JP2024025872A - 飛行制御システム、サーバ、飛行制御方法、及び飛行制御プログラム - Google Patents

飛行制御システム、サーバ、飛行制御方法、及び飛行制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ドローンの衝突や給電ケーブルの絡みを防止可能な飛行方法を提供する。【解決手段】地上側から供給される給電ケーブル4aに接続された電気駆動式のドローン3の飛行制御に関する飛行制御システムにおいて、複数のドローン3を、駐機場800(出発地)からそれぞれ対応する目的地まで飛行させる場合の各飛行距離を取得する第1取得手段111と、第1取得手段111により取得された各飛行距離に基づき各ドローン3の飛行方法を決定する決定手段112と、決定手段112により決定された飛行方法に従って各ドローン3を飛行させる第1制御手段113と、ドローン3の飛行速度に対応する速度で給電ケーブル4aの送り受けを行わせる第2制御手段116と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ドローンなどの飛翔体の飛行方法を制御する飛行制御システム、サーバ、飛行制御方法、及び、飛行制御プログラムに関する。
従来から、ドローンなどの飛翔体を利用して各種の作業が実施又は提案されている。
例えば、災害時における災害状況の把握、被災規模の測量、被災者に対する救援物資の提供、地上局の代替などのため、被災地までドローンを飛行させ、空撮、救援物資の運搬、無線中継(電波の送受信)などの救済活動が行われている。
ところで、環境問題等の観点から、近年、電気駆動式のドローンが提案されている。
この種のドローンは、ドローン本体に搭載したバッテリーから供給される電力によって駆動(飛行)が行われるため、一般的な飛行可能時間は短い。
例えば、一般には10~20分程度であり、大容量バッテリ-を搭載しても最大30分程度であることが知られており、飛行可能時間の長時間化が課題となっている。
そこで、例えば、特許文献1には、作業用無人飛行機と給電用無人飛行機とを電気ケーブルで連繋し、給電用無人飛行機に搭載されたバッテリーから電気ケーブルを介して作業用無人飛行機に駆動電力を供給する複数機連繋方式が記載されている。
複数連繋方式によれば、作業用無人飛行機にバッテリーを搭載する必要がなくなり、重量を軽くできるので飛行可能時間を長くできる、とされている。
特許第6830187号
しかしながら、複数連繋方式において、給電用無人飛行機にはバッテリーを搭載する必要があるため、給電用無人飛行機の重量を軽くすることはできない。
また、給電用無人飛行機では、自機だけでなく、他機である作業用無人飛行機を飛行させるための余分なバッテリー容量が必要になる。
給電用無人飛行機のバッテリー容量を大きくしたとしても、さらに重量が嵩むため、想定以上に飛行可能時間を長くすることはできない。
複数連繋方式では、作業用無人飛行機と給電用無人飛行機とを共に飛行させる関係上、その飛行可能時間は、給電用無人飛行機の飛行可能時間を長くできなければ長時間化できない。
特許文献1には、2機(複数台)の給電用無人飛行機を用いた例が示されているが、仮に給電用無人飛行機の台数を複数にしたとしても、上述の理由から給電用無人飛行機の飛行可能時間を長くできない以上、課題を解決することはできない。
また、電気ケーブルを用いて無人飛行機に給電を行う場合、電気ケーブルが絡まり易い。
例えば、特許文献1に記載の複数連繋方式だと、ケーブルが短いと無人飛行機同士が接近し過ぎて衝突が発生し易く、他方、ケーブルが長いと絡まりが発生し易い。
その結果、無人飛行機が墜落するなど、事故が発生し易い別の問題もあった。
本発明は、以上のような従来の技術が有する課題を解決するために提案されたものであり、電気駆動式の飛翔体に対し地上からの給電ケーブルを接続して駆動電力を供給し、さらに、複数の飛翔体の飛行方法について特徴的な飛行制御を行う飛行制御システム、サーバ、飛行制御方法、及び飛行制御プログラムの提供を目的とする。
上記課題に鑑み、本発明の一態様に係る飛行制御システムは、地上側から供給される給電ケーブルに接続された電気駆動式の飛翔体の飛行制御に関する飛行制御システムにおいて、複数の飛翔体を、出発地からそれぞれの目的地まで飛行させる場合の各飛行距離を取得する第1取得手段と、前記第1取得手段により取得された各飛行距離に基づき各飛翔体の飛行方法を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された飛行方法に従って各飛翔体を飛行させる第1制御手段と、飛翔体の飛行速度に対応する速度で前記給電ケーブルの送り受けを行わせる第2制御手段と、を備えるようにしている。
また、本発明の他の一態様に係るサーバは、地上側から供給される給電ケーブルに接続された電気駆動式の飛翔体の飛行制御を行うサーバにおいて、複数の飛翔体を、出発地からそれぞれの目的地まで飛行させる場合の各飛行距離を取得する第1取得手段と、前記第1取得手段により取得された各飛行距離に基づき各飛翔体の飛行方法を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された飛行方法に従って各飛翔体を飛行させる第1制御手段と、飛翔体の飛行速度に対応する速度で前記給電ケーブルの送り受けを行わせる第2制御手段と、を備えるようにしている。
また、本発明の他の一態様に係る飛行制御方法は、地上側から供給される給電ケーブルに接続された複数の電気駆動式の飛翔体の飛行制御に関する飛行制御方法において、複数の飛翔体を、出発地からそれぞれの目的地まで飛行させる場合の各飛翔体の飛行距離を取得する第1ステップと、前記第1ステップにより取得された各飛行距離に基づき各飛翔体の飛行方法を決定する第2ステップと、前記第2ステップにより決定された飛行方法に従って各飛翔体を飛行させる第3ステップと、前記各飛翔体の飛行速度に対応する速度で各飛翔体に接続された給電ケーブルの送り受けを行わせる第4ステップと、を有するようにしてある。
また、本発明の他の一態様に係る飛行制御プログラムは、地上側から供給される給電ケーブルに接続された電気駆動式の飛翔体の飛行制御を行うコンピュータを、複数の飛翔体を、出発地からそれぞれの目的地まで飛行させる場合の各飛行距離を取得する第1取得手段、前記第1取得手段により取得された各飛行距離に基づき各飛翔体の飛行方法を決定する決定手段、前記決定手段により決定された飛行方法に従って各飛翔体を飛行させる第1制御手段、飛翔体の飛行速度に対応する速度で前記給電ケーブルの送り受けを行わせる第2制御手段、として機能させるようにしてある。
本発明によれば、飛翔体を長時間にわたり飛行させることができ、かつ、飛翔体同士が衝突したり給電ケーブルが絡まることを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る飛行制御システムの概略図である。 本実施形態に係るケーブルリール制御装置の外観図である。(a)は正面図、(b)は側面図である。 ドローンの外観図である。 ドローンのハードウェア構成図である。 2機のドローンと、2台のケーブルリール制御装置と、駐機場装置との構成を示す図である。 図5に示す各装置の接続系統を示す図である。 サーバのハードウェア構成図である。 サーバの機能ブロック図である。 本発明の第1~第5飛行方法の内容を示す図表である。 目的地の高度が異なる2機のドローンの出発時における飛行方法(第1飛行方法)を示す図である。 目的地の高度が異なる2機のドローンの出発時の飛行方法によって、ドローン同士が衝突する可能性があることを示す図である。 飛行高度が異なる2機のドローンの帰還時における飛行方法(第2飛行方法)を示す図である。 飛行高度が異なる2機のドローンの帰還時の飛行方法によって、ドローン同士が衝突する可能性があることを示す図である。 目的地の高度が同じである2機のドローンの出発時における飛行方法(第3飛行方法)を示す図である。 目的地の高度が同じである2機のドローンの出発時の飛行方法によって、ドローン同士が衝突する可能性があることを示す図である。 飛行高度が同じである2機のドローンの帰還時における飛行方法(第4飛行方法)を示す図である。 飛行高度が同じである2機のドローンの帰還時の飛行方法によって、ドローン同士が衝突する可能性があることを示す図である。 目的地の高度が異なる3機のドローンの出発時における飛行方法(第1飛行方法)を示す図である。 飛行高度が異なる3機のドローンの帰還時における飛行方法(第2飛行方法)を示す図である。 3つの目的地のうち一部の高度が同じである3機のドローンの出発時における飛行方法(第1飛行方法と第3飛行方法の組み合わせ)を示す第1図である。 3つの目的地のうち一部の高度が同じである3機のドローンの出発時における飛行方法(第1飛行方法と第3飛行方法の組み合わせ)を示す第2図である。 3つの目的地のうち一部の高度が同じである3機のドローンの出発時における飛行方法(第1飛行方法と第3飛行方法の組み合わせ)を示す第3図である。 3つの目的地のうち一部の高度が同じである3機のドローンの出発時における飛行方法(第1飛行方法と第3飛行方法の組み合わせ)を示す第4図である。 飛行高度の一部が同じである3機のドローンの帰還時における飛行方法(第2飛行方法と第4飛行方法の組み合わせ)を示す第1図である。 飛行高度の一部が同じである3機のドローンの帰還時における飛行方法(第2飛行方法と第4飛行方法の組み合わせ)を示す第2図である。 飛行高度の一部が同じである3機のドローンの帰還時における飛行方法(第2飛行方法と第4飛行方法の組み合わせ)を示す第3図である。 飛行高度の一部が同じである3機のドローンの帰還時における飛行方法(第2飛行方法と第4飛行方法の組み合わせ)を示す第4図である。 (a)はドローンAとドローンBとが東西方向に沿って5m離れていることを示す図であり、(b)はドローンAとドローンBとが垂直方向に4m離れていることを示す図である。 ドローンの出発時における第2制御手段の動作を示す図である。 ドローンの帰還時における第2制御手段の動作を示す図である。 出発に関する指示情報の一例である。 図31に示す指示情報に基づく情報の流れ及び各装置の動作を示すシーケンス図である。 (a)は飛行中のドローンの状況を示す図表であり、(b)は飛行中の移動に関する指示情報の一例である。 ホバリングに関する指示情報の一例である。 帰還に関する指示情報の一例である。 図35に示す指示情報に基づく情報の流れ及び各装置の動作を示すシーケンス図である。 本発明の飛行制御方法を示すフローチャートである。 飛行方法の決定手順を示すフローチャートである。 目的地の高度が異なる2機のドローンの出発時におけるL時飛行を示す第1図である。 目的地の高度が異なる2機のドローンの出発時におけるL時飛行を示す第2図である。 飛行高度が異なる2機のドローンの帰還時におけるL時飛行を示す第1図である。 飛行高度が異なる2機のドローンの帰還時におけるL時飛行を示す第2図である。 目的地の高度が同じである2機のドローンの出発時におけるL字飛行と第3飛行方法の組み合わせを示す図である。 目的地の高度が同じである2機のドローンの出発時のL時飛行によって、ドローン同士が衝突する可能性があることを示す図である。 飛行高度が同じである2機のドローンの帰還時におけるL字飛行と第4飛行方法の組み合わせを示す図である。 飛行高度が同じである2機のドローンの帰還時のL時飛行によって、ドローン同士が衝突する可能性があることを示す図である。 目的地の高度が異なる3機のドローンの出発時におけるL字飛行と第1飛行方法の組み合わせを示す図である。 飛行高度が異なる3機のドローンの帰還時におけるL字飛行と第2飛行方法の組み合わせを示す図である。 3つの目的地のうち一部の高度が同じである3機のドローンの出発時におけるL字飛行の一例を示す図である。 飛行高度の一部が同じである3機のドローンの帰還時におけるL字飛行の一例を示す図である。 (a)は上方視・飛行ルートが一致する場合を示す図であり、(b)は上方視・飛行ルートが一致しない場合を示す図である。 (a)は上方視・飛行ルートが交差する場合を示す図であり、(b)は上方視・飛行ルートが交差しない場合を示す図である。 サーバの他の機能ブロック図である。
本発明の飛行制御システム、及び、サーバ1の好ましい実施形態について説明する。
図1は、ドローン3などの飛翔体に関する飛行制御システムの構成図である。
図1に示すように、本実施形態の飛行制御システムは、ドローン3、サーバ1、入力端末900、駐機場800に設けられている駐機場装置801、及び、リール回転装置21、給電装置22、ケーブルリール23などにより構成されるケーブルリール制御装置2などにより構成される。
ネットワーク700は、インターネットなどの通信網である。
ケーブル4は、給電ケーブル4aと、光ケーブルなどの通信ケーブル4bとが内包されたものを用いる。
各構成要素は、ネットワーク700やケーブル4を介して接続されている。
例えば、ドローン3は、駐機場800に設けられているケーブルリール制御装置2とケーブル4を介して接続される。
このため、ドローン3は、給電装置22から供給される電力をケーブル4を介して常に受け取ることができることから、駐機場800からのケーブル4の長さの範囲内に限り飛行を続けることができる。
