JP2024017615A - 吐出器 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用される金属材料を削減できる構造を有する吐出器を提供する。【解決手段】内容液が収容された容器体2の口部2aの上方に配設され、内容液を一時的に収容するタンク部10と、タンク部側から下方に向けて延び、容器体内に差し込まれ、タンク部の内圧の増減に応じてタンク部内との連通および遮断が切り替えられる吸い上げ筒20と、タンク部側から側方に向けて延び、タンク部の内圧の増減に応じてタンク部内との連通および遮蔽が切り替えられる吐出筒30と、を備え、タンク部は、頂壁11、および弾性変形可能に形成された側壁12を有する有頂筒状に形成され、タンク部の上端部にレバー部14が設けられ、タンク部の側壁のうち、一部は、他の部分より薄肉に形成された変形容易部15となっている。【選択図】図1
Description
本発明は、吐出器に関する。
従来から、下記特許文献1に記載の吐出器が知られている。この吐出器は、内容液が収容された容器体の口部の上方に配設され、内容液を一時的に収容するタンク部と、タンク部側から下方に向けて延び、容器体内に差し込まれ、タンク部の内圧の増減に応じてタンク部内との連通および遮断が切り替えられる吸い上げ筒と、タンク部側から側方に向けて延び、タンク部の内圧の増減に応じてタンク部内との連通および遮蔽が切り替えられる吐出筒と、タンク部に上方付勢状態で下方移動可能に配設された押下ヘッドと、タンク部内に配設され、押下ヘッドに連係してタンク部の内周面に摺接しつつ上下動するピストン部と、を備えている。
この吐出器では、押下ヘッドを押し下げて、その押し下げを解除すると、ピストン部の上昇によってタンク部内が負圧になり、タンク部内と吸い上げ筒内とが連通し、容器体内の内容液が吸い上げ筒内を通してタンク部内に供給される。その後、押下ヘッドを押し下げると、ピストン部の下降によってタンク部の内圧が上昇し、タンク部内と吐出筒内とが連通し、タンク部内の内容液が吐出筒内を通して吐出される。
この吐出器では、押下ヘッドを押し下げて、その押し下げを解除すると、ピストン部の上昇によってタンク部内が負圧になり、タンク部内と吸い上げ筒内とが連通し、容器体内の内容液が吸い上げ筒内を通してタンク部内に供給される。その後、押下ヘッドを押し下げると、ピストン部の下降によってタンク部の内圧が上昇し、タンク部内と吐出筒内とが連通し、タンク部内の内容液が吐出筒内を通して吐出される。
上記のような吐出器においては、例えば環境対応などのために、吐出器に使用される金属材料を削減したい要求がある。しかしながら、上記のような吐出器では、下降した押下ヘッドおよびピストン部を上方に復元移動させるために、押下ヘッドおよびピストン部を上方付勢する金属製のコイルスプリングを設ける必要があった。そのため、吐出器に使用される金属材料を十分に削減することが困難であった。
本発明は、使用される金属材料を削減できる構造を有する吐出器を提供することを目的の一つとする。
本発明の吐出器の一つの態様は、内容液が収容された容器体の口部の上方に配設され、内容液を一時的に収容するタンク部と、前記タンク部側から下方に向けて延び、前記容器体内に差し込まれ、前記タンク部の内圧の増減に応じて前記タンク部内との連通および遮断が切り替えられる吸い上げ筒と、前記タンク部側から側方に向けて延び、前記タンク部の内圧の増減に応じて前記タンク部内との連通および遮蔽が切り替えられる吐出筒と、を備え、前記タンク部は、頂壁、および弾性変形可能に形成された側壁を有する有頂筒状に形成され、前記タンク部の上端部にレバー部が設けられ、前記タンク部の側壁のうち、一部は、他の部分より薄肉に形成された変形容易部となっている。
