JP2024032837A - エッジ補償構造を有する指紋検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】指(26)の指紋パターンを検出する指紋検出システム(3)。
【解決手段】導電性の複数の検出構造(10)を有するセンサアレイ(7)と、検出構造(10)と指(26)の間の容量性結合を表す検出信号を供給するために検出構造(10)の各々に接続された読出し回路(39)と、第1の時間変動電圧(V1(t))の信号をセンサアレイ(7)の少なくとも一部に供給する第1の信号供給回路(49)と、センサアレイ(7)の外側に配置された導電性の少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)と、第2の時間変動電圧(V2(t))の信号を少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)に供給する第2の信号供給回路(63;65)と、を備える指紋検出システム(3)。
【選択図】図2A
【解決手段】導電性の複数の検出構造(10)を有するセンサアレイ(7)と、検出構造(10)と指(26)の間の容量性結合を表す検出信号を供給するために検出構造(10)の各々に接続された読出し回路(39)と、第1の時間変動電圧(V1(t))の信号をセンサアレイ(7)の少なくとも一部に供給する第1の信号供給回路(49)と、センサアレイ(7)の外側に配置された導電性の少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)と、第2の時間変動電圧(V2(t))の信号を少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)に供給する第2の信号供給回路(63;65)と、を備える指紋検出システム(3)。
【選択図】図2A
Description
本発明は、指紋検出システム及び指の指紋パターンを検出する方法に関する。
セキュリティを向上させる及び/又はユーザの利便性を高めるために種々のタイプの生体システムの使用頻度がますます増えている。
特に、指紋検出システムは、小さいフォームファクタ、高性能及びユーザ受け入れのために、例えば、消費者向けの電子装置で採用されてきた。
(容量、光、音響、熱等のような)種々の利用できる指紋検出原理の中で、容量性検出が、特に、サイズ及び消費電力が重要な問題である応用において最も一般的に用いられる。
容量性指紋センサは、一般的には、複数の検出構造の各々と指紋センサの表面に配置された指の間の容量を表す大きさを提供する。
米国特許第9383876号明細書は、複数の検出構造を有するセンサアレイと、検出信号を供給するために検出構造の各々に接続された読出し回路と、高駆動電位と低駆動電位の間の差である略一定の供給電圧を読出し回路に供給するように配置された電源回路とを備える指紋検出システムを開示する。米国特許第9383876号明細書による指紋検出システムは、指紋検出システムの動作中に、電源電圧を十分に維持しながら、低駆動電位及び高駆動電位が、指紋検出システムを備える装置の基準電位に対して同相で振動するように構成される。
米国特許第9152841号明細書は、指と検出構造の間の電位差の変化を供給するように検出構造の電位を変化させる検出素子の各々の検出構造に結合された励起信号供給回路を有する指紋検出システムを開示する。このような電位差の変化が供給されるときの検出素子からの出力に基づいて、指の指紋パターンの表現を決定することができる。
上述したような指紋システムが十分な指紋画像品質を実現できるとしても、特に、非常に小さい指紋センサに対して改善の余地がある。
上記の観点から、本発明の目的は、更に向上した指紋検出を提供することである。
本発明の第1の態様によれば、指の指紋パターンを検出する指紋検出システムであって、導電性の複数の検出構造を有するセンサアレイと、検出構造と指の間の容量性結合を表す検出信号を供給するために検出構造の各々に接続された読出し回路と、第1の時間変動電圧の信号をセンサアレイの少なくとも一部に供給する第1の信号供給回路と、センサアレイの外部に配置された導電性の少なくとも一つのエッジ補償構造と、第2の時間変動電圧の信号を少なくとも一つのエッジ補償構造に供給する第2の信号供給回路と、を備える指紋検出システムを提供する。
複数の導電性の検出構造の各検出構造を、好適には、金属プレートの形状で設けてもよく、その結果、検出構造(金属プレート)、局所的な指表面及び検出構造をカバーする誘電体構造(並びに局所的な指構造及び誘電体構造の間に局所的に存在することがある空気)によってある種の並列な平板コンデンサが形成される。指紋の隆線に対応する位置の検出構造は、指紋の谷線に対応する位置の検出構造よりも指に対して強い容量性結合を示す。
検出構造をカバーする誘電体構造は、有利には、少なくとも20μmの厚さであるとともに下に存在する構造を損傷(wear and tear)及びESDから保護するために高い耐圧(dielectric strength)を有する保護誘電体コーティングを有してもよい。更に一層有利には、保護コーティングは、少なくとも50μmの厚さである。実施の形態において、検出構造をカバーする誘電体構造は、数百μmの厚さであってもよい。そのような場合、検出構造をカバーする誘電体構造は、例えば、電子装置のカバーガラスを有してもよい。
読出し回路は、例えば、指とセンサアレイに備えられる検出構造の間の容量性結合を表す電圧レベル又は電流の形態のアナログ検出信号を供給してもよい。
しかしながら、種々の実施の形態によれば、読出し回路は、アナログ信号をデジタル信号に変換する回路を有してもよい。そのような回路は、例えば、サンプリング回路及びアナログ-デジタル変換回路である。
第1の信号供給回路と第2の信号供給回路のうちの一方又は両方は、互いに異なるラインに供給される二つ以上の互いに異なる電位の間の切替を行うように構成されたスイッチング回路であってもよい。代替的には又は組み合わせて、第1の信号供給回路と第2の信号供給回路のうちの一方又は両方は、方形波電圧信号又は正弦波電圧信号のような時間変動電位を供給するように構成された少なくとも一つの信号源を備えてもよい。
さらに、第1の信号供給回路及び第2の信号供給回路を、個別の回路として、又は、センサアレイ及び/又は読出し回路とセンサアレイの外部に配置されたエッジ補償構造の両方に接続された共通回路として設けてもよい。
第1の時間変動電圧信号及び第2の時間変動電圧信号が両方とも指紋検出システムを備える装置の基準電位のような同一の基準電位に対して時間変動することに留意されたい。そのような装置の基準電位を「デバイスグラウンド(device ground)」と称してもよい。一部の実施の形態において、センサアレイの基準電位-「センサグラウンド」-は、デバイスグラウンドに対して一定であってもよく、他の実施の形態において、センサグラウンドは、時間変動してもよい。そのような実施の形態において、第1の時間変動電位は、(デバイスグラウンドに対して時間変動するのに対して)センサグラウンドに対して略一定であってもよい。さらに、指の電位が典型的には指紋を取得するための関連の時間の尺度について「デバイスグラウンド」に対して略一定のレベルであることに留意されたい。例えば、ユーザの身体は、(電源グラウンド(mains ground)のような)一部のグローバル基準電位(global reference potential)に接続されていない携帯機器の「デバイスグラウンド」を実際に規定する。そのようにユーザの身体がデバイスグラウンドを規定する携帯機器は、例えば、モバイル通信機器又はスマートカード等であってもよい。
