JP2024007599A - 船舶制御装置、船舶制御方法、および、船舶制御プログラム - Google Patents

船舶制御装置、船舶制御方法、および、船舶制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】大規模なシステム変更を行うことなく、操船者が意図する旋回をより確実に実現する。【解決手段】船舶制御装置10は、船舶の動作制御に関する操船指令値を入力する入力部201と、操船指令値に基づいて、船舶に対する舵角指令信号およびスロットル指令信号を生成して出力する制御部20と、を備える。制御部20は、操船指令値が間欠制御用範囲にあれば、HiレベルとLowレベルとを有する間欠制御波形のスロットル指令信号を出力する。【選択図】 図1

Description

本発明は、船舶の動作を制御する技術に関する。
現在、船舶の動作を制御する技術が各種考案されている。例えば、特許文献1、2には、ジョイスティックを用いて操船する技術が記載されている。特許文献1、2では、ジョイスティックによる操作に基づいて、電子制御によって舵角等を制御する。
また、従来、一般に普及している船舶では、油圧駆動方式の舵機が採用されている。
特開2018-155764号公報 特開2011-140272号公報
しかしながら、電子制御方式を採用する場合、船舶制御システムを大幅に入れ替えたり、大規模なシステムを新規に採用したりしなければならない。
また、サイドスラスタやその他の補助推力発生手段を備えず、主機(船外機、船内機、内外機等)しか備えない構成では、船体の真横方向の推力を発生させることができず、前進推力および後進推力を単に切替えるだけではその場での旋回を行うための推力を発生することもできない。すなわち、低速域における操船が限定的になり、操船が難しい。さらに、従来の油圧駆動方式の舵機を用いた場合、操作入力に対する舵機の動きの応答速度が電子制御方式よりも遅く、操船者が意図するよりも大きな旋回(回頭)となってしまう。
したがって、本発明の目的は、大規模なシステム変更を行うことなく、低速域において容易な操船を可能とする船舶制御システムを提供することにある。
この発明の船舶制御装置は、船舶の動作制御に関し、少なくともスロットル制御およびスロットルの間欠制御の指令に対応する操船指令値を入力する入力部と、操船指令値に基づいて、船舶に対するスロットル指令信号を生成する制御部と、を備える。
制御部は、操船指令値の内、間欠制御の指令に対応する値が所定の間欠制御用範囲にあれば間欠制御の有効化を設定するモード設定部と、間欠制御が有効化された場合、HiレベルとLowレベルとを有する間欠制御波形のスロットル指令信号を生成するスロットル指令信号生成部と、を備える。
この構成では、推力が間欠的に発生するので、例えば旋回開始時に実行した場合、指令舵角への実舵角の追従が遅れても、旋回半径が不所望に大きくなることが抑制される。また、例えば、旋回中に実行した場合、円弧方向(旋回の周方向)への直進惰性が抑制されて旋回性が向上する。これにより、操船者が意図する旋回をより確実に実現できる。
また、この発明の船舶制御装置では、制御部は、操船指令値の内、スロットル制御に対応する値が所定の極小旋回制御用範囲にあり、かつ、間欠制御の有効化を設定するモード設定部と、間欠制御が有効化された場合、船舶の舵角を指令する舵角指令信号を設定可能範囲内で最大の指令舵角に設定する舵角指令信号生成部と、間欠制御が有効化された場合、所定の極小旋回制御用のHiレベルと所定の極小旋回制御用のLowレベルとを有する間欠制御波形の前記スロットル指令信号を生成するスロットル指令信号生成部と、を備える。
この構成では、実舵角が所望舵角になった後に、間欠的な推力が発生する。したがって、船舶が前進または後進していない状態から旋回しようとした場合に、旋回半径を小さくできる。
また、この発明の船舶制御装置では、スロットル指令信号生成部は、極小旋回制御の場合、実舵角が最大の舵角に達するまでの期間、スロットル指令信号0またはスロットル指令信号の値より小さく定められた所定閾値以下に抑制する。この構成では、極小旋回制御の開始時の不所望な前進または後進を抑制できる。
また、この発明の船舶制御装置では、スロットル指令信号生成部は、実舵角が最大の指令舵角に達したとき、立ち下がりと比較して緩やかな勾配の立上り波形を最初の立上り波形において有するスロットル指令信号を生成する。この構成では、推力の発生初期の不所望な前進または後進を抑制できる。
また、この発明の船舶制御装置では、スロットル指令信号生成部は、立ち下がりと比較して緩やかな勾配の立上り波形を有するスロットル指令信号を生成する。この構成では、急激な推力の上昇を抑制でき、シフト切り替え時の衝撃(機械的な衝撃)および不所望な船速変動を抑制できる。
また、この発明の船舶制御装置では、スロットル指令信号生成部は、スロットル制御に対応する操船指令値に基づいたスロットル開度によってHiレベルを設定し、デッドスロー開度によってLowレベルを設定する。
この構成では、間欠制御の一例を示している。Lowレベルをデッドスロー開度に設定することで、Lowレベルでも最低限の推力を維持でき、安定した旋回(回頭)を実現できる。
この発明の船舶制御装置では、スロットル指令信号生成部は、所定の極小旋回制御用のHiレベルを、極小旋回制御用スロットル開度によって設定し、極小旋回制御用のLowレベルを、スロットル全閉状態によって設定する。
この構成では、極小旋回制御時には、Lowレベルがスロットル全閉状態となるので、旋回半径をさらに小さくできる。
この発明の船舶制御装置では、スロットル指令信号生成部は、極小旋回制御中のスロットル制御に対応する操船指令値に応じて、極小旋回制御用スロットル開度を調整する。この構成では、極小旋回制御における船舶の挙動を調整できる。
また、この発明の船舶制御装置では、入力部は、ユーザの操作による船舶の推力の保持を指令する推力保持信号をさらに入力する。スロットル指令信号生成部は、推力保持信号の入力を受けると、推力保持の入力時の操船指令値に応じたスロットル開度を保持するように、スロットル指令信号のレベルを固定する。この構成では、操船指令値が不所望に変動しても、所望の推力を維持できる。
また、この発明の船舶制御装置では、スロットル指令信号生成部は、最大スロットル開度の調整指示を受けると、スロットル指令信号のHiレベルに対応する最大スロットル開度を、調整指示に応じて設定する。この構成では、最大スロットル開度を、操船者の所望するように調整できる。
また、この発明の船体制御装置では、スロットル指令信号生成部は、船舶の進行方向が後進であれば、間欠制御を行わず、かつ、操船指令値の内、間欠制御指令に対応する値が所定の間欠制御用範囲にあれば、後進推力を現在設定されている最大の推力値よりも大きいスロットル制御指令値を生成する。この構成では、後進旋回時に所望の旋回を実現し易い。
また、この発明の船舶制御システムは、上述の船舶制御装置と、操船指令値を生成する操作器と、を備える。操作器は、一方端が固定され、他方端が移動可能なシャフトと、シャフトの他方端に配置され、シャフトの軸を中心として回転可能なヘッドと、ヘッドの位置およびヘッドの回転量に応じて操船指令値を生成する操船指令値生成部と、を備える。
この構成では、操船指令値を、所謂ジョイスティックのような操作器によって決定できる。これにより、操船者は、簡単で分かり易い操作入力によって、上述の旋回時の間欠制御、極小旋回制御等を実現できる。
また、この発明の船舶制御システムでは、操作器としてジョイスティックを用いる。操船指令値生成部は、船舶の船首尾方向に平行な方向のx軸方向位置と、船舶の右左舷方向に平行なy軸方向位置と、回転量に応じたz軸方向位置と、操船指令値として生成する。制御部は、操船指令値におけるx軸方向位置を用いてスロットル指令信号のレベルを決定し、操船指令値におけるy軸方向位置を用いて指令舵角を決定し、操船指令値におけるz軸方向位置を用いて、間欠制御を行う。
