JP2024017917A - 生体情報管理システム、および体調評価システム - Google Patents

生体情報管理システム、および体調評価システム Download PDF

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Abstract

【課題】複数人の測定者がグループを構成する状況において、それぞれの測定対象者が使用する測定端末と当該グループを管理する管理者が使用する管理者端末とを結びつける管理情報を、簡易に、かつ、確実に登録することができる生体情報管理システムと、この生体情報管理システムを含んだ体調評価システムを提供すること。【解決手段】生体情報管理システムは、測定対象者10の生体情報を取得する生体情報取得端末11と、前記生体情報取得端末を前記測定対象者が所属するグループを管理する管理者端末と結びつけて登録するための管理情報を発信する管理情報送信装置50と、前記生体情報取得端末が取得した前記測定対象者の前記生体情報を受信してデータ処理を行うデータ処理装置21とを備え、前記生体情報取得端末は、受信した前記管理情報を前記データ処理装置に送信し、前記データ処理装置において、前記生体情報取得端末と当該生体情報取得端末を管理する前記管理者端末とを結びつけて登録する。【選択図】図2

Description

本願は、測定対象者が装着する生体情報取得部で測定された測定対象者の心拍データなどの生体情報を把握して管理する生体情報管理システム、および、取得された生体情報に基づいて測定対象者の体調を評価する体調評価システムに関する。
近年、無線LANなどインターネットへの接続環境が整備されるとともに、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標。以下、この注記は省略する)などの近距離での情報伝達を可能とする手段の発達、さらに、スマートフォンなどの高性能のモバイル機器や、体温や心拍数、発汗量などの生体情報を測定可能な小型センサ機器の普及により、生体情報を取得するセンサとモバイル機器とを被管理者である測定対象者に所持させて、モバイル機器を通じてその生体情報を取得し、管理者側の情報機器で把握して測定対象者の健康状態を管理する生体情報管理システムや、取得された生体情報に基づいて測定対象者の体調評価を行う体調評価システムが実用化されている。
これらの生体情報管理システムや体調評価システムでは、測定対象者の生体情報に基づいてその体調が優れないことを把握した場合には、必要に応じて測定対象者に警告を発して休息を指示することで、体調不良に起因する事故などの不測の事態を防止するとともに、体調の悪化を食い止める対応が行われる。
このような生体情報管理システムや体調評価システムでは、生体情報を取得するセンサが取得した生体データがどの測定対象者のものであるかを把握することが必要となる。このため、測定対象者に当該個人を特定する測定対象者IDを、生体情報を取得するセンサに当該センサを特定する測定端末IDをそれぞれ付与して、測定対象者IDと測定端末IDとを対応させるいわゆる紐つけを行い、測定端末から送信される生体情報がどの測定対象者から取得されたものであるかが明確となるようにしている。
このような生体情報を取得して体調評価と管理とを行うシステムとして、測定対象者IDと測定端末IDとを測定端末から送信された生体情報を中継して管理者の情報機器へと送信するモバイル機器で読み取ることで、両者の紐付けを簡易に、かつ、確実に行う生体情報管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
特開2019-217197号公報
上記従来の生体情報管理システムでは、測定対象者が使用する名札や測定対象者が装着する機材にバーコードなどによって測定対象者IDを表示し、測定対象者が装着する生体情報を取得する測定端末にもバーコードやQRコード(登録商標)により端末IDを表示して、測定端末から送信されるデータを受信してクラウドサーバなどの管理機器へと送信するスマートフォンなどの本体機器のカメラ機能によって両者のID情報を画像認識することで紐付けが行われる。
このため、測定対象者が自ら識別IDを入力する場合に生じる入力ミスを回避でき、さらには、本体機器により測定対象者IDと端末IDとが紐つけられていない場合には、本体機器からのデータ送信を開始しないように設定することで、両IDの紐つけ登録がなされないまま測定対象者が作業等を行う登録忘れを防止することができる。
しかし、上記従来の生体情報管理システムでは、測定対象者と生体情報を測定する測定端末との紐付けを行うことができても、複数の測定対象者をグループ別に登録しそれぞれのグループの管理監督者と関連付けるなどの、管理者側が個々の測定対象者を組織的に管理するための管理情報の登録には対応していない。このため、複数人がグループで行動する環境では、複数の作業者、特にそれぞれが使用する測定端末と、作業者グルーブをまとめて管理する管理者が用いる管理者端末とを関連付けるデータを予め準備しておく必要があった。さらに、大きな建設現場などでは、測定対象者のグループ分けが頻繁に変更になって、一人の作業者が翌日には別の管理者が管轄するグループに属して作業するという事態が生じる。このような場合には作業グループが変更になるごとに測定対象者を正しくグループ分けし直して、それぞれのグループを管理する管理者との間の紐付けを都度行う必要があり、測定された生体情報データの管理を行う前提としての管理情報の更新が非常に煩雑となっていた。
本願は、上記従来技術の有する課題を解決することを目的とするものであり、複数人の測定者がグループを構成する状況において、それぞれの測定対象者が使用する測定端末と当該グループを管理する管理者が使用する管理者端末とを結びつける管理情報を、簡易に、かつ、確実に登録することができる生体情報管理システムと、この生体情報管理システムを含んだ体調評価システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願で開示する生体情報管理システムは、測定対象者の生体情報を取得する生体情報取得端末と、前記生体情報取得端末を前記測定対象者が所属するグループを管理する管理者端末と結びつけて登録するための管理情報を発信する管理情報送信装置と、前記生体情報取得端末が取得した前記測定対象者の前記生体情報を受信してデータ処理を行うデータ処理装置とを備え、前記生体情報取得端末は、受信した前記管理情報を前記データ処理装置に送信し、前記データ処理装置において、前記生体情報取得端末と当該生体情報取得端末を管理する前記管理者端末とを結びつけて登録することを特徴する。
