JP2024016649A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上させることを目的とする。【解決手段】特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、或る時点以降に実行された特定の大当たりの回数をカウントするカウンタと、を備える遊技機は、変動パターン選択手段が、カウンタの値が所定値に達した以降の時短状態における特図変動時間と、カウンタの値が所定値に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間とは、異なるように変動パターンを選択する。【選択図】図25

Description

本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
従来、時短状態で大当たり遊技が所定回数おこなわれると、大当たり遊技後に通常状態に制御される遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2022-69762号公報
しかしながら、このような遊技機において遊技の興趣の向上を図るには、さらに改良の余地がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技の興趣の向上を図ることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、
或る時点以降に実行された特定の大当たりの回数をカウントするカウンタと、を備える遊技機であって、
前記変動パターン選択手段は、前記カウンタの値が所定値に達した以降の時短状態における特図変動時間が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間と異なるように変動パターンを選択する、
ことを特徴とする遊技機。
[適用例2]
適用例1に記載の遊技機であって、
前記変動パターン選択手段は、前記カウンタの値が前記所定値に達した以降の時短状態における特図変動時間が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間よりも長くなるように変動パターンを選択する、
ことを特徴とする遊技機。
[適用例3]
適用例2に記載の遊技機は、さらに、
通常状態と時短状態とを含む複数種類の遊技状態のうちの一つの遊技状態に切り替え可能な遊技状態切替手段を備え、
前記遊技状態切替手段は、時短状態における普図変動回数が規定回数に達すると遊技状態を通常状態に切り替えるものであり、
前記カウンタの値が前記所定値に達した以降の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数よりも多くなるように、普図の変動時間が設定されている、
ことを特徴とする遊技機。
[適用例4]
適用例3に記載の遊技機は、さらに、
普図抽選が実行される第1のゲートおよび第2のゲートを備え、
前記第1のゲートは、前記第2のゲートの上流側に位置しており、前記第1のゲートを通過した遊技球が前記第2のゲートを通過可能な、
ことを特徴とする遊技機。
[適用例5]
適用例4に記載の遊技機は、さらに、
始動口への入球に基づく特図抽選の保留を記憶する保留記憶手段を備え、
前記特図変動時間とは、特図2の変動時間であり、
前記保留記憶手段は、特図1抽選の保留を記憶する一方、特図2抽選の保留を記憶しない、
ことを特徴とする遊技機。
[適用例6]
適用例1に記載の遊技機は、さらに、
遊技球の入賞によって特図1抽選の契機となる第1始動口と、
遊技球の入賞によって特図2抽選の契機となる第2始動口と、を備え、
特図1と特図2のうちの一方の特図の抽選に優先して他方の特図の抽選が実行され、前記一方の特図の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率は、前記他方の特図の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率より低く、
前記第1始動口および前記第2始動口は、遊技者によって所定方向に向けて発射されて遊技球がいずれか一方に入賞可能な位置にそれぞれ配置され、
前記変動パターン選択手段は、前記カウンタの値が前記所定値に達した以降の時短状態における前記他方の特図の変動時間が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における前記他方の特図の変動時間よりも短くなるように変動パターンを選択する、
ことを特徴とする遊技機。
[適用例7]
適用例1に記載の遊技機は、さらに、
遊技球の入賞によって特図1抽選の契機となる第1始動口と、
遊技球の入賞によって特図2抽選の契機となる第2始動口と、を備え、
特図1と特図2のうちの一方の特図の抽選の保留は記憶されず、前記一方の特図の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率は、他方の特図の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率より低く、
前記第1始動口および前記第2始動口は、遊技者によって所定方向に向けて発射されて遊技球がいずれか一方に入賞可能な位置にそれぞれ配置され、
前記変動パターン選択手段は、前記カウンタの値が前記所定値に達した以降の時短状態における前記他方の特図の変動時間が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における前記他方の特図の変動時間よりも短くなるように変動パターンを選択する、
ことを特徴とする遊技機。
本発明によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技機1の正面図である。 遊技機1の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 センサ・ソレノイドを説明するための図である。 遊技機1のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 遊技機1のデータ構成について説明するための図である。 当たり判定テーブルの説明図である。 大当たり種別判定テーブルを説明するための図である。 非時短状態時の変動パターン判定テーブルを説明するための図である。 時短状態時の変動パターン判定テーブルを説明するための図である。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 当たり判定処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理(小当たり)のフローチャートである。 サブ制御メイン処理を示すフローチャートである。 サブ側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 遊技機1の遊技球の発射方向の説明図である。 ゲームフローの説明図である。 遊技機1のスペック設定値である。 大当たりカウンタの値(T0)が変動パターン変化回数(T2)の30回未満の場合の時短状態になる大当たり終了後から2変動目の特別図柄2変動の有無についてのタイムチャートである。 大当たりカウンタの値(T0)が変動パターン変化回数(T2)の30回以上の場合の時短状態になる大当たり終了後から2変動目の特別図柄2変動の有無についてのタイムチャートである。 遊技機1の変形例1のスペック設定値である。 第2実施形態の遊技機2の遊技球の発射方向の説明図である。 第2実施形態のセンサ・ソレノイドを説明するための図である。 第2実施形態の当たり判定テーブルの説明図である。 第2実施形態の大当たり種別判定テーブルを説明するための図である。 第2実施形態の時短状態および確変状態時の変動パターン判定テーブルを説明するための図である。 第2実施形態のゲームフローの説明図である。 第2実施形態の遊技機2のスペック設定値である。 第2実施形態の遊技機2の変形例1のスペック設定値である。 第2実施形態の遊技機2の変形例2のスペック設定値である。
<第1実施形態>
1.遊技機の構造
図1は、遊技機1の正面図である。遊技機1は、本発明の一実施形態である。以下では、遊技機1の左右方向を、遊技機1に対面する遊技者から見た左右方向に一致させて説明する。また、遊技機1の前方向は、遊技機1から遊技者に向かう方向として説明し、遊技機1の後方向は、遊技者から遊技機1に向かう方向として説明する。
遊技機1は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。
遊技機1は、遊技機枠50と、遊技盤2とを備え、遊技機枠50の内側に遊技盤2が取り付けられている。遊技機枠50は、前枠(前枠部)53のほか、遊技機の外郭部を形成する外枠(基枠部)と、外枠の内側において遊技盤2が取り付けられる内枠と、を備えている。
前枠(前枠部)53は、外枠および内枠の前方側に配置される縦長方形状のユニットであり、ハンドル60と、打球供給皿(上皿)61と、余剰球受皿(下皿)62と、演出ボタン63と、剣部材64と、剣ボタン65と、枠ランプ66と、スピーカ67と、セレクトボタン68と、枠可動体600とを備えている。前枠53の中央には開口部が形成されており、開口部を介して、遊技盤2の遊技領域3を視認することができる。
ハンドル60は、前枠53の右側の下端に配置され、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させる。打球供給皿(上皿)61は、前枠53の下方に設けられ、遊技球を貯留する。余剰球受皿(下皿)62は、打球供給皿(上皿)61の下方に配置され、打球供給皿(上皿)61に収容しきれない遊技球を貯留する。
演出ボタン63は、打球供給皿(上皿)61の近傍に配置された操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作(押圧)される。剣部材64は、剣の形を模した操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が下方向に押し込むことができる。剣ボタン65は、剣部材64の上端部分、すなわち、剣の柄の端部に設けられた操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作(押圧)される。剣部材64は、剣部材64全体を下方に押し込む第1の操作と、先端の剣ボタン65を押圧する第2の操作の異なる2つの操作を実行可能に構成されている。
枠ランプ66は、前枠53の開口部周辺に配置され、遊技中などに発光演出をおこなう。スピーカ67は、前枠53の左上方と右上方に配置され、遊技中などに音演出をおこなう。セレクトボタン68は、いわゆる十字キーとなっており、左ボタン、右ボタン、上ボタン、および、下ボタンから構成され、各種入力を可能にする。枠可動体600は、前枠53の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックである。枠可動体600は、前枠53の内部に格納されている格納状態から、前枠53の上方に突出する露出状態に変位可能に構成されている。
遊技盤2は、遊技領域3と、レール部材4と、盤ランプ5と、画像表示装置7と、センター装飾体10と、固定入賞装置(ヘソ)19と、普通可変入賞装置(電チュー)22と、第1ゲート(第1スルーチャッカー)28、第2ゲート(第2スルーチャッカー)29と、第1大入賞装置(第1アタッカー)31と、第2大入賞装置(第2アタッカー)36と、一般入賞口27(普通入賞口27)と、アウト口16と、表示器40と、を備えている。
遊技領域3は、ハンドル60の操作によって発射された遊技球が流下する領域であり、遊技球を誘導する複数の遊技釘が突設されている。レール部材4は、遊技領域3の左側端部に配置され、ハンドル60の操作によって発射された遊技球を遊技領域3の上方に向けて誘導する。盤ランプ5は、遊技領域3の背面側に配置され、遊技領域3の背面側から光を照射する。
画像表示装置7は、遊技領域3の中央付近に設けられ、表示画面7aを備えている。画像表示装置7は、液晶表示装置であってもよいし、有機EL表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクター、ドットマトリクスなどの他の画像表示装置であってもよい。画像表示装置7の表示画面7aは、演出図柄(装飾図柄)8L、8C、8Rが変動表示される演出図柄表示領域と、保留画像9A、9Bが表示される保留画像表示領域と、保留消化画像9Cが表示される保留消化画像表示領域と、を有している。保留画像9A、9Bは、保留を表す画像であり、保留アイコン9A,9Bとも呼ぶ。保留消化画像9Cは、当該変動に対応する画像であり、当該変動画像9C、または、当該変動アイコン9Cとも呼ぶ。なお、保留消化画像9Cは、当該変動に対応する画像であり、保留を示すものではないが、保留画像9A、9Bと保留消化画像9Cとを合わせて、便宜上、保留画像とも呼ぶ。
演出図柄表示領域は、「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアを含んでいる。左の図柄表示エリアには左演出図柄(左装飾図柄)8Lが表示される。中の図柄表示エリアには中演出図柄(中装飾図柄)8Cが表示される。右の図柄表示エリアには右演出図柄(右装飾図柄)8Rが表示される。演出図柄8L、8C、8Rは、例えば「0」~「9」までの数字を表した複数の図柄によって構成されている。演出図柄8L、8C、8Rの変動表示は、後述する第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示と同期している。画像表示装置7は、左、中、右の図柄表示エリアに表示する演出図柄の組み合わせによって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(大当たり抽選結果)を、遊技者にわかりやすく表示することができる。なお、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して「特別図柄」と呼ぶ。
例えば、大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。遊技者は、大当たり抽選結果を画像表示装置7によって把握することができる。また、演出図柄の変動表示の態様としては、上下方向にスクロールする態様であってもよいしそれ以外の態様であってもよい。各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは上記に限定されず任意に設定することができる。以後、演出図柄8L、8C、8Rを表示する演出を「演出図柄の変動演出」、「装飾図柄の変動演出」または、単に「変動演出」とも呼ぶ。なお、この演出図柄の変動演出は、特別図柄が変動開始してから停止するまでの期間(特別図柄変動期間とも呼ぶ)における演出を1回の変動演出としてカウントする。従って、特別図柄が変動開始してから停止するまでの期間に、装飾図柄を仮停止させる場合があったとしても、当該仮停止の演出は、装飾図柄の変動演出に含まれる。
画像表示装置7は、演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技(特別遊技の一例)に並行しておこなわれる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示することができる。演出図柄変動演出では、演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像も表示されてもよい。また、画像表示装置7は、演出図柄に加え、特別図柄が変動中であることを示唆したり、特別図柄の抽選結果を示唆したりすることが可能な識別表示(第四図柄、図示省略)を、表示画面7aに表示してもよい。なお、識別表示(第四図柄)は、遊技領域3に設けられたLEDなどの発光器によって表示させてもよい。
保留画像表示領域は、後述の第1特図保留の記憶数に応じて保留画像9Aを表示する第1保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて保留画像9Bを表示する第2保留表示エリアとを含んでいる。保留画像9A、9Bの表示によって、第1特図保留の記憶数と、第2特図保留の記憶数とを、遊技者にわかりやすく表示することができる。保留消化画像表示領域は、保留消化画像9Cを表示する保留消化表示エリアを含んでいる。保留消化画像9Cは、表示画面7aで現在変動中の演出図柄(演出図柄8L、8C、8R)に対応しており、保留消化画像9Cの表示によって、第1特図保留または第2特図保留が消化(後述の「特図保留の消化」)されることを、遊技者にわかりやすく表示することができる。本実施形態の第2特図保留の記憶数は、0とする。
センター装飾体10は、遊技領域3の中央付近であって、画像表示装置7の前方に配置されている。
センター装飾体10の下部には、ステージ部11が形成されている。ステージ部11は、ステージ部11の上面を転動する遊技球を後述の第1始動口20へと誘導可能な形状を有している。センター装飾体10の左下方には、ワープ部12が設けられている。ワープ部12は、遊技球が流入する入口部と遊技球が流出する出口部とを備え、入口部から流入した遊技球を出口部からステージ部11に流出させる。
固定入賞装置(ヘソ)19は、遊技領域3における画像表示装置7の下方に配置され、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口20を備えている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。言い換えれば、第1始動口20への遊技球の入賞は、当たり乱数等の取得および大当たり判定等の契機となっている。
普通可変入賞装置(電チュー)22は、遊技領域3における第1始動口20の下方に配置され、第2始動口21を備えている。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。電チュー22は、第2始動口21の前方に可動部材23を備えており、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉する。可動部材23は、電チューソレノイド24(図3)によって駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開状態のとき遊技球が入球可能である。なお、電チュー22は、可動部材23が開状態のときの方が閉状態のときよりも第2始動口21への入球が容易であればよく、閉状態のときに第2始動口21への入球が可能であってもよい。
第1ゲート(第1スルーチャッカー)28および第2ゲート(第2スルーチャッカー)29は、遊技領域3における第1大入賞装置(第1アタッカー)31の上方に配置されており、遊技球が通過可能に構成されている。第1ゲート28または第2ゲート29への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決定する普通図柄抽選の契機となっている。言い換えれば、第1ゲート28または第2ゲート29の遊技球の通過は、普通図柄乱数の取得および当たり判定等の契機となっている。本実施形態の第1ゲート28は、第2ゲート29の上流側に位置しており、第1ゲート28を通過した遊技球は第2ゲート29を通過可能である。
ここで、「特別図柄の抽選」とは、第1始動口20または第2始動口21に遊技球が入賞したときに、特別図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「大当たり」に対応する値と比較することにより、大当たりか否かを判定する処理をいう。この「大当たり」の抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、表示器40で特別図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する特別図柄が停止表示(確定表示)され、遊技者に抽選結果が報知される。画像表示装置7では、特別図柄の変動表示と同期して演出図柄を変動表示する図柄合わせゲームが行われ、この図柄合わせゲームによって、より効果的に大当りの抽選結果が遊技者に報知される。
また、「普通図柄の抽選」とは、第1ゲート28または第2ゲート29を遊技球が通過したときに、普通図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「当り」に対応する値と比較することにより、当りか否かを判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、第1ゲート28または第2ゲート29を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、表示器40において普通図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する普通図柄が確定表示(点灯または消灯)され、遊技者に抽選結果が報知される。
第1大入賞装置(第1アタッカー)31は、遊技領域3における第1始動口20の右上方に配置され、第1大入賞口30と、V領域39と、非V領域70と、V開閉部材71とを備えている。第1大入賞口30は、スイング式の開閉動作により遊技球の受け入れを許容または阻害する開閉部材32を備えている。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図3)によって駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態のときに遊技球が入球可能となる。
第1大入賞装置31は内部に、V領域(特定領域)39と、V領域センサ39a(図3)と、非V領域(非特定領域)70と、非V領域センサ70a(図3)と、第1大入賞口センサ30a(図3)と、V開閉部材71と、V開閉部材ソレノイド73(図3)と、を備えている。
V領域(特定領域)39および非V領域(非特定領域)70は、第1大入賞装置31の内部において、第1大入賞口30を通過した遊技球が通過可能な領域として構成されている。第1大入賞口センサ30aは、V領域39および非V領域70の上流に配置され、第1大入賞口30への遊技球の入賞を検知する。V領域センサ39aは、V領域39に配置され、V領域39への遊技球の通過を検知する。非V領域センサ70aは、非V領域70に配置され、非V領域70への遊技球の通過を検知する。
