JP2024012855A - デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】誘電率を負とすることが可能なデバイスを提供する。【解決手段】誘電率を負とすることが可能なデバイス10は、対となる電極11、12と、対となる電極11、12の間に配された導電体13とを備え、導電体13は、通電されて、対となる電極11、12のいずれか一方又は双方との間でトンネル電流を生じさせる。導電体13は、カーボンを有して形成されているのが好ましく、例えば、ナノカーボン材料の集合体である。また、デバイス10は、対となる電極11、12に直流電圧を印加する直流付与手段14や対となる電極11、12に交流電圧を印加する交流付与手段15を備えることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、負の誘電率を有することが可能なデバイスに関する。
現在、半導体シリコンを材料とする集積回路は、演算速度も集積度も限界に近付いていること等から電気回路の素子として機能できる次世代のデバイスが求められ、その具体例が、例えば、特許文献1、2に記載されている。特許文献1、2に記載されたコンデンサは正の誘電率を有する。これに対し、酸化ハフニウム強誘電体は負の誘電率を有する材料であり、負性容量のデバイスを実現可能にするものとして注目されている。なお、負の誘電率とは、コンデンサで説明すると、対となる電極間の電圧の増加により蓄積さる電荷が減少し、対となる電極間の電圧の減少により蓄積される電荷が増加することを意味する。
また、交流電流を送電する送配電網では、電流と電圧の間に位相角が存在する。当該位相角を所定の範囲に収めて有効な電力を送るようにするため、一般的に、コンデンサ及びコイルを用いて位相角が調整されている。この点、コンデンサ及びコイルを融合させたデバイスが登場すれば、位相調整のための装置の消費電力の軽減やコンパクト化が可能となる。
現行のシリコン集積回路ではダイオードの閾電圧が0.6~0.7V程度であり、閾電圧以下の電圧では、ダイオードやトランジスタは機能しない。従って、ダイオードの閾電圧は集積回路の効率に大きな影響を与える。この点、負の誘電率を有するデバイスをゲート電極に用いれば、正の寄生容量と消し合って閾電圧を低下させることができる。
更に、集積回路の適切な箇所に負性容量を設ければ、回路全体の周波数特性を向上させることができ、使用周波数の範囲、即ち、カットオフ周波数を改善できる。
特開2017-117988号公報 特開2012-160748号公報
上述したように、負の誘電率を有する材料は存在するものの、様々な要求や条件に適用したデバイスを得るために、新たなタイプの負性容量のデバイス開発が求められている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、誘電率を負とすることが可能なデバイスを提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係るデバイスは、対となる電極と、前記対となる電極の間に配された導電体を備え、該導電体は、通電されて、前記対となる電極のいずれか一方又は双方との間でトンネル電流を生じさせることを備える。
対となる電極の間に配された導電体と一方の電極との間又は当該導電体とそれぞれの電極との間でトンネル電流が生じるデバイスは、誘電率が負となることを種々の検証により確認した。従って、本発明に係るデバイスは、対となる電極と、対となる電極の間に配された導電体を備え、導電体が、通電されて、対となる電極のいずれか一方又は双方との間でトンネル電流を生じさせるので、誘電率を負とすることが可能である。
