JP2024008135A - 統合プラットフォーム、監視システム、監視情報共有方法及びプログラム - Google Patents

統合プラットフォーム、監視システム、監視情報共有方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の監視プログラムが扱うデータを他の監視プログラムで利用したり、統合的に扱ったりすることを可能にするプラットフォームを提供する。【解決手段】統合プラットフォームは、複数のシステムごとに用意された前記システムを監視するための監視プログラムから監視対象又は監視結果のデータを取得する取得部と、第1の前記監視プログラムの前記データを必要とする第2の前記監視プログラムを選択する選択部と、第1の前記監視プログラムから取得した前記データを第2の前記監視プログラムへ出力する出力部と、を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、統合プラットフォーム、監視システム、監視情報共有方法及びプログラムに関する。
大規模プラントや大型施設等の大規模システムの運転状態を監視する場合、取り扱う情報量が多いことや、サブシステム単位で管理・監視が可能である等の理由から、サブシステムごとに監視プログラムを開発することが一般的である。その際、個々の監視プログラムの開発時期や開発予算が異なるため、監視プログラム間で機能の摺合せが不十分になることが多い。例えば、センサで測定できないパラメータについては、監視プログラム内でその値を推定することがあるが、同じパラメータに対して、監視プログラムごとに異なる推定方法で推定している場合がある。さらに、各監視プログラムは、他のサブシステムの正常な運転状態を前提として開発される為、他のサブシステムで異常が発生した場合の処理方法については、未対応であることが多い。また、監視プログラムの設計時に摺合わせを十分に行うことができたとしても、後に機能が変更になったり、新たな機能が必要になったりすることにより、当初の設計が現状に適さなくなるようなことが生じる。これらの課題に対し、各監視プログラムが扱うデータを他の監視プログラムでも利用できるようにすることで、後発的なニーズに対する機能の拡充や監視プログラム間の機能の調整が容易になる。また、複数の監視プログラムの監視結果を総合的に扱うことで、大規模システム全体の運転状態の判断に役立てることが可能になる。
関連する技術として、特許文献1には、複数のエキスパートシステムからなる原子力プラントの異常診断装置について、それぞれのエキスパートシステムの診断結果や推定された異常原因を統合して出力する方法が開示されている。
特開平4-346033号公報
個別に開発された監視プログラムが扱うデータを他の監視プログラム等で利用したり、総合的に扱ったりすることができるように、データの共有を可能にする技術が求められている。
本開示は、上記課題を解決することができる統合プラットフォーム、監視システム、監視情報共有方法及びプログラムを提供する。
本開示に係る統合プラットフォームは、複数のシステムごとに用意された前記システムを監視するための監視プログラムから監視対象又は監視結果のデータを取得する取得部と、第1の前記監視プログラムの前記データを必要とする第2の前記監視プログラムを選択する選択部と、第1の前記監視プログラムから取得した前記データを第2の前記監視プログラムへ出力する出力部と、を有する。
本開示に係る監視システムは、複数のシステムごとに用意された前記システムを監視するための監視プログラムと、上記の意統合プラットフォームと、を有する。
を有する。
本開示に係る監視情報共有方法は、複数のシステムごとに用意された前記システムを監視するための監視プログラムから監視対象又は監視結果のデータを取得するステップと、第1の前記監視プログラムの前記データを必要とする第2の前記監視プログラムを選択するステップと、第1の前記監視プログラムから取得した前記データを第2の前記監視プログラムへ出力するステップと、を有する。
本開示に係るプログラムは、コンピュータに、複数のシステムごとに用意された前記システムを監視するための監視プログラムから監視対象又は監視結果のデータを取得するステップと、第1の前記監視プログラムの前記データを必要とする第2の前記監視プログラムを選択するステップと、第1の前記監視プログラムから取得した前記データを第2の前記監視プログラムへ出力するステップと、を実行させる。
本開示の統合プラットフォーム、監視システム、監視情報共有方法及びプログラムによれば、個別に開発された複数の監視プログラムが扱うデータを共有することができる。
実施形態に係る監視システムの一例を示すブロック図である。 実施形態に係る監視装置の一例を示すブロック図である。 実施形態に係る監視装置から統合プラットフォームへ送信するデータ設定の一例を示す図である。 実施形態に係る監視装置が統合プラットフォームから受信するデータ設定の一例を示す図である。 実施形態に係る統合プラットフォームの一例を示すブロック図である。 実施形態に係る統合プラットフォームにおけるデータ管理設定の一例を示す図である。 実施形態に係る統合プラットフォームにおける判定基準設定の一例を示す図である。 実施形態に係る統合プラットフォームにおける統合的な異常判断基準の一例を示す図である。 実施形態に係る統合プラットフォームにおける統合的な異常判断モデルについて説明する図である。 実施形態に係る新たな監視プログラム追加後の監視システムの一例を示すブロック図である。 実施形態に係る統合プラットフォームの動作の一例を示すフローチャートである。 実施形態の監視システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
<実施形態>
以下、本開示の統合プラットフォームについて、図面を参照しながら説明する。
(監視システムの全体構成)
図1は、実施形態に係る監視システムの一例を示すブロック図である。
