JP2024021334A - 画像表示媒体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 美麗な画像を表示することが可能な画像表示媒体を提供すること。【解決手段】 グリッド状に形成された複数の発色単位区画によって構成された画像形成部を有し、複数の発色単位区画はそれぞれ、不透明層と変調層とを積層して構成され、変調層は、光が透過できる複数の透過エリアと、複数の透過エリアのおのおのを囲むように配置され、光が透過できない非透過エリアとを有し、変調層において、複数の透過エリアのおのおのは、曲線状の輪郭と、複数の透過エリアに共通の長軸方向と、長軸方向に直交する短軸方向とを有し、短軸方向の長さは、長軸方向に沿って不均一であり、画像形成部から画像を表示するために、複数の発色単位区画のおのおのにおいて、透過エリアの面積を変化させることによって、不透明層からの透過光を変調させることを特徴とする、画像表示媒体である。【選択図】図4

Description

本発明は、偽造防止効果を提供する表示技術が適用された画像表示媒体、およびその製造方法に関する。
通常、カードやパスポートなどの個人認証体には、それらの偽造を困難にするため、通常の印刷物とは異なる視覚効果を有するホログラムをはじめとした偽造防止媒体が付与されている。
この種の偽造防止媒体の1つとしては、特許文献1に記載の回折格子表示体がある。特許文献1に記載の回折格子表示体は、赤、青、緑に対応する空間周波数の回折格子がそれぞれセルとして設けられており、各セルの占有面積を各色の階調とし、混色として画像を表示させる。
また、偽造防止媒体としては、特許文献2に記載の光学フィルムも知られている。特許文献2は計算機ホログラムに関するものであり、再生像を再生する。
さらに、特許文献1と同様にセルを画素として用いた偽造防止媒体に、特許文献3に記載の光学識別体がある。特許文献3に記載の光学識別体は、識別体の有するセルに基づき、可変画像と、特許文献2と同様の計算機ホログラムによる再生像を表示させる。
国際公開第2017/183718A1号公報 国際公開第2017/209113A1号公報 国際公開第2020/157695A1号公報
しかしながら、上述した特許文献1や特許文献3のように、セル分割された画像表示体では、設けられたセルの規則性により回折光が生じ、所望の画像にノイズが生じ、画質を低下させる。
本発明が解決しようとする課題は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、美麗な画像を表示することが可能な画像表示媒体およびその製造方法を提供することにある。
上述した目的を達成するため、本発明は、以下のような手段を講じる。
すなわち、本発明の第1の態様は、グリッド状に形成された複数の発色単位区画によって構成された画像形成部を有し、複数の発色単位区画はそれぞれ、不透明層と変調層とを積層して構成され、変調層は、光が透過できる複数の透過エリアと、複数の透過エリアのおのおのを囲むように配置され、光が透過できない非透過エリアとを有し、変調層において、複数の透過エリアのおのおのは、曲線状の輪郭と、複数の透過エリアに共通の長軸方向と、長軸方向に直交する短軸方向とを有し、短軸方向の長さは、長軸方向に沿って不均一であり、画像形成部から画像を表示するために、複数の発色単位区画のおのおのにおいて、透過エリアの面積を変化させることによって、不透明層からの透過光を変調させることを特徴とする、画像表示媒体である。
本発明の第2の態様は、複数の発色単位区画のおのおのにおいて、変調層は、モノクロを含む特定の色を呈する微細構造を有する微細構造層と、微細構造層に積層され、一部がレーザによって除去された反射層とを含み、レーザによって除去された領域である除去領域は、透過エリアに相当し、反射層は、非透過エリアに相当し、除去領域の形状は、レーザによる加工痕の形状に対応し、除去領域は、長軸方向に直線状に延び、除去領域の短軸方向の長さは、長軸方向に沿って周期的に変化することを特徴とする、第1の態様の画像表示媒体である。
本発明の第3の態様は、複数の発色単位区画のおのおのにおいて、除去領域の長軸方向における長さを変化させることによって、不透明層からの透過光および微細構造層によって呈される色の階調を変化させ、除去領域の面積を変化させることによって、不透明層からの透過光および微細構造層によって呈される色の濃淡を変化させることを特徴とする、第2の態様の画像表示媒体である。
本発明の第4の態様は、複数の発色単位区画のおのおのにおいて、特定の色は複数あり、微細構造は、特定の色毎に設けられ、特定の色毎に設けられた各微細構造は、微細構造層に、規則的に配列され、発色単位区画によって呈される色を実現するために、各微細構造によって呈される色を混色することを特徴とする、第2の態様の画像表示媒体である。
本発明の第5の態様は、複数の発色単位区画のおのおのにおいて、不透明層は、インキによって着色された印刷部を含み、画像は、変調層側から観察されることを特徴とする、第1の態様の画像表示媒体である。
本発明の第6の態様は、複数の発色単位区画のおのおのにおいて、インキの色は複数あり、印刷部は、インキの色毎に設けられ、インキの色毎に設けられた各印刷部は、不透明層に、規則的に配列され、発色単位区画によって呈される色を実現するために、各印刷部によって呈される色を混色することを特徴とする、第5の態様の画像表示媒体である。
本発明の第7の態様は、短軸方向の長さは、10μm以上、100μm以下であることを特徴とする、第2の態様の画像表示媒体である。
本発明の第8の態様は、除去領域の長軸方向の端縁が丸みを帯びていることを特徴とする、第2の態様の画像表示媒体である。
本発明の第9の態様は、除去領域の長軸方向の2つの端縁のうちの少なくとも一方における短軸方向の長さが、除去領域の長軸方向における中央の短軸方向の長さよりも大きいことを特徴とする、第2の態様の画像表示媒体である。
本発明の第10の態様は、不透明層は、微細構造によって呈される光を隠蔽する隠蔽領域を含む、第2の態様の画像表示媒体である。
本発明の第11の態様は、画像表示媒体の製造方法であって、不透明層を準備するステップと、特定の色を呈する微細構造を有する微細構造層を、不透明層に積層するステップと、光を反射する反射層を、微細構造を覆うように微細構造層に積層するステップと、反射層の一部を、レーザによって除去することによって、光が不透明層まで透過できる透過エリアを形成するステップとを含むことを特徴とする、製造方法である。
本発明の第12の態様は、透過エリアは、レーザによって形成された加工痕であり、透過エリアを形成するステップは、レーザによって、反射層の指定された範囲内を、指定された方向に沿って照射することによって、範囲内に加工痕を形成するステップを含むことを特徴とする、第11の態様の製造方法である。
本発明の第1の態様によれば、不透明層からの透過光を変調させることによって、美麗な画像を表示することが可能となる。
本発明の第2、第4、および第10の態様によれば、レーザ加工痕の形状により、微細構造の反射層で覆われている領域の周期性が穏やかになり、滑らかな画像を表示することが可能となる。
本発明の第3の態様によれば、除去領域の長軸方向における長さによって、色の階調を変化させ、除去領域の面積によって、色の濃淡を変化させることができる。