タンク部の側壁のうち、一部が、他の部分より薄肉に形成された変形容易部となっているので、レバー部を、タンク部の側壁のうちの変形容易部側に引き倒すなどして操作し、変形容易部に上下方向の圧縮力を加えると、変形容易部が、タンク部の内側に向けて突出するように屈曲変形しやすくなる。これにより、タンク部の内圧が上昇し、タンク部内と吐出筒内とが連通し、タンク部内の内容液が吐出筒内を通して吐出される。レバー部を解放すると、タンク部の側壁の復元変形によってタンク部内が負圧になり、タンク部内と吸い上げ筒内とが連通し、容器体内の内容液が吸い上げ筒内を通してタンク部内に供給される。
以上より、従来のように、押下ヘッド、ピストン部、および金属製のコイルスプリングを設ける必要が無く、使用される金属材料の削減とともに、部品点数の削減も図ることができる。
タンク部の内周面に摺接するピストン部を設ける必要が無いことから、例えば研磨材などの固形物を含有する内容液であっても円滑に吐出することができる。
以上より、従来のように、押下ヘッド、ピストン部、および金属製のコイルスプリングを設ける必要が無く、使用される金属材料の削減とともに、部品点数の削減も図ることができる。
タンク部の内周面に摺接するピストン部を設ける必要が無いことから、例えば研磨材などの固形物を含有する内容液であっても円滑に吐出することができる。
前記変形容易部は、前記タンク部の中心軸線回りに沿って中央部から離れるに従い上下方向の大きさが小さくなってもよい。
変形容易部が、タンク部の中心軸線回りに沿って中央部から離れるに従い上下方向の大きさが小さくなっているので、レバー部を、変形容易部の中央部側に引き倒すなどして操作したときに、変形容易部のうち、上下方向の大きさが最も大きい中央部が、タンク部の内側に向けて突出するように屈曲変形しやすくなる。
前記変形容易部における前記タンク部の中心軸線回りに沿う周方向の両端部は、径方向の外側から見た正面視で、周方向のうち、前記変形容易部の中央部から離れる側に向けて突の曲線状を呈してもよい。
変形容易部の周方向の両端部が、径方向の外側から見た正面視で、周方向のうち、変形容易部の中央部から離れる側に向けて突の曲線状を呈するので、レバー部を、変形容易部の中央部側に引き倒すなどして操作したときに、変形容易部の周方向の両端部、およびその近傍に生ずる負荷を抑えることができる。
前記レバー部は、前記タンク部の頂壁の上面における中央部から上方に向けて突出し、前記変形容易部は、前記タンク部の中心軸線を中心に180°以上の角度範囲にわたって設けられてもよい。
レバー部が、タンク部の頂壁の上面における中央部から上方に向けて突出し、変形容易部が、タンク部の中心軸線を中心に180°以上の角度範囲にわたって設けられているので、レバー部を、変形容易部の中央部側に引き倒すなどして操作したときに、タンク部の側壁を、変形形状を安定させつつ広範囲にわたって弾性変形させることができる。
本発明の一つの態様によれば、吐出器に使用される金属材料を削減できる。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る吐出器を説明する。
図1に示すように、本実施形態の吐出器1は、内容液を収容した容器体2の口部2aに装着される。吐出器1は、タンク部10と、吸い上げ筒20と、吐出筒30と、を備えている。吐出器1は全ての部品が合成樹脂で形成されている。
なお、容器体2内に収容される内容液としては、例えば水や酒類などの液体飲料のように比較的粘度の低い液体などが挙げられるが、研磨材などの固形物を含有する液体であってもよい。
なお、容器体2内に収容される内容液としては、例えば水や酒類などの液体飲料のように比較的粘度の低い液体などが挙げられるが、研磨材などの固形物を含有する液体であってもよい。
タンク部10は有頂筒状に形成され、吸い上げ筒20は筒状に形成されるとともに、それぞれの中心軸線は共通軸上に位置している。
以下、この共通軸を軸線(中心軸線)Oといい、軸線Oに沿ってタンク部10の頂壁11側(図1における上側)を上側といい、その反対側(吸い上げ筒20側(図1における下側))を下側という。また、軸線Oに沿う方向を上下方向といい、上下方向から見て軸線Oに交差する方向を径方向といい、上下方向から見て軸線O回りの方向を周方向という。
