JP2024040556A - 抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物 - Google Patents

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Shota Hayashi
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Abstract

【課題】抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物を提供する。【解決手段】抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物は、セキセツソウ抽出物、カニナバラ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ムクロジ抽出物、クジン抽出物、オノニス抽出物、キラヤ抽出物、テンニンカ抽出物、シャクヤク抽出物、ビワ抽出物、レモン抽出物、ショウキョウ抽出物、カンゾウ抽出物及びエゴマ抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物に関する。
ストレスとは、何らかの刺激が体に与えられた結果、体が示すゆがみや変調のことをいう。ストレスの種類としては、騒音、温度変化、酸素の欠乏、飢え、過労のような肉体的なものと、不安、緊張、怒りといった精神的なものがある。特に、現代社会においては学校や会社における高度化された競争社会、機械化やコンピュータの普及に伴う技術の著しい変化、都市部における人口過密、核家族化と高齢化社会の問題等、人々は老若男女にかかわらず様々なストレスにさらされている。
生体がストレス刺激を受けると、視床下部が脳下垂体に働きかけることによりACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が分泌され、ACTHが副腎皮質を刺激することによりコルチゾール、コルチコステロン等のグルココルチコイドが分泌される。グルココルチコイドは生体の恒常性を維持し、ストレスから身を守るため必要不可欠なホルモンであり、糖代謝の促進や脂肪代謝の調節、抗炎症作用を担う。しかし、ストレスが慢性的に続くとグルココルチコイドの分泌が過剰になり免疫機能低下や記憶障害、糖尿病、肥満、慢性疲労等の重篤な症状を引き起こす。また、コルチゾールの過剰な分泌により、クッシング病、クッシング症候群、異所性ACTH産生腫瘍、異所性CRH産生腫瘍等を発症するおそれもある。
ストレスにより生ずる精神的・身体的症状の緩和のため、精神安定剤、抗不安剤、睡眠薬などの合成薬剤が用いられる。しかし、これらの薬剤は習慣性や副作用の問題もあり、長期的に使用することには好ましくない。そこで、日常的に、連続的に服用可能な、安全性の高い抗ストレス用組成物が求められ、各方面で開発が行われている。
特開2021-165257号公報
本発明は、安全性の高い天然物の中から抗ストレス作用又はコルチゾール量低減作用を有するものを見出し、それを有効成分とする抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物は、セキセツソウ抽出物、カニナバラ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ムクロジ抽出物、クジン抽出物、オノニス抽出物、キラヤ抽出物、テンニンカ抽出物、シャクヤク抽出物、ビワ抽出物、レモン抽出物、ショウキョウ抽出物、カンゾウ抽出物及びエゴマ抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有する。
本発明によれば、優れた抗ストレス作用又はコルチゾール量低減作用を有し、安全性の高い抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物を提供することができる。
本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物は、いずれも、セキセツソウ抽出物、カニナバラ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ムクロジ抽出物、クジン抽出物、オノニス抽出物、キラヤ抽出物、テンニンカ抽出物、シャクヤク抽出物、ビワ抽出物、レモン抽出物、ショウキョウ抽出物、カンゾウ抽出物及びエゴマ抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有する。
本実施形態において「抗ストレス」とは、ストレス状態の継続による副腎皮質ホルモン(ストレスホルモン)の継続的な分泌等が原因となる生体に対する障害を軽減することを意味する。抗ストレス作用により、ストレスに起因する様々な状態を改善することができる。例えば、抗ストレス作用により、精神的疲労感及び/又は肉体的疲労感の軽減・緩和、気分的な落ち込みを軽減すること、不安感の緩和、睡眠の質の改善、免疫力の改善、不安感の軽減・解消、焦燥感の軽減・緩和等を挙げることができる。また、ストレスの原因としては、例えば、仕事、勉強、生活環境の変化(転職、退職、引越し、事故、盗難等)、人間関係の変化(結婚、出産、離婚、家族の死亡など)、経済的状況(収入の減少、借金等)等が挙げられる。
