JP2024011510A - 樹脂組成物、プリプレグシート、積層体、及び耐衝撃成形体 - Google Patents

樹脂組成物、プリプレグシート、積層体、及び耐衝撃成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】高い衝撃吸収性能を有する成形体が得られる、樹脂組成物、プリプレグシート、及び積層体、並びに高い衝撃吸収性能を有する耐衝撃成形体を提供する。【解決手段】ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂と、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と、ダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂と、示差走査熱量計(DSC)により測定した融点(Tm)が125~145℃である超高分子量オレフィン系重合体及び前記超高分子量オレフィン系重合体の架橋体の少なくとも一方を含有し、かつ平均粒子径d50が3~200μmである粒子と、を含む樹脂組成物、並びにその応用。【選択図】なし

Description

本開示は、樹脂組成物、プリプレグシート、積層体、及び耐衝撃成形体に関する。
プリプレグは、炭素繊維クロス、ガラスクロス、綿布、又は紙等の基材に、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂等のマトリックス樹脂を均一に含浸させた、シート状の中間素材である。積層した複数プライのプリプレグシートを、例えば真空バッグ成形等により成形することで、プリプレグシートを積層し硬化させた積層体を製造することができる。この積層体は、繊維強化複合材料とも呼ばれる。
特にプリプレグにおける基材が炭素繊維である炭素繊維強化複合材料は、その優れた耐衝撃性ゆえに、スポーツ用品、自動車、又は航空機の翼若しくは胴体などに使用されている。
例えば特許文献1には、高弾性率及び高耐熱性を有し、塑性変形能力が高く、かつ繊維複合材料とした時に高い耐衝撃性を与えるエポキシ樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献2には、プリプレグを用いて成形した、曲げ強度に優れた繊維強化エポキシ樹脂材料製の管状体が開示されている。
また、特許文献3には、強化繊維と樹脂組成物を含むプリプレグであって、樹脂組成物が特定の超高分子量オレフィン系重合体粒子、エポキシ樹脂、及びエポキシ硬化剤を含むプリプレグが開示されている。
特開2010-229212号公報 特開2014-111726号公報 特許第6514764号公報
繊維強化複合材料の成形体は、軽量化要求による金属代替が求められており、より高い衝撃吸収性能を有する耐衝撃成形体が引き続き求められている。
本開示は上記に鑑みてなされたものであり、本開示は、高い衝撃吸収性能を有する耐衝撃成形体が得られる、樹脂組成物、プリプレグシート、積層体、及び耐衝撃成形体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の態様が含まれる。
<1> ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂と、
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と、
ダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂と、
示差走査熱量計(DSC)により測定した融点(Tm)が125~145℃である超高分子量オレフィン系重合体及び前記超高分子量オレフィン系重合体の架橋体の少なくとも一方を含有し、かつ平均粒子径d50が3~200μmである粒子と、
を含む樹脂組成物。
<2> さらに、硬化剤としてジシアンジアミドと、硬化促進剤としてイソホロンビスジメチルウレア又は2,4-ジアミノ-6-[2´-メチルイミダゾール-(1´)]-エチル-s-トリアジンを含む<1>に記載の樹脂組成物。
<3> 強化繊維と、<1>又は<2>に記載の樹脂組成物と、を含むプリプレグシート。
<4> <3>に記載のプリプレグシートが2プライ以上重ねられた重層物の硬化物であり、30Jの衝撃エネルギーを与えたときの総吸収エネルギーが25J以上である、積層体。
<5> <3>に記載のプリプレグシートの硬化物を含む耐衝撃成形体。
<6> <4>に記載の積層体を含む耐衝撃成形体。
本開示によれば、高い衝撃吸収性能を有する成形体が得られる、樹脂組成物、プリプレグシート、及び積層体、並びに高い衝撃吸収性能を有する耐衝撃成形体が提供される。
落錘式衝撃試験機により積層体に衝撃エネルギーを与えたときの荷重と変位の関係の一例を示す荷重-変位線図である。 実施例及び比較例の積層体に落錘式衝撃試験機により衝撃エネルギーを与えたときに、積層体に吸収されるエネルギーを示すグラフである。
以下、本開示の一実施形態について詳細に説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の開示において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ下限値及び上限値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本文中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において組成物中の各成分の含有率は、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率を意味する。
≪樹脂組成物≫
本開示の樹脂組成物は、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂と、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と、ダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂と、示差走査熱量計(DSC)により測定した融点(Tm)が125~145℃である超高分子量オレフィン系重合体及び前記超高分子量オレフィン系重合体の架橋体の少なくとも一方を含有し、かつ平均粒子径d50が3~200μmである粒子(以下、「超高分子量オレフィン系重合体粒子」と称する場合がある。)と、を含む。
樹脂組成物が、上記3種のエポキシ樹脂と超高分子量オレフィン系重合体粒子を含むことで、高い衝撃吸収性能を有する成形体が得られる、樹脂組成物、プリプレグシート、及び積層体、並びに高い衝撃吸収性能を有する耐衝撃成形体を得ることができる。
本開示の樹脂組成物の作用は明確ではないが、巨視的には以下のように推定される。
ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂と、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と、ダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂と、の3種類のエポキシ樹脂を含む樹脂組成物をマトリックスにもつ積層体に対して衝撃エネルギーを与えると、前記積層体に吸収されるエネルギーが大きくなる。なぜなら、ダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂の硬化物は、外力を受けたとき、特に、優れた弾性変形性を有し、弾性ひずみエネルギーを多く蓄えることができる(つまり可撓性を有する)からである。さらに、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂の硬化物及びビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の硬化物は、機械的強度に強く可撓性も有する。すなわち、前記3種類のエポキシ樹脂を含む本開示の樹脂組成物をマトリックスにもつ積層体に対して衝撃エネルギーを与えると、相乗効果的に、前記積層体に吸収されるエネルギーが大きくなる。
本開示の樹脂組成物は、前記3種類のエポキシ樹脂に加え、さらに超高分子量オレフィン系重合体粒子を含むことで、衝撃エネルギー吸収能力が向上し、従来の部材設計厚みが、さらに薄肉化することができる。結果、耐衝撃成形体のさらなる軽量化効果が得られる。
なお、物体に衝撃エネルギーを与えた時に、物体に吸収されるエネルギーとしては、「可撓性により吸収されるエネルギー(E)」及び「塑性変形と破壊進展により吸収されるエネルギー(E)」が挙げられる。「可撓性により吸収されるエネルギー(E)」は、物体の弾性変形によって吸収されるひずみエネルギーである。「塑性変形と破壊進展により吸収されるエネルギー(E)」は、物体の塑性変形によって吸収されるひずみエネルギーと、物体の破壊進展に使用されるエネルギーとの和である。すなわち、E及びEの和が大きい程、吸収エネルギーの総量(総吸収エネルギー(Etotal))は大きくなり、E及びEの少なくとも一方を高めることで吸収エネルギーの総量を高めることができる。本開示においては、力学的には、Eは積層体の変形許容性が反映されるのに対し、Eは樹脂組成物の靱性が反映されるから、各々のパラメータは独立に評価することもできる。
以上のことから、本開示の樹脂組成物を含むプリプレグシートが重ねられた重層物の硬化物である積層体は、高い衝撃吸収性能を有する。なお、本開示は、上記推定機構には何ら制限されない。
<ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂>
本開示の樹脂組成物に含まれるビスフェノールA型固形エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂であれば特に限定されない。なお、本開示において固形とは、樹脂が25℃の温度下において形状を維持できる状態であることを示す。
本開示におけるビスフェノールA型固形エポキシ樹脂の化学構造は、下記式(1)として表される。なお式(1)中、nは繰り返し単位の数であり、0以上の整数である。nが大きいとき、ビスフェノールA型エポキシ樹脂は25℃の温度下において固形物となる。

本開示におけるビスフェノールA型固形エポキシ樹脂の数平均分子量(Mn)は特に限定されないが、例えば800以上6000以下であってもよい。なお、本開示において、エポキシ樹脂の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、液体クロマトグラフィーにより得られる値とする。エポキシ樹脂の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)の測定は、例えば、株式会社日立製作所製の高速液体クロマトグラフ「L6000」と、株式会社島津製作所製のデータ解析装置「C-R4A」を用いて行うことができる。カラムとしては、例えば、東ソー株式会社製のGPCカラムである「G2000HXL」及び「G3000HXL」を用いることができる。
本開示におけるビスフェノールA型固形エポキシ樹脂のエポキシ当量(g/eq)は、300以上20000以下が好ましく、350以上10000以下がより好ましく、370以上5000以下がさらに好ましく、400以上1000以下であることが特に好ましい。なお、本開示において、エポキシ樹脂のエポキシ当量は、過塩素酸滴定法により測定される値とする。
本開示におけるビスフェノールA型固形エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、三菱ケミカル株式会社製のjER(登録商標)シリーズの1001、1002、1003、1055、1004、1004AF、1007、1009、1010、1003F、1004F、1005F、1009F、1004FS、1006FS、若しくは1007FS等、又はDIC株式会社製のEPICLON(登録商標)シリーズの1050、1055、2050、3050、4050、7050、HM-091、HM-101、AM-030-P、若しくはAM-040-P、等が挙げられる。
本開示におけるビスフェノールA型固形エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂が溶剤に溶解され、固形分が例えば70質量%~85質量%となった、溶液タイプのビスフェノールA型固形エポキシ樹脂を使用してもよい。前記溶剤としては、例えば、MEK(メチルエチルケトン)、キシレン、又はトルエン等が挙げられる。前記溶液タイプのビスフェノールA型固形エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、三菱ケミカル株式会社製のjER(登録商標)シリーズの1001B80、1001X70、1001X75、又は1001T75、大竹明新化学株式会社製のE-001-75MEK等が挙げられる。
本開示の樹脂組成物は、一種以上のビスフェノールA型固形エポキシ樹脂を含有してもよい。
本開示の樹脂組成物に含まれるビスフェノールA型固形エポキシ樹脂の含有量は、より高い衝撃吸収性能を有することができる観点から、樹脂組成物100質量部に対して30質量部以上90質量部以下であることが好ましく、35質量部以上85質量部以下であることがより好ましく、38質量部以上80質量部以下であることがさらに好ましく、40質量部以上75質量部以下であることが特に好ましい。
<ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂>
本開示の樹脂組成物に含まれるビスフェノールA型液状エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂であれば特に限定されない。なお、本開示において液状とは、樹脂が25℃の温度下において液体状態であることを示す。
本開示におけるビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の化学構造は、下記式(2)として表される。なお下記式(2)中、nは繰り返し単位の数であり、0以上の整数である。nが小さいとき、ビスフェノールA型エポキシ樹脂は25℃の温度下において液状となる。

本開示におけるビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、例えば300以上600以下であってもよい。なお重量平均分子量の測定方法は、上記した重量平均分子量の測定方法と同様である。
