JP2024004952A - 自動走行作業方法、自動走行作業システム、および、プログラム - Google Patents

自動走行作業方法、自動走行作業システム、および、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】圃場の外周縁に対して適切に自動走行作業を行うことができる技術を提供する。【解決手段】例示的な自動走行作業方法は、走行機体に対して左右いずれかの方向にオフセットされた作業機を用いて圃場外周縁に対する走行作業を行う作業車両における自動走行作業方法である。当該自動作業方法は、前記走行作業を行う目標経路を生成することと、前記目標経路に沿って前記作業車両を自動走行させることと、前記目標経路に沿った前記走行作業の途中において、前記作業車両の向きを反転させることと、を実行する。【選択図】図5

Description

本発明は、自動走行作業方法、自動走行作業システム、および、プログラムに関する。
従来、操向制御を自動で行い、その他の車速調整等に関しては手動で制御しながら圃場の外周縁に対して作業を行う技術が知られている。例えば、特許文献1には、圃場の外周縁に対する作業を行うに際して、圃場の形状に沿った操向制御を行う技術が開示されている。
特開2020-103085号公報
ところで、圃場の外周縁に対して作業を行う場合、走行機体に対して左右いずれかの方向にオフセットさせた作業機を走行機体の後方に装着して作業が行われる場合がある。この場合には、単に前進走行の操向制御を行うだけでは、圃場の四隅において、少なくとも作業車両の長さ分の作業が行われない領域が発生してしまう。
本発明は、上記の点に鑑み、圃場の外周縁に対して適切に自動走行作業を行うことができる技術を提供することを目的とする。
本発明の例示的な自動走行作業方法は、走行機体に対して左右いずれかの方向にオフセットされた作業機を用いて圃場外周縁に対する走行作業を行う作業車両における自動走行作業方法である。当該自動走行作業方法は、前記走行作業を行う目標経路を生成することと、前記目標経路に沿って前記作業車両を自動走行させることと、前記目標経路に沿った前記走行作業の途中において、前記作業車両の向きを反転させることと、を実行する。
本発明の例示的な自動走行作業システムは、走行機体に対して左右いずれかの方向にオフセットされた作業機を用いて圃場外周縁に対する走行作業を行う作業車両と、前記走行作業を行う目標経路に沿って前記作業車両を自動走行させる制御装置と、を備える。前記制御装置は、前記目標経路に沿った前記走行作業の途中において、前記作業車両の向きを反転させる。
本発明の例示的なプログラムは、走行機体に対して左右いずれかの方向にオフセットされた作業機を用いて圃場外周縁に対する走行作業を行う作業車両における自動走行作業方法をコンピュータに実行させるプログラムである。当該プログラムは、前記コンピュータを、前記走行作業を行う目標経路を生成することと、前記目標経路に沿って前記作業車両を自動走行させることと、前記目標経路に沿った前記走行作業の途中において、前記作業車両の向きを反転させることと、を行う手段として機能させる。
例示的な本発明によれば、圃場の外周縁に対して適切に自動走行作業を行うことができる。
自動走行作業システムの概略の構成を示す図 作業車両の概略の構成を示す側面図 作業車両が備える作業機について説明するための模式図 制御装置の概略の構成を示すブロック図 自動走行作業方法の流れを示すフローチャート 自動走行作業中の表示部の表示画面の一例を示す模式図 目標経路に沿って作業車両が自動走行を開始する直前の状態を示す模式図 作業車両が目標経路のみに沿って自動走行を行い、目標経路の終点に到着した状態を示す模式図 第1詳細例の反転経路について説明するための図 第1詳細例の反転経路について説明するための図 第1詳細例の反転経路について説明するための図 第2詳細例の反転経路について説明するための図 第2詳細例の反転経路について説明するための図 第2詳細例の反転経路について説明するための図 切替経路の生成手法に関わる条件設定について説明するための図 切替経路について説明するための図 切替経路について説明するための図 切替経路について説明するための図 切替経路について説明するための図
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付し、特に説明の必要がない場合には、その説明を繰り返さない。また、本明細書では、方向を以下のように定義する。まず、作業車両が直進走行する方向を前後方向とし、作業車両の運転座席に対してステアリングホイールが前側として前後を定義する。また、前側を向いて運転座席に座る運転者から見て右側を右、左側を左とし、前後方向に直交する左右方向を定義する。また、前後方向および左右方向に直交する方向を上下方向とし、重力方向を下、その反対側を上として上下を定義する。以上の方向は単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係及び方向を限定する意図はない。
<1.自動走行作業システムの概要>
図1は、本発明の実施形態に係る自動走行作業システム100の概略の構成を示す図である。図1に示すように、自動走行作業システム100は、作業車両1と制御装置2とを備える。
[1-1.作業車両]
図2は、本発明の実施形態に係る作業車両1の概略の構成を示す側面図である。本実施形態の作業車両1は、圃場200を走行しながら作業を行う圃場作業車両である。作業車両1は、圃場200を走行する走行機体11と、走行機体11の後部に装着された作業機12とを備える。作業車両1は、詳細には、走行機体11によって作業機12を牽引するトラクタである。
走行機体11は、機体部13と、機体部13を支持し左右方向に互いに間隔を隔てて配置される一対の走行部14とを備える。各走行部14は、前輪14aおよび後輪14bを含む。前輪14aおよび後輪14bの少なくとも一方は、機体部13の前方に配置されるエンジン15から駆動力を伝達可能に設けられる。走行部14の駆動により、走行機体11は圃場200を走行する。機体部13は、運転者が搭乗する運転部16を備える。運転部16には、運転者が座るための運転座席16aと、走行機体11の操舵を行うためのステアリングホイール16bと、運転者が各種操作を行うための操作部(不図示)とが含まれる。なお、ステアリングホイール16bは、運転座席16aの前方に配置される。
作業機12は、連結機構17を介して機体部13の後方に連結される。機体部13の後部には、エンジン15の駆動力を作業機12に出力するためのPTO軸(パワーテイクオフ軸)18が配置される。PTO軸18には、トランスミッション19を介して、エンジン15の駆動力が伝達される。
