JP2024033798A - ログ形成方法及びログ形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】原反ロールから形成されるログの直径のばらつきを抑制する。【解決手段】原反ロールから繰り出された帯状のウェブを所定の長さ巻回するごとに切断して複数のログを形成するログ形成方法は、原反ロールの残量Lxを検出する検出工程S11Aと、ウェブに施す処理においてログの直径に影響するパラメータを検出工程S11Aで検出された残量Lxに応じて変更する調整工程S11Bと、を備える。【選択図】図10

Description

本件は、原反ロールから繰り出された帯状のウェブを所定の長さ巻回するごとに切断して複数のログを形成するログ形成方法及びログ形成装置に関する。
トイレットペーパーやキッチンペーパーといったロール状の製品が切り出されるログは、大径の原反ロールから繰り出される帯状の資材を所定の長さ巻回するごとに切断することで形成される。このように資材を巻き直すことで連続的にログを形成する製造ラインでは、形成されるログの直径(ログ径)のばらつきを抑制する様々な方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、ログ径のばらつきを抑制する方法として、カム機構のカムの回転動作に連動して移動可能な押さえロールを用いた方法が開示されている。特許文献1では、ログの巻き始めから巻き終わりにかけて、押さえロールがログから離れるように移動させられる。そして、ログの巻き取りが終了した段階で、ログを所定径に規制する位置(巻き終わり位置)まで押さえロールが移動させられることで、所定径のログが形成されるとされている。
特開2003-292207号公報
ところで、原反ロールから繰り出されるウェブは、原反ロールの使い始めから使い終わり(繰り出し始めから繰り出し終わり)にかけて、その厚みが変化することがある。このため、原反ロールの使い始めのウェブで形成されるログと、原反ロールの使い終わりのウェブで形成されるログとでは、ログ径にばらつきが生じうる。これに関し、特許文献1に開示される方法は、原反ロールの使用状況(使い始めか使い終わりか)に関わらず押さえロールの位置を制御するため、上記のようなログ径のばらつきを抑制する上で改善の余地がある。
本件は、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、原反ロールから形成されるログの直径のばらつきを抑制することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用および効果であって、従来の技術では得られない作用および効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
ここで開示するログ形成方法は、下記の(1)~(9)の構成を備えている。また、ここで開示するログ形成装置は、下記の(10)~(18)の構成を備えている。
(1)
原反ロールから繰り出された帯状のウェブを所定の長さ巻回するごとに切断して複数のログを形成するログ形成方法であって、
前記原反ロールの残量を検出する検出工程と、
前記ウェブに施す処理において前記ログの直径に影響するパラメータを前記検出工程で検出された前記残量に応じて変更する調整工程と、を備える
ことを特徴とするログ形成方法。
(2)
前記調整工程は、前記検出工程で検出された前記残量の減少に応じて、前記ログの直径を大きくする方向に前記パラメータを変更する
ことを特徴とする(1)に記載のログ形成方法。
(3)
前記調整工程は、前記ウェブを巻回する前記処理において、巻回された前記ウェブを押さえる押さえロールの巻回終了位置を含む前記パラメータを変更する
ことを特徴とする(1)又は(2)に記載のログ形成方法。
(4)
前記調整工程は、エンボスパターンを付与する凸構造が設置されたエンボスロールにより前記ウェブを押圧する前記処理において、前記ウェブに対する前記エンボスロールの押込圧を含む前記パラメータを変更する
ことを特徴とする(1)~(3)のいずれか一つに記載のログ形成方法。
(5)
前記調整工程は、前記原反ロールから繰り出される前記ウェブの繰り出し速度に応じて前記押込圧の変更量を調整する
ことを特徴とする(4)に記載のログ形成方法。
(6)
前記調整工程は、前記ウェブを搬送する前記処理において、前記ウェブの張力を含む前記パラメータを変更する
ことを特徴とする(1)~(5)のいずれか一つに記載のログ形成方法。
(7)
前記調整工程は、前記検出工程で検出された前記残量が所定量まで減少した場合に、前記パラメータを変更する
ことを特徴とする(1)~(6)のいずれか一つに記載のログ形成方法。
(8)
前記調整工程は、前記検出工程で検出された前記残量が減少するに従って、前記パラメータを段階的に変更する
ことを特徴とする(1)~(6)のいずれか一つに記載のログ形成方法。
(9)
前記調整工程は、前記検出工程で検出された前記残量が減少するに従って、前記パラメータを連続的に変更する
ことを特徴とする(1)~(6)のいずれか一つに記載のログ形成方法。
(10)
原反ロールから繰り出された帯状のウェブを所定の長さ巻回するごとに切断して複数のログを形成するログ形成装置であって、
前記原反ロールの残量を検出する検出部と、
前記ウェブに施す処理において前記ログの直径に影響するパラメータを前記検出部で検出された前記残量に応じて変更する調整部と、を備える
ことを特徴とするログ形成装置。
(11)
前記調整部は、前記検出部で検出された前記残量の減少に応じて、前記ログの直径を大きくする方向に前記パラメータを変更する
ことを特徴とする(10)に記載のログ形成装置。
(12)
前記調整部は、前記ウェブを巻回する前記処理において、巻回された前記ウェブを押さえる押さえロールの巻回終了位置を含む前記パラメータを変更する
ことを特徴とする(10)又は(11)に記載のログ形成装置。
(13)
前記調整部は、エンボスパターンを付与する凸構造が設置されたエンボスロールにより前記ウェブを押圧する前記処理において、前記ウェブに対する前記エンボスロールの押込圧を含む前記パラメータを変更する