本発明の第5および第6の態様によれば、印刷部を備え、印刷部の反対側の変調層側から観察することで、微細構造と印刷部の異なる光学現象により形成される画像を観察することが可能となる。
本発明の第7の態様によれば、短軸方向の長さを10μm以上、100μm以下とすることで、目視で加工痕を知覚しにくく、美麗で、滑らかな画像表示媒体を得ることが可能となる。
本発明の第8の態様によれば、除去領域の長軸方向の端縁が丸みを帯びていることで、微細構造の反射層で覆われた領域の周期性を緩め、緩めた周期性も婉曲的となるので、滑らかな画像表示媒体を得ることができる。
本発明の第9の態様によれば、滑らかな画像を実現しつつ、微細構造の反射層で覆われた領域の周期性が大らかになり、滑らかな画像表示媒体を得ることができる。
本発明の第11の態様によれば、不透明層からの透過光を変調させることによって、美麗な画像を表示する、画像表示媒体を製造することが可能となる。
本発明の第12の態様によれば、レーザ加工痕の形状により、微細構造の反射層で覆われている領域の周期性が穏やかになり、滑らかな画像を表示する、画像表示媒体を製造することが可能となる。
図1は、第1の実施形態に係る画像表示媒体を含む物品の一例を示す平面図である。 図2は、第1の実施形態に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。 図3は、第1の実施形態に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。 図4は、第1の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。 図5は、第1の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。 図6は、第2の実施形態に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。 図7は、第2の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。 図8は、第2の実施形態の変形例に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。 図9は、第3の実施形態に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。 図10は、第3の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。 図11は、第4の実施形態に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。 図12は、第4の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。 図13は、図12中のγ-δ断面における画像表示媒体10Cの層構成を示す側断面図である。 図14は、第4の実施形態の変形例に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。 図15は、第5の実施形態に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。 図16は、第5の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。 図17は、図9に示す画像表示媒体10Bを含む平面構成を、呈色分布とともに示す平面図の一例である。 図18は、図9に示す画像表示媒体10Bを含む平面構成を、呈色分布とともに示す平面図の別の例である。 図19は、図9に示す画像表示媒体10Bを含む平面構成を、呈色分布とともに示す平面図のさらに別の例である。 図20は、図9に示す画像表示媒体10Bを含む平面構成を、呈色分布とともに示す平面図の一例である。 図21は、図9に示す画像表示媒体10Bを含む平面構成を、呈色分布とともに示す平面図の別の例である。 図22は、図9に示す画像表示媒体10Bを含む平面構成を、呈色分布とともに示す平面図のさらに別の例である。 図23は、第8の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を、呈色分布とともに示す平面図である。 図24は、第9の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を、呈色分布とともに示す平面図である。 図25は、第10の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を、呈色分布とともに示す平面図である。 図26は、前述した何れかの実施形態の画像表示媒体がカードに内装された場合の層構成の一例を示す側断面図である。 図27は、前述した何れかの実施形態の画像表示媒体が、図26とは異なる構成のカードに内装された場合の層構成の一例を示す側断面図である。 図28は、図26および図27とは異なる構成のカードに内装された画像表示媒体の層構成の別の例を示す側断面図である。 図29は、図26および図27とは異なる構成のカードに内装された画像表示媒体の層構成のさらに別の例を示す側断面図である。
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照して説明する。図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る画像表示媒体を含む物品の一例を示す平面図である。
図1には、第1の実施形態に係る画像表示媒体10が、パスポート11の1頁に含まれた例が示されている。
図2は、第1の実施形態に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。
図3は、第1の実施形態に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。
図2には、図示しない観察者が観察する側(図中上側)から、微細構造層20、反射層21、接着層22、ベース層23、印刷層24の順に積層された画像表示媒体10が例示されている。なお、本実施形態に係る画像表示媒体10の層構成は、必ずしも上記の順でなくても良く、例えば、観察者が観察する側(図中上側)から、反射層21、微細構造層20、ベース層23、印刷層24の順に積層されていても良い。また、接着層2、ベース層23、および印刷層24を省略しても良い。
図2に例示される画像表示媒体10では、微細構造層20に設けられた微細構造の凹凸高さAはすべて一定である。これによって、微細構造層20は、単色を呈するのに寄与することができる。ここでは、単色の例として、微細構造層20は、赤色Rを呈するのに寄与するものとする。なお、微細構造層は有色に限らず、モノクロを呈するのに寄与するものでも良い。
印刷層24は、シアンCのインキで着色されて形成されている。すなわち、印刷層24は、シアンCのインキで着色された不透明層である。なお、不透明層は印刷層に限られる必要はない。例えば、印刷層は設けられず、後述する図26のような層構成においては、コア層28が不透明層として機能する。また、印刷層はインキに限らず、図3に示すように、不透明層であれば良く、反射層であっても良い。図3では、不透明層が白Wの場合を示している。
図2に例示される画像表示媒体10ではまた、微細構造の両端部分(「R」と示される領域)は、反射層21で覆われているが、微細構造の中央部分(「C」と示される領域)は、反射層21が除去されている。