本発明の一実施の形態に係るデバイスの説明図である。 電極間の電流値と交流電流の周波数の関係を示す説明図である。 電極間の電圧の直流バイアス及び交流電圧に対する関係を示す説明図である。 直流バイアスの大きさを変えてデバイスの容量を計測した結果を示す説明図である。 印加する交流電圧の振幅を変えてデバイスの容量を計測した結果を示す説明図である。 電極に対する導電体の位置を変えてデバイスの容量を計測した結果を示す説明図である。 実験による計測値を基に作成したコールコールプロットの説明図である。 (A)~(F)はそれぞれデバイスの変形例を示す説明図である。 (A)~(H)はそれぞれデバイスの変形例を示す説明図である。 (A)~(C)はそれぞれ端子ユニットを有する電気回路の例を示す説明図である。 端子ユニットの実装例を示す説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るデバイス10は、対となる電極11、12と、対となる電極11、12の間に配された導電体13とを備え、導電体13は通電されて電極12との間でトンネル電流が生じる。
本実施の形態では、電極11、12にそれぞれ、金(Au)を主原料として形成された円板を採用している。なお、電極11、12は、一般的なものであればよく、主原料が金でなくてもよいし、形状が円板状でなくてもよいことは言うまでもない。電極11が導電体13に固定された状態(本実施の形態では、圧着による接合状態)であるのに対し、電極12は導電体13に部分的に接触しているが、導電体13には固定されていない。
従って、2つの面を有する電極11は一方の面のみ全体が導電体13に密着し、2つの面を有する電極12は一方の面のみが導電体13に部分的に接触していることとなる。本実施の形態では、電極11の導電体13に密着している側の面及び電極12の導電体13に部分的に接触している側の面が光学研磨されたレベルの平坦性を有している。
本実施の形態では、導電体13はナノメートルオーダの結晶粒を持つナノカーボン材料を加圧して成形したものである。即ち、導電体13にナノカーボン材料の集合体を採用している。導電体13は円柱状であり、対向する2つの円形の底面を有し、一方の底面が電極11に接合され、他方の底面が電極12に部分的に接触している。なお、導電体13の形状が円柱状に限定されないのは言うまでもない。
ナノカーボン材料の具体例として、ナノ酸化グラフェンやカーボンナノチューブが挙げられる。導電体13は、トンネル電流が生じるものであればよく、カーボンを有して(カーボンを主原料として)形成される必要はない。また、カーボンを有して導電体13を形成する場合、導電体13はナノカーボン材料の集合体でなくてもよい。
例えば、金属を主原料として導電体を形成可能である。主原料を金属にする場合、複数の針状金属を平行に配したものを導電体とし、各針状金属の一側端部を一方の電極に固定し、一部の針状金属の他側端部を他方の電極に接触させ、残りの針状金属の他側端部を他方の電極の近傍に配置することが考えられる。但し、金属を導電体の主原料として採用する場合、金属の酸化に注意する必要がある。この点、金(Au)は酸化が生じ難く、導電体の主原料としての金属として金は好適と言える。
ここで、酸素官能基を有する材料であるナノ酸化グラフェン等で導電体13を形成する場合、酸素官能基の割合を変えることにより導電体13の抵抗率を調整できる。例えば、酸素の含有量が20原子%のナノ酸化グラフェンを用いて導電体13を形成することによって、導電体13の電気抵抗率が5×10Ωcm程度となることを確認している。
本実施の形態において、導電体13をナノメートルオーダの結晶粒を持つナノカーボン材料の集合体としているのは、図1に示すように、導電体13の表面(他方の底面)に突起(凹凸)を設けて電極12及び導電体13間で安定的にトンネル電流Itが生じるようにするためである。トンネル電流Itは、導電体13の表面において電極12に向けて突出している、電極12に非接触な突起で発生し易い。当該突起として、底面直径が1nm以上5nm以下で高さが0.5nm以上3nmの円錐状のものが挙げられるが、形状及び大きさはこれに限定されない。
導電体13の電極12に接触している部分で生じる電導電流Ieが、導電体13の抵抗を受けて電極12に到達するのに対し、トンネル電流Itは導電体13の抵抗を受けることなく空間を通って電極に達することから、トンネル電流Itの電極12への到達時間は、電導電流Ieの電極12への到達時間より短い。一方、電極11と導電体13の間では実質的にトンネル電流Itは生じず、電導電流Ieのみが生じる。
