JP2024018103A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 高速耐久性能を向上し得る空気入りタイヤを提供する。【解決手段】 トレッド部2を有する空気入りタイヤ1である。空気入りタイヤ1は、トレッド部2の内面2bにスポンジ状の吸音体9が設けられている。吸音体9は、タイヤ半径方向の外側を向く外周面9aを有している。外周面9aには、複数の溝10と、複数の溝10により区分された複数の陸部11とが形成されている。複数の陸部11は、それぞれ、溝10の長手方向に沿って連続して内面2bに固着されている。【選択図】 図1
Description
本発明は、トレッド部を有する空気入りタイヤに関する。
従来、ロードノイズを低減するために、トレッド部の内面に吸音具が設けられた空気入りタイヤが知られている。例えば、下記特許文献1は、吸音具のタイヤ半径方向の内向面に凸部と凹部とを形成することで、ロードノイズをより一層低減した空気入りタイヤを提案している。
しかしながら、特許文献1の空気入りタイヤは、高速走行時のトレッド部の発熱により吸音具が蓄熱し、吸音具の蓄熱効果がトレッド部に影響を及ぼすことがあり、高速耐久性能に関して更なる改善が望まれていた。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、トレッド部の内面にスポンジ状の吸音体を設けることを基本として、高速耐久性能を向上し得る空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部を有する空気入りタイヤであって、前記トレッド部の内面にスポンジ状の吸音体が設けられており、前記吸音体は、タイヤ半径方向の外側を向く外周面を有し、前記外周面には、複数の溝と、前記複数の溝により区分された複数の陸部とが形成されており、前記複数の陸部は、それぞれ、前記溝の長手方向に沿って連続して前記内面に固着されている、空気入りタイヤである。
本発明の空気入りタイヤは、上述の構成を備えることにより、高速耐久性能を向上させることができる。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき詳細に説明される。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ1を示す正規状態における回転軸を含むタイヤ子午線断面図である。ここで、「正規状態」とは、空気入りタイヤ1が正規リムにリム組みされ、かつ、正規内圧に調整された無負荷の状態である。以下、特に言及しない場合、空気入りタイヤ1の各部の寸法等は、この正規状態で測定された値である。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ1を示す正規状態における回転軸を含むタイヤ子午線断面図である。ここで、「正規状態」とは、空気入りタイヤ1が正規リムにリム組みされ、かつ、正規内圧に調整された無負荷の状態である。以下、特に言及しない場合、空気入りタイヤ1の各部の寸法等は、この正規状態で測定された値である。
「正規リム」は、空気入りタイヤ1が基づいている規格を含む規格体系が有る場合、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。「正規リム」は、空気入りタイヤ1が基づいている規格を含む規格体系が無い場合、リム組み可能であって、エア漏れを生じさせないリムのうち、最もリム径が小さく、その中で最もリム幅が小さいリムである。
「正規内圧」は、空気入りタイヤ1が基づいている規格を含む規格体系が有る場合、各規格がタイヤ毎に定める空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。「正規内圧」は、空気入りタイヤ1が基づいている規格を含む規格体系が無い場合、メーカー等がタイヤ毎に定める空気圧である。
図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ1は、環状に延びるトレッド部2と、トレッド部2のタイヤ軸方向の両側の一対のサイドウォール部3と、サイドウォール部3のそれぞれのタイヤ半径方向の内側のビード部4とを有している。
本実施形態のトレッド部2は、外面2aが走行時に路面に接する接地面を構成している。サイドウォール部3は、トレッド部2のタイヤ軸方向の両側からタイヤ半径方向の内側に延びるのが望ましい。トレッド部2とサイドウォール部3との間には、例えば、バットレス部が設けられている。ビード部4は、例えば、リム組みされたときにリムに接する部分を含んでいる。本実施形態のビード部4は、環状に延びるビードコア5を有している。ビードコア5は、例えば、スチールワイヤから形成されている。