センサの少なくとも一部に供給される第1の時間変動電圧信号によって、検出構造の少なくとも一つと指の間に時間変動電位差が生じる。このような時間変動電位差によって、読出し回路は、検出構造の各々と指の間の容量性結合を表す検出信号を供給することができる。
少なくとも一つのエッジ補償構造は、検出構造に比較的近接してセンサアレイのエッジに配置された導電構造であってもよい。例えば、少なくとも一つのエッジ補償構造を、センサアレイのエッジから0.5mm未満となるように配置してもよい。有利には、少なくとも一つのエッジ補償構造を、センサアレイのエッジから0.1mm未満となるように配置してもよい(センサアレイのエッジに最も近接する検出構造のエッジ)。
検出構造で検知することができる全体的な容量性結合は、検出構造と指の間の局所距離だけでなく検出構造の近くの他の導電構造に依存する。例えば、米国特許第9152841号明細書に記載されているように、隣接する検出構造からの全体的な容量性結合に対する寄与を、現在アクティブである(検出モードの)(一つ以上の)検出構造の電位に従う(と共に変動する)隣接検出構造の電位を制御することによって著しく減少させることができる。しかしながら、センサアレイのエッジに配置された検出構造は、隣接する検出構造によって包囲されない。この結果、検出構造とセンサアレイの中間に近接する包囲の間に、強力であるとともに場合によっては一様でない容量性結合が生じる。これは、読出し回路からの検出信号に基づいて形成される指紋画像(又は他の表示)に影響を及ぼす。比較的大きい指紋センサに対して、そうような影響は、無視される又は画像処理等を通じて十分に補償される。比較的小さい(したがって、費用効率の高い)指紋センサに対して、影響は、指紋センサがセンサアレイの領域全体に対して良好な画像品質を提供できるようにするために更に重要になる。
本願発明者は、センサアレイの外部に導電性の少なくとも一つのエッジ補償構造を設けるとともに時間変動電圧の信号を少なくとも一つのエッジ補償構造に供給することによってこのようなエッジの影響を減少させることができることを実現した。
種々の実施の形態によれば、第2の信号供給回路は、第2の時間変動電圧の信号を第1の時間変動電圧の信号に同期して供給するように構成されている。第2の時間変動電圧の信号は、例えば、有利には、第1の時間変動電圧の信号と略同相であってもよい。
実施の形態によれば、第2の時間変動電圧の信号を、センサアレイのエッジの検出構造と隣接エッジ補償構造の間の電位差が少なくとも検出構造と指の間の容量性結合の検出に関連する時点において略一定に保持されるようにしてもよい。これにより、検出構造の付近の構造に対する寄生容量の影響を著しく減少させることができる。
検出に関連する時点は、用いられる検出方法に応じて異なってもよく、当業者は、そのような時点を、不当な負担なく、例えば、回路シミュレーションに基づいて決定することができる。例えば、検出信号が2回のサンプリング時間でサンプリングされるいわゆる相関2重サンプリングの場合、サンプリング時間は、検出に関連する時点であってもよい。
実施の形態によれば、読出し回路は、複数の検出回路であって、複数の検出回路の各々は、複数の検出構造の検出構造の各セットの下部に配置されるとともに複数の検出構造の検出構造の各セットに接続される複数の検出回路と、複数の検出回路への及び/又は複数の検出回路からの信号をルーティング及び/又は調整する信号ルーティング及び調整回路と、を備える。信号ルーティング及び調整回路は、少なくとも部分的に少なくとも一つのエッジ補償構造の下に配置されている。
上述した信号ルーティング及び調整回路は、例えば、検出回路に対する制御信号の信号線、ステータス信号及び検出回路からの検出信号の信号線、増幅器、サンプラー、マルチプレクサ、アナログ-デジタル変換回路、デジタル制御論理、メモリ及び/又はインタフェース回路等を有してもよい。
これらの実施の形態において、所望のエッジ補償を、他の機能に対して既に用いられるセンサリアルエステート(sensor real estate)のみを用いながら実現することができる。これは、指紋検出システムのコストをほとんど追加することなく所望のエッジ補償を実現できることを意味する。
実施の形態において、上述した検出構造のセットは、各検出構造が専用の検出回路を有するような単一の検出構造であってもよい。他の実施の形態において、上述した検出構造のセットは、四つ又は八つの検出構造に対して各検出回路を検出構造に順に接続するように複数の検出構造を有してもよい。
本発明による指紋検出システムの実施の形態において、有利には、センサアレイ、読出し回路及び少なくとも一つのエッジ補償構造は、指紋センサ部品に含まれる。
これらの実施の形態において、指紋センサ部品は、部品基板と、部品基板の上に形成された能動回路と、能動回路の上の複数の金属層と、を備える。
部品基板は、有利には、シリコン基板のような半導体基板であってもよく、能動回路を、pドーピング及び/又はnドーピング及び導電層積層の付加を含む種々の工程によって基板に設けてもよい。
代替的には、部品基板は、絶縁基板であってもよい。そのような実施の形態において、能動回路を、薄膜技術を用いて形成することができる。
能動回路の上の上述した金属層を、金属層の間に挟まれる絶縁層によって分離してもよい。選択した位置での互いに異なる金属層の間の電気接点を実現するために、それ自体既知の技術を用いて相互接続を設けてもよい。
実施の形態において、複数の検出構造及び少なくとも一つの導電エッジ補償構造は、有利には、複数の金属層の最上の金属層に形成されている。代替的には、少なくとも一つのエッジ補償構造を、例えば、指紋センサ部品のパッケージング中に行ってもよい後工程を用いて、検出構造をカバーする最上の金属層に設けてもよい。
種々の実施の形態において、さらに、センサアレイの検出構造は、行及び列で配置され、指紋検出システムは、複数のエッジ補償構造を備え、複数のエッジ補償構造は、各々が行のうちの対応する行の左に配置された複数の左近接エッジ補償構造と、各々が行のうちの対応する行の右に配置された複数の右近接エッジ補償構造と、を有する。左近接エッジ補償構造の各々を、検出構造の対応する行に略整列させてもよく、右近接エッジ補償構造の各々を、検出構造の対応する行に略整列させてもよい。
ここで用いられる用語「行」及び「列」がセンサアレイの次元又は向きを特定しないことに留意されたい。行は、列と同数、列より多い数又は列より少なく数を有してもよい。全ての行/列は、同数の検出構造を有する必要がなく、この場合がしばしば生じる。
第2の信号供給回路は、左近接エッジ補償構造の各々及び右近接エッジ補償構造の各々に接続され、左近接エッジ補償構造のセット及び/又は右近接エッジ補償構造のセットに第2の時間変動電圧の信号を供給するように制御可能である。第2の時間変動電圧の信号が供給される近接エッジ補償構造の(一つ以上の)セットを、目下アクティブである(一つ以上の)検出構造を考慮して選択してもよい。例えば、予め決定された行の検出構造の全ての検出構造を、時間変動電位を示すために同時に制御する場合、検出構造の行に略整列した少なくとも左近接エッジ補償構造及び右近接エッジ補償構造に、第2の時間変動電圧の信号を同時に供給してもよい。
実施の形態において、複数のエッジ補償構造は、各々が左近接エッジ補償構造のうちの対応する一つの左に配置される複数の左遠位エッジ補償構造と、各々が右近接エッジ補償構造のうちの対応する一つの右に配置される複数の右遠位エッジ補償構造と、を備える。
