JP2024007011A - 電池温調システム及び車両用熱マネジメントシステム - Google Patents

電池温調システム及び車両用熱マネジメントシステム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の電池セル及び外部の熱媒体の温度調整が可能で、かつ複数の電池セル間で温度バラツキを低減させることができる電池温調システムを提供する。【解決手段】第1冷媒回路1では、第1圧縮機10、電池熱交換器11、固定絞り12、第1冷媒/冷却水熱交換器4、第1膨張弁13及び外気熱交換器14がこの順で第1冷媒流路15により接続されている。第1冷媒回路1は、制御部6による循環経路切替部16の切替制御により、複数の電池セルを冷却する電池冷却モード、複数の電池セルを加熱する電池暖機モード、冷却水を加熱するとともに複数の電池セルを均温化する冷却水加熱電池均温化モード及び冷却水を冷却するとともに複数の電池セルを均温化する熱媒体冷却電池均温化モードで作動する。【選択図】図1

Description

本発明は電池温調システム及び車両用熱マネジメントシステムに関する。
電気自動車(BEV、Battery Electric Vehicle)やプラグインハイブリッド自動車(PHEV、Plug-in Hybrid Electric Vehicle)等、主に電力で走行する車両には、走行用モータへの供給電力を蓄える蓄電装置として、リチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等が搭載されている。
電池は充放電時に発熱し、高温状態が継続すると劣化が促進する。一方、電池が過度に低温になると、電池出力が低下する。このため、電池を冷却又は加熱して電池温度を適切に調整することができる電池温調システムが求められる。
特許文献1に従来の電池温調システムが開示されている。この電池温調システムは、電気自動車やハイブリッド自動車等の車両に搭載され、二次電池等の車載電池の温度を調整する。この電池温調システムは、圧縮機、室外器、第1膨張弁、電池熱交換部、第2膨張弁及び室内器がこの順で冷媒流路によって接続された冷媒回路を備えている。
圧縮機は、冷媒を圧縮して冷媒を回路内で循環させる。室外器は、外気と冷媒とを熱交換させる。第1膨張弁及び第2膨張弁は絞り度合いに応じて冷媒を減圧させる。電池熱交換部は、車載電池と冷媒とを熱交換させる。室内器は、車室内に供給される室内空気と冷媒とを熱交換させる。
また、この電池温調システムにおける冷媒回路は、回路内を循環する冷媒の循環方向を切り替える方向切替部をさらに備えている。そして、この冷媒回路における第1膨張弁、第2膨張弁及び方向切替部の作動は制御部によって制御される。
この電池温調システムでは、制御部の制御により、方向切替部が回路内を循環する冷媒の循環方向を切り替えるとともに、第1膨張弁及び第2膨張弁の開度を調整することで、車室内の冷暖房と、車載電池の冷却及び加熱とを可能にしている。
特開2018-192968号公報
ところで、電池は一般に複数の電池セルにより構成されている。電池の寿命や性能の低下を抑える上では、複数の電池セルを均一に温度調整することが求められる。
ところが、上記従来の電池温調システムでは、回路内を循環して電池熱交換部を流通する冷媒によって電池を冷却又は加熱している。このため、上記従来の電池温調システムでは、複数の電池セル間で温度バラツキが生じ易い。
すなわち、冷媒の冷却能力又は加熱能力は、電池セルとの熱交換により低下する。このため、電池熱交換部を流通する冷媒の冷却能力又は加熱能力は、冷媒流れの下流側に向かうに連れて低下する。その結果、冷媒流れの上流側で冷媒と熱交換する電池セルと、冷媒流れの下流側で冷媒と熱交換する電池セルとの間で、温度バラツキが生じ易い。
他方、電池温調システムにおける冷媒回路の冷媒を利用して外部の熱媒体も温度調整することができれば、その熱媒体により電池以外の対象を温度調整することができ好都合である。
さらに、電池搭載車両においては、特に寒冷地などで外気温が低い時でも車室内を効果的に暖房できれば好都合である。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、複数の電池セル及び外部の熱媒体の温度調整が可能で、かつ複数の電池セル間で温度バラツキを低減させることができる電池温調システムを提供することを解決すべき技術課題とする。
また、本発明は、車載に搭載された複数の電池セルの温度調整が可能で、かつ複数の電池セル間で温度バラツキを低減させることができ、しかも寒冷地などで外気温が低い時でも車室内を効果的に暖房することができる車両用熱マネジメントシステムを提供することを解決すべき課題としている。
本発明の電池温調システムは、吸入口から吸入した第1冷媒を圧縮して吐出口から吐出する第1圧縮機と、第1冷媒と複数の電池セルとを熱交換させる電池熱交換器と、第1冷媒と外部の熱媒体とを熱交換させる熱媒体熱交換器と、第1冷媒と外気とを熱交換させる外気熱交換器と、前記電池熱交換器又は前記熱媒体熱交換器に向かう第1冷媒を減圧させる第1絞り部と、前記熱媒体熱交換器又は前記外気熱交換器に向かう第1冷媒を減圧させる第2絞り部とを有する第1冷媒回路を備え、
前記第1冷媒回路は、前記第1圧縮機、前記電池熱交換器、前記第1絞り部、前記熱媒体熱交換器、前記第2絞り部、前記外気熱交換器及び前記第1圧縮機をこの順で接続する第1循環流路と、前記第1圧縮機、前記熱媒体熱交換器、前記第2絞り部、前記外気熱交換器及び前記第1圧縮機をこの順で接続する第2循環流路とに切り替えるとともに、前記第1循環流路及び前記第2循環流路における第1冷媒の循環方向を切り替える循環経路切替部をさらに有し、
前記第1冷媒回路は、前記第2循環流路に切り替えられたときには前記第2循環流路から独立し前記電池熱交換器及び前記第1絞り部を含む独立流路を備える電池温調システムであって、
前記電池温調システムは、前記第1圧縮機と前記循環経路切替部の作動を制御する制御部を備え、
前記第1冷媒回路は、前記制御部の制御により、前記複数の電池セルを冷却する電池冷却モード、前記複数の電池セルを加熱する電池暖機モード、前記熱媒体を加熱するとともに前記複数の電池セルを均温化する熱媒体加熱電池均温化モードで作動し、
前記電池冷却モードでは、前記循環経路切替部により、前記第1循環流路に切り替えられるとともに、前記第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が前記外気熱交換器に向かうように前記循環方向が切り替えられ、
前記電池暖機モードでは、前記循環経路切替部により、前記第1循環流路に切り替えられるとともに、前記第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が前記電池熱交換器に向かうように前記循環方向が切り替えられ、
前記熱媒体加熱電池均温化モードにでは、前記循環経路切替部により、前記第2循環流路及び前記独立流路に切り替えられるとともに、前記第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が前記熱媒体熱交換器に向かうように前記循環方向が切り替えられることを特徴とする。
本発明の電池温調システムでは、第1冷媒回路の作動を制御する制御部が循環経路切替部を切替制御することにより、第1冷媒回路が、第1循環流路と、第2循環流路及び独立流路とに切り替えられる。
第1循環流路では、第1圧縮機、電池熱交換器、第1絞り部、熱媒体熱交換器、第2絞り部、外気熱交換器及び第1圧縮機がこの順で接続される。本明細書における「絞り部」とは、開度が一定の固定絞り及び開度が可変の可変絞りの双方を含み、可変絞りとしては、例えば弁開度が0%~100%の範囲で調整可能な電子式の膨張弁を挙げることができる。
第2循環流路では、第1圧縮機、熱媒体熱交換器、第2絞り部、外気熱交換器及び第1圧縮機がこの順で接続される。独立流路は、第2循環流路から独立し、電池熱交換器及び第1絞り部を含む。
また、第1循環流路及び第2循環流路における第1冷媒の循環方向は、制御部が循環経路切替部を切替制御することにより、切り替えられる。
そして、電池熱交換器では、第1循環流路を循環する第1冷媒と複数の電池セルとが熱交換され、また、独立流路に存在する第1冷媒と複数の電池セルとが熱交換される。熱媒体熱交換器では、第1循環流路又は第2循環流路を循環する第1冷媒と外部の熱媒体とが熱交換される。
第1冷媒回路は、制御部の制御により、電池冷却モード、電池暖機モード及び熱媒体加熱電池均温化モードで作動する。
電池冷却モードでは、循環経路切替部により、第1循環流路に切り替えられるとともに、第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が外気熱交換器に向かうように第1循環流路における循環方向が切り替えられる。これにより、第1循環流路では、第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が第1冷媒回路の凝縮器として機能する外気熱交換器にて外気に放熱し、放熱後に第2絞り部及び/又は第1絞り部で減圧された第1冷媒が第1冷媒回路の蒸発器として機能する電池熱交換器にて複数の電池セルから吸熱する。その結果、複数の電池セルが冷却される。なお、第2絞り部で第1冷媒が減圧され、かつ、熱媒体熱交換器内を熱媒体が流通する場合は、熱媒体熱交換器にて第1冷媒が熱媒体から吸熱し得る。
