JP2024008401A - 乗り物の運転支援方法および運転支援システム - Google Patents

乗り物の運転支援方法および運転支援システム Download PDF

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Masaki Gondo
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Abstract

【課題】従来の先進運転支援システムでは両立が難しかった快適性と安全性とを両立することができる、乗り物の運転支援方法および運転支援システムを提供する。【解決手段】運転中に複数のドライバーモデルから1のドライバーモデルを選択するステップと、選択したドライバーモデルを使用して乗り物を制御するステップと、を備え、前記ドライバーモデルとして、少なくとも、確率関数を使用せずに予め定められた条件に基づき制御動作を生成するためのルールベースモデルと、前記乗り物を操縦するドライバーから収集した情報を基にした確率関数を使用して制御動作を生成するための確率モデルと、を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、乗り物に搭載したコンピュータによって乗り物を制御する運転支援方法および運転支援システムに関する。
近年、自動車などの乗り物において、コンピュータによって車両を自動的または半自動的に操縦するシステムを搭載したものが知られている。例えば、各種のセンサーなどで車両の周囲の情報を把握し、これらの情報に基づいて車両を制御して運転を支援する先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driver-Assistance Systems)を搭載した自動車が知られている。こうした先進運転支援システムは、乗り物の制御動作を生成するためのパラメータを定義したドライバーモデルを備える。ドライバーモデルは、車両の操縦に必要な情報を取得し、取得した情報を基にステアリングや加速などの車両制御動作を生成するソフトウェアである。
一般的な先進運転支援システムでは、車両の制御に用いるルールが予め設定されており、このルールと車両の状態とを比較して制御動作を決定する(このような制御動作を生成するドライバーモデルを「ルールベースのドライバーモデル」と呼ぶ)。しかしながら、人間の運転は確率論的であることが知られており、予め設定したルールによって人間の運転を模倣することは困難である。よって、ルールベースのドライバーモデルにおける車両制御動作は人間の運転とはかけ離れたものとなるおそれがある。人間の運転と異なる制御がなされることで、乗客の快適性が失われたり、人間の予測を超えた制御がされて危険を感じたりすることも考えられる。
こうした問題を解決する方法として、実際に車両が運転されたときのデータを収集し、機械学習技術を使用してドライバーモデルを生成する技術が研究されている(このようなドライバーモデルを「確率ベースのドライバーモデル」と呼ぶ)。このような確率ベースのドライバーモデルを使用すれば、ドライバーの運転方法に近づくようにドライバーモデルが改良されていくため、人間の運転に近い動作を実現できる可能性がある。
例えば特許文献1には、定式化された数式のパラメータの集合(組合せ)をドライバーモデルとして複数記憶し、自動運転の実行時に記憶された複数のドライバーモデルのうちのいずれかを反映させることによって運転特性を切り替える発明が開示されている。この特許文献1に記載の発明は、運転特性のそれぞれに対応したドライバーモデルを切り替えることで、運転者は自分の運転特性に近いドライバーモデルを選択できるとされている。
特開2017-61168号公報
しかし、上記した確率ベースのドライバーモデルにも欠点がある。すなわち、確率ベースであることの裏返しとして、制御内容が不確定であるため、安全な行動を保証することが難しいという問題がある。また、運転内容は非常に不均一で変数が膨大であるため、すべての運転条件をカバーするモデルをトレーニングすることは非常に難しいという問題がある。
そこで、本発明は、従来の先進運転支援システムでは両立が難しかった快適性と安全性とを両立することができる、乗り物の運転支援方法および運転支援システムを提供することを課題とする。
