JP2024044160A - 発光装置、表示装置、光電変換装置および電子機器 - Google Patents

発光装置、表示装置、光電変換装置および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】光の取り出し効率の向上に有利な技術を提供する。【解決手段】基板と、前記基板の主面の上に配された屈折率nのレンズと、前記主面と前記レンズとの間に配された発光領域と、を含む発光装置であって、前記レンズの上面は、前記主面から離れる方向に凸形状の曲面を有し、前記曲面は、頂点と前記主面に平行な方向における端部とを備え、前記主面の法線方向における前記頂点と前記端部との高さの差をh、前記主面に対する正射影における前記頂点と前記端部との間の距離をr、前記法線方向における前記端部と前記発光領域との高さの差をH、前記発光領域の前記主面に平行な方向の幅を2aとしたときに、以下の式の関係を満たし、h<r、γ<55°、a>r-H・tanβ、ここで、2rh/(r2+h2)=sinθ、sinθ=n・sinα、θ-α=β、n・sinβ=sinγである。【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置、表示装置、光電変換装置および電子機器に関する。
特許文献1には、有機発光ディスプレイにおける光の取り出し効率を向上させるために、発光領域の上にレンズを配し、レンズの直径やレンズと発光領域との距離を調整することが示されている。
特開2017-017013号公報
発光装置の性能向上のために、発光領域で発せられた光をさらに効率よく取り出す必要がある。
本発明は、光の取り出し効率の向上に有利な技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の実施形態に係る発光装置は、基板と、前記基板の主面の上に配された屈折率nのレンズと、前記主面と前記レンズとの間に配された発光領域と、を含む発光装置であって、前記レンズの上面は、前記主面から離れる方向に凸形状の曲面を有し、前記曲面は、頂点と前記主面に平行な方向における端部とを備え、前記主面の法線方向における前記頂点と前記端部との高さの差をh[μm]、前記主面に対する正射影における前記頂点と前記端部との間の距離をr[μm]、前記法線方向における前記端部と前記発光領域との高さの差をH[μm]、前記発光領域の前記主面に平行な方向の幅を2a[μm]としたときに、以下の式(1)、式(2)および式(3)の関係を満たし、
h<r ・・・ (1)
γ<55° ・・・ (2)
a>r-H・tanβ ・・・ (3)
ここで、
2rh/(r+h)=sinθ
sinθ=n・sinα
θ-α=β、
n・sinβ=sinγ
であることを特徴とする。
本発明によれば、光の取り出し効率の向上に有利な技術を提供することができる。
本実施形態の発光装置のレンズの構成例を示す図。 比較例の発光装置のレンズの構成例を示す図。 比較例の発光装置のレンズの構成例を示す図。 比較例の発光装置のレンズの構成例を示す図。 本実施形態の発光装置のレンズの構成例を示す図。 本実施形態の発光装置の構成例を示す図。 図7の発光装置の発光素子の配置例を示す図。 本実施形態の発光装置の構成例を示す図。 本実施形態の発光装置の構成例を示す図。 本実施形態の発光装置の構成例を示す図。 本実施形態の発光装置の構成例を示す図。 本実施形態の発光装置を用いた表示装置の一例を示す図。 本実施形態の発光装置を用いた光電変換装置の一例を示す図。 本実施形態の発光装置を用いた電子機器の一例を示す図。 本実施形態の発光装置を用いた表示装置の一例を示す図。 本実施形態の発光装置を用いた照明装置の一例を示す図。 本実施形態の発光装置を用いた移動体の一例を示す図。 本実施形態の発光装置を用いたウェアラブルデバイスの一例を示す図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1~図11を参照して、本開示の実施形態による発光装置について説明する。図1は、本実施形態の発光装置10に配されるレンズの構成例を示す断面図である。図2、図3は、比較例の発光装置10’に配されるレンズの構成例を示す断面図である。発光装置10は、基板8と、基板8の主面34の上に配された屈折率nのレンズ17と、基板8の主面34とレンズ17との間に配された発光領域32と、を含む。発光領域32は、基板8の主面34とレンズ17との間に配される媒質層35の中に配されうる。図1~図3では、レンズ17の形状を詳細に説明するため、上述の構成以外は省略されているが、発光装置10の詳細な構成については後述する。
基板8の主面34に対する正射影において、発光領域32の中央とレンズ17の中央とが重なるように配されうる。図1に示されるように、基板8の主面34に対する正射影において、発光領域32の中心とレンズ17の中心とが重なるように配されていてもよい。ここで、発光領域32(レンズ17)の中心とは、基板8の主面34に対する正射影において、発光領域32(レンズ17)の幾何学的重心の位置であってもよい。また、発光領域32(レンズ17)の中央とは、発光領域32(レンズ17)の中心と発光領域32(レンズ17)の外縁とを結ぶ仮想線を2等分する位置の集合よりも内側の領域として定義されうる。
レンズ17は、マイクロレンズなどとも呼ばれうる。レンズ17の上面は、基板8の主面34から離れる方向に凸形状の曲面40を有している。本実施形態では、曲面40は、球面の一部であるとする。凸形状の曲面40は、頂点41と主面に平行な方向における端部42とを備える。曲面40の頂点41とは、レンズ17の上面を構成する曲面40のうち基板8の主面34から最も離れた部分である。曲面40の端部42とは、図1に示される構成の場合、レンズ17の媒質層35に接する部分である。また、例えば、レンズ17の外縁部がなだらかになる場合、曲面40の端部42とは、レンズ17の上面が凸形状の曲面40から凹形状に変化する変曲点の集合であってもよい。図1~図3は、レンズ17の上面を構成する曲面40の頂点41を通る、基板8の主面34の法線方向における断面を示している。
図1に示されるように、基板8の主面34の法線方向における頂点41と端部42との高さの差をh[μm](以下、「距離h」と示す場合がある)とする。基板8の主面34に対する正射影における頂点41と端部42との間の距離をr[μm](以下、「距離r」と示す場合がある)とする。基板8の主面34の法線方向における端部42と発光領域32との高さの差をH[μm](以下、「距離H」と示す場合がある)とする。発光領域32の基板8の主面34に平行な方向の幅を2×a[μm](以下、「距離a」と示す場合がある)とする。
図1、図3に示されるレンズ17では、曲面40は、球面の一部になっており、距離hと距離rとの関係は、h<rになっている。より具体的には、h=0.7rの関係になっている。一方、図2に示されるレンズ17では、曲面40は半球面となっている。そのため、距離hと距離rとの関係は、h=rになっている。
レンズ17を設けない場合、発光領域32の形状を半径a(直径2a)の円と仮定すると、光の基板8の主面34の法線方向の取り出し(以下、「正面取り出し」と示す場合がある)に寄与する面積は、πaである。一方、レンズ17を設けた図1に示される構成では、正面取り出しに寄与する面積は、πrである。ここで、距離rと距離aとの関係は、r>aである。そのため、レンズ17を設けた場合に、正面取り出しに寄与する面積が大きくなり、光の取り出し効率が向上する。
次いで、発光領域32で発光した光が屈折率nのレンズ17と屈折率1の空気との界面で屈折し、光が取り出される経路を考える。ここでは発光領域32からレンズ17までの媒質層35の屈折率もnであるとする。
曲面40の端部42では、レンズ17の表面に接する接線の傾き(傾斜角θ)が曲面40のうち最大となりうる。曲面40を球面とすると、傾斜角θは、距離hと距離rとを用いて、sinθ=2rh/(r+h)で求められる。傾斜角θのレンズ17の上面(曲面40)で屈折し、正面方向(基板8の主面34の法線方向)に取り出される光線を考えると、レンズ17の曲面40への入射角αは、スネルの法則から、n・sinα=sinθで表される。また、この光線の、正面方向に対する角度βは、β=θ―αで求められる。一方で、レンズ17が設けられていない場合、すなわちθ=0°の面で屈折して空気中に光が取り出される場合、屈折率nの媒質中で角度βの光線の空気への出射角γは、sinγ=n・sinβで表される。
