領域は、第2の領域301bに対応する第2の画角31における該後方車両を含む矩形領域である。
表示装置230は、液晶ディスプレイや有機ELなどの表示部を有し、表示画角変更部222から出力された表示画像の表示を行う。例えば、表示装置230は、移動装置10のウインドシールド(フロントガラス)の上側に配置される電子ルームミラーとしての第1の表示部と、移動装置10のウインドシールドの下側に配置される操作パネル(モニタ)としての第2の表示部を有する。この構成によれば、上述した画像データより生成された第1の画像及び第2の画像を、第1の表示部及び第2の表示部の夫々に表示させることができる。第1の表示部は、例えばハーフミラーなどを備えることで、ディスプレイとして使用しないときはミラーとして使用することができるように構成されていてもよい。第2の表示部は、例えばナビゲーションシステムやオーディオシステムのディスプレイを兼ねていてもよい。
なお、移動装置10は自動車等の車両に限らず、例えば船舶や航空機、産業用ロボット、ドローンなどの移動体であってもよい。また、本実施例に係る車載システム2は使用者40に対する画像の表示に用いられているが、これに限らずクルーズコントロール(全車速追従機能付を含む)や自動運転などの運転支援に用いられてもよい。さらに、車載システム2は移動装置に限らず高度道路交通システム(ITS)等の物体認識を利用する種々の機器に適用することができる。
車載システム2は、測距装置1により取得された対象物までの距離の情報に基づいて、その対象物との衝突可能性を判定する判定部を備えていてもよい。また、測距装置1として撮像素子102を二つ備えるステレオカメラを採用してもよい。この場合、撮像面位相差センサを用いなくても、同期させた各撮像部の夫々によって画像データを同時に取得し、その二つの画像データを用いることで、上述したものと同様の処理を行うことができる。ただし、各撮像部による撮像時間の差異が既知であれば、各撮像部を同期させなくてもよい。
各実施例によれば、中心窩レンズを用いた測距装置においても、水平方向に対する測距精度を向上させた小型の測距装置を提供することができる。このため各実施例によれば、小型で高精度の測距装置、車載システム、および移動装置を提供することができる。
各実施例の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)
光軸を含む中心領域での焦点距離よりも該光軸から離れた周辺領域での焦点距離が短い光学系と、
前記光学系により形成される被写体の像を受光する複数の画素を有する撮像素子と、
前記光学系の2つの異なる瞳位置からの光束に基づいて前記撮像素子により取得された視差画像から前記被写体の距離情報を取得する取得部と、を有し、
前記視差画像の視差方向は、設置面に対して直交する方向の成分を含む方向であることを特徴とする測距装置。
(構成2)
光軸を含む中心領域での焦点距離よりも該光軸から離れた周辺領域での焦点距離が短い光学系と、
前記光学系により形成される被写体の像を受光するように構成され、二次元状に配列された複数の画素を有する撮像素子と、
前記光学系の2つの異なる瞳位置からの光束に基づいて前記撮像素子により取得された視差画像から前記被写体の距離情報を取得する取得部と、を有し、
前記視差画像の視差方向は、前記撮像素子の最小画角の方向の成分を含む方向であることを特徴とする測距装置。
(構成3)
移動装置に設置される測距装置であって、
光軸を含む中心領域での焦点距離よりも該光軸から離れた周辺領域での焦点距離が短い光学系と、
前記光学系により形成される被写体の像を受光する複数の画素を有する撮像素子と、
前記光学系の2つの異なる瞳位置からの光束に基づいて前記撮像素子により取得された視差画像から前記被写体の距離情報を取得する取得部と、を有し、
前記視差画像の視差方向は、前記移動装置の移動方向に対して直交する方向の成分を含む方向であることを特徴とする測距装置。
(構成4)
設置面に対して水平方向における前記光学系の焦点距離は、前記設置面に対して直交する方向の成分を含む前記方向における前記光学系の焦点距離よりも短いことを特徴とする構成1乃至3のいずれかに記載の測距装置。
(構成5)
前記視差方向における前記光学系の焦点距離をf_dist、前記視差方向と直交する方向における前記光学系の焦点距離をf_perとするとき、
f_dist/f_per>2.0
なる条件式を満足することを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載の測距装置。
(構成6)
前記視差方向における前記光学系の焦点距離f_distのうち、前記視差方向と直交する方向の成分を含む前記方向における前記光学系の最大画角での焦点距離をf_dist_max、前記光学系の中心画角での焦点距離をf_AXとするとき、
0.40<f_dist_max/f_AX<0.90
なる条件式を満足することを特徴とする構成1乃至5のいずれかに記載の測距装置。
(構成7)
前記撮像素子において、前記視差方向の画素数は、前記視差方向と直交する方向の成分を含む前記方向の画素数よりも少ないことを徴とする構成1乃至6のいずれかに記載の測距装置。
(構成8)
前記光学系の最大画角の半分の画角での像高をh_HA、前記光学系の中心画角での焦点距離をf_AXとするとき、
0.25<h_HA/f_AX<0.55
なる条件式を満足することを特徴とする構成1乃至7のいずれかに記載の測距装置。
(構成9)
前記光学系は、開口絞りと、前記開口絞りよりも物体側に配置された第1群と、前記開口絞りよりも像側に配置された第2群とからなり、
