JP2024037437A - マークの相対位置の計測方法、計測装置及び物品の製造方法 - Google Patents

マークの相対位置の計測方法、計測装置及び物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 アライメントマークの占有面積をより小さくしても相対位置を計測可能な計測方法及び計測装置を提供する。【解決手段】 2つの物体の各々にアライメントマークとの相対位置を計測する計測方法において、マークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出してマークとの第1相対位置を求める工程と、マークからの回折光により形成されるモアレ縞を撮像し、モアレ縞に基づいてマークとの第2相対位置を求める工程と、第1相対位置と第2相対位置に基づいてマークの相対位置を求める工程と、を有する。【選択図】 図8

Description

本発明は、マークの相対位置の計測方法、計測装置及び物品の製造方法に関する。
半導体デバイスの微細化の要求が進み、従来のフォトリソグラフィー技術に加え、基板上の未硬化樹脂をモールド(型)で成形し、樹脂のパターンを基板上に形成する微細加工技術が注目を集めている。この技術は、インプリント技術とも呼ばれ、基板上に数ナノメートルオーダーの微細な構造体を形成することができる。例えば、インプリント技術の1つとして、光硬化法がある。この光硬化法を採用したインプリント装置では、まず、基板(ウエハ)上のインプリント領域であるショットに紫外線硬化樹脂(インプリント樹脂、光硬化性樹脂)を塗布する。次に、この樹脂(未硬化樹脂)をモールドにより成形する。そして、紫外線を照射して樹脂を硬化させたうえで離型することにより、樹脂のパターンが基板上に形成される。
この光硬化法に適合したインプリント装置は、例えば特許文献1に開示されている。このようなインプリント装置は、基板を保持するステージ、樹脂の塗布機構、インプリントヘッド、紫外線照射装置及び位置合わせマーク検出機構を有する。基板とモールドとの位置合わせ方式には、基板とモールドの押し付け時に、ショット毎に基板とモールドのそれぞれに構成された位置合わせマークを光学的に同時に観察してそれらのずれ量を補正して硬化させる、ダイバイダイ方式がある。
特許文献1に開示されたインプリント装置では、位置合わせマークとしての回折格子がモールドと基板にそれぞれ配置されている。モールド側の回折格子は計測方向に周期をもつ回折格子であり、基板側の回折格子は計測方向と計測方向に直交する方向(非計測方向)とにそれぞれ周期をもつチェッカーボード状の回折格子である。回折格子に照明を行う照明光学系と、回折格子からの回折光を検出する検出光学系は、いずれもモールドと基板に垂直な方向から非計測方向に傾いて配置されている。すなわち、照明光学系は回折格子に対して非計測方向から斜入射照明を行うように構成されている。回折格子に斜入射で入射した光は基板側に配置されたチェッカーボード状の回折格子によって非計測方向に回折され、検出光学系は非計測方向に関してゼロ次以外の特定の次数の回折光のみを検出するように配置されている。
また、モールドと基板とに配置された回折格子の計測方向の周期は互いに僅かに異なっている。このような周期が互いに異なる回折格子同士を重ねると、2つの回折格子からの回折光同士の干渉により、回折格子間の周期差を反映した周期を有する干渉縞(いわゆるモアレ縞)が現れる。このとき、回折格子同士の相対位置関係によってモアレ縞の位相が変化するので、モアレ縞を観察することにより基板とモールドとの相対位置合わせを行うことができる。
このようなモアレ縞を利用して相対位置を検出する方法では、解像力が低い検出光学系を用いても、高い精度で位置合わせを行うことができるという利点がある。しかし、モールドと基板に配置された回折格子パターン同士が1周期ずれると1周期分の計測誤差が発生する。
特許文献2には、回折格子パターンの1周期以上のずれを計測するために、計測範囲が広い粗検マークを設けることが記載されている。
特表2008-522412号公報 特開2017-103296号公報
しかし、モアレ縞を発生させる回折格子パターンとは別のマークを設けると、それらのアライメントマーク全体の占有面積が大きくなる。
そこで、本発明は、アライメントマークの占有面積をより小さくしても相対位置を計測可能な計測方法及び計測装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の一側面としての計測方法は、第1物体に設けられた第1アライメントマークと第2物体に設けられた第2アライメントマークとの相対位置を計測する計測方法において、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークを照明する工程と、前記第1アライメントマークの外周部と前記第2アライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出して、前記信号に基づいて前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとの第1相対位置を求める工程と、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークからの回折光により形成されるモアレ縞を撮像し、前記モアレ縞に基づいて、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとの第2相対位置を求める工程と、前記第1相対位置と前記第2相対位置に基づいて、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークの相対位置を求める工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、アライメントマークの占有面積をより小さくしても相対位置を計測することができる。