V開閉部材71は、第1大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける。V開閉部材ソレノイド73は、V開閉部材71を駆動する。V開閉部材71は、回転移動(遊技盤2に対して時計回りおよび反時計回り)するように構成され、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、原点位置から反時計回りに回転して遊技球をV領域39に振り分ける第1の状態(回動状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、原点に位置して遊技球を非V領域70に振り分ける第2の状態(停止状態)となる。なお、V開閉部材71は、回転移動に限らず、第1大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける機能を有しておればよく、例えば、遊技盤2に対して前後方向に移動するように構成してもよい。すなわち、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、遊技球をV領域39に振り分ける退避状態(第1の状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非V領域70に振り分ける進出状態(第2の状態)となるように構成してもよい。
本実施形態の第1大入賞装置31は、さらに、第1大入賞装置31から排出される遊技球数を計数する第1大入賞装置排出センサ31a(図3)を備えている。第1大入賞装置排出センサ31aは、V領域39と非V領域70が下流で合流した地点に設けられており、V領域センサ39aまたは非V領域センサ70aを通過した遊技球数を計数する。
第2大入賞装置(第2アタッカー)36は、遊技領域3における第1大入賞口30の右上方に配置され、第2大入賞口35を備えている。第2大入賞口35は、スイング式の開閉動作により遊技球の受け入れを阻害または許容する開閉部材37を備えている。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図3)によって駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態のとき遊技球が入球可能となる。第2大入賞口35への入賞は、第2大入賞口センサ35aにて検知される。本実施形態の第2大入賞装置36は、さらに、第2大入賞装置36から排出される遊技球数を計数する第2大入賞装置排出センサ36a(図3)を備えている。
一般入賞口27は、遊技領域3の下部に設けられている。アウト口16は、遊技領域3の下部に設けられており、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3の外へ排出する。表示器40は、遊技盤2の右側中央付近に配置されている。
遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域3Aと、右側の右遊技領域3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「左打ち」と呼ぶ。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「右打ち」と呼ぶ。遊技機1では、左打ちにて第1始動口20への入賞を狙うことができる。一方、右打ちにて第1ゲート28の通過、第2ゲート29の通過、第2始動口21、第1大入賞口30、および、第2大入賞口35への入賞が狙うことができるように構成されている。
遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留記憶領域84e(図5)に一旦記憶される。具体的には、第1始動口20への入賞であれば、第1特図保留として第1特図保留記憶領域(図5)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば、第2特図保留として第2特図保留記憶領域(図5)に記憶される。各々の特図保留記憶領域84eに記憶可能な特図保留の数には上限があり、本実施形態における上限値は、第1特図保留記憶領域は4個、第2特図保留記憶領域は0個となっている。特図保留記憶領域84eに記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。「特図保留の消化」とは、その特図保留に対応する当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐにおこなえない場合、すなわち、特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができる。
遊技機1では、第1ゲート28または第2ゲート29への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数の値は、普図保留記憶領域84f(図5)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶領域84fに記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。普図保留記憶領域84fに記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、第1ゲート28または第2ゲート29への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐにおこなえない場合、すなわち、普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができる。
2.遊技機の電気的構成
図2~図4に基づいて、遊技機1の電気的構成について説明する。図2は、遊技機1の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。図3は、センサ・ソレノイドを説明するための図である。図4は、遊技機1のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。遊技機1は、主制御基板80(図2)と、サブ制御基板90(図4)と、画像制御基板100(図4)と、ランプ制御基板107(図4)と、音声制御基板106(図4)と、払出制御基板110(図2)と、電源基板116(図2)と、を備えている。
主制御基板80は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御をおこなう遊技制御基板であり、メイン制御部を構成する。サブ制御基板90は、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御をおこなう演出制御基板であり、画像制御基板100、ランプ制御基板107、音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備えていれば構成可能である。
主制御基板80は、遊技制御用マイコン81と、入出力回路87と、を備えている。遊技制御用マイコン81は、主制御基板80に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の進行を制御する。遊技制御用マイコン81は、入出力回路(I/Oポート部)87を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。
主制御基板80には、入出力回路87を介してセンサ・ソレノイド44が接続されている。センサ・ソレノイド44は、各種のセンサ、ソレノイドの総称である。センサ類としては、図3に示すように、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1ゲートセンサ28a、第2ゲートセンサ29a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、V領域センサ39a、非V領域センサ70a、普通入賞口センサ27a、第1大入賞装置排出センサ31a、第2大入賞装置排出センサ36aが例示される。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20の内部に設けられ、第1始動口20に入賞した遊技球を検出する。第2始動口センサ21aは、第2始動口21の内部に設けられ、第2始動口21に入賞した遊技球を検出する。第1ゲートセンサ28aは、第1ゲート28の内部に設けられ、第1ゲート28を通過した遊技球を検出する。第2ゲートセンサ29aは、第2ゲート29の内部に設けられ、第2ゲート29を通過した遊技球を検出する。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30の内部に設けられ、第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出する。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35の内部に設けられ、第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出する。V領域センサ39aは、V領域39に設けられ、V領域39を通過した遊技球を検出する。非V領域センサ70aは、非V領域70に設けられ、非V領域70を通過した遊技球を検出する。普通入賞口センサ27aは、普通入賞口27の内部に設けられ、普通入賞口27に入賞した遊技球を検出する。第1大入賞装置排出センサ31aは、第1大入賞装置31から排出される遊技球を検出する。第2大入賞装置排出センサ36aは、第2大入賞装置36から排出される遊技球を検出する。
ソレノイド類としては、図3に示すように、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、V開閉部材ソレノイド73が例示される。
電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動する。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動する。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動する。V開閉部材ソレノイド73は、V開閉部材71を駆動する。
主制御基板80には、入出力回路87を介して表示器40が接続されている。遊技制御用マイコン81は、表示器40の表示制御おこなう。
主制御基板80には、入出力回路87を介して外部端子板70が接続されている。主制御基板80は、外部端子板70に対し、賞球情報、扉または枠の開放情報、第1特別図柄または第2特別図柄の変動回数、第1始動口20、第2始動口21への遊技球の入賞、大当たり中であるか否か、および、セキュリティー信号などを出力する。
主制御基板80には、入出力回路87を介して払出制御基板110が接続されている。主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。
払出制御基板110には、賞球払出装置120と、貸球払出装置130と、カードユニット135と、が接続されている。
主制御基板80には、入出力回路87を介して電源基板116が接続されている。主制御基板80は、電源基板116から供給される電源により動作し、他の基板に対しても電源を分配する(不図示)。また、電源基板116を介して発射装置112が接続されている。
主制御基板80には、入出力回路87を介してサブ制御基板90(図4)が接続されている。主制御基板80は、サブ制御基板90に対して各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
サブ制御基板90は、演出制御用マイコン91と、入出力回路95と、を備えている。演出制御用マイコン91は、サブ制御基板90に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の演出を制御する。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。サブ制御基板90には、入出力回路95を介して、画像制御基板100と、音声制御基板106と、ランプ制御基板107と、中継基板108と、が接続されている。
画像制御基板100は、プログラムに従って画像表示装置7の表示制御をおこなう。画像制御基板100のCPUユニットには、表示制御をおこなうためのプログラムのほか、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的には、キャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。
音声制御基板106には、スピーカ67が接続されており、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力させる。
ランプ制御基板107には、枠ランプ66と、盤ランプ5と、が接続されており、これらを制御する。
中継基板108には、演出ボタン63と、セレクトボタン68と、枠可動体600と、が接続されている。演出ボタン63は、遊技者によって押圧(押下)操作されると、中継基板108を介してサブ制御基板90にスイッチ信号を出力する。また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づき、演出ボタン63を動作させる。演出ボタン63は、押圧操作可能であるだけでなく、ボタン本体部の上面部分がわずかに突出する通常位置(埋没位置)と、ボタン本体部の大部分が突出する突出位置とに位置変化可能となっている。つまり、演出の一つとして演出ボタン63がせり上がるようになっている。セレクトボタン68は、遊技者によって押圧(押下)されると、中継基板108を介してサブ制御基板90にスイッチ信号を出力する。
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠可動体600を動作させる。枠可動体600は、前枠53(図1)の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックである。演出制御用マイコン91は、枠可動体600の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データ)を作成し、動作パターンデータに従って枠可動体600の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブROM93に格納されているデータを用いる。なお、中継基板108には、前枠53に設けられ、人体が接触すると検出信号を出力するタッチセンサなどが接続されていてもよい。
3.遊技機のデータ構成
図5は、遊技機1のデータ構成について説明するための図である。図5(A)は、遊技制御用マイコン81のメインROM83に記憶されているテーブルを説明するための図である。図5(B)は、遊技制御用マイコン81のメインRAM84に設けられている記憶領域を説明するための図である。図5(C)は、演出制御用マイコン91のサブROM93に記憶されているテーブルを説明するための図である。図5(D)は、演出制御用マイコン91のサブRAM94に設けられている記憶領域を説明するための図である。
メインROM83(図5(A))には、テーブル記憶領域83aが設けられている。このテーブル記憶領域83aには、大当たり判定テーブル、リーチ判定テーブル、普通図柄当たり判定テーブル、普通図柄変動パターン判定テーブル、大当たり種別判定テーブル、変動パターン判定テーブル、電チュー開放パターン判定テーブル、大入賞口開放パターン判定テーブルなど、が格納されている。これらの判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が実行する主制御メイン処理(後述)において、遊技制御用マイコン81によって参照される。
メインRAM84(図5(B))には、コマンドセット領域84aと、フラグセット領域84bと、カウンタセット領域84cと、特別動作ステータスセット領域84dと、特図保留記憶領域84eと、普図保留記憶領域84fと、が設けられている。
コマンドセット領域84aは、主制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側からサブ制御部側に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、事前判定コマンド、保留球数コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンドなどがセットされる。
フラグセット領域84bは、主制御メイン処理(後述)において、遊技機の状態や遊技状態を示すフラグがセットされる領域であり、大当たりフラグ、小当たりフラグ、時短フラグなどがセットされる。
カウンタセット領域84cは、主制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、ラウンドカウンタ、時短カウンタ、大当たりカウンタなどがセットされる。
特別動作ステータスセット領域84dは、後述する特別動作処理におけるステータスがセットされる領域である。
特図保留記憶領域84eは、第1特図保留が記憶される第1特図保留記憶領域と、第2特図保留が記憶される第2特図保留記憶領域とを含んでいる。第1特図保留記憶領域には、第1特図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する特別図柄当たり乱数等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。第2特図保留記憶領域には、第2特図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。本実施形態では、第2特図保留は、記憶されないため、第2特図保留記憶領域は使用されない。
普図保留記憶領域84fは、普図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する普通図柄乱数(当たり乱数)等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。
サブROM93(図5(C))には、テーブル記憶領域93aが設けられている。テーブル記憶領域93aには、先読み演出パターン決定テーブル、基幹演出パターン決定テーブル、チャンスアップ演出パターン決定テーブル、停止図柄パターン決定テーブルなど、が格納されている。これらの決定テーブルは、演出制御用マイコン91が実行するサブ制御メイン処理(後述)において、演出制御用マイコン91によって参照される。
サブRAM94(図5(D))には、コマンド記憶領域94aと、演出コマンドセット領域94bと、カウンタセット領域94cと、ワーク領域94dと、が設けられている。コマンド記憶領域94aは、サブ制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側から入力されたコマンドが記憶される領域(入力バッファ)であり、事前判定コマンド、保留球数コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンド、などが格納される。演出コマンドセット領域94bは、サブ制御メイン処理(後述)において、サブ制御基板90から画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107、中継基板108に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、変動演出開始コマンド、変動終了前コマンド、変動演出終了コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンドなどがセットされる。カウンタセット領域94cは、サブ制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、普図保留演出カウンタ、時短演出カウンタなどがセットされる。ワーク領域94dは、演算等のための一時的な記憶を実現するワークエリアである。なお、ワーク領域94dを除く他の領域は、図示しない電源によってバックアップされており、遊技機1の電源がオフされても、その内容が保持される。
ここで遊技機1において遊技制御用マイコン81が取得する各種乱数について説明する。
遊技制御用マイコン81は、「当たり乱数」と、「大当たり種別乱数」と、「リーチ乱数」と、「変動パターン乱数」と、「普通図柄乱数」とを後述するタイミングにおいて取得するように構成されている。
「当たり乱数」は、大当たりか否かの抽選(大当たり判定)に用いられる乱数であり、0~65535までの範囲の値をとる。
「大当たり種別乱数」は、当選した大当たりの種別の抽選(大当たり種別判定)に用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。
「リーチ乱数」は、大当たり判定がハズレである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。リーチとは、複数の演出図柄(装飾図柄)のうち変動表示されている演出図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば、「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で揺れているように表示されてもよい。
「変動パターン乱数」は、変動時間を含む変動パターンを決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。
「普通図柄乱数」は、電チュー22を開放させる補助遊技をおこなうか否かの抽選(普通図柄抽選)に用いられる。普通図柄乱数は、0~255までの範囲の値をとる。
「当たり乱数」、「大当たり種別乱数」、「リーチ乱数」、「変動パターン乱数」は、始動口(第1始動口20または第2始動口21)への入球に基づいて取得される。第1始動口20への入球に基づいて取得された乱数値群は第1特図保留記憶領域に記憶され、第2始動口21への入球に基づいて取得された乱数値群は第2特図保留記憶領域に記憶される。「普通図柄乱数(当たり乱数)」は、ゲート28の通過に基づいて取得される。取得された普通図柄乱数値は、普図保留記憶領域84fに記憶される。
次に遊技機1において演出制御用マイコン91が取得する各種乱数について説明する。
演出制御用マイコン91は、「先読み演出乱数」と、「チャンスアップ乱数」と、「演出乱数」と、を取得するように構成されている。
