JP2024042455A - 作業機械を含むシステム、作業機械のコントローラ、および作業機械の制御方法 - Google Patents

作業機械を含むシステム、作業機械のコントローラ、および作業機械の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】自動制御される作業機の軌跡を適切に設定する。【解決手段】作業機械のコントローラは、物体センサにより検出された容器の基準点を取得し、作業機械が操作されたときの作業機の軌跡を取得し、軌跡を構成する特徴点の位置を前記基準点を基準として抽出する。【選択図】図7

Description

本開示は、作業機械を含むシステム、作業機械のコントローラ、および作業機械の制御方法に関する。
従来のホイールローダは、たとえば国際公開2020/224768号(特許文献1)に開示されている。
国際公開2020/224768号
ホイールローダは、掘削作業と積込作業とを繰り返し行う。積込作業を自動化するためには、自動制御される作業機の軌跡を適切に設定することが求められる。
本開示では、自動制御される作業機の軌跡を適切に設定できる、作業機械を含むシステム、作業機械のコントローラ、および作業機械の制御方法が提案される。
本開示のある局面に従うと、作業機械本体と、作業機械本体に取り付けられ、バケットを有する作業機と、作業機の姿勢を検出する作業機姿勢センサと、作業機械本体の周辺の物体を検出する物体センサと、作業機姿勢センサおよび物体センサと通信するコントローラとを備える、作業機械を含むシステムが提案される。コントローラは、物体センサにより検出された容器の基準点を取得する。コントローラは、作業機械が操作されたときの作業機の軌跡を取得する。コントローラは、軌跡を構成する特徴点の位置を基準点を基準として抽出する。
本開示のある局面に従うと、作業機械のコントローラが提案される。コントローラは、物体センサにより検出された容器の基準点を取得する。コントローラは、作業機械が操作されたときの作業機の軌跡を取得する。コントローラは、軌跡を構成する特徴点の位置を基準点を基準として抽出する。
本開示のある局面に従うと、作業機械の制御方法が提案される。制御方法は、物体センサにより検出された容器の基準点を取得することと、作業機械が操作されたときの作業機の軌跡を取得することと、軌跡を構成する特徴点の位置を基準点を基準として抽出することと、を備えている。
本開示の作業機械を含むシステム、作業機械のコントローラ、および作業機械の制御方法によると、自動制御される作業機の軌跡を適切に設定することができる。
作業機械の一例としてのホイールローダの側面図である。 ホイールローダの制御システムの概略構成を示すブロック図である。 掘削積込作業を行うホイールローダの平面図である。 ホイールローダの自動制御システムの構成を示すブロック図である。 熟練オペレータが容器への積込みを行う際の作業機制御を記録する処理の流れを示すフローチャートである。 熟練オペレータが容器への積込みを行う際の作業機の軌跡を示す図である。 記録されたパラメータを編集する処理の流れを示すフローチャートである。 積込作業中のシリンダ長さの変化を示すグラフである。 バケットのダンプ動作を開始するときのホイールローダの姿勢を模式的に示す図である。 刃先が最奥位置に到達するときのホイールローダの姿勢を模式的に示す図である。 バケットのダンプ動作を停止するときのホイールローダの姿勢を模式的に示す図である。 ブームの上げ動作を停止するときのホイールローダの姿勢を模式的に示す図である。 バケットのチルト動作を開始するときのホイールローダの姿勢を模式的に示す図である。 バケットのチルト動作を停止するときのホイールローダの姿勢を模式的に示す図である。 自動制御によりバケットに積載した荷を容器に積み込む処理の流れを示すフローチャートである。
以下、実施形態について図に基づいて説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。実施形態から任意の構成が抽出され、それらが任意に組み合わされることも、当初から予定されている。
<ホイールローダ1の全体構成>
実施形態においては、作業機械の一例としてホイールローダ1について説明する。図1は、作業機械の一例としてのホイールローダ1の側面図である。
図1に示されるように、ホイールローダ1は、車体フレーム2と、作業機3と、走行装置4と、キャブ5とを備えている。車体フレーム2、キャブ5などからホイールローダ1の車体が構成されている。ホイールローダ1の車体には、作業機3および走行装置4が取り付けられている。ホイールローダ1の本体は、車体と、走行装置4とを有している。
走行装置4は、ホイールローダ1の車体を走行させるものであり、走行輪4a,4bを含んでいる。ホイールローダ1は、車体の左右方向の両側に走行用回転体として走行輪4a,4bを備える装輪車両である。ホイールローダ1は、走行輪4a,4bが回転駆動されることにより自走可能であり、作業機3を用いて所望の作業を行うことができる。走行装置4は、走行体の一例に対応する。
本明細書中において、ホイールローダ1が直進走行する方向を、ホイールローダ1の前後方向という。ホイールローダ1の前後方向において、車体フレーム2に対して作業機3が配置されている側を前方向とし、前方向と反対側を後方向とする。ホイールローダ1の左右方向とは、平坦な地面上にあるホイールローダ1を平面視したときに前後方向と直交する方向である。前方向を見て左右方向の右側、左側が、それぞれ右方向、左方向である。ホイールローダ1の上下方向とは、前後方向および左右方向によって定められる平面に直交する方向である。上下方向において地面のある側が下側、空のある側が上側である。
車体フレーム2は、前フレーム2aと後フレーム2bとを含んでいる。前フレーム2aは、後フレーム2bの前方に配置されている。前フレーム2aと後フレーム2bとは、互いに左右方向に動作可能に取り付けられている。
前フレーム2aと後フレーム2bとに亘って、一対のステアリングシリンダ11が取り付けられている。ステアリングシリンダ11は、油圧シリンダである。ステアリングシリンダ11がステアリングポンプからの作動油によって伸縮することによって、ホイールローダ1の進行方向が左右に変更される。前フレーム2aと後フレーム2bとにより、アーティキュレート構造の車体フレーム2が構成されている。ホイールローダ1は、前フレーム2aと後フレーム2bとが屈曲動作可能に連結されたアーティキュレート式の作業機械である。
前フレーム2aには、作業機3および一対の走行輪(前輪)4aが取り付けられている。作業機3は、ホイールローダ1の本体の前方に取り付けられている。作業機3は、ホイールローダ1の車体によって支持されている。作業機3は、ブーム14と、バケット6とを含んでいる。バケット6は、作業機3の先端に配置されている。バケット6は、掘削・積込用の作業具である。刃先6aは、バケット6の先端部である。背面6bは、バケット6の外面の一部である。背面6bは、平面で形成されている。背面6bは、刃先6aから後方に延びている。
ブーム14の基端部は、ブームピン9によって前フレーム2aに回転自在に取付けられている。バケット6は、ブーム14の先端に位置するバケットピン17によって、回転自在にブーム14に取付けられている。ブームピン9およびバケットピン17は、作業機3の複数の関節に対応する。
作業機3は、ベルクランク18と、リンク15とをさらに含んでいる。ベルクランク18は、ブーム14のほぼ中央に位置する支持ピン18aによって、ブーム14に回転自在に支持されている。リンク15は、ベルクランク18の先端部に設けられた連結ピン18cに連結されている。リンク15は、ベルクランク18とバケット6とを連結している。
前フレーム2aとブーム14とは、一対のブームシリンダ16により連結されている。ブームシリンダ16は、油圧シリンダである。ブームシリンダ16は、ブーム14を、ブームピン9を中心として上下に回転駆動する。ブームシリンダ16の基端は、前フレーム2aに取り付けられている。ブームシリンダ16の先端は、ブーム14に取り付けられている。ブームシリンダ16は、ブーム14を前フレーム2aに対し上下に動作させる油圧アクチュエータである。ブーム14の昇降に伴って、ブーム14の先端に取り付けられたバケット6も昇降する。