上記した課題を解決するため、本発明は、乗り物に搭載したコンピュータが、前記乗り物の制御動作を生成するためのパラメータを定義したドライバーモデルを使用して乗り物を制御するものであって、運転中に複数の前記ドライバーモデルから1のドライバーモデルを選択するステップと、選択したドライバーモデルを使用して前記乗り物を制御するステップと、を備え、前記ドライバーモデルとして、少なくとも、確率関数を使用せずに予め定められた条件に基づき制御動作を生成するためのルールベースモデルと、前記乗り物を操縦するドライバーから収集した情報を基にした確率関数を使用して制御動作を生成するための確率モデルと、を備える。
本発明は上記の通りであり、ドライバーモデルとして、少なくとも、確率関数を使用せずに予め定められた条件に基づき制御動作を生成するためのルールベースモデルと、乗り物を操縦するドライバーから収集した情報を基にした確率関数を使用して制御動作を生成するための確率モデルと、を備える。そして、運転中にこれら複数のドライバーモデルから1のドライバーモデルを選択し、選択したドライバーモデルを使用して前記乗り物を制御する。
このような構成によれば、安全性が求められる状況においてはルールベースモデルを使用し、それ以外の場面では確率モデルを使用することができる。このようなドライバーモデルの切り替えを自動的に行うことで、従来の自動運転では両立が難しかった快適性と安全性とを両立することができる。
運転支援システムの概要を説明する図である。 ドライバーモデルを切り替えるタイミングを説明する図である。 運転支援システムの概要構成を示すブロック図である。 自動運転処理の一例を示すフローチャートである。 ドライバーモデル選択処理の一例を示すフローチャートである。
本発明の実施形態について、図を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、乗り物の一例として自動車の車両10を挙げて説明する。ただし、本発明に係る運転支援方法および運転支援システムは、自動車等の車両10に限らず、他の乗り物(例えば船舶や飛行機など)にも応用可能である。
本実施形態に係る運転支援システムは、各種のセンサーなどで車両10の周囲の情報を把握し、これらの情報に基づいて車両10を制御して運転を支援するものであり、いわゆる先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driver-Assistance Systems)である。この運転支援システムは、車両10の制御動作を生成するためのパラメータを定義したドライバーモデルを備えている。ドライバーモデルは、車両10の操縦に必要な情報(車両10の周囲の情報など)を取得し、取得した情報を基にステアリングや加速などの車両10の制御動作を生成するソフトウェアである。ドライバーモデルによって生成される車両10の制御動作は、例えば出力信号のリストであり、このリストに従って制御装置11のコンピュータ12から各種装置(ステアリング31、アクセル32、ブレーキ33など)へ制御信号が発せられる。これにより、ステアリング31の角度、アクセル32のペダルの圧力、ブレーキ33のペダルの圧力などがコンピュータ12によって制御される。
本実施形態に係る運転支援システムは、図1に示すようなハイブリッドドライバーモデルを採用している。ハイブリッドドライバーモデルとは、複数のドライバーモデルを組み合わせたコンピューティングモデルであり、この複数のドライバーモデルが運転中に自動的に切り替えられて使用される。具体的には、運転支援システムが、乗り物の状況に応じて最適なドライバーモデルを選択し、選択されたドライバーモデルによって車両10の制御動作が生成されるようになっている。
本実施形態に係るハイブリッドドライバーモデルは、少なくともルールベースモデルと確率モデルの2つを含んでいる。なお、ハイブリッドドライバーモデルに含まれるドライバーモデルは必ずしも2つである必要はなく、3つ以上のドライバーモデルを含んでいてもよい。
まず、ルールベースモデルは、確率関数を使用せずに(言い換えると確率変数を使用せずに)予め定められた条件に基づき制御動作を生成するルールベースのドライバーモデルである。このルールベースモデルは、一般的な先進運転支援システムで使用されているドライバーモデルを使用可能である。ルールベースモデルにおいては、車両の制御に用いるルールが設計者(例えば自動車メーカー)によって予め設定されており、コンピュータ12は、このルールと車両10の状態とを比較して制御動作を決定する。例えば、予め制限速度をルールとして設定しておくことで、車両10の速度が制限速度に達したときに減速する制御動作を生成することができる。また、予め車間距離をルールとして設定しておくことで、車間距離が予め定められた値以下となったときに減速する制御を生成することができる。このように、ルールベースモデルでは、確定的なアプローチがとられ、予め定められた明示的なルールに基づき車両10の動作が決定される。