電池暖機モードでは、循環経路切替部により、第1循環流路に切り替えられるとともに、第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が電池熱交換器に向かうように第1循環流路における循環方向が切り替えられる。これにより、第1循環流路では、第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が第1冷媒回路の凝縮器として機能する電池熱交換器にて複数の電池セルに放熱する。その結果、複数の電池セルが加熱される。放熱後に第1絞り部及び/又は第2絞り部で減圧された第1冷媒が第1冷媒回路の蒸発器として機能する外気熱交換器にて外気から吸熱する。なお、第1絞り部で第1冷媒が減圧され、かつ、熱媒体熱交換器内を熱媒体が流通する場合は、熱媒体熱交換器にて第1冷媒が熱媒体から吸熱し得る。
熱媒体加熱電池均温化モードでは、循環経路切替部により、第2循環流路及び独立流路に切り替えられるとともに、第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が熱媒体熱交換器に向かうように第2循環流路における循環方向が切り替えられる。これにより、第2循環流路では、第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が第1冷媒回路の凝縮器として機能する熱媒体熱交換器にて外部の熱媒体に放熱する。その結果、外部の熱媒体が加熱される。放熱後に第2絞り部で減圧された第1冷媒は、第1冷媒回路の蒸発器として機能する外気熱交換器にて外気から吸熱する。また、独立流路では、独立流路に存在する第1冷媒が電池熱交換器内で複数の電池セルと熱交換することにより、第1冷媒と電池セルとの温度差に応じて電池セルを冷却したり、加熱したりするとともに、複数の電池セルを均温化することができる。
このように、第1冷媒回路が第1循環流路に切り替えられれば、第1循環流路を循環して電池熱交換器を流通する第1冷媒と各電池セルとの熱交換によって、第1冷媒と各電池セルとの温度差に応じて各電池セルを冷却したり、加熱したりすることができる。
また、第1冷媒回路が第2循環流路及び独立流路に切り替えられれば、第2循環流路を循環して熱媒体熱交換器を流通する第1冷媒と外部の熱媒体との熱交換によって、第1冷媒と熱媒体との温度差に応じて熱媒体を加熱することができる。
この第2循環流路を循環する第1冷媒による熱媒体の加熱と同時に、独立流路に存在する第1冷媒が電池熱交換器内で複数の電池セルと熱交換することにより、第1冷媒と各電池セルとの温度差に応じて電池セルを冷却したり、加熱したりすることができる。
この独立流路に存在する第1冷媒は、独立流路内を一方向に循環するわけではなく、独立流路内を行き来可能であり、この間電池熱交換器内で各電池セルと繰り返し熱交換し得る。このため、独立流路に存在する第1冷媒と各電池セルとがほぼ同一の温度となり、複数の電池セルを均温化することができる。本明細書における「均温化」とは、複数の電池セルが完全に同一の温度になることの他、複数の電池セルが可及的に同一の温度になることも含まれる。
したがって、本発明の電池温調システムは、複数の電池セル及び外部の熱媒体の温度調整が可能で、かつ複数の電池セル間で温度バラツキを低減させることができる。
第1冷媒回路は、複数の電池セルを均温化する電池均温化モードで作動することが好ましい。電池均温化モードでは、循環経路切替部により第2循環流路及び独立流路に切り替えられるとともに、第1圧縮機が停止状態とされる。
この場合でも、独立流路に存在する第1冷媒により、複数の電池セルを冷却したり、加熱したりするとともに、複数の電池セルを均温化することができる。
第1冷媒回路は、熱媒体を冷却するとともに複数の電池セルを均温化する熱媒体冷却電池均温化モードで作動することが好ましい。熱媒体冷却電池均温化モードでは、循環経路切替部により、第2循環流路及び独立流路に切り替えられるとともに、第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が外気熱交換器に向かうように循環方向が切り替えられる。
これにより、第2循環流路では、第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が第1冷媒回路の凝縮器として機能する外気熱交換器にて外気に放熱し、放熱後に第2絞り部で減圧された第1冷媒が第1冷媒回路の蒸発器として機能する熱媒体熱交換器にて外部の熱媒体から吸熱する。その結果、外部の熱媒体が冷却される。また、独立流路では、独立流路に存在する第1冷媒が電池熱交換器内で複数の電池セルと熱交換することにより、第1冷媒と電池セルとの温度差に応じて電池セルを冷却したり、加熱したりするとともに、複数の電池セルを均温化することができる。
循環経路切替部は、循環方向を切り替える方向切替部と、流路切替部とを有することが好ましい。方向切替部は、第1四方弁又は第1開閉弁群を有することが好ましい。流路切替部は、第2四方弁又は第2開閉弁群を有することが好ましい。
方向切替部の第1四方弁は、吸入口と流路切替部とを接続するとともに吐出口と外気熱交換器とを接続する第1接続状態と、吸入口と外気熱交換器とを接続するとともに吐出口と流路切替部とを接続する第2接続状態とに切り替わる。
方向切替部の第1開閉弁群は、第1開閉弁、第2開閉弁、第3開閉弁及び第4開閉弁よりなる。第1開閉弁は、吸入口と流路切替部とを接続する第1接続路に設けられる。第2開閉弁は、吐出口と外気熱交換器とを接続する第2接続路に設けられる。第3開閉弁は、吸入口と外気熱交換器とを接続する第3接続路に設けられる。第4開閉弁は、吐出口と流路切替部とを接続する第4接続路に設けられる。
流路切替部の第2四方弁は、方向切替部と電池熱交換器とを接続するとともに第1絞り部と熱媒体熱交換器とを接続する第3接続状態と、方向切替部と熱媒体熱交換器とを接続する第4接続状態とに切り替わる。
流路切替部の第2開閉弁群は、第5開閉弁、第6開閉弁、第7開閉弁及び第8開閉弁よりなる。第5開閉弁は、方向切替部と電池熱交換器とを接続する第5接続路に設けられる。第6開閉弁は、第1絞り部と熱媒体熱交換器とを接続する第6接続路に設けられる。第7開閉弁は、第5接続路における方向切替部と第5開閉弁との間に位置する第1接続部と、第6接続路における第6開閉弁と熱媒体熱交換器との間に位置する第2接続部とを接続する第7接続路に設けられる。第8開閉弁は、第5接続路における第5開閉弁と電池熱交換器との間に位置する第3接続部と、第6接続路における第1絞り部と第6開閉弁との間に位置する第4接続部とを接続する第8接続路に設けられる。
この場合、第1四方弁内における流路の切り替えや、第1開閉弁群における第1開閉弁~第4開閉弁の開閉切替により、第1圧縮機で圧縮された第1冷媒の循環方向を切り替えることができる。また、第2四方弁内における流路の切り替えや、第2開閉弁群における第5開閉弁~第8開閉弁の開閉切替により、第1循環流路と第2循環流路及び独立流路とに切り替えることができる。
電池熱交換器と第1絞り部とが第4接続状態にある第2四方弁により接続されるか、又は、第2開閉弁群における第5開閉弁及び第6開閉弁が閉状態とされるとともに第7開閉弁及び第8開閉弁が開状態とされることにより、独立流路は、電池熱交換器、第1絞り部及び電池熱交換器がこの順で接続された閉ループとされていることが好ましい。
この独立流路が無端の閉ループとされているので、独立流路内で流路が途中で途切れて冷媒流れが遮断されることがない。このため、第1冷媒が独立流路内を行き来し易くなるので、複数の電池セルを均温化するのに有利となる。本明細書における「閉ループ」とは、無端環状であることを意味する。
本発明の車両用熱マネジメントシステムは、本発明の電池温調システムと、
前記熱媒体としての冷却液を圧送するポンプを有し、車載発熱体を冷却する冷却液回路と、
第2冷媒を吸入するとともに吸入した第2冷媒を圧縮して吐出する第2圧縮機と、第2冷媒と車室内に供給される室内空気とを熱交換させる内気熱交換器と、第2冷媒を減圧させる第3絞り部とを有し、前記車室内を空調する第2冷媒回路と、
前記第1冷媒回路及び前記冷却液回路に組み込まれ、第1冷媒と冷却液とを熱交換させる前記熱媒体熱交換器としての第1冷媒/冷却液熱交換器と、
前記第2冷媒回路及び前記冷却液回路に組み込まれ、第2冷媒と冷却液とを熱交換させる第2冷媒/冷却液熱交換器とを備え、
前記複数の電池セルは車載電池であり、
前記制御部は、前記冷却液回路及び前記第2冷媒回路の作動を制御し、
前記第1冷媒回路、前記冷却液回路及び前記第2冷媒回路は、前記制御部の制御により、前記車室内を暖房するとともに前記複数の電池セルを均温化する2段ヒートポンプ電池均温化モードで作動し、
前記2段ヒートポンプ電池均温化モードでは、前記第1冷媒回路が前記熱媒体加熱電池均温化モードで作動することを特徴とする。
本発明の車両用熱マネジメントシステムは、本発明の電池温調システムを備える。このため、この車両用熱マネジメントシステムは、車載に搭載された複数の電池セルの加熱及び冷却が可能で、かつ複数の電池セル間で温度バラツキを低減させることができる。