「先読み演出乱数」は、カウンタセット領域94cにセットされる先読み演出カウンタの値として取得され、変動演出時の先読み演出を決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「先読み演出乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に事前判定コマンドが出力されたことに基づいて取得される。
「チャンスアップ乱数」は、変動演出時のチャンスアップ演出を決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「チャンスアップ乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に変動開始コマンドが出力されたことに基づいて取得される。取得された乱数値はサブRAM94に記憶される。
4.各種テーブルの説明
図6は、当たり判定テーブルの説明図である。当たり判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した当たり乱数値(0~65535のいずれか)が「大当たり」に該当するか、「小当たり」に該当するか、「ハズレ」に該当するか、を判定するために参照されるテーブルである。
第1特別図柄において、当たり乱数値が「0~467」の場合には、「大当たり」と判定され、当たり乱数値が「0~467以外の数値」の場合には、「ハズレ」と判定されることが示されている。
第2特別図柄において、当たり乱数値が「0~467」の場合には「大当たり」と判定され、当たり乱数値が「468~46810」の場合には「小当たり」と判定され、当たり乱数値が「0~467、468~46810以外の数値」の場合には、「ハズレ」と判定されることが示されている。
リーチ判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得したリーチ乱数値(0~127のいずれか)が「リーチ有り」に該当するか「リーチ無し」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。リーチ判定テーブルにおけるリーチ判定は、遊技機1の遊技状態に基づいておこなわれる。本実施形態では、「非時短状態」において、リーチ乱数値が「0~13」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0~13以外の数値(14~127)」の場合には、「リーチ無し」と判定される。また、「時短状態」において、リーチ乱数値が「0~5」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0~5以外の数値(6~127)」の場合には、「リーチ無し」と判定される。
普通図柄当たり判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した普通図柄乱数値(0~255のいずれか)が「当たり」に該当するか「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。普通図柄当たり判定テーブルにおける判定は、遊技機1の遊技状態に基づいておこなわれる。本実施形態では、「非時短状態」において、普通図柄乱数値が「0~2」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄乱数値が「0~2以外の数値(3~255)」の場合には、「ハズレ」と判定される。また、「時短状態」において、普通図柄乱数値が「0~254」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄乱数値が「0~254以外の数値(255)」の場合には、「ハズレ」と判定される。
普通図柄変動パターン判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、普通図柄の変動時間が何秒かを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では「非時短状態」のとき、普通図柄の変動時間は「30秒」と判定され、「時短状態」のとき、普通図柄の変動時間が「0.8秒」と判定される。
図7は、大当たり種別判定テーブルを説明するための図である。大当たり種別判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、「大当たりの種別」を判定するために参照されるテーブルである。
第1特別図柄(特図1)の抽選において当選したとき、「5R一種大当たり」と判定される。
第2特別図柄(特図2)の抽選において当選したとき、一種大当たりである場合は、「10R一種大当たり」と判定される。二種大当たりである場合は、「10R二種大当たり」と判定される。
なお、一種大当たりとは、当たり判定処理において、大当たりと判定される大当たりであり、二種大当たりとは、当たり判定処理において、小当たりと判定された後に、第1大入賞装置31内部のV領域39を通過することで大当たりとなる大当たりである。
図8は、非時短状態時の変動パターン判定テーブルを説明するための図である。図9は、時短状態時の変動パターン判定テーブルを説明するための図である。変動パターン判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した変動パターン乱数値(0~127)に応じて、変動パターンを判定するために参照されるテーブルである。
非時短状態において第1始動口20に入賞し、大当たり判定テーブルにおいて「ハズレ」と判定され、リーチ判定テーブルにおいて「リーチ有り」と判定され、保留球数が「1~2」であり、変動パターン乱数値が「0~60」の場合には、変動パターンが「P4」と判定されることが示されている。
時短状態においては、大当たりカウンタの値により、選択するテーブルが異なる。ここで、大当たりカウンタは、時短状態での大当たりの回数をカウントするカウンタであり、大当たりカウンタの値(T0)が時短中大当たりリミット回数(T1)に達すると、遊技制御用マイコン81は、その大当たり遊技終了後に強制的に通常状態とする。ここでは、T1は256として例示する。ただし、256でなくてもよい。また、T0が変動パターン変化回数(T2)に達すると、遊技制御用マイコン81が選択する変動パターン判定テーブルが異なり、異なる変動パターンを選択することになる。これにより、大当たり遊技後に消化される特図2の変動回数が異なることとなる(詳細は、「スペック設定値例1」「スペック設定値例1のタイムチャート」で後述する)。つまり、大当たりの継続率がT2に達する前とT2に達した後とで異なることとなる。ここでは、T2は30として例示する。ただし、30でなくてもよい。
T0が30未満の時短状態では、変動パターン判定テーブル(T0<T2)が用いられる(図9上段)。T0が30以上の時短状態では、変動パターン判定テーブル(T0≧T2)が用いられる(図9下段)。なお、時短状態においては、変動パターン乱数値および保留球数に関係なく変動パターンが選択される。
時短状態において第2始動口21に入賞し、T0が10であり、大当たり判定テーブルにおいて「ハズレ」と判定された場合には、変動パターンが「P53」と判定されることが示されている。この場合、変動時間(確定時間込み)は、1000msとなる。また、T0が50であり、大当たり判定テーブルにおいて「ハズレ」と判定された場合には、変動パターンが「P54」と判定されることが示されている。この場合、変動時間(確定時間込み)は、10500msとなる。
図8、図9に示されるように、変動パターンが決定されれば、変動時間も決定される。また、リーチになる場合に、そのリーチがノーマルリーチとなるのかスーパーリーチ(SPリーチ)となるのかも決定される。スーパーリーチとは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチ演出である。ここでは、変動時間の異なる3種類のスーパーリーチ(SP1、SP2、SP3)が設定されている。SP1~3は、ノーマルリーチを経て発展的に実行される。SP1~3の違いは、例えば、疑似連の有無であってもよい。
電チュー開放パターン判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、電チュー22の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では、「非時短状態」のとき、電チュー22の開放パターンは「開放パターン11」と判定され、「時短状態」のとき、開放パターンは「開放パターン12」と判定される。開放パターン11では、開放回数1回、開放時間0.2秒の電チュー22の開放をおこなう。開放パターン12では、開放回数が3回、1回あたりの開放時間2.0秒、インターバル(開放間隔)1.0秒の電チュー22の開放をおこなう。ただし、この電チュー22の開放は、予め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大10個)があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。
大入賞口開放パターン判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。
「5R一種大当たり」の場合、1~5R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35のロング開放をおこなう。
「10R一種大当たり」の場合、1~10R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35のロング開放をおこなう。
「10R二種大当たり」の場合、1R目において開放回数5回、開放時間0.3秒の第1大入賞口30の開放をおこない、2~10R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35のロング開放をおこなう。
ただし、予め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大9個)があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。
5.大当たり等の説明
遊技機1では、大当たりに、一種大当たりと、二種大当たりとがある。一種大当たりは、取得した当たり乱数値が「大当たり」に該当する場合である。一方、二種大当たりは、取得した当たり乱数値が「小当たり」に該当し、その後、遊技球が第1大入賞装置31内のV領域39を通過することで大当たりになる場合である。
なお、大当たりになると、「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技は、特別遊技の一例である。大当たり遊技は、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OP)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(ED)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了、または、前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放ラウンド遊技に含まれる。
6.遊技状態の説明
遊技機1の遊技状態について説明する。遊技制御用マイコン81は、表示器40に表示する特別図柄に対して、「変動時間短縮制御」を実行可能である。遊技制御用マイコン81が表示器40の特別図柄に対して変動時間短縮制御している状態を「時短状態」といい、変動時間短縮制御していない状態を「非時短状態(通常状態)」という。時短状態は、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。遊技制御用マイコン81は、時短状態のときに、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターン判定テーブル(図8、図9)を用いた変動パターンの判定をおこなう。つまり、遊技制御用マイコン81が特別図柄に対して変動時間短縮制御を実行している場合には、変動時間短縮制御を実行していない場合と比べて、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。これにより、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
遊技制御用マイコン81は、普通図柄に対する確率変動制御および変動時間短縮制御を、特別図柄に対する変動時間短縮制御に並行して実行する。すなわち、遊技制御用マイコン81は、普通図柄に対する確率変動制御および変動時間短縮制御を、時短状態の場合は実行し、非時短状態の場合には実行しない。
遊技制御用マイコン81は、普通図柄の確率変動制御として、当たりと判定される普通図柄乱数値(当たり乱数値)の数が非時短状態よりも時短状態の方が多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)をおこなう。従って、時短状態では、普通図柄通常確率状態よりも当たり確率が高くなる。つまり、遊技制御用マイコン81が普通図柄に対して確率変動制御を実行している場合には、確率変動制御を実行していない場合と比べて、表示器40による普通図柄の可変表示の表示結果(停止図柄)が当たり図柄となる確率が高くなる。
時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。ここでは、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では0.8秒である。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。すなわち、遊技制御用マイコン81は、電チュー22に対して開放時間延長制御を実行している。加えて、時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。すなわち、遊技制御用マイコン81は、電チュー22に対して開放回数増加制御を実行している。
遊技制御用マイコン81が、表示器40の普通図柄に対する確率変動制御と変動時間短縮制御、および、電チュー22に対する開放時間延長制御と開放回数増加制御とを実行している状況下では、これらの制御を実行していない場合と比べて、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの制御が実行されている状態を「高ベース状態」といい、実行されていない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。
高ベース状態(電サポ制御状態)は、上記の全ての制御を実行するものでなくてもよい。すなわち、表示器40の普通図柄に対する確率変動制御、表示器40の普通図柄に対する変動時間短縮制御、電チュー22に対する開放時間延長制御、および、電チュー22に対する開放回数増加制御のうち一つ以上の制御を実行することによって、その制御が実行されていないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態(電サポ制御状態)は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
高ベース状態では、右打ちによって右遊技領域3B(図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。電サポ制御によって、低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているためである。このことから、高ベース状態では、普通図柄抽選の契機となる第1ゲート28および第2ゲート29へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちをおこなう。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお、遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技をおこなう。
一方、低ベース状態では、左打ちによって左遊技領域3A(図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているためである。このことから、低ベース状態では、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちをおこなう。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
7.遊技制御用マイコン81の動作
図10~図20に基づいて主制御基板80(図2)に設けられた遊技制御用マイコン81の動作について説明する。遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等はメインRAM84に設けられている。
[主制御メイン処理]
図10は、主制御メイン処理のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、遊技機1の電源がオンされると、メインROM83から主制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。主制御メイン処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、初期化処理をおこなう(ステップS001)。初期化処理では、例えば、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、初期化処理は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期化処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(ステップS003)をおこなう。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、遊技制御用マイコン81は、種々の乱数カウンタ値(当たり乱数値、大当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値、普通図柄乱数値)を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成されるいわゆるハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(ステップS005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理は、所定の周期(例えば、4msec周期)で繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理は、所定周期(例えば4msec周期)ごとに実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理はすぐには開始されず、割り込み許可がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]
図11は、メイン側タイマ割り込み処理(図10:ステップS005)のフローチャートである。メイン側タイマ割り込み処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、乱数更新処理をおこなう(ステップS101)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、種々の乱数カウンタ値を更新する。この乱数更新処理は、上述した主制御メイン処理(図10)でおこなう普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理と同じである。すなわち、各種乱数カウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの期間)との両方でおこなわれる。
乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、入力処理をおこなう(ステップS102)。入力処理では、遊技制御用マイコン81は、遊技機1に取り付けられている各種センサが検出した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払い出しデータをメインRAM84の出力バッファにセットする。各種センサとは、例えば、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a(図3)である。
入力処理の後、遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(ステップS103)をおこなう。始動口センサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、ゲート28の遊技球の通過を判定し、普通図柄乱数カウンタの値を取得し、取得した乱数値をメインRAM84の普図保留記憶領域84fの第1~第4記憶領域うち、現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。また、遊技制御用マイコン81は、第1始動口20への遊技球の入賞を判定し、当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値群を第1特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域うち、現在の特図1保留球数に応じた記憶領域に格納する。さらにまた、遊技制御用マイコン81は、第2始動口21への遊技球の入賞を判定し、当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値群を第2特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域うち、現在の特図2保留球数に応じた記憶領域に格納する。本実施形態では、第2特図保留は0であるため、同一割込みにおいて消化される。そのため、第2特図保留記憶領域を使用せず、直接当たり判定処理等に使用される記憶領域に格納する。
遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理において、大当たりの事前判定をおこなう。上述の乱数値群に基づき、大当たりであるか否か、大当たりである場合には大当たり種別、また、変動パターンを事前に判定する。そして、事前判定結果から事前判定コマンドを作成してメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする。
次に、遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(ステップS104)をおこなう。この普通動作処理については後述する。
次に、遊技制御用マイコン81は、特別動作処理をおこなう(ステップS105)。この特別動作処理については後述する。
次に、遊技制御用マイコン81は、V領域センサ検出処理を行う(ステップS106)。V領域センサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、V領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かの判定をおこない、検知があった場合にはV有効期間中か否かの判定をおこなって、V有効期間中であれば、VフラグをONするとともにV通過コマンドをセットする。
次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(ステップS107)をおこなう。遊技制御用マイコン81は、まず、メインRAM84に記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数の読み出しをおこなう。本実施形態では、第2特図保留は0であるため、特図2保留球数の読み出しはおこなわれない。次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセットする。保留球数コマンドは、保留球数をサブ制御基板90に通知するためのコマンドであり、特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報を含んでいる。本実施形態では、第2特図保留は0であるため、特図2保留球数に関する情報は含まれない。
保留球数処理の後、遊技制御用マイコン81は、出力処理をおこなう(ステップS108)。出力処理では、遊技制御用マイコン81は、上述の各処理においてメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットしたコマンド等をサブ制御基板90に出力する。出力処理の後、遊技制御用マイコン81は、その他の処理をおこなう(ステップS109)。その他の処理では、例えば、特図1保留球数に基づいて表示器40をその数を示す表示態様に制御する。
[普通動作処理]
図12は、普通動作処理(図11:ステップS104)のフローチャートである。ここでは、遊技制御用マイコン81は、電チュー22の作動を制御する。
普通動作処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、普通図柄が変動中であるか否かの判定をおこなう(ステップS1201)。ここで普通図柄が変動中であると判定された場合(ステップS1201:YES)、ステップS1210へ移行する。一方、普通図柄が変動中でないと判定された場合(ステップS1201:NO)、ステップS1202へ移行する。
ステップS1202において、遊技制御用マイコン81は、普図の保留球数が0であるか否かを判定する(ステップS1202)。ここで普図の保留球数が0であると判定された場合(ステップS1202:YES)、ステップS1214へ移行する。一方、普図の保留球数が0でないと判定された場合(ステップS1202:NO)、ステップS1203へ移行する。
ステップS1203において、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の当たり判定をおこない(ステップS1203)、その後、普通図柄の変動パターンの選択をおこない(ステップS1204)、普通図柄の変動パターンのセットし(ステップS1205)、時短フラグがONであるか否かの判定をおこなう(ステップS1206)。ここで時短フラグがONでないと判定された場合(ステップS1206:NO)、ステップS1214へ移行する。一方、時短フラグがONであると判定された場合(ステップS1206:YES)、時短カウンタをデクリメントし(ステップS1207)、時短カウンタが0であるか否かの判定をおこなう(ステップS1208)。ここで、時短カウンタとは、時短状態中に実行した普通図柄の変動回数をカウントする(規定値からの減算する)ものである。時短カウンタが0でないと判定された場合(ステップS1208:NO)、ステップS1214へ移行する。一方、時短カウンタが0であると判定された場合(ステップS1208:YES)、時短フラグをOFFし(ステップS1209)、時短フラグをOFFすることより、遊技状態が時短状態から非時短状態に切り替えられる。また、非時短状態に切り替えられるにともなって、大当たりカウンタの値(T0)をリセットする(ステップS1215)。その後、ステップS1214へ移行する。
ステップS1210において、遊技制御用マイコン81は、普図の変動時間が終了したか否かを判定する(ステップS1210)。ここで普図の変動時間が終了していないと判定された場合(ステップS1210:NO)、ステップS1214へ移行する。一方、普図の変動時間が終了したと判定された場合(ステップS1210:YES)、変動停止処理をおこない(ステップS1211)、当りであるか否かを判定する(ステップS1212)。当りでないと判定された場合(ステップS1212:NO)、ステップS1214へ移行する。一方、当りであると判定された場合(ステップS1212:YES)、電チュー開放パターンをセットし(ステップS1213)、ステップS1214へ移行する。
ステップS1214において、遊技状態指定コマンドをセットし(ステップS1214)、普通動作処理を終了する。
[特別動作処理]
図13は、特別動作処理(図11:ステップS105)のフローチャートである。ここでは、表示器40および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を4つの段階に分け、各段階をそれぞれ「特別動作ステータス」の「1」、「2」、「3」、「4」、「5」と呼ぶ。遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」が「1」のとき(ステップS1301:YES)、特別図柄待機処理をおこなう(ステップS1302)。特別図柄待機処理では、大当たり判定や変動パターン選択等が実行される。
「特別動作ステータス」が「2」のときには(ステップS1301:NO、ステップS1303:YES)、特別図柄変動中処理をおこなう(ステップS1304)。特別図柄変動中処理では、変動時間経過後に変動停止コマンドの出力等が実行される。具体的に、遊技制御用マイコン81は、まず、特別図柄の変動時間が経過して終了したか否かの判定をおこない、変動時間が経過している場合は変動停止コマンドをセットし特別動作ステータスを「3」にセットする。
「特別動作ステータス」が「3」のときには(ステップS1301、S1303:NO、ステップS1305:YES)、特別図柄確定処理をおこなう(ステップS1306)。特別図柄確定処理について、詳細は後述する。
「特別動作ステータス」が「4」のときには(ステップS1301、S1303、S1305:NO、S1307:YES)、特別電動役物処理(大当たり)をおこなう(ステップS1308)。特別電動役物処理(大当たり)では、大当たり遊技が実行される。特別電動役物処理(大当たり)について、詳細は後述する。
「特別動作ステータス」が「5」のときには(ステップS1301、S1303、S1305:NO、S1307:NO)、特別電動役物処理(小当たり)をおこなう(ステップS1309)。特別電動役物処理(小当たり)では、小当たり遊技が実行される。特別電動役物処理(小当たり)について、詳細は後述する。
[特別図柄待機処理]
図14は、特別図柄待機処理(図13:ステップS1302)のフローチャートである。特別図柄待機処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、始動口2に入賞があったか否かの判定をおこなう(ステップS1401)。始動口2に入賞がなかった場合(ステップS1401:NO)、処理はステップS1407に移行する。始動口2に入賞があった場合(ステップS1401:YES)、遊技制御用マイコン81は、当たり判定処理(ステップS1402)を実行する。当たり判定処理の詳細については後述する。
次に遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理(ステップS1403)を実行する。変動パターン選択処理では、変動パターン判定テーブル(図8、図9)を参照し、遊技機1の遊技状態(時短状態か非時短状態か)、非時短状態においては、始動口、当たり判定処理(ステップS1402)の判定結果、保留球数、変動パターン乱数値に基づいて、時短状態においては大当たりカウンタの値(T0)、始動口、当たり判定処理(ステップS1402)の判定結果に基づいて、変動パターン判定テーブルから変動パターンを選択するステップS1404)。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理をおこなう(ステップS1406)。特図2変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、第2特別図柄の変動表示を開始させるとともに、変動時間タイマのセットをおこなう。変動時間タイマには、変動パターン選択処理で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間がセットされる。また、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「2」にセットする。なお、特図2変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンド)には、当たり判定処理(ステップS1402)でセットされた特図停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理(ステップS1403)でセットされた変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
ステップS1401において、始動口2に入賞がなかった場合(ステップS1401:NO)、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数が「0」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1407)。特図1保留球数が「0」である場合(ステップS1407:YES)、すなわち、第1特図保留記憶領域に、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理はステップS1413に移行する。特図1保留球数が「1」以上である場合(ステップS1407:NO)、遊技制御用マイコン81は、当たり判定処理(ステップS1408)を実行する。当たり判定処理の詳細については後述する。
次に遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理(ステップS1409)を実行する。変動パターン選択処理では、変動パターン判定テーブル(図8、図9)を参照し、遊技機1の遊技状態(時短状態か非時短状態か)、当たり判定処理(ステップS1408)の判定結果、保留球数に基づいて、変動パターンを選択する。変動パターン選択処理の後、特図1保留球数をデクリメントする(ステップS1410)。
次に、遊技制御用マイコン81は、第1特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域に格納されている各種乱数値の格納場所を現在の位置から読み出される側に1つシフトするとともに、第1特図保留記憶領域において読み出される側から最も遠い場所に格納されている保留情報をクリアする(ステップS1411)。上記ステップによって、第1特図保留が保留された順に消化される。この場合、画像表示装置7の表示画面7aでは、第1特図保留記憶領域の第1記憶領域に対応する保留画像9A(4つの保留画像9Aのうち、一番右端の保留画像9A)が保留消化画像表示領域側にシフトし、保留消化画像9Cとして表示される。また、第1特図保留記憶領域の第2~第4記憶領域に対応する保留画像9A(4つの保留画像9Aのうち、右から2、3、4番目の保留画像9A)がそれぞれ右側に1つシフトする(図1)。これにより、遊技者は、第1特図保留が1つ消化されたことを認識することができる。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理をおこなう(ステップS1412)。特図1変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、第1特別図柄の変動表示を開始させるとともに、変動時間タイマのセットをおこなう。変動時間タイマには、変動パターン選択処理で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間がセットされる。また、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「2」にセットする(ステップS1412)。なお、特図1変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド)には、当たり判定処理(ステップS1408)でセットされた特図停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理(ステップS1409)でセットされた変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
ステップS1407において、特図1保留球数が「0」の場合(ステップS1407:YES)、遊技制御用マイコン81は、画像表示装置7の表示画面7aが待機画面か否かの判定をおこなう(ステップS1413)。待機画面とは、客待ち用のデモ画面のことである。遊技制御用マイコン81は、例えば、客待ち用のデモ画面表示フラグのON/OFFによって判定してもよい。待機画面である場合(ステップS1413:YES)、本処理を終了する。待機画面でない場合(ステップS1413:NO)、遊技制御用マイコン81は、所定の待機時間の経過をまって、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし(ステップS1414)、本処理を終える。
[当たり判定処理]
図15は、当たり判定処理(図14:ステップS1402、S1408)のフローチャートである。特図2の当たり判定処理(ステップS1402)と特図1の当たり判定処理(ステップS1408)は処理の流れが同様であるため、まとめて説明する。
当たり判定処理では、まず、遊技制御用マイコン81は、当たり判定をおこなう(ステップS1501)。当たり判定は、大当たり判定テーブル(図6)を参照して実行される。
次に、遊技制御用マイコン81は、大当たりであるか否かを判定する(ステップS1502)。ここで大当たりであると判定された場合(ステップS1502:YES)、大当たりフラグをONにして(ステップS1503)、ステップS1506へ移行する。一方、大当たりでないと判定された場合(ステップS1502:NO)、ステップS1504へ移行する。
ステップS1504において、遊技制御用マイコン81は、小当たりであるか否かを判定する。ここで小当たりであると判定された場合(ステップS1504:YES)、小当たりフラグをONにして(ステップS1505)、ステップS1506へ移行する。一方、小当たりでないと判定された場合(ステップS1504:NO)、ステップS1506へ移行する。
ステップS1506において、遊技制御用マイコン81は、大当たり種別判定をおこなう。大当たり種別判定では、「5R一種大当たり」、「10R一種大当たり」、「10R二種大当たり」のいずれかの判定がなされる。二種大当たりの場合には、小当たり遊技を経て、大当たり遊技をおこなうことになり、小当たり遊技にて第1大入賞口30を開放し、その後の大当たり遊技にて第2大入賞口35を開放する。その後、当たり判定処理を終了する。
[特別図柄確定処理]
図16は、特別図柄確定処理(図13:ステップS1306)のフローチャートである。
特別図柄確定処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、特別図柄の停止時間が終了したか否かを判定する(ステップS1800)。停止時間を経過していなければ(ステップS1800:NO)、特別図柄確定処理を終了する。一方、停止時間を経過している場合(ステップS1800:YES)、遊技制御用マイコン81は、特図1大当たりフラグがONであるか否かの判定をおこなう(ステップS1822)。
大当たりフラグがONの場合(ステップS1822:YES)、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たりの種別に応じた大入賞口の開放パターンのセットをおこなう(ステップS1823)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、大入賞口開放パターン判定テーブルを参照して、特図停止図柄データから大入賞口の開放パターンを決定し、決定した開放パターンをセットする。加えて、大入賞口の開放パターンのセットとあわせてラウンドカウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。ラウンドカウンタとは、大当たり遊技中に実行した単位開放遊技(ラウンド遊技)の回数をカウントするものである。
開放パターンのセット後、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONの場合(ステップS1824:YES)には、OFFに切り替える(ステップS1825)。これにより、1種大当たり遊技の実行中は非時短状態となる。その後、1種大当たり遊技を開始するために、1種大当たり遊技のオープニングコマンドをセットし(ステップS1826)、大当たり遊技のオープニングを開始する。その後、特別動作ステータスを「4」にセットして(ステップS1827)、特別図柄確定処理を終了する。特別動作ステータスが「4」にセットされることで、処理は特別電動役物処理(大当たり)に移行する(図17)。
ステップS1822において、大当たりフラグがOFFである場合(ステップS1822:NO)、遊技制御用マイコン81は、小当たりフラグがONであるか否かの判定をおこなう(ステップS1830)。小当たりフラグがONの場合(ステップS1830:YES)、遊技制御用マイコン81は、当選した小当たりの種別に応じた大入賞口の開放パターンのセットをおこなう(ステップS1831)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、上述のステップS1823と同様に、大入賞口開放パターン判定テーブルを参照して、特図停止図柄データから大入賞口の開放パターンを決定し、決定した開放パターンをセットする。加えて、大入賞口の開放パターンのセットとあわせてラウンドカウンタの値を、当選した小当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。
開放パターンのセット後、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材作動フラグをONに切り替える(ステップS1832)。V開閉部材作動フラグは、V開閉部材71を作動させる期間であることを示すフラグである。V開閉部材作動フラグがONのとき、V開閉部材71を所定の動作パターンで動作させる。その後、小当たり遊技を開始するために、小当たりのオープニングコマンドをセットし(ステップS1833)、小当たり遊技のオープニングを開始する。その後、特図1動作ステータスを「5」にセットして(ステップS1834)、本処理を終える。特図1動作ステータスが「5」にセットされることで、処理は特別電動役物処理(小当たり)に移行する(図19)。
ステップS1830において、小当たりフラグがOFFである場合(ステップS1830:NO)、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを1にセットし(ステップS1842)、特別図柄確定処理を終了する。
[特別電動役物処理(大当たり)]
図17は、特別電動役物処理(図13:ステップS1308)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、大当たり終了フラグがONか否かを判定する(ステップS2200)。「大当たり終了フラグ」とは、現在実行中の大当たり遊技において、開放パターンに基づく第1大入賞装置31の開放がすべて終了したことを示すフラグである。大当たり終了フラグがONである場合(ステップS2200:YES)、処理はステップS2230に移行する。大当たり終了フラグがOFFである場合(ステップS2200:NO)、遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30が開放中か否かを判定する(ステップS2202)。開放中の場合(ステップS2202:YES)、処理はステップS2210に移行する。
第1大入賞口30が開放中ではない場合(ステップS2202:NO)、遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30を開放する時間(タイミング)か否かを判定する(ステップS2203)。第1大入賞口30を開放する時間(タイミング)には、例えば、大当たり遊技のオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時期に至ったときや、開放後に一時的に閉鎖した第1大入賞口30を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して、再度の開放開始の時期に至ったときが含まれる。第1大入賞口30を開放する時間(タイミング)ではない場合(ステップS2203:NO)、処理はステップS2220に移行する。