このルールベースモデルのメリットは、予め定められた条件に基づき制御内容を決定できるので、事前に予測される事象に確定的に対処できる点である。車両10がどういった状況となったときに、車両10がどういった動作に制御されるかが予め決まっているため、安全な動作を保証できる確定的な動作を生成することができ、車両10の安全性を高めることができる。
反面、このルールベースモデルは、制御動作が画一的であり、人間的ではないというデメリットがある。人間の運転は確率論的であることが知られており、予め設定したルールによって人間の運転を模倣することは困難である。よって、ルールベースのドライバーモデルにおける車両10の制御動作は人間の運転とはかけ離れたものとなるおそれがある。人間の運転と異なる制御がなされることで、快適性が失われたり、人間の予測を超えた制御がされて危険を感じたりすることも考えられる。
一方、確率モデルは、車両10を操縦するドライバーから収集した情報(トレーニングデータ)に依存する確率ベースのドライバーモデルである。確率モデルにおいては、ドライバーの車両10の操縦内容がトレーニングデータとして記録され、制御内容に反映される。具体的には、確率モデルにおいては、ドライバーが実際に車両を運転したときの情報(アクセル32やブレーキ33が実際に操作されたタイミングなど)を収集し、この情報を基に機械学習技術を使用してドライバーモデルが実際の操縦内容に近づくように更新される。例えば、ドライバーから収集した情報を数式または数値として定式化し、これらの数式や数値が確率モデルに適用される。
これらの数式や数値は、確率関数および確率変数を含んでいる。例えば、ドライバーから収集した情報を基に確率関数を作成(更新)し、この確率関数を使用して車両10の制御動作を生成してもよい。また、確率モデル内にドライバーの個性を表すための確率変数を予め用意しておき、ドライバーから収集した情報を基に確率変数を取捨選択し、ドライバーのステアリングプロファイルを定義するようにしてもよい。なお、このような確率関数および確率変数の設計は一例に過ぎない。確率モデルは、ドライバーから収集した情報を基に確率論的に制御動作を決定するものであればよく、確率関数および確率変数は自由に設計することができる。
このように、確率モデルは、トレーニングデータを基にした確率関数を含んでおり、この確率関数を使用して制御動作を生成するようになっている。
この確率モデルのメリットは、ドライバーから収集した情報を基に制御内容が決定されるため、ドライバーの実際の操作に近い動作を再現できる点である。これにより、快適性が向上する。また、自分の操作に近い制御が選択されるため、自動制御の動作をドライバーが予測しやすいというメリットもある。
ただし、この確率モデルにもデメリットが存在する。まず1つ目は、運転内容は非常に不均一で変数が膨大であるため、すべての運転条件をカバーするモデルをトレーニングすることは非常に難しいという点である。2つ目は、制御内容が不確定であるため、安全な行動を保証することが難しいという点である。
このように、ルールベースモデルと確率モデルには、それぞれ相互にメリットとデメリットがあり、互いに補完し合う関係性がある。このため、本実施形態に係る運転支援システムは、このルールベースモデルと確率モデルとを組み合わせたハイブリッドドライバーモデルを採用しており、走行中にこれらのドライバーモデルを自動的に切り替えることで、両者のメリットを生かせるように構成されている。
具体的には、図2に示すような切替制御が実行される。まず、図2のAに示すように、快適さが優先される場合には、確率モデルを使用して、人間の操縦に近い運転が実現される。このように確率モデルを使用して走行中に、何らかの安全境界から外れる状況が発生したら(例えば、速度が速くなりすぎている、車間距離が詰まっている、走行方向に障害物を発見した、などの事象が各種のセンサーなどによって検知されたら)、Bに示すように、運転支援システムはドライバーモデルをルールベースモデルに切り替えて走行する。これにより、安全境界から外れている場合には、ルールベースモデルによって安全な走行が実現される。その後、車両10の安全性が確保されたと判断されたら、Cに示すように、運転支援システムはドライバーモデルを確率モデルに切り替えて走行する。このようにドライバーモデルを切り替えることで、可能な限り快適な走行を提供しつつも、車両10を安全な状態に維持することができる。
