JP2024011586A - 船内の余剰アンモニアの除去装置、船内の余剰アンモニアの除去方法および船舶 - Google Patents

船内の余剰アンモニアの除去装置、船内の余剰アンモニアの除去方法および船舶 Download PDF

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Abstract

Figure 2024011586000001
【課題】船内の余剰アンモニアの除去および除去方法を提供する。
【解決手段】アンモニアを含む分離ガスG1を処理するスクラバ塔21Aと、前記スクラバ塔21Aの直下に連通して設けた中和タンク21Bとからなるスクラバ装置21と、スクラバ塔21Aにスクラバ水26を導入するスクラバ水供給装置25と、中和タンク21Bで中和処理された処理水30を一次保管する一次受タンク27と、中和タンク21Bで処理された処理水30を抜き出し、スクラバ塔の充填部の下部側で循環液30aとして循環させる循環ラインL21と、循環液に中和剤を導入する中和剤供給タンク23と、を設けてなり、アンモニアを含む分離ガスG1の供給をバッチ処理で行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、船内の余剰アンモニアの除去装置、船内の余剰アンモニアの除去方法および船舶に関する。
パリ協定(2016年)以降、世界的な脱炭素社会への実現が叫ばれている。
このため、日本においても2050年までに温室効果ガス(Greenhouse Gas:以下「GHG」ともいう。)排出「ゼロ」にするとの宣言がなされた。これらを受けて、重油を主燃料として使用する船舶用燃料を、二酸化炭素の排出がないアンモニアに転換する動きが世界的に活発化している(非特許文献1)。
このため、船舶において、アンモニアを、船舶を推進する原動機のガス燃料として使用する際、アンモニアの大気中への放出量を抑えるために、アンモニア貯留タンクに連通するアンモニアの流通経路に不活性ガスを供給する不活性ガス供給装置を設け、流通経路内のアンモニアを外部に導くベント管の中途に、内部に水が貯留されているとともに、水の水面下にベント管から不活性ガス及びアンモニアが導入して処理タンク60と、を備え、アンモニアの大気中への放出量を抑えることができる船舶の提案がある(特許文献1)。
特許第6934555号公報
三菱重工技報 Vol. 59 No.2(2022) p1-9(https://www.mhi.co.jp/technology/review/jp/abstractj-59-2-30.html)
しかしながら、特許文献1の提案では、内部に水が貯留されている処理タンク内に、不活性ガス及びアンモニアを導入するものであるので、処理タンク内でのアンモニアの溶解処理が平衡状態に達すると、その処理能力が低下し、余剰のアンモニアを連続して処理することができない、という問題がある。
また、アンモニア除去装置として、例えば「乾式(ヒーター)除害方式」としては、一般的に300~500℃まで昇温処理する必要があり、昇温時間に数時間を要する。「吸着除害方式」としては、一般的に高級な触媒が必要となり、その触媒を乾式(ヒーター)式同様に数百度まで昇温しなければならず、しかも、反応の過程で、NOxが生成されることがあり、その後の処理にも問題がある。
また、「燃焼式除害方式」としては、一般的にチャンバー室の冷却及び反応生成物の除去のため湿式スクラバと併用してユニット化されることが多いためシステムが大規模・複雑となりやすく、NOxも幾分生成され、NOxの処理として、尿素を用いたSCR(触媒還元)方式を用いる必要がある、という問題がある。
本発明は従来技術の有するこのような問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、船内の余剰アンモニアの除去装置、船内の余剰アンモニアの除去方法および船舶を提供することにある。
この目的を達成するために、第1の本発明は、
アンモニアを含むガスを処理するスクラバ塔と、前記スクラバ塔の直下に連通して設けた中和タンクとからなるスクラバ装置と、
前記スクラバ塔に導入する際、前記アンモニアを含むガスを希釈する希釈ガス導入部と、
前記スクラバ塔にスクラバ水を導入する供給ノズルを備えたスクラバ水供給装置と、
前記中和タンクで中和処理された処理水を一次保管する一次受タンクと、