第1大入賞口30を開放する時間(タイミング)である場合(ステップS2203:YES)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口開放処理を実行する(ステップS2207)。大入賞口開放処理において、遊技制御用マイコン81は、当たり種別(大当たり種別または小当たり種別)に応じた開放パターンに従って第1大入賞口30を開放させる。大入賞口開放処理の後、遊技制御用マイコン81は、ラウンド指定コマンドをセットする(ステップS2208)。ラウンド指定コマンドには、実行中の特別遊技(小当たり遊技および大当たり遊技)のラウンド数に関する情報が含まれており、遊技制御用マイコン81は、ラウンド指定コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする。これによりサブ制御基板90に特別遊技のラウンド数を通知することができる。なお、本実施形態では、1回のラウンド遊技中に複数回の第1大入賞口30の開放がなされることがない。しかし、他の実施形態として、1回のラウンド遊技中に複数回の第1大入賞口30の開放がなされる場合には、遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30の開放が1回のラウンド中での初めての開放か否かを判定し、初めての開放の場合のみ、ラウンド指定コマンドをセットするようにしてもよい。ラウンド指定コマンドをセットした後、本処理を終える。
上述のステップS2202において、第1大入賞口30が開放中の場合(ステップS2202:YES)、遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(ステップS2210)。ここでの閉鎖条件は、そのラウンド遊技における第1大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(例えば、1ラウンドあたり9個)に達したこと、または、第1大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち、第1大入賞口30を開放してから所定の開放時間(例えば、29.5秒)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、第1大入賞口30の閉鎖条件が成立していない場合(ステップS2210:NO)、遊技制御用マイコン81は、特別電動役物処理(大当たり)を終了する。一方、第1大入賞口30の閉鎖条件が成立している場合(ステップS2210:YES)、遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30を閉鎖(閉塞)し(ステップS2211)、特別電動役物処理(大当たり)を終了する。
上述のステップS2203において、第1大入賞口30を開放する時間(タイミング)ではない場合、遊技制御用マイコン81は、当該ラウンド遊技が終了しているか否かを判定する(ステップS2220)。ここでは1回のラウンドは、第1大入賞口30が閉鎖してから所定の時間(例えば、2秒)経過後に終了する。上述のように、ラウンド遊技間の第1大入賞口30の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放ラウンド遊技に含まれるためである。遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30を閉鎖してから所定のインターバル時間が経過したか否かによって、当該ラウンド遊技が終了しているか否かを判定する。当該ラウンド遊技が終了していない場合(ステップS2220:NO)、遊技制御用マイコン81は、特別電動役物処理(大当たり)を終了する。
当該ラウンド遊技が終了している場合(ステップS2220:YES)、遊技制御用マイコン81は、ラウンドカウンタの値を1デクリメントし(ステップS2221)、ラウンドカウンタの値が「0」になったか否かの判定をおこなう(ステップS2226)。ラウンドカウンタの値が「0」でなはい場合(ステップS2226:NO)、すなわち、規定のラウンド遊技回数をまだ消化していない場合、特別電動役物処理(大当たり)を終了する。一方、ラウンドカウンタの値が「0」の場合(ステップS2226:YES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理として、大当たり遊技のエンディングコマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし(ステップS2227)、大当たり終了フラグをONにセットして(ステップS2228)、特別電動役物処理(大当たり)を終了する。エンディングコマンドには、特図停止図柄データに関する情報が含まれている。
上述のステップS2200において、大当たり終了フラグがONの場合(ステップS2200:YES)、制御用マイコン81は、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定する(ステップS2230)。エンディング時間が経過していない場合(ステップS2230:NO)、遊技制御用マイコン81は、特別電動役物処理(大当たり)を終了する。一方、エンディング時間が経過している場合(ステップS2230:YES)、遊技制御用マイコン81は、大当たり終了フラグをOFFにするとともに(ステップS2231)、大当たりフラグをOFFにする(ステップS2232)。次に、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「1」にセットし(ステップS2233)、後述の遊技状態設定処理(ステップS2234)を実行し、本処理を終える。遊技状態設定処理(図18)は、大当たり遊技後の遊技状態(時短状態)を設定し、大当たりカウンタの値(T0)により、時短カウンタに初期値(時短回数)として2をセットするか否かする処理である。なお、本実施形態では、時短カウンタに普図の時短回数として2をセットしているが、「2」は例示であり、他の値でもよい。
[遊技状態設定処理]
図18は、遊技状態設定処理(図17:ステップS2234)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、大当たりカウンタの値(T0)をインクリメントする(ステップS2301)。ここで、大当たりカウンタとは、時短状態での大当たりの回数をカウントするカウンタである。このカウントには、小当りに基づく大当たりも含む。T0が時短中大当たりリミット回数(T1)である「256」になったか否かの判定をおこなう(ステップS2302)。T0がT1でなはい場合(ステップS2302:NO)、つまりT1に到達していない場合、時短フラグをONにし(ステップS2303)、時短カウンタに2をセットし(ステップS2304)、遊技状態指定コマンドをセットし(ステップS2305)、遊技状態設定処理を終了する。すなわち、大当たり遊技終了後に時短状態となる。一方、T0がT1である場合(ステップS2302:YES)、つまり、T1に到達している場合、T0をリセットし(ステップS2311)、遊技状態指定コマンドをセットし(ステップS2305)、遊技状態設定処理を終了する。すなわち、大当たり遊技終了後に時短状態が強制終了する。
[特別電動役物処理(小当たり)]
図19は、特別電動役物処理(小当たり)(図13:ステップS1309)のフローチャートである。
遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30の閉鎖条件が成立したか否かを判定する(ステップS1601)。閉鎖条件の成立時は、規定数(9個)の遊技球の入球および開放時間(例えば1.5秒(5×0.3秒))の経過のいずれか一方の成立時である。ここで第1大入賞口30の閉鎖条件が成立したと判定された場合(ステップS1601:YES)、第1大入賞口30を閉鎖し(ステップS1602)、ステップS1604へ移行する。一方、第1大入賞口30の閉鎖条件が成立していないと判定された場合(ステップS1601:NO)、第1大入賞口30を開放し(ステップS1603)、ステップS1604へ移行する。なお、第1大入賞口30がすでに開放中である場合には、その開放を維持する。
ステップS1604において、遊技制御用マイコン81は、第1大入賞装置31から遊技球が排出されたか否かを判定する。この判定は、第1大入賞口センサ30aにて入賞の判定がなされた遊技球のすべてが排出されたか否かを判定するものである。この処理は、第1大入賞装置排出センサ31aからの信号に基づき、第1大入賞口30に入賞した遊技球が第1大入賞装置31からすべて排出されたか否かを判定する処理である。ここで遊技球がすべて排出されたと判定された場合(ステップS1604:YES)、ステップS1605へ移行する。一方、排出されていない遊技球があるうちは(ステップS1604:NO)、以降の処理を実行せずに、特別電動役物処理(小当たり)を終了する。
ステップS1605において、遊技制御用マイコン81は、遊技球がV領域39を通過したか否かを判定する。この判定は、メインRAM84のフラグセット領域84bのVフラグがONであるか否かでおこなわれる。ここで、V領域を通過したと判定された場合(ステップS1605:YES)、V通過コマンド、大当たりのオープニングコマンドをセットし、特別動作ステータスを「4」にして(ステップS1606)、特別電動役物処理(小当たり)を終了する。一方、V領域を通過していないと判定された場合(ステップS1605:NO)、動作ステータスを「1」にして(ステップS1607)、特別電動役物処理(小当たり)を終了する。
[サブ制御メイン処理]
図20は、サブ制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイコン91は、遊技機1の電源がオンされると、サブROM93からサブ制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。サブ制御メイン処理では、演出制御用マイコン91は、まず、初期化処理をおこなう(ステップS4000)。初期化処理では、例えば、サブCPU92の設定、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、初期化処理は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期化処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS4001)、乱数更新処理(ステップS4002)をおこなう。この乱数更新処理では、演出制御用マイコン91は、図6(B)で示した乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、乱数値は、1ずつ加算する以外に、2以上を加算するようにしてもよい。各乱数はいわゆるハードウェア乱数であってもよい。
乱数更新処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS4003)。割り込み許可中は、サブ側タイマ割り込み処理(ステップS4004)の実行が可能となる。サブ側タイマ割り込み処理は、所定の周期でサブCPU92に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、サブ側タイマ割り込み処理は、所定周期ごとに実行される。そして、サブ側タイマ割り込み処理が終了してから、次にサブ側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、乱数更新処理が繰り返し実行される。
[サブ側タイマ割り込み処理]
図21は、サブ側タイマ割り込み処理(図20:ステップS4004)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、受信コマンド解析処理をおこなう(ステップS4100)。受信コマンド解析処理の詳細については後述する。受信コマンド解析処理の後、演出制御用マイコン91は、変動演出中処理をおこなう(ステップS4110)。変動演出中処理は、変動演出中に特定のタイミングで変動終了前コマンドをセットして、表示画面7aに特定の表示演出を実行させるための処理である。変動演出中処理の後、演出制御用マイコン91は、スイッチ処理をおこなう(ステップS4120)。スイッチ処理の後、演出制御用マイコン91は、コマンド送信処理をおこなう(ステップS4130)。コマンド送信処理では、演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理等でサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットした各種コマンドを画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107、中継基板108に送信する。各種コマンドを受信した画像制御基板100は、画像表示装置7を用いて、受信したコマンドに応じた表示演出を実行する。また、各種コマンドを受信した音声制御基板106は、受信したコマンドに応じて、スピーカ67から音声を出力する音声演出を実行する。各種コマンドを受信したランプ制御基板107は、受信したコマンドに応じて盤ランプ5や枠ランプ66の発光制御を行うランプ演出を実行する。コマンド送信処理の後、演出制御用マイコン91は、その他の処理をおこない(ステップS4140)、本処理を終える。その他の処理では、乱数更新処理等がおこなわれる。
[受信コマンド解析処理]
図22は、受信コマンド解析処理(図22:ステップS4100)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、主制御基板80から事前判定コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4180)。受信している場合(ステップS4180:YES)、先読み処理を行う(ステップS4190)。先読み処理では、事前判定コマンドに含まれる情報(判定結果)をサブRAM94の判定結果記憶領域94dに記憶する。一方、受信していない場合(ステップS4180:NO)、上述の先読み演出決定処理をスキップする。
次に、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から保留球数コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4200)。受信している場合(ステップS4200:YES)、保留表示処理をおこなう(ステップS4210)。保留表示処理では、保留球数コマンドに含まれている特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報に基づいて、サブRAM94のカウンタセット領域94cに設けられた、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値を更新する。これにより、主制御基板80側だけでなく、サブ制御基板90側でも各保留球数の情報を保持することができる。本実施形態では、第2特図保留は0であるため、第2特図保留に関する情報は含まれない。また、演出制御用マイコン91は、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値に基づいて、表示画面7aに表示されている保留画像9A、9Bの更新をおこなう。一方、保留球数コマンドを受信していない場合(ステップS4200:NO)、上述の保留表示処理をスキップする。本実施形態では、第2特図保留は0であるため、保留画像9Bの画像はない。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4220)。受信している場合(ステップS4220:YES)、変動演出開始処理をおこなう(ステップS4230)。「変動演出開始処理」は、特別図柄変動中に実行する変動演出パターン(内容)を選択する処理である。変動演出開始処理の詳細については後述する。一方、受信していない場合(ステップS4220:NO)、上述の変動演出開始処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4240)。受信している場合(ステップS4240:YES)、変動演出終了処理をおこなう(ステップS4250)。「変動演出終了処理」は、特別図柄変動中に実行される変動演出を停止させるための処理である。変動演出終了処理では、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドの解析結果に基づいてカウンタのセット等をおこなうとともに、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをセットする。これにより変動中の特図1または特図2に対応する演出図柄が停止表示される。なお、変動停止コマンドを受信していない場合(ステップS4240:NO)、上述の変動演出終了処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から当たり関連コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4260)。当たり関連コマンドには、大当たりのオープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、小当たりのオープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンドなどが含まれる。ここで、受信している場合(ステップS4260:YES)、各コマンドに対応する当たり関連演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4270)。例えば、大当たりのオープニングコマンドを受信している場合、大当たり種別に対応して予め設定されているオープニング演出の演出パターンを選択し、選択したオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたオープニング演出開始コマンドがコマンド送信処理(図21のステップS4130)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、所定のオープニング演出画像を読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。他のコマンドでも同様である。一方、受信していない場合(ステップS4260:NO)、ステップS4270の処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、その他の処理を実行し(ステップS4280)、受信コマンド解析処理を終了する。
[変動演出開始処理]
図23は、変動演出開始処理(図22:ステップS4230)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、変動開始コマンドの解析をおこなう(ステップS4401)。ここでは、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドに含まれる特図停止図柄データに関する情報、および、変動パターンに関する情報をサブRAM94にセットする。セットされた情報には、現在の遊技状態を示す遊技状態情報や、特図1または特図2の当たり判定処理の判定結果としての図柄を示す図柄情報等が含まれている。ここで取得された遊技状態情報や図柄情報は、演出制御用マイコン91によって、適宜参照され得る。
続いて、演出制御用マイコン91は、基幹演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4402)。基幹演出パターン決定処理は、演出パターンテーブルを用いて変動演出の基本的な構成を決定する処理である。変動演出の基本的な構成は、例えば、画像表示装置7における背景画像の表示およびその切り換え、所定のキャラクタの表示およびその動作、スピーカ67を用いたメロディや効果音の出力、ランプ類の点灯制御などを含む。変動演出は、この基幹演出にチャンスアップ演出などの付加的な演出が重畳されて完成する。
演出制御用マイコン91は、サブROM93に記憶されている演出パターンテーブルを参照して基幹演出パターンを決定する。基幹演出パターンを決定した後、演出制御用マイコン91は、チャンスアップ演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4403)。チャンスアップ演出パターン決定処理は、変動演出に重畳させる付加的な演出を決定するための処理である。演出制御用マイコン91は、チャンスアップ乱数のカウンタの値を取得し、取得した乱数値と、サブROM93に記憶されているチャンスアップ演出パターン決定テーブルを参照して、チャンスアップ演出パターンを決定する。チャンスアップ演出パターンを決定した後、演出制御用マイコン91は、さらに、乱数値と停止図柄パターン決定テーブルを参照して、停止表示する演出図柄8L、8C、8Rの組み合わせなどを決定してもよい。
演出制御用マイコン91は、上記ステップS4401~S4403にて決定された変動演出パターンに基づく変動演出が実現されるよう変動演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットする(ステップS4404)。サブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットされた変動演出開始コマンドがコマンド送信処理(図22:ステップS4130)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、変動演出画像を読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。
続いて、演出制御用マイコン91は、変動演出タイマをセットして(ステップS4405)、変動演出開始処理を終了する。変動演出タイマには、変動開始コマンドに含まれる変動パターン変動パターンに応じた変動時間がセットされる。
8.本実施形態の遊技機1における遊技
以下に、本実施形態の遊技機1における遊技球の発射方向、ゲームフロー、スペック設定値、及び、タイムチャートについても説明する。
[遊技機1の遊技球の発射方向]
