JP2024036789A - 操作装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化することができる操作装置を提供する。【解決手段】ブレーキ操作装置1は、送信側コイル2と、交番磁場20に基づく誘導電流に応じた出力信号S1を出力する受信側コイル3と、なされた操作に応じて送信側コイル2及び受信側コイル3に対して変位するブレーキペダル4と、ブレーキペダル4の操作量に応じて受信側コイル3に生じる誘導電流Iaを変化させる導電部材5と、ブレーキペダル4に配置され、磁場60を生成する磁石6と、なされた操作に応じてブレーキペダル4と相対位置が変化するように配置され、磁石6が生成する磁場60の変化に基づいてブレーキペダル4に対する操作の有無を検出して検出信号S2を出力する磁気センサ7と、を備えて概略構成されている。【選択図】図6
Description
本発明は、操作装置に関する。
従来の技術として、ブレーキペダルの踏み込み量により切り替わるスイッチ信号を出力するストップランプスイッチ部と、ブレーキペダルの踏み込み量に対応するブレーキポジション信号を出力するブレーキポジションセンサ部と、を備えたブレーキペダルセンサが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このブレーキポジションセンサ部は、ブレーキペダルの踏み込みに連動して回転する第1の回転体と、第1の回転体の回転中心に配置された第1の磁石と、第1の磁石に対向して配置された第1の磁界検出素子と、を有している。またストップランプスイッチ部は、第1の回転体と連動して回転する第2の回転体と、第2の回転体の回転中心に配置された第2の磁石と、第2の磁石に対向して配置された第2の磁界検出素子を有している。
従来のブレーキペダルセンサは、第1の磁石の磁場と第2の磁石の磁場が干渉せず、また踏み込み量によって回転する第1の回転体及び第2の回転体の回転量を抑えなければならないので、小型化し難い問題がある。
従って本発明の目的は、小型化することができる操作装置を提供することにある。
本発明の一態様は、供給された交流電流に基づいて交番磁場を生成する第1のコイルと、第1のコイルと対向すると共に第1のコイルと相対位置が変化しないように配置され、交番磁場に基づく誘導電流に応じた出力信号を出力する第2のコイルと、なされた操作に応じて第1のコイル及び第2のコイルに対して変位する操作部材と、操作部材の変位に基づいて第1のコイル及び第2のコイルとの相対位置が変化するように操作部材と一体に変位し、操作部材の操作量に応じて第2のコイルに生じる誘導電流を変化させる導電部材と、操作部材に配置され、磁場を生成する磁場生成部と、なされた操作に応じて操作部材と相対位置が変化するように配置され、磁場生成部が生成する磁場の変化に基づいて操作部材に対する操作の有無を検出して検出信号を出力する磁場検出部と、を備えた操作装置を提供する。
本発明によれば、小型化することができる。
(実施の形態の要約)
実施の形態に係る操作装置は、供給された交流電流に基づいて交番磁場を生成する第1のコイルと、第1のコイルと対向すると共に第1のコイルと相対位置が変化しないように配置され、交番磁場に基づく誘導電流に応じた出力信号を出力する第2のコイルと、なされた操作に応じて第1のコイル及び第2のコイルに対して変位する操作部材と、操作部材の変位に基づいて第1のコイル及び第2のコイルとの相対位置が変化するように操作部材と一体に変位し、操作部材の操作量に応じて第2のコイルに生じる誘導電流を変化させる導電部材と、操作部材に配置され、磁場を生成する磁場生成部と、なされた操作に応じて操作部材と相対位置が変化するように配置され、磁場生成部が生成する磁場の変化に基づいて操作部材に対する操作の有無を検出して検出信号を出力する磁場検出部と、を備えて概略構成されている。