図3は、本発明の実施形態に係る作業車両1が備える作業機12について説明するための模式図である。図3は、作業車両1を上方から平面視した図である。図3に示すように、作業車両1は、走行機体11に対して左右いずれかの方向にオフセットされた作業機12を用いて圃場外周縁201に対する走行作業を行う。なお、図3においては、作業車両1は前方に向けて直進している。また、図3において、圃場200の外周端201のうち、ハッチングを施した領域201aは作業済領域を示し、白塗りの領域201bは未作業領域を示す。
作業車両1は、作業機12のオフセット方向を切替可能に設けられる。図3に示す例では、作業車両1の右側に走行作業を行う対象となる圃場外周縁201が存在するために、作業機12は走行機体11に対して右側にオフセットされている。作業車両1の左側に走行作業を行う対象となる圃場外周縁201が存在する場合には、作業機12は走行機体11に対して左側にオフセットされる。なお、右側にオフセットされた作業機12は、走行機体11に対して、少なくとも一部が右側に突出する。左側にオフセットされた作業機12は、走行機体11に対して、少なくとも一部が左側に突出する。
本実施形態においては、作業車両1は、作業機12の左右のオフセット方向を自動で切替可能である。例えば、作業機12のオフセット方向は、オペレータからの指示に応じて自動で切り替えられる構成であってよい。オペレータからの指示は、例えば、作業車両1の運転部16に設けられる操作ボタン(不図示)や、オペレータが携帯可能な携帯通信端末(不図示)を用いて行われてよい。また、作業機12のオフセット方向は、作業機12の動作を制御可能に設けられる制御装置からの指令によって自動的に切り替えられる構成であってもよい。ここでいう制御装置は、例えば図1に示す制御装置2であってよい。
作業機12のオフセット方向は、例えば、作業機12の位置を左右方向にスライド移動させることにより切り替えられてよい。また、作業機12のオフセット方向は、例えば、作業機12を回動させることにより切り替えられてもよい。また、作業機12のオフセット方向は、例えば、スライド移動と回動との組み合わせにより切り替えられてもよい。
作業機12は、オフセット方向の切り替えの前と後とで、作業車両1を前進と後進とのうちの少なくとも一方の方向に走行させることにより利用できる構成であればよい。例えば、作業機12は、オフセット方向にかかわらず、作業車両1の前後進のいずれの場合にも利用できる構成であってよい。また、作業機12は、オフセット方向が切り替えられる前と後とで、作業車両1の前後進の方向を同じとすることにより利用できる構成であってもよい。また、作業機12は、オフセット方向が切り替えられる前と後とで、作業車両1の前後進の方向を切り替えることによって利用できる構成であってもよい。具体例を挙げると、作業機12は、オフセット方向が切り替えられる前と後とのいずれにおいても、作業車両1の前進により走行作業を行うことができる構成であってよい。また、例えば、作業機12は、オフセット方向が切り替えられる前と後とで、作業車両1の前進と後進とを入れ替えることによって走行作業を行うことができる構成であってよい。作業機12は、例えば、畦塗り作業を可能とする畦塗機や、草刈りを可能とするオフセットモア等であってよい。
[1-2.制御装置]
図4は、本発明の実施形態に係る制御装置2の概略の構成を示すブロック図である。制御装置2は、例えば、演算部、入出力部、および、記憶部21を含んで構成されるコンピュータである。演算部は、プロセッサ又はマイクロプロセッサ等である。記憶部21は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)のような主記憶装置である。記憶部21は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)のような補助記憶装置をさらに含んでもよい。記憶部21には、各種のプログラム及びデータ等が記憶されている。演算部は、各種のプログラムを記憶部21から読み出して実行する。
本実施形態では、上記のハードウェアとソフトウェアとの協働により、制御装置2を、経路生成部22、走行制御部23、作業機制御部24、表示制御部25、及び、圃場登録処理部26として動作させることができる。制御装置2は、1つのハードウェアで構成されてもよいし、互いに通信可能な複数のハードウェアで構成されてもよい。
なお、制御装置2が備える各機能部22~26は、上述のように、演算部にプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現されてよいが、他の手法により実現されてもよい。各機能部22~26は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いて実現されてもよい。すなわち、各機能部22~26は、専用のIC等を用いてハードウェアにより実現されてもよい。また、各機能部22~26は、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現されてもよい。また、各機能部22~26は、概念的な構成要素である。1つの構成要素が実行する機能が、複数の構成要素に分散されてよい。また、複数の構成要素が有する機能が1つの構成要素に統合されてもよい。
制御装置2は、例えば、作業車両1に搭載されてよい。また、例えば、制御装置2は、作業車両1と通信可能に設けられる携帯通信端末(不図示)に搭載されてもよい。携帯通信端末は、例えば、タブレット端末、スマートフォン、ノートパソコン、リモートコントローラ等であってよい。また、例えば、制御装置2は、作業車両1に搭載される制御装置と、携帯通信端末に搭載される制御装置とで構成されてもよい。また、例えば、制御装置2が備える機能の少なくとも一部は、作業車両1や携帯通信端末とインターネット等のネットワークを介して通信可能に設けられるサーバによって実現されてもよい。例えば、記憶部21に記憶される情報の一部がサーバに記憶されてもよい。
図4には、制御装置2だけではなく、制御装置2と直接的或いは間接的に接続される要素3~6も示されている。これらの要素3~6と、制御装置2とは、例えば、有線或いは無線により接続されてよい。また、例えば、これらの要素3~6は、制御装置2と通信可能な装置と有線又は無線により接続され、当該装置を介して制御装置2と間接的に接続されてもよい。
測位通信ユニット3は、作業車両1に備えられる。測位通信ユニット3は、不図示の測位アンテナを含み、当該測位アンテナが測位衛星から受信した測位信号を用いて、作業車両1の位置を例えば緯度および経度の情報として取得する。測位通信ユニット3は、作業車両1の位置情報を制御装置2へ出力する。測位通信ユニット3は、例えば、図示しない基準局からの測位信号を適宜の方法で受信した上で、公知のRTK-GNSS(Real Time Kinematic GNSS)法を利用して測位を行ってよい。また、例えば、測位通信ユニット3は、DGNSS(Differential GNSS)法を利用して測位を行ってもよい。