以下、この共通軸を軸線(中心軸線)Oといい、軸線Oに沿ってタンク部10の頂壁11側(図1における上側)を上側といい、その反対側(吸い上げ筒20側(図1における下側))を下側という。また、軸線Oに沿う方向を上下方向といい、上下方向から見て軸線Oに交差する方向を径方向といい、上下方向から見て軸線O回りの方向を周方向という。
容器体2内に、内容液が収容される。容器体2は、例えばガラス瓶、若しくは合成樹脂製ボトルなどとなっている。容器体2の口部2aは、円筒状に形成され、軸線Oと同軸に配設されている。口部2aの外周面には、雄ネジが形成されている。口部2aに、環状の天壁を有する有頂筒状の装着キャップ21が螺着されている。
タンク部10は、容器体2の口部2aの上方に配設され、吐出される内容液を一時的に収容する。タンク部10は、頂壁11、および弾性変形可能に形成された側壁12を有する有頂筒状に形成されている。
側壁12は、円筒状に形成され、軸線Oと同軸に配設されている。側壁12は、径方向から見て、上下方向に長い長方形状を呈する。
側壁12の下端部は、有底筒状に形成された閉塞体13に嵌合されている。閉塞体13は、容器体2の口部2aの上方に配設され、側壁12の下端開口を閉塞している。側壁12の下端部は、二重筒状に形成され、閉塞体13の周壁を径方向に挟んでいる。
側壁12の下端部は、有底筒状に形成された閉塞体13に嵌合されている。閉塞体13は、容器体2の口部2aの上方に配設され、側壁12の下端開口を閉塞している。側壁12の下端部は、二重筒状に形成され、閉塞体13の周壁を径方向に挟んでいる。
閉塞体13の底壁には、下方に向けて突出した嵌着筒部23が設けられている。嵌着筒部23は、軸線Oと同軸に配設されている。嵌着筒部23の下端部は、装着キャップ21の天壁内にアンダーカット嵌合されている。嵌着筒部23の下端開口縁は、口部2aの上端開口縁に配置されている。
閉塞体13の底壁における径方向の中央部には、吸い上げ筒20内に連通する吸い上げ連通口13aが形成されている。閉塞体13の底壁において、吸い上げ連通口13aから径方向の外側に離間した位置には、吐出筒30内に連通する吐出連通口13bが形成されている。
閉塞体13の底壁における径方向の中央部には、吸い上げ筒20内に連通する吸い上げ連通口13aが形成されている。閉塞体13の底壁において、吸い上げ連通口13aから径方向の外側に離間した位置には、吐出筒30内に連通する吐出連通口13bが形成されている。
吸い上げ筒20は、タンク部10側から下方に向けて延び、容器体2内に差し込まれ、タンク部10の内圧の増減に応じてタンク部10内との連通および遮断が切り替えられる。
吸い上げ筒20は、接続筒部24と、チューブ25と、吸い上げ弁26と、を備えている。
吸い上げ筒20は、接続筒部24と、チューブ25と、吸い上げ弁26と、を備えている。
接続筒部24は、閉塞体13の底壁において、吸い上げ連通口13aと、嵌着筒部23と、の間に位置する部分から下方に向けて延びている。接続筒部24は、軸線Oと同軸に配設されている。接続筒部24内は、吸い上げ連通口13aを通してタンク部10内に連通する。
チューブ25の上部が、接続筒部24に連結され、チューブ25の下端開口が、容器体2の底部内に位置する。
吸い上げ弁26は、タンク部10から接続筒部24(容器体2側)への吸い上げ連通口13aを通した内容液の流出を止める逆止弁であり、タンク部10内が負圧になったときに、吸い上げ連通口13aを開放し、タンク部10内と接続筒部24内とを連通させる。吸い上げ弁26は、閉塞体13の底壁の上面に形成された凹部内に収容されている。凹部の底面に吸い上げ連通口13aが開口している。吸い上げ弁26は、凹部内に嵌合された固定リング26aと、凹部の底面に上方に向けて離反可能に配置された閉塞板26bと、固定リング26aおよび閉塞板26bを互いに連結する弾性片26cと、を備えている。
チューブ25の上部が、接続筒部24に連結され、チューブ25の下端開口が、容器体2の底部内に位置する。