実施の形態に係る操作装置は、供給された交流電流に基づいて交番磁場を生成する第1のコイルと、第1のコイルと対向すると共に第1のコイルと相対位置が変化しないように配置され、交番磁場に基づく誘導電流に応じた出力信号を出力する第2のコイルと、なされた操作に応じて第1のコイル及び第2のコイルに対して変位する操作部材と、操作部材の変位に基づいて第1のコイル及び第2のコイルとの相対位置が変化するように操作部材と一体に変位し、操作部材の操作量に応じて第2のコイルに生じる誘導電流を変化させる導電部材と、操作部材に配置され、磁場を生成する磁場生成部と、なされた操作に応じて操作部材と相対位置が変化するように配置され、磁場生成部が生成する磁場の変化に基づいて操作部材に対する操作の有無を検出して検出信号を出力する磁場検出部と、を備えて概略構成されている。
この操作装置は、第1のコイルが生成する交番磁場に応じて第2のコイルに生じる誘導電流に基づいて操作量を検出する第1の検出方法と、第1の検出方法と異なる検出方法であり、磁場生成部が生成する磁場の変化に基づいて操作の有無を磁場検出部により検出する第2の検出方法と、を用いているので、同じ検出方法で検出する場合と比べて、互いが干渉せず、近くに配置することが可能となって小型化することができる。
[第1の実施の形態]
(ブレーキ操作装置1の概要)
図1(a)は、第1の実施の形態に係るブレーキ装置が配置された車両の一例を示す図であり、図1(b)は、ブレーキ装置のブロック図の一例であり、図1(c)は、ブレーキ操作装置が含まれるブレーキシステムのブロック図の一例である。図2(a)は、第1の実施の形態に係るブレーキ装置の操作範囲の一例を説明するための図であり、図2(b)は、ブレーキレバーの一例を示す図である。図3(a)は、第1の実施の形態に係るブレーキ装置の送信側コイル、受信側コイル及び磁気センサが配置された基板の一例を説明するための図であり、図3(b)は、基板及びブレーキペダルを側面から見た一例を示す図である。図3(b)では、交番磁場20に一方向の矢印を付しているが交流電流Iの向きに応じてそれぞれ反対の向きに変化する。なお以下に記載する実施の形態に係る各図において、図形間の比率や形状は、実際の比率や形状とは異なる場合がある。また図1(b)、図1(c)、図8(a)及び図8(b)では、主な信号の流れを矢印で示している。
(ブレーキ操作装置1の概要)
図1(a)は、第1の実施の形態に係るブレーキ装置が配置された車両の一例を示す図であり、図1(b)は、ブレーキ装置のブロック図の一例であり、図1(c)は、ブレーキ操作装置が含まれるブレーキシステムのブロック図の一例である。図2(a)は、第1の実施の形態に係るブレーキ装置の操作範囲の一例を説明するための図であり、図2(b)は、ブレーキレバーの一例を示す図である。図3(a)は、第1の実施の形態に係るブレーキ装置の送信側コイル、受信側コイル及び磁気センサが配置された基板の一例を説明するための図であり、図3(b)は、基板及びブレーキペダルを側面から見た一例を示す図である。図3(b)では、交番磁場20に一方向の矢印を付しているが交流電流Iの向きに応じてそれぞれ反対の向きに変化する。なお以下に記載する実施の形態に係る各図において、図形間の比率や形状は、実際の比率や形状とは異なる場合がある。また図1(b)、図1(c)、図8(a)及び図8(b)では、主な信号の流れを矢印で示している。
本実施の形態の操作装置は、一例として、図1(a)に示すように、車両9のブレーキ操作装置1であるがこれに限定されず、操作部材の操作量と操作の有無を検出する装置に適用可能である。
ブレーキ操作装置1は、図1(b)~図3(b)に示すように、供給された交流電流Iに基づいて交番磁場20を生成する第1のコイルとしての送信側コイル2と、送信側コイル2と対向すると共に送信側コイル2と相対位置が変化しないように配置され、交番磁場20に基づく誘導電流Iaに応じた出力信号S1を出力する第2のコイルとしての受信側コイル3と、なされた操作に応じて送信側コイル2及び受信側コイル3に対して変位する操作部材と、操作部材の変位に基づいて送信側コイル2及び受信側コイル3との相対位置が変化するように操作部材と一体に変位し、操作部材の操作量に応じて受信側コイル3に生じる誘導電流Iaを変化させる導電部材5と、操作部材に配置され、磁場60を生成する磁場生成部としての磁石6と、なされた操作に応じて操作部材と相対位置が変化するように配置され、磁石6が生成する磁場60の変化に基づいて操作部材に対する操作の有無を検出して検出信号S2を出力する磁場検出部としての磁気センサ7と、を備えて概略構成されている。
