JP2024039110A - 紙石鹸及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、水系石鹸液を安定して塗布することができる水分散性基紙を提案し、使用時の泡立ちが良好でザラツキ感を抑え、使用感に優れる紙石鹸を提供することを目的とする。【解決手段】木材パルプとアルカリ化された繊維状カルボキシメチルセルロースからなる基紙において、木材パルプを60重量%以上90重量%未満含有し、かつ木材パルプが広葉樹晒クラフトパルプと針葉樹晒クラフトパルプからなり、広葉樹晒クラフトパルプを40重量%以上90重量%未満含有した水分散性の基紙に界面活性剤を主成分とした石鹸液を塗布することで、使用感に優れる紙石鹸を提供することができる。【選択図】 なし

Description

本発明は、木材パルプとアルカリ化された繊維状カルボキシメチルセルロースからなる紙基に液状石鹸を含む塗布層を設けた紙石鹸及びその製造方法に関する。
従来、水溶紙に石鹸成分を塗布した紙石鹸が提供されている。
特許文献1には、水溶紙に界面活性剤(石鹸液)を塗布した紙石鹸の製造方法が提案されている。これによると、基紙となる水溶紙に水系の石鹸液を直接塗布すると基紙が溶解する、また塗布できたとしても乾燥後に基材が凸凹になってしまう問題が発生することから、界面活性剤をメタノール溶液で塗布する方法が示されている。
また特許文献2には、カルボキシメチルセルロースアルカリ塩と木材パルプからなる水溶紙に液状石鹸と保湿成分を含浸塗布後、乾燥した紙石鹸が示されている。
特開昭54-43904号公報 特開2003-73700号公報
これらの文献において紙石鹸の基紙は水溶紙と示されているが、実際には水に速やかに分散する水分散紙(水解紙ともいう)であり、完全に水へ溶解する紙ではない。従って、このような水へ分散する基紙に、泡立ちが満足される程度の量の石鹸液を塗布することは、基紙が石鹸液中の水によって一部が溶解して崩壊するためシート形状を保つことが大変難しく、安定して生産することが困難であった。
そのため、特許文献1では、界面活性剤をメタノールのような有機溶剤へ溶解して基紙である水溶紙へ塗布することが示されているが、この場合、塗布後の石鹸液を乾燥させるために防爆型の乾燥設備を有する特殊な製造装置が必要であり、また有機溶剤を使用するため製造コストが高くなり、さらに環境に対して多大な負荷を与えることが懸念される。
また、特許文献2に記載の基紙(水分散紙)は、水溶性カルボキシメチルセルロース(CMC-Na)の含有量が70~90重量部と非常に多い。基紙中に存在する水溶性のCMC-Na含有量が多い方が水分散性は良好である。しかし一方で、基紙を製造する工程で基紙中の水不溶性のカルボキシメチルセルロース(CMC-H)を水溶性のCMC-Naに変換させるためにアルカリ水溶液を付与させるアルカリ化処理を行う過程で、基紙中のCMC-H含有量が多いため、アルカリ化処理中にアルカリ化(Na置換)されたCMC-Na部分が溶けて、基紙の強度低下が顕著に発現し紙切れが発生する。
つまり、特許文献2に記載の基紙はCMC-Na含有量が非常に多いことから、基紙(水分散紙)の製造自体が極めて困難であり、特殊な方法でこの基紙が製造できたとしても、これに水系あるいは水/アルコール系の石鹸液を塗布することは、含有水分で基紙がダメージを受けて紙切れするため安定した製造が困難である。
安定して基紙(水分散紙)を製造するためには、非水溶性である木材パルプの含有量を増やしてアルカリ化処理工程での紙切れを抑制するとともに、基紙の湿潤強度を上げて石鹸液を安定して塗布できるように基紙を設計する必要がある。ただし、木材パルプ含有量を多くした基紙を用いて製造した紙石鹸は、水で泡立てながら手指などを洗浄する際に、水に溶けない木材パルプの繊維残渣が手のひらに残り、この繊維が絡み合ってダマが発生するため、これが原因でザラツキ感を感じてしまい使用感が劣るという課題があった。
そこで、本願発明では、水分散性及び水系石鹸液の塗工適性に優れた水分散紙を提供し、これを基紙とすることで使用感に優れた紙石鹸を提供することを課題とする。
発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、木材パルプとアルカリ化された繊維状カルボキシセルロースの適正な配合、坪量からなる水分散性の基紙に石鹸液を付与することで、泡立ちが良好で、ダマの発生によるザラツキ感を抑えて使用感の良好な紙石鹸が得られることを見出した。すなわち、前記課題は以下の本発明によって解決される。