監視システム100は、監視対象の設備1と、監視装置10a~10cと、統合プラットフォーム20と、を含む。設備1は、大型の各種プラントや施設である。設備1は、機械M1~M3と、機械M1と機械M2を接続する接続機器C1と、機械M1と機械M3を接続する接続機器C2・・・等を備える。例えば、設備1は原子力プラント、機械M1はタンク、機械M2は原子炉、接続機器C1はポンプ・・・等である。機械M1~M3、接続機器C1~C2にはセンサが設けられている。例えば、機械M1にはセンサS1,S2、接続機器C1にはセンサS3,S4、機械M2にはセンサS5,S6、接続機器C2にはセンサS7、機械M3にはセンサS8が設けられている。なお、図1に示す設備1等の構成は一例であってこれに限定されない。例えば、設備1が備える機械の数は2台以下であってもよいし、4台以上であってもよい。接続機器やセンサの数についても同様である。
設備1は複数のサブシステム、例えば、機械M1からなるサブシステム、機械M2、接続機器C1からなるサブシステム、機械M3、接続機器C2からなるサブシステムに区分され、サブシステムごとに専用の監視プログラムが用意されている。監視装置10aは、センサS1,S2と接続されている。監視装置10aでは、監視プログラム12aが稼働しており、監視プログラム12aは、センサS1,S2の計測値を取得して、機械M1の運転状態を監視する。同様に、監視装置10bは、センサS3~6と接続され、監視プログラム12bが稼働している。監視プログラム12bは、センサS3~6の計測値を取得して、接続機器C1と機械M2の運転状態を監視する。監視装置10cは、センサS7~8と接続され、監視プログラム12cが稼働している。監視プログラム12cは、センサS7~8の計測値を取得して、接続機器C2と機械M3の運転状態を監視する。図1では、監視プログラム12a~12cはそれぞれ監視装置10a~10cで稼働している場合を例示しているが、監視プログラム12a~12cが稼働する装置に限定は無く、例えば1台の監視装置10aで監視プログラム12a~12cが稼働するように構成されていてもよい。また、サブシステムの区分についても上記したものに限定されない。例えば、機械M1、機械M2、機械M3、接続機器C1、接続機器C2のそれぞれが1つのサブシステムであって、サブシステムごとに監視プログラム12が設けられる構成であってもよい。
統合プラットフォーム20は、監視装置10a~10cと接続されている。統合プラットフォーム20は、監視装置10aからセンサS1~S2の計測値、監視結果(例えば、監視プログラム12aが発報するアラート)、監視プログラム12aが計算した仮想センサ値などを取得する。仮想センサ値とは、実際にセンサを設けることができない位置における温度等の物理量やセンサでは計測できない物理量などの推定値である。同様に、統合プラットフォーム20は、監視装置10bからセンサS3~S6の計測値、監視プログラム12bが発報するアラート、仮想センサ値などを取得し、監視装置10cからセンサS7~S8の計測値、監視プログラム12cが発報するアラート、仮想センサ値などを取得する。センサS1~S8の計測値の取得に関し、統合プラットフォーム20とセンサS1~S8を接続し、センサS1~S8から計測値を直接取得するように構成されていてもよい。統合プラットフォーム20は、監視装置10a~10cから取得した情報を統合して、個々の監視プログラム12a~12cではできない異常判定を行ったり、アラートを発報したりする。また、統合プラットフォーム20は、監視装置10aから取得した情報を監視装置10b,10cへ提供する等、ある監視装置10にてサブシステムの監視に利用しているセンサの計測値や仮想センサ値を他の監視装置10や他システムでも利用可能なようにデータの授受を制御する。
(監視装置の構成)
図2は、実施形態に係る監視装置の一例を示すブロック図である。
監視装置10aは、データ取得部11aと、監視プログラム12aと、統合プラットフォーム連携部13aと、記憶部17aと、を備える。これらのうち、データ取得部11aと、監視プログラム12aと、記憶部17aは、元々、監視装置10aに備わる機能である。統合プラットフォーム連携部13aは、統合プラットフォーム20と連携するために必要となる機能である。既存の監視システムに統合プラットフォーム20を導入する場合には、監視装置10aに統合プラットフォーム連携部13aを追加で実装する。
データ取得部11aは、センサS1~S2の計測値を取得する。
監視プログラム12aは、機械M1を監視する。監視プログラム12aは、機械M1からなるサブシステムの監視のために開発された既存のプログラムである。例えば、監視プログラム12aは、センサS1~S2の計測値に基づいて仮想センサ値を計算し、センサS1~S2の計測値、仮想センサ値に基づいて、機械M1の運転状態が正常か異常かを判定する。例えば、監視プログラム12aは、センサS1の計測値が閾値を上回っていれば、機械M1の運転状態が異常と判定し、アラートを発報する。
統合プラットフォーム連携部13aは、統合プラットフォーム20とのデータの授受を制御する。統合プラットフォーム連携部13aは、設定受付部14aと、送信部15aと、受信部16aと、を備える。
設定受付部14aは、どのようなデータを統合プラットフォーム20へ送信し、どのようなデータを統合プラットフォーム20から取得するかの設定を受け付ける。設定受付部14aを通じて、ユーザは、送受信するデータ内容を任意に設定することができる。
送信部15aは、設定受付部14aが受け付けた送信データの設定に基づいて、監視装置10aが取得したセンサS1~S2の計測値、監視プログラム12aが計算した仮想センサ値、アラートなどを統合プラットフォーム20へ送信する。
受信部16aは、設定受付部14aが受け付けた受信データの設定に基づいて、統合プラットフォーム20からデータを取得する。例えば、機械M1の監視を行う際に他のサブシステムに属するセンサS8の計測値や監視プログラム12cが計算する仮想センサ値が必要となると、統合プラットフォーム20からそれらの情報を取得することができる。
記憶部17aは、データ取得部11aが取得した計測値などや、設定受付部14aが取得した各種の設定情報を記憶する。