インプリント装置の装置構成の一例を示す図である。 計測光学系の構成の一例を示す図である。 計測光学系の構成の一例を示す図である。 有効光源分布を示す図である。 モアレ縞を発生する位置合わせマークを示す図である。 アライメントマーク位置の一例を示した図である。 重なったアライメントマークを示す図である。 アライメントマークの検出画像の一例を示した図である。 インプリント装置の動作シーケンス図である。 第2実施形態に係る計測光学系の構成の一例を示す図である。 第2実施形態に係る計測光学系の構成の一例を示す図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材ないし要素については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略ないし簡略化する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態のインプリント装置1の構成を示す図である。このインプリント装置1は、半導体デバイスなどのデバイス製造に使用され、被処理体であるウエハ(基板)上の未硬化の樹脂9をモールド(型、マスク)7で成形し、樹脂9のパターンを基板上に形成(転写)する装置である。なお、本実施例のインプリント装置1は、光硬化法を採用するものとする。また、以下の図においては、モールド7およびウエハ8に平行な面内に互いに直交するX軸およびY軸をとり、X軸とY軸とに垂直な方向にZ軸を取っている。このインプリント装置1は、紫外線照射部2と、計測光学系3と、モールド保持部4と、ウエハステージ5と、塗布部6と備える。また、樹脂9(レジスト、インプリント材、組成物とも呼ぶ)は、例えば紫外線等により硬化する樹脂や熱硬化性樹脂を用いる。
紫外線照射部2は、モールド7とウエハ8上の樹脂9とを接触させる押型処理の後に、樹脂9を硬化させるために、モールド7に対して紫外線を照射する紫外線照射装置である。この紫外線照射部2は、不図示であるが、光源と、該光源から射出される紫外線を被照射面となる後述の凹凸パターン7aに対して所定の形状で均一に照射するための複数の光学素子とから構成される。特に、紫外線照射部2による光の照射領域(照射範囲)は、凹凸パターン7aの表面積と同程度、または凹凸パターン7aの表面積よりもわずかに大きいことが望ましい。これは、照射領域を必要最小限とすることで、照射に伴う熱に起因してモールド7またはウエハ8が膨張し、樹脂9に転写されるパターンに位置ズレや歪みが発生することを抑えるためである。加えて、ウエハ8などで反射した紫外線が後述の塗布部6に到達し、塗布部6の吐出部に残留した樹脂9を硬化させてしまうことで、後の塗布部の動作に異常が生じることを防止するためでもある。ここで、光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、各種エキシマランプ、エキシマレーザーまたは発光ダイオードなどが採用可能である。なお、この光源は、被受光体である樹脂9の特性に応じて適宜選択されるが、本発明は、光源の種類、数、または波長などにより限定されるものではない。
計測光学系3はモールド7(第1物体)に配置されたモールドマーク10とウエハ8(第2物体)に配置されたウエハマーク11を光学的に検出して両者の相対位置を計測するための光学系である。さらに、計測光学系3はアライメント光源23からの照明光により対象物を照明するための照明手段の一部として機能する。なお、計測光学系3は照明光で照明された対象物からの光を検出することによって対象物の相対位置を計測する計測手段の一部としても機能する。その光軸がモールド7またはウエハ8に対して垂直になるように配置されている。また、計測光学系3はモールドマーク10もしくはウエハマーク11の位置に合わせて、X軸方向およびY軸方向に駆動可能なように構成されている。さらには、モールドマーク10もしくはウエハマーク11の位置に光学系の焦点を合わせるためにZ軸方向にも駆動可能なように構成されている。計測光学系3で計測されたモールド7とウエハ8の相対位置情報に基づいてウエハステージ5や倍率補正機構の駆動が制御される。なお、計測光学系3と位置合わせマーク(アライメントマーク)であるモールドマーク10およびウエハマーク11については後で詳述する。
モールド保持部(型保持部)4は、真空吸着力や静電力によりモールド7を引きつけて保持する型保持手段である。このモールド保持部4は、モールドチャック(不図示)と、ウエハ8上に塗布された樹脂9にモールド7を押し付けるためにモールドチャックをZ軸方向に駆動するモールド駆動機構とを含む。さらに、モールド保持部4は、モールドをX軸方向およびY軸方向に変形させて樹脂9に転写されるパターンの歪みを補正するモールド倍率補正機構とを含む。なお、インプリント装置1における押型および離型の各動作は、このようにモールド7をZ方向に移動させることで実現してもよいが、例えば、ウエハステージ5(ウエハ8)をZ方向に移動させることで実現してもよく、または、その両方を移動させてもよい。
ウエハステージ5は、ウエハ8を例えば真空吸着により保持し、かつ、XY平面内を移動可能とするウエハ保持部(基板保持部)である。
塗布部(ディスペンサ)6は、ウエハ8上に樹脂(未硬化樹脂)9を塗布する塗布手段である。ここで、樹脂9は、例えば、紫外線を受光することにより硬化する性質を有する光硬化性樹脂であって、半導体デバイスの種類などにより適宜選択される。なお、塗布部6は、インプリント装置1の内部に設置せず、別途外部に塗布装置を準備し、この塗布装置により予め樹脂9を塗布したウエハ8をインプリント装置1の内部に導入する構成であってもよい。この構成によれば、インプリント装置1の内部での塗布工程がなくなるため、インプリント装置1での処理の迅速化が可能となる。また、塗布部6が不要となることから、インプリント装置1全体としての製造コストを抑えることができる。
また、モールド7は、ウエハ8に対する面に所定のパターン(例えば、回路パターン等の凹凸パターン7a)が3次元状に形成された型である。なお、モールド7の材質は、紫外線を透過させることが可能な石英などである。また、ウエハ8は、例えば、単結晶シリコンからなる被処理体であり、この被処理面には、モールド7により成形される樹脂9が塗布される。
制御部12は、紫外線照射部2、計測光学系3、モールド保持部4、ウエハステージ5および塗布部6を制御する。制御部12は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)又は、プログラムが組み込まれたコンピュータ、又は、これらの全部または一部の組み合わせによって構成されうる。FPGAには、PLD(Programmable Logic Device)、又は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)が含まれうる。制御部12は、メモリを内蔵し、さらにコンピュータとしてのCPUが内蔵されており、メモリに記憶(保存)された関係式やパラメータやコンピュータプログラムに基づき、例えば、装置全体の各種動作を実行する制御手段として機能する。また、制御部12、アライメント光源23、計測光学系3等によって位置計測装置が構成されている。制御部12は、取得した画像などから相対位置を求める演算処理を行う処理部として機能する。