(1)木材パルプ及びアルカリ化された繊維状カルボキシメチルセルロースを含有する坪量50g/m未満の基紙上に界面活性剤を含有する石鹸液層を有する紙石鹸であって、
前記基紙が木材パルプを90重量%未満含有し、
木材パルプ100重量%に対して針葉樹晒クラフトパルプが60重量%以下であり、
前記石鹸液層の乾燥塗布量が13g/m以上である紙石鹸。
(2)基紙の木材パルプが広葉樹晒クラフトパルプと針葉樹晒クラフトパルプを含有し、
前記広葉樹晒クラフトパルプの含有率が木材パルプ100重量%に対して40重量%以上90重量%未満である(1)に記載の紙石鹸
(3)基紙の坪量が20g/m以上である(1)または(2)に記載の紙石鹸
(4)石鹸液がカリウム石鹸素地である(1)または(2)に記載の紙石鹸
(5)石鹸液の乾燥塗布量が18g/m未満である請求項1または2に記載の紙石鹸。
(6)アルカリ化カルボキシメチルセルロース繊維がエーテル化度0.2以上0.6以下である(1)または(2)に記載の紙石鹸。
(7)木材パルプ及びアルカリ化された繊維状カルボキシメチルセルロースを含有する基紙上に界面活性剤を含有する石鹸液を塗布する紙石鹸の製造方法。
本発明の方法によれば、水分散性が良好で水系石鹸液の塗工性に優れた水分散紙を紙石鹸の基紙として提供することができ、本発明によれば、紙石鹸を使用する際に、充分な泡立ちが得られ、かつ基紙の水分散性がよく使用感に優れた紙石鹸を提供することができる。
本発明の紙石鹸は基紙に水分散紙を使用し、基紙上に水系の石鹸液を塗布することで得ることができる。
(基紙となる水分散紙)
本発明の基紙(水分散紙)は、少なくとも木材パルプとアルカリ化された繊維状カルボキシメチルセルロースを含有する。木材パルプとしては、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)とNBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)、溶解パルプ、マーセル化パルプなどを使用することができるが、LBKPやNBKPを使用することが好ましく、繊維長が短く絡みにくいLBKPを使用することがより好ましい。木材パルプのカナダ標準ろ水度(フリーネス)(JIS P 8121:1995「パルプのろ水度試験方法」)で、200mlCSF以上750mlCSF以下、より好ましくは350mlCSF以上720mlCSF以下、更に好ましくは500mlCSF以上700mlCSF以下である。叩解が進む(ろ水度が低くなる)と、繊維のフィブリル化、切断、内部膨潤が多くなり、基紙の密度、強度、平滑度が高くなる一方で、水分散性は低下する。
本願においては、基紙は、少なくとも木材パルプ及びアルカリ化された繊維状カルボキシメチルセルロースを含み、木材パルプの含有量は、木材パルプ及びアルカリ化された繊維状カルボキシメチルセルロースの合計(100重量%)に対して90重量%未満含有する。つまり、アルカリ化された繊維状カルボキシメチルセルロースを10重量%以上とすることが必要であり、この時、紙石鹸として使用した際にダマが発生しにくく使用感が向上する。また、木材パルプの含有量を60重量%以上90重量%未満とすることが好ましく、より好ましくは60重量%以上80重量%以下である。60重量%以上とすることで石鹸液の塗布性が向上し、80重量%未満とすることで紙石鹸として使用した際のダマの発生が更に抑制することができる。
また、全木材パルプ100重量%に対して、LBKP含有量は40重量%以上90重量%未満であることが好ましい。LBKPの含有量が40重量%未満ではパルプ繊維長の長いNBKP含有量が多くなり、得られる紙の強度が高くなるため石鹸液の塗布の際の紙切れ(断紙)の抑制には有利であるものの、紙石鹸として使用する際に繊維残渣によるダマが発生し易くなる。
LBKPの含有量が90重量%を超えると、得られる紙の強度が低くなるため石鹸液を塗布の際に断紙が発生し易くなり加工性が劣る。
アルカリ化前の繊維状カルボキシメチルセルロースは、天然セルロース繊維、再生セルロース繊維、精製セルロース繊維を公知の方法でカルボキシメチル化したものであり水に不溶性である。この繊維状カルボキシメチルセルロースのエーテル化度は、得られる基紙の水分散性能や製造過程でのアルカリ化処理による抄紙性能の点から0.2以上0.6以下、好ましくは0.4以上0.6以下であり、基紙中のアルカリ化前の繊維状カルボキシメチルセルロース配合量は木材パルプ100重量%に対して10重量%以上40重量%未満である。