また、本願で開示する体調評価システムは、本願で開示する生体情報管理システムを含み、前記生体情報に基づいて前記測定対象者の体調を評価する体調評価部をさらに備えたことを特徴とする。
上記構成により、本願で開示する生体情報管理システムは、測定対象者が装着する生体情報取得端末が受信した管理情報をデータ処理装置に送信することで、データ処理装置が、管理者端末と登録対象となった生体情報取得端末との紐つけを簡易にかつ確実に行うことができる。
また、本願で開示する体調評価システムは、本願で開示する生体情報管理システムの特長を活かして、測定対象者の体調評価結果をその測定対象者を管理する管理者に伝達することができ、体調評価結果に基づいて適切な処置を行うことができる。
図1は、実施形態として説明する熱中症発症リスク管理システムの全体構成を説明するイメージ図である。 図2は、実施形態として説明する熱中症発症リスク管理システムの各部の構成を示すブロック図である。 図3は、実施形態として説明する熱中症発症リスク評価システムにおいて、測定対象者とこれを管理する管理者との関係を説明する組織説明図である。 図4は、複数の生体情報取得端末に対して同時に管理情報を送信する場合を説明するイメージ図である。 図5は、管理者端末の画面表示例のイメージ図である。 図6は、複数の生体情報取得端末に対して同時に管理情報を送信する場合における、生体情報取得端末における管理情報の登録作業を説明するイメージ図である。 図7は、複数の生体情報取得端末に対して時系列で管理情報を送信する場合を説明するイメージ図である。
本開示の生体情報管理システムは、測定対象者の生体情報を取得する生体情報取得端末と、前記生体情報取得端末を前記測定対象者が所属するグループを管理する管理者端末と結びつけて登録するための管理情報を発信する管理情報送信装置と、前記生体情報取得端末が取得した前記測定対象者の前記生体情報を受信してデータ処理を行うデータ処理装置とを備え、前記生体情報取得端末は、受信した前記管理情報を前記データ処理装置に送信し、前記データ処理装置において、前記生体情報取得端末と当該生体情報取得端末を管理する前記管理者端末とを結びつけて登録する。
上記の構成を備えることにより、本願で開示する生体情報管理システムは、管理情報送信装置が送信する管理情報を用いることで、測定対象者が装着する生体情報取得端末と管理者端末との紐付けを簡易にかつ確実に行うことができる。
上記本願で開示する生体情報管理システムにおいて、前記生体情報取得端末は、前記データ処理装置との間で直接データの送受信が可能であるようにすることができる。管理情報を受信した生体情報取得端末がデータ処理装置に管理情報を送信できることで、測定対象者と管理者との結びつけを、データを中継する他の機器を必要とせずに行うことができる。
また、前記管理情報送信装置から送信された前記管理情報が、複数個の前記生体情報取得端末で同時に受信されるようにすることができる。さらに、前記管理情報送信装置から送信された前記管理情報が、複数個の前記生体情報取得端末で時系列に受信されるようにすることができる。
なお、前記管理情報送信装置が一意識別子を送信するビーコンとすることが好ましい。このようにすることで、簡易な情報送信機器を用いて確実に管理情報を登録することができる。
また、本願で開示する体調評価システムは、本願で開示する生体情報管理システムを含み、前記生体情報に基づいて前記測定対象者の体調を評価する体調評価部をさらに備えている。
このようにすることで、本願で開示する体調評価システムは、システム構成上必要な管理情報を簡易に、かつ、確実に登録することができるという本願で開示する生体情報管理システムの特長を活かして、実用的な体調評価システムを実現することができる。
以下、本願で開示する生体情報管理システムと、この生体情報管理システムを含む体調評価システムの具体的な実施形態について、図面を用いて説明する。
(実施の形態)
本実施形態では、本願で開示する体調評価システムの一例として、複数の被管理者である測定対象者がグループを形成し、このグループを管理する管理者とを対象として構築される熱中症発症リスク管理システムについて説明する。この熱中症発症リスク管理システムでは、取得された生体情報の解析結果に基づいて測定対象者の体調管理を行って熱中症の発症リスクを判定し、当該測定対象者を管理する立場の管理者が、熱中症を発症するリスクが高く危険な状態になりつつある測定対象者に警告を行うなどして熱中症の発症を回避することを目的とするものである。また、以下で例示する熱中症発症リスク管理システムでは、生体情報が取得される測定対象者とその管理者との関連づけが、本願で開示する生体情報管理システムによって行われる。
なお、例示する熱中症リスク管理システムは、炎天下での重労働を強いられるなど強い肉体的負荷と熱的負荷がかかる建築現場の作業者を被管理者である測定対象者として、現場監督やグループ長などの管理者が、管理対象の作業者が熱中症とならないように管理するために用いられる。
また、下記で例示する熱中症リスク管理システムは、取得された測定対象者の生体情報を用いて、当該測定対象者の体調評価を行うことができる体調評価システムとしての機能を有していて、測定対象者に体調評価結果を示すことができる。
[システムの概要]
図1は、本実施形態において説明する熱中症発症リスク管理システムの概略構成を説明するためのイメージ図である。
また、図2は、本実施形態にかかる熱中症発症リスク管理システムを構成する各部の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、建築現場で作業する測定対象者である作業者10は、心拍数などの生体情報を取得するセンサとしての生体情報取得端末であるスマートウォッチ11を手首に装着している。なお、本実施形態の熱中症リスク管理システムにおいては、スマートウォッチ11で取得される測定対象者の動きを示す3次元方向の加速度データや、温度や湿度などの周辺環境の状況を表すデータも、広く測定対象者の生体情報として取り扱うものとする。
スマートウォッチ11は、特定の情報キャリアを通じて情報伝達が可能となるSIMを搭載していて、インターネット20を通じてデータ処理装置であるクラウドサーバ21との間で直接データの送受信が可能となっている。
クラウドサーバ21は、データ受信部23とデータ送信部26を備えていて、インターネット20を介した情報の授受を行うことができる。また、クラウドサーバ21は、生体情報蓄積部としても機能するデータ記録部24を備えていて、スマートウォッチ11のデータ送信部13から送信された、測定対象者10の生体情報や警告情報の作成履歴などを、作業者10それぞれについて時系列に記録することができる。