前記中和タンクで処理された処理水を抜き出し、前記スクラバ塔の充填部の下部側で循環液として循環させる循環ラインと、
前記循環液に中和剤を導入する中和剤供給タンクと、を設けてなり、
前記アンモニアを含むガスの供給を所定時間のバッチ処理で行い、アンモニア除去を行うことを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置としたことである。
第2の本発明は、
アンモニアを含むガスを処理するスクラバ塔と、前記スクラバ塔の直下に連通して設けた中和タンクとからなるスクラバ装置と、
前記スクラバ塔に導入する際、前記アンモニアを含むガスを希釈する希釈ガス導入部と、
前記スクラバ塔にスクラバ水を導入するスクラバ水供給装置と、
前記中和タンクで中和処理された処理水を一次保管する一次受タンクと、
前記中和タンクで処理された処理水を抜き出し、前記スクラバ塔の充填部の上部側で循環液として循環させる循環ラインと、
前記循環液に中和剤を導入する中和剤供給タンクと、を設けてなり、
前記アンモニアを含むガスの供給を所定時間のバッチ処理で行い、アンモニア除去を行うことを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置としたことである。
第3の本発明は、
第1の本発明において、
前記バッチ処理は、
所定量のアンモニアを含むガスを前記スクラバ塔内に一定時間連続して供給すると同時に、
前記アンモニアを前記スクラバ水で溶解処理すると共に、
前記中和タンク内に貯留された処理水を循環しながら、中和剤を用いてpH調整し、調整終了後、連続して抜き出すことを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置としたことである。
第4の本発明は、
第2の本発明において、
前記バッチ処理は、
所定量のアンモニアを含むガスを前記スクラバ塔内に一定時間連続して供給すると同時に、
前記アンモニアを前記スクラバ水で溶解処理すると共に、
前記中和タンク内に貯留された処理水を循環しながら、中和剤を用いてpH調整し、調整終了後、連続して抜き出すことを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置としたことである。
第5の本発明は、
第1の本発明において、
前記スクラバ水の供給量を可変とすることを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置としたことである。
第6の本発明は、
第2の本発明において、
前記スクラバ水の供給量を可変とすることを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置としたことである。
第7の本発明は、
第1の本発明において、
前記中和タンクで中和処理された処理水を一次保管する前記一次受タンクに供給する際、中空糸膜を用いて膜処理してなることを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置としたことである。
第8の本発明は、
第2の本発明において、
前記中和タンクで中和処理された処理水を一次保管する前記一次受タンクに供給する際、中空糸膜を用いて膜処理してなることを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置としたことである。
第9の本発明は、
アンモニアを含むガスを処理する請求項1乃至8のいずれか一つの船内の余剰アンモニアの除去装置を用いて、
主機関の停止時に、アンモニア供給路の一部を閉鎖し、配管内のアンモニアをパージするガス供給工程と、
配管内のアンモニアをパージしたガス中のアンモニアをバッチ処理で中和処理する中和処理工程と、
前記中和処理工程で中和処理した後のアンモニア中和処理水を一時的に貯留する一次処理工程と、を有することを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去方法としたことである。
第10の本発明は、
第9の本発明において、
前記バッチ処理は、
所定量のアンモニアを含むガスを前記スクラバ塔内に一定時間連続して供給すると同時に、
前記アンモニアを前記スクラバ水で溶解処理すると共に、
前記中和タンク内に貯留された処理水を循環しながら、中和剤を用いてpH調整し、調整終了後、連続して抜き出すことを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去方法としたことである。
