JP2024031650A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2024031650000001
【課題】燃料電池システム内の酸素濃度が比較的低くなり易い環境下において、燃料電池スタックの発電を安定させる。
【解決手段】複数の燃料電池セルCを積層させて構成される燃料電池スタックFCSと、燃料電池セルC1~Cnのそれぞれの電圧V1~Vnを検出するセル電圧検出部VDと、ファンFと、通常モードにおいて燃料電池スタックFCSの温度Tfcsに応じてファンFの動作を制御し、換気モードにおいてファンFを駆動させる制御部3とを備えて燃料電池システム1を構成し、制御部3は、燃料電池スタックFCSに関する電圧Vが閾値Vth1以下になると、通常モードから換気モードに遷移させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システムとして、車両や発電機に備えられているものがある。
ところで、給気口が車両の前面に設けられておらず走行風を取り入れることが難しい車両に燃料電池システムが備えられている場合や定置式の発電機に燃料電池システムが備えられている場合では、燃料電池システム内に外気を積極的に取り入れることができず、燃料電池システム内の酸素濃度が低下し、燃料電池システム内の燃料電池スタックの電圧が低下するおそれがある。
また、発電によって酸素濃度が低下した空気が燃料電池スタックから燃料電池システム内に排出される場合では、その排出された空気がエアコンプレッサから燃料電池スタックに供給され、燃料電池スタックの電圧が低下するおそれがある。
そこで、燃料電池システム内に外気を積極的に取り入れるとともに、燃料電池スタックから排出される空気を燃料電池システムの外に排出するためにファンなどの換気部を燃料電池システムに備えることが考えられる。関連する技術として、特許文献1がある。
しかしながら、燃料電池システム内の酸素濃度を維持するために換気部を駆動させ続ける場合では、換気部がつくる気流によって燃料電池スタックや補機が必要以上に冷され、燃料電池スタックや補機の温度が定格温度の範囲から外れてしまい、燃料電池スタックの発電が不安定になるおそれがある。
特開2010-257580号公報
本発明の一側面に係る目的は、燃料電池システム内の酸素濃度が低下し易い環境下において、燃料電池スタックの発電を安定させることである。
本発明に係る一つの形態である燃料電池システムは、複数の燃料電池セルを積層させて構成される燃料電池スタックと前記燃料電池スタックを発電させるための補機とを備える燃料電池システムであって、前記燃料電池スタックに関する電圧を検出する電圧検出部と、前記燃料電池システム内を換気する換気部と、通常モードにおいて前記燃料電池スタックまたは前記補機の温度に応じて前記換気部の動作を制御し、換気モードにおいて前記換気部を駆動させる制御部とを備え、前記制御部は、前記燃料電池スタックに関する電圧が第1閾値以下になると、前記通常モードから前記換気モードに遷移させる。
これにより、燃料電池システム内の酸素濃度が低下することで燃料電池スタックの電圧が第1閾値以下になったときに換気部を駆動させて燃料電池システム内を換気することができるため、燃料電池システム内に外気を取り入れることができるとともに燃料電池スタックから排出される空気を燃料電池システムの外に排出することができ、燃料電池システム内の酸素濃度の低下を抑制することができる。また、燃料電池スタックの電圧が第1閾値以下になっていない場合、通常モードにより燃料電池スタックまたは補機の温度に応じて換気部の動作を制御することができるため、燃料電池スタックまたは補機の温度を定格温度の範囲内に調整することができ、燃料電池スタックの発電を安定させることができる。
また、前記制御部は、前記通常モードから前記換気モードに遷移させてから所定の駆動時間が経過するまで前記換気部を駆動させた後、前記燃料電池スタックに関する電圧が前記第1閾値より大きい第2閾値以上になると、前記換気モードから前記通常モードに遷移させるように構成してもよい。
これにより、通常モードから換気モードに遷移させた後、燃料電池スタックの電圧が第1閾値より大きくなると、換気モードから通常モードに遷移させる場合に比べて、通常モードと換気モードとの切り替えが頻繁に行われることを抑制することができるため、燃料電池スタックの発電をさらに安定させることができる。
