JP2024022021A - 多層液状化粧料 - Google Patents

多層液状化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP2024022021A
JP2024022021A JP2022125298A JP2022125298A JP2024022021A JP 2024022021 A JP2024022021 A JP 2024022021A JP 2022125298 A JP2022125298 A JP 2022125298A JP 2022125298 A JP2022125298 A JP 2022125298A JP 2024022021 A JP2024022021 A JP 2024022021A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
oil
mass
application
multilayer liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022125298A
Other languages
English (en)
Inventor
美由紀 安藤
Miyuki Ando
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2022125298A priority Critical patent/JP2024022021A/ja
Publication of JP2024022021A publication Critical patent/JP2024022021A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】振盪時に容易に均一な分散状態となり、静置時には各層の界面が明瞭に分離し、再分離性に優れ、塗布時の肌へのなじみ、塗布後の肌のうるおい感に優れ、塗布後の肌のべたつきがない多層液状化粧料を提供する。【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C):(A)25℃で液状の油剤 5~50質量%、(B)水、(C)ピロリドンカルボン酸ナトリウムを含有する多層液状化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は多層液状化粧料に関する。
静置時には、複数の層に分離しており、使用時に振盪して均一な分散状態にしてから皮膚に適用する多層型化粧料が知られている。
例えば、特許文献1には、ポリグリセリンアルキルフェニルエーテル型化合物、水溶性塩類、常温で液状の油性物質及び水を含有する多層型化粧料が、振盪時の混合、乳化が良好で、静置時の分離が速いことが記載されている。
特許文献2には、天然油を含む油層と、多糖、ヒアルロン酸ナトリウムから選択されるポリマーとを含み、界面活性剤を含まない、多層化粧組成物が、攪拌すると乳化可能で、局所塗布に適していることが記載されている。
特許文献3には、マンノシルエリスリトールリピッド、多価アルコール、IOB値が0~0.18の液状油を含有する多層型化粧料が、振盪時に均一な分散状態となり、化粧料外観の審美性に優れ、使用感にも優れていることが記載されている。
特許文献4には、25℃で液状の炭化水素油、エタノール、ヒドロキシエチルセルロースを含有し、界面活性剤を含有しない2層分離型化粧料組成物が、肌へのなじみ、うるおい感がよく、べたつき感がなく、振盪後の再分離性がよいことが記載されている。
特開昭63-27409号公報 特表2018-510885号公報 特開2017-226603号公報 特開2020-40916号公報
従来の多層型化粧料は、塗布時の肌へのなじみや、塗布後の肌へのうるおい感において、十分満足できるものではなかった。
また、多層型化粧料は、使用する一定時間は均一な分散状態を保持し、使用後は使用前と同じ状態の多層に完全に分離することが求められるが、振盪後、油層と水層が容易に分離せず、再分離性においても課題があった。
本発明者は、特定量の液状油剤と、ピロリドンカルボン酸ナトリウムを組合わせて用いることにより、振盪時に容易に均一な分散状態となり、静置時には各層の界面が明瞭に分離し、塗布時の肌によくなじみ、塗布後の肌のうるおい感に優れた多層液状化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)25℃で液状の油剤 5~50質量%、
(B)水、
(C)ピロリドンカルボン酸ナトリウム
を含有する多層液状化粧料に関する。
本発明の多層液状化粧料は、振盪時に容易に均一な分散状態となり、静置時には各層の界面が明瞭に分離し、再分離性に優れたものである。また、塗布時の肌へのなじみ、塗布後の肌のうるおい感に優れ、塗布後の肌のべたつきがないものである。
本発明において、肌へのなじみとは、塗布した化粧料が肌に浸透し、肌上に存在せず、手入れが終了したと感じる状態をいう。
本発明で用いる成分(A)は、25℃で液状の油剤である。
液状とは、流動性があることをいい、ペースト状も含まれる。
成分(A)の油剤としては、通常の化粧料に用いられるものであり、(a1)無極性油、(a2)極性油が挙げられる。
成分(a1)の無極性油としては、炭化水素油、シリコーン油等が挙げられる。
炭化水素油としては、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン等が挙げられる。