また、上記ストレスが解消されずに慢性化していくと、精神疾患だけでなく、身体面での疾患に至る場合がある。例えば、ストレスに起因する気管支喘息、過喚起症候群、本態性高血圧症、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)、胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、心因性嘔吐、単純性肥満症、糖尿病、筋収縮性頭痛、痙性斜頚、書痙、慢性蕁麻疹、円形脱毛症、慢性関節リウマチ、腰痛症、夜尿症、心因性インポテンス、眼精疲労、本態性眼瞼痙攣、メニエール病、顎関節症等を挙げることができる。さらに、慢性的なストレスによってコルチゾールが過剰に分泌され、生体内におけるコルチゾール量が増大すると、クッシング病、クッシング症候群、異所性ACTH産生腫瘍、異所性CRH産生腫瘍等が発症するおそれもある。
本実施形態において「抽出物」には、上記植物を抽出原料として得られる抽出液、当該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。
本実施形態において使用される抽出原料は、セキセツソウ(学名:Centella asiatica)、カニナバラ(学名:Rosa canina)、ソウハクヒ(生薬名)、ムクロジ(学名:Sapindus mukorossi)、クジン(生薬名)、オノニス(学名:Ononis spinosa L.)、キラヤ(学名:Quillaja saponaria)、テンニンカ(学名:Rhodomyrtus tomentosa (Ait.) Hassk.)、シャクヤク(学名:Paeonia lactiflora)、ビワ(学名:Eriobotrya japonica Lindley)、レモン(学名:Citrus limon L. Burm.f.)、ショウキョウ(生薬名)、カンゾウ及びエゴマ(学名:Perilla frutescens)である。
セキセツソウ(Centella asiatica)は、セリ科ボタン属に属する多年草であって、本州西南部、四国、九州、沖縄、朝鮮半島、台湾、中国等に分布しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るセキセツソウの構成部位としては、例えば、花部、根部、葉部、茎部、枝部等が挙げられ、好ましくは葉部又は茎部である。
カニナバラ(Rosa canina)は、バラ科バラ属に属する常緑木本であり、ヨーロッパ、北アフリカ、西アジア等の地域に自生し、また世界で広く栽培されており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るカニナバラの構成部位としては、例えば、葉部、茎部、花部、果実部等の地上部、根部又はこれらの部位の混合物等が挙げられ、好ましくは、果実部である。カニナバラの果実部は、ローズヒップとも呼ばれ、食用油の原料等として広く用いられている。
ソウハクヒ(生薬名)は、中国等に分布している落葉高木であるクワ科クワ属に属するマグワ(学名:Morus alba L.)の根皮部であり、これらの地域から容易に入手することができる。ソウハクヒは、従来、消炎、利尿、解熱、鎮痛薬等として使用されている。
ムクロジ(Sapindus mukorossi)は、ムクロジ科ムクロジ属に属する落葉高木であり、東アジアから東南アジア・インドの温帯域に分布しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るムクロジの構成部位としては、例えば、花部、蕾部、果実部、果皮部、種子部、種皮部、茎部、葉部、枝部、枝葉部、幹部、樹皮部、根部、根茎部、根皮部又はこれらの混合物等が挙げられ、好ましくは、果皮である。
クジンは(生薬名)は、日本、韓国、中国各地に分布しているマメ科クララ属に属する多年生草本であるクララ(学名:Sophora flavescens Aiton)の根部であり、これらの地域から容易に入手することができる。クジンは、従来、健胃、利尿、解熱、鎮痛薬等として使用されている。
オノニス(Ononis spinosa L.)は、マメ科ハリモクシュク属に属する半低木であって、アジア、ヨーロッパに広く分布しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るオノニスの構成部位としては、例えば、葉部、茎部、花部等の地上部、根茎部、根部等の地下部、種子、全草又はこれらの部位の混合物が挙げられるが、好ましくは根部である。
キラヤ(Quillaja saponaria)は、バラ科キラヤ属に属する常緑の小高木であって、南米のチリ、ボリビア、ペルー地域に自生しており、これらの地域から容易に入手可能である。キラヤの樹皮部には、タンニンやトリテルペン系サポニンが含まれている。キラヤのサポニン(キラヤサポニン)は、他の植物から得られるサポニンと比較して、優れた界面活性及び均質性を持つことで知られており、食品の乳化剤、ビタミンE、香料の可溶化、歯磨や飲料の発泡剤、トイレタリー商品、写真フィルム等の工業分野でも広く利用されている。キラヤの抽出部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、葉部、枝部、幹部、樹皮部、花部、果実部、根部などが挙げられるが、好ましくは樹皮部である。
