JP2024031879A - 親水性皮膜形成用組成物、皮膜を有する積層体、及び皮膜の形成方法 - Google Patents

親水性皮膜形成用組成物、皮膜を有する積層体、及び皮膜の形成方法 Download PDF

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康裕 山平
Yasuhiro Yamahira
一紀 三宅
Kazunori Miyake
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Abstract

【課題】本発明において解決しようとする課題は、親水性皮膜形成用組成物、皮膜を有する積層体、及び皮膜の形成方法を提供することである。【解決手段】本発明で提供する解決手段は、カルボキシ基を有するラジカル重合性モノマーおよび/またはその塩(a-1)を反応成分に含む重合体(A)、ならびにグリセリン、ジグリセリン、およびポリグリセリンからなる群から選択される1種以上(B)を含有し、(A)成分と(B)成分との固形分換算の質量比率[(A)/(B)]が50/50~99/1であり、(A)成分と(B)成分とを合わせた固形分濃度が5%となる水溶液のpHが2.8~5.0である親水性皮膜形成用組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、親水性皮膜形成用組成物、皮膜を有する積層体、及び皮膜の形成方法に関する。
物品の表面に一定の時間水滴が付着した場合、物品表面の外観上、機能上もしくは衛生的に好ましくない事象が発生する。例えば、車体に水滴が付着した状態で太陽光の下に車を放置した場合、水滴がレンズの役割を果たし、結果的に車体にシミが発生する。熱交換器においては、交換効率向上の観点から、その表面積を可能な限り大きくすべく複数のフィンが狭い間隔で配置されるため、結露によって生じた水がフィン材間を架橋し、通風抵抗が増加する場合があり、熱交換効率の低下、または騒音の発生および水滴の飛散による汚染などの問題を生じる。また、物品表面の水滴を放置しておくとカビが発生する場合がある。さらに、物品の配置される環境が低温である場合、水滴が凍結し物品の外観や機能を損なう恐れがある。特に寒冷地の室外機で用いられる熱交換器においては、結露によって生じた水が凍結した場合、通風抵抗が著しく増加する。通風抵抗を低下させるためには、凍結した氷を溶かす必要があり、熱交換には直接関係のないエネルギーが必要となり、コストが高くなる問題がある。このような問題に対する解決方法として、物品表面を親水加工する方法が知られている(特許文献1)。
特開平06-322292号公報
しかしながら、これら従来の方法では、親水性、親水持続性、耐水性及び耐汚染性を良好に維持することができない。
本発明において解決しようとする課題は、親水性、親水持続性、耐水性及び耐汚染性を良好に維持できる親水性皮膜を形成するための組成物、その皮膜を有する積層体、及びその皮膜の形成方法を提供することである。
本発明者は鋭意検討の結果、所定の親水性皮膜形成用組成物、皮膜を有する積層体、及び皮膜の形成方法によって、上記課題が解決されることを見出した。
本発明により以下の項目が提供される。
(項目1)
カルボキシ基を有するラジカル重合性モノマーおよび/またはその塩(a-1)を反応成分に含む重合体(A)、
ならびにグリセリン、ジグリセリン、およびポリグリセリンからなる群から選択される1種以上(B)を含有し、
(A)成分と(B)成分との固形分換算の質量比率[(A)/(B)]が50/50~99/1であり、
(A)成分と(B)成分とを合わせた固形分濃度が5%となる水溶液のpHが2.8~5.0である親水性皮膜形成用組成物。
(項目2)
(a-1)成分が、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸の塩、(メタ)アクリル酸無水物、イタコン酸、イタコン酸の塩、イタコン酸モノエステル、イタコン酸モノエステルの塩、およびイタコン酸無水物からなる群から選択される1種以上を含む項目1に記載の親水性皮膜形成用組成物。
(項目3)
(A)成分の重合体を構成するモノマーとして、(a-1)成分が79モル%以上である項目1に記載の親水性皮膜形成用組成物。
(項目4)
(A)成分に含まれるアニオン性官能基の中和率が2~28%である項目1に記載の親水性皮膜形成用組成物。
(項目5)
基材の少なくとも片面に項目1~4のいずれかに記載の親水性皮膜形成用組成物の皮膜を有する積層体。
(項目6)
項目1~4のいずれかに記載の親水性皮膜形成用組成物を基材表面に塗布する工程を含む、親水性皮膜形成用組成物の皮膜の形成方法。
本発明で提供する親水性皮膜形成用組成物、皮膜を有する積層体、及び皮膜の形成方法によって、基材や物品の表面にその皮膜を形成した際に、良好な親水性、親水持続性、耐水性及び耐汚染性が維持される。
本発明の全体にわたり、各物性値、含有量等の数値の範囲は、適宜(例えば下記の各項目に記載の上限及び下限の値から選択して)設定され得る。具体的には、数値αについて、数値αの下限がA1、A2、A3等が例示され、数値αの上限がB1、B2、B3等が例示される場合、数値αの範囲は、A1以上、A2以上、A3以上、B1以下、B2以下、B3以下、A1~B1、A1~B2、A1~B3、A2~B1、A2~B2、A2~B3、A3~B1、A3~B2、A3~B3等が例示される。なお、本発明において「~」とは、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
<(A)成分>
(A)成分は、カルボキシ基を有するラジカル重合性モノマーおよび/またはその塩(a-1)(本発明において、「(a-1)成分」ともいう。)を反応成分に含む重合体である。
ラジカル重合性モノマーとは、ラジカル重合性の官能基を有するモノマーを指す。
ラジカル重合性の官能基としては、炭素-炭素二重結合を有する基、炭素-炭素三重結合を有する基等が例示され、その具体例としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基等が例示される。
(A)成分の重合体を構成するモノマーとしては、例えば、アニオン性モノマー、カチオン性モノマー、ノニオン性モノマーが例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
アニオン性モノマーとしては、例えば、カルボキシ基を有するラジカル重合性モノマーおよび/またはその塩(a-1)、スルホン酸基(スルホ基)を有するラジカル重合性モノマーおよび/またはその塩(a-2)(本発明において、「(a-2)成分」ともいう。)、リン酸基を有するラジカル重合性モノマーおよび/またはその塩(a-3)(本発明において、「(a-3)成分」ともいう。)等が例示される。
カチオン性モノマーとしては、例えば、アミノ基を有するラジカル重合性モノマーおよび/またはその塩(a-4)(本発明において、「(a-4)成分」ともいう。)等が例示される。
ノニオン性モノマーとしては、例えば、ヒドロキシ基を有するラジカル重合性モノマー(a-5)(本発明において、「(a-5)成分」ともいう。)、アミド基を有するラジカル重合性モノマー(a-6)(本発明において、「(a-6)成分」ともいう。)、エステル結合を有するラジカル重合性モノマー(a-7)(本発明において、「(a-7)成分」ともいう。)、ニトリル基を有するラジカル重合性モノマー(a-8)(本発明において、「(a-8)成分」ともいう。)等が例示される。
本発明において、アニオン性モノマーとは、モノマーを水に溶かし電離させたときにモノマーがマイナスに電離するものをいう。
また、カチオン性モノマーとは、モノマーを水に溶かし電離させたときにモノマーがプラスに帯電するものをいう。
さらに、ノニオン性モノマーとは、水に溶かしてもモノマーがイオンにならないものをいう。
(A)成分の重合体を構成するモノマーとして、(a-1)成分を含むことにより、(B)成分と組み合わせた際に耐水性が良好な皮膜を形成できる。
(a-1)成分としては、例えば、1つのカルボキシ基を有するラジカル重合性モノマー、2つのカルボキシ基を有するラジカル重合性モノマー、1つのカルボキシ基を有するラジカル重合性モノマーの酸無水物、2つのカルボキシ基を有するラジカル重合性モノマーの酸無水物、2つのカルボキシ基を有するラジカル重合性モノマーのモノエステル、上記モノマーの塩、上記モノマーのモノエステルの塩等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
1つのカルボキシ基を有するラジカル重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸カルボキシエチル、2-(トリフルオロメチル)(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、ビニル安息香酸等が例示される。
2つのカルボキシ基を有するラジカル重合性モノマーとしては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸、クロロマレイン酸等が例示される。
1つのカルボキシ基を有するラジカル重合性モノマーの無水物としては、例えば、(メタ)アクリル酸無水物、クロトン酸無水物等が例示される。
2つのカルボキシ基を有するラジカル重合性モノマーの無水物としては、例えば、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物、クロロマレイン酸無水物等が例示される。
2つのカルボキシ基を有するラジカル重合性モノマーのモノエステルとしては、例えば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノブチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノブチル等が例示される。