バケットシリンダ19は、ベルクランク18と前フレーム2aとを連結している。バケットシリンダ19の基端は、前フレーム2aに取り付けられている。バケットシリンダ19の先端は、ベルクランク18の基端部に設けられた連結ピン18bに取り付けられている。バケットシリンダ19は、バケット6をブーム14に対し上下に回動させる油圧アクチュエータである。バケットシリンダ19は、バケット6を駆動する作業具シリンダである。バケットシリンダ19は、バケット6を、バケットピン17を中心として回転駆動する。バケット6は、ブーム14に対し動作可能に構成されている。バケット6は、前フレーム2aに対し動作可能に構成されている。
ブームシリンダ16と、バケットシリンダ19とは、作業機3を駆動する作業機アクチュエータの一例に対応する。
後フレーム2bには、オペレータが搭乗するキャブ5、および一対の走行輪(後輪)4bが取り付けられている。箱状のキャブ5は、ブーム14の後方に配置されている。キャブ5は、車体フレーム2上に載置されている。キャブ5内には、ホイールローダ1のオペレータが着座するシート、および後述する操作装置8などが配置されている。
キャブ5には、知覚装置111が設けられている。知覚装置111は、たとえばキャブ5の天井部に配置されている。知覚装置111は、たとえばキャブ5の上面に搭載されている。知覚装置111は、たとえばキャブ5の前部に配置されている。知覚装置111は、たとえば前方を向いてキャブ5に取り付けられており、キャブ5の前方の情報を取得可能である。知覚装置111の詳細は後述する。
<システム構成>
図2は、ホイールローダ1を制御する制御システムの概略構成を示すブロック図である。
エンジン21は、作業機3および走行装置4を駆動するための駆動力を発生する駆動源であり、たとえばディーゼルエンジンである。駆動源として、エンジン21に代えて、蓄電体により駆動するモータが用いられてもよく、またエンジンとモータとの双方が用いられてもよい。エンジン21の出力は、エンジン21のシリンダ内に噴射する燃料量を調整することにより制御される。
エンジン21の発生する駆動力は、トランスミッション23へ伝達される。トランスミッション23は、駆動力を適切なトルクおよび回転速度に変速する。トランスミッション23の出力軸に、アクスル25が接続されている。トランスミッション23で変速された駆動力は、アクスル25に伝達される。アクスル25から走行輪4a,4b(図1)に、駆動力が伝達される。これにより、ホイールローダ1が走行する。実施形態のホイールローダ1においては、走行輪4aと走行輪4bとの両方が、駆動力を受けてホイールローダ1を走行させる駆動輪を構成している。
エンジン21の駆動力の一部は、作業機ポンプ13に伝達される。作業機ポンプ13は、エンジン21により駆動され、吐出する作動油によって作業機3を作動させる油圧ポンプである。作業機3は、作業機ポンプ13からの作動油によって駆動される。作業機ポンプ13から吐出された作動油は、メインバルブ32を介して、ブームシリンダ16およびバケットシリンダ19に供給される。ブームシリンダ16が作動油の供給を受けて伸縮することによって、ブーム14が昇降する。バケットシリンダ19が作動油の供給を受けて伸縮することによって、バケット6が上下に回動する。
ホイールローダ1は、車体コントローラ50を備えている。車体コントローラ50は、エンジンコントローラ60と、トランスミッションコントローラ70と、作業機コントローラ80とを含んでいる。
車体コントローラ50は、一般的にCPU(Central Processing Unit)により各種のプログラムを読み込むことにより実現される。車体コントローラ50は、図示しないメモリを有している。メモリは、ワークメモリとして機能するとともに、ホイールローダ1の機能を実現するための各種のプログラムを格納する。
操作装置8は、キャブ5に設けられている。操作装置8は、オペレータによって操作される。操作装置8は、オペレータがホイールローダ1を動作させるために操作する、複数種類の操作部材を備えている。操作装置8は、アクセルペダル41と、作業機操作レバー42とを含んでいる。操作装置8は、図示しないステアリングハンドル、シフトレバーなどを含んでいてもよい。
アクセルペダル41は、エンジン21の目標回転数を設定するために操作される。エンジンコントローラ60は、アクセルペダル41の操作量に基づいて、エンジン21の出力を制御する。アクセルペダル41の操作量(踏み込み量)を増大すると、エンジン21の出力が増大する。アクセルペダル41の操作量を減少すると、エンジン21の出力が減少する。トランスミッションコントローラ70は、アクセルペダル41の操作量に基づいて、トランスミッション23を制御する。
作業機操作レバー42は、作業機3を動作させるために操作される。作業機コントローラ80は、作業機操作レバー42の操作量に基づいて、電磁比例制御弁35,36を制御する。
電磁比例制御弁35は、バケットシリンダ19を縮めて、バケット6がダンプ方向(バケット6の刃先が下がる方向)に移動するように、メインバルブ32を切り換える。また電磁比例制御弁35は、バケットシリンダ19を伸ばして、バケット6がチルト方向(バケット6の刃先が上がる方向)に移動するように、メインバルブ32を切り換える。電磁比例制御弁36は、ブームシリンダ16を縮めて、ブーム14が下がるようにメインバルブ32を切り換える。また電磁比例制御弁36は、ブームシリンダ16を伸ばして、ブーム14が上がるようにメインバルブ32を切り換える。
機械モニタ51は、車体コントローラ50から指令信号の入力を受けて、各種情報を表示する。機械モニタ51に表示される各種情報は、たとえば、ホイールローダ1により実行される作業に関する情報、燃料残量、冷却水温度および作動油温度などの車体情報、ホイールローダ1の周辺を撮像した周辺画像などであってもよい。機械モニタ51はタッチパネルであってもよく、この場合、オペレータが機械モニタ51の一部に触れることにより生成される信号が、機械モニタ51から車体コントローラ50に出力される。
<掘削積込作業>
本実施形態のホイールローダ1は、土砂などの掘削対象物を掬い取り、ダンプトラックなどの積込対象に掘削対象物を積み込む、掘削積込作業を実行する。図3は、掘削積込作業を行うホイールローダ1の平面図である。図3には、いわゆるVシェープ作業を行うホイールローダ1が図示されている。
図3(A)には、いわゆる空荷前進をするホイールローダ1が図示されている。ホイールローダ1は、土砂などの掘削対象物310へ向かって、掘削経路R1に沿って前進走行する。ホイールローダ1がバケット6を掘削対象物310へ突っ込み、前進走行を停止する。バケット6の刃先6aを掘削対象物310に食い込ませた状態でバケット6を上昇させることにより、バケット6に掘削対象物310を掬い取る掘削作業が実行される。
図3(B)には、いわゆる積荷後進をするホイールローダ1が図示されている。バケット6内には、掘削対象物310が積み込まれている。ホイールローダ1は、図3(A)で前進走行を開始した位置まで、掘削経路R1に沿って後進走行する。
図3(C)には、いわゆる積荷前進をするホイールローダ1が図示されている。バケット6内に掘削対象物310が積み込まれた状態で、ホイールローダ1は、ダンプトラック300のベッセル301へ向かって前進走行する。ホイールローダ1は、図3(A)で前進走行を開始した位置から、ダンプトラック300へ向かって、積込経路R2に沿って前進走行する。ダンプトラック300に接近して所定位置に到達すると、ホイールローダ1は、バケット6内の掘削対象物310をベッセル301内に積み込む。ベッセル301は、作業機3に積載された荷を積み込むための「容器」の一例に対応する。
図3(D)には、いわゆる空荷後進をするホイールローダ1が図示されている。バケット6内の掘削対象物310をダンプトラック300のベッセル301に全て排出してバケット6内が空の状態で、ホイールローダ1は、図3(C)で前進走行を開始した位置まで、積込経路R2に沿って後進走行する。
このように、ホイールローダ1は、掘削、後退、ダンプアプローチ、排土、後退という一連の作業を繰り返し行うことができる。
<ホイールローダ1の自動制御システム>
ホイールローダ1によるダンプトラック300への積込作業を自動化するにあたり、バケット6をベッセル301に接触させることなく、作業量を確保しつつ、より素早く積込作業を行うために、熟練オペレータの作業機3の操作を自動制御によって再現することが望まれている。図4は、ホイールローダ1の自動制御システムの構成を示すブロック図である。