第2の信号供給回路は、左遠位エッジ補償構造の各々及び右遠位エッジ補償構造の各々に接続され、左遠位エッジ補償構造のセット及び/又は右遠位エッジ補償構造のセットに第3の時間変動電圧の信号を供給するように制御可能である。
第3の時間変動電圧の信号は、第2の時間変動電圧の信号と同一であってもよい。しかしながら、代替的には、第3の時間変動電圧の信号の振幅は、第2の時間変動電圧の信号の振幅より大きくてもよい。
本発明による指紋検出システムの種々の実施の形態において、第1の信号供給回路は、複数の検出構造の検出構造のセットに第1の時間変動電圧の信号を供給するように制御可能である。
このような「スイング画素(swinging pixel)」動作を実現するために、第1の信号供給回路は、直接的に又はいわゆる仮想的なグランド増幅器構造(virtually grounded amplifier configuration)を介して各検出構造に接続可能であってもよい。
後者の構造において、読出し回路は、複数の検出回路を備え、複数の検出回路の各検出回路は、複数の検出構造の検出構造の各セットに接続されている複数の検出回路と、複数の検出回路の各検出回路は、増幅器を備え、増幅器は、検出構造のセットに接続された第1の入力部と、第2の入力部と、出力部と、第1の入力部と出力部の間の帰還コンデンサと、を有し、増幅器は、第2の入力部の電位の変化の結果として第1の入力部に略同一の電気の変化が生じるように構成され、第1の信号供給回路は、第2の入力部に接続されている。
増幅器は、有利には、それ自体既知である電荷増幅器であってもよい。
第1の信号供給回路は、第2の入力部に第1の時間変動電圧を供給するように構成してもよく、これによって、増幅器の第1の入力部に接続された検出構造のセットの(一つ以上の)検出構造の電位を、指の電位に対して変動させる。
実施の形態において、指紋検出システムは、半導体基板を備え、増幅器は、半導体基板の壁部に形成されたトランジスタを備え、トランジスタは、第1の入力部を構成するゲートを有し、壁部と半導体基板の間の界面は、壁部と半導体基板の間に電流が流れるのを防止するように構成され、第1の信号供給回路は、壁部に更に接続されている。これらの実施の形態において、(一つ以上の)検出構造と壁部の間の寄生容量の検出の影響を減少させることができる。
半導体基板は、有利には、ドーピングされた半導体基板であり、壁部は、半導体基板と逆の極性にドーピングされた基板の一部であってもよい(半導体基板がpドーピングされた場合、壁部はnドーピングされ、半導体基板がnドーピングされた場合。壁部はpドーピングされる)。これは、電流が壁部と基板の間に流れるのを防止できるように構成される壁部と半導体基板の間の界面を実現する一つの方法である。特に、壁部及び基板を、基板と壁部の間の界面に形成されたダイオードに電流が流れないような電位に保持してもよい。
代替的には、絶縁層を、例えば、ガラスの薄膜の形態で基板と壁部の間に設けてもよい。そのような絶縁層は、壁部と基板の間を流れる電流も防止する。
本発明による指紋検出システムの種々の実施の形態において、指紋検出システムは、少なくとも一つの少なくとも一つのエッジ補償構造に接続され、少なくとも一つのエッジ補償構造と指の間の容量性結合を表す指検出信号を供給する指紋検出回路を更に備えてもよい。
本発明の第2の態様によれば、導電性の複数の検出構造を有するセンサアレイと、検出構造の各々に接続された読出し回路と、第1の信号供給回路と、センサアレイの外側に配置された導電性の少なくとも一つのエッジ補償構造と、第2の信号供給回路と、を備える指紋検出システムを用いて、指の指紋パターンを検出する方法であって、第1の時間変動電圧信号をセンサアレイの少なくとも一部に供給するために第1の信号供給回路を制御するステップと、第2の時間変動電圧信号を少なくとも一つのエッジ補償構造に供給するために第2の信号供給回路を制御するステップと、検出構造と指の間の容量性結合を表す検出信号を供給するために読出し回路を制御するステップと、を備える方法を提供する。
本発明の第2の態様によって得られる他の実施の形態及び効果は、本発明の第1の態様に対して説明したものと大いに類似する。
本発明のこれらの態様及び他の態様を、本発明の例示的な実施の形態を示す添付図面を参照しながら更に詳しく説明する。
この詳細な説明において、本発明による指紋検出システム及び方法の種種の実施の形態を、検出構造のセットの電位がセンサグラウンドに対して変動するように制御されるとともにセンサグラウンドがデバイスグラウンドに対して一定である指紋検出システムを参照しながら主に説明する。特に、行/列の全ての検出素子/画素が同時に読み出される例を説明する。さらに、エッジ補償構造の一部の例示的な例を示す。
これは、例えば、デバイスグラウンドに対して時間変動する基準電位を有する指紋センサ部品に供給することによって検出構造と指の間の電位差を実現できる指紋検出システムを同様に有する添付した特許請求の範囲によって規定される範囲を決して限定するものではないことに留意されたい。さらに、例えば、他のグループの検出素子が同時に読み出される又は検出素子が個別に読み出される他の検出形態を用いてもよい。(一つ以上の)エッジ補償構造の多くの他の構造も可能である。
図1Aは、本発明の実施の形態による指紋検出システム3を備える電子装置の第1の例としての携帯電話機1を線形的に示す。指紋検出システム3は、例えば、携帯電話機1のロック解除及び/又は携帯電話機等を用いて実行される取引を許可するのに用いてもよい。
図1Bは、本発明の実施の形態による指紋検出システム3を備える電子装置の第2の例としてのスマートカード5を線形的に示す。
図2Aは、半導体ベースの指紋センサ3の形態の本発明による指紋検出システムの例示的な実施の形態を線形的に示す。図2Aからわかるように、指紋センサ3は、センサアレイ7と、指紋センサ3の動作のための電力を受信するとともに図1Aの携帯電話機1又は図1Bのスマートカード5のような電子装置に備えられた処理回路と関わる(interacting with)インタフェース9と、を備える。センサアレイ7は、多数の検出構造10を備える(図面の混乱を回避するために検出構造の一つのみに参照番号を付した。)。図2Aの指紋センサ3の拡大図を線形的に示すように、指紋センサ3は、エッジ補償構造を更に備え、エッジ補償構造は、左近接エッジ補償構造11と、右近接エッジ補償構造13と、左遠位エッジ補償構造15と、右遠位エッジ補償構造17と、上側近接エッジ補償構造19と、下側近接エッジ補償構造21と、上側遠位エッジ補償構造23と、下側遠位エッジ補償構造25と、を有する。
図2Aに見えないとしても、指紋センサ3は、読出し回路と、第1の信号供給回路と、第2の信号供給回路と、を更に備える。指紋センサ3のこれらの部分の例を、図2B及び図2Cを参照しながら後に更に説明する。
図2Bは、センサアレイ7をカバーする誘電体構造28の上側に配置された指を有する図2の示す線A-A’に沿った指紋センサ3の一部の断面である。指26の表面は、誘電体構造28に接触する隆線30と、誘電体構造28から離間する谷線32と、を備える。
図2Bを参照すると、指紋センサ3は、ドーピングされた半導体部品基板27と、部品基板27に形成された能動回路29と、能動回路29の上の金属層31と、を備える。上述した検出構造10及びエッジ補償構造(左近接エッジ補償構造11及び右近接エッジ補償構造13が図2Bにおいて見える。)は、最上の金属層33に形成される。上述した読出し回路は、能動回路29を用いて少なくとも部分的に形成されてもよい。図2Bに線形的に示すように、検出構造10の下の能動回路29の部分35を、検出構造10と指26の間の容量性結合を検出する検出回路を形成するのに用いてもよい。エッジ補償構造11,15の下の能動回路29の他の部分37を、能動回路29の第1の部分の複数の検出回路への及び/又は複数の検出回路からの信号をルーティング及び/又は調整する信号ルーティング及び調整回路を形成するのに用いてもよい。