これにより、バッテリー容量や重量の影響を受けて短時間の飛行しかできなかった従来の課題を解決できる。
ケーブルリール制御装置2は、駐機場装置801とドローン3との間に配され、各装置とはケーブル4を介して接続されている。
また、駐機場装置801とサーバ1とは、ネットワーク700を介して接続されている。
このため、サーバ1とドローン3とは、ネットワーク700、駐機場装置801、ケーブルリール制御装置2、及び、ケーブル4を介して通信を行うことができる。
図2は、ケーブルリール制御装置2の外観図である。(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
同図に示すように、ケーブルリール制御装置2は、駐機場800の例えば地上に設置され、リール回転装置21及び給電装置22が収納されたユニット20、ケーブルリール23、支柱24、案内筒25、案内筒口26、案内口27などにより構成される。
給電装置22は、ケーブル4が接続されており、このケーブル4に内包される給電ケーブル4aを介してドローン3に駆動電力を供給する。
ケーブルリール23は、ケーブル4が巻回されており、一方向に回転(例えば右回転)させるとケーブル4が送り出され、他方向に回転(例えば左回転)させるとケーブル4が巻き取られる。
つまり、ケーブルリール23が一方向に回転することによって、ケーブル4の「送り」が行われ、ケーブルリール23が他方向に回転することによって、ケーブル4の「受け」が行われる。
ケーブルリール23は、リールの大きさ(径)やケーブル4の太さによって巻き取り可能なケーブル長が定まっている。
この観点から、例えば、1km用、5km用、10km用のケーブルリール23がある。
ケーブルリール23は、これに限らず、例えば、1km未満や10km超のものを用いることもできる。
リール回転装置21は、ケーブルリール23を自動的に回転させるためのモーターである。
リール回転装置21によれば、ケーブル4の送り出しや巻き取りを人手を介さず機械的に行うことができる。
具体的には、リール回転装置21は、サーバ1からの指示に基づき、ケーブルリール23の回転方向や回転速度を調整(変更)することができる。
例えば、ケーブルリール制御装置2が、サーバ1から「送り出しを示す情報」を含む指示情報を受信した場合、リール回転装置21は、ケーブルリール23を右回転させてケーブル4を送り出し、「巻き取りを示す情報」を含む指示情報を受信した場合、リール回転装置21は、ケーブルリール23を左回転させてケーブル4を巻き取る。
ケーブル4には、一定間隔(例えば1mごと)でマーカーが付され、ケーブルリール制御装置2において、このマーカーを読み取るセンサー(光学センサーなど)を備えている。
このため、ケーブルリール制御装置2は、マーカーの読み取り回数に基づいて、送り出されているケーブル4の長さを認識することができる。
また、ケーブルリール制御装置2は、マーカー間の読み取り時間を計測し、当該計測結果に基づいてケーブル4の送り出し速度や巻き取り速度を調整(変更)することができる。
例えば、ケーブルリール制御装置2は、サーバ1からケーブル送り速度を示す情報を含む指示情報を受信した場合、リール回転装置21に、ケーブルリール23の右回転速度を調整させてケーブル4の送り出し速度を制御したり、ケーブル巻き取り速度を示す情報を含む指示情報を受信した場合、リール回転装置21に、ケーブルリール23の左回転速度を調整させてケーブル4の巻き取り速度を制御する。
なお、ケーブル4は、給電ケーブル4aだけで構成してもよい。
その場合、サーバ1とドローン3とは、独立して無線通信又は有線通信を行うこともできる。
ケーブルリール制御装置2は、支柱24と、支柱24の上部に突出させた空洞筒状の案内筒25を設けている。
ケーブルリール23の上方には案内口27を設けている。
これにより、ケーブルリール23に巻回されたケーブル4は、案内口27及び案内筒25(案内筒25の出口である案内筒口26)を通してドローン3と接続される。
例えば、図2(b)下図に示すように、ドローン3が地上で駐機しているときは、案内筒口26から排出されたケーブル4が下方に垂れているが、図2(b)上図に示すように、ドローン3が飛行しているときは、案内筒口26から排出されたケーブル4がドローン3から引っ張られる結果、大きなたるみは生じない。
なお、案内筒25の代わりに、滑車やガイドリングを介して各ケーブル4を案内することもできる。
例えば、滑車の場合、ドローン3の台数分を用意して、各ケーブル4をそれぞれ流動させる。
ガイドリングの場合、1つのリング内に複数のケーブル4を通過させて流動させることができる。
ドローン3は、本発明の電気駆動式の飛翔体の一例であり、指示に基づいて各種作業を行う。
このため、ドローン3は、複合用途型ドローン(マルチロールドローン)を使用することが好ましい。
「各種作業」は、例えば、物流(配達)、点検(対象エリアの撮影、太陽光パネルの撮影等)、害獣対策(害獣への威嚇等)、老人・子ども・空き家・別荘・テーマパークの見守り(上空からの撮影等)、農作業(上空からの種まき・水やり等)、被災地の上空での空撮や無線中継がある。
図3は、ドローン3の外観図である。
図4は、ドローン3のハードウエア構成図である。
図3及び図4に示すように、ドローン3は、制御部30、モータ31、ロータ32、通信部33、撮影部34、測位部35、高度センサー36、無線中継部37、方位センサー38、ケーブル接続部3X、及び、電力供給部39を備える。
モータ31は、電力供給部39を介して給電装置22から供給される電力により回転軸を回転駆動させる部品である。
この回転軸にはロータ32が接続されているため、モータ31を駆動させることでロータ32が回転する。
ロータ32は、回転翼(プロペラ)であり、回転することでドローン3に揚力と推進力とを付与する。
本実施形態のドローン3は、4個のモータ31と、各モータ31により独立して駆動可能な4個のロータ32とが設けられている。
各モータ31(各ロータ32)は回転数を変動させる制御ができる。
これにより、ドローン3を所定の方向に飛行させることができる。
例えば、4つのモータ31(ロータ32)の回転数を相対的に高くすることでドローン3を上昇させることができ、4つのモータ31(ロータ32)の回転数を相対的に低くすることでドローン3を下降させることができる。
また、所定方向のモータ31(ロータ32)を相対的に高く回転させることで、ドローン3を、所定方向と逆方向に向けて飛行させることができる。
このため、所定方向のモータ31(ロータ32)の回転数を変動させることで飛行速度を調整することができる。
通信部33は、サーバ1との間で通信を行う。
具体的には、通信部33は、ケーブル接続部3Xに接続された通信ケーブル4bを介してケーブルリール制御装置2と通信することができる。
ケーブルリール制御装置2は、駐機場装置801及びネットワーク700を介してサーバ1と通信可能に接続されている。
このため、ドローン3は、サーバ1側から送信された指示情報や飛行命令を、ネットワーク700、駐機場装置801、通信ケーブル4b、及び、通信部33を介して受信することができる。
撮影部34は、動画又は静止画を撮影可能なカメラである。
撮影部34は、例えば、目的地を上空から撮影することができる。
撮影部34により撮影された撮影データは、サーバ1に送信され、サーバ1から指定先(例えば、入力端末900)に送信することができる。
測位部35は、例えば、GPSを含むGNSS(global navigation satellite system)などの測位手段であり、ドローン3の現在の位置情報(住所や緯度・経度)を取得する。
高度センサー36は、ドローン3の現在の高度情報(標高)を取得する。
高度センサー36は、気圧センサーやGPSセンサーなどにより構成することができる。
方位センサー38は、ドローン3の方位を検知するセンサーであり、例えば、磁気センサーにより構成される。
無線中継部37は、アンテナにより構成されており、災害時等の臨時基地局として機能する。
無線中継部37は、例えば、地上に配された車両基地局との間で電波の送受信を行う。車両基地局は、携帯基地局と接続可能である。
このため、無線中継部37は、どこかの携帯基地局が被災により機能しなくなった場合に、代替基地局として機能させることができる。
電力供給部39は、ケーブル接続部3Xを介して給電ケーブル4aと接続されている。
給電ケーブル4aは、地上の給電装置22に接続されている。
これにより、電力供給部39は、給電ケーブル4aを介して給電装置22から受け取った電力をドローン3に供給することができる。
ケーブル接続部3Xは、例えば、入力端末900の操作によりケーブル4を外したり、ケーブル4やドローン本体に一定値以上の圧力が加わった場合に自然にケーブル4が外れる着脱機構を備えている。
このため、ケーブル4同士が絡んだり他の障害物と絡むなどした場合には、操作又は自然にケーブル4がケーブル接続部3Xから外れるようになっている。
これにより、ケーブル4が絡むことでドローン3がバランスを崩して墜落するなどの事故を防ぐことができる。
このほか、ドローン3に、荷物保持部を備えることもできる。
これにより、物流(配達)の依頼を受けた場合に、配達する物品を積載する。
また、ドローン3に、バッテリーを備えることもできる。
これにより、例えば、ケーブル4が切断された場合や、ケーブル接続部3Xから外れた場合など、給電ケーブル4aを介して電力の供給を受けることができなくなったときに効果を発揮する。
バッテリーは、例えば、災害時の飛行途中にケーブル4を外してより遠くまで飛行させる(物流や無線中継を広範に行う)ことを予定する場合は、比較的大容量のバッテリーを搭載した方が好ましく、絡みの発生など緊急避難的にケーブル4を外すことを想定する場合は、駐機場800までの飛行(帰還)ができるように必要最小容量のバッテリーを搭載することが好ましい。
制御部30は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより各部を制御する。
例えば、制御部30は、サーバ1側から飛行命令を受信した場合、飛行命令に含まれる目的地の位置情報(例えば緯度・経度)及び高度情報、飛行速度に基づいて、各モータ31を駆動して各ロータ32の回転を制御する。
これにより、ドローン3を、駐機場800から出発(離陸)して目的地まで飛行させたり、目的地から駐機場800に帰還させることができる。
なお、ドローン3の出発や帰還は、基準点Kを介して段階的に行わせることができる。
例えば、出発時にはドローン3を基準点Kの高さまで離陸させた後、目的地に向かわせたり、帰還時にはドローン3を基準点Kの近くまで飛行させた後、駐機スペースに着陸させることができる。
また、指示情報に方位情報を含めることで、ドローン3を特定の方位に向けて飛行させることができる。
図5は、駐機場800に設置されてある駐機場装置801及びケーブルリール制御装置2の概略構成を示す図である。
同図に示すように、駐機場800には通常2機のドローン3(3a、3b)が駐機されており、基準点Kの周囲の地上に配されているものとする。
説明の便宜上、以下、ドローン3aをドローンAと称し、ドローン3bをドローンBと称し、ドローン3aとケーブル4を介して接続されているケーブルリール制御装置2aをケーブルリール制御装置Aと称し、ドローン3bとケーブル4を介してて接続されているケーブルリール制御装置2bをケーブルリール制御装置Bと称し、ドローンA,Bが駐機されている駐機場800を駐機場Aと称する場合もある。
このように、飛行制御システムは、一つの駐機場800に複数のドローン3a、3bを待機しておき、ケーブルリール制御装置2を介した飛行命令により、各ドローン3a、3bに目的地(例えば被災地)まで飛行させ、当該目的地の上空で目的の作業(例えば空撮や無線中継など)を実施させるようにしている。
このため、駐機場800には、待機しているドローン3の台数に応じた数のケーブルリール制御装置2a,2bが設けられる。
各ケーブルリール制御装置2a、2bは、1台の駐機場装置801に集約的に接続される。
図6は、駐機場装置801のハードウェア構成図である。
同図に示すように、駐機場装置801は、通信部802と制御部803とを備える。
通信部802は、ネットワーク700を介してサーバ1と接続される一方、ケーブル4(通信ケーブル4b)を介して各ケーブルリール制御装置2と接続される。
このため、駐機場装置801は、通信部802を介してサーバ1や各ケーブルリール制御装置2と情報通信を行う。
具体的には、サーバ1から指示情報を受信すると、制御部803は、当該指示情報を、対応するケーブルリール制御装置2に送信する。
例えば、駐機場Aの駐機場装置801は、ドローン3aやケーブルリール制御装置2aに対する指示情報を受信した場合は、当該指示情報をケーブルリール制御装置2aに送信する。
ケーブルリール制御装置2aは、受信した指示情報に基づき飛行命令をドローンAに対して行う。
また、駐機場Aの駐機場装置801は、ドローン3bやケーブルリール制御装置2bに対する指示情報を受信した場合は、当該指示情報をケーブルリール制御装置2bに送信する。
ケーブルリール制御装置2bは、受信した指示情報に基づき飛行命令をドローンBに対して行う。