センサ4は、作業車両1に搭載される。センサ4は、作業車両1に関わる情報を検知して、検知した情報を制御装置2へ出力する。作業車両1には、複数種類のセンサ4が搭載されることが好ましい。この場合、複数種類のセンサ4のそれぞれが、制御装置2に検知した情報を出力してよい。複数種類のセンサには、例えば、慣性計測装置や障害物センサ等が含まれてよい。
なお、慣性計測装置は、3軸の角速度センサと3方向の加速度センサとを含み、作業車両1の姿勢を計測可能な装置であってよい。障害物センサは、作業車両1の周囲に存在する障害物を検知するセンサであり、例えば超音波センサ、カメラ、レーダ、又は、LiDAR(Light Detection And Ranging)等であってよい。
操作部5は、オペレータの制御装置2への指令を可能とする。オペレータは、作業車両1に乗車する者でも、作業車両1に乗車しない者でもよい。操作部5は、例えば、作業車両1と携帯通信端末とのうち、少なくともいずれか一方に設けられてよい。操作部5は、例えば、ボタン、レバー、ダイヤル、又は、タッチパネル等であってよい。操作部5は、ハードスイッチでなく、ソフトウェアスイッチであってもよい。
表示部6は、制御装置2からの指令に応じて情報の表示を適宜行う。表示部6は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等であってよい。表示部6はタッチパネルを有する構成としてよく、この場合、表示部6が上述の操作部5を兼ねてもよい。表示部6は、例えば、作業車両1と携帯通信端末とのうち、少なくともいずれか一方に設けられてよい。
経路生成部22は、圃場200において作業車両1を自動走行させる自動走行経路を生成する。本実施形態では、経路生成部22によって生成される自動走行経路には、目標経路と、反転経路と、切替経路とが含まれる。目標経路は、作業機12を用いた走行作業を行う経路である。反転経路は、走行作業を適切に行うために設けられた経路であり、作業車両1の向きを反転させる経路である。切替経路は、圃場外周縁201に対して作業機12を用いた走行作業を行う際に、圃場外周縁201における作業対象となる辺を適切に切り替えるために設けられた経路である。これらの経路の詳細については後述する。
なお、自動走行とは、制御装置2により作業車両1が備える走行に関する装置が制御され、予め定められた経路に沿うように少なくとも操舵が自律的に行われることを意味する。自動走行は、操舵に加え、例えば、車速と、作業機12による作業とのうちの少なくとも一方が自律的に行われる構成であってもよい。また、自動走行には、作業車両1に人が乗っている場合と、作業車両1に人が乗っていない場合との両方が含まれてよい。
例えば、自動走行は、ステアリング操作(ステアリングホイールの操作)の制御のみが自動で行われる自動直進走行であってよい。自動直進走行では、例えば、車速の制御、作業機12の昇降の制御、および、作業機12の動作のオンオフの制御は、手動で行われる。また、例えば、自動走行は、運転者が作業車両1の運転部に搭乗した状態で、直進走行による作業や旋回走行が自動で行われる有人自動走行であってよい。有人自動走行では、例えば車速の制御や作業機12の昇降制御について、自動と手動との切り替えが可能である。また、例えば、自動走行は、運転者が作業車両1の運転部に搭乗せず、全ての操作が自動で行われる無人自動走行(ロボット走行)であってもよい。
また、自動走行においては、例えば、想定した路面状態と異なったり、タイヤサイズが適切なサイズでなかったりして、予め設定した自動走行経路が不適切となることがある。また、例えば、測位により得られた自車位置の情報が不適切となり、自動走行経路からずれが生じることがある。このような点を考慮して、自動走行経路は、オペレータからの指令や、フィードバック制御機能を利用した制御装置2からの指令によって適宜補正されてよい。経路生成部22は、このような自動走行経路の補正機能を備えてもよい。
走行制御部23は、例えば操作部5から指令される走行モードに応じて作業車両1の走行制御を行う。例えば、走行モードが手動走行モードであれば、走行制御部23は、オペレータ(運転者)の運転に応じた走行制御を行う。また、例えば、走行モードが自動走行モードであれば、走行制御部23は、作業車両1の走行系の少なくとも一部について自動制御を行う。走行制御部23は、例えば自動走行モードが自動直進走行モードであれば、作業車両1が予め定められた経路に沿って走行するようにステアリング操作を自動で制御する。走行制御部23は、例えば自動走行モードが有人自動走行モードや無人自動走行モードであれば、ステアリング操作および車速の調整を自動で制御する。
なお、例えば自動直進走行モード等においては、測位通信ユニット3等の自車位置を特定するための装置を利用することなく、自動操舵が行われてよい。当該自動操舵においては、例えば、センサ4に含まれる慣性計測装置から得られる作業車両1の向きが利用されてよい。すなわち、本開示においては、測位通信ユニット3等の自車両の位置を特定するための装置は、作業車両1に必須の構成要素ではない。
作業機制御部24は、作業車両1の作業機12の制御を、走行モードに応じて行う。作業機制御部24は、走行モードが手動走行モードや自動直進走行モードである場合、作業車両1の運転部16に設けられる操作レバー等を用いたオペレータの操作に応じて、作業機12の昇降制御等を行う。作業機制御部24は、走行モードが有人自動走行モードや無人自動走行モードである場合、作業機12の昇降制御等を自動で行う。
表示制御部25は、表示部6を制御して、作業車両1に乗るオペレータや、作業車両1を外部から操作するオペレータに対して、作業車両1に関する情報を表示部6に適宜表示させる。
圃場登録処理部26は、例えば、オペレータからの指令に応じて圃場200の登録処理を行う。また、圃場登録処理部26は、所定の条件を満たした場合に自動的に圃場200の登録処理を行う。圃場200の登録処理により、圃場200の形状等の情報が記憶部21に記憶される。
<2.自動走行作業方法>
次に、本実施形態の自動走行作業システム100により実行される自動走行作業方法について説明する。なお、本実施形態の自動走行作業方法は、走行機体11に対して左右いずれかの方向にオフセットされた作業機12を用いて圃場外周縁201に対する走行作業を行う作業車両1における自動走行作業方法である。図5は、本発明の実施形態に係る自動走行作業方法の流れを示すフローチャートである。図5に示す自動走行作業方法は、例えば、オペレータの指示によって開始されてよい。また、図5に示す自動走行作業方法は、制御装置2の判断によって自動的に開始されてもよい。例えば、制御装置2は、作業車両1が予め設定した位置に到達すると、図5に示す自動走行作業方法を自動的に開始させてよい。なお、図5に示す自動走行作業方法は、オペレータの指示や、制御装置2の判断で適宜中断されてもよい。