エッジ補償構造11,15並びに信号ルーティング及び調整回路等を同一場所に配置することによって、エッジ補償構造を設けることにより指紋センサ3の表面領域が追加されない。
図2Bは、誘電体構造/保護膜28、検出構造10並びに指26の隆線30及び谷線32の相対寸法の現実的な例を示すために略正確な比率である。見てわかるように、誘電体構造/保護膜28は、下に存在する構造を損傷及びESDから保護するために幾分厚い。言うまでもなく、保護膜28は、指紋センサ3のロバスト性について重要である。図2Bの相対寸法から、検出構造10と指26の間の容量は、特に、検出構造10と検出構造10に隣接する他の導電構造の間の寄生容量に比べて非常に小さい。そのような導電構造の例は、隣接する検出構造、追加の金属構造、能動半導体回路29及び部品基板27を含む。
検出回路並びに信号ルーティング及び調整回路を含む上述した読出し回路の例示的な形態を、図2A及び図2Bの指紋センサ部品の一部の回路図である図2Cを参照しながら説明する。
図2Cに線形的に示すように、センサマトリックス7の各検出構造10に接続されている上述した読出し回路39は、検出回路41と、信号ルーティング及び調整回路43と、を有する。
図2Cを参照すると、各検出回路41は、電荷増幅器45と、ここでは検出回路41からの検出信号を取得することができるようにするために簡単な選択スイッチ47として機能的に示す選択回路と、後に更に詳しく説明するように第1の時間変動電圧の信号V1(t)を検出構造10に供給するように制御可能である第1の信号供給回路49と、を備える。
電荷増幅器45は、ここでは演算増幅器(オペアンプ)51として線形的に示す少なくとも一つの増幅段で示し、増幅段は、検出構造10に接続された第1の入力部(負入力部)53と、第1の信号供給回路49に接続された第2の入力部(正入力部)55と、出力部57と、を有する。さらに、電荷増幅器45は、第1の入力部53と出力部57の間に接続された帰還コンデンサ59と、帰還コンデンサ59の制御回路な放電を可能にするためにスイッチ61として機能的に示すリセット回路と、を備える。電荷増幅器45は、帰還コンデンサ59を放電するためにリセット回路61を操作することによってリセットされてもよい。
オペアンプ51にはよくあるケースであるが、第1の入力部53の電位は、第2の入力部に供給される電位に従う。特定の増幅形態に応じて、第1の入力部53の電位が第2の入力部55の電位と略同一であってもよい、又は、第1の入力部53と第2の入力部55の間に略一定のオフセットが存在してもよい。
第1の信号供給回路49を用いることによって、基準電位(センサグラウンド)に対する第1の時間変動電圧の信号V1(t)を、検出構造10に供給することができる。
第1の信号供給回路49を、例えば、各々が第2の入力部55を(センサグラウンドに対して互いに異なる電圧となる)選択した電圧線に制御可能に接続するように構成された複数の制御可能なスイッチとして実現してもよい。代替的には、第1の信号供給回路49は、第1の時間変動電圧の信号V1(t)を検出構造10に直接供給するために検出構造10に直接接続可能であってもよい。
第1の信号供給回路49の制御によって、後に更に詳しく説明するように特定の検出構造10の所望の機能に応じた選択した電位を検出構造10に供給することができる。
ここでは各検出回路41を単一の検出構造10にそれぞれ接続したものとして示すが、代替的には各検出回路41が検出構造のグループの検出構造に共通であってもよいことに留意されたい。
図2Cにおいて線形的に示すように、指紋センサ3は、第2の信号供給回路63と、第3の信号供給回路65と、を備える。第2の信号供給回路63は、第2の時間変動電圧の信号V2(t)を左近接エッジ補償構造11に供給するために左近接エッジ補償構造11に接続され、第3の信号供給回路65は、第3の時間変動電圧の信号V3(t)を左遠位エッジ補償構造15に供給するために左遠位エッジ補償構造15に接続される。
検出構造10と指26の間の容量性結合を検出すると、第1の信号供給回路49は、センサグラウンドに対する第1の時間変動電圧の信号V1(t)を第2の入力部55に供給するように制御される。
図2Cにおいて、指26を、「グラウンドした(grounded)」ものとして線形的に示す。指「グラウンド」がセンサグラウンドと異なってもよい。例えば、指26を、指紋センサ3が含まれる(図1Aの携帯電話機又は図1Bのスマートカード5のような)電子装置のグラウンド電位としてもよい。代替的には、身体を、検出構造10の電位が変動するときに指の電位が略一定である大きな電気「量」(electrical ”mass”)を有するものと考えてもよい。
検出構造10と指26の間の電位差の上述した変化の結果、電荷増幅器45の出力部57に検出信号Vsが生じる。
読出し回路が、選択した検出構造10と指26の間の容量性結合を検出するように制御されるとき、選択スイッチ47は、電荷増幅器45の出力部57を読出し線65に接続するように閉じられる。検出アレイ7の行又は列に対する共通読出し線とすることができる読出し線65を、マルチプレクサ67に接続するように図2Cに示す。図2Cに線形的に示すように、検出信号を指紋センサ3の他の行/列から供給する他の読出し線もマルチプレクサ67に接続される。
検出信号Vsは、サンプル-ホールド回路69によって復調される。サンプル-ホールド回路69の出力部は、サンプル-ホールド回路69によって出力されるアナログ直流電圧の信号を選択した検出構造10のそれぞれに対する測定値のデジタル表示にするためにアナログ-デジタルコンバータ71に接続される。
図2Cに線形的に示すように、マルチプレクサ67、サンプル-ホールド回路69及びアナログ-デジタルコンバータ71を、エッジ補償構造の下に配置された信号ルーティング及び調整回路43に含めてもよい。
図3は、図2A~2Cの指紋センサ部品の例示的な検出形態の線形図である。図3において、ごく少数の列を有する簡単化したセンサアレイ7を線形的に示す。図3のセンサアレイ7が説明のための例にすぎないこと及びセンサアレイ7は有利には更に多くの数の列を有してもよいことを理解すべきである。
図3の検出形態において、(図3に示さない)指の指紋パターンは、行ごとに検出される(「行」及び「列」は置き換え可能である。)。1行の検出構造10aを、検出に用いられるものとして示し、隣接行の検出構造10b-cを、隣接検出構造の間の寄生容量結合の影響を減少させるように「ガード」するために用いられるものとして示す。この特定の励磁の形態において、三つの示す行の検出構造10a-cによって規定されるバンドの外側の検出構造10dは、センサグラウンド電位に保持される。
図3の検出形態において、選択したエッジ補償構造は、センサアレイ7の中間に近接して検出を行うのに用いられる検出構造に対するセンサアレイ7のエッジに近接して検出を行うのに用いられる検出構造の電気的な環境の差を補償するのに用いられる。この特定の例において、三つの左近接エッジ補償構造11a-c、三つの右近接エッジ補償構造13a-c、三つの左遠位エッジ補償構造15a-c及び三つの右遠位エッジ補償構造17a-cを、後に更に詳しく説明するようにエッジの影響を補償するのに用いられる。
