JP2024003653A - 歯ブラシ補助具 - Google Patents

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Abstract

【課題】歯ブラシに取り付けて使うことで、短時間で十分に歯の清掃と歯肉マッサージを行うことのできる、歯ブラシ補助具を提供する。【解決手段】対向する一対の、互いにつながった、回転軸垂直方向の斜め下へ延びる弾性材よりなる毛を回転軸周囲に有する、回転ブラシ3からなり、両回転ブラシの毛で歯と歯肉を挟み込む構造で、両回転ブラシの毛は、歯と歯肉の境界部分にあてたときに歯の側面と歯肉の側面を覆うことができる程度に植毛されており、両回転ブラシが、歯と歯肉を挟み込みながら歯に沿った前後運動に連動して回転し、又は歯と歯肉を挟み込みながら電動回転し、歯と歯肉を刷掃する歯ブラシ補助具。本発明の歯ブラシ補助具によれば、これを歯ブラシに取り付け、歯に沿って前後に動かせば、弾性材製の毛でありながら、歯の清掃を十分に行うことができる。さらに、この弾性材製の毛により、歯肉マッサージも同時にできるようになる。【選択図】図1

Description

本発明は、歯ブラシに取り付けて使うことで、歯の清掃と歯肉マッサージを短時間で十分に行うことを可能にする、歯ブラシ補助具に関する。
文明の勃興により砂糖が精製できるようになると、高効率のエネルギー源として普及し、口腔内細菌感染症(虫歯、歯周病)の主たる増加原因となっていった。このような環境下、有史以前から人類の歯牙の形態や組織形態に変化がないなか、現代では砂糖の暴露が続き、口腔内は易感染状態にあり、「簡便に磨けない部分」ほど「虫歯」「歯周病」になりやすい状況である。
この「簡便に磨けない部分」に対して、公衆衛生の観点から棒状の歯ブラシによる歯の磨き方の様々なテクニックが開発され、歯科医師のもと個々人の歯牙形態や組織形態に合わせ指導することで、「虫歯」「歯周病」の予防に効果を発揮している。さらに、棒状歯ブラシの改良や電動化、歯間ブラシ等に代表される棒状歯ブラシ以外の補助器具の使用も、「虫歯」「歯周病」の予防に効果を発揮している。
しかしながら、個々人に併せた指導やテクニックの高度化、複数の器具の使用や高額化により、歯磨きの習得、理解、実行に要する時間と労力は肥大しており、これにより、「歯磨き意欲」が低下したり、歯磨きの習慣化がなされず健康被害に至ることが新たな課題となっている。時間と労力のかかるブラッシングは、介護現場でも問題となっている。
また、歯周病予防に対しては、歯肉マッサージが普遍的な対応策である。この歯肉マッサージには、通常のナイロン製の毛を有する歯ブラシを用いると、歯肉を傷つける恐れがある。そもそも適切なブラッシング圧は、歯牙の中でも高い圧が必要な咬合面、その他の歯牙、歯と歯肉の境界、歯肉部分で異なる。これらを歯牙の汚れを取るのと同じ圧力で磨き続けると歯牙の楔状欠損や歯肉の剥離など深刻な健康被害を生ずる場合があり、これらの健康被害を防ぐため様々なブラッシングのテクニックが必要とされる。また、歯肉を傷つけないために、毛がシリコーンゴムなどのゴム製のゴムブラシが使われることが多い。これらは、歯磨きにかかる時間と労力がかかる大きな原因となり、使用器具を増やすことにもなってしまう。
歯磨きに要する時間を短縮するバブラシとして、例えば、2つの回転ブラシを備え、歯の表面と裏面を同時に清掃できる歯ブラシ(特許文献1)がある。さらに、ブラシを複数有する歯ブラシとして、噛合せ、表面、裏面が一度でみがける、3面歯ブラシが存在する(特許文献2)。しかし、これら歯ブラシは、歯ブラシを歯に沿って前後するだけでは、歯の難清掃部位を十分に清掃することは難しく、さらに毛は通常のナイロン製の毛を想定していると思われ、歯肉をマッサージすることも難しい。無理にマッサージしようとすると、歯肉や頬粘膜を痛める可能性もある。