さらに、クラウドサーバ21は、気象情報取得部25を有していて、インターネット20を介して気象情報を提供する情報サイトから気象情報(25)を取得して、作業者10が作業している地域での気温や湿度、日照量などの現在時刻での気象条件や、今後数時間内における変化を見込んだ気象予報を取得することができる。
クラウドサーバ21のデータ処理部22は、データ記録部24に蓄積された複数の作業者10の生体情報を用いて、それぞれの作業者10についての熱中症発症リスクを判定し、熱中症の発症リスクが高まっている場合にはその旨を当該作業者に警告する警告情報を作成する。具体的には、例えば、作業者10の安静時の生体情報である安静時データを基に作業を行うことによる負荷によって上昇する心拍数の上昇度合いを把握して、この心拍数の上昇度合いが、予め設定されていた熱中症発症リスクが高まったかどうかを判定するための閾値を超えている場合には、当該作業者の熱中症発症リスクが高いと判断する。なお、作業現場の通気性や当日の気象状況などの環境要因を把握して測定当日に適用する閾値の値を変化させるなど、より現実に即した熱中集発症リスクの判定を行うことができる。
クラウドサーバ21は、インターネット20を介して、熱中症発症リスクの判定対象の作業者10の作業を建築現場で監督する現場監督やグループ長などの管理者30が使用する管理者端末としてのスマートフォン31と接続されている。このため、作業者10の作業現場にいる管理者30は、スマートフォン31のデータ受信部33によってクラウドサーバ21から随時送信される作業者10の生体情報の変化や、警告情報が生成されたか否かの情報を把握することができる。
なお、本実施形態にかかる熱中症発症リスク管理システムでは、クラウドサーバ21のデータ処理部22が、体調評価システムの体調評価部としても機能し、体調評価のために用いられる指標を算出する。この指標は、例えば、作業負荷の程度に対する心拍数の上昇度合いを基準化したものであり、この基準よりも作業者10の心拍数の上昇度合いが大きい場合には、当該作業者の体調が良くないと判断することができる。このようにすることで、熱中症発症のリスク管理の他に、スマートウォッチ11により取得された作業者10の生体情報に基づいて作業者10の体調評価を行うことができ、その結果を作業者のスマートウォッチ11にフィードバックすることにより、作業者10自身が客観的な体調の変化を把握して早めに休憩を取るようにするなどの対策を自発的に採ることができるようになる。また、自身の体調評価結果がフィードバックされることが、作業者10が本実施形態で説明する熱中症発症リスク評価システムの適用を受けることへの動機付けとなる可能性があり、より多くの作業者10が抵抗なく体調管理や熱中症発症リスク管理の対象となることを促進できるという側面もある。
なお、後述するように、本実施形態で例示する熱中症発症リスク評価システムでは、測定対象者である作業者10がどの管理者30のグループに入るかという特定は行われるものの、取得された生体情報が誰のものなのかという個人の特定は行われない。このため、同じ作業者10が繰り返し本実施形態で説明する熱中症発症リスク評価システムの評価対象となっている場合でも、当該個人の過去のデータを参酌することはできず、過去のデータに基づいて個人の特徴を加味した熱中症発症リスクの評価や体調評価を行うことはできない。一方で、クラウドサーバ21では、多くの作業者10から長期間にわたって取得された生体情報を一括して管理することができるため、例えば類似した作業環境における以前の熱中症発症リスク評価結果を参酌するなど、いわゆるビッグデータを活用することによるより精度の高い熱中症発症リスク評価や体調評価を行うことができる。
本実施形態にかかる熱中症発症リスク評価システムにおいて、データ処理部22を備えるデータ処理装置として機能するのは、クラウドサーバ21に限られない。例えば、管理者30が駐在する場所に配置されたデータ処理が可能な情報端末や、全体の管理を行う事業所40内の管理コンピュータ41上に、データ処理部とデータ記録部とを含めたクラウドサーバ21の各種機能を実装してもよく、その機能が実現できるのであれば実装される場所や機器は問わない。なお、これら管理者30が使用する情報端末や事業所40の管理コンピュータ41がインターネット回線を通じて他の熱中症発症リスク評価システムに接続されることで、多くのデータに基づいたより正確な評価が行えることは言うまでも無い。
本実施形態にかかる熱中症発症リスク評価システムでは、複数の作業者10を管理する管理者30が、熱中症発症リスク評価システムの一部を構成する管理者端末としてのスマートフォン31を所持している。
管理者30のスマートフォン31は、当該管理者30が管理する、すなわち、自身のグループに属する複数人の作業者10についての生体情報や、作業者10に警告情報が生成されたか否か、作業者10それぞれの体調評価結果など、グループ内の対象者についての情報を管理する情報管理部32を備えている。情報管理部22が管理する情報は、表示画像処理部35で処理されてスマートフォン31の液晶パネルやELパネルといった表示デバイス36上に適宜表示され、管理者30はグループ内の作業員10の状態を把握することができる。
なお、表示画像処理部35は、管理者30が自己のグループ内の各作業者10の状態を容易に把握することができるように、作業者10の生体情報や熱中症発症リスク、体調評価結果などを、全体として一元的に、または、作業者個々の詳細情報をピックアップして、より見やすい画面で把握できるように、2次元マップやグラフ、分布解析図などの複数のデータの分散傾向が把握できる統計学上のデータ表示手法などを活用して、管理者30が視覚的に状況を把握しやすい画像表示を行うことができるようにする機能を有している。
なお、管理者30が使用する情報管理端末であるスマートフォン31は、スマートフォンとして当初より備えるデータ受信部33、データ送信部34とを備えていて、各作業者10が所持するスマートウォッチ11、クラウドサーバ21、事業所40の管理コンピュータ、さらには、作業者10が所持するスマートウォッチ11にグループ情報を送信する管理情報送信装置50との間で、データの送受信を行うことができる。より具体的には、本実施形態で説明する熱中症発症リスク評価システムのアプリケーションがインストールされることで、スマートフォン31のデータ処理部であるCPUが、適宜各種メモリ機能に収納されたデータやプログラムに基づいてスマートフォン31自体が有するデータ送受信機能、画像処理機能などの各種機能を用いて、管理者用の情報管理端末として動作する。