図1、図3に示される構成では、h=0.7rであり、n=1.4とすると、θ=70.0°、α=42.2°、β=27.8°、γ=40.8°になる。つまり、レンズ17を設けない場合では、正面方向に対して40.8°の方向に出射する光が、レンズ17の端部42で屈折することによって正面方向に取り出されることがわかる。レンズ17の曲面40の頂点41から端部42までの各点において、曲面40の傾斜角は、0~70.0°の間である。このようなレンズ17によって、レンズ17を設けない場合に、正面方向に対して0~40.8度の間に出射する光が正面方向に取り出される。一方、図2に示される構成では、h=rであり、n=1.4とすると、θ=90°、α=45.6°、β=44.4°、γ=78.5°になる。
ここで、発光領域32から正面方向へ光が放射される放射強度を放射強度Iとする。また、発光領域32から角度β方向へ光が放射される放射強度をIβとする。発光領域32から放射角度に依存せずに同じ放射強度で光が放射される場合、すなわち、Iβ=Iの場合、レンズ17の距離r、hから計算される出射角γを大きくするほど、正面に取り出される光の立体角が大きくなる効果によって正面取り出し光量が大きくなる。一方で、発光領域32に用いられる有機発光素子において、発光領域32からの放射強度は、正面方向が最も強く、放射角度が大きくなるほど弱くなる場合がある。特に、0<β<γの範囲でIβ<I・cosβになる場合がある。Iβ<I・cosβの場合、レンズ17の距離r、hから計算される出射角γが大きくなるほど、正面取り出し光量が小さくなることが分かる。これは、光の取り込み角を大きくする効果よりも、光量が比較的強い正面方向に近い角度の光(角度βが小さい領域の光)をより利用する効果の方が大きくなるためであると考えられる。
また、発光領域32に用いられる有機発光素子において、放射角度が大きくなるほど光の色純度が低下する場合がある。正面方向に対する角度が大きいほど、発光領域32から出射される光の色純度の低下は大きい。すなわち、出射角γを大きくするほど正面方向の色純度が低下してしまう。つまり、図1に示される構成と図2に示される構成とを比較すると、出射角γが小さい図1に示される構成の方が、正面取り出し光量を大きくでき、また色純度の高い光を取り出すことができる。このような効果は、出射角γが小さいほど大きくなる。有機発光素子の発光層内部での光線の角度が29°以上になると、放射強度や色純度が急激に低下する場合があるため、発光層内部において29°よりも小さい角度の光を正面に取り出すことが適当である場合がある。発光層内部の屈折率を1.7として、発光層内部において29°の光線は、マイクロレンズを用いない場合、空気中での光線角は55.5°である。すなわち、sinγ<sin55°とすることによって、高い正面取り出し光量と色純度低下の抑制とを両立することができる。発明者らの実験によって、γ<55°であると色純度の低下を抑制でき、光の取り出し効率(正面取り出し光量)を向上させつつ、適当な画質の画像が得られることがわかった。
さらに、図1に示される構成と図3に示される構成とを比較する。図1に示される構成と図3に示される構成とは、レンズ17および発光領域32の形状は同じである。一方で、発光領域とレンズ17の曲面40の端部42との、基板8の主面34の法線方向における高さの差である距離Hが異なっている。図1に示される構成では、a>r-H・tanβの関係を満たしているが、図3に示される構成では、a>r-H・tanβの関係を満たしていない。レンズ17の曲面40での屈折を考慮し、正面方向に取り出される光を発光領域32の方向に辿ると、レンズ17の曲面40の端部42で屈折した光は、図1に示される構成では発光領域32内に到達する。それに対し、図3に示される構成では、レンズ17の曲面40の端部42で屈折した光は、発光領域32内に到達しない。つまり、図3に示される構成では、レンズ17の外縁部は、正面方向への光の取り出しに寄与せず、レンズ17のうち正面取り出しに寄与する面積はπr’になっている。r’<rであるため、取り出し光量は、図1に示される構成の方が大きくなる。すなわち、a>r-H・tanβの関係を満たすことによって、正面取り出し光量を向上させることができる。
以上のことから、発光領域32から発せられる光の放射強度が、正面方向に強い場合を考慮すると、以下の式(1)、式(2)および式(3)の関係を満たすことによって、正面取り出し光量を大きくでき、また色純度の高い光を取り出すことができる。
h<r ・・・ (1)
γ<55° ・・・ (2)
a>r-H・tanβ ・・・ (3)
これによって、発光領域32で発せられた光を効率よく取り出すことが可能になり、また、色純度の低下も抑制され、発光装置10の性能向上が実現する。
ここで、発光領域32からレンズ17までの間に屈折率が異なる複数の媒質層(部材)が設けられる場合、a>r-H・tanβの関係を満たす代わりに、屈折率が異なる界面での屈折を逐次考慮し、正面方向からレンズ17の曲面40の端部42に入射した光が発光領域32内に到達するような距離r、h、a、Hが設定されてもよい。このような構成にすることによって、取り出し光量を向上させることができる。例えば、発光領域32とレンズ17との間に、レンズ17よりも屈折率が大きい層を設ける場合、a>r-H・tanβの関係を満たすことは、正面方向から入射してマイクロレンズ端部で屈折した光線が発光部内に到達することの十分条件である。
発光領域32とレンズ17との間に、レンズ17とは屈折率が異なる媒質層を設ける場合の構成について図4、図5を用いて説明する。図4、図5は、発光領域32とレンズ17との間に屈折率が異なる媒質層35a、35bを設けた場合の構成例を示す図である。媒質層35aの屈折率は、nであり、媒質層35bの屈折率は、nであるとする。例えば、媒質層35aは、カラーフィルタであってもよい。また、例えば、媒質層35bは、発光領域32を大気中の水分などから保護するための保護層であってもよい。
図4に示される構成において、屈折率の大小関係は、n<n<nである。発光領域32から斜め方向に出射された光線の屈折を考えると、屈折率の大小関係に従って、角度a、b、cの大小関係は、a<c<bになる。ここで、c<bであることによって、媒質層35aとレンズ17の界面で光線が正面に近い方向に曲げられることになる。そのため、図4に示されるように、発光領域32から発せられた光が、隣接する発光素子のレンズ17から正面に近い方向に出射される場合がある。そのため、発光素子間でのクロストークが発生し、画質が低下してしまう可能性がある。また、発光領域32からの放射角度が大きく、色純度の悪い光が視認されやすくなるため、色純度が低下する可能性がある。
一方、図5に示される構成において、屈折率の大小関係は、n<n<nである。そのため、角度a、b、cの大小関係は、a<b<cになり、発光領域32から斜め方向に出射された光は、媒質層35aとレンズ17との界面でより広角側に屈折し、正面方向に出射されにくい。したがって、色純度の低下が抑制できる。
以上説明したように、発光領域32とレンズ17との間に、屈折率がレンズ17の屈折率nよりも小さい層が配されない構成にすることによって、発光素子間のクロストークや色純度の低下が抑制できる。例えば、図5に示される構成において、レンズ17の屈折率nと媒質層35aの屈折率nとは、n≦nの関係を満たしていてもよい。また、媒質層35aと発光領域32との間に配された媒質層35bの屈折率nは、n≦nの関係を満たしていてもよい。さらに、媒質層35bの屈折率nは、n≦nの関係を満たしていてもよい。
また、図1に示される構成において、レンズ17の右側の端部42で屈折して正面に取り出される光を考えると、発光領域32の中央よりも右側の点Pの位置からの光であることがわかる。一方、図2に示される構成では、レンズ17の右側の端部42で屈折して正面に取り出される光は、発光領域32の中央よりも左側にある点Pから発せられる。点Pが発光領域32の中央よりも左側にある場合、点Pが発光領域32の中央よりも右側にある場合と比較して出射角γが大きい光を正面に取り出すことになる。結果として、正面取り出し光量が小さくなり、色純度が低下してしまう。そこで、レンズ17の曲面40の端部42を通る光が発せられる位置と端部42とが、発光領域32の同じ側になる条件を考えると、r-H・tanβ>0を満たすことである。つまり、レンズ17の形状および発光領域32の形状、レンズ17と発光領域32との位置をr-H・tanβ>0を満たすようにすることによって、正面取り出し光量を大きくでき、また、色純度の高い光を取り出すことができる。
