JP2024042306A - 圧力伝達器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】コネクタの締めすぎによる接続部の破損を生じにくくできるようにする。【解決手段】体外循環回路は、圧力伝達器具100を備え、体外循環装置に取り付けられる体外循環回路である。圧力伝達器具100は、圧力を検出する圧力センサポートに接続される出力ポート116と、体外循環装置に設けられた回転規制部と当接可能な被規制部とを有する。被規制部は、出力ポート116を圧力センサポートに位置合わせして所定角度回転させることにより、回転規制部221と当接し、回転規制部221と被規制部との当接により圧力センサポートに対する出力ポート116の回転が規制される。【選択図】図1

Description

本開示は圧力伝達器具及び体外循環回路に関する。
腎臓、肝臓及び肺等の臓器の機能が低下した場合に、患者の血液を体外に抜き出し、透析や吸着等の処理を行った後、再び体内へ戻す体外循環が行われる場合がある。体外循環は、血液が流れる体外循環回路をポンプ等を有する体外循環装置に取り付けて行うことが一般的である。体外循環装置は、体外循環を安全に行うことができるように、体外循環回路を流れる血液の状態について種々の測定を行い、これに基づいて適切な制御を行う。中でも、圧力の測定は重要である。
圧力の測定は、一般的には、体外循環回路に設けられたドリップチャンバから分岐させた圧力測定用ラインを圧力センサのポートに接続して行う(例えば、特許文献1を参照)。
特開平09-122230号公報
一般的に、圧力センサポートであるメスルアーコネクタに対して、ロックカプラー付きのオスルアーコネクタを螺合させることでルアーテーパー嵌合を実現させて、圧力測定用ラインを圧力センサのポートに接続する。しかし、圧力測定ラインと圧力センサのポートとを接続する際に、使用者はどこまで回せば接続が完了したか分からず、接続が緩くなり気密が保てない事態を危惧して逆に締め過ぎてしまう傾向がある。このような場合、コネクタに負荷がかかり、破損してしまうおそれがある。
また、動脈側と静脈側の両方の圧力測定をする場合、動脈側の圧力測定ラインと静脈側の圧力測定ラインとを取り違えないようにすることが重要である。しかし、従来の体外循環回路においては、接続ミスを防ぐための十分な構成は設けられていない。
また、ドリップチャンバに設けられた圧力測定用ラインは血液が流れ込みにくい構成ではあるが、圧力測定用ラインから流れ込んだ血液により圧力センサが汚染されるおそれがある。このため、圧力測定用ラインには血液の通過を阻止するフィルタが設けられている。しかし、このフィルタはセンサに血液が流入する事態を防ぐことはできるが、血液に触れるとフィルタ開口の目詰まりが生じてしまい、交換を余儀なくされるという問題がある。
本開示の課題は、従来の体外循環回路において生じ得るこれらの問題の少なくとも1つを解決できるようにすることである。
本開示の体外循環回路の第1の態様は、圧力伝達器具を備え、体外循環装置に取り付けられる体外循環回路であって、圧力伝達器具は、圧力を検出する圧力センサポートに接続される出力ポートと、体外循環装置に設けられた回転規制部と当接可能な被規制部とを有し、被規制部は、出力ポートを圧力センサポートに位置合わせして所定角度回転させることにより、回転規制部と当接し、回転規制部と被規制部との当接により圧力センサポートに対する出力ポートの回転が規制される。
体外循環回路の第1の態様によれば、被規制部は、出力ポートを圧力センサポートに位置合わせして所定角度回転させることにより、回転規制部と当接し、回転規制部と被規制部との当接により圧力センサポートに対する出力ポートの回転が規制される。これにより、出力コネクタの締め付け過ぎや締め付け不足の発生を生じにくくできる。
体外循環装置の第1の態様において、被規制部は、出力ポートの軸方向に主面が延びる出力ポートに対して径方向外側に突出した板状部を有し、出力ポートを圧力センサポートに位置合わせして所定角度回転させることにより、板状部の主面の一方が回転規制部と当接するようにできる。このような構成とすれば、被規制部を広い面で規制部と当接させることができるので、回転規制が容易となる。また、被規制部の位置が視覚的に容易に把握できるので、最初の位置合わせも容易となる。
