JP2024048038A - 車体側部構造 - Google Patents

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泰啓 今村
Yasuhiro Imamura
陽介 庄子
Yosuke Shoji
博之 安在
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【課題】 車両のオフセット衝突時に車輪を車幅方向外方へ誘導することができるとともに車体の変形を抑制することが可能な車体側部構造を提供する。【解決手段】 車体側部構造1Aは、前輪2の後方において前後方向に延在するサイドシル3Aと、サイドシル3Aの前端部から上方に延設されるフロントピラー4Aと、を備え、サイドシル3Aは、当該サイドシル3Aの車幅方向内部を構成するシルインナと、当該サイドシル3Aの車幅方向外部を構成するシルスティフナ20と、を備え、シルスティフナ20は、当該シルスティフナ20の前端部に、車幅方向外方に向かうにつれて後方に傾斜する傾斜部32を備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、車両の車体側部構造に関する。
近年、交通参加者の中でも高齢者や障がい者や子供といった脆弱な立場にある人々にも配慮した持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する取り組みが活発化している。この実現に向けて車体側部構造に関する開発を通して交通の安全性や利便性をより一層改善する研究開発に注力している。車両の車体側部構造として、特許文献1には、フロントピラー内に配置されるバルクヘッドの前壁部を車幅方向外方に向かうにつれて後方にいくように傾斜させるとともに、フロントピラーの前壁部から離間させる構造が記載されている。かかる車体側部構造は、車両のオフセット衝突時に、車両の前輪をバルクヘッドの前壁部によって車幅方向外方へ誘導することによって、フロントピラーの変形を抑制する。
特開2013-141928号公報
しかし、前記した車体側部構造では、車輪をフロントピラーで受けるため、車輪からの入力荷重がフロントピラーを後方に倒そうとする方向のモーメントとして作用する。
そのため、フロントピラーがサイドシルから後方に倒れるように変形したりサイドシルから剥離したりし、前輪を車幅方向外方へ誘導しきれずにフロントピラーの変形量が大きくなる可能性がある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、車両のオフセット衝突時に車輪を車幅方向外方へ誘導することができるとともに車体の変形を抑制することが可能であり、ひいては持続可能な輸送システムの発展に寄与することが可能な車体側部構造を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するために、本発明の車体側部構造は、車輪の後方において前後方向に延在するサイドシルと、前記サイドシルの前端部から上方に延設されるフロントピラーと、を備え、前記サイドシルは、当該サイドシルの車幅方向内部を構成するシルインナと、当該サイドシルの車幅方向外部を構成するシルスティフナと、を備え、前記シルスティフナは、当該シルスティフナの前端部に、車幅方向外方に向かうにつれて後方に傾斜する傾斜部を備えることを特徴とする。
本発明によると、車両のオフセット衝突時に、サイドシルの傾斜部によって車輪を車幅方向外方へ誘導することができるとともに、サイドシル及びフロントピラーの変形を抑制することができ、ひいては持続可能な輸送システムの発展に寄与することができる。