ここまで、レンズ17の上面を構成する曲面40が球面の一部である例を説明したが、曲面40は、球面の一部と一致していなくてもよく、非球面の一部となっていてもよい。その場合には、レンズ17の上面を球面の一部に近似した面を、曲面40とみなしてもよい。レンズ17において、曲面40からそれ以外の部分にかけてマイクロレンズの表面の傾きが滑らかに変化する場合などのように、曲面40とそれ以外の部分との境界が曖昧な場合がある。そのような場合には、例えば、傾斜角θが最大になる箇所を、曲面40の端部42としてもよい。上述した変曲点などが該当する。また、レンズ17の曲面40が球面の一部ではなく端部42の曲率が球面の曲率よりも小さい場合や、曲面40が非球面の一部である場合、実際の形状を球面の一部に近似した面を、曲面40としてもよい。例えば、レンズ17の頂点41と、頂点41からの基板8の主面34の法線方向における距離がh/2になるレンズ17上の位置と、を通る仮想球面を導出し、仮想球面に基づいて距離rが定義されてもよい。基板8の主面34に対する正射影において、レンズ17の頂点41から法線方向の距離がh/2となる点とレンズ17の頂点41との間の距離をrとして、距離rを、r=(2×r -h/2)1/2と定義してもよい。
発光装置10のより具体的な構成例について図6を用いて説明する。図6は、レンズ17の曲面40の頂点41を通る断面図である。ここでは、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)などとも呼ばれる有機発光素子(発光領域32に有機発光材料を含む発光素子)の例を説明するが、発光装置10の構成はこれに限られない。例えば、発光素子は、発光領域32に無機発光材料を含む無機EL素子であってもよい。また、例えば、発光領域32に発光ダイオードなどが使用されてもよい。
発光装置10は、図6に示されるように、基板8、電極9、有機層20、電極11、絶縁層12、保護層13、平坦化層14、カラーフィルタ15、平坦化層16、レンズ17を含みうる。電極9は、基板8の上に配されている。電極9は、下部電極とも呼ばれうる。有機層20は、発光材料を含む発光層を備える。有機層20(発光層)の一部は、上述した発光領域32として機能する。有機層20は、電極9を覆うように、基板8とレンズ17との間に配されている。電極11は、有機層20上に配されている。電極11は、上部電極とも呼ばれうる。有機層20(発光層)は、電極9と電極11との間の電位差によって発光する。絶縁層12は、互いに隣り合う電極9の間が絶縁されるように、電極9の間にそれぞれ配されている。絶縁層12は、バンクとも呼ばれうる。絶縁層12は、電極9の上の外縁部に配される。電極9の絶縁層12に覆われていない中央部は、有機層20に接する。有機層20のうち電極9と接する部分が、上述の発光領域32となりうる。そのため、図6に示されるように、発光装置10には、複数の電極9にそれぞれ対応する複数の発光領域32が配されうる。保護層13は、電極11上に配されており、平坦化層14は保護層13上に配されている。カラーフィルタ15は、複数の発光領域32にそれぞれ対応するように、平坦化層14上に配されうる。平坦化層16は、カラーフィルタ15上に配されている。レンズ17は、平坦化層16上に配されている。レンズ17は、複数の発光領域32にそれぞれ対応するように配される。
基板8に用いられる材料は、電極9、有機層20、電極11など、発光装置10の各構成要素を支持できる材料であれば特に限定されない。例えば、基板8の材料として、ガラス、プラスチック、シリコンなどが用いられてもよい。トランジスタなどのスイッチング素子や、配線パターン、層間絶縁膜などが基板8に設けられていてもよい。
電極9は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。電極9が不透明である場合、電極9の材料は、発光領域32から発せられる光の波長の反射率が70%以上の金属材料であってもよい。例えば、電極9の材料として、AlやAgなどの金属、AlやAgにSi、Cu、Ni、Ndなどを添加した合金が用いられてもよい。また、電極9の材料として、ITO、IZO、AZO、IGZOなどが用いられてもよい。電極9は、反射率が所定(所望)の反射率よりも高ければ、Ti、W、Mo、Auなどの金属やその合金などのバリア電極との積層電極であってもよく、ITOやIZOなどの透明酸化膜電極との積層電極であってもよい。
電極9が透明である場合、電極9と基板8との間に反射層が設けられていてもよい。透明な電極9の材料として、例えば、ITO、IZO、AZO、IGZOなどが用いられてもよい。後述する光学距離の最適化のために、電極9の構成として、反射層と透明導電膜との間に絶縁膜を設けた構成を採用してもよい。
電極11は、透光性を有する。電極11は、電極11の表面に到達した光の一部を透過するとともに他の一部を反射する性質(すなわち半透過反射性)を持った半透過電極であってもよい。電極11の材料として、例えば、透明導電酸化物のような透明材料が使用されてもよい。また、電極11の材料として、単体の金属(Al、Ag、Auなど)、アルカリ金属(LiやCsなど)、アルカリ土類金属(Mg、Ca、Baなど)、これらの金属材料を含んだ合金材料などからなる半透過材料が使用されてもよい。電極11の材料として半透過材料を使用する場合、半透過材料としてMgやAgを主成分とする合金が使用されてもよい。電極11が適当な透過率を有するならば、電極11は、上述のような材料で構成された複数の層の積層構造であってもよい。図6に示される構成では、複数の発光領域32の間で共通の電極11が設けられている。しかしながら、これに限られることはなく、複数の発光領域32にそれぞれ対応する複数の電極11が配されていてもよい。
電極9と電極11との一方が陽極として機能し、電極9と電極11との他方が陰極として機能する。例えば、電極9が陽極として機能し、電極11が陰極として機能してもよい。また、電極9が陰極として機能し、電極11が陽極として機能してもよい。
有機層20は、蒸着法やスピンコート法など公知の技術によって形成することが可能である。有機層20は、複数の層から構成されていてもよい。有機層20が有機化合物層である場合、有機層20は、発光層の他に、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層などのうち少なくとも何れかを含んで構成されうる。
発光層は、陽極から注入された正孔と陰極から注入された電子とが発光層内において再結合することによって光を出射する。発光層は、単層であってもよいし、複数層であってもよい。例えば、赤色発光材料を含む発光層、緑色発光材料を含む発光層、青色発光材料を含む発光層を組み合わせた場合、各発光層からの光(赤色光、緑色光、青色光)が混ざり合い、白色光を得ることができる。発光色が互いに補色の関係にある2種類の発光層(例えば、青色発光材料を含む発光層と黄色発光材料を含む発光層)を組み合わせてもよい。図6に示される発光装置10では、それぞれの発光領域32が白色光を発光し、カラーフィルタ15において着色される構成が示されている。しかしながら、これに限られることはない。発光領域32ごとに発光層が異なる色の光を発するように、発光層に含まれる材料や、発光層の構成を発光領域32ごとに異ならせてもよい。その場合には、発光領域32ごとに発光層をパターニングしてもよい。
発光装置10は、発光層を含む有機層20と基板8の主面34との間に配された第1反射層と、発光層を含む有機層20とレンズ17との間に配された第2反射層と、を含んでいてもよい。第1反射層は、電極9であってもよいし、電極9と基板8との間に配された金属層などであってもよい。第2反射面は、電極11であってもよいし、電極11とレンズ17との間に配され、表面に到達した光の一部を透過するとともに他の一部を反射する性質(すなわち半透過反射性)を持った半透過反射層であってもよい。
第1反射層と発光層を含む有機層20の発光領域32との間の光学距離を、発光層内における所望の角度θemlに対して最適化するためには、以下の式(4)を満たせばよい。式(4)において、Lr[nm]は、第1反射層の上面から有機層20の発光位置までの光路長(光学距離)であり、Φ[rad]は、第1反射層において波長λ[nm]の光が反射する際の位相シフトであり、mは、0以上の整数である。式(4)を満たすように、電極9の膜厚や第1反射層の膜厚、有機層20の膜厚などを調整すればよい。
Lr=(2m-Φ/π))×(λ/4)×(1/cosθeml) ・・・ (4)
同様に、第2反射層と発光層を含む有機層20の発光領域32との間の光学距離を、発光層内における所望の角度θemlに対して最適化するためには、以下の式(5)を満たせばよい。式(5)において、Ls[nm]は、第2反射層の下面から有機層20の発光位置までの光路長(光学距離)であり、Φ[rad]は、第2反射層において波長λ[nm]の光が反射する際の位相シフトであり、mは、0以上の整数である。
Ls=(2m-(Φ/π))×(λ/4)×(1/cosθeml
=-(Φ/π)×(λ/4) ・・・ (5)
第1反射層と前記第2反射層との間の光路長L[nm]が、以下の式(6)を満たしていてもよい。式(6)において、Φは、位相シフトΦと位相シフトΦとの和である。
L=Lr+Ls
=(2m-Φ/π)×(λ/4)×(1/cosθeml) ・・・ (6)