また、この車両用熱マネジメントシステムは、この電池温調システムにおける熱媒体としての冷却液を循環させる冷却液回路と、第2冷媒を循環させて車室内を空調する第2冷媒回路とを備える。さらに、この車両用熱マネジメントシステムは、第1冷媒と冷却液とを熱交換させる、電池温調システムにおける熱媒体熱交換器としての第1冷媒/冷却液熱交換器と、第2冷媒と冷却液とを熱交換させる第2冷媒/冷却液熱交換器とを備える。また、この電池温調システムにおける制御部が、第1冷媒回路の作動を制御するとともに、冷却液回路及び第2冷媒回路の作動を制御する。本明細書における「冷却液」とは、車両用の冷却水であるクーラント(LLC:Long Life Coolant)等の水系冷却液の他、オイル系冷却液も含まれる。
そして、第1冷媒回路、冷却液回路及び第2冷媒回路は、制御部の制御により、車室内を暖房するとともに車載電池としての複数の電池セルを均温化する2段ヒートポンプ電池均温化モードで作動する。この2段ヒートポンプ電池均温化モードでは、第1冷媒回路が熱媒体加熱電池均温化モードで作動するとともに、冷却液回路及び第2冷媒回路が以下のように作動する。本明細書における「車載電池」とは、車両に搭載される電池のことで、走行用モータへの供給電力を蓄える蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池等の二次電池やその他の電池が含まれる。
車載電池としての複数の電池セルの温度を調整する第1冷媒回路では、熱媒体としての冷却液を加熱するとともに複数の電池セルを均温化させる熱媒体加熱電池均温化モードで作動する。
すなわち、第1冷媒回路が第2循環流路及び独立流路に切り替えられるとともに、第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が熱媒体熱交換器としての第1冷媒/冷却液熱交換器に向かうように循環方向が切り替えられる。このため、第2循環流路では、第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が第1冷媒回路の凝縮器として機能する第1冷媒/冷却液熱交換器にて冷却液に放熱し、放熱後に第2絞り部で減圧された第1冷媒が第1冷媒回路の蒸発器として機能する外気熱交換器にて外気から吸熱する。
車載発熱体を冷却する冷却液回路では、回路内を循環する冷却液が、第1冷媒/冷却液熱交換器にて第1冷媒から吸熱するとともに、車載発熱体からも吸熱し、かつ、第2冷媒/冷却液熱交換器にて第2冷媒に放熱する。本明細書における「車載発熱体」とは、電池熱交換器で温度調整する複数の電池セル以外の発熱体を意味し、例えば電池熱交換器で温度調整する複数の電池セル以外の電池、車両の走行用モータやPCU等の電気部品を挙げることができる。
車室内を空調する第2冷媒回路では、第2冷媒が、第2冷媒回路の蒸発器として機能する第2冷媒/冷却液熱交換器にて冷却液から吸熱する。冷却液によって加熱された吸熱後の第2冷媒は、第2圧縮機で圧縮されてさらに高温になり、第2冷媒回路の凝縮器として機能する内気熱交換器にて室内空気に放熱して、車室内を暖房する。放熱後の第2冷媒は、第3絞り部で減圧されて、第2冷媒/冷却液熱交換器に導入される。
こうして2段ヒートポンプ電池均温化モードでは、第1冷媒回路で外気から吸熱した空気熱及び冷却液回路で車載発熱体から吸熱した車載発熱体の排熱を熱源とするとともに、2つの冷媒回路で冷媒の圧縮を2回行うことにより、第2冷媒回路における第2冷媒を効果的に加熱して高温にすることができる。このため、寒冷地などで外気温が低い時でも、第1冷媒回路の加熱能力及び第2冷媒回路の加熱能力に応じて、第2冷媒回路で車室内を効果的に暖房することができる。
他方、この2段ヒートポンプ電池均温化モードでは、第1冷媒回路において、独立流路内に存在する第1冷媒と複数の電池セルとの熱交換により、複数の電池セルを加熱又は冷却するとともに、複数の電池セルを均温化することができる。
このため、この車両用熱マネジメントシステムは、第1冷媒回路の冷却又は加熱能力に応じて複数の電池セルを冷却又は加熱することができるともに、複数の電池セルの均温化が可能になる。
したがって、この車両用熱マネジメントシステムによれば、車載に搭載された複数の電池セルの温度調整が可能で、かつ複数の電池セル間で温度バラツキを低減させることができ、しかも寒冷地などで外気温が低い時でも車室内を効果的に暖房することができる。
本発明の電池温調システムによれば、複数の電池セル及び外部の熱媒体の温度調整が可能で、かつ複数の電池セル間で温度バラツキを低減させることができる。
また、本発明の車両用熱マネジメントシステムによれば、複数の電池セルの加熱及び冷却が可能で、かつ複数の電池セル間で温度バラツキを低減させることができ、しかも寒冷地などで外気温が低い時でも車室内を効果的に暖房することができる。
図1は、実施例1の電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムを概念的に示すシステム構成図である。 図2は、実施例1の電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムの全体構成を模式的に示すシステム構成図である。 図3は、実施例1の電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムに係り、電池冷却モードを説明するシステム構成図である。 図4は、実施例1の電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムに係り、電池暖機冷却水冷却モードを説明するシステム構成図である。 図5は、実施例1の電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムに係り、冷却水加熱電池均温化モードを説明するシステム構成図である。 図6は、実施例1の電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムに係り、冷却水冷却電池均温化モードを説明するシステム構成図である。 図7は、実施例1の電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムに係り、2段ヒートポンプ電池均温化モードを説明するシステム構成図である。 図8は、実施例1の電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムに係り、車室内冷房冷却水冷却電池均温化モードを説明するシステム構成図である。 図9は、実施例2の電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムの全体構成を模式的に示すシステム構成図である。
以下、本発明を具体化した実施例1、2を図面を参照しつつ説明する。実施例1、2の電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムは、電動モータから走行用の駆動力を得る電池搭載車両に搭載される。電池搭載車両としては、例えば、電気自動車やプラグインハイブリッド自動車を挙げることができる。実施例1、2の電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムは、車室内の空調を行うとともに、車載電池及び車載発熱体の温度調整並びに車載電池の均温化を行う。
車載電池は、複数の電池セルを有する。複数の電池セルは、走行用モータに電力を供給するための蓄電装置を構成する。各電池セルは、リチウムイオン二次電池等の二次電池よりなる。車載発熱体は、例えば、モータやPCU等の電気部品のことである。
(実施例1)
この電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムは、図1にシステム構成図を概念的に示すように、第1冷媒回路1と、冷却水回路2と、第2冷媒回路3と、第1冷媒/冷却水熱交換器4と、第2冷媒/冷却水熱交換器5と、制御部6とを備えている。冷却水回路2は、本発明の冷却液回路の一例である。第1冷媒/冷却水熱交換器4は、本発明の熱媒体熱交換器の一例である。
第1冷媒/冷却水熱交換器4は、第1冷媒回路1及び冷却水回路2の双方に組み込まれて、第1冷媒回路1と冷却水回路2とを連結している。第2冷媒/冷却水熱交換器5は、冷却水回路2及び第2冷媒回路3の双方に組み込まれて、冷却水回路2と第2冷媒回路3とを連結している。
第1冷媒回路1は、回路内を循環する第1冷媒R1と複数の電池セルとの熱交換により、複数の電池セルの温度調整を行う。また、第1冷媒回路1は、回路内を循環する第1冷媒R1と冷却水回路2の冷却水Lとの熱交換により、冷却水Lの温度調整を行う。冷却水Lは、本発明の熱媒体としての冷却液の一例である。本実施例における冷却水LはLLCである。さらに、第1冷媒回路1は、第1冷媒R1と複数の電池セルとの熱交換により、複数の電池セルの均温化を行う。
第1冷媒回路1及び制御部6は、この実施例の電池温調システムを構成する。制御部6は、第1冷媒回路1の作動を制御するとともに、冷却水回路2及び第2冷媒回路3の作動を制御する。
第1冷媒回路1は、第1圧縮機10と、電池熱交換器11と、固定絞り12と、第1冷媒/冷却水熱交換器4と、第1膨張弁13と、外気熱交換器14とを備えている。第1圧縮機10、電池熱交換器11、固定絞り12、第1冷媒/冷却水熱交換器4、第1膨張弁13及び外気熱交換器14は、この順で第1冷媒流路15によって接続されている。固定絞り12は、本発明の第1絞り部の一例である。第1膨張弁13は、本発明の第2絞り部の一例である。