本発明の第一の実施形態に係る車体側部構造を車幅方向外方から見た側面図である。 本発明の第一の実施形態に係る車体側部構造を車幅方向外方から見た側面図であり、アウタパネルを省略した状態を示す図である。 図2のIII-III線断面図であり、サイドシルの前部の断面構造を模式的に示す図である。 本発明の第一の実施形態に係る車体側部構造における、シルスティフナ、蓋部材及びピラーインナを車幅方向外方から見た斜視図である。 図2のIV-IV線断面図であり、シルスティフナ、蓋部材及びピラーインナの断面構造を模式的に示す図である。 本発明の第二の実施形態に係る車体側部構造を車幅方向外方からみた斜視図であり、アウタパネルを省略した状態を示す図である。 図6のVII-VII線断面図であり、シルスティフナ、ピラーインナ及びピラースティフナの延出部の断面構造を模式的に示す図である。 本発明の第三の実施形態に係る車体側部構造を車幅方向外方からみた側面図であり、アウタパネルを省略した状態を示す図である。 本発明の第三の実施形態に係る車体側部構造における、シルスティフナ、蓋部材及びピラーインナを車幅方向外方から見た斜視図である。 図8のX-X線断面図であり、シルスティフナ、蓋部材、シル前端部材及びピラーインナの断面構造を模式的に示す図である。
次に、本発明の実施形態について、本発明の車体側部構造を車両の左端部に適用した場合を例にとり、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、前後、左右及び上下といった方向を示す表現は、車両及び当該車両の乗員(運転者)を基準とする。
<第一の実施形態>
図1及び図2に示すように、本発明の第一の実施形態に係る車体側部構造1Aは、車両の前輪(車輪)2の後方に設けられる構造であって、サイドシル3Aと、フロントピラー4Aと、アウタパネル60と、を備える。
<サイドシル>
図2に示すように、サイドシル3Aは、前輪2の後方において、車体の前後方向に延在する金属製の骨格部材である。サイドシル3Aは、正面視で略矩形状の閉断面形状を呈する。サイドシル3Aは、シルインナ10(図3参照)と、シルスティフナ20と、蓋部材30Aと、を備える。
≪シルインナ≫
図3に示すように、シルインナ10は、サイドシル3Aの車幅方向内部を構成する金属製の略ハット形状部材である。シルインナ10は、内壁部11と、内壁部11の下端部から車幅方向外側に延設される下壁部12と、下壁部12の車幅方向外端部から下方に延設される下フランジ部13と、を一体に備える。また、シルインナ10は、内壁部11の上端部から車幅方向外側に延設される上壁部14と、上壁部14の車幅方向内端部から上方に延設される上フランジ部15と、を一体に備える。
≪シルスティフナ≫
シルスティフナ(シルアウタともいう)20は、サイドシル3Aの車幅方向外部を構成する金属製の略ハット形状部材である。シルスティフナ20は、外壁部21と、外壁部21の下端部から車幅方向内側に延設される下壁部22と、下壁部22の車幅方向外端部から下方に延設される下フランジ部23と、を一体に備える。また、シルスティフナ20は、外壁部21の上端部から車幅方向内側に延設される上壁部24と、上壁部の車幅方向外端部から上方に延設される上フランジ部25と、を一体に備える。
シルインナ10の下フランジ部13及びシルスティフナ20の下フランジ部23は、溶接等によって互いに接合されている。特に、シルインナ10の下フランジ部13の前部及びシルスティフナ20の下フランジ部23の前部は、後記するピラーインナ40Aの内壁部41の下端部を挟持した状態で、溶接等によって互いに接合されている。
シルインナ10の上フランジ部15及びシルスティフナ20の上フランジ部25は、溶接等によって互いに接合されている。特に、シルインナ10の上フランジ部15の前部及びシルスティフナ20の上フランジ部25の前部は、後記するピラーインナ40Aの内壁部41の下端部を挟持した状態で、溶接等によって互いに接合されている。
≪蓋部材≫
図4に示すように、蓋部材30Aは、シルインナ10及び後記するピラーインナ40Aによって構成される矩形状の筒体の前側開口部を塞ぐ金属製の冠形状部材である。ここで、かかる前側開口部は、車幅方向外方に向かうにつれて後方にいくように傾斜している。蓋部材30Aは、前壁部31と、前壁部31の車幅方向外端部から車幅方向外方かつ後方に延設される傾斜部32と、傾斜部32の車幅方向外端部から後方に延設される外壁部33と、を一体に備える。また、蓋部材30Aは、前壁部31、傾斜部32及び外壁部33の下端部から後方かつ車幅方向内側に延設される下壁部34と、前壁部31、傾斜部32及び外壁部33の上端部から後方かつ車幅方向内側に延設される上壁部35と、前壁部31の車幅方向内端部から前方に延設される前フランジ部36と、を一体に備える。