図24は、遊技機1の遊技球の発射方向の説明図である。本実施形態では、通常状態では、図24(A)のように、遊技領域3の左右方向の中央より左側の左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射し、遊技をおこなう。いわゆる左打ちをして遊技をおこなう。また、時短状態では、図24(B)のように、遊技領域3の左右方向の中央より右側の右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射し、遊技をおこなう。いわゆる右打ちをして遊技をおこなう。通常状態では、左打ちにより、遊技球を第1始動口20に入球させ、特図1を変動させ、遊技をおこなう。時短状態では、右打ちにより、遊技球を第1ゲート28または第2ゲート29に通過させ、普図を変動させ、当選させることにより、電チュー22を開放させる。電チュー22が開放することにより、遊技球が第2始動口21に入球するようになり、これによって、特図2を変動させ、遊技をおこなう。なお、本実施形態では、右打ちすることにより、遊技球が容易に第1ゲート28に通過し、さらに、その遊技球が容易に第2ゲート29に通過する。
[ゲームフロー]
図25は、ゲームフローの説明図である。図25(A)では通常状態を示す。通常状態では、特図1の抽選機会の獲得のため左打ちを行って第1始動口20への入球を狙う。図25(B)では時短状態を示す。時短状態では、変動演出が予め定められた一定回数実行されるまで継続する右打ちを行って特図2の一種大当たりあるいは二種大当たりを狙う。
まず、通常状態での遊技が行われる(図25(A))。通常状態は、左打ちにより遊技がおこなわれる。第1始動口20への入球により、特図1で遊技がおこなわれ、抽選の結果が大当たりとなるまで継続される。また、特図1大当たりに当選した場合、必ず5R一種大当たりとなり、図25(B)に示す時短状態へ移行する。ここでは、通常状態において大当たりに当選し、大当たり遊技が終了したものとして説明を続ける。
大当たり遊技終了後、時短状態での遊技が実行される(図25(B))。時短状態は、高ベース時短状態であるので、右打ちによって第2始動口21を狙う。普図が2回変動する間、時短状態が継続し、第2始動口21に入球しやすくなる。第2始動口21により、特図2で遊技がおこなわれ、抽選結果が大当たり、または、小当たりとなると、10R一種大当たり、または、小当たりに基づく10R二種大当たりとなり、それらの大当たり遊技後に、再度、時短状態となる。しかし、時短中の大当たりの回数が時短中大当たりリミット回数(T1)である256回となると、通常状態となる。また、抽選結果が大当たり、または、小当たりとならず、普図変動が規定回転数である2回の変動を終了すると通常状態となる。以上が、本実施形態の遊技機1におけるゲームフローとなる。
[スペック設定値例1]
図26は、遊技機1のスペック設定値である。大当たり確率は、特別図柄1、特別図柄2ともに1/140である。また、小当たり確率は、特別図柄1は0/140であり、特別図柄2は99/140である。小当たりは、小当たり遊技中に第1大入賞装置31内部のV領域39を通過することで大当たりとなる。つまり、小当たりすると、小当たりに基づく大当たり(二種大当たり)となる。大当たりと小当たりに基づく大当たりを合算した実質大当たり確率は、特別図柄1は1/140であり、特別図柄2は100/140でる。すなわち、特別図柄1で遊技をおこなう通常状態では、大当たり確率が1/140であり、特別図柄2で遊技をおこなう時短状態では、実質大当たり確率が100/140である。なお、ここでの大当たり確率、小当たり確率は例示であり、他のほかの値でもよい。
また、時短中大当たりリミット回数(T1)は256である。これにより、時短中に大当たり、または、小当たりに基づく大当たりが256回継続すると、大当たり遊技終了後には、強制的に通常状態となる。なお、ここでのT1は例示であり、他のほかの値でもよい。
また、時短回数は、普図変動2回である。大当たり遊技終了後、大当たり、または、小当たりせずに普通図柄が2回変動すると、通常状態となる。なお、ここでの時短回数は例示であり、他のほかの値でもよい。
また、時短状態中の特別図柄の変動時間(確定時間込み)は、大当たりカウンタの値(T0)が変動パターン変化回数(T2)の30回未満の場合と変動パターン変化回数(T2)の30回以上の場合と異なり、T0がT2未満の場合の時短状態の変動(確定時間込み)は1000msであり、T0がT2以上の場合の時短状態の変動(確定時間込み)は10500msである。ここでは、T2を例示として30回としているが、他の値でもよい。また、特別図柄2の保留数は、0である。このため、特図変動中に第2始動口に入球しても、保留されず、その特図変動後にも、特別図柄2の変動はおこなわれない。また、時短状態中の普通図柄の変動時間(確定時間込み)は、1300msである。普通電動役物の開放秒数は、通常状態では、3000msであり、時短状態では、6000ms(開放回数が3回、1回あたりの開放時間2.0秒、インターバル(開放間隔)1.0秒)である。通常状態と時短状態と共に、入球するために十分な時間設定である。なお、ここでの普通電動役物の開放秒数、開放回数は例示であり、他のほかの値でもよい。また、普通電動役物のカウント数は、1個とし、普通電動役物に1個入賞し、まだ普通電動役物の開放秒数が経過していない場合であっても、普通電動役物は閉鎖することとなる。なお、ここでの普通電動役物の普通電動役物のカウント数は例示であり、他のほかの値でもよい。
これらの設計値により、普図変動が当たりと判定され、普図変動し、確定停止後、普通電動役物が開放することとなるが、この開放によって、特図2の始動口である第2始動口に遊技球が入球すると、これにより、特図2が変動し、また、普図に保留がある場合に、または、ゲートに遊技球が通過した場合に、普図が変動する。この普図が当たりとなり、再び、普通電動役物が開放することとなり第2始動口に遊技球が入球したときに、特図2の変動が確定停止をおこなっていれば、特図2が変動するが、特図2の変動が確定停止をおこなっていなければ、特図2が保留されず、特図2が変動しないこととなる。上記設定値は、T0がT2になるまでは、特図2が再び変動するように、特図2の変動時間を短くし、T0がT2になった以降は、特図2の変動を長くし、特図2が再び変動しないように、特図2の変動時間を長くしている。なお、ここでの特別図柄の変動時間、普通図柄の変動時間、変動パターン変化回数は例示であり、他のほかの値でもよい。
これにより、T0がT2になるまでは、特図2が2回変動し、T0がT2になった以降は、特図2が1回変動することとなる。つまり、T0がT2になるまでは、大当たりや小当たりに当選しやすく、T0がT2になった以降は、大当たりや小当たりに当選しにくい。すなわち、T0がT2になるまでは、時短状態が継続しやすく、T0がT2になった以降は、時短状態が継続しにくいこととなる。
[スペック設定値例1のタイムチャート]
図27は、大当たりカウンタの値(T0)が変動パターン変化回数(T2)の30回未満の場合の時短状態になる大当たり終了後から2変動目の特別図柄2変動の有無についてのタイムチャートである。本実施形態では、時短状態になれば、まず、右打ちして、遊技球を第1ゲート28および第2ゲート29に通過させる。第1ゲート28を通過した遊技球は、第2ゲート29も通過し得るため、遊技球が第1ゲート28に通過することにより、普図が変動し始めるが、第2ゲート29の通過は普図が変動中であるため、保留されることとなる。遊技球が第1ゲート28を通過することにより、普図が変動し始め、その変動の確定停止後に、普図が当たれば、普通電動役物が開放することとなる。時短状態であるため、6000ms(開放回数が3回、1回あたりの開放時間2.0秒、インターバル(開放間隔)1.0秒)の開放である。これにより、普通電動役物の規定カウント数である1個の遊技球が第2始動口21に入球し、普通電動役物の作動が終了し、第2ゲート29への通過による保留が消化され、2変動目の普図が変動することとなる。また、上記の普通電動役物の作動が終了する契機となった第2始動口21への入球により特図2が変動し始める。ここで、普図変動(確定時間込み)は1300msであり、特図変動(確定時間込み)は1000msであるため、特図変動(確定時間込み)は、普図変動(確定時間込み)より短いため、特図変動(確定時間込み)は、普図変動(確定時間込み)より早く確定停止する。2変動目の普図の変動の確定停止が終了したときには、特図変動は確定停止が終了しているため、第2始動口21への入球があれば、特図2は変動することとなる。T0が30回未満の本実施形態では、特図2変動の確定停止が終了した後、特図2が客待ち状態で普図の変動停止がおこなわれる。普図の変動が2回おこなわれたため、遊技状態は通常状態となるが、普図の抽選は、時短状態でおこなわれており、当たりになりやすく、この当たりにより、普通電動役物が作動する。通常状態での普通電動役物の作動であるが、開放時間は、3000msあるため、第2始動口21への遊技球入球は容易であり、特図2が変動することとなる。つまり、T0がT2未満の場合、特図が2変動することとなる。
図28は、大当たりカウンタの値(T0)が変動パターン変化回数(T2)の30回以上の場合の時短状態になる大当たり終了後から2変動目の特別図柄2変動の有無についてのタイムチャートである。30回未満の場合と同様に、時短状態になれば、まず、右打ちして、遊技球を第1ゲート28および第2ゲート29に通過させる。第1ゲート28を通過した遊技球は、第2ゲート29も通過し得るため、遊技球が第1ゲート28に通過することにより、普図が変動し始めるが、第2ゲート29の通過は普図が変動中であるため、保留されることとなる。遊技球が第1ゲート28を通過することにより、普図が変動し始め、その変動の確定停止後に、普図が当たれば、普通電動役物が開放することとなる。時短状態であるため、6000ms(開放回数が3回、1回あたりの開放時間2.0秒、インターバル(開放間隔)1.0秒)の開放である。これにより、普通電動役物の規定カウント数である1個の遊技球が第2始動口21に入球し、普通電動役物の作動が終了し、第2ゲート29への通過による保留が消化され、2変動目の普図が変動することとなる。また、上記の普通電動役物の作動が終了する契機となった第2始動口21への入球により特図2が変動し始める。ここで、普図変動(確定時間込み)は1300msであり、特図変動(確定時間込み)は10500msであるため、特図変動(確定時間込み)は、普図変動(確定時間込み)より長いため、特図変動(確定時間込み)は、普図変動(確定時間込み)が終了し、さらにその後の普通電動役物の開放中であっても、確定停止しない。2変動目の普図の変動の確定停止が終了したときには、特図変動は変動中であるため、第2始動口21への入球があっても、特図2に保留機能はないため、保留されず、特図2は変動することはない。つまり、T0がT2以上の場合、特図は1変動しかしないこととなる。
すなわち、T0がT2未満の場合、特別図柄2が2回変動し得るが、T0がT2以上の場合、特別図柄2が1回しか変動しない。よって、T0がT2未満の場合は、T0がT2以上の場合より、変動回数が多いため、大当たりや小当たりに当選しやすいこととなる。
[スペック設定値例1の効果1]
特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、通常状態と時短状態とのうちの一つの遊技状態に切り替え可能な遊技状態切替手段と、普図抽選が実行される第1ゲート28および第2のゲート29と、始動口への入球に基づく特図抽選の保留を記憶する保留記憶手段と、を備える遊技機であって、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態における特図変動時間(確定時間込みで10500ms)が、T0が30に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間(確定時間込みで1000ms)よりも長くなるように変動パターンを選択し、遊技状態切替手段は、時短状態における普図変動回数が規定回数である2回に達すると遊技状態を通常状態に切り替えるものであり、T0が30に達した以降の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数(複数回)が、T0が30に達する前の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数(0回)よりも多くなるように、普図の変動時間が設定されており、第1ゲート28は、第2ゲート29の上流側に位置しており、第1ゲートを通過した遊技球が第2ゲート29を通過可能であり、上記の特図変動時間(確定停止込みで10500ms、確定停止込みで1000ms)は、特図2の変動時間であり、保留記憶手段は、特図1抽選の保留を記憶する一方、特図2抽選の保留を記憶しない。この構成によれば、時短中の特図変動回数が調整でき、大当たりのしやすさが調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[スペック設定値例1の効果2]
特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、通常状態と時短状態とのうちの一つの遊技状態に切り替え可能な遊技状態切替手段と、普図抽選が実行される第1ゲート28および第2のゲート29と、を備える遊技機であって、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態における特図変動時間(確定時間込みで10500ms)が、T0が30に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間(確定時間込みで1000ms)よりも長くなるように変動パターンを選択し、遊技状態切替手段は、時短状態における普図変動回数が規定回数である2回に達すると遊技状態を通常状態に切り替えるものであり、T0が30に達した以降の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数(複数回)が、T0が30に達する前の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数(0回)よりも多くなるように、普図の変動時間が設定されており、第1ゲート28は、第2ゲート29の上流側に位置しており、第1ゲートを通過した遊技球が第2ゲート29を通過可能である。この構成によれば、時短中の特図変動回数が調整でき、大当たりのしやすさが調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[スペック設定値例1の効果3]
特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、通常状態と時短状態とのうちの一つの遊技状態に切り替え可能な遊技状態切替手段と、を備える遊技機であって、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態における特図変動時間(確定時間込みで10500ms)が、T0が30に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間(確定時間込みで1000ms)よりも長くなるように変動パターンを選択し、遊技状態切替手段は、時短状態における普図変動回数が規定回数である2回に達すると遊技状態を通常状態に切り替えるものであり、T0が30に達した以降の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数(複数回)が、T0が30に達する前の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数(0回)よりも多くなるように、普図の変動時間が設定されている。この構成によれば、時短中の特図変動回数が調整でき、大当たりのしやすさが調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[スペック設定値例1の効果4]
特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、を備える遊技機であって、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態における特図変動時間(確定時間込みで10500ms)が、T0が30に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間(確定時間込みで1000ms)よりも長くなるように変動パターンを選択する。この構成によれば、時短中の特図変動回数が調整でき、大当たりのしやすさが調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[スペック設定値例2]
図29は、遊技機1の変形例1のスペック設定値である。特図の変動時間(確定時間込み)のみ図26と異なり、これ以外の設定値は、図26と同様である。ここでは、時短状態中の特別図柄の変動時間(確定時間込み)は、大当たりカウンタの値(T0)が変動パターン変化回数(T2)の30回未満の場合は、10500msであり、T0がT2以上の場合の時短状態の変動(確定時間込み)は1000msである。つまり、「スペック設定値例1のタイムチャート」で説明したように、特図2の変動時間が10500msであるT0がT2未満の場合は、特図は1変動しかしないが、特図2の変動時間が1000msであるT0がT2以上の場合は、特図は2変動することとなる。
すなわち、T0がT2未満の場合は、T0がT2以上の場合より、変動回数が少ないため、大当たりや小当たりに当選しにくいこととなる。
[スペック設定値例1と2の効果1]
特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、を備える遊技機であって、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態における特図変動時間(確定時間込みで10500ms)が、T0が30に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間(確定時間込みで1000ms)と異なるように変動パターンを選択する。この構成によれば、時短中の特図変動回数が調整でき、大当たりのしやすさが調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
9.本実施形態の効果例、変形例、態様例
[効果例]
以下に、本実施形態の効果例を示す。
[効果1]
上記実施形態の「スペック設定値例1と2の効果1」のように、特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、を備える遊技機であって、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態における特図変動時間(確定時間込みで10500ms)が、T0が30に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間(確定時間込みで1000ms)と異なるように変動パターンを選択する。この構成によれば、時短中の特図変動回数が調整でき、大当たりのしやすさが調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[効果2]
上記実施形態の「スペック設定値例1の効果4」のように、特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、を備える遊技機であって、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態における特図変動時間(確定時間込みで10500ms)が、T0が30に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間(確定時間込みで1000ms)よりも長くなるように変動パターンを選択する。この構成によれば、時短中の特図変動回数が調整でき、大当たりのしやすさが調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[効果3]
上記実施形態の「スペック設定値例1の効果3」のように、特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、通常状態と時短状態とのうちの一つの遊技状態に切り替え可能な遊技状態切替手段と、を備える遊技機であって、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態における特図変動時間(確定時間込みで10500ms)が、T0が30に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間(確定時間込みで1000ms)よりも長くなるように変動パターンを選択し、遊技状態切替手段は、時短状態における普図変動回数が規定回数である2回に達すると遊技状態を通常状態に切り替えるものであり、T0が30に達した以降の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数(複数回)が、T0が30に達する前の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数(0回)よりも多くなるように、普図の変動時間が設定されている。この構成によれば、時短中の特図変動回数が調整でき、大当たりのしやすさが調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[効果4]
上記実施形態の「スペック設定値例1の効果2」のように、特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、通常状態と時短状態とのうちの一つの遊技状態に切り替え可能な遊技状態切替手段と、普図抽選が実行される第1ゲート28および第2のゲート29と、を備える遊技機であって、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態における特図変動時間(確定時間込みで10500ms)が、T0が30に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間(確定時間込みで1000ms)よりも長くなるように変動パターンを選択し、遊技状態切替手段は、時短状態における普図変動回数が規定回数である2回に達すると遊技状態を通常状態に切り替えるものであり、T0が30に達した以降の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数(複数回)が、T0が30に達する前の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数(0回)よりも多くなるように、普図の変動時間が設定されており、第1ゲート28は、第2ゲート29の上流側に位置しており、第1ゲートを通過した遊技球が第2ゲート29を通過可能である。この構成によれば、時短中の特図変動回数が調整でき、大当たりのしやすさが調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[効果5]