さらにブレーキ操作装置1は、受信側コイル3から出力される出力信号S1に基づいて操作部材の操作量に応じた操作量信号S3を出力する制御部8を備えている。
本実施の形態の操作部材は、一例として、車両9のブレーキ装置94を操作するブレーキペダル4である。つまり制御部8は、出力信号S1に基づいてブレーキペダル4の操作量に応じた操作量信号S3を出力する。
送信側コイル2、受信側コイル3及び磁気センサ7は、図3(a)及び図3(b)に示すように、同じ基板10に配置されている。この基板10は、第1の面100、及び第1の面100の反対の面である第2の面101に電子部品を配置可能な両面基板である。
なお送信側コイル2及び受信側コイル3は、基板10の同じ面に積層して形成されても良い。また冗長性のため、ブレーキ操作装置1が送信側コイル2及び受信側コイル3を2つずつ有する、つまりコイルを配置できる層を異なる面に少なくとも2層有する基板を用いる場合、片面に2つの送信側コイル2が積層され、反対の面に2つの受信側コイル3が積層されても良い。さらにブレーキ操作装置1は、1つの送信側コイル2と、複数の受信側コイル3を有するように構成されても良い。
ブレーキ操作装置1は、一例として、図1(c)に示すように、ブレーキシステム90を構成している。ブレーキシステム90は、ブレーキ操作装置1と、車両制御部92と、ブレーキランプ93と、ブレーキ装置94と、を備えて概略構成されている。
車両制御部92は、車両9の電子機器を総合的に制御するマイクロコンピュータである。ブレーキランプ93は、車両9の左右の前方及び後方に配置され、ブレーキ装置94が動作している間、点灯するランプである。ブレーキ装置94は、車両9の左右の前輪及び後輪に配置され、ブレーキ操作装置1に対する操作量に応じて車両9に制動力を働かせるものである。
送信側コイル2及び受信側コイル3は、図1(b)に示すように、制御部8と電気的に接続されている。磁気センサ7は、図1(c)に示すように、車両制御部92とブレーキランプ93に電気的に接続されている。
車両制御部92は、一例として、急ブレーキを検出した場合、制御信号S5をブレーキランプ93に出力し、ブレーキランプ93を点灯状態から周囲が認知し易い点滅状態としてブレーキランプ93の制御を行う。
なお変形例としてブレーキ操作装置1は、制御部8が受信側コイル3から出力される出力信号S1に基づいてブレーキペダル4の操作量を算出すると共に、磁気センサ7が出力した検出信号S2に基づいて操作の有無を判定し、ブレーキペダル4の操作量、及び操作の有無に関する情報を含む操作情報を出力するように構成されても良い。
(送信側コイル2の構成)
図4(a)は、第1の実施の形態に係るブレーキペダルが操作される前における送信側コイル及び受信側コイルの一例に関する図であり、図4(b)は、交番磁場、及びこの交番磁場を打ち消す方向に生じる磁場の一例を説明するための図4(a)のA-A線で切断した断面を矢印方向から見た断面図である。図5(a)は、第1の実施の形態に係るブレーキペダルが操作された際における送信側コイル、受信側コイル及び導電部材の一例に関する図であり、図5(b)は、導電部材に生じた渦電流によって減少した磁場の一例を説明するための図5(a)のA-A線で切断した断面を矢印方向から見た断面図である。なお図4(a)及び図5(a)では、送信側コイル2及び受信側コイル3を閉じた同心円として模式的に図示している。
図4(a)は、第1の実施の形態に係るブレーキペダルが操作される前における送信側コイル及び受信側コイルの一例に関する図であり、図4(b)は、交番磁場、及びこの交番磁場を打ち消す方向に生じる磁場の一例を説明するための図4(a)のA-A線で切断した断面を矢印方向から見た断面図である。図5(a)は、第1の実施の形態に係るブレーキペダルが操作された際における送信側コイル、受信側コイル及び導電部材の一例に関する図であり、図5(b)は、導電部材に生じた渦電流によって減少した磁場の一例を説明するための図5(a)のA-A線で切断した断面を矢印方向から見た断面図である。なお図4(a)及び図5(a)では、送信側コイル2及び受信側コイル3を閉じた同心円として模式的に図示している。