第11の本発明は、
船体と、
アンモニアを燃料とする主機関と、
前記主機関にアンモニア供給ラインと主機関からの余剰アンモニアを戻す戻りラインと、
主機関の停止時に、アンモニア供給路の一部を閉鎖し、配管内のアンモニアをパージするガス供給部と、
アンモニアを含むガスを処理する請求項1乃至8のいずれか一つの船内の余剰アンモニアの除去装置と、を備えることを特徴とする船舶としたことである。
本発明によれば、アンモニアを燃料とする船舶において、配管内等の残余アンモニアガスやボイル・オフ・ガス等を安全なレベルにまで除害して大気へ放出することができ、安全性、狭小性、揺れに対応したアンモニア除去装置を提供することができる。
本発明の船内の余剰アンモニアの除去装置を備えた船舶の船内の概略図である。 本発明の船内の余剰アンモニアの除去装置を備えた船舶の船内の概略図である。 本発明の船内の余剰アンモニアの除去装置の第一実施形態を示す概略図である。 本発明の船内の余剰アンモニアの除去装置の第一実施形態を示す概略図である。 本発明の船内の余剰アンモニアの除去装置の第二実施形態を示す概略図である。 本発明の船内の余剰アンモニアの除去装置の第三実施形態を示す概略図である。 本発明の船内の余剰アンモニアの除去装置の第四実施形態を示す概略図である。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
なお、本実施形態は本発明の一実施形態に過ぎず、何等限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で適宜設計変更可能であり、また実施形態相互に追加変更することができる。
「第一実施形態」
図1Aは、本発明の船内の余剰アンモニアの除去装置を備えた船舶の船内の概略図(主機運転中)である。図1Bは、本発明の船内の余剰アンモニアの除去装置を備えた船舶の船内の概略図(主機停止時)である。
図1A、図1Bに示すように、本実施形態の余剰アンモニアの除去装置を備えた船舶10は、外部から液化アンモニアを導入される液体アンモニアタンク11と、液体アンモニアタンク11から船舶を推進させる主機関12に、高圧ポンプP1を介して液化アンモニアを高圧状態で供給する供給ラインL1と、主機関12で使用されない余剰アンモニアを戻す戻りラインL2と、を備えている。
供給ラインL1には外部から窒素ガス等のパージガスG0を供給するパージガス供給ラインL10が接続され、戻りラインL2にはパージガスG0を排出するパージガス排出ラインL11が接続されている。なお、供給ラインL1、戻りラインL2、パージガス供給ラインL10、パージガス排出ラインL11にはそれぞれ第1~第4開閉弁(V1、V2、V10 及びV11)が介装されている。
ここで、パージガスG0としては、例えば窒素の不活性ガスを挙げることができるが、本発明は不活性ガスであれば、いずれを用いてもよい。
図1Aにおいては、燃料としてアンモニアを供給する際には、第1開閉弁V1、第2開閉弁V2は解放されており、ガス供給弁V10、パージガス開閉弁V11は、閉塞されている。
また、図1Bに示すように、パージガス排出ラインL11は、気液分離装置13が接続され、アンモニアを含むパージガスG0中の未燃カーボン、油分等の残渣13aを気液分離している。
気液分離装置13で気液分離されたアンモニアを含む分離ガス(以下「分離ガス」という)G1中のアンモニアを除去するアンモニア除去装置14には、気液分離装置13から分離ガスG1を送給する気液分離ガス供給ラインL12が接続されている。
アンモニア除去装置14は、分離ガスG1中に含まれるアンモニア(気体)を除去するものである。
図1Bに示すように、例えば船舶が接岸して主機を停止する際には、アンモニア燃料の供給を停止し、配管内に残留するアンモニアをパージガスG0で追い出すように、ガス供給弁V10、パージガス開閉弁V11を開き、パージガスG0をパージガス供給ラインL10から導入し、燃料供給の配管内部にアンモニア(液体)が、残存しないように追い出す。
パージガスG0の導入の結果、図1Bに示すように、太字部分のラインがパージガスラインとなり、アンモニアを同伴したパージガスG0はパージガス排出ラインL11を経由し、気液分離装置13、アンモニア除去装置14に送られる。アンモニア除去装置14ではスクラバ水(清水26:図2参照)が供給されてスクラバ処理される。