反射層21の除去、すなわちディメタは、例えばガウシアンビームのようなレーザを走査させることによって実施される。したがって、反射層21が除去された領域である除去領域(後述するように「透過エリア」とも称する)の形状は、レーザ走査により作製されたレーザ加工痕形状に対応する。
反射層21の除去は、図2において「C」と示される領域のような一定区間の領域内の反射層21に対して選択的に行われる。
このような画像表示媒体10を製造する方法は、不透明層24を準備するステップと、特定の色を呈する微細構造を有する微細構造層20を、不透明層24に積層するステップと、光を反射する反射層21を、微細構造を覆うように微細構造層20に積層するステップと、反射層21の一部を、レーザによって除去することによって、光が不透明層24まで透過できる透過エリアを形成するステップとを含む。ここで、透過エリアは、レーザによって形成された加工痕である。また、透過エリアを形成するステップは、レーザによって、反射層21の指定された範囲内を、指定された方向に沿って照射することによって、範囲内に加工痕を形成するステップを含む。
図4は、第1の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。
図5は、第1の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。
図4では、点線で示した領域が一定区間の領域、つまり、画素Pを示す。画素Pは、グリッド状に形成された発色単位区画であり、画素Pは画像形成部を構成している。画像形成部では、画素P内の反射層21の占有面積を変化させることによって、階調を調整し、画像表示媒体10全体の画像表示を可能としている。
また、図4中に示される「R」および「C」は、図2中に示す「R」および「C」に対応しており、図2は、図4中のα-β断面における側面図に対応し、図4の平面図の一部の側面に対応しているに過ぎない。
図4中においてハッチングで示す領域は、反射層21が除去された除去領域を示す。したがって、画像表示媒体10を、図2における上方向から見た場合、印刷層24の色であるシアンCが、微細構造層20、接着層22、およびベース槽23を透過してくる。このように除去領域は、光を透過させる機能を有するので、本明細書では、除去領域のことを、必要に応じて透過エリアとも称する。
図4に示す透過エリアでは、シアンCが観察されるので、「C」の符号を付して示している。なお、図3で示したように不透明層であればよく、図3のように不透明層が白を呈する場合は、図5のように、透過エリアでは、不透明層の白が観察される。
除去領域は、レーザ走査により反射層21が除去されて形成されるので、その形状は、レーザ加工痕形状に対応する。
図4は、レーザの走査方向がx方向である例である。この場合、レーザがx方向に走査されながら反射層21をディメタする。図4には、多数の除去領域が例示されているが、すべての除去領域の走査方向は、x方向である。すなわち、どの除去領域も、x軸方向である共通の走査方向に沿って走査されるレーザによって形成される。したがって、除去領域は、x方向に長く延在し、走査開始点および走査終了点に相当する端縁は、レーザの形状に対応して、丸みを帯びた形状となる。
一方、走査方向に直交する方向(図4の場合、y軸方向)における除去領域のサイズは、レーザ径によってほぼ決定されるので短く、例えば10μm以上、100μm以下である。したがって、除去領域は、走査方向(例えば、x軸)が長軸方向となり、走査方向に直交する方向(例えば、y軸)が短軸方向となる、細長い形状となる。
除去領域は、短軸方向の長さは、前述したように、レーザ径によってほぼ決定されるので、長軸方向に沿ってあまり大きく変動しないが、レーザの走査ピッチに応じて、長軸方向に沿って周期的に変化する。例えば、走査ピッチが10μmである場合、走査開始点においてレーザによる照射が開始され、次に、レーザが10μm走査方向に移動され、そこでレーザによる照射がなされることが走査終了点まで繰り返される。このような場合、除去領域の短軸方向の長さは、長軸方向に沿って10μm毎に若干大きくなるように周期的に変化する。また、2つの端縁のうちの少なくとも一方における短軸方向の長さは、長軸方向における中央の短軸方向の長さよりも大きい。
図2中において「R」で示す領域は、反射層21が存在するので、印刷層24からのシアンCの透過はなく、微細構造によって赤色Rが呈される。このような非透過エリアは、図4では、ハッチングなしで示される。図4に示す非透過エリアでは、赤色Rが呈されるので、「R」の符号を付して示している。
このように、微細構造層20と反射層21とは、光の変調に寄与しているので、本明細書では、微細構造層20と反射層21とをあわせて変調層とも称する。
なお、画素Pのサイズは、レーザ加工痕形状のサイズよりも大きく、図4は、1つの画素Pに、3つの除去領域が形成された例を示している。
このような構成の画像表示媒体10によれば、除去領域の長軸方向xの長さを変化させることによって、画素P内の反射層21の占有面積を変化させることができる。これによって、印刷層24および微細構造層20によって呈される色の階調や、濃淡を調整できるので、美麗な画像を表示することが可能となる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。
図6に例示する画像表示媒体10Aの層構成は、図2に例示する画像表示媒体10の層構成と同じである。しかしながら、画像表示媒体10では、微細構造層20に設けられた微細構造の凹凸高さはすべて一定(高さA)であった、すなわち1種類であったのに対して、画像表示媒体10Aでは、微細構造層20に設けられた微細構造の凹凸高さは、3種類(高さa1>a2>a3)あることが異なる。これら3種類の微細構造は、微細構造層20内において、区画要素として、規則的に配置されている。
これによって、微細構造層20は、3色を呈するようになる。ここでは、3色を、一例として、RGBカラーモデルの赤色R、緑色G、および青色Bとする。これに応じて、図6において左側にある(「R」で示される)、最も低い凹凸高さa3の微細構造によって、赤色Rが呈され、中央側にある(「C」で示される)、最も高い凹凸高さa1の微細構造によって、緑色Gが呈され、右側にある(「B」で示される)、中間の凹凸高さa2を有する微細構造によって、青色Bが呈されるものとする。
図6中において「C」で示す領域は、反射層21が除去された除去領域となっている。したがって、画像表示媒体10Aを、図6における上方向から見た場合、図2と同様に、印刷層24の色であるシアンCが、微細構造層20、接着層22、およびベース層23を透過してくる。
一方、図6中において「R」で示す領域は、反射層21が存在するので、印刷層24からのシアンCの透過はなく、微細構造によって赤色Rが呈される。また、図6中において「B」で示す領域も、反射層21が存在するので、印刷層24からのシアンCの透過はない。この領域では、微細構造によって青色Bが呈される。
図7は、第2の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。
図6は、図7中のα-β断面における側面図に対応し、図7の平面図の一部の側面に対応しているに過ぎない。