送信側コイル2は、一例として、図3(b)に示すように、基板10の第1の面100に配置されている。送信側コイル2は、一例として、銅や金などの導電性部材を用いて円状に形成されている。この送信側コイル2は、図3(a)に示すように、閉じた円ではなく、一部が切り欠かれている。送信側コイル2は、受信側コイル3に均一な交番磁場20を形成するように構成されている。
送信側コイル2は、一例として、この切り欠かれた部分が制御部8を介して電源部95と電気的に接続されている。この電源部95は、送信側コイル2に交流電流Iを供給するように構成されている。また制御部8は、交流電流Iの供給と供給停止を制御するように構成されているがこれに限定されず、電源部95を制御するように構成されても良い。
送信側コイル2は、図3(b)、図4(a)及び図4(b)に示すように、交流電流Iによって周囲に交番磁場20を形成する。この交番磁場20は、交流電流Iの流れる向きに応じて向きが交互に変化する磁場である。
(受信側コイル3の構成)
受信側コイル3は、一例として、図3(b)に示すように、基板10の第2の面101に配置されている。受信側コイル3は、一例として、銅や金などの導電性部材を用いて円状に形成されている。この受信側コイル3は、図3(a)に示すように、閉じた円ではなく、一部が切り欠かれている。受信側コイル3は、この切り欠かれた部分が制御部8と電気的に接続されている。
受信側コイル3は、一例として、図3(b)に示すように、基板10の第2の面101に配置されている。受信側コイル3は、一例として、銅や金などの導電性部材を用いて円状に形成されている。この受信側コイル3は、図3(a)に示すように、閉じた円ではなく、一部が切り欠かれている。受信側コイル3は、この切り欠かれた部分が制御部8と電気的に接続されている。
受信側コイル3は、一例として、図3(a)に示すように、その中心が送信側コイル2の中心と一致するように配置され、その半径が送信側コイル2の半径よりも小さくされているがこれに限定されず、均一な交番磁場20が作用するのであれば、中心が一致しなくても良いし、同じ半径でも良いし、送信側コイル2の半径が小さくても良い。
この受信側コイル3には、図4(a)及び図4(b)に示すように、交番磁場20による電磁誘導により、交番磁場20を打ち消す方向に磁場20aを生じさせる誘導電流Iaが発生する。受信側コイル3は、この誘導電流Iaに応じた出力信号S1を出力する。
送信側コイル2及び受信側コイル3は、中心が回転軸400と一致しないように配置されている。これは、後述する渦電流領域210の面積が線形に近い形で変化するようにするためである。
(ブレーキペダル4の構成)
ブレーキペダル4は、例えば、図2(a)及び図2(b)に示すように、細長い板形状を有している。
ブレーキペダル4は、例えば、図2(a)及び図2(b)に示すように、細長い板形状を有している。
ブレーキペダル4は、回転軸400を有する上部40と、運転者の足により操作されるペダル部41と、を有する。上部40には、検出対象部42が取り付けられ、この検出対象部42に導電部材5及び磁石6が設けられている。なお検出対象部42は、ブレーキペダル4に取り付けられても良いし、ブレーキペダル4に押されてブレーキペダル4と連動するように構成されても良い。
検出対象部42は、図5(a)及び図5(b)に示すように、交番磁場20による渦電流21を導電部材5に効率良く発生させるため、渦電流が生じ難い金属材料や樹脂材料などを用いて形成される。なお変形例として導電部材5及び磁石6は、ブレーキペダル4が交番磁場20による渦電流が生じ難い材料を用いて形成されている場合、検出対象部42を介さずにブレーキペダル4に直接配置されても良い。
