JP2024033032A - 移送器具 - Google Patents

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浩一 早川
Koichi Hayakawa
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Abstract

【課題】外管が先端開口を有しているため、生体内に挿入する時に外管内の医療物質が外管の先端開口からの流出を抑制できる移送器具を提供する。【解決手段】移送器具10は、外管20、内管46及び管状のバルーン18を備える。内管46の第3内腔50の先端部は、医療物質を収納するための収納空間52を有する。バルーン18は、初期状態で拡張用流体がバルーン18の流体導入領域に導入されることによってバルーン18の径方向内方に膨張して外管20の第1内腔26のうち内管46よりも先端方向の部分を閉塞する。バルーン18の内腔64は、膨張したバルーン18を萎ませることにより、収納空間52に連通すると共に先端方向に開口する。内管46の基端部には、第2導入ポート部48が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、移送器具に関する。
例えば、特許文献1には、外管内に医療物質(治療用のシート状物質)を収容した状態で生体内の処置対象部に移送する移送器具が開示されている。
国際公開第2022/080459号
上述した移送器具では、外管が先端開口を有しているため、移送器具を生体内に挿入する時に外管内の医療物質が外管の先端開口から流出することがある。特に、移送器具を血管内に挿入する場合には、血液によって医療物質が外管内の所定位置から流され易い。
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
(1)本発明の一態様は、医療物質を生体内の処置対象部に移送するための移送器具であって、外管と、前記外管内に位置する内管と、前記外管の先端部と前記内管の先端部とを互いに繋ぐ管状のバルーンと、を備え、前記バルーンは、当該バルーンを径方向に膨張させるための拡張用流体が導入される流体導入領域を有し、前記内管の内腔の先端部は、前記医療物質を収納するための収納空間を有し、前記バルーンは、前記内管の先端が前記外管の先端よりも基端方向に位置した初期状態で前記拡張用流体が前記流体導入領域に導入されることによって前記バルーンの径方向内方に膨張して前記外管の内腔のうち前記内管よりも先端方向の部分を閉塞し、前記バルーンの内腔は、膨張した前記バルーンを萎ませることにより、前記収納空間に連通すると共に先端方向に開口し、前記内管の基端部には、前記バルーンを萎ませた状態で前記収納空間に収納されている前記医療物質を先端方向に押圧するための押圧部材又は押圧流体を前記内管の内腔に導入するための導入ポート部が設けられている、移送器具である。
(2)項目(1)記載の移送器具であって、前記バルーンは、前記外管が前記内管に対して基端方向に相対移動することにより前記バルーンの先端部が捲り返されながら前記外管の先端開口から突出することが好ましい。
(3)項目(2)記載の移送器具であって、前記バルーンは、当該バルーンの先端部が前記外管の先端開口から突出した状態で前記拡張用流体が前記流体導入領域に導入されることによって前記バルーンの径方向外方に膨張することが好ましい。
(4)項目(2)又は(3)に記載の移送器具であって、前記バルーンは、管状の内側バルーン壁と、前記内側バルーン壁を囲む管状の外側バルーン壁と、前記内側バルーン壁の先端部と前記外側バルーン壁の先端部とを繋ぐ折り返し部とを有し、前記内側バルーン壁は、前記内管の外周面に接合され、前記外側バルーン壁は、前記外管の内周面に接合されていることが好ましい。
(5)項目(2)又は(3)に記載の移送器具であって、前記外管の内腔には、当該外管に対して軸線方向に相対移動できるように中管が配置され、前記中管の内腔には、当該中管に対して軸線方向に相対移動できるように前記内管が配置され、前記中管の先端部は、前記バルーンの先端部に接触していることが好ましい。