この構成では、操船者は、ジョイスティックを用いた簡単な操作で、所望の前進、所望の後進、所望の旋回(回頭)、間欠制御を行うことができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る船舶制御装置を含む船舶制御システムの構成の一例を示す機能ブロック図である。 図2(A)は、ジョイスティックの外観斜視図であり、図2(B)は、ジョイスティックを平面視した図であり、図2(C)、図2(D)は、ジョイスティックの挙動の一例を示す側面図である。 図3は、本発明の第1の実施形態に係る制御部の構成の一例を示す機能ブロック図である。 図4(A)は、各指令値に対する設定概念を示す図であり、図4(B)は、各指令値に対する設定概念を示す表である。 図5は、間欠制御モードへの切り替え時の処理の一例を示すフローチャートである。 図6は、間接制御されたスロットル指令信号の波形の一例を示す図である。 図7(A)は、第1操作器のヘッドの位置を示す図であり、図7(B)は、間欠制御を行った場合の船舶の挙動例を示す図であり、図7(C)は、間欠制御を行わない場合の船舶の挙動例を示す図であり、図7(D)は、間欠制御を行った場合、間欠制御を行わない場合、スロットル開度を一定に低くした場合の船舶の挙動を比較した図である。 図8は、間欠制御による旋回時の船舶の挙動の概念を示す図である。 図9は、間欠制御モードの解除(無効化)処理の一例を示すフローチャートである。 図10は、進行方向と旋回方向の各種例を示す図である。 図11は、第2の実施形態に係る船舶制御技術におけるブースト制御の一例を示すフローチャートである。 図12は、ブースト制御時のスロットル開度の一例を示す図である。 図13は、本発明の第3の実施形態に係る制御部の構成の一例を示す機能ブロック図である。 図14は、極小旋回制御モードの制御の一例を示すフローチャートである。 図15(A)、図15(B)は、極小旋回制御モード時の指令舵角およびスロットル開度の波形の一例を示す図である。 図16は、第4の実施形態に係る極小旋回制御時のスロットル開度の調整制御の一例を示すフローチャートである。 図17(A)は、スロットル開度の調整制御時のヘッドの状態を示す図であり、図17(B)は、スロットル開度の調整制御時のスロットル開度の設定例を示す図である。 図18は、本発明の第5の実施形態に係る船舶制御装置を含む船舶制御システムの構成の一例を示す機能ブロック図である。 図19は、推力保持制御の一例を示すフローチャートである。 図20は、最大推力の調整制御の一例を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る船舶制御技術(船舶制御装置、船舶制御方法、および、船舶制御プログラム)について、図を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る船舶制御装置を含む船舶制御システムの構成の一例を示す機能ブロック図である。
(船舶制御システム1および船舶制御装置10の構成)
図1に示すように、船舶制御システム1は、船舶制御装置10、第1操作器30、第2操作器40、推進力発生部91、舵機92、および、舵角センサ920を備える。船舶制御装置10は、制御部20、AP操作部50、センサ60、表示部70、入力部201、および、切替部202を備える。船舶制御システム1は、例えば、オートパイロット制御(自動航行制御)を行う船舶の船舶90に装備される。
制御部20、AP操作部50、センサ60、および、表示部70は、例えば、船舶用のデータ通信ネットワーク100によって互いに接続する。また、制御部20は、入力部201、および、切替部202に接続する。
第1操作器30は、入力部201に接続する。第1操作器30は、所謂ジョイスティックである。第1操作器30が、本発明の「操作器」に対応する。入力部201は、電気信号の入力インターフェースである。
第2操作器40は、切替部202に接続する。第2操作器40は、例えば、スロットルレバー、ステアリングホイールである。第1操作器30および第2操作器40は、例えば、船舶90の操舵室に装備されている。
推進力発生部91、舵機92、および、舵角センサ920は、制御部20に接続する。制御部20と推進力発生部91とは、例えば、推進力用通信網(CAN等)を通じて接続する。制御部20と舵機92および舵角センサ920とは、例えば、アナログまたはデジタル通信ラインを通じて接続する。
推進力発生部91および舵機92は、例えば、船外機、船内機、船内外機他、各種の推進器等に備えられている。舵機92は、例えば、油圧駆動方式で舵を回動させ、舵角を調整する。
推進力発生部91および舵機92は、例えば、船舶に1つずつ備えられている。すなわち、本実施形態の船舶制御装置10が装備される船舶90は、所謂、1軸1舵の船舶である。なお、1軸1舵の船舶とは、多機掛けであっても指令系統は1つであり、動作が舵角およびシフト・スロットルの動作が同期する装備を有する船舶を意味する。
舵角センサ920は、舵機92の舵角(実舵角)を計測し、制御部20に出力する。
(制御部20の概略制御および概略処理)
制御部20は、入力部201を通じて、第1操作器30から、操船指令値を受ける。また、制御部20は、AP操作部50からオートパイロット制御に関する設定を受ける。制御部20は、操船指令値やオートパイロット制御に関する設定に基づいて、スロットル指令信号および指令舵角を生成する。
制御部20は、スロットル指令信号を切替部202を通じて推進力発生部91に出力する。制御部20は、舵角センサ920で計測した実舵角と指令舵角との差分値から舵角指令信号を生成する。制御部20は、舵角指令信号を切替部202を通じて舵機92に出力する。スロットル指令信号は、推進力発生部91におけるシフト設定(F/N/R)およびスロットル開度を指定する信号である。舵角指令信号は、舵機92の転舵量を指定する信号である。
(船舶制御装置10の制御部20以外の概略構成および処理)
切替部202は、制御部20からの入力と第2操作器40からの入力とを切り替えて、推進力発生部91および舵機92に出力する。例えば、切替部202は、船舶が停止状態を含む低速域にある場合は、切替部202は、制御部20からの入力を推進力発生部91および舵機92に出力する。それ以外の場合には、切替部202は、第2操作器40からの入力を推進力発生部91および舵機92に出力する。
AP操作部50は、例えば、タッチパネル、物理的なボタンやスイッチ等によって実現される。AP操作部50は、オートパイロット制御に関連する設定を制御部20に出力する。なお、第1操作器30(例えば、ジョイスティック)を用いた操作(操船)は、AP操作部50と制御部20とによって実行されるオートパイロット制御の一部として、実行される。ただ、第1操作器30を用いた操作(操船)を、オートパイロット制御から切り離して、実行することも可能である。例えば、低速域に入ると第1操作器30による操作(操船)を実行可能にすることもできる。
センサ60は、船舶制御装置10が備えられた船舶の船舶90の位置、および、船首方位、船速等の船舶の状態を計測し、制御部20に出力する。例えば、センサ60は、GNSS(例えば、GPS)の測位信号を利用した測位センサ、慣性センサ(速度センサ、加速度センサ、角速度センサ等)、磁気センサ等によって実現される。 表示部70は、例えば、液晶パネル等によって実現される。表示部70は、船舶制御に関連する各種の情報や船舶の状態等を表示する。なお、表示部70は、省略することも可能であるが、あることが好ましく、表示部70があることによって、ユーザは、船舶制御の状態、船舶の状態、船舶の制御状態等を容易に把握できる。例えば、表示部70は、後述するスロットルレベルの設定値や推力の保持状態を表示することができ、操船者は、これら船舶の制御状態に関連する情報を容易に把握できる。