体外循環回路の第2の態様は、動脈側回路と、静脈側回路とを備え、体外循環装置に取り付けられる体外循環回路であって、動脈側回路は、動脈側圧力測定ラインと、動脈側圧力測定ラインに設けられた動脈側出力ポートを有し、静脈側回路は、静脈側圧力測定ラインと、静脈側圧力測定ラインに設けられた静脈側出力ポートを有し、動脈側出力ポートは、動脈側センサポートと接続可能であると共に静脈側センサポートと接続できない第1の接続部を有し、静脈側出力ポートは、静脈側センサポートと接続可能であると共に動脈側センサポートと接続できない第2の接続部を有する。
体外循環回路の第2の態様によれば、動脈側出力ポートは、動脈側センサポートと接続可能であると共に静脈側センサポートと接続できない第1の接続部を有し、静脈側出力ポートは、静脈側センサポートと接続可能であると共に動脈側センサポートと接続できない第2の接続部を有する。このため動脈側と静脈側とを取り違えて圧力センサポートに取り付ける事態を回避することができる。
体外循環回路の第2の態様において、第1の接続部は、動脈側センサポートに対して第1の方向に回転させることにより接続され、第2の接続部は、静脈側センサポートに対して第1の方向とは異なる第2の方向に回転させることにより接続されるようにできる。このような構成とすることにより、万一動脈側と静脈側とを取り違えた場合にも、すぐに気づくことができる。また、回転方向を変えるだけなので、複雑な操作を覚える必要が無く、操作者の負担を軽減できる。
本開示の圧力伝達器具の一態様は、体外循環装置に取り付けられる体外循環回路に用いられる圧力伝達器具であって、シリンダと、シリンダ内を気密を保持して圧力変動に応じて摺動するピストン部材とを備え、シリンダは、体外循環回路内を流れる液体側の入口開口部と、入口開口部とピストン部材を挟んで反対側に形成され、体外循環装置の圧力センサポート側の出口開口部とを有している。
圧力伝達器具の一態様によれば、シリンダ内を気密を保持して圧力変動に応じて摺動するピストン部材を有している。このため、シリンダの入口開口部側と出口開口部とが分離されており、圧力センサポート内に血液が流れ込むのを阻止する通気フィルタを必要としない。
圧力伝達器具の一態様において、入口開口部は体外循環回路の圧力測定ラインと接続されており、出口開口部はシリンダの側面から径方向外側に突出した出力ポートを有し、出力ポートは、圧力センサポートに対して所定角度回転することによりセンサポートと係合し、シリンダは、出力ポートを圧力センサポートに位置合わせして所定角度回転させると、体外循環装置の回転規制部によって回転が規制される被規制部を有していてもよい。このような構成とすることにより、出力ポートと圧力センサポートとを締めすぎることによる、出力ポート及び圧力センサポートの破損を回避することができる。
圧力伝達器具の一態様において、ピストン部材は、ガスケットと、ガスケットと接続されシリンダから突出し、体外循環装置の圧力センサに圧力変動を伝達するロッドとを有する構成とすることができる。このような構成とすることにより、血液が圧力センサに流れ込む導管となる構成が存在しないので、圧力センサへの血液の流入をより生じにくくすることができる。
この場合において、シリンダは、ガスケットを挟んでロッドが突出する側と反対側に、血液が流入する血液流入口と、血液が流出する血液流出口とを有している構成とすることができる。このような構成とすることにより、圧力伝達器具とドリップチャンバとを一体とすることができ、装置を小型化できる。
本開示の体外循環回路によれば、コネクタの締めすぎによる接続部の破損を生じにくくしたり、動脈側と静脈側の取り違えを生じにくくしたり、血液による圧力センサの汚染を生じにくくしたりることの少なくとも1つを実現できる。
一実施形態に係る圧力伝達器具を示す断面図である。 一実施形態に係る体外循環回路を示すレイアウト図である。 一実施形態に係る圧力伝達器具を体外循環装置に取り付けた状態を示す正面図である。 一実施形態に係る圧力伝達器具を体外循環装置に取り付け方法を示す正面図である。 第1変形例に係る圧力伝達器具を示す断面図である。 第2変形例に係る圧力伝達器具を示す断面図である。
図1に示すように、一実施形態に係る圧力伝達器具100は、シリンダ101とシリンダ101内を摺動するピストン部材102とを有している。シリンダ101は、下端面111に形成された入口開口部115aと、側壁113の上端面112側に形成された出口開口部116aとを有している。入口開口部115aは、体外循環回路のドリップチャンバ等から分岐したチューブが接続される入力ポート115と連通しており、出口開口部116aは、体外循環装置の圧力センサポートと接続される出力ポート116と連通している。