そのため、電極11、12に交流電流を通電した場合、電極11、12間の電流値は電極11、12間の交流電流の周波数に対し図2に示すようになる。つまり、交流電流の周波数が低いと、導電体13及び電極12の間で電導電流Ie及びトンネル電流Itが共に生じて電極11、12間の電流値は大きくなり、交流電流の周波数が上昇すると、導電体13及び電極12の間の電導電流Ieが減少して電極11、12間の電流値は小さくなり、交流電流の周波数が一定以上になると、導電体13及び電極12の間に生じるのは実質的にトンネル電流Itのみとなる。
そして、交流電流の周波数を更に増加させることにより、最終的に、導電体13及び電極12の間でトンネル電流Itも生じなくなり、電極11、12間の電流値は導電体13の変位電流Ipのみが寄与した値となる。
このことから、デバイス10は、導電体13及び電極12の間で生じるトンネル電流Itを利用して電荷を蓄積でき、コンデンサとして機能可能なことが分かる。よって、デバイス10はコンデンサ機能を有する素子とも言える。
また、本実施の形態では、デバイス10が、更に、電極11、12に電圧値が可変の直流電圧(以下、「直流バイアス」とも言う)を印加できる直流付与手段14と、電極11、12に振幅が可変の交流電圧を印加できる交流付与手段15とを備えている。交流付与手段15は電極11、12に印加する交流電圧の周波数も調整可能である。よって、交流付与手段15は電極11、12に周波数が可変の交流電圧を印加できる。
ここで、電極11、12に印加する直流バイアスの電圧値をVとし、電極11、12に印加する交流電圧の値をAsinωtとして、電極11、12間の電圧Vは、以下の式1で表され、式1を図示化すると図3に示すようになる。
V=V+Asinωt (式1)
なお、式1において、Aは交流電圧の振幅を意味し、ωは交流電圧の角周波数を意味する。
デバイス10の容量(電気容量)に寄与するVが負の値となっている期間のVの積分値及び、電極11、12に蓄えられる電荷量は、図3に示すように、Vの値、Aの値及び周波数(ω/2π)のいずれか一つ又は複数を変えることによって調整できる。
本実施の形態では、直流付与手段14が電極11、12に直流バイアスを印加した状態にすることによって、電極11、12に電荷を蓄えることができる。また、デバイス10の直流付与手段14が電極11、12に対して印加する直流バイアスの電圧値、交流付与手段15が電極11、12に対して印加する交流電圧の電圧値、及び、同交流電圧の周波数のいずれか1つ又は複数を調整することによって、電極11、12に蓄えられる電荷量及びデバイス10の容量を調節可能である。
ここで、上述した調整によって、デバイス10の容量を負とすること、即ち、デバイス10を負性容量のデバイス10とすることが可能なことを実験的検証により確認した。
また、本実施の形態では、導電体13に対する電極12の位置を変えることができる図示しない位置調整機構が設けられている。導電体13に対する電極12の位置を変えることによっても、電極11、12に蓄えられる電荷量及びデバイス10の容量を調整可能である。
電極11、12に直径5mm厚み0.002mmの金(Au)の板材を採用し、導電体13にナノ酸化グラフェンにより形成された直径5mm高さ0.5mmの円柱状物を採用したデバイス10(以下、「サンプルデバイス」とも言う)では、電極11、12に印加する直流バイアスの電圧値、電極11、12に印加する交流電圧の電圧値、同交流電圧の周波数及び導電体13に対する電極12の位置調整により、デバイス10がマイナス数ファラドからプラス数ファラドの容量となることを実験的検証によって確認した。
サンプルデバイスは、電極11、12間の抵抗が小さく、例えば、100Ω以下とあることから、配送電システムの位相調整に利用することができる。
また、電極11、12への直流バイアスの印加を停止することによって、デバイス10は電極11、12に電荷が存在しない状態となる。つまり、デバイス10は電気信号の揮発性を有している。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実験について説明する。