吸い上げ弁26は、タンク部10から接続筒部24(容器体2側)への吸い上げ連通口13aを通した内容液の流出を止める逆止弁であり、タンク部10内が負圧になったときに、吸い上げ連通口13aを開放し、タンク部10内と接続筒部24内とを連通させる。吸い上げ弁26は、閉塞体13の底壁の上面に形成された凹部内に収容されている。凹部の底面に吸い上げ連通口13aが開口している。吸い上げ弁26は、凹部内に嵌合された固定リング26aと、凹部の底面に上方に向けて離反可能に配置された閉塞板26bと、固定リング26aおよび閉塞板26bを互いに連結する弾性片26cと、を備えている。
吐出筒30は、タンク部10側から側方に向けて延び、タンク部10の内圧の増減に応じてタンク部10内との連通および遮蔽が切り替えられる。
吐出筒30は、突出筒部31と、ノズル筒部32と、吐出弁33と、を備えている。
吐出筒30は、突出筒部31と、ノズル筒部32と、吐出弁33と、を備えている。
以下、上下方向から見て、径方向のうち吐出筒30がタンク部10側から突出している側を前方といい、これとは反対側を後方という。上下方向から見て、径方向のうち、前後方向に直交する方向を左右方向という。
突出筒部31は、閉塞体13の底壁における吐出連通口13bの開口周縁部から径方向の外側に突出し、かつタンク部10内に連通している。
ノズル筒部32は、突出筒部31に連結されている。ノズル筒部32は、突出筒部31の外周面にアンダーカット嵌合されている。ノズル筒部32の先端部は、下向きに屈曲している。なお、ノズル筒部32は、全長にわたって真直ぐ延びてもよく、突出筒部31と一体に形成されてもよい。
吐出弁33は、吐出筒30内からタンク部10内への内容液および空気の流入を止める逆止弁であり、タンク部10の内圧が上昇したときに、吐出連通口13bを開放し、タンク部10内と吐出筒30内とを連通させる。吐出弁33は、突出筒部31内に配設されている。吐出弁33は、突出筒部31の内面に設けられた弁係合部31aに係合された弁本体部33aと、弁本体部33aから前方に向けて突出し、かつ突出筒部31の内周面に全周にわたって離反可能に液密に当接した弁部33bと、を有している。弁部33bは、前方に向かうに従い拡径したラッパ状に形成され、弾性的に拡縮変形可能に形成されている。
ノズル筒部32は、突出筒部31に連結されている。ノズル筒部32は、突出筒部31の外周面にアンダーカット嵌合されている。ノズル筒部32の先端部は、下向きに屈曲している。なお、ノズル筒部32は、全長にわたって真直ぐ延びてもよく、突出筒部31と一体に形成されてもよい。
吐出弁33は、吐出筒30内からタンク部10内への内容液および空気の流入を止める逆止弁であり、タンク部10の内圧が上昇したときに、吐出連通口13bを開放し、タンク部10内と吐出筒30内とを連通させる。吐出弁33は、突出筒部31内に配設されている。吐出弁33は、突出筒部31の内面に設けられた弁係合部31aに係合された弁本体部33aと、弁本体部33aから前方に向けて突出し、かつ突出筒部31の内周面に全周にわたって離反可能に液密に当接した弁部33bと、を有している。弁部33bは、前方に向かうに従い拡径したラッパ状に形成され、弾性的に拡縮変形可能に形成されている。
そして、本実施形態では、タンク部10の上端部にレバー部14が設けられ、タンク部10の側壁12のうち、一部は、他の部分より薄肉に形成された変形容易部15となっている。
図示の例では、レバー部14は、タンク部10の頂壁11の上面における中央部から上方に向けて突出している。レバー部14は有底筒状に形成されている。
なお、レバー部14は、タンク部10の側壁12の上端部に設けられてもよく、レバー部14は中実に形成されてもよい。
なお、レバー部14は、タンク部10の側壁12の上端部に設けられてもよく、レバー部14は中実に形成されてもよい。
タンク部10およびレバー部14は、全域にわたってオレフィン系樹脂で形成されている。