本発明によれば、移送器具の初期状態でバルーンを径方向内方に膨張させて外管の内腔のうち内管よりも先端方向の部分を閉塞することができるため、移送器具を生体内に挿入する時に外管の先端開口から医療物質が流出することを抑制できる。特に、移送器具を血管内に挿入する場合には、拡張したバルーンによって血液が収納空間に流入することが抑えられるため、医療物質が収納空間から流されることを抑制できる。また、バルーンを萎ませた状態で押圧部材又は押圧流体によって収納空間に収納されている医療物質を先端方向に押圧できるため、医療物質を処置対象部に移送できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る移送器具の一部省略縦断面図である。 図2は、図1の移送器具の先端部分の拡大図である。 図3は、図1の移送器具の使用方法を説明するフローチャートである。 図4は、医療物質載置工程の説明図である。 図5は、加圧工程の説明図である。 図6は、挿入工程の説明図である。 図7は、減圧工程の説明図である。 図8は、押出工程の説明図である。 図9は、露出工程の説明図である。 図10は、押付工程の説明図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る移送器具10は、生体内の処置対象部202に医療物質Mを移送するためのデバイスである(図10参照)。移送器具10は、例えば、バルーンカテーテル又はステントを用いた冠動脈インターベンションでは治療が困難である冠微小血管機能障害(CMD:Coronary microvascular dysfunction)の治療に使用される。この場合、移送器具10は、冠動脈又は上行大動脈の処置対象部に医療物質Mを移送する。
移送器具10は、冠動脈又は上行大動脈以外の血管の処置対象部に医療物質Mを移送してもよい。また、移送器具10は、気管、食道、尿道、胆管、卵管、その他の臓器等の生体内の処置対象部に医療物質Mを移送してもよい。さらに、移送器具10は、心膜腔に挿入して心臓の処置対象部に医療物質Mを移送してもよい。
医療物質Mは、液体(ゾルを含む)、固体(ゲルを含む)又は気体であってもよい。医療物質Mは、例えば、医薬品、医療機器及び再生医療等製品を含む。再生医療等製品は、細胞及びエクソソーム等を含む。具体的に、再生医療等製品としては、例えば、シート状細胞培養物又はスフェロイド等が挙げられる。
シート状細胞培養物は、フィブリン等を塗布して補強されてもよい。シート状細胞培養物は、自家細胞又は他家細胞を培養して形成することができる。シート状細胞培養物は、例えば、骨格筋由来の細胞シートである。シート状細胞培養物は、組織接着剤及び局所麻酔剤を含んでもよい。シート状細胞培養物の厚さは、例えば、約100μmであり、シート状細胞培養物の直径は、例えば、40mmである。ただし、シート状細胞培養物の厚さ及び直径は、適宜設定可能である。
図1において、移送器具10は、外管部材12、中管部材14、内管部材16及びバルーン18を備える。
外管部材12は、外管20と、外管20の基端部に設けられた外管操作部22と、外管操作部22に設けられた第1弁部材24とを有する。外管部材12は、外管20の先端から外管操作部22の基端まで延在した第1内腔26を有する。
外管20は、例えば、樹脂材料によって構成されている。外管20の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等)、オレフィン系エラストマー、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート等)、ポリエステル系エラストマー、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ウレタン系エラストマー、ポリアミド、アミド系エラストマー、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素樹脂エラストマー、ポリイミド、エチレン-酢酸ビニル共重合体、シリコーンゴム等が挙げられる。
外管20は、可撓性を有している。ただし、移送器具10の使用状況(例えば、胸腔又は腹腔内の臓器の表面に医療物質Mを移送する場合等)によっては、外管20は、可撓性を有していなくてもよい。外管20は、第1内腔26に連通する先端開口28を有する。外管20は、その全長に亘って実質的に一定の外径を有する。外管20は、その全長に亘って、実質的に一定の内径を有する。
外管操作部22は、外管20の基端部に設けられている。外管操作部22は、円環状に延在している。外管操作部22の外径は、外管20の外径よりも大きい。外管操作部22は、ユーザの手指によって操作し易い大きさ及び形状を有する。外管操作部22の大きさ及び形状は、適宜設定可能である。
第1弁部材24は、バルーン18を拡張させるための拡張用流体が外管部材12の基端開口30から外部に漏出することを防止する。第1弁部材24は、外管操作部22の内周面に固定されている。ただし、第1弁部材24は、外管20の内周面に固定されてもよい。第1弁部材24は、円環状に延在している。