(第1操作器30の構造および操船指令値の決定概念)
図2(A)は、ジョイスティックの外観斜視図であり、図2(B)は、ジョイスティックを平面視した図であり、図2(C)、図2(D)は、ジョイスティックの挙動の一例を示す側面図である。
図2(A)、図2(B)に示すように、第1操作器30は、ヘッド31およびシャフト32を備える。シャフト32の一方端は、平面的な位置が変化しないように、ベース(例えば、船舶90の操舵室のデッキ等)に固定される。シャフト32の他方端には、ヘッド31が装着されている。
シャフト32の他方端、すなわち、ヘッド31の位置は、操船者のヘッド31への操作によって、シャフト32の一方端に対して変化する。具体的には、デフォルト状態(操船者がヘッド31を操作させていない状態)でのシャフト32の一方端の位置を基準点Poにして、シャフト32の軸に直交する二次元平面におけるヘッド31の位置は、操船者の操作によって変化する。例えば、操船者がヘッド31を押したり引いたりして、シャフト32を傾けることによって、ヘッド31の位置は変化する。
さらに、ヘッド31は、シャフト32の軸を中心として回転可能な構造である。
第1操作器30は、図示しない操船指令値生成部を備える。操船指令値生成部は、例えば、ヘッド31の二次元平面上での位置、および、ヘッド31の回転量を検出するセンサである。操船指令値生成部は、ヘッド31の位置およびヘッド31の回転量に応じて、制御部20に出力する操船指令値を生成する。
具体的には、操船指令値生成部は、船首尾方向に平行な方向のヘッド31の位置を、x軸方向の位置として検出し、この位置に基づくジョイスティック指令値(x)を生成する。この際、例えば、操船指令値生成部は、図2(C)に示すように、前進方向を+x方向とし、後進方向を-x方向とする。
操船指令値生成部は、船首尾方向に直交する方向(右左舷方向)のヘッド31の位置を、y軸方向の位置として検出し、この位置に基づくジョイスティック指令値(y)を生成する。この際、例えば、操船指令値生成部は、図2(D)に示すように、右舷方向(右旋方向)を+y方向とし、左舷方向(左旋方向)を-y方向とする。
操船指令値生成部は、ヘッド31の回転角度を検出し、この回転角度に基づくジョイスティック指令値(z)を生成する。第1の態様としては、操船指令値生成部は、回転方向によらず、回転角度の絶対値からジョイスティック指令値(z)を生成する。第2の態様としては、操船指令値生成部は、ヘッド31の回転方向を検出し、例えば右回り(時計回り)を+z方向とし、左回り(反時計回り)を-z方向として、ジョイスティック指令値(z)を生成する。
このように、より具体的には、操船指令値生成部は、ジョイスティック指令値(x)、ジョイスティック指令値(y)、および、ジョイスティック指令値(z)を、操船指令値として生成する。
(間欠制御を用いた旋回の具体的な制御方法)
図3は、本発明の第1の実施形態に係る制御部の構成の一例を示す機能ブロック図である。図3に示すように、制御部20は、モード設定部21、スロットル指令信号生成部22、および、舵角指令信号生成部23を備える。制御部20は、例えば、CPU等の演算処理装置、当該演算処理装置で実行されるプログラム、および、当該プログラムを記憶する記憶媒体等によって構成される。
第1操作器30による船舶制御を行う場合には、モード設定部21には、操船指令値(ジョイスティック指令値(x)、ジョイスティック指令値(y)、ジョイスティック指令値(z))が入力される。スロットル指令信号生成部22には、操船指令値におけるジョイスティック指令値(x)が入力される。舵角指令信号生成部23には、操船指令値におけるジョイスティック指令値(y)が入力される。
(ジョイスティック指令値と、スロットル開度、指令舵角、および間欠制御モードの設定との関係)
図4(A)は、各指令値に対する設定概念を示す図であり、図4(B)は、各指令値に対する設定概念を示す表である。
図4(A)、図4(B)に示すように、ジョイスティック指令値(x)は、ヘッド31がデフォルト状態の場合を、x=0(座標原点)とする。ジョイスティック指令値(x)は、前進方向にデフォルト位置から最も遠い場合に最大値+100となり、二次元平面においてヘッド31の位置がデフォルト位置からの遠ざかるほど、値が大きくなるように設定される。ジョイスティック指令値(x)は、後進方向にデフォルト位置から最も遠い場合に最小値-100となり、二次元平面においてヘッド31の位置がデフォルト位置から遠ざかるほど、値が小さくなるように設定される。
ジョイスティック指令値(y)は、ヘッド31が右舷前進方向にデフォルト位置から最も遠い場合に最大値+100となり、二次元平面においてヘッド31の位置がデフォルト位置から遠ざかるほど、値が大きくなるように設定される。ジョイスティック指令値(y)は、左舷方向にデフォルト位置から最も遠い場合に最小値-100となり、二次元平面においてヘッド31の位置がデフォルト位置から遠ざかるほど、値が小さくなるように設定される。
ジョイスティック指令値(z)は、ヘッド31が回転していない状態がデフォルト状態であり、この状態をz=0とする。ジョイスティック指令値(z)は、ヘッド31が時計方向に回転する回転量(回転角度)に応じて値が大きくなり、ヘッド31が反時計回りに回転する回転量(回転角度)に応じて値が小さくなるように設定される。より具体的には、時計回りに最大まで回転した場合に最大値+100となり、反時計回りに最大まで回転した場合に最小値-100となる。回転量の絶対値を用いる場合には、ジョイスティック指令値(z)は、回転量(回転角度)の絶対値が大きくなるほど値が大きくなるように設定される。回転量の絶対値を用いない場合(回転方向を考慮する場合)には、ジョイスティック指令値(z)は、回転量と回転方向に応じて設定される。具体的には、ジョイスティック指令値(z)は、時計回りの回転量が大きくなるほど値が大きくなり、反時計回りの回転量が大きくなるほど値が小さくなるように設定される。
図4(A)、図4(B)に示すように、シフトの設定およびスロットル開度は、ジョイスティック指令値(x)によって設定される。例えば、+100≧x≧+10の範囲は、シフトFに設定され、スロットル開度は、FmaxからFminの間に設定される。すなわち、ジョイスティック指令値(x)が+100であれば、スロットル開度はFmaxに設定され、ジョイスティック指令値(x)が+10であれば、スロットル開度はFminに設定される。さらに、ジョイスティック指令値(x)が+100と+10との間には、ジョイスティック指令値(x)に応じたスロットル開度がFmaxとFminとの間の値に設定される。この際、ジョイスティック指令値(x)の変化とスロットル開度の変化とは、例えば単調減少の関係にある。なお、この際、フィルタ処理を行って、スロットル開度の急激な変化を抑制してもよい。これにより、例えば、スロットル開度の変更時に生じる機械的な衝撃を抑制できる。
同様に、例えば、-10≧x≧-100の範囲は、シフトRに設定され、スロットル開度は、RminからRmaxの間に設定される。すなわち、ジョイスティック指令値(x)が-10であれば、スロットル開度はRminに設定され、ジョイスティック指令値(x)が-100であれば、スロットル開度はRmaxに設定される。さらに、ジョイスティック指令値(x)が-10と-100との間には、ジョイスティック指令値(x)に応じたスロットル開度がRminとRmaxとの間の値に設定される。この際、ジョイスティック指令値(x)の変化とスロットル開度の変化とは、例えば単調増加の関係にある。
なお、スロットル開度のFmaxおよびRmaxは、スロットル開度100[%]に限定する必要は無く、適宜設定される。同様に、スロットル開度のFminおよびRminは、スロットル開度0[%]ではなく、適宜(例えば、20[%])設定される。
そして、+10>x>-10の範囲はシフトNに設定され、スロットル開度は0[%]に設定される。