また、前記の塩としては、例えば、金属塩、オニウム塩(例えば、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等)等が例示される。
金属塩としては、例えば、アルカリ金属塩(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例えば、マグネシウム塩、カルシウム塩等)等が例示される。
(a-1)成分の塩は、当該成分中の官能基(例えば、カルボキシ基等)の全てが塩を形成しているものに限られず、当該成分中に含まれている一部の官能基が塩を形成しているものであっても良い。
これらの(a-1)成分の中でも、特に(B)成分と組み合わせることで、良好な耐水性を発現できることから、好ましくは(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸の塩、(メタ)アクリル酸無水物、イタコン酸、イタコン酸の塩、イタコン酸モノエステル、イタコン酸モノエステルの塩、およびイタコン酸無水物からなる群から選択される1種以上である。
(a-2)成分としては、例えば、スルホエチル(メタ)アクリレート、スルホプロピル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、3-アリルオキシ-2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸、メタリルスルホン酸、3-((メタ)アクリロイルオキシ)プロパンスルホン酸、上記モノマーの塩等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。中でも、連鎖移動剤として使用可能であり、得られる(A)成分の粘度を制御がしやすい点から、メタリルスルホン酸が好ましい。
(a-3)成分としては、例えば、ビニルホスホン酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、上記モノマーの塩等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
(a-4)成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル塩酸塩、(メタ)アクリル酸2-アミノエチル塩酸塩、(メタ)アクリル酸N-(3-アミノプロピル)塩酸塩、塩化[3-((メタ)アクリロイルアミノ)プロピル]トリメチルアンモニウム溶液、塩化[2-((メタ)アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム、塩化(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム、2-アミノエチル(メタ)アクリルアミド塩酸塩、N-(3-アミノプロピル)-(メタ)アクリルアミド塩酸塩、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、アリルアミン塩酸塩、ビニルイミダゾリウム塩酸塩、ビニルピリジニウム塩酸塩、塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム、2-((メタ)アクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムメチルスルフェート、3-((メタ)アクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムメチルスルフェート等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
(a-5)成分としては、例えば、ビニルアルコール、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
(a-6)成分としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、ビニルアセトアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-n-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-t-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-t-オクチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジエチルアクリルアミド、N,N’-メチレンビス(メタ)アクリルアミド、1,3,5-トリアクロイルヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。(a-6)成分のうち、架橋性多官能モノマーとして使用可能であり、粘度制御がしやすい観点から、好ましくはN,N’-メチレンビス(メタ)アクリルアミド及び/又は1,3,5-トリアクロイルヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジンであり、また、親水性が良好であることから、好ましくは(メタ)アクリルアミドである。
(a-7)成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、酢酸ビニル等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
(a-8)成分としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
(A)成分は、従来公知の方法で得ることができる。例えば、(a-1)成分を必須に含むモノマーを容器に入れ、撹拌した後、50~100℃、30分~10時間でラジカル重合反応させることが考えられる。撹拌前、反応前、及び反応後のいずれかにおいて、溶媒、重合開始剤、酸性物質及び塩基性物質からなる群から選択される1種以上を適宜加えても良い。
溶媒としては、下記詳述するものが例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。中でも水が好ましく、また、生成する(A)成分の粘度を調整しやすい等の点から、イソプロパノール等の連鎖移動効果のある溶媒を併用することも良い。
重合開始剤としては、例えば、過硫酸塩系開始剤(例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等)、アゾ系開始剤(例えば、2,2-アゾビス-(2-アミジノプロパン)二塩酸塩等)、過酸化水素、アスコルビン酸等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
塩基性物質としては、例えば、アミン化合物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、塩基性アミノ酸、アンモニア等が例示される。
アミン化合物としては、例えば、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチルアミン、ブチルアミン、ベンジルアミン等が例示される。
アルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が例示される。
アルカリ土類金属水酸化物としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等が例示される。
塩基性アミノ酸としては、例えば、アルギニン等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
(A)成分は、市販された製品であってもよい。当該製品としては、例えば、ポリアクリル酸(製品名:「アクアリックHL」、(株)日本触媒製)(製品名:「アロンA-10H」、「ジェリマーAC-10LHPK」、「ジェリマーAC-10SHP」、東亞合成(株)製)、ポリアクリル酸ナトリウム(製品名:「アクアリックDL」、「アクアリックIH」、「アクアリックFH」、「アクアリックMH」、(株)日本触媒製)(製品名:「アロンA-20L」、「アロンA-7100」、東亞合成(株)製)(製品名:「ポリアクリル酸ナトリウム」、林純薬工業(株)製)、ポリアクリル酸アンモニウム(製品名:「アロンA-30」、東亞合成(株)製)、アクリル酸・アクリル酸ナトリウム共重合体(製品名:「ビスコメートNP-800」、「ビスコメートNP-700」、「ビスコメートNP-600」、昭和電工(株)製)、アクリル酸・マレイン酸共重合体塩(製品名:「アクアリックTL」、(株)日本触媒製)、アクリル酸・スルホン酸系モノマー共重合体塩(製品名:「アクアリックGL」、(株)日本触媒製)、カルボン酸系共重合体(製品名:「アロンA-7185」、「アロンA-7195」、「アロンA-7075」、東亞合成(株)製)等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
(A)成分としては、好ましくは、
(α)(a-1)成分の重合体、
(β)(a-1)成分と、(a-1)成分以外のアニオン性モノマーの共重合体、
(γ)(a-1)成分と、ノニオン性モノマーとの共重合体、および
(δ)(a-1)成分と、(a-1)成分以外のアニオン性モノマーと、ノニオン性モノマーの共重合体から選択される1種以上である。
(a-1)成分以外のアニオン性モノマーとしては、(a-2)成分が好ましい。
ノニオン性モノマーとしては、(a-6)成分が好ましい。