前壁部31は、サイドシル3Aの前面の、ピラーインナ40Aよりも車幅方向外側における車幅方向内部を構成する。前壁部31は、車幅方向に延在しており、本実施形態では、車幅方向外方に向かうにつれて後方にいくように若干傾斜している。
傾斜部32は、サイドシル3Aの前面の、ピラーインナ40Aよりも車幅方向外側における車幅方向内部を構成する。傾斜部32は、前壁部31の車幅方向外端部と外壁部33の前端部とを繋ぐように形成されており、車幅方向外方に向かうにつれて後方にいくように傾斜している。
外壁部33は、サイドシル3Aの外壁部の前端部を構成する。外壁部33の後部は、シルスティフナ20の外壁部21の前端部に対して溶接等によって接合されている。本実施形態において、外壁部33の後部は、外壁部21の前端部の車幅方向外側に重ねて配置されている。
下壁部34は、サイドシル3Aの下壁部の前端部の一部(車幅方向外端部)を構成する。下壁部34の車幅方向内部かつ後部は、シルスティフナ20の下壁部22の前端部に対して溶接等によって接合されている。本実施形態において、下壁部34の後部は、下壁部22の前端部の下側に重ねて配置されている。
上壁部35は、サイドシル3Aの下壁部の前端部の一部(車幅方向外端部)を構成する。上壁部35の車幅方向内部かつ後部は、シルスティフナ20の上壁部24の前端部に対して溶接等によって接合されている。本実施形態において、上壁部35の後部は、上壁部24の前端部の上側に重ねて配置されている。
前フランジ部36は、ピラーインナ40Aの内壁部41の下端部かつ前端部に対して溶接等によって接合されている。
<フロントピラー>
図2に示すように、フロントピラー4Aは、サイドシル3Aの前端部から上方に延設される金属製の骨格部材である。フロントピラー4Aは、平面視で略矩形状の閉断面形状を呈する。フロントピラー4Aは、ピラーインナ40Aと、ピラースティフナ50Aと、を備える。
≪ピラーインナ≫
ピラーインナ40Aは、フロントピラー4Aの車幅方向内部(内壁部)を構成する金属製の板状部材である。ピラーインナ40Aは、内壁部41を備える。
≪ピラースティフナ≫
ピラースティフナ50Aは、フロントピラー4Aの車幅方向外部を構成する金属製の略ハット形状部材である。ピラースティフナ50Aは、外壁部51と、外壁部51の前端部から車幅方向内側に延設される前壁部52と、前壁部52の車幅方向内端部から前方に延設される前フランジ部53と、を一体に備える。また、ピラースティフナ50は、外壁部51の後端部から車幅方向内側に延設される後壁部54と、後壁部54の車幅方向内端部から後方に延設される後フランジ部55と、を一体に備える。
ピラーインナ40Aの内壁部41の前端部及びピラースティフナ50Aの前フランジ部53は、溶接等によって互いに接合されている。ピラーインナ40Aの内壁部41の後端部及びピラースティフナ50Aの後フランジ部55は、溶接等によって互いに接合されている。
ピラースティフナ50Aの外壁部51の下端部は、シルスティフナ20の外壁部21並びに蓋部材30Aの傾斜部32及び外壁部33に対して溶接等によって接合されている。ピラースティフナ50Aの前壁部52の下端部は、蓋部材30Aの前壁部31に対して溶接等によって接合されている。ピラースティフナ50Aの後壁部54の下端部は、下方にいくにつれて後方に向かうように湾曲しており、シルスティフナ20の上壁部24に対して溶接等によって接合されている。ピラースティフナ50の後フランジ部55の下端部は、シルスティフナ20の上フランジ部25に対して溶接等によって接合されている。
<アウタパネル>
