JP2024035994A - X線ct装置およびx線検出器 - Google Patents

X線ct装置およびx線検出器 Download PDF

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【課題】必要に応じて、エネルギー情報の粒度を下げる代わりに、CT画像が出力されるまでの所要時間の長期化を防ぎつつ、従来のCT装置よりも高サンプリングレートのスキャンを実施すること。【解決手段】実施形態のX線CT装置は、第1のコンパレータと、第2のコンパレータと、参照信号設定部と、第1の計数部と、第2の計数部と、ビュートリガ信号生成部とを持つ。参照信号設定部は、第1の参照信号と、第2の参照信号とを設定する。第1の計数部は、第1のコンパレータの後段に設けられ、パルスが第1の参照信号にて規定される閾値を超える場合に計数する。第2の計数部は、第2のコンパレータの後段に設けられ、パルスが第2の参照信号にて規定される閾値を超える場合に計数する。ビュートリガ信号生成部は、第1の計数部に入力される第1のビュートリガ信号と、第2の計数部に入力される第2のビュートリガ信号とを生成する。【選択図】図2

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線CT装置およびX線検出器に関する。
フォトンカウンティングCT装置(Photon Counting Computed Tomography)のX線検出器は、被検体を通過したX線により生成されるパルスの波高や電荷について、参照信号(閾値)と比較することでエネルギー弁別を行う。このようなX線検出器は、異なる閾値が設定された複数のコンパレータを有し、各コンパレータから出力される信号を個別にカウンタに記録し、ビュートリガ(View Trigger)に応じて同時に読み出すことで、X線をエネルギー領域ごとに計数できる。
特開2013-7585号公報 特開2021-112380号公報
心臓の撮影で形態変化を精度よくとらえたい場合や、結石を高空間分解能で撮影したい場合、CT画像のサンプリングレートの高速化が必要となる。この場合、X線検出器の各画素においてデータ処理を行う特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)からデータ保存部に伝送するまでの処理の高速化が必要となる。また、サンプリングレートが高速な分、収集されるデータ量が大きくなる。フォトンカウンティング型のX線検出器は、従来の積分型検出器の持つ、チャンネル方向、列方向、時間方向の3次元のデータに加え、エネルギーの次元を合わせた4次元のデータが出力されるため、もともとデータ量が積分型検出器と比較して数倍多い。このため、データ伝送に時間がかかるため、CT画像が出力されるまでに長い時間を要する。
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題は、必要に応じて、エネルギー情報の粒度を下げる代わりに、CT画像が出力されるまでの所要時間の長期化を防ぎつつ、従来のCT装置よりも高サンプリングレートのスキャンを実施することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態のX線CT装置は、第1のコンパレータと、第2のコンパレータと、参照信号設定部と、第1の計数部と、第2の計数部と、ビュートリガ信号生成部とを持つ。第1のコンパレータおよび第2のコンパレータは、検出素子から出力されるパルスの波高弁別を行い、互いに並列に設けられる。参照信号設定部は、前記第1のコンパレータに入力される第1の参照信号と、前記第2のコンパレータに入力される第2の参照信号とを設定する。第1の計数部は、前記第1のコンパレータの後段に設けられ、前記パルスが前記第1の参照信号にて規定される閾値を超える場合に計数する。第2の計数部は、前記第2のコンパレータの後段に設けられ、前記パルスが前記第2の参照信号にて規定される閾値を超える場合に計数する。ビュートリガ信号生成部は、前記第1の計数部に入力される第1のビュートリガ信号と、前記第2の計数部に入力される第2のビュートリガ信号とを生成する。
第1の実施形態に係るX線CT装置1の一例を示す図。 第1の実施形態に係るDAS16の構成の一例を示す図。 第1の実施形態に係るX線CT装置1のスキャン処理の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態に係る第1スキャン条件P1を示す図。 第1の実施形態に係る第2スキャン条件P2を示す図。 第1の実施形態に係る第3スキャン条件P3を示す図。 第1の実施形態に係る第1スキャン条件P1における出力データの一例を示す模式図。 第1の実施形態に係る第2スキャン条件P2における出力データの一例を示す模式図。 第1の実施形態に係る第3スキャン条件P3における出力データの一例を示す模式図。 第1の実施形態に係る第2スキャン条件P2における各計数回路67の計数データを説明する図。 第2の実施形態に係るX線CT装置1のスキャン処理の一例を示すフローチャート。 第3の実施形態に係るDAS16Aの構成の一例を示す図。 第3の実施形態に係るX線CT装置1のスキャン処理の一例を示すフローチャート。 第3の実施形態に係る各計数回路67の計数データを説明する図。
以下、図面を参照しながら、実施形態のX線CT装置およびX線検出器について説明する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態のX線CT装置は、フォトンカウンティングCT装置である。従来のフォトンカウンティングCT装置においては、光子計数型のX線検出器にビュートリガが入力されると、全てのカウンタ(計数回路)にトリガが伝送され、全てのカウンタの計数が同時に読み出され保存される。これに対して、第1の実施形態のX線CT装置では、トリガを伝送するカウンタをビューごとに選択可能とし、各カウンタの計数データの読み出しのタイミングを個別に制御する。これにより、必要に応じて、エネルギー情報の粒度を下げる代わりに、ビューごとのCT画像の生成に用いるデータ量を抑え、CT画像が出力されるまでの所要時間の長期化を防ぎつつ、従来のCT装置よりも高サンプリングレートのスキャンを実施できる。
[X線CT装置の構成]
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の一例を示す図である。X線CT装置1は、例えば、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。図1では、説明の都合上、架台装置10をZ軸方向から見た図とX軸方向から見た図の双方を掲載しているが、実際には、架台装置10は一つである。第1の実施形態では、非チルト状態での回転フレーム17の回転軸または寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対して水平である軸をX軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対して垂直である方向をY軸方向とそれぞれ定義する。
架台装置10は、例えば、X線管11と、ウェッジ12と、コリメータ13と、X線高電圧装置14と、X線検出器15と、データ収集システム(以下、DAS:Data Acquisition System)16と、回転フレーム17と、制御装置18とを有する。
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生させる。X線管11は、真空管を含む。例えば、X線管11は、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管である。
ウェッジ12は、X線管11から被検体Pに照射されるX線量を調節するためのフィルタである。ウェッジ12は、X線管11から被検体Pに照射されるX線量の分布が予め定められた分布になるように、自身を透過するX線を減衰させる。ウェッジ12は、ウェッジフィルタ(wedge filter)、ボウタイフィルタ(bow-tie filter)とも呼ばれる。ウェッジ12は、例えば、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したものである。