(A)成分の重合体を構成するモノマーが有するラジカル重合性の官能基、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、アミノ基、ヒドロキシ基及びアミド基の数の上限としては、例えば、それぞれ6、5、4、3、2等が例示され、下限としては、例えば、5、4、3、2、1等が例示される。
1つの実施形態として、(A)成分の重合体を構成するモノマーが有するラジカル重合性の官能基、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、アミノ基、ヒドロキシ基及びアミド基の数は、それぞれ1~6が好ましい。
(A)成分の重合体を構成するモノマーの分子量の上限としては、例えば、1,000、950、900、850、800、750、700、650、600、550、500、450、400、350、300、250、200、150、100、50等が例示され、下限としては、例えば、950、900、850、800、750、700、650、600、550、500、450、400、350、300、250、200、150、100、50、25等が例示される。
1つの実施形態として、(A)成分の重合体を構成するモノマーの分子量は、25~1,000が好ましい。本発明において単に「分子量」と記載した場合、原子量基準で計算した値を指す。
(A)成分に含まれるアニオン性官能基の中和率の上限としては、例えば、50、45、40、35、30、29、28、27、26、25、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2%等が例示され、下限としては、例えば、45、40、35、30、29、28、27、26、25、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1%等が例示される。
1つの実施形態として、(A)成分に含まれるアニオン性官能基の中和率は、親水性、及び耐水性が良好となることから、2~28%が好ましく、3~27%がより好ましく、5~27%がさらにより好ましく、10~25%が特に好ましい。なお、アニオン性官能基としては、例えば、カルボキシ基、スルホン酸基(スルホ基)、リン酸基等が例示される。アニオン性官能基の中和率は、酸及び塩基の仕込み量から計算できる。
固形分濃度1%における(A)成分のpHの上限としては、例えば、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2等が例示され、下限としては、例えば、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1が例示される。
1つの実施形態において、固形分濃度1%における(A)成分のpHは、1~12が好ましい。
(A)成分の固形分濃度(質量%)の上限としては、例えば、100、99、97、95、93、91、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、3、1、0.5等が例示され、下限としては、例えば、99、97、95、93、91、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、3、1、0.5、0.1等が例示される。
1つの実施形態において、(A)成分の固形分濃度は、0.1~100質量%が好ましい。
(A)成分の固形分濃度15質量%である場合の粘度(mPa・s/25℃)の上限としては、例えば、150,000、100,000、90,000、80,000、70,000、60,000、50,000、40,000、30,000、20,000、10,000、9,000、8,000、7,000、6,000、5,000、4,000、3,000、2,000、1,000、500、100、50、40、30、20等が例示され、下限としては、例えば、100,000、90,000、80,000、70,000、60,000、50,000、40,000、30,000、20,000、10,000、9,000、8,000、7,000、6,000、5,000、4,000、3,000、2,000、1,000、500、100、50、40、30、20、10が例示される。
1つの実施形態において、(A)成分の固形分濃度15質量%である場合の粘度(mPa・s/25℃)は、10~150,000が好ましい。(A)成分の粘度は、耐水性が良くなることから、高い数値である方が好ましい。当該粘度は、水で希釈する等して固形分濃度15%とした場合の値である。粘度の測定方法としては、JIS K 7117-1:1999に記載されている粘度計を使用した方法等が例示される。
(A)成分の重合体を構成するモノマーとして(a-1)成分と(a-1)成分以外のモノマーを使用する場合、そのモル比[((a-1)成分)/((a-1)成分以外のモノマー)]の上限としては、例えば、100/0、99.9/0.1、99.5/0.5、99/1、95/5、90/10、89/11、85/15、80/20、79/21、75/25、70/30、69/31、65/35、60/40、55/45、50/50、49/51、45/55、40/60、35/65、30/70、29/71、25/75、20/80、15/85、10/90等が例示され、下限としては、例えば、99.9/0.1、99.5/0.5、99/1、95/5、90/10、89/11、85/15、80/20、79/21、75/25、70/30、69/31、65/35、60/40、55/45、50/50、49/51、45/55、40/60、35/65、30/70、29/71、25/75、20/80、15/85、10/90、5/95等が例示される。
1つの実施形態において、(a-1)成分と、(a-1)成分以外のモノマーのモル比[((a-1)成分)/((a-1)成分以外のモノマー)]は、29/71~100/0が好ましく、69/31~100/0がより好ましく、79/21~100/0がさらにより好ましく、89/11~100/0が特に好ましい。(a-1)成分の比率がより高い方が、耐汚染性、及び(B)成分と組み合わせた際の耐水性がより良好となることから好ましい。
(A)成分の重合体を構成するモノマーとしてアニオン性モノマーとノニオン性モノマーを使用する場合、そのモル比[(アニオン性モノマー)/(ノニオン性モノマー)]の上限としては、例えば、100/0、99.9/0.1、99.5/0.5、99/1、95/5、90/10、85/15、80/20、75/25、70/30、65/35、60/40、55/45、50/50、45/55、40/60、35/65、30/70、25/75、20/80、15/85、10/90等が例示され、下限としては、例えば、99.9/0.1、99.5/0.5、99/1、95/5、90/10、85/15、80/20、75/25、70/30、65/35、60/40、55/45、50/50、45/55、40/60、35/65、30/70、25/75、20/80、15/85、10/90、5/95等が例示される。
1つの実施形態において、アニオン性モノマーと、ノニオン性モノマーのモル比[(アニオン性モノマー)/(ノニオン性モノマー)]は、5/95~100/0が好ましい。
(A)成分の重合体を構成するモノマーである(a-1)成分と、(a-1)成分以外のアニオン性モノマーと、ノニオン性モノマーとのモル比[(a-1)成分/(a-1)成分以外のアニオン性モノマー/ノニオン性モノマー)]は、好ましくは29~100/0~25/0~71であり、より好ましくは69~100/0~20/0~31であり、さらにより好ましくは79~100/0~15/0~21であり、特に好ましくは89~100/0~5/0~11である。(a-1)成分の比率がより高い方が、耐汚染性、及び(B)成分と組み合わせた際の耐水性がより良好となることから好ましい。
(A)成分を構成するモノマー100質量%に占める(a-1)成分の含有量(固形分換算)の上限としては、例えば、99、97、95、90、89、85、80、79、75、70、69、65、60、55、50、49、45、40、35、30、29、25、20、15、10、5、3質量%等が例示され、下限としては、例えば、97、95、90、89、85、80、79、75、70、69、65、60、55、50、49、45、40、35、30、29、25、20、15、10、5、3、1質量%等が例示される。
1つの実施形態において、(A)成分を構成するモノマー100質量%に占める(a-1)成分の含有量(固形分換算)は、1~99質量%が好ましい。
(A)成分に(a-2)成分を含む場合、(A)成分を構成するモノマー100質量%に占める(a-2)成分の含有量(固形分換算)の上限としては、例えば、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、3、1、0.9、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.1、0.05質量%等が例示され、下限としては、例えば、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、3、1、0.9、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.1、0.05、0.01質量%等が例示される。
1つの実施形態において、(A)成分に(a-2)成分を含む場合、(A)成分を構成するモノマー100質量%に占める(a-2)成分の含有量(固形分換算)は、0.01~80質量%が好ましい。