図1に示すように、アウタパネル60は、車両の外表面(車幅方向側面)を構成する金属製の板状部材である。アウタパネル60は、サイドシル3Aを車幅方向外側から被覆するサイドシルアウタ部61と、サイドシルアウタ部61の前端部から上方に延設されており、フロントピラー4Aを車幅方向外側から被覆するフロントピラーアウタ部62と、を一体に備える。
サイドシルアウタ部61は、外壁部61aと、外壁部61aの上端部から車幅方向内方に延設される上壁部61bと、上壁部61bの車幅方向内端部から上方に延設される上フランジ部61cと、を一体に備える。
外壁部61aは、シルスティフナ20の外壁部21を車幅方向外側から被覆する。上壁部61bは、シルスティフナ20の上壁部24を上側から被覆する。上フランジ部61cは、シルスティフナ20の上フランジ部25を車幅方向外側から被覆する。
フロントピラーアウタ部62は、外壁部62aと、外壁部62aの後端部から車幅方向内方に延設される後壁部62bと、後壁部62bの車幅方向内端部から後方に延設される後フランジ部62cと、を一体に備える。
外壁部62aは、ピラースティフナ50Aの外壁部51を車幅方向外側から被覆する。後壁部62bは、ピラースティフナ50Aの後壁部54を後側から被覆する。後フランジ部62cは、ピラースティフナ50Aの後フランジ部55を車幅方向外側から被覆する。
アウタパネル60の前端部(前縁部)は、サイドシル3Aの前端部(前面部)及びフロントピラー4Aの前端部(前壁部)よりも後方に配置されている。すなわち、車幅方向外方からの側面視で、蓋部材30Aの前壁部31及び傾斜部32は、サイドシルアウタ部61から露出している。
また、車幅方向外方からの側面視で、ピラースティフナ50Aの前壁部52は、フロントピラーアウタ部62から露出している。かかる構成によると、アウタパネル60を小型化することによって、外観を良好に保ちつつ軽量化を実現することができる。また、後記する車両のオフセット衝突時において、前輪2がアウタパネル60よりも先にサイドシル3Aの前面に当接するので、前輪2を車幅方向外方へ好適に誘導することができる。
<車両のオフセット衝突>
続いて、車両のオフセット衝突(より詳細には、車体前面の幅方向の一部が衝突するオフセット衝突であるSOT衝突)時において、前輪2がサイドシル3Aの前面に当接した際の車体側部構造1Aの作用について説明する。
図5に示すように、平面視で、前壁部31及びピラーインナ40Aの内壁部41の間の角度(内壁部41と前壁部31とがなす傾斜角度、すなわち、内壁部41に対する前壁部31の傾斜角度)θは、傾斜部32及びピラーインナ40Aの内壁部41の間の角度(内金武41と傾斜部32とがなす傾斜角度、すなわち、内壁部41に対する傾斜部32の傾斜角度)θよりも大きい。車体側部構造1Aは、オフセット衝突時に後退する前輪2からサイドシル3Aに入力される荷重を前壁部31の変形で低減するとともに、かかる角度設定によって、オフセット衝突時に後退する前輪2を、サイドシル3Aの傾斜部32で車幅方向外方へ誘導することができる。したがって、車体側部構造1Aは、前壁部31の変形及び傾斜部32による前輪2の車幅方向外方への誘導によって、サイドシル3A及びフロントピラー4Aに入力される荷重を低減し、サイドシル3A及びフロントピラー4Aの変形を抑制することができる。
また、前壁部31の前後方向寸法Lは、前壁部31の車幅方向寸法Lよりも小さく、傾斜部32の前後方向寸法Lは、前壁部31の車幅方向寸法Lよりも大きい。車体側部構造1Aは、かかる寸法設定によって、前壁部31で荷重を好適に低減することができるとともに、傾斜部32で前輪2を車幅方向外方へ好適に誘導することができる。したがって、車体側部構造1Aは、前壁部31の変形及び傾斜部32による前輪2の車幅方向外方への誘導によって、サイドシル3A及びフロントピラー4Aに入力される荷重を低減し、サイドシル3A及びフロントピラー4Aの変形を抑制することができる。
また、傾斜部32の前後方向寸法Lは、前壁部31の前後方向寸法Lよりも大きい。車体側部構造1Aは、かかる寸法設定によって、前壁部31及び傾斜部32が後に凸となるように変形した場合でも、傾斜部32を、車幅方向外方に向かうにつれて後方にいく形状とすることができ、傾斜部32で前輪2を車幅方向外方へ好適に誘導することができる。