また、歯の清掃とマッサージの両方の効果をうたう、歯ブラシの毛をゴム製としたゴム歯ブラシもインターネット上で検索される(https://sunsmile.co.jp/brand/harbby/)が、十分な歯の清掃効果が得られるか不明である。
特開2019-162327号公報 実全昭61-204521号公報
本発明の目的は、歯ブラシに取り付けて使うことで、高度なテクニックに頼ることなく、短時間で十分に歯の清掃と歯肉マッサージを行うことのできる、歯ブラシ補助具を提供することである。
本発明者は、上記目的を達成するために種々検討の結果、弾性材製の毛を備える2つの回転ブラシで歯と歯肉を挟み込むことで、弾性材製の毛でありながら歯の清掃を十分に行えることを見出だし、さらにその結果、歯の清掃と歯肉マッサージを同時に行うことに成功して、本発明に到達した。すなわち本発明は以下のとおりである。
1.対向する一対の、互いにつながった、回転軸垂直方向の斜め下へ延びる弾性材よりなる毛を回転軸周囲に有する、回転ブラシからなり、両回転ブラシの該毛で歯と歯肉を挟み込む構造で、
両回転ブラシの該毛は、歯と歯肉の境界部分にあてたときに歯の側面と歯肉の側面を覆うことができる程度に植毛されており、
両回転ブラシが、歯と歯肉を挟み込みながら歯に沿った前後運動に連動して回転し、又は歯と歯肉を挟み込みながら電動回転し、歯と歯肉を刷掃する歯ブラシ補助具。
2.2方向に分岐した支持部と、それぞれの支持部先端の、回転軸垂直方向の斜め下へ延びる弾性材よりなる毛を回転軸周囲に有する回転ブラシ、とからなり、両回転ブラシの該毛で歯と歯肉を挟み込む構造で、
両回転ブラシの該毛は、歯と歯肉の境界部分にあてたときに歯の側面と歯肉の側面を覆うことができる程度に植毛されており、
両回転ブラシが、歯と歯肉を挟み込みながら歯に沿った前後運動に連動して回転し、又は歯と歯肉を挟み込みながら電動回転し、歯と歯肉を刷掃する歯ブラシ補助具。
3.歯ブラシ取り付け部を有する前記1又は2の歯ブラシ補助具であって、
両回転ブラシの斜め下へ延びた毛で歯と歯肉を挟み込んだとき、歯ブラシの毛が歯の上面にあたるように歯ブラシを取り付けることのできる、取り付け部を有する、歯ブラシ補助具。
4.前記1又は2の歯ブラシ補助具を備える、補助具付き歯ブラシであって、
該補助具の両回転ブラシの斜め下へ延びた毛で歯と歯肉を挟み込んだとき、歯ブラシの毛が歯の上面にあたる、補助具付き歯ブラシ。
本発明の歯ブラシ補助具によれば、これを歯ブラシに取り付け、歯に沿って前後に動かせば、弾性材製の毛でありながら、歯の清掃を十分に行うことができる。さらに、弾性材製の毛はもともと歯肉マッサージに適しているので、歯肉マッサージも同時にできるようになる。よって、高度なテクニックに頼ることなく、短時間で、歯の清掃と歯肉マッサージを十分に行うことができるようになる。
本発明の歯ブラシ補助具の1実施例を示した。 本発明の歯ブラシ補助具の他の1実施例を示した(歯ブラシに取り付けられている状態)。 本発明の歯ブラシ補助具(図1に相当、以下同じ)を、正面からみた様子を示した。 歯ブラシ補助具を歯に対して使用している様子を示した。 回転ブラシを模式的に表した図である。 歯に回転ブラシをあてたきの模式図である。 蝶番を開いた状態の歯ブラシ補助具を示した図である。 使用状態の回転ブラシの模式図である 基本的な実験装置を示した。 歯ブラシの角度の調整を可能にした実験装置を示した。 補助具をとりつけないで磨いたときに汚れが残っている様子を示した 補助具をとりつけたときに、汚れの除去が十分に行われた様子を示した。
以下、本発明を、図面を示して詳細に説明するが、本発明はこの図面に記載された歯ブラシ補助具のみに限定されるわけではない。
1. 本発明の歯ブラシ補助具について
(1)構造概要