第1圧縮機10は、吸入口10aから吸入した第1冷媒R1を圧縮して吐出口10bから吐出する。第1圧縮機10は、第1冷媒R1を第1冷媒流路15内で循環させる。電池熱交換器11は、第1冷媒R1と複数の電池セルとを熱交換させる。第1冷媒流路15は複数の電池セルに隣接された温調用流路に接続されている。電池熱交換器11内において、この温調用流路を流通する第1冷媒R1と複数の電池セルとが熱交換することで、複数の電池セルの温度調整が行われる。固定絞り12は、その絞り開度に応じて第1冷媒R1を減圧する。第1膨張弁13は、弁開度が0%~100%の範囲で調整可能な電子式の膨張弁である。第1膨張弁13の弁開度は制御部6により制御される。第1冷媒/冷却水熱交換器4は、第1冷媒回路1を循環する第1冷媒R1と、冷却水回路2を循環する冷却水Lとを熱交換させる。外気熱交換器14は、第1冷媒R1と外気とを熱交換させる。
第1冷媒回路1は循環経路切替部16を備えている。循環経路切替部16は、第1冷媒流路15を、第1循環流路17(図3及び図4参照)と、第2循環流路18及び独立流路19(図5~図8参照)とに切り替える。第1循環流路17には、第1圧縮機10と、電池熱交換器11と、固定絞り12と、第1冷媒/冷却水熱交換器4と、第1膨張弁13と、外気熱交換器14とが設けられている。第1循環流路17では、第1圧縮機10、電池熱交換器11、固定絞り12、第1冷媒/冷却水熱交換器4、第1膨張弁13、外気熱交換器14及び第1圧縮機10がこの順で接続されている。第2循環流路18には、第1圧縮機10と、第1冷媒/冷却水熱交換器4と、第1膨張弁13と、外気熱交換器14とが設けられている。第2循環流路18では、第1圧縮機10、第1冷媒/冷却水熱交換器4、第1膨張弁13、外気熱交換器14及び第1圧縮機10がこの順で接続されている。独立流路19は第2循環流路18から独立しており、独立流路19には電池熱交換器11と、固定絞り12とが設けられている。
図2に示すように、循環経路切替部16は、方向切替部としての四方弁20と、流路切替部としての開閉弁群21とを有する。四方弁20は、本発明の第1四方弁に相当する。開閉弁群21は本発明の第2開閉弁群に相当する。
四方弁20は、第1冷媒R1の循環方向、すなわち第1循環流路17及び第2循環流路18における第1冷媒R1の循環方向を切り替える。具体的には、四方弁20は、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が電池熱交換器11に向かう第1循環方向と、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が外気熱交換器14に向かう第2循環方向とに切り替える。
四方弁20は、第1接続状態と、第2接続状態とに切り替わる。四方弁20の第1接続状態では、第1圧縮機10の吸入口10aと開閉弁群21の後述する開閉弁21aとが接続されるとともに、第1圧縮機10の吐出口10bと外気熱交換器14とが接続される(図3、図6、図8参照)。四方弁20の第2接続状態では、第1圧縮機10の吸入口10aと外気熱交換器14とが接続されるとともに、第1圧縮機10の吐出口10bと開閉弁群21の後述する開閉弁21aとが接続される(図4、図5、図7参照)。四方弁20は、制御部6の制御により、第1接続状態と第2接続状態とに切り替えられる。
開閉弁群21は、第1冷媒流路15を、第1循環流路17と、第2循環流路18及び独立流路19とに切り替える。開閉弁群21は、4個の開閉弁21a、21b、21c、21dを有している。開閉弁21a~21dの開閉切替は、制御部6により制御される。開閉弁21aは、本発明の第5開閉弁に相当する。開閉弁21bは、本発明の第6開閉弁に相当する。開閉弁21cは、本発明の第7開閉弁に相当する。開閉弁21dは、本発明の第8開閉弁に相当する。
開閉弁21aは、四方弁20と電池熱交換器11とを接続する接続路22aに設けられている。開閉弁21bは、固定絞り12と第1冷媒/冷却水熱交換器4とを接続する接続路22bに設けられている。開閉弁21cは、接続路22aにおける四方弁20と開閉弁21aとの間に位置する第1接続部23aと、接続路22bにおける開閉弁21bと第1冷媒/冷却水熱交換器4との間に位置する第2接続部23bとを接続する接続路22cに設けられている。開閉弁21dは、接続路22aにおける開閉弁21aと電池熱交換器11との間に位置する第3接続部23cと、接続路22bにおける固定絞り12と開閉弁21bとの間に位置する第4接続部23dとを接続する接続路22dに設けられている。接続路22aは、本発明の第5接続路に相当する。接続路22bは、本発明の第6接続路に相当する。接続路22cは、本発明の第7接続路に相当する。接続路22dは、本発明の第8接続路に相当する。
冷却水回路2は、第1ウォーターポンプ30と、第2ウォーターポンプ31と、電気部品32と、第2冷媒/冷却水熱交換器5と、第1三方弁33と、第1冷媒/冷却水熱交換器4と、第2三方弁34と、ラジエータ35とを備えている。第1ウォーターポンプ30及び第2ウォーターポンプ31は、制御部6により制御されて、冷却水Lを回路内で循環させる。冷却水回路2内における冷却水Lの循環方向は、図1において反時計回り方向となる。第2冷媒/冷却水熱交換器5は、本発明の第2冷媒/冷却液熱交換器の一例である。第1ウォーターポンプ30及び第2ウォーターポンプ31は、本発明のポンプの一例である。電気部品32は、本発明の車載発熱体の一例である。
冷却水回路2は、第1流路36と、第2流路37と、第3流路38と、第1バイパス流路39と、第2バイパス流路40とを有する。第1流路36と第2流路37とが、第3流路38に対して並列に接続されている。第1流路36には、第1ウォーターポンプ30と、電気部品32とが設けられている。第2流路37には、第2ウォーターポンプ31と、第2冷媒/冷却水熱交換器5とが設けられている。第3流路38には、第1冷媒/冷却水熱交換器4と、ラジエータ35とが設けられている。第1流路36は電気部品32に内蔵又は隣接された冷却用流路に接続されており、電気部品32においてこの冷却用流路を冷却水Lが流通することで、電気部品32が冷却される。
第1バイパス流路39は、第1冷媒/冷却水熱交換器4をバイパスする。第1三方弁33は、第3流路38を流れる冷却水Lを第1冷媒/冷却水熱交換器4側に流すか、第1バイパス流路39側に流すかを切り替える。第2バイパス流路40は、ラジエータ35をバイパスする。第2三方弁34は、第3流路38を流れる冷却水Lをラジエータ35に流すか、第2バイパス流路39に流すかを切り替える。第1三方弁33及び第2三方弁34は、制御部6により制御される。
冷却水回路2では、第1ウォーターポンプ30が作動することにより、電気部品32、第1冷媒/冷却水熱交換器4又は第1バイパス流路39、ラジエータ35又は第2バイパス流路40の順で冷却水Lが流れ、また、第2ウォーターポンプ31が作動することにより、第2冷媒/冷却水熱交換器5、第1冷媒/冷却水熱交換器4又は第1バイパス流路39、ラジエータ35又は第2バイパス流路40の順で冷却水Lが流れる。
冷却水回路2は、回路内を循環する冷却水Lと電気部品32との熱交換により、電気部品32の温度調整を行う。冷却水回路2は、ラジエータ35における回路内を循環する冷却水Lと外気との熱交換により、外気から吸熱して冷却水Lを加熱したり、外気に放熱して冷却水Lを冷却したりする。ラジエータ35の近傍には、ラジエータ35に外気を送風する図示しない冷却ファンが設けられている。なお、冷却水Lが第2バイパス流路40を通るときは、ラジエータ35の機能は停止する。冷却水Lがラジエータ35を通るときでも、冷却ファンが停止していれば、冷却水Lが実質的に外気と熱交換することはない。
第2冷媒回路3は、回路内を循環する第2冷媒R2と車室内へ送られる室内空気との熱交換により、車室内の空調を行う。また、第2冷媒回路3は、回路内を循環する第2冷媒R2と冷却水回路2の冷却水Lとの熱交換により、冷却水Lから吸熱して冷却水Lを冷却したり、冷却水Lに放熱して冷却水Lを加熱したりする。
第2冷媒回路3は、第2圧縮機50と、内気加熱器51と、第2膨張弁52と、第2冷媒/冷却水熱交換器5と、第3膨張弁53と、内気冷却器54とを備えている。第2圧縮機50、内気加熱器51、第2膨張弁52、第2冷媒/冷却水熱交換器5、第3膨張弁53及び内気冷却器54は、この順で第2冷媒流路55によって接続されている。第2膨張弁52は、本発明の第3絞り部の一例である。内気加熱器51は、本発明の内気熱交換器の一例である。
第2圧縮機50は、制御部6により制御され、第2冷媒R2を圧縮して第2冷媒流路55を循環させる。第2冷媒回路3における第2冷媒R2の循環方向は図1の反時計回り方向である。すなわち、第2圧縮機50で圧縮された第2冷媒R2は内気加熱器51に向かう。
第2膨張弁52及び第3膨張弁53はいずれも、弁開度が0%~100%の間で調整可能な電子式の膨張弁である。第2膨張弁52及び第3膨張弁53の弁開度は制御部6により制御される。