本開示におけるビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の25℃における粘度は、30P以上300P以下が好ましく、40P以上250P以下がより好ましく、90P以上200P以下がさらに好ましい。なお、本開示において、エポキシ樹脂の粘度は、粘弾性測定装置(アントンパール社製「MCR301」、印加トルク6mN・m、25℃)により測定できる。
本開示におけるビスフェノールA型液状エポキシ樹脂のエポキシ当量(g/eq)は、170以上300以下が好ましく、175以上290以下がより好ましく、180以上280以下がさらに好ましい。なおエポキシ当量の測定方法は、上記したエポキシ当量の測定方法と同様である。
本開示におけるビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、三菱ケミカル株式会社製のjER(登録商標)シリーズの825、827、828、828EL、828US、828XA、若しくは834等、又はDIC株式会社製のEPICLON(登録商標)シリーズの840、840-S、850、850-S、EXA-850CRP、若しくは850-LC等が挙げられる。
なお、本開示の樹脂組成物は、一種以上のビスフェノールA型液状エポキシ樹脂を含有してもよい。
本開示の樹脂組成物に含まれるビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の含有量は、より高い衝撃吸収性能を有することができる観点から、樹脂組成物100質量部に対して1質量部以上50質量部以下であることが好ましく、2質量部以上45質量部以下であることがより好ましく、3質量部以上40質量部以下であることがさらに好ましく、5質量部以上35質量部以下であることが特に好ましい。
<ダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂>
本開示の樹脂組成物に含まれるダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂は、ダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂であれば特に限定されない。なお、本開示において、可撓性とは、外力によって撓み変形するが、外力がなくなると元の形状へと戻る物体の特性をいう。すなわち、本開示においてダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂とは、分子内に柔軟な骨格である長鎖脂肪酸成分(ダイマー酸)を有するエポキシ樹脂であり、該エポキシ樹脂の硬化物は可撓性を有する。
本開示におけるダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂の化学構造は、下記式(3)で表される化合物であることが好ましい。

上記式(3)中、Xは、存在しないか、又は炭素数1~40である2価の連結基を示す。上記式(3)中、Xは、存在しないか、又は炭素数1~20である2価の連結基を示すことが好ましい。前記2価の連結基は、アルキレン基、アリーレン基、及びエーテル基からなる群より選択される少なくとも1つを含んでいることが好ましく、アルキレンオキシ基及びアリーレンオキシ基からなる群より選択される少なくとも1つを含んでいることがより好ましい。
本開示におけるダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、例えば500以上3000以下であってもよい。なお重量平均分子量の測定方法は、上記した重量平均分子量の測定方法と同様である。
本開示におけるダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂は、25℃において液状又は半固形であってもよい。本開示におけるダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂の25℃における粘度は、1P以上50P以下が好ましく、2P以上40P以下がより好ましく、3P以上30P以下がさらに好ましい。なお粘度の測定方法は、上記した粘度の測定方法と同様である。
本開示におけるダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂のエポキシ当量(g/eq)は、200以上1000以下が好ましく、250以上900以下がより好ましく、300以上800以下がさらに好ましい。なお、エポキシ当量の測定方法は、上記したエポキシ当量の測定方法と同様である。
本開示におけるダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂は、例えば下記式(4)又は下記式(5)で表される化合物が含まれ、下記式(4)で表される化合物が好ましい。


本開示におけるダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、三菱ケミカル株式会社製のjER(登録商標)シリーズの871(上記式(4))、872(上記式(5))、又は872X75等が挙げられる。
なお、本開示の樹脂組成物は、一種以上のダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂を含有してもよい。
本開示の樹脂組成物に含まれるダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂の含有量は、より高い衝撃吸収性能を有することができる観点から、樹脂組成物100質量部に対して5質量部以上55質量部以下であることが好ましく、10質量部以上50質量部以下であることがより好ましく、15質量部以上45質量部以下であることがさらに好ましく、20質量部以上40質量部以下であることが特に好ましい。
<超高分子量オレフィン系重合体粒子>
本開示の樹脂組成物に含まれる超高分子量オレフィン系重合体粒子は、超高分子量オレフィン系重合体及び前記超高分子量オレフィン系重合体の架橋体の少なくとも一方を含有し、下記特定の要件(i)および(ii)を満たす粒子である。
ここで、超高分子量オレフィン系重合体は、下記特定の要件(i)を満たす、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ-1-ブテン、ポリ-4-メチル-1-ペンテンなどの単独重合体や、エチレンと少量の他のα-オレフィン、たとえば、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテンおよび4-メチル-1-ペンテンなどとの共重合体である。超高分子量オレフィン系重合体は、好ましくはエチレン系のポリマーであり、特に好ましくはエチレンの単独重合体である。
また、超高分子量オレフィン系重合体粒子は前記超高分子量オレフィン系重合体の架橋体であってもよい。
本開示における超高分子量オレフィン系重合体粒子が満たす要件(i)および(ii)について説明する。
要件(i)前記粒子に含まれる超高分子量オレフィン系重合体(前記超高分子量オレフィン系重合体粒子が超高分子量オレフィン系重合体の架橋体である場合には、架橋前の超高分子量オレフィン系重合体)の示差走査熱量計(DSC)により測定した融点(Tm)が125~145℃である。