図2では、監視装置10aの構成を例示したが、監視装置10b,10cの構成についても同様である。また、本明細書においては、区別の必要が無い場合には、監視装置10a~10cを単に監視装置10と記載し、データ取得部11a~11cを単にデータ取得部11と記載する場合がある。他の機能部(監視プログラム12a、統合プラットフォーム連携部13a、設定受付部14a、送信部15a、受信部16a、記憶部17a)についても同様である。
図3に設定受付部14aが受け付ける送信データの設定例を示す。この例の場合、センサS1の計測値(データID=a-001)と、センサS2の計測値(データID=a-002)と、仮想センサ値(データID=a-003、仮想センサにはセンサID=12a-V1が設定されている。)が統合プラットフォーム20へ送信するデータとして設定されている。送信部15aは、データ取得部11aが取得したセンサS1~S2の計測値を取得し、それらの計測値を統合プラットフォーム20へ送信する。送信部15aは、監視プログラム12aが計算した仮想センサ値(センサID=12a-V1)を監視プログラム12aから取得し、その仮想センサ値を統合プラットフォーム20へ送信する。
図4に受信データの設定例を示す。この例の場合、センサS7の計測値(データID=c-001)と、仮想センサ値(データID=c-003、仮想センサにはセンサID=12c-V1が設定されている。)が統合プラットフォーム20から受信するデータとして設定されている。受信部16aは、センサS7の計測値と監視プログラム12cが計算する仮想センサ値(センサID=12c-V1)を統合プラットフォーム20から受信する。受信部16aは、これらのデータを統合プラットフォーム20へ要求し、この要求に対して統合プラットフォーム20から送信されたデータを受信してもよいし、統合プラットフォーム20にも同様の設定がされていて、この設定に基づいて、統合プラットフォーム20が送信するデータを取得してもよい。
(統合プラットフォームの構成)
図5は、実施形態に係る統合プラットフォームの一例を示すブロック図である。
統合プラットフォーム20は、データ取得部21と、設定受付部22と、データ提供部23と、判定部24と、総合的異常判断部25と、通知部26と、記憶部27と、を備える。
データ取得部21は、監視装置10からセンサS1~S8の計測値、仮想センサ値、アラートなどを取得する。統合プラットフォーム20がセンサS1~S8と接続されている場合には、データ取得部21は、センサS1~S8から直接、計測値を取得する。また、データ取得部21は、機械M1~M4、接続機器C1~C2に対する定期点検等の検査結果をアラートとして取得してもよい。
設定受付部22は、統合プラットフォーム20で管理するデータの設定、統合プラットフォーム20で異常判定を行う場合の判定条件の設定、監視装置10が発報するアラートに基づく総合的な異常判断の判断基準の設定などを受け付ける。
データ提供部23は、設定受付部22が受け付けた設定(例えば、図6)に基づいて、ある監視装置10から取得した、センサの計測値、仮想センサ値、アラートなどを、他の監視装置10b~10c(監視プログラム12b~12c)へ送信する。
判定部24は、設定受付部22が受け付けた判定条件の設定(例えば、図7)と、監視装置10から取得したセンサの計測値、仮想センサ値に基づいて、設備1に関する異常判定を行う。後述するように、判定部24を用いることで、監視プログラム12a~12cが実行しない異常判定を行うことができるようになる。
総合的異常判断部25は、設定受付部22が受け付けた総合的な異常判断基準の設定(例えば、図8)と、監視プログラム12a~12cから取得したアラートに基づいて、システム全体(設備1全体)の運転状態の判定を行う。
通知部26は、判定部24や総合的異常判断部25による判定結果を通知する。例えば、通知部26は、表示装置に判定結果を表示したり、他の装置(例えば、監視装置10)へ判定結果を通知したりする。
記憶部27は、データ取得部21が取得した仮想センサ値などの情報、設定受付部22が受け付けた設定情報などを記憶する。
(データ管理の設定)
図6に、統合プラットフォーム20にて管理するデータの設定例を示す。図6の設定は、ユーザによって設定され、設定受付部22が受け付ける統合プラットフォーム20にて管理するデータの設定例である。
図6の1行目の設定(データID=a-001)は、センサS1の計測値を取得および記憶し、監視装置10bへ送信することを示している。図3の1行目の設定と合わせると、統合プラットフォーム20のデータ取得部11は、監視装置10aからセンサS1の計測値を取得し、データ提供部23が、この計測値を監視装置10bへ送信する。
図6の2行目の設定(データID=a-002)は、センサS2の計測値を取得および記憶することを示している。データID=a-002のデータについても、例えば、監視装置10bへ提供するように設定すれば、センサS2の計測値を監視装置10bへ送信することができる。これにより、後発的に、監視プログラム12bでもセンサS2の計測値が必要になったような場合でも、設備1の改修を行うこと無く、センサS2の計測値を監視プログラム12bで利用可能にすることができる。また、監視プログラム12bについても、統合プラットフォーム連携部13bを利用することで、センサS2の計測値を取得するインタフェースの改修を行う必要が無くなり、例えば、センサS2の計測値を用いた異常判定ロジックの改修だけ行えばよいので改修コストを低減することができる。
以下の設定についても同様である。例えば、6行目(データID=c-001)、9行目(データID=c-003)に関し、図4の設定と合わせると、統合プラットフォーム20は、センサS7の計測値と監視装置10cで計算された仮想センサ値を監視装置10aへ送信する。従来は、監視装置10cで計算された仮想センサ値は、監視装置10cでのみ利用可能であったが、仮想センサ値を、統合プラットフォーム20を通じて他の監視装置10aに送信することで、監視装置10aでも利用可能とすることができる。例えば、同じ物理量を示す仮想センサ値であっても監視プログラムごとに推定方法が異なる可能性があるが、他の監視プログラム12cで計算された同一物理量に関する仮想センサ値を取得して、自ら(監視プログラム12a)が計算した仮想センサ値と比較することで、他の推定方法で計算した場合の値を把握し、監視に役立てることができる。