図3の指紋検出形態に対する第1の例示的な動作形態を、主に図2の表示に加えて図4Aの線形的なタイミング図を参照しながら説明する。
図4Aの簡単化した検出動作について示すように、第1の信号供給回路49は、指とガードに用いられる検出構造10b-cとの容量性結合を検出するのに用いられる検出構造10aに第1の時間変動電圧の信号V1(t)を供給するように制御される。同様に、第2の信号供給回路63は、近接(左11a-c及び右13a-c)エッジ補償構造に第2の時間変動電圧の信号V2(t)を供給するように制御され、第3の信号供給回路65は、遠位(左15a-c及び右17a-c)エッジ補償構造に第3の時間変動電圧の信号V3(t)を供給するように制御される。残りの検出構造10d及びエッジ補償構造11d、13d、15d、17dは全てセンサグラウンド(SGND)に保持される。検出回路41及び信号ルーティング及び調整回路42は、検出に用いられる検出構造10aと指26の間の容量性結合を検出するとともにこの容量性結合を表す信号をルーティング及び調整するように制御される。
図4Aの第1の例示的な動作形態において、第1の時間変動電圧の信号V1(t)、第2の時間変動電圧の信号V2(t)及び第3の時間変動電圧の信号V3(t)は略同一である。
図4Bの第2の例示的な動作形態において、第1の時間変動電圧の信号V1(t)及び第2の時間変動電圧の信号V2(t)は略同一であり、第3の時間変動電圧の信号V3(t)は、第1のV1(t)及び第2のV2(t)の2倍の電圧振幅(voltage swing)を示す。
図5は、エッジ補償なく取得した指紋画像と比べた図4A及び図4Bの信号形態のそれぞれの効果を示す図である。
図は、アクティブでない(inactive)エッジ補償構造(センサグラウンドに保持されたエッジ補償構造)に対する本発明の実施の形態による指紋センサ3の最後の14列について測定した平均画素値(実線カーブ73)、図4Aの動作形態(破線カーブ75)及び図4Bの動作形態(点線カーブ77)を示す。
図5からわかるように、エッジ補償が適用されないとき、センサアレイ7のエッジに最も近接する検出構造からの画素値は、センサアレイの中間に近接する検出構造からの画素値と明らかに異なり、図4Aの動作形態は、顕著な改善を既に実現し、図4Bの動作形態は、エッジの影響をほとんど完全に除去することができる。
エッジ補償の実際の効果が検出構造10と指26の間の誘電体構造28の形態のような他の要因に依存することを理解すべきである。エッジ補償構造の他の列/行の追加及び/又はエッジ補償構造に供給される信号の調整及び/又は電圧の信号が供給されるエッジ補償構造の数及び形態の制御によって更なる改善を実現できることも留意すべきである。これにより、エッジ補償構造に供給される一つ以上の電圧の信号及び/又はエッジ補償構造のアクティブな形態(配置及び/又は数)を制御/プログラミングすることによって、エッジ補償構造を、種々の応用及び/又はパッケージングに対するソリューションに対して個別の調整することができる。
最後に、代替的なエッジ補償構造の形態の一部の例を、図6A~6Cを参照しながら簡単に説明する。
図6Aは、個別に制御可能なエッジ補償構造79がセンサアレイ7の各エッジの全長に沿って延伸する指紋センサ3を線形的に示す。エッジ補償構造79を、検出構造10として同一の金属層に形成してもよい、又は、指紋センサ3に誘電体構造(保護膜)を設ける前に後工程で追加してもよい。
図6Bは、単一のエッジ補償構造81をセンサアレイ7の周りのフレーム又はベゼルとして設けた指紋センサ3を線形的に示す。図6Aの形態に関して、エッジ補償構造81を、検出構造10として同一の金属層に形成してもよい、又は、指紋センサ3に誘電体構造(保護膜)を設ける前に後工程で追加してもよい。
図6Cは、エッジ補償構造83をセンサアレイ7の回りのフレーム又はベゼルとして指紋センサ3の誘電体構造(保護膜)の上側に設けた指紋センサ3を線形的に示す。
本発明を実現する当業者は、上述した好適な実施の形態に決して限定しない。それどころか、多くの変更及び変形が、添付した特許請求の範囲の範囲内で可能である。
特許請求の範囲において、用語「備える」は、他の要素又はステップを除外するものではなく、不定冠詞(indefinite article ”a” or ”an”)は、複数を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットは、特許請求の範囲に列挙した複数の項目の機能を実現してもよい。所定の手段が互いに異なる従属項で列挙されているという事実だけでこれらの手段の組合せを有利に用いることができないということを示さない。コンピュータプログラムを、他のハードウェアとともに又は他のハードウェアの一部として提供される光記録媒体又は個体媒体(soild-state medium)のような適切な媒体に記憶/分配してもよいが、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムのような他の形態で分配してもよい。特許請求の範囲の参照番号を、範囲を限定するものとして解釈すべきでない。
特許請求の範囲において、用語「備える」は、他の要素又はステップを除外するものではなく、不定冠詞(indefinite article ”a” or ”an”)は、複数を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットは、特許請求の範囲に列挙した複数の項目の機能を実現してもよい。所定の手段が互いに異なる従属項で列挙されているという事実だけでこれらの手段の組合せを有利に用いることができないということを示さない。コンピュータプログラムを、他のハードウェアとともに又は他のハードウェアの一部として提供される光記録媒体又は個体媒体(soild-state medium)のような適切な媒体に記憶/分配してもよいが、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムのような他の形態で分配してもよい。特許請求の範囲の参照番号を、範囲を限定するものとして解釈すべきでない。
本明細書に開示される発明は以下を含む。
[項目1]
指(26)の指紋パターンを検出する指紋検出システム(3)であって、
導電性の複数の検出構造(10)を有するセンサアレイ(7)と、
前記検出構造(10)と前記指(26)の間の容量性結合を表す検出信号を供給するために前記検出構造(10)の各々に接続された読出し回路(39)と、
第1の時間変動電圧(V 1 (t))の信号を前記センサアレイ(7)の少なくとも一部に供給する第1の信号供給回路(49)と、
前記センサアレイ(7)の外側に配置された少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)と、
第2の時間変動電圧(V 2 (t))の信号を前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)に供給する第2の信号供給回路(63;65)と、
を備える指紋検出システム(3)。
[項目2]
前記第2の信号供給回路(63;65)は、前記第2の時間変動電圧(V 2 (t))の信号を前記第1の時間変動電圧(V 1 (t))の信号に同期して供給するように構成されている上記項目1に記載の指紋検出システム(3)。
[項目3]
前記読出し回路(39)は、
複数の検出回路(41)であって、前記複数の検出回路の各々は、前記複数の検出構造の検出構造(10)の各セットの下部に配置されるとともに前記複数の検出構造の検出構造(10)の各セットに接続される複数の検出回路(41)と、