テンニンカ(Rhodomyrtus tomentosa (Ait.) Hassk.)は、フトモモ科に属する常緑低木であって、東南アジアの熱帯から亜熱帯域等の地域に分布しており、日本では沖縄等に自生しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るテンニンカの構成部位としては、例えば、葉部、枝部、樹皮部、幹部、茎部、果実部、花部等の地上部、根部又はこれらの部位の混合物等が挙げられるが、好ましくは果実部である。
シャクヤク(Paeonia lactiflora)は、ボタン科に属する多年草であって、アジア大陸北東部に広く分布しており、これらの地域から容易に入手することができる。シャクヤクの高さは、約60cmであり、初夏に紅又は白色などのボタンに似た大型の花が咲く。薬用部位は根部であり、消炎剤、鎮痛剤、抗菌剤、止血剤、及び抗けいれん剤として広く用いられている。抽出原料として使用し得るシャクヤクの構成部位としては、例えば、葉部、枝部、根部、樹皮部、茎部、果実部等が挙げられ、好ましくは根部である。
ビワ(Eriobotrya japonica Lindley)は、バラ科ビワ属に属する常緑高木であって、中国南西部原産であり、長崎、千葉、鹿児島等で栽培されており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得る部位としては、例えば、葉部、幹部、枝部、花部、果実部、種子部、根部又はこれらの部位の混合物等が挙げられるが、好ましくは葉部である。
レモン(Citrus limon L. Burm.f.)は、ミカン科ミカン属に属する常緑低木である。抽出原料として使用し得る部位としては、例えば、葉部、茎部、花部、果実部、果皮部、果汁、種子、地上部又はこれらの混合物が挙げられるが、好ましくは果実部である。
ショウキョウ(生薬名)は、日本、韓国、中国各地に分布しているショウガ科ショウガ属に属する多年生草本であるショウガ(学名:Zingiber officinale Roscoe)の根茎部であって、これらの地域から容易に入手することができる。
カンゾウは、マメ科グリチルリーザ(Glycyrrhiza)属に属する多年生草本である。カンゾウには、グリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)、グリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)、グリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)、グリチルリーザ・アスペラ(Glychyrrhiza aspera)、グリチルリーザ・ユーリカルパ(Glychyrrhiza eurycarpa)、グリチルリーザ・パリディフロラ(Glychyrrhiza pallidiflora)、グリチルリーザ・ユンナネンシス(Glychyrrhiza yunnanensis)、グリチルリーザ・レピドタ(Glychyrrhiza lepidota)、グリチルリーザ・エキナタ(Glychyrrhiza echinata)、グリチルリーザ・アカンソカルパ(Glychyrrhiza acanthocarpa)等、様々な種類のものがある。これらのうち、いずれの種類のカンゾウを抽出原料として使用してもよいが、特にグリチルリーザ・グラブラ(Glychyrrhiza glabra)、グリチルリーザ・ウラレンシス(Glychyrrhiza uralensis)、及びグリチルリーザ・インフラータ(Glychyrrhiza inflata)を抽出原料として使用することが好ましい。抽出原料として使用し得るカンゾウの構成部位としては、例えば、葉部、枝部、樹皮部、幹部、茎部、果実部、種子部、花部、根部、根茎部又はこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは葉部、根部又は根茎部である。
エゴマ(Perilla frutescens)は、シソ科シソ属に属する一年草であって、インド、中国南部原産で、中国、朝鮮、日本、東南アジア等に広く分布しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るエゴマの構成部位としては、例えば、葉部、茎部、花部、蕾部、果実部、果皮部、果核部、地上部部、全草部又はこれらの混合物等が挙げられ、好ましくは葉部である。
上記抽出原料からの抽出物に含まれるコルチゾール量低減作用を有する物質の詳細は不明であるが、植物の抽出等に一般に用いられている抽出方法によって、上記抽出原料からコルチゾール量低減作用を有する抽出物を得ることができる。なお、抽出物には、抽出処理によって抽出原料から得られる抽出液、抽出液の希釈液もしくは濃縮液、抽出液を乾燥して得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物もしくは精製物のいずれもが含まれる。