また、前記電圧検出部は、前記複数の燃料電池セルのそれぞれの電圧を検出し、前記制御部は、前記電圧検出部により検出される各電圧の平均値を前記燃料電池スタックに関する電圧とするように構成してもよい。
これにより、燃料電池システム内の換気が不必要に行われることが抑制されるため、燃料電池スタックの発電をさらに安定させることができる。
また、前記換気部は、前記燃料電池スタックの発熱により温められた冷媒を空気と熱交換させるラジエタの放熱量を上昇させるファンであり、前記燃料電池スタックから空気が排出される排気口は、前記燃料電池スタックの吸気口に対して前記換気部がつくる気流の風下に配置されてもよい。
これにより、排気口から排出される空気が燃料電池スタックに供給されることを抑制することができるため、燃料電池スタックに供給される空気の酸素濃度の低下が抑制され、燃料電池システム内の酸素濃度の低下をさらに抑制することができる。
本発明によれば、燃料電池システム内の酸素濃度が比較的低い環境下において、燃料電池スタックの発電を安定させることができる。
実施形態の燃料電池システムの適用例を示す図である。 実施形態の燃料電池システムの他の適用例を示す図である。 モード切り替え時の制御部の動作の一例を示すフローチャートである。 燃料電池スタックの排気口またはファンの配置例を示す図である。
以下図面に基づいて実施形態について詳細を説明する。
図1は、実施形態の燃料電池システムの適用例を示す図である。
図1に示す燃料電池システムの適用例では、燃料電池システム1が車両Veに備えられている。例えば、車両Veは、フォークリフトなどの産業車両とする。また、車両Veには、走行用モータを駆動するインバータなどの負荷Loが搭載され、燃料電池システム1から負荷Loに電力が供給されるものとする。また、車両Veは、給気口(不図示)が車両Veの前進方向に対して車両Veの側面に設けられているため、または、走行速度が比較的遅いため、走行風を車両Ve内に取り込むことが難しく走行風による燃料電池システム1内の換気を行うことが難しいものとする。
また、図2は、実施形態の燃料電池システムの他の適用例を示す図である。なお、図2に示す燃料電池システム1は、図1に示す燃料電池システム1と同様とする。
図2に示す燃料電池システム1の適用例では、燃料電池システム1が定置式発電機Sgに備えられている。例えば、定置式発電機Sgは、商用電源や太陽光発電機などと協働して負荷Loに電力を供給する発電機であって、燃料電池システム1から負荷Loに電力が供給されるものとする。また、定置式発電機Sgは、所定の場所に固定され移動しないため、走行風による燃料電池システム1内の換気を行うことが難しいものとする。すなわち、図1または図2に示す燃料電池システム1は、燃料電池システム1内の酸素濃度が比較的低い環境下にあるものとする。
また、図1または図2に示す燃料電池システム1は、燃料電池スタックFCSと、セル電圧検出部VD(電圧検出部)と、燃料タンクTkと、主止弁SVと、インジェクタINJと、気液分離機GLSと、循環ポンプHPと、排気排水弁EDVと、希釈器DILと、エアコンプレッサACPと、エア調圧弁ARVと、エアシャット弁ASVとを備える。
また、図1または図2に示す燃料電池システム1は、ラジエタRと、ファンF(換気部)と、ウォータポンプWPと、インタークーラICと、DCDCコンバータCNVと、蓄電装置Bと、電圧センサSvと、電流センサSiと、温度センサStと、記憶部2と、制御部3とを備える。
燃料電池スタックFCSは、複数の燃料電池セルC(燃料電池セルC1~Cn)を積層させて構成される燃料電池であり、水素ガスに含まれる水素と空気に含まれる酸素との電気化学反応により電気を発生させる。一般に、燃料電池セルCの電圧は、論理上の起電力から抵抗過電圧、活性化過電圧、及び濃度過電圧の3種類の過電圧を差し引いた電圧になる。抵抗過電圧とは、燃料電池セルC内の電子やプラトンの移動し難さに由来する電圧である。活性化過電圧とは、燃料電池セルCのアノードでの水素酸化反応や燃料電池セルCのカソードでの酸素還元反応のし難さに由来する電圧である。濃度過電圧とは、燃料電池セルC内における水素ガスや空気の拡散のし難さに由来する電圧である。そのため、抵抗過電圧、活性化過電圧、及び濃度過電圧のうちの少なくとも1つの過電圧が増加すると、燃料電池スタックFCSの電圧が低下してしまう。