ピストン部材102は薄い円柱状であり、側面がシリンダ101の側壁113の内面と当接して気密を保持しつつ、圧力変動に応じてシリンダ101内を摺動する。シリンダ101の側壁113の内面には、出口開口部116aよりも下端面111側に、ピストン部材102の移動を制限する移動制限部118を有している。移動制限部118により、ピストン部材102によりシリンダ101の側面に設けられた出口開口部116aが塞がれないようにすることができる。本実施形態において、移動制限部118は、環状の凸部であるが、ピストン部材102の移動を制限する他の構成とすることもできる。移動制限部118は必要に応じて形成すればよく、形成しなくてもよい。
本実施形態の圧力伝達器具100は、図2に示すように、体外循環回路150の動脈側回路151及び静脈側回路152に組み込まれている。動脈側回路151は、動脈側チャンバ161と、体外循環装置のローラーポンプに取り付けられるポンプチューブ162とを有している。動脈側チャンバ161から患者側には患者側ライン163が延びており、動脈側チャンバ161からダイアライザ側には、ポンプ側ライン164、ポンプチューブ162及びダイアライザ側ライン165が延びている。動脈側チャンバ161から、動脈側圧力測定ライン166及び補液ライン167が分岐している。動脈側圧力測定ライン166の末端には、動脈側の圧力伝達器具100Aが接続されている。
静脈側回路152は、静脈側チャンバ171を有し、静脈側チャンバ171から患者側には静脈側流出ライン173が延び、静脈側チャンバ171からダイアライザ側には静脈側流入ライン175が延びている。静脈側チャンバ171から、静脈側圧力測定ライン176及び補液ライン177が分岐している。静脈側圧力測定ライン176の末端には、静脈側の圧力伝達器具100Bが接続されている。
本実施形態の体外循環回路150が取り付けられる体外循環装置は、図3に示すように、パネル201に動脈側圧力センサポート211A及び静脈側圧力センサポート211Bが形成されている。動脈側圧力センサポート211A及び静脈側圧力センサポート211Bは、体外循環装置の内部に設けられた圧力センサとそれぞれ接続されている。なお、体外循環装置は、ポンプチューブが取り付けられるローラーポンプ、薬液の供給用のポート、廃液用のポート、種々のセンサ等の体外循環装置に必要な構成を有している。
動脈側及び静脈側のいずれにおいても、チャンバ内の圧力が変化すると、圧力測定ラインを介して圧力の変化が圧力伝達器具に伝達される。伝達された圧力に応じて、ピストン部材102がシリンダ101内を摺動して、圧力センサポートに圧力変化が伝達される。シリンダ101における血液側の部屋の圧力と透析装置側の圧力とが平衡になる状態までピストン部材102がシリンダ101内を移動する。このため、動脈側圧力センサポート211Aに動脈側の圧力伝達器具100Aが接続されることにより動脈側の圧力が測定でき、静脈側圧力センサポート211Bに静脈側の圧力伝達器具100Bが接続されることにより静脈側の圧力が測定できる。
本実施形態の圧力伝達器具100は、シリンダ101の入口開口部115a側の領域と、出口開口部116a側の領域とは、ピストン部材102により気密状態を保って分離されている。このため、圧力測定ラインを介して血液が圧力伝達器具100に流れ込んだとしても、体外循環装置側が汚染されないようにでき、出力ポート116よりも圧力センサ側に血液による汚染防止用の通気フィルタを設ける必要が無い。通気フィルタを設けることもできるが、血液側と分離されているので水分による通気フィルタの詰まりを避けることができる。
また、圧力変化をピストン部材102の移動により伝達するので、ダイアフラム膜の変形により圧力変化を伝達する場合と比べて、広い範囲の圧力変化に対応することができる。なお、測定開始時においてピストン部材102がシリンダ101の中央付近に位置するようにすれば、陰圧側及び陽圧側のどちらも同程度の範囲の測定を行うことができる。測定開始時におけるピストン部材102の位置を入口開口部115a側にすれば陽圧側の測定範囲を広くすることができ、出口開口部116a側にすれば陰圧側の測定範囲を広くすることができる。測定開始時のピストン部材102の位置は、出力ポート116にシリンジ等を接続して陽圧又は陰圧を加えることにより容易に調整できる。