駐機場800は、例えば、全国に多数(例えば6000以上)配置されたサービスステーションに設置することを想定しているが、これに限らず、少なくともドローン3を駐機できる場所であればよい。
駐機場800をサービスステーションの屋上に設けることもできる。
本実施形態の「サービスステーション」は、ドローン3や電気自動車の充電、点検・修理などのメンテナンスサービスが提供できる施設を想定している。
各駐機場800には、複数のドローン3が駐機されており、指示があるまで、地上で待機している。
図7は、サーバ1のハードウェア構成図である。
図7に示すように、サーバ1は、制御部101、RAM102、ROM103、記憶部104、入力装置105、表示装置106、通信IF107によって構成される。
これらの構成要素はシステムバスで接続され、システムバスを介してデータのやり取りが行われる。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)や中央処理装置とも呼ばれ、コンピュータの中心的な処理を行う部位であり、各装置の制御やデータの計算や加工を行う。RAM(Random Access Memory)102は、メモリ装置の一種で、データの消去や書き換えが可能なものである。ROM(Read Only Memory)103は、半導体などを用いたメモリ装置の一種で、データ書き込みは製造時1回のみで、利用時には記録されたデータの読み出しのみできるものである。記憶部104は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)からなる情報の記憶手段である。入力装置105は、ユーザがコンピュータに対して操作指示を行うため、あるいは、文字等を入力するために使用され、具体的には、キーボード、マウス等で構成される。表示装置106は、例えば液晶ディスプレイ等で構成される表示部である。通信IF(Interface)107は、所定の通信規格に従って他の装置と通信するための装置であり、例えばNIC(Network Interface Card)を含む。
入力装置105及び表示装置106は必須の構成要素ではない。
入力端末900は、図7に示すサーバ1の構成と同様のハードウェア構成を有する。
入力端末900は、管理者の操作に応じ指示情報を入力する。
例えば、目的地の上空で空撮を行うことを指示する場合には、目的が空撮であること示す情報や、目的地の位置情報・高度を入力する。
また、目的地の上空で無線中継を行うことを指示する場合には、目的が無線中継であることを示す情報や、目的地の位置情報・高度を入力する。
また、また、目的地の上空でホバリングすることを指示する場合には、飛行速度がゼロであることを示す情報や、目的地の位置情報・高度を入力する。
位置情報や高度は、地図上の場所を指定することで、属性情報として紐付けられている、その場所の位置情報や高度を自動的に入力するようにしてもよい。
図8は、飛行制御システムにおけるサーバ1の機能構成図である。
同図に示すように、サーバ1の制御部101は、第1取得手段111、決定手段112、第1制御手段113、第2取得手段114、算出手段115、及び、第2制御手段116を備えている。
なお、前提として、サーバ1は、目的や目的地の位置情報及び高度などが含まれる指示情報を入力し記憶しているものとする。
例えば、入力端末900における入力操作により入力された指示情報をサーバ1がネットワーク700を介して受信(入力)し、記憶部104に記憶しているものとする。
また、サーバ1は、各駐機場800の位置情報・高度を記憶部104に記憶したり、指示情報に含めてもよい。
第1取得手段111は、複数のドローン3を、駐機場800(出発地)からそれぞれ対応する目的地まで飛行させる場合の各ドローン3の飛行距離を取得する。
図31は、出発に関する指示情報の一例である。
サーバ1は、この指示情報を入力端末900から受信した場合、第1取得手段111は「駐機場位置」に示される位置情報と、各「目的地」に示される位置情報に基づき、駐機場Aから各目的地までの飛行距離をそれぞれ算出する。
指示A1に関し、「A区○-○」から「A区1-1-1」までの飛行距離を算出し、指示Bに関し、「A区○-○」から「A区1-2-1」までの飛行距離を算出する。
詳細には、A区○-○、A区1-1-1、A区1-2-1の緯度・経度及び高度を特定し、垂直方向の飛行距離である「高度」と、水平方向の飛行距離である「水平距離」(単に「距離」ともいう)を算出する。
例えば、図31の「距離」及び「高度」は、第1取得手段111により、駐機場Aから目的地(A区1-1-1)までの飛行距離として、距離:200m及び高度:100mが算出され、駐機場Aから目的地(A区1-2-1)までの飛行距離として、距離:400m及び高度:50mが算出された算出結果を取得したものである。
第1取得手段111は、これに限らず、入力端末900を介して入力された指示情報に含まれる各ドローン3の飛行距離を取得することもできる。
決定手段112は、第1取得手段111により取得された各飛行距離に基づき各ドローン3の飛行方法を決定する。
第1制御手段113は、決定手段112により決定された飛行方法に従って各ドローン3を飛行させる。
図9は、決定手段112により決定される飛行方法の内訳を示す図表である。
同図に示すように、飛行方法として第1~第5飛行方法がある。
第1飛行方法は、各ドローン3を出発地から各目的地まで飛行させる場合の飛行方法であり、第1取得手段111により取得された各飛行距離のうち垂直方向の飛行距離が長いドローン3を当該飛行距離が短いドローン3よりも早い順番で飛行させる飛行方法である。
第2飛行方法は、飛行中の各ドローン3を出発地まで飛行させる場合の飛行方法(帰還時の飛行方法)であり、第1取得手段111により取得された各飛行距離のうち垂直方向の飛行距離が短いドローン3を当該飛行距離が長いドローン3よりも早い順番で飛行させる飛行方法である。
第3飛行方法は、各ドローン3を出発地から各目的地まで飛行させる場合の飛行方法であり、第1取得手段111により取得された各飛行距離のうち垂直方向の飛行距離が同じ場合、第1取得手段111により取得された各飛行距離のうち水平方向の飛行距離が長いドローン3を当該飛行距離が短いドローン3よりも早い順番で飛行させる飛行方法である。
なお、水平方向の飛行距離、すなわち、高度が「同じ」は、「ほぼ同じ」高度を含む概念を便宜上「同じ」と表現しただけであり、例えば、ドローン3の高さ程度の誤差を含む。
第4飛行方法は、飛行中の各ドローン3を出発地まで飛行させる場合の飛行方法(帰還時の飛行方法)であり、第1取得手段111により取得された各飛行距離のうち垂直方向の飛行距離が同じ場合、第1取得手段111により取得された各飛行距離のうち水平方向の飛行距離が短いドローン3を当該飛行距離が長い飛翔体よりも早い順番で飛行させる飛行方法である。
第5飛行方法は、ドローン3間の高度差や距離差が特定値未満の場合に、高度差と距離差が特定値以上になるように飛行させる飛行方法である。
(第1飛行方法)
第1飛行方法は、目的地の高度が高いドローン3を早く離陸させ、目的地まで早く飛行させる飛行方法である。
つまり、目的地の高度(垂直方向の距離)が高い(長い)順に出発(離陸)させる飛行方法である(図9参照)。
図10は、目的地の高度が異なる2機のドローン3の出発時における第1飛行方法を示す図である。
図10(a)は、出発前の状態を示す図であり、図10(b)は目的地の高度の高いドローンBが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図10(c)は目的地の高度が低いドローンAが2番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、第1飛行方法に従って各ドローン3を出発させた場合、ドローンAとドローンBとが飛行途中で衝突することはない。
他方、図11は、目的地の高度が異なる2機の出発地のドローン3が衝突する可能性のある飛行方法を示す図である。
図11(a)は、出発前の状態を示す図であり、図11(b)は目的地の高度の低いドローンAが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図11(c)は目的地の高度が高いドローンBが2番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、目的地の高度の低いドローンAを1番目に飛行させた場合、ドローンAの飛行ルートとドローンBの飛行ルートが上方視一致したり交差する場合には、2番目に出発したドローンBが、既に目的地に到達しているドローンAと衝突する可能性がある。
これに対し、第1飛行方法に基づく飛行制御は、目的地の高度の高いドローン3を優先して飛行を開始させるため、各ドローン3の飛行ルートが一致したり交差する場合であっても、ドローン3同士が衝突することはない。
(第2飛行方法)
第2飛行方法は、飛行高度(垂直方向の距離)が低い(短い)ドローン3を早く出発地まで飛行(帰還)させる飛行方法である。
つまり、飛行高度が低い順に帰還(着陸)させる飛行方法である(図9参照)。
図12は、飛行高度が異なる2機のドローン3の帰還時における第2飛行方法を示す図である。
図12(a)は、各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中の状態を示す図であり、図12(b)は飛行高度の低いドローンAが1番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図12(c)は飛行高度の高いドローンBが2番目に出発地まで飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、第2飛行方法に従って各ドローン3を帰還させることで、ドローンAとドローンBとが飛行途中で衝突することはない。
他方、図13は、飛行高度が異なる2機の帰還時のドローン3が衝突する可能性のある飛行方法を示す図である。
図13(a)は、各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中であることを示す図であり、図13(b)は高度の高いドローンBが1番目に出発地に向かって飛行した後を示す図であ。
これらの図に示すように、ドローンAとドローンBの飛行ルートが一致したり交差する場合には、ドローンBが、飛行中のドローンAと衝突する可能性がある。
これに対し、第2飛行方法に基づく飛行制御は、高度の低いドローン3を優先して帰還させるため、各ドローン3の飛行ルートが一致したり交差する場合であっても、ドローン3同士が衝突することはない。
(第3飛行方法)
第3飛行方法は、目的地の高度が同じ場合、目的地までの距離が長いドローン3を早く離陸させ、目的地まで早く飛行させる飛行方法である(図9参照)。
図14は、目的地の高度が同じである2機のドローン3の出発時における第3飛行方法を示す図である。
図14(a)は、出発前の状態を示す図であり、図14(b)は目的地までの距離が長いドローンBが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図14(c)は目的地までの距離が短いドローンAが2番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、第3飛行方法に従って各ドローン3を出発させた場合、ドローンAとドローンBとが飛行途中で衝突することはない。
他方、図15は、目的地の高度が同じである2機の出発時のドローン3が衝突する可能性のある飛行方法を示す図である。
図15(a)は、出発前の状態を示す図であり、図15(b)は目的地までの距離が短いドローンAが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図15(c)は目的地までの距離が長いドローンBが2番目に離陸して目的地に向かって飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、目的地までの距離が短いドローンAを1番目に飛行させた場合、ドローンAの飛行ルートとドローンBの飛行ルートが上方視一致したり交差する場合には、2番目に出発したドローンBが、既に目的地に到達して飛行中のドローンAと衝突する可能性がある。
これに対し、第3飛行方法に基づく飛行制御は、距離の長いドローン3を優先して飛行を開始させるため、各ドローン3の飛行ルートが一致したり交差する場合であっても、ドローン3同士が衝突することはない。
(第4飛行方法)
第4飛行方法は、飛行高度が同じ場合、出発地までの距離が短いドローン3を早く帰還させる飛行方法である(図9参照)。
図16は、飛行高度が同じである2機のドローン3の帰還時における第4飛行方法を示す図である。
図16(a)は、各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中であることを示す図であり、図16(b)は出発地までの距離が短いドローンAが1番目に出発地まで飛行したことを示す図であり、図16(c)は出発地までの距離が長いドローンBが2番目に出発地まで飛行したことを示す図である。
これらの図に示すように、第4飛行方法に従って各ドローン3を帰還させることで、ドローンAとドローンBとが飛行途中で衝突することはない。