ジョイスティック指令値(x)とスロットル開度との関係は、スロットル指令信号生成部22等に記憶されていてもよく、これらの関係式を記憶しており、この関係式によって、ジョイスティック指令値(x)からスロットル開度を算出してもよい。この関係式を用いる場合は、上述のフィルタ処理を行ってもよい。
図4(A)、図4(B)に示すように、指令舵角は、ジョイスティック指令値(y)によって設定される。例えば、+100≧y≧+10の範囲は、右旋回に設定され、指令舵角は、SH(右旋舵角最大値)[°]から0[°]の間に設定される。すなわち、ジョイスティック指令値(y)が+100であれば、指令舵角はSH[°]に設定され、ジョイスティック指令値(y)が+10であれば、指令舵角は0[°]に設定される。さらに、ジョイスティック指令値(y)が+100と+10との間には、ジョイスティック指令値(y)に応じた指令舵角がSH[°]と0[°]との間の値に設定される。この際、ジョイスティック指令値(y)の変化と指令舵角とは、例えば単調減少にある。なお、この際、フィルタ処理を行って、指令舵角の急激な変化を抑制してもよい。これにより、例えば、舵角の変更に生じる機械的な衝撃を抑制できる。
同様に、例えば、-10≧y≧-100の範囲は、左旋回に設定され、指令舵角は、0[°]からPH(左旋舵角最大値)[°]の間に設定される。すなわち、ジョイスティック指令値(y)が-10であれば、指令舵角は0[°]に設定され、ジョイスティック指令値(y)が-100であれば、指令舵角はPH[°]に設定される。さらに、ジョイスティック指令値(y)が-10と-100との間には、ジョイスティック指令値(y)に応じた指令舵角が0[°]とPH[°]との間の値に設定される。この際、ジョイスティック指令値(y)の変化と指令舵角の変化とは、例えば単調増加の関係にある。
そして、+10>y>-10の範囲は舵角制御の不感帯に設定され、指令舵角は0[°]に設定される。
ジョイスティック指令値(y)と指令舵角との関係は、舵角指令信号生成部23に記憶されていてもよく、これらの関係式を記憶しており、この関係式によって、ジョイスティック指令値(y)から指令舵角を算出してもよい。この関係式を用いる場合は、上述のフィルタ処理を行ってもよい。
図4(A)、図4(B)に示すように、間欠制御の有効、無効は、ジョイスティック指令値(z)によって設定される。例えば、ジョイスティック指令値(z)の絶対値ABS(z)が、ABS(z)<30であれば、間欠制御モードの無効化が設定される。30≦ABS(z)≦70であれば、現状モードの維持(モード変更無し)が設定される。ABS(z)>70であれば、間欠制御モードの有効化が設定される。
ジョイスティック指令値(z)と間欠制御モードとの関係は、モード設定部21に記憶されている。また、ジョイスティック指令値(x)とシフトNとの関係、および、ジョイスティック指令値(y)と舵角制御の不感帯との関係も、モード設定部21に記憶されている。
(間欠制御モードへの切り替え処理)
図5は、間欠制御モードへの切り替え時の処理の一例を示すフローチャートである。
モード設定部21は、操船指令値(ジョイスティック指令値(x)、ジョイスティック指令値(y)、ジョイスティック指令値(z))を取得する(S11)。
モード設定部21は、ジョイスティック指令値(x)、および、ジョイスティック指令値(y)から、スロットル開度についてシフトNでなく、舵角制御の不感帯でないことを検出し、ジョイスティック指令値(z)から、間欠制御モードの有効化(ジョイスティック指令値(z)が間欠制御用範囲内にあること)を検出すると(S12:YES)、間欠制御の有効化をスロットル指令信号生成部22に指示する。
スロットル指令信号生成部22は、間欠制御の有効化の指示を受けると、間欠制御したスロットル指令信号を生成する(S13)。
図6は、間接制御されたスロットル指令信号の波形の一例を示す図である。図6に示すように、間欠制御されたスロットル指令信号の振幅(スロットル開度に対応)は、HiレベルとLowレベルとを交互に繰り返す。より具体的には、繰り返し周期T0において、振幅がHiレベルのON期間Tnと、振幅がLowレベルのOFF期間Tfとを所定の割合で有する。Hiレベルの振幅Djs1、Djs2は、ジョイスティック指令値(x)によって設定される。Lowレベルの振幅Ddsは、デッドスロー開度によって設定される。
なお、図6に示すように、経過時間tchでジョイスティック指令値(x)が変化すると、ジョイスティック指令値(x)の変化に応じて、Hiレベルの振幅Djs1からHiレベルの振幅Djs2に変化する。この際、ON期間TnとOFF期間Tfとの割合は維持してもよいし、変化させてもよい。
スロットル指令信号生成部22は、間欠制御のスロットル指令信号を、推進力発生部91に出力する。推進力発生部91は、間欠制御のスロットル指令信号に基づいて、推力を間欠的に発生させる。
このような制御を行うことで、船舶90は、以下のように旋回可能となる。図7(A)は、第1操作器のヘッドの位置を示す図であり、図7(B)は、間欠制御を行った場合の船舶の挙動例を示す図であり、図7(C)は、間欠制御を行わない場合の船舶の挙動例を示す図であり、図7(D)は、間欠制御を行った場合、間欠制御を行わない場合、スロットル開度を一定に低くした場合の船舶の挙動を比較した図である。
図7(A)に示すように、ヘッド31が+x>+10、+y>+10、z>+70に操作されると、モード設定部21は、間欠制御の有効化を指示する。スロットル指令信号生成部22は、スロットル指令信号のHiレベルを、ジョイスティック指令値(x)の値で設定する。舵角指令信号生成部23は、指令舵角を、ジョイスティック指令値(y)の値で設定し、実舵角と指令舵角との差分に応じた舵角指令信号を生成する。
間欠制御を行った場合、間欠制御を行わない場合よりも、単位時間当たりの推進力を発生する時間が短くなり、推進力は低下する。一方で、指令舵角は、間欠制御の有無にかかわらず変わらない。したがって、図7(B)、図7(C)に示すように、旋回角度φで回頭したとき、間欠制御を行った船舶90の移動距離Lは、間欠制御を行わない船舶90P1の移動距離Lrよりも短くなる。すなわち、間欠制御を行った船舶90は、間欠制御を行わない船舶90P1よりも小さい半径で旋回(回頭)を実現できる。
これは、例えば、間欠制御を行わないと、油圧駆動方式の舵角制御では、推進力の発生よりも遅れて、舵角が指令舵角に達する。すなわち、所望の旋回をするまでに、船舶がより前進してしまう。しかしながら、推進力の間欠制御を行って推進力を意図的に低下させることで、船舶の前進は抑制されるからである。
これにより、例えば、操船者が所望するよりも大きな半径で旋回(回頭)することが抑制される。したがって、操船者が所望する旋回(回頭)をより確実に実現できる。
なお、間欠制御を行うことなく、スロットル開度を一定に低下させることでも、旋回半径を小さくすることが可能であるが、図7(D)に示すように、間欠制御を行うことによって、より小さな半径で旋回できる。
図8は、間欠制御による旋回時の船舶の挙動の概念を示す図である。図8に示すように、船舶の前進旋回時(回頭時)において、スロットル指令信号がHiレベルのときには、Hiレベルに対応する指令推力が船舶90に作用し、指令舵角に応じて前進成分と旋回成分とを発生する。
次に、スロットル指令信号がLowレベルになると、船舶90には、デッドスロー開度に応じた推力が作用する。すなわち、船舶90に係る推力は小さくなる。
次に、スロットル指令信号がHiレベルになると、Hiレベルに対応する指令推力が船舶90に再び作用する。このように一旦推力が低下してから復帰した場合、前進成分の一部は減速慣性や水の粘性抵抗によって相殺され、小さくなる。これにより、旋回成分は、相対的に増加し、旋回角度が大きくなる。
このように、間欠制御を行うことによって、一定に推力を低下させるよりも、小さい半径で旋回(回頭)を実現できる。