以下に説明する全ての実験では、直径5mm厚み0.002mmの金(Au)の円板を2個用意してこれを対となる電極とし、Graphene Supermarket社製のナノ酸化グラフェン(Graphene Oxido Small Flakes:Dry Platelet)を加圧により直径5mm高さ0.5mの円柱体に固めたものを導電体とするデバイスを用いた。
一方の電極は導電体に圧着し、他方の電極(以下、「位置可変電極」とも言う)は導電体に接合されていなかった。デバイス近傍に、位置可変電極の導電体に対する位置を変えられる器具を設けた。なお、全ての実験において位置可変電極は導電体に接触していた。従って、位置可変電極の導電体に対する位置を変えるとは、位置可変電極の導電体に対する接触面積が変わることを意味する。
<デバイスの容量の直流バイアス依存性>
電極及び導電体を固定し、対となる電極(以下、単に「電極」と言うときは対となる電極を意味する)に振幅0.5Vの交流電圧を印加した状態で、電極に直流バイアスを印加し、デバイスの容量を計測した。電極に印加する直流バイアスの電圧値を0.1V、0.5V、1.0Vと変化させ、それぞれの場合でデバイスの容量を計測した。計測結果を図4に示す。直流バイアスの電圧値を0.1V、0.5V、1.0Vとした全ての場合において、電極に印加する交流電圧の周波数が低い領域でデバイスの容量が変化し、直流バイアスの電圧値が0.5Vではデバイスの容量がマイナスの値からプラスの値まで大きく変化した。
<デバイスの容量の交流電圧振幅依存性>
電極及び導電体を固定し、電極に0.5Vの直流バイアスを印加した状態で、電極に交流電圧を印加し、電極に印加する交流電圧の振幅を0.3V、0.5V、1.0Vと変化させ、それぞれの場合でデバイスの容量を計測した。計測結果を図5に示す。計測結果より、交流電圧の振幅が0.3V、0.5V、1.0Vとした全ての場合において、電極に印加する交流電圧の周波数が低い領域でデバイスの容量が大きく変化しマイナスの値となることが確認できた。
<デバイスの容量の電極-導電体距離依存性>
次に、位置可変電極を移動させ固定した導電体に対する位置可変電極の距離を変えてデバイスの容量を計測した。直流バイアスの電圧値及び交流電圧の振幅はいずれも0.5Vとした。計測結果は図6に示すようになった。図6において、d1~d4は導電体に対する位置可変電極の位置が異なるデバイスの容量の計測結果であり、位置可変電極の重心から導電体の重心までの距離は、d1>d2>d3>d4であった。本計測結果から位置可変電極から導電体までの距離を変化させることによって、コンデンサ容量を調整可能なことが確認できた。
<コールコールプロット>
電極に印加する交流電圧の周波数を変えながらデバイスのインピーダンスを計測し、計測したインピーダンスを複素平面にプロットしコールコールプロットを作成した。コールコールプロットは導電体に対する位置可変電極の距離を変えてそれぞれ作成した。作成されたコールコールプロットを図7に示す。図7において、Pnのnの値が大きいほど位置可変電極の重心から導電体の重心までの距離は短かった(例えば、P1>P2>P3)。
図7に示すコールコールプロットより、デバイスが容量及び抵抗を有すること、及び、導電体に対する位置可変電極の距離が短くなるのに伴い容量が増加し抵抗が減少する傾向があることが確認できた。なお、容量及び抵抗は各コールコールプロットにおいてそれぞれ右側の円弧状領域及び左側の円弧状領域であり、例えば、P3のコールコールプロットでは1/ωC及び抵抗がほぼ同じ大きさで表されている。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
例えば、導電体が通電されて、導電体と一方の電極との間及び導電体と他方の電極との間でトンネル電流が生じるようにデバイスを設計してもよい。
また、デバイスは直流付与手段及び交流付与手段のいずれか一方又は双方を備えなくともよい。直流付与手段及び交流付与手段の双方を備えなくとも、導電体に対する電極の位置の調整により、負性容量のデバイスを作製可能である。
そして、交流付与手段を設ける場合、交流付与手段は電極に印加する交流電圧の振幅の調整及び電極に印加する交流電圧の周波数の調整のいずれか一方又は双方を調整できないものであってもよい。例えば、電極に印加する交流電圧の振幅及び周波数が固定のものであってもよく、電極に印加する交流電圧の振幅及び周波数が固定であっても、その振幅及び周波数の大きさによっては、負性容量のデバイスを設計できる。