炭化水素油としては、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィンから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィンから選ばれる1種又は2種以上を含むのがより好ましく、スクワラン、流動パラフィンから選ばれる1種以上を含むのがさらに好ましく、スクワランを含むのがよりさらに好ましい。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン(1cs)、ジメチルポリシロキサン(1.5cs)、ジメチルポリシロキサン(2cs)、ジメチルポリシロキサン(6cs)等の揮発性、不揮発性の直鎖状ジメチルポリシロキサン;メチルトリメチコン、トリス(トリメチルシリル)メチルシラン、テトラキス(トリメチルシリル)シラン等の分岐状シロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシロキサン;ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン等のメチルフェニルポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
シリコーン油としては、直鎖状ジメチルポリシロキサン、分岐状シロキサンから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、直鎖状ジメチルポリシロキサンを含むのがより好ましく、不揮発性の直鎖状ジメチルポリシロキサンを含むのがさらに好ましい。
成分(a1)としては、炭化水素油が好ましい。
成分(a1)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、振盪後の再分離性を向上させ、塗布時の肌へのなじみを向上させ、塗布後の肌のうるおい感を向上させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、全組成中に1~15質量%であるのが好ましく、3~12質量%がより好ましく、5~10質量%がさらに好ましい。
成分(a2)の極性油としては、エステル油、エーテル油、高級脂肪酸等が挙げられる。
エステル油としては、モノエステル油、ジエステル油、トリエステル油及びテトラエステル油が挙げられる。
モノエステル油としては、炭素数2~24の脂肪族又は芳香族のモノカルボン酸又はジカルボン酸のモノエステルが挙げられ、具体例としては、2-エチルヘキサン酸セチル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、イソステアリン酸イソステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸2-ヘキシルデシルステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、オレイン酸デシル、イソデシルベンゾエート、メトキシケイヒ酸オクチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、コハク酸2-エチルヘキシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、安息香酸アルキル(C12~C15)等が挙げられる。
モノエステル油としては、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、イソステアリン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシルから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、イソノナン酸イソトリデシル、イソステアリン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシルから選ばれる1種又は2種以上を含むのがより好ましい。
ジエステル油としては、炭素数3~18のジカルボン酸のジエステル、多価アルコールのジ脂肪酸エステル等が挙げられ、具体例としては、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジステアリン酸グリコール、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、ジイソステアリン酸グリセリル、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、ジ2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、セバシン酸ジイソプロピル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル等が挙げられる。
ジエステル油としては、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールから選ばれる1種以上を含むのが好ましく、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールを含むのがより好ましい。