自動化コントローラ100は、図2を参照して説明した車体コントローラ50との間で信号の送受信が可能に構成されている。自動化コントローラ100はまた、外界情報取得部110との間で信号の送受信が可能に構成されている。外界情報取得部110は、知覚装置111と、位置情報取得装置112とを有している。知覚装置111と位置情報取得装置112とは、ホイールローダ1に搭載されている。
知覚装置111は、ホイールローダ1の周囲の情報を取得する。知覚装置111は、たとえばキャブ5の上面の前部に取り付けられている。知覚装置111は、ホイールローダ1の本体の周辺の物体を検出する「物体センサ」の一例に対応する。
知覚装置111は、ホイールローダ1の外部の対象物の方向および対象物までの距離を、非接触で検出する。知覚装置111はたとえば、レーザ光を射出して対象物の情報を取得するLiDAR(Light Detection and Ranging)である。知覚装置111は、カメラを含む視覚センサであってもよい。知覚装置111は、電波を射出することにより対象物の情報を取得するRadar(Radio Detection and Ranging)であってもよい。知覚装置111は、赤外線センサであってもよい。
位置情報取得装置112は、ホイールローダ1の現在位置の情報を取得する。位置情報取得装置112はたとえば、衛星測位システムを利用して、地球を基準としたグローバル座標系におけるホイールローダ1の位置情報を取得する。位置情報取得装置112はたとえば、GNSS(Global Navigation Satellite Systems:全地球航法衛星システム)を用いるものであり、GNSSレシーバを有している。衛星測位システムは、GNSSレシーバが衛星から受信した測位信号により、GNSSレシーバのアンテナの位置を演算して、ホイールローダ1の位置を算出する。
知覚装置111によるホイールローダ1の外界情報、および、位置情報取得装置112によるホイールローダ1の位置情報は、自動化コントローラ100に入力される。
車体コントローラ50は、車両情報取得部120との間で信号の送受信が可能に構成されており、車両情報取得部120が取得するホイールローダ1の情報の入力を受ける。車両情報取得部120は、ホイールローダ1に搭載されている各種のセンサにより構成されている。車両情報取得部120は、アーティキュレート角度センサ121、車両速度センサ122、ブーム角度センサ123、バケット角度センサ124、およびブームシリンダ圧力センサ125を有している。
アーティキュレート角度センサ121は、前フレーム2aと後フレーム2bとのなす角度であるアーティキュレート角度を検出し、検出したアーティキュレート角度の信号を発生する。アーティキュレート角度センサ121は、アーティキュレート角度の信号を車体コントローラ50に出力する。
車両速度センサ122は、たとえば、トランスミッション23の出力軸の回転速度を検出することにより、走行装置4によるホイールローダ1の移動速度を検出し、検出した車速の信号を発生する。車両速度センサ122は、車速の信号を車体コントローラ50に出力する。車両速度センサ122は、走行装置4(走行体)の進行状況を検出する走行センサの一例に対応する。
ブーム角度センサ123は、たとえば、ブーム14の車体フレーム2に対する取付部であるブームピン9に設けられたロータリーエンコーダで構成される。ブーム角度センサ123は、水平方向に対するブーム14の角度を検出し、検出したブーム14の角度の信号を発生する。ブーム角度センサ123は、ブーム14の角度の信号を車体コントローラ50に出力する。
バケット角度センサ124は、たとえば、ベルクランク18の回転軸である支持ピン18aに設けられたロータリーエンコーダで構成される。バケット角度センサ124は、ブーム14に対するバケット6の角度を検出し、検出したバケット6の角度の信号を発生する。バケット角度センサ124は、バケット6の角度の信号を車体コントローラ50に出力する。
ブーム角度センサ123と、バケット角度センサ124とは、作業機3の姿勢を検出する「作業機姿勢センサ」の一例に対応する。
ブームシリンダ圧力センサ125は、ブームシリンダ16のボトム側の圧力(ブームボトム圧)を検出し、検出したブームボトム圧の信号を発生する。ブームボトム圧は、バケット6に荷が積まれた場合に高くなり、空荷の場合に低くなる。ブームシリンダ圧力センサ125は、ブームボトム圧の信号を車体コントローラ50に出力する。
車体コントローラ50は、車両情報取得部120から入力された情報を、自動化コントローラ100へ出力する。自動化コントローラ100は、車体コントローラ50を介して、車両速度センサ122、ブーム角度センサ123およびバケット角度センサ124の検出値を入力する。
アクチュエータ140は、車体コントローラ50との間で信号の送受信が可能に構成されている。車体コントローラ50からの指令信号を受けて、アクチュエータ140が駆動する。アクチュエータ140は、走行装置4のブレーキを作動させるためのブレーキEPC(電磁比例制御弁)141と、ホイールローダ1の走行方向を調節するためのステアリングEPC142と、作業機3を動作させるための作業機EPC143と、HMT(Hydraulic Mechanical Transmission)144とを含んでいる。
図2に示される電磁比例制御弁35,36は、作業機EPC143を構成している。図2に示されるトランスミッション23は、電子制御を活用したHMT144として実現される。トランスミッション23は、HST(Hydro-Static Transmission)であってもよい。エンジン21から走行輪4a,4bへ動力を伝達する動力伝達装置は、ディーゼル・エレクトリック方式などの電気式駆動装置を含んでもよく、HMT、HST、電気式駆動装置のいずれかの組み合わせを含んでもよい。
トランスミッションコントローラ70は、ブレーキ制御部71と、アクセル制御部72とを有している。ブレーキ制御部71は、ブレーキEPC141に対して、ブレーキの作動を制御するための指令信号を出力する。アクセル制御部72は、HMT144に対して、車速を制御するための指令信号を出力する。
作業機コントローラ80は、ステアリング制御部81と、作業機制御部82とを有している。ステアリング制御部81は、ステアリングEPC142に対して、ホイールローダ1の走行方向を制御するための指令信号を出力する。作業機制御部82は、作業機EPC143に対して、作業機3の動作を制御するための指令信号を出力する。
自動化コントローラ100は、位置推定部101と、パスプランニング部102と、経路追従制御部103とを有している。
位置推定部101は、位置情報取得装置112が取得した位置情報によって、ホイールローダ1の自己位置を推定する。また位置推定部101は、知覚装置111が取得した外界情報によって、目標位置を認識する。目標位置は、たとえば、図3に示される掘削対象物310またはダンプトラック300の位置である。位置推定部101は、ダンプトラック300の所定の基準点、たとえばベッセル301の側面上端の位置を取得可能である。知覚装置111が目標位置を認識して自動化コントローラ100に入力してもよく、知覚装置111が検出した検出結果に基づいて位置推定部101が目標位置を認識してもよい。
パスプランニング部102は、ホイールローダ1を自動制御するときの、ホイールローダ1の最適経路を生成する。最適経路は、走行装置4による走行の経路と、作業機3の動作の経路とを含んでいる。たとえばパスプランニング部102は、ダンプトラック300への積込作業における、ダンプトラック300へ向かって積荷前進するホイールローダ1の最適経路と、空荷後進してダンプトラック300から離れるホイールローダ1の最適経路とを生成する。パスプランニング部102はまた、ダンプトラック300への積込作業を実行中に、ホイールローダ1の現在の自己位置と、ホイールローダ1がこれから向かう目標位置と、をむすぶ最適経路を生成する。
最適経路に含まれる走行装置4による走行の経路は、オペレータの操作に基づく実際の走行履歴に基づいて生成してもよい。または、走行の経路は、演算で求められる走行経路であってもよい。
経路追従制御部103は、パスプランニング部102が生成した最適経路に追従してホイールローダ1が走行するように、アクセル、ブレーキおよびステアリングを制御する。経路追従制御部103から、ブレーキ制御部71、アクセル制御部72およびステアリング制御部81に、ホイールローダ1を最適経路に沿って走行させるための指令信号が出力される。経路追従制御部103は、パスプランニング部102が生成した最適経路に沿って作業機3が動作するように、ブームシリンダ16およびバケットシリンダ19を制御する。経路追従制御部103から、作業機制御部82に、作業機3を最適経路に沿って移動させるための指令信号が出力される。