融点が上記下限値以上であると、樹脂組成物、プレプリグおよび繊維強化複合材料の作製における加熱工程を経ても形状を保ちやすく、得られる繊維強化複合材料の層間破壊靭性の向上において好ましい。上記融点は、好ましくは130~140℃である。
超高分子量オレフィン系重合体の融点(Tm)は、DSCにより測定する。具体的には、DSC(DSC220C、セイコーインスツルメンツ社製)を用い、測定用アルミパンに約5mgの試料をつめ、200℃まで昇温し試料を融解させた後、-10℃/分で30℃まで冷却し、10℃/分で昇温した時の結晶溶融ピークのピーク頂点から融点(Tm)を算出する。
要件(ii)前記超高分子量オレフィン系重合体粒子の平均粒子径d50は3~200μmである。
平均粒子径d50は、コールターカウンター法による重量基準粒度分布の測定によって、粒形分布の積算値が50質量%となる値である。
超高分子量オレフィン系重合体粒子の平均粒子径d50が上記上限値以下であると、少ない添加量で衝撃などによるクラックの成長を妨げる効果を得られる点で好ましい。一方、平均粒子径が上記下限値以上であると、熱硬化性樹脂に超高分子量オレフィン系重合体粒子を分散させる工程などのハンドリング性に優れるので好ましい。また、本開示において超高分子量オレフィン系重合体粒子の粒度分布は狭いほうが、樹脂組成物中に均一に超高分子量オレフィン系重合体粒子を分散させる点で好ましい。
超高分子量オレフィン系重合体粒子の平均粒子径d50は、好ましくは3~100μm、さらに好ましくは3~50μmの範囲である。
超高分子量オレフィン系重合体粒子の平均粒子径d50が3~50μmの範囲にあるときは、さらに下記要件(ii)-2を満たすことが好ましい。
要件(ii)-2 超高分子量オレフィン系重合体粒子の平均粒子径d50が3~50μmの範囲にあり、かつ、粒子径40μm以下の粒子が超高分子量オレフィン系重合体粒子の50質量%以上である。
ここで「粒子径40μm以下の粒子が超高分子量オレフィン系重合体粒子の50質量%以上」とは、より詳しくは、前記要件(ii)におけるコールターカウンター法による重量基準粒度分布において、粒子径40μm以下の粒子の割合が50質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上である。
粒子径40μm以下の粒子の割合が50質量%以上ということは、粗大粒子の存在量が少ないことを意味する。粗大粒子が少ない場合、当該超高分子量オレフィン系重合体粒子を熱硬化性樹脂に分散させると、加えた物質(粒子)が効率よく耐衝撃性の向上に寄与することになるため、好ましいと考えられる。
なお、平均粒子径d50は、コールターカウンター(マルチサイザー3型、ベックマン社製)によって測定することができる。孔径200μmの細孔を有するアパチャーチューブをコールターカウンターに装着し、サンプル2mgについて粒度分布を測定し、粒度分布曲線を得る。この曲線を定法で解析して平均粒子径d50と、粒子径40μm以下の粒子の割合を求めることができる。
<超高分子量オレフィン系重合体粒子の製造方法>
本開示において超高分子量オレフィン系重合体粒子の製造方法は特に限定は無いが、前記超高分子量オレフィン系重合体粒子のうち前記超高分子量オレフィン系重合体からなる粒子は、例えば、以下の文献に開示された方法により製造することができる。
(1)国際公開第2006/054696号
(2)国際公開第2010/074073号
(3)特開昭60-163935号公報
(4)国際公開第2008/013144号
(5)国際公開第2009/011231号
また、前記超高分子量オレフィン系重合体粒子は前述の通り、架橋体であってもよく、架橋には、超高分子量オレフィン系重合体を有機化酸化物により処理する方法、超高分子量オレフィン系重合体に放射線を照射する方法、および超高分子量オレフィン系重合体をシラン処理する方法などがある。これらの架橋による粒子形状の変化は通常認められない。よって架橋される超高分子量オレフィン系重合体は、通常粒子形状を有している。例えば、超高分子量オレフィン系重合体に放射線を照射することによって、分子鎖の切断と架橋が生じ、その結果、分子鎖が架橋点で結び合わされる。放射線としては、α線、β線、γ線、電子線、イオンなどがあり、いずれも使用可能であるが、電子線あるいはγ線が適している。架橋することにより、高温下での変形がさらに抑制され、粒子形状を維持する効果が期待できるため好ましい。
なお、放射線を照射する方法では、照射量は通常50~700kGy、好ましくは100~500kGyである。照射線量が上記範囲内にある場合、超高分子量オレフィン系重合体の架橋反応が効率よく進行し好ましい。照射線量が上記上限値以下であることで、超高分子量オレフィン系重合体の劣化が抑制され、また、照射線量が下限値以上であることで、ポリマー鎖の架橋が十分な速度で進む点で好ましい。
超高分子量オレフィン系重合体粒子の各要件で規定する物性は、以下のようにして調節可能である。
<融点>
融点は、超高分子量オレフィン系重合体粒子に含まれるオレフィンの種類によって調整される。共重合体である場合は、その組成によって調整可能である。例えばエチレン・α-オレフィン共重合体であれば、エチレンと共重合するα-オレフィンの比率が大きくなるほど、得られる重合体の融点は低くなる。
<平均粒子径d50>
平均粒子径d50は、超高分子量オレフィン系重合体粒子の製造に用いる触媒の種類によって調節される。より具体的に例を示すと、上記の文献(1)、(2)の開示に従って、平均粒子径が数μm~10μm付近の、すなわち下限値付近の重合体粒子を得ることができ、上記の文献(3)の開示に従って、平均粒子径を10~100μm程度の範囲において大きさをコントロールした重合体粒子を得ることができる。またさらに、上記の文献(4)、(5)の開示に従って、平均粒子径が100μm程度から数百μm程度、すなわち上限値付近の重合体粒子を得ることができる。また、市販品の超高分子量オレフィン系重合体粒子の中から、この要件(ii)を満たすものを選択することによっても調節可能である。
また、重合により得られた重合体あるいは市販品を、篩にかけることによって粗大粒子を取り除くことができる。場合によっては平均粒子径を調整することも可能である。篩の目開きは目的に合わせて選択することができる。
粒度分布を制御する方法は様々あるが、平均粒子径と同様に用いる触媒の種類によって調節する方法、篩で調整する方法などが挙げられる。
本開示における超高分子量オレフィン系重合体粒子の市販品としては、例えば、三井化学株式会社製のミペロン(登録商標)シリーズのPM-200(平均粒子径10μm)、XM-220(平均粒子径30μm)等が挙げられる。
本開示の樹脂組成物における超高分子量オレフィン系重合体粒子の含有量は特に限定されないが、樹脂組成物100質量部に対して例えば0.1~10質量部、好ましくは0.3~8質量部、より好ましくは0.5~7質量部、特に好ましくは0.5~5質量部である。
<硬化剤>
本開示の樹脂組成物は、さらに、硬化剤を含んでもよい。本開示における硬化剤は、本開示の樹脂組成物を硬化させることができる硬化剤であれば特に限定されない。本開示における硬化剤は、脂肪族アミン、芳香族アミン、変性アミン、二級アミン、三級アミン、ポリアミド樹脂、イミダゾール類、ポリメルカプタン硬化剤(液状ポリメルカプタン、ポリスルフィド樹脂等)、酸無水物類、潜在性硬化剤(三フッ化ホウ素-アミン錯体、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジッド等)、又は光・紫外線硬化剤であってもよい。