他方、図17は、目的地の高度が同じである2機のドローン3が衝突する可能性のある飛行方法を示す図である。
図17(a)は、各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中であることを示す図であり、図17(b)は出発地までの距離が長いドローンBが1番目に出発地に向かって飛行したことを示す図である。
これらの図に示すように、出発地までの距離が長いドローンBを1番目に飛行させた場合、ドローンAの飛行ルートとドローンBの飛行ルートが上方視一致したり交差する場合には、ドローンBが、飛行中のドローンAと衝突する可能性がある。
これに対し、第4飛行方法に基づく飛行制御は、出発地までの距離が短いドローン3を優先して帰還させるため、各ドローン3の飛行ルートが一致したり交差する場合であっても、ドローン3同士が衝突することはない。
(ドローン3が3機以上の場合)
ドローン3が3機以上の場合について説明する。
図18は、目的地の高度が異なる3機のドローン3の出発時における第1飛行方法を示す図である。
第1飛行方法は、目的地の高度が高い順に出発(離陸)させる飛行方法である(図9参照)。
図18(a)は、出発前の状態を示す図であり、図18(b)は目的地の高度が最も高いドローンCが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図18(c)は目的地の高度が2番目に高いドローンBが2番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図18(d)は目的地の高度が3番目に高いドローンAが3番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、第1飛行方法に従って各ドローン3を出発させた場合、ドローンAとドローンBとドローンCが飛行途中で衝突することはない。
図19は、飛行高度が異なる3機のドローン3の帰還時における第2飛行方法を示す図である。
第2飛行方法は、飛行高度が低い順に帰還(着陸)させる飛行方法である(図9参照)。
図19(a)は、各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中の状態を示す図であり、図19(b)は、飛行高度が最も低いドローンAが1番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図19(c)は、飛行高度が2番目に低いドローンBが2番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図19(d)は、飛行高度が3番目に低いドローンCが3番目に出発地まで飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、第2飛行方法に従って各ドローン3を帰還させることで、ドローンAとドローンBとドローンCとが飛行途中で衝突することはない。
図20~図23は、3つの目的地のうち一部の高度が異なり一部の高度が同じである3機のドローン3の出発時における第1飛行方法及び第3飛行方法の組み合わせを示す図である。
第1飛行方法は、目的地の高度が高い順に出発(離陸)させる飛行方法であり、第3飛行方法は、目的地の高度が同じ場合、目的地までの距離が長いドローン3を早く離陸させ、目的地まで早く飛行させる飛行方法である(図9参照)。
図20(a)は出発前の状態を示す図であり、図20(b)は目的地の高度が高く、かつ、目的地までの距離が長いドローンCが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図20(c)は目的地の高度が高く、かつ、目的地までの距離が短いドローンBが2番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図20(d)は目的地の高度が低いドローンAが3番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図である。
図21(a)は出発前の状態を示す図であり、図21(b)は目的地の高度が高いドローンAが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図21(c)は目的地の高度が低く、かつ、目的地までの距離が長いドローンCが2番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図21(d)は目的地の高度が低く、かつ、目的地までの距離が短いドローンBが3番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図である。
なお、図21(b)は、図面上、ドローンAが出発直後ドローンCに衝突するようにも見えるが、出発時は各駐機スペースから支柱24の上方に位置する基準点Kまで離陸した後、飛行を開始するため、実際には衝突しない。
図22(a)は出発前の状態を示す図であり、図22(b)は目的地の高度が高く、かつ、目的地までの距離が長いドローンCが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図22(c)は目的地の高度が高く、かつ、目的地までの距離が短いドローンAが2番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図22(d)は目的地の高度が低いドローンBが3番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図である。
図23(a)は出発前の状態を示す図であり、図23(b)は目的地の高度が高いドローンBが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図23(c)は目的地の高度が低く、かつ、目的地までの距離が長いドローンCが2番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図23(d)は目的地の高度が低く、かつ、目的地までの距離が短いドローンAが3番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、第1飛行方法を優先しつつ第3飛行方法に従って各ドローン3を出発させた場合、ドローンAとドローンBとドローンCとが飛行途中で衝突することはない。
ドローン3が4機以上の場合も同様である。
図24~図27は、飛行高度の一部が同じである3機のドローン3の帰還時における第2飛行方法及び第4飛行方法の組み合わせ飛行方法を示す図である。
第2飛行方法は、飛行高度が低い順に帰還(着陸)させる飛行方法であり、第4飛行方法は、飛行高度が同じ場合、出発地までの距離が短いドローン3を早く帰還させる飛行方法である(図9参照)。
図24(a)は各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中の状態を示す図であり、図24(b)は飛行高度の低いドローンAが1番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図24(c)は飛行高度が高く、かつ、出発地までの距離が短いドローンBが2番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図24(d)は飛行高度が高いドローンCが3番目に出発地まで飛行する様子を示す図である。
図25(a)は各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中の状態を示す図であり、図25(b)は飛行高度が低く、かつ、出発地までの距離が短いドローンBが1番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図25(c)は飛行高度が低く、かつ、出発地までの距離が長いドローンCが2番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図25(d)は飛行高度が高いドローンAが3番目に出発地まで飛行する様子を示す図である。
なお、図25(d)は、図面上、ドローンAが着陸地付近でドローンCに衝突するようにも見えるが、帰還時は支柱24の上方に位置する基準点Kに到着した後、各駐機スペースに着陸するため、実際には衝突しない。
図26(a)は各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中の状態を示す図であり、図26(b)は飛行高度が低いドローンBが1番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図26(c)は飛行高度が高く、かつ、出発地までの距離が短いドローンAが2番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図26(d)は飛行高度が高く、かつ、出発地までの距離が長いドローンCが3番目に出発地まで飛行する様子を示す図である。
図27(a)は各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中の状態を示す図であり、図27(b)は飛行高度が低く、かつ、出発地までの距離が短いドローンAが1番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図27(c)は飛行高度が低く、かつ、出発地までの距離が長いドローンCが2番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図27(d)は飛行高度が高いドローンBが3番目に出発地まで飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、第2飛行方法を優先しつつ第4飛行方法に従って各ドローン3を帰還させた場合、ドローンAとドローンBとドローンCとが飛行途中で衝突することはない。
(第5飛行方法)
第5飛行方法について説明する。
第1~第4飛行方法は、飛行開始時及び帰還時の飛行においてドローン3同士が衝突することを防止可能な飛行方法であるのに対し、第5飛行方法は、主に、目的地に到達した後の飛行中にドローン3同士が接近している場合に、一方又は両方を移動してドローン3同士が接近している状況を回避するための飛行方法である。
このため、サーバ1は、第2取得手段114と算出手段115とを備えている(図8参照)。
第2取得手段114は、飛行中の各ドローン3の位置情報を取得する。
具体的には、ドローン3の測位部35及び高度センサー36が取得した自機の位置情報(緯度・経度)及び高度情報を通信ケーブル4b、ケーブルリール制御装置2、駐機場装置801及びネットワーク700を介して受信することで取得する。
算出手段115は、第2取得手段114により取得された各ドローン3の位置情報(緯度・経度及び高度情報)に基づき、一のドローン3と他のドローン3との間の距離を算出する。
具体的には、一のドローン3と他のドローン3との間の「距離差」と「高度差」とを算出する。
例えば、ドローンAとドローンBとの距離差は、ドローンAの緯度・経度とドローンBの緯度・経度に基づいて算出することができる。
また、ドローンAとドローンBの高度差は、ドローンAの高度とドローンBの高度に基づいて算出することができる。
決定手段112は、算出手段115により算出された距離が特定値未満の場合に、前記距離を前記特定値以上になるように飛行させる第5飛行方法を決定する。
「特定値」は、機械誤差、突風などの不可抗力が生じた場合でもドローン3同士が衝突する可能性が少ない距離(本実施形態では「10m」)を設定すればよい。
例えば、ドローンAとドローンBとの距離差が5mの場合、ドローンAとドローンBの一方又は双方を飛行させて、距離差が10mになるようにする。
距離差は、ドローンAとドローンBとの方位関係を加味する。
図28(a)に示すように、ドローンAがドローンBよりも西側に5m離れている場合は、ドローンAを西側に5m移動させたり、ドローンBを東側に5m移動させたりして、双方が東西方向に10m離れるようにすればよい。
高度差は、ドローンAとドローンBとの高度関係を加味する。
図28(b)に示すように、ドローンAがドローンBより上方(垂直方向)に4m離れている場合には、ドローンAを6m上昇させるか、ドローンBを6m下降させればよい。
ドローン3が3機以上の場合にも第5飛行方法を適用することができる。
例えば、3機のドローン3(ドローンAとドローンBとドローンC)のうち一部でもドローン間の距離が特定値未満の場合、当該距離が特定値になるように飛行させればよい。
このとき、例えば、ドローンAとドローンBとの距離が特定値未満であるため、一方又は双方を移動させると、移動先のドローンとドローンCとが特定値未満になる場合がある。
このような場合、例えば、各ドローン3の重心位置を特定し、各ドローン3をその重心位置から離れる方向で、かつ、他のドローン3との距離が特定値未満になる位置に飛行させればよい。
(第2制御手段によるケーブル絡みの防止)
サーバ1は、第2制御手段116を備えている。
第2制御手段116は、各ドローン3の飛行速度に対応する速度で各ドローン3に接続されたケーブル4(給電ケーブル4a)の送り受けをケーブルリール制御装置2に実行させる。