ステップS1では、経路生成部22が、作業機12を用いた走行作業を行う目標経路を生成する。すなわち、自動走行作業方法は、走行作業を行う目標経路を生成することを実行する。自動走行作業方法をコンピュータに実行させるプログラムは、コンピュータを、目標経路を生成することを行う手段として機能させる。
詳細には、目標経路は、圃場外周縁201の一辺に沿う経路である。一辺に沿う経路は、詳細には、一辺と平行な経路である。目標経路は、例えば、予め設定された基準線に基づいて生成される。基準線は、例えば、作業車両1が手動走行モードで運転されている場合において作業車両1を運転するオペレータが登録した開始点と終了点との2点を結ぶ直線である。目標経路は、例えば、オペレータから自動走行作業の開始が指示された時点における作業車両1の位置を通り、且つ、基準線に平行な直線経路である。目標経路が生成されると、次のステップS2に処理が進められる。
なお、目標経路は、他の手法によって生成されてもよい。例えば、目標経路は、オペレータから自動走行作業の開始が指示された時点における作業車両1の位置を通り、且つ、当該開始指示が行われた時点における作業車両1の前後方向と平行である直線経路であってもよい。また、目標経路は、記憶部21に予め登録された経路であってもよく、本実施形態の目標経路の生成には、記憶部21から目標経路を読み出すことが含まれてよい。目標経路が予め記憶部21に登録されている構成では、当該目標経路の開始点まで作業車両1が手動或いは自動で移動され、開始点に到達すると、目標経路に沿う自動走行が開始されてよい。
ステップS2では、走行制御部23が作業車両1を目標経路に沿って自動走行させる。すなわち、制御装置2は、目標経路に沿って作業車両1を自動走行させる。自動走行作業方法は、目標経路に沿って作業車両1を自動走行させることを実行する。自動走行作業方法をコンピュータに実行させるプログラムは、コンピュータを、目標経路に沿って作業車両1を自動走行させることを行う手段として機能させる。
目標経路に沿った自動走行が行われることにより、圃場外周縁201に対する作業機12を利用した走行作業が行われる。作業機12の動作制御については、制御装置2を用いた自動制御と、オペレータによる手動制御とのいずれが利用されてもよい。なお、本実施形態では、好ましい形態として、自動走行作業が行われている場合に、自動走行作業の進行状況をオペレータに知らせる表示が、表示制御部25によって行われる。
図6は、自動走行作業中の表示部6の表示画面の一例を示す模式図である。図6に示す例では、画面中に圃場200の全体が画像表示される。また、画面中には、圃場200のうち、作業機12を用いた作業の対象領域となる圃場外周縁201が他の領域と区別して画像表示されている。また、画面中には、圃場200の画像に重畳させて作業車両1の画像が表示されている。作業車両1の自動走行が開始されると、作業車両1の進行に合わせて画面中の作業車両1も動かされる。そして、作業車両1の進行に合わせて圃場外周縁201の作業が順次完了するために、画面中の圃場外周縁201は、作業の進行状況に合わせて表示状態が変化する。図6に示す例では、ハッチングが施されている領域が作業済領域201aを示す画像であり、白塗りの領域が未作業領域201bを示す画像である。作業車両1の自動走行が進行するにつれて、画像表示される作業済領域201aが増え、未作業領域201bが減る。
すなわち、本実施形態においては、自動走行作業方法は、圃場外周縁201について、作業車両1によって走行作業が行われた領域と、走行作業が行われていない領域とを認識可能に表示することを実行する。このような構成では、オペレータは、表示部6の表示を確認することによって簡単に走行作業の進行状態を把握することができる。なお、図6に示す例では、圃場200の全体が画面に表示される構成となっているが、これは例示である。例えば、圃場200のうち、作業機12を用いた走行作業が行われている辺およびその周辺が、表示画面に表示される構成等としてもよい。また、作業済領域201aと未作業領域201bとは、両者を区別できる態様で表示されればよく、上述した表示態様以外の態様で表示されてもよい。
図5に戻って、自動走行が開始されると、次のステップS3に処理が進められる。
ステップS3では、経路生成部22が、所定条件の成立を監視する。当該監視は、作業車両1を目標経路のみに沿って走行させるだけでは走行作業が不十分となるために、当該不具合を解消する目的で行われる。この不具合について、図7および図8を参照して説明する。なお、図7は、目標経路70に沿って作業車両1が自動走行を開始する直前の状態を示す模式図である。図8は、作業車両1が目標経路70のみに沿って自動走行を行い、目標経路70の終点に到着した状態を示す模式図である。図7および図8において、圃場外周縁201のハッチングが施されている領域が作業済領域201aであり、白塗りの領域が未作業領域201bである。図7および図8からわかるように、作業車両1が目標経路70のみに沿って自動走行を行って走行作業を行う構成では、作業機12による作業が、少なくとも作業車両1の長さ分行われないことになる。本実施形態の構成では、このような不具合を解消することができる。
例えば、所定条件は、オペレータの操作により成立する構成であってよい。これにより、オペレータが所望するタイミングで所定条件を成立させることができる。オペレータの操作は、例えば、作業車両1や携帯通信端末等に設けられるスイッチの操作であってよい。スイッチは、ハードスイッチでも、ソフトウェアスイッチでもよい。また、オペレータの操作には、音声操作が含まれてもよい。
また、所定条件は、目標経路に沿った作業車両1の自動走行の開始から所定時間の経過により成立する構成であってもよい。或いは、所定条件は、目標経路に沿った作業車両1の自動走行の開始から所定距離の走行により成立する構成であってもよい。このような構成とすることで、作業車両1の自動走行中に、オペレータが所定条件を成立させるための動作を行う必要をなくすことができる。なお、所定時間および所定距離は、オペレータが予め制御装置2に対して入力する構成であってもよいし、制御装置2が自動的に設定する構成であってもよい。所定時間は、作業車両1が自動走行の開始から目標経路のみを走行して目標経路の終点に到達するまでの時間より短い時間である。また、所定距離は、自動走行の開始地点から目標経路の終点までの距離より短い距離である。所定条件が成立すると(ステップS3でYes)、次のステップS4に処理が進められる。