セル電圧検出部VDは、燃料電池セルC1~Cnのそれぞれの電圧V1~Vnを検出し、その検出した電圧V1~Vnを制御部3に送る。
燃料タンクTkは、水素ガスの貯蔵容器である。燃料タンクTkに貯蔵された水素ガスは主止弁SV及びインジェクタINJを介して燃料電池スタックFCSに供給される。
主止弁SVは、電磁弁などにより構成され、水素ガスをインジェクタINJに供給する。また、主止弁SVは、制御部3の動作制御によりインジェクタINJへの水素ガスの供給を遮断する。燃料電池システム1が車両Veに備えられている場合、燃料タンクTk及び主止弁SVは車両Veの内部に備えられる。燃料電池システム1が定置式発電機Sgに備えられている場合、燃料タンクTk及び主止弁SVは定置式発電機の外部に備えられる。
インジェクタINJは、燃料電池スタックFCSに供給される水素ガスの圧力が一定になるように水素ガスの流量を調整する。
気液分離機GLSは、燃料電池スタックFCSから排出される水素ガスと液水とを分離する。
循環ポンプHPは、気液分離機GLSにより分離された水素ガスを燃料電池スタックFCSに再度供給する。
排気排水弁EDVは、気液分離機GLSにより分離された液水を希釈器DILに送る。希釈器DILに送られた液水は、希釈器DIL内のタンクに溜まる。また、燃料電池スタックFCSからエア調圧弁ARVを介して排出された空気は、排気排水弁EDVから排出された水素ガスと希釈器DILで合流し、その空気は希釈器DILの排気口から燃料電池システム1の内部に排出される。このように、希釈器DILの排気口、すなわち、燃料電池スタックFCSの排気口から排出される空気は、発電によって燃料電池スタックFCS内で酸素が消費されているため、燃料電池システム1の外の空気に比べて、酸素濃度が低下している。
エアコンプレッサACPは、燃料電池システム1内の空気を吸気口から取り込み、その取り込んだ空気を圧縮し、その圧縮した空気をインタークーラIC及びエアシャット弁ASVを介して燃料電池スタックFCSに供給する。なお、エアコンプレッサACPの圧縮率は、燃料電池スタックFCSの下流に設けられるエア調圧弁ARVの開度を調節することで制御される。
インタークーラICは、圧縮により高温になった空気をインタークーラICに流れる冷却水などの冷媒と熱交換させる。
エアシャット弁ASVは、制御部3の動作制御により燃料電池スタックFCSへの空気の供給を遮断する。
エア調圧弁ARVは、燃料電池スタックFCSに供給される空気の圧力や流量を調整する。
ラジエタRは、燃料電池スタックFCSが発する熱により温められた冷媒を燃料電池システム1内の空気と熱交換させる。
ファンFは、ラジエタRの放熱量を上昇させる。すなわち、ファンFが駆動することによって生じる風がラジエタRに当たることでラジエタRの温度を下げる。なお、燃料電池システム1内を換気するための換気部としてのファンは、蓄電装置Bなどの補機を冷却するためのファンF´(不図示)などを採用してもよく、ファンFに限定されない。
ウォータポンプWPは、ラジエタRにより冷却された冷媒をインタークーラICを介して燃料電池スタックFCSに供給する。
DCDCコンバータCNVは、燃料電池スタックFCSの後段に接続され、燃料電池スタックFCSから出力される電圧を所定の電圧に変換する。また、DCDCコンバータCNVから出力される電力は、負荷Loや循環ポンプHP、エアコンプレッサACP、及びウォータポンプWPなどの補機に供給される。
蓄電装置Bは、リチウムイオンキャパシタなどにより構成され、DCDCコンバータCNVと負荷Loとの間に接続されている。
DCDCコンバータCNVから出力される電力と、補機に供給される電力の合計値との差に相当する供給電力が、負荷Loから要求される要求電力より大きい場合、その供給電力のうちの要求電力に相当する電力が負荷Loに供給されるとともに残りの電力が蓄電装置Bに供給される。DCDCコンバータCNVから蓄電装置Bに電力が供給されると、蓄電装置Bが充電され蓄電装置Bの充電量Chが増加する。また、DCDCコンバータCNVから出力される電力と、補機に供給される電力の合計値との差に相当する供給電力が、負荷Loから要求される要求電力より小さい場合、その供給電力が負荷Loに供給されるとともに足りない分の電力が蓄電装置Bから負荷Loに供給される。蓄電装置Bから負荷Loに電力が供給されると、蓄電装置Bが放電され蓄電装置Bの充電量Chが減少する。なお、充電量Chとは、蓄電装置Bの充電率[%](蓄電装置Bの満充電容量に対する残容量の割合)、または、蓄電装置Bに電流が流れていないときの蓄電装置Bの開回路電圧[V]、または、蓄電装置Bに電流が流れているときの蓄電装置Bの閉回路電圧[V]、または、蓄電装置Bに流れる電流の積算値[Ah]などとする。
