JP2024004146A - 表示装置、およびプログラム - Google Patents

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直人 岡市
Naoto Okaichi
隼人 渡邉
Hayato Watanabe
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久幸 佐々木
Hisayuki Sasaki
淳 洗井
Jun Arai
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Abstract

【課題】表示性能を容易に変更可能な表示装置および表示方法を提供すること。【解決手段】開示の技術の一態様に係る表示装置は、要素画像を用いてインテグラル方式により立体像を表示する表示装置であって、前記要素画像を表示する第1画像表示部と、前記第1画像表示部により表示された前記要素画像からの光線の方向を制御する複数の方向制御画像を表示する第2画像表示部と、表示仕様に基づいて、前記第1画像表示部および前記第2画像表示部の各動作を制御する制御部と、を有する。【選択図】図2

Description

本開示は、表示装置、およびプログラムに関する。
従来、要素画像を用いてインテグラル方式により立体像を表示する表示装置が知られている。
上記表示装置として、複数の点光源を二次元平面上に配列した発光手段と、この点光源に対応して、光を透過させる光透過領域を、光を拡散させる光拡散領域に対して予め定めたパターンで配置した透過・拡散手段と、点光源の点灯および消灯を制御する制御手段と、を備えるものが開示されている(特許文献1参照)。
特開2019-86710号公報
しかしながら、特許文献1の表示装置では、発光手段の仕様を容易に変更できないため、表示装置の表示性能を容易に変更することができない。
本開示は、表示性能を容易に変更可能な表示装置およびプログラムを提供することを目的とする。
開示の技術の一態様に係る表示装置は、要素画像を用いてインテグラル方式により立体像を表示する表示装置であって、前記要素画像を表示する第1画像表示部と、前記第1画像表示部により表示された前記要素画像からの光線の方向を制御する複数の方向制御画像を表示する第2画像表示部と、表示仕様に基づいて、前記第1画像表示部および前記第2画像表示部の各動作を制御する制御部と、を有する。
開示の技術の一態様に係るプログラムは、要素画像を用いてインテグラル方式により立体像を表示する表示装置に実行させるプログラムであって、第1画像表示部により、前記要素画像を表示し、第2画像表示部により、前記第1画像表示部により表示された前記要素画像からの光線の方向を制御する複数の方向制御画像を表示し、制御部により、表示仕様に基づいて、前記第1画像表示部および前記第2画像表示部の各動作を制御する処理を、前記表示装置に実行させる。
開示の技術によれば、表示性能を容易に変更可能な表示装置およびプログラムを提供できる。
実施形態に係る表示装置の全体構成例の斜視図である。 第1実施形態に係る表示装置の内部構成例の図である。 第1実施形態に係る表示装置における複数の光源画像例の図である。 第1実施形態に係る表示装置における複数の要素画像例の図である。 第1実施形態に係る表示装置における制御部の機能構成例の図である。 第1実施形態に係る表示装置による表示動作例のフロー図である。 第1実施形態に係る表示装置による立体像および光学視域例の第1図である。 第1実施形態に係る表示装置による立体像および光学視域例の第2図である。 第1実施形態に係る表示装置による二次元画像表示例の図である。 第2実施形態に係る表示装置の内部構成例の図である。 第2実施形態に係る表示装置における複数の要素画像例の図である。 第2実施形態に係る表示装置における複数の開口画像例の図である。 第2実施形態に係る表示装置における制御部の機能構成例の図である。 第2実施形態に係る表示装置による表示動作例のフロー図である。 第3実施形態に係る表示装置の内部構成例の図である。 第3実施形態に係る表示装置における制御部の機能構成例の図である。 第3実施形態に係る表示装置による表示動作例のフロー図である。 第3実施形態に係る表示装置におけるシステム視域例の第1図である。 第3実施形態に係る表示装置におけるシステム視域例の第2図である。 正方配列した複数の要素画像を例示する図である。 千鳥配列した複数の要素画像を例示する図である。 正面視域のアスペクト比に応じたクロストーク低減作用を説明する図であり、図22(a)は第1図、図22(b)は第2図である。
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は適宜省略する。なお、以下に示す実施形態は、本開示の技術思想を具体化するための表示装置を例示するものであって、本開示を以下に示す実施形態に限定するものではない。以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、例示することを意図したものである。また図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張している場合がある。
本明細書の図において、X軸に沿うX方向、Y軸に沿うY方向およびZ軸に沿うZ方向は互いに垂直な方向である。X方向およびY方向は、実施形態に係る表示装置が有する表示面の延在方向である。Y方向は、典型的には鉛直方向である。X方向およびZ方向は、表示装置が設置される面の延在方向であり、典型的には水平方向である。
X方向において矢印が向いている方向を+X方向、+X方向の反対方向を-X方向と表記する。Y方向において矢印が向いている方向を+Y方向、+Y方向の反対方向を-Y方向と表記する。Z方向において矢印が向いている方向を+Z方向、+Z方向の反対方向を-Z方向と表記する。但し、これらのことは、表示装置の使用時における向きを制限するものではなく、表示装置の使用時における向きは任意である。
図1は、実施形態に係る表示装置の全体構成を例示する斜視図である。表示装置100は、要素画像を用いてインテグラル方式により立体像200を表示し、観察者Mに立体像200を視認させることができる。本実施形態では、表示仕様に基づいて、表示装置100の表示性能を容易に変更可能である。
本明細書において、立体像とは、二次元画像に奥行方向の情報が追加されることにより、観察者が立体的に視認可能な像をいう。二次元画像とは、立体感のない平面的な画像をいう。立体像には、静止したもの、動きがあるもの、またはこれらの両方が含まれる。動きがある立体像は立体映像と称することもできる。観察者Mは、表示装置による表示対象を観察する者を意味する。
本明細書において、インテグラル方式とは、光線の方向を制御して実際に物体が存在する場合と同じ光線の状態を創出することにより、光線を発生させる表示面(例えば図1の表示面111)とは異なる奥行き位置に立体像200を表示する方式をいう。要素画像とは、光線の方向を制御するためのアレイ素子における素子に対応して投影される画像をいう。アレイ素子とは、複数の素子が縦、横または縦および横の両方に並んで配置されたものをいう。アレイ素子には、レンズを素子とするレンズアレイ等が挙げられる。
本明細書において、表示性能とは、表示装置の性質、能力または性質および能力の両方をいう。実施形態では、表示性能には、表示装置による立体像の表示性能と、立体像と二次元画像との間において表示を切替可能であること、が少なくとも含まれる。また立体像の表示性能には、少なくとも三次元解像度および光学視域が含まれる。
本明細書において、表示仕様とは、表示装置による表示性能に関する情報をいう。
本明細書において、三次元解像度とは、立体像を解像可能な度合いをいう。図1では、X方向、Y方向およびZ方向のそれぞれに沿って立体像を解像可能な度合いが三次元解像度に対応する。
本明細書において、光学視域とは、観察者Mにより立体像200を観察可能な範囲をいう。光学視域は、焦点が合った立体像200を観察者Mが視認可能なX方向、Y方向およびZ方向のそれぞれに沿った長さによって表現できる。光学視域は、立体像の全体を観察可能な観察者Mの目の角度により表現してもよい。角度により表現する場合には光学視域は視域角ということもできる。
インテグラル方式の立体像の品質を決定づけるパラメータには、光学視域、奥行き再現範囲および三次元解像度の3つが挙げられる。これら3つのパラメータはトレードオフの関係がある。例えば、光学視域θと奥行き再現範囲Drの関係は、以下の式(1)により表される。
Figure 2024004146000002
eは要素画像サイズ、Lは視距離、βは観視空間周波数、ppは表示装置の画素ピッチをそれぞれ表す。奥行き再現範囲とは、奥行き方向(ここではZ方向)において立体像を表示可能な長さをいう。観視空間周波数とは、観察者が観視する立体像の空間周波数をいう。式(1)から、光学視域θを狭くすることにより、奥行き再現範囲Drを拡張できることが分かる。立体像の表示性能には、視距離L、奥行き再現範囲Dr等が含まれてもよい。
[第1実施形態]
<表示装置100の構成例>