トリエステル油としては、3価以上の多価アルコールのトリ脂肪酸エステルが挙げられ、具体的には、トリミリスチン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリ2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリオレイン酸グリセリン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリン、さらに、オリーブ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、ヒマシ油、紅花油、ヒマワリ油、アボカド油、キャノーラ油、キョウニン油、米胚芽油、米糠油等の植物油などが挙げられる。
トリエステル油としては、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリン、植物油から選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリン、植物油から選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、植物油がさらに好ましく、オリーブ油、ホホバ油から選ばれる1種以上を含むのがよりさらに好ましく、オリーブ油を含むのがことさらに好ましい。
エステル油としては、ジエステル油、トリエステル油から選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、トリエステル油を含むのがより好ましい。
テトラエステル油としては、4価以上の多価アルコールのテトラ脂肪酸エステルが挙げられ、具体的には、テトラ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ペンタエリスリット、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリット、テトラオクタン酸ペンタエリスリット、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等が挙げられる。
エーテル油としては、ジアルキルエーテルが挙げられ、具体的には、ジヘキシルエーテル、ジカプリリルエーテル、セチル-1,3-ジメチルブチルエーテル等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、オレイン酸、イソステアリン酸、ウンデシレン酸等が挙げられる。
成分(a2)としては、エステル油を含むのが好ましく、モノエステル油、トリエステル油から選ばれる1種以上を含むのがより好ましく、モノエステル油、植物油から選ばれる1種以上を含むのがより好ましい。また、モノエステル油と植物油を同時に含むのが好ましい。
成分(a2)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、振盪後の再分離性を向上させ、塗布時の肌へのなじみを向上させ、塗布後の肌のうるおい感を向上させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、全組成中に1~30質量%が好ましく、3~20質量%であるのがより好ましく、7~17質量%がさらに好ましく、10~15質量%がよりさらに好ましい。
成分(A)としては、成分(a1)及び(a2)を組合わせて用いるのが好ましく、その場合、成分(a2)に対する成分(a1)の質量割合(a1)/(a2)は、振盪後の再分離性を向上させ、塗布時の肌へのなじみを向上させ、塗布後の肌のうるおい感を向上させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、0.1~3であるのが好ましく、0.17~1.72がより好ましく、0.33~1がさらに好ましい。
成分(A)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、振盪後の再分離性を向上させ、塗布時の肌へのなじみを向上させ、塗布後の肌のうるおい感を向上させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、全組成中に5~50質量%であり、8~45質量%が好ましく、15~35質量%がより好ましく、18~30質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(B)の水の含有量は、振盪後の再分離性を向上させ、塗布時の肌へのなじみを向上させ、塗布後の肌のうるおい感を向上させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、全組成中に25~65質量%であるのが好ましく、30~60質量%がより好ましく、40~55質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(C)のピロリドンカルボン酸ナトリウムの含有量は、振盪後の再分離性を向上させ、塗布時の肌へのなじみを向上させ、塗布後の肌のうるおい感を向上させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、全組成中に0.1~4.5質量%であるのが好ましく、1.1~4質量%がより好ましく、1.2~3質量%がさらに好ましく、1.5~2.5質量%がよりさらに好ましい。
本発明の多層液状化粧料は、さらに、(D)多価アルコールを含有することができ、塗布時の肌へのなじみ、塗布後の肌のうるおい感を、より向上させることができる。
多価アルコールは、分子内に2個以上の水酸基をもつ化合物であり、通常の化粧料に用いられるものであればいずれでも良い。