コリメータ13は、ウェッジ12を透過したX線の照射範囲を絞り込むための機構である。コリメータ13は、例えば、複数の鉛板の組み合わせによってスリットを形成することで、X線の照射範囲を絞り込む。コリメータ13は、X線絞りと呼ばれる場合もある。コリメータ13の絞り込み範囲は、機械的に駆動可能であってよい。
X線高電圧装置14は、例えば、図示しない高電圧発生装置と、図示しないX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器(トランス)および整流器等を含む電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生させる。X線制御装置は、X線管11に発生させるべきX線量に応じて高電圧発生装置の出力電圧を制御する。高電圧発生装置は、上述した変圧器によって昇圧を行うものであってもよいし、インバータによって昇圧を行うものであってもよい。X線高電圧装置14は、回転フレーム17に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム(不図示)の側に設けられてもよい。
X線検出器15は、X線管11が発生させ、被検体Pを通過して入射したX線の強度を検出する。X線検出器15は、検出したX線の強度に応じた電気信号(光信号等でもよい)をDAS16に出力する。X線検出器15は、例えば、複数のX線検出素子列を有する。複数のX線検出素子列のそれぞれは、X線管11の焦点を中心とした円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたものである。複数のX線検出素子列は、スライス方向(列方向、row方向)に配列される。
X線検出器15は、例えば、直接検出型の検出器である。X線検出器15としては、例えば、半導体の両端に電極が取り付けられた半導体ダイオードが適用可能である。半導体に入射したX線光子は、電子・正孔対に変換される。1つのX線光子の入射により生成される電子・正孔対の数は、入射したX線光子のエネルギーに依存する。電子と正孔とは、半導体の両端に形成された一対の電極に各々引き寄せられる。一対の電極は、電子・正孔対の電荷に応じた波高値を有する電気パルスを発生する。一個の電気パルスは、入射したX線光子のエネルギーに応じた波高値を有する。
DAS16は、例えば、制御装置18からの制御信号に従って、X線検出器15により検出されたX線光子のカウント数を示すカウントデータ(計数データ)を複数のエネルギービンについて収集する。複数のエネルギービンに関する計数データは、X線検出器15の応答特性に応じて変形された、X線検出器15への入射X線に関するエネルギースペクトラムに対応する。DAS16は、デジタル信号に基づく検出データをコンソール装置40に出力する。検出データは、生成元のX線検出素子のチャンネル番号、列番号、及び収集されたビューを示すビュー番号により識別された計数データのデジタル値である。ビュー番号は、回転フレーム17の回転に応じて変化する番号であり、例えば、回転フレーム17の回転に応じてインクリメントされる番号である。従って、ビュー番号は、X線管11の回転角度を示す情報である。ビュー期間とは、あるビュー番号に対応する回転角度から、次のビュー番号に対応する回転角度に到達するまでの間に収まる期間である。
DAS16は、ビューの切り替わりを、制御装置18から入力されるタイミング信号によって検知してもよいし、内部のタイマーによって検知してもよいし、図示しないセンサから取得される信号によって検知してもよい。フルスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、全周囲分(360度分)の検出データ群を収集する。ハーフスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、半周囲分(180度分)の検出データを収集する。X線検出器15とDAS16との組み合わせは、「X線検出器」の一例である。
図2は、第1の実施形態に係るDAS16の構成の一例を示す図である。DAS16は、X線検出素子の個数に応じたチャンネル数分の読出しチャンネルを備える。これら複数の読出しチャンネルは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)等の集積回路に並列的に実装されている。図2では、1読出しチャンネル分のDAS16-1の構成のみを示している。
DAS16-1は、例えば、前置増幅回路61、波形整形回路63、複数の波高弁別回路65、複数の計数回路67、計数一時保存回路69、読取回路71、およびトリガ振分け回路73を有する。前置増幅回路61は、接続先のX線検出器15のX線検出素子から送信された検出電気信号DS(電流信号)を増幅する。例えば、前置増幅回路61は、接続先のX線検出素子からの電流信号を、当該電流信号の電荷量に比例した電圧値(波高値)を有する電圧信号に変換する。前置増幅回路61には波形整形回路63が接続されている。波形整形回路63は、前置増幅回路61からの電圧信号の波形を整形する。例えば、波形整形回路63は、前置増幅回路61からの電圧信号のパルス幅を縮小する。
波形整形回路63にはエネルギー帯域(エネルギービン)の数に対応する複数の計数チャネルが接続されている。n個のエネルギービンが設定されている場合、波形整形回路63には、n個の計数チャネルが設けられる。各計数チャネルは、波高弁別回路65-nと、計数回路67-nとを有する。図2は、4個の計数チャネルが設けられる例を示している。
波高弁別回路65-nの各々は、波形整形回路63からの電圧信号の波高値であるX線検出素子により検出されたX線フォトンのエネルギーを弁別する。例えば、波高弁別回路65-nは、コンパレータ653-nを有する。コンパレータ653-nの各々の一方の入力端子には、波形整形回路63からの電圧信号が入力される。コンパレータ653-nの各々の他方の入力端子には、閾値に対応する参照信号TH(参照電圧値)が、制御装置18から供給される。
例えば、エネルギービンbin1のための第1コンパレータ653-1には、参照信号TH-1が供給され、エネルギービンbin2のための第2コンパレータ653-2には、参照信号TH-2が供給され、エネルギービンbin3のための第3コンパレータ653-3には、参照信号TH-3が供給され、エネルギービンbin4のための第4コンパレータ653-4には、参照信号TH-4が供給される。参照信号THの各々は、上限参照値と下限参照値とを有している。コンパレータ653-nの各々は、波形整形回路63からの電圧信号が、参照信号THの各々に対応するエネルギービンに対応する波高値を有している場合、電気パルス信号を出力する。例えば、第1コンパレータ653-1は、波形整形回路63からの電圧信号の波高値がエネルギービンbin1に対応する波高値である場合(参照信号TH-1とTH-2との間にある場合)、電気パルス信号を出力する。一方、第1コンパレータ653-1は、波形整形回路63からの電圧信号の波高値がエネルギービンbin1に対応する波高値でない場合、電気パルス信号を出力しない。また、例えば、第2コンパレータ653-2は、波形整形回路63からの電圧信号の波高値がエネルギービンbin2に対応する波高値である場合(参照信号TH-2とTH-3との間にある場合)、電気パルス信号を出力する。
計数回路67-nの各々は、波高弁別回路65-nから電気パルス信号が入力される毎に、内部メモリに記憶されているカウント数に1を加算する。計数回路67-nの各々は、トリガ振分け回路73からビュートリガ(ビュートリガ信号TS-n)が供給されたことを契機として、内部メモリに蓄積されたカウント数のデータ(すなわち、計数データ)を読み出し、計数一時保存回路69に出力する。また、計数回路67-nは、ビュートリガ信号TS-nが供給される毎に内部メモリに蓄積されているカウント数を初期値に再設定する。このようにして計数回路67-nは、ビュー毎にカウント数を計数する。