直流付与手段を設ける場合、電極に印加する電圧値が固定された直流付与手段を採用することができ、その電圧値の大きさによってはデバイスを負性容量のものとすることが可能である。
また、図8(A)に示すように、大きさが異なる電極16、17を採用することや、図8(B)に示すように、厚みの異なる電極18、19を採用してもよい(電極18、19の厚みの差は、一方が他方に対して1.1倍以上5倍以下程度にすることが好ましい)。なお、図8(A)、(B)に示す各変形例及び後述する各変形例において、デバイス10と同様の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略している。
更に、図8(C)に示すように、導電体13の底面に加えて導電体13の側面の一部にも部分的に接触するように一方の電極20を形成してもよい。図8(C)に示す変形例では、電極20が導電体13の底面及び側面の電極20側の端部の全周に接触している。このように設計することにより、電極20及び導電体13の接触面積が大きくなり、電極20を導電体13に安定的に取付けることが可能となる。
図8(D)に示すように、対となる電極21、22をそれぞれ導電体13の底面及び側面に部分的に接触するように形成して、電極21を導電体13に、電極22を導電体13に、それぞれ安定的に取付け可能としてもよい。なお、電極21は電極22に非接触である。また、電極21、22のいずれか一方が、導電体13に固定されていてもよい。
また、図8(E)に示すように、電極12を覆う保護部材23を設けてもよい。保護部材23は導電体13の側面を部分的に又は側面全体を覆うように設けることが好ましい。電極12はトンネル効果を発現する重要な部材であるため、電極12の欠損や外部圧力による変形等を保護部材23によって防止することが好適である。保護部材23を金属(例えば、アルミニウム、銀、タングステン、銅やそれらの合金)等の導電体で形成した場合、保護部材23を介して電極12に通電するように設計できる。一方、保護部材23を樹脂やガラス等の絶縁材料により形成した場合、保護部材23に設けた孔を通して導線等を電極12に直接接続すればよい。
図8(F)に示すように、保護部材24によって、導電体13及び電極11、12を覆ってもよい。保護部材24は、樹脂やガラス等の、耐候性及び耐久性を持ち合わせた絶縁材料により形成できる。この構成により、導電体13及び電極11、12の保護が可能となる。保護部材24の外側に、電極11に電気的に接続された端子部25及び電極12に電気的に接続された端子部26を設けることによって、電極11、12と外部とを電気的に接続できる。なお、図8(F)に示す変形例では、2つの端子部25及び2つの端子部26を設けているが、端子部25、26が共に1つずつでもよいし、共に3個以上あってもよい。更に、端子部25、26は同数でなくてもよい。
また、使用環境に応じた形状の導電体を採用可能であり、例えば、図9(A)に示すように、円柱状ではない導電体27を採用してもよい。導電体27は円板状の電極28側から円板状の電極29側に向けて、底面に平行な面(上面、断面)の面積が大きくなる円錐台であり、電極29は電極28より大きい。量産性等を考慮すると、図9(B)、(C)に示すように、矩形(正方形を含む)の板状の導電体30や、円板状の導電体31を採用するのが好ましい。
図9(D)に示すように、矩形の板状の導電体32の一の面より小さい電極33を採用してもよく、電極33の形状も星形であってもよい。図9(E)に示すような環状の電極34やストライプ状の電極や縞模様状に点在する複数の金属片からなる電極を採用してもよい。
図9(F)、(G)、(H)に示すように、異なる材料からなる複数の導電片により導電体を構成することも可能である。図9(F)に示す変形例では、電極11側から電極12側に向けて順に設けられた、それぞれ材料が異なる3つの導電片35、36、37により導電体38が形成されている。図9(G)に示す変形例は、電極11、12に対し並列に設けられ、それぞれ材料が異なる3つの同一形状の導電片39、40、41により、円柱状の導電体42が形成されている。図9(H)に示すように、異なる材料を混合した混合物を加圧成形した導電体43を採用してもよい。