図2から図4を参照して、第1実施形態に係る表示装置100の詳細構成について説明する。図2は、表示装置100の内部構成を例示する図である。図2は、-X方向から視た表示装置100の内部を表している。図3は、表示装置100における複数の光源画像10を例示する図である。図4は、表示装置100における複数の要素画像20を例示する図である。
図2に示すように、表示装置100は、光源画像表示部1と、要素画像表示部2と、可変機構3と、制御部4と、を有する。これら各構成部は、所定の位置に配置され、所定の姿勢を維持可能に表示装置100の筐体または該筐体内に設けられた部材等に対して固定されている。但し、制御部4は、表示装置100の筐体の外部に設けられてもよい。制御部4は、光源画像表示部1、要素画像表示部2および可変機構3のそれぞれに対し、電気的に接続している。
光源画像表示部1は、要素画像表示部2により表示された要素画像からの光線の方向を制御する複数の方向制御画像を表示する第2画像表示部の一例である。光源画像表示部1は、それぞれが光源として機能する複数の光源画像10を表示する。複数の光源画像10は、複数の方向制御画像の一例である。光源画像表示部1は、バックライト部11と、液晶部12と、を有する液晶方式のフラットパネルディスプレイである。
バックライト部11は、液晶部12をその背面(-Z方向の面)から照明する光源である。バックライト部11は、エッジライト方式の直下型方式のいずれであってもよい。大きな立体像を表示可能にする観点では、バックライト部11は直下型方式が好ましい。バックライト部11に使用される光源には、特に制限はなく、LED(Light Emitting Diode)等を使用可能である。
液晶部12は、液晶層、該液晶層の支持基板、配向膜、カラーフィルタ等を含んで構成される。液晶部12は、制御部4からの第1制御信号C1に応じて液晶層を駆動させることにより、複数の光源画像10を形成する。
光源画像表示部1は、バックライト部11から照明されたバックライト光が液晶部12により形成された複数の光源画像10を透過することにより、複数の光源画像10を表示することができる。但し、光源画像表示部1は、液晶方式に限定されるものではなく、有機EL(Electro Luminescence)方式、プラズマ方式、マイクロLED方式等の他方式のフラットパネルディスプレイであってもよい。自発光可能な有機EL方式、プラズマ方式およびマイクロLED方式を適用すると、バックライト部11が不要となるため、光源画像表示部1を薄型化し、表示装置100を薄型化する観点では好ましい。
図3に示すように、光源画像表示部1により表示される複数の光源画像10は、X方向およびY方向のそれぞれに沿って整列する二次元画像である。複数の光源画像10における個々の光源画像は、要素画像表示部2をその背面(-Z方向の面)から照明する光源として機能する。
複数の光源画像10における各光源画像は、フラットパネルディスプレイの1画素以上の画素を含んで構成された白色画像である。光源画像表示部1における複数の光源画像10以外の画像領域は、黒色の画素により構成された黒色画像である。白色画像の画像領域からは白色光が発せられ、黒色画像の画像領域からは光がほぼ発せられない。
例えば、光源画像表示部1が赤(R)、緑(G)および青(B)方式の8ビット画像(255階調の画像)を表示する場合には、白色画像を構成する各画素におけるR、GおよびBの各画素輝度は、いずれも255階調となる。バックライト部11からの光に含まれるR、GおよびBそれぞれに対応する波長の光は、いずれも液晶部12をほぼ透過して要素画像表示部2に到達する。一方、黒色画像を構成する画素におけるR、GおよびBの各画素輝度は、いずれも0階調となる。バックライト部11からの光に含まれるR、GおよびBそれぞれに対応する波長の光は、いずれも液晶部12をほぼ透過せず、要素画像表示部2には到達しない。
複数の光源画像10における各光源画像が発する光の色は、白色に限らず、任意の色であってもよい。光源画像表示部1は、光源画像に含まれる画素におけるR、GおよびBの各画素輝度を調節することにより、任意の色の光を要素画像表示部2に向けて照射可能な光源画像を表示できる。
本実施形態では、複数の光源画像10に含まれる光源画像の個数および配置、該光源画像に含まれる画素数、隣り合う光源画像の中心間距離等は、光源画像表示部1により表示される複数の光源画像10を変更することにより、任意に変更可能である。図3において中心間距離pは、複数の光源画像10のうち、隣り合う光源画像10の中心間の距離を示している。
立体像が表示される場合には、複数の光源画像10に含まれる光源画像の個数は2以上であることが必要となる。一方、二次元画像が表示される場合には、複数の光源画像10に含まれる光源画像の個数は1以上であればよい。
複数の光源画像10に含まれる各光源画像の形状および大きさは、図3に示す矩形のものに限らず、円形、楕円形、多角形等のものであってよく、任意に変更可能である。複数の光源画像10ごとに相互に異なる形状および大きさであってもよい。
光源画像10からの光の指向性を上げて立体画像の品質を向上させる観点では、複数の光源画像10のそれぞれを、点光源として機能させることが好ましい。複数の光源画像10のそれぞれを点光源として機能させるためには、複数の光源画像10に含まれる各光源画像は、少ない画素数により形成されており、等方性の形状を有することが好ましい。光源画像を形成する画素数は、1画素であることが特に好ましい。
図2において、要素画像表示部2は、要素画像を表示する第1画像表示部の一例である。要素画像表示部2は、光源画像表示部1により表示された複数の光源画像10からの光線を用いて要素画像20を表示する。要素画像表示部2は、液晶部を含む液晶方式のフラットパネルディスプレイである。要素画像表示部2は、観察者Mと光源画像表示部1との間に配置される。
本実施形態では、要素画像表示部2における観察者Mに向き合う面、すなわち最も+Z方向側の面は、表示面111に対応する。但し、表示面111は、要素画像表示部2と観察者Mとの間に配置された、要素画像表示部2とは別の構成部に含まれる面であってもよい。この別の構成部は光拡散板等である。
要素画像表示部2に含まれる液晶部の構成は、上述した液晶部12の構成と同じである。要素画像表示部2に含まれる液晶部は、制御部4からの第2制御信号C2に応じて液晶層を駆動させることにより、複数の要素画像20を形成する。
本実施形態では、光源画像表示部1により表示された複数の光源画像10における個々の光源画像が、要素画像表示部2をその背面(-Z方向の面)から照明する光源として機能する。このため、要素画像表示部2自身は、自身の液晶部を照明するためのバックライト部を有さない。
要素画像表示部2は、光源画像表示部1における複数の光源画像10からの照明光が、自身の液晶部により形成された複数の要素画像20を透過することにより、複数の要素画像20を表示する。
図4に示すように、要素画像表示部2により表示される複数の要素画像20は、X方向およびY方向のそれぞれに沿って整列する二次元画像である。複数の要素画像20は、複数の光源画像10に対し、1対1で対応して表示される。
本実施形態では、複数の要素画像20に含まれる要素画像の個数および配置、該要素画像に含まれる画素数、隣り合う要素画像の中心間距離等は、要素画像表示部2により表示される複数の要素画像20を変更することにより、任意に変更可能である。
立体像が表示される場合には、複数の要素画像20に含まれる要素画像の個数は2以上であることが必要となる。一方、二次元画像が表示される場合には、複数の要素画像20に含まれる要素画像の個数は1以上であればよい。
複数の要素画像20は、表示される立体像に応じて適宜更新される。動きがある立体像が表示される場合には、複数の要素画像20は、表示周期に応じて更新される。複数の要素画像20に含まれる各要素画像の形状は、図4に示す矩形に限らず、円形、楕円形、多角形等であってよく、任意に変更可能である。
図2において、可変機構3は、光源画像表示部1と要素画像表示部2との間の距離dを可変な機構部である。可変機構3は、光源画像表示部1を載置するテーブルを有し、モータ等の駆動部により該テーブルをZ方向に進退させることによって、光源画像表示部1をZ方向に進退させる直動ステージである。
可変機構3は、制御部4からの第3制御信号C3に応じてモータ等の駆動部を駆動させ、光源画像表示部1をZ方向に進退させることにより、光源画像表示部1と要素画像表示部2との間の距離dを変化させることができる。
可変機構3は、距離dを可変であればよいため、要素画像表示部2をZ方向に進退させる機構であってもよいし、光源画像表示部1および要素画像表示部2の両方をそれぞれZ方向に進退させる機構であってもよい。可変機構3におけるステージの構成は、特段の制限はなく適宜選択可能である。
制御部4は、表示仕様に基づいて、光源画像表示部1および要素画像表示部2の各動作を制御する。制御部4の機能構成については、図5を参照して次述する。
<制御部4の機能構成例>
図5は、表示装置100が有する制御部4の機能構成を例示するブロック図である。制御部4は、受信部41と、仕様情報取得部42と、要素画像生成部43と、光源画像生成部44と、移動制御部45と、入出力部46と、格納部47と、を有する。