本発明の第一の実施形態に係る車体側部構造1Aは、車輪(前輪2)の後方において前後方向に延在するサイドシル3Aと、前記サイドシル3Aの前端部から上方に延設されるフロントピラー4Aと、を備え、前記サイドシル3Aは、当該サイドシル3Aの車幅方向内部を構成するシルインナ10と、当該サイドシル3Aの車幅方向外部を構成するシルスティフナ20と、を備え、前記シルスティフナ20は、当該シルスティフナ20の前端部に、車幅方向外方に向かうにつれて後方に傾斜する傾斜部32を備える。
したがって、車体側部構造1Aは、オフセット衝突時に後退する車輪(前輪2)を、サイドシル3Aの傾斜部32で車幅方向外方へ誘導することができる。すなわち、車体側部構造1Aは、傾斜部32による前輪2の車幅方向外方への誘導によって、サイドシル3A及びフロントピラー4Aに入力される荷重を低減し、サイドシル3A及びフロントピラー4Aの変形を抑制することができる。また、車体側部構造1Aは、前後方向に延在するサイドシル3Aによって前輪2を車幅方向外方に誘導するので、誘導中の過度な変形を抑制することができる。
また、車体側部構造1Aにおいて、前記フロントピラー4Aは、当該フロントピラー4Aの車幅方向内部を構成し、前記シルインナ10及び前記シルスティフナ20によって挟持されるピラーインナ40Aと、当該フロントピラー4Aの車幅方向外部を構成するピラースティフナ50Aと、を備え、前記傾斜部32は、前記シルスティフナ20の前壁部31及び外壁部33,22を繋ぐように形成されており、平面視において、前記傾斜部32及び前記ピラーインナ40Aの間の傾斜角度θは、前記前壁部31及び前記ピラーインナ40Aの間の傾斜角度θよりも小さい。
したがって、車体側部構造1Aは、オフセット衝突時に後退する前輪2からサイドシル3Aに入力される荷重を前壁部31の変形で低減するとともに、かかる角度設定によって、オフセット衝突時に後退する前輪2を、サイドシル3Aの傾斜部32で車幅方向外方へ誘導することができる。すなわち、車体側部構造1Aは、傾斜部32による前輪2の車幅方向外方への誘導によって、サイドシル3A及びフロントピラー4Aに入力される荷重をさらに低減し、サイドシル3A及びフロントピラー4Aの変形をさらに抑制することができる。
また、車体側部構造1Aにおいて、前記前壁部31の前後方向寸法Lは、当該前壁部31の車幅方向寸法Lよりも小さく、前記傾斜部32の前後方向寸法Lは、当該傾斜部32の車幅方向寸法Lよりも大きい。
したがって、車体側部構造1Aは、オフセット衝突時に後退する前輪2からサイドシル3Aに入力される荷重を前壁部31の変形で低減するとともに、かかる角度設定によって、オフセット衝突時に後退する前輪2を、サイドシル3Aの傾斜部32で車幅方向外方へ誘導することができる。すなわち、車体側部構造1Aは、前壁部31の変形及び傾斜部32による前輪2の車幅方向外方への誘導によって、サイドシル3A及びフロントピラー4Aに入力される荷重を低減し、サイドシル3A及びフロントピラー4Aの変形を抑制することができる。
また、車体側部構造1Aにおいて、前記傾斜部32の前後方向寸法Lは、前記前壁部31の前後方向寸法Lよりも大きい。
したがって、車体側部構造1Aは、前壁部31及び傾斜部32が後に凸となるように変形した場合でも、傾斜部32を、車幅方向外方に向かうにつれて後方にいく形状とすることができ、傾斜部32で前輪2を車幅方向外方へ好適に誘導することができる。
また、車体側部構造1Aにおいて、前記サイドシル3Aは、前記傾斜部32の少なくとも一部を構成する蓋部材30Aを備え、前記ピラースティフナ50Aは、前記蓋部材30A及び前記シルスティフナ20に接合されている。
したがって、車体側部構造1Aは、サイドシル3Aの前端部を蓋部材30Aによって構成するので、前壁部31及び傾斜部32の形状の設計自由度を向上することができる。
また、車体側部構造1Aは、前記サイドシル3A及び前記フロントピラー4Aの車幅方向外側に配置されるアウタパネル60を備え、前記アウタパネル60の前端部は、前記サイドシル3Aの前記傾斜部32及び前記フロントピラー4Aの前壁部よりも後方に位置する。