図2、図3は、本発明の船内の余剰アンモニアの除去装置の第一実施形態を示す概略図である。
次に、本実施形態のアンモニア除去装置14Aについて説明する。
図2に示すように、アンモニア除去装置14Aは、気液分離装置13で分離されたパージガスであるアンモニアを含む分離ガスG1を処理するスクラバ塔21Aと、このスクラバ塔21Aの直下に連通して設けられた中和タンク21Bとからなるスクラバ装置21と、スクラバ塔21Aの塔内にスクラバ水である清水26を導入する清水供給ラインL14を有するスクラバ水供給装置25と、中和タンク21Bから後述する中和処理により処理されたアンモニア中和処理水30A(後述する図3参照)を一次保管する一次受タンク27と、中和タンク21Bに徐々に貯留された処理水30を抜き出し、循環液30aとして循環させる循環ポンプP2を介装した循環ラインL21と、を備えている。
スクラバ塔21Aには気液分離ガス供給ラインL12の先端部が接続され、スクラバ塔21Aの充填部21aの下部領域にアンモニアを含む分離ガスG1を供給させている。なお、気液分離ガス供給ラインL12の先端部が接続されるスクラバ塔21A内壁には、邪魔板21cが設置され、アンモニアを含む分離ガスG1を拡散するようにしている。
また、気液分離装置13にパージガスG0を導入するパージガス排出ラインL11には、パージガスG0を希釈する希釈ガスとして窒素(N2)と空気とを各々導入する第1希釈ラインL11Aと第2希釈ラインL11Bとを設けている。
なお、パージガスG0中のアンモニアを処理している最中には、空気を第2希釈ラインL11Bから導入するようにしている。そして、一バッチ処理が終了した際には、第1希釈ラインL11Aから窒素を導入するようにしている。
また、循環ラインL21には外部に設置された中和剤供給タンク23から中和剤31を供給する中和剤供給ラインL22が接続されている(図中※A)。
ここで、アンモニアが含まれる処理水30を中和する中和剤31としては、アンモニアを中和処理する薬剤であれば、いずれを用いても良い。特には希硫酸(23Vol%溶液、33Vol%溶液)、クエン酸、リン酸、塩酸を例示することができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
選定の基準としては、中和処理されて生成される塩として無臭であり、取り扱い性が良好のものとして、特に希硫酸、クエン酸が好ましい。
なお、硫酸は希釈硫酸の場合、一例として清水を例えば400kgを導入してアンモニア処理するには4.8kg~5.8kgを要する。また、クエン酸の場合クエン酸溶液を作成し、6.7kg程度要する。このクエン酸は結晶性粉末であるので取扱いが容易で、保存スペースを最小にすることができる。
また、循環ラインL21の一部の循環液30aを、さらに抜き出し液30bとして抜き出す抜き出しラインL23が接続されており、この抜き出しラインL23には抜き出し液30bのpH値を計測するpH計24が設けられている。抜き出し液30bはpH計測後にスクラバ塔21Aに充填部21aの下部側に導入される。なお、符号V12は循環液開閉弁、V13は抜出液開閉弁、V14は排出液開閉弁を各々図示する。
以上の構成のアンモニア除去装置14Aにおいて、アンモニアを含む分離ガスG1を導入して供給ノズル25aから清水26を導入してスクラバ処理する場合、処理水30のpH値としては、アンモニアが溶解されることとなるので、スクラバ処理時の最初はpH値がpH14程度とアルカリ側である。しかし、中和剤31での中和処理操作がすすむにつれてpH値が低下し、設定値のpH7±1程度となる。
この中和処理操作は、循環ポンプP2で抜き出した循環液30aを循環させる際、抜き出し液30bのpH値をpH計24で計測すると共に、このpH計24と連動した中和剤供給タンク23側の中和剤供給ポンプP3に対して、信号(S1)を送り、所定の設定値となるように運転制御する。
スクラバ塔21A内に導入されたアンモニアを含む分離ガスG1は上昇流となり、スクラバ塔21A内部に設置される供給ノズル25aから落下した清水26と対向接触し、アンモニアが清水26側に溶解・除去され、中和タンク21B内に落下する。アンモニア除去後の処理ガスG2は、スクラバ塔21Aの塔頂側の天井部21dの裏面側に当接し、その後スクラバ塔21A側面に接続されたガス排出ラインL13から外部に排出される。ここで、本実施形態では清水26は船舶内の造水装置で製造されたものを用いているが、海水を用いるようにしてもよい。