中管部材14は、中管32と、中管32の基端部に設けられた中管操作部34と、中管操作部34に設けられた第2弁部材36と、第1導入ポート部38とを有する。中管部材14は、中管32の先端から中管操作部34の基端まで延在した第2内腔40を有する。
中管32の構成材料としては、上述した外管20の構成材料と同様の材料が挙げられる。中管32は、可撓性を有する。ただし、外管20と同じように、使用状況によっては、中管32は、可撓性を有しなくてもよい。
中管32の全長は、外管部材12の全長よりも長い。中管32は、外管部材12の第1内腔26に配設されている。中管32は、外管部材12の基端よりも基端方向に延出している。中管部材14と外管部材12とは、外管20の軸線方向に沿って相対移動可能である。中管32の外周面は、外管20の内周面に対して離間している。中管32の外周面と外管20の内周面との間には、第1空間42が形成されている。中管32の外周面は、第1弁部材24に対して気密及び液密に摺動する。
中管操作部34は、中管32の基端部に設けられている。中管操作部34は、円環状に延在している。中管操作部34の外径は、中管32の外径よりも大きい。中管操作部34は、ユーザの手指によって操作し易い大きさ及び形状を有する。中管操作部34の大きさ及び形状は、適宜設定可能である。
第2弁部材36は、拡張用流体が中管部材14の基端開口44から外部に漏出することを防止する。第2弁部材36は、中管操作部34の内周面に固定されている。ただし、第2弁部材36は、中管32の内周面に固定されてもよい。第2弁部材36は、円環状に延在している。
第1導入ポート部38は、中管32の基端部に設けられている。第1導入ポート部38は、中管32の軸線方向に対して交差する方向に延在している。第1導入ポート部38には、第2内腔40に拡張用流体を導入するための図示しない流体導入デバイス及び、拡張状態が維持可能な図示しないデバイス(例えば、逆止弁)が接続可能である。流体導入デバイスとしては、シリンジ、ポンプ等が挙げられる。拡張用流体は、例えば、生理食塩水である。
内管部材16は、内管46と、内管46の基端部に設けられた第2導入ポート部48とを有する。内管46は、内管46の先端から基端まで延在した第3内腔50を有する。内管46の第3内腔50の先端部は、医療物質M(図4参照)を収納する収納空間52を有する。
内管46の構成材料としては、例えば、上述した外管20の構成材料と同様の材料が挙げられる。内管46は、可撓性を有する。ただし、外管20と同じように、使用状況によっては、内管46は、可撓性を有しなくてもよい。
内管46の全長は、外管部材12の全長よりも長い。内管46は、中管32の内腔(第2内腔40)に配設されている。そのため、内管46は、外管20内に位置する。内管46は、中管部材14の基端よりも基端方向に延出している。内管部材16と中管部材14とは、中管32の軸線方向に沿って相対移動可能である。内管46の外周面は、中管32の内周面に対して離間している。内管46の外周面と中管32の内周面との間には、第2空間54が形成されている。内管46の外周面は、第2弁部材36に対して気密及び液密に摺動する。
第2導入ポート部48は、内管46の軸線方向に沿って延びている。第2導入ポート部48は、収納空間52に収納されている医療物質Mを先端方向に押圧するための図示しない押圧部材又は押圧流体(例えば、圧縮空気)等を第3内腔50に導入する。
バルーン18の構成材料としては、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、エラストマー樹脂(ポリスチレンエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、フッ素樹脂エラストマー、ポリウレタンエラストマー等)、可撓性を有する高分子材料(天然ゴム、エチレン-プロピレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、エチレン-酢酸ビニル共重合体、シリコーンゴム等)、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイソプレン、ポリエステル等が挙げられる。
図2において、バルーン18は、内側バルーン壁56、外側バルーン壁58及び折り返し部60を有する。内側バルーン壁56は、管状に形成されている。内側バルーン壁56は、内管46の外周面に接合されている。内側バルーン壁56は、内管46の先端よりも先端方向に延出している。