木材パルプと繊維状カルボキシメチルセルロースを混合した抄紙原料を公知の製紙技術によってシート化した後、アルカリ化剤を用いて繊維状カルボシキアルキルセルロースをアルカリ化する。この工程により、基紙中の水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロース(CMC-H)が中和反応により水溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロース(CMC-Na)に変換されることで、水中で繊維が膨潤、離解し易くなり、水分散性を有する基紙となる。
基紙の坪量は50g/m2未満であることが必要である。坪量が50g/m2を超えると紙力が強くなるため紙石鹸の安定製造には有利ではあるものの、紙石鹸中の木材パルプ量が多くなるため紙石鹸を使用する際のダマの発生によるザラツキ感が顕著となり、さらには手洗い時に界面活性剤を含んだままのダマが手中からこぼれて落下することがあり、このため泡立ち不良となり使用感が悪化することがある。
また、基紙の坪量は、20g/m2以上であることが好ましく、坪量を20g/m2未満となると紙力が低くなるため、基紙自身の製造が困難になり、また石鹸液を塗布する際に断紙や乾燥時の紙裂けが顕著に発生する。
(石鹸液)
本発明に使用する石鹸液は液状であり、脂肪酸カリウム塩からなるカリウム石鹸素地が30%以上の配合量で水に溶解した水溶液である。脂肪酸カリウム塩としては、高級脂肪酸のカリウム塩であれば特に限定されない。具体例としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノレン酸、などの高級脂肪酸カリウム塩が挙げられるが、これらの中でも、高温、低温環境下での安定性(不溶物が発生しない)、起泡性、泡持続性の点でラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸のカリウム塩が好ましい。これらの脂肪酸カリウム塩は1種単独、あるいは2種以上を組合せて配合されていてもよい。
石鹸液には必要に応じてエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)塩などのキレート剤、塩化カリウムや塩化ナトリウムなどの電解質、クエン酸ナトリウムやトリポリリン酸ナトリウムなどの洗浄力向上成分、また洗浄後の皮膚に保湿性を付与するためにグリセリンやプロピレングリコールなどの保湿剤、そして香料、色素などが含まれていてもよい。さらに昨今の社会情勢から、殺菌剤を含む石鹸液が好ましく、例えば、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジウム、ヨードチンキ、トリクロサンなどを含むことが好ましいが、殺菌効果が高い医薬品である軟膏や傷消毒薬、またその他制汗剤、薬用石けん、薬用はみがき、ハンドソープなどに使用されることが多く、実績のあるイソプロピルメチルフェノールがより好ましい。
石鹸液の塗布量は、乾燥後で13g/m以上であることが必要であり、14g/m以上であることが好ましい。塗布量が13g/m未満の場合、泡立ちが不足するため好ましくない。また、18g/m未満であることが好ましく、16g/m未満がさらに好ましい。塗布量が18g/m以上の場合、石鹸液中の水分により塗布時に基紙の破れが発生したり、裏抜けによる塗工マシンの汚れが発生して生産性が悪くなる。また、水含有量の多い石鹸水や塗布量が多い場合には、基紙が破れて崩壊(紙切れ)する場合がある。この場合は石鹸液の重量に対して10%~20%程度のイソプロピルアルコール等のアルコール系有機溶剤を補助的に添加して塗布する、あるいは石鹸水を複数回に分けて少量ずつ塗布し乾燥させることで目標塗布量を得る方法も考えられるが、いずれも製造面、コスト面で好ましくない。
(基紙の作製)