本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部2から一対のサイドウォール部3を経て一対のビード部4に至るカーカス6と、トレッド部2におけるカーカス6のタイヤ半径方向の外側に配されたベルト層7とを有している。空気入りタイヤ1は、例えば、ベルト層7のタイヤ半径方向の外側に、図示省略のバンド層が配されていてもよい。
カーカス6は、一対のビード部4のビードコア5間を、トレッド部2及び一対のサイドウォール部3を介してトロイド状に延びるのが望ましい。カーカス6は、少なくとも1枚、例えば、1枚のカーカスプライ6Aを含んでいる。本実施形態のカーカスプライ6Aは、一対のビード部4の間を、トレッド部2及び一対のサイドウォール部3を介して延びている。
カーカスプライ6Aは、例えば、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る本体部6aと、本体部6aに連なり、かつ、ビードコア5の周りをタイヤ軸方向の内側から外側に折り返された折返し部6bとを含んでいる。このようなカーカス6は、ビード部4の剛性を向上させ、空気入りタイヤ1の耐久性能を向上させることに役立つ。
ベルト層7は、少なくとも1枚、例えば、2枚のベルトプライ7A、7Bを含んでいる。2枚のベルトプライ7A、7Bは、例えば、タイヤ半径方向の内側に位置する第1ベルトプライ7Aと、第1ベルトプライ7Aの外側に位置する第2ベルトプライ7Bとを含んでいる。このようなベルト層7は、トレッド部2の剛性を高め、空気入りタイヤ1の耐久性能を向上させることができる。
空気入りタイヤ1は、例えば、ビード部4に、タイヤ半径方向の外側に延びるビードエーペックス8が配されている。ビードエーペックス8は、例えば、カーカス6の本体部6aと折返し部6bとの間でビードコア5からタイヤ半径方向の外側に延びている。このようなビードエーペックス8は、ビード部4の剛性を向上させ、空気入りタイヤ1の耐久性能を向上させることに役立つ。
本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部2のタイヤ半径方向の内面2bにスポンジ状の吸音体9が設けられている。吸音体9は、タイヤ半径方向の外側を向く外周面9aと、タイヤ半径方向の内側を向く内周面9bとを有するのが望ましい。本実施形態の吸音体9は、外周面9aがトレッド部2の内面2bに固着されている。
このような吸音体9は、空気入りタイヤ1のロードノイズを低減させることができる。ここで、吸音体9の固着には、粘着剤、接着剤、両面テープ等で内面2bに接着するものの他、内面2bに塗布されたシーラント剤等を介して固定するものも含まれる。
図2は、吸音体9の部分斜視図である。図1及び図2に示されるように、本実施形態の吸音体9の外周面9aには、複数の溝10と、複数の溝10により区分された複数の陸部11とが形成されている。本実施形態では、複数の陸部11が、それぞれ、溝10の長手方向に沿って連続してトレッド部2の内面2bに固着されている。
このような吸音体9は、溝10によりトレッド部2との間に隙間が形成されることで、高速走行時にトレッド部2が発熱した場合にも、吸音体9による蓄熱を抑制することができる。このため、本実施形態の空気入りタイヤ1は、高速耐久性能を向上させることができる。また、この吸音体9は、空気入りタイヤ1がパンクした場合にも、溝10を介してパンク修理材をパンク箇所に供給することができ、効率的にパンク修理を行うこともできる。
より好ましい態様として、複数の陸部11の内面2bとの固着面積は、吸音体9を内面2bに投影した投影面積の25%~50%である。固着面積が投影面積の25%以上であることで、高速走行時にトレッド部2の変形が大きい場合にも吸音体9の剥離を抑制することができ、空気入りタイヤ1の高速耐久性能を向上させることに役立つ。固着面積が投影面積の50%以下であることで、高速走行時の吸音体9による蓄熱を確実に抑制することができ、空気入りタイヤ1の高速耐久性能を向上させることに役立つ。
図3は、溝10の長手方向に直交する拡大断面図である。図2及び図3に示されるように、複数の溝10は、溝10の長手方向に直交する断面において、互いに同一の断面形状を有するのが望ましい。すなわち、複数の溝10の溝幅w1は、互いに同一である。このような吸音体9は、長手方向に直交する方向における不均衡を抑制し、空気入りタイヤ1のノイズ性能をバランスよく向上させることができる。