前記複数の検出回路(41)への及び/又は前記複数の検出回路(41)からの信号をルーティング及び/又は調整する信号ルーティング及び調整回路(43)と、
を備え、
前記信号ルーティング及び調整回路(43)は、少なくとも部分的に前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)の下に配置されている上記項目1又は2に記載の指紋検出システム(3)。
[項目4]
前記センサアレイ(7)、前記読出し回路(39)及び前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)は、指紋センサ部品に含まれる上記項目1~3のいずれか一つに記載の指紋検出システム(3)。
[項目5]
前記指紋センサ部品は、
部品基板と、
前記部品基板の上に形成された能動回路と、
前記能動回路の上の複数の金属層と、
を備える上記項目4に記載の指紋検出システム(3)。
[項目6]
前記複数の検出構造及び前記少なくとも一つのエッジ補償構造は、前記複数の金属層の最上の金属層に形成されている上記項目5に記載の指紋検出システム(3)。
[項目7]
前記センサアレイ(7)の前記検出構造(10)は、行及び列で配置され、
前記指紋検出システム(3)は、複数のエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25)を備え、前記複数のエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25)は、
各々が前記行のうちの対応する行の左に配置された複数の左近接エッジ補償構造(11)と、
各々が前記行のうちの対応する行の右に配置された複数の右近接エッジ補償構造(13)と、
を有する上記項目1~6のいずれか一つに記載の指紋検出システム(3)。
[項目8]
前記第2の信号供給回路(63;65)は、前記左近接エッジ補償構造(11)の各々及び前記右近接エッジ補償構造(13)の各々に接続され、前記左近接エッジ補償構造のセット(11a-c)及び/又は前記右近接エッジ補償構造のセット(13a-c)に前記第2の時間変動電圧(V 2 (t))の信号を供給するように制御可能である上記項目7に記載の指紋検出システム(3)。
[項目9]
前記第2の信号供給回路(63;65)は、前記検出構造のうちの一つの行(10a-c)に整列した前記左近接エッジ補償構造のうちの少なくとも一つ(11a-c)及び前記検出構造のうちの前記一つの行に整列した前記右近接エッジ補償構造のうちの少なくとも一つ(13a-c)に前記第2の時間変動電圧(V 2 (t))の信号を同時に供給するように制御可能である上記項目8に記載の指紋検出システム(3)。
[項目10]
前記複数のエッジ補償構造は、
各々が前記左近接エッジ補償構造(11)のうちの対応する一つの左に配置される複数の左遠位エッジ補償構造(15)と、
各々が前記右近接エッジ補償構造(13)のうちの対応する一つの右に配置される複数の右遠位エッジ補償構造(17)と、
を備える上記項目7~9のいずれか一項に記載の指紋検出システム(3)。
[項目11]
前記第2の信号供給回路(63;65)は、前記左遠位エッジ補償構造(15)の各々及び前記右遠位エッジ補償構造(17)の各々に接続され、前記左遠位エッジ補償構造のセット(15a-c)及び/又は前記右遠位エッジ補償構造のセット(17a-c)に第3の時間変動電圧(V 3 (t))の信号を供給するように制御可能である上記項目10に記載の指紋検出システム(3)。
[項目12]
前記第1の信号供給回路(49)は、前記複数の検出構造の前記検出構造のセット(10a-c)に前記第1の時間変動電圧(V 1 (t))の信号を供給するように制御可能である上記項目1~11のいずれか一つに記載の指紋検出システム(3)。
[項目13]
前記読出し回路(39)は、複数の検出回路(41)を備え、前記複数の検出回路の各検出回路は、前記複数の検出構造の検出構造(10)の各セットに接続されている複数の検出回路(41)を備え、
前記複数の検出回路の各検出回路(41)は、電荷増幅器(45)を備え、前記電荷増幅器(45)は、前記検出構造の前記セットに接続された第1の入力部(53)と、第2の入力部(55)と、出力部(57)と、前記第1の入力部(53)と前記出力部(57)の間の帰還コンデンサと、を有し、前記電荷増幅器(45)は、前記第2の入力部(55)の電位の変化の結果として前記第1の入力部(53)に略同一の電気の変化が生じるように構成され、
前記第1の信号供給回路(49)は、前記第2の入力部(55)に接続されている上記項目12に記載の指紋検出システム(3)。
[項目14]
前記指紋検出システムは、半導体基板(27)を備え、
前記電荷増幅器(45)は、前記半導体基板(27)の壁部に形成されたトランジスタを備え、前記トランジスタは、前記第1の入力部を構成するゲートを有し、
前記壁部と前記半導体基板の間の界面は、前記壁部と前記半導体基板の間に電流が流れるのを防止できるように構成され、
前記第1の信号供給回路(49)は、前記壁部に更に接続されている上記項目13に記載の指紋検出システム(3)。
[項目15]
前記指紋検出システムは、
前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)に接続され、前記少なくとも一つのエッジ補償構造と前記指(26)の間の容量性結合を表す指検出信号を供給する指紋検出回路を更に備える上記項目1~14のいずれか一つに記載の指紋検出システム(3)。
[項目16]
導電性の複数の検出構造(10)を有するセンサアレイ(7)と、
前記検出構造(10)の各々に接続された読出し回路(39)と、
第1の信号供給回路(49)と、
前記センサアレイ(7)の外側に配置された導電性の少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)と、
第2の信号供給回路(63;65)と、
を備える指紋検出システム(3)を用いて、指(26)の指紋パターンを検出する方法であって、
第1の時間変動電圧信号(V 1 (t))を前記センサアレイ(7)の少なくとも一部に供給するために前記第1の信号供給回路(49)を制御するステップと、
第2の時間変動電圧信号(V 2 (t))を前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)に供給するために前記第2の信号供給回路(63;65)を制御するステップと、
前記検出構造(10)と前記指(26)の間の容量性結合を表す検出信号を供給するために前記読出し回路(39)を制御するステップと、
を備える方法。
本明細書に開示される発明は以下を含む。
[項目1]
指(26)の指紋パターンを検出する指紋検出システム(3)であって、
導電性の複数の検出構造(10)を有するセンサアレイ(7)と、
前記検出構造(10)と前記指(26)の間の容量性結合を表す検出信号を供給するために前記検出構造(10)の各々に接続された読出し回路(39)と、
第1の時間変動電圧(V 1 (t))の信号を前記センサアレイ(7)の少なくとも一部に供給する第1の信号供給回路(49)と、
前記センサアレイ(7)の外側に配置された少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)と、
第2の時間変動電圧(V 2 (t))の信号を前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)に供給する第2の信号供給回路(63;65)と、
を備える指紋検出システム(3)。
[項目2]