インターフェース130は、車体コントローラ50との間で信号の送受信が可能に構成されている。インターフェース130は、モード選択操作部131、エンジン緊急停止スイッチ132、およびモードランプ133を有している。
モード選択操作部131は、オペレータによって操作される。オペレータは、モード選択操作部131を操作することにより、ホイールローダ1の運転モードを選択する。ホイールローダ1の運転モードは、ホイールローダ1をマニュアルで操作するマニュアルモードと、ホイールローダ1を自動制御するオートモードとを含む。また運転モードは、ホイールローダ1を自動制御するときの最適経路を生成するために、オペレータの操作に基づく実際の作業を記録するとともにその作業中に記録されたパラメータを編集する、レコード&エディットモードを含む。
マニュアルモードが選択されていると、オペレータの操作によって作業が実行される。オートモードが選択されていると、ホイールローダ1が自動制御されることによって、作業が実行される。レコード&エディットモードが選択された状態で、オペレータがホイールローダ1を操作して作業を実行すると、その作業が記録され、その作業中の作業機3の軌跡における特徴点が抽出されて、各特徴点における作業機3の位置と姿勢とが決定される。各特徴点を順に辿る経路が生成され、この生成された経路が、ホイールローダ1を自動制御するときの作業機3の動作の経路とされる。
エンジン緊急停止スイッチ132は、オペレータによって操作される。エンジン21を緊急停止させることが求められる事象が発生したとき、オペレータは、エンジン緊急停止スイッチ132を操作する。モード選択操作部131およびエンジン緊急停止スイッチ132の操作の信号は、車体コントローラ50に入力される。
モードランプ133は、ホイールローダ1が現在、オペレータによるマニュアル操作されるマニュアルモードであるか、自動制御されるオートモードであるか、またはレコード&エディットモードであるか、を表示する。車体コントローラ50からモードランプ133に、ランプの点灯を制御するための指令信号が出力される。
<熟練オペレータの作業記録(レコード)>
図5は、熟練オペレータが、ダンプトラック300のベッセル301へのバケット6内の荷の積込作業を行う際の、作業機制御を記録する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、事前準備として、積込作業を開始する前に、ステップS100において、オペレータによるホイールローダ1の運転モードの選択が行われる。オペレータがモード選択操作部131を操作して、レコード&エディットモードが選択される。モード選択操作部131の操作は、ボタン操作であってもよく、モニタ操作であってもよい。
ステップS101において、荷が積み込まれる容器であるダンプトラック300のベッセル301の形状を認識する。たとえば、知覚装置111であるLiDARで、ダンプトラック300の形状を取得する。LiDARからダンプトラック300にレーザ光を照射して、ダンプトラック300上の計測点の三次元座標値を示す点群データを取得する。ダンプトラック300を、前方、後方、右方および左方の四方から検知して、点群の情報からベッセル301の形状を認識することができる。認識されたベッセル301の形状が、自動化コントローラ100に入力される。
ステップS102において、知覚装置111によって、ダンプトラック300のベッセル301の基準点Pを認識する。知覚装置111であるLiDARで、ダンプトラック300を検出する。自動化コントローラ100は、知覚装置111が検出した点群と、ベッセル301の形状を示すマスター点群とを比較して、ベッセル301の位置を認識する。自動化コントローラ100は、知覚装置111であるLiDARが認識したダンプトラック300のベッセル301の側面上端を、基準点Pとして設定する。
オペレータの操作に基づく実際の走行履歴に基づいて走行の経路を生成する場合は、積込みが行われたときの位置に基づき、基準点Pを決定する。この場合、知覚装置111は、積込作業時にベッセル301の位置における積込み位置を検出し、積込み位置より基準点Pを求めることになる。
ステップS101,S102の処理を終えた後、ステップS103において、ホイールローダ1に搭乗したオペレータが、バケット6内の荷をベッセル301に積み込むための操作を行う。図3(C)(D)を参照して説明したように、オペレータは、作業機3(バケット6)に荷が積載されたホイールローダ1を、ベッセル301に向かって前進走行させる。オペレータは、作業機3(ブーム14、バケット6)を適宜のタイミングで動作させるとともに、適宜のタイミングでホイールローダ1の走行方向を前進から後進に切り替える。これによりオペレータは、作業機3(バケット6)に積載された荷を、バケット301内に積み込む。
図6は、熟練オペレータがベッセル301への積込みを行う際の作業機3の軌跡を示す図である。図6および後続の図9~図14では、ダンプトラック300の前後方向から見たベッセル301が模式的に示されており、またダンプトラック300の左側または右側からベッセル301に接近するホイールローダ1の前側の一部が模式的に示されている。
図6に示される軌跡TRは、ホイールローダ1がバケット6内の荷をベッセル301に積み込むためのダンプトラック300へ向かう前進走行(ダンプアプローチ)を開始してから、バケット6内の荷をベッセル301に排出した後のホイールローダ1がダンプトラック300から離れるまでの、バケット6の刃先6aが辿る軌跡である。
図6に示されるように、基準点Pを原点としたxy座標系が設定される。x軸は、基準点Pを通るダンプトラック300の左右方向である。基準点Pを基準とした、ベッセル301から離れる方向が、+x方向である。y軸は、基準点Pを通る上下方向である。基準点Pからの上向き方向が、+y方向である。
図6に示されるバケット角度θは、地面と、バケット6の背面6bとがなす角度である。バケット角度θは、バケット6の背面6bと車体基準の水平面とがなす角度であってもよい。
ステップS104において、自動化コントローラ100は、バケット6の刃先6aの現在位置を認識する。位置情報取得装置112でホイールローダ1の車体の現在位置を取得し、車体に対する作業機の姿勢をブーム角度センサ123およびバケット角度センサ124により取得することで、グローバル座標系におけるバケット6の刃先6aの現在位置を認識することができる。グローバル座標系における、ホイールローダ1および作業機3の現在位置と、ダンプトラック300の現在位置とに基づいて、ダンプトラック300のベッセル301に対するバケット6の刃先6aの相対位置を算出することができる。
または、知覚装置111を用いて、知覚装置111の配置位置に対するダンプトラック300のベッセル301の基準点Pの方向および距離を取得することで、基準点Pに対するバケット6の刃先6aの現在の相対位置を算出し、この相対位置を現在位置として認識してもよい。
ステップS105において、自動化コントローラ100のパスプランニング部102は、オペレータがベッセル301への積込み操作を行っている間の、パラメータを記録する。記録するパラメータは、バケット6の刃先6aの、基準点Pを基準とした水平方向および鉛直方向の位置、すなわちx座標およびy座標を含む。パラメータはまた、バケット角度θを含む。パスプランニング部102は、作業機3に取り付けられたブーム角度センサ123およびバケット角度センサ124の検出結果から、バケット角度θを算出することができる。
オペレータがベッセル301への積込み操作を行っている間の、バケット6の刃先6aの現在位置およびバケット角度θが記録される。バケット6の刃先6aの現在位置とバケット角度θとから、オペレータがベッセル301への積込み操作を行っている間の、作業機3の姿勢が記録されることになる。
ステップS106において、自動化コントローラ100は、積込み操作が終了したか否かを判断する。たとえば、バケット6内の荷が全てベッセル301に排出されてバケット6内が空になったことを、ブームシリンダ圧力センサ125の検出結果から認識できる。バケット6内が空の状態において、バケット6の刃先6aの現在位置がダンプトラック300から離れた位置にまで移動したことが認識されると、積込み操作が終了したと判断することができる。