ことを特徴とする(10)~(12)のいずれか一つに記載のログ形成装置。
(14)
前記調整部は、前記原反ロールから繰り出される前記ウェブの繰り出し速度に応じて前記押込圧の変更量を調整する
ことを特徴とする(13)に記載のログ形成装置。
(15)
前記調整部は、前記ウェブを搬送する前記処理において、前記ウェブの張力を含む前記パラメータを変更する
ことを特徴とする(10)~(14)のいずれか一つに記載のログ形成装置。
(16)
前記調整部は、前記検出部で検出された前記残量が所定量まで減少した場合に、前記パラメータを変更する
ことを特徴とする(10)~(15)のいずれか一つに記載のログ形成装置。
(17)
前記調整部は、前記検出部で検出された前記残量が減少するに従って、前記パラメータを段階的に変更する
ことを特徴とする(10)~(15)のいずれか一つに記載のログ形成装置。
(18)
前記調整部は、前記検出部で検出された前記残量が減少するに従って、前記パラメータを連続的に変更する
ことを特徴とする(10)~(15)のいずれか一つに記載のログ形成装置。
本件によれば、原反ロールから形成されるログの直径のばらつきを抑制することができる。
製造ラインの模式的な斜視図である。 図1の製造ラインに設けられた繰り出しパートの模式的な側面図である。 図1の製造ラインに設けられたエンボス付与パートの模式的な側面図である。 図1の製造ラインに設けられた巻き付けパートの模式的な側面図である。 一実施形態のログ形成装置のブロック図である。 エンボス圧(押込圧)と原反ロールの残量との関係を示すマップの例であり、(a)は一段階変更用のマップであり、(b)は多段階変更用のマップであり、(c)は連続的変更用のマップである。 張力と原反ロールの残量との関係を示すマップの例であり、(a)は一段階変更用のマップであり、(b)は多段階変更用のマップであり、(c)は連続的変更用のマップである。 巻回終了位置と原反ロールの残量との関係を示すマップの例であり、(a)は一段階変更用のマップであり、(b)は多段階変更用のマップであり、(c)は連続的変更用のマップである。 図1の製造ラインで実施される工程を説明するフローチャートである。 図9のログ形成工程で実施される一実施形態のログ形成方法を説明するフローチャートである。
以下、本件を実施するための形態を説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、ここで明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。下記の実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.装置]
[1-1.全体構成]
図1に示すように、本実施形態に係るログ形成装置1は、ロール状の製品3を製造する製造ライン2に適用される。ここでは、帯状の衛生用紙がロール状に巻回されたトイレットペーパー(トイレットロール)である製品3を例示する。ただし、製品3は、帯状の資材がロール状に巻回されたものであれば特に限定されず、例えば、キッチンペーパーであってもよいし、紙以外の資材が用いられたものであってもよい。
製造ライン2には、製品3よりも軸方向に長いロール状のログ4を形成するログ形成パート10と、ログ形成パート10で形成されたログ4を一旦ストックしてログ4の送出タイミングを調整する調整パート60と、調整パート60から送り出されたログ4を複数の製品3に切り分ける切断パート70とが設けられる。さらに、製造ライン2には、切断パート70で切り分けられた製品3を所定数ごとに包装する包装パート80と、包装パート80で包装された製品3のパッケージ5を箱詰めする箱詰めパート90とが設けられる。
以下、製造ライン2で実施される各工程の順序に基づいて、上流及び下流を定める。製造ライン2には、上流から下流に向けて、ログ形成パート10,調整パート60,切断パート70,包装パート80,及び箱詰めパート90がこの順で配置されている。
ログ形成パート10は、製品3よりも幅広な帯状の原紙6(ウェブ)を巻回した原反ロール7から原紙6を繰り出し、この原紙6を巻き直すことによりログ4を形成する。ログ4は、軸方向の長さが原反ロール7の軸方向の長さと等しく、直径(ログ径)が製品3の直径と等しいロール状をなす。また、原反ロール7は、一枚の紙材からなる単層(1プライ)の原紙6が巻回された一次原反(ジャンボロール)であってもよいし、複数枚の紙材が積層されてなる多層(2プライ以上)の原紙6が巻回された二次原反であってもよい。
ログ形成パート10には、原反ロール7から原紙6を繰り出す繰り出しパート20と、繰り出しパート20で繰り出された原紙6に対してエンボス加工を施すエンボス付与パート30と、エンボス付与パート30から送り出された原紙6の張力を調整する張力調整パート40と、張力調整パート40から送り出された原紙6を巻き直してログ4を形成する巻き付けパート50と、が設けられる。なお、ログ形成パート10には、原紙6に対して印刷を施す印刷パートが設けられていてもよい。また、ログ形成パート10には、巻き付けパート50の後に最終工程として、巻き直されたログ4の巻き終わり端を外周面に糊付け(テールシール)する糊付パートが設けられていてもよい。
繰り出しパート20は、例えば、図2に示すベルト駆動装置21で原反ロール7を回転させて、原反ロール7から繰り出された原紙6を送り出す。ベルト駆動装置21は、二つのプーリ21A,21Bと、二つのロール21A,21Bの外周にかけられたベルト21Cとを備える。ベルト21Cは、原反ロール7の外周に当接する。
ベルト駆動装置21は、二つのプーリ21A,21Bの一方の回転軸を中心に揺動可能に設けられる。例えば、図2では、ベルト駆動装置21が下側のプーリ21Bの回転軸を中心に揺動可能に枢支される。ベルト駆動装置21は、使い始め(繰り出し始め)の原反ロール7の外周にベルト21Cが当接する位置を初期位置として、原反ロール7に巻き付けられた原紙6の量(以下、「残量Lx」とよぶ)が減少するに従って、原反ロール7の中心に向かって回動する。