上記実施形態の「スペック設定値例1の効果1」のように、特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、通常状態と時短状態とのうちの一つの遊技状態に切り替え可能な遊技状態切替手段と、普図抽選が実行される第1ゲート28および第2のゲート29と、始動口への入球に基づく特図抽選の保留を記憶する保留記憶手段と、を備える遊技機であって、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態における特図変動時間(確定時間込みで10500ms)が、T0が30に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間(確定時間込みで1000ms)よりも長くなるように変動パターンを選択し、遊技状態切替手段は、時短状態における普図変動回数が規定回数である2回に達すると遊技状態を通常状態に切り替えるものであり、T0が30に達した以降の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数(複数回)が、T0が30に達する前の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数(0回)よりも多くなるように、普図の変動時間が設定されており、第1ゲート28は、第2ゲート29の上流側に位置しており、第1ゲートを通過した遊技球が第2ゲート29を通過可能であり、上記の特図変動時間(確定停止込みで10500ms、確定停止込みで1000ms)は、特図2の変動時間であり、保留記憶手段は、特図1抽選の保留を記憶する一方、特図2抽選の保留を記憶しない。この構成によれば、時短中の特図変動回数が調整でき、大当たりのしやすさが調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[変形例]
本実施形態の変形例を示す。
[変形例1]
上記実施形態では、時短中大当たりリミット回数(T2)があり例示として256回としていた。これに対し、時短中大当たりリミット回数を他の値、または、ないとしてもよい。
[変形例2]
上記実施形態では、普通図柄保留があり例示として4個としていた。これに対し、普通図柄保留を4以外の個数としてもよい。例えば、0個、1個、2個、3個としてもよい。
[変形例3]
上記実施形態では、普通電動役物のカウント数を例示として1個としていた。これに対し、普通電動役物のカウント数を1個以外としてもよい。
[変形例4]
上記実施形態では、特図の確変状態はないとしていた。これに対し、時短状態の代わりに特図の確変状態としてもよい。
[変形例5]
上記実施形態では、普通電動役物の開放回数は例示として3回としていた。これに対し、普通電動役物の開放回数を3回以外としてもよい。
[変形例6]
上記実施形態では、特図の変動時間は、大当たり遊技後からの回転数により一律としていた。これに対し、複数の変動時間を設定できるとしてもよい。
[変形例7]
上記実施形態では、特図の変動時間を確定停止込みの時間で普図の変動時間(確定停止込み)と比較していた。これに対し、特図の変動時間を確定停止なしの時間、または、特図の変動時間を確定停止込みの時間と普図の変動時間(確定停止込み)と比較するとしてもよい。
[変形例8]
上記実施形態では、T0がT2に達する前後で、特図の変動時間を確定停止込みの時間とし比較していた。これに対し、特図の変動時間を確定停止含まない時間で比較してもよい。
[変形例9]
上記実施形態では、特別図柄2保留は例示としないとしていた。これに対し、特別図柄2保留をあるとしてもよい。例えば、1個、2個、3個、4個としてもよい。
[変形例10]
上記実施形態では、特図1での大当たりを例示として時短あり大当たりのみとしていた。これに対し、特図1での大当たりを時短なし大当たりもあるとしてもよい。
[変形例11]
上記実施形態では、特図1では例示として小当たりはないとしていた。これに対し、特図1にも小当たりがあるとしてもよい。
[変形例12]
上記実施形態では、大当たりカウンタの値(T0)は、例示として時短状態が継続している場合の大当たりの回数をカウントし、その値により特図の変動時間を変更しているが、これに対し、電源投入時からの大当たりの回数をカウントするとしてもよい。
[変形例13]
上記実施形態では、変動パターン変化回数(T1)は、例示として30回としているが、これに対し、30回以外の回数としてもよい。
[変形例14]
上記実施形態では、変動パターン変化回数(T1)は、例示として30回とし、変化する回数は1回としているが、これに対し、変改する回数を30回、60回、90回等の複数回としてもよい。
[変形例15]
上記実施形態では、通常状態の普通電動役物の開放時間は例示として3000msとしていた。これに対し、通常状態の普通電動役物の開放時間を3000ms以外としてもよい。
[変形例16]
上記実施形態では、時短終了条件を例示として普図変動2回としていた。これに対し、時短終了条件を普図変動2回以外としてもよい。例えば、3回、4回、5回などとしてもよい。
[変形例17]
上記実施形態では、普図が変動するゲートを第1ゲートと第2ゲートとし2つのゲートを有しているとしていた。これに対し、普図が変動するゲートは1つであるとしてもよい。
[変形例18]
上記実施形態では、普図が変動するゲートを第1ゲートと第2ゲートとし第1ゲートを通過した遊技球は、第2ゲートにも通過し得るとしていた。これに対し、第1ゲートを通過した遊技球は、第2ゲートにも通過し得ないとしてもよい。
[変形例19]
上記実施形態では、時短カウンタは普図の変動回数をカウントとしていた。これに対し、特図の変動回数をカウントとしてもよい。
[変形例20]
上記実施形態では、時短終了条件を例示として普図変動の回数としていた。これに対し、時短終了条件を普図変動の回数または特図の変動回数としてもよい。
<第2実施形態>
上記遊技機1では、小当たりに基づく大当たりがあるいわゆる一種二種機として説明したが、第2実施形態の遊技機2では、いわゆるV確変機とする。以下に第2実施形態の遊技機2を示す。大当たり中に大入賞口内にある通過口(いわゆるVゾーン)に遊技球を通過させることにより、大当たり遊技終了後の遊技状態を確変状態にするいわゆるV確変機である。本実施形態のV確変機では、大入賞口内にある通過口(いわゆるVゾーン)の上部に遊技球を誘導するための開閉部材と開閉部材ソレノイドとを備え、大当たり種別によって、大当たりラウンド中に開閉部材ソレノイドにより開閉部材を制御し、その開閉部材により、遊技球をVゾーンへ導く。遊技球がVゾーンを通過した場合は、大当たり遊技後、確変状態となり、遊技球がVゾーンを通過しなかった場合は、大当たり遊技後、時短状態となる。つまり、本実施形態のV確変機では、大当たりラウンド中に遊技球がVゾーンを通過することにより、特図の規定回転数の間、特図の抽選が高確になる。いわゆる確変状態である。以下に第2実施形態を、第1実施形態との主な違いを示し、遊技機2として説明する。下記説明以外にも、違いはあるが、省略する。ここでは、本実施形態の遊技機2における遊技球の発射方向、ゲームフロー、及び、スペック設定値についても説明する。
[遊技機2の遊技球の発射方向]
図30は、第2実施形態の遊技機2の遊技球の発射方向の説明図である。第1実施形態との主な違いは、普図を変動させるゲートは、第1ゲートの1個である。また、特図1を変動させる始動口は、第1A始動口20と第1B始動口29の2個ある。また、普図が当選することにより作動する普通電動役物は、遊技球を第1B始動口29に導き、第2始動口21には導かない。
第2実施形態では、通常状態では、図30(A)のように、遊技領域3の左右方向の中央より左側の左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射し、遊技をおこなう。いわゆる左打ちをして遊技をおこなう。また、時短状態および確変状態では、図30(B)のように、遊技領域3の左右方向の中央より右側の右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射し、遊技をおこなう。いわゆる右打ちをして遊技をおこなう。通常状態では、左打ちにより、遊技球を第1A始動口20に入球させ、特図1を変動させ、遊技をおこなう。時短状態および確変状態では、右打ちにより、遊技球を第1ゲート28に通過させ、普図を変動させ、当選させることにより、電チュー22を開放させる。電チュー22が開放することにより、遊技球が第1B始動口29に入球するようになり、これによって、特図1を変動させ、遊技をおこなう。また、右打ちにより、遊技球は、第2始動口21にも入球し得る。つまり、右打ちにより、遊技球は、第1B始動口29と第2始動口21に入球し得る。
図31は、第2実施形態のセンサ・ソレノイドを説明するための図である。第1実施形態との主な違いを説明する。図31に示すように、第1A始動口センサ20a、第1B始動口センサ29a、第2始動口センサ21a、第1ゲートセンサ28a、V領域センサ39a、などが例示される。
第1A始動口センサ20aは、第1A始動口20の内部に設けられ、第1A始動口20に入賞した遊技球を検出する。第1B始動口センサ29aは、第1B始動口29の内部に設けられ、第1B始動口29に入賞した遊技球を検出する。第2始動口センサ21aは、第2始動口21の内部に設けられ、第2始動口21に入賞した遊技球を検出する。第1ゲートセンサ28aは、第1ゲート28の内部に設けられ、第1ゲート28を通過した遊技球を検出する。第2実施形態では、V領域を上述したいわゆるVゾーンとして、使用する。V領域センサ39aは、V領域39に設けられ、V領域39を通過した遊技球を検出する。つまり、V領域センサ39aは、Vゾーンを通過した遊技球を検出する。
図32は、第2実施形態の当たり判定テーブルの説明図である。当たり判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理において、取得した当たり乱数値(0~65535のいずれか)が「大当たり」に該当するか、「ハズレ」に該当するか、を判定するために参照されるテーブルである。
第2実施形態においては、V確変機であるため、特図の高確が存在する。遊技状態が通常状態と時短状態の場合は、低確であり、遊技状態が確変状態の場合は、高確である。低確において、当たり乱数値が「0~217」の場合には、「大当たり」と判定され、当たり乱数値が「0~217以外の数値」の場合には、「ハズレ」と判定されることが示されている。なお、第1特別図柄と第2特別図柄は共通の当たり判定テーブルを使用する。また、高確において、当たり乱数値が「0~1310」の場合には、「大当たり」と判定され、当たり乱数値が「0~1310以外の数値」の場合には、「ハズレ」と判定されることが示されている。
図33は、第2実施形態の大当たり種別判定テーブルを説明するための図である。第1特別図柄(特図1)の抽選において当選したとき、「10RV確大当たり」と判定される。第2特別図柄(特図2)の抽選において当選したとき、「10R時短大当たり」と判定される。なお、V確大当たりとは、大当たりラウンド中に、大入賞口のVゾーンを通過することで大当たり遊技後に確変状態となる大当たりである。
図34は、第2実施形態の時短状態および確変状態時の変動パターン判定テーブルを説明するための図である。
時短状態および確変状態時においては、大当たりカウンタの値により、選択するテーブルが異なる。ここでは、T1は256として例示する。ただし、256でなくてもよい。また、T0が変動パターン変化回数(T2)に達すると、遊技制御用マイコン81が選択する変動パターン判定テーブルが異なり、特図1の判定結果が「ハズレ」の場合について、異なる変動パターンを選択することになる。T0がT2未満の場合は、変動時間(確定停止時間込み)が10000msであり、T0がT2以上の場合は、変動時間(確定停止時間込み)が5000msである。
これにより、T0がT2未満の場合とT0がT2以上の場合で、時短状態および確変状態中の特図1の変動が停止する割合が異なることとなる。また、第2実施形態において、特図2の保留は、記憶されない。これにより、T0がT2未満の場合は、大当たり遊技後の時短状態または確変状態中に大当たりに当選しやすく、T0がT2以上の場合は、大当たり遊技後の時短状態または確変状態中に大当たりに当選しにくくなる。詳細は、「スペック設定値例1」で後述する。
[ゲームフロー]
図35は、第2実施形態のゲームフローの説明図である。図35(A)では通常状態を示す。通常状態では、特図1の抽選機会の獲得のため左打ちを行って第1始動口20への入球を狙う。また、図35(B)では確変状態を示す。確変状態では、特図の抽選が高確であり、変動演出が予め定められた一定回数実行されるまで継続する右打ちを行って、大当たりを狙う。また、図35(C)では時短状態を示す。時短状態では、特図の抽選が低確であり、変動演出が予め定められた一定回数実行されるまで継続する右打ちを行って、大当たりを狙う。
図35(A)は、「通常状態」のゲームフローを説明するための図である。まず、通常状態での遊技が行われる。通常状態は、左打ちにより遊技がおこなわれる。第1始動口20への入球により、特図1で遊技がおこなわれ、抽選の結果が大当たりとなるまで継続される。また、特図1大当たりに当選した場合、必ず10RV確大当たりとなり、図35(B)に示す確変状態へ移行する。ここでは、通常状態において大当たりに当選し、大当たり遊技が終了したものとして説明を続ける。
図35(B)は、「確変状態」のゲームフローを説明するための図である。V確大当たり遊技終了後、確変状態での遊技が実行される。確変状態は、高ベース時短状態であるので、右打ちによって第1B始動口29を狙う。特図が100回変動する間、確変状態が継続し、第1B始動口29に入球しやすくなる。しかし、第2実施形態では、右打ちによって、第2始動口21にも入球することとなる。第1B始動口29に入球し、特図1が変動し大当たりした場合は、10RV確大当たりであるため、大当たり遊技をおこなった後、再度、確変状態となる。第2始動口21に入球し、特図2が変動し大当たりした場合は、10R時短大当たりであるため、大当たり遊技をおこなった後、時短状態となり、図35(C)に示す時短状態へ移行する。特図が大当たりせず100回変動した場合は、通常状態となる。ここでは、確変状態において特図2による10R時短大当たりに当選し、大当たり遊技が終了したものとして説明を続ける。
図35(C)は、「時短状態」のゲームフローを説明するための図である。時短大当たり遊技終了後、時短状態での遊技が実行される。時短状態は、高ベース時短状態であるので、右打ちによって第1B始動口29を狙う。特図が100回変動する間、時短状態が継続し、第1B始動口29に入球しやすくなる。しかし、第2実施形態では、確変状態同様に、右打ちによって、第2始動口21にも入球することとなる。第1B始動口29に入球し、特図1が変動し大当たりした場合は、10RV確大当たりであるため、大当たり遊技をおこなった後、確変状態へ移行する。第2始動口21に入球し、特図2が変動し大当たりした場合は、10R時短大当たりであるため、大当たり遊技をおこなった後、時短状態となり、再度、時短状態となる。特図が大当たりせず100回変動した場合は、通常状態となる。なお、ゲームフローには記載がないが、確変状態または時短状態での大当たりの回数が時短中大当たりリミット回数(T1)である256回となると、通常状態となる。以上が、第2実施形態の遊技機2におけるゲームフローとなる。
[スペック設定値例1]
図36は、第2実施形態の遊技機2のスペック設定値である。大当たり確率は、通常状態および時短状態では、特別図柄1、特別図柄2ともに1/300である。また、確変状態では、特別図柄1、特別図柄2ともに1/50である。なお、全遊技状態共通して、特図1での大当たりは、10RV確大当たりであり大当たり遊技後100回の確変状態で遊技でき、特図2での大当たりは、10R時短大当たりであり大当たり遊技後100回の時短状態で遊技できる。なお、ここでの大当たり確率は例示であり、他のほかの値でもよい。
また、時短中大当たりリミット回数(T1)は256である。これにより、時短中に大当たり、または、小当たりに基づく大当たりが256回継続すると、大当たり遊技終了後には、強制的に通常状態となる。なお、ここでのT1は例示であり、他のほかの値でもよい。
また、確変回数は、特図変動100回である。大当たり遊技終了後、大当たりせずに特図が100回変動すると、通常状態となる。なお、ここでの確変回数は例示であり、他のほかの値でもよい。
また、時短回数は、特図変動100回である。大当たり遊技終了後、大当たりせずに特図が100回変動すると、通常状態となる。なお、ここでの時短回数は例示であり、他のほかの値でもよい。
また、確変状態中および時短状態中の特別図柄の変動時間(確定時間込み)は、大当たりカウンタの値(T0)が変動パターン変化回数(T2)の30回未満の場合と変動パターン変化回数(T2)の30回以上の場合と異なり、T0がT2未満の場合の確変状態中および時短状態中の変動(確定時間込み)は10000msであり、T0がT2以上の場合の確変状態中および時短状態中の変動(確定時間込み)は5000msである。ここでは、T2を例示として30回としているが、他の値でもよい。また、特別図柄2の保留数は、0である。このため、特図変動中に第2始動口に入球しても、保留されず、その特図変動後にも、特別図柄2の変動はおこなわれない。
また、時短状態および確変状態中の普通図柄の変動時間(確定時間込み)は、1300msである。普通電動役物の開放秒数は、通常状態では、20msであり、時短状態および確変状態では、6000ms(開放回数が3回、1回あたりの開放時間2.0秒、インターバル(開放間隔)1.0秒)である。通常状態と時短状態および確変状態と共に、入賞するために十分な時間設定である。なお、ここでの普通電動役物の開放秒数、開放回数は例示であり、他のほかの値でもよい。また、普通電動役物のカウント数は、10個とし、普通電動役物に10個入賞し、まだ普通電動役物の開放秒数が経過していない場合であっても、普通電動役物は閉鎖することとなる。なお、ここでの普通電動役物の普通電動役物のカウント数は例示であり、他のほかの値でもよい。
上記のように、T0がT2未満の場合の特図の変動時間(確定時間込み)は、T0がT2以上の場合の特図の変動時間(確定時間込み)より、長く設定されている。また、特図2の保留は、記憶されない。つまり、特図1の変動中(確定停止中含む)は、特図2が変動することはない。なお、特図1は保留が記憶されるため、特図1の保留の記憶がなくなり、その状態で特図1の変動が確定停止した後、特図2が変動することとなる。つまり、特図1の変動時間が長い場合は、特図1の変動が停止しにくくなり、特図1の変動時間が短い場合は、特図1の変動が停止しやすくなる。また、特図1での大当たりは、全てV確大当たりであり、大当たり遊技後に確変状態になる。特図2での大当たりは、全て時短大当たりであり、大当たり遊技後に時短状態になる。
つまり、T0がT2未満の場合は、特図1の変動時間が長く、特図1の変動が停止しにくくなり、特図2が変動しにくい。そのため、T0がT2以上の場合より特図1で大当たりしやすく、大当たりした場合に大当たり遊技後に確変状態になりやすい。その後も、大当たりに当選しやすく、大当たりが継続しやすい。T0がT2以上の場合は、特図1の変動時間が短く、特図1の変動が停止しやすくなる。特図2が変動しやすい。そのため、T0がT2未満の場合より特図2で大当たりしやすく、大当たりした場合に大当たり遊技後にT0がT2未満の場合より時短状態になりやすい。その後に、大当たりに当選しにくく、大当たりが継続しにくい。
すなわち、T0がT2未満の場合は、大当たり遊技後の遊技状態が確変状態になりやすく、その後も、大当たりに当選しやすくなり、大当たりが継続しやすい。一方、T0がT2以上の場合は、T0がT2未満の場合よりも、大当たり遊技後の遊技状態が確変状態になりにくく、大当たりが継続しにくい。
[スペック設定値例1の効果1]
特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、遊技球の入賞によって特図1抽選の契機となる第1始動口と、遊技球の入賞によって特図2抽選の契機となる第2始動口と、を備える遊技機であって、特図1と特図2のうちの一方の特図(特図2)の抽選の保留は記憶されず、一方の特図(特図2)の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率は、他方の特図(特図1)の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率より低く、第1始動口および第2始動口は、遊技者によって右打ちされた遊技球がいずれか一方に入賞可能な位置にそれぞれ配置され、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態(確変状態含む)における他方の特図(特図1)の変動時間(確定時間込みで5000ms)が、T0が30に達する前の時短状態(確変状態含む)における他方の特図(特図1)の変動時間(確定時間込みで10000ms)よりも短くなるように変動パターンを選択する。この構成によれば、確変状態および時短状態の特図1と特図2とのいずれで変動するかの割合を調整でき、大当たり遊技後の抽選確率が調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[スペック設定値例1の変形例1]
上記実施形態では、特別図柄2の保留数は、0個としていた。これに対し、特図1優先変動としてもよい。
[スペック設定値例1の変形例1の効果1]