例えば、第1計数回路67-1は、トリガ振分け回路73から第1ビュートリガ信号TS-1が供給されたことを契機として、内部メモリに蓄積された計数データを読み出し、計数一時保存回路69に出力する。第2計数回路67-2は、トリガ振分け回路73から第2ビュートリガ信号TS-2が供給されたことを契機として、内部メモリに蓄積された計数データを読み出し、計数一時保存回路69に出力する。第3計数回路67-3は、トリガ振分け回路73から第3ビュートリガ信号TS-3が供給されたことを契機として、内部メモリに蓄積された計数データを読み出し、計数一時保存回路69に出力する。第4計数回路67-4は、トリガ振分け回路73から第4ビュートリガ信号TS-4が供給されたことを契機として、内部メモリに蓄積された計数データを読み出し、計数一時保存回路69に出力する。
コンパレータ653-nの各々は、「第1コンパレータ」および「第2コンパレータ」の一例である。すなわち、第1のコンパレータおよび第2のコンパレータは、検出素子から出力されるパルスの波高弁別を行い、互いに並列に設けられる。計数回路67-nの各々は、「第1の計数部」および「第2の計数部」の一例である。すなわち、第1の計数部は、第1のコンパレータの後段に設けられ、パルスが第1の参照信号にて規定される閾値を超える場合に計数する。第2の計数部は、第2のコンパレータの後段に設けられ、パルスが第2の参照信号にて規定される閾値を超える場合に計数する。
計数一時保存回路69は、複数の読出しチャンネル分の計数回路67-nからの計数データを一時的に保存する。計数一時保存回路69は、全ての計数回路67-nから計数データが保存された時点で、保存された全計数データを読取回路71に出力する。各エネルギービンの計数データは、チャンネルとセグメント(列)とエネルギービンとにより規定されるカウント数のデータの集合である。
計数一時保存回路69は、「計数一時保存部」の一例である。すなわち、計数一時保存部は、第1の計数部の第1の計数データおよび第2の計数部の第2の計数データを一時保存し、第1の計数部および第2の計数部の両方の計数データが集まったタイミングで出力する。
読取回路71は、コンソール装置40から供給されるトリガ振分け設定TSSおよび参照信号設定THSに基づいて、計数一時保存回路69から出力された計数回路67-nごとの計数データを読み出し、一定のデータ形式に変換した上で、コンソール装置40に伝送する(メモリ41に保存する)。コンソール装置40に伝送される計数データを計数データセットCSと呼ぶ。読取回路71の処理の詳細については後述する。
読取回路71は、「読取部」の一例である。すなわち、読取回路71は、計数一時保存部から出力されたデータを読み取り、所定のデータ形式に変換する。
トリガ振分け回路73は、コンソール装置40から供給されるトリガ振分け設定TSSに基づいて、制御装置18から供給されるビュートリガ(ビュートリガ信号)の振分けを行い、計数回路67-nの各々に供給する。例えば、トリガ振分け回路73は、トリガ振分け設定TSSに基づいて、ビュートリガ信号TS-1、ビュートリガ信号TS-2、ビュートリガ信号TS-3、およびビュートリガ信号TS-4の各々を、第1計数回路67-1、第2計数回路67-2、第3計数回路67-3、および第4計数回路67-4に供給する。トリガ振分け回路73の処理の詳細については後述する。尚、トリガ振分け回路73は、トリガ振分け設定TSSに基づいて、自らビュートリガ信号を生成するようにしてもよい。
トリガ振分け回路73は、「トリガ振分け部」の一例である。すなわち、トリガ振分け部は、第1のビュートリガ信号と第2のビュートリガ信号とを、第1の計数部と第2の計数部とへ振り分ける。トリガ振分け部は、外部からビュートリガ信号を受信し、第1の計数部に入力される第1のビュートリガ信号と、第2の計数部に入力される第2のビュートリガ信号とに振り分ける。
制御装置18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを有する処理回路を有する。制御装置18は、コンソール装置40または架台装置10に取り付けられた入力インターフェースからの入力信号を受け付けて、架台装置10、寝台装置30、およびDAS16の動作を制御する。例えば、制御装置18は、回転フレーム17を回転させたり、架台装置10をチルトさせたりする。架台装置10をチルトさせる場合、制御装置18は、入力インターフェースに入力された傾斜角度(チルト角度)に基づいて、Z軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム17を回転させる。制御装置18は、図示しないセンサの出力等によって回転フレーム17の回転角度を把握している。制御装置18は、架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられてもよい。
制御装置18は、コンソール装置40から供給される参照信号設定THSに基づいて、DAS16のエネルギービン(参照信号TH-n)を制御する。例えば、制御装置18は、参照信号設定THSに基づいて、第1参照信号TH-1、第2参照信号TH-2、第3参照信号TH-3、および第4参照信号TH-4の各々を、第1コンパレータ653-1、第2コンパレータ653-2、第3コンパレータ653-3、および第4コンパレータ653-4に供給する。
制御装置18は、ビュートリガ信号生成器181を有する。ビュートリガ信号生成器181は、コンソール装置40から供給されるトリガ振分け設定TSSに基づいて、ビュートリガVTを生成し、トリガ振分け回路73に出力する。ビュートリガ信号生成器181は、コンソール装置40またはDAS16に設けられてもよい。ビュートリガ信号生成器181の処理の詳細については後述する。
ビュートリガ信号生成器181は、「ビュートリガ信号生成部」の一例である。すなわち、ビュートリガ信号生成部は、第1の計数部に入力される第1のビュートリガ信号と、第2の計数部に入力される第2のビュートリガ信号とを生成する。
図1に戻り、回転フレーム17は、X線管11、ウェッジ12、およびコリメータ13と、X線検出器15とを対向支持する円環状の部材である。回転フレーム17は、固定フレームによって、内部に導入された被検体Pを中心として回転自在に支持される。回転フレーム17は、更にDAS16を支持する。DAS16が出力する検出データは、回転フレーム17に設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から、光通信によって、架台装置10の非回転部分(例えば固定フレーム)に設けられたフォトダイオードを有する受信機に送信され、受信機によってコンソール装置40に転送される。尚、回転フレーム17から非回転部分への検出データの送信方法として、前述の光通信を用いた方法に限らず、非接触型の任意の送信方法を採用してよい。回転フレーム17は、X線管11等を支持して回転させることができるものであれば、円環状の部材に限らず、アームのような部材であってもよい。
X線CT装置1は、例えば、X線管11とX線検出器15の双方が回転フレーム17によって支持されて被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-TypeのX線CT装置(第3世代CT)であるが、これに限らず、円環状に配列された複数のX線検出素子が固定フレームに固定され、X線管11が被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-TypeのX線CT装置(第4世代CT)であってもよい。
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置して移動させ、架台装置10の回転フレーム17の内部に導入する装置である。寝台装置30は、例えば、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを備える。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向(Y軸方向)に移動可能に支持する筐体を含む。寝台駆動装置32は、モータやアクチュエータを含む。寝台駆動装置32は、天板33を、支持フレーム34に沿って天板33の長手方向(Z軸方向)に移動させる。また、寝台駆動装置32は、天板33を鉛直方向(Y軸方向)に移動させる。天板33は、被検体Pが載置される板状の部材である。