本実施形態の複数の陸部11は、溝10の長手方向に直交する断面において、互いに同一の幅w2でトレッド部2の内面2b(図1に示す)に固着されている。陸部11の幅w2は、複数の溝10のそれぞれの外周面9aでの溝幅w1に等しいのが望ましい。このような吸音体9は、1つの素材を外周面9aに沿ってカットして製造する場合に、カットした両方を吸音体9として使用することができ、製造ロスを低減することができる。
複数の溝10のそれぞれは、好ましくは、外周面9aでの溝幅w1が3~10mmである。溝幅w1が3mm以上であることで、内面2bとの間に確実に隙間が形成されるので、蓄熱抑制効果やパンク修理の効率化を図ることができる。溝幅w1が10mm以下であることで、走行時に1つの陸部11に作用する力を低減することができ、吸音体9の剥離を抑制することができる。
複数の溝10のそれぞれは、好ましくは、外周面9aからの溝深さdが1~10mmである。溝深さdが1mm以上であることで、内面2bとの間に確実に隙間が形成されるので、蓄熱抑制効果やパンク修理の効率化を図ることができる。このような観点から、吸音体9の固着手段が粘着剤又は両面テープである場合、溝深さdは、好ましくは、2mm以上であり、吸音体9がシーラント剤を介して固着される場合、溝深さdは、好ましくは、3mm以上である。溝深さdが10mm以下であることで、溝10形成による陸部11の強度の低下が抑制され、吸音体9の剥離を抑制することができる。
図3に示されるように、複数の溝10のそれぞれは、一対の溝壁10aを有するのが望ましい。本実施形態の一対の溝壁10aのそれぞれは、外周面9aに直交する壁面10bを有している。このような溝10は、固着面積と強度とを両立することに役立つ。
複数の溝10のそれぞれは、一対の壁面10bを連結する底面10cを有するのが望ましい。本実施形態の壁面10bと底面10cとの間の角部には、それぞれ、面取部10dが形成されている。面取部10dは、溝10の長手方向に直交する断面において、例えば、円弧状に形成されている。このような溝10は、陸部11の強度の低下を抑制し、吸音体9の剥離を抑制することに役立つ。
本実施形態の壁面10bと外周面9aとの間の角部には、それぞれ、面取部12が形成されている。面取部12は、溝10の長手方向に直交する断面において、例えば、円弧状に形成されている。底面10c側の面取部10dと外周面9a側の面取部12とは、同一の曲率半径rを有するのが望ましい。このような陸部11は、良好な強度が維持され、吸音体9の剥離を抑制することに役立つ。
底面10c側の面取部10d及び外周面9a側の面取部12の曲率半径rは、それぞれ、好ましくは、0.5~2mmである。曲率半径rが0.5mm以上であることで、陸部11の強度が維持され、走行時のトレッド部2の変形による吸音体9の剥離を抑制することができる。曲率半径rが2mm以下であることで、吸音体9の固着面積が小さくなることを抑制し、吸音体9の剥離を抑制することができる。
図4は、本実施形態の吸音体9を外周面9a側から見た展開図である。図4に示されるように、本実施形態の複数の溝10のそれぞれは、タイヤ周方向に対して平行に延びている。吸音体9は、例えば、タイヤ周方向に一対の端面9cを有している。複数の溝10のそれぞれは、一対の端面9cで開口するのが望ましい。このような吸音体9は、固着面積と強度とを両立し、吸音体9の剥離を抑制しつつ、吸音体9の蓄熱抑制とパンク修理の効率化を図ることができる。
図5は、空気入りタイヤ1のタイヤ赤道Cにおける部分断面図である。ここで、タイヤ赤道Cは、図1に示されるように、タイヤ軸方向の両側のトレッド接地端Teの中央位置である。また、トレッド接地端Teは、正規状態の空気入りタイヤ1に正規荷重が負荷されキャンバー角0°で平面に接地したときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置である。すなわち、トレッド接地端Teの間のトレッド接地幅TWが、正規状態の空気入りタイヤ1に正規荷重が負荷されときの接地面の最大幅である。
ここで、「正規荷重」は、空気入りタイヤ1が基づいている規格を含む規格体系が有る場合、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。「正規荷重」は、空気入りタイヤ1が基づいている規格を含む規格体系が無い場合、メーカー等がタイヤ毎に定める荷重である。