ブレーキペダル4は、図2(a)に示すように、初期位置Lminから最大位置Lmaxまで回転軸400を中心として回転するように構成されている。初期位置Lminは、操作がなされていない場合の位置である。最大位置Lmaxは、ブレーキペダル4を操作可能な最大の位置である。なおブレーキ操作装置1は、ブレーキペダル4に対する操作が解除された後、初期位置Lminに復帰するように弾性力をブレーキペダル4に付加するスプリングを備えている。
(導電部材5の構成)
図6(a)は、第1の実施の形態に係るブレーキ操作装置の初期位置における渦電流領域の一例を示す図であり、図6(b)は、最大位置における渦電流領域の一例を示す図である。
図6(a)は、第1の実施の形態に係るブレーキ操作装置の初期位置における渦電流領域の一例を示す図であり、図6(b)は、最大位置における渦電流領域の一例を示す図である。
導電部材5は、一例として、鉄などの導電性を有する導電材料を用いて形成されている。この導電部材5は、図3(b)に示すように、送信側コイル2及び受信側コイル3と一部が対向するように配置されている。
導電部材5には、図5(a)に示すように、交番磁場20により渦電流21が生じる。交番磁場20は、送信側コイル2の外側よりも内側の方が、磁束量が多くなる。従って図6(a)及び図6(b)では、一例として、導電部材5を送信側コイル2に投影した際に送信側コイル2の内側となる渦電流領域210を斜線で示している。なお渦電流領域210は、ブレーキペダル4の変位がなくても交流電流Iの向きや大きさが変わることで領域の形状が変化する。そこで図6(a)及び図6(b)では、説明のために送信側コイル2の内側の領域を渦電流領域210としている。
渦電流領域210は、一例として、図6(a)及び図6(b)に示すように、初期位置Lminと最大位置Lmaxとでは、面積が変化している。この面積が初期位置Lminから最大位置Lmax、最大位置Lmaxから初期位置Lminに変位するにつれて略線形に変化するように送信側コイル2及び受信側コイル3の配置と形状、導電部材5の配置と形状が定められる。
渦電流領域210では、交番磁場20の作用により渦電流21が生じる。つまり渦電流領域210が増加すると、図4(a)~図5(b)に示すように、交番磁場20を打ち消す方向であって渦電流21に起因する磁場20bが導電部材5の方に生じるので、受信側コイル3に生じる誘導電流Iaが小さくなる。また渦電流領域210が減少すると、渦電流21に起因する磁場20bが減少するので、受信側コイル3に生じる誘導電流Iaが大きくなる。従って受信側コイル3が出力する出力信号S1は、渦電流領域210が増加すると、誘導電流が流れる向きごとの最大値が小さくなり、減少すると大きくなる。
制御部8は、後述する図7(a)に示すように、略線形に変化する渦電流領域210の面積に応じた出力信号S1に基づいてこれを線形化し、さらにブレーキペダル4の操作量が増加すると出力値が増加するように反転させた操作量信号S3を生成して車両制御部92に出力する。なお操作量信号S3は、アナログなリニア出力に限定されず、PWM(Pulse Width Modulation)出力であっても良い。
(磁石6の構成)
磁石6は、検出対象部42に配置された永久磁石である。磁石6は、導電部材5よりも回転軸400から離れて配置されている。なお磁場生成部は、永久磁石に限定されず、電磁石であっても良い。
磁石6は、検出対象部42に配置された永久磁石である。磁石6は、導電部材5よりも回転軸400から離れて配置されている。なお磁場生成部は、永久磁石に限定されず、電磁石であっても良い。
(磁気センサ7の構成)
磁気センサ7は、磁石6の磁場60の変化を検出する磁気抵抗センサやホールセンサである。磁気センサ7は、図6(a)に示すように、ブレーキペダル4が初期位置Lminに位置する際、磁石6と対向するように基板10に配置されている。
磁気センサ7は、磁石6の磁場60の変化を検出する磁気抵抗センサやホールセンサである。磁気センサ7は、図6(a)に示すように、ブレーキペダル4が初期位置Lminに位置する際、磁石6と対向するように基板10に配置されている。
磁気センサ7は、図6(a)及び図6(b)に示すように、初期位置Lminにおいて磁石6と対向し、初期位置Lminから最大位置Lmaxに変位するにつれて磁石6から離れる。