寝台駆動装置32は、天板33だけでなく、支持フレーム34を天板33の長手方向に移動させてもよい。また、上記とは逆に、架台装置10がZ軸方向に移動可能であり、架台装置10の移動によって回転フレーム17が被検体Pの周囲に来るように制御されてもよい。また、架台装置10と天板33の双方が移動可能な構成であってもよい。また、X線CT装置1は、被検体Pが立位または座位でスキャンされる方式の装置であってもよい。この場合、X線CT装置1は、寝台装置30に代えて被検体支持機構を有し、架台装置10は、回転フレーム17を、床面に垂直な軸方向を中心に回転させる。
コンソール装置40は、例えば、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、ネットワーク接続回路44と、処理回路50とを有する。本実施形態では、コンソール装置40は架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置40の各構成要素の一部または全部が含まれてもよい。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ41は、例えば、トリガ振分け設定TSS、参照信号設定THS等を記憶する。また、メモリ41は、例えば、検出データや投影データ、再構成画像データ、CT画像データ、被検体Pに関する情報、撮影条件等を記憶する。メモリ41は、例えば、架台装置10から伝送された複数のエネルギービンに関する計数データを記憶する。これらのデータは、メモリ41ではなく(或いはメモリ41に加えて)、X線CT装置1が通信可能な外部メモリに記憶されてもよい。外部メモリは、例えば、外部メモリを管理するクラウドサーバが読み書きの要求を受け付けることで、クラウドサーバによって制御されるものである。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路によって生成された医用画像(CT画像)や、医師、技師等である操作者による各種操作を受け付けるGUI(Graphical User Interface)画像等を表示する。ディスプレイ42は、例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等である。ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)であってもよい。
入力インターフェース43は、操作者による各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作の内容を示す電気信号を処理回路50に出力する。例えば、入力インターフェース43は、検出データまたは投影データを収集する際の収集条件、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件、トリガ振分け設定TSS、参照信号設定THS(エネルギービンの設定条件)等の入力操作を受け付ける。例えば、入力インターフェース43は、マウスやキーボード、タッチパネル、ドラッグボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、カメラ、赤外線センサ、マイク等により実現される。
入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)により実現されてもよい。尚、本明細書において入力インターフェースはマウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェースの例に含まれる。
ネットワーク接続回路44は、例えば、プリント回路基板を有するネットワークカード、或いは無線通信モジュール等を含む。ネットワーク接続回路44は、接続する対象のネットワークの形態に応じた情報通信用プロトコルを実装する。
処理回路50は、X線CT装置1の全体の動作や、架台装置10の動作、寝台装置30の動作を制御する。処理回路50は、例えば、システム制御機能51、前処理機能52、再構成機能53、画像処理機能54、スキャン制御機能55、トリガ振分け設定機能56、参照信号設定機能57、表示制御機能58等を実行する。これらの構成要素は、例えば、ハードウェアプロセッサ(コンピュータ)がメモリ41に格納されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array; FPGA))等の回路(circuitry)を意味する。
メモリ41にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
コンソール装置40または処理回路50が有する各構成要素は、分散化されて複数のハードウェアにより実現されてもよい。処理回路50は、コンソール装置40が有する構成ではなく、コンソール装置40と通信可能な処理装置によって実現されてもよい。処理装置は、例えば、一つのX線CT装置と接続されたワークステーション、或いは、複数のX線CT装置に接続され、以下に説明する処理回路50と同等の処理を一括して実行する装置(例えばクラウドサーバ)である。
システム制御機能51は、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、処理回路50の各種機能を制御する。
前処理機能52は、DAS16により出力された検出データに対してオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を行う。
再構成機能53は、検出データに基づいて被検体Pに関するフォトンカウンティングCT画像を再構成する。再構成機能53は、例えば、応答関数生成機能531と、X線吸収量算出機能532と、再構成処理機能533とを有する。応答関数生成機能531は、検出器応答特性を表す応答関数のデータを生成する。例えば、応答関数生成機能531は、複数の入射X線エネルギーを有する複数の単色X線に対する標準検出系の応答(すなわち、検出エネルギーおよび検出強度)を予測計算、実験、及び予測計算と実験との組み合わせにより計測し、検出エネルギーおよび検出強度の計測値に基づいて応答関数を生成する。また、応答関数生成機能531は、キャリブレーション等において収集された実測の計測値に基づいて応答関数のデータを生成してもよい。応答関数は、入射X線ごとの検出エネルギーとシステムの出力応答との関係を規定する。例えば、応答関数は、入射X線ごとの検出エネルギーと検出強度との関係を規定する。生成された応答関数のデータは、メモリ41に記憶される。
X線吸収量算出機能532は、複数のエネルギービンに関する計数データ、被検体Pへの入射X線のエネルギースペクトラム、およびメモリ41に記憶された応答関数に基づいて、複数の基底物質各々に関するX線吸収量を算出する。X線吸収量算出機能532は、応答関数を利用して計数データと被検体Pへの入射X線のエネルギースペクトラムとに基づいてX線吸収量を算出することにより、X線検出器15およびDAS16の応答特性の影響がないX線吸収量を算出することができる。このように基底物質毎にX線吸収量を得る処理は物質弁別とも呼ばれている。基底物質としては、カルシウム、石灰化、骨、脂肪、筋肉、空気、臓器、病変部、硬部組織、軟部組織、造影物質等のあらゆる物質に設定可能である。算出対象の基底物質の種類は、予め入力インターフェース43を介して操作者等により決定されてよい。X線吸収量は、基底物質により吸収されるX線量を示す。例えば、X線吸収量は、X線減弱係数とX線透過経路長との組み合わせにより規定される。