ここで、上述の式(4)~(6)から±λ/8程度、または、20nm程度、光路長Ls、Lr、Lがずれていても許容範囲である。また、有機層20の発光層における発光位置を特定するのが困難な場合がある。そのため、上述の式(4)~(6)では、発光位置を有機層20の発光層の第1反射層側の界面または第2反射層側の界面で代用した。また、上述の許容範囲を考慮すれば、このように代用した場合であっても、正面方向への光を強める効果を得ることができる。
レンズ17を設けない場合、発光層の光学距離を正面方向、すなわちθeml=0°として上記式(4)~(6)を満たすように膜厚を最適化することで、正面方向の光量を向上させることができる。他方、本実施形態のようにレンズ17を設ける場合、レンズ17の曲面40で屈折して正面方向に取り出される光は、上述した通り、レンズ17を設けない場合における空気中の光線角度が0°~γ°の範囲に含まれる光が足し合わされたものになる。したがって、発光層の屈折率をnemlとすると、θeml=0°に対して膜厚を最適化するよりも、0<sinθeml<sinγ/nemlを満たす角度θemlに対して膜厚を最適化した方が、正面方向の取り出し光量を向上させることができると考えられる。
したがって、本実施形態に示されるように、レンズ17を設ける場合、上述の許容範囲を加味して、第1反射層と第2反射層との間の光路長L[nm]が、
(2m-Φ/π)×(λ/4)×(1/cosθeml)-λ/8<L<(2m-Φ/π)×(λ/4)×(1/cosθeml)+λ/8
を満たしていてもよい。ここで、λ[nm]は、レンズ17を透過する光のピーク波長である。mは、0以上の整数である。Φ[rad]は、第1反射層および第2反射層において波長λ[nm]の光が反射する際の位相シフトの和である。θeml[°]は、前記発光層の屈折率をnemlとしたときに0<sinθeml<sinγ/nemlを満たす角度である。また、例えば、第1反射層と第2反射層との間の光路長L[nm]が、
(2m-Φ/π)×(λ/4)<L<(2m-Φ/π)×(λ/4)×(1/cosθeml)+λ/8
を満たしていてもよい。それによって、発光層で発せられる光の取り出し効率が向上する。この場合、θemlは、0<sinθeml<sinγ/nemlを満たす範囲で色純度や視野角特性を最適化するように任意に設定されてもよい。
保護層13、平坦化層14、カラーフィルタ15、平坦化層16は、上述の媒質層35を構成する。保護層13は、誘電体層である。また、保護層13は、透光性を有する。さらに、保護層13は、発光装置10の外部からの酸素や水分の透過性が低い無機材料を含んでいてもよい。例えば、保護層13は、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)、酸化シリコン(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO)などの無機材料を用いて形成されてもよい。保護性能の面において、保護層13は、SiN、SiON、Alなどの無機材料によって構成されていてもよい。保護層13の形成には、化学気相堆積(CVD)法、原子層堆積(ALD)法、スパッタリング法などが用いられうる。
保護層13は、十分な水分遮断性能を有していれば、上述の材料を用いた単層構造であってもよいし、上述の材料を組み合わせた積層構造であってもよい。例えば、保護層13は、CVD法を用いて形成された窒化シリコンの層と、ALD法を用いて形成された密度が高い他の層(例えば、Al)との積層構造を有していてもよい。さらに、保護層13は、水分遮断性能を有していれば、有機層を含んでいてもよい。有機層には、例えば、ポリアクリレート、ポリイミド、ポリエステル、エポキシなどが用いられうる。さらに、図6に示される構成では、複数の発光領域32の間で共通の保護層13が設けられているが、複数の発光領域32にそれぞれ対応する複数の保護層13が配されていてもよい。
レンズ17は露光プロセスおよび現像プロセスによって形成することができる。具体的には、レンズ17の材料膜(例えば、フォトレジスト膜)を形成し、連続的な階調変化を有するマスクを用いて、フォトレジスト膜の露光および現像を行う。レンズ17の形成に用いるマスクとして、グレーマスクを用いることができる。露光装置の解像度以下の遮光膜のドットの密度分布を変化させることで、結像面に連続した階調変化を有する光照射を可能とする面積階調マスクを、レンズ17の形成に用いるマスクとして用いることもできる。また、露光プロセスおよび現像プロセスで形成したレンズ17に対して、エッチバックを行うことによって、レンズ形状を調整することが可能である。上述の通り、レンズ17の上面は、式(1)~式(3)を満たす曲面40を有していればよく、曲面40は球面の一部であってもよいし、非球面であってもよい。
発光領域32やレンズ17の曲面40などを組み合わせて発光素子が構成される。発光素子を複数設ける場合に、複数の発光素子の平面配列(基板8の主面34の法線方向から見た場合の配列)は、ストライプ配列、スクエア配列、デルタ配列、ペンタイル配列、ベイヤー配列などのいずれの配列であってもよい。図7(A)~7(C)は、発光装置10をレンズ17の側から見た平面図であり、複数の発光素子の平面配列の一例を示す。図7(A)は、デルタ配列の一例を示す。図7(B)は、ストライプ配列の一例を示す。図7(C)は、ベイヤー配列の一例を示す。ここで、発光装置10を表示パネルとして用い、1画素(主画素)が、対応する色成分が互いに異なる複数の副画素(例えば、赤色の表示を行う副画素、緑色の表示を行う副画素、及び、青色の表示を行う副画素)を含み構成される場合を考える。この場合、図7(B)に示されるように、複数の発光素子が、1つの副画素に配されていてもよい。レンズ17の曲面40のサイズや形状などは、複数の発光素子の平面配列の方式に応じて適宜設定されてもよい。例えば、デルタ配列を採用した場合、副画素に対してレンズ17の曲面40が占める面積を大きく設定でき、光取り出し効率を高めることができる。
図7(A)~7(C)に示される構成では、発光領域32の平面形状(基板8の主面34の法線方向から見た場合の形状)は円形であるが、発光領域32の平面形状は、これに限定されるものではない。発光領域32の平面形状は、例えば、四角形や六角形などの多角形であってもよい。但し、発光領域32の平面形状が円形であれば、発光領域32の端部からレンズ17の曲面40の端部42までの方向の傾斜角の関係が、曲面40の頂点41を通る基板8の主面34の法線方向の面によって得られる全ての断面において等しくなる。そのため、発光装置10の設計が容易になりうる。
図8に示されるように、レンズ17の上面を構成する曲面40の端部42が厚みを持つように(互いに隣り合うレンズ17の一部がオーバーラップするように)レンズ17が形成されてもよい。この場合、曲面40の端部42は、互いに隣り合うレンズ17の間の傾斜が0°(基板8の主面34と平行)になる部分の集合でありうる。この場合であっても、式(1)~式(3)を満たすことによって、光の取り出し効率を高めることができ、さらに、色純度の高い光を取り出すことができる。
上述のように、レンズ17によって異なる色の光が透過するような構成が採用されてもよい。発光装置10において、フルカラー表示が可能となる。フルカラー表示を実現する方法として、白色光を発する発光層とカラーフィルタ15とを用いる方法が採用されてもよい。複数の発光領域32の間で発光層を共通にできるため、発光層をパターニングし発光領域32ごとに異なる色を発光させる場合よりも発光層の製造プロセスが容易になる。しかしながら、複数の発光領域32が互いに異なる色の光を発するように発光層がパターニングされていてもよい。また、上述した第1反射層と第2反射層との間の光路長L(光路長Lr、Ls)を、互いに異なる色を発光する発光領域32ごとに異なっていてもよい。
本実施形態において、カラーフィルタ15が平坦化層14上に設けられているが、カラーフィルタ15は、保護層13上に設けられていてもよい。例えば、平坦化層14が配されず、カラーフィルタ15と保護層13とが連続していてもよい。また、例えば、カラーフィルタ15と保護層13とが一体となっていてもよい。カラーフィルタ15を基板8とは別の支持基板上に形成し、保護層13に対向するように貼り合わせることによって、発光装置10のカラーフィルタ15が形成されてもよい。
平坦化層14は、保護層13の上面の凹凸を平坦化するために設けられる。平坦化層14が配されることによって、フォトリソグラフィプロセスを用いて、カラーフィルタ15が、それぞれの発光領域32に対して精度良く位置合わせして形成できる。また、上述のように、平坦化層14を省略しカラーフィルタ15と保護層13とを一体にすることによって、フォトリソグラフィプロセスを用いて、カラーフィルタ15が、発光領域32に対して精度良く位置合わせして形成されうる。