つまり、ドローン3の飛行速度とケーブル4の送り出し速度や巻き取り速度が同じになるように、ケーブルリール23の回転を制御する。
なお、「同じ」は、「ほぼ同じ」を含む概念を便宜上「同じ」と表現しただけである。
図29は、出発時など、ドローン3が駐機場800(基準点K)から遠くへ移動(下り飛行ともいう)する場合を示す図である。
同図には、T1時とT2(>T1)時のドローン3を、それぞれの位置がわかるように表示している。
この場合、サーバ1は、T1からT2にわたりドローン3が下り飛行するときの飛行速度と、ケーブル4の送り出し速度が一致するようケーブルリール制御装置2に対し指示を行う。
「飛行速度」は、指示情報に含まれる飛行速度を用いてもよく、ドローン3の測位部35が取得する位置情報と時刻情報とに基づき算出される実際の飛行速度を用いても良い。
例えば、サーバ1が、ドローン3に対し、目的地への出発時に「飛行速度:10km/h」を含む指示情報を送信する場合、ケーブルリール制御装置2に対しても「ケーブル送り出し速度:10km/h」を含む指示情報も送信する。
サーバ1は、これらの2つの指示情報を同じタイミングでケーブルリール制御装置2に送信してもよく、2つの指示情報を包含する1つの情報をケーブルリール制御装置2に送信してもよい。
ケーブルリール制御装置2は、これらの指示情報を受信すると、ドローン3に対する飛行命令はケーブル4(通信ケーブル4b)を介してドローン3に送信すると共に、ケーブルリール制御装置2に対する指示情報から「ケーブル送り出し速度:10km/h」を抽出する。
そして、ケーブルリール制御装置2は、リール回転装置21に対しケーブルリール23によるケーブル4の送り出し速度が10km/hになる回転速度で右回転させる回転制御を行う。
他方、ドローン3は、「飛行速度:10km/h」を含む飛行命令を受信すると、制御部30がモータ31を制御することで当該飛行速度で下り飛行を行う。
このようにすると、ドローン3が下り飛行する際の飛行速度とケーブル4の送り出し速度を一致させることができる。
このため、ドローン3に接続されているケーブル4のたるみを極力抑えることができる。
つまり、第2制御手段116を備えない場合、ケーブル4は、その自重が相対的に大きくなることが原因で、大きなたるみ(図29の破線)が発生する可能性がある。
このたるみは、他のケーブル4や障害物(他のドローン3、建物、雑木など)と絡み易くなり、実際に絡みが生じた場合、ドローン3がバランスを崩して墜落したりケーブル4に断線が生じる問題が懸念される。
本発明の飛行制御システムは、サーバ1が第2制御手段116を備えることで、ケーブル4のたるみを極力抑えることができるので、上記問題を発生し難くできる。
図30は、帰還時など、ドローン3が駐機場800の近くへ移動(上り飛行ともいう)する場合を示す図である。
同図には、T1時とT2(>T1)時のドローン3を、それぞれの位置がわかるように表示している。
この場合、サーバ1は、T1からT2にわたりドローン3が上り飛行するときの飛行速度と、ケーブル4の送り出し速度が一致するようケーブルリール制御装置2に対し指示を行う。
「飛行速度」は、指示に含まれる飛行速度を用いてもよく、ドローン3の実際の飛行速度を用いても良い。
例えば、サーバ1が、ドローン3に対し、帰還時に「飛行速度:10km/h」を含む指示情報を送信する場合、ケーブルリール制御装置2に対しても「ケーブル巻き取り速度:10km/h」を含む指示情報も送信する。
サーバ1は、これらの2つの指示情報を同じタイミングでケーブルリール制御装置2に送信してもよく、2つの指示情報を包含する1つの情報をケーブルリール制御装置2に送信してもよい。
ケーブルリール制御装置2は、これらの指示情報を受信すると、ドローン3に対する飛行命令はケーブル4を介してドローン3に送信すると共に、ケーブルリール制御装置2に対する指示情報から「ケーブル巻き取り速度:10km/h」を抽出する。
そして、ケーブルリール制御装置2は、リール回転装置21に対し、ケーブルリール23によるケーブル4の巻き取り速度が10km/hになる回転速度で左回転させる回転制御を行う。
他方、ドローン3は、「飛行速度:10km/h」を含む飛行命令を受信すると、制御部30がモータ31を制御することで当該飛行速度で上り飛行を行う。
このようにすると、ドローン3が上り飛行する際の飛行速度とケーブル4の巻き取り速度を一致させることができる。
このため、ドローン3に接続されているケーブル4のたるみ(図30の破線)を極力抑えることができ、その結果、当該ケーブル4が他のケーブル4や障害物(他のドローン3、建物、雑木など)と絡むことを防止することができる。
なお、ケーブル4の送り出しや巻き取りの速度をドローン3の飛行速度と合わせることでケーブル4のたるみを抑えることができるが、完全になくすことはできない。
ただし、多少のたるみが生じても、このたるみは飛行を継続することで即座に解消するので、問題となるような大きなたるみは生じない。
また、飛行速度とケーブル4の送り受けを完全に一致させることは難しい。
例えば、出発地から目的地に向かう場合において、飛行が送り出しより早くなったときには、ドローン3は、ケーブル4側から引っ張られて飛行が円滑に進まない可能性があるが、これにより水平張力が強く維持されるので、たるみを抑えるには好ましい。
反対に、送り出しが飛行より早くなったときには、一時的にたるみが膨らむが、あくまで一時的な事象であり、飛行が続けられている限りそのたるみも縮小する。帰還時や飛行中の移動時も同様である。
第1~第4飛行方法に係る具体的な指示情報を例示しつつ、当該指示情報に基づく各装置の処理の流れについて説明する。
(出発時)
図31は、出発に関する指示情報の一例である。
この指示情報は、飛行開始前にサーバ1において参照される情報であり、ドローンAに対する飛行命令を含む指示情報である指示A1とドローンBに対する飛行命令を含む指示情報である指示B1とで構成される。
「駐機場」は、ドローンA及びドローンBが管理されている駐機場800を示す情報(駐機場A)である。
「駐機場位置」は、駐機場800の位置情報(高度及び位置情報)である。なお、駐機場Aの高度は0mとして記載を省略している。
「現在位置」は、ドローン3の現在の位置情報である。
図31は、出発時の指示情報であるため、駐機場800の位置情報(駐機場位置)が入力されている。
「現在位置」は、測位部35が測位した情報(緯度・経度)をドローン3に送信させ、これをサーバ1が、駐機場装置801を介して受信することで指示情報に含めることができる。
「目的地」は、目的の作業を実施する場所のことであり、当該目的地の位置情報が格納されている。
位置情報は住所でもよく緯度・経度でもよい。
「距離」は、目的地までの距離(水平距離)のことである。
「高度」は、目的地の高度である。
距離及び高度は、入力端末900等の操作により入力された値をそのまま用いてもよく、また、目的地の住所を入力することでその住所の緯度・経度及び高度を地図情報から抽出し、駐機場の位置情報との差分に基づいて算出したものを用いてもよい。
「飛行速度」は、指定速度である。
「目的」は、目的地での作業を示す情報である。
「飛行順序」は、サーバ1の決定手段が決定した飛行順序である。
本例の場合、ドローンAの目的地の高度がドローンBの目的地の高度よりも高いことから、「ドローンAの飛行順序:1」が決定され、「ドローンBの飛行順序:2」が決定されている(第1飛行方法)。
なお、目的地の高度が同じ場合、目的地までの距離が長いドローンBの飛行順序が「1」となり、ドローンAの飛行順序が「2」となる(第3飛行方法)。
「ケーブル送り出し速度」は、「飛行速度」と同じ速度が用いられる。
ケーブル送り出し速度は、ドローン3の実際の飛行速度を採用してもよい。
図32は、図31に示す指示情報の流れ及び各装置での処理を示すシーケンス図である。
同図に示すように、サーバ1から指示情報(指示A1及び指示B1)が駐機場Aの駐機場装置801に送信される。
駐機場装置801は、受信した指示情報のうち指示A1をケーブルリール制御装置Aに送信し、指示B1をケーブルリール制御装置Bに送信する。
ケーブルリール制御装置Aは指示A1を受信すると、対応する飛行命令をドローンAに送信する。
ケーブルリール制御装置Bは指示B1を受信すると、対応する飛行命令をドローンBに送信する。
ケーブルリール制御装置Aは、指示A1に基づいてケーブル4を10km/hの速度で送り出す制御を行うと共に、ドローンAは、同時に受信した飛行命令に基づき、10km/hの速度で目的地に向かって飛行を開始する。
なお、基準点Kの高さまで離陸する時間を加味し、ドローンAが水平方向に飛行を開始するタイミングに合わせてケーブル4の送り出しを開始してもよい。
これにより、ドローンAは、ドローンAに接続されたケーブルのたるみを抑えながら目的地まで飛行することができる。
ケーブルリール制御装置Bは、指示B1に基づいてケーブル4を10km/hの速度で送り出す制御を行うと共に、ドローンBは、同時に受信した飛行命令に基づき、10km/hの速度で目的地に向かって飛行を開始する。
ケーブルリール制御装置2bに対する指示B1の送信は、ケーブルリール制御装置2aに対する指示A1が送信されてから所定時間(例えば数秒)を経過した後に送信すればよい。
そうすると、後発のドローンBに対する飛行命令は、先発のドローンAに対する飛行命令が送信されてから所定時間(例えば数秒)を経過した後に送信され、ドローンAが飛行した後にドローンBを飛行させることができる。
これにり、ドローンBは、ドローンAとの衝突を避けながら、かつ、ドローンBに接続されたケーブル4のたるみを抑えながら目的地まで飛行することができる。
ドローンAは目的地に到着すると無線中継を実行し、ドローンBは目的地に到着すると空撮を実行する。
(飛行中の移動)
図33(a)は、飛行中のドローン3の状況を示す情報である。
「現在位置」は、ドローンA及びドローンBが現在飛行中の位置情報である。
「現在高度」は、ドローンA及びドローンBが現在飛行中の高度である。
「現在高度」は、高度センサー36が取得した高度をドローン3に送信させ、これをサーバ1が、駐機場装置801を介して受信することで指示情報に含めることができる。
「距離差」は、ドローンAとドローンBとの水平方向の距離差であり、ドローンAの現在位置とドローンBの現在位置とに基づいて算出したものである。
「高度差」は、ドローンAとドローンBとの高度差(垂直方向の距離差)であり、ドローンAの高度とドローンBの高度とに基づいて算出したものである。
「方位関係」は、ドローンAとドローンBとの方位関係を示す情報であり、「北南」はドローンAとドローンBとを結ぶ方向が南北方向であり、ドローンAが北側に位置し、ドローンBが南側に位置することを示す。
図33(b)は、飛行中の移動に関する指示情報の一例である。
この指示情報は、飛行中にサーバ1において参照される情報であり、ドローンAに対する飛行命令を含む指示情報である指示A2と飛行中のドローンBに対する飛行命令を含む指示情報である指示B2とで構成される。
「移動先位置」は、ドローン3が水平方向に移動すべき位置情報である。
具体的には、現在位置(緯度○,経度○)から南方向に3m移動した位置情報(緯度△,経度△)を格納している。
「移動先高度」は、対象のドローン3が垂直方向に移動すべき高度である。
本例の場合、現在の高度よりさらに「+4m」上昇すべきことが示されている。
「ケーブル長」は、「+」は送り出すべきケーブル長であり、「-」は巻き取るべきケーブル長である。
本例の場合、水平方向の移動距離が「+3m」で、垂直方向の移動距離が「+4m」なので、ケーブル長は「+5m」=(3+41/2となる。
図33(b)に示す指示情報の流れ及び各装置での処理は、図32に示すシーケンスと同様である。このため、シーケンス図の図示は省略する。
つまり、この場合も、サーバ1から指示情報(指示A2及び指示B2)が駐機場Aの駐機場装置801に送信される。
ただし、本例は、ドローンBだけを飛行させる指示であるため、指示Bだけを送信すれば良い。
駐機場装置801は、受信した指示情報(指示B2)をケーブルリール制御装置Bに送信する。
ケーブルリール制御装置Bは指示B2を受信すると、対応する飛行命令をドローンBに送信する。
ケーブルリール制御装置Bは、指示B2に基づいてケーブル4を10km/hの速度で送り出すと共に、ドローンBは、飛行命令に基づき、南へ3mの位置(緯度△,経度△の場所)で、かつ、高度+5mの位置に10km/hの速度で飛行する。
これにより、ドローンAとドローンAの間隔を10m(距離差10m、高度差10m)にすることができる。
このため、複数のドローン3が、飛行中(作業中)に衝突することを防止することができる。
なお、本例では、ドローンBだけを移動させたが、ドローンAだけを移動させてもよく、ドローンAとドローンBの両方を移動させてもよい。
例えば、基本的には双方のドローン3を共に同距離(移動すべき距離の半分)移動させるようにして、ドローンAの移動によって他のドローン3の近隣(距離差・高度差10m以内)に移動するような場合には、ドローンBの移動距離を多く設定するようにしてもよい。
(ホバリング)
図34は、ホバリングに関する指示情報の一例である。
この指示情報は、ホバリング時にサーバ1において参照される情報であり、ドローンAに対する飛行命令を含む指示情報である指示A3とドローンBに対する飛行命令を含む指示情報である指示B3とで構成される。