なお、管理者30は、作業者10が作業する作業現場、もしくは作業現場に近い場所にいることが多いため、警告情報が通知された作業者10が熱中症の発症を予防するための対策を採っていない場合には、直接作業者に対して休憩するように指示するなど、作業者10が熱中症を発症してしまう事態をより確実に回避できるように働きかけることができる。
なお、上記説明では、作業者10に熱中症を発症するリスクが高くなっていることを報知する警告情報を、クラウドサーバ21のデータ処理部22で生成する例を説明したが、警告情報を管理者30のスマートフォン31に設置された情報管理部32で生成することができる。また、データ処理部22と、情報管理部32の双方で警告情報を生成するように設定することもできる。このようにすることで、作業現場を実際に監督している管理者30のスマートフォン31から、データ処理部22での判定結果に先んじて警告情報を生成して対象となる作業者10に伝達することによって、作業現場の実情に応じて熱中症の発症リスクをより低減することができる場合がある。
クラウドサーバ21のデータ処理部22、または、管理者30のスマートフォン31で生成された警告情報は、作業者10が所持するスマートウォッチ11に送信される。警告情報を受け取ったスマートウォッチ11の警告報知部15は、音声、画面表示、ランプの点灯または点滅、振動などの各種の情報伝達手段を用いて、作業者10に対して、熱中症を発症するリスクが高まっていることを報知する。警告情報を確認した作業者10は、スマートウォッチ11のタッチパネルまたは操作ボタンなどを通じて警告情報を受け取った旨を報告するとともに、作業を中断して休息をとるなどの対策をとる。
作業者10のスマートウォッチ11は、作業者10が警告情報を確認して作業を中断したことを管理者30のスマートフォン31に送信し、管理者30は、作業者10が熱中症の発症を予防する対策をとったことを確認できる。また、警告が報知された作業者10が休憩室に戻るなど熱中症を発症しないように予防策を採ったことを管理者30が確認した場合には、管理者30のスマートフォン31からクラウドサーバ21、また、事業所40の管理コンビュータ41にその旨の連絡が行くようにすることができる。
なお、本実施形態で説明する熱中症リスク管理システムでは、同じグループに属する作業者10の熱中症発症リスクが高くなって警告を受けた場合に、グループ内の他の作業者10のスマートウォッチ11の表示画面にその旨の表示を行うことができる。この結果、警告報知を受けていない作業者10が、自分以外の作業者10の熱中症発症リスクが高くなっていることを確認して、熱中症の発症を積極的に予防する対応を採ることが可能となる。また、他に熱中症発症リスクの警告情報を受け取って作業を中断した作業者10がいることがわかれば、自分に対して警告情報が報知された際に作業集団などの指示により素直に応じることが期待できる。
さらに、作業者10が装着しているスマートウォッチ11で、当該作業者10の現在までの熱中症発症リスクの変化や、取得された自身の生体情報の数値、生体情報から計算された消費カロリーなどの関連情報を適宜画面に表示して、作業者10自身が参照できるようにすることが可能である。また、本実施形態の熱中症発症リスク管理システムでは、作業者10が装着しているスマートウォッチ11の画像表示部16に、体調評価システムによって評価された体調評価結果を表示することができる。このため、画像表示部16は、スマートウォッチ11を装着する作業者10に対して、熱中症発症リスクの評価結果や体調評価結果を表示する表示画面と、これらの評価結果情報を小さな画面上にわかりやすい形で表示するための画像データ作成部とを備えている。
クラウドサーバ21は、インターネット20を通じて作業者10が所属する会社や事業所40内の管理コンピュータ41にも接続されていて、クラウドサーバ21が熱中症の発症リスクを判断するために用いた各種の情報を、リアルタイムで、事業所40の管理コンピュータ41に対して送信する。事業所40の管理コンピュータ41は、自身のデータ受信部42とデータ送信部43とを備えているため、インターネットを介して作業者10のスマートウォッチ11や、管理者の所持するスマートフォン31と接続されていて、作業者10が警告情報を受領したことを確認したか否かを、作業者10本人に、および/または、管理者30に、確認することができる。もし、作業者10が警告情報を受け取ったことを確認していない場合は、作業者10,および/または、管理者30に改めて注意喚起をすることができる。このようにして、作業者10や管理者30が所属する事業所40においても作業者10の状況や作業現場での対応を確認することができ、作業者10の熱中症発症リスクの回避をバックアップすることができる。
また、クラウドサーバ21と事業所40の管理コンピュータ41とはインターネット20で接続されているため、管理コンピュータ41の側からクラウドサーバ21にアクセスすることができ、クラウドサーバ21でのデータ処理内容を制御したり、データ処理部22での判定プログラムを更新したり、クラウドサーバ21から熱中症予防管理に必要な情報を適宜取り出したりすることができる。
管理情報送信装置50は、作業者10が使用するスマートウォッチ11に対して短距離無線通信を使って、そのスマートウォッチ11を装着する作業者10がどの作業グループに属するのかを示す管理情報を送信する。なお、本実施形態で示す熱中症発症リスク管理システムに用いられる管理情報送信装置50は、極短距離間通信を行うビーコン(Beacon)であり、ブルートゥース規格によって一意識別情報(汎用一意識別情報:Universally Unique IDentifier(UUID))を送信する。
また、管理情報送信装置50は、管理者30が所持するスマートフォン31との間で情報の送受信が可能で、管理者30は自身のスマートフォン31によって、管理情報送信装置50の動作を制御することができる。
なお、本願で開示する体調評価システムによって本実施形態で説明するような建設現場での作業者の熱中症の発症リスクを管理する場合は、管理対象となる作業者の位置が建設現場内に限定される。また、作業期間も一定以上の日数にわたるため、当該建築現場で無線LANなどの情報通信網を構築することも可能となる。このように、被管理者が一定の範囲内にのみ存在する場合には、独自の無線LANを構築してそれぞれの作業者が装着するスマートウォッチと管理者が所持するスマートフォンをこの無線LAN内で接続し、上記実施形態ではインターネット上のクラウドサーバに設けたデータ処理部を、無線LAN内のデータ処理機器に配置することによって、独自のLAN環境内で熱中集発症リスクの評価や体調評価を行うシステムを構築することができる。この場合には、無線LAN内に設置されたサーバユニットやパソコンなどの情報機器に設けたデータ処理部がインターネットに接続することで、ビッグデータの取得や気象情報の取得を行うことができ、上述したインターネット回線上のクラウドサーバのデータ処理部で行ったものと同程度の正確性で熱中症の発症リスクの評価・判定や体調評価を行うことができる。