ベルト駆動装置21には、ベルト駆動装置21の回動した角度αを検出する角度センサ22が設けられる。角度αは、ベルト駆動装置21が初期位置にあるときの値を0として、原反ロール7から原紙6が送り出される(原反ロール7の残量Lxが減少する)ほど、すなわち、ベルト駆動装置21が原反ロール7の中心に向かって回動するほど大きな値となる。このように、角度αは、原反ロール7の残量Lxに応じて変化する。
ベルト21Cは、原動プーリとして設けられた二つのプーリ21A,21Bの一方(例えば、下側のプーリ21B)から伝達される動力により回転し、原反ロール7を回転させる。これにより、原紙6が送り出される。
エンボス付与パート30は、例えば、図3に示すエンボス加工装置31で原紙6を挟み込み、原紙6にエンボス加工を施す。エンボス加工装置31は、相対回転する一対のエンボスロール32,33を備える。一対のエンボスロール32,33のうち、例えば、原紙6に上側から当接する上側のエンボスロール32の外周面32fには、エンボスパターンを付与する凸構造が設置される。一方、原紙6に下側から当接する下側のエンボスロール33は、その外周面33fが凹凸のない滑らかな面とされる。
エンボス加工装置31では、下側のエンボスロール33の滑らかな外周面33fに、上側のエンボスロール32の凸構造が押し付けられる。より具体的には、エンボス加工装置31では、エンボスロール32の幅方向(原紙6の幅方向に相当する方向)の両端に圧力が付与されて、エンボスロール32の凸構造がエンボスロール33の外周面33fに押し付けられる。これにより、一対のエンボスロール32,33に挟み込まれた原紙6は上記の圧力で押圧されて、凹凸を付与される。原紙6に対するエンボスロール32の押込圧P1(以下、エンボス圧P1ともいう)は、ログ4の直径に影響するパラメータの一つであり、変更可能とされる。エンボス加工装置31には、例えば、基準となるベース圧P10が設定されてよい。この場合、エンボス圧P1は、当該ベース圧P10を基準としてその加減圧量が変更されてもよい。ベース圧P10は、製品3(品種)毎に設定されるエンボスロール32の圧力である。上述のとおり、エンボスロール32にはその幅方向の両端から圧力が印加されるため、エンボス圧P1は、操作側(例えば紙面手前側,エンボスロール32の幅方向の一側)から印加される圧力と駆動側(例えば紙面奥側,エンボスロール32の幅方向の他側)から印加される圧力とが個別に変更されるものであってもよい。この場合、ベース圧P10は、操作側から印加される圧力と駆動側から印加される圧力とが個別に設定されるものであってもよい。操作側及び駆動側のそれぞれから印加されるエンボス圧P1は、操作側及び駆動側の各ベース圧P10を基準としてその加減圧量が変更されてもよい。
なお、エンボスパターンを付与する凸構造は、下側のエンボスロール33の外周面33fに形成されてもよい。また、凸構造の形成されない他側の外周面32f,33fには、凸構造が係合する凹状の溝が形成されていてもよい。
張力調整パート40は、張力調整パート40を通過する原紙6の実際の張力(以下、「実張力」とよぶ)を一定に保つためのパートである。この張力調整パート40は、設定された原紙6の張力P2に実張力が保たれるようにするために配備されている。
本実施形態で例示の張力調整パート40には、原紙6の実張力を検知するテンションローラ41が設けられる。テンションローラ41は、例えば、軸の位置が固定された二つの案内ローラの間に位置するとともに二つの案内ローラが当接する面とは反対側の原紙6の面に当接する。張力調整パート40は、テンションローラ41で検知された実張力に応じて、エンボスロール32,33や後述する駆動ロール52の回転速度を調整することで、設定された張力P2に実張力を保つ。原紙6の張力P2は、ログ4の直径に影響するパラメータの一つであり、変更可能とされる。つまり、張力調整パート40は、単純に実張力を一定に保つものではなく、設定された張力P2に実張力が保たれるように調整するものである。
巻き付けパート50は、筒状のコア4c(長尺芯管)に原紙6を所定の長さ巻回するごとに切断して、ログ4を連続的に形成する。巻き付けパート50には、図4に示すように、コア4cに巻回された原紙6を押さえる押さえロール51と複数の駆動ロール52とが設けられる。巻き付けパート50は、コア4cに巻回された原紙6を押さえロール51と複数の駆動ロール52とで挟み、複数の駆動ロール52を回転させることで、原紙6を巻き取り、コア4cに巻き付ける。
押さえロール51は、各ログ4を形成する毎に、押さえ開始位置P0から設定された巻回終了位置P3まで変位させられる。押さえロール51は、図4に黒塗りの矢印で示すように、コア4cに原紙6が巻き付けられるに従って、押さえ開始位置P0から巻回終了位置P3まで変位しつつコア4cに巻回された原紙6を押さえる。押さえロール51の変位は、例えば、押さえロール51を支持するアーム53の駆動により制御される。なお、図4では、押さえ開始位置P0に押さえロール51が位置している状態を二点鎖線で示している。
押さえ開始位置P0は、例えば、押さえロール51の外周面がコア4cの外周面に当接する位置とされる。或いは、コア4cに下巻きが行われてから、押さえロール51が原紙6を押さえる場合、押さえ開始位置P0は、コア4cに下巻きされた原紙6に当接する位置とされてもよい。巻回終了位置P3は、押さえ開始位置P0よりもコア4cの径方向外側に設定される。巻回終了位置P3は、ログ4の直径に影響するパラメータの一つであり、変更可能とされる。例えば、巻回終了位置P3は、所望の巻径で(巻径の設定値通りに)ログ4が形成された場合に、当該所望のログ4の外周面に当接する位置(以下、「基準位置P30」とよぶ)に設定され得る。また、巻回終了位置P3は、例えば、基準位置P30よりも押さえ開始位置P0に近い位置(コア4cの径方向内側位置)に設定され得る。巻回終了位置P3は、基準位置P30よりも押さえ開始位置P0に遠い位置(コア4cの径方向外側位置)に設定されてもよい。巻き付けパート50で形成されるログ4の外径は、巻回終了位置P3に対応する径に必ずしも一致するものではない。このため、巻回終了位置P3は、基準位置P30を基準として、基準位置P30よりも押さえ開始位置P0に近い位置や遠い位置に変更され得る。なお、コア4cに原紙6が巻回されるに従ってコア4cの回転中心位置が変位する場合、基準位置P30及び巻回終了位置P3は、コア4cの回転中心位置の変位も考慮して設定されてよい。