ステップS4では、経路生成部22が、作業車両1の前後を反転させる反転経路を生成する。そして、反転経路が生成されると、次のステップS5に処理が進められる。ステップS5では、走行制御部23が作業車両1を反転経路に沿って自動走行させる。すなわち、制御装置2は、目標経路に沿った走行作業の途中において、作業車両1の向きを反転させる。自動走行作業方法は、目標経路に沿った走行作業の途中において、作業車両1の向きを反転させることを実行する。自動走行作業方法をコンピュータに実行させるプログラムは、コンピュータを、目標経路に沿った走行作業の途中において、作業車両1の向きを反転させることを行う手段として機能させる。このような作業車両1の反転を行うことによって、圃場外周縁201に対して自動走行による走行作業を行う場合において、上述した作業機12による作業が行われない領域の発生を抑制することができる。すなわち、圃場外周縁201に対して適切に自動走行作業を行うことができる。
本実施形態に係る自動走行作業方法は、所定条件が成立した場合に、作業車両1の向きを反転させる反転経路に沿って作業車両1を自動走行させることを実行する。より詳細には、本実施形態の自動走行作業方法は、所定条件が成立した場合に、走行作業が行われている圃場外周縁201から離れる方向に作業車両1を反転させるための反転経路を生成することを実行する。そして、作業車両1の向きは、反転経路に沿って作業車両1を自動走行させることにより反転される。圃場外周縁201から離れる方向は、例えば図7や図8に示す例のように作業車両1の右側に作業対象となる圃場外周縁201が存在する場合には、作業車両1の左方向が該当する。また、圃場外周縁201から離れる方向は、作業車両1の左側に作業対象となる圃場外周縁201が存在する場合には、作業車両1の右方向が該当する。別の言い方をすると、圃場外周縁201から離れる方向は、走行作業を行うために作業機12をオフセットさせた方向と反対となる方向である。
ここで、圃場外周縁201のうち、目標経路70(図7等参照)を自動走行する作業車両1が作業機12を用いた作業の対象としている辺のことを、作業対象辺と表現する。経路生成部22によって生成される反転経路は、目標経路70にいる作業車両1が作業対象辺から離れる方向に旋回して作業対象辺と正対する第1旋回経路を含む。作業対象辺と正対する状態は、別の言い方をすると、目標経路70と作業車両1の前後方向の向きとが垂直となる状態である。また、反転経路は、第1旋回経路とは作業車両1の進行方向および旋回方向が逆であって、作業車両1の前後方向を作業対象辺(目標経路70と言い換えてもよい)と平行とする第2旋回経路を含む。第1旋回経路と第2旋回経路とを含む反転経路について、以下に、2つの詳細例を示す。なお、反転経路においては、作業機12を用いた走行作業は行われない。
図9Aから図9Cは、第1詳細例の反転経路80Aについて説明するための図である。図9A~図9Cに示すように、第1詳細例の反転経路80Aは、第1旋回経路81Aと、第2旋回経路82Aと、位置調整経路83とによって構成される。なお、図9A、図9B、および、図9Cは、時系列順に並ぶ。また、作業車両1は、反転経路80Aを走行する直前までは、目標経路70に沿って前進走行している。本例の反転経路80Aは、作業車両1を、直前まで行っていた走行作業における走行方向と反対方向に走行させながら圃場外周縁201から離れる方向に旋回させる経路(第1旋回経路の一例)を含む。本例は、例えば、オフセット方向の切り替えにより作業時の車両の走行方向を変更する必要がある作業機12を備える作業車両1に対して有効である。本例の手法は、作業対象辺201Tに対する走行作業中における反転のタイミングの自由度が大きいという利点を有する。
本例では、図9Aに示すように、第1旋回経路81Aは、目標経路70上の作業車両1が作業対象辺201Tから離れる方向(本例では左方向)に後進旋回する経路である。後進旋回の半径は、作業車両1が旋回可能な任意の半径であってよい。後進旋回の半径は、例えば、オペレータが事前に設定する構成であっても、制御装置2が自動的に設定する構成であってもよい。第1旋回経路81Aは、反転経路80Aの開始位置から、作業車両1が作業対象辺201Tと正対する位置までの経路である。
また本例では、図9Bに示すように、第2旋回経路82Aは、第1旋回経路81Aと逆向きの円弧を描くように前進旋回しながら作業対象辺201Tに接近する経路である。第1旋回経路81Aと第2旋回経路82Aとは、同じ旋回半径を有する。図9Bに示す例では、第2旋回経路82Aは、第1旋回経路81Aの終点位置に存在する作業車両1を前進させながら右方に旋回させる経路である。第2旋回経路82Aは、第1旋回経路81Aの終点位置から、作業車両1がその前後方向を作業対象辺201T(目標経路70と言い換えてもよい)と平行とする位置までの経路である。第2旋回経路82Aの終点位置において、作業車両1の前後方向の向きは、反転経路80Aの開始位置と反対となる。すなわち、作業車両1の前後方向が反転する。また、当該反転が行われた時点において、作業車両1は目標経路70上に復帰する。
本例では、図9Cに示すように、作業車両1が前後の反転を行って目標経路70に復帰する位置は、既に走行作業が完了している位置となる。このために、本例の反転経路80Aは、作業機12の位置を、作業済領域201aと未作業領域201bとの境界に合わせる位置調整経路83を含む。位置調整経路83では、作業機12の位置が前述の境界位置に合うように、目標経路70に沿って作業車両1が後進される。当該後進時には、作業機12を用いた走行作業は行われない。
なお、本例では、作業車両1は、第1旋回経路81Aおよび第2旋回経路82Aに加えて、位置調整経路83も自動走行する。ただし、位置調整経路83は、自動走行が行われる反転経路80Aに含まれなくてもよい。この場合、反転経路の自動走行後にオペレータが手動により後進走行をさせて、作業機12の位置合わせを行ってよい。この場合、表示部6が作業済領域201aと未作業領域201bとを識別可能に表示している構成(図6参照)が採用されていると、オペレータは表示画面を見て容易に作業機12の位置合わせを行うことができる。
ところで、作業車両1が前後の反転を行った後に走行作業を行うためには、作業機12のオフセット方向を、車両の反転前と後とで反対とする必要がある。図9A~図9Cに示す例では、作業機12のオフセット方向の切り替えが、第1旋回経路81Aを作業車両1が走行している際に行われる構成となっている。
ただし、作業機12のオフセット方向の切り替えを行うタイミングは、他のタイミングであってもよい。例えば、作業機12のオフセット方向の切り替えは、第2旋回経路82Aを作業車両1が走行している際に行われてもよい。また、例えば、作業機12のオフセット方向の切り替えは、反転経路80Aの走行開始前や走行開始後等の作業車両1が止まっているタイミングで行われてもよい。