このスクラバ塔21A、中和タンク21Bを備えたスクラバ装置21はユニット仕様としており、船内の隔壁室内の一部にコンパクトに設置できるようにしている。例えば、スクラバユニットとした場合は、例えば縦1.5m×横1.5m×高さ2.4m程度、から例えば縦3m×横3m×高さ4m程度となるようにして、狭小性に寄与している。
<システム構成の処理工程の概要>
次に、スクラバ装置21を用いてシステム構成の処理工程の概要について説明する。
工程1) 上位システムからの運転信号を受信することによってスクラバーシステムのスクラバ装置21が起動し、清水26がスクラバ塔21A内に導入される。ここで、上位システムとは船舶側の主機関12の(運転停止)信号等をいう。
工程2) スクラバ処理した清水26は、スクラバ塔21Aと連通する中和タンク21B内に落下し、内部に貯留される。
工程3) 次に、ガス供給弁V10及びパージガス開閉弁V11を開いて、パージガスである窒素の導入を開始する。本実施形態では、「バッチ処理」はこの窒素の導入から開始される。パージガスG0は気液分離装置13を通過した後、分離ガスG1としてスクラバ塔21A内に導入される。
工程4) そして清水26を連続して供給してスクラバ処理する。処理を継続して、中和タンク21B内に循環ポンプP2を動作させるために必要な最低量が溜まったら、循環ラインL21において循環液30aの循環を開始する。
工程5) 循環の開始によってpH値の測定をpH計24で開始し、中和剤供給ポンプP3を用いて中和剤(例えばクエン酸水溶液)31が中和剤供給ラインL22より注入されることでpH調整が開始される。なお、設備の変更なしに中和剤31として、クエン酸水溶液から希硫酸に変更することは可能である。
工程6) スクラバ装置21での所定のスクラバ処理が終了し、循環液30aのpH値が設定の範囲(pH7±1)内になると、一次受タンクへの移送が行なわれバッチ処理が終了する。
その後、導入するパージガスG0を希釈する希釈ガスとして空気から窒素(N2)に切替え、配管内を窒素封入状態とする。
工程7) その後、循環液開閉弁V12、抜出液開閉弁V13を閉じて、排出液開閉弁V14を開いて流路を切替え、下流側に設置した一次受タンク27へ処理水排出ラインL24を介してアンモニア中和処理水30Aの移送が開始される。
工程8) 中和タンク21B内のアンモニア中和処理水30Aが空になると移送が終了する。
工程9) 次の運転信号を受信するまでアンモニアを含む分離ガスを処理するスクラバ装置14Aは窒素封入状態で待機となる。
本実施形態「バッチ処理」とは、この工程1)から工程8)までの工程をいう。
次に、スクラバ装置のシステム構成における各要素動作について説明する。
1)本実施形態のスクラバ装置21によれば、常にシステムを作動状態としておく必要がなく、バッチ処理での一回のアンモニア除去時間を予め決めているため、運転信号を受けてから作動させることで、常時スクラバ処理を行う必要がなく、運転コストの低減をはかれる。
2)本実施形態では、中和タンク21Bが規定量になる前に、循環ポンプP2を起動させて、同時にpH計24でpH値の監視を開始する。つまり、中和タンク21Bが満水となる前にpH調整を開始することになる。よって、スクラバ処理の開始当初からアンモニアの中和処理を行うこととなるので、中和時間を短縮することが出来る。この結果、バッチ処理時間を短縮することが出来る。
3)中和タンク21Bでの循環液30aの循環の開始とともに中和剤31を中和剤供給ラインL22より注入することで、循環ポンプP2においては、攪拌と移送の役割を持たせている。また、循環液30aをスプレーノズル21bよりスクラバ塔21A内に散布することで、アンモニアの予備的除去と中和タンク21Bの落下表面上における泡立ちを防止している。これは、液面レベル計21eの誤検知を防止することへつながる。
4)スクラバ装置21のシステム内で、pH調整を実施するので、アンモニア臭を抑え、無毒化してから系外へ移送される。
5)中和タンク内の残存液がほとんど残らないようにした構造とするために、循環ポンプP2は、空動作に強い、例えばダイヤフラムポンプ等を用いて、アンモニア中和処理水30Aは、処理水排出ラインL24を通って下流タンク等へ移送される。このとき、循環動作及び下流タンクへの移送は共にバルブ操作のみで循環ポンプP2による。