図5に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ1の内面2bに固着された吸音体9一対の端面9cの間には、隙間Lが形成されている。このような吸音体9は、溝10の端面9cからパンク修理材を供給可能であり、パンク修理をより効率的に行うことができる。
端面9c間の隙間Lは、好ましくは、3~60mmである。隙間Lが3mm以上であることで、溝10の端面9cからパンク修理材を確実に供給することができる。隙間Lが60mm以下であることで、タイヤ周方向における不均衡を抑制し、高速走行時の振動、ノイズ等の発生を抑制することに役立つ。
一対の端面9cの少なくとも一方、本実施形態では両方は、タイヤ半径方向の高さが漸減するテーパー面9dを有している。本実施形態のテーパー面9dは、平面状に形成されている。テーパー面9dは、例えば、円弧状に形成されていてもよい。このような吸音体9は、走行時に応力が集中する端面9cからの剥離を抑制し、空気入りタイヤ1の高速耐久性を向上させることができる。
本実施形態のテーパー面9dは、端面9cの一部に形成されている。端面9cのテーパー面9dが形成されていない部分の高さHは、好ましくは、3~10mmである。このような吸音体9は、端面9cの鋭角部分の破損を抑制することができ、トレッド部2の内面2bへの固着作業を効率化することができる。なお、テーパー面9dは、例えば、端面9cの全体に形成されていてもよい。
テーパー面9dは、好ましくは、内周面9bに対して、30~80°の角度αで傾斜している。内周面9bに対する角度αが30°以上であることで、吸音体9による良好な吸音効果を維持することができる。内周面9bに対する角度αが80°以下であることで、端面9cからの剥離の抑制効果を確実に奏することができる。
本実施形態の空気入りタイヤ1は、1つの吸音体9の一対の端面9cがタイヤ周方向に隙間Lを有して固着されているが、このような態様に限定されるものではなく、空気入りタイヤ1は、複数の吸音体9がタイヤ周方向に隙間Lを有して固着されていてもよい。この場合、互いに隣接する吸音体9の端面9c間に隙間Lが形成されている。このような空気入りタイヤ1は、目的に応じて、吸音体9の量、形状等を選択することができる。
図1に示されるように、吸音体9のタイヤ軸方向の幅W1は、ベルト層7のタイヤ軸方向の幅Waよりも小さいのが望ましい。このような吸音体9は、空気入りタイヤ1の重量が過度に大きくなることを抑制し、空気入りタイヤ1の操縦安定性能を向上させることに役立つ。
図6は、他の実施形態の吸音体19を外周面19a側から見た展開図である。図6に示されるように、この実施形態の吸音体19の外周面19aには、上述の吸音体9と同様、複数の溝10と、複数の溝10により区分された複数の陸部11とが形成されている。この実施形態でも、複数の陸部11が、それぞれ、溝10の長手方向に沿って連続してトレッド部2の内面2b(図1に示す)に固着されている。
この実施形態の複数の溝10のそれぞれは、タイヤ周方向に対して1~90°の角度θで延びている。溝10の角度θは、例えば、15~45°程度のときに高速耐久性に有効であり、90°に近いときにパンク修理材の供給に有効である。これらのことから、溝10の角度θは、好ましくは、45~60°である。このような吸音体19は、高速耐久性とパンク修理の効率化とを両立させることに役立つ。
図7は、他の実施形態の吸音体29の断面図である。図7に示されるように、この実施形態の吸音体29の外周面29aには、上述の吸音体9と同様、複数の溝10と、複数の溝10により区分された複数の陸部11とが形成されている。この実施形態でも、複数の陸部11が、それぞれ、溝10の長手方向に沿って連続してトレッド部2の内面2b(図1に示す)に固着されている。
この実施形態の吸音体29は、内周面29bに凹凸構造30が形成されている。凹凸構造30は、例えば、凹部30aと凸部30bとを含んでいる。凹凸構造30は、外周面29aの溝10の形状に無関係に形成されるのが望ましい。凹凸構造30は、図示の態様に限定されるものではなく、任意の形状が採用され得る。このような吸音体29は、内周面29bをロードノイズの低減に有利な形状にすることで、ノイズ性能をより向上させることができる。
図8は、他の実施形態の吸音体39の断面図である。図8に示されるように、この実施形態の吸音体39の外周面39aには、複数の溝40と、複数の溝40により区分された複数の陸部41とが形成されている。この実施形態でも、複数の陸部41が、それぞれ、溝40の長手方向に沿って連続してトレッド部2の内面2b(図1に示す)に固着されている。