このように、個々の監視プログラム12で使用している監視対象データ(センサS1~S8の計測値、仮想センサ値)を共有し、他の監視プログラムでも利用可能なようにすることで、個々の監視プログラムの機能の摺合わせ不足に起因する不合理・非効率な監視を改善することができる。なお、図6に例示する設定はユーザが行ってもよいし、統合プラットフォーム20が、監視装置10にて設定された送信データの設定(図3)、受信データの設定(図4)を収取して、それらを集計して図6に例示する設定データを生成するようにしてもよい。また、図6では、センサの計測値や仮想センサ値を統合プラットフォーム20にて管理する場合を説明したが、例えば、監視プログラム12aが発報したアラートを監視プログラム12b~12cへ送信するような設定を行い、監視プログラム12b~12cが、監視プログラム12aが発報したアラートを活用できるようにしてもよい。
(判定条件の設定)
図7に、統合プラットフォーム20において実施する異常判定の判定条件の設定例を示す。図7に示す設定例は、ユーザによって設定され、設定受付部22が受け付ける判定条件の設定例である。図6に例示した設定を行って、監視プログラム12側で、これまで取得できなかったセンサの計測値や仮想センサ値などを取得して、新たな異常判定を行うことも可能であるが、この場合には、監視プログラム12に異常判定ロジックの追加が必要となる。図7の設定は、監視プログラム12を改修せずに、統合プラットフォーム20に異常判定ロジックを設定することにより、新たな異常判定を実行できるようにするためのものである。これにより、監視プログラム12側では、統合プラットフォーム連携部13を実装して、センサの計測値等の統合プラットフォーム20への送信設定を行うだけで、異常判定機能を追加することができる。
図7の1行目の判定条件は、センサS2の計測値が閾値X1を上回ると、“機械M1で異常予兆検知”というメッセージを監視装置10bへ送信することを示している。この設定によれば、判定部24は、監視装置10aから取得したセンサS2の計測値を監視し、計測値が閾値X1を上回るかどうかを判定する。そして、センサS2の計測値が閾値X1を上回ると、通知部26が上記メッセージを通知先として設定された監視装置10bへ送信する。これにより、設備1や監視プログラム12bの改修などを行うこと無く、他サブシステムのセンサS2の計測値に基づく異常判定結果を監視プログラム12bでも利用することができる。異常判定に用いるセンサや閾値X1の値を、監視プログラム12bの目的に合わせて任意に設定することができるので、例えば、設備1に、新たにセンサが設けられた場合でも、そのセンサの計測値に基づく異常判定や異常予兆検知を低コストで実現することができる。このように、統合プラットフォーム20を導入すると、監視プログラム12bが備えていない監視機能(開発当初は必要なかったが運用や環境の変化により必要となった機能、開発当初の知見では不要とされていたが、後に監視する必要があると分かったセンサ値に基づく監視機能など)を必要な設定を行うだけで簡単に追加することができる。
図7の2行目の判定条件は、監視プログラム12aの仮想センサ値(センサID=12a-V1)が閾値X2を上回り、センサS3の計測値が閾値X3を上回り、センサS8の計測値が閾値X4を上回ると、“システム異常”のメッセージを監視装置10a~10cへ送信することを示している。この設定によれば、判定部24は、監視装置10a~10cから取得した計測値と仮想センサ値に基づいて上記判定を行い、判定条件を満たす場合には、通知部26が上記のメッセージを通知先として設定された監視装置10a~10cへ送信する。監視プログラム12a~12cは、自らが担当するサブシステムの異常判定しか行うことができないが、図7の2行目の判定条件を設定することにより、設備1の改修や監視プログラム12a~12cの改修などを行うこと無く、個々の監視プログラム12では検出することができないサブシステムを跨って発生する異常や設備1全体で発生する異常を速やかに検知することができる。また、従来は、仮想センサ値は、仮想センサ値を計算した監視プログラム内でのみ利用可能であったが、仮想センサ値を統合プラットフォーム20にて収集し、共有することで、複数の監視プログラム12a~12cが計算した仮想センサ値から総合的な判断を行って、システム全体の運転状況の監視に役立てることができる。
図7の3行目の判定条件は、監視プログラム12bの仮想センサ値(データID=b-005)と監視プログラム12cの仮想センサ値(データID=c-003)の差が閾値X5を上回ると、“温度異常”のメッセージを監視装置10cへ送信することを示している。ここで、2つの仮想センサ値は共に冷却水の温度を推定した値であり、異なる物理モデルに基づいて異なる計算式で算出される値であるとする。また、設備1が、正常に運転している状態では、これら2つの仮想センサ値は同様の温度を示し、設備1の運転状態が正常な状態から逸脱すると、2つの温度推定値に乖離が生じるとする。この設定によれば、判定部24は、2つの仮想センサ値の差を計算し、その差に基づいて異常判定を行う。このように、仮想センサ値については、監視プログラム12の開発時期、開発者、開発予算の違い等により、異なる推定方法となっている可能性があるが、仮想センサ値の推定手法の違いに基づく仮想センサ値の挙動の違いに注目することで、異常監視を行うことができる。
また、同一の物理量を異なる方法で推定した仮想センサ値に限らず、異なるサブシステムで取得される監視対象データ間の関係性が正常時と異常時で変化する場合(例えば、上記の例のように正常時には2つの値が近しい値となり異常時には乖離する等)であっても、3行目の判定条件と同様に、その関係性を判定条件として設定することで異常判定を行うことができる。