[作業者グループの登録]
次に、本実施形態にかかる熱中症リスク管理システムにおいて、複数人の作業者それぞれが使用する生体情報取得端末であるスマートウォッチとこれら複数人の作業者を管理する管理者が使用する管理者端末である管理者が所持するスマートフォンとを結びつけて登録する手順について説明する。
図3は、本実施形態にかかる熱中症発症リスク評価システムでの評価対象となる比較的規模の大きな建設現場などで働く作業者について、それぞれの作業者が属する組織の関係を示す組織構成の一例を示す図である。
図3に示すように、規模が大きい建設現場では、作業を請け負う主幹会社(一例としてA社)が、複数の協力会社(一例としてb社のみを表示)の協力の下、それぞれの協力会社の作業員によって建設作業が遂行される。協力会社b社では、複数人の管理者(管理者1と管理者2のみを表示)を設定して、それぞれの管理者が管轄する仕事を行う所定の人数の作業者が振り分けられる。
図3に示す場合、管理者1が管理監督する作業者は、作業者アから作業者オの5名であり、管理者1を含めた計6名が第1の作業グループ「グループ1」を構成する。図示は省略するが、管理者2も複数人の作業者とともに第2の作業グループを構成し、協力会社bにおいて、複数人の管理者が同様にそれぞれ所定人数の作業者と自身を含む複数のグループを形成する。なお、協力会社b以外にも協力会社c、協力会社dなどがある場合には、それぞれの協力会社内で複数人の管理者と当該管理者が管理監督する複数人の作業者が所属する複数のグループが構成される。
上述したように、本実施形態にかかる熱中症発症リスク評価システムでは、作業者の体調評価結果から熱中症発症リスクが高くなっていると判定された場合には、当該作業者を管理する管理者が休憩を指示する、または、作業者が休憩するなどの熱中症の発症リスクを下げる行動を採っていることを確認する、などのために、それぞれの作業者とその作業者を含む作業者グループを管理する管理者とを結びつける必要がある。
一方で、現実の作業現場では、工事の進捗具合によってそれぞれの管理者が管理するグループが行うべき仕事の量が変化するため、より有効に作業者を配置して全体のパフォーマンスを高めるために、仕事量の少ないグループから仕事量の多いグループへと作業者の所属替えが行われることが一定以上の頻度で発生する。作業者のグループ替えは、複数の協力会社に跨がって行われる場合もある。このような作業者のグループ替えが生じた場合には、その都度作業者と管理者との結びつけを変更しなくてはならず、特に、当日の天気によって作業開始の直前にグループ替えが行われた場合には、作業開始までのわずかな時間で管理者と作業者との結びつきを変更しなくてはならない。
本実施形態で例示する熱中症発症リスク評価システムでは、作業者10と管理者30との間の結びつけを、管理情報送信装置50から送信される管理情報を作業者が装着するスマートウォッチ11で受信することによって、簡単、かつ、確実に行うことができる。
(第1の登録方法)
まず、第1の登録方法として、管理情報送信装置50から複数個のスマートウォッチ11に対して、一括して管理情報を送信する登録方法について説明する。
図4は、グループに属する所定の作業者が装着するスマートウォッチに、管理情報送信装置から管理情報を一括して送信する状態を示すイメージ図である。
ここでは、図3に示したグループ1、すなわち、管理者1と、作業者アから作業者オの計5名の作業者との、合わせて6名で構成されるグループを登録する場合を例示して説明する。
図4に示すように、この方法では、一人の管理者1が管理するグループ(グループ1)に属する作業者の人数分(5人)と管理主自身が使用する分とを含めた計6個のスマートウォッチ11に対して、管理情報送信装置である近接ビーコン50が一意識別子:UUIDを含んだ管理情報を送信する。なお、図4に示すように、管理情報を受信するスマートウォッチ11を収容する登録ボックス51を設けて中にスマートウォッチ11を配置することで、所定の数のスマートウォッチ11に対して確実に管理情報を受信させることができる。また、規模の大きな工事現場では、当日の作業開始前に作業員の待機場所等において、同時に複数の作業グループにおける管理情報の設定登録が行われることが想定される。このとき、他のグループにおける設定登録と干渉し合うことが無いように、図4に示すように、ビーコン50と登録ボックス51とを外部からの電波を遮蔽可能な干渉防止ボックス52内に収容して管理情報の登録作業を行うことが好ましい。
図3、図4では、管理者30自身も自分のグループに属する作業者10とともに作業現場に入る場合を想定しているため、管理者30も自身の生体情報を取得、送信するスマートウォッチ11を装着する。このため、管理者30は、自己が管理するグループの所属人数分として作業者10の5人分に自身の分を加えて、計6個のスマートウォッチ11を登録ボックス51内に配置して、管理情報の送信を行う。
図5は、図4に示した複数のスマートウォッチに対して管理情報を一括して送信する場合における、管理者が所持するスマートフォンの表示画面の一例を示すイメージ図である。
以下、図5を用いて、管理者30が、自分が管理するグループが使用するスマートウォッチ11に管理情報を送信する場合の操作手順を説明する。なお、以下、図5に示す各イメージ図では、管理者端末であるスマートフォンの表示画面について、グループ登録に関する部分以外の表示は省略する。
まず、管理者30は、図4に示した登録ボックス51内に自身が管理する作業者10の人数分に管理者自身の分を含めた台数分(一例として6台)のスマートウォッチ11を配置する。そして、自身の管理者端末であるスマートフォン31において、インストールされている本実施形態にかかる熱中症発症リスク評価システムのアプリケーションを開いて、作業者登録画面を表示する。