この実施形態の複数の溝40のそれぞれは、一対の溝壁40aを有するのが望ましい。この実施形態の一対の溝壁40aのそれぞれは、外周面39aに対して傾斜する壁面40bを有している。このような溝40は、陸部41の強度を向上させることができ、吸音体39の固着面積が小さくてもよい場合に有効である。
図9は、他の実施形態の吸音体49の断面図である。図9に示されるように、この実施形態の吸音体49の外周面49aには、上述の吸音体9と同様、複数の溝10と、複数の溝10により区分された複数の陸部11とが形成されている。この実施形態でも、複数の陸部11が、それぞれ、溝10の長手方向に沿って連続してトレッド部2の内面2b(図1に示す)に固着されている。
この実施形態の吸音体49は、溝10の長手方向に直交する断面において、幅方向に非対称である。この実施形態の吸音体49は、1つの素材を外周面49aに沿ってカットして製造する場合に、カットした両方を同一形状の吸音体49として使用することができ、製造ロスをより低減することができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施され得る。
[付記]
本発明は、次のとおりである。
本発明は、次のとおりである。
[本発明1]
トレッド部を有する空気入りタイヤであって、
前記トレッド部の内面にスポンジ状の吸音体が設けられており、
前記吸音体は、タイヤ半径方向の外側を向く外周面を有し、
前記外周面には、複数の溝と、前記複数の溝により区分された複数の陸部とが形成されており、
前記複数の陸部は、それぞれ、前記溝の長手方向に沿って連続して前記内面に固着されている、
空気入りタイヤ。
トレッド部を有する空気入りタイヤであって、
前記トレッド部の内面にスポンジ状の吸音体が設けられており、
前記吸音体は、タイヤ半径方向の外側を向く外周面を有し、
前記外周面には、複数の溝と、前記複数の溝により区分された複数の陸部とが形成されており、
前記複数の陸部は、それぞれ、前記溝の長手方向に沿って連続して前記内面に固着されている、
空気入りタイヤ。
[本発明2]
前記複数の陸部の前記内面との固着面積は、前記吸音体を前記内面に投影した投影面積の25%~50%である、本発明1に記載の空気入りタイヤ。
前記複数の陸部の前記内面との固着面積は、前記吸音体を前記内面に投影した投影面積の25%~50%である、本発明1に記載の空気入りタイヤ。
[本発明3]
前記複数の溝は、前記溝の長手方向に直交する断面において、互いに同一の断面形状を有する、本発明1又は2に記載の空気入りタイヤ。
前記複数の溝は、前記溝の長手方向に直交する断面において、互いに同一の断面形状を有する、本発明1又は2に記載の空気入りタイヤ。
[本発明4]
前記複数の陸部は、前記断面において、互いに同一の幅で前記内面に固着されており、
前記幅は、前記複数の溝のそれぞれの前記外周面での溝幅に等しい、本発明3に記載の空気入りタイヤ。
前記複数の陸部は、前記断面において、互いに同一の幅で前記内面に固着されており、
前記幅は、前記複数の溝のそれぞれの前記外周面での溝幅に等しい、本発明3に記載の空気入りタイヤ。
[本発明5]
前記複数の溝のそれぞれは、一対の溝壁を有し、
前記一対の溝壁のそれぞれは、前記外周面に直交する壁面を有する、本発明1ないし4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
前記複数の溝のそれぞれは、一対の溝壁を有し、
前記一対の溝壁のそれぞれは、前記外周面に直交する壁面を有する、本発明1ないし4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本発明6]
前記壁面と前記外周面との間の角部には、それぞれ、面取部が形成されている、本発明5に記載の空気入りタイヤ。
前記壁面と前記外周面との間の角部には、それぞれ、面取部が形成されている、本発明5に記載の空気入りタイヤ。
[本発明7]
前記複数の溝のそれぞれは、前記外周面での溝幅が3~10mmであり、溝深さが1~10mmである、本発明1ないし6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
前記複数の溝のそれぞれは、前記外周面での溝幅が3~10mmであり、溝深さが1~10mmである、本発明1ないし6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本発明8]