電圧センサSvは、複数の分圧抵抗などにより構成され、燃料電池スタックFCS全体の電圧Vfcsを検出し、その検出した電圧Vfcsを制御部3に送る。
電流センサSiは、シャント抵抗やホール素子などにより構成され、燃料電池スタックFCSからDCDCコンバータCNVに流れる電流Ifcsを検出し、その検出した電流Ifcsを制御部3に送る。
温度センサStは、サーミスタなどにより構成され、燃料電池スタックFCSからラジエタRに流れる冷媒の温度Tを検出し、その検出した温度Tを制御部3に送る。制御部3は、温度Tに基づいて燃料電池スタックFCSの温度Tfcsを推定する。なお、温度センサStは、燃料電池スタックFCSの温度Tfcsを直接検出し、その検出した温度Tfcsを制御部3に送るように構成してもよい。
記憶部2は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などにより構成される。なお、記憶部2は、後述する閾値Vth1や閾値Vth2などを記憶している。
制御部3は、マイクロコンピュータなどにより構成される。
また、制御部3は、燃料電池スタックFCSを発電させているとき、蓄電装置Bの充電量Chに応じて目標発電電力Ptを段階的に変化させる。
また、制御部3は、燃料電池スタックFCSを発電させているとき、燃料電池スタックFCSの発電電力(電流Ifcsと電圧Vfcsの乗算値)が目標発電電力Ptに追従するように、補機の動作を制御する。例えば、制御部3は、燃料電池スタックFCSを発電させているとき、PI(Proportional-Integral)制御により、燃料電池スタックFCSの発電電力と目標発電電力Ptとの差がゼロになるように、補機の動作を制御する。
また、制御部3は、燃料電池スタックFCSを発電させているとき、モードの種類(通常モードまたは換気モード)に応じてファンFの動作制御を変化させる。
すなわち、制御部3は、通常モードにおいて、燃料電池スタックFCSの温度Tfcsが温度閾値Tth1以上になると、ファンFを駆動させ、温度Tfcsが温度閾値Tth2以下になると、ファンFを停止させる。なお、温度閾値Tth1は、例えば、燃料電池セルCの定格温度の上限値により求められる値とする。また、温度閾値Tth2は、温度閾値Tth1より小さい値とし、例えば、温度閾値Tth1から、温度センサStの検出誤差を減算した値とする。
また、換気部として補機を冷却するためのファンF´(不図示)を採用する場合、制御部3は、通常モードにおいて、補機の温度が温度閾値Tth1´以上になると、ファンF´を駆動させ、補機の温度が温度閾値Tth2´以下になると、ファンF´を停止させるように構成してもよい。なお、温度閾値Tth1´は、例えば、補機の定格温度の上限値により求められる値とする。また、温度閾値Tth2´は、温度閾値Tth1´より小さい値とし、例えば、温度閾値Tth1´から、補機の温度を検出する温度センサ(不図示)の検出誤差を減算した値とする。
また、制御部3は、換気モードにおいて、ファンFを積極的に駆動させる。例えば、制御部3は、換気モードにおいて、下記式1を満たすようにファンFを強制的に駆動させる。なお、ファンFがつくる風(気流)は、燃料電池システム1を囲う筐体(図1に示す破線枠)に設けられる開口部を通って、燃料電池システム1の外に排出されるものとする。
所定の駆動量=ファンFの風速[m/sec]×燃料電池システム1を囲う筐体に設けられる開口部の面積[m]×ファンFの駆動時間t[sec]>燃料電池システム1を囲う筐体の体積[m]・・・式1
なお、制御部3は、換気モードにおいて、上記式1を満たすときのファンFの回転数と、温度Tfcsが温度閾値Tth1以上になったときのファンFの回転数とを比較し、大きい方の回転数でファンFを駆動させてもよい。