第2冷媒回路3は、第3バイパス流路56と、第4バイパス流路57とを有する。第3バイパス流路56は内気加熱器51をバイパスし、第4バイパス流路57は内気冷却器54をバイパスする。第3バイパス流路56には加熱器用開閉弁58が設けられ、第4バイパス流路57には冷却器用開閉弁59が設けられている。加熱器用開閉弁58及び冷却器用開閉弁59の開閉切替は制御部6により制御される。
第2冷媒流路55を流れる第2冷媒R2は、加熱器用開閉弁58が閉じており、かつ、第2膨張弁52が開いているときに、内気加熱器51側を流れ、加熱器用開閉弁58が開き、かつ、第2膨張弁52が全閉状態のときに、第3バイパス流路56側を流れる。また、第2冷媒流路55を流れる第2冷媒R2は、冷却器用開閉弁59が閉じており、かつ、第3膨張弁53が開いているときに、内気冷却器54側を流れ、冷却器用開閉弁59が開き、かつ、第3膨張弁53が全閉状態のときに、第4バイパス流路57側を流れる。
内気加熱器51は、図示しない送風ファンによって車室内に送られる室内空気と第2冷媒R2とを熱交換させる。内気加熱器51が第2冷媒回路3の凝縮器として機能するときは、内気加熱器51にて第2冷媒R2が室内空気に放熱する。第2冷媒R2との熱交換によって加熱された室内空気は、図示しない送風ファンによって車室内に送られて車室内の暖房に供される。第2冷媒R2が第3バイパス流路56を通るときは、内気加熱器51の機能は停止する。
内気冷却器54は、図示しない送風ファンによって車室内に送られる室内空気と第2冷媒R2とを熱交換させる。内気冷却器54が第2冷媒回路3の蒸発器として機能するときは、内気冷却器54にて第2冷媒R2が室内空気から吸熱する。第2冷媒R2との熱交換によって冷却された室内空気は、図示しない送風ファンによって車室内に送られて車室内の冷房に供される。第2冷媒R2が第4バイパス流路57を通るときは、内気冷却器54の機能は停止する。
制御部6は、電子制御装置よりなり、第1冷媒回路1、冷却水回路2及び第2冷媒回路3の作動を制御する。
制御部6は、第1冷媒回路1において、第1圧縮機10、四方弁20、開閉弁群21及び第1膨張弁13の作動を制御する。制御部6は、冷却水回路2において、第1ウォーターポンプ30、第2ウォーターポンプ31、第1三方弁33、第2三方弁34及び図示しない冷却ファンの作動を制御する。制御部6は、第2冷媒回路3において、第2圧縮機50、第2膨張弁52、第3膨張弁53、加熱器用開閉弁58、冷却器用開閉弁59及び図示しない送風ファンの作動を制御する。
上記構成を有する電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムの作動について、以下に説明する。
(電池冷却モード)
図3に示すように、第1冷媒回路1は、制御部6の制御により、電池冷却モードで作動する。電池冷却モードにおける第1冷媒回路1は、外気に放熱するとともに複数の電池セルを冷却する。
電池冷却モードにおける第1冷媒回路1では、循環経路切替部16により、第1冷媒流路15が第1循環流路17に切り替えられるとともに、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が外気熱交換器14に向かうように第1循環流路17における循環方向が第2循環方向に切り替えられる。
具体的には、四方弁20が第1接続状態に切り替わり、吸入口10aと開閉弁21aとが接続されるとともに、吐出口10bと外気熱交換器14とが接続される。これにより、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が外気熱交換器14に向かう第2循環方向に切り替わる。また、開閉弁群21が、第1冷媒流路15を第1循環流路17に切り替える。すなわち、開閉弁21a及び21bが開状態になるとともに、開閉弁21c及び21dが閉状態になる。
また、制御部6の制御により、第1膨張弁13の弁開度が100%とされ、第1膨張弁13が全開状態とされる。
これにより、第1循環流路17では、第1圧縮機10で圧縮されて吐出口10bから吐出された第1冷媒R1が四方弁20を介して外気熱交換器14に向かい、第1冷媒回路1の凝縮器として機能する外気熱交換器14にて外気に放熱する。放熱後の第1冷媒R1は、第1膨張弁13及び第1冷媒/冷却水熱交換器4を素通りするとともに開閉弁21bを通過した後、固定絞り12で減圧される。固定絞り12で減圧された第1冷媒R1は、第1冷媒回路1の蒸発器として機能する電池熱交換器11にて複数の電池セルから吸熱する。その結果、複数の電池セルが冷却される。電池熱交換器11にて車載電池から吸熱した第1冷媒R1は開閉弁21aを通過した後、四方弁20を介して第1圧縮機10の吸入口10aに導入される。
こうして単独で作動する第1冷媒回路1により、第1冷媒回路1の冷却能力に応じて複数の電池セルを効果的に冷却することができる。
(電池暖機冷却水冷却モード)
図4に示すように、第1冷媒回路1及び冷却水回路2は、制御部6の制御により、電池暖機冷却水冷却モードで作動する。電池暖機冷却水冷却モードにおける第1冷媒回路1は、外気から吸熱するとともに複数の電池セルを暖機し、かつ冷却水Lを冷却する。
電池暖機冷却水冷却モードにおける第1冷媒回路1では、循環経路切替部16により、第1冷媒流路15が第1循環流路17に切り替えられるとともに、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が電池熱交換器11に向かうように第1循環流路17における循環方向が第1循環方向に切り替えられる。
具体的には、四方弁20が第2接続状態に切り替わり、吸入口10aと外気熱交換器14とが接続されるとともに、吐出口10bと開閉弁21aとが接続される。これにより、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が流路切替部としての開閉弁21aに向かう第1循環方向に切り替わる。また、開閉弁群21が、第1冷媒流路15を第1循環流路17に切り替える。すなわち、開閉弁21a及び21bが開状態になるとともに、開閉弁21d及び21dが閉状態になる。
これにより、第1循環流路17では、第1圧縮機10で圧縮されて吐出口10bから吐出された第1冷媒R1が四方弁20を介して電池熱交換器11に向かい、第1冷媒回路1の凝縮器として機能する電池熱交換器11にて複数の電池セルに放熱する。その結果、複数の電池セルが加熱される。放熱後に固定絞り12で減圧された第1冷媒R1が第1冷媒回路1の蒸発器として機能する第1冷媒/冷却水熱交換器4にて冷却水Lから吸熱する。吸熱後の第1冷媒R1は、第1膨張弁13及び外気熱交換器14を通過後、四方弁20を介して第1圧縮機10の吸入口10aに導入される。
なお、第1冷媒R1が第1膨張弁13を通過する際、第1膨張弁13の弁開度によっては第1冷媒R1が減圧され、減圧された第1冷媒R1は外気熱交換器14にて外気から吸熱し得る。
こうして第1冷媒回路1により、第1冷媒回路1の加熱能力に応じて複数の電池セルを暖機することができるとともに、冷却水Lを冷却することができる。
電池暖機冷却水冷却モードにおける冷却水回路2では、制御部6の制御により、第1ウォーターポンプ30及び図示しない冷却ファンが作動し、冷却水Lが第1冷媒/冷却水熱交換器4を通るとともにラジエータ35を通るように第1三方弁33及び第2三方弁34が切り替えられる。
これにより、冷却水回路2では、第1ウォーターポンプ30により圧送された冷却水Lが電気部品32を冷却する。電気部品32により加熱された冷却水Lは、第1冷媒/冷却水熱交換器4にて第1冷媒R1と熱交換して第1冷媒R1に放熱するとともに、ラジエータ35にて外気に放熱する。その結果、冷却水Lが冷却される。これにより、冷却水Lによる電気部品32の冷却効果が高まる。
なお、第1冷媒/冷却水熱交換器4にて、第1冷媒R1によって冷却水Lを冷却する必要がない場合や冷却したくない場合は、冷却水回路2において第1三方弁33の切替により冷却水Lを第1バイパス流路39に流したり、あるいは第1冷媒回路1において第1絞り部として固定絞り12の代りに電子式の膨張弁を採用するとともにその膨張弁を全開状態としたりすればよい。この場合、第1冷媒回路1における作動モードは、冷却水Lを冷却することなく複数の電池セルを暖機する電池暖機モードとなる。
(冷却水加熱電池均温化モード)
図5に示すように、第1冷媒回路1及び冷却水回路2は、制御部6の制御により、冷却水加熱電池均温化モードで作動する。冷却水加熱電池均温化モードにおける第1冷媒回路1は、冷却水Lを加熱しながら、複数の電池セルを均温化する。
冷却水加熱電池均温化モードにおける第1冷媒回路1では、循環経路切替部16により、第1冷媒流路15が第2循環流路18及び独立流路19に切り替えられるとともに、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が第1冷媒/冷却水熱交換器4に向かうように第2循環流路18における循環方向が第1循環方向に切り替えられる。
具体的には、四方弁20が第2接続状態に切り替わり、吸入口10aと外気熱交換器14とが接続されるとともに、吐出口10bと開閉弁21aとが接続される。これにより、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が第1冷媒/冷却水熱交換器4に向かう第1循環方向に切り替わる。また、開閉弁群21が、第1冷媒流路15を第2循環流路18及び独立流路19に切り替える。すなわち、開閉弁21a及び21bが閉状態になるとともに、開閉弁21c及び21dが開状態になる。