本発明の歯ブラシ補助具は、対向する一対の互いにつながった回転ブラシ3からなる(図1、図2)。図1では2方向に分岐した支持部2、及び把手部1により、一対を構成する2つの回転ブラシが互いにつながり、図2ではアーム部7を介して、一対を構成する2つの回転ブラシが互いにつながっている。回転ブラシは、回転軸が貫通する芯となる部分4の周囲に、斜め下方向へ延びる弾性材製の毛5を有している(図3)。対向する一対の回転ブラシで、歯と歯肉を挟み込んで、歯を清掃するとともに、歯肉をマッサージする(図4)。
(2)対向する一対の回転ブラシのつながり方
対向する一対の回転ブラシは、歯と歯肉を挟み込む配置になるように、互いにつなげられる。例えば、2方向に分岐した支持部2(図1)の先端にそれぞれ回転ブラシ3を配置し、この両回転ブラシで歯と歯肉を挟み込めばよい。具体的には、丸味をおびたV字状に分岐し、先端部は互いに近づいて、歯と歯肉を挟み込むことのできる形状としてもよい(図1)。また、一対の回転ブラシをアーム部7(図2)でつなぎ、歯と歯肉を挟み込む形状としてもよい。この場合、アームが頬粘膜を傷つけないように、アームは丸みを帯びた形状にし、表面を柔らかい素材とするとより好ましい。
(3)回転ブラシ
(I)回転ブラシの構造と毛の生え方
回転ブラシ3は、芯となる部分4から、回転軸垂直方向の斜め下へ延びる弾性材製の毛5を、回転軸周囲に有する(図3)。芯となる部分の形状に特に制限はないが、直円柱状又は先がすぼまる砲弾状(図5)であればより好ましく、砲弾状であれば特に好ましい。芯となる部分が砲弾状であれば、先のすぼまった部分が歯肉に沿う形状となりより清掃効果が高まる(図6上)。さらに、芯となる部分に弾性材を用いれば、例えば芯となる部分を弾性材でコーティングして外側部位16(図5)を弾性材製とすれば、歯と歯肉に沿う形に弾性変形して、さらに清掃効果が高まる(図6下)。
回転軸垂直方向の斜め下へ毛が延びるとは、回転軸と垂直な平面を仮定した場合にこれより、斜め下へ毛が延びることである。回転ブラシを円錐台に見立てれば、その側面方向へ毛が延びることである。斜めの程度としては、回転軸垂直方向を0°とした場合に、毛先における角度で25°~65°であればより好ましく、35°~55°であればさらに好ましい。斜めの程度は、円錐台に見立てれば、側面の傾斜の程度ということになる。斜め植毛とすることで、鼓形空隙や歯肉溝といった難清掃部位に、毛が入りやすくなる。さらに頬粘膜や歯肉部に垂直に当たらずこれらを傷つけにくくなる。また、植毛した位置によって、上から、咬頭部、側面から歯頚部、歯周ポケット、歯肉部刷掃部用の毛(図5 11~14)としての役割を持つので、それぞれ角度を変えて、それぞれの清掃に適した角度にするとより好ましい。
毛の長さは0.5~1cmであればより好ましく、毛の太さは、重力で曲がらず、一定の形状を維持できる限りにおいて、細い方がより好ましい。毛の密度は毛同士が互いに密着してしまわない限りにおいて、高い方がより好ましい。
回転ブラシの毛は、歯と歯肉の境界部分にあてたときに、歯の側面と歯肉の側面を覆うことができる程度の拡がりで植毛されている(図6上)。歯の側面のみを覆う場合より、広い面積に多くの毛が植毛されている。覆うことができるとは完全に覆う場合だけでなく、一部が覆われていない場合も含む。両者を覆う程度に植毛されていることで、歯の清掃と歯のマッサージを同時に行うことができ、歯磨きに要する時間を短縮することができる。
毛を含む回転ブラシの直径は最も大きいところで、より好ましくは1.5cm~2.5cm、高さはより好ましくは1.0~2.0cmである。毛を含む回転部分を円錐台に見立てると前者は底面の直径、後者はその高さとなる。これら大きさや高さは、歯と頬の間の空間の大きさに応じて、使用する人ごとに、調整すればより好ましい。
また、回転ブラシは交換できるとより好ましい。そのようにすれば、回転ブラシの毛が劣化したときに、回転ブラシを交換することで対応できる。