仕様情報取得部42、要素画像生成部43、光源画像生成部44および移動制御部45の各機能は、ソフトウェア(CPU:Central Processing Unit)、電気回路またはソフトウェアおよび電気回路の両方により実現される。上記各機能は、外部装置との分散処理により実現されてもよい。また、受信部41および入出力部46の各機能は、インターフェース機器等により実現され、格納部47の機能は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等のメモリにより実現される。
受信部41は、外部装置から画像情報Imを受信する。ここでの外部装置には、テレビジョン放送を送信する送信設備やPC(Personal Computer)等の情報処理装置、サーバ、記憶装置等が挙げられる。
受信部41は、有線または無線により送信される画像情報Imを受信できる。画像情報Imは、立体像用の画像コンテンツまたは映像コンテンツである。但し、受信部41は、二次元画像用の画像コンテンツまたは映像コンテンツを画像情報Imとして受信することもできる。
仕様情報取得部42は、入出力部46を通して表示仕様Tを取得する。仕様情報取得部42は、リモートコントローラや操作ボタン等の表示装置100の操作部を用いて表示装置100の観察者等により入力される表示仕様Tを、入出力部46を通して取得できる。仕様情報取得部42は、格納部47に格納されている表示仕様Tを格納部47から読み出すことにより取得してもよい。
要素画像生成部43は、受信部41からの画像情報Imに基づいて、インテグラル方式により立体像を表示するための複数の要素画像20の元となる複数の要素画像情報を生成する。
光源画像生成部44は、仕様情報取得部42からの表示仕様Tに基づいて、光源画像表示部1により表示される複数の光源画像10の元となる複数の光源画像情報を生成する。本実施形態では、光源画像生成部44は、光源画像表示部1により表示される複数の光源画像10のうち、隣り合う光源画像の中心間距離を可変に、複数の光源画像情報を生成できる。
ここで、要素画像と光源画像と立体像との関係について説明する。インテグラル方式による立体像の表示装置では、例えば複数のレンズが二次元状に整列したレンズアレイを用いて被写体を撮影すると、被写体から個々のレンズの方向に進む光の強さおよび色等が、レンズアレイにおけるレンズ数と同じ数の要素画像として生成される。要素画像表示部の画素数と同じ本数の光線を使って被写体からの光線と同じ光線を再現することにより、立体像が表示される。
本実施形態において、光源画像表示部1により表示される複数の光源画像10は、上記のレンズアレイと等価な役割を果たす。すなわち、複数の光源画像10は、光線の方向を制御するためのアレイ素子として機能する。従って、要素画像生成部43は、レンズアレイを用いた撮影の場合と等価な計算を行うことにより、複数の光源画像10の数と同じ数の複数の要素画像20の元となる要素画像情報を生成できる。
具体的には、要素画像生成部43は、まず、画像情報Imからさまざまな方向への光の強さおよび色等の情報を算出する。次に、要素画像生成部43は、算出した情報に基づいて、仮想的に配置した複数の光源画像10からの光線を用いて生成される複数の要素画像20の元となる複数の要素画像情報を計算により生成する。
複数の要素画像20における各要素画像の大きさ、隣り合う要素画像の中心間距離等は、要素画像表示部2の仕様等に応じて予め定められている。また、要素画像生成部43は、格納部47に格納された画像情報Imを読み出すことにより、画像情報Imを取得してもよい。
要素画像生成部43は、複数の要素画像情報に基づく第2制御信号C2を、入出力部46を通して要素画像表示部2に送信することにより、要素画像表示部2に複数の要素画像20を表示させる。
ここで、光源画像と三次元解像度との関係について説明する。光源画像表示部1における表示領域の水平方向の幅をD、該表示領域の垂直方向の幅をD、水平方向における隣り合う光源画像10の中心間距離をP、垂直方向における該中心間距離をPとする。表示装置100により表示される立体像の水平方向における解像度δは、次の式(2-1)により表され、該立体像の垂直方向における解像度δは、次の式(2-2)により表される。
δ=floor(D/P) ・・・(2-1)
δ=floor(D/P) ・・・(2-2)
また、光源画像表示部1における画素ピッチpp1と中心間距離pとの関係は、以下の式(3)により表される。Nは自然数である。
p=N×pp1 ・・・(3)
光源画像生成部44は、表示仕様Tに含まれる三次元解像度δに関する情報と、式(2-1)と、式(2-2)と、式(3)と、に基づいて中心間距離pを算出する。光源画像生成部44は、算出した中心間距離pを用いて複数の光源画像10の元となる複数の光源画像情報を生成できる。なお、複数の光源画像10における各光源画像の大きさ、色等は、光源画像表示部1の仕様等に応じて予め定められている。
光源画像生成部44は、複数の光源画像情報に基づく第1制御信号C1を、入出力部46を通して光源画像表示部1に送信することにより、光源画像表示部1に複数の光源画像10を表示させる。表示装置100は、中心間距離pにより定められる三次元解像度δにより立体像を表示できる。
移動制御部45は、仕様情報取得部42からの表示仕様Tに基づいて、可変機構3の動作を制御可能である。
光源画像表示部1と要素画像表示部2との間の距離dと光学視域θとの関係は、以下の式(4)により表される。式(4)から、光学視域θは、距離dを拡大すると狭くなり、縮小すると広くなることが分かる。
Figure 2024004146000003
移動制御部45は、表示仕様Tに含まれる光学視域θに関する情報と、式(4)と、に基づいて距離dを算出する。移動制御部45は、算出した距離dに応じた第3制御信号C3を、入出力部46を通して可変機構3に出力する。可変機構3は、第3制御信号C3に応じて光源画像表示部1を移動させ、光源画像表示部1と要素画像表示部2との間の距離をdに設定することができる。
<表示装置100による立体像の表示動作例>
図6は、図2に示した表示装置100による立体像の表示動作を例示するフローチャートである。表示装置100は、観察者による表示装置100への表示開始の操作入力をトリガーにして、図6の動作を開始する。但し、このトリガーは、表示装置100への表示開始の操作入力以外の信号または情報であってもよい。
まず、ステップS61において、表示装置100は、制御部4の仕様情報取得部42により、入出力部46を通して表示仕様Tを取得する。
続いて、ステップS62において、表示装置100は、制御部4により、三次元解像度δを変更するか否かを判定する。例えば制御部4は、取得した表示仕様Tにおける三次元解像度δが、その時点において設定されているものとは異なる場合に、三次元解像度δを変更すると判定する。
ステップ62において、三次元解像度δを変更しないと判定された場合には(ステップS62、NO)、表示装置100は、ステップS64へ動作を移行する。一方、ステップ62において、三次元解像度δを変更すると判定された場合には(ステップS62、YES)、ステップS63において、表示装置100は、制御部4の光源画像生成部44により、変更後の三次元解像度δに関する情報と、上述した式(2-1)、式(2-2)および式(3)と、に基づいて中心間距離pを算出する。
続いて、ステップS64において、表示装置100は、制御部4により、光学視域θを変更するか否かを判定する。例えば制御部4は、取得した表示仕様Tにおける光学視域θがその時点において設定されているものとは異なる場合に、光学視域θを変更すると判定する。
ステップS64において、光学視域θを変更しないと判定された場合には(ステップS64、NO)、表示装置100は、ステップS66へ動作を移行する。一方、ステップ64において、光学視域θを変更すると判定された場合には(ステップS64、YES)、ステップS65において、表示装置100は、制御部4の移動制御部45により、変更後の光学視域θと、上述した式(4)と、に基づいて光源画像表示部1と要素画像表示部2との間の距離dを算出する。
ステップS62およびステップS63の動作と、ステップS64およびステップS65の動作は、適宜順番を入れ替えてもよいし、両動作が並行して行われてもよい。
続いて、ステップS66において、表示装置100は、移動制御部45により、距離dに応じて光源画像表示部1を移動させる。
続いて、ステップS67において、表示装置100は、制御部4により、画像情報Imを受信したか否かを判定する。
ステップS67において、受信していないと判定された場合には(ステップS67、NO)、表示装置100は、画像情報Imを受信するまで、ステップS67の動作を繰り返す。一方、ステップS67において、受信したと判定された場合には(ステップS67、YES)、ステップS68において、表示装置100は、制御部4の光源画像生成部44により、中心間距離pに関する情報を含む表示仕様Tに基づいて、光源画像表示部1により複数の光源画像10の元となる複数の光源画像情報を生成する。その後、光源画像生成部44は、複数の光源画像情報に基づく第1制御信号C1を、入出力部46を通して光源画像表示部1に送信する。