本実施形態によれば、以下の1)から6)の作用・効果を奏する。
1) スクラバ塔21Aの直下に中和タンク21Bを連通して設けることで、清水26に溶解したアンモニア水をユニット内で中和処理することが可能となり、無臭化することができる。
これは、劇物であるアンモニア水を無害化してからシステム外へ排出することになるので、安全性に寄与することができる。
2) 一般的に中和剤31としては、希硫酸が用いられるが、取扱いやすさ、安全性からクエン酸結晶粉末を清水26に溶解して用いる。なお、中和剤31として希硫酸を用いる場合でも設備や材料変更の必要はなく中和剤31を変更することが可能である。このことは、中和剤31の選択性を広げ、外航船においては海外での調達を容易にすることができる。
3) 循環式の湿式スクラバでは、一般的にデミスタを取り付けることで、ガス中に含まれる余分な水分を除去するが、本実施形態のように、スクラバ処理ガス抜け口をスクラバ塔21Aの側面に真横に設けることで、デミスタと同様の効果をスクラバ塔21Aの天井部21dの裏面側の裏板に持たすことが可能となり、スクラバ塔21Aの塔長を短くすることができる。
4)循環ポンプP2を使ってスクラバ処理水を循環液30aとして循環することによって中和剤31の攪拌の役目を持たせている。この為、撹拌機やミキサー等を設置する必要が無くなり、装置の機器点数を減らすことができる。
5) 循環ラインL21の先端にスプレーノズル21bを用いることで、アンモニアガスの予備的な吸収、及びタンク表面での泡立ちを防止し、液面レベル計21eの誤検知を防止することで安定運転に寄与することができる。
6) 一般的に湿式スクラバ処理と言えば循環式であるが、この場合、スクラバ処理ガス出口で除去対象となるガス濃度を監視し、その値をフィードバックすることで中和剤の注入量を制御している。しかし、この循環式の方法では、例えばガス濃度を高く示したとすると、そこから注入量を上げるため処理が追いつかず規定濃度を超えてしまう可能性がある。
これに対し、本実施形態のスクラバ装置21は除去性能を満足する様に設計の段階で充填高さが決めることができるので、中和剤31をpH制御のためだけに使用すればよく、システム構成を簡素化でき、ガス濃度が規定値をオーバーすることもない。
以上説明した本実施形態では、アンモニアを含むガスとしてアンモニアを含む分離ガスG1をアンモニア除去装置14Aで処理しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図1A,図1Bに示すように、液体アンモニアタンクから排出されるボイル・オフ・ガスG10を図示しないパージガスにより、気液分離装置13に導入し、その後上述したのと同様に操作してアンモニア除去装置14Aに分離ガスG1を導入して無害化処理するようにしてもよい。なお、ボイル・オフ・ガスG10以外のアンモニアを含むガスを処理することに用いるようにしてもよい。
本実施形態では、主燃料にアンモニアを用いた場合を説明したが、実際には、液化天然ガス(LNG:Liquefied Natural Gas)燃料からアンモニア燃料への転換がなされる(これらを「アンモニアレディLNG船(前述の非特許文献1参照)という」)。一般的にこれらの燃料は別系統で主機に供給されるので、混合されることは少ないと考えられる。より問題となるのは、アンモニア燃料には着火し難い難点があるため、LNGやC重油をパイロット燃料として用いる必要があることである。
パージガスG0ガスは、供給ラインL1→主機関12→戻りラインL2→パージガス開閉弁V11→パージガス排出ラインL11といった経路を経て、アンモニア除去装置14Aへ到達するので、その過程において、パイロット燃料として用いたC重油やシリンダ油等が混入する可能性は否定できない。これら、不純物がスクラバ装置21に混入すると除去効率や安定運転に影響を与えることが考えられる。それら懸念点を解決するため気液分離装置13を設け、分離除去することができることで、スクラバ装置21の安定運転を実現できる。
「第二実施形態」
図4は、本発明の船内の余剰アンモニアの除去装置の第二実施形態を示す概略図である。なお、図2に示す第一実施形態の余剰アンモニアの除去装置の構成と重複する部材については、同一符号を付して重複する説明は省略する。