外側バルーン壁58は、内側バルーン壁56を囲むように管状に形成されている。すなわち、バルーン18は、内側バルーン壁56と外側バルーン壁58とが径方向に重なる二重管部を有する。外側バルーン壁58は、外管20の内周面に接合されている。
折り返し部60は、内側バルーン壁56の先端部と外側バルーン壁58の先端部とを互いに繋ぐ。折り返し部60は、バルーン18が180°折り返された形状を有する。折り返し部60は、バルーン18の先端部62に位置する。バルーン18の先端部62には、中管32の先端部が接触している。
移送器具10は、初期状態において、内管46の先端が外管20の先端よりも基端方向に位置する。また、バルーン18の先端部62(中管32の先端)は、外管20の先端よりも基端方向且つ内管46の先端よりも先端方向に位置する。
バルーン18の内腔64は、内管46の収納空間52に連通すると共に外管20の先端開口28に連通する。バルーン18は、バルーン18を径方向に拡張させるための流体導入領域66を有する。流体導入領域66は、内側バルーン壁56の径方向外方に位置する。本実施形態において、流体導入領域66は、内側バルーン壁56、外側バルーン壁58及び折り返し部60によって囲まれている。
内側バルーン壁56は、内管46の内周面に接合されてもよい。外側バルーン壁58は、外管20の外周面に接合されてもよい。
このようなバルーン18は、移送器具10の初期状態から外管部材12が中管部材14に対して基端方向に移動することにより、バルーン18の先端部62が捲り返されながら外管20の先端開口28から先端方向に突出する(図9参照)。なお、この時、内管46は、バルーン18によって先端方向に引っ張られるため、中管部材14に対して先端方向に移動する。
次に、移送器具10を用いて医療物質Mを血管200の処置対象部202に移送する移送方法について説明する。図3に示すように、本実施形態に係る移送方法は、医療物質載置工程、加圧工程、挿入工程、減圧工程、押出工程、露出工程、押付工程、抜去工程を含む。
まず、医療物質載置工程(ステップS1)において、図4に示すように、初期状態の移送器具10の収納空間52に医療物質Mを載置する。具体的に、第2導入ポート部48から内管46の第3内腔50を介して収納空間52に医療物質Mを供給する。ただし、外管20の先端開口28及びバルーン18の内腔64を介して内管46の収納空間52に医療物質Mを供給してもよい。
続いて、加圧工程(図3のステップS2)において、第1導入ポート部38から流体導入領域66に拡張用流体を導入して当該流体導入領域66内の拡張用流体を加圧する。そうすると、図5に示すように、バルーン18のうち内管46の先端よりも先端方向に位置している部分(内側バルーン壁56)が拡張用流体によって径方向内方に押圧されるため、内側バルーン壁56が径方向内方に膨張する。これにより、外管20の第1内腔26うち内管46の先端よりも先端方向の部分(第1内腔26の先端部)が拡張した内側バルーン壁56によって閉塞される。つまり、管状のバルーン18(内側バルーン壁56)の内腔64(図4参照)が閉塞される。そのため、内管46の収納空間52と外管20の先端開口28との連通が遮断される。
その後、挿入工程(図3のステップS3)において、図6に示すように、血管200内(生体内)に移送器具10を挿入する。この時、外管20の第1内腔26の先端部が拡張した内側バルーン壁56によって閉塞されているため、血液の内管46の収納空間52への流入が抑制される。そのため、収納空間52に収納されている医療物質Mが血液によって収納空間52から流されることはない。また、挿入工程では、移送器具10の先端部が血管200の処置対象部202の内方に位置するように移送器具10を血管200内に押し進める。なお、処置対象部202は、血管200の内周面に位置する。
次いで、減圧工程(図3のステップS4)において、図7に示すように、第1導入ポート部38から拡張用流体を導出することにより流体導入領域66内の拡張用流体の圧力を減圧する。そうすると、バルーン18が萎むため(拡張前の形状に戻るため)、外管20の第1内腔26の先端部が開放する。換言すれば、管状のバルーン18に内腔64が形成される。
そして、押出工程(図3のステップS5)において、図8に示すように、第2導入ポート部48から押圧部材又は押圧流体等を導入して収納空間52に収容されている医療物質Mをバルーン18の内腔64に押し出す。これにより、医療物質Mは、バルーン18の内周面に付着する。