上記抽出物は、抽出原料を乾燥した後、そのまま、または粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより得ることができる。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、ヘキサン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、植物の極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
抽出に用いられる溶媒としては、水、親水性有機溶媒、またはこれらの混合物等が挙げられ、室温または溶媒の沸点以下の温度で使用することが好ましい。抽出原料に含まれるコルチゾール量低減作用を有する成分は、極性溶媒を抽出溶媒とする抽出処理によって容易に抽出することができる。
抽出溶媒として使用し得る水としては、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、濾過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。したがって、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1~5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2~5の多価アルコール等が挙げられる。
2種以上の極性溶媒の混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、水と低級脂肪族アルコールとの混合液を使用する場合には水10容量部に対して低級脂肪族アルコール1~90容量部を混合することが好ましい。水と低級脂肪族ケトンとの混合液を使用する場合には、水10容量部に対して低級脂肪族ケトン1~40容量部を混合することが好ましい。水と多価アルコールとの混合液を使用する場合には、水10容量部に対して多価アルコール1~90容量部を混合することが好ましい。
抽出処理は、抽出原料に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特殊な抽出方法を採用する必要はなく、室温または還流加熱下で抽出することができる。例えば、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料を投入し、必要に応じて撹拌しながら、30分~4時間静置して可溶性成分を溶出した後、濾過して固形物を除去することにより抽出物を得ることができる。得られた抽出液から抽出溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られ、この濃縮物をさらに乾燥することにより乾燥物が得られる。抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合には50~95℃で1~4時間程度である。また、抽出溶媒として水とエタノールとの混合溶媒を用いた場合には、40~80℃で30分~4時間程度である。
以上のようにして得られた抽出液は、該抽出液の希釈液もしくは濃縮液、該抽出液の乾燥物、またはこれらの粗精製物もしくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
なお、得られた抽出液はそのままでも抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物の有効成分として使用することができるが、濃縮液または乾燥物としたもののほうが好ましい。乾燥物を得るにあたっては、吸湿性を改善するためにデキストリン、シクロデキストリン等のキャリアーを添加してもよい。
また、上記抽出物は特有の匂いと味を有しているため、その生理活性の低下を招かない範囲で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも可能であるが、化粧料等に添加する場合には大量に使用するものではないから、未精製のままでも実用上支障はない。精製は、例えば活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等によって行うことができる。
以上のようにして得られるセキセツソウ抽出物、カニナバラ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ムクロジ抽出物、クジン抽出物、オノニス抽出物、キラヤ抽出物、テンニンカ抽出物、シャクヤク抽出物、ビワ抽出物、レモン抽出物、ショウキョウ抽出物、カンゾウ抽出物及びエゴマ抽出物は、抗ストレス作用を有しているため、その作用を利用して抗ストレス用組成物の有効成分として用いられ得る。