なお、自動走行作業方法は、作業車両1が反転経路80Aを走行している際に、作業機12のオフセット方向を反対とすることを実行することが好ましい。これにより、反転経路80Aの走行期間を有効利用して効率良く作業機12のオフセット方向の切り替えを行うことができる。なお、作業機12のオフセット方向の切り替えは、オペレータによる手動操作によって行われる構成でもよいし、制御装置2からの指令で自動的に行われる構成であってもよい。
図10Aから図10Cは、第2詳細例の反転経路80Bについて説明するための図である。図10A~図10Cに示すように、第2詳細例の反転経路80Bは、第1旋回経路81Bと、第2旋回経路82Bとによって構成される。なお、図10A、図10B、および、図10Cは、時系列順に並ぶ。また、本例でも、作業車両1は、反転経路80Bを走行する直前までは、目標経路70に沿って前進走行している。本例の反転経路80Bは、作業車両1を、直前まで行っていた走行作業における走行方向と同じ方向に走行させながら圃場外周縁201から離れる方向に旋回させる経路(第1旋回経路の他の例)を含む。本例は、例えば、オフセット方向の切り替えの前後において同じ走行方向で作業を行うことができる作業機12を備える作業車両1に対して有効である。本例の手法は、第1詳細例に比べて、作業車両1を反転して自動走行作業を再開するまでの作業車両1の走行距離を短くすることができる。すなわち、本例によれば、走行作業中における作業車両1の反転を効率良く行うことができる。
本例では、図10Aに示すように、第1旋回経路81Bは、目標経路70上の作業車両1が作業対象辺201Tから離れる方向(本例では左方向)に前進旋回する経路である。前進旋回の半径は、作業車両1が旋回可能な任意の半径であってよい。本例では、前進旋回の半径は、オペレータが事前に設定する構成であっても、制御装置2が自動的に設定する構成であってもよい。第1旋回経路81Bは、反転経路80Bの開始位置から、作業車両1が作業対象辺201Tと正対する位置までの経路である。
また本例では、図10Bに示すように、第2旋回経路82Bは、第1旋回経路81Bと逆向きの円弧を描くように後進旋回しながら作業対象辺201Tに接近する経路である。第1旋回経路81Bと第2旋回経路82Bとは、同じ旋回半径を有する。図10Bに示す例では、第2旋回経路82Bは、第1旋回経路81Bの終点位置に存在する作業車両1を後進させながら右方に旋回させる経路である。第2旋回経路82Bは、第1旋回経路81Bの終点位置から、作業車両1がその前後方向を作業対象辺201T(目標経路70と言い換えてもよい)と平行とする位置までの経路である。第2旋回経路82Aの終点位置において、作業車両1の前後方向の向きは、反転経路80Bの開始位置と反対となる。すなわち、作業車両1の前後方向が反転する。また、第2旋回経路82Aの終点位置においては、作業対象辺201側に配置された作業機12の位置が、作業対象辺201Tの走行作業が実施されていない側の端部となる。なお、作業車両1の前後の反転が行われた時点で、作業車両1は、目標経路70上に復帰している。
本例では、作業車両1が前後の反転を行って目標経路70に復帰する位置は、走行作業が完了していない位置となる。このために、第1詳細例のような位置調整経路83は不要である。図10Cに示すように、作業車両1は、前後の反転が完了した位置から前進による走行作業を再開することができる。
なお、本例でも、作業機12のオフセット方向の切り替えが、第1旋回経路81Bを作業車両1が走行している際に行われる構成となっている。ただし、第1詳細例の場合と同様に、作業機12のオフセット方向の切り替えは任意のタイミングで行われてよい。また、作業機12のオフセット方向の切り替えは、オペレータによる手動操作によって行われる構成でもよいし、制御装置2からの指令で自動的に行われる構成であってもよい。
図5に戻って、反転経路に沿った自動走行が完了すると、次のステップS6に処理が進められる。ステップS6では、走行制御部23が、目標経路70の残りについて自動走行を再開させる。すなわち、本実施形態の自動走行作業方法は、反転経路の走行後において、作業車両1の向きを反転させた状態で目標経路70を自動走行させることを実行する。これにより、目標経路70に沿って単に前進走行するだけでは作業を行うことが出来ない圃場外周縁201の隅部分についても走行作業を行うことができる。第1詳細例の場合には、反転経路80Aの走行後の自動走行は、後進走行である。第2詳細例の場合には、反転経路80Bの走行後の自動走行は、前進走行である。
なお、作業機12の動作制御については、制御装置2を用いた自動制御と、オペレータによる手動制御とのいずれであってもよい。また、作業車両1の前後方向の反転後の走行作業は、自動走行によらず、手動走行によって行われてもよい。
反転経路の走行後の目標経路70に沿った自動走行(自動走行作業)が完了すると、次のステップS7に処理が進められる。ステップS7では、経路生成部22が圃場外周縁201を構成する全辺について走行作業が完了したか否かを確認する。全辺の走行作業が完了している場合(ステップS7でYes)、図5に示すフローチャートが完了する。一方、全辺の走行作業が完了していない場合(ステップS7でNo)、次のステップS8に処理が進められる。
ステップS8では、経路生成部22が、作業機12を用いた作業の対象となる辺を隣に存在する次辺に切り替える経路である切替経路を生成する。そして、切替経路が生成されると、次のステップS9に処理が進められる。ステップS9では、走行制御部23が作業車両1を切替経路に沿って自動走行させる。
すなわち、本実施形態の自動走行作業方法は、作業車両1が圃場外周縁201を構成する一辺の走行作業を完了した後に、走行作業の対象を前記一辺から当該一辺に隣り合う次辺へと切り替える経路である切替経路を生成することを実行する。そして、自動走行作業方法は、切替経路に沿って作業車両1を自動走行させることを実行する。これにより、走行作業を行う辺の切り替えを自動で行うことができ、作業効率を向上することができる。なお、前述の通り、反転経路には第1詳細例の反転経路80Aと第2詳細例の反転経路80Bの2つのパターンがある。切替経路に接続する場合には第2詳細例の反転経路80Bの方が、距離X(後述の図11参照)を事前に確保することができるため作業効率が良い。また、第1詳細例の反転経路80Aと比較すると位置合わせ調整経路83のような経路を生成する必要が無いため第2詳細例の反転経路80Bの方が好ましい。