また、制御部3は、換気モードにおいて、燃料電池スタックFCSに関する電圧Vに応じて、ファンFの回転数を変化させてもよい。その場合、燃料電池スタックFCSに関する電圧Vが低いほど、ファンFの回転数を大きくすることが好ましい。
また、制御部3は、燃料電池スタックFCSに関する電圧に応じて通常モードと換気モードの切り替えを行う。
図3は、モード切り替え時の制御部3の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、制御部3は、燃料電池スタックFCSに関する電圧Vを算出する(ステップS1)。例えば、制御部3は、セル電圧検出部VDにより検出される電圧V1~Vnの平均値を、燃料電池スタックFCSに関する電圧Vとする。または、制御部3は、電圧センサSvにより検出される電圧Vfcsを、燃料電池スタックFCSに関する電圧Vとする。
次に、制御部3は、ステップS1で算出した電圧Vが閾値Vth1(第1閾値)より大きい場合(ステップS2:No)、ステップS1、S2の処理を再度実行し、ステップS1で算出した電圧Vが閾値Vth1以下になると(ステップS2:Yes)、通常モードから換気モードに遷移させる(ステップS3)。このように、ステップS1で算出した電圧Vが閾値Vth1以下になる場合では、燃料電池システム1内の酸素濃度が比較的低いと推測することができ、ファンFを積極的に駆動させて燃料電池システム1内を換気し燃料電池システム1内の酸素濃度を上昇させる必要があるものとする。
次に、制御部3は、通常モードから換気モードに遷移させてから所定の駆動時間(例えば、上記駆動時間t)が経過するまで、換気モード(ファンFを駆動させ続けている状態)を維持し、所定の駆動時間が経過すると(ステップS4:Yes)、燃料電池スタックFCSに関する電圧Vを算出する(ステップS5)。
そして、制御部3は、ステップS5で算出した電圧Vが閾値Vth2(第2閾値)より小さい場合(ステップS6:No)、ステップS4~S6の処理を再度実行し、ステップ5で算出した電圧Vが閾値Vth2以上になると(ステップS6:Yes)、換気モードから通常モードに遷移させる(ステップS7)。このように、ステップS5で算出した電圧Vが閾値Vth2以上になる場合では、燃料電池システム1内の酸素濃度が正常な酸素濃度に戻ったと推測することができ、燃料電池システム1内の換気のためにファンFを積極的に駆動させなくてもよいものとする。
なお、閾値Vth2は、燃料電池システム1内の酸素濃度が正常な酸素濃度であるときに算出される電圧Vとする。また、閾値Vth1は、閾値Vth2より小さい値とし、例えば、閾値Vth2からセル電圧検出部VDまたは電圧センサSvの検出誤差を減算した値とする。このように、閾値Vth1と閾値Vth2とを互いに異なる値とすることで、通常モードから換気モードに遷移させた後、電圧Vが閾値Vth1より大きくなると、換気モードから通常モードに遷移させる場合に比べて、通常モードと換気モードとの切り替えが頻繁に行われることを抑制することができるため、燃料電池スタックFCSの発電を安定させることができる。
ところで、一般に、大気中の酸素濃度(燃料電池システム1の外の空気の酸素濃度)は約21[%]であるが、発電による酸素消費により燃料電池スタックFCSから排出される空気の酸素濃度は大気中の酸素濃度より低い。そのため、燃料電池スタックFCSから排出される空気をエアコンプレッサACPが吸い込んだ場合、エアコンプレッサACPから燃料電池スタックFCSに供給される空気の酸素濃度が比較的低くなるため、濃度過電圧が増加し燃料電池スタックFCSに関する電圧Vが低下してしまう。
また、給気口が側面に設けられている車両Ve、若しくは、走行速度が比較的遅い車両Veに燃料電池システム1が備えられている場合、または、定置式発電機Sgに燃料電池システム1が備えられている場合では、燃料電池システム1内に外気を積極的に取り入れることができず、エアコンプレッサACPから燃料電池スタックFCSに供給される空気の酸素濃度が比較的低くなるため、濃度過電圧が増加し燃料電池スタックFCSに関する電圧Vが低下してしまう。