また、制御部6の制御により、第1膨張弁13が所定の開状態とされる。
これにより、第2循環流路18では、第1圧縮機10で圧縮されて吐出口10bから吐出された第1冷媒R1が四方弁20を介して開閉弁21cに向かい、開閉弁21cを通過後、第1冷媒回路1の凝縮器として機能する第1冷媒/冷却水熱交換器4にて冷却水Lに放熱する。その結果、冷却水Lが加熱される。放熱後に第1膨張弁13で減圧された第1冷媒R1が第1冷媒回路1の蒸発器として機能する外気熱交換器14にて外気から吸熱する。吸熱後の第1冷媒R1は、四方弁20を介して第1圧縮機10の吸入口10aに導入される。
また、独立流路19では、第1冷媒R1が独立流路19内を一方向に循環するわけではなく、独立流路19内を行き来可能であり、この間電池熱交換器11内で各電池セルと繰り返し熱交換し得る。このため、独立流路19に存在する第1冷媒R1と各電池セルとがほぼ同一の温度となり、複数の電池セルを均温化することができる。また、第1冷媒R1と電池セルとの温度差に応じて電池セルを冷却したり、加熱したりすることができる。
特に、独立流路19では開閉弁21dが開状態とされており、独立流路19は電池熱交換器11、固定絞り12、開閉弁21d及び電池熱交換器11がこの順で接続された閉ループとされている。このため、独立流路19内で流路が途中で途切れて冷媒流れが遮断されることがない。これにより、第1冷媒R1が独立流路19内を行き来し易くなり、複数の電池セルを均温化するのに有利となる。
冷却水加熱電池均温化モードにおける冷却水回路2では、制御部6の制御により、第1ウォーターポンプ30が作動し、冷却水Lが第1冷媒/冷却水熱交換器4を通るように第1三方弁33が切り替えられる。また、制御部6の制御により、図示しない冷却ファンが停止されるか、あるいは冷却水Lが第2バイパス流路40を通るように第2三方弁34が切り替えられる。
これにより、冷却水回路2では、回路内を循環する冷却水Lは、第1冷媒/冷却水熱交換器4にて第1冷媒R1と熱交換して第1冷媒R1から吸熱する。その結果、冷却水Lが加熱される。これにより、冷却水Lにより電気部品32を加熱することができる。
なお、冷却水回路2内を循環する冷却水Lよりも外気温が高い場合は、冷却水Lがラジエータ35を通るように第2三方弁34を切り替えるとともに、図示しない冷却ファンを作動させてもよい。これにより冷却水Lはラジエータ35にて外気から吸熱する。
(冷却水冷却電池均温化モード)
図6に示すように、第1冷媒回路1及び冷却水回路2は、制御部6の制御により、冷却水冷却電池均温化モードで作動する。冷却水冷却電池均温化モードにおける第1冷媒回路1は、冷却水Lを冷却しながら複数の電池セルを均温化する。
冷却水冷却電池均温化モードにおける第1冷媒回路1では、循環経路切替部16により、第1冷媒流路15が第2循環流路18及び独立流路19に切り替えられるとともに、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が外気熱交換器14に向かうように第2循環流路18における循環方向が第2循環方向に切り替えられる。
具体的には、四方弁20が第1接続状態に切り替わり、吸入口10aと開閉弁21aとが接続されるとともに、吐出口10bと外気熱交換器14とが接続される。これにより、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が外気熱交換器14に向かう第2循環方向に切り替わる。また、開閉弁群21が、第1冷媒流路15を第2循環流路18及び独立流路19に切り替える。すなわち、開閉弁21a及び21bが閉状態になるとともに、開閉弁21c及び21dが開状態になる。
また、制御部6の制御により、第1膨張弁13が所定の開状態とされる。
これにより、第2循環流路18では、第1圧縮機10で圧縮されて吐出口10bから吐出された第1冷媒R1が四方弁20を介して外気熱交換器14に向かい、第1冷媒回路1の凝縮器として機能する外気熱交換器14にて外気に放熱する。放熱後に第1膨張弁13で減圧された第1冷媒R1が第1冷媒回路1の蒸発器として機能する第1冷媒/冷却水熱交換器4にて冷却水Lから吸熱する。その結果、冷却水Lが冷却される。吸熱後の第1冷媒R1は、開閉弁21cを通過後、四方弁20を介して第1圧縮機10の吸入口10aに導入される。
また、独立流路19では、第1冷媒R1が独立流路19内を一方向に循環するわけではなく、独立流路19内を行き来可能であり、この間電池熱交換器11内で各電池セルと繰り返し熱交換し得る。このため、独立流路19に存在する第1冷媒R1と各電池セルとがほぼ同一の温度となり、複数の電池セルを均温化することができる。また、第1冷媒R1と電池セルとの温度差に応じて電池セルを冷却したり、加熱したりすることができる。
特に、独立流路19では開閉弁21dが開状態とされており、独立流路19は電池熱交換器11、固定絞り12、開閉弁21d及び電池熱交換器11がこの順で接続された閉ループとされている。このため、独立流路19内で流路が途中で途切れて冷媒流れが遮断されることがない。これにより、第1冷媒R1が独立流路19内を行き来し易くなり、複数の電池セルを均温化するのに有利となる。
冷却水冷却電池均温化モードにおける冷却水回路2では、制御部6の制御により、第1ウォーターポンプ30及び図示しない冷却ファンが作動し、冷却水Lが第1冷媒/冷却水熱交換器4を通るとともにラジエータ35を通るように第1三方弁33及び第2三方弁34が切り替えられる。
これにより、冷却水回路2では、回路内を循環する冷却水Lは、第1冷媒/冷却水熱交換器4にて第1冷媒R1と熱交換して第1冷媒R1に放熱するとともに、ラジエータ35にて外気に放熱する。その結果、冷却水Lが冷却される。これにより、冷却水Lにより電気部品32を効果的に冷却することができる。
(電池均温化モード)
図5に示す冷却水加熱電池均温化モード又は図6に示す冷却水冷却電池均温化モードにおいて、第1圧縮機10を停止状態とすれば、第1冷媒回路1の作動モードは電池均温化モードとなる。
第1冷媒回路1において、第1圧縮機10が停止されれば、第1冷媒R1が第2循環流路18を循環することがなく、第1冷媒/冷却水熱交換器4にて第1冷媒R1と冷却水Lとが熱交換することがない。この場合でも、独立流路19において、独立流路19に存在する第1冷媒R1により、複数の電池セルを冷却したり、加熱したりするとともに、複数の電池セルを均温化することができる。
(2段ヒートポンプ電池均温化モード)
図7に示すように、第1冷媒回路1、冷却水回路2及び第2冷媒回路3は、制御部6の制御により、2段ヒートポンプ電池均温化モードで作動する。2段ヒートポンプ電池均温化モードでは、車室内を空調する第2冷媒回路3が車室内を暖房するように作動するとともに、複数の電池セルの温度を調整する第1冷媒回路1が複数の電池セルを均温化するとともに、冷却水回路2の冷却水Lを加熱するように作動する。
2段ヒートポンプ電池均温化モードでは、第1冷媒回路1が冷却水加熱電池均温化モードと同様に作動する。
すなわち、2段ヒートポンプ電池均温化モードにおける第1冷媒回路1では、循環経路切替部16により、第1冷媒流路15が第2循環流路18及び独立流路19に切り替えられる。
具体的には、四方弁20が第2接続状態に切り替わり、吸入口10aと外気熱交換器14とが接続されるとともに、吐出口10bと開閉弁21aとが接続される。これにより、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が第1冷媒/冷却水熱交換器4に向かう第1循環方向に切り替わる。
また、開閉弁群21が、第1冷媒流路15を第2循環流路18及び独立流路19に切り替える。すなわち、開閉弁21a及び21bが閉状態になるとともに、開閉弁21c及び21dが開状態になる。
また、制御部6の制御により、第1膨張弁13が所定の開状態とされる。
これにより、第2循環流路18では、第1圧縮機10で圧縮されて吐出口10bから吐出された第1冷媒R1が四方弁20を介して開閉弁21cに向かい、開閉弁21cを通過後、第1冷媒回路1の凝縮器として機能する第1冷媒/冷却水熱交換器4にて冷却水Lに放熱する。その結果、冷却水Lが加熱される。放熱後に第1膨張弁13で減圧された第1冷媒R1が第1冷媒回路1の蒸発器として機能する外気熱交換器14にて外気から吸熱する。吸熱後の第1冷媒R1は、四方弁20を介して第1圧縮機10の吸入口10aに導入される。
また、独立流路19では、第1冷媒R1が独立流路19内を行き来することで、電池熱交換器11内で各電池セルと第1冷媒R1とが繰り返し熱交換し得る。このため、独立流路19内の第1冷媒R1と各電池セルとがほぼ同一の温度となり、複数の電池セルを均温化することができる。また、第1冷媒R1と電池セルとの温度差に応じて電池セルを冷却したり、加熱したりすることができる。
2段ヒートポンプ電池均温化モードにおける冷却水回路2では、制御部6の制御により、第1ウォーターポンプ30及び第2ウォーターポンプ31が作動し、冷却水Lが第1冷媒/冷却水熱交換器4を通るように第1三方弁33が切り替えられる。また、制御部6の制御により、図示しない冷却ファンが停止されるか、あるいは冷却水Lが第2バイパス流路40を通るように第2三方弁34が切り替えられる。