続いて、ステップS69において、表示装置100は、第1制御信号C1に応じて、光源画像表示部1により複数の光源画像10を表示する。
続いて、ステップS70において、表示装置100は、制御部4の要素画像生成部43により、画像情報Imに基づいて、要素画像表示部2により複数の要素画像20の元となる複数の要素画像情報を生成する。その後、要素画像生成部43は、複数の要素画像情報に基づく第2制御信号C2を、入出力部46を通して要素画像表示部2に送信する。
続いて、ステップS71において、表示装置100は、第2制御信号C2に応じて、要素画像表示部2により複数の要素画像20を表示する。これにより、表示装置100は立体像を表示し、観察者Mは表示された立体像を視認できる。
ステップS68およびステップS69の動作と、ステップS70およびステップS71の動作は、適宜順番を入れ替えてもよいし、両動作が並行して行われてもよい。
続いて、ステップS72において、表示装置100は、制御部4により、立体像の表示を終了するか否かを判定する。制御部4は、表示装置100の操作部を用いた観察者の操作入力に応じて、立体像の表示を終了するか否かを判定する。但し、制御部4は、観察者の操作入力以外の信号または情報を用いて上記の判定を行ってもよい。
ステップS72において、終了しないと判定された場合には(ステップS72、NO)、表示装置100は、ステップS67以降の動作を再度行い、表示を終了するまでステップS67以降の動作を繰り返す。一方、ステップS72において、終了すると判定された場合には(ステップS72、YES)、表示装置100は表示動作を終了する。
以上のようにして、表示装置100は、立体像を表示することができる。
<表示装置100による立体像および光学視域例>
図7および図8は、表示装置100による立体像200および光学視域θを例示する図である。図7は第1図、図8は第2図である。図7および図8は、鉛直上方(+Y方向)から視た表示装置100を示している。
図7は、表示装置100の表示面111に向き合って位置する観察者Mが、表示装置100の左方(-X方向)から表示面111を視た際に視認される立体像200aと、左方から表示面111を視た際の光学視域θaと、を例示している。光学視域θaは、図7において斜線ハッチングにより示した領域である。
図8は、観察者Mが表示装置100の右方(+X方向)から表示面111を視た際に視認される立体像200bと、左方から表示面111を視た際の光学視域θbと、を例示している。光学視域θbは、図7において斜線ハッチングにより示した領域である。
図7の立体像200aでは、観察者Mは人物の左方を視認している。一方、図8の立体像200bでは、立体像200aと比較して人物を視る方向が変化し、観察者Mは人物のほぼ正面を視認している。このようにして観察者Mは、視る方向によって視差が生じる、立体感がある立体像200を視認できる。
光学視域θは、1つの光源画像から発せられ、1つの要素画像を通過する光の広がり角に対応する。従って、光源画像表示部1と要素画像表示部2との間の距離dが長いほど広がり角は狭くなるため、光学視域θは狭くなる。一方、距離dが短いほど広がり角は広くなるため、光学視域θは広くなる。このようにして、表示装置100は、距離dを変更することにより、光学視域θを容易に変更できる。
<表示装置100による二次元画像の表示例>
表示装置100は、光源画像表示部1および要素画像表示部2により表示する光源画像および要素画像によって、立体像と二次元画像との間で表示対象を切り替えることもできる。
図9を参照して説明する。なお、上述した図5も適宜参照する。図9は、表示装置100による二次元画像の表示を例示する図である。
制御部4は、光源画像表示部1により表示された1つの光源画像10Aを用いて1つの二次元画像20Aを要素画像表示部2に表示させることにより、表示装置100に二次元画像20Aを表示させる。
例えば、光源画像生成部44は、光源画像表示部1の全画素から白色光を発光可能な1つの光源画像10Aの元となる光源画像情報を生成する。光源画像生成部44は、この光源画像情報に基づく第1制御信号C1を光源画像表示部1に送信することにより、光源画像表示部1にこの光源画像10Aを表示させる。
一方、要素画像生成部43は、要素画像表示部2の全画素を用いて表示可能な1つの二次元画像20Aの元となる二次元画像情報を生成する。要素画像生成部43は、この二次元画像情報に基づく第2制御信号C2を要素画像表示部2に送信することにより、要素画像表示部2にこの二次元画像20Aを表示させる。
図9に示すように、光源画像表示部1は全画素から白色光を発光する。この白色光は拡散光であり、要素画像表示部2を背面から照明する。要素画像表示部2は、光源画像表示部1からの照明光を透過させることにより二次元画像20Aを表示する。二次元画像20Aは、拡散光により照明された1つの画像であるため、立体感のない平面的な画像となる。これにより、観察者Mは二次元画像20Aを視認できる。
表示装置100は、再び立体像を表示する場合には、光源画像表示部1に複数の光源画像10を表示させるとともに、要素画像表示部2に複数の要素画像20を表示させればよい。
以上のように、表示装置100は、光源画像表示部1および要素画像表示部2により表示する光源画像および要素画像によって、表示対象を立体像と二次元画像との間で切り替えることができる。つまり、表示装置100は、立体像から二次元画像への切替と、二次元画像から立体像への切替と、を容易に行うことができる。
<表示装置100の作用効果>
レンズアレイを用いるインテグラル方式の表示装置では、例えば立体像の表示性能の1つである「立体像の三次元解像度」を変更するために、レンズアレイにおける隣り合うレンズの中心間距離を変更しようとすると、レンズアレイ自体を交換する必要がある。レンズアレイを交換するには、レンズアレイを製作し直す等の必要があるため、立体像の三次元解像度を容易に変更することはできない。また、レンズアレイと等価な役割を果たす複数のLED等を含むアレイ光源を用いる場合にも、立体像の三次元解像度を変更するために、アレイ光源における隣り合う光源の中心間距離を変更しようとすると、アレイ光源自体を交換する必要がある。アレイ光源を交換するには、アレイ光源を製作し直す等の必要があるため、立体像の三次元解像度を容易に変更することはできない。
本実施形態では、表示装置100は、それぞれが光源として機能する複数の光源画像10(複数の方向制御画像)を表示する光源画像表示部1(第2画像表示部)と、光源画像表示部1により表示された複数の光源画像10からの光線を用いて要素画像を表示する要素画像表示部2(第1画像表示部)と、を有する。また表示装置100は、光源画像表示部1および要素画像表示部2の各動作を制御する制御部4を有する。例えば、制御部4は、光源画像表示部1により表示される複数の光源画像10のうち、隣り合う光源画像の中心間距離pを可変である。
本実施形態では、中心間距離pを変更することにより、三次元解像度δを変更できるため、レンズアレイやアレイ光源等の部材を用いる場合のように部材を交換する必要がない。これにより、本実施形態では、立体像の三次元解像度δを容易に変更可能な表示装置100を提供できる。
また、本実施形態では、光源画像表示部1と要素画像表示部2との間の距離dを可変な可変機構3を有し、制御部4は、可変機構3の動作を制御可能である。本実施形態では、制御部4により距離dを変化させることにより、立体像の光学視域θを変更できるため、光学視域θを変更するたびに光源画像表示部1と要素画像表示部2の配置変更を行わなくてもよい。これにより、本実施形態では、立体像の光学視域θを容易に変更可能な表示装置100を提供できる。
本実施形態では、複数の光源画像10、または光源画像表示部1と要素画像表示部2との間の距離dを用いて変更可能であれば、三次元解像度δおよび光学視域θ以外の表示性能でも容易に変更できる。従って、本実施形態では、表示性能を容易に変更可能な表示装置100を提供することができる。
また、本実施形態では、制御部4は、光源画像表示部1により表示された1つの光源画像からの光を用いて1つの二次元画像を要素画像表示部2に表示させることにより、表示装置100に二次元画像を表示させる。これにより、本実施形態では、表示性能における立体像と二次元画像との間での表示対象の切替を、容易に行うことができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る表示装置について説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と同じ構成部には同じ符号を付し、重複する説明を適宜省略する。この点は以降に示す他の実施形態においても同様とする。
<表示装置100aの構成例>
図10から図12を参照して、第2実施形態に係る表示装置100aの詳細構成について説明する。図10は、第2実施形態に係る表示装置100aの内部構成を例示する図である。図10は、-X方向から視た表示装置100aの内部を表している。図11は、表示装置100aにおける複数の要素画像20aを例示する図である。図12は、表示装置100aにおける複数の開口画像60を例示する図である。