(A)成分に(a-6)成分を含む場合、(A)成分を構成するモノマー100質量%に占める(a-6)成分の含有量(固形分換算)の上限としては、例えば、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、3、1、0.5、0.1、0.05質量%等が例示され、下限としては、例えば、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、3、1、0.5、0.1、0.05、0.01質量%等が例示される。
1つの実施形態において、(A)成分に(a-6)成分を含む場合、(A)成分を構成するモノマー100質量%に占める(a-6)成分の含有量(固形分換算)は、0.01~80質量%が好ましい。
本発明の親水性皮膜形成用組成物100質量%に占める(A)成分の含有量(固形分換算)の上限としては、例えば、99、97、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、3質量%等が例示され、下限としては、例えば、97、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、3、1質量%等が例示される。
1つの実施形態において、本発明の親水性皮膜形成用組成物100質量%に占める(A)成分の含有量(固形分換算)は、1~99質量%が好ましい。
<(B)成分>
(B)成分は、グリセリン、ジグリセリン、およびポリグリセリンからなる群から選択される1種以上である。
(B)成分は、市販された製品であってもよい。当該製品としては、例えば、グリセリン(製品名:「精製グリセリン」、阪本薬品工業(株)製)、ジグリセリン(製品名:「ジグリセリンS」、阪本薬品工業(株)製)、ポリグリセリン(製品名:「R-PG」、「ポリグリセリン#310」、「ポリグリセリン#500」、「ポリグリセリン#750」、阪本薬品工業(株)製)(製品名:「ポリグリセリン 06P」、「ポリグリセリン 10PSW」、「ポリグリセリン 20PW」、「ポリグリセリン XPW」、(株)ダイセル製)等が例示される。
(B)成分は、親水性に特に優れることから、好ましくはグリセリンである。
ポリグリセリンの平均重合度の上限としては、例えば、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4等が例示され、下限としては、例えば、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3等が例示される。
1つの実施形態において、ポリグリセリンの平均重合度は3~15が好ましい。
固形分濃度1%における(B)成分のpHの上限としては、例えば、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2等が例示され、下限としては、例えば、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1が例示される。
1つの実施形態において、固形分濃度1%における(B)成分のpHは、1~12が好ましい。
(B)成分の重量平均分子量の上限としては、例えば、5,000、4,000、3,000、2,000、1,000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、50等が例示され、下限としては、例えば、4,000、3,000、2,000、1,000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、50、25等が例示される。
1つの実施形態において、(B)成分の重量平均分子量は、25~5,000が好ましい。本発明において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算値である。
(A)成分及び(B)成分の質量比(固形分換算)[(A)成分/(B)成分]の上限としては、例えば、99/1、98/2、97/3、96/4、95/5、90/10、85/15、80/20、75/25、70/30、65/35、60/40、55/45等が例示され、下限としては、例えば、98/2、97/3、96/4、95/5、90/10、85/15、80/20、75/25、70/30、65/35、60/40、55/45、50/50等が例示される。
1つの実施形態において、(A)成分及び(B)成分の質量比(固形分換算)[(A)成分/(B)成分]は、耐水性が良好となることから、50/50~99/1が好ましく、60/40~97/3がより好ましく、70/30~96/4が特に好ましい。70/30~96/4の範囲において、耐水性が特に優れ、親水性皮膜形成用組成物から形成する皮膜を水に漬けた場合や水が付着した場合の成分の溶出がより抑制されることから好ましい。また、(B)成分の比率が高くなるほど、基材へ塗布した際に、はじきが発生しやすくなり、均一な皮膜を得ることが困難になることから、(B)成分の比率が低く、かつ耐水性がより良好な方が好ましい。
本発明の親水性皮膜形成用組成物100質量%に占める(B)成分の含有量(固形分換算)の上限としては、例えば、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、3質量%等が例示され、下限としては、例えば、45、40、35、30、25、20、15、10、5、3、1質量%等が例示される。
1つの実施形態において、本発明の親水性皮膜形成用組成物100質量%に占める(B)成分の含有量(固形分換算)は、1~50質量%が好ましい。
<その他配合可能な剤>
本発明の親水性皮膜形成用組成物には、さらに、必要に応じて、上記例示した成分以外の架橋剤、抗菌剤、界面活性剤、防腐剤、防錆剤、粘度調整剤、pH調整剤、顔料、染料、滑剤、レベリング剤、触媒、消泡剤、光増感剤(アミン類、キノン類等)、有機粒子等の各種添加剤を配合することもできる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。本発明の親水性皮膜形成用組成物にポリアミド系粒子等の有機粒子を含まないことによって、より分散性等が良好となることから当該粒子を含まないことが好ましい。
本発明の架橋剤としてとしては、例えば、エポキシ基を有する架橋剤、カルボジイミドを有する架橋剤、オキサゾリン基を有する架橋剤、シクロカーボネート基を有する架橋剤、ヒドロキシ基を有する架橋剤、イソシアネート基を有する架橋剤、カルボキシ基を有する架橋剤、酸無水物基を有する架橋剤、アミノ樹脂、フェノール樹脂、アミン類、有機過酸化物、メラミン樹脂、シランカップリング剤、有機金属等が例示される。本発明の親水性皮膜形成用組成物に架橋剤を含有させることで、親水性皮膜形成用組成物の皮膜が基材から脱落しにくくなることから好ましい。架橋剤として例示された物質及び架橋剤として公知のものを単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
エポキシ基を有する架橋剤としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシド、クレゾールノボラック型エポキシド、ビスフェノールA型エポキシド、ビスフェノールF型エポキシド、ビスフェノールS型エポキシド、水添ビスフェノールA型エポキシド、水添ビスフェノールF型エポキシド、スチルベン型エポキシド、トリアジン骨格含有エポキシド、フルオレン骨格含有エポキシド、線状脂肪族エポキシド、脂環式エポキシド、グリシジルアミン型エポキシド、トリフェノールメタン型エポキシド、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシド、ビフェニル型エポキシド、ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシド、ナフタレン骨格含有エポキシド、アリールアルキレン型エポキシド、テトラグリシジルキシリレンジアミン、上記エポキシドのダイマー酸変性物であるダイマー酸変性エポキシド、ダイマー酸ジグリシジルエステル等が例示される。
カルボジイミドを有する架橋剤としては、例えば、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド、ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド等が例示される。
オキサゾリン基を有する架橋剤としては、例えば、2-イソプロペニル-2-オキサゾリンの重合体、2-ビニル-2-オキサゾリンの重合体、製品名「エポクロス」((株)日本触媒)等が例示される。
ヒドロキシ基を有する架橋剤としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等が例示される。
イソシアネート基を有する架橋剤としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、m-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアネート、イソシアネートエチルメタクリレート等が例示される。イソシアネート基を有する架橋剤として、上記イソシアネート基を有する架橋剤の付加体、多量体、ブロック化したものを使用してもよい。
カルボキシ基を有する架橋剤としては、例えば、カルボキシ基を有するエステル樹脂、脂肪族ジカルボン酸(例えば、ドデカン二酸等)等が例示される。
酸無水物基を有する架橋剤としては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ピロリメット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、無水マレイン酸スチレン共重合体等が例示される。