次に、インプリント装置1によるインプリント処理について説明する。まず、基板搬送部(不図示)によりウエハ8をウエハステージ5に搬送し、このウエハ8を載置および固定させる。続いて、ウエハステージ5を塗布部6の塗布位置へ移動させ、その後、塗布部6は、塗布工程としてウエハ8の所定のショット(インプリント領域)に樹脂9を塗布する(塗布工程)。次に、ウエハ8上の塗布面がモールド7の直下に位置するように、ウエハステージ5を移動させる。次に、モールド駆動機構を駆動させ、ウエハ8上の樹脂9にモールド7を押型する(押型工程)。このとき、樹脂9は、モールド7の押型によりモールド7に形成された凹凸パターン7aに沿って流動する。さらにこの状態で、ウエハ8およびモールド7に配置されたモールドマーク10およびウエハマーク11の相対位置を計測光学系3によって検出(計測)する。そして、モールドマーク10とウエハマーク11との位置合わせとして、ウエハステージ5の駆動によるモールド7の押型面とウエハ8上の塗布面との位置合わせを行う。また、倍率補正機構(不図示)によるモールド7の倍率補正などを実施する。ここでウエハステージ5、倍率補正機構は、基板とモールドとを位置合わせする位置合わせ手段として機能している。樹脂9の凹凸パターン7aへの流動と、モールド7とウエハ8との位置合わせ及びモールドの倍率補正等が十分にされた段階で、紫外線照射部2はモールド7の背面(上面)から紫外線を照射しモールド7を透過した紫外線により樹脂9を硬化させる(硬化工程)。この際、計測光学系3は紫外線の光路を遮らないように退避駆動される。続いて、モールド駆動機構を再駆動させ、モールド7をウエハ8から離型させる(離型工程)ことにより、モールド7の凹凸パターン7aがウエハ8上に転写(形成)される(パターン形成工程)。
続いて、計測光学系3とモールド7およびウエハ8にそれぞれ配置された位置合わせのためのモールドマーク10およびウエハマーク11の詳細を説明する。図2は、本実施例の計測光学系3の構成の一例を示す図である。
計測光学系3は検出光学系(検出部)21と照明光学系(照明部)22で構成されている。検出光学系21は照明光学系22によって照明されたモールドマーク10とウエハマーク11からの回折光同士の干渉により発生する干渉縞(モアレ縞)を撮像素子25上に結像する。検出光学系21は、後述する回折格子41と回折格子42との相対位置を検出する。さらに制御部12等はモールドマーク10とウエハマーク11からの回折光を計測し、ウエハ8の相対位置を演算で求める計測手段としても機能する。照明光学系22は、アライメント光源23からの光を、プリズム24などを用いて、検出光学系21と同じ光軸上へ導き、モールドマーク10およびウエハマーク11を照明する照明手段の一部を構成する。アライメント光源23には例えばハロゲンランプやLED、半導体レーザー(LD)、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、スーパーコンティニウム光源、LDLS光源が用いられる。また、レジストを硬化させる紫外線を含まない可視光線や赤外線を照射するように構成されている。また、アライメント光源23は照明手段の一部を構成する。検出光学系21と照明光学系22はそれらを構成する光学部材の一部を共有するように構成されており、プリズム24は検出光学系21と照明光学系22の瞳面もしくはその近傍に配置されている。
位置合わせマークであるモールドマーク10およびウエハマーク11はそれぞれ回折格子から構成され、周期的なパターンを有する。検出光学系21は照明光学系22によって照明されたモールドマーク10とウエハマーク11からの回折光同士の干渉により発生する干渉縞(モアレ縞)を撮像素子25上に結像する。撮像素子25はCCDやCMOSなどが用いられる。モールドマーク10およびウエハマーク11の回折光によって干渉縞(モアレ縞)が発生するため、モールド7およびウエハ8の回折効率によって得られるモアレ縞の光量が変わってくる。特に、回折効率は照明波長に対して周期的に変化するため、効率よくモアレ縞を検出することができる波長とモアレ縞の検出が困難な波長がある。モアレ縞の検出が困難な波長の光はノイズとなりうる。
プリズム24はその貼り合せ面において、照明光学系の瞳面の周辺部分の光を反射するための反射膜24aが構成されている。また、反射膜24aは検出光学系21の瞳の大きさ(あるいは検出NA:NAo)を規定する開口絞りとしても働く。ここで、プリズム24は、貼り合せ面に半透膜を有するハーフプリズムや、あるいはプリズムに限らず表面に反射膜を成膜した板状の光学素子などであってもよい。また、図2のプリズム24の周辺部分を透過部、中心部分を反射部とし、アライメント光源23と撮像素子25の位置を入れ替えた構成としてもよい。
また、本実施形態にかかるプリズム24が配置される位置は、必ずしも検出光学系21と照明光学系22の瞳面もしくはその近傍でなくてもよい。図3は、そのような計測光学系の構成の一例を示す図である。この場合の計測光学系3の構成は、図3に示すように検出光学系21と照明光学系22はそれぞれその瞳面に個別の開口絞り26および27を有する。また、プリズム24にはその貼り合せ面に半透膜を有するハーフプリズム等が用いられる。
図4は、計測光学系3の照明光学系22の瞳強度分布(IL1乃至IL4)と、検出光学系21の開口数NAOとの関係を示す図である。本実施形態では、照明光学系22の瞳強度分布(有効光源分布)は、第1極IL1と、第2極IL2と、第3極IL3と、第4極IL4とを含む四重極照明である。照明光学系22は、XY平面においてモールドマーク10やウエハマーク11のパターンが配列された方向(第1方向)に垂直に入射する光と、かかる方向に平行に入射する光とによって、モールドマーク10やウエハマーク11を照明しうる。上述したように、開口絞りとして機能する反射膜24aを照明光学系22の瞳面に配置し、不要な光を遮光することによって、1つのアライメント光源23から複数の極、即ち、第1極IL1乃至第4極IL4を形成することができる。このように、複数の極を有する瞳強度分布を形成する場合には、複数の光源を必要としないため、計測光学系3を簡略化又は小型化することができる。