基紙である水分散紙は、次の方法で作製することができる。まず、原料とする木材パルプを個別に目標のカナダ標準ろ水度まで叩解した後に所定の配合で混合するか、あるいは原料とする木材パルプを所定の配合比で混合してから目標のカナダ標準ろ水度まで叩解した後、繊維状カルボキシメチルセルロースの分散液と混合して抄紙原料とした。これを公知の製紙技術によってシート化して基紙を得ることができる。抄紙機は、円網式抄紙機、傾斜短網式抄紙機、長網式抄紙機、ツインワイヤー式抄紙機など何れでもよく、要求される強度、水分散性に応じて使い分けることができる。例えば、円網式抄紙機を用いた場合には、強度異方性が大きく、縦方向より横方向の強度が弱くなるため、水中で容易に横方向に千切れる基紙となる。シート化した基紙は、アルカリ化剤を用いて繊維状カルボキシメチルセルロースをアルカリ化する。基紙をアルカリ化することにより、基紙中の水不溶性繊維状カルボキシメチルセルロースは中和反応により水溶性の繊維状カルボキシメチルセルロースNa塩に変換され、基紙は水中で繊維が膨潤、離解し易くなり、良好な水分散性が発現する。
アルカリ化剤はアルカリ性化合物の水溶液であり、具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩並びに炭酸水素塩、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア及びアンモニウム塩等の水溶液を挙げることができる。アルカリ化処理は、抄紙後に、アルカリ化剤を噴霧器により噴霧や塗工機を用いて塗工する方法によって行うことができる。
(石鹸液の塗布)
石鹸液の塗布方法は、マングル、サイズプレス等による含浸加工、ゲートロールコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スプレーコーター等による表面塗工の中から適宜選択して用いることができる。塗布した後は乾燥工程を経ることで石鹸成分を基紙に固着させる。乾燥させる方法に制限はなく、例えば蒸気過熱シリンダ、加熱熱風エアドライヤ、ガスヒータードライヤ、電気ヒータードライヤ、赤外線ヒータードライヤ等各種の方法が単独もしくは併用して用いることができる。なお、手すき紙への石鹸液の塗布においては、石鹸液を基紙に塗布後、送風循環加熱式乾燥機で乾燥した。
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。なお、本明細書において、特に断らない限り、「%」はすべて「重量%」であり、数値範囲はその端点を含むものとする。
実施例1
(基紙の作製)
木材パルプとして、針葉樹晒クラフトパルプ15重量%と広葉樹晒クラフトパルプ85重量%をカナダ標準ろ水度670mlCSFまで混合叩解したものに、繊維状カルボキシメチルセルロース(ニチリン化学工業社製CMC-CB、エーテル化度0.43)を対木材パルプ40重量%配合して抄紙原料として坪量32g/mになるように手抄き紙を作製した。この手抄き紙に、炭酸ナトリウム(株式会社トクヤマ製ソーダ灰ライト)の2.5重量%水溶液をサイズプレス方式で手抄き紙に対して10重量%含浸塗工して基紙を作製した。
(石鹸液の塗布)
殺菌成分であるイソプロピルメチルフェノールを含有する薬用液石鹸ライム(ミッケル化学株式会社製、固形分濃度35%)を乾燥後の塗布量が14~15g/mになるようにバー塗工し、90℃、2分間乾燥した。作製した紙石鹸の石鹸液の塗布量は14.4g/mであった。
実施例2
基紙の坪量を47g/m、石鹸液の塗布量を18g/mとした以外は実施例1と同様に紙石鹸を作製した。
実施例3
基材の繊維状カルボキシメチルセルロースを対木材パルプ15重量%配合とし、石鹸液の塗布量を13.1g/mとした以外は実施例1と同様に紙石鹸を作製した。
実施例4
木材パルプの配合量を針葉樹晒クラフトパルプ50重量%と広葉樹晒クラフトパルプ50重量%とした以外は実施例1と同様に紙石鹸を作製した。石鹸液の塗布量は14.2g/mであった。
実施例5
石鹸液が殺菌剤成分を含まないタイプの水石鹸ノーブル(ミッケル化学株式会社製、固形分濃度35%)とした以外は実施例1と同様に紙石鹸を作製した。石鹸液の塗布量は15.1g/mであった。
実施例6
石鹸液の塗布量を変えた以外は実施例5と同様に紙石鹸を作製した。石鹸液の塗布量は17.8g/mであった。
実施例7
基紙の坪量を21g/mとした以外は実施例1と同様に紙石鹸を作製した。
実施例8
基紙の繊維状カルボキシメチルセルロースを対木材パルプ50重量%配合とした以外は実施例1と同様に紙石鹸を作製した。石鹸液の塗布量は15.0g/mであった。
実施例9