図10に示すように、表示装置100aは、要素画像表示部2aと、開口画像表示部6と、可変機構3aと、制御部4aと、を有する。これら各構成部は、所定の位置に配置され、所定の姿勢を維持可能に表示装置100aの筐体または該筐体内に設けられた部材等に対して固定されている。但し、制御部4aは、表示装置100aの筐体の外部に設けられてもよい。制御部4aは、要素画像表示部2a、開口画像表示部6および可変機構3のそれぞれに対し、電気的に接続している。
要素画像表示部2aは、要素画像20aを表示する第1画像表示部の一例である。要素画像表示部2aは、バックライト部21と、液晶部22と、を有する液晶方式のフラットパネルディスプレイである。
バックライト部21は、液晶部22をその背面(-Z方向の面)から照明する光源である。バックライト部21は、エッジライト方式の直下型方式のいずれであってもよい。大きな立体像を表示可能にする観点では、バックライト部21は直下型方式が好ましい。バックライト部21に使用される光源には特に制限はなく、LED等を使用可能である。
液晶部22の構成は、第1実施形態における光源画像表示部1の液晶部12の構成と同じである。液晶部22は、制御部4aからの第2制御信号C2aに応じて液晶層を駆動させることにより、複数の要素画像20を形成する。
要素画像表示部2aは、バックライト部21から照明されたバックライト光が液晶部22により形成された複数の要素画像20aを透過することにより、複数の要素画像20aを表示することができる。但し、要素画像表示部2aは、液晶方式に限定されるものではなく、有機EL方式、プラズマ方式、マイクロLED方式等の他方式のフラットパネルディスプレイであってもよい。自発光可能な有機EL方式、プラズマ方式およびマイクロLED方式を適用すると、バックライト部21が不要となるため、要素画像表示部2aを薄型化し、表示装置100aを薄型化する観点では好ましい。
図11に示すように、要素画像表示部2aにより表示される複数の要素画像20aは、X方向およびY方向のそれぞれに沿って整列する二次元画像である。複数の要素画像20aにおける各要素画像からの光線は、開口画像表示部6の位置において一旦集光し、開口画像表示部6により表示される複数の開口画像を通過する。各要素画像は、一旦集光することによって、上下および左右がそれぞれ反転して図10の観察者Mにより視認される。従って元の画像に対して正立した立体像を図10の観察者Mに視認させるために、要素画像表示部2aは、図4における複数の要素画像20に対して倒立した複数の要素画像20aを表示する。
本実施形態では、複数の要素画像20aに含まれる要素画像の個数および配置、該要素画像に含まれる画素数、隣り合う要素画像の中心間距離等は、要素画像表示部2aにより表示される複数の要素画像20aを変更することにより、任意に変更可能である。
立体像が表示される場合には、複数の要素画像20aに含まれる要素画像の個数は2以上であることが必要となる。一方、二次元画像が表示される場合には、複数の要素画像20aに含まれる要素画像の個数は1以上であればよい。
複数の要素画像20aは、表示される立体像に応じて適宜更新される。動きがある立体像が表示される場合には、複数の要素画像20aは、表示周期に応じて更新される。複数の要素画像20aに含まれる各要素画像の形状は、図11に示す矩形に限らず、円形、楕円形、多角形等であってよく、任意に変更可能である。
図10において、開口画像表示部6は、要素画像表示部2aにより表示された要素画像からの光線の方向を制御する複数の方向制御画像を表示する第2画像表示部の一例である。開口画像表示部6は、複数の開口画像60を表示する。複数の開口画像60は、要素画像表示部2aにより表示された要素画像からの光線を通すことにより、要素画像からの光線の方向を制御する。複数の開口画像60は、複数の方向制御画像の一例である。開口画像表示部6は、液晶部を含む液晶方式のフラットパネルディスプレイである。開口画像表示部6は、観察者Mと要素画像表示部2aとの間に配置される。
本実施形態では、開口画像表示部6における観察者Mに向き合う面、すなわち最も+Z方向側の面は、表示面111aに対応する。但し、表示面111aは、開口画像表示部6と観察者Mとの間に配置された、開口画像表示部6とは別の構成部に含まれる面であってもよい。この別の構成部は光拡散板等である。
開口画像表示部6に含まれる液晶部の構成は、上述した液晶部12の構成と同じである。開口画像表示部6に含まれる液晶部は、制御部4aからの第4制御信号C4に応じて液晶層を駆動させることにより、複数の開口画像60を形成する。
本実施形態では、複数の要素画像20aにおける個々の要素画像が、開口画像表示部6をその背面(-Z方向の面)から照明する光源として機能する。このため、開口画像表示部6自身は、自身の液晶部を照明するためのバックライト部を有さない。
開口画像表示部6は、自身の液晶部により形成された複数の開口画像60を表示する。
図12に示すように、開口画像表示部6により表示される複数の開口画像60は、X方向およびY方向のそれぞれに沿って整列する二次元画像である。複数の開口画像60における個々の開口画像は、要素画像表示部2aにより表示された複数の要素画像20aそれぞれからの光を透過させる開口として機能する。なお図12は、説明の便宜のために、仮想的なバックライト部が開口画像表示部6を背面から照明した場合における複数の要素画像20aを例示している。
複数の開口画像60における各開口画像は、フラットパネルディスプレイの1画素以上の画素を含んで構成された白色画像に対応する。白色画像の画像領域は、要素画像表示部2aからの光をほぼ透過させる。開口画像表示部6における複数の開口画像60以外の画像領域は、黒色の画素により構成された黒色画像に対応する。黒色画像の画像領域は、要素画像表示部2aからの光をほぼ透過させない。
例えば、開口画像表示部6がR、GおよびB方式の8ビット画像を表示する場合には、白色画像の画素におけるR、GおよびBの各画素輝度は、いずれも255階調となる。一方、黒色画像の画素におけるR、GおよびBの各画素輝度は、いずれも0階調となる。
複数の開口画像60における各開口画像が透過する光の色は、白色に限らず、任意の色であってもよい。開口画像表示部6は、開口画像に含まれる画素におけるR、GおよびBの各画素輝度を調節することにより、任意の色の光を透過可能な開口画像を表示できる。
本実施形態では、複数の開口画像60に含まれる開口画像の個数および配置、該開口画像に含まれる画素数、隣り合う開口画像の中心間距離等は、開口画像表示部6により表示される複数の開口画像60を変更することにより、任意に変更可能である。図12において中心間距離paは、複数の開口画像60のうち、隣り合う開口画像60の中心間距離を示している。
立体像が表示される場合には、複数の開口画像60に含まれる開口画像の個数は2以上であることが必要となる。一方、二次元画像が表示される場合には、複数の開口画像60に含まれる開口画像の個数は1以上であればよい。
複数の開口画像60に含まれる各光源画像の形状および大きさは、図12に示す矩形のものに限らず、円形、楕円形、多角形等のものであってよく、任意に変更可能である。複数の開口画像60ごとに相互に異なる形状および大きさであってもよい。
開口画像60からの光の指向性を上げて立体画像の品質を向上させる観点では、複数の開口画像60のそれぞれを、ピンホールとして機能させることが好ましい。複数の開口画像60のそれぞれをピンホールとして機能させるためには、複数の開口画像60に含まれる各開口画像は、少ない画素数により形成されており、等方性の形状を有することが好ましい。開口画像を形成する画素数は、1画素であることが特に好ましい。
図10において、可変機構3aは、開口画像表示部6と要素画像表示部2aとの間の距離daを可変な機構部である。可変機構3aは、要素画像表示部2aを載置するテーブルを有し、モータ等の駆動部により該テーブルをZ方向に進退させることによって、要素画像表示部2aをZ方向に進退させる直動ステージである。
可変機構3aは、制御部4aからの第3制御信号C3aに応じてモータ等の駆動部を駆動させ、要素画像表示部2aをZ方向に進退させることにより、開口画像表示部6と要素画像表示部2aとの間の距離daを変化させることができる。
可変機構3aは、距離daを可変であればよいため、要素画像表示部2aをZ方向に進退させる機構であってもよいし、開口画像表示部6および要素画像表示部2aの両方をそれぞれZ方向に進退させる機構であってもよい。可変機構3aにおけるステージの構成は、特段の制限はなく適宜選択可能である。
制御部4aは、表示仕様に基づいて、要素画像表示部2aおよび開口画像表示部6の各動作を制御する。制御部4aの機能構成については、図13を参照して次述する。
<制御部4aの機能構成例>
図13は、表示装置100aが有する制御部4aの機能構成を例示するブロック図である。制御部4aは、要素画像生成部43aと、開口画像生成部48と、移動制御部45aと、を有する。
上記各機能は、ソフトウェア(CPU)、電気回路またはソフトウェアおよび電気回路の両方により実現される。上記各機能は、外部装置との分散処理により実現されてもよい。