これにより、冷却水回路2では、回路内を循環する冷却水Lは、第1冷媒/冷却水熱交換器4にて第1冷媒R1と熱交換して第1冷媒R1から吸熱するとともに、電気部品32を冷却することで電気部品32から吸熱する。その結果、冷却水Lが加熱される。第1冷媒R1及び電気部品32により加熱された冷却水Lは、第2冷媒/冷却水熱交換器5にて第2冷媒R2に放熱する。
なお、冷却水回路2内を循環する冷却水Lよりも外気温が高い場合は、冷却水Lがラジエータ35を通るように第2三方弁34を切り替えるとともに、図示しない冷却ファンを作動させてもよい。これにより冷却水Lはラジエータ35にて外気から吸熱する。
2段ヒートポンプ電池均温化モードにおける第2冷媒回路3では、制御部6の制御により、加熱器用開閉弁58が閉状態にされるとともに第2膨張弁52が所定の開状態とされ、かつ、冷却器用開閉弁59が開状態にされるとともに第3膨張弁53が全閉状態とされる。
これにより、第2圧縮機50で圧縮された第2冷媒R2は、内気加熱器51に導入される。内気加熱器51は第1冷媒回路1の凝縮器として機能し、内気加熱器51にて第2冷媒R2が室内空気に放熱する。加熱された室内空気は、車室内の暖房に供される。放熱後の第2冷媒R2は第2膨張弁52で減圧されて第2冷媒/冷却水熱交換器5に導入される。第2冷媒/冷却水熱交換器5は第2冷媒回路3の蒸発器として機能し、第2冷媒/冷却水熱交換器5にて第2冷媒R2が冷却水回路2の冷却水Lから吸熱する。吸熱後の第2冷媒R2は第4バイパス流路57を通って第2圧縮機50に導入される。
こうして2段ヒートポンプ電池均温化モードでは、第1冷媒回路1で外気から吸熱した空気熱及び冷却水回路2で電気部品32から吸熱した電気部品32の排熱を熱源とするとともに、第1冷媒回路1及び第2冷媒回路3で冷媒の圧縮を2回行うことにより、第2冷媒回路3における第2冷媒R2を効果的に加熱して高温にすることができる。このため、寒冷地などで外気温が低い時でも、第1冷媒回路1の加熱能力及び第2冷媒回路3の加熱能力に応じて、第2冷媒回路3で車室内を効果的に暖房することができる。
他方、この2段ヒートポンプ電池均温化モードでは、第1冷媒回路1において、独立流路19内に存在する第1冷媒R1と複数の電池セルとの熱交換により、複数の電池セルを加熱又は冷却するとともに、複数の電池セルを均温化することができる。
このため、この車両用熱マネジメントシステムは、第1冷媒回路1の冷却又は加熱能力に応じて複数の電池セルを冷却又は加熱することができるともに、複数の電池セルの均温化が可能になる。
したがって、この車両用熱マネジメントシステムによれば、車載に搭載された複数の電池セルの温度調整が可能で、かつ複数の電池セル間で温度バラツキを低減させることができ、しかも寒冷地などで外気温が低い時でも車室内を効果的に暖房することができる。
(車室内冷房冷却水冷却電池均温化モード)
図8に示すように、第1冷媒回路1、冷却水回路2及び第2冷媒回路3は、車室内冷房冷却水冷却電池均温化モードで作動する。
車室内冷房冷却水冷却電池均温化モードでは、第1冷媒回路1は冷却水冷却電池均温化モードと同様に作動する。
すなわち、車室内冷房冷却水冷却電池均温化モードにおける第1冷媒回路1では、循環経路切替部16により、第1冷媒流路15が第2循環流路18及び独立流路19に切り替えられる。
具体的には、四方弁20が第1接続状態に切り替わり、吸入口10aと開閉弁21aとが接続されるとともに、吐出口10bと外気熱交換器14とが接続される。これにより、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が外気熱交換器14に向かう第2循環方向に切り替わる。
また、開閉弁群21が、第1冷媒流路15を第2循環流路18及び独立流路19に切り替える。すなわち、開閉弁21a及び21bが閉状態になるとともに、開閉弁21c及び21dが開状態になる。
また、制御部6の制御により、第1膨張弁13が所定の開状態とされる。
これにより、第2循環流路18では、第1圧縮機10で圧縮されて吐出口10bから吐出された第1冷媒R1が四方弁20を介して外気熱交換器14に向かい、外気熱交換器14にて外気に放熱する。放熱後の第1冷媒R1は、第1膨張弁13で減圧された後、第1冷媒/冷却水熱交換器4にて冷却水Lから吸熱する。その結果、冷却水Lが冷却される。吸熱後の第1冷媒R1は、開閉弁21cを通過後、四方弁20を介して圧縮機10の吸入口10aに導入される。
また、独立流路19では、第1冷媒R1が独立流路19内を行き来することで、電池熱交換器11内で各電池セルと第1冷媒R1とが繰り返し熱交換し得る。このため、独立流路19内の第1冷媒R1と各電池セルとがほぼ同一の温度となり、複数の電池セルを均温化することができる。また、第1冷媒R1と電池セルとの温度差に応じて電池セルを冷却したり、加熱したりすることができる。
車室内冷房冷却水冷却電池均温化モードにおける冷却水回路2では、制御部6の制御により、第1ウォーターポンプ30、第2ウォーターポンプ31及び図示しない冷却ファンが作動し、冷却水Lが第1冷媒/冷却水熱交換器4を通るとともにラジエータ35を通るように第1三方弁33及び第2三方弁34が切り替えられる。
これにより、冷却水回路2では、回路内を循環する冷却水Lは、第2冷媒/冷却水熱交換器5にて第2冷媒R2から吸熱する一方、第1冷媒/冷却水熱交換器4にて第1冷媒R1と熱交換して第1冷媒R1に放熱するとともに、ラジエータ35にて外気に放熱する。その結果、冷却水Lが冷却される。これにより、冷却水Lが過度の高温になることを抑えることができる。
車室内冷房冷却水冷却電池均温化モードにおける第2冷媒回路3では、制御部6の制御により、加熱器用開閉弁58が開状態にされるとともに第2膨張弁52が全閉状態とされ、かつ、冷却器用開閉弁59が閉状態とされるとともに第3膨張弁53が所定の開状態とされる。
これにより、第2圧縮機50で圧縮された第2冷媒R2は、加熱器用開閉弁58を通過後、第2冷媒/冷却水熱交換器5に導入される。第2冷媒回路3の凝縮器として機能する第2冷媒/冷却水熱交換器5にて第2冷媒R2は冷却水Lに放熱する。放熱後の第2冷媒R2は第3膨張弁53で減圧された後、第2冷媒回路3の凝縮器として機能する内気冷却器54にて室内空気から吸熱する。その結果、室内空気が冷却され、車室内が冷房される。吸熱後の第2冷媒R2は第2圧縮機50に導入される。
(実施例2)
図9に示すように、実施例2の電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムは、第1冷媒回路1において、循環経路切替部16の構成を変更している。
実施例2における循環経路切替部16は、方向切替部として、実施例1における四方弁20の代りに開閉弁群24を有する。開閉弁群24は、本発明の第1開閉弁群に相当する。
開閉弁群24は、第1冷媒R1の循環方向、すなわち第1循環流路17及び第2循環流路18における第1冷媒R1の循環方向を切り替える。具体的には、開閉弁群24は、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が流路切替部としての開閉弁21aに向かう第1循環方向と、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1が外気熱交換器14に向かう第2循環方向とに切り替える。
開閉弁群24は、4個の開閉弁24a、24b、24c、24dを有している。開閉弁24a~24dの開閉切替は、制御部6により制御される。開閉弁24aは、本発明の第1開閉弁に相当する。開閉弁24bは、本発明の第2開閉弁に相当する。開閉弁24cは、本発明の第3開閉弁に相当する。開閉弁24dは、本発明の第4開閉弁に相当する。
開閉弁24aは、圧縮機10の吸入口10aと流路切替部としての開閉弁群21の開閉弁21aとを接続する接続路25aに設けられている。開閉弁24bは、圧縮機10の吐出口10bと外気熱交換器14とを接続する接続路25bに設けられている。開閉弁24cは、圧縮機10の吸入口10aと外気熱交換器14とを接続する接続路25cに設けられている。開閉弁24dは、圧縮機10の吐出口10bと流路切替部としての開閉弁群21の開閉弁21aとを接続する接続路25dに設けられている。接続路25aは、本発明の第1接続路に相当する。接続路25bは、本発明の第2接続路に相当する。接続路25cは、本発明の第3接続路に相当する。接続路25dは、本発明の第4接続路に相当する。
開閉弁24a及び開閉弁24bが閉状態とされ、開閉弁24c及び開閉弁24dが開状態とされることで、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1は流路切替部としての開閉弁群24の開閉弁24aに向かう第1循環方向となる。一方、開閉弁24a及び開閉弁24bが開状態とされ、開閉弁24c及び開閉弁24dが閉状態とされることで、第1圧縮機10で圧縮された第1冷媒R1は外気熱交換器14に向かう第2循環方向となる。
その他の構成は実施例1と同様である。したがって、この電池温調システムを備えた車両用熱マネジメントシステムも実施例1と同様の作用効果を奏する。