磁気センサ7は、予め定められたしきい値以上の磁場60を検出している間、Loを示す検出信号S2を出力し、予め定められたしきい値より小さい磁場60を検出している間、Hiを示す検出信号S2を出力するように構成されている。ブレーキランプ93は、入力する検出信号S2がLoの際、消灯し、Hiの際、点灯する。
ここで本実施の形態のブレーキ操作装置1は、送信側コイル2、受信側コイル3及び導電部材5が回転軸400の方に配置され、磁石6及び磁気センサ7が回転軸400から離れた方に配置されたがこれに限定されず、操作量に応じた操作量信号S3が得られると共に、操作の有無が検出可能であれば、任意の位置に配置可能である。
(制御部8の構成)
図7(a)は、第1の実施の形態に係る制御部が処理する各種信号の一例について説明するための図であり、図7(b)は、変形例に係る制御部が処理する各種信号の一例について説明するための図である。図7(a)及び図7(b)の横軸は、ブレーキペダル4の操作量であり、縦軸が出力値である。なおこの出力値は、目安であり、同じ信号において出力値の高低を示す程度のものである。初期位置Lminから最大位置Lmaxは、ブレーキペダル4の動作角度範囲LRである。またセンサ最小値Sminからセンサ最大値Smaxは、磁気センサ7のセンサ動作範囲SRを示している。つまり磁気センサ7は、ブレーキペダル4の動作角度範囲LRよりも広い範囲でブレーキペダル4の位置を検出可能とされている。
図7(a)は、第1の実施の形態に係る制御部が処理する各種信号の一例について説明するための図であり、図7(b)は、変形例に係る制御部が処理する各種信号の一例について説明するための図である。図7(a)及び図7(b)の横軸は、ブレーキペダル4の操作量であり、縦軸が出力値である。なおこの出力値は、目安であり、同じ信号において出力値の高低を示す程度のものである。初期位置Lminから最大位置Lmaxは、ブレーキペダル4の動作角度範囲LRである。またセンサ最小値Sminからセンサ最大値Smaxは、磁気センサ7のセンサ動作範囲SRを示している。つまり磁気センサ7は、ブレーキペダル4の動作角度範囲LRよりも広い範囲でブレーキペダル4の位置を検出可能とされている。
制御部8は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。このROMには、例えば、制御部8が動作するためのプログラムが格納されている。RAMは、例えば、一時的に演算結果などを格納する記憶領域として用いられる。
受信側コイル3は、送信側コイル2の交番磁場20に応じて誘導電流Iaが生じるので、コイル内を流れる誘導電流Iaが交番磁場20に応じて向きや大きさが変化する。従って出力信号S1は、向きと大きさが変化する信号となる。そこで制御部8は、図7(a)に示すように、出力信号S1が線形でかつ右肩上がりになる操作量信号S3となるように補正処理を行うように構成されている。なお受信側コイル3は、出力信号S1を補正した操作量信号S3を制御部8に出力するように構成されても良い。
出力信号S1は、操作量に応じて減衰するため、その振幅が渦電流領域210の面積に反比例して小さくなる。そこで制御部8は、一例として、出力信号S1の振幅値を読み取り、操作量信号S3に変換して出力するように構成されている。なお出力信号S1の線形化の方法は、他の方法でも良い。
車両制御部92は、操作量信号S3に基づいてブレーキ装置94の制動力の大きさを制御する。
・変形例について
図8(a)は、変形例に係るブレーキ装置のブロック図の一例であり、図8(b)は、ブレーキ操作装置が含まれるブレーキシステムのブロック図の一例である。
図8(a)は、変形例に係るブレーキ装置のブロック図の一例であり、図8(b)は、ブレーキ操作装置が含まれるブレーキシステムのブロック図の一例である。
ここで変形例としてブレーキ操作装置1は、図8(a)及び図8(b)に示すように、ブレーキペダル4の操作量の検出、及び操作の有無の検出の機構に冗長性を持たせた構成であっても良い。この変形例では、送信側コイル2が1つ、受信側コイルが第1の受信側コイル3a及び第2の受信側コイル3bとして基板10に配置され、さらに磁気センサが第1の磁気センサ7a及び第2の磁気センサ7bとして基板10に配置されている。