再構成処理機能533は、X線吸収量算出機能532により算出された複数の基底物質各々に関するX線吸収量に基づいて、当該複数の基底物質のうちの画像化対象の基底物質の空間分布を表現するフォトンカウンティングCT画像を再構成し、生成したCT画像データをメモリ41に記憶させる。画像化対象の基底物質は、1種類でも良いし複数種類でもよい。画像化対象の基底物質の種類は、入力インターフェース43を介して操作者等により決定されてよい。
画像処理機能54は、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、CT画像データを公知の方法により、三次元画像データや任意断面の断面像データに変換する。三次元画像データへの変換は、前処理機能52によって行われてもよい。
スキャン制御機能55は、X線高電圧装置14、DAS16、制御装置18、および寝台駆動装置32に指示することで、架台装置10における検出データの収集処理を制御する。スキャン制御機能55は、後述するモニタリングスキャンおよび本スキャンのための制御を行う。また、スキャン制御機能55は、位置決め画像を収集する撮影、および診断に用いる画像を撮影する際の各部の動作をそれぞれ制御する。
トリガ振分け設定機能56は、例えば、入力インターフェース43が受け付けた入力操作(例えば、撮影モード選択操作)に基づいて、トリガ振分け回路73により行われるトリガ振分け処理に使用されるトリガ振分けの設定を行い、設定したトリガ振分けの設定情報(トリガ振分け設定TSS)を、メモリ41に記憶させる。また、トリガ振分け設定機能56は、トリガ振分け設定TSSを、DAS16のトリガ振分け回路73および読取回路71、制御装置18等に出力する。
トリガ振分け設定機能56は、「トリガ振分け設定部」の一例である。すなわち、トリガ振分け設定部は、撮影モードの選択に応じて、第1のビュートリガ信号および第2のビュートリガ信号の振分けを設定する。
参照信号設定機能57は、例えば、入力インターフェース43が受け付けた入力操作(例えば、撮影モード選択操作)に基づいて、コンパレータ653-nの各々に供給される参照信号TH-nの設定を行い、設定した参照信号の設定情報(参照信号設定THS)を、メモリ41に記憶させる。また、参照信号設定機能57は、例えば、参照信号設定THSを、DAS16の読取回路71、制御装置18等に出力する。
参照信号設定機能57は、「参照信号設定部」の一例である。すなわち、参照信号設定部は、第1のコンパレータに入力される第1の参照信号と、第2のコンパレータに入力される第2の参照信号とを設定する。参照信号設定部は、撮影モードの選択に応じて、第1の参照信号および第2の参照信号を設定する。
表示制御機能58は、処理回路によって生成された医用画像(CT画像)や、医師、技師等である操作者による各種操作を受け付けるGUI画像等を、ディスプレイ42に表示させる。
上記構成により、X線CT装置1は、ヘリカルスキャン、コンベンショナルスキャン、ステップアンドシュート等のスキャン態様で被検体Pのスキャンを行う。ヘリカルスキャンとは、天板33を移動させながら回転フレーム17を回転させて被検体Pをらせん状にスキャンする態様である。コンベンショナルスキャンとは、天板33を静止させた状態で回転フレーム17を回転させて被検体Pを円軌道でスキャンする態様である。ステップアンドシュートとは、天板33の位置を一定間隔で移動させて、コンベンショナルスキャンを複数のスキャンエリアで行う態様である。
[処理フロー]
次に、X線CT装置1のスキャン処理の一例を説明する。図3は、第1の実施形態に係るX線CT装置1のスキャン処理の一例を示すフローチャートである。
まず、処理回路50のトリガ振分け設定機能56は、例えば、入力インターフェース43が受け付けた入力操作(例えば、撮影モード選択操作)に基づいて、トリガ振分けの設定を行う(ステップS101)。また、トリガ振分け設定機能56は、設定されたトリガ振分け設定TSSを、DAS16のトリガ振分け回路73および読取回路71、制御装置18等に出力する。撮影モードには、例えば、物質弁別を行う物質弁別モード、物質弁別を行わず時間分解能を優先する時間分解能優先モード、エネルギー情報の粒度を落として物質弁別を行いつつ時間分解能を物質弁別モードよりも高める中間モード等が含まれる。
次に、処理回路50の参照信号設定機能57は、例えば、入力インターフェース43が受け付けた入力操作(例えば、撮影モード選択操作)に基づいて、参照信号(エネルギービン)の設定を行う(ステップS103)。また、参照信号設定機能57は、設定された参照信号設定THSを、DAS16の読取回路71、制御装置18等に出力する。
ここで、トリガ振分け設定TSSおよび参照信号設定THSに基づいて設定されるスキャン条件の例について説明する。図4、図5、および図6は、互いに異なる3つのスキャン条件を示している。
<第1スキャン条件P1>
図4に示す第1スキャン条件P1は、例えば、物質弁別モードが選択された場合に使用される。第1スキャン条件P1においては、参照信号設定THSに基づいて、第1から第4参照信号TH-1から4に、互いに異なる値(E1、E2、E3、E4)が設定される。例えば、E1<E2<E3<E4である。すなわち、エネルギービンが4つのエネルギー領域に振り分けられるように設定される。また、トリガ振分け設定TSSに基づいて、第1から第4ビュートリガ信号TS-1から4に、同一のビュートリガVT(View#1)が設定される。すなわち、第1から第4計数回路67-1から4は、ビュートリガVT(View#1)が同じタイミングで入力され、計1ビュー分の計数データを出力するように設定される。この場合、ビュートリガ信号生成器181により生成されてトリガ振分け回路73に供給されるビュートリガ信号VTは、ビュートリガVT(View#1)1つのみとなる。
すなわち、撮影モードとして物質弁別モードが選択された場合、参照信号設定部は、第1の参照信号と、第2の参照信号とが互いに異なるように設定し、トリガ振分け設定部は、第1のビュートリガ信号および第2のビュートリガ信号として、ビューごとの計数データの出力を指示する同一の信号を設定する。
<第2スキャン条件P2>
図5に示す第2スキャン条件P2は、例えば、時間分解能優先モードが選択された場合に使用される。第2スキャン条件P2においては、参照信号設定THSに基づいて、第1から第4参照信号TH-1から4に、同一の値(E1)が設定される。すなわち、4つのエネルギービンが同じエネルギー領域となるように設定される。すなわち、第1の参照信号(例えば、第1参照信号TH-1)と、第2の参照信号(例えば、第2参照信号TH-
2)とは、略同じとなる。また、トリガ振分け設定TSSに基づいて、第1から第4ビュートリガ信号TS-1から4に、互いに異なるビュートリガ(VT(View#1)、VT(View#2)、VT(View#3)、VT(View#4))が設定される。すなわち、第1から第4計数回路67-1から4は、互いに異なるタイミングで(例えば、第1計数回路67-1,第2計数回路67-2,第3計数回路67-3,第4計数回路67-4の順に)、1ビューごとの計数データを出力するように設定される。ビュートリガ信号生成器181により生成されてトリガ振分け回路73に供給されるビュートリガ信号VTは、4つのビュートリガ(VT(View#1)、VT(View#2)、VT(View#3)、VT(View#4))となる。
すなわち、撮影モードとして時間分解能優先モードが選択された場合、参照信号設定部は、第1の参照信号と、第2の参照信号とが略同じとなるように設定し、トリガ振分け設定部は、第1のビュートリガ信号および第2のビュートリガ信号として、連続するビューの各々のタイミングで計数データの出力を指示する互いに異なる信号を設定する。
<第3スキャン条件P3>