本実施形態において、出力ポート116は、体外循環装置の圧力センサポートに直接接続できる。このような構成とすることにより、圧力伝達器具100の透析装置への取り付けをワンタッチで行うことができるので、操作性も向上する。特に、出力ポート116はシリンダ101の側面から突出していると操作性が良く、また、シリンダが透析装置に沿うように設置できる。但し、出力ポート116を圧力センサポートと直接接続するのではなく、チューブ等を介して出力ポート116と圧力センサポートとを接続する構成とすることもできる。
出力ポート116の構成は特に限定されないが、圧力センサポートに螺合できるようにすれば、信頼性を向上させることができる。本実施形態においては、出力ポート116がオスネジ119を有し、圧力センサポートがこれと螺合するメスネジを有している。本実施形態においては、シリンダ101を水平方向にして出力ポート116を圧力センサポートと位置を合わせ、シリンダ101が鉛直方向になるように90°回転させると螺合が完了する。このような構成とすれば、シリンダ101を把持して圧力センサポートへの接続が容易にできる。また、シリンダ101が鉛直方向になるまで回転させる操作は、分かり易く、回転が不足して接続が不十分になったり、回転させ過ぎて接続部が破損したりするような事態を生じにくくできる。なお、螺合を始める位置、螺合に要する回転角度、及び螺合が完了する位置等は、パネル201における圧力センサポートの位置、及び出力ポート116の形状等に基づいて最適化することができる。
出力ポート116を圧力センサポートに対して所定位置まで回転させることにより螺合が完了する構成の場合、パネル201に回転規制部を形成し、所定位置まで回転させた際にシリンダ101が回転規制部に当接し、それ以上の回転が阻止される構成とすることができる。このような構成とすることにより、過剰な回転が行われることを防止できると共に、螺合の完了も明確になるため、過不足無く螺合を完了させることが容易となる。
シリンダ101そのものが回転規制部と当接する被規制部となる例を示したが、回転規制部及び被規制部はこのような構成に限らない。例えば、出力ポート116に被規制部となる凸部を設け、圧力センサポートに回転規制部となる凸部を設け、出力ポートを所定位置まで回転させた際に両方の凸部が当接して、回転が規制される構成とすることができる。また、被規制部となる凸部は出力ポート116と共に回転して位置が変位すれば、出力ポートから独立させて出力ポートの周囲に設けることができ、例示したようにシリンダ101そのものを被規制部である凸部としたり、シリンダ101の外面から突出する凸部としたりすることもできる。回転規制部となる凸部も圧力センサポートから独立させてパネル201の圧力センサポートの周囲に設けることができる。
被規制部及び回転規制部である凸部は、少なくとも一方を棒状の部材としたり、ブロック状の部材としたり、板状の部材としたりすることができる。例えば、円筒状のコネクタである出力ポート116の側方から板状の被規制部を突出させ、所定角度回すと回転規制部に当接するようにできる。この場合、回転規制部は棒状、ブロック状及び板状等の種々の形状を取ることができる。被規制部が板状の場合、出力ポート116を被規制部が水平になるように圧力センサポートに位置合わせして差し込み、90°回転させて回転規制部と当接するようにできる。このようにすれば、最初の位置合わせを視覚的に把握することが容易となり操作性が向上する。また、パネル201に位置合わせの目印となる表示を設けたり、位置合わせのガイドとなる凸部等を設けたりすることもできる。
被規制部が回転規制部に当接した後、さらなる回転ができないようにすることができるが、被規制部が回転規制部に当接した後、さらに力を加えると被規制部が回転規制部を乗り越える構成とすることもできる。この場合、使用者にクリック感を与え、出力ポート116と圧力センサポートとの接続が完了したことを使用者に認識させることができる。回転規制部を2段構造とし、1段目は乗り越えてクリック感を与えるようにし、2段目はさらなる回転を阻止する構成とすることもできる。