図4に示すように、第二実施形態の余剰アンモニアの除去装置14Bは、第一実施形態の余剰アンモニアの除去装置14Aにおいて、スクラバ水供給装置25から清水26を供給する清水供給ラインL14にその供給量を調整する流量調整装置41が設けられている。
例えば、スクラバ塔21A内への導入される分離ガスG1中のアンモニアの含有量が多い初期から中期のような場合には、清水26の供給量を大容量とし、分離ガスG1中のアンモニアの含有量が少なくなる中期から後期のような場合には、清水26の供給量を中容量から小容量に適宜調整するようにしてもよい。
これにより清水26の供給量を調整し、少ない清水26で最大のアンモニア溶解処理を行うようにしている。
「第三実施形態」
図5は、本発明の船内の余剰アンモニアの除去装置の第三実施形態を示す概略図である。なお、図2に示す第一実施形態の余剰アンモニアの除去装置の構成と重複する部材については、同一符号を付して重複する説明は省略する。
図5に示すように、第四実施形態の余剰アンモニアの除去装置14Cは、第一実施形態の余剰アンモニアの除去装置14Aにおいて、アンモニア中和処理水30Aを排出する処理水排出ラインL24に中空糸膜42が設けられている。
この中空糸膜42を設けることにより、処理水中に残存する未燃カーボン、油分等の不純物を除去するようにし、系外へ排出する際にできるだけクリーンな排出物とするようにしている。
「第四実施形態」
図6は、本発明の船内の余剰アンモニアの除去装置の第四実施形態を示す概略図である。なお、図2に示す第一実施形態の余剰アンモニアの除去装置の構成と重複する部材については、同一符号を付して重複する説明は省略する。
図6に示すように、第四実施形態の余剰アンモニアの除去装置14Dは、第一実施形態の余剰アンモニアの除去装置14Aにおいて、中和タンク21Bで処理された処理水30を抜き出す循環ラインL21の接続先を、スクラバ塔21Aの充填部21aの上部側にすると共に、その接続位置は清水26の供給ノズル25aの下方側としている。
なお、スクラバ塔21A内の充填部21aにアルカリ性の循環液を供給することとなるので、充填部の材質は耐アルカリ性のものを用いるようにしている。
本発明は、船内の余剰アンモニアの除去装置全般に利用可能である。
10 余剰アンモニアの除去装置を備えた船舶
11 液体アンモニアタンク
12 主機関
13 気液分離装置
13a 残渣
14A~14D アンモニア除去装置
21 スクラバ装置
21A スクラバ塔
21B 中和タンク
21a 充填部
21b スプレーノズル
21c 邪魔板
21d 天井部
21e 液面レベル計
23 中和剤供給タンク
24 pH計
25 スクラバ水供給装置
26 清水
27 一次受タンク
31 中和剤
30 処理水
30A アンモニア中和処理水
30a 循環液
30b 抜き出し液
41 流量調整装置
42 中空糸膜
0 パージガス
1 分離ガス
10 ボイル・オフ・ガス
1 供給ライン
2 戻りライン
10 パージガス供給ライン
11 パージガス排出ライン
12 気液分離ガス供給ライン
13 ガス排出ライン
14 清水供給ライン
21 循環ライン
22 中和剤供給ライン
23 抜き出しライン
24 処理水排出ライン
1 高圧ポンプ
2 循環ポンプ
3 中和剤供給ポンプ
1 ~V2 第1~第2開閉弁
10 ガス供給弁
11 パージガス開閉弁
12 循環液開閉弁
13 抜出液開閉弁
14 排出液開閉弁

Claims (11)

  1. アンモニアを含むガスを処理するスクラバ塔と、前記スクラバ塔の直下に連通して設けた中和タンクとからなるスクラバ装置と、
    前記スクラバ塔に導入する際、前記アンモニアを含むガスを希釈する希釈ガス導入部と、
    前記スクラバ塔にスクラバ水を導入する供給ノズルを備えたスクラバ水供給装置と、
    前記中和タンクで中和処理された処理水を一次保管する一次受タンクと、
    前記中和タンクで処理された処理水を抜き出し、前記スクラバ塔の充填部の下部側で循環液として循環させる循環ラインと、
    前記循環液に中和剤を導入する中和剤供給タンクと、を設けてなり、
    前記アンモニアを含むガスの供給を所定時間のバッチ処理で行い、アンモニア除去を行うことを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置。
  2. アンモニアを含むガスを処理するスクラバ塔と、前記スクラバ塔の直下に連通して設けた中和タンクとからなるスクラバ装置と、