回転ブラシの回転軸15(図5)の傾斜については、一対を構成する2つの回転ブラシの回転軸が、互いに平行でよいが(図1は平行である)、ブラシ先端に向かって互いに近づくように傾斜していれば(図7は傾斜している)より好ましい。回転軸が平行であれば、歯を挟み込んだときに、歯の生える方向とほぼ平行になるような、回転ブラシの配置となる。回転軸が、ブラシ先端に向かって互いに近づくように傾斜していれば、歯の先端から歯肉へ向けて、回転軸が歯の側へ傾斜するような配置となる。この傾斜角は調整できるとより好ましく、例えば、支持部2や把手部1に蝶番を設け調整できるようにしたり(蝶番を閉じた様子が図1、開いた様子は図7)、アーム部7(図2)の横方向の中心位置に関節部を設け、折り曲げられるようにして、傾斜角を調整できるようにしてもよい(図2)。
本発明の歯ブラシ補助具は、少なくとも1対の回転ブラシを備えるが、さらなる対の回転ブラシを備えていてもよく、すなわち、2対あるいはそれ以上の回転ブラシの対からなっていても構わない。この場合、歯と歯肉を挟み込むブラシの対が増えるので、同じ回数だけ補助具を前後すれば、1対のときより、より多く歯および歯肉を刷掃できる。
(II)回転ブラシの毛の材質
本発明の回転ブラシの毛は弾性材よりなる。弾性材とはエラストマーのことで、常温付近でゴム状弾性を有するものの総称である。弾性材の中でより好ましいのはゴム素材である天然ゴムや合成ゴムである。衛生用品に使用可能なゴム素材であればさらに好ましい。例えば、耐熱ウレタン系ゴム、フッ素系ゴム、プロピレン系ゴム、エチレン系ゴム、耐熱ブチル系ゴム、シリコーンゴムが挙げられ、シリコーンゴムであれば、特に好ましい。弾性材製とすることで、歯と歯肉を同時に刷掃することができ、頬粘膜や歯肉などの軟組織を傷つけにくくなる。
(III)対抗する1対の回転ブラシで挟み込むことについて
本発明の歯ブラシ補助具は、対向する1対の回転ブラシの毛で歯と歯肉を挟み込む構造であり、一対の回転ブラシは、歯の幅と同程度かそれより狭い間隔で配置される。
挟み込む強さは、弾性材製の毛が歯に押し付けられて変形し寝る程度であり、より好ましくは、寝て歯面や歯肉に沿う形に変形する程度である。
挟み込む力を生じさせる方法について説明する。2方向に分岐した支持部の先端にそれぞれ配された回転ブラシの毛で歯と歯肉を挟み込む場合(図4)、2つの回転ブラシの間隔を、歯の幅より狭くし、分岐した二又が閉じようとする弾性力を利用してもよいし、二又の間隔を調整する機構、例えば、二又にまたがって巻かれた輪を先端方向に移動することで二又の間隔を狭くする機構を備えればよい。また、一対を構成する2つの回転ブラシをアーム部でつなぐ場合(図2)、アーム部にバネなどの付勢材料を用いて、挟み込む力を生じさせてもよい。いずれにしても、対向する一対の回転ブラシで挟み込んで歯面と歯肉に沿って圧力をかけることができればよい。
弾性材製の毛は、マッサージには適しているが、清掃能力は劣るため、弾性材製の毛で歯肉マッサージと歯の清掃を同時に行おうとすると、どうしても、歯の清掃が不十分になってしまう。本発明では、この清掃能力の低さを、圧力を加えることで補っている。すなわち、弾性材製の毛でありながら、2つの回転ブラシで挟み込むことで、その毛を歯に押し付け、押し付けられた弾性材製の毛が変形して、毛が鼓形空隙や歯肉溝などの難清掃部分に入り(図6下図)、しかも毛が隙間に密集する形で入り込んで、回転することとも相俟って、その弾性力でゴミを掻き出し、歯の清掃を十分に行うことができる。
この際、必ずしも、毛の先端が難清掃部位に入り込むわけではなく、押し付けられ変形した毛が、毛の先端、中ほどを問わず、難清掃部位に入り込むことになる。通常のナイロン製の毛の場合、難清掃部位を清掃するために、ブラシの毛先を押しつぶさないことが必要で(例えば、引用文献1[0021])、毛を歯に押し付け寝かせる本発明はこれと逆の動きとなる。加えて、毛の延びる方向を斜め下として、難清掃部位に毛を入りやすくすることで、弾性材製の毛の清掃能力の低さを補っている。