(間欠制御モードの解除(無効化)処理)
図9は、間欠制御モードの解除(無効化)処理の一例を示すフローチャートである。
モード設定部21は、操船指令値(ジョイスティック指令値(x)、ジョイスティック指令値(y)、ジョイスティック指令値(z))を取得する(S21)。
モード設定部21は、ジョイスティック指令値(z)から、間欠制御モードの解除(無効化)を検出すると(S22:YES)、間欠制御の無効化を、スロットル指令信号生成部22に指示する。
スロットル指令信号生成部22は、間欠制御の無効化の指示を受けると、ジョイスティック指令値(x)に応じたスロットル開度に対応した一定の振幅(レベル)のスロットル指令信号を生成する(S23)。
なお、モード設定部21は、ジョイスティック指令値(z)から、間欠制御モードの解除(無効化)を検出するまでは(S22:NO)、間欠制御の無効化を行わず、ジョイスティック指令値(z)の取得と、間欠制御の解除の判断を繰り返す。
上述のように、本実施形態の構成および制御を行うことで、船舶制御装置10および船舶制御システム1は、旋回時に推力を間欠的に発生させ、指令舵角への実舵角の追従が遅れても、旋回半径が不所望に大きくなることを抑制できる。これにより、船舶制御装置10および船舶制御システム1は、操船者が意図する旋回をより確実に実現できる。また、船舶制御装置10および船舶制御システム1は、間欠制御を必要に応じて解除できる。
この際、ジョイスティックからなる第1操作器30を用いることで、操船者は、容易な操作で、間欠制御の有効化または無効化を実現できる。
なお、上述の説明では、前進右旋の場合を例に説明したが、図10に示すように、前進右旋に限らず、前進左旋、後進右旋、後進左旋についても、同様に間欠制御を行うことができる。図10は、進行方向と旋回方向の各種例を示す図である。ただし、後進旋回の場合は、間欠制御を行わず、後述するブースト制御を行うとよい。すなわち、前進旋回にはブースト制御を行わず間欠制御を行い、後進旋回時は間欠制御を行わずブースト制御を行うとよい。
そして、いずれの進行方向で旋回方向であっても、間欠制御を行うことで、間欠制御を行わない場合よりも小さな旋回半径で旋回を行うことができる。したがって、船舶制御装置10および船舶制御システム1は、操船者が意図する旋回をより確実に実現できる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る船舶制御技術(船舶制御装置、船舶制御方法、および、船舶制御プログラム)について、図を参照して説明する。
第2の実施形態に係る船舶制御技術は、第1の実施形態に係る船舶制御技術に対して、スロットル開度のブースト制御の処理を行う点で異なる。第2の実施形態に係る船舶制御技術の他の構成、制御は、第1の実施形態に係る船舶制御技術と同様であり、同様の箇所の説明は、省略する。
図11は、第2の実施形態に係る船舶制御技術におけるブースト制御の一例を示すフローチャートである。図12は、ブースト制御時のスロットル開度の一例を示す図である。
図11に示すように、後進中(S31:YES)、モード設定部21は、ジョイスティック指令値(x)を監視し(S32)する。モード設定部21は、ジョイスティック指令値(x)が-100、すなわち、スロットル開度がRmax指定であるか否かを検出する。
モード設定部21は、スロットル開度がRmax指定であると(S33:YES)、ジョイスティック指令値(z)によるブーストを許可する。モード設定部21は、スロットル開度がRmax指定でないと(S33:NO)、ジョイスティック指令値(z)によるブーストを許可しない(S33:NO)。
モード設定部21は、ブースト許可状態(ジョイスティック指令値が所定値より大きい(例えば、前進旋回の間欠制御と同様にABS(z)>70)状態)あると、ジョイスティック指令値(z)に応じて、スロットル開度のブースト制御を行う(S34)。
具体的には、モード設定部21は、ジョイスティック指令値(z)に応じてスロットル開度(スロットル指令信号のHiレベル)を調整する。例えば、図12に示すように、ジョイスティック指令値(z)が70から100の間では、ジョイスティック指令値(z)が増加するほど、スロットル開度を単調増加させるように、スロットル開度のブースト制御を実行する。
このような制御を行うことで、後進時において、操船者が意図する旋回をより確実に実現できる。すなわち、船体形状その他の性質により、後進推力およびその作用は前進よりも一般に効き難い。これにより、操船者は、前進旋回時と同じ感覚で後進旋回を行うと、旋回量が不所望に大きくなってしまうことがある。このように、後進旋回時などに推力を増やしたいシーンも多々ある。そこで、前進旋回と同じ操作を後進旋回で行う際には、後進推力をある上限値まで増加させる。これにより、後進旋回においても所望の推進力と旋回とを実現し易く、狭い範囲での取り回しがさらに容易になる。なお、本実施形態では後進時のみでブースト制御を実行する説明をしたが、前進時にもブースト制御は適用可能である。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る船舶制御技術(船舶制御装置、船舶制御方法、および、船舶制御プログラム)について、図を参照して説明する。
第1の実施形態に係る船舶制御技術が前進また後進しながらの旋回に関する制御であるのに対して、本発明の第3の実施形態に係る船舶制御技術は、極小旋回制御(回頭)に関する制御を実現する。図13は、本発明の第3の実施形態に係る制御部の構成の一例を示す機能ブロック図である。
図13に示すように、第3の実施形態に係る制御部20Aは、第1の実施形態に係る制御部20に対して、計測舵角(実舵角)がモード設定部21に入力される点で異なる。制御部20Aの他の基本的な構成は、制御部20と同様であり、説明は省略する。
図14は、極小旋回制御モードの制御の一例を示すフローチャートである。図15(A)、図15(B)は、極小旋回制御モード時の指令舵角およびスロットル開度の波形の一例を示す図である。
モード設定部21は、センサ60で取得した船速等から、停船状態を検出すると、操船指令値のジョイスティック指令値(x)およびジョイスティック指令値(z)を取得する(S41)。
モード設定部21は、ジョイスティック指令値(x)からシフトNを検出し(S42:YES)、ジョイスティック指令値(z)から極小旋回制御モードの指定の有無を検出する。具体的には、例えば、モード設定部21は、ジョイスティック指令値(z)が+70よりも大きければ、右回りの極小旋回制御モードの指定有りと判定する。モード設定部21は、ジョイスティック指令値(z)が-70よりも小さければ、左回りの極小旋回制御モードの指定有りと判定する。モード設定部21は、絶対値ABS(z)が70以下であれば、極小旋回制御モードの指定無し、と判定する。
モード設定部21は、極小旋回制御モードの指定有りと判定すると(S43:YES)、スロットル指令信号生成部22に、スロットル指令信号の停止状態の維持もしくは抑制を指示する。
このとき、舵角指令信号生成部23は、z符号に基づく方向の最大舵角指令舵角を設定し、舵角制御を開始する(S44)。
モード設定部21は、実舵角が指令舵角に到達すると(S45:YES)、スロットル指令信号生成部22に、スロットル指令信号の出力開始と、間欠制御でのスロットル指令信号の生成を指示する。モード設定部21は、実舵角が指令舵角に達することを、例えば、舵角センサ920から入力される実舵角によって判定する。
スロットル指令信号生成部22は、出力開始指示に従って(S46)、間欠制御したスロットル指令信号を生成し、出力する(S47)。この際、スロットル指令信号生成部22は、スロットル指令信号のHiレベルを、ジョイスティック指令値(x)に応じた値Djs4tに設定し、スロットル指令信号のLowレベルを、スロットル開度0[%]に応じた値(すなわち、0)に設定する。