調整パート60は、アキュームレーター61で複数のログ4をストックしつつ、下流の切断パート70へログ4を順次送り出す。ここでは、切断パート70へ向けてログ4を二本ずつ送り出す調整パート60を例示する。
切断パート70は、調整パート60から送り出されたログ4を軸方向に所定の間隔をあけてログソー71で切断する。これにより、各ログ4が複数の製品3に切り分けられる。
包装パート80は、例えば四個(二個×二段)の製品3を一組として包装袋8に挿入し、包装袋8の開口部8aを封着して、パッケージ5を形成する。
箱詰めパート90は、複数個(例えば四個)のパッケージ5を一組として段ボール箱9に梱包する。そして、段ボール箱9に詰められたパッケージ5が出荷される。
[1-2.要部構成]
ログ形成装置1は、上記の製造ライン2におけるログ形成パート10に設けられる。図5に示すように、ログ形成装置1は、原反ロール7の残量Lxを検出する検出部11Aと、原紙6に施す処理においてログ4の直径に影響するパラメータを、検出部11Aで検出された残量Lxに応じて変更する調整部11Bとを備える。ここでは、電子制御装置であるログ径制御装置11の機能として設けられた検出部11A及び調整部11Bを例示する。ログ径制御装置11には、角度センサ22が接続されており、角度センサ22で検知された角度αのデータが送信(入力)される。また、本実施形態のログ径制御装置11は、調整部11Bで調整されたパラメータを、原紙6に処理を施す各種パート(例えば、エンボス付与パート30,張力調整パート40及び巻き付けパート50)、あるいは各種パートの動作を制御する図示しない制御装置に送信(出力)する。
検出部11Aは、例えば、角度センサ22から送信されたデータを解析することで、原反ロール7の残量Lxを検出する。詳細にいえば、検出部11Aは、原反ロール7の残量Lxが減少するほど角度αが大きくなるという関係を用いて、角度αから残量Lxを検出する。そして、検出部1Aは、検出した残量Lxを調整部11Bに伝達する。
調整部11Bは、検出部11Aから伝達された残量Lxに応じて、原紙6に施す処理においてログ4の直径に影響するパラメータを変更する。ここで、「原紙6に施す処理」とは、本実施形態では、エンボス付加パート30及び巻き付けパート50の少なくとも一つで原紙6に施される処理や、張力調整パート40での検知結果に応じて原紙6に施される処理などが例に挙げられる。また、上述のように本実施形態では、「ログ4の直径に影響するパラメータ」として、以下のパラメータを例示する。
・エンボス付与パート30で原紙6に付与するエンボス圧P1
・張力調整パート40を用いて設定される原紙6の張力P2
・巻き付けパート50で設定される押さえロール51の巻回終了位置P3
なお、調整部11Bによるパラメータの変更量は、例えば、原反ロール7の使い始め(外周側)から原反ロール7の使い終わり(内周側)にかけての原紙6の厚みの変化度合いに応じて適宜設定される。
ここで、エンボス圧P1の大小は、エンボス加工が施された原紙6の紙厚に影響する。すなわち、エンボス圧P1が大きいほど、原紙6に深い凹凸が形成されるため、エンボス加工の施された原紙6の厚みが拡大する。反対に、エンボス圧P1が小さいほど、原紙6に浅い凹凸が形成されるため、エンボス加工の施された原紙6の厚みの拡大が抑制される。そして原紙6の厚薄は、所定の長さの原紙6が巻回されたログ4の直径の大小に影響する。よって、エンボス圧P1を大きくする方向へのパラメータの変更は、ログ4の直径を大きくする方向へのパラメータの変更となり、エンボス圧P1を小さくする方向へのパラメータの変更は、ログ4の直径を小さくする方向へのパラメータの変更となる。
また、張力P2の大小は、その後の巻き付けパート50でコア4cに巻き付けられる原紙6の巻きのきつさや緩さに影響する。すなわち、張力P2が大きいほど、原紙6がその後の巻き付けパート50できつく巻回されるためログ4の直径が小さくなる。反対に、張力P2が小さいほど、原紙6がその後の巻き付けパート50でゆるく巻回されるためログ4の直径が大きくなる。よって、張力P2を大きくする方向へのパラメータの変更は、ログ4の直径を小さくする方向へのパラメータの変更となり、張力P2を小さくする方向へのパラメータの変更は、ログ4の直径を大きくする方向へのパラメータの変更となる。
また、押さえ開始位置P0に対する巻回終了位置P3の遠近は、ログ4の直径の大小に直接影響する。巻き付けパート50における処理では、巻回終了位置P3が押さえ開始位置P0に近いほど、コア4cに巻回された原紙6が大きい押付力でコア4c側に押し付けられるため、ログ4の直径が小さくなる。反対に、巻回終了位置P3が押さえ開始位置P0から遠いほど、コア4cに巻回された原紙6が弱い押付力でコア4c側に押し付けられるため、ログ4の直径が大きくなる。よって、巻回終了位置P3を押さえ開始位置P0に近づける方向へのパラメータの変更は、ログ4の直径を小さくする方向へのパラメータの変更となり、巻回終了位置P3を押さえ開始位置P0から遠ざける方向へのパラメータの変更は、ログ4の直径を大きくする方向へのパラメータの変更となる。
本実施形態の原反ロール7に巻かれた原紙6は、例えば自重の影響により、原反ロール7の使い始めよりも原反ロール7の使い終わりにおいてその厚みが小さくなる傾向にある。すなわち、本実施形態の原反ロール7は、外周側の原紙6の厚みよりも、内周側の原紙6の厚みのほうが小さい傾向にある。そこで、本実施形態の調整部11Bは、検出部11Aで検出された残量Lxの減少に応じて、ログ4の直径を大きくする方向にパラメータを変更する。