上記の図7の説明では、判定条件等の設定を行うだけで、監視プログラム12を改修することなく、新たな異常判定を統合プラットフォーム20にて実行できるようにする例を説明した。しかし、新たに必要となった異常判定機能を統合プラットフォーム20に追加する方法はこれに限定されない。例えば、監視プログラム12aで後発的に必要となった異常判定ロジック(監視プログラム12a´と呼ぶ。)を統合プラットフォーム20に追加してもよい。この場合の監視プログラム12a´は、判定部24の一例である。設計当初想定していなかった異常判定機能を追加する場合、一般的には、監視プログラム12aを改修するしか方法が無い。しかし、この方法は安定的に稼働しているシステムに変更を加えることになる為、リスクが高い。これに対し、統合プラットフォーム20を導入すれば、監視プログラム12a´を統合プラットフォーム20に追加することができるので、監視プログラム12aを改修することなく、低リスクで新たな異常監視機能を追加することができる。
(アラートに基づく総合的な異常判断基準の設定)
図8は、実施形態に係る統合プラットフォームにおける総合的な異常判断基準の一例を示す図である。図8に示す設定例は、ユーザによって設定され、設定受付部22が受け付ける設定例である。図8の表の横軸に関し、監視プログラム12aはアラート1~2を発報し、監視プログラム12bはアラート3~4を発報し、監視プログラム12cはアラート5~6を発報する。アラート1~6の“1”は、そのアラートが発報されたことを示し、“0”は、そのアラートが発報されていないことを示している。図8の表の縦軸のレベルについては、レベル0は設備1のシステム全体としては正常状態であることを示し、レベル1は異常ではないが通常と異なる状態であることを示し、レベル2は設備1の動作に影響はないが何らかの異常があると考えられる状態であることを示し、レベル3は設備1の動作に影響する異常が発生していることを示し、レベル4は設備1の運用停止が必要な異常が発生していることを示している。
図8の1行目の設定は、監視プログラム12aからアラート1が発報され、他のアラートが発報されていない場合、レベル0の運転状態であると判断することを規定している。
図8の2行目の設定は、監視プログラム12aからアラート1が発報され、監視プログラム12bからアラート3が発報され、他のアラートが発報されていない場合は、レベル1の運転状態であると判断することを規定している。
以下についても同様である。例えば、図8の7行目(最下行)の判定方法は、監視プログラム12aからアラート1~2が発報され、監視プログラム12bからアラート3~4が発報され、監視プログラム12cからアラート5~6が発報されている場合は、レベル4の運転状態であると判断することを規定している。
総合的異常判断部25は、データ取得部21が取得するアラートと、図8に例示する設定に基づいて、設備1の運転状態を判断する。そして、通知部26が、その判断結果(例えば、アラート1とアラート3が発報された場合には“設備1は、異常ではないが通常と異なる運転状態である”等のメッセージ)を表示装置へ表示したり、監視装置10a~10cへ送信したりする。
監視プログラム12a~12cは、個々が担当するサブシステムの範囲で生じた異常等をアラートとして発報する。図8に例示する設定によれば、各サブシステムに関して発報されたアラートを統合し、設備1全体の運転状態を判断することができる。
図8の設定例は知見を有する技術者などが、アラートの組合せごとに設備1の運転状態を設定する例であるが、アラートの組合せによる総合的な判断は、過去の実績に基づいて、実施されてもよい。
図9に、総合的な異常判断モデルを構築するための実績データの一例を説明する。例えば、アラート1、3が発報されたときに事象Aが生じ、アラート1、5が発報されたときに事象Bが生じ、・・・・という実績データを記憶部27に記録して蓄積する。また、総合的異常判断部25に学習機能を持たせる。総合的異常判断部25は、実績データからアラート1~6の発報状況と設備1に発生した事象の関係を学習し、異常判断モデルを構築する。そして、総合的異常判断部25は、構築した異常判断モデルと、データ取得部11が取得するアラート1~6の値とに基づいて設備1の運転状態を評価する。通知部26は、その評価結果(例えば、アラート1~3が発報された場合には“設備1に事象Cが発生する可能性がある”等のメッセージや事象Cの発生確率)を表示装置へ表示したり、監視装置10a~10cへ送信したりする。
これにより、監視プログラム12a~12cが発報したアラートの過去の実績に基づいて、設備1に生じている異常状態を判定することができる。なお、図8、図9の方法にかかわらず、機械M1~M4、接続機器C1~C2に対する定期点検等の検査結果をアラートとして活用する場合、機械M1~M4等の保守履歴を考慮して、設備1の運転状態を判定することができる。また、総合的異常判断部25は、図8で説明した判定と図9で説明した判定の両方を実行してもよい。
(新規に監視プログラムを追加する際の作業コスト)
次に、監視システム100に新たに開発された監視プログラム12dを追加するときに必要となる作業について説明する。図10は、監視プログラム12dが稼働する監視装置10dを追加した後の監視システム100を示している。監視プログラム12dは、機械M4からなるサブシステムの監視を行うプログラムである。機械M4には、センサS9が設けられている。監視プログラム12dは、センサS8~S9の計測値、監視プログラム12aが計算する仮想センサ値(データID=12a-V1)を取得して、機械M4の運転状態を監視するように構成されている。この場合、監視装置10dをセンサS9および統合プラットフォーム20と接続する。そして、監視装置10dの設定受付部14dにて、統合プラットフォーム20からセンサS8の計測値、仮想センサ値(データID=12a-V1)を受信する設定を行う。また、統合プラットフォーム20において、センサS8の計測値、仮想センサ値(データID=12a-V1)を監視装置10dへ送信する設定を行う。これにより、監視プログラム12dでは、当該仮想センサ値を計算するロジックを開発・実装する必要が無い。また、センサS8が遠隔地にある場合でも監視装置10dとセンサS8を接続する必要なく、監視装置10dと統合プラットフォーム20をネットワーク接続するだけでセンサS8の計測値を取得することができる。また、監視装置10dの設定受付部14dにて、センサS9の計測値を統合プラットフォーム20へ送信する設定を行い、統合プラットフォーム20において、センサS9の計測値の送信先を設定する。これにより、センサS9の計測値が、他の監視プログラム12a~12cでも利用できるようになる。なお、センサS9と監視装置10dを接続するのではなく、センサS9と統合プラットフォーム20を接続し、監視装置10dでは、統合プラットフォーム20からセンサS9の計測値を取得するように構成してもよい。