本開示における硬化剤は、本開示の樹脂組成物を硬化させやすく、かつプリプレグシートの保存安定性を向上させる観点から、熱潜在性硬化剤であることが好ましく、ジシアンジアミドであることがより好ましい。
前記ジシアンジアミドの市販品としては、例えば、Huntsman社製のOMICURE(登録商標)シリーズのDDA5、DDA10、DDA50、若しくはDDA100、三菱ケミカル株式会社製のjERキュア(登録商標)シリーズのDICY7、DICY15、DICY20、若しくはDICY7A等、又はエアープロダクツジャパン社製のAmicure(登録商標)シリーズのCG-325G、CG-1200G、若しくはCG-1400等が挙げられる。
本開示の樹脂組成物は、一種以上の硬化剤を含有してもよい。
本開示における硬化剤の含有量は、樹脂組成物を硬化させることができる観点から、樹脂組成物100質量部に対して0.01質量部以上20質量部以下であることが好ましく、0.1質量部以上10質量部以下であることがより好ましく、1質量部以上5質量部以下であることがさらに好ましい。
<硬化促進剤>
本開示の樹脂組成物は、さらに、硬化促進剤を含んでもよい。本開示における硬化促進剤は、本開示の樹脂組成物の硬化を促進させることができる硬化促進剤であれば特に限定されない。本開示における硬化促進剤は、尿素系促進剤であってもよく、芳香族ジメチルウレア又は脂環族ジメチルウレアであってもよい。
前記芳香族ジメチルウレアとしては、例えば、3-フェニル-1,1-ジメチルウレア、3-(3,4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチルウレア等が挙げられる。また前記脂環族ジメチルウレアとしては、イソホロンビスジメチルウレア(すなわち1,1’-イソホロン-ビス(3,3’-ジメチルウレア))等が挙げられる。
本開示における硬化促進剤は、本開示の樹脂組成物の硬化を促進させやすい観点から、尿素系促進剤が好ましく、脂環族ジメチルウレアがより好ましく、イソホロンビスジメチルウレアがさらに好ましい。
前記イソホロンビスジメチルウレアの市販品としては、例えば、CVC Thermoset Specialties社製のOMICURE(登録商標)シリーズのU-35又はU-35M等が挙げられる。
また、本開示における硬化促進剤はイミダゾール化合物でもよい。例えば、2,4-ジアミノ-6-[2´-メチルイミダゾール-(1´)]-エチル-s-トリアジンが挙げられる。本開示における硬化促進剤として使用し得るイミダゾール化合物の市販品としては、例えば、四国化成工業社製のキュアゾール(登録書評)シリーズの2MZ-A、C11Z-A、2MA-OK等が挙げられる。
本開示の樹脂組成物は、一種以上の硬化促進剤を含有してもよい。
本開示における硬化促進剤の含有量は、樹脂組成物の硬化を促進させることができる観点から、樹脂組成物100質量部に対して0.01質量部以上20質量部以下であることが好ましく、0.1質量部以上10質量部以下であることがより好ましく、1質量部以上5質量部以下であることがさらに好ましい。
本開示の樹脂組成物が硬化剤及び硬化促進剤を含むとき、硬化速度が速いかつ硬化物が良好な物性を示す観点から、樹脂組成物中における硬化剤と硬化促進剤との含有質量比(硬化剤/硬化促進剤)は、1.0以上4.0以下が好ましく、1.5以上3.5以下がより好ましく、1.5以上3.0以下がさらに好ましい。
<溶媒>
本開示の樹脂組成物は、さらに、溶媒を含んでもよい。前記溶媒としては、例えば、アセトン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、イソペンチルアルコール、エチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、キシレン、クレゾール、クロロベンゼン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソペンチル、酢酸エチル、酢酸メチル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、1,4-ジオキサン、ジクロロメタン、スチレン、テトラクロロエチレン、テトラヒドロフラン、トルエン、n-ヘキサン、1-ブタノール、2-ブタノール、メタノール、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルシクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノン、クロロホルム、四塩化炭素、又は1,2-ジクロロエタン等の有機溶媒が挙げられる。
前記溶媒の含有量は、樹脂組成物中の成分の種類、溶媒の種類等によって異なるものの、例えば、樹脂組成物100質量部に対して0質量部以上50質量部以下であってもよい。
<その他の成分>
本開示の樹脂組成物は、さらに、上記した成分以外の、その他の成分を含んでもよい。前記その他の成分としては、例えば、成形加工性、生産性等の諸性質を改良又は調整する目的で、有機粒子(上記した以外の樹脂、オリゴマー、高分子化合物等)、無機粒子(シリカ、タルク、カオリン、炭酸カルシウム等)、顔料(酸化チタン、カーボンブラック等)、染料、加工助剤、流れ強化添加剤、耐衝撃性改良剤、難燃剤、耐候性安定剤、UV吸収剤、UV安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、粘着付与剤、粘着防止剤、溶融粘度改良剤、分散剤、界面活性剤、キレート化剤、架橋剤、カップリング剤、接着剤、プライマ、滑剤、核剤、可塑剤、又は老化防止剤等の添加剤を適宜添加できる。
前記添加剤の含有量は、樹脂組成物100質量部に対して0質量部以上5質量部以下であってもよい。
<樹脂組成物の調製方法>
本開示の樹脂組成物の調製方法としては、通常行われる樹脂組成物の調製方法を特に制限無く用いることができる。具体的には、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、ダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂、超高分子量オレフィン系重合体粒子、及びその他の任意成分に対して、通常の撹拌機、らいかい機、三本ロール、又はボールミル等の分散機を適宜組み合わせて混合又は分散等行うことができる。また、適当な溶媒を添加して、各成分を分散又は溶解することができる。
≪プリプレグシート≫
本開示のプリプレグシートは、強化繊維と、本開示の樹脂組成物と、を含む。
本開示のプリプレグシートのプリプレグ目付(PPAW)は特に限定されないが、より高い衝撃吸収性能を有することができる観点から、55g/m~1000g/mが好ましく、200g/m~500g/mがより好ましい。
前記プリプレグシートの厚みは特に限定されないが、例えば0.01mm以上2mm以下であってもよい。
<強化繊維>
本開示のプリプレグシートに用いられる強化繊維としては、例えばガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維などが挙げられる。これらの繊維を2種類以上混合して用いても構わない。中でも軽量かつ高い力学物性を有する炭素繊維が好ましい。