前記複数の溝のそれぞれは、タイヤ周方向に対して1~90°の角度で延びている、本発明1ないし7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
前記複数の溝のそれぞれは、タイヤ周方向に対して1~90°の角度で延びている、本発明1ないし7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本発明9]
前記複数の溝のそれぞれは、タイヤ周方向に対して平行に延びている、本発明1ないし7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
前記複数の溝のそれぞれは、タイヤ周方向に対して平行に延びている、本発明1ないし7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本発明10]
前記吸音体は、タイヤ周方向に一対の端面を有し、
前記一対の端面の間には、隙間が形成されている、本発明1ないし9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
前記吸音体は、タイヤ周方向に一対の端面を有し、
前記一対の端面の間には、隙間が形成されている、本発明1ないし9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[本発明11]
前記一対の端面の少なくとも一方は、タイヤ半径方向の高さが漸減するテーパー面を有する、本発明10に記載の空気入りタイヤ。
前記一対の端面の少なくとも一方は、タイヤ半径方向の高さが漸減するテーパー面を有する、本発明10に記載の空気入りタイヤ。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
2b 内面
9 吸音体
9a 外周面
10 溝
11 陸部
2 トレッド部
2b 内面
9 吸音体
9a 外周面
10 溝
11 陸部
Claims (11)
- トレッド部を有する空気入りタイヤであって、
前記トレッド部の内面にスポンジ状の吸音体が設けられており、
前記吸音体は、タイヤ半径方向の外側を向く外周面を有し、
前記外周面には、複数の溝と、前記複数の溝により区分された複数の陸部とが形成されており、
前記複数の陸部は、それぞれ、前記溝の長手方向に沿って連続して前記内面に固着されている、
空気入りタイヤ。 - 前記複数の陸部の前記内面との固着面積は、前記吸音体を前記内面に投影した投影面積の25%~50%である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記複数の溝は、前記溝の長手方向に直交する断面において、互いに同一の断面形状を有する、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記複数の陸部は、前記断面において、互いに同一の幅で前記内面に固着されており、
前記幅は、前記複数の溝のそれぞれの前記外周面での溝幅に等しい、請求項3に記載の空気入りタイヤ。 - 前記複数の溝のそれぞれは、一対の溝壁を有し、
前記一対の溝壁のそれぞれは、前記外周面に直交する壁面を有する、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。 - 前記壁面と前記外周面との間の角部には、それぞれ、面取部が形成されている、請求項5に記載の空気入りタイヤ。
- 前記複数の溝のそれぞれは、前記外周面での溝幅が3~10mmであり、溝深さが1~10mmである、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記複数の溝のそれぞれは、タイヤ周方向に対して1~90°の角度で延びている、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記複数の溝のそれぞれは、タイヤ周方向に対して平行に延びている、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記吸音体は、タイヤ周方向に一対の端面を有し、
前記一対の端面の間には、隙間が形成されている、請求項9に記載の空気入りタイヤ。 - 前記一対の端面の少なくとも一方は、タイヤ半径方向の高さが漸減するテーパー面を有する、請求項10に記載の空気入りタイヤ。
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