図6に示す第3スキャン条件P3は、例えば、中間モードが選択された場合に使用される。第3スキャン条件P3においては、参照信号設定THSに基づいて、第1参照信号TH-1および第2参照信号TH-2に、同一の値(E1)に設定され、第3参照信号TH-3および第4参照信号TH-4に、同一の値(E2)に設定される。すなわち、エネルギービンが2つのエネルギー領域(同一のエネルギー領域が2つずつ)に振り分けられるように設定される。また、トリガ振分け設定TSSに基づいて、第1ビュートリガ信号TS-1および第3ビュートリガ信号TS-3に、同一のビュートリガVT(View#1)が設定され、第2ビュートリガ信号TS-2および第4ビュートリガ信号TS-4に、同一のビュートリガVT(View#2)が設定される。すなわち、第1計数回路67-1および第3計数回路67-3は、同一のビュートリガVT(View#1)が入力された同じタイミングで、1ビュー分の計数データを出力するように設定され、第2計数回路67-2および第4計数回路67-4は、同一のビュートリガVT(View#2)が入力された同じタイミングで、1ビュー分の計数データを出力するように設定される。この場合、ビュートリガ信号生成器181により生成されてトリガ振分け回路73に供給されるビュートリガ信号VTは、2つのビュートリガ(VT(View#1)、VT(View#2))となる。
すなわち、撮影モードとして中間モードが選択された場合、参照信号設定部は、第1の参照信号と、第2の参照信号とが互いに異なるように設定し、トリガ振分け設定部は、第1のビュートリガ信号および第2のビュートリガ信号として、連続するビューの各々のタイミングで計数データの出力を指示する互いに異なる信号を設定する。
図3に戻り、上記のようなスキャン条件の設定が完了した後、処理回路50のスキャン制御機能55は、被検体Pが寝台装置30に載置された状態で、X線高電圧装置14、DAS16、制御装置18、および寝台駆動装置32に指示することで、スキャンを開始する(ステップS105)。
スキャンの間、DAS16の第1から第4計数回路67-1から4の各々は、トリガ振分け回路73により振り分けられたビュートリガ信号に応じて、計数データを計数一時保存回路69に保存する(ステップS107)。計数一時保存回路69は、全ての計数回路67-nから計数データが入力された時点で、保存された全計数データを読取回路71に出力する。読取回路71は、トリガ振分け設定TSSおよび参照信号設定THSに基づいて、計数一時保存回路69から出力された計数回路67-nごとの計数データを読み出す(ステップS109)。読取回路71は、読み出した計数データを、一定のデータ形式に変換した上で、コンソール装置40に伝送する(メモリ41に保存する)(ステップS111)。
ここで、読取回路71によりコンソール装置40に伝送される出力データのデータ形式について説明する。図7Aは、第1スキャン条件P1における出力データの一例を示す模式図である。この例において、出力データは、1パケットのデータ形式DFを有している。このデータ形式DFは、第1計数回路67-1の出力データ、第2計数回路67-2の出力データ、第3計数回路67-3の出力データ、第4計数回路67-4の出力データ、および付帯情報により構成される。第1スキャン条件P1の場合、第1から第4計数回路67-1から4に供給されるビュートリガ信号が、同一のビュートリガVT(View#1)に設定されている。このため、計数一時保存回路69は、全ての計数回路67-nから計数データが入力された時点で、1ビュー分のデータを出力する。この結果、1パケットが、1ビュー分のデータにより構成される。すなわち、4ビュー分のデータの場合、4パケットのデータが必要となる。付帯情報には、例えば、トリガ振分け設定TSS、参照信号設定THS等の情報が含まれる。
図7Bは、第2スキャン条件P2における出力データの一例を示す模式図である。第2スキャン条件P2の場合、第1から第4計数回路67-1から4に入力されるビュートリガ信号が、互いに異なるビュートリガ(VT(View#1)、VT(View#2)、VT(View#3)、VT(View#4))に設定される。この場合、第1計数回路67-1の出力データが第1のビューのデータを構成し、第2計数回路67-2の出力データが第2のビューのデータを構成し、第3計数回路67-3の出力データが第3のビューのデータを構成し、第4計数回路67-4の出力データが第4のビューのデータを構成する。計数一時保存回路69は、4ビュー毎に計数データを出力する。すなわち、4ビュー分のデータを、1パケットに含めることができる。この場合、エネルギー情報を失う代わりに、4ビュー分のデータを、従来の1ビュー分のデータ量で出力することができる。DAS16(ASIC)からコンソール装置40に至るまでのデータ処理も、図7Aに示す第1スキャン条件P1における出力データの1ビュー分の処理で、実質4ビュー分の処理が完了するため、4倍のサンプリングレートおよび4倍の伝送速度が実現できる。
図8は、第1の実施形態に係る第2スキャン条件P2における各計数回路67の計数データを説明する図である。図示のように、第1ビュートリガ信号TS-1に応じて出力される第1計数回路67-1の計数データは、第1のビュー分のみのデータであるが、第2計数回路67-2の計数データは、第1のビュー分のデータと、第2のビュー分のデータとの合計となる。同様に、第3計数回路67-3の計数データは、第1から第3のビュー分のデータの合計となり、第4計数回路67-4の計数データは、第1から第4のビューのデータの合計となる。この場合、コンソール装置40の処理回路50では、この各パケットのデータから、ビュー毎のデータを抽出して、画像の再構成を行う。すなわち、システム制御機能51は、第2のビュー分の計数データとして、第2計数回路67-2の計数データから第1計数回路67-1の計数データを減算したデータを用いて第2のビューの画像の再構成を行う。また、システム制御機能51は、第3のビューのデータとして、第3計数回路67-3の計数データから第2計数回路67-2の計数データを減算したデータを用いて第3のビューの画像の再構成を行う。また、システム制御機能51は、第4のビューのデータとして、第4計数回路67-4の計数データから第3計数回路67-3の計数データを減算したデータを用いて第4のビューの画像の再構成を行う。
図7Cは、第3スキャン条件P3における出力データの一例を示す模式図である。第3スキャン条件P3の場合、第1計数回路67-1および第3計数回路67-3に入力されるビュートリガ信号が、同一のビュートリガVT(View#1)に設定され、第2計数回路67-2および第4計数回路67-4に入力されるビュートリガ信号が、同一のビュートリガVT(View#2)に設定される。この場合、1パケットに含まれるデータの内、第1計数回路67-1の出力データおよび第3計数回路67-3の出力データが第1のビューのデータを構成し、第2計数回路67-2の出力データおよび第4計数回路67-4の出力データが第2のビューのデータを構成する。すなわち、2ビュー分のデータが、1パケットに含まれることとなる。4ビュー分のデータを、2パケットに含めることが可能となる。これにより、エネルギー弁別を実施しつつ、2ビュー分のデータに関する、DAS16(ASIC)からコンソール装置40に至るまでのすべてのデータ処理を、図7Aに示す第1スキャン条件P1における出力データの1ビュー分の処理で行うことができるため、2倍のサンプリングレートおよび2倍の伝送速度が実現できる。
図3に戻り、次に、処理回路50の再構成機能53は、メモリ41に保存された検出データに基づいて被検体Pに関するフォトンカウンティングCT画像をビュー毎に再構成する(ステップS113)。
次に、スキャン制御機能55は、予め設定されたスキャンプロトコル等に基づいて、スキャン終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS115)。スキャン制御機能55は、スキャン終了条件を満たさないと判定した場合(ステップS115;NO)、ステップS107以降の処理を繰り返す。一方、スキャン制御機能55は、スキャン終了条件を満たすと判定した場合(ステップS115;YES)、スキャンを終了する(ステップS117)。これにより、本フローチャートの処理が終了する。