このように統合プラットフォーム20を導入し、全ての計測値、仮想センサ値を一元管理するように構成しておくことで、既設の監視プログラム間で互いの情報を利用可能にするだけでなく、新たに監視プログラム12dを追加する場合にも、当該監視プログラムにおける監視に必要なデータの取得を容易にすることができる。また、既設の監視プログラム12a~12cの仕様変更などで、新たにセンサの計測値や仮想センサ値が必要になった場合でも柔軟に対応することができる。さらに、統合プラットフォーム20の導入を前提とすれば、新たに大規模システムの監視システムを開発する場面においても、統合プラットフォーム20を用いた複数の監視プログラム間のデータ共有を見込んだシステム設計を行うことができるので、サブシステムごとに分断された監視ではなく、サブシステムごとの監視とシステム全体の監視を両立できるような監視システムの設計が容易となる。
(動作)
次に図11を用いて、統合プラットフォーム20の動作について説明する。
図11は、実施形態に係る統合プラットフォームの動作の一例を示すフローチャートである。
ユーザが、統合プラットフォーム20におけるデータ管理の設定(例えば、図6)、判定条件の設定(例えば、図7)、総合的な異常判断基準の設定(例えば、図8)を行う。設定受付部22はこれらの設定情報を取得し(ステップS101)、記憶部27に記録する。次にデータ取得部21が、監視装置10a~10cからセンサの計測値、仮想センサ値、アラート等のデータを取得する(ステップS102)。データ取得部21は、取得したデータを記憶部27に記録する。
次にデータ提供部23が、ステップS102で取得したデータを監視プログラム12a~12cの何れかへ提供するかどうかを判定する(ステップS103)。例えば、データ提供部23は、データ管理の設定(例えば、図6)で提供先の設定があればデータを提供すると判定し、提供先の設定が無ければデータを提供しないと判定する。データを提供しないと判定した場合(ステップS103;No)、ステップS106の処理に進む。データを提供すると判定した場合(ステップS103;Yes)、データ提供部23は、データ管理の設定から提供するデータの種類と提供先の情報を選択する(ステップS104)。例えば、データ提供部23は、図6の1行目の設定からデータの種類として“センサS1の計測値”、提供先として“監視装置10b”を選択する。次にデータ提供部23は、データを送信する(ステップS105)。上記の例の場合、データ提供部23は、ステップS102で取得されたデータのうち、センサS1の計測値を記憶部27から取得し、取得した値を監視装置10bへ送信する。
次に判定部24が、ステップS102で取得したデータに基づいて異常判定を行うかどうかを判定する(ステップS106)。例えば、判定部24は、判定条件の設定(例えば、図7)が設定されていれば異常判定を行うと判定し、判定条件の設定が無ければ異常判定を行わないと判定する。異常判定を行わないと判定した場合(ステップS106;No)、ステップS109の処理に進む。異常判定を行うと判定した場合(ステップS106;Yes)、判定部24は、異常判定に必要なデータを記憶部27から取得し、判定条件に基づいて異常判定を行う(ステップS107)。例えば、判定部24は、図7の1行目の判定条件に基づいて、センサS2の計測値がX1を上回っているかどうかを判定する。判定部24は、判定結果を通知部26へ出力する。通知部26は、異常判定の結果を送信する(ステップS108)。例えば、センサS2の計測値がX1を上回っている場合、通知部26は、判定条件の設定(図7)からメッセージ“機械M1で異常予兆検知”と通知先“監視装置10b”を特定し、同メッセージを監視装置10bへ送信する。
次に総合的異常判断部25が、ステップS102で取得したアラートに基づいて総合的な異常判断を行うかどうかを判定する(ステップS109)。例えば、総合的異常判断部25は、総合的な異常判断基準の設定(例えば、図8)が設定されていて、且つ、ステップS102にてアラートが取得されていれば異常判断を行うと判定し、そうでなければ異常判断を行わないと判定する。総合的な異常判断を行わないと判定した場合(ステップS109;No)、ステップS112の処理に進む。総合的な異常判断を行うと判定した場合(ステップS109;Yes)、総合的異常判断部25は、総合的な異常判断に必要なアラートを記憶部27から取得し、異常判断基準の設定(図8)に基づいて総合的な異常判断を行う(ステップS110)。例えば、ステップS102でアラート1とアラート3を取得した場合、総合的異常判断部25は、図8の2行目の異常判断基準に基づいて、施設1では、レベル1の異常が発生していると判断する。また、例えば、機械M1の定期点検時に、アラート1に関係する何らかの異常が検出されている場合、ステップS102でアラート3だけが取得されている状況であっても、総合的異常判断部25は、アラート1が発報されたものとみなして、施設1ではレベル1の異常が発生していると判断してもよい。総合的異常判断部25は、判断結果を通知部26へ出力する。通知部26は、総合的な異常判断の結果を出力する(ステップS111)。例えば、通知部26は、“レベル1の異常が発生”等のメッセージを表示装置へ出力する。これにより、ユーザは、個々の監視プログラム12a~12cでは監視することができない施設1の運転状況を把握することができる。