強化繊維の形態は特に限定されるものではなく、例えば、一方向に引き揃えた連続繊維、単一のトウ、ロービング、織物、マット、ニット、組紐、不織布、紙などが挙げられる。高い比強度、比剛性を要求される用途には、一方向に引き揃えた連続繊維を用いた複合材料や繊維を織物状にした形態が、高い力学物性を発現するために適している。
ここで、本開示のプリプレグシートに含まれる強化繊維として炭素繊維を用いる場合について説明する。
本開示のプリプレグシートに用いる炭素繊維は、炭素繊維であれば特に限定されず、例えば、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、又はレーヨン系炭素繊維であってもよい。また、前記炭素繊維は、高強度かつ高弾性率を有する観点から、炭素繊維織物基材であることが好ましく、炭素繊維平織基材であることがより好ましい。前記炭素繊維織物としては、2軸織物、3軸織物、又は多軸織物等が挙げられる。
本開示のプリプレグシートの繊維目付(FAW)は特に限定されないが、より高い衝撃吸収性能を有することができる観点及び加工後の外観の観点から、40g/m以上500g/m以下が好ましく、100g/m以上500g/m以下がより好ましく、100g/m以上400g/m以下がさらに好ましい。
本開示のプリプレグシートの繊維含有率(Wf%)は特に限定されないが、より高い衝撃吸収性能を有することができる観点及び加工後の外観の観点から、10質量%以上85質量%以下が好ましく、35質量%以上80質量%以下がより好ましく、50質量%以上70質量%以下がさらに好ましい。
前記炭素繊維織物基材の厚みは特に限定されないが、0.01mm以上1mm以下であってもよい。
前記炭素繊維織物基材は、開繊された炭素繊維織物基材であることがより好ましい。前記開繊された炭素繊維織物基材とは、炭素繊維織物基材中の繊維の束が、例えばプレスローラー等の機械によりほぐされたものである。炭素繊維織物基材中の繊維を開繊することにより、繊維層を薄くすること(薄層化)が可能となり、粘度の高い樹脂であっても繊維層内に含浸しやすくなる。
<樹脂組成物>
本開示のプリプレグシートに含まれる樹脂組成物の説明は、定義、例、及び好ましい態様等を含め、前記≪樹脂組成物≫の項目で記載した説明と同様である。本開示のプリプレグシートに含まれる前記炭素繊維が炭素繊維織物基材であるとき、本開示のプリプレグシート中、前記樹脂組成物は、炭素繊維織物基材の空隙及び/又は表面上に存在する。
本開示のプリプレグシートの樹脂目付は特に限定されないが、より高い衝撃吸収性能を有することができる観点及び加工後の外観の観点から、10g/m以上500g/m以下が好ましく、50g/m以上400g/m以下がより好ましく、100g/m以上300g/m以下がさらに好ましい。
本開示のプリプレグシートの樹脂含有率(RC%)は特に限定されないが、より高い衝撃吸収性能を有することができる観点及び加工後の外観の観点から、10質量%以上70質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましく、30質量%以上50質量%以下がさらに好ましい。
<プリプレグシートの製造方法>
本開示のプリプレグシートの製造方法としては、公知の方法を用いてよい。
例えば、プレスローラー等の機械により開繊された炭素繊維織物基材に樹脂組成物を含浸させる等することでプリプレグシートを得ることができる。
開繊された炭素繊維織物基材に樹脂組成物を含浸させる方法は特に制限はなく、例えば、縦型塗工法又は横型塗工法等の方法により製造することができる。縦型塗工法は、詳細には、炭素繊維織物基材を樹脂組成物にくぐらせて引き上げる方法である。横型塗工法は、詳細には、支持フィルム上に樹脂組成物を塗工してから、前記支持フィルムに炭素繊維織物基材を押し付けて含浸させる方法である。予め樹脂組成物をメチルエチルケトン又はメタノール等の溶媒に溶解させて低粘度化した後に炭素繊維を含浸させる、ウエット法を利用してもよい。あるいは、予め樹脂組成物を加熱により低粘度化した後に炭素繊維を含浸させる、ホットメルト法を利用してもよい。
前記プリプレグシートの製造方法としては、より具体的には、以下のとおりに行うことができる。例えば、樹脂組成物を離型紙に塗布し、前記樹脂組成物中の溶剤を乾燥除去(例えば約110℃で5分間乾燥)することで、樹脂フィルムを得る。次に、前記樹脂フィルム2枚で、開繊された炭素繊維クロスを挟み、これを、金型80℃、圧力0.5Mpa、及び1分間の条件でプレスし含浸させることで、プリプレグシートを得ることができる。
≪積層体≫
本開示において、積層体は、本開示のプリプレグシートが2プライ以上重ねられた重層物の硬化物である。本開示の積層体は、より高い衝撃吸収性能を有することができる観点から、前記プリプレグシートが3プライ以上重ねられた重層物の硬化物であることが好ましく、4プライ以上重ねられた重層物の硬化物であることがより好ましい。本開示の積層体において、積層するプリプレグシートのプライ数の上限は特に限定されない。
<プリプレグシート>
本開示の積層体におけるプリプレグシートの説明は、定義、例、及び好ましい態様等を含め、前記≪プリプレグシート≫の項目で記載した説明と同様である。
<その他>
本開示の積層体は、支持体層又は粘着層等の層を有してもよい。
<積層体の衝撃吸収性能>
本開示において、積層体の衝撃吸収性能は、落錘式衝撃試験機により得られる値で評価する。例えば、落錘式衝撃試験機(インストロン社製、型番:CEAST9350HV)を用いて、作製した積層体から切り出した60mm×60mm×t1mmの試験片に30Jの衝撃エネルギーを与えて、試験片の総吸収エネルギー(Etotal)を測定する。本開示において、高い衝撃吸収性能を有する積層体とは、すなわち高い総吸収エネルギー(Etotal)を示す積層体を意味する。
totalは、試験片が衝撃エネルギーを吸収し始めた時(時間t)から0.005秒後(時間t)までに、試験片が吸収したエネルギーの総量である。なお、Etotalは、試験片の可撓性により吸収されるエネルギー(E)及び試験片の塑性変形と破壊進展により吸収されるエネルギー(E)に区分される。本開示において、Eは、試験片が衝撃エネルギーを吸収し始めた時(時間t)から試験片の瞬間吸収エネルギーが最大値となる時(時間t)までに、試験片が吸収したエネルギーの総量である。本開示において、Eは、前記時間tから前記時間tまでに、試験片が吸収したエネルギーの総量である。E及びEは、落錘式衝撃試験機により得られるデータから、それぞれ数値積分より求めることができる。本開示の積層体を例えばヘルメット用途として使用するときは、頭部を保護する観点から、塑性変形と破壊進展により吸収されるエネルギー(E)の大きさよりも、可撓性により吸収されるエネルギー(E)の大きさの方がより重要である。
本開示の積層体は、30Jの衝撃エネルギーを与えたとき、総吸収エネルギー(Etotal)が20Jを超えていることが好ましく、25Jを超えていることがより好ましい。