以上説明した第1の実施形態によれば、必要に応じて、エネルギー情報の粒度を下げる代わりに、CT画像が出力されるまでの所要時間の長期化を防ぎつつ、従来のCT装置よりも高サンプリングレートのスキャンを実施できる。例えば、複数ビュー分のデータの処理を、従来の1ビュー分の処理で実施するため、サンプリングレートを上げることができる。また、1ビュー当たりの出力データを削減することができるため、データ伝送速度も向上させることができる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態のX線CT装置1は、第1の実施形態のX線CT装置1と比較して、計数一時保存回路69から出力されるデータに対して所定のデータ形式への変換処理を行わずに保存し、画像再構成の際にデータ形式の変換を行ってビュー毎のCT画像を生成する点が異なる。以下、第1の実施形態との相違点を中心として、第2の実施形態のX線CT装置1について説明する。
[処理フロー]
図9は、第2の実施形態に係るX線CT装置1のスキャン処理の一例を示すフローチャートである。第2の実施形態では、読取回路71が設けられないか、或いは、読取回路71がデータ形式の変換を行うことなく、コンソール装置40に出力データを伝送する。以下においては、読取回路71が設けられない場合を例に挙げて説明する。
まず、処理回路50のトリガ振分け設定機能56は、例えば、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、トリガ振分けの設定を行う(ステップS201)。また、トリガ振分け設定機能56は、設定されたトリガ振分け設定TSSを、DAS16のトリガ振分け回路73、制御装置18等に出力する。
次に、処理回路50の参照信号設定機能57は、例えば、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、参照信号(エネルギービン)の設定を行う(ステップS203)。また、参照信号設定機能57は、例えば、設定された参照信号設定THSを、DAS16の制御装置18等に出力する。
上記のようなスキャン条件の設定が完了した後、処理回路50のスキャン制御機能55は、被検体Pが寝台装置30に載置された状態で、X線高電圧装置14、DAS16、制御装置18、および寝台駆動装置32に指示することで、スキャンを開始する(ステップS205)。
スキャンの間、DAS16の第1から第4計数回路67-1から4の各々は、トリガ振分け回路73により振り分けられたビュートリガ信号に応じて、計数データを計数一時保存回路69に保存する(ステップS207)。計数一時保存回路69は、全ての計数回路67-nから計数データが入力された時点で、保存された全計数データをコンソール装置40に伝送する(メモリ41に保存する)(ステップS209)。
メモリ41は、「保存部」の一例である。すなわち、計数一時保存部から出力されたデータを、第1のビュートリガ信号および第2のビュートリガ信号の振分け設定および第1の参照信号および第2の参照信号の設定と関連付けて保存する。
次に、処理回路50の再構成機能53は、メモリ41に保存された検出データに含まれる付帯情報を用いて、検出データを所定のデータ形式に変換し、ビュー毎のデータを抽出し、被検体Pに関するフォトンカウンティングCT画像をビュー毎に再構成する(ステップS211)。
次に、スキャン制御機能55は、予め設定されたスキャンプロトコル等に基づいて、スキャン終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS213)。スキャン制御機能55は、スキャン終了条件を満たさないと判定した場合(ステップS213;NO)、ステップS207以降の処理を繰り返す。一方、スキャン制御機能55は、スキャン終了条件を満たすと判定した場合(ステップS213;YES)、スキャンを終了する(ステップS215)。これにより、本フローチャートの処理が終了する。
以上説明した第2の実施形態によれば、必要に応じて、エネルギー情報の粒度を下げる代わりに、CT画像が出力されるまでの所要時間の長期化を防ぎつつ、従来のCT装置よりも高サンプリングレートのスキャンを実施できる。例えば、複数ビュー分のデータの処理を、従来の1ビュー分の処理で実施するため、サンプリングレートを上げることができる。また、1ビュー当たりの出力データを削減することができるため、データ伝送速度も向上させることができる。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態のX線CT装置1は、第1の実施形態のX線CT装置1と比較して、ビュートリガ信号に加えて、計数開始トリガ信号が各計数回路67に供給される点が異なる。以下、第1の実施形態との相違点を中心として、第3の実施形態のX線CT装置1について説明する。
[X線CT装置の構成]
図10は、第3の実施形態に係るDAS16Aの構成の一例を示す図である。トリガ振分け回路73は、トリガ振分け設定TSSに基づいて、計数開始トリガ信号CSおよび計数出力トリガ信号COを、計数回路67の各々に供給する。計数開始トリガ信号CSは、計数回路67の各々に対して、波高弁別回路65から入力される電気パルス信号に基づくカウントの開始を指示する信号である。計数出力トリガ信号COは、計数回路67の各々に対して、内部メモリに蓄積された計数データの計数一時保存回路69への出力を指示する信号である。計数出力トリガ信号COは、第1の実施形態におけるビュートリガ信号と同じ役割を果たす。
[処理フロー]
図11は、第3の実施形態に係るX線CT装置1のスキャン処理の一例を示すフローチャートである。
まず、処理回路50のトリガ振分け設定機能56は、例えば、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、トリガ振分けの設定を行う(ステップS301)。また、トリガ振分け設定機能56は、設定されたトリガ振分け設定TSSを、DAS16のトリガ振分け回路73および読取回路71、制御装置18等に出力する。このトリガ振分け設定TSSには、計数開始トリガ信号CSおよび計数出力トリガ信号COの設定情報が含まれている。
次に、処理回路50の参照信号設定機能57は、例えば、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、参照信号(エネルギービン)の設定を行う(ステップS303)。また、参照信号設定機能57は、例えば、設定された参照信号設定THSを、DAS16の読取回路71、制御装置18等に出力する。
上記のようなスキャン条件の設定が完了した後、処理回路50のスキャン制御機能55は、被検体Pが寝台装置30に載置された状態で、X線高電圧装置14、DAS16、制御装置18、および寝台駆動装置32に指示することで、スキャンを開始する(ステップS305)。
スキャンの間、DAS16の第1から第4計数回路67-1から4の各々は、トリガ振分け回路73により振り分けられた計数開始トリガ信号CSおよび計数出力トリガ信号COに応じて、計数データを計数一時保存回路69に保存する(ステップS307)。
図12は、第3の実施形態に係る各計数回路67の計数データを説明する図である。第1から第4計数回路67-1から4の各々は、計数開始トリガ信号CSに応じて波高弁別回路65から入力される電気パルス信号に基づくカウントを開始し、計数出力トリガ信号COに応じて、計数データを計数一時保存回路69に出力する。この結果、例えば、第1計数回路67-1の計数データが、第1のビューのデータを構成し、第2計数回路67-2の計数データが、第2のビューのデータを構成し、第3計数回路67-3の計数データが、第3のビューのデータを構成し、第4計数回路67-4の計数データが、第4のビューのデータを構成することとなる。第5から第8のビューについても、同様に、第1計数回路67-1から第4計数回路67-4の各計数データが順に相当する。第1の実施形態とは異なり、計数開始トリガ信号CSが存在することで、第2から第4計数回路67-2から4には各ビューのデータのみが格納されることとなる。
すなわち、第1の計数部および第2の計数部は、計数開始トリガ信号が供給されたことを契機として、計数を開始する。