図5は、モアレ縞を発生する位置合わせマークの一例を示す図である。以下、図5(a)乃至図6(d)を参照して、モールドマーク10及びウエハマーク11からの回折光によるモアレの発生の原理、及び、かかるモアレを用いたモールドマーク10とウエハマーク11との相対位置の検出について説明する。モールドマーク10としてモールド7に設けられた回折格子(第1回折格子)41と、ウエハマーク11としてウエハ8に設けられた回折格子(第2回折格子)42とは、計測方向のパターン(格子)の周期が僅かに異なっている。このような格子の周期が互いに異なる2つの回折格子を重ねると、2つの回折格子からの回折光同士の干渉によって、回折格子間の周期差を反映した周期を有するパターン、所謂、モアレ(モアレ縞)が現れる。この際、回折格子同士の相対位置によってモアレの位相が変化するため、モアレ縞を検出することでモールドマーク10とウエハマーク11との相対位置(第2相対位置)、即ち、モールド7とウエハ8との相対位置を求めることができる。
具体的には、周期が僅かに異なる回折格子41と回折格子42とを重ねると、回折格子41及び42からの回折光が重なり合うことで、図5(c)に示すように、周期の差を反映した周期を有するモアレ縞が発生する。モアレは、回折格子41と回折格子42との相対位置によって明暗の位置(縞の位相)が変化する。例えば、回折格子41及び42のうち一方の回折格子をX方向にずらすと、図5(c)に示すモアレ縞は、図5(d)に示すモアレ縞に変化する。モアレ縞は、回折格子41と回折格子42との間の実際の位置ずれ量を拡大し、大きな周期の縞として発生するため、検出光学系21の解像力が低くても、回折格子41と回折格子42との相対位置を高精度に検出することができる。そして、相対的な位置ずれから、モールド7とウエハ8の相対的な位置ずれを求める。
モアレ縞を検出するために、回折格子41及び42を明視野で検出する場合、検出光学系21は、回折格子41及び42からの0次光も検出してしまう。回折格子41及び42を明視野で検出する場合とは、回折格子41及び42を垂直方向から照明し、回折格子41及び42で垂直方向に回折される回折光を検出する場合を含みうる。0次光は、モアレのコントラストを低下させる要因となるため、計測光学系3は、0次光を検出しない(即ち、回折格子41及び42を斜入射で照明する)暗視野の構成を有することが望ましい。図6は、斜入射照明用の位置合わせ用マークの一例を示す図である。本実施形態では、暗視野の構成でもモアレを検出できるように、回折格子41及び42のうち、一方の回折格子を図6(a)に示すようなチェッカーボード状の回折格子とし、他方の回折格子を図6(b)に示すような回折格子としている。図6(a)に示す回折格子は、計測方向(第1方向)に周期的に配列されたパターンと、計測方向に直交する方向(第2方向)に周期的に配列されたパターンとを含む。
図4、図6(a)及び図6(b)の構成では、第1極IL1及び第2極IL2からの光は、回折格子に照射され(入射し)、チェッカーボード状の回折格子によってY方向に回折するとともに、X方向にも回折する。さらに、周期が僅かに異なる回折格子によってX方向に回折した光は、X方向の相対位置情報を有して検出光学系21の瞳上の検出領域(NAo)に入射し、撮像素子25で検出される。これを用いて、2つの回折格子の相対位置を求めることができる。
図4に示す瞳強度分布と図6(a)及び図6(b)に示す回折格子との関係においては、第3極IL3及び第4極IL4からの光は、回折格子の相対位置の検出には使用されない。但し、図6(c)及び図6(d)に示された回折格子の相対位置を検出する場合には、第3極IL3及び第4極IL4からの光を回折格子の相対位置の検出に使用され、第1極IL1及び第2極IL2からの光を回折格子の相対位置の検出に使用されない。また、図6(a)及び図6(b)に示す回折格子の組と、図6(c)及び図6(d)に示す回折格子の組とを、検出光学系21の同一視野内に配置して同時に2つの方向の相対位置を検出する場合には、図4に示す瞳強度分布は非常に有効となる。
図7は、本実施形態に係るモールドマーク10とウエハマーク11を重ねた状態を示した図である。検出光学系の計測視野40の中でX方向およびY方向のマーク位置を示している。ウエハマーク11aをチェッカーボード状の回折格子、モールドマーク10aをラインアンドスペースの回折格子としているが、モールドマーク10がチェッカーボード状の回折格子、ウエハマーク11がラインアンドスペースの回折格子となっても良い。モールドマーク10bとウエハマーク11bはY方向の位置計測用のマークである。ここで、モールド7とウエハ8の相対位置がずれていると、モールドマーク10とウエハマーク11の相対位置がずれて検出される。モアレ縞計測ではその検出原理上、回折格子の1周期以上の相対位置ずれを計測できないため、1周期以上ずれている場合には、1周期以上の誤差(ピッチずれ)が発生する。そのため、1周期以上の相対位置誤差を検出する手段を設け、モアレ縞計測による相対位置も用いて、モールドマーク10とウエハマーク11の相対位置を求める。
1周期以上の相対位置誤差を検知するため、粗検用のモールドマークとウエハマークを別に構成すると、マークを配置するためにスペース(専有面積)が必要となる。例えば、検出光学系のNAが0.1、計測波長が700nmの場合、エアリーディスクを考慮すると、半径rは、r=0.61×波長/NAで算出できるため、4.3umと計算できる。マーク同士が重ならないようにするためには、エアリーディスクと相対位置を追い込む前の誤差を考慮して、粗検用のモールドマークとウエハマークとの距離を8.6um以上確保することが望ましい。また、粗検用のマークからの散乱光が計測されるのを防止するため、粗検用のモールドマークとウエハマークが、モアレ縞を形成する回折格子マークから離れた位置にあることが望ましい。よって、8.6×3=25.8umのスペースが必要となる。すると、マーク領域を例えば30×60umなどに小型化する上で大きな制約となる。
そこで、本実施形態ではモールドマーク10とウエハマーク11の外周部(外枠)からの散乱光を用いてそれぞれの位置を計測する。例えば、図7のパターンを、図4で示す四重極照明を用いてXY方向から照明した場合、図8(a)のようにマークが検出される。つまり、モールドマーク10とウエハマーク11の外枠(パターンエッジ)によって発生する散乱光43、44と、前記マークの重なる範囲でモアレ縞45、46が検出される。モールドマーク10とウエハマーク11が一部だけ重っている状態で外枠(パターンエッジ)に相当する光強度分布の信号を検出し、その検出信号からマーク外枠の位置を求める。これにより、モールドマーク10とウエハマーク11の相対位置ずれ量(第1相対位置)を計測することができる。例えば、散乱光(光強度分布)43のX方向に延びる外周部の辺同士の距離を検出することで、マーク同士のY方向の相対位置を求めることができる。また、散乱光(光強度分布)43のY方向に延びる外周部の辺同士の距離を検出することで、マーク同士のX方向の相対位置を求めることができる。散乱光(光強度分布)44についても同様である。また、散乱光(光強度分布)43から求めた相対位置と、散乱光(光強度分布)44から求めた相対位置との平均値や統計値を用いて相対位置を求めてもよい。