図4には出力ポート116を回転させて圧力センサポートと接続された状態とすると、入力ポート115に接続された圧力測定ラインが鉛直下方に向く構成を示したが、出力ポート116と圧力センサポートとが接続された状態で、圧力測定ラインが水平方向に延びるようにしたり、斜めに延びるようにしたりすることもできる。また、圧力センサポートがパネル201から垂直に突出している構成を示しているが、このような構成に限らない。例えば、パネル201から突出するポート形成ブロックを設け、ポート形成ブロックからパネル面に沿った方向に圧力センサポートを設けることができる。この場合、出力ポート116を回転させて圧力センサポートに接続された状態とすると、シリンダ101がパネル面201に沿った方向になるようにすれば、パネル面201を回転規制部とすることができる。但し、出力ポート116を回転させて圧力センサポートに接続された状態とすると、シリンダ101がパネル面201から突出する方向になるようにすることもできる。
本実施形態においては、動脈側の圧力伝達器具100Aの出力ポート116及び動脈側圧力センサポート211Aは左ネジを有し、静脈側の圧力伝達器具100Bの出力ポート116及び静脈側圧力センサポート211Bは右ネジを有する構成としている。また、動脈側圧力センサポート211Aはパネル201から突出した凸部である回転規制部221の左側に配置し、静脈側圧力センサポート211Bは回転規制部221の右側に配置している。このため、図4に示すように、動脈側の圧力伝達器具100Aを回転規制部221に当接するまで左に回転させて螺合を完了させ、静脈側の圧力伝達器具100Bを回転規制部221に当接するまで右に回転させて螺合を完了させるようにできる。このような構成とすることにより、動脈側と静脈側との取り違えも、締め付けの過不足も回避できる。なお、動脈側圧力センサポート211Aと静脈側圧力センサポート211Bとの位置を入れ替え、ネジの切り方を逆にすることもできる。
動脈側と静脈側との取り違えを生じにくくする方法として、出力ポート116のネジを互いに逆にする方法を示したが、ネジの切り方を変える方法に限らず、ポートの形状を互いに異なるものにする等の種々の方法を採用することができる。また、圧力伝達器具の出力ポート116を直接圧力センサポートに接続する場合に限らず、チューブ等を介して圧力センサポートに接続する場合にも、動脈側と静脈側とにおいて接続部分の形状等を変えることにより、取り違えの発生を防ぐことができる。なお、このような取り違えを防ぐための構成は必要に応じて採用すればよく、動脈側と静脈側とで同じ構成の圧力伝達器具を用いることもできる。
本実施形態の圧力伝達器具100は、シリンダ101を透明にすれば、ピストン部材102のシリンダ101内における位置を目視で確認することができる。このため、ピストン部材の位置により圧力を簡易的に示すことができる。例えば、シリンダ101に目盛り線を設けることにより、大まかな圧力を示すことができる。また、シリンダ101に正常範囲又は異常範囲を示す表示を設けて、使用者に注意を促すようにすることもできる。さらに、圧力センサとは別に、ピストン部材の位置を検出するピストン位置検出センサを体外循環装置に設けて、圧力の値を示したり、異常時の警告発報に用いたりすることができる。ピストン位置検出センサは、例えば光学センサとすることができる。また、ピストン部材の少なくとも一部を磁性体として、磁気センサを用いてピストン位置を掲出する構成とすることもできる。
本実施形態の圧力伝達器具100は、入口開口部115aと連通した入力ポート115が下端面111から下方に突出し、出口開口部116aと連通した出力ポート116が側壁113から側方に突出している。これにより、圧力伝達器具100を体外循環装置の圧力センサポートが開口したパネル201に直接取り付けることが容易にできる。但し、入力115及び出力ポート116の位置及び形状は、体外循環装置の構造や、圧力センサポートへの接続方法、チューブの引き出し方向など種々の要素を考慮して最適となるように選択することができる。また、圧力伝達器具100が、圧力測定ラインのチューブと直接接続されている構成を示したが、コネクタ等を介して接続する構成とすることもできる。