そこで、実施形態の燃料電池システム1では、燃料電池スタックFCSに関する電圧Vが閾値Vth1以下になると、ファンFを積極的に駆動させて燃料電池システム1内を換気させている。これにより、燃料電池システム1内に外気を取り入れることができるとともに燃料電池スタックFCSから排出される空気を燃料電池システム1の外に排出させることができるため、燃料電池システム1内の酸素濃度の低下を抑制することができ、燃料電池スタックFCSに供給される空気の酸素濃度の低下を抑制することができる。また、燃料電池スタックFCSに関する電圧Vが閾値Vth1以下になっていない場合、通常モードにより燃料電池スタックFCSの温度Tfcsに応じてファンFの動作を制御することができるため、または、通常モードにより補機の温度に応じてファンF´の動作を制御することができるため、燃料電池スタックFCSの温度Tfcsまたは補機の温度を定格温度の範囲内に調整することができ、燃料電池スタックFCSの発電を安定させることができる。
また、一般に、燃料電池システム1内の酸素濃度が低くなると、各燃料電池セルCのそれぞれの電圧V1~Vnも低くなる。そのため、実施形態の燃料電池システム1のように、各燃料電池セルCの電圧V1~Vnの平均値を燃料電池スタックFCSに関する電圧Vとすることで、電圧Vが閾値Vth1より大きい場合に、すなわち、各燃料電池セルCのそれぞれの電圧V1~Vnが比較的低くない場合に燃料電池システム1内の換気が積極的に行われないようにすることができる。これにより、燃料電池システム1内の酸素濃度の低下以外の要因で燃料電池スタックFCSの電圧が低下する場合に燃料電池システム1内の換気が行われることを抑制することができる。すなわち、燃料電池システム1内の換気が不必要に行われることが抑制されるため、燃料電池スタックFCSの発電をさらに安定させることができる。
また、各燃料電池セルCの電圧V1~Vnの平均値を燃料電池スタックFCSに関する電圧Vとする場合では、燃料電池セルCの個数が変化し燃料電池スタックFCS全体の電圧Vfcsが変化しても、閾値Vth1や閾値Vth2を大きく変更させる必要がないため、例えば燃料電池スタックFCSを構成するセル枚数を増減させる場合でも、柔軟に対応可能である。このように、燃料電池システム1の汎用性を向上させることができる。
<燃料電池スタックFCSの排気口またはファンFの配置例について>
ここで、図4は、燃料電池スタックFCSの排気口またはファンFの配置例を示す図である。なお、図4(a)~図4(d)は、エアコンプレッサACPの吸気口、燃料電池スタックFCSの排気口、ファンF、及び燃料電池システム1の筐体に設けられる開口部のそれぞれの配置例を示している。また、図4(a)~図4(d)に示す破線は、ファンFに引き込まれる空気の流れを示し、図4(a)~図4(d)に示す一点鎖線は、ファンFから押し出される空気の流れを示している。また、ファンFに引き込まれる空気の流れは指向性が比較的低く、ファンFから送り出される空気の流れは指向性が比較的高いものとする。
図4(a)に示す配置例では、エアコンプレッサACPの吸気口、燃料電池スタックFCSの排気口、ファンF、燃料電池システム1の筐体に設けられる開口部の順に並んで配置されている。この場合、排気口から排出される空気は、ファンFに引き込まれる空気の流れに乗ってファンFから送り出され、開口部を介して燃料電池システム1の外へ排出される。また、図4(a)に示す配置例では、排気口が吸気口に対してファンFがつくる気流の風下に配置されているため、排気口から排出される空気が吸気口に吸い込まれることを抑制することができる。
図4(b)に示す配置例では、エアコンプレッサACPの吸気口、ファンF、燃料電池スタックFCSの排気口、燃料電池システム1の筐体に設けられる開口部の順に並んで配置されている。この場合、排気口から排出される空気は、ファンFから押し出される空気に乗って開口部を介して燃料電池システム1の外へ排出される。また、図4(b)に示す配置例では、排気口が吸気口に対してファンFがつくる気流の風下に配置されているため、排気口から排出される空気が吸気口に吸い込まれることを抑制することができる。
図4(c)に示す配置例では、エアコンプレッサACPの吸気口、ファンF、燃料電池システム1の筐体に設けられる開口部、燃料電池スタックFCSの排気口の順に並んで配置されている。この場合、排気口から排出される空気は、燃料電池システム1の外において排出された後、ファンFから開口部を介して押し出される空気に乗って燃料電池システム1から離れていく。また、図4(c)に示す配置例では、排気口が吸気口に対してファンFがつくる気流の風下に配置されているため、排気口から排出される空気が吸気口に吸い込まれることを抑制することができる。