図3は、運転支援システムの概要構成を説明するブロック図である。この図3に示すように、本実施形態に係る運転支援システムは、車両10に搭載した制御装置11を中心に構成される。この制御装置11は、特に図示しないが、コンピュータ12を中心に構成され、記憶装置20を備えている。そして、コンピュータ12が記憶装置20に記憶されたプログラムおよびデータを読み込むことで、各種の操縦用装置30及び環境取得装置40を制御するように構成されている。
なお、記憶装置20は、コンピュータ12からアクセス可能などのようなタイプのものでもよく、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、メモリーカード、ROM、RAM、コンピュータ読み取り可能媒体などの種類を問わない。また、これらの組み合わせであってもよい。
この記憶装置20には、図3に示すように、ルールベースモデルデータ21、確率モデルデータ22、状態判定プログラム23、操縦制御プログラム24などが記憶されている。なお、この記憶装置20には、上記以外にも様々なデータおよびプログラムが格納されていることは言うまでもない。
ルールベースモデルデータ21は、ルールベースモデルを実現するためのデータである。このルールベースモデルデータ21は、ルールデータ21aを含む。ルールデータ21aは、車両10の状態に応じた制御動作を生成するための数式や数値である。後述する環境取得装置40からの入力パラメータは、このルールデータ21aに基づいて制御動作に変換される。また、このルールデータ21aは、安全境界に関するデータも含んでおり、後述する状態判定プログラム23が安全状態の判定を行う際に使用される。このルールデータ21aは、車両10の設計者(自動車メーカーなど)によって予め定義されており、自律的に変更されることはない。
確率モデルデータ22は、確率モデルを実現するためのデータである。本実施形態に係る確率モデルデータ22は、プロファイルデータ22aと、確率関数22bを含む。プロファイルデータ22aは、車両10を操縦するドライバーから収集した情報を数値として定式化したものである。また、確率関数22bは、車両10を操縦するドライバーから収集した情報を数式として定式化したものである。このプロファイルデータ22aおよび確率関数22bは、例えば、ステアリング31の操作タイミングやホイール角度、アクセル32やブレーキ33の操作タイミングやペダル圧力などを記録しておき、これらを基に生成される。このため、ドライバーが車両10を操縦していくことで、プロファイルデータ22aや確率関数22bが随時アップデートされ、よりドライバーの操縦に近い制御が実現できるようになっている。なお、プロファイルデータ22aは、確率モデル内に予め用意された確率変数を選択する形で定義されていてもよい。
状態判定プログラム23は、車両10が安全状態にあるか否かを判定するためのプログラムである。この状態判定プログラム23は、ルールデータ21aに含まれる安全境界に関するデータを使用し、車両10の状態を判定する。この安全状態の判定は、車両10の安全を保障できる程度に短い周期で実行され、本実施形態においては50ミリ秒ごとに実行される。このように一定周期で安全状態の判定を実行することで、車両10の状態を常に把握できるようになっている。
なお、安全境界に関するデータには、車両10が安全でない状態について、予め複数の条件が設定されている。例えば、「速度変化率が所定値以上である(車両が突然壊れた可能性)」、「先行車両に衝突するまでの時間が所定値未満である」、「先行車両にまでの距離が所定値未満である」、「走行レーンから外れている」などの条件である。状態判定プログラム23は、現在の車両10の状態が、これらの条件のいずれかに当てはまるかをチェックして、車両10が安全状態にあるか否かを判定する。
なお、状態判定プログラム23が「安全ではない」と判定したからと言って、必ずしも車両10が危険な状態にあるとは言えない。すなわち、状態判定プログラム23による判定は、あくまで安全性を確保するためのものであり、未然に事故を防ぐために安全境界が厳格に設定されている場合があり得るためである。例えば、確率モデルのトレーニングデータが不十分であるために挙動が安定しないような稀な事象が発生した場合に、「安全ではない」と判定することもあり得る。