図7でも、図4と同様に、点線で囲まれた一定区間の領域は画素Pに対応し、透過エリア(除去領域)はハッチング付きで、非透過エリアは、ハッチングなしで示されている。また、必須ではないが、凹凸高さの異なる(種類の異なる)微細構造の間には、スペーサSが配置されている。スペーサSは、反射層21の除去におけるアライメントのズレの干渉領域として機能する。
各画素Pにおいて、透過エリアは、印刷層24の色であるシアンCが透過してくるので、「C」の符号を付して示されており、非透過エリアでは、3種類の微細構造によって赤色R、緑色G、および青色Bが呈されるので、それぞれ呈される色を示す「R」、「G」、「B」の符号を付して示されている。
本実施形態に係る画像表示媒体10Aによれば、各画素Pにおいて、赤色R、緑色G、青色B、およびシアンCの混色としての光学効果を実現することができる。さらに、除去領域の長軸方向xの長さを変化させることによって、第1の実施形態と同様に、画素P内の反射層21の占有面積を変化させ、印刷層24および微細構造層20によって呈される色の階調や、濃淡を変化させることができる。
(第2の実施形態の変形例)
次に、第2の実施形態の変形例を説明する。
図8は、第2の実施形態の変形例に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。
第2の実施形態では、画像表示媒体10Aにおける微細構造層20に、凹凸高さの異なる3種類(高さa1>a2>a3)の微細構造を備え、それぞれの微細構造によって、RBGカラーモデルの赤色R、緑色G、および青色Bを呈する例について説明した。
本変形例では、凹凸高さの異なる3種類の微細構造によって、RBGカラーモデルの赤色R、緑色G、および青色Bを呈する代わりに、CMYKカラーモデルのシアンC、マゼンダM、およびイエローYを呈するようにする。
これによって、図8に示すように、各画素Pにおいて、シアンC、マゼンダM、およびイエローYの混色としての光学効果を実現することができる。さらに、除去領域の長軸方向xの長さを変化させることによって、画素P内の反射層21の占有面積を変化させ、印刷層24および微細構造層20によって呈される色の階調や、濃淡を変化させることができることは、第2の実施形態と同様である。
(第3の実施形態)
図9は、第3の実施形態に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。
図9に例示する画像表示媒体10Bは、図6に例示する画像表示媒体10Aと同様に、微細構造層20に設けられた微細構造の凹凸高さは、3種類(高さa1>a2>a3)あり、微細構造層20は、赤色Rを呈する微細構造、緑色Gを呈する微細構造、および青色Bを呈する微細構造を有している。
しかしながら、画像表示媒体10Aでは、印刷層24が、シアンC単色で着色されているのに対して、画像表示媒体10Bでは、印刷層24が、シアンCのみならず、マゼンダM、イエローYによっても着色されている。
すなわち、画像表示媒体10Bでは、印刷層24が、赤色Rを呈する微細構造の下層がシアンCのインキで着色され、緑色Gを呈する微細構造の下層がマゼンダMのインキで着色され、青色Bを呈する微細構造の下層がイエローYのインキで着色されている点が、画像表示媒体10Aとは異なる。
図10は、第3の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。
図9は、図10中のα-β断面における側面図に対応し、図10の平面図の一部の側面に対応しているに過ぎない。
このような構成によって、画像表示媒体10Bは、赤色Rを呈する微細構造の反射層21が除去されると、下層にある印刷層24の色であるシアンCが透過してくる。また、緑色Gを呈する微細構造の反射層21が除去されると、下層にある印刷層24の色であるマゼンダMが透過してくる。さらに、青色Bを呈する微細構造の反射層21が除去されると、下層にある印刷層24の色であるイエローYが透過してくる。
本実施形態に係る画像表示媒体10Bによれば、各画素Pにおいて、赤色R、緑色G、青色B、シアンC、マゼンダM、イエローYの混色による光学効果を実現することができる。さらに、除去領域の長軸方向xの長さを変化させることによって、第1の実施形態と同様に、画素P内の反射層21の占有面積を変化させ、印刷層24および微細構造層20によって呈される色の階調や、濃淡を変化させることができる。
(第4の実施形態)
図11は、第4の実施形態に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。
図11に例示する画像表示媒体10Cは、図9に例示する画像表示媒体10Bのベース層23を排除し、さらに印刷層24の代わりに、印字層25を備えている点が、画像表示媒体10Bとは異なる。さらに、本実施形態では、一例として、印字層25は、緑色Gを呈する微細構造の下層の部位が黒色BKで印字されている。
図12は、第4の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。
図11は、図12中のα-β断面における側面図に対応し、図12の平面図の一部の側面に対応しているに過ぎない。
このような構成によって、画像表示媒体10Cは、緑色Gを呈する微細構造の反射層21が除去されると、下層にある印字層25の色である黒色BKが透過してくる。なお、赤色Rおよび青色Bを呈する微細構造の反射層21が除去された場合も、下層にある印字層25の色が透過してくる。この色は、本実施形態では、黒色BK以外の任意の色である。
黒色BKの透過によって、画像のコントラストの向上を図ることが可能となる。
その一方で、下層の印字層25が黒色BKに印字されている反射層21は、黒色BKによって光学的に隠蔽されてしまう。これを、図13を用いて説明する。
図13は、図12中のγ-δ断面における画像表示媒体10Cの層構成を示す側断面図である。
図13に示すように、緑色Gを呈する微細構造の下層の印字層25は、黒色BKに印字されているので、緑色Gを呈する微細構造の反射層21は、黒色BKによって光学的に隠蔽される。隠蔽された部分は呈色が弱くなるので、図13に例示するような画像表示媒体10Cの場合、隠蔽された緑色Gを呈する微細構造の両側に存在する、隠蔽されていない微細構造による呈色、すなわち、赤色Rと、青色Bとの混色によって画像が形成される。
以上説明したように、本実施形態に係る画像表示媒体10Cによれば、第1の実施形態と同様に、画素P内の反射層21の占有面積を変化させ、印刷層24および微細構造層20によって呈される色の階調や、濃淡を変化させることができるのに加えて、黒く印字された印字層25を適用することによって、画素Pに黒色BKを透過させ、もって、画像のコントラストを高めることができる。ただし、この場合、緑色Gの呈色が弱くなるように、カラー表現機能は制約を受けるので、コントラストを重視した画像を表現する際の利用に好適である。
(第4の実施形態の変形例)
次に、第4の実施形態の変形例を説明する。
図14は、第4の実施形態の変形例に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。
図14に示す画像表示媒体10Eの層構成は、図13に示す画像表示媒体10Cの層構成とは逆に、観察者が観察する側(図中上側)から、印字層25、接着層22、微細構造層20、および反射層21の順に積層してなる。画像表示媒体10Eは、観察者が観察する側(図中上側)に印字層25が配置されていれば、層の順番は図14に示す限りではなく、例えば、印字層25、微細構造層20、反射層21の順でも良い。