この際、スロットル指令信号生成部22は、初期のスロットル指令信号の立上り波形(スロットル開度の立上り)を鈍らせる。言い換えれば、スロットル指令信号生成部22は、初期のスロットル指令信号の立上り波形(スロットル開度の立上り)のレベルを、立ち下がりと比較して緩やかな勾配の立上り波形となるように徐々に高くする。
この制御による波形は、図15(A)、図15(B)のようになる。
図15(A)の場合、まず、指令舵角による舵角制御が先行し、実舵角が指令舵角に達する。この時点tacで、スロットル指令信号の出力が許可され、間欠制御されたスロットル指令信号が出力される。言い換えれば、実舵角が指令舵角に達する時点tacまでは、スロットル指令信号の出力は停止またはスロットル指令信号の振幅(レベル)は0に抑制される。なお、この場合の振幅(レベル)は、0に限るものではなく、スロットル指令信号で決められる値よりも小さく定められた所定閾値以下であればよい。
そして、スロットル指令信号は、最初の立上り時に、レベルが徐々に高くなるように(鈍った波形となるように)、調整される。
このような制御を行うことで、舵角の変化が遅くても、舵角が指令舵角に達してからスロットル指令信号が出力されるので、その場で旋回したい場合における不所望な前進(または後進)を抑制できる。
また、スロットル指令信号のLowレベルを0に設定することで、その場で旋回したい場合における不所望な前進(または後進)を、より抑制でき、より小さな旋回半径で、極小旋回制御を実現できる。
さらに、スロットル指令信号の初期時に、スロット指令信号のレベルを徐々に高くすることで、その場で旋回したい場合における不所望な前進(または後進)を、より確実に抑制できる。
制御部20Aは、さらに、図15(B)に示す制御を行うことが好ましい。図15(B)の場合、スロットル指令信号の間欠制御における波形の立上り時に、波形を鈍らせる。言い換えれば、スロットル指令信号の間欠制御の立上り時には、立ち下がりと比較して緩やかな勾配の立上り波形となるように、徐々にレベルを高くする。なお、この制御は、第1の実施形態に示した旋回時にも適用できる。
このような制御を行うことで、スロットル指令信号のレベルが0から急激にHiレベルに変化することを抑制でき、所謂シフトショックを抑制し、よりスムーズで安定して、極小旋回制御を実現できる。
なお、極小旋回制御の解除は、ジョイスティック指令値(z)によって実現可能である。例えば、ジョイスティック指令値(z)の絶対値ABS(z)が30以下になったことを検出すると、極小旋回制御は解除される。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係る船舶制御技術(船舶制御装置、船舶制御方法、および、船舶制御プログラム)について、図を参照して説明する。
第4の実施形態に係る船舶制御技術は、第3の実施形態に係る船舶制御技術において、極小旋回制御中のスロットル開度を調整可能な点で異なる。第4の実施形態に係る船舶制御技術の他の構成、制御は、第3の実施形態に係る船舶制御技術と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
図16は、第4の実施形態に係る極小旋回制御時のスロットル開度の調整制御の一例を示すフローチャートである。図17(A)は、スロットル開度の調整制御時のヘッドの状態を示す図であり、図17(B)は、スロットル開度の調整制御時のスロットル開度の設定例を示す図である。
モード設定部21は、極小旋回制御中に(S51:YES)、ジョイスティック指令値(z)およびジョイスティック指令値(x)を監視する(S52)。モード設定部21は、ジョイスティック指令値(z)およびジョイスティック指令値(x)から、スロットル開度の調整を検出すると(S53:YES)、ジョイスティック指令値(x)に応じてスロットル開度(スロットル指令信号のHiレベル)を調整する(S54)。
より具体的には、例えば、モード設定部21は、極小旋回制御中に、図17(A)に示すように、ジョイスティック指令値(z)の絶対値ABS(z)が30以上の状態(極小旋回制御中)であると、ジョイスティック指令値(x)を監視する。モード設定部21は、ジョイスティック指令値(x)の範囲を、x=0を含む範囲Znb(例えば、図17(B)であれば-50<x<+50)、範囲Znbよりも大きなxの範囲Zna(例えば、図17(B)であればx>+50)、範囲Znbよりも小さなxの範囲Znc(例えば、図17(B)であればx<-50)に分割する。モード設定部21は、ジョイスティック指令値(x)が範囲Znb内にあれば、デフォルトのスロットル開度Djs4tに設定する。モード設定部21は、ジョイスティック指令値(x)が範囲Zna内にあれば、スロットル開度Djs4a(>Djs4t)に設定する。モード設定部21は、ジョイスティック指令値(x)が範囲Znc内にあれば、スロットル開度Djs4c(<Djs4t)に設定する。
このような制御を行うことで、極小旋回制御時のスロットル開度を、多段階で調整できる。これにより、操船者は、旋回状態に応じて推力を調整できる。したがって、操船者にとって所望の旋回をより確実に実現できる。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態に係る船舶制御技術(船舶制御装置、船舶制御方法、および、船舶制御プログラム)について、図を参照して説明する。図18は、本発明の第5の実施形態に係る船舶制御装置を含む船舶制御システムの構成の一例を示す機能ブロック図である。
図18に示すように、第5の実施形態に係る船舶制御システム1Bおよび船舶制御装置10Bは、第1の実施形態に係る船舶制御システム1および船舶制御装置10に対して、推力保持ボタン391および最大推力調整ボタン392を備える点、これによる制御部20Bの制御において異なる。船舶制御システム1Bおよび船舶制御装置10Bの他の構成および制御は、船舶制御システム1および船舶制御装置10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
推力保持ボタン391および最大推力調整ボタン392は、例えば、第1操作器30の近傍に配置されている。言い換えれば、推力保持ボタン391および最大推力調整ボタン392は、操船者が第1操作器30を操作しながら操作可能な位置に配置されている。
推力保持ボタン391は、推力保持の操作入力を検出すると、検出結果を制御部20Bに出力する。
最大推力調整ボタン392は、例えば、最大推力を増加させるボタンと、最大推力を低下させるボタンとを備える。最大推力調整ボタン392は、最大推力の調整の操作入力を検出すると、検出結果を制御部20Bに出力する。
(推力保持)
図19は、推力保持制御の一例を示すフローチャートである。
制御部20Bのスロットル指令信号生成部22は、ジョイスティック指令値(x)を監視する(S61)。スロットル指令信号生成部22は、ジョイスティック指令値(x)に応じたスロットル開度を設定し、これに対応する振幅のスロットル指令信号を生成する(S62)。
推力保持ボタン391がON操作されると(S63:YES)、操作結果は制御部20Bのスロットル指令信号生成部22に与えられる。
スロットル指令信号生成部22は、推力補助の操作が行われた時(ON操作時)のスロットル開度を保持するように、スロットル指令信号を生成する(S64)。
スロットル指令信号生成部22は、推力保持ボタン391がOFF操作されるまで(S65:NO)、スロットル開度を保持し続ける。
スロットル指令信号生成部22は、推力保持ボタン391がOFF操作されると(S65:YES)、スロットル開度の保持を解除し、ジョイスティック指令値(x)に応じてスロットル開度を設定し、これに対応する振幅のスロットル指令信号を生成する。