より詳細には、本開示の積層体は、積層体に対して30Jの衝撃エネルギーを与えたとき、Eが5J以上であることが好ましく、10J以上であることがより好ましく、15J以上であることがさらに好ましい。一方、上記したように本開示の積層体をヘルメット用途として使用するときは、頭部を保護する観点から、衝撃エネルギーはEとして吸収するよりもEとして吸収する方がより重要である。すなわち、本開示の積層体に30Jの衝撃エネルギーを与えたときのEは高いほうが勿論好ましいが、衝撃エネルギーはEとして吸収するよりもEとして吸収する方がさらに好ましい。
<積層体の製造方法>
本開示の積層体の製造方法としては、本開示のプリプレグシートを用いること以外は公知の方法を用いることができる。
例えば、2プライ以上のプリプレグシートを手加工で積層し、例えばマイナス1気圧に減圧しながら130℃で1時間保持して硬化させる真空バッグ成形等を行うことで、積層体(積層板ともいう)を得ることができる。
<積層体の用途>
本開示の積層体は、耐衝撃成形体の構成部材として好適である。例えば、衝撃から頭部を保護するためのヘルメット(バイク用ヘルメット、自転車用ヘルメット、スポーツ用ヘルメット、作業用ヘルメット等)、ロボット部材、ドローン部材、ロケット部材、船舶部材、ヘルスケア部材(介護用義足、アイウェアフレーム、ウェアラブル部材の構造材等)、スポーツ用品(ゴルフクラブのシャフト、テニスラケットのフレーム、スキー板等)、ビル・住宅などの建築資材、電子部品(スマートフォン、タブレットなど)の筐体、発電装置(火力発電、水力発電、風力発電、原子力発電)の構造体等に用いることができる。
以下、本開示を実施例により更に具体的に説明するが、本開示はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。「%」も同様に質量基準である。
また、後述する超高分子量オレフィン系重合体粒子に関する各物性は、前述した測定方法による値である。
<積層体の作製>
(実施例1)
大竹明新(株)製 E-001-75MEK(溶剤MEK25質量%含有)、jER-828、及びjER-871を容器にとり、撹拌混合した。これに、三井化学社製の超高分子量オレフィン系重合体粒子 ミペロンPM-200(平均粒子径10μm)、CVC Thermoset Specialties社製の硬化剤DDA5及び四国化成工業(株)製硬化促進剤 キュアゾール 2MZ-Aを添加撹拌し均一に分散させ、樹脂組成物を作製した。なお樹脂組成物中の各原料の配合比は表1に示す。
この樹脂組成物を離型紙に塗布した。樹脂組成物が塗布された離型紙を熱風乾燥機に入れ、約110℃で5分間乾燥し溶剤MEKを乾燥除去した。これにより樹脂目付約75g/m~85g/mの樹脂フィルムを得た。
次に炭素繊維基材として東レ(株)社製T800SCを使用した丸八(株)製の炭素繊維開繊クロスMCP-362(繊維目付200g/m)を準備した。樹脂フィルム2枚でこの炭素繊維クロスを挟み、プレス機で加圧し含浸させることで、プリプレグシートを得た。なお、含浸条件は、金型80℃及びプレス圧力0.5Mpaで1分間プレスとした。
アルミニウム製平板の上にこのプリプレグシートを4枚重ねて載せ、マイナス1気圧に減圧しながら130℃で1時間保持し硬化させることで真空バッグ成形を行い、積層体を作製した。この積層体を衝撃試験用の試験板として使用した。
(実施例2)
樹脂組成物中の各原料を表1に示す種類及び配合比としたこと以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製した。
この樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で樹脂フィルムを作製した。
炭素繊維基材も実施例1と同様の物を使用し、同様の方法でプリプレグシートを得た。
このプリプレグシートを用いて、実施例1と同様の方法で積層体を作製した。この積層体を衝撃試験用の試験板として使用した。
(実施例3)
樹脂組成物中の各原料を表1に示す種類及び配合比としたこと以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製した。
この樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で樹脂フィルムを作製した。
炭素繊維基材も実施例1と同様の物を使用し、同様の方法でプリプレグシートを得た。
このプリプレグシートを用いて、実施例1と同様の方法で積層体を作製した。この積層体を衝撃試験用の試験板として使用した。
(実施例4)
樹脂組成物中の各原料を表1に示す種類及び配合比としたこと以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂組成物を作製した。
この樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で樹脂フィルムを作製した。
炭素繊維基材も実施例1と同様の物を使用し、同様の方法でプリプレグシートを得た。
このプリプレグシートを用いて、実施例1と同様の方法で積層体を作製した。この積層体を衝撃試験用の試験板として使用した。
(比較例1)
表1に示す配合比で、三菱ケミカル(株)製エポキシ樹脂jER-1001B80(MEK20質量%含有)及びjER-828を容器に入れ、これにCVC Thermoset Specialties社製の硬化剤DDA5及び硬化促進剤OMICURE U-35Mを添加撹拌し均一に分散させた。これにMEKで湿潤させた日本ポリマー産業(株)製のミルドファイバーCFMP-150Xを添加し撹拌分散させ、樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で樹脂フィルムを作製した。
炭素繊維基材も実施例1と同様の物を使用し、同様の方法でプリプレグシートを得た。
このプリプレグシートを用いて、実施例1と同様の方法で積層体を作製した。この積層体を衝撃試験用の試験板として使用した。
(比較例2)
表1に示す配合比で、三菱ケミカル(株)製エポキシ樹脂jER-1001B80(MEK20質量%含有)とjER-828、jER-871を容器に入れ、これにCVC Thermoset Specialties社製の硬化剤DDA5及び硬化促進剤OMICURE U-35Mを添加撹拌し均一に分散させて樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の方法で樹脂フィルムを作製した。
炭素繊維基材も実施例1と同様の物を使用し、同様の方法でプリプレグシートを得た。
このプリプレグシートを用いて、実施例1と同様の方法で積層体を作製した。この積層体を衝撃試験用の試験板として使用した。
<積層体の評価>
実施例1~実施例4及び比較例1~比較例2においては、以下の通り積層体をそれぞれ評価した。作製した積層体(衝撃試験用の試験板)から、60mm×60mm×t1mmの落錘式衝撃試験用の試験片をそれぞれ切り出した。落錘式衝撃試験は、具体的には、落錘式衝撃試験機(インストロン社製、型番:CEAST9350HV)を用いて、前記試験片に30Jの衝撃エネルギーを与えて、試験片の総吸収エネルギー(Etotal)をそれぞれ測定した。
さらに、時間tから時間tまでに試験片が吸収したエネルギーの総量(E)、及び時間tから時間tまでに試験片が吸収したエネルギーの総量(E)を、落錘式衝撃試験機により得られたデータから、それぞれ数値積分より求めた。図1は、落錘式衝撃試験機により積層体に衝撃エネルギーを与えたときの荷重と変位の関係の一例を示す荷重-変位線図である。