続いて、露出工程(図3のステップS6)において、医療物質Mを移送器具10の外側に露出させる。具体的に、図9に示すように、中管部材14の位置を保持した状態で外管部材12を中管部材14に対して基端方向に移動させる。そうすると、外側バルーン壁58が外管20によって基端方向に引っ張られるため、内側バルーン壁56及び内管46が先端方向に引っ張られる。すなわち、内管部材16は、中管部材14に対して先端方向に移動する。この時、外管20の軸線方向に沿った内側バルーン壁56の長さが短くなると共に外管20の軸線方向に沿った外側バルーン壁58の長さが長くなる。なお、折り返し部60(バルーン18の先端部62)の位置は、中管32の先端部から移動しない。露出工程では、外管部材12を中管部材14に対して基端方向に移動させると共に内管部材16を中管部材14に対して先端方向に押し出してもよい。
外管部材12を内管部材16に対して先端方向に相対移動させると、バルーン18の先端部62は、捲り返されながら外管20の先端開口28から先端方向に突出する。換言すれば、バルーン18は、中管32の先端部の位置で捲り返される。これにより、内側バルーン壁56の内周面(医療物質Mが付着している部分)は、バルーン18の先端部62で捲り返されて外側バルーン壁58の外周面を形成するようになる。そのため、医療物質Mは、移送器具10の外側に露出される。この時、医療物質Mは、処置対象部202を向いている。
その後、押付工程(図3のステップS7)において、バルーン18に付着している医療物質Mを処置対象部202に押し付ける。具外的に、図10に示すように、第1導入ポート部38から流体導入領域66に拡張用流体を導入して当該流体導入領域66内の拡張用流体を加圧する。そうすると、外側バルーン壁58は、拡張用流体によって径方向外方に押圧されるため、外側バルーン壁58が径方向外方に拡張する。これにより、拡張用流体の加圧力(バルーン18の膨張)によって医療物質Mが処置対象部202に押し付けられる。よって、医療物質Mを処置対象部202に精度よく接触させることができる。
次いで、抜去工程(図3のステップS8)において、バルーン18を萎ませた状態で移送器具10を血管200内(生体内)から抜去する。
上述した移送方法では、押出工程において、収納空間52に収納されている医療物質Mを押圧部材又は押圧流体等によって先端方向に押圧してバルーン18の内腔64を介して先端方向に導出することにより、移送器具10から導出された医療物質Mを処置対象部202に移送してもよい。この場合、露出工程及び押付工程は省略される。
本実施形態は、以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、バルーン18を径方向内方に膨張させて外管20の第1内腔26のうち内管46よりも先端方向の部分を閉塞することができるため、移送器具10を生体内に挿入する時に外管20の先端開口28から医療物質Mが流出することを抑制できる。特に、移送器具10を血管200内に挿入する場合には、拡張したバルーン18によって血液が収納空間52に流入することが抑えられるため、医療物質Mが収納空間52から流されることを抑制できる。また、バルーン18を萎ませた状態で押圧部材又は押圧流体によって収納空間52に収納されている医療物質Mを先端方向に押圧できるため、医療物質Mを処置対象部202に移送できる。
バルーン18は、外管20が内管46に対して基端方向に相対移動することによりバルーン18の先端部62が捲り返されながら外管20の先端開口28から突出する。
このような構成によれば、収納空間52に収納されている医療物質Mを押圧部材又は押圧流体によってバルーン18の内腔64に移動させた状態でバルーン18の先端部62が捲り返されながら外管20の先端開口28から突出させることができる。これにより、バルーン18(内側バルーン壁56の内周面)に付着した医療物質Mを移送器具10の外側に露出させることができるため、露出した医療物質Mを処置対象部202に精度よく接触させることができる。
バルーン18は、当該バルーン18の先端部62が外管20の先端開口28から突出した状態で拡張用流体が流体導入領域66に導入されることによってバルーン18の径方向外方に膨張する。
このような構成によれば、バルーン18を径方向外方に膨張させることによってバルーン18に付着した医療物質Mを処置対象部202に押し付けることができる。
バルーン18は、管状の内側バルーン壁56と、内側バルーン壁56を囲む管状の外側バルーン壁58と、内側バルーン壁56の先端部と外側バルーン壁58の先端部とを繋ぐ折り返し部60とを有する。内側バルーン壁56は、内管46の外周面に接合され、外側バルーン壁58は、外管20の内周面に接合されている。