ホバリングの飛行命令は、「飛行速度」をゼロに指定すればよい。
サーバ1は、指示情報(指示A3及び指示B3)を、駐機場Aの駐機場装置801に送信する。
駐機場装置801は、受信した指示情報のうち、指示A3をケーブルリール制御装置Aに送信し、指示B3をケーブルリール制御装置Bに送信する。
ケーブルリール制御装置Aは指示A3を受信すると、対応する飛行命令をドローンAに送信する。
ケーブルリール制御装置Bは指示B3を受信すると、対応する飛行命令をドローンBに送信する。
ケーブルリール制御装置Aは、指示A3に基づいてケーブル4の送り出しや巻き取りの制御を行わず、ドローンAは、指示A3に基づき、ホバリングしながら無線中継を実行する。
ケーブルリール制御装置Bは、指示B3に基づいてケーブル4の送り出しや巻き取りの制御を行わず、ドローンBは、指示B3に基づき、ホバリングしながら空撮を実行する。
つまり、第2制御手段116は、各ドローン3の飛行速度がゼロの場合、各ドローン3に接続された給電ケーブル4aの送り受けを行わない。
(帰還時)
図35は、帰還に関する指示情報の一例である。
この指示情報は、帰還前にサーバ1において参照される情報であり、ドローンAに対する飛行命令を含む指示情報である指示A4とドローンBに対する飛行命令を含む指示情報である指示B4とで構成される。
「現在位置」は、ドローンA及びドローンBが現在飛行中の位置情報である。
「現在高度」は、ドローンA及びドローンBが現在飛行中の高度である。
「現在距離」は、飛行中のドローンA及びドローンBの駐機場Aまでの距離である。
「目的」は「帰還」である。これにより、ドローン3はこの指示情報が駐機場Aへの帰還指示に関する情報であることを把握できる。
なお、「目的地」や「移動先位置」の欄を設け、駐機場Aの位置情報を入力し参照させることでも駐機場Aへの帰還指示は可能である。
「飛行順序」は、サーバ1の決定手段が決定した飛行順序である。
本例の場合、ドローンBの現在高度がドローンAの現在高度よりも低いことから、「ドローンBの飛行順序:1」が決定され、「ドローンAの飛行順序:2」が決定されている(第2飛行方法)。
なお、目的地の高度が同じ場合、目的地までの距離が短いドローンAの飛行順序が「1」となり、ドローンBの飛行順序が「2」となる(第4飛行方法)。
「ケーブル送り出し速度」は、「飛行速度」と同じ速度が用いられる。
ケーブル送り出し速度は、ドローン3の実際の飛行速度を採用してもよい。
図36は、図35に示す指示情報の流れ及び各装置での処理を示すシーケンス図である。
同図に示すように、サーバ1は、指示情報(指示A4及び指示B4)を駐機場Aの駐機場装置801に送信する。
駐機場装置801は、受信した指示情報のうち指示A4をケーブルリール制御装置Aに送信し、指示B4をケーブルリール制御装置Bに送信する。
ケーブルリール制御装置Aは指示A4を受信すると、対応する飛行命令をドローンAに送信する。
ケーブルリール制御装置Bは指示B4を受信すると、対応する飛行命令をドローンBに送信する。
ケーブルリール制御装置Bは、指示B4に基づいてケーブル4を10km/hの速度で巻き取る制御を行うと共に、ドローンBは、同時に受信した飛行命令に基づき、10km/hの速度で駐機場Aに向かって飛行を開始する。
これにより、ドローンBは、ドローンBに接続されたケーブル4のたるみを抑えながら駐機場Aまで帰還することができる。
ケーブルリール制御装置Aは、指示A4に基づいてケーブル4を10km/hの速度で巻き取る制御を行うと共に、ドローンAは、同時に受信した飛行命令に基づき、10km/hの速度で駐機場Aに向かって飛行を開始する。
ケーブルリール制御装置2aに対する指示A4の送信は、ケーブルリール制御装置2bに対する指示B4が送信されてから所定時間(例えば数秒)を経過した後に送信すればよい。
そうすると、後発のドローンAに対する飛行命令は、先発のドローンBに対する飛行命令が送信されてから所定時間(例えば数秒)を経過した後に送信され、ドローンBが飛行した後にドローンAを飛行させることができる。
これにり、ドローンAは、ドローンBとの衝突を避けながら、かつ、ドローンAに接続されたケーブル4のたるみを抑えながら目的地まで飛行することができる。
(飛行制御方法)
本発明の飛行制御方法について説明する。
図37は、本発明の飛行制御方法を示すフローチャートである。
同図に示すように、まず、複数のドローン3の各飛行距離を取得する(S1)。
例えば、駐機場Aに2機のドローン3(ドローンA及びドローンB)が駐機されている場合、それぞれを目的地(ドローンAの目的地A及びドローンBの目的地B)まで飛行させて目的(ドローンAの目的A及びドローンBの目的B)を実行させる場合、駐機場Aから各目的地までの飛行距離(駐機場Aから目的地Aまでの飛行距離及び駐機場Aから目的地Bまでの飛行距離)を取得する。
また、飛行中のドローンA及びドローンBを、それぞれ駐機場Aに帰還させる場合、ドローンAが飛行中の場所から駐機場Aまでの飛行距離とドローンBが飛行中の場所から駐機場Aまでの飛行距離を取得する。
次に、取得した各飛行距離に基づき、各ドローン3の飛行方法を決定する(S2)。
図38は、飛行方法の決定手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、出発か帰還かによって処理が異なる(S11)。
例えば、サーバ1は、指示情報を参照し、現在位置が駐機場位置と一致していたり、目的が帰還以外であれば「出発」と判定し、目的が帰還であれば「帰還」と判定することができる。
出発の場合(S11-出発)、目的地の高度が高い順に飛行順序を決定する(S12)。
具体的には、サーバ1の決定手段112が、指示情報に含まれる目的地情報を参照して飛行順序(飛行方法)を決定する。
例えば、駐機場Aに2機のドローン3(ドローンA、ドローンB)が管理されている場合において、2機それぞれに対して指示情報を取得した場合には、当該指示情報に含まれるそれぞれの高度(目的地の高度)を参照する。
ドローンAの目的地Aの高度がドローンBの目的地Bの高度よりも高い場合、ドローンAの飛行順序を「1」に決定し、ドローンBの飛行順序を「2」に決定する。
また、目的地Bの高度が目的地Aの高度よりも高い場合、ドローンBの飛行順序を「1」に決定し、ドローンAの飛行順序を「2」に決定する。
駐機場Aにおいて3機以上のドローン3が管理されている場合も同様である。
この場合、目的地Aの高度が最も高い場合、ドローンAの飛行順序を「1」に決定し、目的地Bの高度が2番目に高い場合、ドローンBの飛行順序を「2」に決定し、目的地Cの高度が3番目に高い場合、ドローンCの飛行順序を「3」に決定し、目的地Dの高度が4番目に高い場合、ドローンDの飛行順序を「4」に決定し、・・・といった処理を行う。
次に、同じ高度の目的地があるか否かを判定する(S13)。
具体的には、サーバ1が指示情報に含まれる高度のうち同じ高度の目的地があるか否かを判定する。
同じ高度の目的地がある場合(S13-Yes)、目的地までの距離が長い順に飛行順序を決定する(S14)。
つまり、サーバ1は、高度を優先して飛行順序を決定するが、高度が同じ場合には、距離に基づいて飛行順序を決定する。
例えば、駐機場Aに2機のドローン3(ドローンA、ドローンB)が管理されている場合において、目的地Aの高度と目的地Bの高度が同じである場合、目的地Aまでの距離と目的地Bまでの距離を参照する。
そして、目的地Aまでの距離が目的地Bまでの距離より長い場合、ドローンAの飛行順序を「1」に決定し、ドローンBの飛行順序を「2」に決定する。
他方、目的地Bまでの距離が目的地Aまでの距離よりも長い場合、ドローンBの飛行順序を「1」に決定し、ドローンAの飛行順序を「2」に決定する。
駐機場Aに3機以上のドローン3が管理されている場合も同様である。
この場合、例えば、目的地Aの高度と目的地Bの高度が同じで、目的地Cの高度が目的地A,Bの高度よりも低い場合、目的地Aまでの距離と目的地Bまでの距離を参照する。
そして、目的地Aまでの距離が目的地Bまでの距離より長い場合、ドローンAの飛行順序を「1」に決定し、ドローンBの飛行順序を「2」に決定し、ドローンCの飛行順序を「3」に決定する。
他方、目的地Aの高度と目的地Bの高度が同じで、目的地Cの高度が目的地A,Bの高度よりも高い場合、ドローンCの飛行順序を「1」に決定する。
そして、目的地Aまでの距離が目的地Bまでの距離より長い場合、ドローンAの飛行順序を「2」に決定し、ドローンBの飛行順序を「3」に決定する。
帰還の場合(S11-帰還)、飛行高度が低い順に飛行順序を決定する(S15)。
例えば、ドローンAの飛行高度がドローンBの飛行高度よりも低い場合、ドローンAの飛行順序を「1」に決定し、ドローンBの飛行順序を「2」に決定する。
また、ドローンBの飛行高度がドローンAの飛行高度よりも低い場合、ドローンBの飛行順序を「1」に決定し、ドローンAの飛行順序を「2」に決定する。
駐機場Aにおいて3機以上のドローン3が管理されている場合も同様である。
この場合、目的地Aの高度が最も低い場合、ドローンAの飛行順序を「1」に決定し、目的地Bの高度が2番目に低い場合、ドローンBの飛行順序を「2」に決定し、目的地Cの高度が3番目に低い場合、ドローンCの飛行順序を「3」に決定し、目的地Dの高度が4番目に低い場合、ドローンDの飛行順序を「4」に決定し、・・・といった処理を行う。
次に、同じ飛行高度のドローン3があるか否かを判定する(S16)。
具体的には、サーバ1が、飛行高度のうち同じ高度のドローン3があるか否かを判定する。
同じ飛行高度のドローン3がある場合(S16-Yes)、駐機場800までの距離が短い順に飛行順序を決定する(S17)。
つまり、サーバ1は、高度を優先して飛行順序を決定するが、高度が同じ場合には、距離に基づいて飛行順序を決定する。
例えば、駐機場Aにおいて管理されている2機のドローン3(ドローンA、ドローンB)が飛行中の場合において、ドローンAの飛行高度とドローンBの飛行高度が同じである場合、ドローンAから駐機場Aまでの距離とドローンBから駐機場Aまでの距離を参照する。
そして、ドローンAから駐機場Aまでの距離がドローンBから駐機場Aまでの距離より短い場合、ドローンAの飛行順序を「1」に決定し、ドローンBの飛行順序を「2」に決定する。
他方、ドローンBから駐機場Aまでの距離がドローンAから駐機場Aまでの距離より短い場合、ドローンBの飛行順序を「1」に決定し、ドローンAの飛行順序を「2」に決定する。
駐機場Aにおいて管理されている3機以上のドローン3が帰還する場合も同様である。
この場合、例えば、ドローンAの飛行高度とドローンBの飛行高度が同じで、ドローンCの飛行高度がこれらの飛行高度よりも高い場合、ドローンAから駐機場Aまで距離と、ドローンBから駐機場Aまでの距離を参照する。
そして、ドローンAから駐機場Aまでの距離がドローンBから駐機場Aまでの距離より短い場合、ドローンAの飛行順序を「1」に決定し、ドローンBの飛行順序を「2」に決定し、ドローンCの飛行順序を「3」に決定する。
他方、ドローンAの飛行高度とドローンBの飛行高度が同じで、ドローンCの飛行高度がこれらの飛行高度よりも低い場合、ドローンCの飛行順序を「1に決定する。
そして、ドローンAから駐機場Aまでの距離がドローンBから駐機場Aまでの距離より短い場合、ドローンAの飛行順序を「2」に決定し、ドローンBの飛行順序を「3」に決定する。
図37に戻り、S2で決定した飛行方法に従って各ドローン3を飛行させる(S3)。
具体的には、サーバ1は、決定した飛行順序を含む指示情報を駐機場装置801に送信する。
駐機場装置801は、指示情報をケーブルリール制御装置2に送信し、ケーブルリール制御装置2は、指示情報を受信すると、対応する飛行命令を各ドローン3に送信する。
飛行命令には、飛行速度と飛行先(目的地や駐機場など)の位置情報などが含まれ、駐機場装置801は、飛行順序に従って指示情報をケーブルリール制御装置2に送信する。
これに伴い、ケーブルリール制御装置2は、飛行順序に従って飛行命令を各ドローン3に送信する。
各ドローン3は、飛行命令を受信したことを契機に、当該飛行命令に含まれる情報に従って飛行を開始する。
これにより、各ドローン3は、決定された飛行順序に従って飛行を行う。
この飛行方法により、ドローン3同士が衝突するリスクを減らすことができる。
また、各ドローン3の飛行速度に対応する速度(同じ速度)でケーブル4の送り受けを制御する(S4)。
ケーブル4の送り受けは、ケーブルリール23の回転を担うリール回転装置21を制御することで行われる。
具体的には、サーバ1が指示情報を送信し、駐機場装置801が、当該指示情報をケーブルリール制御装置2に送信する。
例えば、出発の場合、ケーブルリール制御装置2は、受信した指示情報に含まれる飛行速度と同じ速度(ケーブル送り出し速度)でケーブル4を送り出すようリール回転装置21に命令する。
命令を受けたリール回転装置21は、ケーブルリール23を、ケーブル4の送り出し速度がドローン3の飛行速度と一致する回転速度で右回転させる回転制御を行う。
帰還の場合、ケーブルリール制御装置2は、受信した指示情報に含まれる飛行速度と同じ速度(ケーブル巻き取り速度)でケーブル4を巻き取るようリール回転装置21に命令する。