したがって、車体側部構造1Aは、アウタパネル60を小型化することによって、外観を良好に保ちつつ軽量化を実現することができる。また、車体側部構造1Aは、車両のオフセット衝突時において、前輪2がアウタパネル60よりも先にサイドシル3Aの前面に当接するので、前輪2を車幅方向外方へ好適に誘導することができる。
<第二の実施形態>
続いて、本発明の第二の実施形態に係る車体側部構造について、第一の実施形態に係る車体側部構造1Aとの相違点を中心に説明する。図6及び図7に示すように、本発明の第二の実施形態に係る車体側部構造1Bは、サイドシル3A及びフロントピラー4Aに代えて、サイドシル3B及びフロントピラー4Bを備える。サイドシル3Bは、蓋部材30Aを備えていない。フロントピラー4Bは、ピラーインナ40A及びピラースティフナ50Aに代えて、ピラーインナ40B及びピラースティフナ50Bを備える。
≪ピラーインナ≫
図7に示すように、ピラーインナ40Bは、内壁部41の下端部かつ前端部から車幅方向内方に延設される前フランジ部42を一体に備える。
≪ピラースティフナ≫
ピラースティフナ50Bは、外壁部51及び前壁部52の下端部から下方に延設される延出部56をさらに備える。延出部56は、前壁部52から下方に延設される前壁部56aと、外壁部51及び前壁部52の角部から下方に延設される傾斜部56bと、外壁部51から下方に延設される外壁部56cと、を一体に備える。また、延出部56は、前壁部56a、傾斜部56b及び外壁部56cの下端部から後方かつ車幅方向内側に延設される下壁部56dと、前壁部56aの車幅方向内端部から前方に延設される内壁部56eと、内壁部56eの車幅方向内端部から前方に延設される前フランジ部56fと、を一体に備える。
前壁部56a、傾斜部56b、外壁部56c及び下壁部56dは、それぞれ、第一の実施形態における蓋部材30Aの前壁部31、傾斜部32、外壁部33及び下壁部34に相当する。前フランジ部56fは、ピラーインナ40Bの前フランジ部42に対して溶接等によって接合されている。
傾斜部56bは、サイドシル3Bの外壁部21及び上壁部24よりも上方に延出する上方延出部56b1を有する。上方延出部56b1は、上方に向かうにつれて幅狭となるように形成されている。
本発明の第二の実施形態に係る車体側部構造1Bにおいて、前記ピラースティフナ50Bは、前記サイドシル3Bの前記前壁部56a及び前記傾斜部56bを構成する延出部56を備える。
したがって、車体側部構造1Bは、サイドシル3Bの前端部がフロントピラー4Bに一体化されているので、部品点数を削減することができるとともに、車両のオフセット衝突時において、サイドシル3Bに入力される荷重の一部をフロントピラー4Bに分散伝達し、傾斜部56bにおいて前輪2を誘導している間にサイドシル3Bが変形することを抑制することができる。
また、車体側部構造1Bにおいて、前記傾斜部56bは、前記サイドシル3Bよりも上方まで延設されており、前記サイドシル3Bよりも上方において、上方に向かうにつれて幅狭となる。
したがって、車体側部構造1Bは、傾斜部56bが上方延出部56b1を有するので、車両のオフセット衝突時に前輪2を車幅方向外方へ好適に誘導することができる。また、車体側部構造1Bは、傾斜部56bの上方延出部56b1が上方に向かうにつれて幅狭となるので、車両のオフセット衝突時に前輪2の上方への移動を抑制することができるとともに、フロントピラー4Bの変形を抑制することができる。
<第三の実施形態>
続いて、本発明の第三の実施形態に係る車体側部構造について、第一の実施形態に係る車体側部構造1A(及び第二の実施形態に係る車体側部構造1Bとの相違点を中心に説明する。
図8、図9及び図10に示すように、本発明の第三の実施形態に係る車体側部構造1Cは、サイドシル3A及びフロントピラー4Aに代えて、サイドシル3C及びフロントピラー4Cを備える。サイドシル3Cは、蓋部材30Aに代えて、蓋部材30C及びシル前端部材70を備える。フロントピラー4Cは、ピラーインナ40A及びピラースティフナ50Aに代えて、ピラーインナ40B及びピラースティフナ50Cを備える。