このような構成によれば、簡単な構成により、外管20を内管46に対して基端方向に相対移動させることによってバルーン18の先端部62(折り返し部60)を捲り返すことができる。また、内側バルーン壁56を内管46の外周面に接合しているため、内側バルーン壁56を内管46の内周面に接合した場合と比較して内側バルーン壁56を径方向内方に膨張させた時に内側バルーン壁56が内管46から外れることを抑制できる。さらに、外側バルーン壁58を外管20の内周面に接合しているため、外管20の外周面に段差が形成されることを防止できる。
外管20の第1内腔26には、当該外管20に対して軸線方向に相対移動できるように中管32が配置されている。中管32の第2内腔40には、当該中管32に対して軸線方向に相対移動できるように内管46が配置されている。中管32の先端部は、バルーン18の先端部62に接触している。
このような構成によれば、バルーン18を中管32の先端部の位置で捲り返すことができる。これにより、バルーン18を捲り返す時にバルーン18の先端部62の位置が外管20の軸線方向にずれることを抑制できる。
移送器具10は、上述した構成に限定されない。移送器具10は、中管部材14を備えていなくてもよい。この場合、第1導入ポート部38は、外管部材12に設けられる。
なお、本発明は、上述した開示に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得る。
10…移送器具 18…バルーン
20…外管 26…第1内腔
28…先端開口 32…中管
38…第1導入ポート部 40…第2内腔
46…内管 48…第2導入ポート部(導入ポート部)
50…第3内腔 52…収納空間
56…内側バルーン壁 58…外側バルーン壁
60…折り返し部 62…先端部
64…内腔 66…流体導入領域
202…処置対象部 M…医療物質

Claims (5)

  1. 医療物質を生体内の処置対象部に移送するための移送器具であって、
    外管と、
    前記外管内に位置する内管と、
    前記外管の先端部と前記内管の先端部とを互いに繋ぐ管状のバルーンと、を備え、
    前記バルーンは、当該バルーンを径方向に膨張させるための拡張用流体が導入される流体導入領域を有し、
    前記内管の内腔の先端部は、前記医療物質を収納するための収納空間を有し、
    前記バルーンは、前記内管の先端が前記外管の先端よりも基端方向に位置した初期状態で前記拡張用流体が前記流体導入領域に導入されることによって前記バルーンの径方向内方に膨張して前記外管の内腔のうち前記内管よりも先端方向の部分を閉塞し、
    前記バルーンの内腔は、膨張した前記バルーンを萎ませることにより、前記収納空間に連通すると共に先端方向に開口し、
    前記内管の基端部には、前記バルーンを萎ませた状態で前記収納空間に収納されている前記医療物質を先端方向に押圧するための押圧部材又は押圧流体を前記内管の内腔に導入するための導入ポート部が設けられている、移送器具。
  2. 請求項1記載の移送器具であって、
    前記バルーンは、前記外管が前記内管に対して基端方向に相対移動することにより前記バルーンの先端部が捲り返されながら前記外管の先端開口から突出する、移送器具。
  3. 請求項2記載の移送器具であって、
    前記バルーンは、当該バルーンの先端部が前記外管の先端開口から突出した状態で前記拡張用流体が前記流体導入領域に導入されることによって前記バルーンの径方向外方に膨張する、移送器具。
  4. 請求項2又は3に記載の移送器具であって、
    前記バルーンは、管状の内側バルーン壁と、前記内側バルーン壁を囲む管状の外側バルーン壁と、前記内側バルーン壁の先端部と前記外側バルーン壁の先端部とを繋ぐ折り返し部とを有し、
    前記内側バルーン壁は、前記内管の外周面に接合され、
    前記外側バルーン壁は、前記外管の内周面に接合されている、移送器具。
  5. 請求項2又は3に記載の移送器具であって、
    前記外管の内腔には、当該外管に対して軸線方向に相対移動できるように中管が配置され、
    前記中管の内腔には、当該中管に対して軸線方向に相対移動できるように前記内管が配置され、
    前記中管の先端部は、前記バルーンの先端部に接触している、移送器具。
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