調整部11Bは、例えば、一段階変更,多段階変更及び連続的変更のいずれかの方法により上記のパラメータを変更する。調整部11Bは、一段階変更では、残量Lxが所定量Laまで減少した場合に上記のパラメータをする。また、調整部11Bは、多段階変更では、残量Lxが減少するに従って上記のパラメータを段階的に変更する。さらに、調整部11Bは、連続的変更では、残量Lxが減少するに従って上記のパラメータを連続的に変更する。
ここで、調整部11Bがパラメータとしてエンボス圧P1を変更する場合を例に挙げて、上記の三つの方法について具体的に説明する。図6(a)~(c)は、上記の三つの方法で変更されるエンボス圧P1と残量Lxとの関係をそれぞれ例示したマップである。このマップは、例えば、調整部11Bに予め記憶されている。
なお、図6(a)~(c)の縦軸をエンボス圧P1に代えて張力P2としたマップは、図7(a)~(c)に示すように、図6(a)~(c)の太矢印を上下逆転させた形状となる。換言すれば、上記のパラメータとして張力P2を変更する場合には、図6(a)~(c)の太矢印をそれぞれ上下逆転させたマップ〔図7(a)~(c)のいずれか〕が用いられる。また、上記のパラメータとして、巻回終了位置P3を変更する場合には、図8(a)~(c)に示すように、図6(a)~(c)の縦軸の矢印の方向を押さえ開始位置P0から遠ざかる方向〔すなわち、当該縦軸の「(高)」に代えて「(遠)」、「(低)」に代えて「(近)」〕とさせたマップが用いられる。
図6(a)に示すように、調整部11Bは、一段階変更では、原反ロール7の使い始めから使い終わりにかけて、残量Lxが所定量Laまで減少した場合にパラメータを一度だけ変更する。具体的には、調整部11Bは、一段階変更では、残量Lxが所定量Laまで減少した場合に、エンボス圧P1をそれまでよりも大きい値に変更する。ここで、パラメータを変更するための閾値である所定量Laとしては、例えば、原反ロール7の径が半分になったことに対応する残量Lxや、原反ロール7に巻かれている原紙6の長さが半分になったことに対応する残量Lxが挙げられる。なお、所定量Laは、好ましくは、原反ロール7の径に対応させて規定される。これは、原反ロール7に巻かれている原紙6の長さに対応させて所定量Laを規定すると、秤量や紙厚の違い、或いは、原紙6の種類(目付やプライ数など)により品種ごとに所定量Laを設定する必要が生じるためである。
図6(b)に示すように、調整部11Bは、多段階変更では、残量Lxが複数の所定値L1,L2,L3まで減少したそれぞれの場合に、エンボス圧P1をそれまでよりも大きい値に変更する。図6(b)の例では、未使用の原反ロール7の残量Lx(残量Lxの初期値であって最大値)よりも小さい三つの所定値L1,L2,L3(0<L3<L2<L1)を例示する。これらの所定値L1,L2,L3も、例えば、原反ロール7の径や原紙6の長さが所定値になったことに対応する残量Lxとして予め規定されている。ただし、所定値の具体的な設定手法は特に限定されない。所定値L1,L2,L3は、例えば、間隔が等しく(L1-L2=L2-L3に)なるように設定されてもよいし、残量Lxの減少に伴って間隔が次第に小さく(L1-L2>L2-L3に)又は大きく(L1-L2<L2-L3に)なるように設定されてもよい。また、所定値は、少なくとも二つ以上規定されていればよい。
図6(c)に示すように、調整部11Bは、連続的変更では、残量Lxが減少するほどエンボス圧P1を徐々に増大させる。図6(c)には、原反ロール7の使い始めから使い終わりまでの間の一部の期間(残量Lxが所定の変更開始残量Lsから変更終了残量Leまで減少する期間)だけ、調整部11Bが一定の変化率で(リニアに)エンボス圧P1を増大させる例を示す。ここで、変更開始残量Lsは、未使用の原反ロール7に巻き付けられた原紙6の量よりも小さく、変更終了残量Leは、変更開始残量Lsよりも小さい値(0<Le<Ls)として予め規定されている。なお、連続的変更は図6(c)に示すものに限らず、例えば、原反ロール7の使い始めから終わりまでの間の全部の期間にかけてパラメータが徐々に変更されるものであってもよいし、パラメータが可変の変化率で(曲線状に)変化させられてもよい。
ここで、エンボス付与パート30(エンボス加工装置31)によって原紙6に付与される凹凸の深さは、エンボス圧P1だけでなく、原反ロール7から繰り出される原紙6の繰り出し速度、すなわち、繰り出しパート20に設けられたベルト駆動装置21のベルト21Cの回転速度によっても変化する。詳述すると、原紙6の繰り出し速度が速いほど、原紙6がエンボス加工装置31を通過するのにかかる時間が短くなるため、原紙6に付与される凹凸が浅くなる。反対に、原紙6の繰り出し速度が遅いほど、原紙6がエンボス加工装置31を通過するのにかかる時間が長くなるため、原紙6に付与される凹凸が深くなる。
このような原紙6の繰り出し速度と凹凸の深さとの関係から、調整部11Bは、上記のように残量Lxに応じてパラメータとしてのエンボス圧P1を変更する場合に、原反ロール7から繰り出される原紙6の繰り出し速度に応じてエンボス圧P1の変更量を調整してもよい。例えば、調整部11Bは、残量Lxに応じてエンボス圧P1を増加させる場合に、繰り出し速度が所定値よりも速ければ、繰り出し速度が所定値以下の場合よりも、図6(a)に破線の太矢印で示すようにエンボス圧P1の増加量(変更量)を大きくする。すなわち、調整部11Bは、繰り出し速度が所定値よりも速い場合に、増加させるエンボス圧P1を加算する。なお、調整部11Bは、上記のように所定値を閾値としてエンボス圧P1の増加量を大きくする構成に代えて、繰り出し速度が速いほどエンボス圧P1の増加量を大きくしてもよい。
調整部11Bは、原反ロール7から繰り出される原紙6の繰り出し速度に応じて、残量Lxの全域で、すなわち、原反ロール7の使い始めから使い終わりにかけて、エンボス圧P1を調整してもよい。例えば、調整部11Bは、図6(a)~(c)のマップ適用時の繰り出し速度よりも速い繰り出し速度で原反ロール7から原紙6が繰り出される場合には、エンボス圧P1を加算するために、図6(a)~(c)のマップの太矢印の位置を上方にシフト(遷移)させてもよい。反対に、調整部11Bは、図6(a)~(c)のマップ適用時の繰り出し速度よりも遅い繰り出し速度で原反ロール7から原紙6が繰り出される場合には、エンボス圧P1を減算するために、図6(a)~(c)のマップの太矢印の位置を下方にシフトさせてもよい。