2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,3-プロパンジオール等が挙げられる。3価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。4価アルコールとしては、ジグリセリン、エリスリトール等が挙げられる。5価以上の多価アルコールとしては、トリグリセリン等のポリグリセリン;グルコース、マルトース、マルチトース、ショ糖、キシリトール、ソルビトール、マルビトール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシエチレンエチルグルコシド、ポリオキシエチレンプロピレングルコシド等の糖類及び糖アルコールが挙げられる。
成分(D)としては、振盪後の再分離性を向上させ、塗布時の肌へのなじみを向上させ、塗布後の肌のうるおい感を向上させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、2価アルコール、3価アルコール、糖アルコールから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましく、2価アルコール、糖アルコールから選ばれる1種以上を含むのがより好ましく、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,3-プロパンジオール、マルチトース、ソルビトールから選ばれる1種又は2種以上を含むのがよりさらに好ましい。
成分(D)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、振盪後の再分離性を向上させ、塗布時の肌へのなじみを向上させ、塗布後の肌のうるおい感を向上させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、全組成中に10~50質量%であるのが好ましく、15~40質量%がより好ましく、20~30質量%がさらに好ましい。
本発明の多層液状化粧料は、前記成分以外に、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、前記成分以外の油性成分、界面活性剤、多価アルコール以外の保湿剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、増粘剤、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、抗菌剤、防腐剤、制汗剤、薬剤、粉体、色剤、香料、動植物抽出液等を含有することができる。なお、これらの成分は、各剤としての用途に限られず、目的に応じて他の用途として転用、例えば、制汗剤を香料として使用したり、他の用途との兼用、例えば、制汗剤と香料としての効果を奏するものとして使用したりすることもできる。
本発明の多層液状化粧料において、振盪後の再分離性に優れ、塗布時の肌へのなじみを向上させ、塗布後の肌のうるおい感を向上させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、界面活性剤の含有量は、全組成中に0.5質量%未満であるのが好ましく、0.1質量%未満がより好ましく、0.01質量%未満がさらに好ましく、実質含有しないことがよりさらに好ましい。
本発明の多層液状化粧料において、振盪後の再分離性を向上させ、塗布時の肌へのなじみを向上させ、塗布後の肌のうるおい感を向上させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、エタノールの含有量は、全組成中に5質量%以下であるのが好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下がさらに好ましく、0.1質量%以下がよりさらに好ましく、実質含有しないことがことさらに好ましい。
本発明の多層液状化粧料は、常法により、所定の成分を適宜混合することによって製造することができる。例えば、全油性成分を混合して油層を調製し、全水性成分を混合して水層を調製し、前記油層及び前記水層を所定の比率で混合することにより、製造することができる。
本発明の多層液状化粧料は、振盪後の再分離性を向上させ、塗布時の肌へのなじみを向上させ、塗布後の肌のうるおい感を向上させ、塗布後の肌のべたつきを低減させる観点から、全水層成分に対する全油層成分の質量割合(油層)/(水層)が、0.01~1.45であるのが好ましく、0.05~1.22がより好ましく、0.1~1がさらに好ましく、0.15~0.45がよりさらに好ましい。
本発明の多層液状化粧料は、液状のものであり、静置時において、いずれの層においても、25℃における粘度が、1mPa・s以上であるのが好ましく、3mPa・s以上がより好ましく、5mPa・s以上がさらに好ましく、500mPa・s以下が好ましく、300mP a・s以下がより好ましく、100mPa・s以下がさらに好ましい。
本発明において、粘度は、B型粘度計(ビスメトロン粘度計:型式VS-A1(芝浦システム製)、ローターNo.1、30回転/分、30秒)を用いて測定される。
本発明の多層液状化粧料は、静置時には互いに相溶しない状態で、少なくとも成分(A)を含む油層と、少なくとも成分(B)及び(C)を含む水層を有する、二層以上の多層分離状態を保ち、使用時に振盪することで、均一な分散状態とすることができ、徐々に元の多層分離状態に復帰する化粧料である。例えば、油層-水層からなる二層型化粧料、油層-油層-水層からなる三層型化粧料などが挙げられる。