積層体の耐衝撃性についてもそれぞれ評価した。なお耐衝撃性は以下の基準で判定し、A及びBは実用上許容される範囲とした。
A:総吸収エネルギー(Etotal)が25J超30J以下である。
B:総吸収エネルギー(Etotal)が20J超25J以下である。
C:総吸収エネルギー(Etotal)が10J超20J以下である。
樹脂組成物の混練作業性についてもそれぞれ評価した。なお混練作業性は以下の基準で判定した。
A:樹脂組成物の混合工程において、原料に特に手を加えることなく、撹拌混合及び分散が容易であった。
B:樹脂組成物の混合工程において、原料が分散しづらく、溶剤に溶解させる必要があり、マスターバッチ方式であるなど、原料に手を加える必要があった。
C:樹脂組成物の混合工程において、原料が特に分散しづらく、マスターバッチ方式であっても分散が容易ではなかった。
得られた結果を図2及び表1に示す。表中、配合する各原料の数値の単位は質量部である。表中、「-」は該当する原料を含有しないことを示す。なお、実施例及び比較例においては、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂として、三菱ケミカル(株)製エポキシ樹脂jER-1001B80を使用した。jER-1001B80は、MEKを20質量%含有する、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂の溶液タイプである。表1に示されたjER-1001B80の配合比の各数値は、jER-1001B80としての配合比であり、すなわちビスフェノールA型固形エポキシ樹脂としての配合比は、表1に示された配合比の各数値に0.80をかけた値である。
また、各実施例及び比較例で得られたプリプレグシートについての、プリプレグ目付、繊維目付、及び樹脂目付を表1に示す。なお、プリプレグ目付、繊維目付、及び樹脂目付は、単位面積当たりの質量から求めることができる。さらに試験片の厚さ及び密度も表1に示す。
実施例1の積層体において、総吸収エネルギー(Etotal)は30Jであり、衝撃吸収性能は優れていた。特に弾性域での衝撃吸収能を示すEが顕著に優れていた。
実施例2の積層体において、総吸収エネルギーは28Jであり衝撃吸収性能は良好であった。弾性域での衝撃吸収能を示すEは、後述する比較例1~比較例2よりも良好であった。
実施例3の積層体において、総吸収エネルギーは30Jであり衝撃吸収性能は優れていた。弾性域での衝撃吸収能を示すEは実施例1~実施例2に比べて低く、後述する比較例1よりは良好であった。塑性変形と破壊進展による衝撃吸収能を示すEは、今回の実施例、比較例の中で最も高かった。
実施例4の積層体において、総吸収エネルギーは30Jであり衝撃吸収性能は優れていた。弾性域での衝撃吸収能を示すEは実施例1~実施例2に比べて低く、後述する比較例1よりは良好、比較例2と同等であった。塑性変形と破壊進展による衝撃吸収能を示すEは、実施例1~実施例2、比較例1~比較例2よりも高かった。
比較例1の積層体において、総吸収エネルギーは14Jであり衝撃吸収性能が低く、Eも低かった。
比較例2の積層体において、総吸収エネルギーは26Jであり衝撃吸収性能は比較例1に次いで低かった。
すなわち、実施例1~実施例4では、高い衝撃吸収性能を有する積層体が得られた。また、ミペロンの種類や分率を変えることで、弾性域での衝撃吸収能を示すEや、塑性変形と破壊進展による衝撃吸収能を示すEといった衝撃パラメータをコントロールできた。

以下に、実施例1~実施例4及び比較例1~比較例2で用いた各成分について詳細を記載する。
・ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂jER-1001B80(溶剤としてMEK20質量%含有、エポキシ当量450g/eq~500g/eq、三菱ケミカル社製。なおjER-1001B80は、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂jER-1001(数平均分子量900、エポキシ当量450g/eq~500g/eq、軟化点64℃、三菱ケミカル社製)をMEKで溶解した、溶液タイプのビスフェノールA型固形エポキシ樹脂である。)
・ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂E-001-75MEK(溶剤としてMEK25質量%含有、エポキシ当量450g/eq~500g/eq、大竹明新社製。
・ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂jER-828(重量平均分子量370、エポキシ当量184g/eq~194g/eq、25℃での粘度120P~150P、三菱ケミカル社製)
・ダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂jER-871(25℃で液状、25℃での粘度4P~9Pの低粘度タイプ、エポキシ当量390g/eq~470g/eq、三菱ケミカル社製)
・ジシアンジアミドDDA5(硬化剤、CVC社製)
・イミダゾール 2MZ-A(硬化促進剤 四国化成工業(株)製)
・イソホロンビスジメチルウレアOMICURE U-35M(硬化促進剤、CVC社製)
・超高分子量オレフィン系重合体粒子 ミペロンPM-200(超高分子量ポリエチレンパウダー、平均粒子径d50:10μm、融点:136℃、三井化学社製)
・超高分子量オレフィン系重合体粒子 ミペロンXM-220(超高分子量ポリエチレンパウダー、平均粒子径d50:30μm、融点:136℃、三井化学社製)

Claims (6)

  1. ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂と、
    ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と、
    ダイマー酸変性可撓性エポキシ樹脂と、
    示差走査熱量計(DSC)により測定した融点(Tm)が125~145℃である超高分子量オレフィン系重合体及び前記超高分子量オレフィン系重合体の架橋体の少なくとも一方を含有し、かつ平均粒子径d50が3~200μmである粒子と、
    を含む樹脂組成物。
  2. さらに、硬化剤としてジシアンジアミドと、硬化促進剤としてイソホロンビスジメチルウレア又は2,4-ジアミノ-6-[2´-メチルイミダゾール-(1´)]-エチル-s-トリアジンを含む請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 強化繊維と、請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物と、を含むプリプレグシート。
  4. 請求項3に記載のプリプレグシートが2プライ以上重ねられた重層物の硬化物であり、30Jの衝撃エネルギーを与えたときの総吸収エネルギーが25J以上である、積層体。
  5. 請求項3に記載のプリプレグシートの硬化物を含む耐衝撃成形体。
  6. 請求項4に記載の積層体を含む耐衝撃成形体。

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