木材パルプの配合量を針葉樹晒クラフトパルプ5重量%と広葉樹晒クラフトパルプ95重量%とした以外は実施例1と同様に紙石鹸を作製した。
石鹸液の塗布量は14.1g/mであった。
実施例10
石鹸液の塗工量を変えた以外は実施例1と同様に紙石鹸を作製した。
石鹸液の塗工量は19.5g/mであった。
比較例1
基紙の坪量を61g/mと、とした以外は実施例1と同様に紙石鹸を作製した。石鹸液の塗布量は17.5g/mであった。
比較例2
基紙の繊維状カルボキシメチルセルロースを対木材パルプ5重量%配合とした以外は実施例1と同様に紙石鹸を作製した。石鹸液の塗布量は13.1g/mであった。
比較例3
木材パルプの配合量を針葉樹晒クラフトパルプ65重量%と広葉樹晒クラフトパルプ35重量%とした以外は実施例1と同様に紙石鹸を作製した。
石鹸液の塗布量は14.2g/mであった。
比較例4
石鹸液の塗工量を変えた以外は実施例1と同様に紙石鹸を作製した。
石鹸液の塗布量は12.2g/mであった。
作製した紙石鹸について、下記の手順により評価した。
(坪量) JIS P 8124に準じて測定した。
(紙厚) JIS P 8118に準じて測定した。
(使用性)
1)泡立ち評価
株式会社テスコム製ミキサーTM94に25℃精製水200mLを加える。この水面に各紙石鹸のサンプル片100mm×100mmを加える。ミキサーに蓋をして10秒間攪拌し、攪拌直後の泡の上面の目盛(A)と、水層と泡層の境界面の目盛(B)を計測し、その差(A-B)の値を泡体積(mL)とし、下記の評価基準(〇、△、×)で泡立ちを評価した。
<評価基準>
〇:泡体積280mL以上
△:泡体積230mL以上280mL未満
×:泡体積230mL未満
2)残渣感(ザラツキ感)評価
男女5名のパネラーにより、各紙石鹸サンプル(50mm×50mm)を手のひらに取り、これを25℃の水道水5mlとともに両手で擦り合わせて泡立てた。その際に手のひらで感じるザラツキ感を官能的に下記の評価基準(1,2,3点)で点数付けした。そして、パネラー5名の平均点数が2.4点以上の時、評価を「〇」とし、それ未満の点数の時、評価を「×」とした。
<評価基準>
3点:ザラツキ感がない
2点:ザラツキ感を感じるが気にならない
1点:ザラツキ感があり不快に感じる
3)塗布性(裏抜け)
基紙への石鹸液の塗布に関して、塗布性として裏抜けを次のように評価した。
重量を測定した敷き紙(印刷用紙60g/m品)の上に基紙(水分散紙)をセットして石鹸液を目標塗工量が得られる番手のバーを用いてバー塗工する。敷き紙は塗工後ただちにその重量を測定し、塗工前後の重量差を測定する。この重量差を裏抜け量として、1mで換算して0.1g/m未満のとき「〇」、0.1g/m以上1.0g/m未満のとき「△」、1.0g/m以上のとき「×」と評価した。
Figure 2024039110000001
表1から、本発明が提供する紙石鹸は、紙石鹸を使用する際に、充分な泡立ちが得られ、かつ基紙の水分散性がよく残渣感(ザラツキ)が改善され使用感に優れることが分かる。

Claims (7)

  1. 木材パルプ及びアルカリ化された繊維状カルボキシメチルセルロースを含有する坪量50g/m未満の基紙上に界面活性剤を含有する石鹸液層を有する紙石鹸であって、
    前記基紙が木材パルプを90重量%未満含有し、
    木材パルプ100重量%に対して針葉樹晒クラフトパルプが60重量%以下であり、
    前記石鹸液層の乾燥塗布量が13g/m以上である紙石鹸。
  2. 基紙の木材パルプが広葉樹晒クラフトパルプと針葉樹晒クラフトパルプを含有し、
    前記広葉樹晒クラフトパルプの含有率が木材パルプ100重量%に対して40重量%以上90重量%未満である請求項1に記載の紙石鹸
  3. 基紙の坪量が20g/m以上である請求項1または2に記載の紙石鹸
  4. 石鹸液がカリウム石鹸素地である請求項1または2に記載の紙石鹸
  5. 石鹸液の乾燥塗布量が18g/m未満である請求項1または2に記載の紙石鹸。
  6. アルカリ化カルボキシメチルセルロース繊維がエーテル化度0.2以上0.6以下である請求項1または2に記載の紙石鹸。
  7. 木材パルプ及びアルカリ化された繊維状カルボキシメチルセルロースを含有する基紙上に界面活性剤を有する石鹸液を塗布する紙石鹸の製造方法。
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