本実施形態において、開口画像表示部6により表示される複数の開口画像60は、レンズアレイを用いたインテグラル方式の表示装置におけるレンズアレイと等価な役割を果たす。従って、要素画像生成部43は、レンズアレイを用いた撮影と等価な計算を行うことにより、レンズ数と同じ数の複数の要素画像20の元となる複数の要素画像情報を計算によって生成できる。
開口画像生成部48は、仕様情報取得部42からの表示仕様Tに基づいて、開口画像表示部6により複数の開口画像60の元となる複数の開口画像情報を生成する。本実施形態では、開口画像生成部48は、開口画像表示部6により表示される複数の開口画像60のうち、隣り合う開口画像の中心間距離を可変に、複数の開口画像情報を生成できる。
開口画像生成部48は、複数の開口画像情報に基づく第4制御信号C4を、入出力部46を通して開口画像表示部6に送信することにより、開口画像表示部6に複数の開口画像60を表示させる。
要素画像生成部43aは、まず、受信部41を用いて受信した画像情報Imからさまざまな方向への光の強さおよび色等の情報を算出する。次に要素画像生成部43aは、算出した情報に基づいて、仮想的に配置した複数の開口画像60を透過する複数の要素画像20aの元となる複数の要素画像情報を、計算によって生成できる。なお、複数の要素画像20aにおける各要素画像の大きさ、隣り合う要素画像の中心間距離等は、要素画像表示部2aの仕様等に応じて予め定められている。また要素画像生成部43aは、格納部47に格納された画像情報Imを読み出すことにより、画像情報Imを取得してもよい。
要素画像生成部43aは、複数の要素画像情報に基づく第2制御信号C2aを、入出力部46を通して要素画像表示部2aに送信することにより、要素画像表示部2aに複数の要素画像20aを表示させる。
開口画像と三次元解像度との関係は、上述した光源画像と三次元解像度との関係と同様である。開口画像生成部48は、上述した式(2-1)、式(2-2)および式(3)において、光源画像10の中心間距離pを開口画像の中心間距離paに置き換えることにより、中心間距離paを算出できる。表示装置100aは、中心間距離paにより定められる三次元解像度δにより立体像を表示できる。
移動制御部45aは、仕様情報取得部42からの表示仕様Tに基づいて、可変機構3aの動作を制御可能である。
移動制御部45aは、距離daと光学視域θとの関係は、上述した距離dと光学視域θとの関係と同様である。式(4)において距離dを距離daに置き換えることにより、距離daを算出できる。移動制御部45aは、算出した距離daに応じた第3制御信号C3aを、入出力部46を通して可変機構3aに出力する。可変機構3aは、第3制御信号C3aに応じて要素画像表示部2aを移動させ、開口画像表示部6と要素画像表示部2aとの間の距離をdaに設定することができる。
<表示装置100aによる立体像の表示動作例>
図14は、図10に示した表示装置100aによる立体像の表示動作を例示するフローチャートである。表示装置100aは、観察者による表示装置100aへの表示開始の操作入力をトリガーにして、図14の動作を開始する。但し、このトリガーは、表示装置100aへの表示開始の操作入力以外の信号または情報であってもよい。
まず、ステップS141において、表示装置100aは、制御部4aの仕様情報取得部42により、入出力部46を通して表示仕様Tを取得する。
続いて、ステップS142において、表示装置100aは、制御部4aにより、三次元解像度δを変更するか否かを判定する。制御部4aは、取得した表示仕様Tにおける三次元解像度δが、その時点において設定されているものとは異なる場合に、三次元解像度δを変更すると判定する。
ステップS142において、三次元解像度δを変更しないと判定された場合には(ステップS142、NO)、表示装置100aは、ステップS144へ動作を移行する。一方、ステップS142において、三次元解像度δを変更すると判定された場合には(ステップS142、YES)、ステップS143において、表示装置100aは、制御部4aの開口画像生成部48により、変更後の三次元解像度δに関する情報と、上述した式(2-1)、式(2-2)および式(3)と、に基づいて中心間距離paを算出する。
続いて、ステップS144において、表示装置100aは、制御部4aにより、光学視域θを変更するか否かを判定する。制御部4aは、光学視域θがその時点において設定されているものとは異なる場合に、光学視域θを変更すると判定する。
ステップS144において、光学視域θを変更しないと判定された場合には(ステップS144、NO)、表示装置100aは、ステップS146へ動作を移行する。一方、ステップ144において、光学視域θを変更すると判定された場合には(ステップS144、YES)、ステップS145において、表示装置100aは、制御部4aの移動制御部45aにより、変更後の光学視域θに関する情報と、上述した式(4)と、に基づいて開口画像表示部6と要素画像表示部2aとの間の距離daを算出する。
ステップS142およびステップS143の動作と、ステップS144およびステップS145の動作は、適宜順番を入れ替えてもよいし、両動作が並行して行われてもよい。
続いて、ステップS146において、表示装置100aは、移動制御部45aにより、距離daに応じて要素画像表示部2aを移動させる。
続いて、ステップS147において、表示装置100aは、制御部4aにより、画像情報Imを受信したか否かを判定する。
ステップS147において、受信していないと判定された場合には(ステップS147、NO)、表示装置100aは、画像情報Imを受信するまで、ステップS147の動作を繰り返す。一方、ステップS147において、受信したと判定された場合には(ステップS147、YES)、ステップS148において、表示装置100aは、制御部4aの開口画像生成部48により、中心間距離paに関する情報を含む表示仕様Tに基づいて、開口画像表示部6により複数の開口画像60の元となる複数の開口画像情報を生成する。その後、開口画像生成部48は、複数の開口画像情報に基づく第4制御信号C4を、入出力部46を通して開口画像表示部6に送信する。
続いて、ステップS149において、表示装置100aは、第4制御信号C4に応じて、開口画像表示部6により複数の開口画像60を表示する。
続いて、ステップS150において、表示装置100aは、制御部4aの要素画像生成部43aにより、画像情報Imに基づいて、要素画像表示部2aにより複数の要素画像20aの元となる複数の要素画像情報を生成する。その後、要素画像生成部43aは、複数の要素画像情報に基づく第2制御信号C2aを、入出力部46を通して要素画像表示部2aに送信する。
続いて、ステップS151において、表示装置100aは、第2制御信号C2aに応じて、要素画像表示部2aにより複数の要素画像20aを表示する。これにより、表示装置100aは立体像を表示し、観察者Mは表示された立体像を視認できる。
ステップS148およびステップS149の動作と、ステップS150およびステップS151の動作は、適宜順番を入れ替えてもよいし、両動作が並行して行われてもよい。
続いて、ステップS152において、表示装置100aは、制御部4aにより、立体像の表示を終了するか否かを判定する。制御部4aは、表示装置100aの操作部を用いた観察者の操作入力に応じて、立体像の表示を終了するか否かを判定する。但し、制御部4aは、観察者の操作入力以外の信号または情報を用いて上記の判定を行ってもよい。
ステップS152において、終了しないと判定された場合には(ステップS152、NO)、表示装置100aは、ステップS147以降の動作を再度行い、表示を終了するまでステップS147以降の動作を繰り返す。一方、ステップS152において、終了すると判定された場合には(ステップS152、YES)、表示装置100aは表示動作を終了する。
以上のようにして、表示装置100aは、立体像を表示することができる。表示装置100aの効果は、上述した表示装置100と同じであるため、ここでは重複した説明を省略する。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る表示装置について説明する。本実施形態では、観察者Mの瞳位置に基づいて、観察者Mの視線に追従した複数の光源画像と要素画像とを表示することにより、表示装置の光学視域を動的に制御する。光学視域の動的制御とは、表示する立体像の表示周期ごとに光学視域を制御することをいう。表示周期は、フレームということもでき、fps(frames per second)を単位として表現可能である。本実施形態では、光学視域の動的制御による視点追従に応じて光学視域が拡大された視域であるシステム視域を実現することができる。
<表示装置100bの構成例>
図15は、第3実施形態に係る表示装置100bの内部構成を例示する図である。図15は、-X方向から視た表示装置100bの内部を表している。表示装置100bは、検出部7と、制御部4bと、を有する。
検出部7は、観察者Mの瞳位置に関する情報である瞳位置情報Irを出力する。瞳は、目の虹彩、あるいは目の虹彩および瞳孔の両方を意味する。