セキセツソウ抽出物、カニナバラ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ムクロジ抽出物、クジン抽出物、オノニス抽出物、キラヤ抽出物、テンニンカ抽出物、シャクヤク抽出物、ビワ抽出物、レモン抽出物、ショウキョウ抽出物、カンゾウ抽出物及びエゴマ抽出物が有する抗ストレス作用は、例えば、コルチゾール量低減作用に基づいて発揮される。ただし、上記抽出物が有する抗ストレス作用は、上記コルチゾール量低減作用に基づいて発揮される抗ストレス作用に限定されるものではない。また、上記抽出物は、そのコルチゾール量低減作用を利用して、コルチゾール量低減用組成物の有効成分として使用してもよい。
なお、本実施形態に係る抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物においては、セキセツソウ抽出物、カニナバラ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ムクロジ抽出物、クジン抽出物、オノニス抽出物、キラヤ抽出物、テンニンカ抽出物、シャクヤク抽出物、ビワ抽出物、レモン抽出物、ショウキョウ抽出物、カンゾウ抽出物及びエゴマ抽出物のうちのいずれか1種を上記有効成分として用いてもよいし、それらのうちの2種以上を混合して上記有効成分として用いてもよい。上記抽出物のうちの2種以上を混合して有効成分として用いる場合、その配合比は、それらの作用の程度に応じて適宜決定されればよい。
本実施形態に係る抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物は、セキセツソウ抽出物、カニナバラ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ムクロジ抽出物、クジン抽出物、オノニス抽出物、キラヤ抽出物、テンニンカ抽出物、シャクヤク抽出物、ビワ抽出物、レモン抽出物、ショウキョウ抽出物、カンゾウ抽出物及びエゴマ抽出物から選ばれる1種又は2種以上を製剤化したものであってもよい。
上記抽出物は、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容し得るキャリアーその他任意の助剤を用いて、常法に従い、粉末状、顆粒状、液状等の任意の剤形に製剤化することができる。この際、助剤としては、例えば、賦形剤、安定剤、矯臭剤等を用いることができる。上記抽出物を製剤化した抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物の形態としては、例えば、軟膏剤、外用液剤等が挙げられる。
本実施形態に係る抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物は、セキセツソウ抽出物、カニナバラ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ムクロジ抽出物、クジン抽出物、オノニス抽出物、キラヤ抽出物、テンニンカ抽出物、シャクヤク抽出物、ビワ抽出物、レモン抽出物、ショウキョウ抽出物、カンゾウ抽出物及びエゴマ抽出物が有するコルチゾール量低減作用を通じて、生体内におけるコルチゾール量を低減させることができる。これにより、ストレスに起因する種々の疾患等を予防・改善することができる。ただし、本実施形態に係る抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物は、これらの用途以外にもコルチゾール量低減作用を発揮する意義のあるすべての用途に用いることができる。
また、セキセツソウ抽出物、カニナバラ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ムクロジ抽出物、クジン抽出物、オノニス抽出物、キラヤ抽出物、テンニンカ抽出物、シャクヤク抽出物、ビワ抽出物、レモン抽出物、ショウキョウ抽出物、カンゾウ抽出物及びエゴマ抽出物は、そのコルチゾール量低減作用を利用して、コルチゾール過剰に起因する疾患・症状等の予防、治療又は改善剤(例えば、ストレスに起因する気管支喘息、過喚起症候群、本態性高血圧症、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)、胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、心因性嘔吐、単純性肥満症、糖尿病、筋収縮性頭痛、痙性斜頚、書痙、慢性蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、慢性関節リウマチ、腰痛症、夜尿症、心因性インポテンス、眼精疲労、本態性眼瞼痙攣、メニエール病、顎関節症、クッシング病、クッシング症候群、異所性ACTH産生腫瘍、異所性CRH産生腫瘍等の予防、治療又は改善剤等)の有効成分として用いることもできる。
本実施形態に係るコルチゾール量低減用組成物は、生体内におけるコルチゾール量を低減させることができる。コルチゾールは、生体内においてコレステロールから合成される。このコルチゾールは、11β-水酸化ステロイド脱水素酵素II型(11β-hydroxysteroid dehydrogenase Type 2,11β-HSD2)の作用によりコルチゾンに変換される。一方、コルチゾンは、11-β-水酸化ステロイド脱水素酵素I型(11β-hydroxysteroid dehydrogenase Type 1,11β-HSD1)の作用によりコルチゾールに変換される。本実施形態に係るコルチゾール量低減用組成物が、コルチゾールからコルチゾンへの変換を促進するのか、コルチゾンからコルチゾールへの変換を阻害するのか等、具体的な作用メカニズムは不明であるが、後述する試験例からも明らかなように、生体内におけるコルチゾール量を低減することができる。