次に設定受付部22は、設定の変更の有無を判定する(ステップS112)。設定が変更された場合(ステップS112;Yes)、ステップS101以降の処理が実行される。設定の変更が無い場合(ステップS112;No)、次に統合プラットフォーム20は、監視を終了するか否かを判定する(ステップS113)。監視を終了する場合(ステップS113;Yes)、図11の処理を終了する。監視を終了しない場合(ステップS113;No)、ステップS102以降の処理が繰り返し実行される。
(効果)
大規模システムは、全体が連結したつながりのあるシステムであるにもかかわらず、従来、サブシステムごとに分断して個別に監視することが多い。その為、他のサブシステムで生じた事象が自らのサブシステムで生じる事象に関係するにもかかわらず見逃してしまう、サブシステムを跨って発生する事象の全体像を把握することができない等、不合理・非効率な監視しかできない場合がある。これに対し、本実施形態の統合プラットフォーム20によれば、独立した複数の監視プログラムを連携し、それぞれの監視プログラムが扱う監視対象のパラメータやアラートを共有できるようにする。これにより、ある監視プログラムがこれまでに監視できなかったパラメータ(例えば、他のサブシステムの監視パラメータ)を監視対象に加えることで、自らのサブシステムで生じる事象に関係する他のサブシステムで発生する事象を認識することができるようになる。また、従来であれば、異なる監視プログラムで監視対象としているパラメータを持ち寄って、それらのパラメータに基づいて異常判定を行うことにより、サブシステムを跨って生じる事象を監視することができる。さらに、複数の監視プログラムから発報されたアラートを統合することで、システム全体の運転状態を評価することができる。
図12は、実施形態の監視システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。
上述の監視装置10、統合プラットフォーム20は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
なお、監視装置10、統合プラットフォーム20の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各機能部による処理を行ってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、CD、DVD、USB等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上のとおり、本開示に係るいくつかの実施形態を説明したが、これら全ての実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
<付記>
実施形態に記載の統合プラットフォーム、監視システム、監視情報統合方法及びプログラムは、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る統合プラットフォーム20は、複数のシステム(大規模システムを構成するサブシステム)ごとに用意された前記システムを監視するための監視プログラムから監視対象(センサの計測値、仮想センサ値)又は監視結果(アラート)のデータを取得する取得部(データ取得部21)と、第1の前記監視プログラムの前記データを必要とする第2の前記監視プログラムを選択する選択部(データ提供部23、図11のS104)と、第1の前記監視プログラムから取得した前記データを第2の前記監視プログラムへ出力する出力部(データ提供部23、図11のS105)と、を有する。
これにより、監視対象のデータを共有することができ、これまでには監視することができなかったパラメータ(監視対象のデータ)を監視することにより、サブシステム毎に分断して監視することによる弊害、例えば、監視プログラムの摺合わせ不足に起因する、本来行う必要がある監視プログラム間の連携を行うことができる。
(2)第2の態様に係る統合プラットフォーム20は、(1)の統合プラットフォームであって、前記取得部は、第1の前記監視プログラムが推定した監視対象の物理量である仮想センサ値を取得し、前記出力部は、第1の前記監視プログラムから取得した前記仮想センサ値を第2の前記監視プログラムへ出力する。
従来、仮想センサ値は、各監視プログラムの中で計算及び利用され、外部へ提供されることが無いが監視プログラム間での仮想センサ値のやり取りを統合プラットフォーム20が仲介することで、ある監視プログラムが推定した仮想センサ値を、他の監視プログラムへ提供することが可能になる。これにより、センサで計測できないパラメータの監視を他の監視プログラムでも実行できるようになる。
(3)第3の態様に係る統合プラットフォーム20は、(1)~(2)の統合プラットフォームであって、前記取得部は、第1の前記監視プログラムが監視対象とするセンサの計測値を取得し、前記出力部は、第1の前記監視プログラムから取得した前記計測値を第2の前記監視プログラムへ出力する。
これにより、監視プログラムの開発当初は監視対象でなかったセンサの計測値を簡単に監視対象に含めることができる。
(4)第4の態様に係る統合プラットフォーム20は、(1)~(3)の統合プラットフォームであって、複数の前記監視プログラムが出力したアラートに基づいて、複数の前記システム全体での運転状態を示す総合的なアラートを生成する総合的異常判断部25と、前記総合的異常判断部によって生成された前記総合的なアラートを出力する通知部26と、をさらに有する。
これにより、個々の監視プログラムでは評価することができない、システム全体の運転状態の評価を行うことができる。
(5)第5の態様に係る統合プラットフォーム20は、(1)~(4)の統合プラットフォームであって、前記監視プログラムから取得した監視対象の前記データに基づいて異常判定を行う判定部24と、前記異常判定の結果を出力する通知部26とをさらに備える。