≪ピラースティフナ≫
ピラースティフナ50Cは、前フランジ部53の前端部から車幅方向内方に延設される取付フランジ部57を一体に備える。ピラースティフナ50Cは、シルスティフナ20及びシル前端部材70の両方に跨って接合されている。
≪蓋部材≫
蓋部材(バルクヘッドともいう)30Cにおいて、傾斜部32には、電着塗装用の孔部32aが形成されている。また、外壁部33の後部は、外壁部21の前端部の車幅方向内側に重ねて配置されている。また、下壁部34の後部は、下壁部22の前端部の上側に重ねて配置されている。また、上壁部35の後部は、上壁部24の前端部の下側に重ねて配置されている。
≪シル前端部材≫
シル前端部材70は、前記蓋部材の前側に配置されており、前記蓋部材との間に閉断面(平面視における閉断面)を構成する金属製の部材である。シル前端部材70は、前壁部71と、前壁部71の車幅方向外端部から後方に延設される外壁部72と、前壁部71の下端部から後方に延設される下壁部73と、を一体に備える。また、シル前端部材70は、前端部71の車幅方向内端部から前方に延設される内壁部74と、内壁部74の前端部から車幅方向内方に延設される前フランジ部75と、を一体に備える。
外壁部72の後部は、外壁部21に対して溶接等によって接合されている。本実施形態において、外壁部72の後部は、外壁部21の車幅方向外側に重ねて配置されている。
下壁部73の後部は、下壁部22に対して溶接等によって接合されている。本実施形態において、下壁部73の後部は、下壁部22の下側に重ねて配置されている。
本実施形態において、外壁部72の下端部と下壁部73の車幅方向外端部とは、互いに離間している。かかる構成のシル前端部材70は、折り曲げ加工によって外壁部72及び下壁部73を具現化可能であり、外壁部72の下端部と下壁部73の車幅方向外端部とが繋がっている場合と比較して、成形性を向上することができる。
前フランジ部75の上部は、ピラースティフナ50Cの取付フランジ部57に対してボルトBによって締結されている。前フランジ部75の下部は、ピラーインナ40Bの前フランジ部42に対して溶接等によって接合されている。
<車両のオフセット衝突>
車体側部構造1Cは、オフセット衝突時に後退する前輪2からサイドシル3Cに入力される荷重をシル前端部材70の変形(圧潰)で低減し、その後、さらに後退する前輪2を、傾斜部32で車幅方向外方へ誘導することができる。したがって、車体側部構造1Cは、シル前端部材70の変形及び傾斜部32による前輪2の車幅方向外方への誘導によって、サイドシル3C及びフロントピラー4Cに入力される荷重を低減し、サイドシル3C及びフロントピラー4Cの変形を抑制することができる。
本発明の第三の実施形態に係る車体側部構造1Cにおいて、前記サイドシル3Cは、前記傾斜部32を有する蓋部材30Cと、前記蓋部材30Cの前側に配置されており、前記蓋部材30Cとの間に閉断面を構成するシル前端部材70と、を備え、前記ピラースティフナ50Cは、前記シルスティフナ20及び前記シル前端部材70に跨って接合されている。
したがって、車体側部構造1Cは、オフセット衝突時に後退する車輪(前輪2)からサイドシル3Cに入力される荷重をシル前端部材70の変形(圧潰)で低減し、その後、さらに後退する前輪2を、傾斜部32で車幅方向外方へ誘導することができる。すなわち、車体側部構造1Cは、シル前端部材70の変形及び傾斜部32による前輪2の車幅方向外方への誘導によって、サイドシル3C及びフロントピラー4Cに入力される荷重を低減し、サイドシル3C及びフロントピラー4Cの変形を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、車体側部構造1A~1Cにおける各部材の材料は、金属に限定されず、樹脂等であってもよい。また、傾斜部がサイドシルの前端部(前面部)の全てを構成してもよく、傾斜部がサイドシルの前端部の車幅方向内部を構成するとともに前壁部がサイドシルの前端部の車幅方向外部を構成してもよい。また、第一の実施形態において、蓋部材30Aは、サイドシル3Aの前端部としての傾斜部の少なくとも一部を構成しており、傾斜部の他部は、例えばシルスティフナ20等と一体に形成されている構成であってもよい。