また、導電体13及び電極11、12からなるユニット(以下、「端子ユニット」と言う)は、図10(A)に示すように、他の端子ユニットと直列に接続することや、図10(B)に示すように、他の端子ユニットと並列接続することができる。なお、端子ユニットには、他のデバイス、例えば、コンデンサ、インダクター、抵抗、半導体素子等を接続可能であり、図10(A)、(B)に示すように、2つの端子ユニットの双方に1つの交流付与手段15を接続することや、1つの端子ユニットのみに直流付与手段14を接続することができる。
端子ユニットを用いて制御モジュールを構成することも可能である。図10(C)に示すように、外部装置や回路等から構成された入出力部45から入力交流信号が入力される制御部46を有して制御モジュール47を構成可能である。制御部46には、入出力部45から入力される入力交流信号に応じた処理信号を端子ユニットに送信する。制御部46は、端子ユニットに接続されたバイアス可変部48に信号を発信し、同端子ユニットに対して、適切なバイアスを付与するようにバイアス可変部48を制御する。この様に処理された入力交流信号は、制御部46を通して出力交流信号として入出力部45に出力される。
また、端子ユニットは、図11に示すように、セラミック、ガラスエポキシ樹脂、ガラス等の絶縁性を示す材料又は複合材料で形成された基板49に実装することができる。基板49上には、図11に示すように、銅や銅合金などの導電性材料及び薄膜形成技術等からなる配線50が設けられ、端子ユニットは配線50に電極11が密着するように配されている。この例では、端子ユニットの電極11がスパッタや蒸着等の薄膜形成技術等により導電体13に強固に固着されている。
電極11は、クリーム半田や、鉛レス半田などの接合部材で配線50に接合されている。導電体13が電極12に対してトンネル効果を発現可能にするという観点では、電極12を配線50に接続するのは好ましくない。当然、形状や圧力等で、特性が変化しないように、処理を施した電極12であれば、配線50に接続することも可能である。電極12及び配線50には、ワイヤボンディング等で直流付与手段14及び交流付与手段15を電気的に接続することができる。
10:デバイス、11、12:電極、13:導電体、14:直流付与手段、15:交流付与手段、16~22:電極、23、24:保護部材、25、26:端子部、27:導電体、28、29:電極、30、31、32:導電体、33、34:電極、35、36、37:導電片、38:導電体、39、40、41:導電片、42、43:導電体、45:入出力部、46:制御部、47:制御モジュール、48:バイアス可変部、49:基板、50:配線、It:トンネル電流、Ie:電導電流、Ip:変位電流

Claims (8)

  1. 対となる電極と、前記対となる電極の間に配された導電体を備え、該導電体は、通電されて、前記対となる電極のいずれか一方又は双方との間でトンネル電流を生じさせることを備えることを特徴とするデバイス。
  2. 請求項1記載のデバイスにおいて、前記導電体は、カーボンを有して形成されていることを特徴とするデバイス。
  3. 請求項2記載のデバイスにおいて、前記導電体は、ナノカーボン材料の集合体であることを特徴とするデバイス。
  4. 請求項1又は2記載のデバイスにおいて、前記対となる電極に直流電圧を印加する直流付与手段を、更に備えることを特徴とするデバイス。
  5. 請求項4記載のデバイスにおいて、前記直流付与手段は、電圧値が可変であることを特徴とするデバイス。
  6. 請求項1又は2記載のデバイスにおいて、前記対となる電極に交流電圧を印加する交流付与手段を、更に備えることを特徴とするデバイス。
  7. 請求項6記載のデバイスにおいて、前記交流付与手段は、交流電圧の振幅が可変であることを特徴とするデバイス。
  8. 請求項6記載のデバイスにおいて、前記交流付与手段は、交流電圧の周波数が可変であることを特徴とするデバイス。
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