なお、上述のようにエンボス圧P1が操作側と駆動側とで個別に設定される場合、調整部11Bは、残量Lxに応じたエンボス圧P1の変更を操作側から印加される圧力と駆動側から印加される圧力とを個別に調整して実施してもよい。例えば、調整部11Bは、残量Lxに応じたエンボス圧P1の加圧を操作側から印加される圧力と駆動側から印加される圧力とのそれぞれを増大させることによって実施してもよく、繰り出し速度の減速に応じたエンボス圧P1の減圧を操作側から印加される圧力と駆動側から印加される圧力とのそれぞれを個別に減少させることによって実施してもよい。原紙6の幅方向位置によっての厚さが一定でなく偏りがある際には、上述のように操作側及び駆動側のそれぞれで印加される圧力(エンボス圧P1)を変更することで、形成されるログ4の径が幅方向位置によってバラつくのを抑えられる。このようにログ4の径を幅方向で調整することにより、原紙6を製造する際の抄造工程でのバラツキに起因する原紙6のムラを、加工時に調整できる。
調整部11Bは、上述のように変更したパラメータが実現されるように、原紙6に処理を施す各種装置を直接制御してもよいし、原紙6に処理を施す各種装置(又はその制御装置)に変更したパラメータを伝達してもよい。例えば、調整部11Bは、変更したエンボス圧P1が実現されるように、エンボス付与パート30のエンボス加工装置31を直接制御してもよく、エンボス加工装置31の図示しない制御装置に変更したエンボス圧P1を伝達してもよい。また、調整部11Bは、変更した張力P2を張力調整パート40に伝達してもよい。張力調整パート40は、伝達された張力P2が実現されるように、エンボスロール32,33や駆動ロール52を直接制御してもよい。或いは、張力調整パート40は、伝達された張力P2が実現されるように、伝達された張力P2と実張力との差分或いは当該差分をなくす回転速度を算出して、各ロール32,33,52の図示しない制御装置に送ってもよい。さらに或いは、制御部11Bは、張力調整パート40で検知された実張力が、変更した張力P2となるように各ロール32,33,52を直接制御してもよい。調整部11Bは、変更した巻回終了位置P3が実現されるように、巻き付けパート50のアーム53を直接制御してもよいし、アーム53の図示しない制御装置に変更した巻回終了位置P3を伝達してもよい。
[2.方法]
図9に示すように、製造ライン2では、上記の各パートに対応する各工程が実施される。具体的に言えば、製造ライン2では、ログ形成工程S10,調整工程S60,切断工程S70,包装工程S80及び箱詰め工程S90が順に実施される。
また、ログ形成工程S10では、ログ形成パート10に含まれる上記の各パートに対応する各工程が実施される。すなわち、ログ形成工程S10では、繰り出し工程S20,エンボス付与工程S30,張力調整工程S40及び巻き付け工程S50が順に実施される。
上記の各工程では、その名称の「工程」を「パート」に置き換えた装置による処理がそれぞれ実施される。例えば、ログ形成工程S10ではログ形成パート10による処理される。
さらに、図10に示すように、ログ形成工程S10では、検出工程S11Aと調整工程S11Bとが順に実施される。検出工程S11A及び調整工程S11Bは、本実施形態に係るログ形成方法が備える工程であり、上記のログ形成装置1で実施される。
詳細に言えば、検出工程S11Aは、上記の検出部11Aで実施される工程であり、上記のとおり角度αに基づいて残量Lxを検出する。調整工程S11Bは、上記の調整部11Bで実施される工程であり、検出工程S11Aで検出された残量Lxに応じてパラメータとしてのエンボス圧P1,張力P2及び巻回終了位置P3の少なくとも一つを変更する。
検出工程S11A及び調整工程S11Bは、ログ形成工程S10で順に実施される他の工程、すなわち、繰り出し工程S20,エンボス付与工程S30,張力調整工程S40及び巻き付け工程S50と並行して実施される。検出工程S11Aは、一つの原反ロール7に対してログ形成工程S10の他の工程S20,30,40,50が繰り返し実施される間に、例えば所定の周期で繰り返し(複数回)実施される。一方、調整工程S11Bは、一つの原反ロール7に対してログ形成工程S10の他の工程S20,30,40,50が繰り返し実施される間に、一度だけ実施されてもよいし、複数回実施されてもよい。エンボス付与工程S30,張力調整工程S40及び巻き付け工程S50では、調整工程S11Bで変更されたパラメータに基づき各処理が実施される。
[3.作用及び効果]
(1)上記のログ形成装置1及びログ形成方法によれば、原反ロール7の残量Lxに応じて、ログ4の直径に影響するパラメータを変更するため、原反ロール7の使い始めから使い終わりにかけて原紙6の厚みが変化する場合に、一つの原反ロール7から形成される複数のログ4の直径を均一に調整することができる。したがって、原反ロール7の繰り出し始めから繰り出し終わりまでに形成される複数のログ4において直径のばらつきを抑えられる。
これにより、ログ4を形成した後の処理において、ログ4の直径のばらつきに起因する不具合の発生を抑えられる。具体的には、包装パート80及び箱詰めパート90では、ログ4の直径のばらつきにより、個々のパッケージ5の大きさにばらつきが出たり、うまく包装できなくなったりするという不具合を抑えられる。また、ログ形成パート10に糊付パートが含まれる場合には、小径のログ4が糊付位置をすり抜けてしまうことによりシールできないという不具合を抑えられる。加えて、その後の切断パート70で、シールされなかったログ4が供給された場合に、上手く切断できないという不具合を抑えられる。