ステップS106の判断において、積込み操作が終了していないと判断されると(ステップS106においてNO)、ステップS104に戻り、オペレータがベッセル301への積込み操作を行っている間の、バケット6の刃先6aの現在位置の認識と、パラメータの記録とが繰り返される。
ステップS106の判断において、積込み操作が終了したと判断されると(ステップS106においてYES)、熟練オペレータの作業記録を終了する(図5の「レコード終了」)。
熟練オペレータが作業機3(バケット6)に積載された荷をベッセル301に積み込むための操作を、ステップS103で開始してからステップS106で終了するまで、ステップS104の刃先6aの現在位置の認識と、ステップS105の現在位置におけるパラメータの記録と、が繰り返される。バケット6の刃先6aの、基準点Pを基準とした水平方向および鉛直方向の位置、すなわちx座標およびy座標をプロットすることにより、図6に示される刃先6aの軌跡TRが取得される。パスプランニング部102は、取得された軌跡TRを記憶する。パスプランニング部102はまた、ステップS102で取得されたベッセル301の基準点Pを記憶する。
<記録したパラメータの編集(エディット)>
図7は、図5に示されるステップS105で記録されたパラメータを、積込作業の自動制御において用いられるように編集する処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201において、パスプランニング部102は、図6に示される、積込み操作中の作業機3(バケット6の刃先6a)の軌跡TRから、軌跡TRを構成する特徴点を抽出する。本実施形態では、以下に詳細を説明する特徴点a,b,c,d,f,gが抽出される。
図8は、積込作業中のシリンダ長さの変化を示すグラフである。図8の横軸は時間の経過を示し、刃先6aが特徴点a,b,c,d,f,gを通過する時刻に補助線が引かれている。図8の縦軸は、ブームシリンダ16およびバケットシリンダ19の長さを示す。
ホイールローダ1がダンプトラック300へ向かって前進走行中に、バケット6内の荷をベッセル301へ積み込むためのバケット6のダンプ方向への動作を開始するときの、バケット6の刃先6aの位置が、特徴点aとして抽出される。図9は、バケット6のダンプ動作を開始するときのホイールローダ1の姿勢を模式的に示す図である。特徴点aは、ホイールローダ1がダンプトラック300へ向かって前進走行中に、バケット6の刃先6aが通過する位置である。特徴点aは、基準点Pよりもベッセル301から離れている。特徴点aは、ベッセル301の基準点Pよりも手前に位置している。特徴点aは、ベッセル301の基準点Pよりも高い位置にある。
図8および図6,9に示されるように、刃先6aが特徴点aに到達する前に、ホイールローダ1は前進走行している。ブームシリンダ16の長さが増大しており、したがってブーム14は上昇している。バケットシリンダ19の長さは一定であり、したがってバケット6の姿勢は一定である。バケット6は、バケット6内に掘削対象物を積載してチルトしている状態である。バケット6は、バケット6内の荷を安定して運搬できる姿勢を取っている。
ホイールローダ1が前進走行してベッセル301に接近して、バケット6の刃先6aが最も奥側(図9~図14においては、図中の左側)に移動するときの、バケット6の刃先6aの位置が、特徴点bとして抽出される。図10は、刃先6aが最奥位置に到達するときのホイールローダ1の姿勢を模式的に示す図である。特徴点bは、バケット6の刃先6aが特徴点aを通過し基準点Pを越えた後に、刃先6aが通過する位置である。特徴点bは、ベッセル301の上方にある。
図8および図9,10に示されるように、刃先6aが特徴点aを通過した後特徴点bに到達するまで、ホイールローダ1は前進走行を継続している。ブームシリンダ16は長さを増大し続けており、したがってブーム14は上昇を続けている。特徴点aに刃先6aが到達した時点でバケット6のダンプ方向の動作が開始され、特徴点bに到達するまで、バケット6はダンプ方向への動作を継続している。バケットシリンダ19の長さは減少を続けている。特徴点aから特徴点bまでの刃先6aの移動においては、ブーム14の上昇よりもバケット6のダンプ動作が、刃先6aの位置により大きく影響を及ぼしている。そのため、特徴点bは、特徴点aよりも高さ位置が低い。特徴点bのy座標の値は、特徴点aのy座標の値よりも小さい。
図8に示されるように、刃先6aが特徴点aに到達した後、ブーム14の上昇速度が小さくなっている。ブーム14の上げ動作が緩やかになっている。刃先6aが特徴点bに到達する前に、ブーム14の上昇速度が再度大きくなっている。
ベッセル301の上方でバケット6のダンプ方向への動作を停止するときの、バケット6の刃先6aの位置が、特徴点cとして抽出される。図11は、バケット6のダンプ動作を停止するときのホイールローダ1の姿勢を模式的に示す図である。特徴点cは、特徴点bを通過した後にバケット6の刃先6aが通過する位置である。バケット6の刃先6aが特徴点aを通過してから特徴点cに到達するまで、バケット6のダンプ方向への動作が継続されている。バケット6の刃先6aが特徴点cにあるとき、バケット6はフルダンプ状態である。バケット6の刃先6aが特徴点cにあるとき、バケットシリンダ19の長さは最小である。特徴点cは、特徴点bよりも基準点Pに近い位置にある。
図8および図10,11に示されるように、刃先6aが特徴点bを通過した後特徴点cに到達するまで、ホイールローダ1は前進走行を継続している。ブームシリンダ16は長さを増大し続けており、したがってブーム14は上昇を続けている。バケットシリンダ19は長さを減少し続けており、したがってバケット6はダンプ方向への動作を継続している。刃先6aが特徴点cに到達した時点で、バケット6はフルダンプの姿勢となり、バケット6のダンプ動作が停止する。刃先6aが特徴点cに到達した時点で、バケットシリンダ19の長さが最小となっている。特徴点bから特徴点cまでの刃先6aの移動においては、ブーム14の上昇よりもバケット6のダンプ動作が、刃先6aの位置により大きく影響を及ぼしている。そのため、特徴点cは、特徴点bよりも高さ位置が低い。特徴点cのy座標の値は、特徴点bのy座標の値よりも小さい。
バケット6のダンプ動作中に、ブーム14は上昇を続けている。バケット6からの排土中に、ブーム14は上昇を続けている。ダンプトラック300への荷の積込み中に、ブーム14は上昇を続けている。バケット6のダンプ動作中に、ホイールローダ1がダンプトラック300のベッセル301に向かっていくため、前進走行も継続している。
ベッセル301の上方でブーム14を上げる動作を停止するときの、バケット6の刃先6aの位置が、特徴点dとして抽出される。図12は、ブーム14の上げ動作を停止するときのホイールローダ1の姿勢を模式的に示す図である。特徴点dは、特徴点cを通過した後にバケット6の刃先6aが通過する位置である。作業機3のベッセル301との干渉を避けるために、ダンプトラック300へ向かって前進走行中のホイールローダ1は、ブーム14を上げる動作をしている。ホイールローダ1がダンプアプローチを開始してから、バケット6の刃先6aが特徴点dに到達するまで、ブーム14の上げ動作が継続されている。バケット6の刃先6aが特徴点dにあるとき、ブーム14の高さ位置が最も高くなっている。バケット6の刃先6aが特徴点dにあるとき、ブームシリンダ16の長さは最大である。特徴点dは、特徴点cよりも基準点Pに近い位置にある。
図8および図11,12に示されるように、刃先6aが特徴点cを通過する時刻ではホイールローダ1は前進走行をしており、刃先6aが特徴点dを通過する時刻ではホイールローダ1は後進走行をしている。刃先6aが特徴点cと特徴点dとの間を移動している間に、ホイールローダ1の走行方向が前進から後進へと切り替わっている。ブームシリンダ16は長さを増大し続けており、したがってブーム14は上昇を続けている。バケットシリンダ19の長さは一定であり、したがって車体に対するバケット6の姿勢は一定である。特徴点cはバケット6のダンプ方向への動作を停止する位置であり、刃先6aが特徴点cから特徴点dまで移動する間、バケット6はフルダンプの姿勢を保っている。