アミノ樹脂は、アミノ化合物(例えば、メラミン、ベンゾグアナミン、尿素等)にホルムアルデヒド又はアルコールを付加縮合させた樹脂である。アミノ樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン、テトラアルコキシメチルグリコールウリル、尿素樹脂等が例示される。メラミン樹脂としては、例えば、完全アルキル化メラミン樹脂、部分アルキル化メラミン樹脂等が例示される。
フェノール樹脂としては、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂等が例示される。ノボラック型フェノール樹脂として、製品名「サンドポンド4860SK」、「サンドポンド4740SK」、「サンドポンド4650」(リグナイト(株))等が例示される。レゾール型フェノール樹脂として、製品名「サンドポンドH3-PC」、「サンドポンドLT-H」、「サンドポンドLT-15」(リグナイト(株))等が例示される。
アミン類としては、例えば、ポリメチレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチレントリアミン、ビスヘキサメチレントリアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ポリエーテルジアミン、ジアミノシクロヘキサン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ビス(O-トルイジン)、フェニレンジアミン、メチルピペラジン、モルホリン、トリエタノールアミン、ジアルキルアミノエタノール等が例示される。
有機過酸化物としては、例えば、ジ(4-メチルベンゾイル)パーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルモノカーボネート、ブチル-4,4-ジ(t-ブチルパーオキシ)バレラート、ジクミルパーオキサイド、ジ(t-ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン等が例示される。
有機金属としては、例えば、有機チタン、有機ジルコニウム、有機アルミニウム等が例示される。有機チタンとして、チタンアルコキシド、チタンキレート等が例示される。有機ジルコニウムとして、ジルコニウムアルコキシド、ジルコニウムキレート等が例示される。有機アルミニウムとして、アルミニウムアルコキシド、アルミニウムキレート等が例示される。
その他の架橋剤としては、例えば、オキサドリジン、ヒドロキシイイプロピルカーバメート等が例示される。
抗菌剤としては、例えば、イミダゾール系抗菌剤(例えば、2-(4-チアゾリル)ベンツイミダゾール、2-ベンツイミダゾール酸カルバミンメチル等)、チアゾール系抗菌剤(例えば、1,2-ベンツイソチアゾリン-3-オン、2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン等)、ヨード系抗菌剤(例えば、3-ヨード-2-プロパギルブチルカルバミン酸、4-クロロフェニル-3-ヨードプロパギルホルマール等)、ニトリル系抗菌剤(例えば、2,3,5,6-テトラクロロイソフタロニトリル、5-クロロ-2,4,6-トリフルオロイソフタロニトリル等)、フェノール系抗菌剤(例えば、p-クロロ-m-クレゾール、2,4,4′-トリクロロ-2′-ヒドロキシジフェニルエーテル等)、ハロアルキルチオ系抗菌剤(例えば、N-(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド、N,N-ジメチル-N′-(ジクロロフルオロメチルチオ)-N′-フェニルスルファミド、N-(トリクロロメチルチオ)-4-シクロヘキセン-1,2-ジカルボキシイミド等)、ピリジン系抗菌剤(例えば、2-ピリジンチオール-1-オキシドナトリウム、2-ピリジンチオール-1-オキシド亜鉛等)、トリアジン系抗菌剤(例えば、ヘキサヒドロ-1,3,5-トリス(2-ヒドロキシエチル)S-トリアジン、ヘキサヒドロ-1,3,5-トリエチル-S-トリアジン等)、ブロム系抗菌剤(例えば、2-プロモ-2-ニトロ-1,3-プロパンジオール、1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタン等)、無機系抗菌剤(例えば、銀-ゼオライト、亜鉛ゼオライト、メタホウ酸バリウム、ホウ酸銅、ホウ酸亜鉛、ゼオライト(アルミノシリケート)等)、ハロジアリル尿素系抗菌剤(例えば、トリクロルカルバン等)、グアニジン系抗菌剤(例えば、グルコン酸クロロヘキサジン、ポリヘキサメチレンピグアニジン塩酸塩等)、ジチオカーバメイト系抗菌剤(例えば、ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフィド等)、脂肪酸エステル系抗菌剤(例えば、プロピルグリコールモノ脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル等)、ポリマー配位金属系抗菌剤(例えば、セルロース銅、銅架橋アクリロニトリル・アクリル酸コポリマー等)、その他の抗菌剤(例えば、10,10’-オキシビスフェノキシアルシン、8-オキシキノリン銅等)等が例示される。抗菌剤として例示された物質及び抗菌剤として公知のものを単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の親水性皮膜形成用組成物には、親水性、耐水性、及び耐汚染性が低下しすぎない程度に界面活性剤を含むことも考えられる。そのような界面活性剤としては、例えば、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪族系アルコールアルキレンオキサイド付加物、(ポリ)オキシアルキレン高級脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、(ポリ)オキシアルキレン多価アルコール高級脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、(ポリ)オキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、(ポリ)オキシアルキレンアルキルアミノエーテル、アルキルジアルキルアミンオキシド等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、炭化水素系エーテルカルボン酸またはその塩、炭化水素系硫酸エステル塩、炭化水素系スルホン酸塩、炭化水素系リン酸エステル塩、脂肪酸塩、アシル化アミノ酸塩が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸高級脂肪酸アミノアルキルトリアルキルアンモニウム塩、アミン塩型等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
両性界面活性剤としては、例えば、ベタイン型両性界面活性剤、アミノ酸型両性界面活性剤が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
pH調整剤としては、例えば、酸性物質(硫酸、塩酸、リン酸、硝酸等)、塩基性物質(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等)が例示される。pH調整剤として水酸化カルシウム及び水酸化ナトリウム又は水酸化カルシウム及び水酸化カリウムを使用する場合、そのモル比[(水酸化カルシウム)/(水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム)、(固形分換算)]の上限としては、例えば、90/10、80/20、70/30、60/40、50/50、40/60、33/67、30/70、20/80等が例示され、下限としては、例えば、80/20、70/30、60/40、50/50、40/60、33/67、30/70、20/80、10/90等が例示される。
1つの実施形態において、pH調整剤として水酸化カルシウム及び水酸化ナトリウム又は水酸化カルシウム及び水酸化カリウムを使用する場合、そのモル比[(水酸化カルシウム)/(水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム)、(固形分換算)]は、10/90~90/10が好ましい。当該モル比とすることで、本発明の親水性皮膜形成用組成物の塗工のしやすさが良好となり、さらに親水性も良好となる。pH調整剤として水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムを使用する場合、そのモル比[(水酸化ナトリウム)/(水酸化カリウム)、(固形分換算)]の上限としては、例えば、90/10、80/20、70/30、60/40、50/50、40/60、30/70、20/80等が例示され、下限としては、例えば、80/20、70/30、60/40、50/50、40/60、30/70、20/80、10/90等が例示される。1つの実施形態において、pH調整剤として水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムを使用する場合、そのモル比[(水酸化ナトリウム)/(水酸化カリウム)、(固形分換算)]は、10/90~90/10が好ましい。
防錆剤としては、例えば、ジルコニウム化合物、バナジウム化合物、チタニウム化合物、ニオブ化合物、リン化合物、セリウム化合物、クロム化合物等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
本発明の親水性皮膜形成用組成物には必要に応じて、溶媒を配合し、粘度を調整して使用することも可能である。溶媒として、水、有機溶媒等が例示される。有機溶媒として、ケトン溶媒、芳香族溶媒、アルコール溶媒、グリコール溶媒、グリコールエーテル溶媒、エステル溶媒、石油系溶媒、ハロアルカン溶媒、アミド溶媒等が例示される。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