前記第2の信号供給回路(63;65)は、前記第2の時間変動電圧(V 2 (t))の信号を前記第1の時間変動電圧(V 1 (t))の信号に同期して供給するように構成されている上記項目1に記載の指紋検出システム(3)。
[項目3]
前記読出し回路(39)は、
複数の検出回路(41)であって、前記複数の検出回路の各々は、前記複数の検出構造の検出構造(10)の各セットの下部に配置されるとともに前記複数の検出構造の検出構造(10)の各セットに接続される複数の検出回路(41)と、
前記複数の検出回路(41)への及び/又は前記複数の検出回路(41)からの信号をルーティング及び/又は調整する信号ルーティング及び調整回路(43)と、
を備え、
前記信号ルーティング及び調整回路(43)は、少なくとも部分的に前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)の下に配置されている上記項目1又は2に記載の指紋検出システム(3)。
[項目4]
前記センサアレイ(7)、前記読出し回路(39)及び前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)は、指紋センサ部品に含まれる上記項目1~3のいずれか一つに記載の指紋検出システム(3)。
[項目5]
前記指紋センサ部品は、
部品基板と、
前記部品基板の上に形成された能動回路と、
前記能動回路の上の複数の金属層と、
を備える上記項目4に記載の指紋検出システム(3)。
[項目6]
前記複数の検出構造及び前記少なくとも一つのエッジ補償構造は、前記複数の金属層の最上の金属層に形成されている上記項目5に記載の指紋検出システム(3)。
[項目7]
前記センサアレイ(7)の前記検出構造(10)は、行及び列で配置され、
前記指紋検出システム(3)は、複数のエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25)を備え、前記複数のエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25)は、
各々が前記行のうちの対応する行の左に配置された複数の左近接エッジ補償構造(11)と、
各々が前記行のうちの対応する行の右に配置された複数の右近接エッジ補償構造(13)と、
を有する上記項目1~6のいずれか一つに記載の指紋検出システム(3)。
[項目8]
前記第2の信号供給回路(63;65)は、前記左近接エッジ補償構造(11)の各々及び前記右近接エッジ補償構造(13)の各々に接続され、前記左近接エッジ補償構造のセット(11a-c)及び/又は前記右近接エッジ補償構造のセット(13a-c)に前記第2の時間変動電圧(V 2 (t))の信号を供給するように制御可能である上記項目7に記載の指紋検出システム(3)。
[項目9]
前記第2の信号供給回路(63;65)は、前記検出構造のうちの一つの行(10a-c)に整列した前記左近接エッジ補償構造のうちの少なくとも一つ(11a-c)及び前記検出構造のうちの前記一つの行に整列した前記右近接エッジ補償構造のうちの少なくとも一つ(13a-c)に前記第2の時間変動電圧(V 2 (t))の信号を同時に供給するように制御可能である上記項目8に記載の指紋検出システム(3)。
[項目10]
前記複数のエッジ補償構造は、
各々が前記左近接エッジ補償構造(11)のうちの対応する一つの左に配置される複数の左遠位エッジ補償構造(15)と、
各々が前記右近接エッジ補償構造(13)のうちの対応する一つの右に配置される複数の右遠位エッジ補償構造(17)と、
を備える上記項目7~9のいずれか一項に記載の指紋検出システム(3)。
[項目11]
前記第2の信号供給回路(63;65)は、前記左遠位エッジ補償構造(15)の各々及び前記右遠位エッジ補償構造(17)の各々に接続され、前記左遠位エッジ補償構造のセット(15a-c)及び/又は前記右遠位エッジ補償構造のセット(17a-c)に第3の時間変動電圧(V 3 (t))の信号を供給するように制御可能である上記項目10に記載の指紋検出システム(3)。
[項目12]
前記第1の信号供給回路(49)は、前記複数の検出構造の前記検出構造のセット(10a-c)に前記第1の時間変動電圧(V 1 (t))の信号を供給するように制御可能である上記項目1~11のいずれか一つに記載の指紋検出システム(3)。
[項目13]
前記読出し回路(39)は、複数の検出回路(41)を備え、前記複数の検出回路の各検出回路は、前記複数の検出構造の検出構造(10)の各セットに接続されている複数の検出回路(41)を備え、
前記複数の検出回路の各検出回路(41)は、電荷増幅器(45)を備え、前記電荷増幅器(45)は、前記検出構造の前記セットに接続された第1の入力部(53)と、第2の入力部(55)と、出力部(57)と、前記第1の入力部(53)と前記出力部(57)の間の帰還コンデンサと、を有し、前記電荷増幅器(45)は、前記第2の入力部(55)の電位の変化の結果として前記第1の入力部(53)に略同一の電気の変化が生じるように構成され、
前記第1の信号供給回路(49)は、前記第2の入力部(55)に接続されている上記項目12に記載の指紋検出システム(3)。
[項目14]
前記指紋検出システムは、半導体基板(27)を備え、
前記電荷増幅器(45)は、前記半導体基板(27)の壁部に形成されたトランジスタを備え、前記トランジスタは、前記第1の入力部を構成するゲートを有し、
前記壁部と前記半導体基板の間の界面は、前記壁部と前記半導体基板の間に電流が流れるのを防止できるように構成され、
前記第1の信号供給回路(49)は、前記壁部に更に接続されている上記項目13に記載の指紋検出システム(3)。
[項目15]
前記指紋検出システムは、
前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)に接続され、前記少なくとも一つのエッジ補償構造と前記指(26)の間の容量性結合を表す指検出信号を供給する指紋検出回路を更に備える上記項目1~14のいずれか一つに記載の指紋検出システム(3)。
[項目16]
導電性の複数の検出構造(10)を有するセンサアレイ(7)と、
前記検出構造(10)の各々に接続された読出し回路(39)と、
第1の信号供給回路(49)と、
前記センサアレイ(7)の外側に配置された導電性の少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)と、
第2の信号供給回路(63;65)と、
を備える指紋検出システム(3)を用いて、指(26)の指紋パターンを検出する方法であって、
第1の時間変動電圧信号(V 1 (t))を前記センサアレイ(7)の少なくとも一部に供給するために前記第1の信号供給回路(49)を制御するステップと、
第2の時間変動電圧信号(V 2 (t))を前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)に供給するために前記第2の信号供給回路(63;65)を制御するステップと、
前記検出構造(10)と前記指(26)の間の容量性結合を表す検出信号を供給するために前記読出し回路(39)を制御するステップと、
を備える方法。
Claims (16)
- 指(26)の指紋パターンを検出する指紋検出システム(3)であって、
導電性の複数の検出構造(10)を有するセンサアレイ(7)と、
前記検出構造(10)と前記指(26)の間の容量性結合を表す検出信号を供給するために前記検出構造(10)の各々に接続された読出し回路(39)と、