変形容易部15は、側壁12の外周面が窪んで薄肉に形成されている。側壁12の内周面は、変形容易部15を含む全域にわたって段差無く連なっている。変形容易部15の肉厚は、例えば0.4mm以上0.8mm以下となっている。タンク部10の側壁12のうち、変形容易部15を除く部分の肉厚は、例えば約1.0mmとなっている。タンク部10の頂壁11の肉厚は、タンク部10の側壁12の肉厚より厚くなっている。
なお、変形容易部15は、タンク部10の側壁12の内周面が窪んで薄肉に形成されてもよく、また、例えば二色成形などによりエラストマなどの軟材質で形成されてもよい。変形容易部15として、タンク部10を射出成形する際にインサート品としたフィルムを採用してもよい。
変形容易部15は、側壁12の外周面が窪んで薄肉に形成されている。側壁12の内周面は、変形容易部15を含む全域にわたって段差無く連なっている。変形容易部15の肉厚は、例えば0.4mm以上0.8mm以下となっている。タンク部10の側壁12のうち、変形容易部15を除く部分の肉厚は、例えば約1.0mmとなっている。タンク部10の頂壁11の肉厚は、タンク部10の側壁12の肉厚より厚くなっている。
なお、変形容易部15は、タンク部10の側壁12の内周面が窪んで薄肉に形成されてもよく、また、例えば二色成形などによりエラストマなどの軟材質で形成されてもよい。変形容易部15として、タンク部10を射出成形する際にインサート品としたフィルムを採用してもよい。
変形容易部15は、周方向に沿って中央部から離れるに従い上下方向の大きさが小さくなっている。変形容易部15における周方向の中央部は、タンク部10の側壁12の前端部に位置している。変形容易部15における周方向の両端部15aは、タンク部10の側壁12における上下方向の中央部に位置している。
変形容易部15における周方向の両端部15aは、図2に示されるように、径方向の外側から見た正面視で、周方向のうち、変形容易部15の中央部から離れる側に向けて突の曲線状を呈する。図示の例では、変形容易部15における周方向の両端部15aは、径方向の外側から見た正面視で、後方に向けて突の曲線状を呈する。径方向の外側から見た正面視において、変形容易部15における周方向の両端部15aの曲率半径は、1mm以上4mm以下(図示の例では約2mm)となっている。
変形容易部15における周方向の両端部15aは、図2に示されるように、径方向の外側から見た正面視で、周方向のうち、変形容易部15の中央部から離れる側に向けて突の曲線状を呈する。図示の例では、変形容易部15における周方向の両端部15aは、径方向の外側から見た正面視で、後方に向けて突の曲線状を呈する。径方向の外側から見た正面視において、変形容易部15における周方向の両端部15aの曲率半径は、1mm以上4mm以下(図示の例では約2mm)となっている。
変形容易部15は、タンク部10の側壁12に、上下方向から見て軸線Oを中心に180°以上360°未満の角度範囲にわたって設けられている。
変形容易部15の上端縁15bは、図3に示されるように、前方から見て、上方に向けて突の曲線状を呈し、かつ図2に示されるように、左右方向から見て、前方から後方に向かうに従い下方に向けて直線状に延びている。変形容易部15の下端縁15cは、前方から見て、下方に向けて突の曲線状を呈し、かつ左右方向から見て、前方から後方に向かうに従い上方に向けて直線状に延びている。
変形容易部15における周方向の中央部は、タンク部10の側壁12のうち、上端部と下端部との間に位置する部分における上下方向の全域にわたって設けられている。変形容易部15における周方向の中央部の上下方向の大きさは、変形容易部15の周方向の大きさより小さくなっている。
変形容易部15における周方向の中央部は、タンク部10の側壁12のうち、上端部と下端部との間に位置する部分における上下方向の全域にわたって設けられている。変形容易部15における周方向の中央部の上下方向の大きさは、変形容易部15の周方向の大きさより小さくなっている。
次に、上述した吐出器1を用いた内容液の吐出方法について説明する。