水としては、例えば、超純水、純水、水道水、イオン交換水、工業用水等が挙げられる。
ケトン溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が例示される。
芳香族溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等が例示される。
アルコール溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等が例示される。
グリコール溶媒としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が例示される。
グリコールエーテル溶媒としては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノ-t-ブチルエーテル等が例示される。
エステル溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が例示される。
石油系溶媒としては、例えば、ソルベッソ#100(エクソン社製)、ソルベッソ#150(エクソン社製)等が例示される。
ハロアルカン溶媒としては、例えば、クロロホルム等が例示される。
アミド溶媒としては、例えば、ジメチルホルムアミド等が例示される。
本発明の親水性皮膜形成用組成物を構成する成分の固形分換算100質量%に対する溶媒の含有量の上限としては、例えば、100,000、50,000、25,000、20,000、15,000、10,000、9,000、8,000、7,000、6,000、5,000、4,000、3,000、2,000、1,900、1,800、1,700、1,600、1,500、1,400、1,300、1,200、1,100、1,000、500、100、50、25質量%等が例示され、下限としては、例えば、50,000、25,000、20,000、15,000、10,000、9,000、8,000、7,000、6,000、5,000、4,000、3,000、2,000、1,900、1,800、1,700、1,600、1,500、1,400、1,300、1,200、1,100、1,000、500、100、50、25、10質量%等が例示される。
1つの実施形態において、本発明の親水性皮膜形成用組成物を構成する成分の固形分換算100質量%に対する溶媒の含有量は、10~100,000質量%が好ましく、500~20,000質量%がより好ましい。
本発明の親水性皮膜形成用組成物は、(A)成分及び(B)成分並びに必要に応じて、前記添加剤(塩基性物質、酸性物質、抗菌剤、防腐剤、溶媒、架橋剤等)を混合することで得られる。本発明の親水性皮膜形成用組成物は、配合順などを特に限定せず、適宜調製できる。例えば、(A)成分及び(B)成分並びに必要に応じて前記添加剤を、室温で混合し0.1~24時間撹拌してもよいし、予め必要に応じて混合される前記添加剤と(A)成分を室温で0.5~24時間撹拌しながら混合した液と(B)成分を混合しても良いし、予め必要に応じて混合される前記添加剤と(B)成分を室温で0.5~24時間撹拌しながら混合した液と(A)成分を混合しても良いし、(A)成分と(B)成分を室温で0.5~24時間撹拌しながら混合した液と必要に応じて混合される前記添加剤を混合しても良い。
(A)成分と(B)成分とを合わせた固形分濃度が5%となる水溶液のpHの上限としては、例えば、5.0、4.9、4.8、4.7、4.6、4.5、4.4、4.3、4.2、4.1、4.0、3.9、3.8、3.7、3.6、3.5、3.4、3.3、3.2、3.1、3.0、2.9等が例示され、下限としては、例えば、4.9、4.8、4.7、4.6、4.5、4.4、4.3、4.2、4.1、4.0、3.9、3.8、3.7、3.6、3.5、3.4、3.3、3.2、3.1、3.0、2.9、2.8等が例示される。
(A)成分と(B)成分とを合わせた固形分濃度が5%となる水溶液のpHは、2.8~5.0が好ましく、3.1~4.7がより好ましく、3.4~4.6がさらにより好ましく、3.8~4.5が特に好ましい。当該pH2.8未満の場合、親水性が不良となるため好ましくない。また、耐水性が著しく低下し、親水性皮膜形成用組成物から形成する皮膜を水に漬けた場合や水が付着した場合に成分が溶出し、親水持続性及び耐汚染性が特に不良となるため好ましくない。当該pH5.0を超える場合、耐水性が著しく低下し、親水性皮膜形成用組成物から形成する皮膜を水に漬けた場合や水が付着した場合に成分が溶出し、親水持続性及び耐汚染性が特に不良となるため好ましくない。当該pH3.8~4.5の範囲となる場合、親水性皮膜形成用組成物から形成する皮膜の耐水性が特に優れることから好ましい。当該pHは、水等で親水性皮膜形成用組成物を(A)成分と(B)成分とを合わせた固形分濃度が5%となるようにした後で測定される。
<積層体>
本発明では、親水性皮膜形成用組成物の皮膜を提供する。また、本発明では、基材の少なくとも片面に親水性皮膜形成用組成物の皮膜を有する積層体を提供する。また、本発明において、親水性皮膜形成用組成物を基材表面に塗布する工程を含む、親水性皮膜形成用組成物の皮膜の形成方法も提供する。
本発明の親水性皮膜形成用組成物を塗工する基材としては、例えば、ガラス基材、金属基材、プラスチック基材等が例示される。
金属基材としては、例えば、金基材、銀基材、銅基材、錫基材、ニッケル基材、アルミニウム基材、チタン基材、モリブデン基材、亜鉛基材、コバルト基材、ニッケル基材、クロム鉄-ニッケル-コバルト合金基材、タングステン基材、銅-タングステン基材、インバー基材、ガルバリウム鋼板(登録商標)基材、ZAM鋼板基材等が例示される。
プラスチック基材としては、例えば、熱可塑性プラスチック基材、熱硬化性プラスチック基材等が例示される。
熱可塑性プラスチック基材としては、例えば、汎用プラスチック基材、エンジニアリングプラスチック基材等が例示される。
汎用プラスチック基材としては、例えば、オレフィン系基材、ポリエステル系基材、アクリル系基材、ビニル系基材、ポリスチレン系基材等が例示される。
オレフィン系基材としては、例えば、ポリエチレン基材、ポリプロピレン基材、ノルボルネン基材等が例示される。
ポリエステル系基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材、ポリエチレンナフタレート(PEN)基材等が例示される。
アクリル系基材として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)基材等が例示される。
ビニル系基材としては、例えば、ポリ塩化ビニル基材、ポリ塩化ビニリデン基材、ポリビニルアルコール基材等が例示される。
ポリスチレン系基材としては、例えば、ポリスチレン(PS)樹脂基材、スチレン・アクリロニトリル(AS)樹脂基材、スチレン・ブタジエン・アクリロニトリル(ABS)樹脂基材等が例示される。
エンジニアリングプラスチック基材としては、例えば、汎用エンプラ基材、スーパーエンプラ基材等が例示される。汎用エンプラ基材として、ポリカーボネート基材、ポリアミド(ナイロン)基材等が例示される。
スーパーエンプラ基材としては、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)基材等が例示される。
熱硬化性プラスチック基材として、ポリイミド基材、エポキシ樹脂基材、メラミン樹脂基材等が例示される。
その他のプラスチック基材としては、例えば、トリアセチルセルロース樹脂基材等が例示される。
基材は、表面処理(コロナ放電、金属蒸着、めっき処理、親水処理等)、防錆化処理、化成処理がなされていてよい。
防錆化処理としては、例えば、鏡面化処理が例示される。
表面処理としては、例えば、Ni,Zn,Sn等を含むメッキ液を用いたメッキ処理、リン酸ジルコニウムによる処理、クロメート処理等が例示される。
クロメート処理には、リン酸クロメート、クロム酸クロメートを用いることが例示される。基材の片面あるいは両面に設けられた本発明の親水性皮膜形成用組成物が形成する皮膜との間にその他の層(例えば易接着層、アンカー層、耐食層等)が設けられたものであっても良い。
基材としては、好ましくは金属基材又はプラスチック基材であり、より好ましくはアルミニウム基材、又は熱可塑性プラスチック基材であり、さらにより好ましくはアルミニウム基材、又は汎用プラスチック基材であり、特に好ましくはアルミニウム基材、又はポリエステル系基材であり、特により好ましくはアルミニウム基材、又は親水処理を施したポリエステル系基材である。本発明の親水性皮膜形成用組成物を塗工する基材は、本発明の皮膜が密着しやすいことから、好ましくは金属基材であり、より好ましくはアルミニウム基材である。
基材の厚みとしては、例えば、1μm~2mmが例示される。
本発明の親水性皮膜形成用組成物を基材上に塗布する方法としては、例えば、ロールコーター塗工、リバースロールコーター塗工、バーコーター塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等が例示される。また、塗布量としては、通常は、乾燥後の質量が0.1~10.0g/mであり、好ましくは0.1~5.0g/mであり、より好ましくは0.1~2.0g/m、さらにより好ましくは0.1~1.0g/mである。また、本発明の親水性皮膜形成用組成物の皮膜の厚みは0.1~10μmであることが好ましい。