命令を受けたリール回転装置21は、ケーブルリール23を、ケーブル4の巻き取り速度がドローン3の飛行速度と一致する回転速度で左回転させる回転制御を行う。
これにより、ドローン3が出発時や帰還時において、ケーブル4にたるみが発生しないようにでき、ケーブル4が障害物と絡みにくくできる。
(L字飛行)
上述の実施形態では、ドローン3は、出発時、駐機場800(基準点K)から目的地まで斜め方向に上昇しながら飛行し、帰還時、飛行位置から駐機場800(基準点K)まで斜め方向に下降しながら飛行することを前提としたが、これに限らず、他の実施形態として、出発時は、駐機場800(駐機スペース)から垂直方向に上昇し、目的地の高度まで上昇した後に目的地の位置まで水平方向に飛行し、帰還時は、飛行位置から駐機場800(駐機スペース)の上空まで水平方向に飛行し、その後、垂直方向に下降して駐機スペースに着陸するという、L字状に飛行する方法(L字飛行)を採用することができる。
L字飛行によれば、上述の実施形態に比べ、駐機場800の近隣の例えば地上から上方に延びる雑木や建物ばど障害物に接触することを防止することができる。
このため、本発明にL字飛行を適用することで、ドローン3同士の衝突だけでなく、他の障害物との衝突を防止することができる。
L字飛行について、図39~図50を参照しながら説明する。
図39及び図40は、目的地の高度が異なる2機のドローン3の出発時におけるL字飛行を示す図である。
図39(a)は、出発前の状態を示す図であり、図39(b)は目的地の高度の高いドローンBが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図39(c)は目的地の高度が低いドローンAが2番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図である。
図40(a)は、出発前の状態を示す図であり、図40(b)は目的地の高度の低いドローンAが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図40(c)は目的地の高度が高いドローンBが2番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、ドローンAとドローンBをどのような順番で出発させたとしても、ドローンAとドローンBとが飛行途中で衝突することはない。
つまり、L字飛行によれば、第1飛行方法を適用するまでもなく、ドローン3同士の衝突を防ぐことができる。
図41及び図42は、飛行高度が異なる2機のドローン3の帰還時におけるL字飛行を示す図である。
図41(a)は、各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中の状態を示す図であり、図41(b)は飛行高度の低いドローンAが1番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図41(c)は飛行高度が高いドローンBが2番目に出発地まで飛行する様子を示す図である。
図42(a)は、各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中の状態を示す図であり、図42(b)は飛行高度の高いドローンBが1番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図42(c)は飛行高度の低いドローンAが2番目に出発地まで飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、ドローンAとドローンBをどのような順番で帰還させたとしても、ドローンAとドローンBとが飛行途中で衝突することはない。
つまり、L字飛行によれば、第2飛行方法を適用するまでもなく、ドローン3同士の衝突を防ぐことができる。
図43は、目的地の高度が同じである2機のドローン3の出発時におけるL字飛行と第3飛行方法の組み合わせを示す図である。
図43(a)は、出発前の状態を示す図であり、図43(b)は目的地までの距離が長いドローンBが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図43(c)は目的地までの距離が短いドローンAが2番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、L字飛行において第3飛行方法に従って各ドローン3を出発させた場合、ドローンAとドローンBとが飛行途中で衝突することはない。
他方、図44は、目的地の高度が同じである2機の出発時のドローン3が衝突する可能性のあるL字飛行を示す図である。
図44(a)は、出発前の状態を示す図であり、図44(b)は目的地までの距離が短いドローンAが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図44(c)は目的地までの距離が長いドローンBが2番目に離陸して目的地に向かって飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、目的地までの距離が短いドローンAを1番目に飛行させた場合、ドローンAの飛行ルートとドローンBの飛行ルートが上方視一致したり交差する場合には、2番目に出発したドローンBが、既に目的地に到達しているドローンAと衝突する可能性がある。
これに対し、L字飛行に第3飛行方法を適用すると、距離の長いドローン3を優先して飛行を開始させるため、各ドローン3の飛行ルートが一致したり交差する場合であっても、ドローン3同士が衝突することはない。
図45は、飛行高度が同じである2機のドローン3の帰還時におけるL字飛行と第4飛行方法の組み合わせを示す図である。
図45(a)は、各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中であることを示す図であり、図45(b)は出発地までの距離が短いドローンAが1番目に出発地まで飛行したことを示す図であり、図45(c)は出発地までの距離が長いドローンBが2番目に出発地まで飛行したことを示す図である。
これらの図に示すように、L字飛行において第4飛行方法に従って各ドローン3を帰還させることで、ドローンAとドローンBとが飛行途中で衝突することはない。
他方、図46は、飛行高度が同じである2機のドローン3が衝突する可能性のあるL字飛行を示す図である。
図46(a)は、各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中であることを示す図であり、図46(b)は出発地までの距離が長いドローンBが1番目に出発地に向かって飛行したことを示す図である。
これらの図に示すように、出発地までの距離が長いドローンBを1番目に飛行させた場合、ドローンAの飛行ルートとドローンBの飛行ルートが上方視一致したり交差する場合には、ドローンBが、飛行中のドローンAと衝突する可能性がある。
これに対し、L字飛行に第4飛行方法を適用すると、出発地までの距離が短いドローン3を優先して帰還させるため、各ドローン3の飛行ルートが一致したり交差する場合であっても、ドローン3同士が衝突することはない。
(ドローン3が3機以上の場合)
ドローン3が3機以上の場合について説明する。
図47は、目的地の高度が異なる3機のドローン3の出発時におけるL字飛行と第1飛行方法の組み合わせを示す図である。
図47(a)は、出発前の状態を示す図であり、図47(b)は目的地の高度の最も高いドローンCが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図47(c)は目的地の高度が2番目に高いドローンBが2番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図47(d)は目的地の高度が低い(3番目に高い)ドローンAが3番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、L字飛行において第1飛行方法に従って各ドローン3を出発させた場合、ドローンAとドローンBとドローンCが飛行途中で衝突することはない。
図48は、飛行高度が異なる3機のドローン3の帰還時におけるL字飛行と第2飛行方法の組み合わせを示す図である。
図48(a)は、各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中の状態を示す図であり、図48(b)は、飛行高度が最も低いドローンAが1番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図48(c)は、飛行高度が2番目に低いドローンBが2番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図48(d)は、飛行高度が3番目に低いドローンCが3番目に出発地まで飛行する様子を示す図である。
これらの図に示すように、L字飛行において第2飛行方法に従って各ドローン3を帰還させることで、ドローンAとドローンBとドローンCとが飛行途中で衝突することはない。
3つの目的地のうち一部の高度が同じである3機のドローン3の出発時におけるL字飛行の一例を説明する。
図49(a)は出発前の状態を示す図であり、図49(b)は目的地の高度が高く、かつ、目的地までの距離が長いドローンCが1番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図49(c)は目的地の高度が高く、かつ、目的地までの距離が短いドローンBが2番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図であり、図49(d)は目的地の高度が低いドローンAが3番目に離陸して目的地まで飛行する様子を示す図である。
この図に示すように、L字飛行において第3飛行方法に従って各ドローン3を出発させた場合、ドローンAとドローンBとドローンCとが飛行途中で衝突することはない。
飛行高度の一部が同じである3機のドローン3の帰還時におけるL字飛行の一例を説明する。
図50(a)は各ドローン3が例えば目的地の上空を飛行中の状態を示す図であり、図50(b)は飛行高度の低いドローンAが1番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図50(c)は飛行高度が高く、かつ、出発地までの距離が短いドローンBが2番目に出発地まで飛行する様子を示す図であり、図50(d)は飛行高度が高いドローンCが3番目に出発地まで飛行する様子を示す図である。
この図に示すように、L字飛行において第4飛行方法に従って各ドローン3を帰還させた場合、ドローンAとドローンBとドローンCとが飛行途中で衝突することはない。
以上のことから、ドローン3が複数台の場合のL字飛行においても第1~第4飛行方法が好適に機能する場合がある。
(飛行ルートの重なり判定に基づく飛行制御)
一のドローン3の飛行ルートと他のドローン3の飛行ルートが上方視して一致したり交差する場合、つまり飛行ルートの一部又は全部が重なる場合には、飛行中にドローン3同士が衝突したりケーブル4のたるみが他のケーブル4と絡む可能性がある(図11等参照)。
例えば、図11に示す場合で、図51(a)に示すように、上方視したときにドローンAの飛行ルートとドローンBの飛行ルートが一致する場合には衝突やたるみによりケーブル4が絡む可能性が高いが、図51(b)に示すように、上方視したときにドローンAの飛行ルートとドローンBの飛行ルートが一致しない場合にはその可能性は低い。
また、図52(a)に示すように、上方視したときに、一のドローン3飛行ルートと他のドローン3の飛行ルートが交差する場合には衝突やたるみによりケーブル4が絡む可能性が高いが、図52(b)に示すように、上方視したときにドローンAの飛行ルートとドローンBの飛行ルートが一致しない場合にはその可能性が低い。
このため、図51(a)や図52(a)に示すように、飛行ルートの一致や交差がある場合にのみ、本発明の飛行制御を行うようにすれば無駄な動作をなくし、的確かつ合理的な飛行制御が可能となる。
そこで、サーバ1は、図53に示すように、図8の構成に加え、特定手段117と判定手段118とを備えることもできる。
特定手段117は、各ドローン3の出発地から目的地までの飛行ルートを特定する。
例えば、出発時の飛行ルートは、駐機場(出発地)800の位置情報及び高度と、目的地の位置情報及び高度に基づき、x,y,zの3軸上の数式で表すことができる。
また、帰還時の飛行ルートは、駐機場(出発地)800の位置情報(x1,y1)及び高度(z1)と、目的地の位置情報(x2,y2)及び高度(z2)に基づき、xyz軸上の線分を表す式で表すことができる。
ただし、後述するように、一致や交差は、上方視したときの飛行ルートが一致することを検出すればよいため、平面座標(xy座標)上の線分を表したときの式(2軸上の数式)を特定すればよい。
判定手段118は、特定手段117により特定された複数の飛行ルートのうち一の飛行ルートと他の飛行ルートの一部又は全部が重なることを判定する。
一のドローン3の飛行ルートAと他のドローン3の飛行ルートBの間で一致や交差があることの判定方法について説明する。
「一致」については、上方視したときの飛行ルートが一致することを検出すればよいため、平面座標(xy座標)上で表したときの飛行ルートAの線を表した式と飛行ルートBの線を表した式とが同一であれば一致すると判定することができる。