図11は、切替経路の生成手法に関わる条件設定について説明するための図である。図11において、実線の作業車両1は作業車両1の現在の状態を示し、破線の作業車両1は切替経路を走行後の作業車両1の状態を示す。現在の作業車両1は、圃場外周縁201の一辺の走行作業を完了した状態であり、目標経路70上に存在する。切替経路走行後の作業車両1は、圃場外周縁201の次辺と平行な方向を向き、次の目標経路70A上に存在する。現在の目標経路70と、次の目標経路70Aとのなす角はθである。破線BLは、現在の目標経路70と、次の目標経路70Aとのなす角を二等分する二等分線である。二等分線BLと現在の目標経路70とのなす角、および、二等分線BLと次の目標経路70Aとのなす角は、いずれもθ/2である。現在の目標経路70と次の目標経路70Aとの交点CPと、現在の作業車両1の旋回時の重心点Gとの距離をXとする。図中の「r」は、作業車両1の旋回半径に相当する。旋回半径rは、例えば、オペレータが事前に設定する構成であっても、制御装置2が自動的に設定する構成であってもよい。
なお、本例では、圃場200は矩形状であり、現在の目標経路70と、次の目標経路70Aとのなす角θは90°である。ただし、圃場200の形状は、矩形状に限らず、他の多角形状であってもよい。また、圃場200の形状は、例えば台形状等であってもよい。すなわち、現在の目標経路70と、次の目標経路70Aとのなす角θは90°以外であってもよい。
図12Aから図12Dは、切替経路90について説明するための図である。なお、図12A、図12B、図12C、および、図12Dは、時系列順に並ぶ。なお、切替経路90においては、作業機12を用いた走行作業は行われない。
図12Aに示すように、切替経路90は、切替時第1位置調整経路91を含む。切替時第1位置調整経路91が設けられることにより、切替経路90を走行した作業車両1が畦に乗り上げることを防止することができる。切替時第1位置調整経路91は、詳細には、図11に示す距離Xがxminとなる位置まで作業車両1を移動させる経路である。なお、xminは、交点CPから、半径rの円Cが目標経路70と接する接点までの距離である。詳細には、円Cは、二等分線BLと目標経路70との両方に接する円である。xminは、詳細には、r/tan(θ/4)で表すことができる。本例では、切替時第1位置調整経路91を走行する作業車両1は、目標経路70に沿って前進する。
図12Bに示すように、切替経路90は、作業車両1を、切替時第1位置調整経路91の終点位置から円Cに沿って旋回させ、二等分線BL上まで移動させる切替時第1旋回経路92を含む。本例では、切替時第1旋回経路92を走行する作業車両1は、前進しながら旋回半径rで右旋回する。切替時第1旋回経路92の終点位置において、作業車両1は、交点CP側を前方として二等分線BL上に存在する。
また、図12Cに示すように、切替経路90は、作業車両1を、切替時第1旋回経路92の終点位置から、切替時第1旋回経路92の場合と同じ半径rで逆方向に旋回させながら次の目標経路70A上に移動させる切替時第2旋回経路93を含む。なお、切替時第2旋回経路93は、二等分線BLと次の目標経路70Aとの両方に接する半径rの円(不図示)に沿う経路である。本例では、切替時第2旋回経路93を走行する作業車両1は、前進しながら旋回半径rで左旋回する。切替時第2旋回経路93の終点位置において、作業車両1は、目標経路70A(次の目標経路)の走行作業の終了予定側を前方として目標経路70A上に存在する。
また、図12Dに示すように、切替時第2旋回経路93の終点位置において、作業車両1の作業機12は、次の圃場外周縁201の作業対象となる辺(次辺)の端部からずれた位置に存在する。このために、切替経路90は、作業車両1の位置を次辺の端部に移動する切替時第2位置調整経路94を含む。本例では、切替時第2位置調整経路94を走行する作業車両1は、目標経路70Aに沿って後進する。切替時第2位置調整経路94の走行完了により切替経路90の走行が完了し、作業車両1が作業対象とする辺の切り替えが完了する。
以上からわかるように、本実施形態の切替経路90は、第1の目標経路70上から二等分線BL上へと作業車両1を旋回移動させる第1の旋回経路(切替時第1旋回経路)92を含む。また、切替経路90は、二等分線BL上から第2の目標経路70Aへと作業車両1を旋回移動させる第2の旋回経路(切替時第2旋回経路)93を含む。二等分線BLを利用した切替経路90とすることによって、作業対象とする辺の自動走行による切り替えを、制御の複雑化を抑制して行うことができる。
なお、圃場外周縁201の作業を行う辺の切替を行う場合においても、作業機12のオフセット方向を変更する(反対とする)必要がある。本例では、当該作業機12のオフセット方向の変更が、切替時第1旋回経路92を作業車両1が走行している際に行われる構成となっている。ただし、作業車両1を反転経路80A、80Bに沿って走行させる場合と同様に、作業機12のオフセット方向の変更は任意のタイミングで行われてよい。また、作業機12のオフセット方向の変更は、オペレータによる手動操作によって行われる構成でもよいし、制御装置2からの指令で自動的に行われる構成であってもよい。
図5に戻って、作業車両1が切替経路90に沿う自動走行を完了すると、ステップS2に戻って目標経路70Aに沿った自動走行が開始され、ステップS2以降の処理が繰り返される。これにより、圃場外周縁201全体に対して走行作業を完了させることができる。
なお、好ましい形態として、本実施形態の自動走行作業方法は、作業車両1の位置情報によって走行軌跡を取得することと、作業車両1による圃場外周縁201に対する走行作業によって取得された走行軌跡に基づいて圃場登録を行うこととを実行する。なお、圃場登録は、上述の圃場登録処理部26(図4参照)により行われる。圃場外周縁201全体の走行作業が行われた際に取得される走行軌跡は、圃場200の形状を表す。このために、走行作業によって取得された走行軌跡に基づいて圃場登録を行う構成とすると、圃場登録を行うためだけに行われる走行をすることなく圃場登録を行うことができる。すなわち、効率良く圃場登録を行うことができる。
<4.留意事項等>
本明細書中に開示される種々の技術的特徴は、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。また、本明細書中に示される複数の実施形態および変形例は可能な範囲で組み合わせて実施されてよい。
<5.付記>
例示的な本発明の自動走行作業方法は、走行機体に対して左右いずれかの方向にオフセットされた作業機を用いて圃場外周縁に対する走行作業を行う作業車両における自動走行作業方法であって、前記走行作業を行う目標経路を生成することと、前記目標経路に沿って前記作業車両を自動走行させることと、前記目標経路に沿った前記走行作業の途中において、前記作業車両の向きを反転させることと、を実行する構成(第1の構成)であってよい。