(2)原反ロール7では、原紙6の重みにより、繰り出し始めよりも繰り出し終わりにおいて原紙6の厚みが小さくなる場合がある。この場合に原反ロール7の残量Lxの減少に応じてログ4の直径を大きくする方向に上記のパラメータを変更しなければ、原反ロール7の繰り出し終わりの原紙6で形成されるログ4のほうが、繰り出し始めの原紙6で形成されるログ4よりも小径になる。このため、原反ロール7の残量Lxの減少に応じてログ4の直径を大きくする方向に上記のパラメータを変更することで、ログ4の直径のばらつきを抑えられる。
(3)押さえ開始位置P0に対する押さえロール51の巻回終了位置P3の遠近は、上述の通り、ログ4の直径の大小に影響する。よって、巻回終了位置P3がパラメータに含まれることで、ログ4の直径のばらつきを抑えられる。また、巻回終了位置P3は、ログ4の直径の大小に直接影響する。言い換えれば、巻回終了位置P3はログ4の直径の大小を調整するパラメータとして扱いやすく、巻回終了位置P3をパラメータとして変更することで、ログ4の直径のばらつきをより確実に抑えることができる。巻回終了位置P3を押さえ開始位置P0に近づける方向に変更するときは、例えば張力P2を小さくすることで、紙厚(ふんわり感)を確保しつつログ4の直径のばらつきを抑えられる。
(4)エンボスロール32のエンボス圧P1の大小は、上述の通り、ログ4の直径の大小に影響する。よって、エンボス圧P1がパラメータに含まれることで、ログ4の直径のばらつきを抑えられる。また、エンボス圧P1をパラメータとして変更すれば、巻回終了位置P3や張力P2を変更しなくてもログ4の直径のばらつきを抑えられるため、巻きの緩さが均一なログ4を形成することもできる。これにより、ログ4から切り分けられる製品3の巻きの緩さ(巻き硬さ)も均一となるため、製品3の質を向上させることもできる。一方、残量Lxの減少に応じてエンボス圧P1を大きくする場合に、張力P2を小さくすれば、及び/又は巻回終了位置P3を押さえ開始位置P0から遠ざかる方向に変更すれば、原紙6に付与された凹凸の潰れを抑制しつつ、ログ4の直径のばらつきを抑えることもできる。
(5)エンボスロール32によって原紙6に付与される凹凸の深さは、上述の通り、原反ロール7から繰り出される原紙6の繰り出し速度によっても変化する。このため、エンボス圧P1の変更量を繰り出し速度に応じて調整することで、ログ4の直径のばらつきをより確実に抑えることができる。
例えば、残量Lxに応じてエンボス圧P1を増加させる場合に、繰り出し速度が速いほどエンボス圧P1の増加量(変更量)を大きくすることで、エンボスロール32から原紙6に付与される凹凸の深さをより確実に大きくできる。これにより、たとえ繰り出し速度が速い場合であっても、エンボスロール32から原紙6に付与される凹凸の深さが適切に確保されるため、ログ4の直径のばらつきを精度よく抑えることができる。
なお、残量Lxに応じてエンボス圧P1を減少させる場合には、すなわち、ログ4の直径を小さくする方向にパラメータを変更させる場合には、繰り出し速度が遅いほどエンボス圧P1の減少量(変更量)を大きくすることで、エンボスロール32から原紙6に付与される凹凸の深さをより確実に抑制できる。これにより、たとえ繰り出し速度が遅い場合であっても、エンボスロール32から原紙6に付与される凹凸の深さが適切に確保されるため、ログ4の直径のばらつきを精度よく抑えることができる。
(6)張力P2の大小は、上述の通り、ログ4の直径の大小に影響する。よって、張力P2がパラメータに含まれることで、ログ4の直径のばらつきを抑えられる。また、パラメータとして張力P2を変更する場合は、巻回終了位置P3を変更する場合と比較して、軸心に対する歪みの少ない、すなわち、真円により近いログ4を形成することができる。よって、ログ4から切り分けられる製品3もその軸心に対する歪みの少ないものとなるため、製品3の質を向上させることもできる。
(7)一段階変更により上記のパラメータを変更する場合には、簡単な制御でログ4の直径のばらつきを抑えられる。
(8)多段階変更により上記のパラメータを変更する場合には、ログ4の直径のばらつきを良好に抑えられる。特に、原反ロール7の使い始めから終わりにかけてログ4の直径が次第に変化する傾向にある場合には、パラメータを段階的に変更することで、パラメータを連続的に変更するよりも制御の複雑化を抑えつつ、ログ4の直径のばらつきを良好に抑えられる。また、一段階変更と比較して、切り替えのタイミングでのパラメータの変化量を小さくできるため、ログつまりなどのトラブルを抑制できる。言い換えれば、切替時のパラメータの変化量を設備の許容範囲内になるようにできるため、上記のトラブルを抑制できる。
(9)連続的変更により上記のパラメータを変更する場合には、ログ4の直径のばらつきを良好に抑えられる。特に、原反ロール7の使い始めから終わりにかけてログ4の直径が次第に変化する傾向にある場合には、パラメータを連続的に変更することで、ログ4の直径のばらつきを良好に抑えられる。
また、図6(c),図7(c)及び図8(c)のマップのように、一部の範囲でパラメータを連続的に変更し、他の範囲ではパラメータを変更しない構成とすれば、他の範囲での複雑な制御が不要となるため、制御の複雑化を部分的に抑えつつ、ログ4の直径のばらつきを良好に抑えられる。特に、原反ロール7の使い始めや終わりにおける原紙6の多少の厚み変化は許容できるものとして、図6(c),図7(c)及び図8(c)のマップのように、残量Lxが変更開始残量Lsまで減少した段階から変更終了残量Leまで減少する期間にかけてパラメータを連続的に変更することで、一部制御の複雑化を抑えつつ、ログ4の直径のばらつきを良好に抑えられる。
[4.変形例]
ログ形成装置及びログ形成方法は、上述のものに限らない。例えば、ログ形成装置及びログ形成方法は、上記のパラメータとしてエンボス圧P1,張力P2及び巻回終了位置P3の全てを変更してもよく、エンボス圧P1,張力P2及び巻回終了位置P3のうち二つを変更してもよい。