ブーム14が上昇を停止するときにはバケット6内の荷は既にベッセル301に積み込まれており、バケット6は空荷状態である。バケット6内の荷の重量が小さくなっているので、ブーム14を停止したときの慣性の影響が小さい。そのため、特徴点dでブーム14を上げる動作を停止したときの、車体の振動が起こりにくくなっている。
ホイールローダ1の走行方向を前進から後進へ切り替えるときに、前方向への重心変動が起きる。ブーム14の上昇を減少させるときに、バケット6内の荷の重心が移動する。これらによってバケット6内の荷をベッセル301に円滑に移動させることで、積込作業にかかる時間を短縮でき、積込作業のサイクルタイムを短縮できる。
ベッセル301の上方でバケット6のチルト方向への動作を開始するときの、バケット6の刃先6aの位置が、特徴点fとして抽出される。図13は、バケット6のチルト動作を開始するときのホイールローダ1の姿勢を模式的に示す図である。特徴点fは、特徴点dを通過した後にバケット6の刃先6aが通過する位置である。バケット6の刃先6aが特徴点cを通過してから特徴点fに到達するまで、バケット6はフルダンプ状態を維持している。特徴点fは、特徴点dよりも基準点Pに近く設定される。バケット6の刃先6aが特徴点dを通過してから特徴点fに到達するまで、ブームシリンダ16の長さは一定とされ、ブーム14は最上位位置に維持されている。
図8および図12,13に示されるように、刃先6aが特徴点dを通過した後特徴点fに到達するまで、ホイールローダ1は後進走行を継続している。ブームシリンダ16の長さは一定であり、したがって車体に対するブーム14の姿勢は一定である。このとき、ブーム14の高さ位置が最も高くなっている。ブーム14が上昇を停止するときにはバケット6内の荷は既にベッセル301に積み込まれており、バケット6は空荷状態である。バケットシリンダ19の長さは一定であり、したがって車体に対するバケット6の姿勢は一定である。刃先6aが特徴点dから特徴点fまで移動する間、ホイールローダ1は、バケット6のフルダンプ状態を維持したまま後進走行している。
バケット6のチルト方向への動作を停止するときの、バケット6の刃先6aの位置が、特徴点gとして抽出される。図14は、バケット6のチルト動作を停止するときのホイールローダ1の姿勢を模式的に示す図である。特徴点gは、特徴点fを通過した後にバケット6の刃先6aが通過する位置である。バケット6の刃先6aが特徴点fを通過してから特徴点gに到達するまで、バケット6のチルト方向への動作が継続されている。特徴点gは、基準点Pの上方にある。バケット6の刃先6aが特徴点dを通過してから特徴点gに到達するまで、ブーム14は最上位位置に維持されている。
図8および図13,14に示されるように、刃先6aが特徴点fを通過した後特徴点gに到達するまで、ホイールローダ1は後進走行を継続している。ブームシリンダ16の長さは一定であり、したがって車体に対するブーム14の姿勢は一定である。特徴点fに刃先6aが到達した時点でバケット6のチルト方向への動作が開始され、特徴点gに到達するまで、バケット6はチルト方向への動作を継続している。バケットシリンダ19の長さは増大を続けている。特徴点gに刃先6aが到達した時点で、バケット6のチルト方向への動作が停止される。特徴点fは、バケット6のチルト動作を開始する位置である。特徴点gは、バケット6のチルト動作を停止する位置である。刃先6aが特徴点fから特徴点gまで移動する間、ホイールローダ1は、バケット6をチルト動作させながら後進走行している。ホイールローダ1は、ダンプトラック300への積込作業を行った後、ダンプトラック300から離れるための後進中に、バケット6のチルト動作を行う。
バケット6のチルト動作中に、ブーム14の姿勢は一定を保っている。バケット6からの荷の排出の完了後、ブーム14を保持して,バケット6をチルト動作する。このバケット6のチルト動作中に、ホイールローダ1は後進走行を継続し、ダンプトラック300のベッセル301から離れる方向に走行している。
図8に示されるように、刃先6aが特徴点gを通過した後、ホイールローダ1は後進走行を継続している。ブームシリンダ16の長さが減少しており、したがってブーム14は下降している。バケットシリンダ19の長さは一定であり、したがって車体に対するバケット6の姿勢は一定である。
図7に戻って、ステップS202において、パスプランニング部102は、抽出された各特徴点a,b,c,d,f,gにおける、記録されたパラメータに基づいて、基準点Pに対する作業機3の位置と姿勢とを決定する。パスプランニング部102は、バケット6の刃先6aが軌跡TRを辿るときの、バケット6の刃先6aの基準点Pを基準とした水平方向および鉛直方向の位置、すなわちx座標およびy座標と、バケット角度θとを記憶している。パスプランニング部102は、バケット6の刃先6aが軌跡TR上の各点にあるときの作業機3の姿勢を記憶している。
各特徴点a,b,c,d,f,gにおける作業機3の位置は、バケット6の刃先6aのx座標およびy座標を与えることによって、決定される。各特徴点a,b,c,d,f,gのx座標およびy座標と、各特徴点a,b,c,d,f,gにおけるバケット角度θとから、バケット6の刃先6aが各特徴点a,b,c,d,f,gにあるときの作業機3の姿勢が決定される。
特徴点aは、積込作業中に刃先6aの高さ位置が最も高くなる(y座標が最大値となる)位置にある。特徴点cは、バケット6内の荷の排土中に刃先6aの高さ位置が最も低くなる(y座標が最小値となる)位置にある。特徴点aのy座標は、プラスの値をとる。特徴点cのy座標は、マイナスの値をとる。特徴点d,f,gのy座標は、プラスの値をとる。
特徴点aのx座標は、プラスの値をとる。特徴点b,c,d,fのx座標は、マイナスの値をとる。特徴点bは、バケット6内の荷の排土中にx座標が最小値となる位置にある。特徴点gのx座標は、ゼロである。特徴点gは、基準点Pの真上にある。
ステップS203において、パスプランニング部102は、各特徴点a,b,c,d,f,gにおける作業機3の姿勢を、ブームシリンダ16およびバケットシリンダ19の長さで定義する。特徴点のx座標およびy座標と、バケット角度θとから、ブームシリンダ16およびバケットシリンダ19の長さが一義的に決められる。パスプランニング部102は、バケット6の刃先6aが各特徴点a,b,c,d,f,gにあるときの、ブームシリンダ16の長さとバケットシリンダ19の長さとを決定する。パスプランニング部102は、バケット6の刃先6aが特徴点a、特徴点b、特徴点c、特徴点d、特徴点f、および特徴点gを順に辿る経路を生成し、これを最適経路に含まれる作業機3の動作の経路とする。そして、処理を終了する(図7の「エディット終了」)。
<積込作業の自動制御(プレイ)>
図15は、自動制御によりバケット6に積載した荷をベッセル301に積み込む処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301において、自動化コントローラ100は、ホイールローダ1および作業機3の現在位置を認識する。位置情報取得装置112でホイールローダ1の車体の現在位置を取得し、車体に対する作業機の姿勢をブーム角度センサ123およびバケット角度センサ124により取得することで、グローバル座標系におけるホイールローダ1および作業機3の現在位置を認識することができる。グローバル座標系における、ホイールローダ1および作業機3の現在位置と、ダンプトラック300の現在位置とに基づいて、ダンプトラック300のベッセル301に対するバケット6の刃先6aの相対位置を算出することができる。
または、知覚装置111を用いて、知覚装置111の配置位置に対するダンプトラック300のベッセル301の基準点Pの方向および距離を取得することで、基準点Pに対するバケット6の刃先6aの現在の相対位置を算出してもよい。
作業機3の現在位置から、バケット6の刃先6aが各特徴点a,b,c,d,f,gに対してどの位置にあるのかを認識する。たとえば、刃先6aが特徴点aに未だ到達していない、刃先6aが特徴点aを通過して特徴点aと特徴点bとの間にある、刃先6aが特徴点bを通過して特徴点bと特徴点cとの間にある、などと認識される。さらに、刃先6aが次に向かう特徴点が、目標位置として認識される。たとえば、刃先6aが特徴点aに未だ到達していないのであれば目標位置は特徴点aであり、刃先6aが特徴点aと特徴点bとの間にあれば目標位置は特徴点bである、などと認識される。