これにより、個々の監視プログラムの改修をせずに容易に異常判定を行うことができる。また、サブシステムの区切りに関係なく、全パラメータを対象とした異常監視を行うことができる。
(6)第6の態様に係る統合プラットフォーム20は、(1)~(5)の統合プラットフォームであって、前記判定部は、異なる前記監視プログラムから取得した前記データの間に所定の関係性が成立する場合には正常と判定し、成立しない場合には異常と判定する、
これにより、異なるサブシステムで監視されていた2つのパラメータの間に、例えば、正常時には2つのパラメータの値が略一致し、異常時には2つのパラメータの値に乖離が生じるといった関係性がある場合に、この関係性に基づく異常判定を行うことができる。
(7)第7の態様に係る監視システムは、複数のシステムごとに用意された前記システムを監視するための監視プログラムと、(1)~(6)の統合プラットフォームを有する。
これにより、個別に開発された複数の監視プログラムが扱うデータを共有し、他の監視プログラム等で利用したり、統合的に扱ったりすることができる。
(8)第8の態様に係る監視情報共有方法は、複数のシステムごとに用意された前記システムを監視するための監視プログラムから監視対象又は監視結果のデータを取得するステップと、第1の前記監視プログラムの前記データを必要とする第2の前記監視プログラムを選択するステップと、第1の前記監視プログラムから取得した前記データを第2の前記監視プログラムへ出力するステップと、を有する。
(9)第9の態様に係るプログラムは、コンピュータに、複数のシステムごとに用意された前記システムを監視するための監視プログラムから監視対象又は監視結果のデータを取得するステップと、第1の前記監視プログラムの前記データを必要とする第2の前記監視プログラムを選択するステップと、第1の前記監視プログラムから取得した前記データを第2の前記監視プログラムへ出力するステップと、を実行させる。
1・・・設備
10,10a,10b,10c,10d・・・監視装置
11,11a,11b,11c・・・データ取得部
12,12a,12b,12c,12d・・・監視プログラム
13,13a,13b,13c・・・統合プラットフォーム連携部
14,14a,14b,14c・・・設定受付部
15,15a,15b,15c・・・送信部
16,16a,16b,16c・・・受信部
17,17a,17b,17c・・・記憶部
20・・・統合プラットフォーム
21・・・データ取得部
22・・・設定受付部
23・・・データ提供部
24・・・判定部
25・・・総合的異常判断部
26・・・通知部
27・・・記憶部
100・・・監視システム
M1,M2,M3・・・機械
C1,C2・・・接続機器
S1,S2,S3,S4,S5,S6,S7,S8,S9・・・センサ
900・・・コンピュータ
901・・・CPU
902・・・主記憶装置
903・・・補助記憶装置
904・・・入出力インタフェース
905・・・通信インタフェース

Claims (9)

  1. 複数のシステムごとに用意された前記システムを監視するための監視プログラムから監視対象又は監視結果のデータを取得する取得部と、
    第1の前記監視プログラムの前記データを必要とする第2の前記監視プログラムを選択する選択部と、
    第1の前記監視プログラムから取得した前記データを第2の前記監視プログラムへ出力する出力部と、
    を有する統合プラットフォーム。
  2. 前記取得部は、第1の前記監視プログラムが推定した監視対象の物理量である仮想センサ値を取得し、
    前記出力部は、第1の前記監視プログラムから取得した前記仮想センサ値を第2の前記監視プログラムへ出力する、
    請求項1に記載の統合プラットフォーム。
  3. 前記取得部は、第1の前記監視プログラムが監視対象とするセンサの計測値を取得し、
    前記出力部は、第1の前記監視プログラムから取得した前記計測値を第2の前記監視プログラムへ出力する、
    請求項1又は請求項2に記載の統合プラットフォーム。
  4. 複数の前記監視プログラムが出力したアラートに基づいて、複数の前記システム全体での運転状態を示す総合的なアラートを生成する総合的異常判断部と、
    前記総合的異常判断部によって生成された前記総合的なアラートを出力する通知部と、
    をさらに有する請求項1又は請求項2に記載の統合プラットフォーム。
  5. 前記監視プログラムから取得した監視対象の前記データに基づいて異常判定を行う判定部と、
    前記異常判定の結果を出力する通知部と、
    をさらに有する請求項1又は請求項2に記載の統合プラットフォーム。
  6. 前記判定部は、異なる前記監視プログラムから取得した前記データの間に所定の関係性が成立する場合には正常と判定し、成立しない場合には異常と判定する、
    請求項5に記載の統合プラットフォーム。
  7. 複数のシステムごとに用意された前記システムを監視するための監視プログラムと、
    請求項1又は請求項2に記載の統合プラットフォームと、
    を有する監視システム。
  8. 複数のシステムごとに用意された前記システムを監視するための監視プログラムから監視対象又は監視結果のデータを取得するステップと、
    第1の前記監視プログラムの前記データを必要とする第2の前記監視プログラムを選択するステップと、
    第1の前記監視プログラムから取得した前記データを第2の前記監視プログラムへ出力するステップと、
    を有する監視情報共有方法。
  9. コンピュータに、
    複数のシステムごとに用意された前記システムを監視するための監視プログラムから監視対象又は監視結果のデータを取得するステップと、
    第1の前記監視プログラムの前記データを必要とする第2の前記監視プログラムを選択するステップと、
    第1の前記監視プログラムから取得した前記データを第2の前記監視プログラムへ出力するステップと、
    を実行させるプログラム。
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