シリンダ101及びピストン部材102は、ある程度硬質で変形しにくく且つ摩擦抵抗が小さい樹脂材料により形成することが好ましい。ピストン部材102は、変形性を小さくしつつ気密及び摺動性を向上させるために、シリンダ101の内面と接する部分の材質を他の部分と変えることもできる。また、シリンダ101とピストン部材との界面の気密性及び摺動性を向上させるために、潤滑成分を塗布することもできる。シリンダ101及びピストン部材102は、ドリップチャンバから延びる圧モニタラインに設置されているためシリンダ101内に血液が流入しにくい。更に、ピストンにより空気の逃げ道がない閉鎖系になっているため、血液がシリンダ101に流入することがない。このため、潤滑成分としては、シリコン系又はフッ素系の潤滑剤等を自由に用いることができる。
圧力センサ側の圧力の伝達を、空気圧を介して行う例を示したが、ガスケットに接続されたロッド等を介して圧力センサ側の圧力の伝達を行うこともできる。例えば、図5に示す第1変形例に係る圧力伝達器具300は、シリンダ301とピストン部材302とを有している。ピストン部材302は、ガスケット321と、ガスケット321に接続されたロッド322と、ロッド322に接続されたフランジ323とを有している。体外循環装置の圧力センサポートは、フランジ323の部分が固定され、フランジ323によって押圧され、この押圧力を測定する構成とすることができる。
第1変形例の圧力伝達器具300は、圧力センサ側の圧力の伝達がロッド322により行われる。このため、チューブ内の空気圧を介して圧力を伝達する場合と異なり、万一ガスケット321を越えて血液が漏れ出したとしても、圧力センサが血液により汚染されることがない。
ロッド322と圧力センサポートとの接続部には、ロッド322による押圧力が伝達できる種々の構成を採用することができる。例えば、フランジ323が差し込まれるスロットを有するスライド部材を体外循環装置に設け、フランジ323とスライド部材とが連動して移動する構成とすることができる。スライド部材が移動することにより圧力センサを駆動する構成や、スライド部材の移動距離を圧力に換算する構成等を採用できる。また、フランジ323に限らず、ロッド322の他の部分を保持する構成としたり、ロッド322が圧電素子を直接押圧する構成としたりすることもできる。
本変形例の圧力伝達器具300は、シリンダ301が下側胴部311と、上側胴部312と、その間に形成されたくびれ部313とを有している。体外循環装置がくびれ部313を保持するようにすれば、圧力伝達器具300を体外循環装置に対して正しく位置決めして取り付けることが容易にできる。また、くびれ部313を形成することにより、ガスケット321がシリンダ301から抜け落ちないようにする効果も得られる。但し、シリンダ301は、このような形状に限らず種々の形状を採用することができる。
本変形例の圧力伝達器具300において、動脈側と、静脈側とにおいて、シリンダ301の形状又は大きさ等を変えることにより、動脈側と静脈側との取り違えを生じにくくすることができる。フランジ323を圧力センサポートと係合させる場合には、フランジ323の形状又は大きさ等を互いに異なるものにすることもできる。
本変形例の圧力伝達器具300は、入力ポート315をカプラ316を有するオスルアーコネクタとしている。このようにすれば、既存の体外循環回路の圧力センサポートに容易に接続することができる。カプラ316を有さないオスルアーコネクタとしたり、測定ラインのチューブを直接接続する構成としたりすることもできる。
図6に示す第2変形例のように、圧力伝達器具とドリップチャンバとを一体化することもできる。第2変形例の圧力伝達器具400の上部は、第1変形例の圧力伝達器具300の上部とほぼ同じ構成であり、シリンダ401と、シリンダ401内を気密を保持して圧力変動に応じて摺動するピストン部材402とを有している。ピストン部材402は、ガスケット421とガスケット421に接続され、シリンダ401の上方に突出するロッド422及びロッド422の上端に接続されたフランジ423を有している。
シリンダ401は、下側胴部411、上側胴部412及び下側胴部411と上側胴部412との間に形成されたくびれ部413を有している。下側胴部411の下方には血液流出ポート415及び血液流入ポート431及び薬液流入ポート432が形成されている。本変形例において血液流出ポート415は、下側胴部411の下端に形成され、血液流入ポート431及び薬液流入ポート432は、下側胴部411の側面に形成されている。血液流入ポート431から流入した血液は、一時的に下側胴部411の下部に貯留されて血液層441を形成しつつ、異物除去のフィルタ434を通過して血液流出ポート415から流出する。