本実施形態に係る抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物の患者に対する投与方法としては、皮下組織内投与、筋肉内投与、静脈内投与、経口投与、経皮投与等が挙げられるが、疾患の種類に応じて、その予防・治療等に好適な方法を適宜選択すればよい。また、本実施形態に係る抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物の投与量も、疾患の種類、重症度、患者の個人差、投与方法、投与期間等によって適宜増減すればよい。
本実施形態に係る抗ストレス用組成物又はコルチゾール量低減用組成物は、優れた抗ストレス作用又はコルチゾール量低減作用を有するため、例えば、皮膚外用剤等に配合するのに好適である。この場合に、上記抽出物をそのまま配合してもよいし、上記抽出物から製剤化した抗ストレス用組成物又はコルチゾール量低減用組成物を配合してもよい。
ここで、皮膚外用剤としては、その区分に制限はなく、後述する皮膚化粧料のほか、経皮的に使用される医薬部外品、医薬品等を幅広く含むものである。
また、本実施形態に係る抗ストレス用組成物又はコルチゾール量低減用組成物は、優れた抗ストレス作用又はコルチゾール量低減作用を有するので、これらの作用機構に関する研究のための試薬としても好適に利用することができる。
なお、本実施形態に係る抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物はヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することも可能である。
〔皮膚化粧料〕
上述した本実施形態に係る抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物は、それらに含まれるセキセツソウ抽出物、カニナバラ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ムクロジ抽出物、クジン抽出物、オノニス抽出物、キラヤ抽出物、テンニンカ抽出物、シャクヤク抽出物、ビワ抽出物、レモン抽出物、ショウキョウ抽出物、カンゾウ抽出物及びエゴマ抽出物による抗ストレス作用及びコルチゾール量低減作用を奏するため、皮膚化粧料に好適に配合され得る。この場合において、当該皮膚化粧料には、上記抽出物をそのまま配合してもよいし、上記抽出物から製剤化した抗ストレス用組成物又はコルチゾール量低減用組成物を配合してもよい。
上記抽出物、又は上記抗ストレス用組成物若しくはコルチゾール量低減用組成物を配合し得る皮膚化粧料としては、例えば、軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、ファンデーション等が挙げられる。
上記抽出物、又は上記抗ストレス用組成物若しくはコルチゾール量低減用組成物を皮膚化粧料に配合する場合、その配合量は、皮膚化粧料の種類に応じて適宜調整することができるが、好適な配合率は、約0.0001~10質量%であり、特に好適な配合率は約0.001~1質量%である。
本実施形態に係る皮膚化粧料は、上記抽出物が有する抗ストレス作用又はコルチゾール量低減作用を妨げない限り、通常の化粧料の製造に用いられる主剤、助剤またはその他の成分、例えば、収斂剤、殺菌・抗菌剤、美白剤、紫外線吸収剤、保湿剤、細胞賦活剤、消炎・抗アレルギー剤、抗酸化・活性酸素除去剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料等を併用することができる。このように併用することで、より一般性のある製品となり、また、併用された他の有効成分との間の相乗作用が通常期待される以上の優れた効果をもたらすことがある。
上記抽出物、又は上記抗ストレス用組成物若しくはコルチゾール量低減用組成物は、皮膚化粧料に配合されることにより、抗ストレス作用又はコルチゾール量低減作用を化粧料に付与することができる。
本実施形態に係る皮膚化粧料は、上記抽出物が有する抗ストレス作用又はコルチゾール量低減作用を通じて、コルチゾール過剰に起因する疾患・症状等の予防又は改善の用途に用いられ得る。
〔飲食品〕
本実施形態に係る飲食品は、上記抽出物が配合されるものである。本実施形態に係る飲食品には、上記抽出物がそのまま配合されてもよいし、上記抽出物から製剤化した抗ストレス用組成物又はコルチゾール量低減用組成物が配合されてもよい。