図4(d)に示す配置例では、エアコンプレッサACPの吸気口、燃料電池スタックFCSの排気口、燃料電池システム1の筐体に設けられる開口部、ファンFの順に並んで配置されている。この場合、排気口から排出される空気は、ファンFに引き込まれる空気に乗って、開口部を介して燃料電池システム1の外へ排出される。また、図4(d)に示す配置例では、排気口が吸気口に対してファンFがつくる気流の風下に配置されているため、排気口から排出される空気が吸気口に吸い込まれることを抑制することができる。
図4(a)~図4(d)に示す配置例によれば、吸気口に対してファンFがつくる気流の風下に排気口を配置しているため、排気口から排出される空気がエアコンプレッサACPの吸気口を介して燃料電池スタックFCSに供給されることを抑制することができるため、燃料電池スタックFCSに供給される空気の酸素濃度の低下が抑制され、燃料電池システム1内の酸素濃度の低下をさらに抑制することができる。
また、排気口から排出される空気をファンFに引き込まれる空気に乗せて燃料電池システム1の外へ排出させる場合、ファンFに引き込まれる空気の流れは指向性が比較的低いため、燃料電池システム1内のレイアウトに制約がない場合、排気口をできるだけファンFに近い位置に配置することが望ましい。これにより、排気口から排出される空気を燃料電池システム1の外に効率よく排出することができる。
なお、本発明は、以上の実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。
1 燃料電池システム
2 記憶部
3 制御部
Ve 車両
Lo 負荷
Sg 定置式発電機
FCS 燃料電池スタック
Tk 燃料タンク
SV 主止弁
INJ インジェクタ
GLS 気液分離機
HP 循環ポンプ
EDV 排気排水弁
DIL 希釈器
ACP エアコンプレッサ
ARV エア調圧弁
ASV エアシャット弁
R ラジエタ
F ファン
WP ウォータポンプ
IC インタークーラ
CNV DCDCコンバータ
B 蓄電装置
Sv 電圧センサ
Si 電流センサ
St 温度センサ

Claims (4)

  1. 複数の燃料電池セルを積層させて構成される燃料電池スタックと前記燃料電池スタックを発電させるための補機とを備える燃料電池システムであって、
    前記燃料電池スタックに関する電圧を検出する電圧検出部と、
    前記燃料電池システム内を換気する換気部と、
    通常モードにおいて前記燃料電池スタックまたは前記補機の温度に応じて前記換気部の動作を制御し、換気モードにおいて前記換気部を駆動させる制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記燃料電池スタックに関する電圧が第1閾値以下になると、前記通常モードから前記換気モードに遷移させる
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記通常モードから前記換気モードに遷移させてから所定の駆動時間が経過するまで前記換気部を駆動させた後、前記燃料電池スタックに関する電圧が前記第1閾値より大きい第2閾値以上になると、前記換気モードから前記通常モードに遷移させる
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
    前記電圧検出部は、前記複数の燃料電池セルのそれぞれの電圧を検出し、
    前記制御部は、前記電圧検出部により検出される各電圧の平均値を前記燃料電池スタックに関する電圧とする
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
    前記換気部は、前記燃料電池スタックの発熱により温められた冷媒を空気と熱交換させるラジエタの放熱量を上昇させるファンであり、
    前記燃料電池スタックから空気が排出される排気口は、前記燃料電池スタックの吸気口に対して前記換気部がつくる気流の風下に配置されている
    ことを特徴とする燃料電池システム。
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