図6に示される構成おいて、カラーフィルタ15r,15g,15bは、互いに異なる色の光を透過するカラーフィルタであってもよい。例えば、カラーフィルタ15rは赤色光を透過し、カラーフィルタ15gは緑色光を透過し、カラーフィルタ15bは青色光を透過してもよい。複数のカラーフィルタ15の一部または全部が省略されてもよい。その場合、有機層20における発光層を発光素子ごとに作り分け、発光領域32によって出射される光の色を異なる色にすることによって、フルカラー表示が可能になる。
また、本実施形態において、レンズ17は、平坦化層16上に設けられている。平坦化層16は、カラーフィルタ15の上面の凹凸を平坦化するために設けられる。しかしながら、レンズ17は、カラーフィルタ15上に設けられていてもよい。その場合、平坦化層16は、配されていなくてもよい。また、レンズ17とカラーフィルタ15とが一体になっていてもよい。
さらに、カラーフィルタ15や平坦化層14、16が配されずに、レンズ17が保護層13上に設けられてもよい。例えば、レンズ17と保護層13とが一体になっていてもよい。レンズ17と保護層13とを一体にした場合、レンズ17を別の基板に形成して保護層13に対向するように貼り合わせる場合よりも、レンズ17から発光領域32までの距離を短くできる。その結果、発光領域32からレンズ17へ入射する光の立体角を広げることができ、光の取り出し効率が向上する。レンズ17と保護層13とを一体にすることによって、レンズ17の曲面40を発光領域32に対して精度良く位置合わせして形成することができる。また、例えば、カラーフィルタ15、レンズ17、および、保護層13を一体にすることによって、発光領域32、カラーフィルタ15、および、レンズ17の相互の位置合わせを高精度に行うことができる。
カラーフィルタ15とレンズ17との積層順は、適宜、選択されうる。図6に示される構成では、レンズ17に対して発光領域32の側にカラーフィルタ15が設けられている。この構成では、発光領域32から発せられた光は、レンズ17に入射する前にカラーフィルタ15を通過する。これによって、色純度を低下させる要因となる光(発光部からの出射角が大きい光)は、カラーフィルタ15を比較的長い距離にわたり通過する。そのため、発光装置10を斜め方向から観察した際の色純度の低下がより抑制できる。
また、カラーフィルタ15とレンズ17とを基板8とは別の支持基板上に形成し、発光領域32を有する基板8に対向するように貼り合わせて発光装置10を作製してもよい。カラーフィルタ15やレンズ17を、有機層20(発光層)とは別々に形成することによって、カラーフィルタ15やレンズ17を形成する際の加工方法(例えば、温度など)の自由度が上がり、カラーフィルタ15やレンズ17の設計の自由度を上げることができる。カラーフィルタ15とレンズ17とが、1つの支持基板上に連続的に形成されてもよいし、カラーフィルタ15とレンズ17とが、別々の支持基板上に形成されてもよい。レンズ17やカラーフィルタ15は、例えば、接着剤などの結合部材を用いて基板8に対して結合されうる。結合部材は、平坦化層14上に配されてもよいし、平坦化層14を配しない場合、保護層13上に配されてもよい。
レンズ17を基板8とは別の支持基板上に形成し、発光領域32を有する基板8に対向するように貼り合わせる場合、レンズ17と保護層13(またはカラーフィルタ15)との間に空間が設けられるように、レンズ17が発光装置10の端部において、基板8に接着剤などの結合部材によって固定されていてもよい。その場合、空間には樹脂が充填されていてもよい。この場合、レンズ17が、上述の構成とは異なり下に凸の形状になりうる。その場合、樹脂の屈折率は、レンズ17の屈折率nよりも小さくてもよい。
以下、発光装置10の実施例について説明する。
第1実施例
まず、基板8の上にアルミニウムを形成し、これをパターニングすることによって複数の電極9を形成した。次いで、電極9をそれぞれ覆うように絶縁層12の材料膜として、膜厚65nmの酸化シリコンを形成した。形成された材料膜のうち電極9のそれぞれの中央部に電極9を露出させる開口部を形成することによって、絶縁層12が形成された。電極9を露出させる開口部の形状は、半径3.0μmの円形とした。上述したように、最終的に、絶縁層12に配された開口部は、発光領域32に対応する。つまり、基板8の主面34に対する正射影において、開口部のサイズおよび形状は、発光領域32のサイズおよび形状と一致しうる。
絶縁層12を形成した後に、電極9および絶縁層12の上に有機層20を形成した。具体的には、正孔注入層は、化合物1(次段落を参照のこと、他の化合物についても同様。)を3nmの厚さで形成した。正孔注入層の上に、正孔輸送層は、化合物2を15nmの厚さで形成した。正孔輸送層の上に、電子ブロック層は、化合物3を10nmの厚さで形成した。次いで、第1発光層は、ホスト材料として化合物4を重量比97%、発光ドーパントとして化合物5を重量比3%となるように、10nmの厚さで形成した。第2発光層は、ホスト材料として化合物4を重量比98%、発光ドーパントとして化合物6と化合物7をそれぞれ重量比1%となるように、10nmの厚さで形成した。第2発光層の上に、電子輸送層は、化合物8を110nmの厚さで形成した。電子輸送層の上に、電子注入層は、フッ化リチウムを1nmの厚さで形成した。
Figure 2024044160000002
有機層20の形成後、有機層20上に電極11としてMgAg合金を10nmの厚さで形成した。MgとAgとの比率は、1:1とした。その後、電極11上に保護層13として、CVD法を用いて屈折率1.97のSiNを1.5μmの厚さで形成した。次いで、保護層13上に、スピンコート法を用いて屈折率1.55の平坦化層14を300nmの厚さで形成した。
次に、平坦化層14の上に屈折率1.65のカラーフィルタ15を1.6μmの厚さで形成した。カラーフィルタ15rは赤色光を透過するカラーフィルタ、カラーフィルタ15gは緑色光を透過するカラーフィルタ、カラーフィルタ15bは青色光を透過するカラーフィルタとした。カラーフィルタ15の形成後、カラーフィルタ15の上に、スピンコート法を用いて屈折率1.55の平坦化層16を200nmの厚さで形成した。
次いで、平坦化層16の上に屈折率1.52のレンズ17を露光プロセスおよび現像プロセスを用いて形成した。レンズ17の曲面40は、球面の一部とした。また、基板8の主面34の法線方向における曲面40の頂点41と端部42との高さの差である距離hは2.3μmとし、基板8の主面34に対する正射影における曲面40の頂点41と端部との間の距離rは、3.4μmとした。
以上よって作製された発光装置10は、レンズ17(曲面40)の端部42の傾斜角θおよび入射角αは、sinθ=2rh/(r+h)、n・sinα=sinθから計算され、それぞれθ=68.2°、α=37.6°である。また、角度βは、β=θ―α=30.5°であり、sinγ=n・sinβから出射角γ=50.5°である。したがって、作製された発光装置10は、h<rおよびγ<55°の関係を満たす。
また、基板8の主面34の法線方向におけるレンズ17の曲面40の端部42と発光領域32との高さの差である距離Hは、3.6μmである。そのため、r-H・tanβ=1.28μmと計算される。発光領域32の基板8の主面34に平行な方向の幅の1/2である距離aは、3.0μmとした。そのため、作製された発光装置10は、a>r-H・tanβの関係を満たす。結果として、作製された発光装置10は、正面取り出し光量を大きくでき、かつ、色純度の高い光を取り出すことができた。
実施例2
次に、実施例2の発光装置10について説明する。実施例1では発光領域32の形状を、基板8の主面34に対する正射影において半径3.0μmの円形として、平坦化層16の厚さを200nmとした。本実施例では、発光領域32の形状を、基板8の主面34に対する正射影において半径1.0μmの円形とし、平坦化層16の厚さを2.0μmとした。それ以外の構成は、実施例1と同様にした。図9は、本実施例の発光装置10の構成例を示す、レンズ17の曲面40の頂点41を通る断面図である。
レンズ17の距離h、距離rおよび屈折率nは実施例1と同様であるため、傾斜角θ、入射角α、角度β、出射角γは、実施例1と同じくθ=68.2°、α=37.6°、β=30.5°、γ=50.5°である。したがって、作製された発光装置10は、h<rおよびγ<55°の関係を満たす。
また、基板8の主面34の法線方向におけるレンズ17の曲面40の端部42と発光領域32との高さの差である距離Hは、5.4μmである。そのため、r-H・tanβ=0.22μmと計算される。発光領域32の基板8の主面34に平行な方向の幅の1/2である距離aは、1.0μmとした。そのため、作製された発光装置10は、a>r-H・tanβの関係を満たす。