この状態判定プログラム23による判定結果は、ドライバーモデルの選択に使用される。本実施形態においては、確率モデルを使用して運転中に状態判定プログラム23が「安全ではない」と判定した場合、ドライバーモデルをルールベースモデルに切り替える処理が実行される。また、ルールベースモデルを使用して運転中に、車両10が所定期間(例えば3秒間)安全な状態にあると状態判定プログラム23が判断した場合には、ドライバーモデルを確率モデルに切り替える処理が実行される。
操縦制御プログラム24は、上記したドライバーモデル使用して車両10を制御するプログラムである。操縦制御プログラム24は、センサーデータを連続的に用いることで、交通標識、人、他の車両、障害物、走行レーンなどを識別し、車両10を自律的に制御することができる。また、目的地までの走行を支援するために、地図データやGPSなどの位置データを使用することができる。
この操縦制御プログラム24は、後述する各種の装置から車両10の状態に関するデータを取得し、取得したデータを基に操縦用装置30の制御動作を生成し、この制御動作に基づいて操縦用装置30の制御信号を出力する。また、この操縦制御プログラム24は、状態判定プログラム23による判定結果に従い、使用するドライバーモデルを選択する。操縦制御プログラム24が制御動作を生成するときには、選択したドライバーモデルに従い、ルールベースモデルデータ21または確率モデルデータ22のいずれか一方が使用される。このため、どのドライバーモデルが選択されているかによって、生成される制御動作が異なる可能性がある。
上記した制御装置11は、例えば図3に示すような操縦用装置30および環境取得装置40から入力信号を受け取り、これにより現在の車両10の状態を把握する。そして、現在のドライバーモデルを使用して、現在の車両10の状態に適した制御動作を生成する。制御装置11は、この制御動作に従い、操縦用装置30に対して制御信号を出力して車両10の運転を支援する。
操縦用装置30は、車両10を操縦するための装置群である。操縦用装置30としては、図3に示すように、車両の進行方向を制御するステアリング31、車両の速度を調節するアクセル32、車両を減速または停止させるブレーキ33、回転数やトルクを変化させるトランスミッション34などを備えている。これらの操縦用装置30は、制御装置11からの制御信号によって出力が制御可能であるとともに、ドライバーによる操作によっても出力が制御可能となっている。例えば、ステアリング31の角度は、コンピュータ12によっても制御可能であるし、ドライバーがステアリングホイールを操作することによっても制御可能である。また、アクセル32やブレーキ33も、コンピュータ12によっても制御可能であるし、ドライバーがペダルなどを操作することによっても制御可能である。なお、操縦用装置30としては、これらに限定されず、他の操縦用装置30を備えていてもよい。
また、環境取得装置40は、車両10の状態を取得するための装置群であり、各種のセンサーやカメラなどである。この環境取得装置40によって、車両10の走行状態や外部の環境などを制御装置11が把握することができる。環境取得装置40としては、例えば、速度検出装置41、位置検出装置42、物体検出装置43、レーン検出装置44、乗客検出装置45、映像検出装置46などが考えられる。なお、環境取得装置40としては、これらに限定されず、他の環境取得装置40を備えていてもよい。
なお、速度検出装置41とは、車両10の速度を検出する装置(例えば、速度計、加速度計、ジャイロスコープなど)である。また、位置検出装置42とは、車両10の位置を検出する装置(例えば、GPS受信機など)である。また、物体検出装置43とは、車両10の周囲の物体を検出する装置(例えば、レーザー、レーダー、カメラ、ソナーなど)である。また、レーン検出装置44とは、走行レーンを検出する装置(例えば、レーンラインの反射光の量を検出するレーザーなど)である。また、乗客検出装置45とは、乗用車中のドライバーや乗客を検出する装置(例えば、シートの重量計測計など)である。また、映像検出装置46とは、車両10の周囲の映像を検出する装置(例えば、標識等を識別するために用いるカメラなど)である。これらの装置で検出したデータは、生データをそのまま使用してもよいし、それぞれの検出結果からの算出値を使用してもよい(例えば、速度変化率、先行車両との速度の違い、先行車両に衝突するまでの時間、などを算出して使用してもよい)。