検出部7は、要素画像表示部2の上方(+Y方向)に配置される。但し、検出部7の配置位置は、観察者Mの両目を検出可能な位置であれば、特段の制限はない。検出部7は、レンズと、撮像素子と、画像処理部と、を有する。
検出部7におけるレンズは、観察者Mの両目を含む像を撮像素子の撮像面上に略結像させる。なお、略結像は、厳密に焦点が合った状態を求めるものではなく、瞳位置を検出可能な程度に焦点が合っていればよいことを意味する。
検出部7における撮像素子は、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を含む。この撮像素子は、レンズにより略結像された観察者Mの両目を含む像を撮像し、撮像画像を画像処理部に出力する。
検出部7における画像処理部は、観察者Mの三次元的な瞳位置を検出するための画像処理を、撮像素子からの撮像画像に対して実行する。画像処理部の機能は、ソフトウェア(CPU)、電気回路等により実現できる。この画像処理には、顔検出プログラムやPnP問題(Perspective-n-Pont Problem)を解くプログラム等の公知のプログラムを適用可能である。検出部7は、画像処理部による画像処理の結果として得られる瞳位置情報Irを制御部4bに出力する。
検出部7における上記画像処理部の機能の少なくとも一部を、制御部4bが有してもよい。制御部4bが画像処理機能を有する場合には、検出部7は、瞳位置情報Irとして、撮像素子による撮像画像を制御部4bに出力してもよい。
検出部7は、レンズと、撮像素子と、画像処理部と、を有するものに限定されない。検出部7は、走査される光である走査光を観察者Mの目に照射し、照射した光が観察者Mの目によって反射された光の受光信号に基づいて瞳位置を検出するもの等であってもよい。
<制御部4bの機能構成例>
図16は、表示装置100bが有する制御部4bの機能構成を例示するブロック図である。制御部4bは、要素画像生成部43bと、光源画像生成部44bと、を有する。
上記各機能は、ソフトウェア(CPU)、電気回路またはソフトウェアおよび電気回路の両方により実現される。上記各機能は、外部装置との分散処理により実現されてもよい。
要素画像生成部43bは、画像情報Imと、表示仕様Tと、検出部7からの瞳位置情報Irと、に基づいて、インテグラル方式により立体像を表示するための複数の要素画像20bの元となる複数の要素画像情報を生成する。要素画像生成部43bは、瞳位置情報Irに基づいて複数の要素画像情報を生成することにより、観察者Mの視線に追従可能な複数の要素画像20bの元となる複数の要素画像情報を生成できる。
本実施形態では、要素画像生成部43bは、要素画像表示部2により表示される要素画像のアスペクト比を可変に、複数の要素画像20bの元となる複数の要素画像情報を生成できる。ここで、アスペクト比とは、水平方向(図15のX方向)における対象の長さと、鉛直方向(図15のY方向)における対象の長さの比をいう。要素画像のアスペクト比は、対象が要素画像である場合のアスペクト比を意味する。
要素画像生成部43bは、複数の要素画像情報に基づく第2制御信号C2bを、入出力部46を通して要素画像表示部2に送信することにより、要素画像表示部2に複数の要素画像20bを表示させる。
光源画像生成部44bは、表示仕様Tと、瞳位置情報Irと、に基づいて、光源画像表示部1により表示される複数の光源画像10の元となる複数の光源画像情報を生成する。光源画像生成部44bは、瞳位置情報Irに基づいて複数の光源画像情報を生成することにより、観察者Mの視線に追従可能な複数の光源画像10bの元となる複数の光源画像情報を生成できる。
光源画像生成部44bは、複数の光源画像情報に基づく第1制御信号C1bを、入出力部46を通して光源画像表示部1に送信することにより、光源画像表示部1に複数の光源画像10bを表示させる。
<表示装置100bによる立体像の表示動作例>
図17は、図15に示した表示装置100bによる立体像の表示動作を例示するフローチャートである。表示装置100bは、観察者による表示装置100bへの表示開始の操作入力をトリガーにして、図17の動作を開始する。但し、このトリガーは、表示装置100bへの表示開始の操作入力以外の信号または情報であってもよい。
図17におけるステップS171からステップS177までの表示装置100bの動作は、図6におけるステップS61からステップS67までの表示装置100の動作と同じである。制御部4を制御部4bに、要素画像生成部43を要素画像生成部43bに、光源画像生成部44を光源画像生成部44bに、それぞれ置き換えることにより、図6の説明を図17の説明に適用できる。以下では、図6との共通部分の説明は省略し、相違点について説明する。
ステップS178において、表示装置100bは、検出部7により検出された観察者Mの瞳位置情報Irを制御部4bの入出力部46により入力する。
続いて、ステップS179において、表示装置100bは、制御部4bの光源画像生成部44bにより、中心間距離pに関する情報を含む表示仕様Tと、瞳位置情報Irと、に基づいて、光源画像表示部1により複数の光源画像10bの元となる複数の光源画像情報を生成する。その後、光源画像生成部44bは、複数の光源画像情報に基づく第1制御信号C1bを、入出力部46を通して光源画像表示部1に送信する。
続いて、ステップS180において、表示装置100bは、第1制御信号C1bに応じて、光源画像表示部1により複数の光源画像10bを表示する。
続いて、ステップS181において、表示装置100bは、制御部4bの要素画像生成部43bにより、画像情報Imと、表示仕様Tと、瞳位置情報Irと、に基づいて、要素画像表示部2により複数の要素画像20bの元となる複数の要素画像情報を生成する。その後、要素画像生成部43bは、複数の要素画像情報に基づく第2制御信号C2bを、入出力部46を通して要素画像表示部2に送信する。
続いて、ステップS182において、表示装置100bは、第2制御信号C2bに応じて、要素画像表示部2により複数の要素画像20bを表示する。これにより、表示装置100bは立体像を表示し、観察者Mは表示された立体像を視認できる。
ステップS179およびステップS180の動作と、ステップS181およびステップS182の動作は、適宜順番を入れ替えてもよいし、両動作が並行して行われてもよい。
続いて、ステップS183の動作は、図6におけるステップS72の動作と同じであるため、ここでは説明を省略する。
以上のようにして、表示装置100bは、立体像を表示することができる。
<システム視域φの一例>
図18および図19は、表示装置100bにおけるシステム視域φを例示する図であり、図18は第1図、図19は第2図である。図18は上述した図7に対応している。図19は上述した図8に対応している。
図18および図19におけるシステム視域φは、光学視域θaおよび光学視域θbのそれぞれが拡大された視域を表している。例えば、表示装置100bは、光学視域θaおよび光学視域θbに対し、水平方向(X方向)における視域を略3.3倍、垂直方向(Y方向)における視域を略6.6倍に、それぞれ拡大することができる。
<正面視域θ0のアスペクト比>
図18および図19において、表示装置100bの表示面111から観察者Mが位置する方向を視た場合における光学視域θを正面視域θ0と呼ぶ。ここでは正面視域θ0の形状は矩形であるとする。正面視域θ0における水平方向(X方向)の長さと垂直方向(Y方向)の長さの比を、正面視域θ0のアスペクト比という。
表示装置100bは、観察者Mの視点に追従して立体像を表示する際に、正面視域θ0を横長にすることにより、システムレイテンシおよび検出部7による瞳検出誤差の各影響を抑制し、観察者Mの動きによって生じるクロストークを低減することができる。
正面視域θ0を横長にするとは、正面視域θ0における水平方向の長さを垂直方向の長さよりも長くすること、すなわち正面視域θ0のアスペクト比を高くすることを意味する。
システムレイテンシとは、表示装置において、表示要求を出してから実際に立体像が表示されるまでに生じる立体像表示の遅延時間をいう。
クロストークとは、複数の同じ立体像が混在した状態で観察者Mにより視認される現象をいう。クロストークは、観察者Mの視線が光学視域θから外れた場合等に発生する。
図20は正方配列した複数の要素画像20bを例示する図である。図21は千鳥配列した複数の要素画像20bを例示する図である。図20および図21は、+Z方向から表示装置100bにおける要素画像表示部2を示している。
光源画像表示部1は、要素画像表示部2の-Z方向側に配置されている。このため、図20および図21では、要素画像表示部2と光源画像表示部1を併記している。複数の光源画像10bは、複数の要素画像20bのうちの1対1で対応する要素画像を照明する。
図20において、複数の要素画像20bは、X方向およびY方向に沿って整列しており、正方配列している。長さehは、要素画像20bの水平方向の長さを表している。長さevは、要素画像20bの垂直方向の長さを表している。長さehと長さevの比は要素画像のアスペクト比に対応する。