ステップS302において、自動化コントローラ100は、現在位置におけるブームシリンダ16の長さおよびバケットシリンダ19の長さを認識する。ブーム角度センサ123により、ブーム14の角度を検出する。バケット角度センサ124により、バケット6の角度を検出する。ブーム14の角度とバケット6の角度とから、作業機3の姿勢が決定される。作業機3の姿勢に基づいて、現在位置におけるブームシリンダ16の長さとバケットシリンダ19の長さとが認識される。
ブーム角度センサ123およびバケット角度センサ124に替えて、またはこれらに加えて、ベルクランク18の角度を検出する角度センサおよびリンク15の角度を検出する角度センサを設けてもよい。ブームシリンダ16およびバケットシリンダ19に、シリンダストローク長さを検出するストロークセンサを設けてもよい。
ステップS303において、自動化コントローラ100は、ステップS302で認識された現在位置におけるブームシリンダ16の長さとバケットシリンダ19の長さと、刃先6aが次に向かう目標位置におけるブームシリンダ16の長さとバケットシリンダ19の長さ(以下、目標シリンダ長さと称する)と、の差を算出する。自動化コントローラ100は、刃先6aが次の目標位置に到達するまでにシリンダをどれだけ動かすのかを計算する。
ステップS304において、自動化コントローラ100は、現在の車速を参照し、刃先6aが次に向かう目標位置に到達したときに目標シリンダ長さとなる、目標シリンダストローク速度を決定する。自動化コントローラ100は、刃先6aが次に向かう目標位置に到達したとき、作業機3がその目標位置に対応する姿勢をとるように、ブームシリンダ16およびバケットシリンダ19を制御する。現在の車速は、車両速度センサ122により取得される。刃先6aの現在位置と、現在の車速とから、次の目標位置に到達するまでの時間を計算できる。ステップS105で算出されたシリンダ長さの差を、次の目標位置に到達するまでの時間で割って、目標シリンダストローク速度を決定できる。
ホイールローダ1が単位距離走行する間のシリンダストローク量を決めてもよい。ホイールローダ1が単位距離走行したことは、車速から求めてもよく、知覚装置111で検知することもできる。
ステップS305において、自動化コントローラ100は、車体コントローラ50に対し、目標シリンダストローク速度に対応する指令電流を出力する。自動化コントローラ100は、作業機コントローラ80の作業機制御部82に対し、ブームシリンダ16およびバケットシリンダ19を目標シリンダストローク速度で伸縮させる指令を出力する。作業機制御部82から作業機EPC143に、ブームシリンダ16およびバケットシリンダ19を目標シリンダストローク速度で伸縮させる指令が出力される。
ステップS306において、指令信号を受けた作業機EPC143が開度を調節することで、ブームシリンダ16およびバケットシリンダ19に適切な作動油が供給される。これにより、ブームシリンダ16およびバケットシリンダ19が動作する。
ステップS307において、自動化コントローラ100は、ステップS302と同様に現在のブームシリンダ16およびバケットシリンダ19の長さを認識する。自動化コントローラ100は、現在のブームシリンダ16およびバケットシリンダ19の長さが、目標シリンダ長さに到達したか否かを判断する。
ステップS307の判断において、目標シリンダ長さに到達したと判断されれば(ステップS307においてYES)、ステップS308に進み、自動化コントローラ100は、次の目標位置があるか否かの判断をする。
ステップS307の判断において目標シリンダ長さに到達していないと判断される場合(ステップS307においてNO)、および、ステップS308の判断において次の目標位置があると判断される場合(ステップS308においてYES)、ステップS301に戻り、作業機3の現在位置に基づいてブームシリンダ16およびバケットシリンダ19を伸縮させる処理が繰り返される。バケット6の刃先6aの現在位置に応じて、シリンダ速度は逐次変更される。前回の処理で設定されたシリンダ速度に基づいた位置から刃先6aの現在位置がずれていると、シリンダ速度が調整される。
ステップS308の判断において、次の目標位置がないと判断されれば(ステップS308においてNO)、積込作業を終了する(図15の「プレイ終了」)。本実施形態において、刃先6aが特徴点gを通過した後、次の目標位置が設定されていない、ことに対応する。
バケット6の刃先6aを、特徴点a、特徴点b、特徴点c、特徴点d、特徴点f、特徴点gを順に通過するように移動させることで、バケット6および車体をベッセル301に接触させることなくバケット6内の荷をベッセル301に積み込むことができる。このようにバケット6を移動させる自動制御をホイールローダ1に適用することで、熟練オペレータの操作による動作と同等の作業機3の動作を実現することができる。
<作用および効果>
上述した説明と一部重複する記載もあるが、本実施形態の特徴的な構成および作用効果についてまとめて記載すると、以下の通りである。
自動化コントローラ100は、図5,6に示されるように、ダンプトラック300のベッセル301の基準点Pを取得し、ホイールローダ1が操作されたときのバケット6の刃先6aの軌跡TRを取得する。自動化コントローラ100は、図7~14に示されるように、軌跡TRを構成する特徴点a,b,c,d,f,gの位置を、基準点Pを基準として抽出する。
熟練オペレータがホイールローダ1を操作する際の作業機3の軌跡TRを記録し、作業機3の軌跡TRから特徴点a,b,c,d,f,gを決定し、その特徴点a,b,c,d,f,gに従って作業機3を自動制御するときの作業機3の軌跡を設定する。これにより、自動制御される作業機3の軌跡を適切に設定でき、熟練オペレータによる操作を自動制御によって再現することができる。
図5,6に示されるように、自動化コントローラ100は、作業機3に積載された荷をベッセル301に積み込むための操作がされたときの刃先6aの軌跡TRを取得する。熟練オペレータがベッセル301への積込み操作を行う際の作業機3の軌跡TRを基に特徴点a,b,c,d,f,gを決定することで、熟練オペレータによる積込み操作を自動制御によって再現することができる。
図5~14に示されるように、自動化コントローラ100は、特徴点a,b,c,d,f,gにおける作業機3の姿勢を取得する。特徴点a,b,c,d,f,gの位置と、特徴点a,b,c,d,f,gにおける作業機3の姿勢とに従って、作業機3を自動制御することで、熟練オペレータによる操作をより忠実に再現することができる。
図8,9に示されるように、特徴点aは、ホイールローダ1がベッセル301に向かって前進走行しながらバケット6のダンプ方向への動作を開始するときの刃先6aの位置である。刃先6aが特徴点aを通るようにホイールローダ1を自動制御することで、刃先6aがベッセル301に到達していない時点でバケット6のダンプ動作を開始することができる。ホイールローダ1のダンプトラック300へ向かう前進走行と、バケット6のダンプ動作とを同時に行い、複数の動作を時間的に重ねることで、積込作業のサイクルタイムを短縮できる。
図8,11に示されるように、特徴点cは、ベッセル301の上方でバケット6のダンプ方向への動作を停止するときの刃先6aの位置である。刃先6aが特徴点cを通るようにホイールローダ1を自動制御することで、バケット6内の荷をベッセル301に確実に積み込むことができる。
図8,12に示されるように、特徴点dは、ベッセル301の上方でブーム14を上げる動作を停止するときの刃先6aの位置である。刃先6aが特徴点dを通るようにホイールローダ1を自動制御することで、作業機3の動作を止めることなく積込作業をすることができ、ブーム14が停止するときの慣性による車両の揺れを抑制することができる。
図8,13に示されるように、特徴点fは、ベッセル301の上方でバケット6のチルト方向への動作を開始するときの刃先6aの位置である。刃先6aが特徴点fを通るようにホイールローダ1を自動制御することで、バケット6の刃先6aおよび背面6bとベッセル301との接触を回避することができる。
図8,14に示されるように、特徴点gは、バケット6のチルト方向への動作を停止するときの刃先6aの位置である。刃先6aが特徴点gを通るようにホイールローダ1を自動制御することで、バケット6がベッセル301に接触することを確実に回避することができる。バケット6を必要以上にチルト動作させずに、バケット6が確実にベッセル301をかわして移動できるだけのチルト動作をさせることにより、バケット6を、次の掘削作業のための姿勢に迅速に移動させることができる。