上記した運転支援システムを使用した自動運転処理について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、図4に示すステップS100において、現在のモードが自動運転モード(運転支援システムを使用するモード)であるかがチェックされる。自動運転モードである場合には、ステップS115へ進む。一方、自動運転モードでない場合には、処理を終了し、ドライバーによる操縦で車両10を走行させる。
ステップS115では、操縦用装置30や環境取得装置40を使用して、車両10の環境情報を取得する。なお、ここで取得する情報は多岐に渡るため特に限定しないが、例えば、ドライバーがペダルをどの程度踏み込んでいるかといったドライバーの操作に係る情報、現在の走行速度といった車両10の出力に関する情報、障害物の有無や走行レーンの位置といった車両10の周囲の環境に関する情報を含んでいる。そして、ステップS120に進む。
ステップS120では、ステップS115で取得した情報を基に、複数のドライバーモデルから1のドライバーモデルを選択する。なお、このドライバーモデルの選択処理については、後ほど詳述する。そして、ステップS125に進む。
ステップS125では、選択したドライバーモデルを使用して車両10を制御する。具体的には、ステップS115で取得した環境情報と、ステップS120で選択したドライバーモデルとを使用して制御動作を生成する。例えば、数式として定義されたドライバーモデルに対し、環境情報を入力すると、制御動作のリストが出力として得られる。このように得られた制御動作のリストに従って操縦用装置30に制御信号を出力し、車両10を制御する。以上で、自動運転処理の1サイクルが終了する。
なお、上記した自動運転処理のサイクルは、車両10が走行している間、継続して実行される。また、説明の便宜上、ステップS115(環境情報の取得)、ステップS120(ドライバーモデルの選択)、ステップS125(自動運転制御)を一連の動作として説明したが、実際にはこれらのステップは非同期に実行することができる。
次に、ドライバーモデルの選択処理について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、図5に示すステップS200において、状態判定プログラム23による判定が実行される。具体的には、ステップS115で取得した情報を、ルールデータ21aに含まれる安全境界に関するデータと比較する。この判定の結果、車両10が安全状態であると判断した場合には、ステップS210へ進む。一方、安全状態でないと判断した場合には、ステップS230に進む。
ステップS230へ進んだ場合、車両10が安全境界の外側にあるので、速やかに車両10の安全を確保して、車両10の状態を安定させる必要がある。このため、車両10の状態を安定させるための回復計画を作成する。以後一定期間は、この回復計画に従って車両10が制御される。なお、回復計画が実行されているときに別の危険な状態が検知された場合、回復計画を立て直す(更新する)ことも可能である。そして、ステップS235へ進む。
ステップS210へ進んだ場合、現在のドライバーモデルがルールベースモデルであるかをチェックする。現在のドライバーモデルがルールベースモデルである場合は、ステップS215へ進む。それ以外は、ステップS220へ進む。
ステップS215へ進んだ場合、安全状態が一定時間(本実施形態においては3秒以上)継続して保たれているかをチェックする。安全状態が一定時間継続して保たれている場合、車両10の状態が安定していると判断して、ステップS220へ進む。一方、安全状態が一定時間継続して保たれていない場合、現在は安全状態であっても、まだ車両10の状態が安定していない可能性があるので、ステップS235へ進む。
ステップS220へ進んだ場合、車両10が安全状態で安定しているため、ドライバーモデルとして確率モデルが選択される。そして、ドライバーモデルの選択処理を終了する。
ステップS235へ進んだ場合、車両10が安全状態でないか、または車両10の状態が安定していないため、ドライバーモデルとしてルールベースモデルが選択される。そして、ドライバーモデルの選択処理を終了する。
このように、本実施形態に係る運転支援システムおよび運転支援方法は、ドライバーモデルとして、少なくとも、確率関数を使用せずに予め定められた条件に基づき制御動作を生成するためのルールベースモデルと、車両を操縦するドライバーから収集した情報を基にした確率関数を使用して制御動作を生成するための確率モデルと、を備える。そして、運転中にこれら複数のドライバーモデルから1のドライバーモデルを選択し、選択したドライバーモデルを使用して車両10を制御する。