このような構成および制御によって、操船者は、所定のスロットル開度(推力)を容易に保持できる。すなわち、ジョイスティックのような操作器の場合、スロットル開度を変化させることは容易である。しかしながら、スロットル開度を一定に保持しようとすると、ヘッド31の位置を動かさず固定しなければならず、難しい。
このため、推力保持ボタン391による操作を行うことで、ヘッド31が動いてもスロットル開度(推力)が変化しないので、操船者は、スロットル開度を容易に一定に保持できる。
さらに、この際、舵角指令信号生成部23は、ジョイスティック指令値(y)に応じて指令舵角を設定できる。これにより、操船者は、旋回のみに注力して、第1操作器30を操作すればよい。したがって、操船者は、一定推力で所望の旋回を容易に実現できる。
なお、推力保持の解除は、推力保持ボタン391がOFF操作に限るものではなく、例えば、前進操作時において後進方向に操作する(ジョイスティック指令値(x)を0よりも小さくする)等で対応可能である。
また、推力保持は、一般的には前進時に用いられることが多いが、後進時にも適用することは可能である。
(最大推力の調整)
図20は、最大推力の調整制御の一例を示すフローチャートである。
スロットル指令信号生成部22は、最大推力を増加させる操作(最大推力up操作)を検出すると(S72:YES)、その操作回数を検出し(S731)、操作回数に応じて、上述のスロットル開度Fmaxを高く設定する(S732)。言い換えれば、スロットル指令信号生成部22は、最大推力を増加させる操作の回数に応じて、ジョイスティック指令値(x)が100の時に対応するスロットル開度Fmaxを高く設定する。
スロットル指令信号生成部22は、最大推力を低下させる操作(最大推力down操作)を検出すると(S72:NO、S74:YES)、その操作回数を検出し(S751)、操作回数に応じて、上述のスロットル開度Fmaxを高く設定する(S752)。言い換えれば、スロットル指令信号生成部22は、最大推力を低下させる操作の回数に応じて、ジョイスティック指令値(x)が100の時に対応するスロットル開度Fmaxを低く設定する。
このような制御を行うことで、操船者は、前進制御を行いながら、最大推力を調整できる。
なお、最大推力のデフォルト値は、例えば、最大推力として調整可能な最大値と最小値との中間値である。ただし、最大推力のデフォルト値は、工場出荷時(ユーザへの最初の提供時)に適宜設定することができる。
また、本実施形態では、前進時の最大推力を調整する場合を示したが、後進時の最大推力についても同様に調整可能である。また、前進時の最大推力の調整結果は、後進時の最大推力に反映することもできる。すなわち、前進時の最大推力と後進時の最大推力とは、セット値として調整できる。
また、本実施形態では、推力保持と最大推力の調整の両機能を備える場合を示したが、推力保持と最大推力の調整の少なくとも一方のみを備えていてもよい。
また、上述の各実施形態で示した数値で表される各種判定等の基準は一例であり、操船者の好み等に応じて適宜設定が可能である。
<1> 船舶の動作制御に関し、少なくともスロットル制御およびスロットルの間欠制御の指令に対応する操船指令値を入力する入力部と、
前記操船指令値に基づいて、前記船舶に対するスロットル指令信号を生成する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記操船指令値の内、前記間欠制御の指令に対応する値が所定の間欠制御用範囲にあれば間欠制御の有効化を設定するモード設定部と、
前記間欠制御が有効化された場合、HiレベルとLowレベルとを有する間欠制御波形の前記スロットル指令信号を生成するスロットル指令信号生成部と、
を備える、
船舶制御装置。
<2> <1>に記載の船舶制御装置であって、
前記制御部は、
前記操船指令値の内、前記スロットル制御に対応する値が所定の極小旋回制御 用範囲にあり、かつ、前記間欠制御の指令に対応する値が所定の間欠制御用範囲にあれば前記間欠制御の有効化を設定する前記モード設定部と、
前記間欠制御が有効化された場合、前記船舶の舵角を指令する舵角指令信号を設定可能範囲内で最大の指令舵角に設定する舵角指令信号生成部と、
前記間欠制御が有効化された場合、所定の極小旋回制御用のHiレベルと所定の極小旋回制御用のLowレベルとを有する間欠制御波形の前記スロットル指令信号を生成する前記スロットル指令信号生成部と、
を備える、
船舶制御装置。
<3> <2>に記載の船舶制御装置であって、
前記スロットル指令信号生成部は、前記極小旋回制御の場合、実舵角が前記最大の指令舵角に達するまでの期間、前記スロットル指令信号を0または前記スロットル指令信号の値より小さく定められた所定閾値以下に抑制する、
船舶制御装置。
<4> <3>に記載の船舶制御装置であって、
前記スロットル指令信号生成部は、前記実舵角が前記最大の指令舵角に達したとき、立ち下がりと比較して緩やかな勾配の立上り波形を最初の立上り波形において有する前記間欠制御波形の前記スロットル指令信号を生成する、
船舶制御装置。
<5> <1>乃至<4>のいずれかに記載の船舶制御装置であって、
前記スロットル指令信号生成部は、立ち下がりと比較して緩やかな勾配の立上り波形を有する前記間欠制御波形の前記スロットル指令信号を生成する、
船舶制御装置。
<6> <1>乃至<5>に記載の船舶制御装置であって、
前記スロットル指令信号生成部は、
前記スロットル制御に対応する操船指令値に基づいたスロットル開度によって前記Hiレベルを設定し、
デッドスロー開度によって前記Lowレベルを設定する、
船舶制御装置。
<7> <2>乃至<4>のいずれかに記載の船舶制御装置であって、
前記スロットル指令信号生成部は、
前記極小旋回制御用のHiレベルを、所定の極小旋回制御用スロットル開度によって設定し、
前記極小旋回制御用のLowレベルを、スロットル全閉状態によって設定する、
船舶制御装置。
<8> <2>乃至<4>および<7>のいずれかに記載の船舶制御装置であって、
前記スロットル指令信号生成部は、
極小旋回制御中の前記スロットル制御に対応する操船指令値に応じて、前記極小旋回制御用スロットル開度を調整する、
船舶制御装置。
<9> <1>乃至<8>いずれかに記載の船舶制御装置であって、
前記入力部は、ユーザの操作による前記船舶の推力の保持を指令する推力保持信号をさらに入力し、
前記スロットル指令信号生成部は、前記推力保持信号の入力を受けると、前記推力保持の入力時の前記操船指令値に応じたスロットル開度を保持するように、前記スロットル指令信号のレベルを固定する、
船舶制御装置。
<10> <1>乃至<9>のいずれかに記載の船舶制御装置であって、
前記スロットル指令信号生成部は、最大スロットル開度の調整指示を受けると、前記スロットル指令信号のHiレベルに対応する最大スロットル開度を、調整指示に応じて設定する、
船舶制御装置。
<11> <1>乃至<10>のいずれかに記載の船舶制御装置であって、
前記スロットル指令信号生成部は、
前記船舶の進行方向が後進であれば、前記間欠制御を行わず、かつ、前記操船指令値の内、前記間欠制御指令に対応する値が所定の前記間欠制御用範囲にあれば、前記スロットル指令信号を現在設定されている値よりも大きい所定の値に設定し、後進推力を増大する、
船舶制御装置。
<12> <1>乃至<11>のいずれかに記載の船舶制御装置と、
前記操船指令値を生成する操作器と、
を備え、
前記操作器は、
一方端が固定され、他方端が移動可能なシャフトと、
前記シャフトの前記他方端に配置され、前記シャフトの軸を中心として回転可能なヘッドと、
前記ヘッドの位置および前記ヘッドの回転量に応じて前記操船指令値を生成する操船指令値生成部と、
を備える、
船舶制御システム。
<13> <12>に記載の船舶制御システムであって、
前記操作器としてジョイスティックを用い、
前記操船指令値生成部は、前記船舶の船首尾方向に平行な方向のx軸方向位置と、前記船舶の右左舷方向に平行なy軸方向位置と、前記回転量に応じたz軸方向位置と、前記操船指令値として生成し、