ここで、飲食品とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口または消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品等の区分に制限されるものではない。したがって、本実施形態に係る「飲食品」は、経口的に摂取される一般食品、健康食品(機能性飲食品)、保健機能食品(特定保健用食品,栄養機能食品,機能性表示食品)、医薬部外品、医薬品等を構成する組成物を幅広く含むものである。本実施形態に係る飲食品は、当該飲食品又はその包装に上記抽出物が有する好ましい作用(抗ストレス作用、コルチゾール量低減作用)が表示されるものであってもよいし、当該飲食品は、保健機能食品(特定保健用食品,機能性表示食品、栄養機能食品)、医薬部外品又は医薬品であってもよい。
上記抽出物、又は上記抽出物から製剤化した抗ストレス用組成物若しくはコルチゾール量低減用組成物を飲食品に配合する場合、それらにおける有効成分の配合量は、使用目的、症状、性別等を考慮して適宜変更することができるが、添加対象となる飲食品の一般的な摂取量を考慮して、成人1日あたりの抽出物摂取量が約1~1000mgになるようにするのが好ましい。なお、添加対象飲食品が顆粒状、錠剤状又はカプセル状の形態である場合、上記抽出物、又は上記抽出物から製剤化した抗ストレス用組成物若しくはコルチゾール量低減用組成物の添加量は、添加対象飲食品に対して通常0.1~100質量%であり、好ましくは5~100質量%である。
本実施形態に係る飲食品は、上記抽出物の活性を妨げないような任意の飲食品に、上記抽出物、又は上記抽出物から製剤化した抗ストレス用組成物若しくはコルチゾール量低減用組成物を配合したものであってもよいし、上記抽出物を主成分とする栄養補助食品であってもよい。
本実施形態に係る飲食品を製造する際には、例えば、デキストリン、デンプン等の糖類;ゼラチン、大豆タンパク、トウモロコシタンパク等のタンパク質;アラニン、グルタミン、イソロイシン等のアミノ酸類;セルロース、アラビアゴム等の多糖類;大豆油、中鎖脂肪酸トリグリセリド等の油脂類などの任意の助剤を添加して任意の形状の飲食品とすることができる。
上記抽出物を配合可能な飲食品は特に限定されないが、その具体例としては、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調整用粉末を含む);アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、チューインガム、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;スープ、シチュー、サラダ、惣菜、漬物;その他種々の形態の健康・栄養補助食品;錠剤、カプセル剤、ドリンク剤等が挙げられる。これらの飲食品に上記抽出物を配合するときには、通常用いられる補助的な原料や添加物を併用することができる。
以下、試験例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の試験例等に何ら限定されるものではない。
〔製造例1〕セキセツソウ抽出物の製造
セキセツソウの葉部及び茎部100gを95容量%エタノール1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、セキセツソウ抽出物5gを得た(試料1)。
〔製造例2〕カニナバラ抽出物の製造
カニナバラの果実部100gを100容量%1,3-ブチレングリコール1200mLに投入して14時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、カニナバラ抽出物30gを得た(試料2)。
〔製造例3〕ソウハクヒ抽出物の製造
マグワの根皮部(ソウハクヒ)100gを50容量%1,3-ブチレングリコール1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、ソウハクヒ抽出物7gを得た(試料3)。
〔製造例4〕ムクロジ抽出物の製造
ムクロジの果皮部100gを70容量%エタノール1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、ムクロジ抽出物27gを得た(試料4)。
〔製造例5〕クジン抽出物の製造
クララの根部(クジン)100gを90容量%エタノール1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、クジン抽出物12gを得た(試料5)。
〔製造例6〕オノニス抽出物の製造
オノニスの根部100gを50容量%1,3-ブチレングリコール1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、オノニス抽出物10gを得た(試料6)。
〔製造例7〕キラヤ抽出物の製造
キラヤの樹皮部100gを精製水1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、キラヤ抽出物4gを得た(試料7)。
〔製造例8〕テンニンカ抽出物の製造
テンニンカの果実部100gを80容量%エタノール1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、テンニンカ抽出物2gを得た(試料8)。
〔製造例9〕シャクヤク抽出物の製造
シャクヤクの根部100gを50容量%1,3-ブチレングリコール1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、シャクヤク抽出物20gを得た(試料9)。