本実施形態では式(1)~式(3)の関係を満たしながらa=1.0μmであり、正面取り出し光量を維持しながら発光領域32をより小さくできた。すなわち、所望の輝度を実現するために必要な電流密度を維持したまま発光領域32の面積を小さくできるため、1つの発光素子あたりの投入電流量が小さくできる。つまり、実施例2に示される構成を用いることによって電流利用効率をより向上することができ、消費電力を抑制する効果が得られた。
実施例3
次いで、実施例3の発光装置10について説明する。実施例1ではレンズ17の曲面40の頂点41と端部42との間の基板8の主面34の法線方向における距離hを2.3μmとしたが、本実施例では距離hを1.8μmとした。それ以外の構成は、実施例1と同様にした。図10は、本実施例の発光装置10の構成例を示す、レンズ17の曲面40の頂点41を通る断面図である。
本実施例における発光装置10の傾斜角θ、入射角α、角度β、出射角γを計算すると、θ=55.8°、α=33.0°、β=22.8°、γ=36.1°である。したがって、作製された発光装置10は、h<rおよびγ<55°の関係を満たす。
また、実施例1と同様に、基板8の主面34の法線方向におけるレンズ17の曲面40の端部42と発光領域32との高さの差である距離Hは、3.6μmである。そのため、r-H・tanβ=1.88μmと計算される。発光領域32の基板8の主面34に平行な方向の幅の1/2である距離aは、3.0μmであるため、作製された発光装置10は、a>r-H・tanβの関係を満たす。
本実施例では式(1)~式(3)の関係を満たしながら、γがより小さくなる。そのため、正面取り出し光量をより向上させることができた。このような効果を得る観点から、例えば、γは45°以下であってもよく、さらに、35°以下であってもよい。
実施例4
次に、実施例4の発光装置10について説明する。本実施例では、発光領域32によって上述の第1反射層と第2反射層との距離を異ならせている。また、発光領域32の形状を、基板8の主面34に対する正射影において半径2.0μmの円形とした。それ以外の構成は、実施例1と同様にした。図11は、本実施例の発光装置10を示す、レンズ17の曲面40の頂点41を通る断面図である。
本実施例の発光装置10の作製方法を説明する。まず、基板8の上にアルミニウムを形成し、これをパターニングすることによって複数の反射層18を形成した。次いで、酸化シリコンを用いた絶縁層の形成とパターニングとを繰り返すことによって、発光素子(発光領域32)によって層厚が互いに異なる絶縁膜19を、反射層18を覆うように形成した。具体的には、上に赤色光を透過するカラーフィルタ15rが設けられる部分には、層厚が75nmの絶縁膜19を形成した。上に緑色光を透過するカラーフィルタ15gが設けられる部分には、層厚が130nmの絶縁膜19を形成した。上に青色光を透過するカラーフィルタ15bが設けられうる部分には、層厚が190nmの絶縁膜19を形成した。次に、ITO膜の形成とパターニングを行い、電極9を絶縁膜19の上に形成した。絶縁膜19の上に電極9を形成した後の工程は、実施例1と同様の工程を用いて、発光装置10を作成した。ただし、絶縁層12に設けられる電極9を露出させるための開口部の形状、つまり、発光領域32の形状は、基板8の主面34に対する正射影において半径2.0μmの円形とした。また、有機層20において、正孔輸送層の層厚は36nm、電子輸送層の層厚は45nmとした。また、保護層13を厚さは1.5μmとした。
本実施例において、反射層18が上述の第1反射層に対応し、電極11が上述の第2反射層に対応する。それぞれ発光領域32を備える発光素子の第1反射層と第2反射層との光路長Lは、所望の色成分(外部に取り出す光の色成分)に応じて設定される。それによって、発光装置10から正面方向に出射される光の強度および色純度を向上できた。実施例4に示される構成は、発光領域32の電流利用効率をより向上することができると共に、色純度の高い光を取り出すことができた。
ここで、本実施形態の発光装置10を表示装置、光電変換装置、電子機器、照明装置、移動体、および、ウェアラブルデバイスに適用した応用例について図12~図18(a)、18(b)を用いて説明する。
図12は、本実施形態の発光装置10を用いた表示装置の一例を表す模式図である。表示装置1000は、上部カバー1001と、下部カバー1009と、の間に、タッチパネル1003、表示パネル1005、フレーム1006、回路基板1007、バッテリー1008を有していてもよい。タッチパネル1003および表示パネル1005は、フレキシブルプリント回路FPC1002、1004が接続されている。回路基板1007には、トランジスタなどの能動素子が配される。バッテリー1008は、表示装置1000が携帯機器でなければ、設けなくてもよいし、携帯機器であっても、この位置に設ける必要はない。表示パネル1005に、発光装置10が適用できる。表示パネル1005として機能する発光装置10は、回路基板1007に配されたトランジスタなどの能動素子と接続され動作する。
図12に示される表示装置1000は、複数のレンズを有する光学部と、当該光学部を通過した光を受光し電気信号に光電変換する撮像素子とを有する光電変換装置(撮像装置)の表示部に用いられてもよい。光電変換装置は、撮像素子が取得した情報を表示する表示部を有してもよい。また、表示部は、光電変換装置の外部に露出した表示部であっても、ファインダ内に配置された表示部であってもよい。光電変換装置は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラであってもよい。
図13は、本実施形態の発光装置10を用いた光電変換装置の一例を表す模式図である。光電変換装置1100は、ビューファインダ1101、背面ディスプレイ1102、操作部1103、筐体1104を有してよい。光電変換装置1100は、撮像装置とも呼ばれうる。表示部であるビューファインダ1101や背面ディスプレイ1102に、本実施形態の発光装置10が適用できる。この場合、発光装置10は、撮像する画像のみならず、環境情報、撮像指示などを表示してもよい。環境情報には、外光の強度、外光の向き、被写体の動く速度、被写体が遮蔽物に遮蔽される可能性などであってよい。
撮像に適するタイミングはわずかな時間である場合が多いため、少しでも早く情報を表示した方がよい。したがって、有機EL素子などの有機発光材料を用いた有機発光素子が配された発光装置10が、ビューファインダ1101や背面ディスプレイ1102に用いられてもよい。有機発光材料は応答速度が速いためである。有機発光材料を用いた発光装置10は、表示速度が求められる、これらの装置に、液晶表示装置よりも適している。
光電変換装置1100は、不図示の光学部を有する。光学部は複数のレンズを有し、光学部を通過した光を受光する筐体1104内に収容されている光電変換素子(不図示)に結像する。複数のレンズは、その相対位置を調整することで、焦点を調整することができる。この操作を自動で行うこともできる。
発光装置10は、電子機器の表示部に適用されてもよい。その際には、表示機能と操作機能との双方を有してもよい。携帯端末としては、スマートフォンなどの携帯電話、タブレット、ヘッドマウントディスプレイなどが挙げられる。
図14は、本実施形態の発光装置10を用いた電子機器の一例を表す模式図である。電子機器1200は、表示部1201と、操作部1202と、筐体1203と、を有する。筐体1203には、回路、当該回路を有するプリント基板、バッテリー、通信部が配されていてもよい。操作部1202は、ボタンであってもよいし、タッチパネル方式の反応部であってもよい。操作部1202は、指紋を認識してロックの解除などを行う、生体認識部であってもよい。通信部を有する携帯機器は通信機器ということもできる。表示部1201に、本実施形態の発光装置10が適用できる。
図15(a)、15(b)は、本実施形態の発光装置10を用いた表示装置の一例を表す模式図である。図15(a)は、テレビモニタやPCモニタなどの表示装置である。表示装置1300は、額縁1301を有し表示部1302を有する。表示部1302に、本実施形態の発光装置10が適用できる。表示装置1300は、額縁1301と表示部1302とを支える土台1303を有していてもよい。土台1303は、図15(a)の形態に限られない。例えば、額縁1301の下辺が土台1303を兼ねていてもよい。また、額縁1301および表示部1302は、曲がっていてもよい。その曲率半径は、5000mm以上6000mm以下であってよい。