1A,1B,1C 車体側部構造
2 前輪(車輪)
3A,3B,3C サイドシル
4A,4B,4C フロントピラー
10 シルインナ
20 シルスティフナ
30A,30C 蓋部材
31 前壁部
32 傾斜部
40A,40B ピラーインナ
50A,50B,50C ピラースティフナ
56 延出部
56a 前壁部
56b 傾斜部
60 アウタパネル
70 シル前端部材

Claims (9)

  1. 車輪の後方において前後方向に延在するサイドシルと、
    前記サイドシルの前端部から上方に延設されるフロントピラーと、
    を備え、
    前記サイドシルは、
    当該サイドシルの車幅方向内部を構成するシルインナと、
    当該サイドシルの車幅方向外部を構成するシルスティフナと、
    を備え、
    前記シルスティフナは、当該シルスティフナの前端部に、車幅方向外方に向かうにつれて後方に傾斜する傾斜部を備える
    ことを特徴とする車体側部構造。
  2. 前記フロントピラーは、
    当該フロントピラーの車幅方向内部を構成し、前記シルインナ及び前記シルスティフナによって挟持されるピラーインナと、
    当該フロントピラーの車幅方向外部を構成するピラースティフナと、
    を備え、
    前記傾斜部は、前記シルスティフナの前壁部及び外壁部を繋ぐように形成されており、
    平面視において、前記傾斜部及び前記ピラーインナの間の傾斜角度は、前記前壁部及び前記ピラーインナの間の傾斜角度よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載の車体側部構造。
  3. 前記前壁部の前後方向寸法は、当該前壁部の車幅方向寸法よりも小さく、
    前記傾斜部の前後方向寸法は、当該傾斜部の車幅方向寸法よりも大きい
    ことを特徴とする請求項2に記載の車体側部構造。
  4. 前記傾斜部の前後方向寸法は、前記前壁部の前後方向寸法よりも大きい
    ことを特徴とする請求項2に記載の車体側部構造。
  5. 前記サイドシルは、前記傾斜部の少なくとも一部を構成する蓋部材を備え、
    前記ピラースティフナは、前記蓋部材及び前記シルスティフナに接合されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の車体側部構造。
  6. 前記ピラースティフナは、前記サイドシルの前記前壁部及び前記傾斜部を構成する延出部を備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の車体側部構造。
  7. 前記傾斜部は、前記サイドシルよりも上方まで延設されており、前記サイドシルよりも上方において、上方に向かうにつれて幅狭となる
    ことを特徴とする請求項6に記載の車体側部構造。
  8. 前記サイドシルは、
    前記傾斜部を有する蓋部材と、
    前記蓋部材の前側に配置されており、前記蓋部材との間に閉断面を構成するシル前端部材と、
    を備え、
    前記ピラースティフナは、前記シルスティフナ及び前記シル前端部材に跨って接合されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の車体側部構造。
  9. 前記サイドシル及び前記フロントピラーの車幅方向外側に配置されるアウタパネルを備え、
    前記アウタパネルの前端部は、前記サイドシルの前記傾斜部及び前記フロントピラーの前壁部よりも後方に位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車体側部構造。
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