ここで、例えば、図4に示すIL1のみの照明でY方向からマークを照明した場合、検出されるエッジはマークの上下方向のみとなる。そのため、マークのY方向の位置を計測することはできるが、マークのX方向の位置を計測することができない。つまり、図7のモールドマーク10aとウエハマーク11aの場合、X方向のピッチずれを計測できない。そのため、図4のIL3やIL4のようにX方向からも光を照明する必要がある。
また、例えばIL1のみの照明の場合、Y方向の+側の片側からの斜入射照明となるため、パターンの位置がデフォーカスするとマーク外枠の像の位置がシフトして検出される。デフォーカスによるマーク外枠の計測誤差を減らすためには、Y方向の-側のIL2も用いて照明することが望ましい。よって、モアレ縞およびマーク外枠の位置を計測するためには、IL1~IL4を用いた四重極照明が望ましい。
モールドマーク10とウエハマーク11で反射効率に違いがあるため、検出される外枠からの散乱光には強弱が生じる。照射する波長を変更することによってモールドマーク10とウエハマーク11の明るさが変わるため、波長を変えることによってモアレ外枠を計測しやすくすることができる。つまり、モールドマーク10とウエハマーク11を照明する光の波長を調整することにより、モールドマーク10の外周部からの光の強度とウエハマーク11の外周部からの光の強度との比を変更する。ここで、マーク外枠の位置を計測するときにマーク外枠のみ検出されるため、モールドマーク10aのマークがプラス方向にシフトしているのか、ウエハマーク11aがプラス方向にシフトしているのか判別することが難しい。そのため、例えば、ウエハステージを少し駆動させて動いたマークがウエハマーク11aであるというように、判別する工程を加えることで正確な位置合わせが可能となる。つまり、モールドマーク10とウエハマーク11の相対位置をずらした後に、アライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出して相対位置を求めることができる。
また、モールドマーク10aとウエハマーク11aの位置の判別方法として、マーク外枠の光量差を検出する方法がある。モールドマーク10aとウエハマーク11aの外枠の散乱光強度は、その物質の断面構造や物性値によって変わる。そのため、同じ種類のモールド7とウエハ8を用いている限り、照明波長などの計測条件が同じであれば毎回同様に光量差が発生する。そのため、マーク外枠の光量比からモールドマーク10aとウエハマーク11aの位置関係を知ることが可能となる。
図8(b)はモールドマーク10とウエハマーク11が大きくずれて重なる領域がない場合の検出結果を図示している。つまり、モールドマーク10とウエハマーク11が重ならない状態でアライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出して相対位置を求めることができる。例えば、マークの外周部の光強度分布47の中の中心位置と光強度分布48の中心位置の相対位置からマーク同士の相対位置を求めることができる。また、マークの外周部の光強度分布49の中心位置と光強度分布50についても同様である。
モールドマーク10とウエハマーク11で重なる領域がないため、モアレ縞は検出されない。また、回折格子の周期は1um程度であり、例えばNA0.1以下のレンズでは解像されない。そのため、マーク外枠部分の散乱光が強く検出される。図8(a)と同様に、モールドマーク10とウエハマーク11のどちらがどの方向にずれているか判別する必要がある。
ここで、ウエハ8上で回路等のパターンが形成されている箇所にモールドマーク10が重なった場合、ウエハ8に形成されているパターンとモールドマーク10が重なった像が検出される。そうすると、マークの外枠の位置を検出する時の計測誤差につながるため、ウエハ8上のパターンはないことが望ましい。パターンがある場合は、モールドマーク10に対してパターンマッチングをとるという画像処理を行うことによって誤検知を減らすことができる。
また、精度よくマーク外枠位置を計測するために、図8(b)に示す位置となるように意図的にマーク位置をシフトさせて、マークの外枠位置(第1相対位置)を計測し、計測結果に基づいて高精度なステージでマークが重なるように駆動させてもよい。つまり、モールドマーク10とウエハマーク11の相対位置をずらした後に、アライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出して相対位置を求める。そして、その相対位置に基づいてモールドマーク10とウエハマーク11が重なるようにモールドマーク10とウエハマーク11の相対位置を変更した後に、モアレ縞を撮像して相対位置を求める。このときステージにエンコーダなどの位置計測センサを取り付けることによってステージの駆動を保証することができる。
図8では1種類のモアレ縞の外枠を計測する手法について説明したが、1種類のモアレ縞の外枠のみでなく、周期や計測方向の異なる複数種類のモアレ縞が集まってできたマーク(モアレ群)の外枠(外周部)の位置を計測しても良い。例えば、隣接した2種類のモアレ縞(モアレ群)の外枠の位置を計測してもよい。
モールドマーク10とウエハマーク11の外枠の位置計測精度は、モアレ縞の1周期ずれ(ピッチずれ)を検知することのできる計測精度があればよい。ラインアンドスペースの回折格子とチェッカーボード状の回折格子とのモアレ縞であるため、回折格子のピッチの1/4だけ相対位置がシフトすると、モアレ縞の見え方は同じになる。そのため、マーク外枠の位置計測精度は回折格子の周期の1/4以下であればピッチずれを検出可能となる。
図9は、本実施形態における位置計測装置を含むインプリント装置1の動作シーケンスを示すフローチャートである。なお、図9における位置計測装置を含むインプリント装置の動作は、不図示の制御部(制御手段)がコンピュータプログラムを実行することによって制御される。
まず、ステップ101で、生産に用いる積層構造をもったウエハ(物品の製造に用いる基板)8およびモールド7をインプリント装置内に搬送し、ウエハ保持部によって保持される。さらに、ステップ101では、物品の製造のためのモールド7がモールド保持部4の駆動機構によってモールド保持部4に搬送され、該モールド保持部4によって保持される。