毛の数が少ない弾性材製の毛は、歯のない部分では対向する回転ブラシの毛が歯車のように互いに回り合い歯肉を刷掃し、歯のある部分では歯との摩擦力で回転し歯と歯肉を刷掃する。歯車の効果により歯のない部分や奥歯の後ろについても、清掃することができる。さらに、口腔底部18の食渣も刷掃することが出来る(図8、図8では同時に歯肉17をマッサージできていることもわかる)。
また、弾性材製の毛を歯肉に強く押し付け、歯肉溝内の微生物を押し出すことで歯周病を予防し、一部の毛は、斜め下方向を向いていたものが、歯肉や歯の上を滑るようにして斜め上方向すなわち歯の先端方向に向いてくるので(図6下図)、食渣の排泄や毛によるマッサージをすることもできる。
(IV)回転ブラシの回転について
回転ブラシは、毛同士が歯車のようにかみ合う、あるいは歯との摩擦力によって、歯ブラシの歯に沿った前後運動に連動して、回転する。電動であれば、電気の力で回転する。
(4)把手部
本発明の歯ブラシ補助具は、支持部2を有する場合(図1)、これが分岐するより前に把手部1を有していればより好ましい。歯ブラシの把手部と合わせて握ることで、より安定して歯ブラシ補助具を動作させることが可能となる。把手部の形状に特に制限はないが、手で持ちやすいように、やや膨らんだ形状にしたり表面に凹凸を付けた形状としてもよい。また、把手部は支持部と一体化され明確に分けられない場合も考えられる。
(5)歯ブラシ取り付け部
歯ブラシへは粘着テープのようなもので、取り付けてもよいが、歯ブラシ補助具が歯ブラシ取り付け部を有するとより好ましい。歯ブラシ取り付け部は、補助具の2つの回転ブラシで歯を挟み込んだときに、歯ブラシが歯の上面にあたり、歯の咬合面を磨けるように、ついていればよい。さらに、歯ブラシの先端と補助具の先端の位置関係は特に制限されないが、歯ブラシと補助具の毛同士の干渉による回転の滑らかさの低下、一番奥の臼歯の遠心を清掃することを考えると、補助具の先端が歯ブラシの先端より先に配置されるように(図4)、取り付け部がついていればより好ましい。
取り付け部としては、たとえば、歯ブラシ補助具の把持部1又は支持部2(図1)に歯ブラシを固定できる輪っか状の締め付け具をつけてもよいし、アーム部7(図2)の横方向の中心位置に先端を外側へむけてネジをつけ、これで歯ブラシヘッドの頂点部にねじ込むようにしてもよい。
歯ブラシ取り付け部は、歯ブラシ補助具についていることが多いと考えられるが、歯ブラシ側のみに歯ブラシ補助具の取り付け部がついていてもよいし、ボタンのように両方についていて、合体させる方式でもよい。
また、初めから両者一体化した歯ブラシ補助具付き歯ブラシとしてもよい。この場合、両者の位置関係は、取り付け具がある場合と同様である。また、両者が一体化した場合、一対の回転ブラシが互いにつながるとは、補助具の支持部分やアーム部分を介してつながる場合だけでなく、補助具に相当する部分を介してつながっていなくても、歯ブラシヘッドなど歯ブラシに相当する部分を介して、両者がつながる場合も含む。
(6)歯ブラシ補助具の使用方法
本発明の歯ブラシ補助具は、典型的には、棒状の歯ブラシに取り付けて使用するが、他の形態の歯ブラシ、例えば、指サック型の歯ブラシに取り付けることを排除するものではない。歯ブラシを歯に沿って前後するだけで、歯の清掃と歯肉のマッサージを同時に行うことが出来る。また、電動歯ブラシであれば、回転ブラシの毛と歯の摩擦力によって、回転ブラシが回転することが、歯ブラシを前後に推進する力となってもよい。
[実施例1] 歯の清掃効果を示すための実験
本発明の歯ブラシ補助具を用いて、歯に沿った前後運動で歯を十分に清掃できるか実験した。
[比較実験例1]