〔製造例10〕ビワ抽出物の製造
ビワの葉部100gを80容量%エタノール1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、ビワ抽出物14gを得た(試料10)。
〔製造例11〕レモン抽出物の製造
レモンの果実部100gを50容量%1,3-ブチレングリコール1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、レモン抽出物3gを得た(試料11)。
〔製造例12〕ショウキョウ抽出物の製造
ショウガの根茎部(ショウキョウ)100gを70容量%エタノール1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、ショウキョウ抽出物5gを得た(試料12)。
〔製造例13〕カンゾウ葉部抽出物の製造
カンゾウの葉部100gを70容量%エタノール1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、カンゾウ葉部抽出物5gを得た(試料13)。
〔製造例14〕カンゾウ根部抽出物の製造
カンゾウの根部及び根茎部100gを精製水1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、カンゾウ根部抽出物5gを得た(試料14)。
〔製造例15〕エゴマ抽出物の製造
エゴマの葉部100gを30容量%エタノール1500mLに投入して2時間加熱還流抽出し、減圧下にて溶媒を留去することで、エゴマ抽出物6gを得た(試料15)。
〔試験例1〕コルチゾール量低減作用試験
上記抽出物(試料1~15)を被験試料として用いて、以下のようにしてコルチゾール量低減作用を試験した。
正常ヒト新生児表皮角化細胞(NHEK)を、正常ヒト表皮角化細胞増殖培地(KGM)を用いて培養した後、トリプシン処理により回収した。回収した細胞を1×10cells/mLの細胞密度になるようにKGMで希釈した後、24ウェルプレートに1ウェルあたり500μLずつ播種し、1日間培養した。培養終了後、細胞をPBSで2回洗浄し、ハイドロコルチゾン無添加KGM(KGM-HC)で溶解した被験試料(試料濃度は表1を参照)を各ウェルに250μL添加し、最終濃度1μmol/LでKGM-HCに溶解したコルチゾンを250μL加え、24時間培養した。培養終了後、各ウェルの培地中のコルチゾール量をELISA法により測定した。なお、培養上清採取後に下記WSTアッセイ法を行い、細胞生存率を求めた。ELISA法により測定されたコルチゾール量は、細胞生存率で細胞あたりの濃度に補正した。
(WSTアッセイ法)
培養上清採取後にWST-8溶液を各ウェルに20μL添加し、2時間培養した後に、波長460nmにおける吸光度を測定した。同時に濁度として波長650nmにおける吸光度を測定し、両者の差をもってホルマザン生成量とし、細胞生存率を算出した。
測定結果から、下記式によりコルチゾール量低減率(%)を求めた。
コルチゾール量低減率(%)=(1-A/B)×100
式中、Aは「被験試料添加時の細胞あたりのコルチゾール濃度」を表し、Bは「被験試料無添加時の細胞あたりのコルチゾール濃度」を表す。
結果を表1に示す。
Figure 2024040556000001
表1に示すように、セキセツソウ抽出物、カニナバラ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ムクロジ抽出物、クジン抽出物、オノニス抽出物、キラヤ抽出物、テンニンカ抽出物、シャクヤク抽出物、ビワ抽出物、レモン抽出物、ショウキョウ抽出物、カンゾウ抽出物及びエゴマ抽出物は、優れたコルチゾール量低減作用を有することが確認された。
本実施形態に係る抗ストレス用組成物及びコルチゾール量低減用組成物は、ストレスに起因する種々の疾患等の予防・改善に大きく貢献することができる。

Claims (2)

  1. セキセツソウ抽出物、カニナバラ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ムクロジ抽出物、クジン抽出物、オノニス抽出物、キラヤ抽出物、テンニンカ抽出物、シャクヤク抽出物、ビワ抽出物、レモン抽出物、ショウキョウ抽出物、カンゾウ抽出物及びエゴマ抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有することを特徴とする抗ストレス用組成物。
  2. セキセツソウ抽出物、カニナバラ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ムクロジ抽出物、クジン抽出物、オノニス抽出物、キラヤ抽出物、テンニンカ抽出物、シャクヤク抽出物、ビワ抽出物、レモン抽出物、ショウキョウ抽出物、カンゾウ抽出物及びエゴマ抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有することを特徴とするコルチゾール量低減用組成物。
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