次に、ステップ102では、ウエハ8のショット領域とモールド7のパターン領域とがプリアライメントされる。プリアライメントは、例えば、モールドマーク10およびウエハマーク11の相対位置を上述の位置計測装置によって計測されうる。
次に、ステップ103では、ウエハ8のショット領域に塗布部6により樹脂9(インプリント材、レジスト)が塗布(配置)される。そして、ウエハ8上の樹脂9にモールド7が接触するようにモールド保持部4の駆動機構またはウエハステージ5のいずれか一方を駆動させる。そして、ウエハ8上の樹脂9にモールド7のパターンを接触させた後に上述の位置計測装置を用いてアライメントを行う。このアライメント時において、モールドマーク10の外周部とウエハマーク11の外周部に相当する光強度分布の信号を検出して、その信号に基づいてモールドマーク10とウエハマーク11との第1相対位置を求める。そして、モールドマーク10とウエハマーク11からの回折光により形成されるモアレ縞を撮像し、そのモアレ縞に基づいて、モールドマーク10とウエハマーク11との第2相対位置を求める。ここで、第2相対位置の計測精度は、第1相対位置の計測精度より高い。しかし、モアレ縞による位置計測範囲は、第1相対位置の計測範囲より狭い。最後に、求めた第1相対位置と第2相対位置に基づいて、モールドマーク10とウエハマーク11とのより正確な相対位置を求める。
そして、位置計測結果に基づいてウエハや型を駆動させ、アライメントが完了した後に、ステップ104にてウエハ8上の樹脂を露光して樹脂9を硬化させる。次に、ステップ105ではウエハおよびマスクの回収を行う。
なお、ステップ101ではマスク搬送のための位置合わせを行うため、マーク外周部の位置を計測する。ステップ102ではマーク外周部位置とモアレ縞の位置から、インプリント前にピッチずれのないことを確認する。ステップ103ではインプリント時に正確にモールド7とウエハ8の位置合わせを行う。ピッチずれが発生していないことをマーク外周部位置計測で確認して、モアレ縞計測で精密にモールド7とウエハ8の位置誤差が無くなるようにウエハステージを駆動させる。
<第2実施形態>
次に、図10に基づいて第2実施形態の位置計測装置について説明する。図10は第2実施形態の位置計測装置を示した図である。本実施形態の位置計測装置は、図10に示すように検出側の光分割素子28で光路を二分割し、撮像素子51(第1撮像素子)ではマーク外枠を撮像して検出し、撮像素子25(第2撮像素子)ではモアレ縞を、それぞれの信号から相対位置を計測する。例えば、撮像素子25で計測するとき、ダイポール照明などのモアレ縞計測に特化した照明方法でマークを照明して、撮像素子25でモアレ縞を検出する。撮像素子51で計測するとき、四重極照明でマークを照明して、撮像素子51でマーク外枠を検出する。このようにすることによって、モアレ縞計測にとってノイズとなる光を照明しないようにできるため、精度良くモアレ縞の位置を計測可能となる。
また、精度良くモアレ縞を計測するためには、ウエハマーク11から撮像素子25までの結像倍率を高倍にすることが望ましい。粗の検出系である撮像素子51に関しては、回折格子のピッチずれを計測できれば良いため、ウエハマーク11から撮像素子51までの結像倍率を小さくしても精度上の影響が小さい。ウエハマーク11から撮像素子51までの結像倍率を、ウエハマーク11から撮像素子25までの結像倍率より小さくすることによって、計測視野を広げることができる。そのため、例えば図9のステップ101、102、103において、モールド7とウエハ8の位置に大きなずれがあったとしても位置計測が可能となるというメリットがある。
また、開口絞りの形状を変更することで検出されるノイズとなる光を減らすことが可能となる。図11に示すように光分岐後に開口絞りを配置する。ウエハマーク11から撮像素子25の間に配置する開口絞り26aと、ウエハマーク11と撮像素子51の間に配置する開口絞り26bの開口の形状を変えることができる。つまり、第1開口絞りを介して、前記第1撮像素子を用いてマーク外周部の光強度分布の信号を検出し、前記第1開口絞りとは開口形状が異なる第2開口絞りを介して、前記第2撮像素子を用いてモアレ縞を撮像する。これにより、撮像素子25においてよりモアレ縞計測に特化した計測が可能となる。開口絞りの種類としては、大σや小σ、また四角や変形形状などが考えられるが、これらのものに限定しない。
(物品製造方法)
次に、前述の位置計測装置を有するインプリント装置を利用した物品(半導体IC素子、液晶表示素子、カラーフィルタ、MEMS等)の製造方法を説明する。物品は、前述のインプリント装置の計測装置(計測方法)を使用して、ウエハ8とモールド7との相対位置計測をする工程を有する。さらに、位置計測の工程の後に、ウエハ8とモールド7との位置合わせを行い、ウエハ8上の樹脂とモールド7のパターンを接触させた状態で樹脂を硬化させて、ウエハ8の上にパターンを形成するパターン形成工程を有する。さらに、パターン形成工程でパターンが形成されたウエハ8を加工する加工工程と、加工された前記基板から物品を製造する工程とを少なくとも有する。なお、前記加工工程には、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等が含まれる。本半導体デバイス製造方法によれば、従来よりも高品位の半導体デバイスを製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本明細書の開示は、以下の計測方法、計測装置および物品製造方法を含む。
(項目1)
第1物体に設けられた第1アライメントマークと第2物体に設けられた第2アライメントマークとの相対位置を計測する計測方法において、
前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークを照明する工程と、
前記第1アライメントマークの外周部と前記第2アライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出して、前記信号に基づいて前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとの第1相対位置を求める工程と、
前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークからの回折光により形成されるモアレ縞を撮像し、前記モアレ縞に基づいて、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとの第2相対位置を求める工程と、