本発明の多層液状化粧料は、少なくとも油層と水層を有するが、この場合、静置時には、容器の開口部側(上側)に油層、容器の底部側(下側)に水層が存在しているようになる。
本発明の多層液状化粧料は、塗布時の肌へのなじみを向上させ、塗布後の肌のうるおい感を向上させる観点から、皮膚、好ましくは頭皮を除く皮膚、より好ましくは顔、身体、手足等のいずれかに塗布して使用することができ、保温、抗老化、美白、パック、マッサージ、サンスクリーン、化粧下地、ファンデーション、リップクリーム等の皮膚化粧料として好適である。
実施例1~7、比較例1~3
表1に示す組成の二層液状化粧料を製造し、再分離性、塗布時の肌へのなじみ、塗布後の肌のうるおい感、塗布後の肌のべたつきのなさを評価した。結果を表1に併せて示す。
(製造方法)
成分(A)を含む油性成分を混合して油層を調製し、成分(B)、(C)及び(D)を含む水性成分を混合して水層を調製した。前記油層と前記水層を混合することにより、二層液状化粧料を製造した。
(評価方法)
(1)再分離性:
各化粧料30gを、透明な容器(PS-6K:東京硝子社製)に入れ、10回振り混ぜた後、10分後の分離の状態を目視により観察し、以下の基準で評価した。3回繰り返し、結果の合計点で示した。
5:界面が明瞭な分離である。
4:界面がわずかに不明瞭な分離である。
3:界面がやや不明瞭な分離である。
2:界面はあるが不明瞭である。
1:分離しない。
(2)塗布時の肌へのなじみ:
化粧品評価専門パネラー3名により、各化粧料を振り混ぜ、0.3gを手の甲に塗布したときの肌へのなじみを、以下の基準で評価した。結果を3名の合計点で示した。
なお、肌へのなじみとは、塗布した化粧料が肌に浸透し、肌上に存在せず、手入れが終了したと感じる状態をいう。
5:よく肌になじむ。
4:肌になじむ。
3:やや肌になじむ。
2:あまり肌になじまない。
1:明らかに肌になじまない。
(3)塗布後の肌のうるおい感:
化粧品評価専門パネラー3名により、各化粧料を振り混ぜ、0.3gを手の甲に塗布した後、肌のうるおい感を、以下の基準で評価した。結果を3名の合計点で示した。
5:非常にうるおった感じがする。
4:うるおった感じがする。
3:うるおった感じがする。
2:あまりうるおった感じがしない。
1:明らかにうるおった感じがしない。
(4)塗布後の肌のべたつきのなさ:
化粧品評価専門パネラー3名により、各化粧料を振り混ぜ、0.3gを手の甲に塗布した後、肌のべたつきのなさを、以下の基準で評価した。結果を3名の合計点で示した。
5:明らかにべたつきを感じない。
4:べたつきを感じない。
3:あまりべたつきを感じない。
2:かなりべたつきを感じる。
1:明らかにべたつきを感じる。
*1 シュガースクワラン:NIKKOL シュガースクワラン(日本サーファクタント社製)、
*2 流動パラフィン:CARNATION(Sonneborn,LLC 社製)、
*3 イソノナン酸イソノニル:サラコス99(日清オイリオグループ社製)、
*4 オリブ油:クロピュアOL-LQ-(JP)(クローダジャパン社製)、
*5 イソステアリン酸イソステアリル:クロダモルISISーLQ-(JP)(クローダジャパン社製)、
*6 ミリスチン酸オクチルドデシル:MOD(進栄化学社製)、
*7 DL-ピロリドンカルボン酸ナトリウム:AJIDEW N-50(ブラジル味の素社製)、
*8 1,3-プロパンジオール:ZEMEA SELECT プロパンジオール(DuPont Tate & Lyle Bio Products, LLC社製)、
*9 ジプロピレングリコール:DPG-RF(ADEKA社製)、
*10 1,3-ブチレングリコール:1,3-ブチレングリコール(ダイセル社製)、
*11 マルチトール:アマルティシロップ(三菱商事ライフサイエンス社製)(マルチトール75質量%、水25質量%)のマルチトール分、
*12 ソルビトール:ソルビットD-70(三菱商事ライフサイエンス社製)(ソルビトール70質量%、水30質量%)のソルビトール分
処方例1(二層型抗老化美容液):
(成分) 含有量(質量%)
シュガースクワラン(*1) 5
ホホバ油 3
オリブ油(*4) 2
マカデミアナッツ油 2
イソノナン酸イソノニル(*3) 2.5
トリイソステアリン酸グリセリン 3
イソステアリン酸イソステアリル(*5) 5
1,3-プロパンジオール(*8) 2
マルチトール(*11) 1.5
ソルビトール(*12) 2.1
濃グリセリン 10
DL-ピロリドンカルボン酸ナトリウム(*7) 2
ニコチン酸アミド 1
シソエキス 0.2
チンピエキス 0.1
月桃葉エキス 0.1
ツバキ種子抽出物 0.1
オクラエキス 0.05
ヒメフウロエキス 0.1
ユキノシタエキス 0.2
精製水 残量
合計 100
処方例2(二層型保湿美容液):
(成分) 含有量(質量%)
シュガースクワラン(*1) 7
オリブ油(*4) 2
ミリスチン酸2-へキシルデシル 2.5
トリイソステアリン酸グリセリン 3
ミリスチン酸オクチルドデシル(*6) 3
イソステアリン酸イソステアリル(*5) 3
1,3-プロパンジオール(*8) 9
マルチトール(*11) 3.75
ソルビトール(*12) 3.5
ジプロピレングリコール(*9) 7
1,3-ブチレングリコール(*8) 4
DL-ピロリドンカルボン酸ナトリウム(*7) 2
ニコチン酸アミド 0.2
シソエキス 0.5
スイカズラエキス 0.1
アシタバエキス 0.1