図5(a)は、作業者登録設定画面の最初の状態を示す図である。図5(a)に示すように、作業者の所属先となる自身が管理するグループのパスコードを入力できるようになっている。管理者は、パスコードの入力欄に直接入力する、若しくは、表示される選択肢の中から適切なものを選択することにより、自身が管理するグループのパスコードを入力する。なお、ここで、グループのパスコードは、自身が属する協力会社名、協力会社内の組織の名称、作業グループに特別に付与された名称、その他適宜のものであり、管理上、具体的な名称そのものではなくグループを表示する数字、アルファベット、記号によるパスコードとすることが好ましい。
次に、図5(b)に示すように、管理情報送信装置であるビーコン50の動作開始画面が現れる。ここで、管理者は、自身もスマートウォッチ11を装着する場合、すなわち、管理者情報を送信するスマートウォッチ11の個数をグループに属する作業員の人数+1(一例として6台)とする場合にはチェック欄をタッチしてチェックマークが表示されたことを確認した後に、「ビーコン受付開始」ボタンをタッチする。
開始ボタンにタッチすると、スマートフォン31から、受け付け開始ボタンが操作されたとの情報がパスコードと共にクラウドサーバ21に送信される。クラウドサーバ21には、パスコードと紐づけられたビーコン50のUUIDが予め登録されているため、パスコードを受信した段階でビーコン50を用いた登録作業が開始されたことを認識できる。
ビーコン50は常に動作しており、それぞれのスマートウォッチ11は、ビーコン50からの信号を受け付けるとすぐにビーコン50のUUIDを含んだ情報をクラウドサーバ21に適当な間隔で送信する動作を繰り返し実行する。クラウドサーバ21は、ビーコン50を用いた登録作業を開始した旨の情報送信があると、その時点でビーコン50のUUIDを送信しているスマートウォッチが、本実施形態で説明する熱中症発症リスク評価システムにおけるグループ登録の対象となったスマートウォッチ11であると認識し、それぞれのスマートウォッチ11の識別IDと管理者情報端末(スマートフォン31)の識別IDとを結びつける。このとき、スマートフォン31に加えて、管理者自身が装着するスマートウォッチの識別IDも管理者情報端末として結びつけてもよいし、管理者が装着するスマートウォッチまたはスマートフォンのいずれかを管理者情報端末として結びつけてもよい。
この状態で、図5(c)に示すように、管理者30のスマートフォン31の画面にはクラウドサーバ21からの情報に基づいて登録対象となったスマートウォッチ11の台数(一例として6台)が表示される。管理者30は、登録対象となったスマートウォッチ11の個数によって、作業者10と自身が使用するスマートウォッチ11のグループ分けの設定が正しく完了したことを確認できる。
図5(c)に示す状態は、それぞれのスマートウォッチ11において、それを装着する作業者10が本実施形態にかかる熱中症発症リスク評価システムでの管理対象となり、スマートウォッチ11がビーコン50の情報を受信したことを示し、スマートウォッチ11において、作業者10が、生体情報が取得されることとそのデータをシステム内で管理されることとに同意するのを待つ状態となる。
図6は、それぞれのスマートウォッチにおいて、それを装着する作業者が登録対象となることを同意する操作を説明する図である。
スマートウォッチ11は、ビーコン50からの管理者情報を受信すると、作業者10に対して本実施形態にかかる熱中症発症リスク評価システムの評価対象となることへの同意を確認する画面となる(図6(b)の状態)。
この状態で、それぞれの作業者10は自身が装着するスマートウォッチ11を手にとって、自ら「はい」と表示されている確認ボタンにタッチする。または、スマートウォッチ11の側面に配置されているボタンスイッチを押す。
このとき、登録対象となった複数台のスマートウォッチ11における、確認操作が行われた順に作業者それぞれを分類する識別データが付加される。ここで付加される識別データは、例えば管理者1のグループ内の作業者ア、作業者イ、・・・というニックネームによる形式であり(図3参照)、熱中症発症リスク評価システム上作業者個人は特定されない。一方、管理者30は、作業者10に対して順番に同意確認の操作を行うように指示することによって、自分が管理する作業者10の中で、システム上「作業者ア」が誰で、「作業者イ」が誰であるかの特定をすることができ、熱中症発症のリスクが高くなった警告情報が発出されたときに、それがグループ内のどの作業者に対してのものであるかを把握することができる。
なお、本実施例で説明している、管理者30自身もスマートウォッチ11を装着する場合は、例えばスマートウォッチ11の表示画面の色を一つだけ、他の作業者が装着するスマートウォッチ11とは異ならせて、管理者30が使用するスマートウォッチ11であることが明確に区別されるようになっている。管理者30は、自分用のスマートウォッチ11の表示画面にしたがって、自身が熱中症発症リスク評価システムの管理対象者となることを同意する。なお、当該スマートウォッチ11が、管理者30が装着するものである旨の情報は、ビーコン50からの管理情報を受信したときにそのスマートウォッチ11からクラウドサーバ21へと送信されるようにすることで、システム上管理者30が装着するスマートウォッチ11を識別することができる。このようにすることで、管理者30の熱中症発症リスクが高まった場合には、作業現場全体を管轄しているより上位の管理者や、別の作業グループの管理者にその旨の情報を送信することにより、バックアップする体制を採ることができる。
また、管理者30が装着するスマートウォッチ11が特定されることで、グループに所属する作業者10の熱中症発症リスクが高まった場合には、当該作業者10のニックネーム(「作業者ア」等)とともにその旨を管理者のスマートウォッチ11に送信することができる。このようにすることで、スマートウォッチ11による警告報知を受け取った管理者30が、作業現場内にいる作業者10に対して迅速な対応を採ることができる。
個々の作業者10は、自身が装着するスマートウォッチ11が正しく設定完了となり(図6(c)の状態)、その後通常の画面状態(図6(d)の状態)となったことを確認して、作業を開始することができる。
なお、管理者30のスマートフォン31の画面上に、自身が管理する作業者10全員が生体情報の取得に同意したことを示す確認表示を表示させることで、管理者30が、それぞれの作業者10が作業を開始する準備が整ったことを把握することができるようになる。
以上のように、管理情報送信装置であるビーコン50から送信されたUUIDと、管理者30のスマートフォン31からの情報とによって、一人の管理者30が使用する管理者端末であるスマートフォン31に対してその管理下にある作業者10全員分のスマートウォッチ11が結びつけられる。
(第2の登録方法)
次に、スマートウォッチ11と管理者の情報とを結びつける第2の方法について説明する。