(1)材料と実験方法
(I)実験には通常の棒歯ブラシ(以下、歯ブラシ)、歯牙模型、さらに、ごはんをすり鉢で澱粉状に加工し、でんぷん糊(ヤマト株式会社 ヤマト糊)を加え、歯垢染色液で着色した試料を用いた。歯牙模型に、この試料を塗布してから、実験装置を使って、歯ブラシで磨いた。
使用した実験装置は、歯ブラシを万力に固定し、歯牙模型を前後に移動させ歯を磨くものである(図9)。ただし本実施例では、万力を水平面上で自由回転できる三脚の頭頂部に設置し、歯ブラシの角度を変えることができるように装置を組み立てて、直線状に並んでいない臼歯から犬歯までの歯を磨くことができるようにした(図10)
(II)実験は、歯牙模型を前後させ、これに合わせて、犬歯の近心から最後臼歯遠心まで、バブラシの角度を調整し、歯を効率的に磨けるようにして行った。犬歯→臼歯→犬歯を1往復とし、20往復させた。
歯ブラシは、毛が割れ、歯の上面は毛先あるいは曲がった毛で、歯の側面は歯ブラシの側面で磨く状態となった。
(2)結果
咬合面、犬歯近心面、臼歯遠心面、口蓋側面、頬側面(それぞれ、図11(A)、(B)、(C)、(D)、(E)の○で囲った部分)いずれも、汚れが残っていた
[実験例1]
(1)材料と実験方法
実験装置は比較実験例1と同じものを用いた。歯ブラシには本発明の歯ブラシ補助具(図1の歯ブラシ補助具)を取り付けて使用した。毛はシリコーンゴム製のものを用いた。歯ブラシ補助具は支持部に蝶番を備えたものとし、歯を挟み込む角度を最適に調整した。また、実験に用いた歯牙模型は、比較実験例1で磨いた後の、汚れの残っているものを、うがい程度の洗浄をしたのち、用いた。
(2)結果
咬合面、犬歯近心面、臼歯遠心面、口蓋側面、頬側面いずれも、汚れの除去は十分なものであった(それぞれ、図12(A)´、(B)´、(C)´、(D)´、(E)´の○で囲った部分)。
(3)考察
(I)咬合面
(i)比較実験例:毛先を溝に集めて刷掃していたが、直線運動のブラッシング運動では深い溝に毛先が十分な圧力で入らなかった様子で、深い溝のみに汚れが残った。
(ii)実験例:実験前の推測では、咬合面に変化は無く、コントロールとしての汚れが残ると思われた。ところが十分なブラッシング効果が出たと思われる。本発明の歯ブラシ補助具を歯ブラシに装着した結果、歯牙の挟み込みと歯牙に沿う動きが、従来の歯ブラシのブラッシング運動だけでは出なかった運動を加えたものと推測される。
(II)犬歯近心面
(i)比較実験例:歯牙の側面は毛先が当たらず、毛の側面で磨く。毛は直毛であるので咬頭で毛は割れてしまう。歯牙欠損部もあることから、そもそも別の角度や別のテクニックを用い磨くべき部位であるが、いずれにしても、汚れが残った。
(ii)実験例:期待通りの結果がでた。歯の欠損部はブラッシング運動と挟み込む力により回転ローラーの毛同士が絡み合い、磨き残しを除去できていた。
(III)臼歯遠心面
実験例:犬歯近心面と同じく磨き残しを除去できており、十分な結果が得られたと思われる。そして犬歯近心面で示した刷掃能力に加え、より奥で狭い空間となるので、毛がより押し付けられ弾性変形を起こし、かつ頬粘膜を為害しないため、実際の口腔内では更なる刷掃、及びマッサージ効果が期待できる。
(IV)口蓋側面
実験例:磨き残しを除去できており、十分な実験結果であったと思われる
(V)頬側面
実験例: 本発明の歯ブラシ補助具は頬粘膜を為害しない素材で構成されたうえで十分な汚れの除去結果を得ることができた。
(VI)まとめ
実験例では比較実験例よりも 歯の清掃を十分にできた。また、実験例には目立つ磨き残しはないことから、テクニックや既存の補助具を使って歯磨きしたときと同程度に清掃できていることがわかった。さらに、シリコーンゴム製の毛なので、歯肉マッサージもできていると考えられ、本発明の歯ブラシ補助具を用いれば、短時間で十分に歯の清掃と歯肉マッサージを行えることがわかった。