第1の受信側コイル3a及び第2の受信側コイル3bは、図8(a)及び図8(b)に示すように、出力信号S1a及び出力信号S1bを制御部8に出力する。制御部8は、図7(b)に示すように、互いに反転した線形な操作量信号S3a及び操作量信号S3bを生成し、車両制御部92に出力する。
また第1の磁気センサ7a及び第2の磁気センサ7bは、図8(a)及び図8(b)に示すように、2つの検出信号S2a及び検出信号S2bを車両制御部92に出力すると共に、検出信号S2aをブレーキランプ93に出力し、LoからHiに切り替わる操作量がL1とL2と異なる操作量となっている。なお受信側コイル3が1つの場合、操作量信号を反転させて2つの操作量信号S3a及び操作量信号S3bを生成しても良い。さらに磁気センサが磁気抵抗センサである場合、2つのハーフブリッジを第1の磁気センサ7a及び第2の磁気センサ7bとしても良い。
この変形例では、制御部8は、操作量信号S3a及び操作量信号S3bに基づいて操作量の検出に関する故障の検知を行い、車両制御部92に報知することが可能となる。また制御部8は、第1の磁気センサ7a及び第2の磁気センサ7bと電気的に接続される場合、検出信号S2a及び検出信号S2bに基づいて第1の磁気センサ7a及び第2の磁気センサ7bの故障の検知を行い、車両制御部92に報知することが可能となる。
以下では、本実施の形態に係るブレーキ操作装置1の動作の一例について説明する。
(動作)
ブレーキ操作装置1の制御部8は、車両9の電源が投入されると、交流電流Iを送信側コイル2に供給し、受信側コイル3から出力される出力信号S1から操作量信号S3を生成して車両制御部92に出力する。
ブレーキ操作装置1の制御部8は、車両9の電源が投入されると、交流電流Iを送信側コイル2に供給し、受信側コイル3から出力される出力信号S1から操作量信号S3を生成して車両制御部92に出力する。
またブレーキ操作装置1の磁気センサ7は、車両9の電源が投入されると、磁場60の検出に基づく検出信号S2を車両制御部92に出力する。
車両制御部92は、操作量信号S3に基づいてブレーキペダル4の操作量を判定し、判定した操作量に応じた操作信号S4をブレーキ装置94に出力する。またブレーキランプ93は、磁気センサ7から入力した検出信号S2に基づいて点灯及び消灯を行う。
(第1の実施の形態の効果)
本実施の形態に係るブレーキ操作装置1は、小型化することができる。具体的には、ブレーキ操作装置1は、送信側コイル2が生成する交番磁場20に応じて受信側コイル3に生じる誘導電流Iaに基づいて操作量を検出する第1の検出方法と、第1の検出方法と異なる検出方法であり、ブレーキペダル4に配置された磁石6が生成する磁場60の変化に基づいて操作の有無を磁気センサ7によって検出する第2の検出方法と、を用いているので、操作量と操作の有無を同じ検出方法で検出する場合と比べて、互いが干渉せず、近くに配置することが可能となって小型化することができる。
本実施の形態に係るブレーキ操作装置1は、小型化することができる。具体的には、ブレーキ操作装置1は、送信側コイル2が生成する交番磁場20に応じて受信側コイル3に生じる誘導電流Iaに基づいて操作量を検出する第1の検出方法と、第1の検出方法と異なる検出方法であり、ブレーキペダル4に配置された磁石6が生成する磁場60の変化に基づいて操作の有無を磁気センサ7によって検出する第2の検出方法と、を用いているので、操作量と操作の有無を同じ検出方法で検出する場合と比べて、互いが干渉せず、近くに配置することが可能となって小型化することができる。
ブレーキ操作装置1は、操作量の検出と操作の有無の検出とを非接触で検出することができるので、操作部材の変位を、ギアなどを用いて検出する場合と比べて、異物の混入による不具合を抑制することができる。
ブレーキ操作装置1は、ブレーキペダル4の操作量を送信側コイル2、受信側コイル3及び導電部材5によって検出することができるので、操作量を磁石の回転に変換して磁気センサで検出する場合と比べて、安価な部品を使用してコストを抑制することができる。