また、緑色Gを呈する微細構造の上層の印字層25は、黒色BKに印字されているので、緑色Gを呈する微細構造の反射層21は、黒色BKによって光学的に隠蔽される。隠蔽された部分は呈色が弱くなるので、図14に例示するような画像表示媒体10Eの場合もまた、隠蔽された緑色Gを呈する微細構造の両側に存在する、隠蔽されていない微細構造による呈色、すなわち、赤色Rと、青色Bとの混色によって画像が形成される。
(第5の実施形態)
図15は、第5の実施形態に係る画像表示媒体の層構成の一例を模式的に示す側断面図である。
図15に例示する画像表示媒体10Fは、図9に例示する画像表示媒体10Bに、赤色と緑色を呈する微細構造の間と、緑色と青色を呈する微細構造の間とに、反射防止構造ARを設けた構成をしている。
それぞれの反射防止構造ARの一部は反射層で覆われており、別の部分は覆われていない。
図16は、第5の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を呈色分布とともに示す平面図である。
図15は、図16中のα-β断面における側面図に対応し、図16の平面図の一部の側面に対応しているに過ぎない。
画像表示媒体10Fは、このように反射防止構造ARを有することで、当該領域は黒色で表示されるので、微細構造の混色のコントラストを上げることができる。
さらに、反射防止構造ARは、各色を呈する微細構造の間に設けられることで、反射層除去時のアライメントのズレにおける干渉領域としての機能を果たすこともできる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態では、前述した図9に示す層構成を有する画像表示媒体10Bを用いて、レーザ加工痕形状である除去領域の形状のさらなる例について説明する。
図17、図18、および図19はそれぞれ、図9に示す画像表示媒体10Bを含む平面構成を、呈色分布とともに示す平面図の一例である。
ここで、図9は、図17、図18、および図19中のα-β断面における側面図に対応している。
先ず、図17中のハッチングに示すように、除去領域は、長辺方向(x軸方向)の一方の端縁の短辺方向(y軸方向)の長さを、他方の端縁の短辺方向(y軸方向)の長さよりも長い。例えば、図17中のどの除去領域も、端縁の短辺方向(y軸方向)の長さは、図中右側よりも左側の方が長くなっている。
次に、図18中のハッチングに示すように、除去領域の中央側には、短辺方向(y軸方向)の長さが、両端縁の短辺方向(y軸方向)の長さよりも短い箇所が存在する。これによって、除去領域はあたかも瓢箪のような平面形状を有する。
さらに、図19中のハッチングに示すように、除去領域は、レーザ加工痕の各パルス痕の重なりを少なくすることができる。重なりが少ないことで、同じ領域にレーザエネルギを重ねて照射することがなくなるため、加工時のダメージが低減される。また、短辺方向も角が立ちにくくなる。
以上の何れかの構成によって、除去領域には、周期性を発生させる角がたたず、直線的でなくすることが可能となる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態では、前述した図9に示す層構成を有する画像表示媒体10Bを用いて、除去領域の形状を、特に、画素と印字との取り方の観点から説明する。
図20、図21、および図22はそれぞれ、図9に示す画像表示媒体10Bを含む平面構成を、呈色分布とともに示す平面図の一例である。
先ず、図20中のハッチングに示すように、除去領域は、隣り合う画素Pを超えて連結するようにレーザ印字して設けることもできる。レーザ印字する際、隣り合う画素Pを繋げて加工することで、印字のタクトタイムを減少することが可能となる。
次に、図21中のハッチングに示すように、除去領域は、各画素PのX方向とy方向とでサイズが異なっていても良い。例えば、図中x方向のように、レーザ走査方向の画素サイズを長くすることで、各色の諧調を表現するのに有利である。
さらに、図22に示すハッチングのように、この例では黒色BKが透過する除去領域を、微細構造が延在された方向に対して斜め方向に設けることもできる。ここで、除去領域のライン間隔、微細構造のライン間隔、除去領域および微細構造のラインの角度を任意とすることで、モアレ画像を作製してもよい。
(第8の実施形態)
第8の実施形態では、前述した図6及び、図7及、図8と同様、微細構造層が複数の原色要素の配列からなる場合を説明する。
図23は、第8の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を、呈色分布とともに示す平面図である。
図23は、カラー画像表示体の、微細構造層の微細構造の、原色要素の配列を示している。印刷層には、シアンCを呈するインキが設けられている。また、微細構造は反射層に覆われているが、反射層の一部は除かれており、印刷層が呈されている。
微細構造層は、赤R、緑G、青Bの各要素に対応するストライプ要素で構成されている。赤R、緑G、青Bのストライプ要素の集合が、カラー画像をなす色の最小単位となる。
赤R、緑G、青Bの各要素に対応するストライプ要素は、各要素のピクセルが斜めに配置されたモザイク配列である。各要素が直接隣接しない、つまり、x方向に直線をなさないため、x方向の線は目立たない。
図23において、点線で囲まれたエリアが、微細構造にとっての、一画素であるとすると、微細構造のR、G、Bの各反射層が除去された割合で、R、G、Bの組合せによる色の諧調表現ができる。
(第9の実施形態)
第9の実施形態では、前述した図9及び図10と同様、印刷層が複数の原色要素の配列からなる場合を説明する。
図24は、第9の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を、呈色分布とともに示す平面図である。
図24は、画像表示体の、印刷層のインキの、原色要素の配列を示している。微細構造層には、赤Rを呈する微細構造が設けられており、微細構造は反射層に覆われている。なお、一部の反射層は除かれており、印刷層が呈されている領域を有す。
印刷層は、シアンC、マゼンダM、イエローYの各要素に対応するピクセルで構成されている。シアンC、マゼンダM、イエローYの集合が、カラー画像をなす色の最小単位となる。
シアンC、マゼンダM、イエローYの各要素に対応するピクセルは、各要素のピクセルが斜めに配置されたモザイク配列である。各要素が直接隣接しない、つまり、x方向に直線をなさないため、x方向の線は目立たない。
図24では、万線形状で反射層の有無に諧調をつけた場合を示している。諧調により、印刷層により形成される画像の濃淡が制御される。微細構造が位相変調素子である場合、再生像はカラー画像表示体の微細構造が設けられたエリアによって形成されるため、反射層の有無の濃淡が、再生像の濃淡に繋がりにくい。
諧調は、万線の長さに限らず、網点状に設けられても良い。網点の濃度や、点の大きさによって、設定されても良い。
図24において、点線で囲まれたエリアが、印刷にとっての、一画素であるとすると、印刷のC、M、Yの各反射層が除去された割合で、C、M、Yの組合せによる色の諧調表現ができる。
(第10の実施形態)
図25は、第10の実施形態に係る画像表示媒体の平面構成を、呈色分布とともに示す平面図である。