    前記スクラバ塔に導入する際、前記アンモニアを含むガスを希釈する希釈ガス導入部と、
    前記スクラバ塔にスクラバ水を導入するスクラバ水供給装置と、
    前記中和タンクで中和処理された処理水を一次保管する一次受タンクと、
    前記中和タンクで処理された処理水を抜き出し、前記スクラバ塔の充填部の上部側で循環液として循環させる循環ラインと、
    前記循環液に中和剤を導入する中和剤供給タンクと、を設けてなり、
    前記アンモニアを含むガスの供給を所定時間のバッチ処理で行い、アンモニア除去を行うことを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置。
  3. 請求項1において、
    前記バッチ処理は、
    所定量のアンモニアを含むガスを前記スクラバ塔内に一定時間連続して供給すると同時に、
    前記アンモニアを前記スクラバ水で溶解処理すると共に、
    前記中和タンク内に貯留された処理水を循環しながら、中和剤を用いてpH調整し、調整終了後、連続して抜き出すことを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置。
  4. 請求項2において、
    前記バッチ処理は、
    所定量のアンモニアを含むガスを前記スクラバ塔内に一定時間連続して供給すると同時に、
    前記アンモニアを前記スクラバ水で溶解処理すると共に、
    前記中和タンク内に貯留された処理水を循環しながら、中和剤を用いてpH調整し、調整終了後、連続して抜き出すことを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置。
  5. 請求項1において、
    前記スクラバ水の供給量を可変とすることを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置。
  6. 請求項2において、
    前記スクラバ水の供給量を可変とすることを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置。
  7. 請求項1において、
    前記中和タンクで中和処理された処理水を一次保管する前記一次受タンクに供給する際、中空糸膜を用いて膜処理してなることを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置。
  8. 請求項2において、
    前記中和タンクで中和処理された処理水を一次保管する前記一次受タンクに供給する際、中空糸膜を用いて膜処理してなることを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去装置。
  9. アンモニアを含むガスを処理する請求項1乃至8のいずれか一つの船内の余剰アンモニアの除去装置を用いて、
    主機関の停止時に、アンモニア供給路の一部を閉鎖し、配管内のアンモニアをパージするガス供給工程と、
    配管内のアンモニアをパージしたガス中のアンモニアをバッチ処理で中和処理する中和処理工程と、
    前記中和処理工程で中和処理した後のアンモニア中和処理水を一時的に貯留する一次処理工程と、を有することを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去方法。
  10. 請求項9において、
    前記バッチ処理は、
    所定量のアンモニアを含むガスをスクラバ塔内に一定時間連続して供給すると同時に、
    前記アンモニアを前記スクラバ水で溶解処理すると共に、
    前記中和タンク内に貯留された処理水を循環しながら、中和剤を用いてpH調整し、調整終了後、連続して抜き出すことを特徴とする船内の余剰アンモニアの除去方法。
  11. 船体と、
    アンモニアを燃料とする主機関と、
    前記主機関にアンモニア供給ラインと主機関からの余剰アンモニアを戻す戻りラインと、
    主機関の停止時に、アンモニア供給路の一部を閉鎖し、配管内のアンモニアをパージするガス供給部と、
    アンモニアを含むガスを処理する請求項1乃至8のいずれか一つの船内の余剰アンモニアの除去装置と、を備えることを特徴とする船舶。


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