図15(b)は、本実施形態の発光装置10を用いた表示装置の他の一例を表す模式図である。図15(b)の表示装置1310は、折り曲げ可能に構成されており、いわゆるフォルダブルな表示装置である。表示装置1310は、第1表示部1311、第2表示部1312、筐体1313、屈曲点1314を有する。第1表示部1311と第2表示部1312とに、本実施形態の発光装置10が適用できる。第1表示部1311と第2表示部1312とは、つなぎ目のない1枚の表示装置であってよい。第1表示部1311と第2表示部1312とは、屈曲点で分けることができる。第1表示部1311と第2表示部1312とは、それぞれ異なる画像を表示してもよいし、第1表示部と第2表示部とで1つの画像を表示してもよい。
図16は、本実施形態の発光装置10を用いた照明装置の一例を表す模式図である。照明装置1400は、筐体1401と、光源1402と、回路基板1403と、光学フィルム1404と、光拡散部1405と、を有していてもよい。光源1402に、本実施形態の発光装置10が適用できる。光学フィルム1404は光源の演色性を向上させるフィルタであってよい。光拡散部1405は、ライトアップなど、光源の光を効果的に拡散し、広い範囲に光を届けることができる。必要に応じて、最外部にカバーを設けてもよい。照明装置1400は、光学フィルム1404と光拡散部1405との両方を有していてもよいし、何れか一方のみを有していてもよい。
照明装置1400は例えば室内を照明する装置である。照明装置1400は白色、昼白色、その他青から赤のいずれの色を発光するものであってよい。それらを調光する調光回路を有してよい。照明装置1400は、光源1402として機能する発光装置10に接続される電源回路を有していてもよい。電源回路は、交流電圧を直流電圧に変換する回路である。また、白とは色温度が4200Kで昼白色とは色温度が5000Kである。また、照明装置1400は、カラーフィルタを有してもよい。また、照明装置1400は、放熱部を有していてもよい。放熱部は装置内の熱を装置外へ放出するものであり、比熱の高い金属、液体シリコンなどが挙げられる。
図17は、本実施形態の発光装置10を用いた車両用の灯具の一例であるテールランプを有する自動車の模式図である。自動車1500は、テールランプ1501を有し、ブレーキ操作などを行った際に、テールランプ1501を点灯する形態であってもよい。本実施形態の発光装置10は、車両用の灯具としてヘッドランプに用いられてもよい。自動車は移動体の一例であり、移動体は船舶やドローン、航空機、鉄道車両、産業用ロボットなどであってもよい。移動体は、機体とそれに設けられた灯具を有してよい。灯具は機体の現在位置を知らせるものであってもよい。
テールランプ1501に、本実施形態の発光装置10が適用できる。テールランプ1501は、テールランプ1501として機能する発光装置10を保護する保護部材を有してよい。保護部材は、ある程度高い強度を有し、透明であれば材料は問わないが、ポリカーボネートなどで構成されてもよい。また、保護部材は、ポリカーボネートにフランジカルボン酸誘導体、アクリロニトリル誘導体などを混ぜてよい。
自動車1500は、車体1503、それに取り付けられている窓1502を有してもよい。窓は、自動車の前後を確認するための窓であってもよいし、ヘッドアップディスプレイなど透明なディスプレイであってもよい。当該透明なディスプレイに、本実施形態の発光装置10が用いられてもよい。この場合、発光装置10が有する電極などの構成材料は透明な部材で構成される。
図18(a)、18(b)を参照して、本実施形態の発光装置10のさらなる適用例について説明する。発光装置10は、例えば、スマートグラス、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、スマートコンタクトのようなウェアラブルデバイスとして装着可能なシステムに適用できる。このような適用例に使用される撮像表示装置は、可視光を光電変換可能な撮像装置と、可視光を発光可能な発光装置とを有する。
図18(a)は、1つの適用例に係る眼鏡1600(スマートグラス)を説明する。眼鏡1600のレンズ1601の表面側に、CMOSセンサやSPADのような撮像装置1602が設けられている。また、レンズ1601の裏面側には、本実施形態の発光装置10が設けられている。
眼鏡1600は、制御装置1603をさらに備える。制御装置1603は、撮像装置1602と各実施形態に係る発光装置10に電力を供給する電源として機能する。また、制御装置1603は、撮像装置1602と発光装置10の動作を制御する。レンズ1601には、撮像装置1602に光を集光するための光学系が形成されている。
図18(b)は、1つの適用例に係る眼鏡1610(スマートグラス)を説明する。眼鏡1610は、制御装置1612を有しており、制御装置1612に、撮像装置1602に相当する撮像装置と、発光装置10が搭載される。レンズ1611には、制御装置1612内の撮像装置と、発光装置10からの発光を投影するための光学系が形成されており、レンズ1611には画像が投影される。制御装置1612は、撮像装置および発光装置10に電力を供給する電源として機能するとともに、撮像装置および発光装置10の動作を制御する。制御装置1612は、装着者の視線を検知する視線検知部を有してもよい。視線の検知は赤外線を用いてよい。赤外発光部は、表示画像を注視しているユーザの眼球に対して、赤外光を発する。発せられた赤外光の眼球からの反射光を、受光素子を有する撮像部が検出することで眼球の撮像画像が得られる。平面視における赤外発光部から表示部への光を低減する低減手段を有することで、画像品位の低下を低減する。
赤外光の撮像により得られた眼球の撮像画像から表示画像に対するユーザの視線を検出する。眼球の撮像画像を用いた視線検出には任意の公知の手法が適用できる。一例として、角膜での照射光の反射によるプルキニエ像に基づく視線検出方法を用いることができる。
より具体的には、瞳孔角膜反射法に基づく視線検出処理が行われる。瞳孔角膜反射法を用いて、眼球の撮像画像に含まれる瞳孔の像とプルキニエ像とに基づいて、眼球の向き(回転角度)を表す視線ベクトルが算出されることにより、ユーザの視線が検出される。
本開示の一実施形態に係る発光装置10は、受光素子を有する撮像装置を有し、撮像装置からのユーザの視線情報に基づいて表示画像を制御してよい。
具体的には、発光装置10は、視線情報に基づいて、ユーザが注視する第1視界領域と、第1視界領域以外の第2視界領域とを決定する。第1視界領域、第2視界領域は、発光装置10の制御装置が決定してもよいし、外部の制御装置が決定したものを受信してもよい。発光装置10の表示領域において、第1視界領域の表示解像度を第2視界領域の表示解像度よりも高く制御してもよい。つまり、第2視界領域の解像度を第1視界領域よりも低くしてよい。
また、表示領域は、第1表示領域、第1表示領域とは異なる第2表示領域とを有し、視線情報に基づいて、第1表示領域および第2表示領域から優先度が高い領域が決定される。第1表示領域、第2表示領域は、発光装置10の制御装置が決定してもよいし、外部の制御装置が決定したものを受信してもよい。優先度の高い領域の解像度を、優先度が高い領域以外の領域の解像度よりも高く制御してよい。つまり優先度が相対的に低い領域の解像度を低くしてよい。
なお、第1視界領域や優先度が高い領域の決定には、AIを用いてもよい。AIは、眼球の画像と当該画像の眼球が実際に視ていた方向とを教師データとして、眼球の画像から視線の角度、視線の先の目的物までの距離を推定するよう構成されたモデルであってよい。AIプログラムは、発光装置10が有しても、撮像装置が有しても、外部装置が有してもよい。外部装置が有する場合は、通信を介して、発光装置10に伝えられる。
視認検知に基づいて表示制御する場合、外部を撮像する撮像装置を更に有するスマートグラスに好ましく適用できる。スマートグラスは、撮像した外部情報をリアルタイムで表示することができる。
本明細書の開示は、以下の発光装置、表示装置、光電変換装置および電子機器を含む。
(項目1)
基板と、前記基板の主面の上に配された屈折率nのレンズと、前記主面と前記レンズとの間に配された発光領域と、を含む発光装置であって、
前記レンズの上面は、前記主面から離れる方向に凸形状の曲面を有し、
前記曲面は、頂点と前記主面に平行な方向における端部とを備え、
前記主面の法線方向における前記頂点と前記端部との高さの差をh[μm]、前記主面に対する正射影における前記頂点と前記端部との間の距離をr[μm]、前記法線方向における前記端部と前記発光領域との高さの差をH[μm]、前記発光領域の前記主面に平行な方向の幅を2a[μm]としたときに、以下の式(1)、式(2)および式(3)の関係を満たし、
h<r ・・・ (1)
γ<55° ・・・ (2)
a>r-H・tanβ ・・・ (3)
ここで、
2rh/(r+h)=sinθ
sinθ=n・sinα
θ-α=β
n・sinβ=sinγ
であることを特徴とする発光装置。
(項目2)
前記発光領域は、発光材料を含む発光層と、前記発光層と前記主面との間に配された第1反射層と、前記発光層と前記レンズとの間に配された第2反射層と、を含むことを特徴とする項目1に記載の発光装置。