図25は、カラー画像表示体の、印刷層のインキ、および、微細構造層の微細構造の、原色要素の配列を示している。印刷層のシアンC、マゼンダM、イエローYの各要素に対応するピクセル、および、微細構造層の微細構造の、赤R、緑G、青Bの各要素に対応するストライプ要素、ともに、モザイク配列をなす。 (第11の実施形態)
第11の実施形態では、前述した何れかの実施形態の画像表示媒体をカードに内装する例を、図26、図27、図28、および図29を用いて説明する。
図26は、前述した何れかの実施形態の画像表示媒体がカードに内装された場合の層構成の一例を示す側断面図である。
図26では、図中上側である観察者側から、保護層26、剥離層27、微細構造層20、反射層21、接着層22、ベース層23、印刷層24、コア層28、ベース層23、および保護層26の順で積層されている。
図27は、前述した何れかの実施形態の画像表示媒体が、図26とは異なる構成のカードに内装された場合の層構成の一例を示す側断面図である。
図27では、同観察者側から、保護層26、接着層22、反射層21、微細構造層20、剥離層27、ベース層23、印刷層24、コア層28、ベース層23、および保護層26の順で積層されている。
図28および図29は、前述した何れかの実施形態の画像表示媒体が、図26および図27とは異なる構成のカードに内装された場合の層構成の別の例を示す側断面図である。
図28は、図27における印刷層24を、隠蔽領域25Aを有する印字層25に置き換え、印刷層24に積層されたベース層23を省略した層構成を有している。
図29は、図28における印字層25を、保護層26と接着層22との間に移すことによって、隠蔽領域25Aを、微細構造層20よりも上側に配置した層構成を有している。
次に、図26、図27、図28、および図29の層構成における各層について説明する。
保護層26には、プラスチックシートを適用できる。プラスチックシートは、ポリエチレンテレフタレート(PET)シート、ポリエチレンナフタレート(PEN)シート、ポリプロピレン(PP)シート、ポリ塩化ビニル(PVC)シート、非晶性ポリエステル(PET-G)シート、ポリカーボネート(PC)シートとできる。
このうち、カードを、個人認証体用のカードやパスポートとして適用する場合、その基材としてPCVシート、PET-Gシート、PCシート等を適用すれば、熱や圧力による加工によって一体化することが容易である。
保護層26の厚みは、50μm以上、400μm以下とできる。50μm以上の厚みとすることで、取り扱いが容易で、物理的な強度も確保されることに加え、積層一体化する際に生じる皺の抑制も容易となる。一方、400μm以下の厚みとすることで、積層一体化したカードとしての柔軟性も確保できる。
印字層25には、保護層26と同様に、各種プラスチックシートを適用できる。積層一体化の加工のためにも、保護層26と同様の材料を主成分とするシートを適用することが好ましい。
印字層25の厚みは、保護層26と同程度とすることができ、保護層26と同じ理由で50μm以上、400μm以下とできる。
また、印字層25は所定の波長を有したレーザ光線の照射によって炭化する特性を有するプラスチックシートともできる。あるいは、印字層25として、ポリカーボネートを主原料とし、添加剤としてレーザ光線を吸収するエネルギー吸収体とすることもできる。
ベース層23およびコア層28には、保護層26、印字層25と同様に、各種プラスチックシートを適用できる。ベース層23も、保護層26、印字層25と同様の材料を主成分とするシートを適用することで、熱や圧力をかけて積層一体化する際に生じ得る皺を抑制でき、同程度の温度や圧力で熱可塑し樹脂が流動するので加工も容易となる。
接着層22は、接着剤を主成分とできる。接着剤は、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂とできる。接着剤には、接着性付与剤、充填剤、軟化剤、熱安定剤、酸化防止剤の単体、およびこれらの混合体などの改質剤を含有できる。
接着層22は、可視域領域の透過率に優れている必要がある。そのため、接着層22に大きなドメインが少ない方が望ましく、接着層22内の大きなドメインの空間占有率は低い方が望ましい。接着層22のドメインのうち、直径の最大値が、20μm以上で、空間占有率は30%以下が好ましい。
接着層22の厚みは、0.1μm以上、10μm以下とできる。厚みを0.1μm以上とすることで、接着剤の接着効果を十分発現できる。一方、厚みを10μm以下とすることで、接着層22がある領域と、接着層22がない領域との境界で生じ得る空隙を、許容範囲内に抑えることができる。
接着層22の厚みが仮に10μmよりも厚いと、この空隙が大きくなり、保護層26と、接着層22との剥離の原因となるのみならず、境界領域が不自然に目立ち、画像表示媒体の外観が損なわれる。
反射層21は、微細構造層20の微細構造の表面の少なくとも一部を覆うように、かつ微細構造に追従するように配置されている。
反射層21の材料には、アルミニウム、銅、銀、金、およびそれらの合金など、光を反射する金属を適用する。また、酸化チタンやZnSなどの無機材料も用いられる。
レーザにより反射層21を除去する、すなわち、ディメタする場合は、レーザ光を吸収する材料が用いられる。例えば、アルミニウムが好適である。また、無機蒸着層と金属蒸着層の多層でもよい。
一方、レーザ光の吸収が弱い場合は、隠蔽領域25Aを形成させるのに適する、例えば、酸化チタンが好適である。
反射層21の厚みは、10nm以上、200nm以下とする。厚みを10nm以上とすることで、薄膜の反射効果を、目視で許容する程度に実現できる。一方、厚みを200nm以下とすることで、加工時の取り回しを容易にできる。
また、反射層21にパールインキを用いても良い。パールインキの場合、厚みは上記の限りでない。
微細構造層20には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、または光硬化性樹脂などの光透過性樹脂を適用できる。微細構造層20が光透過性樹脂であることで、保護層26側から画像表示媒体に入射した光は、反射層21を有さない領域では、微細構造層20を透過して印刷層24、あるいは印字層25まで到達することができる。
微細構造層20の厚みは0.6μm以上、20μm以下とできる。厚みが0.6μm以上あることで、ロールツーロール法で、ホログラムをはじめとした微細構造を賦形することが容易となる。また、厚みを10μm以下とすることで、積層一体化した際に、保護層26、あるいは、印字層25において、微細構造層20がある領域と、ない領域との境界に生じ得る空隙を、許容範囲内に抑えることができる。
微細構造層20の耐熱性も、高い方が望ましい。樹脂材料の耐熱性が高いことで、画像表示媒体を内装する際の熱や圧力による変形を防げる。この耐熱性は、微細構造層20の材質を架橋されたポリマーとすることで得ることができる。
印刷層24には、無機顔料や有機顔料、染料のインキを用いることができる。染料インキを用いる場合は、印刷層24は支持体にしみ込むため、支持体と一体となる。
特に、フォトルミネセンスで発色する蛍光顔料を用いることもできる。可視域で発光する蛍光顔料のほかに、通常光下では無色であり、ブラックライトなどの紫外光下で強く発光する蛍光顔料を用いることもできる。また、光照射を止めても残光発光する蓄光体を用いても良い。
インキは、赤外発光インキを用いることもできる。赤外光を照射することで、潜像画像を確認することができる。