上記第1の構成の自動走行作業方法は、所定条件が成立した場合に、前記走行作業が行われている前記圃場外周縁から離れる方向に前記作業車両を反転させるための反転経路を生成することを実行し、前記作業車両の向きは、前記反転経路に沿って前記作業車両を自動走行させることにより反転される構成(第2の構成)であってよい。
上記第2の構成の自動走行作業方法において、前記所定条件は、オペレータの操作により成立する構成(第3の構成)であってよい。
上記第2の構成の自動走行作業方法において、前記所定条件は、前記目標経路に沿った前記作業車両の自動走行の開始から、所定時間の経過、或いは、所定距離の走行により成立する構成(第4の構成)であってよい。
上記第2から第4のいずれかの構成の自動走行作業方法において、前記反転経路は、前記作業車両を、前記走行作業における走行方向と反対方向に走行させながら前記圃場外周縁から離れる方向に旋回させる経路を含む構成(第5の構成)であってよい。
上記第2から第4のいずれかの構成の自動走行作業方法において、前記反転経路は、前記作業車両を、前記走行作業における走行方向と同じ方向に走行させながら前記圃場外周縁から離れる方向に旋回させる経路を含む構成(第6の構成)であってよい。
上記第2から第6のいずれかの構成の自動走行作業方法は、前記作業車両が前記反転経路を走行している際に、前記作業機のオフセット方向を反対とすることを実行する構成(第7の構成)であってよい。
上記第2から第7のいずれかの構成の自動走行作業方法は、前記反転経路の走行後において、前記作業車両の向きを反転させた状態で前記目標経路を自動走行させることを実行する構成(第8の構成)であってよい。
上記第1から第8のいずれかの構成の自動走行作業方法は、前記作業車両が前記圃場外周縁を構成する一辺の前記走行作業を完了した後に、前記走行作業の対象を前記一辺から当該一辺に隣り合う次辺へと切り替える経路である切替経路を生成することと、前記切替経路に沿って前記作業車両を自動走行させることと、を実行する構成(第9の構成)であってよい。
上記第1から第9のいずれかの構成の自動走行作業方法は、前記作業車両の位置情報によって走行軌跡を取得することと、前記作業車両による前記圃場外周縁に対する前記走行作業によって取得された前記走行軌跡に基づいて圃場登録を行うことと、を実行する構成(第10の構成)であってよい。
上記第1から第10のいずれかの構成の自動走行作業方法は、前記圃場外周縁について、前記作業車両によって前記走行作業が行われた領域と、前記走行作業が行われていない領域とを認識可能に表示することを実行する構成(第11の構成)であってよい。
1・・・作業車両
2・・・制御装置
11・・・走行機体
12・・・作業機
70、70A・・・目標経路
80A、80B・・・反転経路
90・・・切替経路
100・・・自動走行作業システム
201・・・圃場外周縁

Claims (13)

  1. 走行機体に対して左右いずれかの方向にオフセットされた作業機を用いて圃場外周縁に対する走行作業を行う作業車両における自動走行作業方法であって、
    前記走行作業を行う目標経路を生成することと、
    前記目標経路に沿って前記作業車両を自動走行させることと、
    前記目標経路に沿った前記走行作業の途中において、前記作業車両の向きを反転させることと、
    を実行する、自動走行作業方法。
  2. 所定条件が成立した場合に、前記走行作業が行われている前記圃場外周縁から離れる方向に前記作業車両を反転させるための反転経路を生成することを実行し、
    前記作業車両の向きは、前記反転経路に沿って前記作業車両を自動走行させることにより反転される、請求項1に記載の自動走行作業方法。
  3. 前記所定条件は、オペレータの操作により成立する、請求項2に記載の自動走行作業方法。
  4. 前記所定条件は、前記目標経路に沿った前記作業車両の自動走行の開始から、所定時間の経過、或いは、所定距離の走行により成立する、請求項2に記載の自動走行作業方法。
  5. 前記反転経路は、前記作業車両を、前記走行作業における走行方向と反対方向に走行させながら前記圃場外周縁から離れる方向に旋回させる経路を含む、請求項2から4のいずれか1項に記載の自動走行作業方法。
  6. 前記反転経路は、前記作業車両を、前記走行作業における走行方向と同じ方向に走行させながら前記圃場外周縁から離れる方向に旋回させる経路を含む、請求項2から4のいずれか1項に記載の自動走行作業方法。
  7. 前記作業車両が前記反転経路を走行している際に、前記作業機のオフセット方向を反対とすることを実行する、請求項2から4のいずれか1項に記載の自動走行作業方法。
  8. 前記反転経路の走行後において、前記作業車両の向きを反転させた状態で前記目標経路を自動走行させることを実行する、請求項2から4のいずれか1項に記載の自動走行作業方法。
  9. 前記作業車両が前記圃場外周縁を構成する一辺の前記走行作業を完了した後に、前記走行作業の対象を前記一辺から当該一辺に隣り合う次辺へと切り替える経路である切替経路を生成することと、
    前記切替経路に沿って前記作業車両を自動走行させることと、
    を実行する、請求項1に記載の自動走行作業方法。
  10. 前記作業車両の位置情報によって走行軌跡を取得することと、
    前記作業車両による前記圃場外周縁に対する前記走行作業によって取得された前記走行軌跡に基づいて圃場登録を行うことと、
    を実行する、請求項1に記載の自動走行作業方法。
  11. 前記圃場外周縁について、前記作業車両によって前記走行作業が行われた領域と、前記走行作業が行われていない領域とを認識可能に表示することを実行する、請求項1に記載の自動走行作業方法。
  12. 走行機体に対して左右いずれかの方向にオフセットされた作業機を用いて圃場外周縁に対する走行作業を行う作業車両と、
    前記走行作業を行う目標経路に沿って前記作業車両を自動走行させる制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記目標経路に沿った前記走行作業の途中において、前記作業車両の向きを反転させる、自動走行作業システム。
  13. 走行機体に対して左右いずれかの方向にオフセットされた作業機を用いて圃場外周縁に対する走行作業を行う作業車両における自動走行作業方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記走行作業を行う目標経路を生成することと、
    前記目標経路に沿って前記作業車両を自動走行させることと、
    前記目標経路に沿った前記走行作業の途中において、前記作業車両の向きを反転させることと、
    を行う手段として機能させる、プログラム。
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