親水性皮膜形成用組成物を基材表面に塗布した後は、必要に応じて乾燥工程を経ても良い。本発明の乾燥工程は、基材に塗布された親水性皮膜形成用組成物が乾燥しさえすれば良い。本発明の乾燥工程としては、例えば、60~350℃で10秒~60分乾燥させること等が例示される。本発明の乾燥工程としては、100~250℃で10秒~5分が好ましく、100~200℃で10秒~5分がより好ましい。
本発明の親水性皮膜形成用組成物の皮膜は、金属に対して密着しやすいことから、金属基材向け親水性皮膜形成用組成物として使用することが好ましい。具体的な適用例としては、冷暖房用アルミニウムフィン用、車体用、信号機用等に使用することが考えられる。
その他、本発明の親水性皮膜形成用組成物が奏する効果を発揮できるような各種の用途に用いることも考えられる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら各例に限定されるものではない。なお、各例中、部及び%は特記しない限り全て質量基準である。
<合成例1:(A-1)成分の合成>
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入管および2つの滴下ロートを備えた反応装置に、イオン交換水50.6部を入れ、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、90℃まで加熱した。滴下ロート(1)に80%アクリル酸水溶液249.0部(固形分:199.2部)、メタリルスルホン酸ナトリウム2.64部、N,N’-メチレンビスアクリルアミド0.129部、およびイオン交換水325.3部のモノマー溶液を仕込んだ。また、滴下ロート(2)に過硫酸アンモニウム(製品名:「過硫酸アンモニウム」、三菱ガス化学(株)製)0.283部とイオン交換水180.0部の開始剤溶液を仕込んだ。次に、滴下ロート(1)および(2)より系内へそれぞれの溶液を約3時間かけて滴下した。滴下終了後、過硫酸アンモニウム0.20部をイオン交換水10.0部に溶解させ、投入した。1時間保温後、イオン交換水194.2部を投入し、固形分濃度20質量%、粘度(25℃)が6,000mPa・sの(A-1)成分を得た。モノマー組成および得られた(A-1)成分の物性を表1に示す。なお、粘度はB型粘度計(製品名:「VISCOMETER TVB-10M」、東機産業(株)製)を用い、25℃にて、No.3ローターを使用し、回転数12rpmの条件で測定した。
<合成例2:(A-2)成分の合成>
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入管および2つの滴下ロートを備えた反応装置に、イオン交換水277.1部を入れ、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、90℃まで加熱した。滴下ロート(1)に80%アクリル酸水溶液367.7部(固形分:294.2部)、メタリルスルホン酸ナトリウム5.86部、およびイオン交換水226.5部のモノマー溶液を仕込んだ。また、滴下ロート(2)に過硫酸アンモニウム0.60部とイオン交換水90部の開始剤溶液を仕込んだ。次に、滴下ロート(1)および(2)より系内へそれぞれの溶液を約3時間かけて滴下した。滴下終了後、過硫酸アンモニウム0.30部をイオン交換水10部に溶解させ、投入した。1時間保温後、イオン交換水25.0部を投入し、固形分濃度30質量%、粘度(25℃)が3,000mPa・sの(A-2)成分を得た。モノマー組成および得られた(A-2)成分の物性を表1に示す。なお、粘度はローターを、No.3ローター、回転数を12rpmに変更したことを除き、合成例1と同様の手法により測定した。
<合成例3:(A-3)成分の合成>
撹拌機、温度計、還流冷却管、および窒素ガス導入管を備えた反応装置に80%アクリル酸水溶液186.8部(固形分:149.4部)、及びイオン交換水776.6部を仕込み、窒素ガスを通じて反応系の酸素を除去した。系内を60℃にし撹拌下に重合開始剤として、過硫酸アンモニウム0.54部をイオン交換水10.6部に溶解させ、投入した。90℃まで昇温した後、2時間保温した。保温終了後、イオン交換水25.5部を投入し、固形分濃度15質量%、粘度(25℃)が40,000mPa・sの(A-3)成分を得た。モノマー組成および得られた(A-3)成分の物性を表1に示す。なお、粘度はローターを、No.4ローター、回転数を6rpmに変更したことを除き、合成例1と同様の手法により測定した。
<合成例4~10及び比較合成例1:(A-4)成分~(A-10)成分及び(A-C1)成分の合成>
合成例4~10及び比較合成例1は、表1に記載の組成に変更して、合成例1と同様の手法により行い、(A-4)成分の溶液~(A-10)成分の溶液及び(A-C1)成分の溶液を得た。また、得られた重合体である(A-4)成分~(A-10)成分及び(A-C1)成分の固形分濃度や25℃における粘度(mPa・s)について表1にまとめた。なお、(A-4)成分~(A-6)成分、(A-8)成分~(A-10)成分、(A-C1)成分の粘度はローターを、No.3ローター、回転数を12rpmに変更したことを除き、合成例1と同様の手法により測定した。なお、(A-7)成分の粘度はローターを、No.2ローター、回転数を30rpmに変更したことを除き、合成例1と同様の手法により測定した。
<合成例11:(A-11)成分の合成>
合成例11は、表1に記載の組成に変更して、合成例3と同様の手法により行い、(A-11)成分の溶液を得た。また、得られた重合体である(A-11)成分の濃度や25℃における粘度(mPa・s)について表1にまとめた。なお、(A-11)成分の粘度はローターを、No.2ローター、回転数を30rpmに変更したことを除き、合成例1と同様の手法により測定した。
<合成例12:(A-12)成分の合成>
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入管および2つの滴下ロートを備えた反応装置に、イオン交換水277.4部を入れ、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、90℃まで加熱した。滴下ロート(1)に80%アクリル酸水溶液367.7部(固形分:294.2部)、メタリルスルホン酸ナトリウム5.86部、およびイオン交換水226.5部のモノマー溶液を仕込んだ。また、滴下ロート(2)に2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(製品名「NC-32P」、日宝化学(株)製)0.30部およびイオン交換水90部の開始剤溶液を仕込んだ。次に、滴下ロート(1)および(2)より系内へそれぞれの溶液を約3時間かけて滴下した。滴下終了後、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩0.05部をイオン交換水10部に溶解させ、投入した。1時間保温後、イオン交換水23.6部を投入し、固形分濃度30質量%、粘度(25℃)が3,000mPa・sの(A-12)成分を得た。モノマー組成および得られた(A-2)成分の物性を表1に示す。なお、粘度はローターを、No.3ローター、回転数を12rpmに変更したことを除き、合成例1と同様の手法により測定した。
<比較合成例2:(AC-2)成分の合成>
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入管および2つの滴下ロートを備えた反応装置に、イオン交換水381.6部、およびイソプロピルアルコール(製品名「トクソーIPA 工業用」、トクヤマ(株)製)1.1部を入れ、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、80℃まで加熱した。滴下ロート(1)に50%アクリルアミド水溶液392.7部(固形分:196.4部)、およびイオン交換水76.8部のモノマー溶液を仕込んだ。また、滴下ロート(2)に過硫酸アンモニウム3.34部およびイオン交換水90部の開始剤溶液を仕込んだ。次に、滴下ロート(1)および(2)より系内へそれぞれの溶液を約3時間かけて滴下した。滴下終了後、過硫酸アンモニウム0.37部をイオン交換水10部に溶解させ、投入した。1時間保温後、イオン交換水44.2部を投入し、固形分濃度20質量%、粘度(25℃)が390mPa・sの(AC-2)成分を得た。モノマー組成および得られた(AC-2)成分の物性を表1に示す。なお、粘度はローターを、No.3ローター、回転数を12rpmに変更したことを除き、合成例1と同様の手法により測定した。
表1中の略号は下記の化合物を表す。
AA:アクリル酸(製品名:「80%アクリル酸」、大阪有機化学工業(株)製)
IA:イタコン酸(製品名:「精製イタコン酸」、扶桑化学工業(株)製)
MAA:メタクリル酸(製品名:「メタクリル酸80」、三菱ケミカル(株)製)
AM:アクリルアミド(製品名:「アクリルアマイド(50%水溶液)」、三菱ケミカル(株)製)
SMAS:メタリルスルホン酸ナトリウム(製品名:「メタリルスルホン酸ソーダ」、丸善油化商事(株)製)
MBAA:N,N’-メチレンビスアクリルアミド(製品名:「N,N’-メチレンビスアクリルアミド」、MCCユニテック(株)製)
<親水性皮膜形成用組成物の調製>
実施例1
(A-1)成分を固形分換算で95部、グリセリン(製品名:「精製グリセリン」、阪本薬品工業(株)製)を固形分換算で5部配合し、水酸化ナトリウム(製品名:「液体カセイソーダ」、日本曹達(株)製)でpHを調整した後、固形分が5%となるようにイオン交換水で希釈し親水性皮膜形成用組成物(1)を調製した。
実施例2~60、比較例1~46
表2~表6に記載の組成、pH調整剤に変更して、実施例1と同様の手法により行い、親水性皮膜形成用組成物(2)~(60)及び(C1)~(C46)を得た。なお、pH調整剤を加える実施例及び比較例については、(B)成分を加えた後にpH調整剤を加えた。