下側胴部411の血液層441が形成されている部分の圧力が変化すると、ガスケット421、ロッド422及びフランジ423を有するピストン部材402は、圧力変化に応じて、シリンダ401内を気密を保ったまま上下動する。ピストン部材402の上下動は、シリンダ401から突出するロッド422を介して、体外循環装置の圧力センサに伝達される。
本変形例の圧力伝達器具は、ドリップチャンバと一体となっており、ピストン部材402のガスケット421と血液層441とが近接している。しかし、ガスケット421により、圧力センサ側の部分と血液層441が存在する部分とは分離されているので、圧力センサ側への血液の流入を避けることができる。本変形例のように、圧力センサ側の圧力の伝達をロッド422により行うことにより、万一ガスケット421を越えて血液が漏れ出した場合においても、血液汚染を生じにくくすることができる。しかし、圧力センサ側の圧力の伝達を、チューブ内の空気により行う構成とすることもできる。
本変形例において、ガスケット421の上方への移動範囲は、くびれ部413によって限定され、ガスケット421の下方への移動範囲は、フランジ423によって限定される。薬液流入ポート432、血液流入ポート431及び血液流出ポート415は、下側胴部411のガスケット421の移動範囲よりも下側に形成されている。なお、シリンダ401の形状及びピストン部材402の形状によっては、下側胴部411の内面に凸部又はアパーチャ等を設けてガスケット421の移動範囲を限定することもできる。
本変形例において、血液流入ポート431と共に薬液流入ポート432を設けているが、補液等の薬液の供給をしない場合には、薬液流入ポート432が設けられていない構成とすることもできる。また、動脈側と静脈側との取り違えを防げるように、シリンダ401又はフランジ423の形状又は大きさ等を互いに異なるものにすることもできる。
本実施形態及び変形例において、動脈側及び静脈側の両方の圧力を測定する構成を示したが、一方のみを測定する構成とすることもできる。この場合、圧力測定を行う側のラインにのみ圧力伝達器具を組み込むことができる。また、ドリップチャンバから分岐した圧力測定ラインに圧力伝達器具が組み込まれている構成を示したが、本実施形態の圧力伝達器具は、圧力測定を行う種々のラインに組み込むことができる。体外循環回路及び体外循環装置として、透析用回路及び透析装置を示したが、本実施形態及び変形例の圧力伝達器具は、血液の体外循環を行う種々の体外循環回路に組み込むことができる。また、本実施形態及び変形例において示した構成の一部のみを採用することもできる。例えば、シリンダ及びピストンを設けずにフィルタを採用し、圧モニタラインの接続部分のみ動脈側と静脈側とを異なるようにして接続不良の防止を実現してもよいし、シリンダ及びピストンを設けずにフィルタを採用すると共に動脈側と静脈側の接続部分を同じ構成とし、所定角度回すことで透析装置の壁等に当たる被回転規制部を設け、コネクタの締め過ぎの防止を実現してもよい。さらに、本実施形態及び変形例において示した構成の少なくとも一部を相互に組み合わせることもできる。
本実施形態において、圧力伝達器具を入口開口部が下側に、出口開口部が上側になるように配置して使用する例を示した。この場合、ピストン部材の位置を目視した際に、圧力が上昇しているのか下降しているのかをイメージしやすいという利点がある。しかし、本実施形態の圧力伝達器具は、入口開口部が上側に、出口開口部が下側になるように配置して使用することもできる。また、シリンダを鉛直方向にして使用する必要はなく、シリンダが水平や斜めになった状態で使用することもできる。
本開示の体外循環回路は、コネクタの締めすぎによる接続部の破損を生じにくくしたり、動脈側と静脈側の取り違えを生じにくくしたり、血液による圧力センサの汚染を生じにくくしたりることの少なくとも1つを実現でき、体外循環等の医療分野において有用である。
100 圧力伝達器具
100A 圧力伝達器具
100B 圧力伝達器具
101 シリンダ
102 ピストン部材
111 下端面
112 上端面
113 側壁
115 入力ポート
115a 入口開口部
116 出力ポート
116a 出口開口部
118 移動制限部
119 オスネジ
150 体外循環回路
151 動脈側回路
152 静脈側回路
161 動脈側チャンバ
162 ポンプチューブ