計数一時保存回路69は、全ての計数回路67-nから計数データが入力された時点で、保存された全計数データを読取回路71に出力する。読取回路71は、トリガ振分け設定TSSおよび参照信号設定THSに基づいて、計数一時保存回路69から出力された計数回路67-nごとの計数データを読み出す(ステップS309)。読取回路71は、読み出した計数データを、一定のデータ形式に変換した上で、コンソール装置40に伝送する(メモリ41に保存する)(ステップS311)。
次に、処理回路50の再構成機能53は、メモリ41に保存された検出データに基づいて被検体Pに関するフォトンカウンティングCT画像をビュー毎に再構成する(ステップS313)。
次に、スキャン制御機能55は、予め設定されたスキャンプロトコル等に基づいて、スキャン終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS315)。スキャン制御機能55は、スキャン終了条件を満たさないと判定した場合(ステップS315;NO)、ステップS307以降の処理を繰り返す。一方、スキャン制御機能55は、スキャン終了条件を満たすと判定した場合(ステップS315;YES)、スキャンを終了する(ステップS317)。これにより、本フローチャートの処理が終了する。
以上説明した第3の実施形態によれば、必要に応じて、エネルギー情報の粒度を下げる代わりに、CT画像が出力されるまでの所要時間の長期化を防ぎつつ、従来のCT装置よりも高サンプリングレートのスキャンを実施できる。例えば、複数ビュー分のデータの処理を、従来の1ビュー分の処理で実施するため、サンプリングレートを上げることができる。また、1ビュー当たりの出力データを削減することができるため、データ伝送速度も向上させることができる。
また、第1の実施形態のように、データ出力のトリガ(ビュートリガ信号)が複数ビューおきに計数回路67に入力される場合、その複数ビューの間の計数データを各計数回路67に保存しておく必要がある。そのため、計数回路67に保存できる1ビュー当たりの計数の上限が小さくなってしまう。一方、第3の実施形態によれば、各計数回路67に対して、データ出力のトリガ(計数出力トリガ信号CO)だけでなく、収集開始のトリガ(計数開始トリガ信号CS)を入力する。直前のビューのデータ出力のトリガを、次のビューの収集開始のトリガとして設定すれば、各計数回路67の出力データは1ビューごとのデータとなるため、計数回路67は単一ビューの計数データのみ保存できれば良くなる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…X線CT装置,10…架台装置,11…X線管,12…ウェッジ,13…コリメータ,14…X線高電圧装置,15…X線検出器,16…データ収集システム(DAS),17…回転フレーム,18…制御装置,30…寝台装置,31…基台,32…寝台駆動装置,33…天板,34…支持フレーム,40…コンソール装置,41…メモリ,42…ディスプレイ,43…入力インターフェース,44…ネットワーク接続回路,50…処理回路,51…システム制御機能,52…前処理機能,53…再構成機能,54…画像処理機能,55…スキャン制御機能,56…トリガ振分け設定機能,57…参照信号設定機能,58…表示制御機能

Claims (13)

  1. 検出素子から出力されるパルスの波高弁別を行う、互いに並列に設けられた第1のコンパレータおよび第2のコンパレータと、
    前記第1のコンパレータに入力される第1の参照信号と、前記第2のコンパレータに入力される第2の参照信号とを設定する参照信号設定部と、
    前記第1のコンパレータの後段に設けられ、前記パルスが前記第1の参照信号にて規定される閾値を超える場合に計数する第1の計数部と、
    前記第2のコンパレータの後段に設けられ、前記パルスが前記第2の参照信号にて規定される閾値を超える場合に計数する第2の計数部と、
    前記第1の計数部に入力される第1のビュートリガ信号と、前記第2の計数部に入力される第2のビュートリガ信号とを生成するビュートリガ信号生成部と、
    を備える、X線CT装置。
  2. 前記第1のビュートリガ信号と前記第2のビュートリガ信号とを、前記第1の計数部と前記第2の計数部とへ振り分けるトリガ振分け部を更に備える、
    請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記第1の参照信号と、前記第2の参照信号とは、略同じである、
    請求項1に記載のX線CT装置。
  4. 前記参照信号設定部は、撮影モードの選択に応じて、前記第1の参照信号および前記第2の参照信号を設定する、
    請求項1に記載のX線CT装置。
  5. 前記撮影モードの選択に応じて、前記第1のビュートリガ信号および前記第2のビュートリガ信号の振分けを設定するトリガ振分け設定部を更に備える、
    請求項4に記載のX線CT装置。
  6. 前記撮影モードとして物質弁別モードが選択された場合、
    前記参照信号設定部は、前記第1の参照信号と、前記第2の参照信号とが互いに異なるように設定し、
    前記トリガ振分け設定部は、前記第1のビュートリガ信号および前記第2のビュートリガ信号として、ビューごとの計数データの出力を指示する同一の信号を設定する、
    請求項5に記載のX線CT装置。
  7. 前記撮影モードとして時間分解能優先モードが選択された場合、
    前記参照信号設定部は、前記第1の参照信号と、前記第2の参照信号とが略同じとなるように設定し、
    前記トリガ振分け設定部は、前記第1のビュートリガ信号および前記第2のビュートリガ信号として、連続するビューの各々のタイミングで計数データの出力を指示する互いに異なる信号を設定する、
    請求項5に記載のX線CT装置。
  8. 前記撮影モードとして中間モードが選択された場合、
    前記参照信号設定部は、前記第1の参照信号と、前記第2の参照信号とが互いに異なるように設定し、
    前記トリガ振分け設定部は、前記第1のビュートリガ信号および前記第2のビュートリガ信号として、連続するビューの各々のタイミングで計数データの出力を指示する互いに異なる信号を設定する、
    請求項5に記載のX線CT装置。
  9. 前記第1の計数部の第1の計数データおよび前記第2の計数部の第2の計数データを一時保存し、前記第1の計数部および前記第2の計数部の両方の計数データが集まったタイミングで出力する計数一時保存部を更に備える、
    請求項1から8のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  10. 前記計数一時保存部から出力されたデータを読み取り、所定のデータ形式に変換する読取部を更に備える、
    請求項9に記載のX線CT装置。
  11. 前記計数一時保存部から出力されたデータを、前記第1のビュートリガ信号および前記第2のビュートリガ信号の振分け設定および前記第1の参照信号および前記第2の参照信号の設定と関連付けて保存する保存部を更に備える、
    請求項9に記載のX線CT装置。
  12. 前記第1の計数部および前記第2の計数部は、計数開始トリガ信号が供給されたことを契機として、計数を開始する、
    請求項1に記載のX線CT装置。
  13. 検出素子から出力されるパルスの波高弁別を行う、互いに並列に設けられた第1のコンパレータおよび第2のコンパレータと、
    前記第1のコンパレータに入力される第1の参照信号と、前記第2のコンパレータに入力される第2の参照信号とを設定する参照信号設定部と、
    前記第1のコンパレータの後段に設けられ、前記パルスが前記第1の参照信号にて規定される閾値を超える場合に計数する第1の計数部と、
    前記第2のコンパレータの後段に設けられ、前記パルスが前記第2の参照信号にて規定される閾値を超える場合に計数する第2の計数部と、
    外部からビュートリガ信号を受信し、前記第1の計数部に入力される第1のビュートリガ信号と、前記第2の計数部に入力される第2のビュートリガ信号とに振り分けるトリガ振分け部と、
    を備える、X線検出器。
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