特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、遊技球の入賞によって特図1抽選の契機となる第1始動口と、遊技球の入賞によって特図2抽選の契機となる第2始動口と、を備える遊技機であって、特図1と特図2のうちの一方の特図(特図2)の抽選に優先して他方の特図(特図1)の抽選が実行され、一方の特図(特図2)の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率は、他方の特図(特図1)の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率より低く、第1始動口および第2始動口は、遊技者によって右打ちされた遊技球がいずれか一方に入賞可能な位置にそれぞれ配置され、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態(確変状態含む)における他方の特図(特図1)の変動時間(確定時間込みで5000ms)が、T0が30に達する前の時短状態(確変状態含む)における他方の特図(特図1)の変動時間(確定時間込みで10000ms)よりも短くなるように変動パターンを選択する。この構成によれば、確変状態および時短状態の特図1と特図2とのいずれで変動するかの割合を調整でき、大当たり遊技後の抽選確率が調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[スペック設定値例2]
図37は、第2実施形態の遊技機2の変形例1のスペック設定値である。特図の変動時間(確定時間込み)のみ図36と異なり、これ以外の設定値は、図36と同様である。ここでは、確変状態および時短状態中の特別図柄の変動時間(確定時間込み)は、大当たりカウンタの値(T0)が変動パターン変化回数(T2)の30回未満の場合は、5000msであり、T0がT2以上の場合は10000msである。
つまり、「スペック設定値例1」で説明したように、特図1の変動時間が長いT0がT2以上の場合は、大当たり遊技後の遊技状態が確変状態になりやすく、その後も、大当たりに当選しやすくなり、大当たりが継続しやすい。一方、T0がT2未満の場合は、T0がT2以上の場合よりも、大当たり遊技後の遊技状態が確変状態になりにくく、大当たりが継続しにくい。
[スペック設定値例2の効果1]
特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、を備える遊技機であって、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態(確変状態含む)における特図変動時間(確定時間込みで5000ms)が、T0が30に達する前の時短状態(確変状態含む)における特図変動時の変動時間(確定時間込みで10000ms)と異なるように変動パターンを選択する。この構成によれば、確変状態および時短状態の特図1と特図2とのいずれで変動するかの割合を調整でき、大当たり遊技後の抽選確率が調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[スペック設定値例3]
図38は、第2実施形態の遊技機2の変形例2のスペック設定値である。特図の変動時間(確定時間込み)のみ図36と異なり、これ以外の設定値は、図36と同様である。ここでは、確変状態および時短状態中の特別図柄の変動時間(確定時間込み)は、大当たりカウンタの値(T0)が変動パターン変化回数1(T2)の30回未満の場合は、10000msであり、T0がT2以上で変動パターン変化回数2(T3=60)の60回未満の場合は5000msであり、T0がT3以上の場合は3000msである。
つまり、「スペック設定値例1」で説明したように、特図1の変動時間が長いT0がT2未満の場合は、大当たり遊技後の遊技状態が確変状態になりやすく、その後も、大当たりに当選しやすくなり、大当たりが継続しやすい。一方、T0がT2以上でT3未満の場合は、T0がT2未満の場合よりも、大当たり遊技後の遊技状態が確変状態になりにくく、大当たりが継続しにくい。また、T0がT3以上の場合は、T0がT2以上でT3未満の場合よりも、さらに、大当たり遊技後の遊技状態が確変状態になりにくく、大当たりが継続しにくい。
[効果例]
以下に、第2実施形態の効果例を示す。
[効果1]
上記実施形態の「スペック設定値例2の効果1」のように、特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、を備える遊技機であって、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態(確変状態含む)における特図変動時間(確定時間込みで5000ms)が、T0が30に達する前の時短状態(確変状態含む)における特図変動時の変動時間(確定時間込みで10000ms)と異なるように変動パターンを選択する。この構成によれば、確変状態および時短状態の特図1と特図2とのいずれで変動するかの割合を調整でき、大当たり遊技後の抽選確率が調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[効果2]
上記実施形態の「スペック設定値例1の変形例1の効果1」のように、特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、遊技球の入賞によって特図1抽選の契機となる第1始動口と、遊技球の入賞によって特図2抽選の契機となる第2始動口と、を備える遊技機であって、特図1と特図2のうちの一方の特図(特図2)の抽選に優先して他方の特図(特図1)の抽選が実行され、一方の特図(特図2)の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率は、他方の特図(特図1)の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率より低く、第1始動口および第2始動口は、遊技者によって右打ちされた遊技球がいずれか一方に入賞可能な位置にそれぞれ配置され、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態(確変状態含む)における他方の特図(特図1)の変動時間(確定時間込みで5000ms)が、T0が30に達する前の時短状態(確変状態含む)における他方の特図(特図1)の変動時間(確定時間込みで10000ms)よりも短くなるように変動パターンを選択する。この構成によれば、確変状態および時短状態の特図1と特図2とのいずれで変動するかの割合を調整でき、大当たり遊技後の抽選確率が調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[効果3]
上記実施形態の「スペック設定値例1の効果1」のように、特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、時短状態での大当たりの回数をカウントする大当たりカウンタの値(T0)と、遊技球の入賞によって特図1抽選の契機となる第1始動口と、遊技球の入賞によって特図2抽選の契機となる第2始動口と、を備える遊技機であって、特図1と特図2のうちの一方の特図(特図2)の抽選の保留は記憶されず、一方の特図(特図2)の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率は、他方の特図(特図1)の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率より低く、第1始動口および第2始動口は、遊技者によって右打ちされた遊技球がいずれか一方に入賞可能な位置にそれぞれ配置され、変動パターン選択手段は、T0が30に達した以降の時短状態(確変状態含む)における他方の特図(特図1)の変動時間(確定時間込みで5000ms)が、T0が30に達する前の時短状態(確変状態含む)における他方の特図(特図1)の変動時間(確定時間込みで10000ms)よりも短くなるように変動パターンを選択する。この構成によれば、確変状態および時短状態の特図1と特図2とのいずれで変動するかの割合を調整でき、大当たり遊技後の抽選確率が調整できるため、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[変形例]
以下に、第2実施形態の変形例を示す。
[変形例1]
上記実施形態では、時短中大当たりリミット回数(T2)があり例示として256回としていた。これに対し、時短中大当たりリミット回数を他の値、または、ないとしてもよい。
[変形例2]
上記実施形態では、普通図柄保留があり例示として4個としていた。これに対し、普通図柄保留を4以外の個数としてもよい。例えば、0個、1個、2個、3個としてもよい。
[変形例3]
上記実施形態では、普通電動役物のカウント数を例示として10個としていた。これに対し、普通電動役物のカウント数を10個以外の個数としてもよい。例えば、9個、8個としてもよい。
[変形例4]
上記実施形態では、普通電動役物の開放回数は例示として3回としていた。これに対し、普通電動役物の開放回数を3回以外の回数としてもよい。例えば、1回や2回としてもよい。
[変形例5]
上記実施形態では、特図の変動時間は、大当たり遊技後からの回転数により一律としていた。これに対し、複数の変動時間を設定できるとしてもよい。
[変形例6]
上記実施形態では、特図の変動時間を確定停止込みの時間で普図の変動時間(確定停止込み)と比較していた。これに対し、特図の変動時間を確定停止なしの時間、または、特図の変動時間を確定停止込みの時間と普図の変動時間(確定停止込み)と比較するとしてもよい。
[変形例7]
上記実施形態では、T0がT2に達する前後で、特図の変動時間を確定停止込みの時間とし比較していた。これに対し、特図の変動時間を確定停止含まない時間で比較してもよい。
[変形例8]
上記実施形態では、特別図柄2保留は例示としてないとしていた。これに対し、特別図柄2保留をなしとしてもよい。また、1個、2個、3個、4個としてもよい。
[変形例9]
上記実施形態では、電チュー22の始動口は特図1とし、電チュー22がない始動口を特図2としていた。これに対し、電チュー22の始動口は特図2とし、電チュー22がない始動口を特図1としてもよい。
[変形例10]
上記実施形態では、特図1での大当たりを例示としてV確大当たりのみとしていた。これに対し、特図1での大当たりを時短大当たりなど他の大当たりもあるとしてもよい。
[変形例11]
上記実施形態では、特図2での大当たりを例示として時短大当たりのみとしていた。これに対し、特図2での大当たりをV確大当たりなど他の大当たりもあるとしてもよい。
[変形例12]
上記実施形態では、例示として小当たりはないとしていた。これに対し、小当たりがあるとしてもよい。
[変形例13]
上記実施形態では、大当たりカウンタの値(T0)は、例示として時短状態が継続している場合の大当たりの回数をカウントし、その値により特図の変動時間を変更しているが、これに対し、電源投入時からの大当たりの回数をカウントするとしてもよい。
[変形例14]
上記実施形態では、変動パターン変化回数(T1)は、例示として30回としているが、これに対し、30回以外の回数としてもよい。
[変形例15]
上記実施形態では、変動パターン変化回数(T2)は、例示として60回としているが、これに対し、60回以外の回数としてもよい。
[変形例16]
上記実施形態では、変動パターン変化回数(T1、T2)は、例示として30回と60回の2回としているが、これに対し、変改する回数を2回以外の回数としてもよい。例えば、3回、4回としてもよい。
[変形例17]
上記実施形態では、通常状態の普通電動役物の開放時間は例示として20msとしていた。これに対し、通常状態の普通電動役物の開放時間を20ms以外としてもよい。
[変形例18]
上記実施形態では、時短状態の普通電動役物の開放時間は例示として6000msとしていた。これに対し、時短状態の普通電動役物の開放時間を6000ms以外としてもよい。
[変形例19]
上記実施形態では、確変終了条件、時短終了条件をともに、例示として特図変動100回としていた。これに対し、確変終了条件と時短終了条件でことなる特図変動の回数としてもよい。
[態様例]
本実施形態の遊技機では、以下の態様を実現可能である。
[態様1]
特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、
或る時点以降に実行された特定の大当たりの回数をカウントするカウンタと、を備える遊技機であって、
前記変動パターン選択手段は、前記カウンタの値が所定値に達した以降の時短状態における特図変動時間が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間と異なるように変動パターンを選択する、
ことを特徴とする遊技機。
[態様2]
態様1に記載の遊技機であって、
前記変動パターン選択手段は、前記カウンタの値が前記所定値に達した以降の時短状態における特図変動時間が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間よりも長くなるように変動パターンを選択する、
ことを特徴とする遊技機。
[態様3]
態様2に記載の遊技機は、さらに、
通常状態と時短状態とを含む複数種類の遊技状態のうちの一つの遊技状態に切り替え可能な遊技状態切替手段を備え、
前記遊技状態切替手段は、時短状態における普図変動回数が規定回数に達すると遊技状態を通常状態に切り替えるものであり、
前記カウンタの値が前記所定値に達した以降の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数よりも多くなるように、普図の変動時間が設定されている、
ことを特徴とする遊技機。
[態様4]
態様3に記載の遊技機は、さらに、
普図抽選が実行される第1のゲートおよび第2のゲートを備え、
前記第1のゲートは、前記第2のゲートの上流側に位置しており、前記第1のゲートを通過した遊技球が前記第2のゲートを通過可能な、
ことを特徴とする遊技機。
[態様5]
態様4に記載の遊技機は、さらに、
始動口への入球に基づく特図抽選の保留を記憶する保留記憶手段を備え、
前記特図変動時間とは、特図2の変動時間であり、
前記保留記憶手段は、特図1抽選の保留を記憶する一方、特図2抽選の保留を記憶しない、
ことを特徴とする遊技機。
[態様6]
態様1に記載の遊技機は、さらに、
遊技球の入賞によって特図1抽選の契機となる第1始動口と、
遊技球の入賞によって特図2抽選の契機となる第2始動口と、を備え、
特図1と特図2のうちの一方の特図の抽選に優先して他方の特図の抽選が実行され、前記一方の特図の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率は、前記他方の特図の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率より低く、
前記第1始動口および前記第2始動口は、遊技者によって所定方向に向けて発射されて遊技球がいずれか一方に入賞可能な位置にそれぞれ配置され、
前記変動パターン選択手段は、前記カウンタの値が前記所定値に達した以降の時短状態における前記他方の特図の変動時間が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における前記他方の特図の変動時間よりも短くなるように変動パターンを選択する、
ことを特徴とする遊技機。
[態様7]
態様1に記載の遊技機は、さらに、
遊技球の入賞によって特図1抽選の契機となる第1始動口と、
遊技球の入賞によって特図2抽選の契機となる第2始動口と、を備え、
特図1と特図2のうちの一方の特図の抽選の保留は記憶されず、前記一方の特図の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率は、他方の特図の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率より低く、
前記第1始動口および前記第2始動口は、遊技者によって所定方向に向けて発射されて遊技球がいずれか一方に入賞可能な位置にそれぞれ配置され、
前記変動パターン選択手段は、前記カウンタの値が前記所定値に達した以降の時短状態における前記他方の特図の変動時間が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における前記他方の特図の変動時間よりも短くなるように変動パターンを選択する、
ことを特徴とする遊技機。
[その他の変形例]
上述の種々の表示演出において、その一部の演出を含んでいない構成や、上述した以外の演出が含まれていてもよい。
上記実施形態の遊技機1は、パチンコ遊技機を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。例えば、パチンコ遊技機に代えて、スロットマシン等の回胴式遊技機、アレンジボール遊技機、または、雀球遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。遊技機1をスロットマシンとする場合には、遊技媒体を遊技球から遊技メダルに変更すればよい。
上記実施形態の遊技機1は、玉を払出すための払出装置を搭載した遊技機であったが、これに限られるものではない。例えば、上記遊技機1に代えて、所謂封入式遊技機のように、払い出し装置を搭載しない遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。
また、上述した複数の演出例および/または変形例のうち、2つ以上の演出例および/または変形例を組み合わせてもよい。さらに、遊技機1は、画像表示装置7の他にサブ表示装置を備えてもよい。この場合、上述した表示演出を当該サブ表示装置で実行するようにしてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。
1…遊技機
3…遊技領域
7…画像表示装置
7a…表示画面
20…第1始動口
21…第2始動口
28…第1ゲート
29…第2ゲート
81…遊技制御用マイコン
91…演出制御用マイコン

Claims (7)

  1. 特図変動の変動時間の異なる複数種類の変動パターンから1つの変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、
    或る時点以降に実行された特定の大当たりの回数をカウントするカウンタと、を備える遊技機であって、
    前記変動パターン選択手段は、前記カウンタの値が所定値に達した以降の時短状態における特図変動時間が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間と異なるように変動パターンを選択する、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、
    前記変動パターン選択手段は、前記カウンタの値が前記所定値に達した以降の時短状態における特図変動時間が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における特図変動時の変動時間よりも長くなるように変動パターンを選択する、
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項2に記載の遊技機は、さらに、
    通常状態と時短状態とを含む複数種類の遊技状態のうちの一つの遊技状態に切り替え可能な遊技状態切替手段を備え、
    前記遊技状態切替手段は、時短状態における普図変動回数が規定回数に達すると遊技状態を通常状態に切り替えるものであり、
    前記カウンタの値が前記所定値に達した以降の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における特図の1変動中に実行可能な普図の変動回数よりも多くなるように、普図の変動時間が設定されている、
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項3に記載の遊技機は、さらに、
    普図抽選が実行される第1のゲートおよび第2のゲートを備え、
    前記第1のゲートは、前記第2のゲートの上流側に位置しており、前記第1のゲートを通過した遊技球が前記第2のゲートを通過可能な、
    ことを特徴とする遊技機。
  5. 請求項4に記載の遊技機は、さらに、
    始動口への入球に基づく特図抽選の保留を記憶する保留記憶手段を備え、
    前記特図変動時間とは、特図2の変動時間であり、
    前記保留記憶手段は、特図1抽選の保留を記憶する一方、特図2抽選の保留を記憶しない、
    ことを特徴とする遊技機。
  6. 請求項1に記載の遊技機は、さらに、
    遊技球の入賞によって特図1抽選の契機となる第1始動口と、
    遊技球の入賞によって特図2抽選の契機となる第2始動口と、を備え、
    特図1と特図2のうちの一方の特図の抽選に優先して他方の特図の抽選が実行され、前記一方の特図の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率は、前記他方の特図の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率より低く、
    前記第1始動口および前記第2始動口は、遊技者によって所定方向に向けて発射されて遊技球がいずれか一方に入賞可能な位置にそれぞれ配置され、
    前記変動パターン選択手段は、前記カウンタの値が前記所定値に達した以降の時短状態における前記他方の特図の変動時間が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における前記他方の特図の変動時間よりも短くなるように変動パターンを選択する、
    ことを特徴とする遊技機。
  7. 請求項1に記載の遊技機は、さらに、
    遊技球の入賞によって特図1抽選の契機となる第1始動口と、
    遊技球の入賞によって特図2抽選の契機となる第2始動口と、を備え、
    特図1と特図2のうちの一方の特図の抽選の保留は記憶されず、前記一方の特図の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率は、他方の特図の抽選で大当たりになった場合に大当たり遊技後に確変状態となる確率より低く、
    前記第1始動口および前記第2始動口は、遊技者によって所定方向に向けて発射されて遊技球がいずれか一方に入賞可能な位置にそれぞれ配置され、
    前記変動パターン選択手段は、前記カウンタの値が前記所定値に達した以降の時短状態における前記他方の特図の変動時間が、前記カウンタの値が前記所定値に達する前の時短状態における前記他方の特図の変動時間よりも短くなるように変動パターンを選択する、
    ことを特徴とする遊技機。
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