第2の方法は、管理者情報送信装置であるビーコン50の受信範囲にスマートウォッチ11を装着した作業者10が順次、すなわち時系列的に入ることによって、それぞれの作業者10が装着するスマートウォッチ11と管理情報とを結びつける方法である。
図7は、管理者情報の第2の方法を説明するためのイメージ図である。
図7では、スマートウォッチ11を装着した状態で作業者10がビーコンの照射領域を順次通過する例として、作業現場のゲート53にビーコン50を設置した状態を示している。
図7に示すように、作業者10の装着するスマートウォッチ11がビーコン50の照射範囲を順次通過することで、スマートウォッチ11はビーコン50の信号を受信したことを示す信号をクラウドサーバ21に送信する。クラウドサーバ21は、送信信号に含まれるUUID情報によって、スマートウォッチ11の位置とビーコン50の信号を受信した時刻とを把握できるので、所定位置に配置されたビーコン50からの信号を受け取ったスマートウォッチ11を時系列で把握できる。このため、管理者30が自身の管理者IDと作業者10が通過するビーコン50の情報をスマートフォン31によってクラウドサーバ21に情報伝達することにより、熱中症発症リスク評価システム内で、それぞれのスマートウォッチ11が、どの管理者30の何番目の管理対象である作業者10のものであるかを把握することができる。
なお、管理者30自身もスマートウォッチ11を装着する場合には、自身が管理する作業者グループの先頭、もしくは、最後尾として同じビーコン50の照射領域を通過することによって、クラウドサーバ21は管理者30自身が装着しているスマートウォッチ11がどれであるかを容易に、かつ、確実に把握することができる。
図7では、ビーコン50が、作業者が通過するゲート53の上部に配置されている例を示したが、ビーコン50の位置はゲート53の上部には限られず、側方、若しくは底部など、ケート53を通過する作業者10のスマートウォッチ11にビーコン50の信号が到達できる個所であれば、どの位置に配置されていても問題は無い。
また、図7に示したゲート53に限られず、作業者10が休憩する休憩室、作業者10が作業着に着替える更衣室、その他作業の準備を行う準備室などの一角に、所定の方向に信号を送信するビーコンを配置して、管理者からの指示によって管理情報の登録時に作業者10が順次そのビーコンから管理情報が送信されている照射領域に入ることによっても、複数の作業者10を順次管理者30と結びつけて時系列的に管理情報を登録することができる。
なお、作業者10に対して管理情報を登録する際に、それぞれの作業者10の管理情報を管理者30のスマートフォン31の画面に表示することで、登録漏れや二重登録などの不具合を把握して必要に応じて再度登録手続きを行うようにすることができる。
このように、第2の登録方法では、ビーコン50の信号到達範囲内に順次作業者10が入ることで、UUID情報を用いて作業者10にニックネームを付して登録することができる。また、スマートウォッチ11を装着したときに、熱中症発症リスク評価システムの管理対象となることを同意する操作を行うようにして、ビーコン50の照射領域を通過する時点では全ての作業者10が生体情報の測定に同意しているようにすることで、第1の方法として示した方法のように、グループ内の作業者10が順番に熱中症発症リスク評価システムの管理対象となることを同意する確認手順を簡略化することができる。
なお、作業現場の入口、休憩室等、その他作業員が通過する部分に適宜ビーコンを配置することによって、グループ登録以外にも、それぞれの作業者(正確に言えば管理対象のスマートウォッチを装着している作業者)がどこにいるかをシステム上把握することができるようになる。このため、作業者の行動範囲の確認や、緊急の場合に作業者の現在位置を特定する情報提供など、ビーコン情報を用いたさらなる情報管理を行うことが可能となる。
以上説明したように、本実施形態にかかる熱中症発症リスク管理システムでは、それぞれの作業者が所持する生体情報取得端末が管理情報送信装置からの信号を受信することによって、作業者とその作業者を管理する管理者との結びつけをデータ処理装置で行うことができる。このため、生体情報取得端末がスマートウォッチのような小型の機器である場合でも管理情報の登録を容易に行うことができる。また、作業者自身が管理者の識別IDや管理グループのパスコードを入力する場合と比較して、入力ミスの発生を防ぐことができ、作業者と管理者との結びつけを、迅速に、かつ、確実に行うことができる。
なお、上記実施形態では、被管理者である測定対象者の生体情報を取得する生体情報取得端末として腕時計型センサを用いる例を示し、さらに、この腕時計センサであるスマートウォッチが、SIM情報を有していて直接インターネット環境に接続可能なものを例示した。しかし、本願で開示する生体情報測定システムにおいて測定対象者の生体情報を取得する生体情報センサは、上記例示したものには限られない。例えば、測定対象者の肌に医療用テープなどで貼り付けられるいわゆるパッチ型センサや、特にアンダーシャツなど測定対象者の皮膚に触れる衣服に装置着されたセンサ、耳たぶや指先などに固着されて光学的に脈拍を測定できる光学的センサなど、測定対象者の心拍、発汗量、体温などの生体情報やこれに付随して加速度センサによる測定対象者の身体の動きを検知することができる既知の各種センサを、生体情報取得端末として使用することができる。なお、パッチ型センサや光学的センサなどの小型軽量化が求められるセンサや、腕時計センサでも直接インターネット環境に接続できないタイプのものなどを生体情報取得端末として使用する場合には、携帯電話、スマートフォンや、専用の送受信ユニットなど、生体情報を取得するセンサ部分と無線または有線で接続されてインターネット環境への接続の仲介を行う本体機器が使用される。このような場合には、実際のセンサ部分と本体機器とを含めて本願における生体情報取得端末と考えて、本体機器に管理情報送信装置から管理情報を送信することで、上述したスマートウォッチを生体情報取得端末として用いる場合と同様に、本願で開示する生体情報測定システムでの管理情報の登録方法を適用することができる。
また、上記実施形態では、管理情報送信装置として、ごく短距離通信手段であるブルートゥース規格に準じたビーコンを用いる例を示したが、管理情報送信装置としては、Wi-Fi規格でのデータ送信を行うビーコン、その他所定規格の通信波を用いて近距離でのデータ送信が可能な各種の送信機器を使用することができる。