複数の要素画像20bそれぞれのアスペクト比は、いずれも略等しい。正面視域θ0のアスペクト比は、この要素画像のアスペクト比と等しくなる。
本実施形態では、要素画像のアスペクト比は可変である。但し、クロストークを低減する観点では、要素画像のアスペクト比をeh:ev=2:1とすることにより、正面視域θ0のアスペクト比を2:1とすることが好ましい。
図21において、複数の要素画像20bは、千鳥配列している。千鳥配列とは隣り合う3つの配列対象が三角形を形成するように配列することをいう。なお、ここでの配列対象は要素画像である。三角形を形成するように配列する点では、千鳥配列はデルタ配列と称することもできる。
図21の例においても、複数の要素画像20bそれぞれのアスペクト比は、いずれも略等しい。正面視域θ0のアスペクト比は、この要素画像のアスペクト比と等しくなる。
図21の例においても、要素画像のアスペクト比は可変である。但し、クロストークを低減する観点では、要素画像のアスペクト比をeh:ev=2:1とすることにより、正面視域θ0のアスペクト比を2:1とすることが好ましい。
複数の要素画像20bの配列方式は、正方配列および千鳥配列に限らず、任意の配列であってもよい。
図22は、正面視域θ0のアスペクト比に応じたクロストーク低減作用を説明する図であり、図22(a)は第1図、図22(b)は2図である。図22は、観察者Mの目Mbと正面視域θ0との関係を例示している。
観察者Mの両眼に該当する2つの目Mbは水平方向に並んでいる。このため、横長の正面視域θ0であると、図22(a)に示すように、正面視域θ0のマージン211が大きく確保される。マージン211は、2つの目Mbのそれぞれが正面視域θ0から外れないように正面視域θ0内を水平方向において移動可能な距離を意味する。マージン211Lは、2つの目Mbのうちの一方が移動可能な距離である。マージン211Rは、2つの目Mbのうちの他方が移動可能な距離である。
本実施形態では、横長の正面視域θ0を用いてマージン211を確保することにより、システムレイテンシおよび瞳検出誤差の各影響を抑制し、観察者Mが動くことによって観察者Mの目Mbが正面視域θ0から外れることにより生じるクロストークを低減できる。
正面視域θ0のアスペクト比は2:1に限定されず、表示装置100bの使用用途等に応じて適宜変更可能である。表示装置100bは、要素画像表示部2により表示する複数の要素画像20bを変更することにより、正面視域θ0のアスペクト比を任意に設定できる。
<表示装置100bの作用効果>
以上説明したように、本実施形態では、観察者Mの瞳位置に基づいて、観察者Mの視線に追従した複数の光源画像10bと複数の要素画像20bとを表示することにより、表示装置100bの光学視域θを動的に制御する。本実施形態では、光学視域θの動的制御により光学視域θを拡大したシステム視域を実現することができる。
上記以外の作用効果は、第1実施形態と同様である。
本実施形態では、第1実施形態に係る表示装置100に検出部7等を適用した場合を例示したが、第2実施形態に係る表示装置100aに検出部7等を適用した場合にも、同じ作用効果が得られる。
要素画像のアスペクト比を可変にすることにより、正面視域θ0のアスペクト比を可変にする構成は、第1実施形態に係る表示装置100および第2実施形態に係る表示装置100aのいずれにも適用可能である。いずれの場合にも、上記と同様にクロストークを低減する作用効果を得ることができる。
以上、好ましい実施の形態について詳説したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形および置換を加えることができる。
上述した実施形態では、要素画像表示部が複数の要素画像を表示する場合を例示したが、実施形態に係る表示装置は、要素画像表示部により1つの要素画像を表示することによって立体像を表示することもできる。また、複数の方向制御画像は、複数の光源画像または複数の開口画像に限定されるものではなく、要素画像表示部により表示された要素画像からの光線の方向を制御することができれば、如何なる画像であってもよい。
上述した実施形態の説明で用いた序数、数量等の数字は、全て本発明の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。また、構成要素間の接続関係は、本発明の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。
なお、実施形態はプログラムを含む。例えば、プログラムは、要素画像を用いてインテグラル方式により立体像を表示する表示装置に実行させるプログラムであって、第1画像表示部により、前記要素画像を表示し、第2画像表示部により、前記第1画像表示部により表示された前記要素画像からの光線の方向を制御する複数の方向制御画像を表示し、制御部により、表示仕様に基づいて、前記第1画像表示部および前記第2画像表示部の各動作を制御する処理を、前記表示装置に実行させる。このようなプログラムにより、上述した表示装置と同様の効果を得ることができる。
1 光源画像表示部(第2画像表示部の一例)
10、10b 複数の光源画像(複数の方向制御画像の一例)
10A 1つの光源画像
11 バックライト部
12 液晶部
2、2a 要素画像表示部(第1画像表示部の一例)
20、20a、20b 複数の要素画像
20A 1つの二次元画像
3、3a 可変機構
4、4a、4b 制御部
41 受信部
42 仕様情報取得部
43、43a、43b 要素画像生成部
44、44b 光源画像生成部
45、45a 移動制御部
46 入出力部
47 格納部
48 開口画像生成部
6 開口画像表示部(第2画像表示部の一例)
60 複数の開口画像(複数の方向制御画像の一例)
7 検出部
100、100a、100b 表示装置
111、111a 表示面
200、200a、200b 立体像
211、211L、211R マージン
C1、C1b 第1制御信号
C2、C2a、C2b 第2制御信号
C3、C3a 第3制御信号
C4 第4制御信号
d、da 距離
eh、ev 長さ
Im 画像情報
Ir 瞳位置情報
M 観察者
Mb 目
p 中心間距離
T 表示仕様
θ、θa、θb 光学視域
θ0 正面視域
φ システム視域

Claims (10)

  1. 要素画像を用いてインテグラル方式により立体像を表示する表示装置であって、
    前記要素画像を表示する第1画像表示部と、
    前記第1画像表示部により表示された前記要素画像からの光線の方向を制御する複数の方向制御画像を表示する第2画像表示部と、
    表示仕様に基づいて、前記第1画像表示部および前記第2画像表示部の各動作を制御する制御部と、を有する、表示装置。
  2. 前記複数の方向制御画像は、それぞれが光源として機能する複数の光源画像であり、
    前記第1画像表示部は、前記第2画像表示部により表示された前記複数の光源画像からの光線を用いて前記要素画像を表示する、請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記方向制御画像は、それぞれが開口として機能する複数の開口画像であり、
    前記複数の開口画像は、前記第1画像表示部により表示された前記要素画像からの光線を通すことにより、前記要素画像からの光線の方向を制御する、請求項1に記載の表示装置。
  4. 前記制御部は、前記第2画像表示部により表示される前記複数の方向制御画像のうち、隣り合う前記方向制御画像の中心間距離を可変である、請求項2または請求項3に記載の表示装置。
  5. 前記第2画像表示部と前記第1画像表示部との間の距離を可変な可変機構をさらに有し、
    前記制御部は、前記可変機構の動作を制御可能である、請求項1に記載の表示装置。
  6. 前記制御部は、前記第2画像表示部により表示された1つの前記方向制御画像を用いて1つの二次元画像を前記第1画像表示部に表示させることにより、前記表示装置に二次元画像を表示させる、請求項2または請求項3に記載の表示装置。
  7. 水平方向における前記要素画像の長さと、鉛直方向における前記要素画像の長さの比を前記要素画像のアスペクト比とした場合に、
    前記制御部は、前記要素画像のアスペクト比を可変である、請求項1に記載の表示装置。
  8. 前記アスペクト比は、2:1である、請求項7に記載の表示装置。
  9. 前記立体像を観察する者の瞳位置に関する情報を出力する検出部をさらに有し、
    前記制御部は、前記検出部からの瞳位置に関する情報に応じて、前記第1画像表示部および前記第2画像表示部の各動作を制御する、請求項7に記載の表示装置。
  10. 要素画像を用いてインテグラル方式により立体像を表示する表示装置に実行させるプログラムであって、
    第1画像表示部により、前記要素画像を表示し、
    第2画像表示部により、前記第1画像表示部により表示された前記要素画像からの光線の方向を制御する複数の方向制御画像を表示し、
    制御部により、表示仕様に基づいて、前記第1画像表示部および前記第2画像表示部の各動作を制御する
    処理を、前記表示装置に実行させる、プログラム。
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