前記第1相対位置と前記第2相対位置に基づいて、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークの相対位置を求める工程と、を有することを特徴とする計測方法。
(項目2)
前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークの相対位置をずらした後に、前記アライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出して前記第1相対位置を求めることを特徴とする項目1に記載の計測方法。
(項目3)
前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークが重ならない状態で前記アライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出して、前記第1相対位置を求めることを特徴とする項目1又は2に記載の計測方法。
(項目4)
前記第1相対位置に基づいて前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークが重なるように前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークの相対位置を変更した後に、前記モアレ縞を撮像して前記第2相対位置を求めることを特徴とする項目1乃至3の何れか1項に記載の計測方法。
(項目5)
前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークからの光を分割して、分割されたそれぞれの光を第1撮像素子と第2撮像素子で検出し、
前記第1撮像素子を用いて、前記第1アライメントマークの外周部と前記第2アライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出し、
前記第2撮像素子を用いて、前記モアレ縞を撮像することを特徴とする項目1乃至4の何れか1項に記載の計測方法。
(項目6)
第1開口絞りを介して、前記第1撮像素子を用いて前記光強度分布の信号を検出し、
前記第1開口絞りとは開口形状が異なる第2開口絞りを介して、前記第2撮像素子を用いて前記モアレ縞を撮像することを特徴とする項目5に記載の計測方法。
(項目7)
第1倍率で前記第1撮像素子を用いて前記光強度分布の信号を検出し、
前記第1倍率より高い第2倍率で前記第2撮像素子を用いて前記モアレ縞を撮像することを特徴とする項目5又は6に記載の計測方法。
(項目8)
第1有効光源分布で前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークを照明して、前記光強度分布の信号を検出し、
前記第1有効光源分布とは異なる第2有効光源分布で前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークを照明して、前記モアレ縞を撮像することを特徴とする項目1乃至7の何れか1項に記載の計測方法。
(項目9)
前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークを照明する光の波長を調整することにより、前記第1アライメントマークの外周部からの光の強度と前記第2アライメントマークの外周部からの光の強度との比を変更することを特徴とする項目1乃至8の何れか1項に記載の計測方法。
(項目10)
第1物体に設けられた第1アライメントマークと第2物体に設けられた第2アライメントマークとの相対位置を計測する計測装置において、
前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークを照明する照明部と、
前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークからの光を検出する検出部と、
前記検出部による検出結果を用いて前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークの相対位置を求める処理部と、を有し、
前記検出部が前記第1アライメントマークの外周部と前記第2アライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出して、前記処理部が前記信号に基づいて前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとの第1相対位置を求め、
前記検出部が前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークからの回折光により形成されるモアレ縞を撮像し、前記処理部が前記モアレ縞に基づいて前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとの第2相対位置を求め、
前記処理部が前記第1相対位置と前記第2相対位置に基づいて、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークの相対位置を求めることを特徴とする計測装置。
(項目11)
項目1乃至9の何れか1項に記載の計測方法を用いて型に設けられた第1アライメントマークと基板に設けられた第2アライメントマークとの相対位置を計測する工程と、
計測された前記相対位置に基づいて前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとの位置合わせを行う工程と、
位置合わせがされた前記型と前記基板を接触させた状態で前記基板上のインプリント材を硬化させて、前記基板上にパターンを形成する工程と、
パターンが形成された基板から物品を製造する工程と、を有することを特徴とする物品の製造方法。

Claims (11)

  1. 第1物体に設けられた第1アライメントマークと第2物体に設けられた第2アライメントマークとの相対位置を計測する計測方法において、
    前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークを照明する工程と、
    前記第1アライメントマークの外周部と前記第2アライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出して、前記信号に基づいて前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとの第1相対位置を求める工程と、