具体的には、ルールベースモデルの一部であるルールデータ21aによって、車両10の安全境界が定義されており、この安全境界を越えたとき(安全ではないと判断されたとき)にルールベースモデルが使用されるようになっている。確率モデルを使用して走行中でも、安全境界を越えるか否かのチェックが常に一定周期で実行されており、安全境界を越えた場合(ルールデータ21aによって定義された既知の危険な状況になった場合)には速やかにルールベースモデルに切り替えられ、ルールデータ21aによって定義された安全な状態を回復するようになっている。
このような構成によれば、安全性が求められる状況においてはルールベースモデルを使用し、それ以外の場面では確率モデルを使用することができる。このようなドライバーモデルの切り替えを自動的に行うことで、従来の自動運転では両立が難しかった快適性と安全性とを両立することができる。
すなわち、車両10が安全な状態にないと判断した場合には、ルールベースモデルを選択するため、安全性が求められる場面では自動的にルールベースモデルに切り替えることができ、車両10の安全性を高めることができる。
また、ルールベースモデルを使用して車両10を制御しているときに、車両10が所定期間安全な状態にあると判断された場合には、確率モデルに切り替えて車両10を制御する。このため、車両10の状態が安定している場合には、確率モデルを使用して、乗客の快適性や予測可能性を高めることができる。
10 車両
11 制御装置
12 コンピュータ
20 記憶装置
21 ルールベースモデルデータ
21a ルールデータ
22 確率モデルデータ
22a プロファイルデータ
22b 確率関数
23 状態判定プログラム
24 操縦制御プログラム
30 操縦用装置
31 ステアリング
32 アクセル
33 ブレーキ
34 トランスミッション
40 環境取得装置
41 速度検出装置
42 位置検出装置
43 物体検出装置
44 レーン検出装置
45 乗客検出装置
46 映像検出装置

Claims (6)

  1. 乗り物に搭載したコンピュータが、前記乗り物の制御動作を生成するためのパラメータを定義したドライバーモデルを使用して乗り物を制御する運転支援方法であって、
    運転中に複数の前記ドライバーモデルから1のドライバーモデルを選択するステップと、
    選択したドライバーモデルを使用して前記乗り物を制御するステップと、
    を備え、
    前記ドライバーモデルとして、少なくとも、確率関数を使用せずに予め定められた条件に基づき制御動作を生成するためのルールベースモデルと、前記乗り物を操縦するドライバーから収集した情報を基にした確率関数を使用して制御動作を生成するための確率モデルと、を備える、
    乗り物の運転支援方法。
  2. 前記乗り物が安全な状態にないと判断した場合には、前記ルールベースモデルを選択する、
    請求項1に記載の乗り物の運転支援方法。
  3. 前記ルールベースモデルを使用して前記乗り物を制御しているときに、前記乗り物が所定期間安全な状態にあると判断された場合には、前記確率モデルに切り替えて前記乗り物を制御する、
    請求項1または2に記載の乗り物の運転支援方法。
  4. 乗り物に搭載したコンピュータが、前記乗り物の制御動作を生成するためのパラメータを定義したドライバーモデルを使用して乗り物を制御する運転支援システムであって、
    運転中に複数の前記ドライバーモデルから1のドライバーモデルを選択するステップと、
    選択したドライバーモデルを使用して前記乗り物を制御するステップと、
    を備え、
    前記ドライバーモデルとして、少なくとも、確率関数を使用せずに予め定められた条件に基づき制御動作を生成するためのルールベースモデルと、前記乗り物を操縦するドライバーから収集した情報を基にした確率関数を使用して制御動作を生成するための確率モデルと、備える、
    乗り物の運転支援システム。
  5. 前記乗り物が安全な状態にないと判断した場合には、前記ルールベースモデルを選択する、
    請求項4に記載の乗り物の運転支援システム。
  6. 前記ルールベースモデルを使用して前記乗り物を制御しているときに、前記乗り物が所定期間安全な状態にあると判断された場合には、前記確率モデルに切り替えて前記乗り物を制御する、
    請求項4または5に記載の乗り物の運転支援システム。
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