163 患者側ライン
164 ポンプ側ライン
165 ダイアライザ側ライン
166 動脈側圧力測定ライン
167 補液ライン
171 静脈側チャンバ
173 静脈側流出ライン
175 静脈側流入ライン
176 静脈側圧力測定ライン
177 補液ライン
201 パネル
211A 動脈側圧力センサポート
211B 静脈側圧力センサポート
221 回転規制部
300 圧力伝達器具
301 シリンダ
302 ピストン部材
311 下側胴部
312 上側胴部
313 部
315 入力ポート
316 カプラ
321 ガスケット
322 ロッド
323 フランジ
400 圧力伝達器具
401 シリンダ
402 ピストン部材
411 下側胴部
412 上側胴部
413 部
415 血液流出ポート
421 ガスケット
422 ロッド
423 フランジ
431 血液流入ポート
432 薬液流入ポート
434 フィルタ
441 血液層

Claims (8)

  1. 圧力伝達器具を備え、体外循環装置に取り付けられる体外循環回路であって、
    前記圧力伝達器具は、圧力を検出する圧力センサポートに接続される出力ポートと、前記体外循環装置に設けられた回転規制部と当接可能な被規制部とを有し、
    前記被規制部は、前記出力ポートを前記圧力センサポートに位置合わせして所定角度回転させることにより、前記回転規制部と当接し、
    前記回転規制部と前記被規制部との当接により前記圧力センサポートに対する前記出力ポートの回転が規制される、体外循環回路。
  2. 前記被規制部は、前記出力ポートの軸方向に主面が延びる前記出力ポートに対して径方向外側に突出した板状部を有し、
    前記出力ポートを前記圧力センサポートに位置合わせして所定角度回転させることにより、前記板状部の前記主面の一方が前記回転規制部と当接する、請求項1に記載の体外循環回路。
  3. 動脈側回路と、静脈側回路とを備え、体外循環装置に取り付けられる体外循環回路であって、
    前記動脈側回路は、動脈側圧力測定ラインと、前記動脈側圧力測定ラインに設けられた動脈側出力ポートを有し、
    前記静脈側回路は、静脈側圧力測定ラインと、前記静脈側圧力測定ラインに設けられた静脈側出力ポートを有し、
    前記動脈側出力ポートは、動脈側センサポートと接続可能であると共に静脈側センサポートと接続できない第1の接続部を有し、前記静脈側出力ポートは、前記静脈側センサポートと接続可能であると共に前記動脈側センサポートと接続できない第2の接続部を有する、体外循環回路。
  4. 前記第1の接続部は、前記動脈側センサポートに対して第1の方向に回転させることにより接続され、
    前記第2の接続部は、前記静脈側センサポートに対して前記第1の方向とは異なる第2の方向に回転させることにより接続される、請求項3に記載の体外循環回路。
  5. 体外循環装置に取り付けられる体外循環回路に用いられる圧力伝達器具であって、
    シリンダと、
    前記シリンダ内を気密を保持して圧力変動に応じて摺動するピストン部材とを備え、
    前記シリンダは、前記体外循環回路内を流れる液体側の入口開口部と、前記入口開口部と前記ピストン部材を挟んで反対側に形成され、前記体外循環装置の圧力センサポート側の出口開口部とを有している、圧力伝達器具。
  6. 前記入口開口部は前記体外循環回路の圧力測定ラインと接続されており、前記出口開口部は前記シリンダの側面から径方向外側に突出した出力ポートを有し、
    前記出力ポートは、前記圧力センサポートに対して所定角度回転することにより前記圧力センサポートと係合し、
    前記シリンダは、前記出力ポートを前記圧力センサポートに位置合わせして前記所定角度回転させると、前記体外循環装置の回転規制部によって回転が規制される被規制部を有している、請求項5に記載の圧力伝達器具。
  7. 前記ピストン部材は、ガスケットと、前記ガスケットと接続され前記シリンダから突出し、前記体外循環装置の圧力センサに前記圧力変動を伝達するロッドとを有する、請求項5に記載の圧力伝達器具。
  8. 前記シリンダは、前記ガスケットを挟んで前記ロッドが突出する側と反対側に、液体が流入する液体流入口と、液体が流出する液体流出口とを有している、請求項7に記載の圧力伝達器具。
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