「交差」についても、上記xy座標上における飛行ルートAの線を表した式と飛行ルートBの線を表した式との間で交差点があれば交差すると判定することができる。
第1制御手段113や第2制御手段116は、判定手段118により一の飛行ルートと他の飛行ルートの一部又は全部が重なることが判定された場合、(つまり一致や交差があると判定された場合)、決定手段112により決定された飛行方法に従って各ドローン3を飛行させる。
これにより、飛行ルートの一部や全部が重なる場合にのみ本発明の飛行制御を行えばドローン3同士の衝突やケーブル4の絡みの発生を防ぐことができる。
ここで、ケーブル4のたるみは、公知の次式により算出することができる。
D=WS/8T
D:たるみ(m)、W:単位長さあたりのケーブルの重量、S:径間(m)、T:水平張力(N)
なお、径間は、本発明においては、案内筒口~飛行中のドローン3の直線距離に相当する。
水平張力は、ドローン3の仕様(詳しくはモータ31やロータ32の仕様等)によって異なる。
このため、例えば、飛行開始時において、ドローン3が飛行中に生ずるケーブル4のたるみDを、特定手段117により特定された飛行ルートごとに算出し、たるみDが他の飛行ルートや下方のケーブル4と接触することが判定された場合に第1制御手段113や第2制御手段116を実行するようにしてもよい。
これにより、さらに無駄な動作をなくし、的確かつ合理的な飛行制御を可能にできる。
以上説明したように、本実施形態においては、地上側から供給される給電ケーブル4aに接続された複数の電気駆動式のドローン3(飛翔体)の飛行制御に関する飛行制御システムにおいて、複数のドローン3(飛翔体)を、出発地からそれぞれの目的地まで飛行させる場合の各ドローン3(飛翔体)の飛行距離を取得する第1取得手段111と、第1取得手段111により取得された各飛行距離に基づき各ドローン3(飛翔体)の飛行方法を決定する決定手段112と、決定手段112により決定された飛行方法に従って各ドローン3(飛翔体)を飛行させる第1制御手段113と、各ドローン3(飛翔体)の飛行速度に対応する速度で各ドローン3(飛翔体)に接続された給電ケーブル4aの送り受けを行わせる第2制御手段116と、を備えるようにしている。
このような構成によれば、他のドローン3との衝突や給電ケーブル4aの絡みを防止可能な飛行方法を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
図31等に示す飛行指示の例において、ドローンAの飛行速度とドローンBの飛行速度は、同じ速度である例を示したが、異なる速度を設定してもよい。
例えば、ドローンAの飛行速度を10km/hとし、ドローンBの飛行速度を20km/hとしてもよい。
その場合、後発のドローン3が、先発のドローン3に追いつかないように、一方又は双方の飛行速度を設定することが好ましい。
飛行ルートが一致又は交差する場合には、後発のドローン3が先発のドローン3に衝突する可能性があるからである。
また、帰還時にはホバリングの指示を行い、ホバリングした状態のドローン3をケーブルリール23(リール回転装置21)の巻取力だけで駐機場800近辺まで引っ張って移動させてもよい。
これにより、ケーブル4に適度な張力を与えつつ巻き取りが行われるので、リール部分でケーブル4が浮いたまま巻き取られることで発生するキンクや断線を防ぐことができる。
他方、出発時に関し、ケーブルリール23の右回転(送り出し回転)はフリーホイール機構として、ドローン3の飛行による力だけでケーブル4を送り出すようにしてもよい。
この手法によっても、ケーブル4に適度な張力を与え続けることができるので、たるみの発生を防止することができる。
ケーブルリール23にストッパ-(不図示)を設け、条件に応じて駆動できるようにしてもよい。
例えば、ドローン3が目的地に到達したことを契機にストッパーを駆動してそれ以上ケーブル4が送り出されないようにしてもよい。
また、飛行中にドローン3を移動させた場合も、ドローン3が移動先に到達したことを契機にストッパーを駆動してそれ以上ケーブル4が送り出されないようにしてもよい。
ドローン3が目的地や移動先に到達したことは、測位部35が測位する位置情報に基づいて確認できるが、ドローン3が目的地や移動先に到達した後は飛行速度をゼロにする(ホバリングさせる)場合には、飛行速度がゼロになったことに基づいて確認してもよい。
ドローン3に対する飛行命令の送信態様は上述の例に限らない。
例えば、飛行命令は、駐機場装置801が送信したり、サーバ1が送信してもよく、この場合、図36等に示すルートに限らず、駐機場装置801やサーバから直接ドローン3に対して送信(例えば無線で送信)してもよい。
飛行順序は、送信タイミングを異ならせることで制御可能だが、これに限らず、ドローン3にてタイマーを持たせ、t1時にドローンAの移動を開始させ、t2時にドローンBの移動を開始させてもよい。
この場合、移動開始タイミング(t1やt2)を飛行命令に含めれば良い。
複数の子ドローンと親ドローンとからなるシステムを構成することもできる。
この場合、例えば、親ドローンに滑車などの案内部材を設け、当該案内部材を介して子ドローンにケーブル4を渡すようにもできる。
これにより、親ドローンを例えば基準点Kの上空をホバリングさせながら、子ドローンに対するケーブル4を親ドローンを介して案内することができる。
これにより、駐機場800に支柱24などの設備を設ける必要がなくなる。
また、ホバリングしている親ドローンを介して各ケーブル4がそれぞれ子ドローンに渡されるため、ケーブル4の駐機場800近くの高度を高い位置に設定できる。
このため、駐機場800の近くにある建物や雑木などの障害物とケーブル4とが絡むことを未然に防ぐこともできる。
第5飛行方法を上空時の移動だけでなく、出発地から目的地への飛行や帰還時の飛行に応用することもできる。
例えば、目的地Aと目的地Bとの距離差・高度差が特定値未満の場合、目的地Aと目的地Bの一方又は双方の位置や高度を、その距離差・高度差が特定値以上になるように変更してもよい。
また、距離差・高度差が特定値未満の場合、ドローン3同士が衝突する可能性が高まるので、その場合、第1~第4飛行方法に基づく飛行制御を行うことで衝突の可能性を一層下げることもできる。
1:サーバ、101:制御部、102:RAM、103:ROM、104:記憶部、105:入力装置、106:表示装置、107:通信IF、111:第1取得手段、112:決定手段、113:第1制御手段、114:第2取得手段、115:算出手段、116:第2制御手段、117:特定手段、118:判定手段、2:ケーブルリール制御装置、20:ユニット、21:リール回転装置、22:給電装置、23:ケーブルリール、24:支柱、25:案内筒、26:案内筒口、27:案内口、3:ドローン、30:制御部、31:モータ、32:ロータ、33:通信部、34:撮影部、35:測位部、36:高度センサー、37:無線中継部、38:方位センサー、39:電力供給部、3X:ケーブル接続部、4:ケーブル、4a:給電ケーブル、4b:通信ケーブル、700:ネットワーク、800:駐機場、801:駐機場装置、802:通信部、803:制御部、900:入力端末、K:基準点

Claims (11)

  1. 地上側から供給される給電ケーブルに接続された電気駆動式の飛翔体の飛行制御に関する飛行制御システムにおいて、
    複数の飛翔体を、出発地からそれぞれの目的地まで飛行させる場合の各飛行距離を取得する第1取得手段と、
    前記第1取得手段により取得された各飛行距離に基づき各飛翔体の飛行方法を決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定された飛行方法に従って各飛翔体を飛行させる第1制御手段と、
    飛翔体の飛行速度に対応する速度で前記給電ケーブルの送り受けを行わせる第2制御手段と、を備えた
    ことを特徴とする飛行制御システム。
  2. 前記決定手段は、
    各飛翔体を前記出発地から各目的地まで飛行させる場合の飛行方法として、前記第1取得手段により取得された各飛行距離のうち垂直方向の飛行距離が長い飛翔体を当該飛行距離が短い飛翔体よりも早い順番で飛行させる第1飛行方法を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の飛行制御システム。
  3. 前記決定手段は、
    飛行中の各飛翔体を前記出発地まで飛行させる場合の飛行方法として、前記第1取得手段により取得された各飛行距離のうち垂直方向の飛行距離が短い飛翔体を当該飛行距離が長い飛翔体よりも早い順番で飛行させる第2飛行方法を決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の飛行制御システム。
  4. 前記決定手段は、
    各飛翔体を前記出発地から各目的地まで飛行させる場合の飛行方法として、前記第1取得手段により取得された各飛行距離のうち垂直方向の飛行距離が同じ場合、水平方向の飛行距離が長い飛翔体を当該飛行距離が短い飛翔体よりも早い順番で飛行させる第3飛行方法を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の飛行制御システム。
  5. 前記決定手段は、
    飛行中の各飛翔体を前記出発地まで飛行させる場合の飛行方法として、前記第1取得手段により取得された各飛行距離のうち垂直方向の飛行距離が同じ場合、水平方向の飛行距離が短い目的地を当該飛行距離が長い飛翔体よりも早い順番で飛行させる第4飛行方法を決定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の飛行制御システム。
  6. 飛行中の飛翔体の位置情報を取得する第2取得手段と、
    前記第2取得手段により取得された位置情報に基づき、一の飛翔体と他の飛翔体との間の距離を算出する第2算出手段と、を備え、
    前記決定手段は、
    前記第2算出手段により算出された距離が特定値未満の場合に、前記距離が特定値以上になる位置まで一方又は双方の飛翔体を飛行させる第5飛行方法を決定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の飛行制御システム。
  7. 前記第2制御手段は、
    各飛翔体の飛行速度がゼロの場合、前記各飛翔体に接続された給電ケーブルの送り受けを行わない
    ことを特徴とする請求項1に記載の飛行制御システム。
  8. 各飛翔体の出発地から目的地までの飛行ルートを特定する特定手段と、
    前記特定手段により特定された複数の飛行ルートのうち一の飛行ルートと他の飛行ルートの一部又は全部が重なることを判定する判定手段と、を備え、
    前記第1制御手段及び前記第2制御手段の一方又は双方は、
    前記判定手段により前記一の飛行ルートと他の飛行ルートの一部又は全部が重なることが判定された場合に、前記決定手段により決定された飛行方法に従って各飛翔体を飛行させる
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の飛行制御システム。
  9. 地上側から供給される給電ケーブルに接続された電気駆動式の飛翔体の飛行制御を行うサーバにおいて、
    複数の飛翔体を、出発地からそれぞれの目的地まで飛行させる場合の各飛行距離を取得する第1取得手段と、
    前記第1取得手段により取得された各飛行距離に基づき各飛翔体の飛行方法を決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定された飛行方法に従って各飛翔体を飛行させる第1制御手段と、
    飛翔体の飛行速度に対応する速度で前記給電ケーブルの送り受けを行わせる第2制御手段と、を備えた
    ことを特徴とするサーバ。
  10. 地上側から供給される給電ケーブルに接続された電気駆動式の飛翔体の飛行制御に関する飛行制御方法において、
    複数の飛翔体を、出発地からそれぞれの目的地まで飛行させる場合の各飛行距離を取得する第1ステップと、
    前記第1ステップにより取得された各飛行距離に基づき各飛翔体の飛行方法を決定する第2ステップと、
    前記第2ステップにより決定された飛行方法に従って各飛翔体を飛行させる第3ステップと、
    飛翔体の飛行速度に対応する速度で前記給電ケーブルの送り受けを行わせる第4ステップと、を有する
    ことを特徴とする飛行制御方法。
  11. 地上側から供給される給電ケーブルに接続された電気駆動式の飛翔体の飛行制御を行うコンピュータを、
    複数の飛翔体を、出発地からそれぞれの目的地まで飛行させる場合の各飛行距離を取得する第1取得手段、
    前記第1取得手段により取得された各飛行距離に基づき各飛翔体の飛行方法を決定する決定手段、
    前記決定手段により決定された飛行方法に従って各飛翔体を飛行させる第1制御手段、
    飛翔体の飛行速度に対応する速度で前記給電ケーブルの送り受けを行わせる第2制御手段、として機能させる
    ことを特徴とする飛行制御プログラム。
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