また、インキにパールインキを用いても良い。パールインキを用いることで、光沢をもたせることもできる。
印刷層24は、所定の印刷法を用いて形成されても良い。印刷法には、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、インクジェット法、サーマル転写法が挙げられる。
さらに、印刷層24は、無機材料や金属材料であってもよい。印刷法には、ドライコーティングである蒸着法やスパッタ法が挙げられる。
次に、微細構造層20に設けられる微細構造について説明する。
微細構造層20に設けられる微細構造は、光学素子である。まず、微細構造層20に設けられる微細構造が位相変調素子である場合について説明する。位相変調素子は再生像を結像する機能を有す。
再生像を結像させる微細構造は、空間位相変調器として機能する計算機ホログラムであっても良く、フーリエ変換ホログラムとも、フレネル変換ホログラムともできる。また、空間位相変調器は、焦点に複数の回折光が集光点に集光する回折格子とできる。
フレネル変換ホログラムは、国際公開第2017/209113A1号公報(特許文献2)に開示された、以下で説明する微細凹凸構造とできる。
フレネル変換ホログラムでは、複数の再生点で再生像を表示できる。
また、再生点は、フレネル変換ホログラムが記録された記録面からの距離は、5mm以上、25mm以下に表示されるのが好ましい。なお、再生点は、記録面から観察者側に再生される場合と、記録面の観察者と反対側に再生される場合とがある。どちらの場合でも、再生点の微細凹凸構造からの距離は同様に規定できる。また、再生点の視野角θは、再生像の視認性の観点から5度以上であることが好ましく、再生点が消失しやすくする観点から15度以下が好ましい。
前述した図2に示すように、微細構造である位相変調素子の凹凸の高さAを一定とすることで、固有の呈色を発現することもできる。
また、図6に示すように、微細構造である位相変調素子の凹凸の高さが複数あっても良い。図6の例では、3つの高さa1、a2、a3(a1>a2>a3)を有する。ここでは、凹凸の高さa1が呈色の緑色G、凹凸の高さa2が呈色の青色B、凹凸の高さa3が呈色の赤色Rに対応している。典型的な凹凸の高さとしては、高さa1が250nm、高さa2が200nm、高さa3が150nmとできる。この高さは、微細構造層20や接着層22の材料の屈折率によって異なる。そして、この場合、再生される3次元像の色は、高さa1、a2、a3の混合割合を調整することにより、任意の色にできる。
図7では、凹凸の高さa3の赤色R、高さa1の緑色G、高さa2の青色Bが1画素を構成しており、1画素内の各エリアの反射層21の有無で、位相変調素子として実質的に有効な呈色を示す。
さらに、微細構造層20に設けられる微細構造は、その凹凸の高さで呈色の色を決める構造でなく、一定の空間周波数の回折格子であってもよく、複数の一定の空間周波数を有する回折格子を組み合わせても良い。空間周波数を調整することで、観察者に届く光の波長を調整することができる。
なお、回折格子は、バイナリ型であってもよく、ブレーズド型であってもよい。
一定の空間周波数の回折光学素子に、白色光を入射光とした場合のそれぞれの空間周波数と射出光の強度分布について説明する。まず、回折光学素子は入射光がカラー画像表示媒体に対して45度の角度をなして入射した場合に観察角度がカラー画像表示媒体に対し90度であるとした場合に、その空間周波数が例えば1100本/mm、1300本/mm、1500本/mmとする場合について説明する。観察者にはそれぞれの空間周波数に対応した回折波長を中心に分布をもった射出光の分布が届く。回折光学素子の面積率を任意とすれば、観察者はフルカラーの画像を観察することができる。
次に、反射層21を位置選択的に除去する方法と印字層25を印字する方法について説明する。
反射層21が除去された画像表示媒体は、微細構造層20、反射層21、印刷層24などが積層一体化されたのち、反射層21の一部をディメタにより除去することによって作製できる。
ディメタは、レーザビームの照射により実施できる。具体的には、保護層26側からレーザビームを照射し、任意の画像を作製することによって実施できる。
レーザビームには、波長が1064nmのYVOや、YAGレーザのようなパルスレーザを適用できる。また、波長355nmや波長532nmのパルスレーザともできる。
レーザの走査速度やステップ幅、出力の繰り返し周波数を調整することで、反射層21の除去領域や隠蔽領域25Aにおけるレーザの走査方向の個々のパルスによる加工痕や、加工痕と加工痕との重なり程度を調整できる。
レーザの各パルスの加工痕のサイズは、10μm以上、100μm以下とできる。100μm以下とすることで、目視で加工痕を視認しにくくできる。また、10μm以上とすることで、高解像度としつつ、加工におけるレーザの走査を抑えることができるため、加工タクトを抑えられる。
反射層21の除去領域や隠蔽領域25Aを調整することで、画像表示媒体の印刷層24によって実現される絵柄を任意に作製できる。また、印刷層24が複数の色を呈色するインキで設けられた場合、各色に対応する位置の反射層21のエリアを位置選択的に、かつ、その除去量を任意とすることで、任意の画像を得ることができる。
なお、個々の反射層21の除去痕や隠蔽痕は小さく、網点や万線のようであるため、微細構造層20と反射層21とによって設計され、実現される画像も、設計から想定される画像と違和感なく実現され、観察される。
さらに、微細構造層20に設けられる微細構造が位相変調素子である場合は、反射層21の除去領域によらず、もともと設計された再生像をより高い期待値で得ることができる。これは、再生像が、微細構造層20の全面に設けられた位相変調素子から形成されているためである。
また、画像表示媒体を作製するため、図26のように積層一体化したのち、反射層21の一部を除去する代わりに、画像表示媒体を積層一体化する前に、微細構造層20と反射層21とが一体化された状態で反射層21の一部を除去してもよい。この場合、反射層21の一部を除去した後に、保護層26、印字層25、およびベース層23と、一部が除去され反射層21と微細構造層20との積層体を、さらに一体化して作製する。
以下に、計算機を用いて、点光源を照射することで、所望する再生像を形成させる、位相変調素子を計算する実施例について説明する。
計算結果を用いて、電子線描画により、レジスト基板に、描画エネルギー量を変え、描画を行った。その後、現像処理を行い、異なる複数の高さを有するパターンを作製した。レジスト原版に、ニッケル蒸着を行い、シード層をつけ、ニッケル電鋳法により、ニッケル電鋳版を作製した。
作製したニッケル電鋳版に、無溶剤の液体の紫外線硬化樹脂を滴下した。予め、PET基材に剥離層を塗工した積層フィルムを、剥離層側を紫外線硬化樹脂と接地させ、紫外線を照射した。その後、ニッケル電鋳版から積層フィルムを剥離することで、ニッケル電鋳版の微細構造を転写した。さらに、微細構造面に真空蒸着法によって、アルミニウムを設けた。アルミニウム面に接着層を塗工した。
ポリカーボネート基材に、積層フィルムを接着層側から接地させ、熱と圧をかけ、転写した。その後、PET基材を剥離し、転写したポリカーボネート基材を別の有色ベース層となるポリカーボネート基材と積層し、熱と圧をかけ、融着させ、カード形状とした。
上記のカードに、1064nmの赤外光のパルスレーザ光を照射した。照射する際、予め、任意の画像の各画素の、輝度値を、各画素エリアの走査長となるよう、データ変換しておき、そのデータを用いて、レーザ光を走査させ、反射層の一部を除去した。