ブレーキ操作装置1は、小型化が容易なので、小型化が難しい場合と比べて、操作量の検出、及び操作の有無の検出において冗長性を持たせ易い。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態は、送信側コイル及び受信側コイルが円形ではない点で第1の実施の形態と異なっている。
第2の実施の形態は、送信側コイル及び受信側コイルが円形ではない点で第1の実施の形態と異なっている。
図9(a)は、第2の実施の形態に係るブレーキ操作装置の初期位置における送信側コイル、受信側コイル及び導電部材の位置関係の一例を示す図であり、図9(b)は、最大位置における送信側コイル、受信側コイル及び導電部材の位置関係の一例を示す図である。なお以下に記載する実施の形態において、第1の実施の形態と同じ機能及び構成を有する部分は、第1の実施の形態と同じ符号を付し、その説明は省略するものとする。
本実施の形態のブレーキ操作装置1は、図9(a)及び図9(b)に示すように、送信側コイル2及び受信側コイル3が円形ではなく、回転軸400を中心として円弧形状であって、初期位置Lminから最大位置Lmaxに向かうに従って対向する円弧の間隔が狭くなる形状を有している。なお送信側コイル2及び受信側コイル3は、反転した形状、つまり初期位置Lminから最大位置Lmaxに向かうに従って対向する円弧の間隔が広くなる形状であっても良い。
導電部材5は、回転軸400を中心として円弧を描くように変位する。そのため、渦電流領域210は、初期位置Lminから最大位置Lmaxに向かうに従って面積が大きくなっている。
導電部材5は、送信側コイル2及び受信側コイル3の形状に沿うように変位するので、送信側コイル及び受信側コイルが円形状を有する場合と比べて、渦電流領域210が単調増加、又は単調減少して出力信号S1を線形な操作量信号S3にし易くなる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。また、これら実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…ブレーキ操作装置、2…送信側コイル、3…受信側コイル、4…ブレーキペダル、5…導電部材、6…磁石、7…磁気センサ、8…制御部、10…基板、20…交番磁場、21…渦電流、60…磁場、93…ブレーキランプ、94…ブレーキ装置、100…第1の面、101…第2の面、210…渦電流領域、400…回転軸
Claims (4)
- 供給された交流電流に基づいて交番磁場を生成する第1のコイルと、
前記第1のコイルと対向すると共に前記第1のコイルと相対位置が変化しないように配置され、前記交番磁場に基づく誘導電流に応じた出力信号を出力する第2のコイルと、
なされた操作に応じて前記第1のコイル及び前記第2のコイルに対して変位する操作部材と、
前記操作部材の変位に基づいて前記第1のコイル及び前記第2のコイルとの相対位置が変化するように前記操作部材と一体に変位し、前記操作部材の操作量に応じて前記第2のコイルに生じる前記誘導電流を変化させる導電部材と、
前記操作部材に配置され、磁場を生成する磁場生成部と、
なされた操作に応じて前記操作部材と相対位置が変化するように配置され、前記磁場生成部が生成する磁場の変化に基づいて前記操作部材に対する操作の有無を検出して検出信号を出力する磁場検出部と、
を備えた操作装置。 - 前記第1のコイル、前記第2のコイル及び前記磁場検出部は、同じ基板に配置される、
請求項1に記載の操作装置。 - 前記第2のコイルから出力される前記出力信号に基づいて前記操作部材の操作量に応じた操作量信号を生成して出力する制御部を備えた、
請求項1又は2に記載の操作装置。 - 前記操作部材は、車両のブレーキ装置を操作するブレーキペダルであり、
前記制御部は、前記出力信号に基づいて前記ブレーキペダルの操作量に応じた前記操作量信号を生成して出力する、
請求項3に記載の操作装置。
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