前記第1群は、物体側に向かって凸面を有し、かつ変曲点を有する凹メニスカスレンズを含むことを特徴とする構成1乃至8のいずれかに記載の測距装置。
(構成10)
構成1乃至9のいずれかに記載の測距装置と、該測距装置の出力に基づいて得られる画像を表示する表示装置とを備えることを特徴とする車載システム。
(構成11)
前記表示装置は、前記画像のうち、第1の画角に対応する第1の画像を表示する第1の表示部と、該第1の画角を含む第2の画角に対応する第2の画像を表示する第2の表示部とを有することを特徴とする構成10に記載の車載システム。
(構成12)
構成1乃至9のいずれかに記載の測距装置を備え、該測距装置を保持して移動可能であることを特徴とする移動装置。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 測距装置
101 光学系
102、102a 撮像素子

Claims (12)

  1. 光軸を含む中心領域での焦点距離よりも該光軸から離れた周辺領域での焦点距離が短い光学系と、
    前記光学系により形成される被写体の像を受光する複数の画素を有する撮像素子と、
    前記光学系の2つの異なる瞳位置からの光束に基づいて前記撮像素子により取得された視差画像から前記被写体の距離情報を取得する取得部と、を有し、
    前記視差画像の視差方向は、設置面に対して直交する方向の成分を含む方向であることを特徴とする測距装置。
  2. 光軸を含む中心領域での焦点距離よりも該光軸から離れた周辺領域での焦点距離が短い光学系と、
    前記光学系により形成される被写体の像を受光する複数の画素を有する撮像素子と、
    前記光学系の2つの異なる瞳位置からの光束に基づいて前記撮像素子により取得された視差画像から前記被写体の距離情報を取得する取得部と、を有し、
    前記視差画像の視差方向は、前記撮像素子の最小画角の方向の成分を含む方向であることを特徴とする測距装置。
  3. 移動装置に設置される測距装置であって、
    光軸を含む中心領域での焦点距離よりも該光軸から離れた周辺領域での焦点距離が短い光学系と、
    前記光学系により形成される被写体の像を受光する複数の画素を有する撮像素子と、
    前記光学系の2つの異なる瞳位置からの光束に基づいて前記撮像素子により取得された視差画像から前記被写体の距離情報を取得する取得部と、を有し、
    前記視差画像の視差方向は、前記移動装置の移動方向に対して直交する方向の成分を含む方向であることを特徴とする測距装置。
  4. 設置面に対して水平方向における前記光学系の焦点距離は、前記設置面に対して直交する方向の成分を含む前記方向における前記光学系の焦点距離よりも短いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の測距装置。
  5. 前記視差方向における前記光学系の焦点距離をf_dist、前記視差方向と直交する方向における前記光学系の焦点距離をf_perとするとき、
    f_dist/f_per>2.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の測距装置。
  6. 前記視差方向における前記光学系の焦点距離f_distのうち、前記視差方向と直交する方向における前記光学系の最大画角での焦点距離をf_dist_max、前記光学系の中心画角での焦点距離をf_AXとするとき、
    0.40<f_dist_max/f_AX<0.90
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の測距装置。
  7. 前記撮像素子において、前記視差方向の画素数は、前記視差方向と直交する方向の成分を含む前記方向の画素数よりも少ないことを徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の測距装置。
  8. 前記光学系の最大画角の半分の画角での像高をh_HA、前記光学系の中心画角での焦点距離をf_AXとするとき、
    0.25<h_HA/f_AX<0.55
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の測距装置。
  9. 前記光学系は、開口絞りと、前記開口絞りよりも物体側に配置された第1群と、前記開口絞りよりも像側に配置された第2群とからなり、
    前記第1群は、物体側に向かって凸面を有し、かつ変曲点を有する凹メニスカスレンズを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の測距装置。
  10. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の測距装置と、該測距装置の出力に基づいて得られる画像を表示する表示装置とを備えることを特徴とする車載システム。
  11. 前記表示装置は、前記画像のうち、第1の画角に対応する第1の画像を表示する第1の表示部と、該第1の画角を含む第2の画角に対応する第2の画像を表示する第2の表示部とを有することを特徴とする請求項10に記載の車載システム。
  12. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の測距装置を備え、該測距装置を保持して移動可能であることを特徴とする移動装置。
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