(項目3)
前記第1反射層および前記第2反射層のうち少なくとも一方が、電極として機能することを特徴とする項目2に記載の発光装置。
(項目4)
前記第1反射層と前記第2反射層との間の光路長L[nm]が、
(2m-Φ/π)×(λ/4)×(1/cosθeml)-λ/8<L<(2m-Φ/π)×(λ/4)×(1/cosθeml)+λ/8
を満たし、ここで、λ[nm]は、前記レンズを透過する光のピーク波長、mは、0以上の整数、Φ[rad]は、前記第1反射層および前記第2反射層において波長λ[nm]の光が反射する際の位相シフトの和、θeml[°]は、前記発光層の屈折率をnemlとしたときに0<sinθeml<sinγ/nemlを満たす角度であることを特徴とする項目2または3に記載の発光装置。
(項目5)
前記第1反射層と前記第2反射層との間の光路長L[nm]が、
(2m-Φ/π)×(λ/4)<L<(2m-Φ/π)×(λ/4)×(1/cosθeml)+λ/8
を満たし、ここで、λ[nm]は、前記レンズを透過する光のピーク波長、mは、0以上の整数、Φ[rad]は、前記第1反射層および前記第2反射層において波長λ[nm]の光が反射する際の位相シフトの和、θeml[°]は、前記発光層の屈折率をnemlとしたときに0<sinθeml<sinγ/nemlを満たす角度であることを特徴とする項目2または3に記載の発光装置。
(項目6)
r-H・tanβ>0
をさらに満たすことを特徴とする項目1乃至5の何れか1項目に記載の発光装置。
(項目7)
前記発光領域と前記レンズとの間に屈折率がnの媒質層が配され、
n≦nの関係を満たすことを特徴とする項目1乃至6の何れか1項目に記載の発光装置。
(項目8)
前記媒質層が、カラーフィルタを含むことを特徴とする項目7に記載の発光装置。
(項目9)
前記媒質層を第1媒質層として、
前記第1媒質層と前記発光領域との間に屈折率がnの第2媒質層が配され、
≦nの関係を満たすことを特徴とする項目7または8に記載の発光装置。
(項目10)
前記発光領域と前記レンズとの間に、屈折率がnよりも小さい層が配されていないことを特徴とする項目1乃至9の何れか1項目に記載の発光装置。
(項目11)
前記主面に対する正射影において、前記発光領域の中央と前記レンズの中央とが重なるように配されていることを特徴とする項目1乃至10の何れか1項目に記載の発光装置。
(項目12)
r>aをさらに満たすことを特徴とする項目1乃至11の何れか1項目に記載の発光装置。
(項目13)
前記曲面が球面の一部であることを特徴とする項目1乃至12の何れか1項目に記載の発光装置。
(項目14)
項目1乃至13の何れか1項目に記載の発光装置と、前記発光装置に接続されている能動素子と、を有することを特徴とする表示装置。
(項目15)
複数のレンズを有する光学部と、前記光学部を通過した光を受光する撮像素子と、画像を表示する表示部と、を有し、
前記表示部は、前記撮像素子が撮像した画像を表示し、かつ、項目1乃至13の何れか1項目に記載の発光装置を有することを特徴とする光電変換装置。
(項目16)
表示部が設けられた筐体と、前記筐体に設けられ、外部と通信する通信部と、を有し、
前記表示部は、項目1乃至13の何れか1項目に記載の発光装置を有することを特徴とする電子機器。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
8:基板、10:発光装置、17:レンズ、32:発光領域、34:主面、40:曲面、41:頂点、42:端部

Claims (16)

  1. 基板と、前記基板の主面の上に配された屈折率nのレンズと、前記主面と前記レンズとの間に配された発光領域と、を含む発光装置であって、
    前記レンズの上面は、前記主面から離れる方向に凸形状の曲面を有し、
    前記曲面は、頂点と前記主面に平行な方向における端部とを備え、
    前記主面の法線方向における前記頂点と前記端部との高さの差をh[μm]、前記主面に対する正射影における前記頂点と前記端部との間の距離をr[μm]、前記法線方向における前記端部と前記発光領域との高さの差をH[μm]、前記発光領域の前記主面に平行な方向の幅を2a[μm]としたときに、以下の式(1)、式(2)および式(3)の関係を満たし、
    h<r ・・・ (1)
    γ<55° ・・・ (2)
    a>r-H・tanβ ・・・ (3)
    ここで、
    2rh/(r+h)=sinθ
    sinθ=n・sinα
    θ-α=β
    n・sinβ=sinγ
    であることを特徴とする発光装置。
  2. 前記発光領域は、発光材料を含む発光層と、前記発光層と前記主面との間に配された第1反射層と、前記発光層と前記レンズとの間に配された第2反射層と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記第1反射層および前記第2反射層のうち少なくとも一方が、電極として機能することを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記第1反射層と前記第2反射層との間の光路長L[nm]が、
    (2m-Φ/π)×(λ/4)×(1/cosθeml)-λ/8<L<(2m-Φ/π)×(λ/4)×(1/cosθeml)+λ/8
    を満たし、ここで、λ[nm]は、前記レンズを透過する光のピーク波長、mは、0以上の整数、Φ[rad]は、前記第1反射層および前記第2反射層において波長λ[nm]の光が反射する際の位相シフトの和、θeml[°]は、前記発光層の屈折率をnemlとしたときに0<sinθeml<sinγ/nemlを満たす角度であることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  5. 前記第1反射層と前記第2反射層との間の光路長L[nm]が、
    (2m-Φ/π)×(λ/4)<L<(2m-Φ/π)×(λ/4)×(1/cosθeml)+λ/8
    を満たし、ここで、λ[nm]は、前記レンズを透過する光のピーク波長、mは、0以上の整数、Φ[rad]は、前記第1反射層および前記第2反射層において波長λ[nm]の光が反射する際の位相シフトの和、θeml[°]は、前記発光層の屈折率をnemlとしたときに0<sinθeml<sinγ/nemlを満たす角度であることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  6. r-H・tanβ>0
    をさらに満たすことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  7. 前記発光領域と前記レンズとの間に屈折率がnの媒質層が配され、
    n≦nの関係を満たすことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  8. 前記媒質層が、カラーフィルタを含むことを特徴とする請求項7に記載の発光装置。
  9. 前記媒質層を第1媒質層として、
    前記第1媒質層と前記発光領域との間に屈折率がnの第2媒質層が配され、
    ≦nの関係を満たすことを特徴とする請求項7に記載の発光装置。
  10. 前記発光領域と前記レンズとの間に、屈折率がnよりも小さい層が配されていないことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  11. 前記主面に対する正射影において、前記発光領域の中央と前記レンズの中央とが重なるように配されていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  12. r>aをさらに満たすことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  13. 前記曲面が球面の一部であることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  14. 請求項1乃至13の何れか1項に記載の発光装置と、前記発光装置に接続されている能動素子と、を有することを特徴とする表示装置。
  15. 複数のレンズを有する光学部と、前記光学部を通過した光を受光する撮像素子と、画像を表示する表示部と、を有し、
    前記表示部は、前記撮像素子が撮像した画像を表示し、かつ、請求項1乃至13の何れか1項に記載の発光装置を有することを特徴とする光電変換装置。
  16. 表示部が設けられた筐体と、前記筐体に設けられ、外部と通信する通信部と、を有し、
    前記表示部は、請求項1乃至13の何れか1項に記載の発光装置を有することを特徴とする電子機器。
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