また、パラメータの変更は、残量Lxの減少に応じてログ4の直径を大きくする方向への変更に限らず、小さくする方向への変更であってもよい。例えば、原反ロール7の使い始めよりも原反ロール7の使い終わりにおいて原紙6の厚みが大きくなる傾向にある場合には、残量Lxの減少に応じてログ4の直径を大きくする方向へ上記のパラメータを変更することで、ログ4の直径のばらつきを抑えられる。
なお、パラメータとしてエンボス圧P1,張力P2及び巻回終了位置P3の全てを変更する場合に、残量Lxの減少に応じて、パラメータの一つをログ4の直径を小さくする方向へ変更し、他のパラメータをログ4の直径を大きくする方向へ変更してもよい。
ログ形成装置及びログ形成方法は、ログ4の直径に影響するパラメータであれば、エンボス圧P1,張力P2及び巻回終了位置P3以外のパラメータを残量Lxに応じて変更してもよい。
変更するパラメータによって、エンボス付与パート30巻き付けパート50で実施される処理や、張力調整パート40での検知結果に応じて原紙6に施される処理の一部が省略されてもよい。例えば、エンボス圧P1が変更されない場合には、エンボス付与パート30で実施される処理が省略されてもよい。また、例えば、巻回終了位置P3が変更されない場合には、巻き付けパート50において押さえロール51で原紙6を押さえる処理が省略されてもよい。この場合、巻き付けパート50は、コア4cの軸を回転させて原紙6を巻き取るものであってもよい。
ログ形成パート10には、繰り出しパート20,エンボス付与パート30,張力調整パート40及び巻き付けパート50以外のパートが設けられていてもよい。また、製造ライン2には、ログ形成パート10,調整パート60,切断パート70,包装パート80及び箱詰めパート90以外のパートが設けられていてもよい。
原反ロール7の残量Lxの検出は、角度センサ22を用いた方法に限らない。例えば、検出部11Aは、原反ロール7を軸方向側から撮像するカメラから送信されたデータを解析することで、原反ロール7の残量Lxを検出してもよい。
1 ログ形成装置
2 製造ライン
3 製品
4 ログ
4c コア
5 パッケージ
6 原紙(ウェブ)
7 原反ロール
8 包装袋
8a 開口部
9 段ボール箱
10 ログ形成パート
11 ログ径制御装置
11A 検出部
11B 調整部
20 繰り出しパート
21 ベルト駆動装置
21A,21B プーリ
21C ベルト
22 角度センサ
30 エンボス付与パート
31 エンボス加工装置
32,33 エンボスロール
32f,33f 外周面
40 張力調整パート
41 テンションローラ
42 アーム
50 巻き付けパート
51 押さえロール
52 駆動ロール
53 アーム
60 調整パート
61 アキュームレーター
70 切断パート
71 ログソー
80 包装パート
90 箱詰めパート
L1,L2,L3 所定値
La 所定量
Le 変更開始残量
Ls 変更終了残量
Lx 残量
P0 押さえ開始位置
P1 エンボス圧(押込圧)
P2 張力
P3 巻回終了位置
P10 ベース圧
P30 基準位置
α 角度

Claims (10)

  1. 原反ロールから繰り出された帯状のウェブを所定の長さ巻回するごとに切断して複数のログを形成するログ形成方法であって、
    前記原反ロールの残量を検出する検出工程と、
    前記ウェブに施す処理において前記ログの直径に影響するパラメータを前記検出工程で検出された前記残量に応じて変更する調整工程と、を備える
    ことを特徴とするログ形成方法。
  2. 前記調整工程は、前記検出工程で検出された前記残量の減少に応じて、前記ログの直径を大きくする方向に前記パラメータを変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載のログ形成方法。
  3. 前記調整工程は、前記ウェブを巻回する前記処理において、巻回された前記ウェブを押さえる押さえロールの巻回終了位置を含む前記パラメータを変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載のログ形成方法。
  4. 前記調整工程は、エンボスパターンを付与する凸構造が設置されたエンボスロールにより前記ウェブを押圧する前記処理において、前記ウェブに対する前記エンボスロールの押込圧を含む前記パラメータを変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載のログ形成方法。
  5. 前記調整工程は、前記原反ロールから繰り出される前記ウェブの繰り出し速度に応じて前記押込圧の変更量を調整する
    ことを特徴とする請求項4に記載のログ形成方法。
  6. 前記調整工程は、前記ウェブを搬送する前記処理において、前記ウェブの張力を含む前記パラメータを変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載のログ形成方法。
  7. 前記調整工程は、前記検出工程で検出された前記残量が所定量まで減少した場合に、前記パラメータを変更する
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のログ形成方法。
  8. 前記調整工程は、前記検出工程で検出された前記残量が減少するに従って、前記パラメータを段階的に変更する
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のログ形成方法。
  9. 前記調整工程は、前記検出工程で検出された前記残量が減少するに従って、前記パラメータを連続的に変更する
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のログ形成方法。
  10. 原反ロールから繰り出された帯状のウェブを所定の長さ巻回するごとに切断して複数のログを形成するログ形成装置であって、
    前記原反ロールの残量を検出する検出部と、
    前記ウェブに施す処理において前記ログの直径に影響するパラメータを前記検出部で検出された前記残量に応じて変更する調整部と、を備える
    ことを特徴とするログ形成装置。
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