(A)成分に含まれるアニオン性官能基の中和率(%)は、((A)成分中の中和されたアニオン量(mol%))/((A)成分中の全アニオン量)×100で求めることができる。実施例1で例示すると((((A-1)成分中におけるAAの水酸化ナトリウム中和したmol%)+((A-1)成分中におけるSMASのmol%))/(((A-1)成分中におけるAAのmol%)+((A-1)成分中におけるSMASのmol%)))×100で求めることができ、((20mol%+0.6mol%)/(99.37mol%+0.60mol%))×100=20.6%である。
<積層体の作製>
評価例1
親水性皮膜形成用組成物(1)をリン酸クロメートによる処理をされたアルミ基材(厚み:100μm)にバーコーターNo.14で塗布し(乾燥後の厚み:1μm)、200℃で1分間乾燥し、積層体(1)を得た。
評価例2~60、比較評価例1~46
親水性皮膜形成用組成物(1)をそれぞれ親水性皮膜形成用組成物(2)~(60)又は(C1)~(C46)に変更して、評価例1と同様の手法により行い、積層体(2)~(60)及び(C1)~(C46)を得た。比較評価例41、42は、バーコーターNo.14で塗布した際に、はじきが発生し、積層体を得ることができなかった。
<性能評価(1):親水性試験>
各積層体を、23℃、湿度50%下で1時間静置した。その後、地面に対して水平に配置した積層体の親水性皮膜形成用組成物の皮膜面に対して、超純水1μLを着液させた。着液してから10秒後、積層体の親水性皮膜形成用組成物の皮膜面における水滴の接触角を測定装置(製品名「接触角計 DM-500」、協和界面科学(株)製)を用いて測定した。測定した結果について下記基準で評価した。結果を表2~表6に示す(以下同様)。
AAA:0°以上21°未満
AA:21°以上31°未満
A:31°以上41°未満
B:41°以上
<性能評価(2):親水持続性試験>
各積層体を、23℃、湿度50%下で1時間静置した。その後、流量が1.0L/分である水道水の流水に8時間浸漬した後、常温下で12時間風乾、80℃で1時間乾燥、23℃、湿度50%下で1時間静置するのを1サイクルとして、15サイクル実施した。その後、地面に対して水平に配置した積層体の親水性皮膜形成用組成物の皮膜面に対して、超純水1μLを着液させた。着液してから10秒後、積層体の親水性皮膜形成用組成物の皮膜面における水滴の接触角を測定装置(製品名「接触角計 DM-500」、協和界面科学(株)製)を用いて測定した。測定した結果について下記基準で評価した。
AAA:0°以上21°未満
AA:21°以上31°未満
A:31°以上41°未満
B:41°以上
<性能評価(3):耐水性試験>
各積層体を、23℃、湿度50%下で1時間静置した。その後、流量が1.0L/分である水道水の流水に8時間浸漬した後、常温下で12時間風乾、80℃で1時間乾燥、23℃、湿度50%下で1時間静置するのを1サイクルとして、15サイクル実施した。その後、積層体の質量変化から、下記の計算式にて、皮膜の残膜率を算出した。測定した結果について下記基準で評価した。
(15サイクル後の積層体の質量(g)-塗布前の基材の質量(g))÷(試験前の積層体の質量(g)-塗布前の基材の質量(g))×100 = 残膜率(%)
AAA:90%以上
AA:70%以上90%未満
A:50%以上70%未満
B:50%未満
<性能評価(4):耐汚染性試験>
各積層体を、23℃、湿度50%下で1時間静置した。その後、揮発性有機化合物として、ステアリン酸(製品名:「ステアリン酸(特級)」、(株)キシダ化学製)、パルミチン酸(製品名:「パルミチン酸(特級)」、(株)キシダ化学製)、流動パラフィン(製品名:「流動パラフィン(試薬特級)」、富士フイルム和光純薬(株)製)、フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(製品名:「Bis(2-ethylhexyl)Phthalate」、東京化成工業(株)製)、1-オクタデカノール(製品名:「1-Octadecanol」、東京化成工業(株)製)の5種を各1.0g入れたデシケーター(製品名:「乾燥ガラス器 φ150mm 13510180Y」、アズワン(株) より購入)に積層体を封入し、デシケーターごと100℃で8時間加熱した。そして、デシケーターごと23℃、湿度50%下で1時間静置した後、積層体をデシケーターから取り出し、23℃、湿度50%下で1時間静置した。積層体を流量が1.0L/分である水道水の流水に12時間浸漬した後、23℃、湿度50%下で3時間静置することを1サイクルとして、積層体と揮発性有機化合物との封入~加熱~静置、及び積層体の水道水浸漬~静置を5サイクル実施した。その後、地面に対して水平に配置した積層体の親水性皮膜形成用組成物の皮膜面に対して、超純水1μLを着液させた。着液してから10秒後、積層体の親水性皮膜形成用組成物の皮膜面における水滴の接触角を測定装置(製品名:「接触角計 DM-500」、協和界面科学(株)製)を用いて測定した。測定した結果について下記基準で評価した。
AAA:0°以上40°未満
AA:40°以上50°未満
A:50°以上60°未満
B:60°以上
表2~表6中の記号及び略号は下記の化合物を表す。
表中、構成要素に関する数値は質量部を示す。
B-1:グリセリン(製品名:「精製グリセリン」、阪本薬品工業(株)製)
B-2:ジグリセリン(製品名:「ジグリセリン」、富士フイルム和光純薬(株)製)
B-3:ポリグリセロール6(製品名:「ポリグリセリン 06」、(株)ダイセル製)
B-4:ポリグリセロール10(製品名:「ポリグリセリン 10PSW」、(株)ダイセル製)
B-5:ポリグリセロール20(製品名:「ポリグリセリン 20PW」、(株)ダイセル製)
B-6:ポリグリセロール40(製品名:「ポリグリセリン XPW」、(株)ダイセル製)
B-C1:ポリビニルアルコール(製品名:「クラレポバール5-98」、(株)クラレ製)
B-C2:ポリエチレンオキサイド(製品名:「PEO-1」、住友精化(株)製)
B-C3:ポリオキシエチレングリセロールエーテル(EO3モル)(製品名:「ブラウノン GL-3」、青木油脂工業(株)製)
B-C4:ポリオキシエチレングリセロールエーテル(20モル)(製品名:「ブラウノン GL-20」、青木油脂工業(株)製)
B-C5:ポリオキシエチレングリセロールエーテル(26モル)(製品名:「ブラウノン GL-26」、青木油脂工業(株)製)
B-C6:ヒドロキシエチルセルロース(製品名:「HECダイセルSP200」、ダイセルミライズ(株)製)
B-C7:カルボキシメチルセルロースナトリウム(製品名:「セロゲン7A」、第一工業製薬(株)製)
NaOH:水酸化ナトリウム(製品名:「液体カセイソーダ」、日本曹達(株)製)
KOH:水酸化カリウム(製品名:「液体苛性カリ」、AGC(株)製)
Ca(OH):製品名:「水酸化カルシウム、富士フイルム和光純薬(株)製)
NaOH+Ca(OH):固形分のモル比率を2:1とした。
KOH+Ca(OH):固形分のモル比率を2:1とした。
NaOH+KOH:固形分のモル比率を1:1とした。
SO:硫酸(製品名:「50度硫酸」、古河ケミカルズ(株)製)
pH:(A)成分と(B)成分とを合わせた固形分濃度が5%となる水溶液のpH。pHは、JIS Z 8802:2011に記載されているpH測定方法に基づき、pH計(製品名:「卓上型pHメータ F-71」、(株)堀場アドバンスドテクノ製)を用い、25℃にて測定した。
(A)成分中の官能基の中和率(%):(A)成分に含まれるアニオン性官能基の中和率(%)
評価例61~64、比較評価例47~48
アルミ基材からポリエステル(PET)基材(製品名:「コスモシャインA4160」、東洋紡(株)製、厚み:50μm)に変更して、評価例1と同様の手法により行い、積層体(61)~(64)及び(C47)~(C48)を得た。各積層体について、上記と同様の性能評価(1)~(4)を行った。なお、親水性皮膜形成用組成物については、(3)、(17)、(57)、(59)、(C2)、(C46)を用いた。結果を表7に示す。

Claims (6)

  1. カルボキシ基を有するラジカル重合性モノマーおよび/またはその塩(a-1)を反応成分に含む重合体(A)、
    ならびにグリセリン、ジグリセリン、およびポリグリセリンからなる群から選択される1種以上(B)を含有し、
    (A)成分と(B)成分との固形分換算の質量比率[(A)/(B)]が50/50~99/1であり、
    (A)成分と(B)成分とを合わせた固形分濃度が5%となる水溶液のpHが2.8~5.0である親水性皮膜形成用組成物。
  2. (a-1)成分が、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸の塩、(メタ)アクリル酸無水物、イタコン酸、イタコン酸の塩、イタコン酸モノエステル、イタコン酸モノエステルの塩、およびイタコン酸無水物からなる群から選択される1種以上を含む請求項1に記載の親水性皮膜形成用組成物。
  3. (A)成分の重合体を構成するモノマーとして、(a-1)成分が79モル%以上である請求項1に記載の親水性皮膜形成用組成物。
  4. (A)成分に含まれるアニオン性官能基の中和率が2~28%である請求項1に記載の親水性皮膜形成用組成物。
  5. 基材の少なくとも片面に請求項1~4のいずれかに記載の親水性皮膜形成用組成物の皮膜を有する積層体。
  6. 請求項1~4のいずれかに記載の親水性皮膜形成用組成物を基材表面に塗布する工程を含む、親水性皮膜形成用組成物の皮膜の形成方法。

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