上記の実施形態で説明した、ホイールローダ1の自動制御システムを構成する自動化コントローラ100は、必ずしもホイールローダ1に搭載されていなくてもよい。ホイールローダ1の外部のコントローラが、自動化コントローラ100を構成するシステムを構築してもよい。ホイールローダ1に搭載された車体コントローラ50が、外界情報取得部110および車両情報取得部120などによって取得された情報を、外部のコントローラへ送信する処理を行い、信号を受信した外部のコントローラが、バケット6の刃先6aの軌跡TRを構成する特徴点a,b,c,d,f,gの基準点Pを基準とする位置を抽出してもよい。
外部のコントローラは、ホイールローダ1の作業現場に配置されてもよく、ホイールローダ1の作業現場から離れた遠隔地に配置されてもよい。外部のコントローラは、可搬式の機器であってもよい。外部のコントローラは、ノートパソコン、タブレットコンピュータ、スマートフォンなどの、作業者が携帯して使用可能な携帯機器であってもよい。
実施形態では、容器としてダンプトラック300のベッセル301を例示して、作業機3(バケット6)に積載された荷をベッセル301に積み込む作業について説明した。作業機3に積載された荷を積み込むための容器は、ダンプトラック300のベッセル301に限られず、たとえばホッパなどであってもよい。
実施形態では、ホイールローダ1はキャブ5を備えており、オペレータがキャブ5に搭乗する有人車両である例について説明した。ホイールローダ1は、無人車両であってもよい。ホイールローダ1は、オペレータが搭乗して操作するためのキャブ5を備えていなくてもよい。ホイールローダ1は、搭乗したオペレータによる操縦機能を搭載していなくてもよい。ホイールローダ1は、遠隔操縦専用の作業機械であってもよい。ホイールローダ1の操縦は、遠隔操縦装置からの無線信号により行われてもよい。
<付記>
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
(付記1)
作業機械を含むシステムであって、
作業機械本体と、
前記作業機械本体に取り付けられ、バケットを有する作業機と、
前記作業機の姿勢を検出する作業機姿勢センサと、
前記作業機械本体の周辺の物体を検出する物体センサと、
前記作業機姿勢センサおよび前記物体センサと通信するコントローラとを備え、
前記コントローラは、前記物体センサにより検出された容器の基準点を取得し、前記作業機械が操作されたときの前記作業機の軌跡を取得し、前記軌跡を構成する特徴点の位置を前記基準点を基準として抽出する、システム。
(付記2)
前記操作は、前記作業機に積載された荷を前記容器に積み込むための操作である、付記1に記載のシステム。
(付記3)
前記特徴点における前記作業機の姿勢を取得する、付記1または付記2に記載のシステム。
(付記4)
前記特徴点は、前記作業機械が前記容器に向かって前進走行しながら前記バケットのダンプ方向への動作を開始するときの、前記作業機の位置を含む、付記1から付記3のいずれか1つに記載のシステム。
(付記5)
前記特徴点は、前記容器の上方で前記バケットのダンプ方向への動作を停止するときの、前記作業機の位置を含む、付記1から付記4のいずれか1つに記載のシステム。
(付記6)
前記作業機は、先端に前記バケットが取り付けられたブームを有し、
前記特徴点は、前記容器の上方で前記ブームを上げる動作を停止するときの、前記作業機の位置を含む、付記1から付記5のいずれか1つに記載のシステム。
(付記7)
前記特徴点は、前記容器の上方で前記バケットのチルト方向への動作を開始するときの、前記作業機の位置を含む、付記1から付記6のいずれか1つに記載のシステム。
(付記8)
前記特徴点は、前記バケットの前記チルト方向への動作を停止するときの、前記作業機の位置を含む、付記7に記載のシステム。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ホイールローダ、2 車体フレーム、2a 前フレーム、2b 後フレーム、3 作業機、4 走行装置、4a,4b 走行輪、5 キャブ、6 バケット、8 操作装置、9 ブームピン、11 ステアリングシリンダ、13 作業機ポンプ、14 ブーム、15 リンク、16 ブームシリンダ、17 バケットピン、18 ベルクランク、18a 支持ピン、18b,18c 連結ピン、19 バケットシリンダ、21 エンジン、23 トランスミッション、25 アクスル、32 メインバルブ、35,36 電磁比例制御弁、41 アクセルペダル、42 作業機操作レバー、50 車体コントローラ、51 機械モニタ、60 エンジンコントローラ、70 トランスミッションコントローラ、71 ブレーキ制御部、72 アクセル制御部、80 作業機コントローラ、81 ステアリング制御部、82 作業機制御部、100 自動化コントローラ、101 位置推定部、102 パスプランニング部、103 経路追従制御部、110 外界情報取得部、111 知覚装置、112 位置情報取得装置、120 車体情報取得部、121 アーティキュレート角度センサ、122 車両速度センサ、123 ブーム角度センサ、124 バケット角度センサ、125 ブームシリンダ圧力センサ、130 インターフェース、131 モード選択操作部、132 エンジン緊急停止スイッチ、133 モードランプ、140 アクチュエータ、141 ブレーキEPC、142 ステアリングEPC、143 作業機EPC、144 HMT。

Claims (10)

  1. 作業機械を含むシステムであって、
    作業機械本体と、
    前記作業機械本体に取り付けられ、バケットを有する作業機と、
    前記作業機の姿勢を検出する作業機姿勢センサと、
    前記作業機械本体の周辺の物体を検出する物体センサと、
    前記作業機姿勢センサおよび前記物体センサと通信するコントローラとを備え、
    前記コントローラは、前記物体センサにより検出された容器の基準点を取得し、前記作業機械が操作されたときの前記作業機の軌跡を取得し、前記軌跡を構成する特徴点の位置を前記基準点を基準として抽出する、システム。
  2. 前記操作は、前記作業機に積載された荷を前記容器に積み込むための操作である、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記特徴点における前記作業機の姿勢を取得する、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  4. 前記特徴点は、前記作業機械が前記容器に向かって前進走行しながら前記バケットのダンプ方向への動作を開始するときの、前記作業機の位置を含む、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  5. 前記特徴点は、前記容器の上方で前記バケットのダンプ方向への動作を停止するときの、前記作業機の位置を含む、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  6. 前記作業機は、先端に前記バケットが取り付けられたブームを有し、
    前記特徴点は、前記容器の上方で前記ブームを上げる動作を停止するときの、前記作業機の位置を含む、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  7. 前記特徴点は、前記容器の上方で前記バケットのチルト方向への動作を開始するときの、前記作業機の位置を含む、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  8. 前記特徴点は、前記バケットの前記チルト方向への動作を停止するときの、前記作業機の位置を含む、請求項7に記載のシステム。
  9. 物体センサにより検出された容器の基準点を取得し、
    作業機械が操作されたときの作業機の軌跡を取得し、
    前記軌跡を構成する特徴点の位置を前記基準点を基準として抽出する、作業機械のコントローラ。
  10. 物体センサにより検出された容器の基準点を取得することと、
    作業機械が操作されたときの作業機の軌跡を取得することと、
    前記軌跡を構成する特徴点の位置を前記基準点を基準として抽出することと、を備える、作業機械の制御方法。
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