以上において、本発明を実施例1及び2に即して説明したが、本発明は上記実施例1及び2に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例1では、方向切替部として四方弁20を採用するとともに、流路切替部として開閉弁群21を採用した。また、実施例2では、方向切替部として開閉弁群25を採用するとともに、流路切替部として開閉弁群21を採用した。本発明はこれらに限定されず、例えば、方向切替部として開閉弁群を採用するとともに、流路切替部として四方弁を採用したり、あるいは方向切替部及び流路切替部の双方に四方弁を採用したりしてもよい。
実施例1及び2では、第1冷媒回路1の独立流路19を無端環状の閉ループとしたが、本発明はこれに限られず、例えば流路切替部としての開閉弁群21の開閉弁21dを閉状態とすることで、独立流路19における冷媒流れがこの閉状態の開閉弁21dによって遮断されていてもよい。
第1冷媒回路1において、第1絞り部として、実施例1における固定絞り12の代りに弁開度が0%~100%の範囲で調整可能な電子式の膨張弁を採用してもよい。
第2冷媒回路3において、加熱器用開閉弁58の代りに第3バイパス流路56の入り口側に三方弁を設けてもよいし、同様に冷却器用開閉弁59の代りに第4バイパス流路57の入り口側に三方弁を設けてもよい。
本発明の電池温調システムは電池搭載車両の他、建築物等に利用することができる。また、本発明の車両用熱マネジメントシステムは、電池搭載車両に利用することができる。
1…第1冷媒回路
2…冷却水回路(冷却液回路)
3…第2冷媒回路
4…第1冷媒/冷却水熱交換器(第1冷媒/冷却液熱交換器)
5…第2冷媒/冷却水熱交換器(第2冷媒/冷却液熱交換器)
6…制御部
10…第1圧縮機
11…電池熱交換器
12…固定絞り(第1絞り部)
13…第1膨張弁(第2絞り部)
14…外気熱交換器
15…第1冷媒流路
16…循環経路切替部
17…第1循環流路
18…第2循環流路
19…独立流路
20…四方弁(方向切替部としての第1四方弁)
21…開閉弁群(流路切替部としての第2開閉弁群)
21a~21d…開閉弁(第5~第8開閉弁)
22a~22d…接続路(第5~第8接続路)
23a~23d…接続部(第1~第4接続部)
24…開閉弁群(方向切替部としての第1開閉弁群)
24a~24d…開閉弁(第1~第4開閉弁)
25a~25d…接続路(第1~第4接続路)
30…第1ウォーターポンプ(ポンプ)
31…第2ウォーターポンプ(ポンプ)
32…電気部品(車載発熱体)
50…第2圧縮機
51…内気加熱器(内気熱交換器)
52…第2膨張弁(第3絞り部)

Claims (6)

  1. 吸入口から吸入した第1冷媒を圧縮して吐出口から吐出する第1圧縮機と、第1冷媒と複数の電池セルとを熱交換させる電池熱交換器と、第1冷媒と外部の熱媒体とを熱交換させる熱媒体熱交換器と、第1冷媒と外気とを熱交換させる外気熱交換器と、前記電池熱交換器又は前記熱媒体熱交換器に向かう第1冷媒を減圧させる第1絞り部と、前記熱媒体熱交換器又は前記外気熱交換器に向かう第1冷媒を減圧させる第2絞り部とを有する第1冷媒回路を備え、
    前記第1冷媒回路は、前記第1圧縮機、前記電池熱交換器、前記第1絞り部、前記熱媒体熱交換器、前記第2絞り部、前記外気熱交換器及び前記第1圧縮機をこの順で接続する第1循環流路と、前記第1圧縮機、前記熱媒体熱交換器、前記第2絞り部、前記外気熱交換器及び前記第1圧縮機をこの順で接続する第2循環流路とに切り替えるとともに、前記第1循環流路及び前記第2循環流路における第1冷媒の循環方向を切り替える循環経路切替部をさらに有し、
    前記第1冷媒回路は、前記第2循環流路に切り替えられたときには前記第2循環流路から独立し前記電池熱交換器及び前記第1絞り部を含む独立流路を備える電池温調システムであって、
    前記電池温調システムは、前記第1圧縮機と前記循環経路切替部の作動を制御する制御部を備え、
    前記第1冷媒回路は、前記制御部の制御により、前記複数の電池セルを冷却する電池冷却モード、前記複数の電池セルを加熱する電池暖機モード、前記熱媒体を加熱するとともに前記複数の電池セルを均温化する熱媒体加熱電池均温化モードで作動し、
    前記電池冷却モードでは、前記循環経路切替部により、前記第1循環流路に切り替えられるとともに、前記第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が前記外気熱交換器に向かうように前記循環方向が切り替えられ、
    前記電池暖機モードでは、前記循環経路切替部により、前記第1循環流路に切り替えられるとともに、前記第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が前記電池熱交換器に向かうように前記循環方向が切り替えられ、
    前記熱媒体加熱電池均温化モードでは、前記循環経路切替部により、前記第2循環流路及び前記独立流路に切り替えられるとともに、前記第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が前記熱媒体熱交換器に向かうように前記循環方向が切り替えられることを特徴とする電池温調システム。
  2. 前記第1冷媒回路は、前記複数の電池セルを均温化する電池均温化モードで作動し、
    前記電池均温化モードでは、前記循環経路切替部により前記第2循環流路及び前記独立流路に切り替えられるとともに、前記第1圧縮機が停止状態とされる請求項1記載の電池温調システム。
  3. 前記第1冷媒回路は、前記熱媒体を冷却するとともに前記複数の電池セルを均温化する熱媒体冷却電池均温化モードで作動し、
    前記熱媒体冷却電池均温化モードでは、前記循環経路切替部により、前記第2循環流路及び前記独立流路に切り替えられるとともに、前記第1圧縮機で圧縮された第1冷媒が前記外気熱交換器に向かうように前記循環方向が切り替えられる請求項1記載の電池温調システム。
  4. 前記循環経路切替部は、前記循環方向を切り替える方向切替部と、流路切替部とを有し、
    前記方向切替部は、前記吸入口と前記流路切替部とを接続するとともに前記吐出口と前記外気熱交換器とを接続する第1接続状態と、前記吸入口と前記外気熱交換器とを接続するとともに前記吐出口と前記流路切替部とを接続する第2接続状態とに切り替わる第1四方弁か、又は、前記吸入口と前記流路切替部とを接続する第1接続路に設けられた第1開閉弁、前記吐出口と前記外気熱交換器とを接続する第2接続路に設けられた第2開閉弁、前記吸入口と前記外気熱交換器とを接続する第3接続路に設けられた第3開閉弁及び前記吐出口と前記流路切替部とを接続する第4接続路に設けられた第4開閉弁よりなる第1開閉弁群を有し、
    前記流路切替部は、前記方向切替部と前記電池熱交換器とを接続するとともに前記第1絞り部と前記熱媒体熱交換器とを接続する第3接続状態と、前記方向切替部と前記熱媒体熱交換器とを接続する第4接続状態とに切り替わる第2四方弁か、又は、前記方向切替部と前記電池熱交換器とを接続する第5接続路に設けられた第5開閉弁、前記第1絞り部と前記熱媒体熱交換器とを接続する第6接続路に設けられた第6開閉弁、前記第5接続路における前記方向切替部と前記第5開閉弁との間に位置する第1接続部と前記第6接続路における前記第6開閉弁と前記熱媒体熱交換器との間に位置する第2接続部とを接続する第7接続路に設けられた第7開閉弁及び前記第5接続路における前記第5開閉弁と前記電池熱交換器との間に位置する第3接続部と前記第6接続路における前記第1絞り部と前記第6開閉弁との間に位置する第4接続部とを接続する第8接続路に設けられた第8開閉弁よりなる第2開閉弁群を有する請求項1記載の電池温調システム。
  5. 前記電池熱交換器と前記第1絞り部とが前記第4接続状態にある前記第2四方弁により接続されるか、又は、前記第2開閉弁群における前記第5開閉弁及び前記第6開閉弁が閉状態とされるとともに前記第7開閉弁及び第8開閉弁が開状態とされ、
    前記独立流路は、前記電池熱交換器、前記第1絞り部及び前記電池熱交換器がこの順で接続された閉ループとされている請求項4記載の電池温調システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の電池温調システムと、
    前記熱媒体としての冷却液を圧送するポンプを有し、車載発熱体を冷却する冷却液回路と、
    第2冷媒を吸入するとともに吸入した第2冷媒を圧縮して吐出する第2圧縮機と、第2冷媒と車室内に供給される室内空気とを熱交換させる内気熱交換器と、第2冷媒を減圧させる第3絞り部とを有し、前記車室内を空調する第2冷媒回路と、
    前記第1冷媒回路及び前記冷却液回路に組み込まれ、第1冷媒と冷却液とを熱交換させる前記熱媒体熱交換器としての第1冷媒/冷却液熱交換器と、
    前記第2冷媒回路及び前記冷却液回路に組み込まれ、第2冷媒と冷却液とを熱交換させる第2冷媒/冷却液熱交換器とを備え、
    前記複数の電池セルは車載電池であり、
    前記制御部は、前記冷却液回路及び前記第2冷媒回路の作動を制御し、
    前記第1冷媒回路、前記冷却液回路及び前記第2冷媒回路は、前記制御部の制御により、前記車室内を暖房するとともに前記複数の電池セルを均温化する2段ヒートポンプ電池均温化モードで作動し、
    前記2段ヒートポンプ電池均温化モードでは、前記第1冷媒回路が前記熱媒体加熱電池均温化モードで作動することを特徴とする車両用熱マネジメントシステム。
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