図1の二点鎖線に示すように、レバー部14を変形容易部15における周方向の中央部側である前方に引き倒すと、タンク部10の側壁12のうち、変形容易部15の周方向の両端部15a同士の間に挟まれた部分が折れ曲がりながら、変形容易部15に上下方向の圧縮力が加えられ、変形容易部15が、タンク部10の内側に向けて突出するように屈曲変形する。この際、タンク部10の内圧が上昇し、弁部33bが、縮径変形して突出筒部31の内周面から離反することで、吐出連通口13bを通してタンク部10内と吐出筒30内とが連通する。これにより、タンク部10内に一時的に収容されている内容液が、吐出筒30から吐出される。この際、タンク部10の内圧の上昇により、吸い上げ弁26の閉塞板26bは、閉塞体13の底壁の上面に押し付けられ、吸い上げ連通口13aを閉塞した状態に保つ。これにより、タンク部10内の内容液が、吸い上げ筒20内に流入することがない。
その後、レバー部14を開放し、タンク部10の側壁12を復元変形させることで、タンク部10の内圧が負圧になると、吸い上げ弁26の閉塞板26bが、閉塞体13の底壁の上面から上方に離反して、吸い上げ連通口13aを開放し、容器体2内の内容液が、吸い上げ筒20内、および吸い上げ連通口13aを通してタンク部10内に供給される。この際、タンク部10内の負圧により、弁部33bは、突出筒部31の内周面に押し付けられ、吐出連通口13bを通したタンク部10内と吐出筒30内との連通を遮断した状態に保つ。これにより、タンク部10内の内容液が、吐出筒30内に流入することがない。
以上説明したように、本実施形態による吐出器1によれば、タンク部10の側壁12のうち、一部が、他の部分より薄肉に形成された変形容易部15となっているので、レバー部14を、タンク部10の側壁12のうちの変形容易部15側に引き倒すなどして操作し、変形容易部15に上下方向の圧縮力を加えると、変形容易部15が、タンク部10の内側に向けて突出するように屈曲変形しやすくなる。これにより、タンク部10の内圧が上昇し、タンク部10内と吐出筒30内とが連通し、タンク部10内の内容液が吐出筒30内を通して吐出される。レバー部14を解放すると、タンク部10の側壁12の復元変形によってタンク部10内が負圧になり、タンク部10内と吸い上げ筒20内とが連通し、容器体2内の内容液が吸い上げ筒20内を通してタンク部10内に供給される。
以上より、従来のように、押下ヘッド、ピストン部、および金属製のコイルスプリングを設ける必要が無く、使用される金属材料の削減とともに、部品点数の削減も図ることができる。
タンク部10の内周面に摺接するピストン部を設ける必要が無いことから、例えば研磨材などの固形物を含有する内容液であっても円滑に吐出することができる。
タンク部10の内周面に摺接するピストン部を設ける必要が無いことから、例えば研磨材などの固形物を含有する内容液であっても円滑に吐出することができる。
変形容易部15が、周方向に沿って中央部から離れるに従い上下方向の大きさが小さくなっているので、レバー部14を、変形容易部15における周方向の中央部側に引き倒すなどして操作したときに、変形容易部15のうち、上下方向の大きさが最も大きい周方向の中央部が、タンク部10の内側に向けて突出するように屈曲変形しやすくなる。
変形容易部15の周方向の両端部15aが、径方向の外側から見た正面視で、周方向のうち、変形容易部15の中央部から離れる側に向けて突の曲線状を呈するので、レバー部14を、変形容易部15における周方向の中央部側に引き倒すなどして操作したときに、変形容易部15の周方向の両端部15a、およびその近傍に生ずる負荷を抑えることができる。
レバー部14が、タンク部10の頂壁11の上面における中央部から上方に向けて突出し、変形容易部15が、軸線Oを中心に180°以上の角度範囲にわたって設けられているので、レバー部14を、変形容易部15における周方向の中央部側に引き倒すなどして操作したときに、タンク部10の側壁12を、変形形状を安定させつつ広範囲にわたって弾性変形させることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、変形容易部15の上下方向の大きさは、周方向の全長にわたって同じでもよい。