また、上記実施例で説明したUUIDを含んだ管理情報以外にも、管理者を特定可能な管理者IDを管理情報として生体情報取得端末に直接送信し、生体情報測定端末がデータ処理部にこの管理者IDを送信することによって、管理情報の登録を行うことができる。
また、上記実施形態では、管理者端末がスマートフォンである例を示したが、これに限らない。スマートウォッチやタブレット、PCなど、スマートフォンと同様の機能を有する各種機器を管理者端末として使用することができる。
なお、図3~図6を用いた生体情報測定端末である複数のスマートウォッチに同時に管理情報を送信する方法の説明では、管理対象の作業者を管理する管理者もスマートウォッチを装着する場合を例示したが、管理者は作業現場に入らず生体情報の取得が不要であるためにスマートウォッチを装着しない場合は、管理者は自身が管理する作業者の人数分のみのスマートウォッチを登録ボックス内に配置して管理情報の登録を行うことになる。この場合は、図5(b)に示したチェックボックスにチェックを入れないことで、全てのスマートウォッチが作業者用の物として設定される。なお、作業グループが午前と午後で変更される場合などでは、新たな作業グループが構成される都度生体情報測定端末への管理情報の送信と登録が行われる。
また、上記実施形態において、管理者が管理者端末であるスマートフォンから図5(b)に示されている「ビーコン受け付け開始」のボタンをタッチすることで、クラウドサーバ上で登録作業が開始される場合を説明したが、登録作業が開始されるタイミングは、この場合には限られない。例えば、ビーコン自体もしくは図4で説明した干渉防止ボックスなどのビーコンが収容されている部材に登録開始を指示するためのスマートフォンやタブレット等の操作端末を配置して、その操作によって登録作業が開始されるようにすることもできる。なお、表示ランプ等を設けて登録が完了したタイミングでランプを点灯させたり、管理者端末の表示画面に管理情報が登録されたことを表示するようにしたりすることで、管理者が、登録作業が正常に完了できたことを認識できるようにしてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、管理対象である作業者個人の特定は行わずに、作業者が装着する生体情報取得端末と管理者が使用する管理者端末との間でのグループ分けの登録を行う場合を示したが、各生体情報取得端末とそれを装着する作業者個人との特定を行うようにすることができる。この場合は、例えば、図6で示した各作業者が生体情報取得端末であるスマートウォッチで本実施形態にかかる生体情報管理システムへの登録を許可する場面において、作業者本人がスマートウォッチ上で固有のIDやニックネーム等個人を識別することができる識別コードを入力するようにすればよい。生体情報を測定された作業者を個人として特定することによって当該作業者の以前の生体情報測定結果と関連付けることが可能となり、測定当日の体調やその変化を当該作業者の過去のデータに基づいてより詳細に把握することが期待できる。
なお、本願で開示する体調評価システムは、建築現場などにおける熱中症発症リスク管理システムとして、好適に使用することができるが、測定対象者の生体情報をインターネット上のサーバに送信して、体調不良のリスク管理を行う形態であるため、作業者が広範囲に散らばっている場合や、作業者が移動する場合でも、良好な体調評価やリスク管理を行うことができる。このため、例えば運送業におけるトラック運転手の熱中症の発症をはじめとする体調リスクを管理する場合にも、好適に使用することができる。
さらに、本願で開示する体調評価システムは、測定対象者の生体情報を取得して、当該測定対象者の体調を指標として評価することができるため、熱中症発症リスク管理システム以外にも、スポーツ選手のトレーニング時の体調管理や、学校、高齢者施設での体調管理などにも適用させることができる。
本願で開示する生体情報管理システムは、管理情報を送信する管理情報送信装置を備えて、管理情報送信装置から送信された管理情報を生体情報取得端末がデータ処理装置に送信することで、生体情報取得端末を介して、生体情報が取得される被管理者と複数の被管理者を管理監督する管理者とを結びつけるグループ登録が、迅速、容易、かつ、確実に行われる。このため、本願で開示する生体情報管理システムは、管理グループの変更が頻繁に行われる大規模な建設現場などでの体調管理をはじめとして、信頼性と実用性の高い管理システムとして、生体情報を利用する各種利用法において有用である。
また、本願で開示する体調評価システムは、建築現場での作業員の熱中症発症リスクの管理をはじめとして幅広い用途に使用することができ、本願で開示する生体情報管理システムを含んで簡易、かつ、確実な方法で測定対象者とこれを管理する管理者との関連づけができる体調管理システムとして有用である。
10 作業者(測定対象者、被管理者)
11 スマートウォッチ(生体情報取得端末)
21 クラウドサーバ(データ処理装置)
50 ビーコン(管理情報送信装置)

Claims (6)

  1. 測定対象者の生体情報を取得する生体情報取得端末と、
    前記生体情報取得端末を前記測定対象者が所属するグループを管理する管理者端末と結びつけて登録するための管理情報を発信する管理情報送信装置と、
    前記生体情報取得端末が取得した前記測定対象者の前記生体情報を受信してデータ処理を行うデータ処理装置とを備え、
    前記生体情報取得端末は、受信した前記管理情報を前記データ処理装置に送信し、前記データ処理装置において、前記生体情報取得端末と当該生体情報取得端末を管理する前記管理者端末とを結びつけて登録することを特徴する、生体情報管理システム。
  2. 前記生体情報取得端末は、前記データ処理装置との間で直接データの送受信が可能である、請求項1に記載の生体情報管理システム。
  3. 前記管理情報送信装置から送信された前記管理情報が、複数個の前記生体情報取得端末で同時に受信される、請求項1に記載の生体情報管理システム。
  4. 前記管理情報送信装置から送信された前記管理情報が、複数個の前記生体情報取得端末で時系列に受信される、請求項1に記載の生体情報管理システム。
  5. 前記管理情報送信装置が一意識別子を送信するビーコンである、請求項1に記載の生体情報管理システム。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載の前記生体情報管理システムを含み、
    前記生体情報に基づいて前記測定対象者の体調を評価する体調評価部をさらに備えたことを特徴とする、体調評価システム。
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