水溶性甘草エキス 0.1
ハトムギエキス 0.3
スギノリエキス 0.2
精製水 残量
合計 100
処方例3(二層型マッサージ料):
(成分) 含有量(質量%)
シュガースクワラン(*1) 10
流動パラフィン(*2) 3
オリブ油(*4) 2
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン 2
トリイソステアリン酸グリセリン 1
イソノナン酸イソトリデシル 3
イソステアリン酸イソステアリル(*5) 3
1,3-プロパンジオール(*8) 5
マルチトール(*11) 3.75
ソルビトール(*12) 3.5
ジプロピレングリコール(*9) 10
1,3-ブチレングリコール(*8) 5
DL-ピロリドンカルボン酸ナトリウム(*7) 2
ニコチン酸アミド 0.01
シソエキス 0.1
アロエエキス 0.1
ハイビスカスエキス 0.1
酵母エキス 0.1
サクラエキス 0.3
グリシン 0.02
精製水 残量
合計 100
処方例1~3の多層液状化粧料はいずれも、振盪時に容易に均一な分散状態となり、静置時には各層の界面が明瞭に分離し、再分離性に優れ、塗布時の肌へのなじみ、塗布後の肌のうるおい感に優れ、塗布後の肌のべたつきがないものである。

Claims (5)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)25℃で液状の油剤 5~50質量%、
    (B)水、
    (C)ピロリドンカルボン酸ナトリウム
    を含有する多層液状化粧料。
  2. 成分(A)が、少なくとも(a1)無極性油、及び(a2)極性油を含む、請求項1記載の多層液状化粧料。
  3. 成分(a2)に対する成分(a1)の質量割合(a1)/(a2)が、0.1~3である、請求項2記載の多層液状化粧料。
  4. 成分(C)の含有量が、0.1~4.5質量である請求項1~3のいずれか1項記載の多層液状化粧料。
  5. さらに、(D)多価アルコールを含有する、請求項1~4のいずれか1記載の多層液状化粧料。
JP2022125298A 2022-08-05 2022-08-05 多層液状化粧料 Pending JP2024022021A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022125298A JP2024022021A (ja) 2022-08-05 2022-08-05 多層液状化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022125298A JP2024022021A (ja) 2022-08-05 2022-08-05 多層液状化粧料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024022021A true JP2024022021A (ja) 2024-02-16

Family

ID=89855176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022125298A Pending JP2024022021A (ja) 2022-08-05 2022-08-05 多層液状化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024022021A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5802057B2 (ja) 水中油型乳化化粧料
AU2010334096B2 (en) Sheet-like cosmetic
JP5732165B1 (ja) うるおい補給用スティック状化粧料
JPH0769860A (ja) 揮発性シリコーン中水エマルジョンゲル化粧品
JP6392419B1 (ja) W/o型乳化物
CN112969440A (zh) 包含两种聚甘油脂肪酸酯的组合物
JP2014118400A (ja) 無水化粧料組成物
WO2013108513A1 (ja) 液状化粧料
KR20160065658A (ko) 유화제를 함유하지 않는 워셔블 클렌징 화장료 조성물
KR100722677B1 (ko) 고내상 유중수형 유화 화장료 조성물
JP2023539697A (ja) 皮膚ケア活性成分及び2種のポリグリセリル脂肪酸エステルを含む組成物
KR102532929B1 (ko) 피부 화장료용 조성물
FR3121041A1 (fr) Composition à deux phases
JP2024022021A (ja) 多層液状化粧料
JP2012250939A (ja) 油性液状クレンジング化粧料
JP2014019645A (ja) 化粧料
JP2007161635A (ja) 二層分離型化粧料
CN116583266A (zh) 非粘性光滑稳定组合物
JP2019172652A (ja) 油性化粧料
TW201919578A (zh) 油中水型乳化化妝料
DE10234882B4 (de) Kosmetische und/oder dermatologische Zubereitung und deren Verwendung
JP3492952B2 (ja) 水層−油層からなる液−液系二層型化粧料
JP2022151312A (ja) 多層型化粧料
JP7462455B2 (ja) 水中油型乳化組成物
JP7308669B2 (ja) 乳化化粧料