    前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークからの回折光により形成されるモアレ縞を撮像し、前記モアレ縞に基づいて、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとの第2相対位置を求める工程と、
    前記第1相対位置と前記第2相対位置に基づいて、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークの相対位置を求める工程と、を有することを特徴とする計測方法。
  2. 前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークの相対位置をずらした後に、前記アライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出して前記第1相対位置を求めることを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
  3. 前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークが重ならない状態で前記アライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出して、前記第1相対位置を求めることを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
  4. 前記第1相対位置に基づいて前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークが重なるように前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークの相対位置を変更した後に、前記モアレ縞を撮像して前記第2相対位置を求めることを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
  5. 前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークからの光を分割して、分割されたそれぞれの光を第1撮像素子と第2撮像素子で検出し、
    前記第1撮像素子を用いて、前記第1アライメントマークの外周部と前記第2アライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出し、
    前記第2撮像素子を用いて、前記モアレ縞を撮像することを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
  6. 第1開口絞りを介して、前記第1撮像素子を用いて前記光強度分布の信号を検出し、
    前記第1開口絞りとは開口形状が異なる第2開口絞りを介して、前記第2撮像素子を用いて前記モアレ縞を撮像することを特徴とする請求項5に記載の計測方法。
  7. 第1倍率で前記第1撮像素子を用いて前記光強度分布の信号を検出し、
    前記第1倍率より高い第2倍率で前記第2撮像素子を用いて前記モアレ縞を撮像することを特徴とする請求項5に記載の計測方法。
  8. 第1有効光源分布で前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークを照明して、前記光強度分布の信号を検出し、
    前記第1有効光源分布とは異なる第2有効光源分布で前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークを照明して、前記モアレ縞を撮像することを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
  9. 前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークを照明する光の波長を調整することにより、前記第1アライメントマークの外周部からの光の強度と前記第2アライメントマークの外周部からの光の強度との比を変更することを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
  10. 第1物体に設けられた第1アライメントマークと第2物体に設けられた第2アライメントマークとの相対位置を計測する計測装置において、
    前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークを照明する照明部と、
    前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークからの光を検出する検出部と、
    前記検出部による検出結果を用いて前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークの相対位置を求める処理部と、を有し、
    前記検出部が前記第1アライメントマークの外周部と前記第2アライメントマークの外周部に相当する光強度分布の信号を検出して、前記処理部が前記信号に基づいて前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとの第1相対位置を求め、
    前記検出部が前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークからの回折光により形成されるモアレ縞を撮像し、前記処理部が前記モアレ縞に基づいて前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとの第2相対位置を求め、
    前記処理部が前記第1相対位置と前記第2相対位置に基づいて、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークの相対位置を求めることを特徴とする計測装置。
  11. 請求項1に記載の計測方法を用いて型に設けられた第1アライメントマークと基板に設けられた第2アライメントマークとの相対位置を計測する工程と、
    計測された前記相対位置に基づいて前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとの位置合わせを行う工程と、
    位置合わせがされた前記型と前記基板を接触させた状態で前記基板上のインプリント材を硬化させて、前記基板上にパターンを形成する工程と、
    パターンが形成された基板から物品を製造する工程と、を有することを特徴とする物品の製造方法。
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