上記のように作成したカードを、反射観察した。点光源を照射すると、目的の再生像が美麗な画像で得られた。また、点光源を消灯し、任意の観察角度で観察すると、有色ベース層の色による所望の画像が観察された。また、異なる観察角度で観察すると、微細構造の色による所望の画像が観察された。
実施例1と同様に作製したニッケル電鋳版から、転写複製したフィルムに、アルミニウムを蒸着した。その後、アルミニウム面に接着層を塗工した。
また、ポリカーボネート基材に複数の色のインキで印字層25を設けた。上記のポリカーボネート基材に、積層フィルムを接着層22側から接地させ、熱と圧をかけ、転写した。その後、PET基材を剥離し、転写したポリカーボネート基材を別の有色ベース層となるポリカーボネート基材と積層し、熱と圧をかけ、融着させ、カード形状とした。
上記のカードに、1064nmの赤外光のパルスレーザ光を照射した。照射する際、予め、任意の画像の各画素の、輝度値を、各画素エリアの走査長となるよう、データ変換しておき、そのデータを用いて、レーザ光を走査させ、反射層の一部を除去した。
上記のように作成したカードを、反射観察した。点光源を照射すると、目的の再生像が美麗なカラーで得られた。また、点光源を消灯し観察すると、広い範囲で印刷層による所望の画像が観察された。別の異なる観察角度で観察すると、微細構造の色による所望の画像が観察された。
以上、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明の画像表示媒体は、反射層の有無の境界の角が立たないように、オンデマンドな画像などの情報を付与することができる。よって、狙いの色合いの美麗な画像を実現できる。特に、個別情報が付与されるようなパスポートや運転免許証、IDカードのような個人認証媒体などの物品に含まれ、その価値を保護するために利用することができる。
10・・・画像表示媒体
11・・・パスポート
20・・・微細構造層
21・・・反射層
22・・・接着層
23・・・ベース層
24・・・不透明層
25・・・印字層
25A・・・隠蔽領域
26・・・保護層
27・・・剥離層
28・・・コア層
29・・・不透明層
AR・・・反射防止構造
A、a1、a2、a3・・・高さ
P・・・画素
S・・・スペーサ
x、y、z・・・方向
R・・・赤色
G・・・緑色
B・・・青色
C・・・シアン
M・・・マゼンダ
Y・・・イエロー
BK・・・黒色

Claims (12)

  1. グリッド状に形成された複数の発色単位区画によって構成された画像形成部を有し、
    前記複数の発色単位区画はそれぞれ、不透明層と変調層とを積層して構成され、
    前記変調層は、光が透過できる複数の透過エリアと、前記複数の透過エリアのおのおのを囲むように配置され、光が透過できない非透過エリアとを有し、
    前記変調層において、前記複数の透過エリアのおのおのは、曲線状の輪郭と、前記複数の透過エリアに共通の長軸方向と、前記長軸方向に直交する短軸方向とを有し、
    前記短軸方向の長さは、前記長軸方向に沿って不均一であり、
    前記画像形成部から画像を表示するために、前記複数の発色単位区画のおのおのにおいて、前記透過エリアの面積を変化させることによって、前記不透明層からの透過光を変調させる
    ことを特徴とする、画像表示媒体。
  2. 前記複数の発色単位区画のおのおのにおいて、
    前記変調層は、特定の色を呈する微細構造を有する微細構造層と、前記微細構造層に積層され、一部がレーザによって除去された反射層とを含み、
    前記レーザによって除去された領域である除去領域は、前記透過エリアに相当し、
    前記反射層は、前記非透過エリアに相当し、
    前記除去領域の形状は、前記レーザによる加工痕の形状に対応し、
    前記除去領域は、前記長軸方向に直線状に延び、
    前記除去領域の前記短軸方向の長さは、前記長軸方向に沿って周期的に変化する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の画像表示媒体。
  3. 前記複数の発色単位区画のおのおのにおいて、
    前記除去領域の前記長軸方向における長さを変化させることによって、前記不透明層からの透過光および前記微細構造層によって呈される色の階調を変化させ、
    前記除去領域の面積を変化させることによって、前記不透明層からの透過光および前記微細構造層によって呈される色の濃淡を変化させる
    ことを特徴とする、請求項2に記載の画像表示媒体。
  4. 前記複数の発色単位区画のおのおのにおいて、
    前記特定の色は複数あり、
    前記微細構造は、前記特定の色毎に設けられ、
    前記特定の色毎に設けられた各微細構造は、前記微細構造層に、規則的に配列され、
    前記発色単位区画によって呈される色を実現するために、前記各微細構造によって呈される色を混色する
    ことを特徴とする、請求項2に記載の画像表示媒体。
  5. 前記複数の発色単位区画のおのおのにおいて、前記不透明層は、インキによって着色された印刷部を含み、
    前記画像は、前記変調層側から観察される
    ことを特徴とする、請求項1に記載の画像表示媒体。
  6. 前記複数の発色単位区画のおのおのにおいて、
    前記インキの色は複数あり、
    前記印刷部は、前記インキの色毎に設けられ、
    前記インキの色毎に設けられた各印刷部は、前記不透明層に、規則的に配列され、
    前記発色単位区画によって呈される色を実現するために、前記各印刷部によって呈される色を混色する
    ことを特徴とする、請求項5に記載の画像表示媒体。
  7. 前記短軸方向の長さは、10μm以上、100μm以下である
    ことを特徴とする、請求項2に記載の画像表示媒体。
  8. 前記除去領域の前記長軸方向の端縁が丸みを帯びている
    ことを特徴とする、請求項2に記載の画像表示媒体。
  9. 前記除去領域の前記長軸方向の2つの端縁のうちの少なくとも一方における前記短軸方向の長さが、前記除去領域の前記長軸方向における中央の前記短軸方向の長さよりも大きい
    ことを特徴とする、請求項2に記載の画像表示媒体。
  10. 前記不透明層は、前記微細構造によって呈される光を隠蔽する隠蔽領域を含む、請求項2に記載の画像表示媒体。
  11. 画像表示媒体の製造方法であって、
    着色された不透明層を準備するステップと、
    特定の色を呈する微細構造を有する微細構造層を、前記不透明層に積層するステップと、
    光を反射する反射層を、前記微細構造を覆うように前記微細構造層に積層するステップと、
    前記反射層の一部を、レーザによって除去することによって、前記光が前記不透明層まで透過できる透過エリアを形成するステップと
    を含むことを特徴とする、製造方法。
  12. 前記透過エリアは、前記レーザによって形成された加工痕であり、
    前記透過エリアを形成するステップは、前記レーザによって、前記反射層の指定された範囲内を、指定された方向に沿って照射することによって、前記範囲内に加工痕を形成するステップを含む
    ことを特徴とする、請求項11に記載の製造方法。
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