本実験の結果は模型上のブラッシング運動実験である。しかしながら部分欠損歯列、犬歯、臼歯部のみであるが、本実験から本品は歯科臨床における虫歯と歯周病の難清掃部位の磨き残しという基礎的な問題点を解決するに十分な結果が得られたと思われる。
歯科では虫歯と歯周病に対し長らく歯磨きは個々人がプロフェッショナルの指導の下、膨大な時間を費やしテクニックを習得してきた。そのうえ、一本ごとに細かく磨くことが推奨され、多大な時間や労力を使用している。本発明は大きなストロークで多数の歯を連続して磨きくことができ、歯科医療が近年課題としてきた上記にかかる時間と労力を大幅に軽減できる上に為害性を及ぼさず、歯周病対策にも真っ向から向き合う事ができ、QOL及び個人の生産性の向上への寄与を期待できる。このような効果の大きい製品を製造販売できるので、歯科衛生関連製品の需要が増大し、歯科衛生に関する産業分野に有用である。
通常の歯磨きが困難な方に対しても歯科医療の提供が可能となる道具であり生産性の向上に寄与できる。例えば、介助者が要支援者に十分な歯磨きを現状より寡少の労力にて提供できる道具であり生産性の向上に寄与できる。すなわち、介護業界の負担軽減につながり、介護業界に関する産業分野に有用である。
外では公共の福祉として皆保険制度が整備されていない国が多く、普遍的な医療の提供として公衆衛生の底上げの助になる可能性がある。新規輸出品目としても期待が持てる。パリ優先権主張出願により海外でも権利化でき、かつ輸出が成功すれば、歯科衛生に関する産業分野に有用である。
毛先の交換のみで使用できるため消費材が少ないなか、補助具なので使い捨てせず、回転ブラシの交換のみで使用できる。環境への配慮を示すことが出来るので、歯科衛生に関する産業分野に有用である。
1 把持部
2 支持部
3 回転ブラシ
4 回転の芯となる部分
5 弾性材製の毛
6 分岐
7 アーム部
11 咬頭部~側面用刷掃毛
12 歯頚部用刷掃毛
13 歯周ポケット用刷掃毛
14 歯肉部用刷掃毛
15 回転軸
16 芯となる部分の外側部位
17 歯肉
18 口腔底部


Claims (4)

  1. 対向する一対の、互いにつながった、回転軸垂直方向の斜め下へ延びる弾性材よりなる毛を回転軸周囲に有する、回転ブラシからなり、両回転ブラシの該毛で歯と歯肉を挟み込む構造で、
    両回転ブラシの該毛は、歯と歯肉の境界部分にあてたときに歯の側面と歯肉の側面を覆うことができる程度に植毛されており、
    両回転ブラシが、歯と歯肉を挟み込みながら歯に沿った前後運動に連動して回転し、又は歯と歯肉を挟み込みながら電動回転し、歯と歯肉を刷掃する歯ブラシ補助具。
  2. 2方向に分岐した支持部と、それぞれの支持部先端の、回転軸垂直方向の斜め下へ延びる弾性材よりなる毛を回転軸周囲に有する回転ブラシ、とからなり、両回転ブラシの該毛で歯と歯肉を挟み込む構造で、
    両回転ブラシの該毛は、歯と歯肉の境界部分にあてたときに歯の側面と歯肉の側面を覆うことができる程度に植毛されており、
    両回転ブラシが、歯と歯肉を挟み込みながら歯に沿った前後運動に連動して回転し、又は歯と歯肉を挟み込みながら電動回転し、歯と歯肉を刷掃する歯ブラシ補助具。
  3. 歯ブラシ取り付け部を有する請求項1又は2の歯ブラシ補助具であって、
    両回転ブラシの斜め下へ延びた毛で歯と歯肉を挟み込んだとき、歯ブラシの毛が歯の上面にあたるように歯ブラシを取り付けることのできる、取り付け部を有する、歯ブラシ補助具。
  4. 請求項1又は2の歯ブラシ補助具を備える、補助具付き歯ブラシであって、
    該補助具の両回転ブラシの斜め下へ延びた毛で歯と歯肉を挟み込んだとき、歯ブラシの毛が歯の上面にあたる、補助具付き歯ブラシ。


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