前記制御部は、
前記操船指令値におけるx軸方向位置を用いてスロットル指令信号のレベルを決定し、
前記操船指令値におけるy軸方向位置を用いて指令舵角を決定し、
前記操船指令値における前記z軸方向位置を用いて、前記間欠制御を行う、
船舶制御システム。
1、1B:船舶制御システム
10、10B:船舶制御装置
20、20A、20B:制御部
21:モード設定部
22:スロットル指令信号生成部
23:舵角指令信号生成部
30:第1操作器
31:ヘッド
32:シャフト
40:第2操作器
50:AP操作部
60:センサ
70:表示部
90:船舶
90P1:船舶
91:推進力発生部
92:舵機
100:データ通信ネットワーク
201:入力部
391:推力保持ボタン
392:最大推力調整ボタン
920:舵角センサ

Claims (15)

  1. 船舶の動作制御に関し、少なくともスロットル制御およびスロットルの間欠制御の指令に対応する操船指令値を入力する入力部と、
    前記操船指令値に基づいて、前記船舶に対するスロットル指令信号を生成する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記操船指令値の内、前記間欠制御の指令に対応する値が所定の間欠制御用範囲にあれば間欠制御の有効化を設定するモード設定部と、
    前記間欠制御が有効化された場合、HiレベルとLowレベルとを有する間欠制御波形の前記スロットル指令信号を生成するスロットル指令信号生成部と、
    を備える、
    船舶制御装置。
  2. 請求項1に記載の船舶制御装置であって、
    前記制御部は、
    前記操船指令値の内、前記スロットル制御に対応する値が所定の極小旋回制御用範囲にあり、かつ、前記間欠制御の指令に対応する値が所定の間欠制御用範囲にあれば前記間欠制御の有効化を設定する前記モード設定部と、
    前記間欠制御が有効化された場合、前記船舶の舵角を指令する舵角指令信号を設定可能範囲内で最大の指令舵角に設定する舵角指令信号生成部と、
    前記間欠制御が有効化された場合、所定の極小旋回制御用のHiレベルと所定の極小旋回制御用のLowレベルとを有する間欠制御波形の前記スロットル指令信号を生成する前記スロットル指令信号生成部と、
    を備える、
    船舶制御装置。
  3. 請求項2に記載の船舶制御装置であって、
    前記スロットル指令信号生成部は、前記極小旋回制御の場合、実舵角が前記最大の指令舵角に達するまでの期間、前記スロットル指令信号を0または前記スロットル指令信号の値より小さく定められた所定閾値以下に抑制する、
    船舶制御装置。
  4. 請求項3に記載の船舶制御装置であって、
    前記スロットル指令信号生成部は、前記実舵角が前記最大の指令舵角に達したとき、立ち下がりと比較して緩やかな勾配の立上り波形を最初の立上り波形において有する前記間欠制御波形の前記スロットル指令信号を生成する、
    船舶制御装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の船舶制御装置であって、
    前記スロットル指令信号生成部は、立ち下がりと比較して緩やかな勾配の立上り波形を有する前記間欠制御波形の前記スロットル指令信号を生成する、
    船舶制御装置。
  6. 請求項1に記載の船舶制御装置であって、
    前記スロットル指令信号生成部は、
    前記スロットル制御に対応する操船指令値に基づいたスロットル開度によって前記Hiレベルを設定し、
    デッドスロー開度によって前記Lowレベルを設定する、
    船舶制御装置。
  7. 請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の船舶制御装置であって、
    前記スロットル指令信号生成部は、
    前記極小旋回制御用のHiレベルを、所定の極小旋回制御用スロットル開度によって設定し、
    前記極小旋回制御用のLowレベルを、スロットル全閉状態によって設定する、
    船舶制御装置。
  8. 請求項7に記載の船舶制御装置であって、
    前記スロットル指令信号生成部は、
    極小旋回制御中の前記スロットル制御に対応する操船指令値に応じて、前記極小旋回制御用スロットル開度を調整する、
    船舶制御装置。
  9. 請求項1または請求項2に記載の船舶制御装置であって、
    前記入力部は、ユーザの操作による前記船舶の推力の保持を指令する推力保持信号をさらに入力し、
    前記スロットル指令信号生成部は、前記推力保持信号の入力を受けると、前記推力の保持の入力時の前記操船指令値に応じたスロットル開度を保持するように、前記スロットル指令信号のレベルを固定する、
    船舶制御装置。
  10. 請求項1または請求項2に記載の船舶制御装置であって、
    前記スロットル指令信号生成部は、最大スロットル開度の調整指示を受けると、前記スロットル指令信号のHiレベルに対応する最大スロットル開度を、調整指示に応じて設定する、
    船舶制御装置。
  11. 請求項1に記載の船舶制御装置であって、
    前記スロットル指令信号生成部は、
    前記船舶の進行方向が後進であれば、前記間欠制御を行わず、かつ、前記操船指令値の内、前記間欠制御の指令に対応する値が所定の前記間欠制御用範囲にあれば、前記スロットル指令信号を現在設定されている値よりも大きい所定の値に設定し、後進推力を増大する、
    船舶制御装置。
  12. 請求項1または請求項2に記載の船舶制御装置と、
    前記操船指令値を生成する操作器と、
    を備え、
    前記操作器は、
    一方端が固定され、他方端が移動可能なシャフトと、
    前記シャフトの前記他方端に配置され、前記シャフトの軸を中心として回転可能なヘッドと、
    前記ヘッドの位置および前記ヘッドの回転量に応じて前記操船指令値を生成する操船指令値生成部と、
    を備える、
    船舶制御システム。
  13. 請求項12に記載の船舶制御システムであって、
    前記操作器としてジョイスティックを用い、
    前記操船指令値生成部は、前記船舶の船首尾方向に平行な方向のx軸方向位置と、前記船舶の右左舷方向に平行なy軸方向位置と、前記回転量に応じたz軸方向位置と、前記操船指令値として生成し、
    前記制御部は、
    前記操船指令値におけるx軸方向位置を用いてスロットル指令信号のレベルを決定し、
    前記操船指令値におけるy軸方向位置を用いて指令舵角を決定し、
    前記操船指令値における前記z軸方向位置を用いて、前記間欠制御を行う、
    船舶制御システム。
  14. 船舶の動作制御に関し、少なくともスロットル制御およびスロットルの間欠制御の指令に対応する操船指令値を入力し、
    前記操船指令値に基づいて、前記船舶に対するスロットル指令信号を生成し、
    前記操船指令値の内、前記間欠制御の指令に対応する値が所定の間欠制御用範囲にあれば、間欠制御の指令を受けたとして、HiレベルとLowレベルとを有する間欠制御波形の前記スロットル指令信号を生成する、
    船舶制御方法。
  15. 船舶の動作制御に関し、少なくともスロットル制御およびスロットルの間欠制御の指令に対応する操船指令値を入力し、
    前記操船指令値に基づいて、前記船舶に対するスロットル指令信号を生成し、
    前記操船指令値の内、前記間欠制御の指令に対応する値が所定の間欠制御用範囲にあれば、間欠制御の指令を受けたとして、HiレベルとLowレベルとを有する間欠制御波形の前記スロットル指令信号を生成する、
    処理を演算処理装置に実行させる船舶制御プログラム。
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