第1の時間変動電圧(V1(t))の信号を前記センサアレイ(7)の少なくとも一部に供給する第1の信号供給回路(49)と、
前記センサアレイ(7)の外側に配置された(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)と、
第2の時間変動電圧(V2(t))の信号を前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)に供給する第2の信号供給回路(63;65)と、
を備える指紋検出システム(3)。 - 前記第2の信号供給回路(63;65)は、前記第2の時間変動電圧(V2(t))の信号を前記第1の時間変動電圧(V1(t))の信号に同期して供給するように構成されている請求項1に記載の指紋検出システム(3)。
- 前記読出し回路(39)は、
複数の検出回路(43)であって、前記複数の検出回路の各々は、前記複数の検出構造の検出構造(10)の各セットの下部に配置されるとともに前記複数の検出構造の検出構造(10)の各セットに接続される複数の検出回路(43)と、
前記複数の検出回路(41)への及び/又は前記複数の検出回路(41)からの信号をルーティング及び/又は調整する信号ルーティング及び調整回路(43)と、
を備え、
前記信号ルーティング及び調整回路(43)は、少なくとも部分的に前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)の下に配置されている請求項1又は2に記載の指紋検出システム(3)。 - 前記センサアレイ(7)、前記読出し回路(39)及び前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)は、指紋センサ部品に含まれる請求項1~3のいずれか一項に記載の指紋検出システム(3)。
- 前記指紋センサ部品は、
部品基板と、
前記部品基板の上に形成された能動回路と、
前記能動回路の上の複数の金属層と、
を備える請求項4に記載の指紋検出システム(3)。 - 前記複数の検出構造及び前記少なくとも一つの導電エッジ補償構造は、前記複数の金属層の最上の金属層に形成されている請求項5に記載の指紋検出システム(3)。
- 前記センサアレイ(7)の前記検出構造(10)は、行及び列で配置され、
前記指紋検出システム(3)は、複数のエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25)を備え、前記複数のエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25)は、
各々が前記行のうちの対応する行の左に配置された複数の左近接エッジ補償構造(11)と、
各々が前記行のうちの対応する行の右に配置された複数の右近接エッジ補償構造(13)と、
を有する請求項1~6のいずれか一項に記載の指紋検出システム(3)。 - 前記第2の信号供給回路(63;65)は、前記左近接エッジ補償構造(11)の各々及び前記右近接エッジ補償構造(13)の各々に接続され、前記左近接エッジ補償構造のセット(11a-c)及び/又は前記右近接エッジ補償構造のセット(13a-c)に前記第2の時間変動電圧(V2(t))の信号を供給するように制御可能である請求項7に記載の指紋検出システム(3)。
- 前記第2の信号供給回路(63;65)は、前記検出構造のうちの一つの行(10a-c)に整列した前記左近接エッジ補償構造のうちの少なくとも一つ(11a-c)及び前記検出構造のうちの前記一つの行に整列した前記右近接エッジ補償構造のうちの少なくとも一つ(13a-c)に前記第2の時間変動電圧(V2(t))の信号を同時に供給するように制御可能である請求項8に記載の指紋検出システム(3)。
- 前記複数のエッジ補償構造は、
各々が前記左近接エッジ補償構造(11)のうちの対応する一つの左に配置される複数の左遠位エッジ補償構造(15)と、
各々が前記右近接エッジ補償構造(13)のうちの対応する一つの右に配置される複数の右遠位エッジ補償構造(17)と、
を備える請求項7~9のいずれか一項に記載の指紋検出システム(3)。 - 前記第2の信号供給回路(63;65)は、前記左遠位エッジ補償構造(15)の各々及び前記右遠位エッジ補償構造(17)の各々に接続され、前記左遠位エッジ補償構造のセット(15a-c)及び/又は前記右遠位エッジ補償構造のセット(17a-c)に第3の時間変動電圧(V3(t))の信号を供給するように制御可能である請求項10に記載の指紋検出システム(3)。
- 前記第1の信号供給回路(49)は、前記複数の検出構造の前記検出構造のセット(10a-c)に前記第1の時間変動電圧(V1(t))の信号を供給するように制御可能である請求項1~11のいずれか一項に記載の指紋検出システム(3)。
- 前記読出し回路(39)は、複数の検出回路(41)を備え、前記複数の検出回路の各検出回路は、前記複数の検出構造の検出構造(10)の各セットに接続されている複数の検出回路(41)と、
前記複数の検出回路の各検出回路(41)は、電荷増幅器(45)を備え、前記電荷増幅器(45)は、前記検出構造の前記セットに接続された第1の入力部(53)と、第2の入力部(55)と、出力部(57)と、前記第1の入力部(53)と前記出力部(57)の間の帰還コンデンサと、を有し、前記電荷増幅器(45)は、前記第2の入力部(55)の電位の変化の結果として前記第1の入力部(53)に略同一の電気の変化が生じるように構成され、
前記第1の信号供給回路(49)は、前記第2の入力部(55)に接続されている請求項12に記載の指紋検出システム(3)。 - 前記指紋検出システムは、半導体基板(27)を備え、
前記電荷増幅器(45)は、前記半導体基板(27)の壁部に形成されたトランジスタを備え、前記トランジスタは、前記第1の入力部を構成するゲートを有し、
前記壁部と前記半導体基板の間の界面は、前記壁部と前記半導体基板の間に電流が流れるのを防止するように構成され、
前記第1の信号供給回路(49)は、前記壁部に更に接続されている請求項13に記載の指紋検出システム(3)。 - 前記指紋検出システムは、
前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)に接続され、前記少なくとも一つのエッジ補償構造と前記指(26)の間の容量性結合を表す指検出信号を供給する指紋検出回路を更に備える請求項1~14のいずれか一項に記載の指紋検出システム(3)。 - 導電性の複数の検出構造(10)を有するセンサアレイ(7)と、
前記検出構造(10)の各々に接続された読出し回路(39)と、
第1の信号供給回路(49)と、
前記センサアレイ(7)の外側に配置された導電性の少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)と、
第2の信号供給回路(63;65)と、
を備える指紋検出システム(3)を用いて、指(26)の指紋パターンを検出する方法であって、
第1の時間変動電圧信号(V1(t))を前記センサアレイ(7)の少なくとも一部に供給するために前記第1の信号供給回路(49)を制御するステップと、
第2の時間変動電圧信号(V2(t))を前記少なくとも一つのエッジ補償構造(11;13;15;17;19;21;23;25;79;81;83)に供給するために前記第2の信号供給回路(63;65)を制御するステップと、
前記検出構造(10)と前記指(26)の間の容量性結合を表す検出信号を供給するために前記読出し回路(39)を制御するステップと、
を備える方法。
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