変形容易部15の周方向の両端部15aは、後方に向けて尖っていてもよい。
変形容易部15は、軸線Oを中心に180°未満の角度範囲に設けられてもよい。
変形容易部15の周方向の両端部15aは、後方に向けて尖っていてもよい。
変形容易部15は、軸線Oを中心に180°未満の角度範囲に設けられてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 吐出器
2 容器体
2a 口部
10 タンク部
11 頂壁
12 側壁
14 レバー部
15 変形容易部
20 吸い上げ筒
30 吐出筒
O 軸線(中心軸線)
2 容器体
2a 口部
10 タンク部
11 頂壁
12 側壁
14 レバー部
15 変形容易部
20 吸い上げ筒
30 吐出筒
O 軸線(中心軸線)
Claims (4)
- 内容液が収容された容器体の口部の上方に配設され、内容液を一時的に収容するタンク部と、
前記タンク部側から下方に向けて延び、前記容器体内に差し込まれ、前記タンク部の内圧の増減に応じて前記タンク部内との連通および遮断が切り替えられる吸い上げ筒と、
前記タンク部側から側方に向けて延び、前記タンク部の内圧の増減に応じて前記タンク部内との連通および遮蔽が切り替えられる吐出筒と、を備え、
前記タンク部は、頂壁、および弾性変形可能に形成された側壁を有する有頂筒状に形成され、
前記タンク部の上端部にレバー部が設けられ、
前記タンク部の側壁のうち、一部は、他の部分より薄肉に形成された変形容易部となっている、吐出器。 - 前記変形容易部は、前記タンク部の中心軸線回りに沿って中央部から離れるに従い上下方向の大きさが小さくなっている、請求項1に記載の吐出器。
- 前記変形容易部における前記タンク部の中心軸線回りに沿う周方向の両端部は、径方向の外側から見た正面視で、周方向のうち、前記変形容易部の中央部から離れる側に向けて突の曲線状を呈する、請求項2に記載の吐出器。
- 前記レバー部は、前記タンク部の頂壁の上面における中央部から上方に向けて突出し、
前記変形容易部は、前記タンク部の中心軸線を中心に180°以上の角度範囲にわたって設けられている、請求項1から3のいずれか1項に記載の吐出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022120371A JP2024017615A (ja) | 2022-07-28 | 2022-07-28 | 吐出器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2022120371A JP2024017615A (ja) | 2022-07-28 | 2022-07-28 | 吐出器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2024017615A true JP2024017615A (ja) | 2024-02-08 |
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ID=89807726
Family Applications (1)
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JP2022120371A Pending JP2024017615A (ja) | 2022-07-28 | 2022-07-28 | 吐出器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2024017615A (ja) |
-
2022
- 2022-07-28 JP JP2022120371A patent/JP2024017615A/ja active Pending
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